JPH0315536B2 - - Google Patents
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- JPH0315536B2 JPH0315536B2 JP59201991A JP20199184A JPH0315536B2 JP H0315536 B2 JPH0315536 B2 JP H0315536B2 JP 59201991 A JP59201991 A JP 59201991A JP 20199184 A JP20199184 A JP 20199184A JP H0315536 B2 JPH0315536 B2 JP H0315536B2
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- transparent conductive
- layer
- film
- indium oxide
- conductive layer
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
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- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
[利用分野]
本発明は導電性積層体の製造方法に関し、更に
詳しくは有機高分子成型物上に主としてインジウ
ム酸化物を含む透明導電層をスパツタリンク法に
より形成する方法に関する。 [従来技術] 高度情報社会の到来と共に、光とエレクトロニ
クスの両方の特徴を利用した部品、機器の進歩は
著しい。またマイクロコンピユータの飛躍的普及
にともない、コンピユータ周辺機器の革新はめざ
ましい。これのコンピユータ入力装置として透明
タブレツトの開発が進んでいる。この構成部品の
一形態として有機高分子基板を用いた透明電極が
用いられるが、該目的には、キーボードとしての
使用形態より高度の耐久性及び信頼性が要求され
る。更に、出力装置としての液晶デイスプレイ、
エレクトロルミネツセンスデイスプレイ等にも該
透明電極が用いられる、該目的にも同様に透明電
極の耐久性及び信頼性が要求される。 透明導電性層としは、金属薄膜(Au、Pb等)
タイプ、金属酸化物薄膜タイプ(ITO,CTO,
SnO2,TiO2等)、多層薄膜タイプ(TiOx/Ag/
TiOx等)等があるが、透明性、導電性、機械的
特性等の基本特性は、金属酸化物薄膜タイプが優
れている。金属酸化物薄膜タイプの中でもITO
(Indium Tin Oxide)膜は、透明性、導電性が
特に優れており、更に電極のパターン化が容易
(エツチング特性が優れている)等の等長を有し、
近年注目を浴びて来た。 本発明者らは、既に有機高分子成型物上にイン
ジウム・スズ低級酸化物膜を形成した後、ITO膜
に転化せしめる方法を提案して来た(公開特許公
報昭53−102881、昭53−73397、昭54−8670等)。 又、真空蒸着法によりインジウム・スズ低級酸
化物膜を形成した後熱酸化を行なうと結晶質の
ITO膜に転化されることを見出した(表面Vol.18
No.8 pp.440)。ところで上述の結晶質のITO
膜は耐久性に優れているが、真空蒸着法によりイ
ンジウム・スズ低級酸化物膜を形成するために工
業的にいくつかの問題点がある。例えば、(1)蒸発
源が点状であることから膜厚の均一な範囲が狭
く、広幅なロール状フイルムへの製膜が困難であ
ること、(2)蒸発材料を連続的に供給するのが困難
であり、長時間に亘つて蒸着を行なうことができ
ないこと、(3)二成分系の蒸発材料を用いた場合、
蒸気圧の違いから組成ずれを起こす場合があるこ
と等である。 一方、最近の薄膜形成技術の進歩はめざまし
く、耐熱性のあまりない有機高分子成型物上に透
明導電性層を形成できる様になつた。中でもスパ
ツタリング法は、長時間に亘つて製膜が可能、長
時間膜形成を行なつても組成ずれがない、広幅化
が容易等の特長を有し、もつとも利用されている
技術の一つである。そして、上述のITO膜をスパ
ツタリング法で形成することも知られている。そ
こで、本発明者らも、スパツタリング法で有機高
分子成型物上にITO膜を形成しその実用性を評価
した。しかし、スパツタリング法によりITO膜を
形成してなる導電性積層体は、抵抗の経時変化が
大きく、又、透明スイツチとして使用した時の耐
久性も著しく悪いという実用上重大な欠点がある
ことがわつた。 [発明の目的] 本発明はかかる現状に鑑みなされたもので、耐
久性及び信頼性に優れたスパツタリング法による
導電性積層体の製造法を目的としたものである。 [発明の構成] 上述の目的は以下の本発明より達成される。す
なわち、本発明は、有機高分子成型物上に主とし
てインジウム酸化物からなる透明導電層をスパツ
タリング法により形成する導電性積層体の製造方
法において、先ず有機高分子成型物上に主として
インジウム酸化物を含む波長550nmの光吸収率が
2〜30%で比抵抗が1.5×10-3Ω・cm以上の層を形
成し、次いで該層を酸素雰囲気下の加熱処理によ
り主として結晶質のインジウム酸化物からなる透
明導電層に転化せしめることを特徴とする透明導
電性積層体の製造方法である。 以下、その詳細を発明に到つた経過と共に説明
する。 前述の通り従来のスパツタリング法により形成
したITO膜は実用上大きな問題を有することがわ
かつた。そこで本発明者らはこのITO膜の構造を
X線で解析したところ非晶質であるることが分か
つた。通常スパツタリング法により結晶質のITO
膜を得るためには300℃程度の基板温度を必要と
し、耐熱性のあまりない有機高分子成型物に結晶
質のITO膜を形成するのは極めて困難である。 これに対して本発明者らは、スパツタリング法
と加熱処理との組合せにより対処することを着想
し、スパツタリング法で形成されたITO膜を結晶
質に転化せしめることを目的とし、スパツタリン
グ後加熱処理(アニーリング)を行なつたが結晶
質に転化させることができなかつた。 そして、この点につき鋭意研究した結果、本発
明者らはスパツタリング法で形成されたITO膜の
特性の違いにより結晶質に転化できるものとでき
ないものがあることを見出した。即ち、第1図に
示す如くインジウム・スズ合金ターゲツトを用
い、一定の酸素分圧下で堆積速度を変えてスパツ
タリングを行なうと、比抵抗及び光吸収率が異な
つたITO膜を形成することがきる。これらのITO
膜の中で膜の光吸収率が2〜30%かつ、比抵抗が
1.5×10-3Ωcm以上の範囲のものが、酸素雰囲気下
加熱処理により透明性の良い結晶質のITO膜に転
化できることが分かつた。光吸収率が2%未満の
膜は結晶質に転化させることができない。又、30
%を越えるものは透明性の良いITO膜を得ること
ができない。 従つて、上述の通り本発明は有機高分子成型物
上に先ず光吸収率が2〜30%かつ比抵抗が1.5×
10-3Ωcm以上の主としてインジウム酸化物を含む
層を形成し、次いで該層を酸素雰囲気下の加熱処
理により主として結晶質の酸化インジウムを含む
層に転化せしめることを必須要件とするものであ
る。 何故光吸収率が2%以上の膜のみが結晶質に転
化されのかは明らかでないが以下のように考えら
れる。すなわち、これらの膜は化学量論的に酸素
不足の膜であり膜中に欠陥も多くインジウムや酸
素原子がアニーリング中に動きやすい状態にある
が、光吸収率が低い膜は化学量論に近い膜である
ため、欠陥がほとんどなくインジウムや酸素原子
が容易に動けない準安定状態にあるためと想像さ
れる。 ここで光吸収率とは波長550nmにおける基板も
含めた透過率T(%)と反射率R(%)及び基板で
ある有機高分子成型物による吸収と散乱の和B
(%)を100から引いたものである。即ち、光吸収
率=100−(T+R+B)と定義する。 なお、本発明者らが以前提案して来た真空蒸着
法によるインジウム・スズ低級酸化物膜の光吸収
率は36%、比抵抗は4×10-2Ωcmであり真空蒸着
法では本発明のスパツタリング法で形成された主
としてインジウム酸化物を含む層と大きく異なる
層が形成されることが確められた。主としてイン
ジウム酸化物を含む層を形成するスパツタリング
法には、インジウムを主成分とする合金又は、酸
化インジウムを主成分とする焼結体をターゲツト
として用いることができる。前者においては、ア
ルゴン等の不活性ガス及び酸素ガスを真空槽内に
導入して、反応性スパツタリングを行なう。後者
においては、アルゴン等の不活性ガス単独か或い
はアルゴン等不活性ガスに微量の酸素ガスを混合
したものを用いてスパツタリングを行なう。スパ
ツタリングの方式は直流又は高周波二極スパツ
タ、直流又は高周波マグネトロンスパツタ、イオ
ンビームスパツタ等公知の方式が適用できる。中
でもマグネトロン方式は基板へのプラズマ衝撃が
少く、高速製膜が可能で好ましい。 いずれの場合もスパツタリング法により形成す
る主としてインジウム酸化物を含む層の光吸収率
及び比抵抗が目的の値となる様にスパツタリング
条件を制御しなければならない。スパツタリング
条件は装置によつて異なる。スパツタリング条件
を決める方法としては、前述の様に、一定の酸素
分圧下で堆積速度(即ち、投入電力)を変えて堆
積された膜の特性を調べる方法や投入電力を一定
にしておいて、酸素分圧を変えて堆積された膜の
特性を調べる方法等がある。 要は、使用するスパツタリング装置において、
インジウム酸化物を含む層の光吸収率が2〜30%
かつ比抵抗が1.5×10-3Ωcm以上になる様なスパツ
タリング条件を実験的に求め、インジウム酸化物
を含む層の光吸収率及び比抵抗が上記の値となる
様にスパツタリング条件を制御する。 本発明に用いられる透明導電層は主としてイン
ジウム酸化物を含む層である。インジウム酸化層
は本来透明な電気絶縁体であるが、微量の不純
物を含有する場合、わずかに酸素不足になつて
いる場合等に半導体になる。好ましい半導体金属
酸化物としては、例えば、不純物として錫又はフ
ツ素を含む酸化インジウムをあげることができ
る。特に好ましくは、酸化錫を2〜20wt%含む
インジウム酸化物の層である。 本発明に用いられる主としてインジウム酸化物
よりなる透明導電性層の膜厚は十分な導電性を得
るためには、30Å以上であることが好ましく、50
Å以上であれば更に好ましい。また、十分に透明
度の高い被膜を得るためには、500Å以下である
事が好ましく、400Å以下より好ましい。 本発明においてスパツタリング法により主とし
てインジウム酸化物よりなる層を有機高分子成型
物上に必要に応じて中間層を介して形成した後、
酸素雰囲気下の加熱処理を行なう。酸素雰囲気下
とは少なくとも前記をスパツタリング法で形成し
たインジウム酸化物層結晶質へ転化せしめるに必
要な酸素が存在するものであれば良く、必要に応
じて不活性ガスを導入しても良く、酸素ガス及
び/又はオゾンを含む常圧雰囲気、酸素ガス及
び/又は酸素プラズマを含む低圧雰囲気、或いは
酸素ガス及び/又はオゾンを含む高圧雰囲気等
種々の雰囲気があり全て適用できるが、酸素ガス
及び/又はオゾンを含む常圧雰囲気が好ましく用
いられる。又、加熱温度は、100〜250℃が好まし
く、特に130〜200℃が好ましい。100℃未満では
結晶質の酸化インジウムに転化せしめることがで
きない。又、250℃を越えるると有機高分子成型
物に変形やクラツクが発生して好ましくない。な
お、加熱処理時間は、加熱温度、層組成等に応じ
実験的に定める。 本発明における有機高分子成型物を構成する有
機高分子化合物としては、耐熱性を有する透明な
有機高分子化合物であれば特に限定しないが、通
常耐熱性としては、100℃以上、好ましくは130℃
以上のものであつて、例えば、ポリイミド、ポリ
エーテルスルホン、ボリスルホン、ポリパラバン
酸、ポリヒダントインを始めとし、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレート、ポリジアリルフタレー
ト、ポカーボネート等のポリエステル系樹脂及び
芳香族ポリアミド、セルローストリアセテート等
が挙げられる。もちろんこれらはホモポリマー、
コポリマーとして、又、単独又はブレンドとして
も使用しうる。 かかる有機高分子化合物の成型物の形状は特に
限定されるものではないが、通常シート状、フイ
ルム状のものが好ましく、中でもフイルム状のも
のは巻取り可能であり、又連続生産が可能でであ
る為、特に好ましい。更にフイルム状のものが使
用される場合においては、フイルムの厚さは6〜
500μが好ましく、更には12〜125μが好ましい。 これらフイルム又はシートは透明性を損わない
程度において顔料を添加したり、又、表面加工例
えばサンドマツト加工等をほどこしてもよい。 又、これらのフイルム又はシートは単独でもラ
ミネートして用いてもよい。 更に、透明導電性層ととの密着性を向上させる
ため透明導電性層形成前に有機高分子成型物上に
中間層を形成しても良い。中間層としては例えば
有機ケイ素化合物、チタンアルキルエステル、ジ
ルコニウムアルキルエステル等の有機金属化合物
の加水分解により生成された層が好ましく用いら
れる。該中間層は、多層構成としても良い。 該中間層は、有機高分子成型物上に塗布後、乾
燥し、加熱、イオンボンバード或いは紫外線β
線、γ線などの放射線により硬化させる。 また該中間層の塗布には、透明有機高分子成型
物が塗工液の形状、性質に応じてドクターナイ
フ、バーコーター、グラビアロールコーター、カ
ーテンコーター、ナイフコーターなどの公知の塗
工機械を用いる塗工法、スプレー法、浸漬法など
が用いられる。 該中間層の厚さとしては、100〜1000Åが好ま
しく、特に200〜900Åが好ましい。100Å未満の
場合には、連続層を形成しないため密着性向上効
果がない。又、1000Åをこえると、クラツクや剥
離を生じたりして好ましくない。 又、本発明における導電性積層体はインジウム
酸化物よりなる透明導電性層上に耐スクラツチ性
を向上させるといういわゆる表面保護の目的のた
めに保護層を積層させてもよい。 かかる保護層としては、TiO2,SnO2,SiO2,
ZrO2,ZnO等の透明酸化物、Si3N4,TiN等窒化
物あるいはアクリロニトリル樹脂、スチレン樹
脂、アクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、等の
透明な有機化合物重合体或いは、有機ケイ素化合
物、チタンアルキルエステル、ジルコニウムアル
キルエステル等の有機金属化合物等を用いる事が
できる。 かかる保護膜の厚さは透明導電性層の特性を低
下させない範囲で任意に設ける事が可能である。 また本発明における導電性積層体は、有機高分
子成型物の両面に必要に応じて中間層を介して透
明導電性層を積層した構成にしても良く或いは、
有機高分子成型物の片面に必要に応じて中間層を
介して透明導電性層を積層した構成において透明
導電性層を積層した面と反対面において、透明性
を損わない範囲で接着性、表面硬度、光学特性等
を改善する目的で、例えば前述した中間層と同種
の層や、酸化物層、窒化物層、硫化物層、炭化物
層や有機物層を設けても良い。 [効果] 以上の、本発明によりスパツタリング法を用い
て、従来の真空蒸着法と同等以上の極めて優れた
耐久性及び信頼性を有し、透明タブレツト用途に
十分利用できる導電性積層体の製造が可能となつ
た。 本発明はスパツタリング法で導電層を形成する
ので、従来の真空蒸着法の問題がなく、品質の均
一な広巾の導電性積層体を連続的に安定して生産
することができ、非常に生産性の良いプロセスが
得られた。 なお、本発明で得られる導電性積層体は、透明
タブレツト用電極として適しているだけでなく、
例えば、電子写真、帯電防止材料、面発熱体、固
体デイスプレイ、光メモリー、光電変換素子、光
通信、光情報処理、太陽エネルギー利用材料等と
広い用途を有する。 以下、実施例をあげて本発明の効果を更に具体
的に説明する。なお、例中の部は重量部である。 [実施例1〜4及び比較例1〜2] 100μm厚のポリエチレンテチフタレートフイル
ムの両面に、有機ケイ素化合物のブタノール、イ
ソプロパノール混合アルコール系溶液(濃度0.6
重量%)をバーコーターで塗布し、120℃で1分
間乾燥した。乾燥後の薄膜は300Åであつた。 該フイルムを直流マグネトロンスパツタ装置内
の基板保持台に固定し、真空度2×10-5Torrま
で真空槽を排気した。その後、Ar/O2混合ガス
(O225%)槽内に導入し、真空度を5×10-3Torr
に保つた後、In/Sn合金(Sn5重量%)よりなる
ターゲツトを用い反応性スパツタリング法により
堆積速度を実施例1=1200Å/min、実施例2=
1350Å/min、実施例3=1550Å/min、実施例
4=2200Å/min、比較例1=1000Å/min、比
較例2=1050Å/minと変えて実施例1〜4及び
比較例1のサンプルの光吸収率及び比抵抗有する
インジウム・スズ酸化物膜を形成した。これらの
サンプルを150℃に保つた熱風乾燥器により加熱
処理を行なつた後、透明導電性膜の結晶性をX線
回折装置(理学電機(株)製Rotaflex)により調べ
た。更に加熱処理後のサンプルの耐熱性(90℃
1000hr後の抵抗変化)、耐熱性(1N塩酸に浸漬し
た時の抵抗変化)を調べた。 該サンプルのスパツタリング直後の比抵抗及び
光吸収率(550nmでの)、加熱処理後の比抵抗、
光吸収率(550nmでの)、結晶性、耐熱性、耐酸
性を第1表に示す。 なお、比較例2としては加熱処理を行なわない
従来のITO膜の測定結果を合せて示す。 本発明の方法による実施例1〜4ではインジウ
ム・スズ酸化物膜が酸素雰囲気下の加熱処理によ
り結晶質のITO膜に転化されており、極めて優れ
た耐熱性及び耐酸性を示した。一方、比較例1で
は加熱処理後も非晶質であり、耐熱性、耐酸性共
に著しく劣る。 又、実施例1及び比較例1の加熱処理後のX線
回折パターンをそれぞれ第2図及び第3図に示
す。なお、実施例2〜4は、実施例1と同一のX
線回折パターンを示し比較例2は比較例1と同一
のX線回折パターンを示した。 尚実施例1のX線回折パターンを示す第2図か
ら例えば日本化学会編の「実験化学講座4固体物
理化学」238頁以下、「計測技術」1977年11月号第
86頁及び89頁、「色材」1970年第43巻第579〜580
頁等に記載された公知の方法でX線回折法におけ
る<222>方向の結晶粒子径を求めることができ
る。 即ち、結晶粒子径をD,X線の波長をλ、ブラ
ツグ角をθ、回折線の広がりをβとすると、それ
らは下記式 D=0.9λ/(βcos θ) で表わされ、λ=1.542Å、2θ=30.5deg、B0=
0.33deg、及びβ=0.00445radであるので、D≒
320Åと求められ、400Å未満である。 また、2θ=30〜31degに存在するピーク<222
>の強度(I222)と、2θ=35〜35degに存在する
ピーク<400>の強度(I400)との比を求めると、
I400/I222が1.0より小さいことがわかる。
詳しくは有機高分子成型物上に主としてインジウ
ム酸化物を含む透明導電層をスパツタリンク法に
より形成する方法に関する。 [従来技術] 高度情報社会の到来と共に、光とエレクトロニ
クスの両方の特徴を利用した部品、機器の進歩は
著しい。またマイクロコンピユータの飛躍的普及
にともない、コンピユータ周辺機器の革新はめざ
ましい。これのコンピユータ入力装置として透明
タブレツトの開発が進んでいる。この構成部品の
一形態として有機高分子基板を用いた透明電極が
用いられるが、該目的には、キーボードとしての
使用形態より高度の耐久性及び信頼性が要求され
る。更に、出力装置としての液晶デイスプレイ、
エレクトロルミネツセンスデイスプレイ等にも該
透明電極が用いられる、該目的にも同様に透明電
極の耐久性及び信頼性が要求される。 透明導電性層としは、金属薄膜(Au、Pb等)
タイプ、金属酸化物薄膜タイプ(ITO,CTO,
SnO2,TiO2等)、多層薄膜タイプ(TiOx/Ag/
TiOx等)等があるが、透明性、導電性、機械的
特性等の基本特性は、金属酸化物薄膜タイプが優
れている。金属酸化物薄膜タイプの中でもITO
(Indium Tin Oxide)膜は、透明性、導電性が
特に優れており、更に電極のパターン化が容易
(エツチング特性が優れている)等の等長を有し、
近年注目を浴びて来た。 本発明者らは、既に有機高分子成型物上にイン
ジウム・スズ低級酸化物膜を形成した後、ITO膜
に転化せしめる方法を提案して来た(公開特許公
報昭53−102881、昭53−73397、昭54−8670等)。 又、真空蒸着法によりインジウム・スズ低級酸
化物膜を形成した後熱酸化を行なうと結晶質の
ITO膜に転化されることを見出した(表面Vol.18
No.8 pp.440)。ところで上述の結晶質のITO
膜は耐久性に優れているが、真空蒸着法によりイ
ンジウム・スズ低級酸化物膜を形成するために工
業的にいくつかの問題点がある。例えば、(1)蒸発
源が点状であることから膜厚の均一な範囲が狭
く、広幅なロール状フイルムへの製膜が困難であ
ること、(2)蒸発材料を連続的に供給するのが困難
であり、長時間に亘つて蒸着を行なうことができ
ないこと、(3)二成分系の蒸発材料を用いた場合、
蒸気圧の違いから組成ずれを起こす場合があるこ
と等である。 一方、最近の薄膜形成技術の進歩はめざまし
く、耐熱性のあまりない有機高分子成型物上に透
明導電性層を形成できる様になつた。中でもスパ
ツタリング法は、長時間に亘つて製膜が可能、長
時間膜形成を行なつても組成ずれがない、広幅化
が容易等の特長を有し、もつとも利用されている
技術の一つである。そして、上述のITO膜をスパ
ツタリング法で形成することも知られている。そ
こで、本発明者らも、スパツタリング法で有機高
分子成型物上にITO膜を形成しその実用性を評価
した。しかし、スパツタリング法によりITO膜を
形成してなる導電性積層体は、抵抗の経時変化が
大きく、又、透明スイツチとして使用した時の耐
久性も著しく悪いという実用上重大な欠点がある
ことがわつた。 [発明の目的] 本発明はかかる現状に鑑みなされたもので、耐
久性及び信頼性に優れたスパツタリング法による
導電性積層体の製造法を目的としたものである。 [発明の構成] 上述の目的は以下の本発明より達成される。す
なわち、本発明は、有機高分子成型物上に主とし
てインジウム酸化物からなる透明導電層をスパツ
タリング法により形成する導電性積層体の製造方
法において、先ず有機高分子成型物上に主として
インジウム酸化物を含む波長550nmの光吸収率が
2〜30%で比抵抗が1.5×10-3Ω・cm以上の層を形
成し、次いで該層を酸素雰囲気下の加熱処理によ
り主として結晶質のインジウム酸化物からなる透
明導電層に転化せしめることを特徴とする透明導
電性積層体の製造方法である。 以下、その詳細を発明に到つた経過と共に説明
する。 前述の通り従来のスパツタリング法により形成
したITO膜は実用上大きな問題を有することがわ
かつた。そこで本発明者らはこのITO膜の構造を
X線で解析したところ非晶質であるることが分か
つた。通常スパツタリング法により結晶質のITO
膜を得るためには300℃程度の基板温度を必要と
し、耐熱性のあまりない有機高分子成型物に結晶
質のITO膜を形成するのは極めて困難である。 これに対して本発明者らは、スパツタリング法
と加熱処理との組合せにより対処することを着想
し、スパツタリング法で形成されたITO膜を結晶
質に転化せしめることを目的とし、スパツタリン
グ後加熱処理(アニーリング)を行なつたが結晶
質に転化させることができなかつた。 そして、この点につき鋭意研究した結果、本発
明者らはスパツタリング法で形成されたITO膜の
特性の違いにより結晶質に転化できるものとでき
ないものがあることを見出した。即ち、第1図に
示す如くインジウム・スズ合金ターゲツトを用
い、一定の酸素分圧下で堆積速度を変えてスパツ
タリングを行なうと、比抵抗及び光吸収率が異な
つたITO膜を形成することがきる。これらのITO
膜の中で膜の光吸収率が2〜30%かつ、比抵抗が
1.5×10-3Ωcm以上の範囲のものが、酸素雰囲気下
加熱処理により透明性の良い結晶質のITO膜に転
化できることが分かつた。光吸収率が2%未満の
膜は結晶質に転化させることができない。又、30
%を越えるものは透明性の良いITO膜を得ること
ができない。 従つて、上述の通り本発明は有機高分子成型物
上に先ず光吸収率が2〜30%かつ比抵抗が1.5×
10-3Ωcm以上の主としてインジウム酸化物を含む
層を形成し、次いで該層を酸素雰囲気下の加熱処
理により主として結晶質の酸化インジウムを含む
層に転化せしめることを必須要件とするものであ
る。 何故光吸収率が2%以上の膜のみが結晶質に転
化されのかは明らかでないが以下のように考えら
れる。すなわち、これらの膜は化学量論的に酸素
不足の膜であり膜中に欠陥も多くインジウムや酸
素原子がアニーリング中に動きやすい状態にある
が、光吸収率が低い膜は化学量論に近い膜である
ため、欠陥がほとんどなくインジウムや酸素原子
が容易に動けない準安定状態にあるためと想像さ
れる。 ここで光吸収率とは波長550nmにおける基板も
含めた透過率T(%)と反射率R(%)及び基板で
ある有機高分子成型物による吸収と散乱の和B
(%)を100から引いたものである。即ち、光吸収
率=100−(T+R+B)と定義する。 なお、本発明者らが以前提案して来た真空蒸着
法によるインジウム・スズ低級酸化物膜の光吸収
率は36%、比抵抗は4×10-2Ωcmであり真空蒸着
法では本発明のスパツタリング法で形成された主
としてインジウム酸化物を含む層と大きく異なる
層が形成されることが確められた。主としてイン
ジウム酸化物を含む層を形成するスパツタリング
法には、インジウムを主成分とする合金又は、酸
化インジウムを主成分とする焼結体をターゲツト
として用いることができる。前者においては、ア
ルゴン等の不活性ガス及び酸素ガスを真空槽内に
導入して、反応性スパツタリングを行なう。後者
においては、アルゴン等の不活性ガス単独か或い
はアルゴン等不活性ガスに微量の酸素ガスを混合
したものを用いてスパツタリングを行なう。スパ
ツタリングの方式は直流又は高周波二極スパツ
タ、直流又は高周波マグネトロンスパツタ、イオ
ンビームスパツタ等公知の方式が適用できる。中
でもマグネトロン方式は基板へのプラズマ衝撃が
少く、高速製膜が可能で好ましい。 いずれの場合もスパツタリング法により形成す
る主としてインジウム酸化物を含む層の光吸収率
及び比抵抗が目的の値となる様にスパツタリング
条件を制御しなければならない。スパツタリング
条件は装置によつて異なる。スパツタリング条件
を決める方法としては、前述の様に、一定の酸素
分圧下で堆積速度(即ち、投入電力)を変えて堆
積された膜の特性を調べる方法や投入電力を一定
にしておいて、酸素分圧を変えて堆積された膜の
特性を調べる方法等がある。 要は、使用するスパツタリング装置において、
インジウム酸化物を含む層の光吸収率が2〜30%
かつ比抵抗が1.5×10-3Ωcm以上になる様なスパツ
タリング条件を実験的に求め、インジウム酸化物
を含む層の光吸収率及び比抵抗が上記の値となる
様にスパツタリング条件を制御する。 本発明に用いられる透明導電層は主としてイン
ジウム酸化物を含む層である。インジウム酸化層
は本来透明な電気絶縁体であるが、微量の不純
物を含有する場合、わずかに酸素不足になつて
いる場合等に半導体になる。好ましい半導体金属
酸化物としては、例えば、不純物として錫又はフ
ツ素を含む酸化インジウムをあげることができ
る。特に好ましくは、酸化錫を2〜20wt%含む
インジウム酸化物の層である。 本発明に用いられる主としてインジウム酸化物
よりなる透明導電性層の膜厚は十分な導電性を得
るためには、30Å以上であることが好ましく、50
Å以上であれば更に好ましい。また、十分に透明
度の高い被膜を得るためには、500Å以下である
事が好ましく、400Å以下より好ましい。 本発明においてスパツタリング法により主とし
てインジウム酸化物よりなる層を有機高分子成型
物上に必要に応じて中間層を介して形成した後、
酸素雰囲気下の加熱処理を行なう。酸素雰囲気下
とは少なくとも前記をスパツタリング法で形成し
たインジウム酸化物層結晶質へ転化せしめるに必
要な酸素が存在するものであれば良く、必要に応
じて不活性ガスを導入しても良く、酸素ガス及
び/又はオゾンを含む常圧雰囲気、酸素ガス及
び/又は酸素プラズマを含む低圧雰囲気、或いは
酸素ガス及び/又はオゾンを含む高圧雰囲気等
種々の雰囲気があり全て適用できるが、酸素ガス
及び/又はオゾンを含む常圧雰囲気が好ましく用
いられる。又、加熱温度は、100〜250℃が好まし
く、特に130〜200℃が好ましい。100℃未満では
結晶質の酸化インジウムに転化せしめることがで
きない。又、250℃を越えるると有機高分子成型
物に変形やクラツクが発生して好ましくない。な
お、加熱処理時間は、加熱温度、層組成等に応じ
実験的に定める。 本発明における有機高分子成型物を構成する有
機高分子化合物としては、耐熱性を有する透明な
有機高分子化合物であれば特に限定しないが、通
常耐熱性としては、100℃以上、好ましくは130℃
以上のものであつて、例えば、ポリイミド、ポリ
エーテルスルホン、ボリスルホン、ポリパラバン
酸、ポリヒダントインを始めとし、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレート、ポリジアリルフタレー
ト、ポカーボネート等のポリエステル系樹脂及び
芳香族ポリアミド、セルローストリアセテート等
が挙げられる。もちろんこれらはホモポリマー、
コポリマーとして、又、単独又はブレンドとして
も使用しうる。 かかる有機高分子化合物の成型物の形状は特に
限定されるものではないが、通常シート状、フイ
ルム状のものが好ましく、中でもフイルム状のも
のは巻取り可能であり、又連続生産が可能でであ
る為、特に好ましい。更にフイルム状のものが使
用される場合においては、フイルムの厚さは6〜
500μが好ましく、更には12〜125μが好ましい。 これらフイルム又はシートは透明性を損わない
程度において顔料を添加したり、又、表面加工例
えばサンドマツト加工等をほどこしてもよい。 又、これらのフイルム又はシートは単独でもラ
ミネートして用いてもよい。 更に、透明導電性層ととの密着性を向上させる
ため透明導電性層形成前に有機高分子成型物上に
中間層を形成しても良い。中間層としては例えば
有機ケイ素化合物、チタンアルキルエステル、ジ
ルコニウムアルキルエステル等の有機金属化合物
の加水分解により生成された層が好ましく用いら
れる。該中間層は、多層構成としても良い。 該中間層は、有機高分子成型物上に塗布後、乾
燥し、加熱、イオンボンバード或いは紫外線β
線、γ線などの放射線により硬化させる。 また該中間層の塗布には、透明有機高分子成型
物が塗工液の形状、性質に応じてドクターナイ
フ、バーコーター、グラビアロールコーター、カ
ーテンコーター、ナイフコーターなどの公知の塗
工機械を用いる塗工法、スプレー法、浸漬法など
が用いられる。 該中間層の厚さとしては、100〜1000Åが好ま
しく、特に200〜900Åが好ましい。100Å未満の
場合には、連続層を形成しないため密着性向上効
果がない。又、1000Åをこえると、クラツクや剥
離を生じたりして好ましくない。 又、本発明における導電性積層体はインジウム
酸化物よりなる透明導電性層上に耐スクラツチ性
を向上させるといういわゆる表面保護の目的のた
めに保護層を積層させてもよい。 かかる保護層としては、TiO2,SnO2,SiO2,
ZrO2,ZnO等の透明酸化物、Si3N4,TiN等窒化
物あるいはアクリロニトリル樹脂、スチレン樹
脂、アクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、等の
透明な有機化合物重合体或いは、有機ケイ素化合
物、チタンアルキルエステル、ジルコニウムアル
キルエステル等の有機金属化合物等を用いる事が
できる。 かかる保護膜の厚さは透明導電性層の特性を低
下させない範囲で任意に設ける事が可能である。 また本発明における導電性積層体は、有機高分
子成型物の両面に必要に応じて中間層を介して透
明導電性層を積層した構成にしても良く或いは、
有機高分子成型物の片面に必要に応じて中間層を
介して透明導電性層を積層した構成において透明
導電性層を積層した面と反対面において、透明性
を損わない範囲で接着性、表面硬度、光学特性等
を改善する目的で、例えば前述した中間層と同種
の層や、酸化物層、窒化物層、硫化物層、炭化物
層や有機物層を設けても良い。 [効果] 以上の、本発明によりスパツタリング法を用い
て、従来の真空蒸着法と同等以上の極めて優れた
耐久性及び信頼性を有し、透明タブレツト用途に
十分利用できる導電性積層体の製造が可能となつ
た。 本発明はスパツタリング法で導電層を形成する
ので、従来の真空蒸着法の問題がなく、品質の均
一な広巾の導電性積層体を連続的に安定して生産
することができ、非常に生産性の良いプロセスが
得られた。 なお、本発明で得られる導電性積層体は、透明
タブレツト用電極として適しているだけでなく、
例えば、電子写真、帯電防止材料、面発熱体、固
体デイスプレイ、光メモリー、光電変換素子、光
通信、光情報処理、太陽エネルギー利用材料等と
広い用途を有する。 以下、実施例をあげて本発明の効果を更に具体
的に説明する。なお、例中の部は重量部である。 [実施例1〜4及び比較例1〜2] 100μm厚のポリエチレンテチフタレートフイル
ムの両面に、有機ケイ素化合物のブタノール、イ
ソプロパノール混合アルコール系溶液(濃度0.6
重量%)をバーコーターで塗布し、120℃で1分
間乾燥した。乾燥後の薄膜は300Åであつた。 該フイルムを直流マグネトロンスパツタ装置内
の基板保持台に固定し、真空度2×10-5Torrま
で真空槽を排気した。その後、Ar/O2混合ガス
(O225%)槽内に導入し、真空度を5×10-3Torr
に保つた後、In/Sn合金(Sn5重量%)よりなる
ターゲツトを用い反応性スパツタリング法により
堆積速度を実施例1=1200Å/min、実施例2=
1350Å/min、実施例3=1550Å/min、実施例
4=2200Å/min、比較例1=1000Å/min、比
較例2=1050Å/minと変えて実施例1〜4及び
比較例1のサンプルの光吸収率及び比抵抗有する
インジウム・スズ酸化物膜を形成した。これらの
サンプルを150℃に保つた熱風乾燥器により加熱
処理を行なつた後、透明導電性膜の結晶性をX線
回折装置(理学電機(株)製Rotaflex)により調べ
た。更に加熱処理後のサンプルの耐熱性(90℃
1000hr後の抵抗変化)、耐熱性(1N塩酸に浸漬し
た時の抵抗変化)を調べた。 該サンプルのスパツタリング直後の比抵抗及び
光吸収率(550nmでの)、加熱処理後の比抵抗、
光吸収率(550nmでの)、結晶性、耐熱性、耐酸
性を第1表に示す。 なお、比較例2としては加熱処理を行なわない
従来のITO膜の測定結果を合せて示す。 本発明の方法による実施例1〜4ではインジウ
ム・スズ酸化物膜が酸素雰囲気下の加熱処理によ
り結晶質のITO膜に転化されており、極めて優れ
た耐熱性及び耐酸性を示した。一方、比較例1で
は加熱処理後も非晶質であり、耐熱性、耐酸性共
に著しく劣る。 又、実施例1及び比較例1の加熱処理後のX線
回折パターンをそれぞれ第2図及び第3図に示
す。なお、実施例2〜4は、実施例1と同一のX
線回折パターンを示し比較例2は比較例1と同一
のX線回折パターンを示した。 尚実施例1のX線回折パターンを示す第2図か
ら例えば日本化学会編の「実験化学講座4固体物
理化学」238頁以下、「計測技術」1977年11月号第
86頁及び89頁、「色材」1970年第43巻第579〜580
頁等に記載された公知の方法でX線回折法におけ
る<222>方向の結晶粒子径を求めることができ
る。 即ち、結晶粒子径をD,X線の波長をλ、ブラ
ツグ角をθ、回折線の広がりをβとすると、それ
らは下記式 D=0.9λ/(βcos θ) で表わされ、λ=1.542Å、2θ=30.5deg、B0=
0.33deg、及びβ=0.00445radであるので、D≒
320Åと求められ、400Å未満である。 また、2θ=30〜31degに存在するピーク<222
>の強度(I222)と、2θ=35〜35degに存在する
ピーク<400>の強度(I400)との比を求めると、
I400/I222が1.0より小さいことがわかる。
【表】
更に、実施例1及び比較例2のサンプルについ
て、ITO膜面同志をスペーサーにより、100μm間
隔になる様に対向させた透明スイツチを作成し
た。 先端が7Rのシリコンゴム製のロツド(重さ200
g)を連続的にソレノイドで透明スイツチ上に自
由落下させた(ストローク0.5mm)。ロツドが落下
する毎にスイツチが押され、定電流電源により
1mAがスイツチに流れる。透明スイツチが押さ
れた時のパルス上の波形をシンクロスコープによ
り観測しながら、スイツチ寿命を調べた。波形が
観測されなくなつた時をスイツチの寿命とした。 実施例1のスイツチ寿命が500万回であるのに
対し、比較例2のスイツチ寿命は30万回であつ
た。 [実施例5、比較例3] 100μm厚のポリエチレンテレフタレートフイル
ムに有機ケイ素化合物0.3重量%含有のメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール混合アルコー
ル系溶液をグラビアロールコータで両面塗布し、
150℃で1分間乾燥した。乾燥後の膜厚は約400Å
であつた。 該フイルルムを直流マグネトロンスパツタ装置
内の基板保持台に固定し、真空度1×10-5Torr
になるまで真空槽を排気した。その後、Arガス
を槽内に導入し、真空度を4×10-3Torrに保つ
た後ITO(SnO25重量%)ターゲツトを用いて、
スパツタリング法により実施例5(堆積速度=
1650Å/min)及び比較例3(堆積速度=1100
Å/min)のサンプルの比抵抗及び光吸収率を有
するインジウム・スズ酸化物膜を形成した。該サ
ンプルを実施例1と同様な方法で加熱処理を行な
つた後、実施例1と同様な方法で透明導電性膜の
結晶性を調べた。ITO膜の比抵抗、光吸収率及び
結晶性を第2表に示す。本発明の方法により結晶
質のITO膜を得ることができ、結晶質のITO膜の
特性は、実施例1と同様であつた。
て、ITO膜面同志をスペーサーにより、100μm間
隔になる様に対向させた透明スイツチを作成し
た。 先端が7Rのシリコンゴム製のロツド(重さ200
g)を連続的にソレノイドで透明スイツチ上に自
由落下させた(ストローク0.5mm)。ロツドが落下
する毎にスイツチが押され、定電流電源により
1mAがスイツチに流れる。透明スイツチが押さ
れた時のパルス上の波形をシンクロスコープによ
り観測しながら、スイツチ寿命を調べた。波形が
観測されなくなつた時をスイツチの寿命とした。 実施例1のスイツチ寿命が500万回であるのに
対し、比較例2のスイツチ寿命は30万回であつ
た。 [実施例5、比較例3] 100μm厚のポリエチレンテレフタレートフイル
ムに有機ケイ素化合物0.3重量%含有のメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール混合アルコー
ル系溶液をグラビアロールコータで両面塗布し、
150℃で1分間乾燥した。乾燥後の膜厚は約400Å
であつた。 該フイルルムを直流マグネトロンスパツタ装置
内の基板保持台に固定し、真空度1×10-5Torr
になるまで真空槽を排気した。その後、Arガス
を槽内に導入し、真空度を4×10-3Torrに保つ
た後ITO(SnO25重量%)ターゲツトを用いて、
スパツタリング法により実施例5(堆積速度=
1650Å/min)及び比較例3(堆積速度=1100
Å/min)のサンプルの比抵抗及び光吸収率を有
するインジウム・スズ酸化物膜を形成した。該サ
ンプルを実施例1と同様な方法で加熱処理を行な
つた後、実施例1と同様な方法で透明導電性膜の
結晶性を調べた。ITO膜の比抵抗、光吸収率及び
結晶性を第2表に示す。本発明の方法により結晶
質のITO膜を得ることができ、結晶質のITO膜の
特性は、実施例1と同様であつた。
第1図a,bはITO膜の光吸収率及び比抵抗の
堆積速度依存性を示す。第2図は実施例1の透明
導電性層のX線回折パターンを示す。第3図は、
比較例1の透明導電性層のX線回折パターンを示
す。
堆積速度依存性を示す。第2図は実施例1の透明
導電性層のX線回折パターンを示す。第3図は、
比較例1の透明導電性層のX線回折パターンを示
す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 有機高分子成型物上に、膜厚500Å以下、比
抵抗3.4×10-4〜8.0×10-4Ω・cm、波長550nmでの
光吸収率が0.3〜3.7%で、X線回折パターンで2θ
=30〜31degに存在するピーク<222>の強度
(I222)と2θ=35〜36degに存在するピーク<400
>の強度(I400)の比がI400/I222<1.0であり、且
つ<222>方向の結晶粒子径が400Å未満である、
主としてインジウム酸化物からなる透明導電層が
形成されてなる、透明導電性積層体。 2 有機高分子成型物上に主としてインジウム酸
化物からなる透明導電層をスパツタリング法によ
り形成する導電性積層体の製造方法において、先
ず有機高分子成型物上に主としてインジウム酸化
物を含む波長550nmの光吸収率が2〜30%で比抵
抗が1.5×10-3Ω・cm以上の層をを形成し、次いで
該層を酸素雰囲気下、130〜200の温度で加熱処理
することにより、主としてインジウム酸化物から
なる透明導電層に転化せしめることを特徴とする
透明導電性積層体の製造方法。 3 該透明導電性層が、膜厚500Å以下、比抵抗
3.4×10-4〜8.0×10-4Ω・cm、波長550nmでの光吸
収率が0.3〜3.7%で、X線回折パターンで2θ=30
〜31degに存在するピーク<222>の強度(I222)
と2θ=35〜36degに存在するピーク<400>の強
度(I400)の比がI400/I222<1.0であり、且つX線
回折法における<222>方向の結晶粒子径が400Å
未満である、主としてインジウム酸化物からなる
透明導電層である、特許請求の範囲第2項の透明
導電性積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59201991A JPS6179647A (ja) | 1984-09-28 | 1984-09-28 | 透明導電性積層体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59201991A JPS6179647A (ja) | 1984-09-28 | 1984-09-28 | 透明導電性積層体及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6179647A JPS6179647A (ja) | 1986-04-23 |
| JPH0315536B2 true JPH0315536B2 (ja) | 1991-03-01 |
Family
ID=16450130
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59201991A Granted JPS6179647A (ja) | 1984-09-28 | 1984-09-28 | 透明導電性積層体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6179647A (ja) |
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| US9305680B2 (en) | 2010-12-27 | 2016-04-05 | Nitto Denko Corporation | Transparent conductive film and manufacturing method therefor |
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| JP2525475B2 (ja) * | 1989-01-25 | 1996-08-21 | 帝人株式会社 | 透明導電性積層体 |
| JPH02276630A (ja) * | 1989-01-25 | 1990-11-13 | Teijin Ltd | 透明導電性積層体およびその製造方法 |
| JP2000238178A (ja) * | 1999-02-24 | 2000-09-05 | Teijin Ltd | 透明導電積層体 |
| DE60128508D1 (de) | 2000-03-28 | 2007-07-05 | Toyo Boseki | Transparenter leitender Film, transparentes leitendes Blatt und berührungsempfindliche Tafel |
| JPWO2005041216A1 (ja) * | 2003-10-23 | 2007-11-29 | 株式会社ブリヂストン | 透明導電性基板、色素増感型太陽電池用電極及び色素増感型太陽電池 |
| JP5099893B2 (ja) | 2007-10-22 | 2012-12-19 | 日東電工株式会社 | 透明導電性フィルム、その製造方法及びそれを備えたタッチパネル |
| KR101277433B1 (ko) | 2008-09-26 | 2013-06-20 | 도요보 가부시키가이샤 | 투명 도전성 필름 및 터치 패널 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5739940B2 (ja) * | 1974-09-27 | 1982-08-24 | ||
| JPS5947662B2 (ja) * | 1975-11-19 | 1984-11-20 | 帝人株式会社 | トウコウセイデンドウセイマツトフイルム |
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| JPS6124102A (ja) * | 1984-07-12 | 1986-02-01 | 旭硝子株式会社 | 導体 |
-
1984
- 1984-09-28 JP JP59201991A patent/JPS6179647A/ja active Granted
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6179647A (ja) | 1986-04-23 |
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