JPH0257009B2 - - Google Patents
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- JPH0257009B2 JPH0257009B2 JP60030258A JP3025885A JPH0257009B2 JP H0257009 B2 JPH0257009 B2 JP H0257009B2 JP 60030258 A JP60030258 A JP 60030258A JP 3025885 A JP3025885 A JP 3025885A JP H0257009 B2 JPH0257009 B2 JP H0257009B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- polypropylene
- cooling
- thermoforming
- slit
- Prior art date
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は熱成形用ポリプロピレンシートの製造
方法に関し、詳しくはこれを熱成形することによ
り透明性にすぐれた各種成形品を熱成形性よく得
ることのできるポリプロピレンシートの製造方法
に関する。 〔従来技術及び発明が解決しようとする問題点〕 結晶性ポリプロピレンは強度、耐熱性、耐透湿
性などにすぐれているため、近時ポリ塩化ビニル
樹脂やポリスチレン系樹脂に代わつて各種成形品
の製造に用いられてきている。 しかしながら、結晶性ポリプロピレンはその結
晶性のために透明性が十分でなく、また剛性や熱
成形性などもポリ塩化ビニル樹脂やポリスチレン
系樹脂などに劣るため、その利用は大巾に制限さ
れており、競合製品にとつて代わるまでに至つて
いない。 そこで、このポリプロピレンの透明性を改善す
るためポリプロピレンを溶融押出し膜状体を急冷
することにより結晶構造を制御することが種々提
案されている。しかしながら、冷却ロールを用い
る方法ではロール表面へ水滴が付着するため、露
点以下に冷却することができない。このため急冷
条件に限界があると共に、空気巻き込みなどによ
り表面状態にすぐれたシートを得ることができな
い。さらに、シートの両面の外部霞度を低下させ
ることはできない。また、水冷法にあつては急冷
の効果は高いものの均一冷却ができないため、シ
ートの均一性(表面および内部)にすぐれたもの
を得ることができず、特に外部霞度が高くなると
いう欠点がある。さらに、結晶構造を制御するた
めに造核剤を用いることも知られているが、霞度
として15%が限界である。このため、これら製膜
法では霞度7%以下であつてポリ塩化ビニル樹脂
と競合できるポリプロピレンシートは得られてい
ない。 特に厚みが0.3mm以上の厚肉ポリプロピレンシ
ートを透明性の点で十分満足するように製造する
方法は提案されていない。 したがつて、ポリプロピレンシート自体の透明
性ではなく、これを熱成形して得られる容器の透
明性を向上させる方法が提案されている。例えば
ポリプロピレンシートを高度に配向する低温条件
下で熱成形する方法や表面粗度が0.7μRMS以下
のシートを圧延または延伸してある程度透明性を
改良した後、熱成形する方法などのように最終の
熱成形容器としての透明性を得る方法が提案され
ている。 しかしながら、これらの方法ではシートが配向
しているため成形性が十分でなく、比較的高圧を
必要とし成形機、金型が高価となると共に型再現
性も悪いという欠点がある。しかも、得られた容
器も高度に配向しているため強度の方向性が大き
く割れやすく、また高温で使用すると収縮変形が
生じるという欠点があり、レトルト食品容器など
には使用できないものである。また、圧延や延伸
処理では得られたシートに白化が生じやすくなる
という欠点がある。 叙上の如く、従来の方法は種々の欠点を有して
おり、透明性にすぐれた容器類を熱成形性よく得
るまでには至つていない。 本発明は上記従来の欠点を解消し、これを熱成
形することにより透明性にすぐれた各種成形品を
熱成形性よく得ることのできるポリプロピレンシ
ートの製造方法の提供を目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち本発明は、結晶性ポリプロピレンを膜
状に溶融押出し、押出された溶融樹脂膜状体を冷
却水の流動するスリツト中に冷却水の流動方向に
導入し急冷してなる厚み0.3〜2.0mmのシートを、
前記結晶性ポリプロピレンの融点以下であつて70
℃以上の温度条件で熱処理することを特徴とす
る、外部霞度5%以下、引張弾性率15000Kg/cm2
以上であり、厚み0.3〜2.0mmの実質無配向の熱成
形用ポリプロピレンシートの製造方法を提供する
ものである。 本発明で得られる熱成形用ポリプロピレンシー
トの外部霞度は5%以下、好ましくは3%以下、
より好ましくは2%以下であり、引張弾性率は
15000Kg/cm2以上、好ましくは17000Kg/cm2以上の
ものである。 さらに、本発明で得られる熱成形用ポリプロピ
レンシートは実質無配向のものであり、厚みは
0.3〜2.0mm、好ましくは0.4〜1.2mmである。 本発明においては原料として結晶性ポリプロピ
レンを用いる。ここで結晶性ポリプロピレンとし
ては結晶性プロピレン単独重合体の他、エチレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1などのα−オレフ
インを15重量%以下含有するランダムポリプロピ
レンやこれらの混合物等が挙げられる。 また、この結晶性ポリプロピレンのメルトイン
デツクス(MI)は0.5〜20g/10分、好ましくは
1〜15g/10分である。MIが0.5g/10分未満の
ものでは押出機からの吐出量が低下し、生産性に
劣るばかりか得られるシートの剛性が低いものと
なり好ましくない。また、MIが20g/10分を超
えるものは粘度が低いためにシート成形が困難と
なる。さらに、必要により石油樹脂、造核剤など
を適宜添加することもできる。ここで石油樹脂と
しては脂環族系、脂肪族系のいずれでもよく、通
常は数平均分子量500〜1000、軟化点50〜180℃の
ものが用いられる。これら石油樹脂の添加効果
は、通常ポリプロピレンの結晶構造がα乃至β構
造をとるのに対して、スメチカ構造となる点が異
なる。また、造核剤としては具体的にはシリカ、
タルク、ジベンジリデンソルビトールなどを例示
することができる。さらに、熱安定剤、紫外線吸
収剤などの安定剤や各種界面活性剤などの帯電防
止剤等を添加することもできる。 上記原料樹脂を膜状に溶融押出する。ここで原
料樹脂であるホモポリプロピレンとランダムポリ
プロピレンとを多層共押出してもよいし、或いは
これら原料樹脂である結晶性ポリプロピレンと変
性ポリオレフインまたは他の易接着性樹脂、例え
ば低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)などとを多層共押出
してもよい。溶融押出する方法としては、通常T
−ダイ法などを適用することができる。 このようにしてダイ出口より透明性にすぐれた
溶融樹脂膜状体を押出す。ここで透明性にすぐれ
た溶融樹脂膜状体を得るため、できるだけ膜状体
の表面が滑らかとなるような条件で押出すことが
必要である。具体的には樹脂温度を低目とし、ダ
イ出口温度をダイリツプヒーターなどを用いて加
温して比較的高目としておく。通常は樹脂温度と
ダイ出口温度に10〜60℃程度の差異を設けておけ
ばよい。また、表面に傷のないダイを用いること
も有効である。 次いで、上記の如く押出された溶融樹脂膜状体
を急冷する。すなわち、溶融樹脂膜状体の表面を
滑らかに保つた状態で、融点前後の膜状体を急冷
することにより固定する。このため、膜状体の温
度が低下している場合には膜状体の表面を再加熱
しておくことが好ましい。また、膜状体の表面を
ロールタツチなどにより滑らかにしておくことも
有効である。 ここで急冷は、押出された溶融樹脂膜状体を冷
却水の流動するスリツト中に冷却水の流動方向に
導入することにより行なわれる。 スリツト部の素材は特に制限されず、金属、プ
ラスチツク、木材、布などがある。また、スリツ
ト部は所定間隔を保つた1対の無端ベルトや1対
のロールなどで構成してもよい。特にスリツト部
を2段あるいはそれ以上の多段スリツトにするこ
とにより、一層生産性良く優れたシートを得るこ
とができる。ここで多段スリツトとする場合、第
1段目スリツトは板状スリツトとすることが好ま
しいが、第2段目以降のスリツトは板状スリツト
に限られず、他の形状のスリツトであつても良
い。第1段目スリツトを板状スリツトとすること
により生産性良く優れたシートが得られる。第1
段目スリツトの巾は特に制限はないが、通常20mm
以下、好ましくは10mm以下、より好ましくは6mm
以下である。また、スリツト高さは3mm以上、好
ましくは5mm以上とする。ここで板状スリツトへ
の冷却水の供給は通常できるだけ低い水位、例え
ば10mm以下、好ましくは5mm以下とする。 なお、冷却水の流動速度は通常、樹脂膜状体の
走行速度より早くなるように、好ましくは2倍以
上の速度となるように調節する。また、冷却水の
温度は特に制限はなく、−10℃〜+50℃が好まし
く、特に20℃以下が冷却効率、ヘイズ斑の発生防
止に効果的である。 また、冷却水として水のみ、あるいは水に有機
もしくは無機の増粘剤を添加した水溶液が用いら
れるが、増粘剤を添加した水溶液の方が均一冷
却、表面の滑らかさの点で好ましい。ここで有機
増粘剤としては天然高分子物質、半合成品、合成
品など各種のものを使用できる。天然高分子物質
には、かんしよデンプン、ばれいしよデンプン、
小麦デンプンなどのデンプン質;こんにやくなど
のマンナン;寒天、アルギン酸ナトリウムなどの
海藻類;トラガントガム、アラビアゴムなどの植
物粘質物;デキストラン、レバンなどの微生物粘
質物;にかわ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン
などのタンパク質等がある。半合成品には、ビス
コース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースなどのセルロース系物質;可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデ
ンプンなどのデンプン系物質等がある。また、合
成品としては、ポリビニルアルコール、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド等があ
る。 一方、無機増粘剤としてはシリカゾル、アルミ
ナゾル、粘土、水ガラス、各種金属塩などがあ
る。 これら増粘剤を水に加えて調製した水溶液のほ
か、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、シリコーンオイルなどの粘性物質を単
独で使用することもできる。 増粘剤を加えた水溶液の粘度は2〜3000センチ
ポイズ(cp)、好ましくは3〜1000cpとすべきで
ある。 この急冷処理により厚み0.3〜2.0mmのポリプロ
ピレンシートを得る。このポリプロピレンシート
の外部霞度は特に制限はないが、5%以下として
おくことが好ましく、近いほど好ましい。このよ
うに得られるポリプロピレンシートの外部霞度を
5%以下とするためには冷却条件の制御が必要で
ある。この冷却条件の制御としては、前述の如く
水冷スリツトに、できるだけ低水位で冷却水を供
給し、水冷スリツト中の冷却水の流速を、同じ方
向に導入する樹脂膜状体の走行速度より通常早く
するとともに、さらに冷却スリツトを多段にして
冷却する。これにより冷却の均一性、冷却効果を
高くすることが可能となる。 このようにして溶融樹脂膜状体を通常100℃以
下、好ましくは60℃以下に急冷することによりポ
リプロピレンシートを製造する。本発明において
は前述の如く、ダイ出口温度を樹脂温度よりも若
干高目に設定しているので、押出された溶融樹脂
膜状体の表面状態を極めて良好に保つことができ
る。この膜状体を急冷することにより外部霞度が
5%以下のポリプロピレンシートを得ることがで
きる。 次いで、このシートを熱処理する。熱処理は、
原料である結晶性ポリプロピレンの融点以下であ
つて70℃以上の温度、好ましくは80℃以上であつ
て結晶性ポリプロピレンの融点より10℃低い温度
範囲において、加熱ロール、加熱空気、不活性液
体などを用いて加熱することにより行なわれる。 なお、特に必要ではないが、上記熱処理中、或
いは熱処理の前後において、収縮応力が5Kg/cm2
以下程度の適度の延伸または圧延を行なつてもよ
い。すなわち、急冷されたシートを融点以下、好
ましくは融点より5〜70℃低い温度、より好まし
くは融点より5〜50℃低い温度に加熱し、ロール
延伸またはロール圧延を行なう。ここで該シート
の加熱はロールやオーブン等を用いて行なえばよ
い。なお、延伸は一軸延伸の他、二軸延伸を行な
つてもよい。この適度な延伸または圧延によつて
シートに軽度の配向を付与し、熱成形時の熱成形
性を良好に保持したままシート加熱によるタル
ミ、シワの発生をより少なくすることとなる。 叙上の如くして外部霞度が5%以下、引張弾性
率15000Kg/cm2以上、厚み0.3〜2.0mmの実質無配
向の熱成形用ポリプロピレンシートを製造するこ
とができる。 このようにして得られた熱成形用ポリプロピレ
ンシートを熱成形することにより透明性にすぐれ
た成形品が得られる。すなわち、上記シートを結
晶性ポリプロピレンの融点より5〜50℃低い温度
で、真空成形、圧空成形、プラグアシスト圧空成
形、マツチドモールド成形等の熱成形を行なうこ
とにより透明成形品が得られる。 なお、成形条件、成形方法はシートの肉厚、容
器の仕様(形状、絞り比など)等によつて適宜選
定される。しかしながら、成形方法としては真空
成形よりも圧空成形が好ましく、絞り比が1/2
以上の容器の場合はプラグアシスト圧空成形が好
ましい。 〔発明の効果〕 本発明で得られる熱成形用ポリプロピレンシー
トによれば、透明性にすぐれた各種成形品を多様
な熱成形により得ることができる。 しかも、本発明により得られる熱成形用ポリプ
ロピレンシートは実質無配向のものであるため、
成形圧力が低くて済み、しかも成形温度を比較的
高くでき、型再現性も良好であつて偏肉精度の高
い成形品を得ることができる。さらに、高価な高
圧用の熱成形装置を用いる必要がないなど熱成形
性が良好である。しかも、熱成形して得られた成
形品は耐熱性が良好であり高温で使用しても配向
収縮による変形を生じる虞れがない。また、成形
品に方向性を生じさせないため強度が高く、しか
も剛性の高い成形品が得られる。 また、本発明においては延伸や圧延工程を特に
必要としないため製造工程が簡略化され、より安
価にポリプロピレンシートを製造することができ
る。 さらに、本発明により得られるポリプロピレン
シートは折り曲げ、打抜きなどの外部応力により
白化を生じることがない。 それ故、本発明により得られるポリプロピレン
シートは熱成形によつて一般容器、レトルト食品
容器をはじめとする各種透明成形品の製造に有効
に用いることができる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1〜7 ホモポリプロピレン樹脂(密度0.91g/cm3、
MI2.1g/10分、融点165℃、出光石油化学(株)製、
商品名:出光ポリプロF200S)をT−ダイ押出装
置(押出機90mmφ、L/D=28、ダイ巾730mm、
ダイリツプ開度1.5〜3mm、リツプヒーター加熱
ダイ)を用いて樹脂温度240℃、ダイリツプ温度
280℃で溶融混練し、透明な溶融樹脂膜状体を押
出した。次いで、この膜状体を第1図に示す二段
スリツト式水冷装置(第一段スリツト:高さ50
mm、巾2.5mm、スリツト上部水槽水位5mm、冷却
水温5℃;第二段スリツト:高さ10mm、巾5mm、
スリツト上部水槽水位10mm、冷却水温5℃)に連
続的に導入して急冷し、種々押出条件を変更して
厚みの異なるポリプロピレンシートを得た。この
ポリプロピレンシートを引続き径300mmφのロー
ル(温度145℃)4本からなる熱処理ロールを用
いて熱処理を行ない、第1表に示す如き厚みの異
なる熱成形用ポリプロピレンシートを得た。この
シートの霞度および物性の測定結果を第1表に示
す。 次に、このシートの熱成形性および成形品の透
明性を評価するために、口径50mmφで、深さの異
なる各種略円筒状容器を第1表に示す各種成形法
により成形した。成形性の評価結果および成形品
(容器)の物性の測定結果を第1表に示す。 比較例 実施例3において、熱処理を行なわなかつたこ
と以外は実施例3に準じて行なつた。結果を第1
表に示す。
方法に関し、詳しくはこれを熱成形することによ
り透明性にすぐれた各種成形品を熱成形性よく得
ることのできるポリプロピレンシートの製造方法
に関する。 〔従来技術及び発明が解決しようとする問題点〕 結晶性ポリプロピレンは強度、耐熱性、耐透湿
性などにすぐれているため、近時ポリ塩化ビニル
樹脂やポリスチレン系樹脂に代わつて各種成形品
の製造に用いられてきている。 しかしながら、結晶性ポリプロピレンはその結
晶性のために透明性が十分でなく、また剛性や熱
成形性などもポリ塩化ビニル樹脂やポリスチレン
系樹脂などに劣るため、その利用は大巾に制限さ
れており、競合製品にとつて代わるまでに至つて
いない。 そこで、このポリプロピレンの透明性を改善す
るためポリプロピレンを溶融押出し膜状体を急冷
することにより結晶構造を制御することが種々提
案されている。しかしながら、冷却ロールを用い
る方法ではロール表面へ水滴が付着するため、露
点以下に冷却することができない。このため急冷
条件に限界があると共に、空気巻き込みなどによ
り表面状態にすぐれたシートを得ることができな
い。さらに、シートの両面の外部霞度を低下させ
ることはできない。また、水冷法にあつては急冷
の効果は高いものの均一冷却ができないため、シ
ートの均一性(表面および内部)にすぐれたもの
を得ることができず、特に外部霞度が高くなると
いう欠点がある。さらに、結晶構造を制御するた
めに造核剤を用いることも知られているが、霞度
として15%が限界である。このため、これら製膜
法では霞度7%以下であつてポリ塩化ビニル樹脂
と競合できるポリプロピレンシートは得られてい
ない。 特に厚みが0.3mm以上の厚肉ポリプロピレンシ
ートを透明性の点で十分満足するように製造する
方法は提案されていない。 したがつて、ポリプロピレンシート自体の透明
性ではなく、これを熱成形して得られる容器の透
明性を向上させる方法が提案されている。例えば
ポリプロピレンシートを高度に配向する低温条件
下で熱成形する方法や表面粗度が0.7μRMS以下
のシートを圧延または延伸してある程度透明性を
改良した後、熱成形する方法などのように最終の
熱成形容器としての透明性を得る方法が提案され
ている。 しかしながら、これらの方法ではシートが配向
しているため成形性が十分でなく、比較的高圧を
必要とし成形機、金型が高価となると共に型再現
性も悪いという欠点がある。しかも、得られた容
器も高度に配向しているため強度の方向性が大き
く割れやすく、また高温で使用すると収縮変形が
生じるという欠点があり、レトルト食品容器など
には使用できないものである。また、圧延や延伸
処理では得られたシートに白化が生じやすくなる
という欠点がある。 叙上の如く、従来の方法は種々の欠点を有して
おり、透明性にすぐれた容器類を熱成形性よく得
るまでには至つていない。 本発明は上記従来の欠点を解消し、これを熱成
形することにより透明性にすぐれた各種成形品を
熱成形性よく得ることのできるポリプロピレンシ
ートの製造方法の提供を目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち本発明は、結晶性ポリプロピレンを膜
状に溶融押出し、押出された溶融樹脂膜状体を冷
却水の流動するスリツト中に冷却水の流動方向に
導入し急冷してなる厚み0.3〜2.0mmのシートを、
前記結晶性ポリプロピレンの融点以下であつて70
℃以上の温度条件で熱処理することを特徴とす
る、外部霞度5%以下、引張弾性率15000Kg/cm2
以上であり、厚み0.3〜2.0mmの実質無配向の熱成
形用ポリプロピレンシートの製造方法を提供する
ものである。 本発明で得られる熱成形用ポリプロピレンシー
トの外部霞度は5%以下、好ましくは3%以下、
より好ましくは2%以下であり、引張弾性率は
15000Kg/cm2以上、好ましくは17000Kg/cm2以上の
ものである。 さらに、本発明で得られる熱成形用ポリプロピ
レンシートは実質無配向のものであり、厚みは
0.3〜2.0mm、好ましくは0.4〜1.2mmである。 本発明においては原料として結晶性ポリプロピ
レンを用いる。ここで結晶性ポリプロピレンとし
ては結晶性プロピレン単独重合体の他、エチレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1などのα−オレフ
インを15重量%以下含有するランダムポリプロピ
レンやこれらの混合物等が挙げられる。 また、この結晶性ポリプロピレンのメルトイン
デツクス(MI)は0.5〜20g/10分、好ましくは
1〜15g/10分である。MIが0.5g/10分未満の
ものでは押出機からの吐出量が低下し、生産性に
劣るばかりか得られるシートの剛性が低いものと
なり好ましくない。また、MIが20g/10分を超
えるものは粘度が低いためにシート成形が困難と
なる。さらに、必要により石油樹脂、造核剤など
を適宜添加することもできる。ここで石油樹脂と
しては脂環族系、脂肪族系のいずれでもよく、通
常は数平均分子量500〜1000、軟化点50〜180℃の
ものが用いられる。これら石油樹脂の添加効果
は、通常ポリプロピレンの結晶構造がα乃至β構
造をとるのに対して、スメチカ構造となる点が異
なる。また、造核剤としては具体的にはシリカ、
タルク、ジベンジリデンソルビトールなどを例示
することができる。さらに、熱安定剤、紫外線吸
収剤などの安定剤や各種界面活性剤などの帯電防
止剤等を添加することもできる。 上記原料樹脂を膜状に溶融押出する。ここで原
料樹脂であるホモポリプロピレンとランダムポリ
プロピレンとを多層共押出してもよいし、或いは
これら原料樹脂である結晶性ポリプロピレンと変
性ポリオレフインまたは他の易接着性樹脂、例え
ば低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)などとを多層共押出
してもよい。溶融押出する方法としては、通常T
−ダイ法などを適用することができる。 このようにしてダイ出口より透明性にすぐれた
溶融樹脂膜状体を押出す。ここで透明性にすぐれ
た溶融樹脂膜状体を得るため、できるだけ膜状体
の表面が滑らかとなるような条件で押出すことが
必要である。具体的には樹脂温度を低目とし、ダ
イ出口温度をダイリツプヒーターなどを用いて加
温して比較的高目としておく。通常は樹脂温度と
ダイ出口温度に10〜60℃程度の差異を設けておけ
ばよい。また、表面に傷のないダイを用いること
も有効である。 次いで、上記の如く押出された溶融樹脂膜状体
を急冷する。すなわち、溶融樹脂膜状体の表面を
滑らかに保つた状態で、融点前後の膜状体を急冷
することにより固定する。このため、膜状体の温
度が低下している場合には膜状体の表面を再加熱
しておくことが好ましい。また、膜状体の表面を
ロールタツチなどにより滑らかにしておくことも
有効である。 ここで急冷は、押出された溶融樹脂膜状体を冷
却水の流動するスリツト中に冷却水の流動方向に
導入することにより行なわれる。 スリツト部の素材は特に制限されず、金属、プ
ラスチツク、木材、布などがある。また、スリツ
ト部は所定間隔を保つた1対の無端ベルトや1対
のロールなどで構成してもよい。特にスリツト部
を2段あるいはそれ以上の多段スリツトにするこ
とにより、一層生産性良く優れたシートを得るこ
とができる。ここで多段スリツトとする場合、第
1段目スリツトは板状スリツトとすることが好ま
しいが、第2段目以降のスリツトは板状スリツト
に限られず、他の形状のスリツトであつても良
い。第1段目スリツトを板状スリツトとすること
により生産性良く優れたシートが得られる。第1
段目スリツトの巾は特に制限はないが、通常20mm
以下、好ましくは10mm以下、より好ましくは6mm
以下である。また、スリツト高さは3mm以上、好
ましくは5mm以上とする。ここで板状スリツトへ
の冷却水の供給は通常できるだけ低い水位、例え
ば10mm以下、好ましくは5mm以下とする。 なお、冷却水の流動速度は通常、樹脂膜状体の
走行速度より早くなるように、好ましくは2倍以
上の速度となるように調節する。また、冷却水の
温度は特に制限はなく、−10℃〜+50℃が好まし
く、特に20℃以下が冷却効率、ヘイズ斑の発生防
止に効果的である。 また、冷却水として水のみ、あるいは水に有機
もしくは無機の増粘剤を添加した水溶液が用いら
れるが、増粘剤を添加した水溶液の方が均一冷
却、表面の滑らかさの点で好ましい。ここで有機
増粘剤としては天然高分子物質、半合成品、合成
品など各種のものを使用できる。天然高分子物質
には、かんしよデンプン、ばれいしよデンプン、
小麦デンプンなどのデンプン質;こんにやくなど
のマンナン;寒天、アルギン酸ナトリウムなどの
海藻類;トラガントガム、アラビアゴムなどの植
物粘質物;デキストラン、レバンなどの微生物粘
質物;にかわ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン
などのタンパク質等がある。半合成品には、ビス
コース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースなどのセルロース系物質;可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデ
ンプンなどのデンプン系物質等がある。また、合
成品としては、ポリビニルアルコール、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド等があ
る。 一方、無機増粘剤としてはシリカゾル、アルミ
ナゾル、粘土、水ガラス、各種金属塩などがあ
る。 これら増粘剤を水に加えて調製した水溶液のほ
か、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、シリコーンオイルなどの粘性物質を単
独で使用することもできる。 増粘剤を加えた水溶液の粘度は2〜3000センチ
ポイズ(cp)、好ましくは3〜1000cpとすべきで
ある。 この急冷処理により厚み0.3〜2.0mmのポリプロ
ピレンシートを得る。このポリプロピレンシート
の外部霞度は特に制限はないが、5%以下として
おくことが好ましく、近いほど好ましい。このよ
うに得られるポリプロピレンシートの外部霞度を
5%以下とするためには冷却条件の制御が必要で
ある。この冷却条件の制御としては、前述の如く
水冷スリツトに、できるだけ低水位で冷却水を供
給し、水冷スリツト中の冷却水の流速を、同じ方
向に導入する樹脂膜状体の走行速度より通常早く
するとともに、さらに冷却スリツトを多段にして
冷却する。これにより冷却の均一性、冷却効果を
高くすることが可能となる。 このようにして溶融樹脂膜状体を通常100℃以
下、好ましくは60℃以下に急冷することによりポ
リプロピレンシートを製造する。本発明において
は前述の如く、ダイ出口温度を樹脂温度よりも若
干高目に設定しているので、押出された溶融樹脂
膜状体の表面状態を極めて良好に保つことができ
る。この膜状体を急冷することにより外部霞度が
5%以下のポリプロピレンシートを得ることがで
きる。 次いで、このシートを熱処理する。熱処理は、
原料である結晶性ポリプロピレンの融点以下であ
つて70℃以上の温度、好ましくは80℃以上であつ
て結晶性ポリプロピレンの融点より10℃低い温度
範囲において、加熱ロール、加熱空気、不活性液
体などを用いて加熱することにより行なわれる。 なお、特に必要ではないが、上記熱処理中、或
いは熱処理の前後において、収縮応力が5Kg/cm2
以下程度の適度の延伸または圧延を行なつてもよ
い。すなわち、急冷されたシートを融点以下、好
ましくは融点より5〜70℃低い温度、より好まし
くは融点より5〜50℃低い温度に加熱し、ロール
延伸またはロール圧延を行なう。ここで該シート
の加熱はロールやオーブン等を用いて行なえばよ
い。なお、延伸は一軸延伸の他、二軸延伸を行な
つてもよい。この適度な延伸または圧延によつて
シートに軽度の配向を付与し、熱成形時の熱成形
性を良好に保持したままシート加熱によるタル
ミ、シワの発生をより少なくすることとなる。 叙上の如くして外部霞度が5%以下、引張弾性
率15000Kg/cm2以上、厚み0.3〜2.0mmの実質無配
向の熱成形用ポリプロピレンシートを製造するこ
とができる。 このようにして得られた熱成形用ポリプロピレ
ンシートを熱成形することにより透明性にすぐれ
た成形品が得られる。すなわち、上記シートを結
晶性ポリプロピレンの融点より5〜50℃低い温度
で、真空成形、圧空成形、プラグアシスト圧空成
形、マツチドモールド成形等の熱成形を行なうこ
とにより透明成形品が得られる。 なお、成形条件、成形方法はシートの肉厚、容
器の仕様(形状、絞り比など)等によつて適宜選
定される。しかしながら、成形方法としては真空
成形よりも圧空成形が好ましく、絞り比が1/2
以上の容器の場合はプラグアシスト圧空成形が好
ましい。 〔発明の効果〕 本発明で得られる熱成形用ポリプロピレンシー
トによれば、透明性にすぐれた各種成形品を多様
な熱成形により得ることができる。 しかも、本発明により得られる熱成形用ポリプ
ロピレンシートは実質無配向のものであるため、
成形圧力が低くて済み、しかも成形温度を比較的
高くでき、型再現性も良好であつて偏肉精度の高
い成形品を得ることができる。さらに、高価な高
圧用の熱成形装置を用いる必要がないなど熱成形
性が良好である。しかも、熱成形して得られた成
形品は耐熱性が良好であり高温で使用しても配向
収縮による変形を生じる虞れがない。また、成形
品に方向性を生じさせないため強度が高く、しか
も剛性の高い成形品が得られる。 また、本発明においては延伸や圧延工程を特に
必要としないため製造工程が簡略化され、より安
価にポリプロピレンシートを製造することができ
る。 さらに、本発明により得られるポリプロピレン
シートは折り曲げ、打抜きなどの外部応力により
白化を生じることがない。 それ故、本発明により得られるポリプロピレン
シートは熱成形によつて一般容器、レトルト食品
容器をはじめとする各種透明成形品の製造に有効
に用いることができる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1〜7 ホモポリプロピレン樹脂(密度0.91g/cm3、
MI2.1g/10分、融点165℃、出光石油化学(株)製、
商品名:出光ポリプロF200S)をT−ダイ押出装
置(押出機90mmφ、L/D=28、ダイ巾730mm、
ダイリツプ開度1.5〜3mm、リツプヒーター加熱
ダイ)を用いて樹脂温度240℃、ダイリツプ温度
280℃で溶融混練し、透明な溶融樹脂膜状体を押
出した。次いで、この膜状体を第1図に示す二段
スリツト式水冷装置(第一段スリツト:高さ50
mm、巾2.5mm、スリツト上部水槽水位5mm、冷却
水温5℃;第二段スリツト:高さ10mm、巾5mm、
スリツト上部水槽水位10mm、冷却水温5℃)に連
続的に導入して急冷し、種々押出条件を変更して
厚みの異なるポリプロピレンシートを得た。この
ポリプロピレンシートを引続き径300mmφのロー
ル(温度145℃)4本からなる熱処理ロールを用
いて熱処理を行ない、第1表に示す如き厚みの異
なる熱成形用ポリプロピレンシートを得た。この
シートの霞度および物性の測定結果を第1表に示
す。 次に、このシートの熱成形性および成形品の透
明性を評価するために、口径50mmφで、深さの異
なる各種略円筒状容器を第1表に示す各種成形法
により成形した。成形性の評価結果および成形品
(容器)の物性の測定結果を第1表に示す。 比較例 実施例3において、熱処理を行なわなかつたこ
と以外は実施例3に準じて行なつた。結果を第1
表に示す。
【表】
第1図は本発明の方法に使用する水冷装置の一
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
Claims (1)
- 1 結晶性ポリプロピレンを膜状に溶融押出し、
押出された溶融樹脂膜状体を冷却水の流動するス
リツト中に冷却水の流動方向に導入し急冷してな
る厚み0.3〜2.0mmのシートを、前記結晶性ポリプ
ロピレンの融点以下であつて70℃以上の温度条件
で熱処理することを特徴とする、外部霞度5%以
下、引張弾性率15000Kg/cm2以上であり、厚み0.3
〜2.0mmの実質無配向の熱成形用ポリプロピレン
シートの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60030258A JPS61189920A (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | 熱成形用ポリプロピレンシートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60030258A JPS61189920A (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | 熱成形用ポリプロピレンシートの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61189920A JPS61189920A (ja) | 1986-08-23 |
| JPH0257009B2 true JPH0257009B2 (ja) | 1990-12-03 |
Family
ID=12298678
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60030258A Granted JPS61189920A (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | 熱成形用ポリプロピレンシートの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61189920A (ja) |
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| CN101456255A (zh) * | 2007-12-14 | 2009-06-17 | 中国第一汽车集团公司 | 可再生利用的载重车混合纤维地板隔热垫成型工艺 |
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-
1985
- 1985-02-20 JP JP60030258A patent/JPS61189920A/ja active Granted
Also Published As
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| JPS61189920A (ja) | 1986-08-23 |
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