JPH0325438B2 - - Google Patents

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JPH0325438B2
JPH0325438B2 JP62149892A JP14989287A JPH0325438B2 JP H0325438 B2 JPH0325438 B2 JP H0325438B2 JP 62149892 A JP62149892 A JP 62149892A JP 14989287 A JP14989287 A JP 14989287A JP H0325438 B2 JPH0325438 B2 JP H0325438B2
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apm
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cooling
crystallization
methyl ester
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Masayoshi Naruse
Toshio Kawasaki
Shinichi Kishimoto
Haruhisa Oora
Masao Nakamura
Hideo Takeda
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Ajinomoto Co Inc
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【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、従来の工業晶析操作として一般に行
なわれている強制循環間接冷却方式あるいは自己
蒸発方式で結晶を析出して得られるものよりも大
きな短軸径を有する多数の針状結晶が集つて束を
形成してなるL−α−アスパルチル−L−フエニ
ルアラニンメチルエステル束状集合晶に関するも
のである。 〔従来の技術およびその問題点〕 L−α−アスパルチル−L−フエニルアラニン
メチルエステル(以下、APMと略記する。)は、
その良質な呈甘味性から、低カロリーの新甘味剤
として広く利用されている物質である。この
APMを工業的に製造する方法としては、例えば、
次のような方法がその代表的なものである。 すなわち、N−置換アスパラギン酸無水物とフ
エニルアラニンメチルエステルを有機溶媒中で結
合させてから、常法により置換基を脱離させる方
法(US Pat.3786039)、アスパラギン酸無水物の
強酸付加塩とフエニルアラニンメチルエステルを
直接結合する方法(特公昭49−14217)、N−置換
アスパラギン酸とフエニルアラニンメチルエステ
ルを酵素の存在下に縮合させ、次いで置換基を脱
離する方法(特公昭55−135595)等が知られてい
る。 工業的生産を想定した場合、前述のいずれの製
造方法によるにしても、反応液よりAPMを単離
し最終的に製品として取得するために、晶析工程
は不可欠なものである。この晶析工程は、通常、
例えば、粗製品を水、有機溶媒または含水有機溶
媒に再度溶解し、撹拌手段を備えた晶析装置を用
いて、冷媒との熱交換(強制循環間接冷却方式)
によりもしくは減圧下で溶媒の一部を気化するこ
と(自己蒸発方式)により冷却を行ない、結晶を
析出せしめた後、これを遠心分離機などで濾別・
脱水する方法が採用されている。 しかしながら、そのような方法で得られる
APMは微細な針状の晶癖を呈し、従つて、濾
過・脱水における固液分離性は極めて不良であ
り、上述の方法では実用上大いに問題があつた。 一例を示せば、上述の方法の一つ(比較例参
照)によつて得られたAPM結晶を含むスラリー
600を直径36インチ容量92の遠心分離機で濾
過に2時間(回転数1100r.p.m.遠心効果600G)さ
らに脱水に1時間かけて固液分離を行なつたとこ
ろ、得られたケークの水分は45〜50%以上という
結果であつた。ここに水分は、(ケーク中の水分
量/浸潤ケーク全量)×100%によつて定義され
る。 また、このケークを掻き取り、さらに新しい
APM結晶を含むスラリーにつき固液分離を行な
うという一連の操作を繰返していると、ケークの
基礎層が圧密固化してしまい、その除去に多くの
人手と時間を要するという欠点も認められた。 加うるに晶析工程に続く乾燥工程においても、
ケークの水分量からして当然乾燥負荷が高く、か
つ得られる乾燥粉末の嵩比容が大で取扱いが非常
に困難であつた。 従来、他の一般の物質の晶析においては、この
ような操業上の諸問題は、低濃度・低冷却速度で
徐々に晶析を行なえば大粒径の結晶が得られるの
で、このような操作の採用により改善しうること
が知られている。ところが、APM結晶において
その方法を試みたところ、針状の長軸方向ばかり
が成長し、結局期待した効果は得られなかつた。
例えば、APM濃度0.8重量%の溶液に種晶を添加
し、2日間かけて温度を15℃から5℃迄下げた。
この時、長軸方向には214%の成長が認められた
が、短軸方向にはわずか15%の成長しか認められ
なかつた。 〔発明の構成〕 本発明は、L−α−アスパルチル−L−フエニ
ルアラニンメチルエステルを無攪拌条件下に冷却
晶析することにより生成するシヤーベツト状の疑
似固相より得られる結晶であつて、強制循環間接
冷却方式又は自己蒸発方式により得られる結晶に
比し大きな短軸径を有する多数の針状結晶が集ま
つて束を形成してなるL−α−アスパルチル−L
−フエニルアラニンメチルエステル束状集合晶で
ある。 本発明者等は、APM製造における先述の工程
作業性の改善について鋭意研究を重ね、種々条件
検討を行なつたところ、次のような新事実を見出
すに至つた。 すなわち、驚くべきことに、ある濃度以上の
APM溶液を無撹拌の条件下に冷却し晶析せしめ
た場合、結晶相互の絡み合いの間隙に溶媒を取込
み、あたかも溶液全体が固化したかのような様を
呈すること、このような状態で得られた結晶が、
固液分離においてすこぶる良好な性状を示すこと
を見出したのである。この結晶を走査式電子顕微
鏡を用いて拡大観察すると、いくつか針状晶が束
をなし見掛け上ひとつの結晶を形成していること
が判明した(以下、このように束を形成した結晶
を束状集合晶という)。 この本発明の束状集合晶は、過飽和溶液中で成
長しつつある状態にない限りにおいては、物理的
な衝撃にも極めて強固であり、輸送・分離・乾燥
などの工程を経ても、従来法による結晶に比して
5〜10倍以上の短軸径を維持しうることが確認さ
れた。 また、本発明の束状集合晶は、従来の晶析法で
得られたAPM結晶に比し比容積が小さく、しか
も溶解性において極めて優れていることがわかつ
た。 後で述べる製造例1により製造された本発明の
APM束状集合晶と従来の晶析法(比較製造例)
により得られたAPM結晶の粉体特性を示すと表
1のとおりである。
【表】 表1からわかるように、本発明のAPM束状集
合晶は従来のAPM結晶粉末に比し比容(重量当
りの容積)が小さく、従つて貯蔵あるいは輸送に
際して小容積ですみ、しかも溶解性において極め
て優れている。 なお溶解性は夫々60℃の水150c.c.に1gのAPM
を加え、撹拌してAPMが完全に溶解するまでの
時間(分)を示す。 また、さらに驚くべきことに、本発明のAPM
束状集合晶は、その晶析工程において、従来の晶
析法により生成する結晶と異なり、シヤーベツト
状の疑似固層を生成するため、冷却面あるいは配
管中でスケーリングを起すことなく、冷却面等か
ら結晶層が完全に剥離・脱落し、云わゆるスケー
リングによるトラブルをさけることが出来ること
を見いだした。 次に、本発明の束状集合晶の生成方法について
説明する。 本発明のAPM束状集合晶は、APM溶液全体を
疑似固相となるような条件下で冷却することによ
り形成され、一旦溶液が疑似固相化した後は、そ
の温度で撹拌しても結晶構造が壊われることなく
流動化し、母液との分離性を維持しうると共に晶
析収率を向上することが出来る。 すなわち、本発明はAPM束状集合晶に関し、
APMの水性溶液よりこれを冷却晶析するにあた
つて、晶析過程のごく初期にあつては自然対流伝
熱、以後は伝導伝熱支配の下に可及的速やかな冷
却を可能ならしめる晶析条件または晶析装置を用
いて上記水溶液を冷却して大粒径のAPM束状集
合晶を取得しうるもので、本発明のAPM束状集
合晶は製品の固液分離性ならびに乾燥後の粉体特
性を改善でき、各工程における作業性の著しい向
上を図ることができるので、経済的にも格段に有
利なAPM束状集合晶を提供するものである。な
お、本発明の束状集合晶の有する上記性質上、晶
癖不良なAPM結晶を上記方法を使用する再結晶
法により晶癖を良好にすることができ、また、
APMの環化物たるジケトピペラジン(DKP)、
L−α−アスパルチル−L−フエニルアラニンな
どの不純物を含むAPMは、上記方法の晶析に付
することにより、固液分離における付着母液の低
減ならびにケーク洗浄性の向上も相まつてこれら
の不純物を含まぬAPM結晶とすることができる。 以下発明のAPM束状集合晶の製造方法をさら
に詳しく説明する。 APM束状集合晶の製造方法においては、機械
的撹拌等の強制流動を用いることなく冷却を行な
う。なお、極力短時間で溶液全体を氷菓(シヤー
ベツト)状の疑似固相とし、温度分布に起因する
自然流動現象をも可能な限り早期に終結せしめる
ことが望ましい。ここで、比較のために、本発明
の束状集合晶(図1A(×58)、図1B(×580))
と従来法の一つである強制流動間接冷却方式によ
つて得られた微細結晶(図2A(560)、図2B(×
1280))さらに強制流動を与えることなくしかも
シヤーベツトを形成しないような条件下で得られ
た樹枝状結晶(図3A(×51)、図3B(×350))
の電子顕微鏡写真を示す。これらの図から、X線
粉末回折では同一のパターンを呈する三者の結晶
において晶析法による結晶の形またはその大きさ
の差異が明白であることが容易に理解されよう。 上述の操作条件を満足するための晶析装置とし
ては、例えば、図4は、連続式の晶析装置であ
る。両端にノズルを設けた外套(ジヤケツト)付
のU字管を用いる。運転スタート時、管内にあら
かじめ原料溶液を張り込んでおき、冷却を開始す
る。管内で晶析が進行した時点で、供給口1より
原料溶液を圧力をかけながら低速でフイードす
る。すると反対側の排出口2よりシヤーベツト状
のスラリーが押し出される。以後、伝導伝熱領域
で冷却が行なわれ、かつ晶析に十分な滞留時間と
なるよう流量を設定して原料溶液を供給し続けれ
ば、連続的にシヤーベツト状スラリーを得ること
が出来る。 なお、装置はことさらU字管である必然性はな
く、垂直ないし水平の直管、さらに必要以上に圧
力損失が大でない限り、如何なる種類の曲管を用
いても良い。 図5は、回分式の晶析装置である。まず原料溶
液を供給口1よりフイードする。張込み終了後、
冷却板2もしくは冷却管及びジヤケツト3に冷媒
を通し冷却を行なう。所定時間後、排出バルブ4
を解放し、シヤーベツト状のスラリーを排出す
る。 図6および図7は、既存の装置を本発明の
APM束状集合晶の製造方法に応用した例である。
操作方式は、いずれも、連続操作である。 図6は、回転するスチールベルト上面を冷却面
とし(冷却はベルト裏面に冷媒を吹きつけるなど
の方法による)、ここへ原料溶液を連続的に供給
して晶析を行なうものである。シヤーベツト状ス
ラリーの排出は、他端においてスクレーパー1で
掻き取ることによつてなされる。この例において
ベルト上のシヤーベツトの厚みを大きくとる場合
には、ベルト側面にガイド2を設置するか、もし
くはベルト上に枠形を固定するなどの手段によつ
て、溶液が固まるまで、その溢流を防止すること
も考えられる。また場合によつては、半連続操作
も可能である。 図7は、蒸発濃縮機を応用したものである。す
なわち、互いに外側に向かつて回転する接し合つ
た2つのロータリードラム1の中央3に原料溶液
を供給する。ドラムは内側より蒸気で加熱される
かわりに、冷媒で冷却されており、ここへ晶析に
よつてシヤーベツトが付着する。そしてこれをス
クレーパー2によつて掻き取るのである。 これらは、全て、さきに述べたような本発明の
APM束状集合晶の製造方法における晶析操作の
特殊な上記条件をみたすように特に考案されたも
のであり、因みに、本発明者等は伝導伝熱冷却に
よる晶析を目的として上述した装置が、APMの
晶析にはもちろん、他の物質の晶析にも使用され
た事実を知らない。 溶液全体があたかも固化したかのような状態を
呈するには、その時点での析出固相量が存在する
溶媒1に対してAPM約10g以上なければなら
ない。すなわち、水系の例を示すと、APMの溶
解度を考慮すれば、5℃まで冷却すればAPMの
回収は満足すべきものであり、その温度における
飽和温度は0.5%であるから理論的には、晶析前
の溶液初期濃度として1.5重量%あればよいわけ
であるが、低過飽和領域では晶析速度が著しく遅
いので、水系ではシヤーベツト状となるため実用
上約2重量%以上の濃度が必要である。ただし、
大粒径の結晶を得るためにはより迅速な固化が要
求され、そのためには水系で約3重量%以上の初
期濃度であることが望ましい。 図8にAPMの水に対する溶解度の測定結果を
示す。 一方、上限は溶液状態のAPMの高温下での安
定性と可溶濃度により規定され、同じく水系では
通常80℃での飽和濃度である約10%以下が操作領
域として適当である。 晶析溶媒は、水でよいが、この水は、本発明の
束状集合晶の晶析法の本質がそこなわれぬ限り、
すなわち該晶析法の実施において特別の支障のな
い限り、他の溶媒を含んでいてもよい。 また、上記の方法を効果的に実施するために、
冷却速度も重要な操作因子である。ただし、伝導
伝熱冷却過程では、被冷却体内部に温度分布を生
じ、時間的にも非定常であるので冷却速度を一義
的に限定することが困難である。ただし、一定時
間経過後の被冷却体の平均温度は、使用する冷媒
の温度と被冷却体の初期温度ならびに被冷却体と
伝熱面との最大距離によつて決定づけられる。 ここで被冷却体の初期温度は、先述の濃度範囲
により規定され、また冷媒は公知のプロピレング
リコール、エチレングリコール、冷却水等でよ
く、その温度としては−5℃ないし35℃が、溶媒
の氷結防止、冷却所要時間の観点より最も適当で
ある。 さらに、被冷却体と伝熱面との最大距離に関し
ては、これを大きくとるほど被冷却体内の温度分
布により、晶析進行度に著しい差異を生じ、また
APMの分離が進行して設定の過飽和度が確保出
来ないなどのことから、分離性にも少なからず影
響を及ぼすので、望ましくは上記距離を500mm以
下とするのが良い。いずれにしろ、当業者であれ
ば、簡単な予備実験により前述の例示の晶析装置
における溶液全体の擬固相化の条件を容易に定め
うる。 上述の方法によつて取得されたAPM結晶およ
び溶媒から成る氷菓(シヤーベツト)状の疑似固
相は、それ自体流動性は全く示さないが、冷却面
よりの剥離性は極めて良好であり、装置よりの排
出にあたつて問題を生じるようなことはなく、ま
た撹拌などの手段によつて解砕することで容易に
スラリー化し、ポンプ等で輸送することも可能と
なる。 なお、上記方法においては、系の冷却を伝導伝
熱によつているため、所望の温度に至るまで強制
流動を伴う場合に比して、長時間を要することは
明らかである。もちろん、それを補つて余りある
利点があるのはいうまでもないが、より一層の合
理化、収率の向上を図るために、先述の晶析工程
に引き続いて過飽和解消操作を行なうことも可能
である。 すなわち、伝導伝熱による冷却晶析で取得され
たAPM束状集合晶及び溶媒からなる氷菓(シヤ
ーベツト)状の疑似固相を機械的撹拌などの手段
で解砕しつつさらに急速冷却せしめることによつ
て、短時間で残余の過飽和を消費させるのであ
る。 ただし、過飽和解消操作において新たに析出し
たAPM結晶の割合が、最終的に取得されるAPM
の全固相の約25%以上を占める場合、スラリーの
固液分離性は急激に劣化するので、好ましくは解
消される過飽和がそれ以下にとどまるよう十分な
注意を要する。 以下製造例により本発明のAPM束状集合晶の
製法を詳しく説明する。 製造例 1 この製造例は、図9に示す装置を用いて行なつ
た。 すなわち、外套3付きでかつ内部に冷却板2を
有する直径400mmのステンレス製晶析装置(被冷
却体の冷却面からの最大距離は75mm)に、3%の
DKPを含むAPM17.7Kgを溶解した原料溶液380
(55℃、APMの初期濃度4.4重量%)を張込
み、温度0℃の冷媒を外套および冷却板に循環
し、3時間かけて冷却を行なつた。途中約15分後
に伝導伝熱による冷却が支配的となり、約1時間
経過したときに溶液全体が疑似固相となつた。 然る後に、冷却コイル5および撹拌機6を備え
た槽7へこれを排出し、解砕した。この時のスラ
リー平均温度は約16℃母液のAPM濃度は0.9重量
%であつた。さらに撹拌を行ないつつコイルに冷
媒を通し、1時間冷却を行なつてスラリーの温度
を約7℃とした。母液のAPM濃度は、0.7重量%
だつた。 このようにして得られたスラリーを直径36イン
チの遠心分離機8によつて濾過・脱水を行なつた
ところ、わずか20分後にケーキ水分が25%となつ
た。得量19Kg(湿潤)回収率86%、DKP含有率
0.1%。なお、過飽和解消操作において新たに析
出したAPMは、最終的に取得された全固相の約
5%であつた。 また、冷却板の代りに冷却管を有する同様の装
置を使用してAPMの晶析を行なつても同様の結
果が得られた。 従来法の1例(比較例参照)によるスラリーで
は、濾過に2時間、脱水に1時間で計3時間かけ
ても水分は45〜50%以上であつた。 比較例 この比較例は、図10の装置を用いて行なつ
た。原料溶液は原料フイード口8より連続的に供
給した。撹拌機1および外部熱交換機2を有する
ジヤケツト3付ステンレス槽4(容量100)を
2槽直列に連結して使用した。撹拌速度50rpm。
原料溶液のAPM濃度は4.4重量%。流量は60/
hrとした。1槽目の槽内平均温度は25℃とし、2
槽目のそれは10℃とした。なお、図10におい
て、5は撹拌機1および冷却コイル6を有する受
槽であり、7は遠心分離機である。 本発明のAPM束状集合晶の製造例記載の方法
と従来法によるAPMスラリーの遠心濾過速度と
得られたケークの水分を比較した例を、それぞ
れ、図11Aと図11Bに示す。黒丸は本発明に
よるAPMスラリーの実測値であり、白丸は従来
法によるAPMスラリーの実測値である。 また、吸引濾過によるリーフテストの比抵抗値
は、本発明のAPM束状集合晶の製造例の方法に
よるAPMスラリーの場合、排出直後で1×108
いし2×108m/Kg、過飽和解消後で3×108ない
し5×108m/Kgであるのに対し、従来法による
スラリーでは5×1010ないし1×1011m/Kgとい
う結果であつた。 製造例 2 図12に示すようなスチールベルトクーラー
(1.2m×5m、ステンレス製)を用い、製造例1
と同様の組成の原料溶液を冷却し、APMを晶析
せしめた。 原料溶液は、フイード口3より連続的にベルト
上へ供給した。フイード流量によつつては溢流防
止のためベルト側面にガイド2を取付けるのが望
ましいが、溶液がシヤーベツト化した後は溢流す
ることもないので、必ずしも全長にわたつてこれ
を設ける必要はない。 冷却はベルト裏面に12℃の冷却水を噴射する間
接方式によつた。また、原料供給速度及びベルト
速度を調整し、シヤーベツトの厚み即ち冷却面か
らの最大距離は約10mmとなるようにした。 このようにして得られたAPM結晶と水を含む
シヤーベツトは、スクレーパー1により掻き取ら
れ、受槽4で撹拌(60rpm)により解砕し、スラ
リー化された。掻き取り直後のシヤーベツトの平
均品温は約18℃であつた。なお、受槽では特に意
図的に過飽和解消のための冷却を行なわなかつ
た。 受槽中のスラリー約100を遠心分離機5によ
り固液分離したところ、30分後にケーク水分は約
30%となつた。得量4.3Kg。また、分離後の母液
のAPM濃度は約1.5重量%であつた。回収率68
%。 このスチールベルトクーラー方式は、製造例1
の方式に比べ、処理速度が大であるので、冷却面
が小さくてすむこと、またプロセスフローを考え
た際連続式であることから、原料溶液を高温でホ
ールドしておく必要がなく、従つてAPMの分解
を著しく低減出来るという利点を有している。 上述の説明および製造例からも明らかなよう
に、APMの晶析分離工程において本発明のAPM
束状集合晶を形成するようにすれば、従来法の、
例えば、強制循環外部冷却方式もしくは自己蒸発
方式等の装置を用いて晶析を行なつた場合に比
べ、冷却などのエネルギー負荷はほぼ同等であり
ながら、しかもなお工業的見地から次の様な点で
格段に有利である。 (1) 本発明のAPM束状集合晶および従来法に由
来するAPM結晶を含むスラリーの固液分離に
ついては、従来法由来のものは分離時間をより
長時間かけてもなおその水分量を本発明の
APM束状集合晶に由来するものと同程度まで
に低めることは極めて困難である。 (2) また、繰返し上記分離操作を行なつた場合、
従来法由来のものは、ケーク基礎層が圧密固化
し、その除去に多大の労力を要するが、本発明
のAPM束状集合晶を形成したものについては
そのような現象は認められない。たとえば、本
発明のAPM束状集合晶を生成する方法の一例
では、20回の繰返し操作後もその基礎層を装置
濾過面より容易に剥離することが可能であつた
のに対し、従来法の繰返し操作の例ではわずか
5回の操作で圧密固化してしまい、剥離困難と
なつた。 (3) 本発明のAPM束状集合晶の製造に伴う濾過
時間の短縮、ケーク掻取り等の作業性改善によ
る分離工程の負荷の軽減を所要濾過面積で評価
すれば、従来法と比較して約1/10以下というこ
とになる。 (4) なお、濾液の分離性の著しい改善に伴なつ
て、夾雑物が溶存する母液の結晶への付着率は
半減し、洗浄効率も向上することから、ケーク
洗浄などの手段を併用すれば、粗結工程の省略
も可能である。 (5) 乾燥工程における負荷が約1/3となつた。た
とえば、製品乾粉100Kg(水分3%)をうるた
めの所要負荷は、伝熱操作におけるロスなしと
して、水分50%の従来法により得られるAPM
結晶については5.1×104kcalであるのに対し、
水分25%の本発明のAPM束状集合晶を得るに
際しては1.6×104kcalである。 (6) 本発明のAPM束状集合晶は乾燥後の粉体特
性が表1に示すごとく著しく改善され取扱い性
が向上した。
【図面の簡単な説明】
図1A,図1Bは本発明のAPM結晶構造の顕
微鏡写真であり、図2A,図2Bは従来のAPM
結晶構造の顕微鏡写真であり、図3A,図3Bは
強制流動を与えることなくしかもシヤーベツトを
形成しないような条件下で得られるAPM結晶構
造の顕微鏡写真であり、図4,図5,図6,図7
は本発明のAPM束状集合晶の製造に使用される
晶析装置の例であり、図8はAPMの水に対する
溶解度を表し、図9は製造例1で用いた晶析装置
であり、図10は従来法による晶析装置の例であ
り、図11A,図11Bは製造例1記載の方法と
従来法によるAPMスラリーの過速度と脱水速度
を比較した実測値を示す図、図12は製造例2で
用いた晶析装置を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 L−α−アスパルチル−L−フエニルアラニ
    ンメチルエステルを無撹拌条件下に冷却晶析する
    ことにより生成するシヤーベツト状の疑似固相よ
    り得られる結晶であつて、強制循環間接冷却方式
    又は自己蒸発方式により得られる結晶に比し大き
    な短軸径を有する多数の針状結晶が集まつて束を
    形成してなるL−α−アスパルチル−L−フエニ
    ルアラニンメチルエステル束状集合晶。 2 静比容が3〜4c.c./gであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のL−α−アスパル
    チル−L−フエニルアラニンメチルエステル束状
    集合晶。 3 密比容が2〜3c.c./gであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のL−α−アスパル
    チル−L−フエニルアラニンメチルエステル束状
    集合晶。 4 静比容が3〜4c.c./gかつ密比容が2〜3
    c.c./gであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のL−α−アスパルチル−L−フエニル
    アラニンメチルエステル束状集合晶。
JP14989287A 1987-06-16 1987-06-16 L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル束状集合晶 Granted JPS63183554A (ja)

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