JPH032210B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH032210B2 JPH032210B2 JP18506786A JP18506786A JPH032210B2 JP H032210 B2 JPH032210 B2 JP H032210B2 JP 18506786 A JP18506786 A JP 18506786A JP 18506786 A JP18506786 A JP 18506786A JP H032210 B2 JPH032210 B2 JP H032210B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat treatment
- plate
- cutting
- steel
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はC:0.30〜2.50重量%の高炭素鋼板の
製造方法に関し、特に切断加工性が優れた高炭素
鋼板の製造方法を提供するものである。 〔従来の技術〕 一般に機械構造用、工具用、金型用等の高炭素
鋼板としてはJIS規格のSC,SMn,SCr,SCM,
SK,SKS,SKH,SKDシリーズの鋼種のもの
が使用される。 これらの鋼種は使用状態では高硬度・耐磨耗性
が要求されるため、焼入れ−焼もどしの熱処理を
施す場合が多いが、この時に焼きワレが生じる問
題がある。また、形状切断、切削、穴あけ加工等
においてもワレが発生することがあるが、ここで
はさらに切削加工の難易性が生産性に大きな影響
をおよぼす。 このような問題から、高炭素鋼の焼ワレ、溶断
ワレおよび切削加工性に対して炭化物を球状化す
ることが知られており、焼鈍−加工−焼入れ−焼
もどしの工程が採用されている。ここに炭化物球
化焼鈍は昭和47年6月30日、日刊工業新聞社発行
の「プレス型材料と熱処理」によれば焼入れ前処
理としての組織の改善であり、加熱変態点直上に
保つてから炉中で徐冷、または恒温処理を行つて
完全に冷却変態を起させる方法が提案され、よく
知られている。したがつて鋼板の素材メーカーか
ら供給された高炭素鋼板は溶断メーカーで形状切
断した後焼鈍されるのが通例であつたが、近年、
溶断メーカーないしは加工メーカーにおける焼鈍
処理が工程省略される傾向にあり、素材メーカー
に対して供給状態で球状化された高炭素鋼板の要
求が増加している。 一方、形状切断においても最近は溶断から鋸断
への切り替えが進んでおり、例えば巾1524mm×
3048mmといつた定尺寸法が採取できるように圧延
したクロツプ付およびまたは耳付の鋼板を、例え
ば巾200mm〜500mmといつた帯状に鋸断する場合も
あれば、はじめから狭巾のものを求めておいて、
これを鋸断でブロツク状に分割する場合もある。 これは従来の圧延形状のままの鋼板よりも所定
寸法の切り板が望まれることを示し、後者の狭巾
材は従来の定尺寸法に対して例えば巾が200mm〜
500mmで長さが3000mm×8000mmといつた任意の条
切りサイズへの要求の変化であり、素材メーカー
としては圧延始端、終端の異形部切断は勿論のこ
と、両側のミルエツヂと中切りの長手方向の切断
が不可欠になりつつある。この切断は素材メーカ
ーの生産設備上溶断であるが、供給状態で切断硬
化層が残つたままでは、客先の鋸断に供し得ない
難点がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は以上のような需要動向に鑑み、特に切
断加工性が優れた高炭素鋼板の製造方法を提供す
ることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 C:0.30%以上の高炭素鋼板を熱間圧延後、溶
断し、しかる後に熱処理を施すか、または熱間圧
延後1次熱処理を施して溶断し、しかる後に2次
熱処理を施す高炭素鋼板の製造方法であり、(1)
C:0.30〜2.50%含有鋼を熱間圧延後所定の寸法
に溶断し板厚中心部を700〜900℃の温度に10分以
上で板厚1mm当り1分以下保持してから大気中放
冷することを特徴とする高炭素鋼板の製造方法で
あり、又(2)C:0.30〜2.50%含有鋼を熱間圧延後
板厚中心部を700〜900℃に10分以上で板厚1mm当
り1分以下保持して大気中放冷し、次いで所定寸
法に溶断し、しかる後に板厚中心部を600〜750℃
の温度に10分以上で板厚1mm当り1分以下保持し
てから大気中放冷することを特徴とする高炭素鋼
板の製造方法である。 〔作用〕 前述のように切削、穴あけ等の加工性を容易に
するとともに焼ワレ防止の点から球状化しなけれ
ばならないが、この熱処理としては焼鈍が適して
おり、形状切断後の小サイズでは何ら問題なく採
用し得た。しかし大きな鋼板を大量に扱う素材モ
ーカーでは、原理的にはバツチ式熱処理炉で炉冷
することは可能であるが、このような熱処理は著
しい生産障害となる。 仮に操業上の不利益を無視するとしてもバツチ
式熱処理炉では薄手鋼板は平坦な形状が得られな
いため、その対象は厚手鋼板に限られる。高炭素
鋼板はワレ感受性が高く冷間矯正は殆んど不可能
であるから、平坦な形状が得られないことは致命
的であり、薄手鋼板は連続式熱処理炉によらざる
を得ず、この場合構造上炉冷はできない。 本発明は炉冷によらずに球状化を図るものであ
り、バツチ式、連続式を問わず厚手鋼板から薄手
鋼板まで工業的に有利な熱処理を採用するもので
ある。具体的には変態点以上の温度に加熱してそ
の温度から大気放冷するが、板厚中心部の加熱温
度はC:0.30〜0.60%レベルのSC,SMn,SCr,
SCM等の鋼種は800〜900℃、C:0.60%以上の
SK,SKS,SKH,SKD等の鋼種は700℃〜800
℃とし、この温度で10分以上保持する。 この熱処理は熱間圧延のままでは旧オーステナ
イト粒界に網状セメンタイトが析出しており、こ
れを分断して球状化するもので、保持時間は長い
程よく少なくとも10分の保持が必要である。一方
上限は本発明者等の実験によれば長時間保持に見
合つた球状化の進行がうすれるので板厚1mmあた
り1分保持にとどめることが好ましい。加熱温度
が700℃以下では、網状セメンタイトの分断が不
十分で900℃以上の高温では粒界ワレの恐れがあ
る。球状化の度合はC量と保持時間に関係してお
り、例えばC量が約0.50%以上の鋼種の場合はも
う一度熱処理することによつてより十分な球状化
が達成される。すなわちセメンタイトを更に球状
化させる場合は前記の1次熱処理のあと2次熱処
理を行うことが好ましい。この2次熱処理も炉冷
によることなく大気中放冷するが、保持時間はや
はり10分以上必要で板厚1mmあたり1分以下保持
する。 ただし板厚中心部の加熱温度は先の熱処理で網
状セメンタイトは分断されており、かなり球状化
もしているので具体的には600〜750℃の温度とす
る。すなわち600℃以下の温度では保持時間が長
くなりすぎて不利益であり、750℃以上の温度に
しても10分以下の時間には短縮できないこと及び
高温にしても球状化作用が少ないため上限は750
℃とする。しかして本発明においては上記前者の
1次熱処理前または後者の2次熱処理前に所定寸
法に溶断を施すものであるが、この溶断は工程間
のスケジユールが許す限り、前工程に引続き実施
することが好ましい。 すなわち熱間圧延後早期に溶断ししかる後に熱
処理を施すか、または熱間圧延し1次熱処理後早
期に溶断してしかる後2次熱処理を施すのであ
る。これは温間の状態で鋼板を溶断することにな
り、曲り、ねじれ、ワレ防止に効果的である。 この曲り、ねじれ、ワレ防止対策としては、溶
断後の熱処理を溶断に引続いて早期に実施すると
より効果があり、このような一連の早期処理は製
造工期短縮の面でも好ましいことである。 実際の操業において早期処理の工程間調整がで
きない場合は、溶断前またはおよび溶断後、鋼板
をバーナーを用いるか炉に入れるかして予熱して
もよい。特に条切りの溶断における曲り、ねじれ
に対してさらに効果的なのは鋼板の長手方向の両
端を一部未切断状態にした条切りを施すことであ
る。このような形態は例えば製鉄所の厚板工場の
ごとき大型のバツチ式熱処理炉への装入・抽出、
連続式熱処理炉の通板は条切り前の通常の鋼板と
同様に扱うことができハンドリング上著しく高い
生産性をもたらすものである。長手方向両端部の
未切断部は最終工程で溶断されるが、巾方向だけ
の鋸断の場合は両端に部分的な溶断硬化部が存在
しても通常あまり問題はない。ただし両端部とい
えども溶断硬化部の残存が容認されないような場
合は溶断の際に溶断火口とは別に予熱またはおよ
び後熱用の火口を付設し溶断火口と相前後する形
で並走すればよい。 本発明におけるC含有量の限定理由を述べる。
C:0.30%未満では焼き割れ、溶断ワレ、切削加
工ワレトラブルがほとんどないが0.30%以上にな
るとこれらのトラブルが発生する。C:2.5%超
は実際に製造コストが高くなることにより上限は
2.5%とする。 次に本発明の工程の流れにともなう鋼板の形態
を図面により説明する。まず第9図に従来の、高
炭素鋼板1の供給形態を示す。イは高炭素鋼板な
るがゆえの独特な形態で圧延形状のままであり、
溶断メーカーでは図中破線で示すような形状切断
が行われ、溶断後焼鈍されるのが通例である。ロ
は圧延頭部および尾部のクロツプだけを溶断し、
ミルエツヂはそのままのいわゆる耳付鋼板で、両
端は溶断ままのため高炭素鋼の急冷による硬化層
2が残つており、図中破線で示すような切断は鋸
断は歯が立たず、溶断もワレの危険がある。これ
に対して、本発明は第1図に示すようにホ−aの
形態は第9図ロと同じであるが、溶断後に熱処理
されているので端面2,3は軟化しており、図中
破線で示すような切断およびホ−bに示すような
巾方向の切断も鋸断が容易にできる。また第2図
に示すように圧延後イまたは2回熱処理を施す場
合は1次熱処理後ロ帯状に溶断しハ、その後2次
熱処理ニを施すのでホに破線で示すように巾方
向、長手方向とも任意の鋸断ができる。 第3図は帯状の溶断がさらに狭巾の場合を示
し、いわゆる条切りを施すものであるが、溶断時
の曲り、ねじれを防ぐとともに、その後のハンド
リング効率を高めるため両端部は未切断にしてお
き、熱処理後の最終工程で溶断する。ヘに破線で
示すような巾方向の切断には支障がないので両端
の溶断部2はそのままでも問題ないが不都合な場
合は後熱して硬化層を軟化処理すればよい。 以下に本発明の実施例を挙げる。 〔実施例 1〕 とりべ分析値がC:0.31%,Si:0.24%,
Mn:0.77%,Cr:0.92%のSCr430を板厚80mmに
熱間圧延し、鋼板の表面温度が約200℃の状態で
圧延始端部および終端部のクロツプをガス切りで
除去して80×1524×3048のいわゆる耳付の定尺サ
イズにした。次いで板厚中心部を870の温度で60
分加熱してから大気中で放冷した。 この鋼板の機械的性質を第1表に示す。 本発明の鋼板は圧延の始端部と終端部が除去さ
れており、その切断部は熱処理によつて硬化層が
存在しないから長手方向の鋸断が可能でその後の
切削加工においても靭性が高いので加工時にワレ
が発生するようなことはない。
製造方法に関し、特に切断加工性が優れた高炭素
鋼板の製造方法を提供するものである。 〔従来の技術〕 一般に機械構造用、工具用、金型用等の高炭素
鋼板としてはJIS規格のSC,SMn,SCr,SCM,
SK,SKS,SKH,SKDシリーズの鋼種のもの
が使用される。 これらの鋼種は使用状態では高硬度・耐磨耗性
が要求されるため、焼入れ−焼もどしの熱処理を
施す場合が多いが、この時に焼きワレが生じる問
題がある。また、形状切断、切削、穴あけ加工等
においてもワレが発生することがあるが、ここで
はさらに切削加工の難易性が生産性に大きな影響
をおよぼす。 このような問題から、高炭素鋼の焼ワレ、溶断
ワレおよび切削加工性に対して炭化物を球状化す
ることが知られており、焼鈍−加工−焼入れ−焼
もどしの工程が採用されている。ここに炭化物球
化焼鈍は昭和47年6月30日、日刊工業新聞社発行
の「プレス型材料と熱処理」によれば焼入れ前処
理としての組織の改善であり、加熱変態点直上に
保つてから炉中で徐冷、または恒温処理を行つて
完全に冷却変態を起させる方法が提案され、よく
知られている。したがつて鋼板の素材メーカーか
ら供給された高炭素鋼板は溶断メーカーで形状切
断した後焼鈍されるのが通例であつたが、近年、
溶断メーカーないしは加工メーカーにおける焼鈍
処理が工程省略される傾向にあり、素材メーカー
に対して供給状態で球状化された高炭素鋼板の要
求が増加している。 一方、形状切断においても最近は溶断から鋸断
への切り替えが進んでおり、例えば巾1524mm×
3048mmといつた定尺寸法が採取できるように圧延
したクロツプ付およびまたは耳付の鋼板を、例え
ば巾200mm〜500mmといつた帯状に鋸断する場合も
あれば、はじめから狭巾のものを求めておいて、
これを鋸断でブロツク状に分割する場合もある。 これは従来の圧延形状のままの鋼板よりも所定
寸法の切り板が望まれることを示し、後者の狭巾
材は従来の定尺寸法に対して例えば巾が200mm〜
500mmで長さが3000mm×8000mmといつた任意の条
切りサイズへの要求の変化であり、素材メーカー
としては圧延始端、終端の異形部切断は勿論のこ
と、両側のミルエツヂと中切りの長手方向の切断
が不可欠になりつつある。この切断は素材メーカ
ーの生産設備上溶断であるが、供給状態で切断硬
化層が残つたままでは、客先の鋸断に供し得ない
難点がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は以上のような需要動向に鑑み、特に切
断加工性が優れた高炭素鋼板の製造方法を提供す
ることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 C:0.30%以上の高炭素鋼板を熱間圧延後、溶
断し、しかる後に熱処理を施すか、または熱間圧
延後1次熱処理を施して溶断し、しかる後に2次
熱処理を施す高炭素鋼板の製造方法であり、(1)
C:0.30〜2.50%含有鋼を熱間圧延後所定の寸法
に溶断し板厚中心部を700〜900℃の温度に10分以
上で板厚1mm当り1分以下保持してから大気中放
冷することを特徴とする高炭素鋼板の製造方法で
あり、又(2)C:0.30〜2.50%含有鋼を熱間圧延後
板厚中心部を700〜900℃に10分以上で板厚1mm当
り1分以下保持して大気中放冷し、次いで所定寸
法に溶断し、しかる後に板厚中心部を600〜750℃
の温度に10分以上で板厚1mm当り1分以下保持し
てから大気中放冷することを特徴とする高炭素鋼
板の製造方法である。 〔作用〕 前述のように切削、穴あけ等の加工性を容易に
するとともに焼ワレ防止の点から球状化しなけれ
ばならないが、この熱処理としては焼鈍が適して
おり、形状切断後の小サイズでは何ら問題なく採
用し得た。しかし大きな鋼板を大量に扱う素材モ
ーカーでは、原理的にはバツチ式熱処理炉で炉冷
することは可能であるが、このような熱処理は著
しい生産障害となる。 仮に操業上の不利益を無視するとしてもバツチ
式熱処理炉では薄手鋼板は平坦な形状が得られな
いため、その対象は厚手鋼板に限られる。高炭素
鋼板はワレ感受性が高く冷間矯正は殆んど不可能
であるから、平坦な形状が得られないことは致命
的であり、薄手鋼板は連続式熱処理炉によらざる
を得ず、この場合構造上炉冷はできない。 本発明は炉冷によらずに球状化を図るものであ
り、バツチ式、連続式を問わず厚手鋼板から薄手
鋼板まで工業的に有利な熱処理を採用するもので
ある。具体的には変態点以上の温度に加熱してそ
の温度から大気放冷するが、板厚中心部の加熱温
度はC:0.30〜0.60%レベルのSC,SMn,SCr,
SCM等の鋼種は800〜900℃、C:0.60%以上の
SK,SKS,SKH,SKD等の鋼種は700℃〜800
℃とし、この温度で10分以上保持する。 この熱処理は熱間圧延のままでは旧オーステナ
イト粒界に網状セメンタイトが析出しており、こ
れを分断して球状化するもので、保持時間は長い
程よく少なくとも10分の保持が必要である。一方
上限は本発明者等の実験によれば長時間保持に見
合つた球状化の進行がうすれるので板厚1mmあた
り1分保持にとどめることが好ましい。加熱温度
が700℃以下では、網状セメンタイトの分断が不
十分で900℃以上の高温では粒界ワレの恐れがあ
る。球状化の度合はC量と保持時間に関係してお
り、例えばC量が約0.50%以上の鋼種の場合はも
う一度熱処理することによつてより十分な球状化
が達成される。すなわちセメンタイトを更に球状
化させる場合は前記の1次熱処理のあと2次熱処
理を行うことが好ましい。この2次熱処理も炉冷
によることなく大気中放冷するが、保持時間はや
はり10分以上必要で板厚1mmあたり1分以下保持
する。 ただし板厚中心部の加熱温度は先の熱処理で網
状セメンタイトは分断されており、かなり球状化
もしているので具体的には600〜750℃の温度とす
る。すなわち600℃以下の温度では保持時間が長
くなりすぎて不利益であり、750℃以上の温度に
しても10分以下の時間には短縮できないこと及び
高温にしても球状化作用が少ないため上限は750
℃とする。しかして本発明においては上記前者の
1次熱処理前または後者の2次熱処理前に所定寸
法に溶断を施すものであるが、この溶断は工程間
のスケジユールが許す限り、前工程に引続き実施
することが好ましい。 すなわち熱間圧延後早期に溶断ししかる後に熱
処理を施すか、または熱間圧延し1次熱処理後早
期に溶断してしかる後2次熱処理を施すのであ
る。これは温間の状態で鋼板を溶断することにな
り、曲り、ねじれ、ワレ防止に効果的である。 この曲り、ねじれ、ワレ防止対策としては、溶
断後の熱処理を溶断に引続いて早期に実施すると
より効果があり、このような一連の早期処理は製
造工期短縮の面でも好ましいことである。 実際の操業において早期処理の工程間調整がで
きない場合は、溶断前またはおよび溶断後、鋼板
をバーナーを用いるか炉に入れるかして予熱して
もよい。特に条切りの溶断における曲り、ねじれ
に対してさらに効果的なのは鋼板の長手方向の両
端を一部未切断状態にした条切りを施すことであ
る。このような形態は例えば製鉄所の厚板工場の
ごとき大型のバツチ式熱処理炉への装入・抽出、
連続式熱処理炉の通板は条切り前の通常の鋼板と
同様に扱うことができハンドリング上著しく高い
生産性をもたらすものである。長手方向両端部の
未切断部は最終工程で溶断されるが、巾方向だけ
の鋸断の場合は両端に部分的な溶断硬化部が存在
しても通常あまり問題はない。ただし両端部とい
えども溶断硬化部の残存が容認されないような場
合は溶断の際に溶断火口とは別に予熱またはおよ
び後熱用の火口を付設し溶断火口と相前後する形
で並走すればよい。 本発明におけるC含有量の限定理由を述べる。
C:0.30%未満では焼き割れ、溶断ワレ、切削加
工ワレトラブルがほとんどないが0.30%以上にな
るとこれらのトラブルが発生する。C:2.5%超
は実際に製造コストが高くなることにより上限は
2.5%とする。 次に本発明の工程の流れにともなう鋼板の形態
を図面により説明する。まず第9図に従来の、高
炭素鋼板1の供給形態を示す。イは高炭素鋼板な
るがゆえの独特な形態で圧延形状のままであり、
溶断メーカーでは図中破線で示すような形状切断
が行われ、溶断後焼鈍されるのが通例である。ロ
は圧延頭部および尾部のクロツプだけを溶断し、
ミルエツヂはそのままのいわゆる耳付鋼板で、両
端は溶断ままのため高炭素鋼の急冷による硬化層
2が残つており、図中破線で示すような切断は鋸
断は歯が立たず、溶断もワレの危険がある。これ
に対して、本発明は第1図に示すようにホ−aの
形態は第9図ロと同じであるが、溶断後に熱処理
されているので端面2,3は軟化しており、図中
破線で示すような切断およびホ−bに示すような
巾方向の切断も鋸断が容易にできる。また第2図
に示すように圧延後イまたは2回熱処理を施す場
合は1次熱処理後ロ帯状に溶断しハ、その後2次
熱処理ニを施すのでホに破線で示すように巾方
向、長手方向とも任意の鋸断ができる。 第3図は帯状の溶断がさらに狭巾の場合を示
し、いわゆる条切りを施すものであるが、溶断時
の曲り、ねじれを防ぐとともに、その後のハンド
リング効率を高めるため両端部は未切断にしてお
き、熱処理後の最終工程で溶断する。ヘに破線で
示すような巾方向の切断には支障がないので両端
の溶断部2はそのままでも問題ないが不都合な場
合は後熱して硬化層を軟化処理すればよい。 以下に本発明の実施例を挙げる。 〔実施例 1〕 とりべ分析値がC:0.31%,Si:0.24%,
Mn:0.77%,Cr:0.92%のSCr430を板厚80mmに
熱間圧延し、鋼板の表面温度が約200℃の状態で
圧延始端部および終端部のクロツプをガス切りで
除去して80×1524×3048のいわゆる耳付の定尺サ
イズにした。次いで板厚中心部を870の温度で60
分加熱してから大気中で放冷した。 この鋼板の機械的性質を第1表に示す。 本発明の鋼板は圧延の始端部と終端部が除去さ
れており、その切断部は熱処理によつて硬化層が
存在しないから長手方向の鋸断が可能でその後の
切削加工においても靭性が高いので加工時にワレ
が発生するようなことはない。
とりべ分析値がC:0.53%,Si:0.25%,
Mn:0.83%のS53Cを板厚175mmに熱間圧延し、
鋼板の表面温度が約200℃の状態で条切りした。
第2表に鋼板寸法を示す。
Mn:0.83%のS53Cを板厚175mmに熱間圧延し、
鋼板の表面温度が約200℃の状態で条切りした。
第2表に鋼板寸法を示す。
【表】
次いで板厚中心部を830℃の温度で30分加熱し
てから大気中で放冷した。 ガス切りままの状態と熱処理後の横曲り量(キ
ヤンバー)の測定結果を第3表に示す。
てから大気中で放冷した。 ガス切りままの状態と熱処理後の横曲り量(キ
ヤンバー)の測定結果を第3表に示す。
とりべ分析値がC:0.96%、Si:0.23%,
Mn:0.41%のSK4を板厚60mmに熱間圧延した後
板厚中心部を740℃の温度で1時間加熱し、大気
中放冷により鋼板の表面温度が約200℃まで低下
したところで第6図イに示す寸法にガス切りし
た。 次いで板厚中心部670℃の温度で1時間加熱し
てから大気中放冷により鋼板の表面温度が約200
℃まで低下したところでロに示すように切り離し
のためガス切りを行い巾405mm×長さ5000mmの寸
法のものを5条採取した。 第7図にイの長手方向ガス切り面(ガス切り後
熱処理)とロの巾方向ガス切り面(ガス切りま
ま)の硬さ測定結果を示す。 第8図にそれぞれ1次及び2次熱処理後のA及
びBの顕微鏡観察結果を示す。 本発明の鋼板はガス切り後に熱処理を施すので
切断面は軟化しており鋸断が容易であるが比較の
ために第6図ロのガス切りままの面で鋸断を試み
たところ鋸歯が全く入らず鋸断は不可能であつ
た。 尚本発明の熱処理は大気中放冷であるが1次熱
処理でも第8図Aに示す程度の球状化があり、2
次熱処理を加えると第8図Bに示すように十分な
球状化組織になつている。 〔発明の効果〕 本発明によれば鋸断、切削加工性に優れ、従来
の溶断による形状切断を行うが故に必須であつた
焼鈍処理は不用になる利点がある。 尚素材鋼板の製造側においても連続式熱処理炉
で効率の高い生産が行える。
Mn:0.41%のSK4を板厚60mmに熱間圧延した後
板厚中心部を740℃の温度で1時間加熱し、大気
中放冷により鋼板の表面温度が約200℃まで低下
したところで第6図イに示す寸法にガス切りし
た。 次いで板厚中心部670℃の温度で1時間加熱し
てから大気中放冷により鋼板の表面温度が約200
℃まで低下したところでロに示すように切り離し
のためガス切りを行い巾405mm×長さ5000mmの寸
法のものを5条採取した。 第7図にイの長手方向ガス切り面(ガス切り後
熱処理)とロの巾方向ガス切り面(ガス切りま
ま)の硬さ測定結果を示す。 第8図にそれぞれ1次及び2次熱処理後のA及
びBの顕微鏡観察結果を示す。 本発明の鋼板はガス切り後に熱処理を施すので
切断面は軟化しており鋸断が容易であるが比較の
ために第6図ロのガス切りままの面で鋸断を試み
たところ鋸歯が全く入らず鋸断は不可能であつ
た。 尚本発明の熱処理は大気中放冷であるが1次熱
処理でも第8図Aに示す程度の球状化があり、2
次熱処理を加えると第8図Bに示すように十分な
球状化組織になつている。 〔発明の効果〕 本発明によれば鋸断、切削加工性に優れ、従来
の溶断による形状切断を行うが故に必須であつた
焼鈍処理は不用になる利点がある。 尚素材鋼板の製造側においても連続式熱処理炉
で効率の高い生産が行える。
第1図、第2図、第3図は本発明法による鋼板
の処理形態を示し、第1図は熱処理後小割切断を
第2図は圧延後又は1次熱処理後帯状溶断し次い
で熱処理する形態を示し、第3図は糸切り切断す
るものの曲り、ねじれを防ぎハンドリングを効率
的に行う処理形態を示す第4図は実施例1におけ
るジヨミニー試験結果を示すグラフ。第5図は実
施例2における熱処理後の断面硬さを示すグラ
フ。第6図は実施例3におけるガス切り形態を示
す説明図。第7図は実施例3における熱処理有無
による硬さを示す説明図。第8図は実施例3の鋼
板の金属組織の図面に代る写真で第8図Aは1次
熱処理後の金属組織、第8図Bは2次熱処理後の
金属組織である。第9図は従来の高炭素鋼板の供
給形態を示す説明図。
の処理形態を示し、第1図は熱処理後小割切断を
第2図は圧延後又は1次熱処理後帯状溶断し次い
で熱処理する形態を示し、第3図は糸切り切断す
るものの曲り、ねじれを防ぎハンドリングを効率
的に行う処理形態を示す第4図は実施例1におけ
るジヨミニー試験結果を示すグラフ。第5図は実
施例2における熱処理後の断面硬さを示すグラ
フ。第6図は実施例3におけるガス切り形態を示
す説明図。第7図は実施例3における熱処理有無
による硬さを示す説明図。第8図は実施例3の鋼
板の金属組織の図面に代る写真で第8図Aは1次
熱処理後の金属組織、第8図Bは2次熱処理後の
金属組織である。第9図は従来の高炭素鋼板の供
給形態を示す説明図。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.30〜2.50%含有鋼を熱間圧延後所定寸
法に溶断し板厚中心部を700〜900℃の温度に10分
以上で板厚1mm当り1分以下保持してから大気中
放冷することを特徴とする高炭素鋼板の製造方
法。 2 C:0.30〜2.50%含有鋼を熱間圧延後板厚中
心部を700〜900℃の温度に10分以上で板厚1mm当
り1分以下保持して大気中に放冷し、次いで所定
寸法に溶断し、しかる後に板厚中心部を600〜750
℃の温度に10分以上で板厚1mm当り1分以下保持
してから大気中放冷することを特徴とする高炭素
鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18506786A JPS6342327A (ja) | 1986-08-08 | 1986-08-08 | 高炭素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18506786A JPS6342327A (ja) | 1986-08-08 | 1986-08-08 | 高炭素鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6342327A JPS6342327A (ja) | 1988-02-23 |
| JPH032210B2 true JPH032210B2 (ja) | 1991-01-14 |
Family
ID=16164226
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18506786A Granted JPS6342327A (ja) | 1986-08-08 | 1986-08-08 | 高炭素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6342327A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4754279B2 (ja) * | 2005-06-24 | 2011-08-24 | エア・ウォーター株式会社 | 圧延鋼材のガス切断方法 |
| JP5050537B2 (ja) * | 2007-01-29 | 2012-10-17 | Jfeスチール株式会社 | 厚鋼板の切断方法 |
-
1986
- 1986-08-08 JP JP18506786A patent/JPS6342327A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6342327A (ja) | 1988-02-23 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN101381844B (zh) | 冷作模具钢材料的制作工艺 | |
| TWI283613B (en) | Procedure and plant for the production of hot-rolled strip from austenitic stainless steel | |
| CN108728756B (zh) | 一种高性能滚刀刀圈材料及其制备方法 | |
| JP2003515672A (ja) | マルテンサイト系ステンレス鋼及び製鋼法 | |
| CN102489971A (zh) | 一种铝合金板材生产方法 | |
| JPH032210B2 (ja) | ||
| CN1094756A (zh) | 铝铸轧机用辊套钢 | |
| JP2000248313A (ja) | 鋼片の球状化熱処理方法 | |
| JP3945238B2 (ja) | 鋼板の製造方法 | |
| RU2203968C2 (ru) | Способ производства бандажей из заэвтектоидных сталей | |
| JPH0561343B2 (ja) | ||
| JPS608518A (ja) | 固定具の製造方法 | |
| JPH04358040A (ja) | 熱間工具鋼 | |
| JP2004269981A (ja) | 棒鋼の製造方法 | |
| CN112692053A (zh) | 一种钒钛钢筋的轧钢工艺 | |
| JPH0920923A (ja) | 高炭素ステンレス鋼板の製造方法 | |
| JP2885436B2 (ja) | 合金工具鋼の圧延方法 | |
| JPH06198304A (ja) | Cu、Sn含有鋼の圧延方法 | |
| JPH03297530A (ja) | 熱間プレス工具用鍛鋼の製造方法 | |
| JP2648709B2 (ja) | 高炭素含有マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
| JPS6049880A (ja) | 超硬合金と鋼の接合工具の製造法 | |
| CN120435582A (zh) | 马氏体系不锈钢及其制造方法 | |
| JP6330780B2 (ja) | 鋼材の製造方法および鋼材用熱処理設備 | |
| JP2005206865A (ja) | 結晶粒微細化マルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法 | |
| JP2001226715A (ja) | マルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |