JPH025749B2 - - Google Patents
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- JPH025749B2 JPH025749B2 JP59016945A JP1694584A JPH025749B2 JP H025749 B2 JPH025749 B2 JP H025749B2 JP 59016945 A JP59016945 A JP 59016945A JP 1694584 A JP1694584 A JP 1694584A JP H025749 B2 JPH025749 B2 JP H025749B2
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Description
産業上の利用分野
本発明は医薬品として有用なプロスタグランジ
ンE1類の新規な製造法に関する。 さらに詳しくは△7−プロスタグランジンE1類
7,8位の2重結合を選択的に還元することによ
り医薬品として有用なプロスタグランジンE1類
を製造する方法に関する。 従来技術 △7−プロスタグランジンE1類の7,8位の二
重結合を還元する方法としてラネーニツケルや亜
鉛−酢酸を用いる反応系が知られている(特開昭
58−83670号公報記載)。この反応は、医薬品とし
て有用なプロスタグランジンE1類を製造する方
法として優れたものである。特にこの反応の難点
を挙げるとすれば9位のカルボニル基が還元され
る副反応が生じやすいという点である。 発明の目的 本発明者らはプロスタグランジンE1類の更に
有利な化学合成法を見出すべく鋭意研究した結果
△7−プロスタグランジンE1類を有機スズ水素化
合物によりその7,8位の二重結合を選択的に還
元することによりプロスタグランジンE1類が容
易にかつ高収率で得られることを見出し本発明に
到達したものである。 しかして本発明の目的とするところは、△7−
プロスタグランジンE1類の7,8位の二重結合
を選択的に還元し、医薬品として有用なプロスタ
グランジンE1類を効率よく得ることにある。 発明の構成及び効果 本発明の製造法は、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のア
ルキル基を表わし、R2,R3は同一もしくは異な
り、水素原子、トリ(C1〜C7)炭化水素−シリ
ル基、水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を
形成する基又は炭素数2〜7のアシル基を表わ
し、R4は置換もしくは非置換の炭素数1〜10の
アルキル基又は置換もしくは非置換の炭素数5〜
7のシクロアルキル基を表わす。表示〓〓は7,
8位の二重結合に関してE−配置、Z−配置又は
両者が任意の割合で共存することを表わす。Xは
エチレン基(−CH2CH2−)又はトランス−ビニ
レン基
ンE1類の新規な製造法に関する。 さらに詳しくは△7−プロスタグランジンE1類
7,8位の2重結合を選択的に還元することによ
り医薬品として有用なプロスタグランジンE1類
を製造する方法に関する。 従来技術 △7−プロスタグランジンE1類の7,8位の二
重結合を還元する方法としてラネーニツケルや亜
鉛−酢酸を用いる反応系が知られている(特開昭
58−83670号公報記載)。この反応は、医薬品とし
て有用なプロスタグランジンE1類を製造する方
法として優れたものである。特にこの反応の難点
を挙げるとすれば9位のカルボニル基が還元され
る副反応が生じやすいという点である。 発明の目的 本発明者らはプロスタグランジンE1類の更に
有利な化学合成法を見出すべく鋭意研究した結果
△7−プロスタグランジンE1類を有機スズ水素化
合物によりその7,8位の二重結合を選択的に還
元することによりプロスタグランジンE1類が容
易にかつ高収率で得られることを見出し本発明に
到達したものである。 しかして本発明の目的とするところは、△7−
プロスタグランジンE1類の7,8位の二重結合
を選択的に還元し、医薬品として有用なプロスタ
グランジンE1類を効率よく得ることにある。 発明の構成及び効果 本発明の製造法は、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のア
ルキル基を表わし、R2,R3は同一もしくは異な
り、水素原子、トリ(C1〜C7)炭化水素−シリ
ル基、水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を
形成する基又は炭素数2〜7のアシル基を表わ
し、R4は置換もしくは非置換の炭素数1〜10の
アルキル基又は置換もしくは非置換の炭素数5〜
7のシクロアルキル基を表わす。表示〓〓は7,
8位の二重結合に関してE−配置、Z−配置又は
両者が任意の割合で共存することを表わす。Xは
エチレン基(−CH2CH2−)又はトランス−ビニ
レン基
【式】を表わす。〕
で表わされる化合物、その15−エピ体、それらの
鏡像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物で
ある△7−プロスタグランジンE1類の7位の二重
結合を有機スズ化合物を用いることによつて選択
的に還元し、次いで必要に応じて脱保護及び/又
は加水分解反応に付すことを特徴とする下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,Xの定義は上記に
同じである。〕 で表わされる化合物、その15−エピ体、それらの
鏡像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物で
あるプロスタグランジンE1類の製造法である。 本発明の製造法は、上記したとおり7,8位に
二重結合を有する上記式〔〕の化合物を用い
て、二重結合を選択的に還元してプロスタグラン
ジンE1類を製造するものである。 上記式〔〕中、R1は水素原子又は炭素数1
〜10のアルキル基である。 炭素数1〜10のアルキル基としては、例えばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル基等を好ましいものとして挙げるこ
とができる。 R1としては水素原子およびメチル基が特に好
ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、トリ(C1
〜C7)炭化水素−シリル基、水酸基の酸素原子
と共にアセタール結合を形成する基又は炭素数2
〜7のアシル基である。 トリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基としては、
例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1−C4)
アルキルシリル;t−ブチルジフエニルシリル基
の如きジフエニル(C1−C4)アルキルシリル又
はトリベンジルシリル基等を好ましいものとして
挙げることができる。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル、1−エ
トキシエチル、2−メトキシ−2−プロピル、2
−エトキシ−2−プロピル、(2−メトキシエト
キシ)メチル、ベンジルオキキシメチル、2−テ
トラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル
又は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ
−ビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基等を挙
げることができる。炭素数2〜7のアシル基とし
ては、例えばアセチル、プロピオニル、n−ブチ
リル、n−バレリル、カプロイル、ベンズゾイル
基等を挙げることができる。これらのうち、
R21,R31は2−テトラヒドロピラニル、2−テ
トラヒドロフラニル、1−エトキシエチル、2−
メトキシ−2−プロピル、(2−メトキシエトキ
シ)メチル又は6,6−ジメチル−3−オキサ−
2−オキソ−ビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イ
ル基が好ましい。 これらのシリル基、およびアセタール結合を形
成する基等は、水酸基の保護基であると理解され
るべきである。これらのシリル基、アセタール結
合を形成する基、アシル基は酸性〜中性の条件下
で容易に除去される。 R2およびR3としては2−テトラヒドロピラニ
ル基又はt−ブチルジメチルシリル基が特に好ま
しい。 R4は置換もしくは非置換の炭素数1〜10のア
ルキル基又は置換もしくは非置換の炭素数5〜7
のシクロアルキル基を表わす。非置換の炭素数1
〜10のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状の
いずれであつてもよく、例えばメチル、エチル、
プロピル、ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシ
ル、2−メチル−1−ヘキシル、2−メチル−2
−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等、好
ましくはn−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチ
ル−1−ヘキシル、2−メチル−2−ヘキシル等
を挙げることができる。 置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基の置
換基としては、フツ素、塩素、臭素などのハロゲ
ン原子;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
iso−プロポキシ、n−ブトキシ、クロロメトキ
シ、ジクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ基
などのアルコキシ;メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、ブトキシカルボニル、ヘキシルオ
キシカルボニル基などのアルコキシカルボニル
基;シクロペンチル、シクロヘキシル基などのシ
クロアルキル基等が挙げられる。 非置換の炭素数5〜7のシクロアルキル基とし
ては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル基
などを挙げることができる。置換基を有する炭素
数5〜7のシクロアルキル基の置換基としては、
上記したと同様の置換基を挙げることができる。
R4としては、n−ペンチル、2−メチル−1−
ヘキシル、2−メチル−2−ヘキシル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル等が好ましい。 本発明においては、上記式〔〕の15−エピ
体、それらの鏡像体、およびそれらの異性体の任
意の割合の混合物を包含する。 上記式〔〕で表わされる△7−プロスタグラ
ンジンE1類は例えば、特開昭58−83670号公報記
載の如き方法によつて、下記の反応式に示される
ように、保護された4−ヒドロキシ−2−シクロ
ペンテノンより、7−ヒドロキシプロスタグラン
ジンE1類を経由して容易に得ることができる。 上記式〔〕の△7−プロスタグランジンE1類
にはその7,8位の二重結合(△7)に関する異
性体が存在する。すなわち7Z体、7E体であり、
本発明にあつては7Z体、7E体およびそれらの混
合物が包含される。 本発明方法は、上記式〔〕の7,8位の二重
結合を選択的に還元し、プロスタグランジンE1
類に導くことにある。すなわち、上記式〔〕の
化合物を有機スズ水素化合物と反応せしめて、対
応する式〔〕の化合物を容易に得ることができ
る。有機スズ水素化合物としては、例えば、水素
化トリブチルスズ、水素化トリフエニルスズ、水
素化トリエチルスズ、水素化トリプロピルスズな
どが用いられ、その量は原料化合物〔〕に対し
て通常1当量から10000当量用いられ、好しくは
1当量から1000当量である。反応溶媒は必要に応
じて用いてもよくアルコール系の溶媒などが用い
られるが、一般には無溶媒反応が好しい。反応を
円滑に進行させるために遊離基開始剤を用いても
よく、主にα,α′−アゾビスイソブチロニトリル
やビス−t−ブチルパーオキシドなどが用いら
れ、その量は出発原料〔〕に対して通常0.01当
量〜10当量、好しくは0.1当量〜1当量である。
反応温度は0℃〜200℃の範囲で行われ、好しく
は30℃〜140℃の範囲で行われる。反応終了後、
上記式〔〕で表わされるプロスタグランジン
E1類は、例えば反応液を直接クロマトグラフイ
ーに付すことにより分離精製される。得られた生
成物は、必要に応じて11位、15位の水酸基の保護
基を公知の方法(E.J.Corly5,J.Amen,Chem,
Soc,94,6190(1972)およびR.F.Newton5,
Tetrahedron Lett,41,3981(1979)参照)で除
去してもよい。 また必要に応じて、1位のエステル基を加水分
解してもよい。かかる加水分解は例えばピツグリ
バーエステラーゼ等の酵素を用いて行うことがで
きる。かくして目的とするプロスタグランジン
E1類が製造される。 本発明の特徴は選択的に化合物〔〕の7,8
位の二重結合を還元することにあり、プロスタグ
ランジンE1類の有用な合成法である。 かかるプロスタグランジンE1(PGE1)類の好
しい具体例を挙げれば次のとおりである。 (1) PGE1, (2) (17s)−17,20−ジメチルPGE1, (3) (17R)−17,20−ジメチルPGE1, (4) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シク
ロペンチルPGE1, (5) 16,17,18,19,20−ベンタノル−15−シク
ロヘキシルPGE1, (6) (1)〜(5)の化合物の2,3−デヒドロ体 (7) (1)〜(6)の化合物のメチルエステル。 以下、実施例を挙げて本発明方法を説明する。 参考例 10mlのナスフラスコにdl−7−ヒドロキシ
PGE1メチルエステル(di−THP)167mg
(0.302mmol)をとり、乾燥ジクロロメタン2.5ml
と4−ジメチルアミノピリジン220mg
(1.80mmol)を加えた。これを氷浴で冷却し、メ
タンスルホニルクロリド70μ(0.90mmol)を滴
下した、氷浴をはずして、室温(24℃)で11時間
かくはんした。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液15ml中に加えて振とうし、ジクロロメ
タンで抽出した(10ml×3)。有機層は10%塩酸、
飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したのち、無水
硫酸マグネシウム上で乾燥した。濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(7g,ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)にて分散し、dl−7,
8デヒドロPGE1メチルエステル(di−THP体)
メチルエステル67.4mg(42%)を得た。 スペリトルデータ Hnmr(CDCl3)δ:6.72(dt.J=7.8,2.0Hz,
1H),5.8−5.1(m,2H),4.8−4.5(m,
2H),4.3−3.2(m,10H),2.6−2.0(m,
6H),0.88(t,3H)IR:neat):1743,
1734,1653cm-1Mass(75eV,m/e):534
(M+) 実施例 1 7,8−デヒドロPGE1メチルエステル11,15
−ビステトラヒドロピラニルエーテル19mg
(0.036mmol)に水素化トリブチルスズ0.25mlお
よびビス−t−ブチルパーオキシド5mgを加え、
100〜110℃にて10分間撹拌した。冷却し、直接シ
リカゲルクロマトグラフイー(3g、ヘキサン:
酢酸エチル=5:1→3:1)に供し、PGE1メ
チルエステル11,15−ビステトラヒドロピラニル
エーテル15.2mg(80%)を得た。 TLC:Rf=0.41(ヘキサン:酢酸エチル=2:
1) IR=(neat):1743,905,860cm-1 NMR(δppm in CDCl3):0.89(t,3H),1.04
〜1.98(m,30H),1.98〜2.58(m,5H),
2.76(dd,1H),3.68(S,3H),3.30〜4.35
(m,6H),4.70(m,2H),5.42〜5.76(m,
2H) 実施例 2 7,8−デヒドロPGE1メチルエステル11,15
−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテル47mg
(0.062mmol)に水素化トリブチルスズ0.75mlを
加え、ビス−t−ブチルパーオキシド10mgを加え
たのち、100℃にて10分間撹拌する。室温に冷却
し、直接カラムクロマトグラフイー(8g,ヘキ
サン:酢酸エチル=30:1)に供しPGE1メチル
エステル11,15−ビス−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル26.4mg(71%)を得た。 IR:(neat):1743,1253,835,774cm-1 NMR(δppm in CDCl3): 0〜0.2(m,12H),0.89(S,18H),0.7〜
1.1(m,3H),1.1〜3.0(m,24H),3.70(S,
3H),3.7〜4.4(m,2H),5.4〜5.7(m,2H) 実施例 3 (17S)−17,20−ジメチル−2,3,7,8
−デヒドロPGE1メチルエステル11,15−ビス−
t−ブチルジメチルシリルエーテル80mgに水素化
トリブチルスズ1mlを加え、ビス−t−ブチルパ
ーオキシド15mgを加えたのち、100℃にて10分間
撹拌する。室温に冷却し、直接カラムクロマトグ
ラフイー(10g,ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)に供し、(17S)−17,20−ジメチル−2,3
−デヒドロDGE1メチルエステル11,15−ビス−
t−ブチルジメチルシリルエーテル8mg(10%)
を得た。この場合、9位のケトンが還元されたも
のは得られなかつた。 NMR;(δppm in CDCl3) 0〜0.2(m,12H),0.7〜1.0(m,24H),0.9
〜3.4(m,21H),3.74(S,3H),3.8〜4.5
(m,2H),5.4〜5.8(m,2H),5.84(brd,
1H,J=16.0Hz),7.02(dt,1H,J=16.0,
7.0Hz) 実施例 4 (17S)−17,20−ジメチル−2,3−デヒド
ロPGE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチ
ルジメチルシリルエーテル35mgをアセトニトリル
−47%フツ化水素酸(20:1)溶液2mlに溶か
し、25分間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、過濃縮後シリカゲルカラムク
ロマトグラフイーに供し、(17S)−17,20−ジメ
チル−2,3−デヒドロPGE1メチルエステル17
mg(収率72%)を得た。 NMR(δppm in CDCl3): 0.7〜1.0(m,6H),1.0〜3.2(m,23H),
3.72(s,3H),3.8〜4.5(m,2H),5.3〜6.0
(m,3H),6,96(dt 1H,J=16.0,6.8
Hz) 実施例 5 PGEメチルエステルビス−t−ブチルジメチ
ルシリルエーテル60mg(10μmol)をテトラヒド
ロフラン−水−酢酸(1:1:3)の混合液1ml
中に溶解し、48時間室温で撹拌した。反応液にト
ルエンを加えて減圧下に溶媒を留去して生成物と
して3.0mg(3.1μmol)(収率80%)のPGE1メチル
エステルを得た。 スペクトルデータ Hnmr(CDCl3)(δ:5.6−5.4(m,2H);4.2−
3.8(m,2H),3.63(s,3H),2.7−1.0
(27H),0.9(t,J=7Hz,3H) IR(neat):1750cm-1 Mass(20eV,m/e)368(M+) なおこの成分はHPLCにて(−)−PGE1メチル
エステル標品と一致した。(WATERS6000A,
JASCO UV IDEC 100,UV210nm,流速1.5
ml/min,900Psi,溶媒:ヘキサン:テトラヒド
ロフラン,カラムDevelosil100−5)
鏡像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物で
ある△7−プロスタグランジンE1類の7位の二重
結合を有機スズ化合物を用いることによつて選択
的に還元し、次いで必要に応じて脱保護及び/又
は加水分解反応に付すことを特徴とする下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,Xの定義は上記に
同じである。〕 で表わされる化合物、その15−エピ体、それらの
鏡像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物で
あるプロスタグランジンE1類の製造法である。 本発明の製造法は、上記したとおり7,8位に
二重結合を有する上記式〔〕の化合物を用い
て、二重結合を選択的に還元してプロスタグラン
ジンE1類を製造するものである。 上記式〔〕中、R1は水素原子又は炭素数1
〜10のアルキル基である。 炭素数1〜10のアルキル基としては、例えばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル基等を好ましいものとして挙げるこ
とができる。 R1としては水素原子およびメチル基が特に好
ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、トリ(C1
〜C7)炭化水素−シリル基、水酸基の酸素原子
と共にアセタール結合を形成する基又は炭素数2
〜7のアシル基である。 トリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基としては、
例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1−C4)
アルキルシリル;t−ブチルジフエニルシリル基
の如きジフエニル(C1−C4)アルキルシリル又
はトリベンジルシリル基等を好ましいものとして
挙げることができる。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル、1−エ
トキシエチル、2−メトキシ−2−プロピル、2
−エトキシ−2−プロピル、(2−メトキシエト
キシ)メチル、ベンジルオキキシメチル、2−テ
トラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル
又は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ
−ビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基等を挙
げることができる。炭素数2〜7のアシル基とし
ては、例えばアセチル、プロピオニル、n−ブチ
リル、n−バレリル、カプロイル、ベンズゾイル
基等を挙げることができる。これらのうち、
R21,R31は2−テトラヒドロピラニル、2−テ
トラヒドロフラニル、1−エトキシエチル、2−
メトキシ−2−プロピル、(2−メトキシエトキ
シ)メチル又は6,6−ジメチル−3−オキサ−
2−オキソ−ビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イ
ル基が好ましい。 これらのシリル基、およびアセタール結合を形
成する基等は、水酸基の保護基であると理解され
るべきである。これらのシリル基、アセタール結
合を形成する基、アシル基は酸性〜中性の条件下
で容易に除去される。 R2およびR3としては2−テトラヒドロピラニ
ル基又はt−ブチルジメチルシリル基が特に好ま
しい。 R4は置換もしくは非置換の炭素数1〜10のア
ルキル基又は置換もしくは非置換の炭素数5〜7
のシクロアルキル基を表わす。非置換の炭素数1
〜10のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状の
いずれであつてもよく、例えばメチル、エチル、
プロピル、ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシ
ル、2−メチル−1−ヘキシル、2−メチル−2
−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等、好
ましくはn−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチ
ル−1−ヘキシル、2−メチル−2−ヘキシル等
を挙げることができる。 置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基の置
換基としては、フツ素、塩素、臭素などのハロゲ
ン原子;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
iso−プロポキシ、n−ブトキシ、クロロメトキ
シ、ジクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ基
などのアルコキシ;メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、ブトキシカルボニル、ヘキシルオ
キシカルボニル基などのアルコキシカルボニル
基;シクロペンチル、シクロヘキシル基などのシ
クロアルキル基等が挙げられる。 非置換の炭素数5〜7のシクロアルキル基とし
ては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル基
などを挙げることができる。置換基を有する炭素
数5〜7のシクロアルキル基の置換基としては、
上記したと同様の置換基を挙げることができる。
R4としては、n−ペンチル、2−メチル−1−
ヘキシル、2−メチル−2−ヘキシル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル等が好ましい。 本発明においては、上記式〔〕の15−エピ
体、それらの鏡像体、およびそれらの異性体の任
意の割合の混合物を包含する。 上記式〔〕で表わされる△7−プロスタグラ
ンジンE1類は例えば、特開昭58−83670号公報記
載の如き方法によつて、下記の反応式に示される
ように、保護された4−ヒドロキシ−2−シクロ
ペンテノンより、7−ヒドロキシプロスタグラン
ジンE1類を経由して容易に得ることができる。 上記式〔〕の△7−プロスタグランジンE1類
にはその7,8位の二重結合(△7)に関する異
性体が存在する。すなわち7Z体、7E体であり、
本発明にあつては7Z体、7E体およびそれらの混
合物が包含される。 本発明方法は、上記式〔〕の7,8位の二重
結合を選択的に還元し、プロスタグランジンE1
類に導くことにある。すなわち、上記式〔〕の
化合物を有機スズ水素化合物と反応せしめて、対
応する式〔〕の化合物を容易に得ることができ
る。有機スズ水素化合物としては、例えば、水素
化トリブチルスズ、水素化トリフエニルスズ、水
素化トリエチルスズ、水素化トリプロピルスズな
どが用いられ、その量は原料化合物〔〕に対し
て通常1当量から10000当量用いられ、好しくは
1当量から1000当量である。反応溶媒は必要に応
じて用いてもよくアルコール系の溶媒などが用い
られるが、一般には無溶媒反応が好しい。反応を
円滑に進行させるために遊離基開始剤を用いても
よく、主にα,α′−アゾビスイソブチロニトリル
やビス−t−ブチルパーオキシドなどが用いら
れ、その量は出発原料〔〕に対して通常0.01当
量〜10当量、好しくは0.1当量〜1当量である。
反応温度は0℃〜200℃の範囲で行われ、好しく
は30℃〜140℃の範囲で行われる。反応終了後、
上記式〔〕で表わされるプロスタグランジン
E1類は、例えば反応液を直接クロマトグラフイ
ーに付すことにより分離精製される。得られた生
成物は、必要に応じて11位、15位の水酸基の保護
基を公知の方法(E.J.Corly5,J.Amen,Chem,
Soc,94,6190(1972)およびR.F.Newton5,
Tetrahedron Lett,41,3981(1979)参照)で除
去してもよい。 また必要に応じて、1位のエステル基を加水分
解してもよい。かかる加水分解は例えばピツグリ
バーエステラーゼ等の酵素を用いて行うことがで
きる。かくして目的とするプロスタグランジン
E1類が製造される。 本発明の特徴は選択的に化合物〔〕の7,8
位の二重結合を還元することにあり、プロスタグ
ランジンE1類の有用な合成法である。 かかるプロスタグランジンE1(PGE1)類の好
しい具体例を挙げれば次のとおりである。 (1) PGE1, (2) (17s)−17,20−ジメチルPGE1, (3) (17R)−17,20−ジメチルPGE1, (4) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シク
ロペンチルPGE1, (5) 16,17,18,19,20−ベンタノル−15−シク
ロヘキシルPGE1, (6) (1)〜(5)の化合物の2,3−デヒドロ体 (7) (1)〜(6)の化合物のメチルエステル。 以下、実施例を挙げて本発明方法を説明する。 参考例 10mlのナスフラスコにdl−7−ヒドロキシ
PGE1メチルエステル(di−THP)167mg
(0.302mmol)をとり、乾燥ジクロロメタン2.5ml
と4−ジメチルアミノピリジン220mg
(1.80mmol)を加えた。これを氷浴で冷却し、メ
タンスルホニルクロリド70μ(0.90mmol)を滴
下した、氷浴をはずして、室温(24℃)で11時間
かくはんした。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液15ml中に加えて振とうし、ジクロロメ
タンで抽出した(10ml×3)。有機層は10%塩酸、
飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄したのち、無水
硫酸マグネシウム上で乾燥した。濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(7g,ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)にて分散し、dl−7,
8デヒドロPGE1メチルエステル(di−THP体)
メチルエステル67.4mg(42%)を得た。 スペリトルデータ Hnmr(CDCl3)δ:6.72(dt.J=7.8,2.0Hz,
1H),5.8−5.1(m,2H),4.8−4.5(m,
2H),4.3−3.2(m,10H),2.6−2.0(m,
6H),0.88(t,3H)IR:neat):1743,
1734,1653cm-1Mass(75eV,m/e):534
(M+) 実施例 1 7,8−デヒドロPGE1メチルエステル11,15
−ビステトラヒドロピラニルエーテル19mg
(0.036mmol)に水素化トリブチルスズ0.25mlお
よびビス−t−ブチルパーオキシド5mgを加え、
100〜110℃にて10分間撹拌した。冷却し、直接シ
リカゲルクロマトグラフイー(3g、ヘキサン:
酢酸エチル=5:1→3:1)に供し、PGE1メ
チルエステル11,15−ビステトラヒドロピラニル
エーテル15.2mg(80%)を得た。 TLC:Rf=0.41(ヘキサン:酢酸エチル=2:
1) IR=(neat):1743,905,860cm-1 NMR(δppm in CDCl3):0.89(t,3H),1.04
〜1.98(m,30H),1.98〜2.58(m,5H),
2.76(dd,1H),3.68(S,3H),3.30〜4.35
(m,6H),4.70(m,2H),5.42〜5.76(m,
2H) 実施例 2 7,8−デヒドロPGE1メチルエステル11,15
−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテル47mg
(0.062mmol)に水素化トリブチルスズ0.75mlを
加え、ビス−t−ブチルパーオキシド10mgを加え
たのち、100℃にて10分間撹拌する。室温に冷却
し、直接カラムクロマトグラフイー(8g,ヘキ
サン:酢酸エチル=30:1)に供しPGE1メチル
エステル11,15−ビス−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル26.4mg(71%)を得た。 IR:(neat):1743,1253,835,774cm-1 NMR(δppm in CDCl3): 0〜0.2(m,12H),0.89(S,18H),0.7〜
1.1(m,3H),1.1〜3.0(m,24H),3.70(S,
3H),3.7〜4.4(m,2H),5.4〜5.7(m,2H) 実施例 3 (17S)−17,20−ジメチル−2,3,7,8
−デヒドロPGE1メチルエステル11,15−ビス−
t−ブチルジメチルシリルエーテル80mgに水素化
トリブチルスズ1mlを加え、ビス−t−ブチルパ
ーオキシド15mgを加えたのち、100℃にて10分間
撹拌する。室温に冷却し、直接カラムクロマトグ
ラフイー(10g,ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)に供し、(17S)−17,20−ジメチル−2,3
−デヒドロDGE1メチルエステル11,15−ビス−
t−ブチルジメチルシリルエーテル8mg(10%)
を得た。この場合、9位のケトンが還元されたも
のは得られなかつた。 NMR;(δppm in CDCl3) 0〜0.2(m,12H),0.7〜1.0(m,24H),0.9
〜3.4(m,21H),3.74(S,3H),3.8〜4.5
(m,2H),5.4〜5.8(m,2H),5.84(brd,
1H,J=16.0Hz),7.02(dt,1H,J=16.0,
7.0Hz) 実施例 4 (17S)−17,20−ジメチル−2,3−デヒド
ロPGE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチ
ルジメチルシリルエーテル35mgをアセトニトリル
−47%フツ化水素酸(20:1)溶液2mlに溶か
し、25分間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、過濃縮後シリカゲルカラムク
ロマトグラフイーに供し、(17S)−17,20−ジメ
チル−2,3−デヒドロPGE1メチルエステル17
mg(収率72%)を得た。 NMR(δppm in CDCl3): 0.7〜1.0(m,6H),1.0〜3.2(m,23H),
3.72(s,3H),3.8〜4.5(m,2H),5.3〜6.0
(m,3H),6,96(dt 1H,J=16.0,6.8
Hz) 実施例 5 PGEメチルエステルビス−t−ブチルジメチ
ルシリルエーテル60mg(10μmol)をテトラヒド
ロフラン−水−酢酸(1:1:3)の混合液1ml
中に溶解し、48時間室温で撹拌した。反応液にト
ルエンを加えて減圧下に溶媒を留去して生成物と
して3.0mg(3.1μmol)(収率80%)のPGE1メチル
エステルを得た。 スペクトルデータ Hnmr(CDCl3)(δ:5.6−5.4(m,2H);4.2−
3.8(m,2H),3.63(s,3H),2.7−1.0
(27H),0.9(t,J=7Hz,3H) IR(neat):1750cm-1 Mass(20eV,m/e)368(M+) なおこの成分はHPLCにて(−)−PGE1メチル
エステル標品と一致した。(WATERS6000A,
JASCO UV IDEC 100,UV210nm,流速1.5
ml/min,900Psi,溶媒:ヘキサン:テトラヒド
ロフラン,カラムDevelosil100−5)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕 [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のア
ルキル基を表し、R2,R3は同一もしくは異なり、
水素原子、トリ(C1〜C7)炭化水素−シリル基、
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成す
る基又は炭素数2〜7のアシル基を表し、R4は
置換もしくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基
又は置換もしくは非置換の炭素数5〜7のシクロ
アルキル基を表す。表示〓〓は7,8位の二重結
合に関してE−配置、Z−配置又は両者が任意の
割合で共存することを表す。Xはエチレン基 (−CH2CH2−)又はトランス−ビニレン基
【式】を表す。] で表される化合物、その15−エピ体、それらの鏡
像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物であ
る△7−プロスタグランジンE1類の7,8位の二
重結合を有機スズ水素化合物を用いることによつ
て選択的に還元し、次いで必要に応じて脱保護及
び/又は加水分解反応に付すことを特徴とする下
記式〔〕 [式中、R1,R2,R3,R4,Xの定義は上記に
同じである。] で表される化合物、その15−エピ体、それらの鏡
像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物であ
るプロスタグランジンE1類の製造法。 2 上記式〔〕において、R1が水素原子又は
メチル基である特許請求の範囲第1項記載のプロ
スタグランジンE1類の製造法。 3 上記式〔〕において、R4がn−ペンチル
基、2−メチル−1−ヘキシル基、2−メチル−
2−ヘキシル基、シクロペンチル基又はシクロヘ
キシル基である特許請求の範囲第1項又は第2項
記載のプロスタグランジンE1類の製造法。 4 上記式〔〕において、R2,R3が2−テト
ラヒドロピラニル基又はt−ブチルジメチルシリ
ル基である特許請求の範囲第1〜3項のいずれか
1項記載のプロスタグランジンE1類の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1694584A JPS60163842A (ja) | 1984-02-03 | 1984-02-03 | プロスタグランジンe↓1類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1694584A JPS60163842A (ja) | 1984-02-03 | 1984-02-03 | プロスタグランジンe↓1類の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60163842A JPS60163842A (ja) | 1985-08-26 |
| JPH025749B2 true JPH025749B2 (ja) | 1990-02-05 |
Family
ID=11930268
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1694584A Granted JPS60163842A (ja) | 1984-02-03 | 1984-02-03 | プロスタグランジンe↓1類の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60163842A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61172858A (ja) * | 1985-01-29 | 1986-08-04 | Teijin Ltd | プロスタグランジンe↓1誘導体の製造法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5883670A (ja) * | 1981-11-13 | 1983-05-19 | Teijin Ltd | プロスタグランデインe↓1類の製造法 |
-
1984
- 1984-02-03 JP JP1694584A patent/JPS60163842A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60163842A (ja) | 1985-08-26 |
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|---|---|---|---|
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