JPH0323100B2 - - Google Patents
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- JPH0323100B2 JPH0323100B2 JP61054334A JP5433486A JPH0323100B2 JP H0323100 B2 JPH0323100 B2 JP H0323100B2 JP 61054334 A JP61054334 A JP 61054334A JP 5433486 A JP5433486 A JP 5433486A JP H0323100 B2 JPH0323100 B2 JP H0323100B2
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- JP
- Japan
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- polylactide
- reaction
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- polyglycolide
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- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は多孔性基剤に関し、殊に薬剤等を基剤
に含浸させた際に薬剤の優れた徐放特性を付与す
る多孔性基剤の製造方法に関する。 乳酸、グリコール酸等の重縮合体、即ちポリラ
クチド、ポリグリコリドは生体内分解性のポリマ
ーとして、近年縫合糸、人工気管、人工血管等の
医用インプラント材料に応用されている。 また一方で、生理活性物質、農薬等の薬剤の徐
放化基剤としての応用もされつつある。 これらの材料に所望される特性として、生体親
和性、生体内分解性等を有することだけでなく、
薬剤等を含浸した材料については一定期間内に薬
剤を基剤から放出するという徐放制御が課題とな
つている。 この新しい展開として、近年ポリラクチド等の
徐放化、即ち多孔質化が検討されている。 (従来の技術) 従来、ポリラクチドを多孔質化する方法とし
て、クロロホルム−エタノール等の特定混合溶媒
にポリラクチドとシユウ酸ナトリウムを溶解し、
この溶媒を一定速度で蒸発させた後、シユウ酸ナ
トリウムをエタノールで抽出することにより得る
方法が知られている。(Penningsら、Colloid.
polym.Sci.,261,477(1983)) しかしこの方法は、溶媒の蒸発速度の制御が非
常に難しく、所望する孔径のポリマーが得られな
い。また添加したシユウ酸ナトリウム等の塩がポ
リマー中に残留し、生体系への用途が制約され
る。 また別に、低分子量のポリラクチドとクロム、
アルミニウム等の塩化物、炭酸塩とを約260〜280
℃という高温で反応させ、樹脂を製造する方法が
知られているが、この方法は反応に極めて長時間
を要し、ポリラクチドの分解を促進し、反応生成
物中に分解物が多量に残存する。そして、このも
のは低分子量、低強度であることから、多孔性基
剤として通常使用できないものである。 このようにポリラクチド、ポリグリコリド等か
らなる多孔性基剤として、未だ徐放性、基剤強度
等に優れる基剤を得る方法は見出されていないの
が現状である。 (発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは、前記の問題を解決すべく
多孔性基剤として孔径の制御が容易であり、しか
も基剤としての強度、徐放特性に優れるポリラク
チドまたはポリグリコリド等からなる多孔性基剤
を得る方法につき鋭意研究を進めた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは種々の検討を行なつた結果、ポリ
ラクチド、ポリグリコリド又はそれらの共重縮合
体と、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミ
ニウムアルコレートとを、有機溶媒中で反応を行
うか、若しくは溶融混合反応後に有機溶媒中で膨
潤させることにより、ポリラクチド、ポリグリコ
リド又はそれらの共重縮合体を所望する孔径に多
孔質化でき、しかもこの反応は室温程度の温度で
短時間に行なえることを見い出し、その結果、初
期のポリマー分子量の低下が回避され、徐放性、
強度特性共に優れる多孔性基剤を得ることが可能
になり、本発明を完成させるに至つたものであ
る。 即ち本発明は、ポリラクチド、ポリグリコリド
又はそれらの共重縮合体とアルミニウムアルコレ
ートとを反応させてなる多孔性基剤に関する。 (作用) 本発明の多孔性基剤の製造に用いる原料とし
て、先ずポリラクチド、ポリグリコリド又はそれ
らの共重縮合体については、これらは一般的な方
法により製造されるものであれば何れのものであ
つてもよい。 例えば、乳酸、グリコール酸を減圧下で直接脱
水重縮合を行なうことによりポリラクチド、ポリ
グリコリドが得られる。(湯原ら、工化.67
(6),956(1964)) また、乳酸、グリコール酸を酸化亜鉛等の触媒
存在下で縮合を行ない、ラクチド、グリコリドを
得た後、これをテトラフエニルルスズ、塩化第1
スズ等の触媒存在下で重合反応を行なうことによ
つても製造できる。(Kulkarni,Biomed.Mater.
Res.,,5,169(1971)) 更に、これらの場合に使用する乳酸のモノマー
は、D−体、L−体、及びDL−体の各れのもの
であつてもよい。 本発明ではこの様にして得られるポリラクチ
ド、ポリグリコリド又はそれらの共重縮合体の数
平均分子量が通常300〜200000のものを使用する。 次に、本発明で用いるアルミニウムアルコレー
トに関して云えば、アルミニウムアルコレートと
しては、アルミニウムイソプロポキシド、アルミ
ニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、ア
ルミニウム−n−ブトキシド、フエニルメトキシ
ド、フエニルエトキシド等が使用できる。 またアルミニウムアルコレート以外の他のアル
ミニウム塩の使用では、本発明の反応が起こら
ず、または反応しても多孔質体が生起せず、以つ
て本発明の多孔質体を得ることができない。 更に、本発明では有機溶媒を使用するが、この
有機溶媒に関しては、前記のポリラクチド、ポリ
グリコリド又はそれらの共重縮合体を溶解する有
機溶媒であれば何であつてもよく、クロロホル
ム、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、ジオキサ
ン等、更にはイソプロパノール、ブタノール等の
アルコール類、及びアセトン等が使用できる。 これらの原料を使用し、本発明の多孔性基剤を
製造する方法は次のように行なう。 先ず、ポリラクチド、ポリグリコリド又はそれ
らの共重縮合体を前記の有機溶媒に溶解する。 この時の、これらポリマーの濃度は、その分子
量、所望する基剤の孔径等によつて異なるが、大
略0.5〜40重量%の範囲で使用する。 即ち、この時のポリマー分子量及びポリマー濃
度の選択により、本発明では自由に多孔性基剤の
孔径を調整することができる。即ちポリマーの濃
度を高く、または分子量が大きいものを使用する
ほど基剤孔径は小さくなり、また反対にポリマー
濃度を低くまたは分子量が小さいものを使用する
程基剤の孔径は大きくなる。 またこの時のポリマー濃度が0.5〜40重量%の
範囲を逸脱し、0.5重量%を下回る場合には、反
応に著しく長時間を要するばかりか、基剤の孔径
が過大となり過ぎ、基剤の強度が低下し好ましく
なく、逆に40重量%を上回る場合には後述するポ
リマーとアルミニウムアルコレートとの反応が局
部的となると共に、基剤の孔径が過小となり、本
発明の多孔性基剤を得ることが困難となる。 次に前記に掲示したアルミニウムアルコレート
を、同様に有機溶媒に溶解または懸濁させる。こ
の場合に、これらアルミニウムアルコレートは、
概ね10重量%までの範囲で溶解又は分散懸濁させ
る。 有機溶媒に溶解したポリラクチド、ポリグリコ
リド、又はそれらの共重縮合体と前記のアルミニ
ウムアルコレートとの反応は、先ず前記のポリマ
ーの溶液を反応容器に入れ、次にアルミニウムア
ルコレートの溶液を撹はんしながら添加する。 この場合に、添加順序については別段限定はな
く、アルミニウムアルコレートを先に、又はポリ
マーとアルコレートを同時に添加する方法によつ
てもよい。 更にこの時の添加量は、反応に用いるポリラク
チド、ポリグリコリド、又はそれらの共重縮合体
の濃度、分子量により異なるが、概ねAl/
COOHモル比(但し、Alは前記アルミニウムア
ルコレートに由来するAl、またCOOHはポリラ
クチド、ポリグリコリド、又はそれらの共重縮合
体に由来する重縮合体の反応性のCOOHを示
す。)が0.2以上で行なう。 即ち0.2を下回る場合には、生成物の強度が著
しく低下し、本発明の多孔性基剤を得ることが困
難となる。 また、前記のポリラクチド、ポリグリコリド、
又はそれらの共重縮合体に由来する重縮合体の反
応性COOH量は、次の方法により求める。 〈COOH定量方法〉 ポリラクチド、ポリグリコリド、又はそれらの
共重縮合体の約1gを20mlのベンジルアルコール
に加熱溶解し、冷却後フエノールフタレインを指
示薬に用い、0.025Nの水酸化カリウムのベンジ
ルアルコール溶液で滴定する。滴定に際しては空
気中の二酸化炭素等の妨害を除去するため、N2
ガスを導入しながら窒素雰囲気下で行う。 滴定値より次式により重縮合体の反応性
COOH量を求める。 X=0.025x10-3f(S−B)/w(mol/g) 但しw:重縮合体重量(g) f:0.025N水酸化カリウム溶液のフアクター s: 〃 滴定量(サン
プル) B: 〃 滴定量(ブラ
ンク) X:重縮合体の反応性COOH量(mol/g) 反応時の溶液の温度は、通常、室温で行なえば
よいが、適度な加温を行つてもよい。 反応の進行と共に反応液はゲル化するが、反応
開始時より通常、2時間までに反応は終了する。 反応の終了後、得られるゲル状物をメタノー
ル、エタノール、エーテル等の溶媒で溶媒析出処
理し、乾燥を行なうか、あるいはゲル状物を直接
減圧乾燥することにより、本発明の多孔性基剤を
得ることが出来る。 また、これ以外の方法としてポリラクチド、ポ
リグリコリド、又はそれらの共重縮合体とアルミ
ニウムアルコレートとを、90〜230℃の温度で溶
融混合した後、前記の有機溶媒中で膨潤させるこ
とによつても本発明の多孔性基剤を得ることがで
きる。 この様にして得られた本発明の基剤は、多孔質
であり、基剤としての強度特性に優れ、またポリ
ラクチド、ポリグリコリド、又はそれらの共重縮
合体を基剤の主体とするため、基剤自体の徐放性
との共同作用により徐放性が著しく増加し、徐放
性基剤として具有すべき優れた徐放特性を有する
ものである。 従つて本発明品は、薬剤等のマトリツクス、イ
ンプラント材料のみならず、菌体、微生物の保持
剤、マイクロカプセルとしての担体、土壌改良
剤、崩壊性農業用フイルム、果実の品質向上剤、
気体分離透過膜、芳香剤等、幅広い用途に用いる
ことができる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げ説明を行なうが、
本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
%は特にこだわらない限り全て重量%を示す。 実施例 1 温度計、コンデンサー、撹はん機を備えた300
ml容のセパラブルフラスコに、第1表に示したア
ルミニウムアルコレートの所定量と、クロロホル
ム45gを入れ、撹はんを行つた。 これに数平均分子量2590のポリ−L−ラクチド
9.51gをクロロホルムに溶解し75gとした液を添
加し反応を行つた。(Al/COOHモル比1.0) ポリ−L−ラクチドの添加後数分で反応系がゲ
ル化するが、これに更に93gのクロロホルムを添
加し、開始後30分で撹はんを止め、生成物をフラ
スコから取り出した。 反応生成物を30℃5mmHgで減圧乾燥し、本発
明の多孔性基剤を得た。 また比較のために、アルミニウムアルコレート
以外の他のアルミニウム塩について、前記と同様
に反応及び減圧乾燥を行つた。 これらを走査型電子顕微鏡で観察し、生成物の
多孔性状態を調べた。その結果を第1表に示し
た。 更に、反応、乾燥後に得られた本発明品及び比
較例品について、ジオキサン吸収量を測定し、基
剤の多孔質化度をみた。結果を第1表に示した。 〈ジオキサン吸収量の測定法〉 基剤試料の2gを300ml容のビーカーに入れ、
これに200gのジオキサンを添加し、24時間浸漬
させた。浸漬後、余分のジオキサンを除去した
後、ろ紙上で1時間風乾し、これの重量を測定
し、次式によりジオキサン吸収量を算出した。 X=W2−W1/W1(g/g) 但し、X:ジオキサン吸収量(g/g) W1=試料採取量(g) W2:ジオキサン吸収後の試料重量(g)
に含浸させた際に薬剤の優れた徐放特性を付与す
る多孔性基剤の製造方法に関する。 乳酸、グリコール酸等の重縮合体、即ちポリラ
クチド、ポリグリコリドは生体内分解性のポリマ
ーとして、近年縫合糸、人工気管、人工血管等の
医用インプラント材料に応用されている。 また一方で、生理活性物質、農薬等の薬剤の徐
放化基剤としての応用もされつつある。 これらの材料に所望される特性として、生体親
和性、生体内分解性等を有することだけでなく、
薬剤等を含浸した材料については一定期間内に薬
剤を基剤から放出するという徐放制御が課題とな
つている。 この新しい展開として、近年ポリラクチド等の
徐放化、即ち多孔質化が検討されている。 (従来の技術) 従来、ポリラクチドを多孔質化する方法とし
て、クロロホルム−エタノール等の特定混合溶媒
にポリラクチドとシユウ酸ナトリウムを溶解し、
この溶媒を一定速度で蒸発させた後、シユウ酸ナ
トリウムをエタノールで抽出することにより得る
方法が知られている。(Penningsら、Colloid.
polym.Sci.,261,477(1983)) しかしこの方法は、溶媒の蒸発速度の制御が非
常に難しく、所望する孔径のポリマーが得られな
い。また添加したシユウ酸ナトリウム等の塩がポ
リマー中に残留し、生体系への用途が制約され
る。 また別に、低分子量のポリラクチドとクロム、
アルミニウム等の塩化物、炭酸塩とを約260〜280
℃という高温で反応させ、樹脂を製造する方法が
知られているが、この方法は反応に極めて長時間
を要し、ポリラクチドの分解を促進し、反応生成
物中に分解物が多量に残存する。そして、このも
のは低分子量、低強度であることから、多孔性基
剤として通常使用できないものである。 このようにポリラクチド、ポリグリコリド等か
らなる多孔性基剤として、未だ徐放性、基剤強度
等に優れる基剤を得る方法は見出されていないの
が現状である。 (発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは、前記の問題を解決すべく
多孔性基剤として孔径の制御が容易であり、しか
も基剤としての強度、徐放特性に優れるポリラク
チドまたはポリグリコリド等からなる多孔性基剤
を得る方法につき鋭意研究を進めた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは種々の検討を行なつた結果、ポリ
ラクチド、ポリグリコリド又はそれらの共重縮合
体と、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミ
ニウムアルコレートとを、有機溶媒中で反応を行
うか、若しくは溶融混合反応後に有機溶媒中で膨
潤させることにより、ポリラクチド、ポリグリコ
リド又はそれらの共重縮合体を所望する孔径に多
孔質化でき、しかもこの反応は室温程度の温度で
短時間に行なえることを見い出し、その結果、初
期のポリマー分子量の低下が回避され、徐放性、
強度特性共に優れる多孔性基剤を得ることが可能
になり、本発明を完成させるに至つたものであ
る。 即ち本発明は、ポリラクチド、ポリグリコリド
又はそれらの共重縮合体とアルミニウムアルコレ
ートとを反応させてなる多孔性基剤に関する。 (作用) 本発明の多孔性基剤の製造に用いる原料とし
て、先ずポリラクチド、ポリグリコリド又はそれ
らの共重縮合体については、これらは一般的な方
法により製造されるものであれば何れのものであ
つてもよい。 例えば、乳酸、グリコール酸を減圧下で直接脱
水重縮合を行なうことによりポリラクチド、ポリ
グリコリドが得られる。(湯原ら、工化.67
(6),956(1964)) また、乳酸、グリコール酸を酸化亜鉛等の触媒
存在下で縮合を行ない、ラクチド、グリコリドを
得た後、これをテトラフエニルルスズ、塩化第1
スズ等の触媒存在下で重合反応を行なうことによ
つても製造できる。(Kulkarni,Biomed.Mater.
Res.,,5,169(1971)) 更に、これらの場合に使用する乳酸のモノマー
は、D−体、L−体、及びDL−体の各れのもの
であつてもよい。 本発明ではこの様にして得られるポリラクチ
ド、ポリグリコリド又はそれらの共重縮合体の数
平均分子量が通常300〜200000のものを使用する。 次に、本発明で用いるアルミニウムアルコレー
トに関して云えば、アルミニウムアルコレートと
しては、アルミニウムイソプロポキシド、アルミ
ニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、ア
ルミニウム−n−ブトキシド、フエニルメトキシ
ド、フエニルエトキシド等が使用できる。 またアルミニウムアルコレート以外の他のアル
ミニウム塩の使用では、本発明の反応が起こら
ず、または反応しても多孔質体が生起せず、以つ
て本発明の多孔質体を得ることができない。 更に、本発明では有機溶媒を使用するが、この
有機溶媒に関しては、前記のポリラクチド、ポリ
グリコリド又はそれらの共重縮合体を溶解する有
機溶媒であれば何であつてもよく、クロロホル
ム、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、ジオキサ
ン等、更にはイソプロパノール、ブタノール等の
アルコール類、及びアセトン等が使用できる。 これらの原料を使用し、本発明の多孔性基剤を
製造する方法は次のように行なう。 先ず、ポリラクチド、ポリグリコリド又はそれ
らの共重縮合体を前記の有機溶媒に溶解する。 この時の、これらポリマーの濃度は、その分子
量、所望する基剤の孔径等によつて異なるが、大
略0.5〜40重量%の範囲で使用する。 即ち、この時のポリマー分子量及びポリマー濃
度の選択により、本発明では自由に多孔性基剤の
孔径を調整することができる。即ちポリマーの濃
度を高く、または分子量が大きいものを使用する
ほど基剤孔径は小さくなり、また反対にポリマー
濃度を低くまたは分子量が小さいものを使用する
程基剤の孔径は大きくなる。 またこの時のポリマー濃度が0.5〜40重量%の
範囲を逸脱し、0.5重量%を下回る場合には、反
応に著しく長時間を要するばかりか、基剤の孔径
が過大となり過ぎ、基剤の強度が低下し好ましく
なく、逆に40重量%を上回る場合には後述するポ
リマーとアルミニウムアルコレートとの反応が局
部的となると共に、基剤の孔径が過小となり、本
発明の多孔性基剤を得ることが困難となる。 次に前記に掲示したアルミニウムアルコレート
を、同様に有機溶媒に溶解または懸濁させる。こ
の場合に、これらアルミニウムアルコレートは、
概ね10重量%までの範囲で溶解又は分散懸濁させ
る。 有機溶媒に溶解したポリラクチド、ポリグリコ
リド、又はそれらの共重縮合体と前記のアルミニ
ウムアルコレートとの反応は、先ず前記のポリマ
ーの溶液を反応容器に入れ、次にアルミニウムア
ルコレートの溶液を撹はんしながら添加する。 この場合に、添加順序については別段限定はな
く、アルミニウムアルコレートを先に、又はポリ
マーとアルコレートを同時に添加する方法によつ
てもよい。 更にこの時の添加量は、反応に用いるポリラク
チド、ポリグリコリド、又はそれらの共重縮合体
の濃度、分子量により異なるが、概ねAl/
COOHモル比(但し、Alは前記アルミニウムア
ルコレートに由来するAl、またCOOHはポリラ
クチド、ポリグリコリド、又はそれらの共重縮合
体に由来する重縮合体の反応性のCOOHを示
す。)が0.2以上で行なう。 即ち0.2を下回る場合には、生成物の強度が著
しく低下し、本発明の多孔性基剤を得ることが困
難となる。 また、前記のポリラクチド、ポリグリコリド、
又はそれらの共重縮合体に由来する重縮合体の反
応性COOH量は、次の方法により求める。 〈COOH定量方法〉 ポリラクチド、ポリグリコリド、又はそれらの
共重縮合体の約1gを20mlのベンジルアルコール
に加熱溶解し、冷却後フエノールフタレインを指
示薬に用い、0.025Nの水酸化カリウムのベンジ
ルアルコール溶液で滴定する。滴定に際しては空
気中の二酸化炭素等の妨害を除去するため、N2
ガスを導入しながら窒素雰囲気下で行う。 滴定値より次式により重縮合体の反応性
COOH量を求める。 X=0.025x10-3f(S−B)/w(mol/g) 但しw:重縮合体重量(g) f:0.025N水酸化カリウム溶液のフアクター s: 〃 滴定量(サン
プル) B: 〃 滴定量(ブラ
ンク) X:重縮合体の反応性COOH量(mol/g) 反応時の溶液の温度は、通常、室温で行なえば
よいが、適度な加温を行つてもよい。 反応の進行と共に反応液はゲル化するが、反応
開始時より通常、2時間までに反応は終了する。 反応の終了後、得られるゲル状物をメタノー
ル、エタノール、エーテル等の溶媒で溶媒析出処
理し、乾燥を行なうか、あるいはゲル状物を直接
減圧乾燥することにより、本発明の多孔性基剤を
得ることが出来る。 また、これ以外の方法としてポリラクチド、ポ
リグリコリド、又はそれらの共重縮合体とアルミ
ニウムアルコレートとを、90〜230℃の温度で溶
融混合した後、前記の有機溶媒中で膨潤させるこ
とによつても本発明の多孔性基剤を得ることがで
きる。 この様にして得られた本発明の基剤は、多孔質
であり、基剤としての強度特性に優れ、またポリ
ラクチド、ポリグリコリド、又はそれらの共重縮
合体を基剤の主体とするため、基剤自体の徐放性
との共同作用により徐放性が著しく増加し、徐放
性基剤として具有すべき優れた徐放特性を有する
ものである。 従つて本発明品は、薬剤等のマトリツクス、イ
ンプラント材料のみならず、菌体、微生物の保持
剤、マイクロカプセルとしての担体、土壌改良
剤、崩壊性農業用フイルム、果実の品質向上剤、
気体分離透過膜、芳香剤等、幅広い用途に用いる
ことができる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げ説明を行なうが、
本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
%は特にこだわらない限り全て重量%を示す。 実施例 1 温度計、コンデンサー、撹はん機を備えた300
ml容のセパラブルフラスコに、第1表に示したア
ルミニウムアルコレートの所定量と、クロロホル
ム45gを入れ、撹はんを行つた。 これに数平均分子量2590のポリ−L−ラクチド
9.51gをクロロホルムに溶解し75gとした液を添
加し反応を行つた。(Al/COOHモル比1.0) ポリ−L−ラクチドの添加後数分で反応系がゲ
ル化するが、これに更に93gのクロロホルムを添
加し、開始後30分で撹はんを止め、生成物をフラ
スコから取り出した。 反応生成物を30℃5mmHgで減圧乾燥し、本発
明の多孔性基剤を得た。 また比較のために、アルミニウムアルコレート
以外の他のアルミニウム塩について、前記と同様
に反応及び減圧乾燥を行つた。 これらを走査型電子顕微鏡で観察し、生成物の
多孔性状態を調べた。その結果を第1表に示し
た。 更に、反応、乾燥後に得られた本発明品及び比
較例品について、ジオキサン吸収量を測定し、基
剤の多孔質化度をみた。結果を第1表に示した。 〈ジオキサン吸収量の測定法〉 基剤試料の2gを300ml容のビーカーに入れ、
これに200gのジオキサンを添加し、24時間浸漬
させた。浸漬後、余分のジオキサンを除去した
後、ろ紙上で1時間風乾し、これの重量を測定
し、次式によりジオキサン吸収量を算出した。 X=W2−W1/W1(g/g) 但し、X:ジオキサン吸収量(g/g) W1=試料採取量(g) W2:ジオキサン吸収後の試料重量(g)
【表】
実施例 2
実施例1と同じ反応器を用い、第2表に示した
各分子量のポリ−DL−ラクチドとアルミニウム
イソプロポキシドの所定量をクロロホルムに溶解
し、撹はん下40℃で反応を行つた。(Al/COOH
モル比0.5) 1時間反応後に得られたゲル化生成物を、石油
エーテルに浸漬し、クロロホルムを除去した後、
室温で乾燥させ、本発明の多孔性基剤を得た。 得られた多孔性基剤の走査型電子顕微鏡観察、
及びジオキサン吸収量を測定し、結果を第2表に
示した。
各分子量のポリ−DL−ラクチドとアルミニウム
イソプロポキシドの所定量をクロロホルムに溶解
し、撹はん下40℃で反応を行つた。(Al/COOH
モル比0.5) 1時間反応後に得られたゲル化生成物を、石油
エーテルに浸漬し、クロロホルムを除去した後、
室温で乾燥させ、本発明の多孔性基剤を得た。 得られた多孔性基剤の走査型電子顕微鏡観察、
及びジオキサン吸収量を測定し、結果を第2表に
示した。
【表】
実施例 3
撹はん機を備えた300ml容のビーカーに、アル
ミニウムイソプロポキシド0.6gとキシレン50g
を入れ、撹はんを行つた。 撹はんを続けながら数平均分子量1300のL−ラ
クチド−グリコリド共重縮合体(グリコリド/L
−ラクチド モル比2.33)3.82gをキシレン150
gに溶解した溶液を添加し、55℃で加温、1.7時
間の反応を行つた。 反応終了後、得られたゲル化生成物をメタノー
ル中に浸漬しキシレンを除去した後、40℃3mm
Hgで減圧乾燥し、本発明の多孔性基剤を得た。 この基剤の電子顕微鏡観察の結果、ち密な多孔
質体となつており、またジオキサン吸収量は45
g/gであつた。更に、基剤は指触によつても脆
化しない強度を有していた。 実施例 4 実施例1で得た本発明の多孔性基剤、及び比較
例品を粉砕し、250〜420μmとなるように篩分し
た粉末4.5gに0.5gのブタンベン(p−アミノ安
息香酸n−ブチルエステル)を各粉末の溶媒吸収
限度量の範囲内となるようにクロロホルムに展開
した溶液を全量吸収させた。これを乾燥器中で20
℃8時間乾燥させ、クロロホルムを揮散除去し
た。 このブタンベン吸収後の基剤0.15gを300mlの
37℃PH7.4のりん酸緩衝液に浸漬し、300rpmで撹
はんを行いながら所定時間毎に、ブタンベンの水
への溶出量を吸光光度計で測定した。結果を第3
表に示した。
ミニウムイソプロポキシド0.6gとキシレン50g
を入れ、撹はんを行つた。 撹はんを続けながら数平均分子量1300のL−ラ
クチド−グリコリド共重縮合体(グリコリド/L
−ラクチド モル比2.33)3.82gをキシレン150
gに溶解した溶液を添加し、55℃で加温、1.7時
間の反応を行つた。 反応終了後、得られたゲル化生成物をメタノー
ル中に浸漬しキシレンを除去した後、40℃3mm
Hgで減圧乾燥し、本発明の多孔性基剤を得た。 この基剤の電子顕微鏡観察の結果、ち密な多孔
質体となつており、またジオキサン吸収量は45
g/gであつた。更に、基剤は指触によつても脆
化しない強度を有していた。 実施例 4 実施例1で得た本発明の多孔性基剤、及び比較
例品を粉砕し、250〜420μmとなるように篩分し
た粉末4.5gに0.5gのブタンベン(p−アミノ安
息香酸n−ブチルエステル)を各粉末の溶媒吸収
限度量の範囲内となるようにクロロホルムに展開
した溶液を全量吸収させた。これを乾燥器中で20
℃8時間乾燥させ、クロロホルムを揮散除去し
た。 このブタンベン吸収後の基剤0.15gを300mlの
37℃PH7.4のりん酸緩衝液に浸漬し、300rpmで撹
はんを行いながら所定時間毎に、ブタンベンの水
への溶出量を吸光光度計で測定した。結果を第3
表に示した。
Claims (1)
- 1 ポリラクチド、ポリグリコリド、又はそれら
の共重縮合体とアルミニウムアルコレートとを反
応させてなる多孔性基剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61054334A JPS62209146A (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | 多孔性基剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61054334A JPS62209146A (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | 多孔性基剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62209146A JPS62209146A (ja) | 1987-09-14 |
| JPH0323100B2 true JPH0323100B2 (ja) | 1991-03-28 |
Family
ID=12967702
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61054334A Granted JPS62209146A (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | 多孔性基剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62209146A (ja) |
-
1986
- 1986-03-11 JP JP61054334A patent/JPS62209146A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62209146A (ja) | 1987-09-14 |
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