JPH0260723B2 - - Google Patents
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- JPH0260723B2 JPH0260723B2 JP21207582A JP21207582A JPH0260723B2 JP H0260723 B2 JPH0260723 B2 JP H0260723B2 JP 21207582 A JP21207582 A JP 21207582A JP 21207582 A JP21207582 A JP 21207582A JP H0260723 B2 JPH0260723 B2 JP H0260723B2
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- molten steel
- gas
- oxygen
- steel
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21C—PROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
- C21C7/00—Treating molten ferrous alloys, e.g. steel, not covered by groups C21C1/00 - C21C5/00
- C21C7/04—Removing impurities by adding a treating agent
- C21C7/068—Decarburising
- C21C7/0685—Decarburising of stainless steel
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Description
本発明は、含クロム溶鋼の脱炭方法に関するも
のである。 含クロム溶鋼の脱炭において、一般に溶鋼中の
〔C〕濃度は鋼浴温度が高いほど又鋼浴中のCOガ
ス分圧が低いほどその平衡値は低くなるので効率
的な脱炭を行うためには浴鋼温度を高く、CO分
圧を低くすればよいことは明らかである。しかし
あまり高い鋼溶温度は耐火物の溶損を助長し、耐
化物コストの観点から好ましくなく、1700℃以下
の温度で脱炭するのが通常作業となつている。又
CO分圧を低くし効率よく脱炭するための方法と
しては真空中で脱炭したり、CO分圧を低下させ
る希釈ガスを酸素ガスと同時に吹込む希釈脱炭法
が広く用いられている。前者は一般にVOD、後
者はAODと呼ばれている。 AOD法では脱炭の進行とともに鋼中〔C〕濃
度に応じて希釈ガス富化となるように希釈ガスと
酸素ガスの比率を段階的に切換えていく方法が一
般に行われている。これは鋼中〔C〕濃度が低く
なるに従い脱炭酸素効率(吹込酸素ガスの脱炭に
消費される酸素の比率)が低下してくるため、希
釈ガスを富化してCO分圧を低下させ、脱炭酸素
効率を高値に維持し、鋼中〔Cr〕の酸化量を迎
え、高価な還元剤の低減を図つている。 以上述べたAOD法の脱炭のメカニズムを希釈
ガスとしてArガスを用いた場合を第1図に示す。
即ち、羽口1から溶鋼2中に吹込まれた、希釈ガ
スと酸素ガスの混合ガスのうち、酸素ガスは直ち
に溶鋼中〔Cr〕と反応し〔Cr2O3〕を生成し希釈
ガスバブルの周辺に凝集し、この〔Cr2O3〕と溶
鋼中〔C〕とが反応し、COガスを生成する。生
成したCOガスはCO分圧の低いアルゴン希釈ガス
バブルに吸収され、反応ガスとして炉外に排出さ
れる。これを化学反応式で示すと(1)、(2)式のごと
くなる。 3/202+2〔Cr〕→〔Cr2O3〕 ………(1) 〔Cr2O3〕+3〔C〕→3CO+2〔Cr) ………(2) AOD法の原理は溶鋼中〔C〕濃度が低くなる
に従つて(2)式の反応が遅くなので希釈ガス富化に
よつてCO分圧を低下させ(2)式への反応を右方向
へ促進させてやるものである。 この脱炭のメカニズムから考えて、AOD法の
脱炭中期以降の吹込まれた酸素ガスは直接溶鋼中
〔C〕と反応することはほとんどなく大部分の酸
素ガスが〔Cr2O3〕を生成し、しかる後に浴鋼中
〔C〕と反応するものと考えられている。そして
(2)式の反応速度が遅いために(1)式で生成した
〔Cr2O3〕の一部はスラグ中へ移行する。 これを化学式で示すと(3)式の如くとなる。 3/202+2〔Cr〕→α〔Cr2O3〕+β〔Cr2O3〕
………(3) α+β=1、〔 〕は溶鋼中、〔 〕はスラグ中
を示す。そしてこの〔Cr2O3〕を生成する過程に
おいて溶鋼の温度は上昇するので必要以上の高温
とならないように多量の冷却材を必要とする。通
常冷却材に普通鋼及び同系の鋼種の屑が用いられ
るが、理想的には、小片のものが多量に手に入
り、炉を立てた状態で、脱炭を行いながら連続的
に添加することである。しかるに現状では形状の
良い小片の冷却材を手に入れるには加工をほどこ
さなければならず、著しく高価となるので止む得
ず脱炭を中断しサイズの大きい冷却材を炉口より
一括装入している。このため、中断による時間ロ
ス、傾炉時のガスのロスが生じるとともに、一度
に溶鋼の温度が低下するので、脱炭酸素効率が大
幅に低下し還元用のsi消費量の増大という結果を
もたらし、操業上の大きな問題となつている。 本発明は安価な形状の良好な小片冷却材の利用
を可能とし、これらの欠点を排除するとともに脱
炭に必要な吹込み酸素ガスの低減、更には安価な
鉄、クロム、Ni源の有効活用を可能とする脱炭
法を提供するものである。 即ち本発明は脱炭中期以降で金属酸化物、例え
ばクロム鉱石、NiO、スケール又は鉄鉱石を添加
し、脱炭に必要な酸素源をCr2O3、NiO、FeO、
Fe2O3、Fe3O4の形で与えることを特徴とする。
本発明で脱炭中期以降とは溶鋼中〔C〕%が0.25
%程度以下の段階をいう。このときそれぞれの金
属酸化物は(4)〜(6)式により、溶鋼中〔Cr〕によ
つて還元され、生成した〔Cr2O3〕が(2)式によつ
て脱炭に寄与するものと推定される。 3(NiO)+2〔Cr〕→3〔Ni〕+〔Cr2O3〕 ………(4) 3(FeO)+2〔Cr〕→3〔Fe〕+〔Cr2O3〕 ………(5) (Fe2O3)+2〔Cr〕→2〔Fe〕+〔Cr2O3〕
………(6) Cr2O3を添加したときはスラグメタル間の分配
によつて (Cr2O3)→〔Cr2O3〕 ………(7) のように溶鋼中にCr2O3が移行するものと推定さ
れる。 以上のように添加した金属酸化物によつて溶鋼
中の酸素温度(〔Cr2O3〕濃度)が高く維持され
るので酸素ガスを吹込まず酸素ガスのみを吹込む
攪拌によつて従来法と同じ脱炭速度で脱炭が可能
である。この状況は後述のように第6図に示され
る。但し、(4)、(5)、(6)式はいずれも吸熱反応であ
るから溶鋼の温度が降下する。従つて金属酸化物
を添加しつつ脱炭を行う溶鋼中〔C〕濃度範囲に
おいて温度的に余裕のない場には少量の酸素ガス
を希釈ガスとともに吹込んでやる必要がある。又
添加した金属酸化物を完全に脱炭に利用し切るた
めに、又脱炭初期〜中期に生成した(Cr2O3)を
有効に脱炭に利用するために、引続く脱炭末期に
スラグ中に脱炭に必要要な酸素源を残留させるこ
とを制限として還元剤を添加しつつ不活性ガスの
みを吹込み、攪拌脱炭を行うこことは還元期にお
ける還元用のSi消費量の低下を確実にするのに有
効な脱炭法であり、金属酸化物を添加しつつ行う
脱炭に引き続いて用いる。脱炭末期とは、溶鋼中
の〔C〕量が0.1%程度以下の段階をいう。 不活性ガスの吹込みと同時に還元剤を投入する
ことにより、スラグの流動性が向上する。これに
より該スラグと溶鋼ととの接触の機会が増大し、
金属酸化物中の酸素が溶鋼中に積極的に移行する
ため溶鋼中酸素と該溶鋼中〔C〕が効率よく反応
し還元と脱炭が著しく進行する。 脱炭終了時点では既に還元反能が進行中であり
還元期に移行しても還元に不足した分の還元剤あ
るいは必要に応じて該還元剤と造滓剤を投入すれ
ばよく、従来法の如く還元期で全量の還元剤又は
該還元剤と造滓剤を投入する方法に比べ、還元剤
の溶解が容易となるため大幅な還元時間の短縮が
可能であり、耐火物溶損防止、精錬能率向上効果
が得られる。 投入する還元剤の量は該スラグ中に脱炭に必要
な酸素源としての金属酸化物を残留させることが
必要であり、投入する還元剤の量が多過ぎると脱
炭の進行が悪くなる。また酸素ガスの吹込を止め
る時期は上記の作用効果を充分に得る目的から溶
鋼中〔C〕0.25%以下である。また下限は当然の
ことながら最終〔C〕値超であることが必要であ
る。 このように本発明の含クロム溶鋼の脱炭法にお
いて、その脱炭中以降のある溶鋼中〔C〕濃度範
囲で脱炭に必要な酸素源を金属酸化物の形で添加
し、引続く脱炭末期に還元剤を添加しつつ不活性
ガスのみを吹込み攪拌脱炭することにより、 安価な形状の良好な冷材を使用出来るため、
投入時に炉を傾斜させる必要がないのでAOD
操業が安定する、 安価な固体酸化物を利用することにより、吹
込酸素ガスの低減ができる、 安価な鉄、ニツケル、クロム源を有効成分と
して活用出来る、 添加金属酸化物中の酸素源を溶鋼中〔C〕で
効率的に還元するために還元期で添加する還元
剤の消費量が低減できるとともに、還元期の時
間が短縮できる、 等の利点があり、AOD操業に多大の利益をもた
らすものである。 以下AOD法に本発明を適用した具体例を用い
て更に詳細に説明する。 第2図にSUS−340の精錬に関する従来のAOD
法を示す。溶鋼中〔C〕濃度に応じてアルゴンガ
スを段階的に富化し、溶鋼中〔C〕を0.06%迄脱
炭している。この間、溶鋼中〔Cr〕の酸化によ
つて発生する反応熱を普通鋼屑おびSUS304屑を
冷却材として添加するとにより冷却し、又耐化物
の保護に必要なCaOを添加し、スラグ塩基度を適
正に保ち脱炭終了後に還元剤としてFe−Siを媒
溶剤としてCaO,CaF2を添加し、酸化したクロ
ムを還元し、その後、生成したスラグを除滓し、
脱硫及び成分温度調整を行い、精錬を完了してい
る。 第3図は還元期以降を大幅に短縮した場合の
AOD法に本発明を適用した例を示す。本例の特
徴は還元期以降が大幅に短縮されているために脱
炭終了時における鋼浴温度は著しく低くてよいこ
とである。従つて通常の冷却材を用いる場合であ
れば、炭素含有量の低い形状の良好な良質の冷却
材が多量に必要となるのに対し、本発明による金
属酸化物の添加であれば比較的形状の良い、低炭
素含有量のものが容易に入手可能であり、AOD
操業上極めて好都合である。第3図は、鉄鉱石を
用いた例であるが、鋼中〔C〕0.25%から0.12%
迄脱炭する必要な酸素量は鉄鉱石に換算して約
6Kg/T−Sとなる。このときの温度降下量を計
算すると鉄鉱石の熱容量及びFe2O3の還元反応に
よる吸熱量を併せて約50〜60℃/T−Sとなる。
従つて鋼中〔C〕0.25%から0.12%の範囲を希釈
ガスのみの吹込による攪拌で脱炭しても温度バラ
ンスが取れることとなる。従つて第3図の場合は
鋼中〔C〕が0.25%となつた時点から鉄鉱石を
0.12%迄順次添加しつつ希釈ガスのみの攪拌で脱
炭し、鋼中〔C〕0.12%で鉄鉱石の添加を完了す
るとともに、還元に必要な媒容剤の一部と、脱炭
に必要な酸素源スラグ中に残すことを限度として
スラグの流動性を向上させスラグ中の(Cr2O3)
を鋼中へ移行させる分配反応を促進するために還
元剤(Fe−Si又はAl)を添加し希釈ガスの攪拌
を継続し脱炭を完了する。 第4図は、本発明の別の例を示し、脱炭末期に
金属酸化物として鉄鉱石を添加し希釈ガスのみを
吹込んだ。 本発明に従い金属酸化物を添加して、不活性ガ
スによる攪拌脱炭を行つた場合の脱炭速度を従来
の酸素吹込法と比較して第5図に示す。 希釈ガスの攪拌脱炭の場合、酸化物の供給がな
いと、不活性ガス400Nm3近辺で脱炭量に大きな
差が出るが、本発明に従い金属酸化物を添加した
場合には〔C〕0.06%近辺迄は通常脱炭法とほと
んど差がなく、本発明によつて、懸念された脱炭
時間に及ぼす影響は全くないと言つてよい。又希
釈ガスのみを吹込んだ場合の吹込前の鋼中〔O〕
量と鋼中〔C〕減少量の関係を第6図に示す(希
釈ガス吹込量200Nm3、酸化物供給なし)。 以上説明した実施例はいずれも鉄鉱石を用いた
例のみであるが、金属酸化物はすでに述べた如く
種々あり、いずれも脱炭条件及びそのときの入手
の状況によつて最適のものを使用することが出来
る。表−1にこれらの金属酸化物の鋼中〔C〕と
の反応による吸熱量をまとめて示す。表−1から
明らかな如く、鉄鉱石に較べて、クロム鉱石の方
が炭素Kg当り脱炭に要する冷却効果が大きく、使
用量が制約される。又スケール(FeO)及び酸化
Ni等は鉄鉱石に較べて吸熱量が少なく冷却効果
が少ないので比較的多量に使用出来て入手が可能
であれば比較的使いやすい。いずれの場合にも、
どの金属酸化物を添加するかで酸素バランス、温
度バランスを計算することが可能であり、希釈ガ
ス攪拌のみで脱炭するか、又は吹込酸素ガスが必
要かを求めることができる。 以上の本発明の利点をまとめて表−2に示す。
のである。 含クロム溶鋼の脱炭において、一般に溶鋼中の
〔C〕濃度は鋼浴温度が高いほど又鋼浴中のCOガ
ス分圧が低いほどその平衡値は低くなるので効率
的な脱炭を行うためには浴鋼温度を高く、CO分
圧を低くすればよいことは明らかである。しかし
あまり高い鋼溶温度は耐火物の溶損を助長し、耐
化物コストの観点から好ましくなく、1700℃以下
の温度で脱炭するのが通常作業となつている。又
CO分圧を低くし効率よく脱炭するための方法と
しては真空中で脱炭したり、CO分圧を低下させ
る希釈ガスを酸素ガスと同時に吹込む希釈脱炭法
が広く用いられている。前者は一般にVOD、後
者はAODと呼ばれている。 AOD法では脱炭の進行とともに鋼中〔C〕濃
度に応じて希釈ガス富化となるように希釈ガスと
酸素ガスの比率を段階的に切換えていく方法が一
般に行われている。これは鋼中〔C〕濃度が低く
なるに従い脱炭酸素効率(吹込酸素ガスの脱炭に
消費される酸素の比率)が低下してくるため、希
釈ガスを富化してCO分圧を低下させ、脱炭酸素
効率を高値に維持し、鋼中〔Cr〕の酸化量を迎
え、高価な還元剤の低減を図つている。 以上述べたAOD法の脱炭のメカニズムを希釈
ガスとしてArガスを用いた場合を第1図に示す。
即ち、羽口1から溶鋼2中に吹込まれた、希釈ガ
スと酸素ガスの混合ガスのうち、酸素ガスは直ち
に溶鋼中〔Cr〕と反応し〔Cr2O3〕を生成し希釈
ガスバブルの周辺に凝集し、この〔Cr2O3〕と溶
鋼中〔C〕とが反応し、COガスを生成する。生
成したCOガスはCO分圧の低いアルゴン希釈ガス
バブルに吸収され、反応ガスとして炉外に排出さ
れる。これを化学反応式で示すと(1)、(2)式のごと
くなる。 3/202+2〔Cr〕→〔Cr2O3〕 ………(1) 〔Cr2O3〕+3〔C〕→3CO+2〔Cr) ………(2) AOD法の原理は溶鋼中〔C〕濃度が低くなる
に従つて(2)式の反応が遅くなので希釈ガス富化に
よつてCO分圧を低下させ(2)式への反応を右方向
へ促進させてやるものである。 この脱炭のメカニズムから考えて、AOD法の
脱炭中期以降の吹込まれた酸素ガスは直接溶鋼中
〔C〕と反応することはほとんどなく大部分の酸
素ガスが〔Cr2O3〕を生成し、しかる後に浴鋼中
〔C〕と反応するものと考えられている。そして
(2)式の反応速度が遅いために(1)式で生成した
〔Cr2O3〕の一部はスラグ中へ移行する。 これを化学式で示すと(3)式の如くとなる。 3/202+2〔Cr〕→α〔Cr2O3〕+β〔Cr2O3〕
………(3) α+β=1、〔 〕は溶鋼中、〔 〕はスラグ中
を示す。そしてこの〔Cr2O3〕を生成する過程に
おいて溶鋼の温度は上昇するので必要以上の高温
とならないように多量の冷却材を必要とする。通
常冷却材に普通鋼及び同系の鋼種の屑が用いられ
るが、理想的には、小片のものが多量に手に入
り、炉を立てた状態で、脱炭を行いながら連続的
に添加することである。しかるに現状では形状の
良い小片の冷却材を手に入れるには加工をほどこ
さなければならず、著しく高価となるので止む得
ず脱炭を中断しサイズの大きい冷却材を炉口より
一括装入している。このため、中断による時間ロ
ス、傾炉時のガスのロスが生じるとともに、一度
に溶鋼の温度が低下するので、脱炭酸素効率が大
幅に低下し還元用のsi消費量の増大という結果を
もたらし、操業上の大きな問題となつている。 本発明は安価な形状の良好な小片冷却材の利用
を可能とし、これらの欠点を排除するとともに脱
炭に必要な吹込み酸素ガスの低減、更には安価な
鉄、クロム、Ni源の有効活用を可能とする脱炭
法を提供するものである。 即ち本発明は脱炭中期以降で金属酸化物、例え
ばクロム鉱石、NiO、スケール又は鉄鉱石を添加
し、脱炭に必要な酸素源をCr2O3、NiO、FeO、
Fe2O3、Fe3O4の形で与えることを特徴とする。
本発明で脱炭中期以降とは溶鋼中〔C〕%が0.25
%程度以下の段階をいう。このときそれぞれの金
属酸化物は(4)〜(6)式により、溶鋼中〔Cr〕によ
つて還元され、生成した〔Cr2O3〕が(2)式によつ
て脱炭に寄与するものと推定される。 3(NiO)+2〔Cr〕→3〔Ni〕+〔Cr2O3〕 ………(4) 3(FeO)+2〔Cr〕→3〔Fe〕+〔Cr2O3〕 ………(5) (Fe2O3)+2〔Cr〕→2〔Fe〕+〔Cr2O3〕
………(6) Cr2O3を添加したときはスラグメタル間の分配
によつて (Cr2O3)→〔Cr2O3〕 ………(7) のように溶鋼中にCr2O3が移行するものと推定さ
れる。 以上のように添加した金属酸化物によつて溶鋼
中の酸素温度(〔Cr2O3〕濃度)が高く維持され
るので酸素ガスを吹込まず酸素ガスのみを吹込む
攪拌によつて従来法と同じ脱炭速度で脱炭が可能
である。この状況は後述のように第6図に示され
る。但し、(4)、(5)、(6)式はいずれも吸熱反応であ
るから溶鋼の温度が降下する。従つて金属酸化物
を添加しつつ脱炭を行う溶鋼中〔C〕濃度範囲に
おいて温度的に余裕のない場には少量の酸素ガス
を希釈ガスとともに吹込んでやる必要がある。又
添加した金属酸化物を完全に脱炭に利用し切るた
めに、又脱炭初期〜中期に生成した(Cr2O3)を
有効に脱炭に利用するために、引続く脱炭末期に
スラグ中に脱炭に必要要な酸素源を残留させるこ
とを制限として還元剤を添加しつつ不活性ガスの
みを吹込み、攪拌脱炭を行うこことは還元期にお
ける還元用のSi消費量の低下を確実にするのに有
効な脱炭法であり、金属酸化物を添加しつつ行う
脱炭に引き続いて用いる。脱炭末期とは、溶鋼中
の〔C〕量が0.1%程度以下の段階をいう。 不活性ガスの吹込みと同時に還元剤を投入する
ことにより、スラグの流動性が向上する。これに
より該スラグと溶鋼ととの接触の機会が増大し、
金属酸化物中の酸素が溶鋼中に積極的に移行する
ため溶鋼中酸素と該溶鋼中〔C〕が効率よく反応
し還元と脱炭が著しく進行する。 脱炭終了時点では既に還元反能が進行中であり
還元期に移行しても還元に不足した分の還元剤あ
るいは必要に応じて該還元剤と造滓剤を投入すれ
ばよく、従来法の如く還元期で全量の還元剤又は
該還元剤と造滓剤を投入する方法に比べ、還元剤
の溶解が容易となるため大幅な還元時間の短縮が
可能であり、耐火物溶損防止、精錬能率向上効果
が得られる。 投入する還元剤の量は該スラグ中に脱炭に必要
な酸素源としての金属酸化物を残留させることが
必要であり、投入する還元剤の量が多過ぎると脱
炭の進行が悪くなる。また酸素ガスの吹込を止め
る時期は上記の作用効果を充分に得る目的から溶
鋼中〔C〕0.25%以下である。また下限は当然の
ことながら最終〔C〕値超であることが必要であ
る。 このように本発明の含クロム溶鋼の脱炭法にお
いて、その脱炭中以降のある溶鋼中〔C〕濃度範
囲で脱炭に必要な酸素源を金属酸化物の形で添加
し、引続く脱炭末期に還元剤を添加しつつ不活性
ガスのみを吹込み攪拌脱炭することにより、 安価な形状の良好な冷材を使用出来るため、
投入時に炉を傾斜させる必要がないのでAOD
操業が安定する、 安価な固体酸化物を利用することにより、吹
込酸素ガスの低減ができる、 安価な鉄、ニツケル、クロム源を有効成分と
して活用出来る、 添加金属酸化物中の酸素源を溶鋼中〔C〕で
効率的に還元するために還元期で添加する還元
剤の消費量が低減できるとともに、還元期の時
間が短縮できる、 等の利点があり、AOD操業に多大の利益をもた
らすものである。 以下AOD法に本発明を適用した具体例を用い
て更に詳細に説明する。 第2図にSUS−340の精錬に関する従来のAOD
法を示す。溶鋼中〔C〕濃度に応じてアルゴンガ
スを段階的に富化し、溶鋼中〔C〕を0.06%迄脱
炭している。この間、溶鋼中〔Cr〕の酸化によ
つて発生する反応熱を普通鋼屑おびSUS304屑を
冷却材として添加するとにより冷却し、又耐化物
の保護に必要なCaOを添加し、スラグ塩基度を適
正に保ち脱炭終了後に還元剤としてFe−Siを媒
溶剤としてCaO,CaF2を添加し、酸化したクロ
ムを還元し、その後、生成したスラグを除滓し、
脱硫及び成分温度調整を行い、精錬を完了してい
る。 第3図は還元期以降を大幅に短縮した場合の
AOD法に本発明を適用した例を示す。本例の特
徴は還元期以降が大幅に短縮されているために脱
炭終了時における鋼浴温度は著しく低くてよいこ
とである。従つて通常の冷却材を用いる場合であ
れば、炭素含有量の低い形状の良好な良質の冷却
材が多量に必要となるのに対し、本発明による金
属酸化物の添加であれば比較的形状の良い、低炭
素含有量のものが容易に入手可能であり、AOD
操業上極めて好都合である。第3図は、鉄鉱石を
用いた例であるが、鋼中〔C〕0.25%から0.12%
迄脱炭する必要な酸素量は鉄鉱石に換算して約
6Kg/T−Sとなる。このときの温度降下量を計
算すると鉄鉱石の熱容量及びFe2O3の還元反応に
よる吸熱量を併せて約50〜60℃/T−Sとなる。
従つて鋼中〔C〕0.25%から0.12%の範囲を希釈
ガスのみの吹込による攪拌で脱炭しても温度バラ
ンスが取れることとなる。従つて第3図の場合は
鋼中〔C〕が0.25%となつた時点から鉄鉱石を
0.12%迄順次添加しつつ希釈ガスのみの攪拌で脱
炭し、鋼中〔C〕0.12%で鉄鉱石の添加を完了す
るとともに、還元に必要な媒容剤の一部と、脱炭
に必要な酸素源スラグ中に残すことを限度として
スラグの流動性を向上させスラグ中の(Cr2O3)
を鋼中へ移行させる分配反応を促進するために還
元剤(Fe−Si又はAl)を添加し希釈ガスの攪拌
を継続し脱炭を完了する。 第4図は、本発明の別の例を示し、脱炭末期に
金属酸化物として鉄鉱石を添加し希釈ガスのみを
吹込んだ。 本発明に従い金属酸化物を添加して、不活性ガ
スによる攪拌脱炭を行つた場合の脱炭速度を従来
の酸素吹込法と比較して第5図に示す。 希釈ガスの攪拌脱炭の場合、酸化物の供給がな
いと、不活性ガス400Nm3近辺で脱炭量に大きな
差が出るが、本発明に従い金属酸化物を添加した
場合には〔C〕0.06%近辺迄は通常脱炭法とほと
んど差がなく、本発明によつて、懸念された脱炭
時間に及ぼす影響は全くないと言つてよい。又希
釈ガスのみを吹込んだ場合の吹込前の鋼中〔O〕
量と鋼中〔C〕減少量の関係を第6図に示す(希
釈ガス吹込量200Nm3、酸化物供給なし)。 以上説明した実施例はいずれも鉄鉱石を用いた
例のみであるが、金属酸化物はすでに述べた如く
種々あり、いずれも脱炭条件及びそのときの入手
の状況によつて最適のものを使用することが出来
る。表−1にこれらの金属酸化物の鋼中〔C〕と
の反応による吸熱量をまとめて示す。表−1から
明らかな如く、鉄鉱石に較べて、クロム鉱石の方
が炭素Kg当り脱炭に要する冷却効果が大きく、使
用量が制約される。又スケール(FeO)及び酸化
Ni等は鉄鉱石に較べて吸熱量が少なく冷却効果
が少ないので比較的多量に使用出来て入手が可能
であれば比較的使いやすい。いずれの場合にも、
どの金属酸化物を添加するかで酸素バランス、温
度バランスを計算することが可能であり、希釈ガ
ス攪拌のみで脱炭するか、又は吹込酸素ガスが必
要かを求めることができる。 以上の本発明の利点をまとめて表−2に示す。
【表】
第1図はAODのメカニズムを示す図、第2図
は従来法、第3図〜第4図は本発明法の例を示す
図、第5図〜第6図は本発明法の効果を示す図で
ある。
は従来法、第3図〜第4図は本発明法の例を示す
図、第5図〜第6図は本発明法の効果を示す図で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 溶鋼中に酸素ガス及び希釈ガスを吹込む脱炭
法において、脱炭中期以降で金属酸化物を添加し
つつ該酸化物を酸素源の主体として脱炭を行うと
ともに、該脱炭中期に続く脱炭末期に、スラグ中
に脱炭に必要な酸素源を残留させることを限度と
して還元剤を添加しつつ不活性ガスの吹込みによ
り脱炭を行うことを特徴とする含クロム溶鋼の脱
炭方法。 2 脱炭中期に続く脱炭末端に、希釈ガスのみを
吹込む攪拌による脱炭期を設けることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の含クロム溶鋼の脱
炭方法。 3 脱炭中期以降で希釈ガスのみを吹込むことを
特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載
の含クロム溶鋼の脱炭方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21207582A JPS59104420A (ja) | 1982-12-04 | 1982-12-04 | 含クロム溶鋼の脱炭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21207582A JPS59104420A (ja) | 1982-12-04 | 1982-12-04 | 含クロム溶鋼の脱炭方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59104420A JPS59104420A (ja) | 1984-06-16 |
| JPH0260723B2 true JPH0260723B2 (ja) | 1990-12-18 |
Family
ID=16616445
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21207582A Granted JPS59104420A (ja) | 1982-12-04 | 1982-12-04 | 含クロム溶鋼の脱炭方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59104420A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4652306A (en) * | 1984-10-12 | 1987-03-24 | Nippon Kokan Kabushiki Kaisha | Method of refining molten steel by arc process |
| JPS61136611A (ja) * | 1984-12-05 | 1986-06-24 | Nippon Steel Corp | 含クロム溶鋼の精錬法 |
-
1982
- 1982-12-04 JP JP21207582A patent/JPS59104420A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59104420A (ja) | 1984-06-16 |
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