JPH0311520A - 含浸形陰極 - Google Patents
含浸形陰極Info
- Publication number
- JPH0311520A JPH0311520A JP1145324A JP14532489A JPH0311520A JP H0311520 A JPH0311520 A JP H0311520A JP 1145324 A JP1145324 A JP 1145324A JP 14532489 A JP14532489 A JP 14532489A JP H0311520 A JPH0311520 A JP H0311520A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cathode
- impregnated
- thin film
- layer
- multilayer film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Solid Thermionic Cathode (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は表示管、ブラウン管、撮像管、進行波管などの
電子管に用いられる含浸形陰極に係り、特に、低温動作
型であり、かつ、高電流密度を得ることのできる含浸形
陰極に関する。
電子管に用いられる含浸形陰極に係り、特に、低温動作
型であり、かつ、高電流密度を得ることのできる含浸形
陰極に関する。
含浸形陰極は高電流密度を得ることの可能な陰極であり
、電子管の高性能化、特に高精細度、高輝度化を図るた
めの陰極として有望視されている陰極である。
、電子管の高性能化、特に高精細度、高輝度化を図るた
めの陰極として有望視されている陰極である。
含浸形陰極はタングステン(W)などからなる耐熱多孔
質体にバリウム(Ba)化合物からなる電子放出物質を
含浸した構造からなることを基本とするものであるが、
従来の含浸形陰極は高い電子放出を得ることができる反
面動作温度が高いという欠点を有していた。すなわち、
動作温度が1100°〜1200℃であり、一般に用い
られているいわゆる塗布形酸化物陰極に比べて約400
℃も高い。
質体にバリウム(Ba)化合物からなる電子放出物質を
含浸した構造からなることを基本とするものであるが、
従来の含浸形陰極は高い電子放出を得ることができる反
面動作温度が高いという欠点を有していた。すなわち、
動作温度が1100°〜1200℃であり、一般に用い
られているいわゆる塗布形酸化物陰極に比べて約400
℃も高い。
このため、管球に実装した場合に、周辺電極を高融点材
料に変更しなければならない上に、陰極から多量のBa
や酸化バリウム(Bad)が蒸発し、他電極に付着して
グリッドエミッションなどの原因となり、管球特性に悪
影響を及ぼすという問題があり、また、長時間加熱に耐
え得る信頼性の高いヒータの設計・製造が極めて難しい
という問題もあった。従って、含浸層陰極の研究・開発
に当っては、動作温度を低くすることが最重要課題とな
っていた。
料に変更しなければならない上に、陰極から多量のBa
や酸化バリウム(Bad)が蒸発し、他電極に付着して
グリッドエミッションなどの原因となり、管球特性に悪
影響を及ぼすという問題があり、また、長時間加熱に耐
え得る信頼性の高いヒータの設計・製造が極めて難しい
という問題もあった。従って、含浸層陰極の研究・開発
に当っては、動作温度を低くすることが最重要課題とな
っていた。
動作温度を低くするためには陰極の電子放出能を高め、
結果として動作温度を下げることが考えられるが、電子
放出能を高める方法としては、特公昭筒47−2134
3号公報記載のように、陰極表面にオスミウム−ルテニ
ウム(Os −Ru)合金などを被覆することによって
陰極表面の電子放出の仕事関数を下げて電子放出能を高
めることが知られている。この方法によれば含浸層陰極
の動作温度を従来よりも1′00〜150℃程度下げる
ことが可能である。しかしながら、塗布形酸化物陰極に
比べるとなお200℃以上も高く、これが実用化への障
害となっていた。
結果として動作温度を下げることが考えられるが、電子
放出能を高める方法としては、特公昭筒47−2134
3号公報記載のように、陰極表面にオスミウム−ルテニ
ウム(Os −Ru)合金などを被覆することによって
陰極表面の電子放出の仕事関数を下げて電子放出能を高
めることが知られている。この方法によれば含浸層陰極
の動作温度を従来よりも1′00〜150℃程度下げる
ことが可能である。しかしながら、塗布形酸化物陰極に
比べるとなお200℃以上も高く、これが実用化への障
害となっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したように、従来の含浸層陰極においては、動作温
度がまだ高いことが実用化促進への大きな障害となって
いた。
度がまだ高いことが実用化促進への大きな障害となって
いた。
本発明の目的は、上記従来の含浸層陰極の有していた課
題を解決し、動作温度がさらに低い、実用化に耐え得る
信頼性の高い含浸層陰極を提供することにある。
題を解決し、動作温度がさらに低い、実用化に耐え得る
信頼性の高い含浸層陰極を提供することにある。
上記目的は、耐熱多孔質体の細孔部に電子放出物質を含
浸させた含浸層陰極の表面にタングステン薄膜と、タン
グステンとスカンジウムを含む酸化物薄膜およびバリウ
ムを含む酸化物薄膜とを多層に設けることにより含浸形
陰極表面の電子放出仕事函数を下げ、延いて、動作温度
の低い含浸層陰極とすることによって達成することがで
きる。
浸させた含浸層陰極の表面にタングステン薄膜と、タン
グステンとスカンジウムを含む酸化物薄膜およびバリウ
ムを含む酸化物薄膜とを多層に設けることにより含浸形
陰極表面の電子放出仕事函数を下げ、延いて、動作温度
の低い含浸層陰極とすることによって達成することがで
きる。
特に、上記多層に設けた膜の最上層をタングステン薄膜
あるいはタングステンとスカンジウムとを含む酸化物薄
膜とした場合にその効果が顕著である。さらに、上記タ
ングステンとスカンジウムを含む酸化物薄膜をタングス
テン酸スカンジウムS c2W30 +、zおよびSc
、W01□の中から選ばれる少なくとも1種の酸化物か
らなる薄膜とし、バリウムを含む酸化物薄膜をBaO、
バリウムアルミ=3− ネート(Ba3AQ206) 、酸化バリウムカルシウ
ムアルミニウム(B a g Ca A Q 40 □
2 )−バリウム、ストロンチウムおよびカルシウム酸
化物の固溶体(Ba、Sr、Ca)Oの中から選ばれる
少なくともいずれか一つを含む酸化物とした場合に、そ
の効果はなお顕著である。
あるいはタングステンとスカンジウムとを含む酸化物薄
膜とした場合にその効果が顕著である。さらに、上記タ
ングステンとスカンジウムを含む酸化物薄膜をタングス
テン酸スカンジウムS c2W30 +、zおよびSc
、W01□の中から選ばれる少なくとも1種の酸化物か
らなる薄膜とし、バリウムを含む酸化物薄膜をBaO、
バリウムアルミ=3− ネート(Ba3AQ206) 、酸化バリウムカルシウ
ムアルミニウム(B a g Ca A Q 40 □
2 )−バリウム、ストロンチウムおよびカルシウム酸
化物の固溶体(Ba、Sr、Ca)Oの中から選ばれる
少なくともいずれか一つを含む酸化物とした場合に、そ
の効果はなお顕著である。
上記本発明構成の含浸層陰極の作用について説明する。
第1図は本発明含浸形陰極の概略構造を示す断面図で、
耐熱性多孔質基体1と電子放出物質2とからなる下地含
浸形陰極ペレット3、障壁層4、スリーブ5、ヒータ6
、Baを含む酸化物薄膜7とWおよびScを含む酸化物
薄膜8とW薄膜9とからなる多層膜10からなることを
示す。
耐熱性多孔質基体1と電子放出物質2とからなる下地含
浸形陰極ペレット3、障壁層4、スリーブ5、ヒータ6
、Baを含む酸化物薄膜7とWおよびScを含む酸化物
薄膜8とW薄膜9とからなる多層膜10からなることを
示す。
ここで、まずヒータ6への通電により陰極を加熱するこ
とによって、多層膜10中でBaを含む酸化物7とW9
とが反応してBaを生成するとともに下地含浸形陰極ペ
レット3内においても耐熱多孔質体1と電子放出物質2
とが反応してBaを生成する。生成したBaの一部は陰
極表面に拡散すると同時に他の一部は多層膜10中のW
とScとを含む酸化物8と反応してScを生成する。例
えば5c2W、○□2とBaとが反応した場合、下式に
よってScが生成される。
とによって、多層膜10中でBaを含む酸化物7とW9
とが反応してBaを生成するとともに下地含浸形陰極ペ
レット3内においても耐熱多孔質体1と電子放出物質2
とが反応してBaを生成する。生成したBaの一部は陰
極表面に拡散すると同時に他の一部は多層膜10中のW
とScとを含む酸化物8と反応してScを生成する。例
えば5c2W、○□2とBaとが反応した場合、下式に
よってScが生成される。
5c2W30□2+3Ba→3BaWO4+2Sc(1
) このようにして陰極表面に拡散したBaおよびScはB
aOの熱分解等により形成される酸素と結合して、多層
膜10上に単分子層乃至数分子層程度の極めて厚さの薄
い(Ba、 Sc、0)複合化合物層を形成する。この
ようにして多層膜10上に(Ba、Sc、○)複合化合
物層が形成されることによって陰極の電子放出仕事関数
が1,2eV(該複合化合物層が存在しない場合の仕事
関数は約2.0eV)と低下して電子放出能が大幅に向
上する。これによって陰極の動作温度を大幅に下げるこ
とが可能になる。
) このようにして陰極表面に拡散したBaおよびScはB
aOの熱分解等により形成される酸素と結合して、多層
膜10上に単分子層乃至数分子層程度の極めて厚さの薄
い(Ba、 Sc、0)複合化合物層を形成する。この
ようにして多層膜10上に(Ba、Sc、○)複合化合
物層が形成されることによって陰極の電子放出仕事関数
が1,2eV(該複合化合物層が存在しない場合の仕事
関数は約2.0eV)と低下して電子放出能が大幅に向
上する。これによって陰極の動作温度を大幅に下げるこ
とが可能になる。
多層膜10中にBaを含む酸化物薄膜7が存在すること
によって上記(Ba、Sc、○)複合化合物層の形成を
短時間で終了させることができ、電子管製造時の陰極活
性化時間を短縮することができる。すなわち、Scの生
成は、上記したように、(1)式の反応によって行われ
るが、初期の段階で多層膜10中でBaが生成されれば
Scも容易に生成され、陰極表面が短時間で低仕事関数
の(Ba、Sc、○)複合化合物層で覆われることにな
る。
によって上記(Ba、Sc、○)複合化合物層の形成を
短時間で終了させることができ、電子管製造時の陰極活
性化時間を短縮することができる。すなわち、Scの生
成は、上記したように、(1)式の反応によって行われ
るが、初期の段階で多層膜10中でBaが生成されれば
Scも容易に生成され、陰極表面が短時間で低仕事関数
の(Ba、Sc、○)複合化合物層で覆われることにな
る。
また、多層膜10の最上層をW薄膜9あるいはWとSc
とを含む酸化物薄膜8とすることは、(Ba、Sc、O
)複合化合物層をW元素上に形成した場合により安定な
低仕事関数層を得ることができることによる。
とを含む酸化物薄膜8とすることは、(Ba、Sc、O
)複合化合物層をW元素上に形成した場合により安定な
低仕事関数層を得ることができることによる。
ここで、W・とScとを含む酸化物としてはBaと反応
してScを生成することの容易な5c2W3o1□ある
いは5cGWO12の少なくともいずれか一つを用いる
ことが効果的であり、またBaを含む酸化物としては、
Wと反応して安定にBaを生成するBad、Ba3AQ
20G、Ba、CaAQ40,2、(Ba、Sr、Ca
)Oの中から選ばれる少なくともいずれか一つを用いる
ことが効果的である。
してScを生成することの容易な5c2W3o1□ある
いは5cGWO12の少なくともいずれか一つを用いる
ことが効果的であり、またBaを含む酸化物としては、
Wと反応して安定にBaを生成するBad、Ba3AQ
20G、Ba、CaAQ40,2、(Ba、Sr、Ca
)Oの中から選ばれる少なくともいずれか一つを用いる
ことが効果的である。
なお、多層膜10中の各薄膜の厚さは、それぞれ。
50〜11000nの範囲が効果的であり、これより薄
い場合も、厚い場合も効果は小さい。また、多層膜10
総体の厚さは50〜3000nmの範囲で顕著な効果が
認められ、特に11000n近傍で最も優れた結果が得
られる。
い場合も、厚い場合も効果は小さい。また、多層膜10
総体の厚さは50〜3000nmの範囲で顕著な効果が
認められ、特に11000n近傍で最も優れた結果が得
られる。
また、多層膜10中のBaおよびScの量は、それぞれ
BaOおよび5c20.に換算した値で、多層膜総体重
量の1〜40%および1〜20%の範囲の場合が効果的
である。
BaOおよび5c20.に換算した値で、多層膜総体重
量の1〜40%および1〜20%の範囲の場合が効果的
である。
以下1本発明の含浸形陰極について実施例によって具体
的に説明する。
的に説明する。
まず、第1図に基いて、本発明含浸形陰極の作製につい
て説明する。すなわち、まず、粒径5//IflのW粉
末をプレス成形し、水素中板焼結、真空中焼結を行うこ
とによって空孔率26.3%の多孔質基体1を作製し、
次いで、該基体1に、水素雰囲気中で、4Ba○・Ca
O・AQ203の組成からなる電子放出物質2を加熱溶
融・含浸させて、下地金7 渦形陰極ペレット3を作製した。次いで、該ペレット3
をモリブデン(Mo)からなるカップ状の障壁層4に挿
入し、さらにこれをMoからなるスリーブ5に挿入した
後、レーザ溶接により固定することによって陰極本体を
作製した。
て説明する。すなわち、まず、粒径5//IflのW粉
末をプレス成形し、水素中板焼結、真空中焼結を行うこ
とによって空孔率26.3%の多孔質基体1を作製し、
次いで、該基体1に、水素雰囲気中で、4Ba○・Ca
O・AQ203の組成からなる電子放出物質2を加熱溶
融・含浸させて、下地金7 渦形陰極ペレット3を作製した。次いで、該ペレット3
をモリブデン(Mo)からなるカップ状の障壁層4に挿
入し、さらにこれをMoからなるスリーブ5に挿入した
後、レーザ溶接により固定することによって陰極本体を
作製した。
次に、多層膜の連続形成が可能なスパッタリング装置を
使用し、W、Ba3AQ□OG、5c2W301□の3
種をスパッタターゲットとして、上記陰極本体のペレッ
ト3表面に多層膜10の形成を行った。すなわち、上記
3種のターゲットをスパッタリング装置内に装着し、装
置内を約3X10−″Paまで排気し、アルゴン(Ar
)ガスをフロー(30secM、この時の雰囲気4x1
0″1Pa)した後、装置排気系の主バルブを閉じ、1
0Paの圧力に調節した状態で、上記陰極本体を水冷し
ながら、WはDCスパッタにより、Ba、ALO,、お
よび5c2W30工2はRFスパッタによって、スパッ
タリングを行った。スパッタリングは、まずBa3Af
12oG7を1100nの厚さで被着した後、S C2
W 30 x 28を200nmの厚さで被着し、最後
にW9を50 n mの厚さで被着し、多層膜lO総体
厚さを350nmとして終了とした。この場合、スパッ
タ各薄膜の厚さの調節はスパッタリングパワーおよび時
間の調節によって行うことが可能であるが、本実施例の
場合には水晶振動子法により厚さを測定して、所定厚さ
に到達したところでスパッタリングを中止するという方
法を採った。また、上記スパッタリングの際、同時に、
ガラス板上に多層膜の形成を行い、該試料について溶液
発光分光分析(ICPS)法により組成の定量分析を行
った結果、BaおよびScの量は、それぞれBaOおよ
び5C603に換算して、多層膜全量に対して17.3
重量%および6.3重量%の値が得られた。なお、上記
スパッタターゲットとして用いたBa3AQ、06は3
モルのBaC○3粉末と1モルのAf1203粉末とを
混合・焼成して合成したものをプレス成形したもの、ま
た、5c2W30.、は1モルの5c203粉末と3モ
ルのW03粉末とを混合・焼成して合成したものをプレ
ス成形したものである。ここで、焼成雰囲気はいずれも
空気中、焼成温度は1000〜1100℃としだもので
ある。
使用し、W、Ba3AQ□OG、5c2W301□の3
種をスパッタターゲットとして、上記陰極本体のペレッ
ト3表面に多層膜10の形成を行った。すなわち、上記
3種のターゲットをスパッタリング装置内に装着し、装
置内を約3X10−″Paまで排気し、アルゴン(Ar
)ガスをフロー(30secM、この時の雰囲気4x1
0″1Pa)した後、装置排気系の主バルブを閉じ、1
0Paの圧力に調節した状態で、上記陰極本体を水冷し
ながら、WはDCスパッタにより、Ba、ALO,、お
よび5c2W30工2はRFスパッタによって、スパッ
タリングを行った。スパッタリングは、まずBa3Af
12oG7を1100nの厚さで被着した後、S C2
W 30 x 28を200nmの厚さで被着し、最後
にW9を50 n mの厚さで被着し、多層膜lO総体
厚さを350nmとして終了とした。この場合、スパッ
タ各薄膜の厚さの調節はスパッタリングパワーおよび時
間の調節によって行うことが可能であるが、本実施例の
場合には水晶振動子法により厚さを測定して、所定厚さ
に到達したところでスパッタリングを中止するという方
法を採った。また、上記スパッタリングの際、同時に、
ガラス板上に多層膜の形成を行い、該試料について溶液
発光分光分析(ICPS)法により組成の定量分析を行
った結果、BaおよびScの量は、それぞれBaOおよ
び5C603に換算して、多層膜全量に対して17.3
重量%および6.3重量%の値が得られた。なお、上記
スパッタターゲットとして用いたBa3AQ、06は3
モルのBaC○3粉末と1モルのAf1203粉末とを
混合・焼成して合成したものをプレス成形したもの、ま
た、5c2W30.、は1モルの5c203粉末と3モ
ルのW03粉末とを混合・焼成して合成したものをプレ
ス成形したものである。ここで、焼成雰囲気はいずれも
空気中、焼成温度は1000〜1100℃としだもので
ある。
以上のようにして形成した多層薄膜層を有する本発明の
含浸層陰極について、10−’ P aオーダーの高真
空容器内に設けた陽極と陰極とからなる2極管配置にお
いて陽極に正のパルス電圧を印加して電子放出特性の測
定を行った。測定結果(A)を、比較のために採り上げ
た○5−Ru合金を500nm被覆した従来形の金属被
覆形含浸形陰極についての測定結果(B)とともに、第
2図に示した。
含浸層陰極について、10−’ P aオーダーの高真
空容器内に設けた陽極と陰極とからなる2極管配置にお
いて陽極に正のパルス電圧を印加して電子放出特性の測
定を行った。測定結果(A)を、比較のために採り上げ
た○5−Ru合金を500nm被覆した従来形の金属被
覆形含浸形陰極についての測定結果(B)とともに、第
2図に示した。
図の縦軸は零電界における飽和電流密度を示し、横軸は
陰極動作温度を示す。図の結果から、例えば、IOA/
dの電流密度を得るに必要な陰極温度が従来形陰極の場
合約1000℃であるのに対して、本発明の陰極の場合
800〜850℃であり、従来形陰極に比べてさらに1
50〜200℃動作温度を下げ得ることがわかる。本発
明の含浸層陰極において動作温度の引き下げが可能とな
った理由は、陰極表面に低仕事関数(〜1..2eV)
の単分子層〜数分子層の(Ba、 Sc、○)複合化合
物層が形成されたことによるものであり、第3図に示し
た本発明陰極表面についてのオージェ・スペク1−ルか
ら、単分子層程度の(Ba、Sc、○)複合化合物の薄
層がW上に形成されていることがわかる。
陰極動作温度を示す。図の結果から、例えば、IOA/
dの電流密度を得るに必要な陰極温度が従来形陰極の場
合約1000℃であるのに対して、本発明の陰極の場合
800〜850℃であり、従来形陰極に比べてさらに1
50〜200℃動作温度を下げ得ることがわかる。本発
明の含浸層陰極において動作温度の引き下げが可能とな
った理由は、陰極表面に低仕事関数(〜1..2eV)
の単分子層〜数分子層の(Ba、 Sc、○)複合化合
物層が形成されたことによるものであり、第3図に示し
た本発明陰極表面についてのオージェ・スペク1−ルか
ら、単分子層程度の(Ba、Sc、○)複合化合物の薄
層がW上に形成されていることがわかる。
なお、上記実施例においては、陰極表面の多層膜10に
ついて、w、Sc、W301□、Ba3AQ206の各
薄膜を、それぞれ、50.200.1100nの厚さに
設けた場合について説明したが、5C2W3012の代
りにS C,Wo、2を、また、Ba3AQ206の代
りにBaO、Ba、CaA f140□2、(Ba、
Sr、 Ca)○を用いた場合にも、ScおよびBaの
量が、5c203およびBaOに換算して、多層膜総体
重量に対して、それぞれ、1〜20%および1〜40%
の範囲であれば、動作温度低下に効果のある結果が得ら
れた。また、W、 5c2W301.2、Ba3AQ2
0r、各層の厚さは、10〜]、OOOnmの範囲でか
つ多層膜総体の厚さが50〜3000nmの範囲の場合
に効果があり、また、」二記各層は、それぞれ少くとも
1M以上あれば、複数層の組合わせでも良いという結果
が得られている。また、電子放出能を安定に得るために
は、多層膜10の最上層は、W薄膜あるいはWと1 Scとを含む酸化物薄膜のように、Wを含む薄膜である
ことが望ましい。
ついて、w、Sc、W301□、Ba3AQ206の各
薄膜を、それぞれ、50.200.1100nの厚さに
設けた場合について説明したが、5C2W3012の代
りにS C,Wo、2を、また、Ba3AQ206の代
りにBaO、Ba、CaA f140□2、(Ba、
Sr、 Ca)○を用いた場合にも、ScおよびBaの
量が、5c203およびBaOに換算して、多層膜総体
重量に対して、それぞれ、1〜20%および1〜40%
の範囲であれば、動作温度低下に効果のある結果が得ら
れた。また、W、 5c2W301.2、Ba3AQ2
0r、各層の厚さは、10〜]、OOOnmの範囲でか
つ多層膜総体の厚さが50〜3000nmの範囲の場合
に効果があり、また、」二記各層は、それぞれ少くとも
1M以上あれば、複数層の組合わせでも良いという結果
が得られている。また、電子放出能を安定に得るために
は、多層膜10の最上層は、W薄膜あるいはWと1 Scとを含む酸化物薄膜のように、Wを含む薄膜である
ことが望ましい。
また、本発明の含浸層陰極を用いた場合、電子管として
の動作の初期の段階、特にいわゆる活性化の段階で、多
層膜内にBa、Scが形成されるために電子放出特性が
1時間程度の短時間で飽和するので、十分実用に耐え得
るものであり、また、動作の中期、後期においては下地
陰極ベレン1〜からBaが供給され、薄膜内にScが生
成されるため、長寿命となる。
の動作の初期の段階、特にいわゆる活性化の段階で、多
層膜内にBa、Scが形成されるために電子放出特性が
1時間程度の短時間で飽和するので、十分実用に耐え得
るものであり、また、動作の中期、後期においては下地
陰極ベレン1〜からBaが供給され、薄膜内にScが生
成されるため、長寿命となる。
また、本発明の含浸層陰極を用いた場合、動作温度をこ
れまで公知の含浸層陰極よりもさらに150〜200℃
近く下げ得ることから、陰極表面からのBaおよびBa
Oの蒸発速度を1.5〜2桁程度低くすることができ、
グリシ1(エミッションなどに起因する管球特性の劣化
を解消することができる。
れまで公知の含浸層陰極よりもさらに150〜200℃
近く下げ得ることから、陰極表面からのBaおよびBa
Oの蒸発速度を1.5〜2桁程度低くすることができ、
グリシ1(エミッションなどに起因する管球特性の劣化
を解消することができる。
また、動作温度を下げ得ることにより、現在広く用いら
れている塗布形酸化物陰極用のヒータをそのまま利用す
ることができるため、ヒータの信頼性も向上する。
れている塗布形酸化物陰極用のヒータをそのまま利用す
ることができるため、ヒータの信頼性も向上する。
2
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、含浸層陰極を本発明構成の含浸
層陰極とすること、すなわち下地含浸形陰極ペレッ1〜
の表面にW薄膜、WとScとを含む酸化物薄膜およびB
aを含む酸化物薄膜からなる多層膜を設けた含浸層陰極
とすること、によって、陰極表面に低仕事関数の(Ba
、 Sc、0)複合化合物の薄層を容易に形成させるこ
とができる結果、動作温度を従来形の含浸層陰極よりも
さらに1.50〜200℃近く下げ得、延いて、陰極表
面からのBaおよびBaOの蒸発速度を0.5〜2桁近
く小さくすることができるため、グリッドエミッション
などによる管球特性劣化の発生を格段に改善することの
できる含浸層陰極を提供することができた。
層陰極とすること、すなわち下地含浸形陰極ペレッ1〜
の表面にW薄膜、WとScとを含む酸化物薄膜およびB
aを含む酸化物薄膜からなる多層膜を設けた含浸層陰極
とすること、によって、陰極表面に低仕事関数の(Ba
、 Sc、0)複合化合物の薄層を容易に形成させるこ
とができる結果、動作温度を従来形の含浸層陰極よりも
さらに1.50〜200℃近く下げ得、延いて、陰極表
面からのBaおよびBaOの蒸発速度を0.5〜2桁近
く小さくすることができるため、グリッドエミッション
などによる管球特性劣化の発生を格段に改善することの
できる含浸層陰極を提供することができた。
また、動作温度の低下により、現在広く用いられている
塗布形酸化物陰極用のヒータをそのまま利用できること
となり、ヒータの信頼性向上とともに、低消費電力化が
可能となった。
塗布形酸化物陰極用のヒータをそのまま利用できること
となり、ヒータの信頼性向上とともに、低消費電力化が
可能となった。
第1図は本発明含浸形陰極の概略構成を示す断面図、第
2図は本発明構成の含浸形陰極と従来形の含浸形陰極と
の電子放出特性を示す図、第3図は本発明構成含浸形陰
極の表面のオージェスペクトルを示す図である。 1・・・耐熱性多孔質基体 2 電子放出物質3・・下
地含浸形陰極ペレット 4・・・障壁層 5・・スリーブ6・・・ヒ
ータ 7・・・Baを含む酸化物薄膜 8・・・WおよびScを含む酸化物薄膜9・・・W薄膜
10・多層膜A・・・本発明含浸形陰極の
電子放出特性B・・・従来形の′含浸形陰極の電子放出
特性。 5 (zuJηV)狗を卓叫脣l↓
2図は本発明構成の含浸形陰極と従来形の含浸形陰極と
の電子放出特性を示す図、第3図は本発明構成含浸形陰
極の表面のオージェスペクトルを示す図である。 1・・・耐熱性多孔質基体 2 電子放出物質3・・下
地含浸形陰極ペレット 4・・・障壁層 5・・スリーブ6・・・ヒ
ータ 7・・・Baを含む酸化物薄膜 8・・・WおよびScを含む酸化物薄膜9・・・W薄膜
10・多層膜A・・・本発明含浸形陰極の
電子放出特性B・・・従来形の′含浸形陰極の電子放出
特性。 5 (zuJηV)狗を卓叫脣l↓
Claims (2)
- 1.耐熱多孔質体とその細孔部にバリウムを含む電子放
出物質を含浸させた構造からなる含浸形陰極において、
陰極表面にタングステン薄膜と、タングステンとスカン
ジウムとを含む酸化物薄膜およびバリウムを含む酸化物
薄膜とを多層に設けたことを特徴とする含浸形陰極。 - 2.上記多層に設けた膜を構成するそれぞれの薄膜の厚
さが10〜1000nmの範囲の厚さであり、かつ、多
層に設けた膜の総体の厚さが50〜3000nmの範囲
の厚さであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の含浸形陰極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1145324A JPH0311520A (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 含浸形陰極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1145324A JPH0311520A (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 含浸形陰極 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0311520A true JPH0311520A (ja) | 1991-01-18 |
Family
ID=15382529
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1145324A Pending JPH0311520A (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 含浸形陰極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0311520A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5061284A (en) * | 1990-04-10 | 1991-10-29 | Laghi Aldo A | Silicone follicled hair implant |
-
1989
- 1989-06-09 JP JP1145324A patent/JPH0311520A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5061284A (en) * | 1990-04-10 | 1991-10-29 | Laghi Aldo A | Silicone follicled hair implant |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR900009071B1 (ko) | 함침형 음극 | |
| US20070037007A1 (en) | Multilayer getter structures and methods for making same | |
| TWI445620B (zh) | 空氣安定之鹼金屬或鹼土金屬分配器 | |
| JPS58154131A (ja) | 含浸形陰極 | |
| JP6014669B2 (ja) | バリウム−スカンジウム酸化物ディスペンサカソード用の標的 | |
| US4855637A (en) | Oxidation resistant impregnated cathode | |
| Hasker et al. | Scandium supply after ion bombardment on scandate cathodes | |
| JPS5816737B2 (ja) | 電子管用酸化物陰極 | |
| JPH0311520A (ja) | 含浸形陰極 | |
| WO1990011611A1 (fr) | Electrode pour source lumineuse a decharge | |
| JPH0765693A (ja) | 酸化物陰極 | |
| JPS6391924A (ja) | 含浸形陰極 | |
| US6759799B2 (en) | Oxide-coated cathode and method for making same | |
| JPH0443527A (ja) | 含浸形陰極及びこれを用いた電子管 | |
| JPH04286827A (ja) | 含浸形陰極 | |
| JPS63221527A (ja) | 含浸形陰極 | |
| JPH0384825A (ja) | 熱陰極 | |
| JPS6398930A (ja) | 含浸形陰極 | |
| US3342634A (en) | Method of producing black, metalcontaining surface layers | |
| JPH08329837A (ja) | 含浸形陰極の製造方法 | |
| JPH05250981A (ja) | 含浸形陰極およびその製造方法 | |
| JPH02186524A (ja) | 電子管用陰極 | |
| Chopra | Impregnated dispenser M-type cathodes for MW tubes—an overview | |
| JPS60170136A (ja) | 含浸形陰極 | |
| JPH0426032A (ja) | 含浸形陰極 |