JPH0318492B2 - - Google Patents
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- JPH0318492B2 JPH0318492B2 JP58107634A JP10763483A JPH0318492B2 JP H0318492 B2 JPH0318492 B2 JP H0318492B2 JP 58107634 A JP58107634 A JP 58107634A JP 10763483 A JP10763483 A JP 10763483A JP H0318492 B2 JPH0318492 B2 JP H0318492B2
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- fiber membrane
- spinning
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Description
<技術分野>
本発明は、セルロースエステル中空糸膜の製造
法に関する。さらに詳しくはセルロースアセテー
トを主成分とする中空糸膜であつて、血漿中より
アルブミンを回収することができる所謂血漿アル
ブミン透過性中空糸間の製造法に関するものであ
る。 <従来技術> 近年、中空糸膜を血液浄化を目的とする治療法
が進歩しつつあるが、血漿交換療法もその一つで
ある。 血漿交換療法は患者の血中有害性高分子蛋白を
除去する目的で血漿を分離し、新鮮な健康人の血
漿を注入する療法であり、最近、慢性リユーマ
チ、癌、膠原病などの難治性疾患の治療法として
注目されている。 この治療法は優れた効果が得られているが、新
鮮な血漿を多量に用いるための費用の増大と、肝
炎の感染などの問題が残されている。このため、
患者の分離血漿より免疫複合体や分子量の大きい
蛋白質を除去して、アルブミンを回収することが
出来れば、上記の問題は解決されるわけであり、
現在鋭意研究されている。 かかるアルブミンの回収に多孔性膜の使用が試
みられ、そのための多孔性膜の細孔の孔径は、大
きくとも約0.1μであり、最低0.02μ程度が求めら
れている。 血漿分離膜としては、既にいくつかの特許出願
がみられる。即ちセルロースアセテートを素材と
するものでは、例えば特公昭50−31901号公報に
おいて、多孔フイルムを得る方法として金属塩と
共に各種のアルコール類、エステル類、エーテル
類、環状炭化水素類を溶媒中に添加して製膜する
ことを提案している。 しかしながらこれらの方法は、その実施例でも
明示している如く、細孔の孔径が比較的大きく、
0.1μ以上のものが大部分であり、アルブミン回収
用の膜の製法として必ずしも適当な方法と言えな
い。 <発明の目的> 本発明は、このような患者の血漿よりアルブミ
ンを回収するための中空糸膜を得んとするもので
ある。 即ち、本発明の目的は、血漿よりアルブミンを
効率よく回収するために、平均細孔径が約0.01μ
〜約0.1μ、より望ましくは約0.02μ〜約0.07μのセ
ルロースエステル中空糸膜を有利に製造する方法
を提供することである。 <発明の構成> 本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研
究した結果、紡糸原液に溶媒と共に添加する特定
の有機化合物と、得られるセルロースエステル中
空糸膜の細孔の間に特異な関係があることを見出
し、特に塩化カルシウムの共存した紡糸原液を用
いることにより、該中空糸膜の細孔径が0.01〜
0.1μ程度のアルブミン透過性の優れた中空糸膜
が、非常に有利に得られることを見い出し、本発
明に到達し得たものである。 即ち本発明は、下記一般式() 〔但し式()において、R1及びR2は同一又は
異なり水素原子又は炭素数が1〜3であるアルキ
ル基を表わし、R3は水素原子、
法に関する。さらに詳しくはセルロースアセテー
トを主成分とする中空糸膜であつて、血漿中より
アルブミンを回収することができる所謂血漿アル
ブミン透過性中空糸間の製造法に関するものであ
る。 <従来技術> 近年、中空糸膜を血液浄化を目的とする治療法
が進歩しつつあるが、血漿交換療法もその一つで
ある。 血漿交換療法は患者の血中有害性高分子蛋白を
除去する目的で血漿を分離し、新鮮な健康人の血
漿を注入する療法であり、最近、慢性リユーマ
チ、癌、膠原病などの難治性疾患の治療法として
注目されている。 この治療法は優れた効果が得られているが、新
鮮な血漿を多量に用いるための費用の増大と、肝
炎の感染などの問題が残されている。このため、
患者の分離血漿より免疫複合体や分子量の大きい
蛋白質を除去して、アルブミンを回収することが
出来れば、上記の問題は解決されるわけであり、
現在鋭意研究されている。 かかるアルブミンの回収に多孔性膜の使用が試
みられ、そのための多孔性膜の細孔の孔径は、大
きくとも約0.1μであり、最低0.02μ程度が求めら
れている。 血漿分離膜としては、既にいくつかの特許出願
がみられる。即ちセルロースアセテートを素材と
するものでは、例えば特公昭50−31901号公報に
おいて、多孔フイルムを得る方法として金属塩と
共に各種のアルコール類、エステル類、エーテル
類、環状炭化水素類を溶媒中に添加して製膜する
ことを提案している。 しかしながらこれらの方法は、その実施例でも
明示している如く、細孔の孔径が比較的大きく、
0.1μ以上のものが大部分であり、アルブミン回収
用の膜の製法として必ずしも適当な方法と言えな
い。 <発明の目的> 本発明は、このような患者の血漿よりアルブミ
ンを回収するための中空糸膜を得んとするもので
ある。 即ち、本発明の目的は、血漿よりアルブミンを
効率よく回収するために、平均細孔径が約0.01μ
〜約0.1μ、より望ましくは約0.02μ〜約0.07μのセ
ルロースエステル中空糸膜を有利に製造する方法
を提供することである。 <発明の構成> 本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研
究した結果、紡糸原液に溶媒と共に添加する特定
の有機化合物と、得られるセルロースエステル中
空糸膜の細孔の間に特異な関係があることを見出
し、特に塩化カルシウムの共存した紡糸原液を用
いることにより、該中空糸膜の細孔径が0.01〜
0.1μ程度のアルブミン透過性の優れた中空糸膜
が、非常に有利に得られることを見い出し、本発
明に到達し得たものである。 即ち本発明は、下記一般式() 〔但し式()において、R1及びR2は同一又は
異なり水素原子又は炭素数が1〜3であるアルキ
ル基を表わし、R3は水素原子、
【式】(ここ
でR4及びR5は、同一又は異なり水素原子又は炭
素数が1〜3であるアルキル基を示す。)で表わ
されるアミノ基又は炭素数が1〜3であるアルキ
ル基を表わし、R1とR3が共にアルキル基である
場合には互いに共同して環を形成してもよい。〕 で示される含窒素化合物の少なくとも1種を10〜
40重量%、セルロースアセテートを主成分とする
セルロースエステルを15〜25重量%、2価の金属
塩を0.1〜5重量%、及びケトンと低級アルコー
ルの混合溶媒を30〜74.9重量%含有した紡糸原液
を用いて湿式紡糸することを特徴とする血漿アル
ブミン選択透過性中空糸膜の製造法を提供するも
のである。 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明におけるセルロースエステルとは、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート
等のセルロースアセテート類、ニトロセルロース
類等を意味し、好ましくはセルロースアセテート
が主成分として用いられる。尚、本発明では、か
かる主成分のセルロースアセテート以外の成分と
して、セルロースエステル以外の本発明紡糸原液
に可溶の高分子化合物を用いることもできる。 また前記一般式()で示される含窒素化合物
としては、例えばホルムアミド、ジメチルホルム
アミド、N−ジメチルアセトアミド、プロピオン
アミド等の鎖状アミド類、N−メチルピロリド
ン、ε−カプロラクタム、γ−パレロラクタム、
α−ピペリドン等の環状アミド、及び尿素、ジメ
チル尿素、テトラメチル尿素、ジエチル尿素等の
尿素類等が挙げられる。かかる式()で示され
る含窒素化合物の中でも、ホルムアミド、ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ε−カ
プロラクタム及び尿素が好ましい。 また本発明におけるケトンとしては炭素数が3
〜5のケトンであつて、好ましいものとしてはア
セトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。さ
らに本発明の低級アルコールとは、炭素数が2〜
5の1価のアルコールであつて、好ましくは、メ
タノール、エタノール等である。本発明の2価の
金属塩としては、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム等が好ましい。かかるケトン、低級アルコー
ル及び塩類は、各々2種以上用いてもよいが、通
常は各々1種で用いられる。 本発明の製造法としては好ましくは、例えばセ
ルロースアセテートを主成分とした高分子化合物
とアセトン−メタノール混合溶媒に、該高分子の
酢酸基と親和性を有すると考えられる前記一般式
()の窒素含有化合物を加え、さらに塩化カル
シウムを添加して調整された紡糸原液を用いて、
湿式紡糸をするものである。 かかる本発明の紡糸原液には、紡糸粘度等の紡
糸安定性及び中空糸膜性能の点から前記セルロー
スアセテート等の高分子が15〜25重量%の範囲で
含有されることが好ましい。 該紡糸原液中に含有せしめる2価の金属塩、例
えば塩化カルシウムの濃度は、得られる中空糸膜
の細孔径を調節するために0.1〜5.0重量%の範囲
が好ましく、さらに1.0〜3.0重量%の範囲が望ま
しい。かかる塩化カルシウム濃度を少なくするこ
とにより、細孔径の小さい中空糸膜が得やすい。 また該紡糸原液に含有せしめる前記式()の
含窒素化合物の濃度は、中空糸膜の細孔径に大き
くすることから、10〜40重量%の範囲が好まし
く、特に20〜30重量%が望ましい。 さらに該紡糸原液中のケトンと低級アルコール
の混合重量比としては、高分子の溶解性、紡糸安
定性等の点でケトン/低級アルコールが2.5/1
〜4/1の範囲にあることが好ましい。尚、該紡
糸原液には、紡糸性、中空糸膜性能に悪影響を及
ぼさない範囲で水その他の成分を含有せしめても
よい。 かかる紡糸原液の調製法としては、在来公知の
いかなる方法によつてもよいが、例えば高分子化
合物に含窒素化合物を添加しよく撹拌混合した
後、塩化カルシウム2水塩のメタノール溶液を添
加混合し、次いでアセトンを加えて撹拌しながら
5時間以上溶解を行なわしめ、さらに必要に応じ
て過などの後処理を行なう方法が用いられる。 本発明は、この様にして得られた紡糸原液を用
いて環状ノズルにより湿式紡糸を行なうものであ
る。環状ノズルとしては、所定の中空糸膜が得ら
れるものであればいかなるものであつてもよい。
該湿式紡糸を行なう際に使用する中空糸外部の凝
固液及び中空糸内部の凝固液としては、水−低級
アルコール、水−ケトン、水−低級アルコール−
ケトン等の混合液系を用いるのが好ましく、前記
式()で示される含窒素化合物、塩化カルシウ
ム等の塩類その他の化合物が含まれていてもよ
い。 かかる本発明の中空糸膜の製造法において、中
空糸外部の凝固液と中空糸内部の凝固液の各々の
組成を調製することにより、平均細孔を制御する
ことも可能であり、その製法の仕方によつては中
空糸膜の内側と外側で緻密さが異なる所謂異方性
の中空糸膜を得ることもできる。即ち凝固速度の
より大きい凝固液を用いて他の側より緻密な構造
として異方性を形成せしめることができる。 この様な本発明の製造法によつて得られる中空
糸膜は、その平均細孔径が約0.01μ〜約0.1μの範
囲、より好ましくは約0.02μ〜約0.07μの範囲にあ
つて、血漿中のアルブミンの選択透過性が高い特
性を有するものである。 以下実施例をあげてさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例によつて何ら限定される
ものではない。尚、実施例中、「部」は「重量部」
を意味する。さらに実施例中の中空糸膜の平均細
孔径の測定は、以下に示す水透過法なる簡便法に
よつて行なつた。 即ち、一定量の水を透過させ、その流速と圧力
損失を測定することで次式により算出した。 D2=32y・d・j/Pr・△P 但しD:平均細孔径 d:膜厚 J:水の透過速度 y:水の粘度 Pr:中空糸膜の空孔率 △P:圧力損失 をそれぞれ意味する。 実施例 1 酢化度52%の酢酸セルロース18.5重量%、ホル
ムアミド20重量%、尿素10重量%、CaCl2・
2H2O2重量%、アセトン/メタノール(3/1)
49.5重量%の組成のドープを作成し、過後、環
状ノズルを用いて湿式紡糸を行なつた。 凝固浴組成は水−メタノール−アセトン(50:
40:10)であり、中空糸の内部凝固液は水−エタ
ノール−ホルムアミド(50:40:10)である。 内径200μ、膜厚70μの中空糸が得られ、細孔の
孔径は400〓であつた。 得られた中空糸を用いて外表面積で1m2となる
様に両端をポリウレタンで固定して中空糸型分離
器を作成した。この分離器に1当り5000単位の
ペパリンを含有した牛血漿を中空糸の内側から外
側に透過するように過実験を37℃で1時間行な
つた。尚その際の透過量を20ml/minとし、100
ml/minの部分循環法を用いた。運転時間1時間
目における血漿原液中、及び透過液中のアルブミ
ン及びイムノグロブリンMの分析を行なつた。そ
の結果アルブミンの透過率は90%、イムノグロブ
リンMの透過は41%であつた。 実施例 2 酢化度52%の酢酸セルロース185部にホルムア
ミド250部添加し、更にCaCl2・2H2O 10部溶解
したメタノール150部加え混合した後、アセトン
405部を加え撹拌溶解すると酢酸セルロース18.5
重量%、ホルムアミド25重量%、CaCl2・2H2O
1重量%、アセトン−メタノール5.5重量%の紡
糸原液が作成出来る。過後環状ノズルを用いて
中空糸を紡糸した。尚凝固液としては実施例1と
同じ組成のものを用いた。内径300μ、肉厚80μの
中空糸が得られ、その細孔の孔径は350Åであつ
た。 実施例 3 酢化度52%の酢酸セルロースを用いて、紡糸原
液組成を次の様に作成した。即ち酢酸セルロース
20重量%、N−メチルピロリドン25重量%、
CaCl2・2H2O 3重量%、アセトン/メタノール
(3/1)52重量%の組成の紡糸原液を過後、
環状ノズルを用いて湿式紡糸し、内径300μ、肉
厚50μの中空糸が得られ、その細孔の孔径は450
Åであつた。 実施例 4 酢化度52%の酢酸セルロース90重量%、硝化度
12%の硝酸セルロース10重量%の混合セルロース
エステル18.5重量%、ホルムアミド25重量%、
CaCl2・2H2O 3重量%、アセトン/メタノール
(3/1)55.5重量%の組成のドープを作成し、
過後環状ノズルを用い、実施例1と同じ凝固液
等を用いて湿式紡糸を行なつた。内径250μ、肉
厚60μの中空糸が得られ、細孔の孔径は300Åで
あつた。 比較例 1 実施例2ほ原液と同様に酢酸セルロース18.5重
量%、ホルムアミド25重量%、重量比が3:1の
アセトン−メタノール56.5重量%とし、CaCl2・
2H2Oを用いない原液を作成し、中空糸を紡糸
し、内径300μ、肉厚80μの中空糸が得られたが、
その細孔の孔径は60Å程度であり、アルブミンの
透過性は殆んど認められなかつた。 比較例 2 ホルムアミドを用いない以外は実施例2の原液
と同様に原液を調製して、酢酸セルロース18.5重
量%、CaCl2・2H2O 1重量%、アセトン−メタ
ノール溶液80.5重量%の原液を作成し、中空糸を
紡糸し、内径300μ、肉厚80μの中空糸が得られ
た。その細孔の孔径は1000Å程度と大きく、アル
ブミンの透過性は100%、イムノグロブリンMの
透過性も80%以上となり、良好なアルブミンの選
択透過性は得られなかつた。 <発明の効果> 本願発明によつて、血漿中のアルブミンを回収
するためのアルブミン透過性中空糸膜が非常に容
易に得られる。即ち、本発明によればアルミンほ
選択的透過に適した平均細孔径を有する中空糸膜
が非常に安定に且つ容易に得られる。 特に本発明の効果としては、平均細孔径が約
0.01〜0.1μの範囲で、特に002〜0.07μの範囲で中
空糸製造条件の調整によつてその細孔径を容易に
制御しうることが挙げられる。
素数が1〜3であるアルキル基を示す。)で表わ
されるアミノ基又は炭素数が1〜3であるアルキ
ル基を表わし、R1とR3が共にアルキル基である
場合には互いに共同して環を形成してもよい。〕 で示される含窒素化合物の少なくとも1種を10〜
40重量%、セルロースアセテートを主成分とする
セルロースエステルを15〜25重量%、2価の金属
塩を0.1〜5重量%、及びケトンと低級アルコー
ルの混合溶媒を30〜74.9重量%含有した紡糸原液
を用いて湿式紡糸することを特徴とする血漿アル
ブミン選択透過性中空糸膜の製造法を提供するも
のである。 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明におけるセルロースエステルとは、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート
等のセルロースアセテート類、ニトロセルロース
類等を意味し、好ましくはセルロースアセテート
が主成分として用いられる。尚、本発明では、か
かる主成分のセルロースアセテート以外の成分と
して、セルロースエステル以外の本発明紡糸原液
に可溶の高分子化合物を用いることもできる。 また前記一般式()で示される含窒素化合物
としては、例えばホルムアミド、ジメチルホルム
アミド、N−ジメチルアセトアミド、プロピオン
アミド等の鎖状アミド類、N−メチルピロリド
ン、ε−カプロラクタム、γ−パレロラクタム、
α−ピペリドン等の環状アミド、及び尿素、ジメ
チル尿素、テトラメチル尿素、ジエチル尿素等の
尿素類等が挙げられる。かかる式()で示され
る含窒素化合物の中でも、ホルムアミド、ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ε−カ
プロラクタム及び尿素が好ましい。 また本発明におけるケトンとしては炭素数が3
〜5のケトンであつて、好ましいものとしてはア
セトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。さ
らに本発明の低級アルコールとは、炭素数が2〜
5の1価のアルコールであつて、好ましくは、メ
タノール、エタノール等である。本発明の2価の
金属塩としては、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム等が好ましい。かかるケトン、低級アルコー
ル及び塩類は、各々2種以上用いてもよいが、通
常は各々1種で用いられる。 本発明の製造法としては好ましくは、例えばセ
ルロースアセテートを主成分とした高分子化合物
とアセトン−メタノール混合溶媒に、該高分子の
酢酸基と親和性を有すると考えられる前記一般式
()の窒素含有化合物を加え、さらに塩化カル
シウムを添加して調整された紡糸原液を用いて、
湿式紡糸をするものである。 かかる本発明の紡糸原液には、紡糸粘度等の紡
糸安定性及び中空糸膜性能の点から前記セルロー
スアセテート等の高分子が15〜25重量%の範囲で
含有されることが好ましい。 該紡糸原液中に含有せしめる2価の金属塩、例
えば塩化カルシウムの濃度は、得られる中空糸膜
の細孔径を調節するために0.1〜5.0重量%の範囲
が好ましく、さらに1.0〜3.0重量%の範囲が望ま
しい。かかる塩化カルシウム濃度を少なくするこ
とにより、細孔径の小さい中空糸膜が得やすい。 また該紡糸原液に含有せしめる前記式()の
含窒素化合物の濃度は、中空糸膜の細孔径に大き
くすることから、10〜40重量%の範囲が好まし
く、特に20〜30重量%が望ましい。 さらに該紡糸原液中のケトンと低級アルコール
の混合重量比としては、高分子の溶解性、紡糸安
定性等の点でケトン/低級アルコールが2.5/1
〜4/1の範囲にあることが好ましい。尚、該紡
糸原液には、紡糸性、中空糸膜性能に悪影響を及
ぼさない範囲で水その他の成分を含有せしめても
よい。 かかる紡糸原液の調製法としては、在来公知の
いかなる方法によつてもよいが、例えば高分子化
合物に含窒素化合物を添加しよく撹拌混合した
後、塩化カルシウム2水塩のメタノール溶液を添
加混合し、次いでアセトンを加えて撹拌しながら
5時間以上溶解を行なわしめ、さらに必要に応じ
て過などの後処理を行なう方法が用いられる。 本発明は、この様にして得られた紡糸原液を用
いて環状ノズルにより湿式紡糸を行なうものであ
る。環状ノズルとしては、所定の中空糸膜が得ら
れるものであればいかなるものであつてもよい。
該湿式紡糸を行なう際に使用する中空糸外部の凝
固液及び中空糸内部の凝固液としては、水−低級
アルコール、水−ケトン、水−低級アルコール−
ケトン等の混合液系を用いるのが好ましく、前記
式()で示される含窒素化合物、塩化カルシウ
ム等の塩類その他の化合物が含まれていてもよ
い。 かかる本発明の中空糸膜の製造法において、中
空糸外部の凝固液と中空糸内部の凝固液の各々の
組成を調製することにより、平均細孔を制御する
ことも可能であり、その製法の仕方によつては中
空糸膜の内側と外側で緻密さが異なる所謂異方性
の中空糸膜を得ることもできる。即ち凝固速度の
より大きい凝固液を用いて他の側より緻密な構造
として異方性を形成せしめることができる。 この様な本発明の製造法によつて得られる中空
糸膜は、その平均細孔径が約0.01μ〜約0.1μの範
囲、より好ましくは約0.02μ〜約0.07μの範囲にあ
つて、血漿中のアルブミンの選択透過性が高い特
性を有するものである。 以下実施例をあげてさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例によつて何ら限定される
ものではない。尚、実施例中、「部」は「重量部」
を意味する。さらに実施例中の中空糸膜の平均細
孔径の測定は、以下に示す水透過法なる簡便法に
よつて行なつた。 即ち、一定量の水を透過させ、その流速と圧力
損失を測定することで次式により算出した。 D2=32y・d・j/Pr・△P 但しD:平均細孔径 d:膜厚 J:水の透過速度 y:水の粘度 Pr:中空糸膜の空孔率 △P:圧力損失 をそれぞれ意味する。 実施例 1 酢化度52%の酢酸セルロース18.5重量%、ホル
ムアミド20重量%、尿素10重量%、CaCl2・
2H2O2重量%、アセトン/メタノール(3/1)
49.5重量%の組成のドープを作成し、過後、環
状ノズルを用いて湿式紡糸を行なつた。 凝固浴組成は水−メタノール−アセトン(50:
40:10)であり、中空糸の内部凝固液は水−エタ
ノール−ホルムアミド(50:40:10)である。 内径200μ、膜厚70μの中空糸が得られ、細孔の
孔径は400〓であつた。 得られた中空糸を用いて外表面積で1m2となる
様に両端をポリウレタンで固定して中空糸型分離
器を作成した。この分離器に1当り5000単位の
ペパリンを含有した牛血漿を中空糸の内側から外
側に透過するように過実験を37℃で1時間行な
つた。尚その際の透過量を20ml/minとし、100
ml/minの部分循環法を用いた。運転時間1時間
目における血漿原液中、及び透過液中のアルブミ
ン及びイムノグロブリンMの分析を行なつた。そ
の結果アルブミンの透過率は90%、イムノグロブ
リンMの透過は41%であつた。 実施例 2 酢化度52%の酢酸セルロース185部にホルムア
ミド250部添加し、更にCaCl2・2H2O 10部溶解
したメタノール150部加え混合した後、アセトン
405部を加え撹拌溶解すると酢酸セルロース18.5
重量%、ホルムアミド25重量%、CaCl2・2H2O
1重量%、アセトン−メタノール5.5重量%の紡
糸原液が作成出来る。過後環状ノズルを用いて
中空糸を紡糸した。尚凝固液としては実施例1と
同じ組成のものを用いた。内径300μ、肉厚80μの
中空糸が得られ、その細孔の孔径は350Åであつ
た。 実施例 3 酢化度52%の酢酸セルロースを用いて、紡糸原
液組成を次の様に作成した。即ち酢酸セルロース
20重量%、N−メチルピロリドン25重量%、
CaCl2・2H2O 3重量%、アセトン/メタノール
(3/1)52重量%の組成の紡糸原液を過後、
環状ノズルを用いて湿式紡糸し、内径300μ、肉
厚50μの中空糸が得られ、その細孔の孔径は450
Åであつた。 実施例 4 酢化度52%の酢酸セルロース90重量%、硝化度
12%の硝酸セルロース10重量%の混合セルロース
エステル18.5重量%、ホルムアミド25重量%、
CaCl2・2H2O 3重量%、アセトン/メタノール
(3/1)55.5重量%の組成のドープを作成し、
過後環状ノズルを用い、実施例1と同じ凝固液
等を用いて湿式紡糸を行なつた。内径250μ、肉
厚60μの中空糸が得られ、細孔の孔径は300Åで
あつた。 比較例 1 実施例2ほ原液と同様に酢酸セルロース18.5重
量%、ホルムアミド25重量%、重量比が3:1の
アセトン−メタノール56.5重量%とし、CaCl2・
2H2Oを用いない原液を作成し、中空糸を紡糸
し、内径300μ、肉厚80μの中空糸が得られたが、
その細孔の孔径は60Å程度であり、アルブミンの
透過性は殆んど認められなかつた。 比較例 2 ホルムアミドを用いない以外は実施例2の原液
と同様に原液を調製して、酢酸セルロース18.5重
量%、CaCl2・2H2O 1重量%、アセトン−メタ
ノール溶液80.5重量%の原液を作成し、中空糸を
紡糸し、内径300μ、肉厚80μの中空糸が得られ
た。その細孔の孔径は1000Å程度と大きく、アル
ブミンの透過性は100%、イムノグロブリンMの
透過性も80%以上となり、良好なアルブミンの選
択透過性は得られなかつた。 <発明の効果> 本願発明によつて、血漿中のアルブミンを回収
するためのアルブミン透過性中空糸膜が非常に容
易に得られる。即ち、本発明によればアルミンほ
選択的透過に適した平均細孔径を有する中空糸膜
が非常に安定に且つ容易に得られる。 特に本発明の効果としては、平均細孔径が約
0.01〜0.1μの範囲で、特に002〜0.07μの範囲で中
空糸製造条件の調整によつてその細孔径を容易に
制御しうることが挙げられる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(I) 〔但し式()において、R1及びR2は同一又は
異なり水素原子又は炭素数が1〜3であるアルキ
ル基を表わし、R3は水素原子、【式】(ここ でR4及びR5は、同一又は異なり水素原子又は炭
素数が1〜3であるアルキル基を示す。)で表わ
されるアミノ基又は炭素数が1〜3であるアルキ
ル基を表わし、R1とR3が共にアルキル基である
場合には互いに共同して環を形成してもよい。〕 で示される含窒素化合物の少なくとも1種を10〜
40重量%、セルロースアセテートを主成分とする
セルロースエステルを15〜25重量%、2価の金属
塩を0.1〜5重量%、及びケトンと低級アルコー
ルの混合溶媒を30〜74.9重量%含有した紡糸原液
を用いて湿式紡糸することを特徴とする血漿アル
ブミン選択透過性中空糸膜の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10763483A JPS60806A (ja) | 1983-06-17 | 1983-06-17 | 血漿アルブミン選択透過性中空糸膜の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10763483A JPS60806A (ja) | 1983-06-17 | 1983-06-17 | 血漿アルブミン選択透過性中空糸膜の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60806A JPS60806A (ja) | 1985-01-05 |
| JPH0318492B2 true JPH0318492B2 (ja) | 1991-03-12 |
Family
ID=14464158
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10763483A Granted JPS60806A (ja) | 1983-06-17 | 1983-06-17 | 血漿アルブミン選択透過性中空糸膜の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60806A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1986002575A1 (en) * | 1984-10-30 | 1986-05-09 | Teijin Limited | Permselective hollow yarn membrane, method of producing the same, method of separating plasma components, and plasma component separator |
| US4744932A (en) * | 1985-05-31 | 1988-05-17 | Celanese Corporation | Process for forming a skinless hollow fiber of a cellulose ester |
| JPS6277325A (ja) * | 1985-09-30 | 1987-04-09 | Asahi Chem Ind Co Ltd | アルブミンの膜分離方法 |
| JP2006083292A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 微細多孔性膜の安定製造方法および核酸分離精製方法におけるその使用 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5411322A (en) * | 1977-06-29 | 1979-01-27 | Asahi Chem Ind Co Ltd | Hollow cellulose fibers and their production |
| JPS5643415A (en) * | 1979-09-13 | 1981-04-22 | Nippon Zeon Co Ltd | Production of hollow fiber |
| DE3006880C2 (de) * | 1980-02-23 | 1986-10-09 | Akzo Gmbh, 5600 Wuppertal | Plasmaphoresemembran |
| JPS57210010A (en) * | 1981-06-19 | 1982-12-23 | Teijin Ltd | Production of porous hollow fiber membrane |
-
1983
- 1983-06-17 JP JP10763483A patent/JPS60806A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60806A (ja) | 1985-01-05 |
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