JPH0437135B2 - - Google Patents
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- JPH0437135B2 JPH0437135B2 JP30444687A JP30444687A JPH0437135B2 JP H0437135 B2 JPH0437135 B2 JP H0437135B2 JP 30444687 A JP30444687 A JP 30444687A JP 30444687 A JP30444687 A JP 30444687A JP H0437135 B2 JPH0437135 B2 JP H0437135B2
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- dephosphorization
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- hot metal
- furnace
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Description
〈産業上の利用分野〉
この発明は、2基の上下両吹き複合吹錬炉を用
い、スクラツプ使用の自由度高く、かつ少ない造
滓剤使用量下にて、品質の良好な鋼をコスト安く
高能率溶製する方法に関するものである。 〈背景技術〉 近年、低燐鋼をより一層低いコストで安定溶製
する手段の開発を目指して様々な研究がなされる
ようになつたが、このような状況の中で、製鋼ト
ータルコストのミニマム化や低燐鋼の安定溶製に
関し次のような溶銑の予備脱燐法、即ち、 (a) トーピード内の溶銑に生石灰系のフラツクス
又はソーダ灰をインジエクシヨンすることで予
備脱燐を行う方法、 (b) 取鍋内の溶銑に生石灰系のフラツクスをイン
ジエクシヨンしたりブラステイング(吹き付
け)することで予備脱燐を行う方法、 (c) 高炉鋳床樋中の溶銑に生石灰系のフラツクス
をブラステイングして予備脱燐を行う方法、 が提案され、一部実用化もなされるようになつ
た。 しかし、前記(a)及び(b)の方法では脱燐を“脱燐
剤の浮上過程で進行する反応(トランジトリー・
リアクター・リアクシヨン)”に頼るため脱燐フ
ラツクスの利用効率が必ずしも良くなく、また処
理時間が長くかかる分だけ処理時の抜熱が大きく
なつて溶銑温度が低下すると言う問題があり、一
方、前記(c)の方法では脱燐処理が高炉から出銑さ
れた直後の溶銑に施されることから脱燐処理温度
が約1400℃と高く、従つて到達P含有量が十分に
満足できるレベルになり難いとの指摘がなされて
いた。 その上、溶銑脱燐フラツクスとして生石灰等を
用いる場合には、その後の転炉吹錬で使用される
生石灰等の量をも合わせて考えると、前記何れの
方法も、“予備脱燐工程を省いて転炉のみでの脱
燐を行う方法”に比べて必要造滓剤量(生石灰等
の量)の低減効果はそれほど顕著であるとは言え
なかつた。 そこで、上記状況を踏まえた本出願人は、先
に、第7図で略示されるような「上下両吹き機能
を有した2基の転炉形式の炉を使用するととも
に、そのうちの一方を脱燐炉1、他方を脱炭炉2
とし、前記脱燐炉1内へ注入した溶銑3に前記脱
炭炉2で発生した転炉滓4を主成分とする精錬剤
の添加を行い、撹拌ガス吹き込みノズル5による
底吹きガス撹拌を実施しつつランス6より酸素ガ
スを上吹きして脱燐炉1の溶銑3の温度を1400℃
以下に保ちながら溶銑脱燐を行つた後、得られた
脱燐溶銑を脱炭炉2にて脱炭並びに仕上脱燐する
ことにより、極めて少ない量の造滓剤でもつて通
常燐レベルの鋼或いは低燐鋼を作業性良く低コス
トで製造し得るようにした製鋼方法」を特願昭61
−132517号として提案した。 なお、本出願人が先に提案したところの上記発
明は、「全製鋼工程を通じての造滓剤の必要量は
スラグとメタルとを向流的に接触させる“スラグ
−メタル向流精錬”によるときが最も少なくて良
いが、実際上は該向流精錬の完全な実現は殆ど不
可能であり、現状において最も労少なく造滓剤の
使用量を抑え得る可能性を秘めた製鋼手段として
挙げ得るものは、脱燐工程を2段階に分割し、そ
の下工程で発生するスラグを上工程の脱燐剤とし
て使用する方法以外に見当たらない」との発明者
の認識の下に、作業安定性、脱燐効率或いは設備
コスト等の面での不利が予想された該“転炉滓再
利用による製鋼法”に関し、その問題点解消を目
指した研究での次の知見事項(A)〜(F)、即ち、 (A) 溶銑の脱燐処理においては脱燐効率からみて
処理温度を出来るだけ低くする方が良いが、該
温度が余りに低くなり過ぎると次工程での不都
合を引き起こす上、処理後スラグへの粒鉄ロス
が多くなると言う問題が生じるので、該温度は
1300〜1350℃程度が最も良好である。しかし、
実際作業では脱燐剤の添加そのものが処理温度
を低下する大きな要因となるので多少低目の上
記温度を保持するのは極めて困難であるが、脱
燐処理時に少量の酸素ガスを吹き込むことによ
つて前記処理温度が安定かつ容易に維持され
る、 (B) フラツクスの脱燐能を十分に発揮せしめて脱
燐能率を上げるには、上述のような処理温度の
調整もさることながら、脱燐平衡状態を達成す
るための十分な撹拌を欠くことができないが、
高温の溶銑を高能率脱燐するに十分満足できる
効率の良い撹拌を短時間に実現するためには、
処理容器底部から吹き込まれるガスによるガス
撹拌が最も好ましい、 (C) 加えて、効率の良い脱燐処理を行うためには
処理容器にスラグフオーミングのための十分な
フリーボード(湯面から容器上端までの距離)
が必要である、 (D) スラグによる処理容器耐火物の溶損を軽減し
て脱燐作業能率を上げるためには、塩基性ライ
ニングの使用が好ましい、 (E) 2段階脱燐工程を含む製鋼法において脱燐作
業能率を上げるためには処理容器からの排滓能
率を無視することができす、排滓が容易な処理
容器の使用を欠かせない、 (F) 高品質鋼を作業性良く量産するためには十分
な排ガス処理設備(集塵機)が必要である、 (G) これらの条件を考慮すると、溶銑脱燐処理容
器としては転炉形式の炉、それも炉底から撹拌
ガスを導入できる上下両吹き機能を有した複合
吹錬転炉が理想的であり、これを使用して前述
した“2段階脱燐工程を含む製鋼法”を実施す
ると、全製鋼工程を通じての造滓剤の使用量が
極く少なくても十分に効率の良い脱燐がなさ
れ、高品質鋼を作業能率良く量産できる、 を基に完成されたものである。 そして、この本出願人が先に提案した方法は、
使用造滓剤量を極力抑えた低コスト操業でもつて
低燐鋼を安定して製造することができ、高品質鋼
を安価に提供する上で極めて有利な製鋼方法であ
つた。 一方、最近の鋼需要の安定化傾向から製鋼原料
としてのスクラツプが大量に出回るようになり、
価格的にも極めて有利になつてきたことから、製
鋼原料に占めるスクタツプの割合を増して製鋼コ
ストの低減を図ろうとの試みも目立つている。 このようなことから、本発明者等は、上述した
2基の転炉を使用する“先の提案の方法”を実施
するに際して、脱燐炉に投入する製鋼原料の一部
にスクラツプを使用し、これによつて製鋼コスト
を更に低減することを検討した。 ところが、先に提案した上記方法では、溶銑脱
燐吹錬時の脱燐不良を回避する狙いの下に固体酸
素精錬剤たる鉄鉱石を十分に配合していることも
あり、熱バランスからみてスクラツプを装入する
余裕がないとの結論を出さざるを得なかつた。 即ち、上下両吹き複合転炉精錬において原料の
一部としてスクラツプを使用する場合には、スク
ラツプの溶解が終了するまでは底吹きガス流れが
拘束されるので溶銑の撹拌が不十分となつて脱燐
不良が起きる。従つて、通常は吹錬を一旦中止し
て転炉を傾動させ、これによつてスクラツプ溶解
の促進を図ることが行われていたが、操業上のロ
スが大きくて好ましい手段とは言えなかつた。 その上、先に提案した方法では脱燐率確保のた
めに溶銑温度が低目(1400℃以下)に抑えられて
おり、スクラツプの溶解条件としては一段と不満
足なものであつた。 〈問題点を解決するための手段〉 本発明者等は、上下両吹き機能を有した2基の
転炉形式の炉のうちの一方を脱燐炉、他方を脱炭
炉として溶銑の精錬を行うと言う“先に提案され
た製鋼方法”の利点を生かしつつ、しかも上述し
た問題点を解消し、高いスクラツプ使用率でもつ
て良好な作業性の下に高品質鋼を安定溶製すべく
研究を続けたところ、 「脱燐炉で溶解するスクラツプの幅と厚みを特
定値以下に規制すると共に、十分な底吹きガス撹
拌を行い、しかも鉄鉱石やスケール等の固体酸素
精錬剤の一部の投入時期を吹錬の末期として脱燐
炉精錬を実施すると、溶銑温度が比較的低温であ
つても、転炉の傾動を必要とすることなく炭素拡
散によるスクラツプの溶解が速やかに完了し、高
脱燐率下で所望の低燐銑が得られる」 との新たな知見が得られたのである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であり、 「第1図に示される如く、上下両吹き機能を有
した2基の転炉形式の炉のうちの一方を脱燐炉
1、他方を脱炭炉2として溶銑の精錬を行う製鋼
方法において、溶銑を前記脱燐炉1内に注入した
後、これに前記脱炭炉2で発生した転炉滓4を主
成分とする精錬剤と幅が30mm以下で厚さが15mm以
下のスクラツプとを添加し、撹拌ガス吹込みノズ
ル5から流量:0.07Nm3/min・t以上でガスを
吹き込んで底吹きガス撹拌を行いつつ、ランス6
より酸素ガスを上吹きして溶銑温度を1400℃以下
に保ちながら吹錬を行い、この吹錬の末期に固体
酸素精錬剤を添加する溶銑脱燐工程と、得られた
脱燐溶銑を脱炭炉2にて精錬する工程とを含ませ
ることにより、高い割合でスクラツプを使用し、
かつ造滓剤の消費量少なく、品質の優れた鋼を安
いコストで製造し得るようにした点」 に特徴を有するものである。 ここで、脱燐炉での溶銑処理温度を1400℃以下
に調整する理由は、溶銑温度がこれより高くなる
と脱炭ばかりが進行してスラグ中のT.Fe量が低
くなり、脱燐率が悪化するからである。しかし、
「余りに低温になるとスラグへの粒鉄ロスが増加
する」との事実を考慮することも必要なので、上
記温度は1250〜1400℃程度に調整するのが好まし
い。なお、このような処理温度の維持は上吹きラ
ンスからの酸素ガス吹き込みや、これと炉底羽口
からの酸素ガス吹き込みの併用によつて行われ
る。つまり、上記脱燐炉での酸素ガス吹き込み
は、脱燐処理温度を保証するために実施されると
言つても過言ではない。従つて、ここでの上吹き
酸素ランスは通常の転炉ランスでも良いが、脱燐
用に新作した小流量ランスであつても良い。そし
て、吹込み酸素ガス量は処理前の溶銑温度や珪素
含有量、転炉滓の温度、脱燐炉の温もり具合、目
的とする処理溶銑温度等よつて決定されるが、概
ね2.0Nm3/min・t以下で良く、通常は0.5〜
1.0Nm3/min・tで十分である。 そして、投入するスクラツプの幅と厚みを前記
の如くに数値限定したのは、本発明におけるスク
ラツプの溶解は“溶銑からスクラツプ中への炭素
拡散による融点低下”によつて行われるため、ス
クラツプの幅が30mmを越えたり、厚みが15mmを越
えるようなものでは底吹きガス撹拌を高めたとし
ても、転炉の傾動なくして所定吹錬時間内でのス
クラツプ溶解が完了しないためである。 更に、この際の底吹きガス流量を0.07Nm3/
min・t以上と定めたのは、その値が0.07Nm3/
min・tを下回ると溶銑の撹拌が不十分となり、
転炉の傾動なしにはスクラツプの完全溶解がなさ
れないことが懸念される上、脱燐のために添加さ
れる固体酸素精錬剤と溶銑との接触頻度低下から
脱燐不良が生じるからである。 第2図は、底吹きガス流量と脱燐率との関係
を、“スクラツプ溶解を行つた場合”と“スクラ
ツプ溶解を行わなかつた場合”とを対比して示し
たグラフであるが、この第2図からも、スクラツ
プ溶解を実施する場合には底吹きガス流量を
0.07Nm3/min・t以上とするのが好ましいこと
が分かる。なお、固体酸素精錬剤(鉄鉱石等)の
添加量が少なくても底吹きガス流量を0.07Nm3/
min・t以上とすることによつて所望の脱燐率が
維持されるのは、撹拌力強化によつて精錬剤と溶
銑との十分な接触が図れるからである。 炉底から吹き込む撹拌ガスとしてはAr,CO2,
CO,N2,O2、空気等の何れであつても良い。 また、ここで言う「固体酸素精錬剤」とは鉄鉱
石やスケール等の酸化鉄を含む精錬剤(脱燐剤)
を指す。そして、追加の固体酸素精錬剤の添加時
期を「脱燐吹錬の末期」と定めたのは、通常の如
く脱燐吹錬の中期に固体酸素精錬剤を投入した場
合には、スクラツプ溶解の影響で脱燐効果が十分
に発揮されない恐れがあるためである。これに対
して吹錬末期に添加すると、“上置スラグ温度の
低下”や“吹錬末期のスラグ中酸素ポテンシヤル
の上昇”等の効果によりP分配を好ましい状態に
維持することができるので十分な脱燐が完了す
る。なお、「脱燐吹錬の末期」とは「脱燐吹錬終
了の3分前から終了後(リンシング時)1分の
間」を言い、この時期での固体酸素精錬剤の投入
は数回に分けた分投添加によるのが良い。 第3図は、脱燐炉精錬における固体酸素精錬剤
(鉄鉱石)の投入時期と脱燐率の関係を示したグ
ラフであるが、この第3図からも前記投入時期を
吹錬末期とすることによつて溶銑の脱燐率が顕著
に向上することが分かる。 そして、第4図は固体酸素精錬剤(鉄鉱石)の
投入量に応じた脱燐率の変化傾向を示したグラフ
であるが、このグラフも固体酸素精錬剤(鉄鉱
石)投入により脱燐率が向上することを明示して
いる。 ところで、前記「上下両吹き機能を有した転炉
形式の炉」としては現在使われている「上下吹き
複合吹錬転炉」が最も好ましいが、特に脱燐炉に
ついては、精錬条件が脱炭炉よりもマイルドであ
るため炉自体を更に小さくしても良いので、脱燐
専用に新設してもコスト的にそれほどの影響はな
い。 脱燐炉での精錬剤は脱炭炉で発生した転炉滓を
主成分とするものであるが、この転炉滓以外に前
述した酸化鉄(固体酸素精錬剤)が基本の副成分
として使用され、また蛍石の配合も好ましい。そ
して、例えば、 転炉滓:40〜80重量%、 酸化鉄:20〜60重量%、 蛍石:0〜20重量% の如き配合組成としたものが推奨される。勿論こ
れに限定されるわけではないが、転炉滓を滓化し
て低融点の脱燐スラグとしたり、脱燐が進行し易
いようにスラグの酸化力を高めるためには酸化鉄
(固体酸素精錬剤)の併用は極めて重要である。 もつとも、本発明においては、前述したように
固体酸素試練剤(鉄鉱石やスケール等の酸化鉄含
有量精錬剤)の一部は脱燐吹錬の末期に投入す
る。 なお、脱燐炉での精錬剤としては、前記したも
のの他、付加的に生石灰、ドロマイト或いは石灰
石を配合しても良いし、溶銑[Mn]向上のため
にマンガン鉱石や鉄マンガン鉱石を配合しても良
い。 媒溶剤は蛍石が一般的であるが、Na2O,
SiO2,CaCl2,Na2CO3等をそれぞれ単独に用い
ても良いし、これと蛍石とを併用しても良い。 脱燐炉で使用される精錬剤の量は溶製する鋼の
[P]レベルにより決定されるが、通常は30〜60
Kg/t程度で良い。 ところで、脱燐炉で使用される精錬剤の主成分
たる転炉滓としては、脱炭炉で発生した溶融状態
のものが熱経済的にも脱燐フラツクスの滓化性の
面からも好ましいが(このように溶融状態のもの
を用いる場合には耐火物を内張りした鍋を介して
脱燐炉に注滓される)、取り扱いの容易さ等を考
慮して脱炭炉で得られたものを一旦冷却凝固さ
せ、これを粒状又は塊状に破砕してから用いても
良い。ただ、この場合、脱燐炉での滓化性向上の
ために粒径は小さい程良好であるが、転炉滓は本
来滓化性に富んでいることもあつて粒径が100mm
を下回る程度でも格別な不都合を来たすことがな
いし、これより大きくても使用可能である。 使用される転炉滓は、タイミングとしては前回
チヤージのものが良いが、それ以前に脱炭炉から
出したものや、他の向上の脱炭炉で発生したもの
でも良いことは言うまでもない。 以上のような条件で脱燐処理を行うと、通常、
20分以内で“溶銑との比率で5.0%程度までのス
クラツプの溶解”と“所望の脱燐或いは脱燐と脱
硫”を完了することができる。 脱炭炉での吹錬は、基本的には通常の“炉外で
脱燐・脱硫された溶銑”を吹錬する場合と同じで
あり、このとき、終点での溶鋼のMn含有量向上
を目的として生石灰やドロマイトを中心とする造
滓剤の他にマンガン鉱石や鉄マンガン鉱石を添加
することもできる。 ところで、第5図は、次に示すところの本発明
に従つた好ましい製鋼工程例を図式化したもので
ある。 第1工程:高炉出銑後の溶銑(脱硫溶銑又は未
脱硫溶銑の何れであつても良い)を脱燐炉へ
注銑する。 第2工程:脱燐剤として用いる転炉滓を装入す
ると共に、スクラツプを投入する。 第3工程:溶銑[Si]量と転炉滓量とを考慮
し、所定塩基度となるように媒溶剤を投入し
て吹錬を行う。 第4工程:脱燐悪化防止の目的で、吹錬の末期
(リンシング時を含む)に鉄鉱石を分投して
温度調整を行う。 第5工程:脱燐炉から出湯した脱燐銑を脱炭炉
に注銑し、精錬を行う。 〈作用〉 上述のように、本発明は、上下両吹き機能を有
した2基の転炉形式の炉のうちの一方を脱燐炉、
他方を脱炭炉として造滓剤の消費量少なく溶銑の
精錬を行う際に、複合吹錬炉の強撹拌を利用し、
脱燐炉精錬において脱燐率に悪影響を及ぼすこと
なくスクラツプ原料の使用を可能としたものであ
る。 つまり、先にも触れたが、本発明における低温
でのスクラツプの溶解機構は第6図で説明され
る。即ち、溶銑中にスクラツプが投入されると、
第5図で示すように、溶銑中[C]の拡散により
スクラツプ(スチール)の溶銑との界面部におけ
る炭素濃度が上昇し、該部分の液相線温度が周囲
の溶銑温度にまで下がつた時点で溶解が起こる。
そして、この現象が進行して低温でのスクラツプ
溶解が完了する。実験によると、複合吹錬炉では
上記スクラツプ溶解の速度は0.75mm/min程度で
あり、寸法が幅:30mm以内で厚み:15mm以内のス
クラツプであれば脱燐吹錬時間内で完全に溶解す
ることが確認されている。 ただ、脱燐炉内にスクラツプを投入して溶解す
る場合には、溶銑温度の低下防止の観点から脱燐
剤(精錬剤)として投入する鉄鉱石(固体酸素)
量を減少せざるを得ず、脱燐率の低下が懸念され
たが、底吹きガス流量を十分(0.07Nm3/min・
t以上)にとつて溶銑を強撹拌することでスラグ
−メタル間の接触頻度を強化すればそれほどの脱
燐率の低下は起こらず、その上、この脱燐率確保
策に加えて吹錬末期に鉄鉱石(固体酸素)の分投
を行うと、上置スラグの温度が下がり、かつスラ
グ中の酸素ポテンシヤルが上昇することから脱燐
率が更に向上し、そのため、脱燐率を悪化させる
ことなく溶銑にスクラツプを溶解させることが可
能となつたのである。 続いて、この発明を実施例により比較例と対比
しながら更に具体的に説明する。 〈実施例〉 まず、第1表に示した範囲の成分組成を有する
高炉溶銑を“脱燐炉として使用する250トン上下
両吹き複合吹錬転炉”に注銑すると共に、3例を
除いては第2表に示される寸法のスクラツプを投
入し、第3表に示す条件で脱燐吹錬を行つた。 この吹錬結果を第3表に併せて示す。 第3表に示された脱燐炉での吹錬結果からも明
らかなように、本発明で規定する条件通りの吹錬
を行つたものではスクラツプの溶け残りを生じな
かつたことは勿論、脱燐不良も生じ無かつたのに
対して、スクラツプの寸法が大きかつたり、底吹
きガス流量の少なかつた“比較例”では、スクラ
ツプの溶け残りや脱燐不良を生じることが分か
る。 そして、本発明で規定する通りに脱燐炉での精
錬が終了した前記溶銑を“脱炭炉として使用する
250トン上下両吹き複合吹錬転炉”に注銑し脱炭
吹錬を行つたところ、十分に満足できる低燐鋼
い、スクラツプ使用の自由度高く、かつ少ない造
滓剤使用量下にて、品質の良好な鋼をコスト安く
高能率溶製する方法に関するものである。 〈背景技術〉 近年、低燐鋼をより一層低いコストで安定溶製
する手段の開発を目指して様々な研究がなされる
ようになつたが、このような状況の中で、製鋼ト
ータルコストのミニマム化や低燐鋼の安定溶製に
関し次のような溶銑の予備脱燐法、即ち、 (a) トーピード内の溶銑に生石灰系のフラツクス
又はソーダ灰をインジエクシヨンすることで予
備脱燐を行う方法、 (b) 取鍋内の溶銑に生石灰系のフラツクスをイン
ジエクシヨンしたりブラステイング(吹き付
け)することで予備脱燐を行う方法、 (c) 高炉鋳床樋中の溶銑に生石灰系のフラツクス
をブラステイングして予備脱燐を行う方法、 が提案され、一部実用化もなされるようになつ
た。 しかし、前記(a)及び(b)の方法では脱燐を“脱燐
剤の浮上過程で進行する反応(トランジトリー・
リアクター・リアクシヨン)”に頼るため脱燐フ
ラツクスの利用効率が必ずしも良くなく、また処
理時間が長くかかる分だけ処理時の抜熱が大きく
なつて溶銑温度が低下すると言う問題があり、一
方、前記(c)の方法では脱燐処理が高炉から出銑さ
れた直後の溶銑に施されることから脱燐処理温度
が約1400℃と高く、従つて到達P含有量が十分に
満足できるレベルになり難いとの指摘がなされて
いた。 その上、溶銑脱燐フラツクスとして生石灰等を
用いる場合には、その後の転炉吹錬で使用される
生石灰等の量をも合わせて考えると、前記何れの
方法も、“予備脱燐工程を省いて転炉のみでの脱
燐を行う方法”に比べて必要造滓剤量(生石灰等
の量)の低減効果はそれほど顕著であるとは言え
なかつた。 そこで、上記状況を踏まえた本出願人は、先
に、第7図で略示されるような「上下両吹き機能
を有した2基の転炉形式の炉を使用するととも
に、そのうちの一方を脱燐炉1、他方を脱炭炉2
とし、前記脱燐炉1内へ注入した溶銑3に前記脱
炭炉2で発生した転炉滓4を主成分とする精錬剤
の添加を行い、撹拌ガス吹き込みノズル5による
底吹きガス撹拌を実施しつつランス6より酸素ガ
スを上吹きして脱燐炉1の溶銑3の温度を1400℃
以下に保ちながら溶銑脱燐を行つた後、得られた
脱燐溶銑を脱炭炉2にて脱炭並びに仕上脱燐する
ことにより、極めて少ない量の造滓剤でもつて通
常燐レベルの鋼或いは低燐鋼を作業性良く低コス
トで製造し得るようにした製鋼方法」を特願昭61
−132517号として提案した。 なお、本出願人が先に提案したところの上記発
明は、「全製鋼工程を通じての造滓剤の必要量は
スラグとメタルとを向流的に接触させる“スラグ
−メタル向流精錬”によるときが最も少なくて良
いが、実際上は該向流精錬の完全な実現は殆ど不
可能であり、現状において最も労少なく造滓剤の
使用量を抑え得る可能性を秘めた製鋼手段として
挙げ得るものは、脱燐工程を2段階に分割し、そ
の下工程で発生するスラグを上工程の脱燐剤とし
て使用する方法以外に見当たらない」との発明者
の認識の下に、作業安定性、脱燐効率或いは設備
コスト等の面での不利が予想された該“転炉滓再
利用による製鋼法”に関し、その問題点解消を目
指した研究での次の知見事項(A)〜(F)、即ち、 (A) 溶銑の脱燐処理においては脱燐効率からみて
処理温度を出来るだけ低くする方が良いが、該
温度が余りに低くなり過ぎると次工程での不都
合を引き起こす上、処理後スラグへの粒鉄ロス
が多くなると言う問題が生じるので、該温度は
1300〜1350℃程度が最も良好である。しかし、
実際作業では脱燐剤の添加そのものが処理温度
を低下する大きな要因となるので多少低目の上
記温度を保持するのは極めて困難であるが、脱
燐処理時に少量の酸素ガスを吹き込むことによ
つて前記処理温度が安定かつ容易に維持され
る、 (B) フラツクスの脱燐能を十分に発揮せしめて脱
燐能率を上げるには、上述のような処理温度の
調整もさることながら、脱燐平衡状態を達成す
るための十分な撹拌を欠くことができないが、
高温の溶銑を高能率脱燐するに十分満足できる
効率の良い撹拌を短時間に実現するためには、
処理容器底部から吹き込まれるガスによるガス
撹拌が最も好ましい、 (C) 加えて、効率の良い脱燐処理を行うためには
処理容器にスラグフオーミングのための十分な
フリーボード(湯面から容器上端までの距離)
が必要である、 (D) スラグによる処理容器耐火物の溶損を軽減し
て脱燐作業能率を上げるためには、塩基性ライ
ニングの使用が好ましい、 (E) 2段階脱燐工程を含む製鋼法において脱燐作
業能率を上げるためには処理容器からの排滓能
率を無視することができす、排滓が容易な処理
容器の使用を欠かせない、 (F) 高品質鋼を作業性良く量産するためには十分
な排ガス処理設備(集塵機)が必要である、 (G) これらの条件を考慮すると、溶銑脱燐処理容
器としては転炉形式の炉、それも炉底から撹拌
ガスを導入できる上下両吹き機能を有した複合
吹錬転炉が理想的であり、これを使用して前述
した“2段階脱燐工程を含む製鋼法”を実施す
ると、全製鋼工程を通じての造滓剤の使用量が
極く少なくても十分に効率の良い脱燐がなさ
れ、高品質鋼を作業能率良く量産できる、 を基に完成されたものである。 そして、この本出願人が先に提案した方法は、
使用造滓剤量を極力抑えた低コスト操業でもつて
低燐鋼を安定して製造することができ、高品質鋼
を安価に提供する上で極めて有利な製鋼方法であ
つた。 一方、最近の鋼需要の安定化傾向から製鋼原料
としてのスクラツプが大量に出回るようになり、
価格的にも極めて有利になつてきたことから、製
鋼原料に占めるスクタツプの割合を増して製鋼コ
ストの低減を図ろうとの試みも目立つている。 このようなことから、本発明者等は、上述した
2基の転炉を使用する“先の提案の方法”を実施
するに際して、脱燐炉に投入する製鋼原料の一部
にスクラツプを使用し、これによつて製鋼コスト
を更に低減することを検討した。 ところが、先に提案した上記方法では、溶銑脱
燐吹錬時の脱燐不良を回避する狙いの下に固体酸
素精錬剤たる鉄鉱石を十分に配合していることも
あり、熱バランスからみてスクラツプを装入する
余裕がないとの結論を出さざるを得なかつた。 即ち、上下両吹き複合転炉精錬において原料の
一部としてスクラツプを使用する場合には、スク
ラツプの溶解が終了するまでは底吹きガス流れが
拘束されるので溶銑の撹拌が不十分となつて脱燐
不良が起きる。従つて、通常は吹錬を一旦中止し
て転炉を傾動させ、これによつてスクラツプ溶解
の促進を図ることが行われていたが、操業上のロ
スが大きくて好ましい手段とは言えなかつた。 その上、先に提案した方法では脱燐率確保のた
めに溶銑温度が低目(1400℃以下)に抑えられて
おり、スクラツプの溶解条件としては一段と不満
足なものであつた。 〈問題点を解決するための手段〉 本発明者等は、上下両吹き機能を有した2基の
転炉形式の炉のうちの一方を脱燐炉、他方を脱炭
炉として溶銑の精錬を行うと言う“先に提案され
た製鋼方法”の利点を生かしつつ、しかも上述し
た問題点を解消し、高いスクラツプ使用率でもつ
て良好な作業性の下に高品質鋼を安定溶製すべく
研究を続けたところ、 「脱燐炉で溶解するスクラツプの幅と厚みを特
定値以下に規制すると共に、十分な底吹きガス撹
拌を行い、しかも鉄鉱石やスケール等の固体酸素
精錬剤の一部の投入時期を吹錬の末期として脱燐
炉精錬を実施すると、溶銑温度が比較的低温であ
つても、転炉の傾動を必要とすることなく炭素拡
散によるスクラツプの溶解が速やかに完了し、高
脱燐率下で所望の低燐銑が得られる」 との新たな知見が得られたのである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であり、 「第1図に示される如く、上下両吹き機能を有
した2基の転炉形式の炉のうちの一方を脱燐炉
1、他方を脱炭炉2として溶銑の精錬を行う製鋼
方法において、溶銑を前記脱燐炉1内に注入した
後、これに前記脱炭炉2で発生した転炉滓4を主
成分とする精錬剤と幅が30mm以下で厚さが15mm以
下のスクラツプとを添加し、撹拌ガス吹込みノズ
ル5から流量:0.07Nm3/min・t以上でガスを
吹き込んで底吹きガス撹拌を行いつつ、ランス6
より酸素ガスを上吹きして溶銑温度を1400℃以下
に保ちながら吹錬を行い、この吹錬の末期に固体
酸素精錬剤を添加する溶銑脱燐工程と、得られた
脱燐溶銑を脱炭炉2にて精錬する工程とを含ませ
ることにより、高い割合でスクラツプを使用し、
かつ造滓剤の消費量少なく、品質の優れた鋼を安
いコストで製造し得るようにした点」 に特徴を有するものである。 ここで、脱燐炉での溶銑処理温度を1400℃以下
に調整する理由は、溶銑温度がこれより高くなる
と脱炭ばかりが進行してスラグ中のT.Fe量が低
くなり、脱燐率が悪化するからである。しかし、
「余りに低温になるとスラグへの粒鉄ロスが増加
する」との事実を考慮することも必要なので、上
記温度は1250〜1400℃程度に調整するのが好まし
い。なお、このような処理温度の維持は上吹きラ
ンスからの酸素ガス吹き込みや、これと炉底羽口
からの酸素ガス吹き込みの併用によつて行われ
る。つまり、上記脱燐炉での酸素ガス吹き込み
は、脱燐処理温度を保証するために実施されると
言つても過言ではない。従つて、ここでの上吹き
酸素ランスは通常の転炉ランスでも良いが、脱燐
用に新作した小流量ランスであつても良い。そし
て、吹込み酸素ガス量は処理前の溶銑温度や珪素
含有量、転炉滓の温度、脱燐炉の温もり具合、目
的とする処理溶銑温度等よつて決定されるが、概
ね2.0Nm3/min・t以下で良く、通常は0.5〜
1.0Nm3/min・tで十分である。 そして、投入するスクラツプの幅と厚みを前記
の如くに数値限定したのは、本発明におけるスク
ラツプの溶解は“溶銑からスクラツプ中への炭素
拡散による融点低下”によつて行われるため、ス
クラツプの幅が30mmを越えたり、厚みが15mmを越
えるようなものでは底吹きガス撹拌を高めたとし
ても、転炉の傾動なくして所定吹錬時間内でのス
クラツプ溶解が完了しないためである。 更に、この際の底吹きガス流量を0.07Nm3/
min・t以上と定めたのは、その値が0.07Nm3/
min・tを下回ると溶銑の撹拌が不十分となり、
転炉の傾動なしにはスクラツプの完全溶解がなさ
れないことが懸念される上、脱燐のために添加さ
れる固体酸素精錬剤と溶銑との接触頻度低下から
脱燐不良が生じるからである。 第2図は、底吹きガス流量と脱燐率との関係
を、“スクラツプ溶解を行つた場合”と“スクラ
ツプ溶解を行わなかつた場合”とを対比して示し
たグラフであるが、この第2図からも、スクラツ
プ溶解を実施する場合には底吹きガス流量を
0.07Nm3/min・t以上とするのが好ましいこと
が分かる。なお、固体酸素精錬剤(鉄鉱石等)の
添加量が少なくても底吹きガス流量を0.07Nm3/
min・t以上とすることによつて所望の脱燐率が
維持されるのは、撹拌力強化によつて精錬剤と溶
銑との十分な接触が図れるからである。 炉底から吹き込む撹拌ガスとしてはAr,CO2,
CO,N2,O2、空気等の何れであつても良い。 また、ここで言う「固体酸素精錬剤」とは鉄鉱
石やスケール等の酸化鉄を含む精錬剤(脱燐剤)
を指す。そして、追加の固体酸素精錬剤の添加時
期を「脱燐吹錬の末期」と定めたのは、通常の如
く脱燐吹錬の中期に固体酸素精錬剤を投入した場
合には、スクラツプ溶解の影響で脱燐効果が十分
に発揮されない恐れがあるためである。これに対
して吹錬末期に添加すると、“上置スラグ温度の
低下”や“吹錬末期のスラグ中酸素ポテンシヤル
の上昇”等の効果によりP分配を好ましい状態に
維持することができるので十分な脱燐が完了す
る。なお、「脱燐吹錬の末期」とは「脱燐吹錬終
了の3分前から終了後(リンシング時)1分の
間」を言い、この時期での固体酸素精錬剤の投入
は数回に分けた分投添加によるのが良い。 第3図は、脱燐炉精錬における固体酸素精錬剤
(鉄鉱石)の投入時期と脱燐率の関係を示したグ
ラフであるが、この第3図からも前記投入時期を
吹錬末期とすることによつて溶銑の脱燐率が顕著
に向上することが分かる。 そして、第4図は固体酸素精錬剤(鉄鉱石)の
投入量に応じた脱燐率の変化傾向を示したグラフ
であるが、このグラフも固体酸素精錬剤(鉄鉱
石)投入により脱燐率が向上することを明示して
いる。 ところで、前記「上下両吹き機能を有した転炉
形式の炉」としては現在使われている「上下吹き
複合吹錬転炉」が最も好ましいが、特に脱燐炉に
ついては、精錬条件が脱炭炉よりもマイルドであ
るため炉自体を更に小さくしても良いので、脱燐
専用に新設してもコスト的にそれほどの影響はな
い。 脱燐炉での精錬剤は脱炭炉で発生した転炉滓を
主成分とするものであるが、この転炉滓以外に前
述した酸化鉄(固体酸素精錬剤)が基本の副成分
として使用され、また蛍石の配合も好ましい。そ
して、例えば、 転炉滓:40〜80重量%、 酸化鉄:20〜60重量%、 蛍石:0〜20重量% の如き配合組成としたものが推奨される。勿論こ
れに限定されるわけではないが、転炉滓を滓化し
て低融点の脱燐スラグとしたり、脱燐が進行し易
いようにスラグの酸化力を高めるためには酸化鉄
(固体酸素精錬剤)の併用は極めて重要である。 もつとも、本発明においては、前述したように
固体酸素試練剤(鉄鉱石やスケール等の酸化鉄含
有量精錬剤)の一部は脱燐吹錬の末期に投入す
る。 なお、脱燐炉での精錬剤としては、前記したも
のの他、付加的に生石灰、ドロマイト或いは石灰
石を配合しても良いし、溶銑[Mn]向上のため
にマンガン鉱石や鉄マンガン鉱石を配合しても良
い。 媒溶剤は蛍石が一般的であるが、Na2O,
SiO2,CaCl2,Na2CO3等をそれぞれ単独に用い
ても良いし、これと蛍石とを併用しても良い。 脱燐炉で使用される精錬剤の量は溶製する鋼の
[P]レベルにより決定されるが、通常は30〜60
Kg/t程度で良い。 ところで、脱燐炉で使用される精錬剤の主成分
たる転炉滓としては、脱炭炉で発生した溶融状態
のものが熱経済的にも脱燐フラツクスの滓化性の
面からも好ましいが(このように溶融状態のもの
を用いる場合には耐火物を内張りした鍋を介して
脱燐炉に注滓される)、取り扱いの容易さ等を考
慮して脱炭炉で得られたものを一旦冷却凝固さ
せ、これを粒状又は塊状に破砕してから用いても
良い。ただ、この場合、脱燐炉での滓化性向上の
ために粒径は小さい程良好であるが、転炉滓は本
来滓化性に富んでいることもあつて粒径が100mm
を下回る程度でも格別な不都合を来たすことがな
いし、これより大きくても使用可能である。 使用される転炉滓は、タイミングとしては前回
チヤージのものが良いが、それ以前に脱炭炉から
出したものや、他の向上の脱炭炉で発生したもの
でも良いことは言うまでもない。 以上のような条件で脱燐処理を行うと、通常、
20分以内で“溶銑との比率で5.0%程度までのス
クラツプの溶解”と“所望の脱燐或いは脱燐と脱
硫”を完了することができる。 脱炭炉での吹錬は、基本的には通常の“炉外で
脱燐・脱硫された溶銑”を吹錬する場合と同じで
あり、このとき、終点での溶鋼のMn含有量向上
を目的として生石灰やドロマイトを中心とする造
滓剤の他にマンガン鉱石や鉄マンガン鉱石を添加
することもできる。 ところで、第5図は、次に示すところの本発明
に従つた好ましい製鋼工程例を図式化したもので
ある。 第1工程:高炉出銑後の溶銑(脱硫溶銑又は未
脱硫溶銑の何れであつても良い)を脱燐炉へ
注銑する。 第2工程:脱燐剤として用いる転炉滓を装入す
ると共に、スクラツプを投入する。 第3工程:溶銑[Si]量と転炉滓量とを考慮
し、所定塩基度となるように媒溶剤を投入し
て吹錬を行う。 第4工程:脱燐悪化防止の目的で、吹錬の末期
(リンシング時を含む)に鉄鉱石を分投して
温度調整を行う。 第5工程:脱燐炉から出湯した脱燐銑を脱炭炉
に注銑し、精錬を行う。 〈作用〉 上述のように、本発明は、上下両吹き機能を有
した2基の転炉形式の炉のうちの一方を脱燐炉、
他方を脱炭炉として造滓剤の消費量少なく溶銑の
精錬を行う際に、複合吹錬炉の強撹拌を利用し、
脱燐炉精錬において脱燐率に悪影響を及ぼすこと
なくスクラツプ原料の使用を可能としたものであ
る。 つまり、先にも触れたが、本発明における低温
でのスクラツプの溶解機構は第6図で説明され
る。即ち、溶銑中にスクラツプが投入されると、
第5図で示すように、溶銑中[C]の拡散により
スクラツプ(スチール)の溶銑との界面部におけ
る炭素濃度が上昇し、該部分の液相線温度が周囲
の溶銑温度にまで下がつた時点で溶解が起こる。
そして、この現象が進行して低温でのスクラツプ
溶解が完了する。実験によると、複合吹錬炉では
上記スクラツプ溶解の速度は0.75mm/min程度で
あり、寸法が幅:30mm以内で厚み:15mm以内のス
クラツプであれば脱燐吹錬時間内で完全に溶解す
ることが確認されている。 ただ、脱燐炉内にスクラツプを投入して溶解す
る場合には、溶銑温度の低下防止の観点から脱燐
剤(精錬剤)として投入する鉄鉱石(固体酸素)
量を減少せざるを得ず、脱燐率の低下が懸念され
たが、底吹きガス流量を十分(0.07Nm3/min・
t以上)にとつて溶銑を強撹拌することでスラグ
−メタル間の接触頻度を強化すればそれほどの脱
燐率の低下は起こらず、その上、この脱燐率確保
策に加えて吹錬末期に鉄鉱石(固体酸素)の分投
を行うと、上置スラグの温度が下がり、かつスラ
グ中の酸素ポテンシヤルが上昇することから脱燐
率が更に向上し、そのため、脱燐率を悪化させる
ことなく溶銑にスクラツプを溶解させることが可
能となつたのである。 続いて、この発明を実施例により比較例と対比
しながら更に具体的に説明する。 〈実施例〉 まず、第1表に示した範囲の成分組成を有する
高炉溶銑を“脱燐炉として使用する250トン上下
両吹き複合吹錬転炉”に注銑すると共に、3例を
除いては第2表に示される寸法のスクラツプを投
入し、第3表に示す条件で脱燐吹錬を行つた。 この吹錬結果を第3表に併せて示す。 第3表に示された脱燐炉での吹錬結果からも明
らかなように、本発明で規定する条件通りの吹錬
を行つたものではスクラツプの溶け残りを生じな
かつたことは勿論、脱燐不良も生じ無かつたのに
対して、スクラツプの寸法が大きかつたり、底吹
きガス流量の少なかつた“比較例”では、スクラ
ツプの溶け残りや脱燐不良を生じることが分か
る。 そして、本発明で規定する通りに脱燐炉での精
錬が終了した前記溶銑を“脱炭炉として使用する
250トン上下両吹き複合吹錬転炉”に注銑し脱炭
吹錬を行つたところ、十分に満足できる低燐鋼
【表】
【表】
【表】
(注) *印は、本発明で規定する条件から外れている
ことを示す。
を得ることができた。 この結果、本発明で規定する条件通りに溶銑の
処理を行うと、全製鋼工程で消費される生石灰量
が極めて少なく、しかもスクラツプ添加の故に低
燐鋼を溶銑率低く安定溶製できることが確認され
た。 〈効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、造滓
剤の消費量や高炉銑の使用割合を少なくし、しか
も脱燐不良を生じることなく、高品質の鋼を低コ
ストで能率良く溶製することが可能となるなど、
産業上極めて有用な効果がもたらされる。
ことを示す。
を得ることができた。 この結果、本発明で規定する条件通りに溶銑の
処理を行うと、全製鋼工程で消費される生石灰量
が極めて少なく、しかもスクラツプ添加の故に低
燐鋼を溶銑率低く安定溶製できることが確認され
た。 〈効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、造滓
剤の消費量や高炉銑の使用割合を少なくし、しか
も脱燐不良を生じることなく、高品質の鋼を低コ
ストで能率良く溶製することが可能となるなど、
産業上極めて有用な効果がもたらされる。
第1図は、本発明プロセスの概念図である。第
2図は、底吹きガス流量と脱燐率との関係を示し
たグラフである。第3図は、固体酸素精錬剤(鉄
鉱石)の添加時期と脱燐率の関係を示すグラフで
ある。第4図は、固体酸素精錬剤(鉄鉱石)の添
加量に応じた脱燐率変化傾向を示すグラフであ
る。第5図は、本発明に従つた処理工程例の説明
図である。第6図は、スクラツプの溶解機構を模
式的に説明した図面である。第7図は、先に提案
した製鋼法に係るプロセスの概念図である。 図面において、1……脱燐炉、2……脱炭炉、
3……溶銑、4……転炉滓、4′……転炉滓を主
成分とする脱燐スラグ、5……撹拌ガス吹込みノ
ズル、6……ランス。
2図は、底吹きガス流量と脱燐率との関係を示し
たグラフである。第3図は、固体酸素精錬剤(鉄
鉱石)の添加時期と脱燐率の関係を示すグラフで
ある。第4図は、固体酸素精錬剤(鉄鉱石)の添
加量に応じた脱燐率変化傾向を示すグラフであ
る。第5図は、本発明に従つた処理工程例の説明
図である。第6図は、スクラツプの溶解機構を模
式的に説明した図面である。第7図は、先に提案
した製鋼法に係るプロセスの概念図である。 図面において、1……脱燐炉、2……脱炭炉、
3……溶銑、4……転炉滓、4′……転炉滓を主
成分とする脱燐スラグ、5……撹拌ガス吹込みノ
ズル、6……ランス。
Claims (1)
- 1 上下両吹き機能を有した2基の転炉形式の炉
のうちの一方を脱燐炉、他方を脱炭炉として溶銑
の精錬を行う製鋼方法であつて、溶銑を前記脱燐
炉内へ注入した後、これに前記脱炭炉で発生した
転炉滓を主成分とする精錬剤と幅が30mm以下で厚
さが15mm以下の軽量スクラツプとを添加し、吹き
込みガス流量:0.07Nm3/min・t以上で底吹き
ガス撹拌を行いつつ酸素ガスを上吹きして溶銑温
度を1400℃以下に保ちながら吹錬を行い、この吹
錬の末期に固体酸素精錬剤を添加する溶銑脱燐工
程と、得られた脱燐溶銑を脱炭炉にて精錬する工
程とを含んで成ることを特徴とする製鋼法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62304446A JPH01147011A (ja) | 1987-12-03 | 1987-12-03 | 製鋼法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62304446A JPH01147011A (ja) | 1987-12-03 | 1987-12-03 | 製鋼法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01147011A JPH01147011A (ja) | 1989-06-08 |
| JPH0437135B2 true JPH0437135B2 (ja) | 1992-06-18 |
Family
ID=17933108
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62304446A Granted JPH01147011A (ja) | 1987-12-03 | 1987-12-03 | 製鋼法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01147011A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5230062B2 (ja) * | 2005-08-04 | 2013-07-10 | 株式会社神戸製鋼所 | 転炉設備の操業方法 |
| JP4894325B2 (ja) * | 2006-03-31 | 2012-03-14 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の脱燐処理方法 |
| JP2012031452A (ja) * | 2010-07-29 | 2012-02-16 | Jfe Steel Corp | 溶銑の脱燐処理方法 |
| JP2013047371A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-03-07 | Jfe Steel Corp | 溶鉄の精錬方法 |
| IN2015KN00602A (ja) * | 2012-10-30 | 2015-07-17 | Jfe Steel Corp |
-
1987
- 1987-12-03 JP JP62304446A patent/JPH01147011A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01147011A (ja) | 1989-06-08 |
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