JPH0327249B2 - - Google Patents

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JPH0327249B2
JPH0327249B2 JP61307695A JP30769586A JPH0327249B2 JP H0327249 B2 JPH0327249 B2 JP H0327249B2 JP 61307695 A JP61307695 A JP 61307695A JP 30769586 A JP30769586 A JP 30769586A JP H0327249 B2 JPH0327249 B2 JP H0327249B2
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Mitsunobu Ootani
Hisao Kuze
Manabu Terao
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は固液分離用濾布の製造方法に関し、
さらに詳しくは、濾布走行式の固液分離装置に使
用するのに好適な濾布の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、転写ドラムと圧搾ロールとからなる圧搾
部に固液を載せたエンドレス濾布を走行させ、そ
の圧搾部で固液中の液成分を絞り取り、一方濾布
上に残つたケークを転写ドラムに転写し、スクレ
ーパで掻き取つて回収するようにした濾布走行式
脱水機(ベルトプレス型脱水機)や、圧搾するこ
となく重力や減圧吸引力を利用して液成分を濾過
し、残つた半ケーク状の成分を濾布上から回収す
るようにした濾布走行式濾過機などの固液分離装
置がいろいろな分野で使用されている。この発明
に係る濾布は、そのような固液分離装置に使用す
るものである。
上述したような固液分離装置に使用する濾布と
しては、従来、たとえば特開昭59−115720号公
報、特開昭60−31811号公報、特開昭60−44013号
公報、特開昭60−44014号公報、特開昭61−
164613号公報、特開昭61−171516号公報、特開昭
61−174912号公報、特開昭61−174915号公報、特
開昭61−174916号公報等に記載されているような
ものが知られている。この従来の濾布は織物基材
の表面に、その基材の主として緯糸を起毛してな
る太さ0.1〜10μmの極細繊維の立毛濾層を形成し
たようなものである。この濾布は、太さ0.1〜10μ
mの極細繊維の立毛で濾層を形成しているから立
毛間の隙間が大変小さく、微細な固形成分でも阻
止できる。上記従来の濾布の基材となる織物は、
緯糸として0.1〜10μmの極細繊維を束ねたマルチ
フイラメントあるいはスパン糸を用い、長手方向
をなす経糸としては緯糸を十分に起毛するために
伸縮性の大きい捲縮加工糸を用いている。これ
は、捲縮加工糸にすると、緯糸を起毛する際同時
に、配列されている経糸が基材の幅方向に縮んで
くれるので、緻密な構造をとりやすいためであ
る。また基材の織物は、緯糸が浮いた構造の方が
起毛され易いため、朱子織物を用いている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記のような従来の濾布におい
ては、以下のような問題が残つている。
濾布走行式の脱水機、濾過機においては、濾布
がくり返し張力とくり返し圧力を受けるために、
次第に経糸の捲縮形態が引きのばされ、濾布の長
手方向に永久変形がおこつて濾布全周の長さが長
くなり、このために濾布がゆるんだりあるいは蛇
行が生じたりし、走行が不安定になるという問題
があつた。また、濾布が正規の走行路に対したる
むと、たとえば濾布の洗浄用に備えたノズルに濾
布が接して濾布を痛めるなど、濾布損傷の問題も
あつた。従来このような問題に対しては、濾布の
長手方向の変形に応じて適宜装置の周長を調整す
るという複雑な操作を必要とした。また、濾布の
左右に濾布の位相調整用の穴付きのゴムベルトを
縫合した場合には、装置の周長を調整しても、そ
の調整長さが大きくなるとゴムベルトも一緒に伸
ばされるため、穴のピツチが変化し、それによつ
てゴムベルトがゴムベルトの穴と噛み合うピンか
ら外れるといつた別の問題を引き起こした。
さらに、濾布の幅方向については、中央部分が
特に変形し易いため、中央部分が幅方向両側部分
に比べ伸び量が大きくなる。そうなると、走行中
に織目が走行方向にU字形に湾曲し、濾布の幅が
装置の幅に対し小さくなり、濾布が外れたり、左
右のゴムベルトが濾布に駆動力を伝えるニツプロ
ール部分にはさまれるなどの望ましくない問題も
生じていた。
上記のような問題は、全て従来の濾布では使用
中の伸び率が大きいということに起因している。
つまり、従来濾布では、伸び率が6〜10%もあ
り、このように伸び率が大きい濾布では、走行中
にくり返し張力やくり返し圧力により不可逆的な
長手方向永久変形が大きくなりすぎることに起因
している。
本発明は、この点に着目し、濾布の製造段階で
濾布の伸び率を少なくとも5%以下には抑えるこ
とができるようにすることを目的とし、それによ
つて濾布の走行安定化、処理性能の安定化、さら
には装置の安定運転化をはかることをも目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するためのこの発明の固液分離
用濾布の製造方法は、捲縮加工糸を経糸とし極細
繊維の束を緯糸とした、合成繊維からなる朱子織
物基材の表面を直接起毛することにより、該基材
の表面に極細繊維の立毛層からなる濾層を形成
し、前記起毛を行つた後、基材に経糸方向の張力
をかけ、該張力をかけた状態にて基材を熱固定す
る方法から成る。
この発明をさらに詳細に説明するに、この発明
に係る濾布は、合成繊維の朱子織物からなる基材
の表面を、その基材の、主として緯糸を経糸方向
に直接起毛して得た太さ0.1〜10μmの極細繊維の
立毛で覆い、その立毛で濾層を形成してなるもの
である。しかして、使用に際してはそれを、たと
えは第1図に示すようにエンドレスに加工し、該
エンドレス濾布1の幅方向両端には孔3付ベルト
2を縫合して、濾布1の走行駆動または走行時に
おける左右の位相合せが行えるようにする。した
がつて、外観的に上述した特開昭59−115720号公
報等に記載されている従来の濾布と変わらない。
上記基材の朱子織は、50〜500デニールの捲縮
加工糸を経糸とし、太さ10μm以下の極細繊維か
らなるマルチフイラメントあるいはスパン糸を緯
糸としたものであつて、経糸に対して緯糸を3〜
8本浮かせたものであるのが好ましい、というの
も浮きの多い朱子織の組織をとると、起毛が十分
に行えるからである。
極細繊維は、その太さが0.1〜10μmであり、そ
れ以上では剛直でしなやかな濾層を形成できない
し、立毛のすき間が大きく微細固形物の阻止率が
悪い。0.1μ以下では、立毛の摩耗が激しく安定な
固液分離が行えない。
また、経糸の合成繊維捲縮加工糸としては、仮
撚加工糸や、押込み式、コンジユゲートタイプ等
の捲縮糸を用いることができ、伸縮性が必要であ
る。起毛性を考えると、仮撚加工糸が最も好まし
い。つまり、経糸を捲縮加工糸にすると、起毛と
同時に幅方向に縮んでくれるので、緻密な構造を
とりやすいからである。
起毛は合成繊維の朱子織物からなる基材の表面
を直接起毛機で起毛することによつて行われる。
この起毛に対し、緯糸は、単糸の太さが0.1〜10μ
mである極細繊維の紡績糸(双糸または三糸)や
マルチフイラメントからなり、単糸数200〜50000
本であり、かつ100〜400回/mの撚を有するもの
であるのが好ましい。しかして、緯糸は20〜100
本/cmの密度で濾布の幅方向に配置し、一方経糸
は長手方向(濾布の走行方向)に配置して、主と
して緯糸を濾布の長手方向に起毛して立毛濾層が
形成される。長手方向に起毛している結果、立毛
はおおむねその方向を向いて横たわつているが、
使用に際してはその立毛が濾布の走行方向に対し
て反対方向を向くように展張する。なお、主とし
て緯糸を起毛しているのは、経糸には使用時に大
きな展張力が加わるので、これを起毛すると濾布
の強度が低くなつてしまうからである。
上記基材に立毛を形成する方法としては、針
布、サンドペーパ、サンドクロス、サンドネツ
ト、砥石、スチールブラシ、研磨ブラシ、サンド
ロール、ガーネツト、サンドホーニングなどがあ
る。なかでも、針布によるのが最も好ましい。
起毛により極細繊維の立毛層からなる濾層が形
成された後、基材には経糸方向、つまり長手方向
の張力がかけられる。この張力は、後述の如く基
材にある範囲の伸びを付与するような張力とされ
る。この張力をかけた状態で基材が熱固定され
る。熱固定は、基材の経糸方向に張力をかけなが
ら、直接熱固定を行なうか、または起毛を行つた
濾布にウレタンを含浸させ、含浸後の乾燥時に張
力をかけながら乾燥を行ない、しかる後に熱固定
をすることによつて行なわれる。このウレタン含
浸の場合には、熱固定による伸び率安定化と同時
にウレタン付着による組織安定化効果を併せて得
ることができる。
このように、張力をかけて経糸を引き揃え、熱
固定することにより、使用時に永久変形伸び率の
少ない、したがつて走行時における濾層の変形が
少なく安定走行が出来る濾布を得ることができ
る。熱固定時に濾布に与える張力は、長手方向に
基材が7〜3%伸びる程度に加えるのが好まし
く、同時に幅方向には1〜5%収縮が起こる程度
が好ましい。また、熱固定の温度は160〜200℃が
好ましい。ウレタン含浸乾燥の温度は100〜130℃
が好ましい。乾燥後の熱固定は160〜200℃が好ま
しい。張力下の熱固定は、1回で終了させず、3
〜4回の繰り返しによつて行なつてもよい。
上記製造方法により経糸方向の伸び率を5%以
下に抑えることのできる濾布が得られる。
ここで伸び率(E)は以下に定義されるものであ
る。
E=L−L0/L0×100(%) E:伸び率(%) L0:初期長(cm) L:加重長(cm) 上記伸び率(E)の測定手順を記すと、まず濾布の
経糸方向を長手方向とし、緯糸方向を幅方向とし
た濾布サンプルを採取する。幅は3cm、長さ(把
持部を除いた測定部)が約20cmである。この濾布
サンプルを、温度25±2℃、相対湿度65±5%の
雰囲気下で長手方向の一端を水平に把持して垂直
にたらし、その約20cm下部に初期加重80gを3cm
の幅に均一にかけ、30分後の長さ(把持部から加
重部迄の距離)を初期長(L0cm)とする。次い
で初期加重の代りに12Kgを3cmの幅に均一にか
け、80分後の長さを加重長(Lcm)とし、上記伸
び率(E)を計算する。
上記のように定義される伸び率は5%以下が好
ましく、さらに好ましくは4%以下である。この
ように伸び率が小さい濾布を用いたエンドレス濾
布は、走行安定性が高く、しかも処理性能が安定
している。ちなみに、伸び率が5%以下であれ
ば、運転開始後2〜3回の周長調整で安定走行が
確保できる。さらに4%以下であれば、運転開始
後の周長調整は不要となる。なお、上記におい
て、朱子織物を構成する合成繊維として、経糸は
ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレ
フタレートが最適である。これは伸びが少なく、
しかも水中での給水率が小さいために寸法変化が
小さく出来るためである。緯糸もポリエステルが
好ましいが、これに限定するものではない。ウレ
タン含浸は、ポリエーテル、ポリエステル、メチ
レンジフエニールジイソシアネート、メチレンビ
スアニリンから得られたポリウレタンのジメチル
フオルムアミド溶液を、濾布の裏面からグラビア
コーターで塗布またはポリウレタン水系エマルジ
ヨンとして塗布すればよい。
この発明に係る方法により得られた濾布は極細
繊維立毛濾層を有しているので固液分離効率が高
く、かつ伸び率が5%以下に抑えられるので走行
安定性が高く、操作性に優れている。しかも濾布
の永久変形が少ないため処理能力が安定してい
る。そのためいろいろな固液分離に供することが
できる。たとえば、活性汚泥処理装置から排出さ
れる、いわゆる懸濁系の汚泥や、生物膜処理装置
から排出される、いわゆる固着系の汚泥など、廃
水処理によつて生ずる汚泥、スカム、フロツク、
洗浄水、濃縮スラツジなどの濃縮、脱水を行うの
に使用することができる。具体的には、上下水処
理によつて生ずる汚泥、浄化槽から発生する余剰
汚泥、し尿処理から発生する汚泥、加圧浮上操作
から生ずるスカム、産業廃水の処理によつて生ず
る凝集フロツクや凝集沈澱フロツク、砂濾過装置
などの各種濾過装置の逆洗水、スクリーン装置で
凝縮したスラツジなどがある。また、たとえば紙
パルプ製造業、食品製造業、酒造業、味噌などの
醸造業など、各種製造業において固形成分を回収
するのに使用することができる。さらに、池や川
を浄化したり、浄水場における除藻、しゆんせつ
時における河川や湖沼の汚れ防止に使用すること
ができる。
この発明に係る方法により製造された濾布の使
用する固液分離装置としては、各種タイプのもの
が適用可能である。第2図にその一例を示す。図
において、11がエンドレス濾布であり、濾布1
1は、駆動ロール12と、ガイドロール13,1
4,15間に緊張状態で張設され、これらロール
12,13,14,15と、圧搾ロール16,1
7,18、転写ドラム19によつて規制される一
定の軌道上を矢印Aの方向に走行、周回する。2
0が処理されるべき固液であり、減圧吸引手段2
1により、走行中の濾布11を通して液体成分が
吸引され、固形成分が濾布11上に残され、濾過
される。固形成分は圧搾ロール16,17,18
で転写ドラム19上に圧搾され、それがスクレー
パ22によつてかき取られる。
このような装置においては、たとえばガイドロ
ール13の位置にて、濾布11が所定緊張状態に
なるよう周長調整されるが、濾布11にかかるく
り返し張力により濾布11が伸びるおそれがあ
り、伸びが大きい場合には、周長調整を頻繁に行
わないと安定走行を保てない。しかし、本発明に
よる濾布11では、その伸び率が抑えられるた
め、安定走行が可能となり、処理性能も安定化さ
れる。
以下に、本発明に係るより具体的な実施例につ
いて説明する。
実施例 1 ポリエステルを島成分とし、ポリスチレンを海
成分とする18芯の多芯複合繊維を紡績してなる
20/2Sの紡績糸を緯糸とし、単糸繊度が5デニ
ールのものを30本束ねた仮撚加工糸を経糸とし、
緯糸が30本/cm、経糸が40本/cmである5枚朱子
織物を得た。
次にトリクロールエチレンを溶媒として上記緯
糸の海成分を取り除き、緯糸が太さ3μmの極細
繊維の束からなる織物を得た。
次に上記織物を起毛機にかけ、主として緯糸を
経糸方向に起毛して立毛数が約1000本/mmの濾層
を構成した起毛織物を得た。
次いで上記の起毛織物を、テンター機におい
て、幅方向に3%収縮させ長手方向に4%伸ばす
張力をかけつつ、8m/分の加工速度で、加熱温
度180℃で熱固定を行つて濾布を得た。この濾布
の伸び率を測定すると3.5%であつた。
次に、上記濾布を有効幅が1200mmで長さ5670mm
に裁断して経糸が長手方向になるように縫合して
第1図に示すエンドレス濾布に加工し、第2図に
示すベルトプレス型脱水機にかけ化学工場の活性
汚泥設備から発生する余剰汚泥を対象とする固液
分離を行なつた。この汚泥に含まれている粒子の
大きさは1〜80μmで、またその濃度は10000
mg/である。初期の装置の周長は5740mmで、エ
ンドレス濾布は平均1.2%引き伸ばされた状態で
セツトされていた。濾布の走行速度は20m/分一
定で行なつた。運転開始720時間後の処理量は、
固形成分が約30Kg/時であり、固形成分の回収率
は約96%であつた。これらは運転開始直後とほと
んど変わらなかつた。またこの間のエンドレス濾
布の蛇行や、たるみは見られず、装置の周長の調
整は行なわず5740mmのままであつた。720時間経
過後にエンドレス濾布を外して自然乾燥後の長さ
を測定したら、0.5%長くなつている程度でほと
んど不可逆の変形が生じていなかつた。
実施例 2 実施例1とほぼ同じ濾布であるが、テンター機
において幅方向に1%収縮させ長手方向に2%伸
ばす張力をかけて8m/分の加工速度で加熱温度
180℃で熱固定を行つて濾布を得た。この濾布の
伸び率を測定すると5%であつた。
次にこの濾布を実施例1と同じ寸法でエンドレ
ス濾布に加工し、同じ装置で同じ余剰汚泥を対象
とする固液分離を行つた。初期の装置周長は5740
mmでエンドレス濾布は平均1.2%引き伸ばされた
状態でセツトされていた。運転開始後24時間で濾
布がややたるんだので、周長を15mm長くした。さ
らに48時間でたるみが見られたのでさらに周長を
15mm長くした。これ以後は運転開始後720時間迄
周長の調整は不要であつた。720時間後の処理量
は、固形成分が約29Kg/時であり固形成分の回収
率は約94%であつた。これらは、運転開始後とほ
とんど変わらなかつた。720時間後にエンドレス
濾布を外して自然乾燥後の長さを測定したら1.5
%長くなつていた。不可逆の変形が少し生じてい
た。このように、効果的には実施例1よりもやや
劣るが、略満足できる結果が得られた。
実施例 3 ポリエステルを島成分とし、ポリスチレンを海
成分とする18芯の多芯複合繊維を紡績してなる
20/2Sの紡績糸を緯糸とし、単糸繊度が5デニ
ールのものを30本束ねた仮撚加工糸を経糸とし、
緯糸が30本/cm、経糸が40本/cmである5枚朱子
織物を得た。
次にトリクロールエチレンを溶媒として上記緯
糸の海成分を取り除き、緯糸が太さ3μmの極細
繊維の束からなる織物を得た。
次に上記織物を起毛機にかけ、主として緯糸を
経糸方向に起毛して立毛数が約1000本/mmの濾層
を構成した起毛織物を得た。
次に、この起毛織物をウレタンエマルジヨンを
含む溶液に含浸し、圧搾したあと、長さを4%伸
ばす張力をかけて110℃で乾燥後190℃の熱風下で
熱固定を行なつた。次いでサーキユラー装置内で
湯ぬりを行ない、余分なウレタンを除去したのち
乾燥して濾布を得た。この濾布の伸び率は3%で
あつた。
実施例1と同様に同一寸法でエンドレス濾布に
加工し同一装置で同一余剰汚泥を対象に固液分離
を行なつた。処理状況は実施例1とほとんど同様
極めて良好で、720時間経過後の処理量は固形成
分が約30Kg/時で回収率は約96%であつた。ま
た、この間の周長調整は全く行なわなかつた。
720時間経過後のエンドレス濾布を外して自然乾
燥後の長さを測定したら、0.4%程度長くなつて
いる程度でほとんど不可逆の変形が生じていなか
つた。
比較例 比較のために、実施例1の濾布でテンター機に
かける前のものをエンドレス濾布にて加工して、
実施例1と同じベルトプレス型脱水機にかけて、
同じ余剰汚泥を対象に固液分離を行なつた。つま
り従来の伸び率の高い濾布である。濾布の有効幅
は1200mm、長さ5670mmで実施例1と同じ寸法にし
た。初期の装置の周長は5740mmでエンドレス濾布
は平均1.2%引き伸ばされた状態にセツトされた。
濾布走行速度20m/分で運転開始後約12時間でエ
ンドレス濾布のたるみが大きくなり、濾布の安定
走行がむづかしくなつたので周長を30mm長くし
た。さらに24時間後には再びたるみが大きくな
り、濾布が蛇行し、片方のゴムベルトの穴とピン
との噛合いが悪くなり、左右のゴムベルトの穴の
位相がズレだした。このため周長をさらに30mm長
くした。さらに36時間後に再びエンドレス濾布が
たるみ、左右のゴムベルトの穴の位相がズレだし
たため、さらに20mm周長を長くしたが、ゴムベル
トの穴が変形しピンと穴と噛合いが左右とも悪く
なり、ゴムの穴から亀裂が生じ破損を生じた。こ
のため運転開始後3日で運転不能になつた。な
お、このエンドレス濾布を外して自然乾燥して2
日後の寸法を測定したら、長さで3%伸びてお
り、不可逆の変形が大きかつた。
[発明の効果] この発明に係る方法においては、基材の経糸に
張力をかけた状態で熱固定するようにしたので、
経糸方向の伸び率が5%以下の濾布を容易に得る
ことができる。この伸び率を低く抑えることによ
り、濾布使用中の濾布の長手方向の寸法を安定化
することができ、使用中の濾布の不可逆な永久変
形を小に抑えることができる。したがつて運転ス
タート時に周長を決めれば、使用中には若干の周
長調整を加えるかあるいはその調整も全くなしで
安定した濾布の走行が得られる。このため濾布の
たるみや蛇行による濾布の損傷がなく、濾布の寿
命を長く保持でき、また装置の操作が容易とな
る。また、濾布の永久変形によつて処理性能すな
わち透水量や固形物の阻止率が運転中に変化する
こともなく、安定な処理性能も維持出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法により得られた濾布の
一実施態様を示す概略斜視図、第2図は本発明に
係る濾布を使用したベルトプレス型脱水機の概略
側面図である。 1,11……濾布、2……ゴムベルト、12…
…駆動ロール、13,14,15……ガイドロー
ル、16,17,18……圧搾ロール、19……
転写ドラム、20……固液、21……減圧吸引手
段、22……スクレーパ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 捲縮加工糸を経糸とし極細繊維の束を緯糸と
    した、合成繊維からなる朱子織物基材の表面を直
    接起毛することにより、該基材の表面に極細繊維
    の立毛層からなる濾層を形成し、前記起毛を行つ
    た後、基材に経糸方向の張力をかけ、該張力をか
    けた状態にて基材を熱固定することを特徴とする
    固液分離用濾布の製造方法。
JP61307695A 1986-12-25 1986-12-25 固液分離用濾布の製造方法 Granted JPS63162011A (ja)

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