JPH0330283B2 - - Google Patents

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JPH0330283B2
JPH0330283B2 JP29174286A JP29174286A JPH0330283B2 JP H0330283 B2 JPH0330283 B2 JP H0330283B2 JP 29174286 A JP29174286 A JP 29174286A JP 29174286 A JP29174286 A JP 29174286A JP H0330283 B2 JPH0330283 B2 JP H0330283B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電解コンデンサ用アルミニウム陽極箔
に関する。詳しくは、0.007〜0.2%(以下、特記
しない限り、全ての重量百分率を表わす)の鉄、
0.009〜0.2%の珪素を含み、チタン含有量が
5ppm以下であり、マグネシウム、マンガン、銅、
亜鉛およびニツケルの含有量がそれぞれ30ppm以
下であり、かつ、純度が99.6〜99.98%であるア
ルミニウムからなり、99.99%以上の純度のアル
ミニウムからなる陽極箔と同等の電解箔特性を有
する電解コンデンサ用アルミニウム陽極箔に関す
る。 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔は、従来
から、高純度の2次電解アルミニウム(三層電解
法で製造した精製アルミニウム、純度99.99%以
上)を素材としたアルミニウム箔を表面処理して
製造されている。 その代表的な方法によれば、2次電解アルミニ
ウムのスラブを熱間圧延で約5mmの厚さまで圧延
し、次いで冷間圧延で約0.5mmの箔地となし、さ
らに冷間の箔圧延により所望の厚さの箔とする。
箔の厚さは用途により異なるが、通常、100V以
下の低圧コンデンサ用は60〜90μ内外、150V以上
の高圧コンデンサ用は100μ内外である。箔は次
いで表面に凹凸を与えて実質的な表面積を増加さ
せるため、エツチングしたのち陽極酸化して表面
に誘電体皮膜を形成させ、陽極用アルミニウム箔
とする。表面処理の条件も箔の用途により異なる
が、通常、エツチングは塩化物水溶液または硫
酸、硝酸あるいは燐酸等の添加剤を含んだ塩化物
水溶液中で、交流または直流電流による電解エツ
チングが行なわれる。 また、陽極酸化はアンモニウムを含む硼酸また
は燐酸の水溶液中で行なわれる。 この従来法による陽極アルミニウム箔の製造
は、素材として2次電解アルミニウムを必要とす
るが、2次電解アルミニウムは1次電解アルミニ
ウム(アルミナの電解により製造されるアルミニ
ウム)に比較して著しく高価であり、従つて、こ
れから製造されるアルミニウム箔も必然的に高価
なものとならざるを得ない。 陽極用アルミニウム箔の製造に1次電解アルミ
ニウムを使用できない理由は、2次電解アルミニ
ウムは99.99%以上の純度をもつのに対して、1
次電解アルミニウムは最高でも99.9%の純度しか
ないことによる。 すなわち、1次電解アルミニウム中には、鉄、
珪素、銅、チタンなどの不可避的不純物が通常
0.1〜0.4%程度含有されており、これらの元素は
アルミニウム陽極箔の静電容量を減少させるだけ
でなく、漏れ電流を増大させることになるからで
ある。 しかして一般に、アルミニウム陽極箔中、鉄お
よびチタンの含有量はそれぞれ0.001%以下、珪
素および銅の含有量はそれぞれ0.005%以下であ
ることが推奨され、このため、陽極用アルミニウ
ム箔には、著しく高価ではあるが、不純物量の極
めて少ない2次電解アルミニウムを素材として用
いざるを得ないのが現状である。 本発明者らは1次電解アルミニウムを素材とし
て、2次電解アルミニウムで製造された高純度の
アルミニウム陽極箔と同等の電解箔特性を有する
アルミニウム陽極箔を得るべく、電解箔中の不純
物元素量と静電気容量等の電解箔特性との関係に
つき鋭意研究した結果、アルミニウム陽極箔中の
チタン含有量が極微量であれば、従来、電解箔特
性に悪影響を及ぼすと考えられていた鉄、珪素、
銅などの不純物元素が箔中に少量存在していても
電解箔特性は低下しないという新規な知見を得
た。 そこで、実際に、種々の純度の1次電解アルミ
ニウム地金よりチタンを分離除去したアルミニウ
ムを素材として陽極箔を製造し、この陽極箔の電
解箔特性を測定したところ、この陽極箔は2次電
解アルミニウム地金より製造される陽極箔と同等
の電解箔特性を有することを見出し、本発明に到
達した。 また、1次電解アルミニウム地金よりチタンを
分離除去して陽極箔素材用アルミニウムを製造す
るには、アルミニウム溶湯にホウ素を添加し、溶
湯中のチタンをチタン−ホウ素化合物として分離
除去すればよいことも見出した。 即ち本発明の目的は、1次電解アルミニウムと
殆ど同程度のアルミニウム純度でも、2次電解ア
ルミニウムより製造される陽極箔と同等の電解箔
特性を有する電解コンデンサ用アルミニウム陽極
箔を提供することに存し、しかしてこの目的は、
0.007〜0.2%の鉄、0.009〜0.2%の珪素を含み、
チタン含有量が5ppm以下であり、マグネシウム、
マンガン、銅、亜鉛およびニツケルの含有量が
夫々30ppm以下であり、かつ、純度が99.6〜
99.98%であるアルミニウムからなる電解コンデ
ンサ用アルミニウム陽極箔によつて達成される。 次に本発明につき詳細に説明する。 本発明のアルミニウム陽極箔においては、チタ
ン含有量を5ppm以下とすることが必要である。
チタン含有量が多いほど陽極箔の静電容量は低下
するが、とくにその量が5ppmを越えると、チタ
ンは鉄、珪素とともに洩れ電流特性、箔の耐圧
性、耐熱性等の電解箔特性に悪影響を与える。そ
こで、チタン含有量は5ppm以下、好ましくは
3ppm以下とする。 本発明において、鉄および珪素は箔中のチタン
含有量が5ppm以下であれば、通常の1次電解ア
ルミニウム地金中の含有量と同程度、箔中に含有
されていても、電解箔特性に特に悪影響を与える
ことはない。しかし、箔中の鉄あるいは珪素の含
有量が、それぞれ0.2%を越えると、十分な静電
容量が得られなくなるので、箔中の鉄含有量は
0.007〜0.2%、好ましくは0.03〜0.2%、さらに好
ましくは0.03〜0.1%であり、珪素含有量は0.009
〜0.2%、好ましくは0.01〜0.2%、さらに好まし
くは0.01〜0.1%とする。 1次電解アルミニウム地金中に含まれるその他
の不純物としては、マグネシウム、マンガン、
銅、亜鉛、ニツケル、クロムあるいはバナジウム
などがあり、これらの元素も99.6%以上の純度の
1次電解アルミニウム地金中に含有されている量
程度であれば問題ないが、その含有量が多いと箔
の静電容量を低下させる。 従つて、本発明の箔におけるマグネシウム、マ
ンガン、銅、亜鉛、ニツケルの含有量については
それぞれ30ppm以下とする。また、クロムおよび
バナジウムについてはそれぞれ20ppm以下、とく
に10ppm以下とすることが好ましい。 ホウ素はアルミニウムの不可避的不純物ではな
いが、アルミニウム溶湯中のチタンを除去する際
に、溶湯中にホウ素を添加するので、この結果、
陽極箔中に少量のホウ素が含有されることにな
る。ホウ素は電解箔の特性に好影響を及ぼすこと
はないので、その含有量は通常30ppm以下、とく
に20ppm以下とすることが望ましい。 本発明の陽極箔は主に、1次電解アルミニウム
地金を素材として製造される。 1次電解アルミニウムはその不可避的不純物と
して通常、0.02〜0.2%の鉄、0.02〜0.2%の珪素、
0.001〜0.004%(10〜40ppm)のチタン、0.0005
〜0.003%(5ppm〜30ppm)のクロム及びバナジ
ウム、0.003%(30ppm)以下の銅などを含有し
ている。前述のように、これらの不純物元素はそ
の含有量が多すぎると陽極箔の特性に悪影響を与
えるため、素材としては可及的に純度の高い1次
電解アルミニウム地金を用いることが望ましい
が、余り純度の高い1次電解アルミニウム地金を
入手することも困難である。そこで本発明におい
ては、99.6〜99.98%(鉄含有量0.007〜0.2%、珪
素含有量0.009〜0.2%)、好ましくは99.6〜99.95
%(鉄含有量0.03〜0.2%、珪素含有量0.01〜0.2
%)、さらに好ましくは99.8〜99.95%(鉄含有量
0.03〜0.1%、珪素含有量0.01〜0.1%)の純度の
アルミニウム地金を素材として使用する。この場
合、素材として使用する1次電解アルミニウムの
純度が低い場合には、これに少量の2次電解アル
ミニウムを配合し、その純度を高くしても良い。 本発明の陽極箔を製造するには、まず、上記純
度のアルミニウムからチタンを分離除去し、チタ
ン含有量を5ppm以下、好ましくは3ppm以下とす
る。 チタンを除去するには、750〜800℃のアルミニ
ウム溶湯にホウ素を添加してアルミニウム中のチ
タンとホウ素との化合物を生成させ、次いで溶湯
を2〜24時間静置することによりチタン−ホウ素
化合物を溶湯下部に沈降させ、溶湯の上澄部分を
採れば良い。この場合、溶湯を静置する代りに、
遠心分離機により溶湯中のチタン−ホウ素化合物
の沈降を促進させても良い。 溶湯に添加するホウ素としては、アルミニウム
−ホウ素母合金またはホウ弗化カリウムを用いる
ことが好ましい。 また、アルミニウム溶湯からチタンを除去する
方法としてアルミナの電解還元槽における電解浴
中にホウ素を添加し、還元槽下部に形成されるア
ルミニウムメタル層でチタン−ホウ素化合物を形
成させ、同様にアルミニウムメタルからチタンを
分離する方法を採用することもできる。電解浴中
に添加するホウ素としては三酸化ホウ素が好まし
い。 アルミニウム溶湯中にホウ素を添加すると、溶
湯中に含有されるバナジウム、クロムなどの不純
物元素もホウ素との化合物を生成するので、チタ
ンと同様に溶湯下部にこれを沈降させることによ
りこれらの不純物元素も溶湯より除去することが
できる。 溶湯に添加するホウ素量はアルミニウム溶湯中
に含有されるチタン、バナジウムおよびクロムの
総重量に対し、ホウ素として通常0.4〜1.0倍量で
ある。 アルミニウム溶湯からチタンを分離除去したの
ち、縦型または横型の半連続鋳造法によりスラブ
を鋳造し、次いで、このスラブから熱間圧延、冷
間圧延、さらに箔圧延により厚さ60〜120μの箔
を製造する。 本発明においては、溶湯から箔を製造するにあ
たり、2個の回転する鋳造用ロールまたは走行す
る1対の鋳造溶ベルトなどの駆動鋳型間に配置さ
れたノズルを経て上記駆動鋳型間にアルミニウム
溶湯を導入する箔の製造法、いわゆる直接連続鋳
造圧延法により、溶湯から直接厚さ3〜25mmの板
を鋳造し、次いで、冷間圧延、箔圧延により60〜
120μの厚さの箔を製造することができる。この
2個の回転するロールまたは走行する1対のベル
トを鋳型とする直接連続鋳造圧延法そのものは
3C法、ハンター法あるいはハゼレー法として知
られているが(例えば特許第243465号、第247991
号、第293449号参照)、この直接連続鋳造圧延法
により鋳造された板から箔を製造すれば、熱間圧
延を経ずに冷間圧延のみによつて箔にまで圧延す
ることができる。この方法によれば箔中の不純物
元素による晶出物の量が少なく、かつ、そのサイ
ズも小さくなるので箔の電解箔特性、特に洩れ電
流特性が良好となるという利点がある。この場
合、鋳造速度は0.8〜1.4m/分、溶湯温度は680
〜710℃が適当である。 このようにして製造したアルミニウム箔は、焼
鈍処理により軟化させたのち、エツチング処理を
施して箔表面の実質表面積を拡大し、さらに、こ
れに陽極酸化処理を施して表面に誘電体皮膜を形
成させ、アルミニウム陽極箔とする。 以上、詳細に説明したように、本発明によれ
ば、99.6〜99.98%純度のアルミニウム地金を素
材として用いても、99.99%以上のアルミニウム
純度を有する陽極箔と同等の電解箔特性を有する
アルミニウム陽極箔を提供することが可能であ
る。 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例によつて限定されるものではない。 実施例1〜8および比較例1〜5 表1に示す番号1〜8の各種純度のアルミニウ
ム地金500Kgをそれぞれガス炉で溶解し、よく乾
燥させた塩素と窒素の混合ガスを750℃の溶湯中
に3分間吹きこみ、脱ガス処理を行なつた。 次いで、番号1〜7の溶湯にホウ素としてアル
ミニウム−ホウ素母合金(ホウ素含有量3%)
400gまたはホウ弗化カリウム250gを添加し、溶
湯を十分撹拌した後、2時間以上静置してホウ素
−チタン化合物を溶湯下部に沈降させた。 こののち、番号1〜6のガス炉の上部溶湯を採
り、これを直接連続鋳造圧延法に従つて半径30cm
の2個の回転するロール間に導入し、鋳造速度1
m/分で厚さ6mmの板を鋳造した。一方、番号7
のガス炉については、同様にその上部溶湯を採
り、これを縦型半連続鋳造方法により断面32cm×
70cmのスラブを鋳造し、これを450〜500℃の熱間
圧延により厚さ6mmの板とした。番号8の溶湯に
ついては、脱ガス処理を行なつた後、ホウ素添加
処理を省略して直接連続鋳造圧延法に従つて同様
に厚さ6mmの板を鋳造した。次いでこれらの板を
冷間圧延および箔圧延により最終的に65μの箔と
した。 このようにして製造したアルミニウム箔の組成
および成分量(ppm)を同じく表1に示す。 その後これらのアルミニウム箔を真空中、350
℃で2時間焼鈍し、焼鈍後の箔に下記条件でエツ
チング処理を施した。 エツチング処理条件 エツチング液:6%塩酸、0.3%硝酸、0.1%リン
酸および0.01%硫酸からなる混合水溶液 エツチング温度:52±1℃ 電流密度(交流):75A/dm2 エツチング時間:2分 エツチング処理後、これらの箔を洗浄し、次い
でそれぞれ100mm×150mmの大きさの2枚の箔Aお
よびBに切断し、箔AおよびBに下記条件で化成
処理を施し、箔表面に酸化アルミニウムの誘電体
皮膜を形成させた。 化成処理条件 化成液:ホウ素100g+28%アンモニア水3.5ml+
純水1 化成温度:70℃ 化成時間:20分 化成電圧:15V この後、誘電体皮膜を形成させた2枚の箔Aお
よびBを20℃の5%ホウ素アンモン水溶液中に移
し、交流ブリツジにより静電容量を測定した。 実験例番号4、6および7では、1枚の箔Aに
ついて洩れ電流値も測定した。 これらの結果を実施例1〜8として表1に示
す。 また、比較のため、各種純度のアルミニウム溶
湯からホウ素添加によるチタンを分離除去を省略
した以外は上記実施例と全く同様に陽極箔を製造
し、その静電容量を測定した。(実験例番号13に
ついては洩れ電流値も測定した。) その結果を比較例1〜5として表1に示す。 なお、実験例番号1、2、8および9では素材
として1次電解アルミニウム地金と2次電解アル
ミニウム地金とを混合したものを、比較例5では
2次電解アルミニウム地金を、そして他は全て1
次電解アルミニウム地金を用いた。 表1から明らかなように本発明の陽極箔は、1
次電解アルミニウムを素材としてもチタン含有量
が5ppm以下であれば、2次電解アルミニウム地
金を素材とした陽極箔と同等の静電容量を示す。
また、直接鋳造圧延法により製造した薄板を基材
として箔を製造し、かつ、箔中のホウ素量を少な
くすれば、本発明の陽極箔の洩れ電流特性は向上
し、2次電解アルミニウム地金を素材とした陽極
箔と同等の性能を有する。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 0.007〜0.2%の鉄、0.009〜0.2%の珪素を含
    み、チタン含有量が5ppm以下であり、マグネシ
    ウム、マンガン、銅、亜鉛およびニツケルの含有
    量がそれぞれ30ppm以下であり、かつ、純度が
    99.6〜99.98%であるアルミニウムからなる電解
    コンデンサ用アルミニウム陽極箔。 2 特許請求の範囲第1項に記載のアルミニウム
    陽極箔において、アルミニウム中の鉄含有量が
    0.03〜0.2%、珪素含有量が0.01〜0.2%である電
    解コンデンサ用アルミニウム陽極箔。 3 特許請求の範囲第2項に記載のアルミニウム
    陽極箔において、アルミニウム中の鉄含有量が
    0.03〜0.1%、珪素含有量が0.01〜0.1%である電
    解コンデンサ用アルミニウム陽極箔。 4 特許請求の範囲第1〜3項のいずれか1つに
    記載のアルミニウム陽極箔において、アルミニウ
    ム中のチタン含有量が3ppm以下、クロムおよび
    バナジウム含有量がそれぞれ20ppm以下である電
    解コンデンサ用アルミニウム陽極箔。 5 特許請求の範囲第4項に記載のアルミニウム
    陽極箔において、アルミニウム中のクロムおよび
    バナジウム含有量がそれぞれ10ppm以下である電
    解コンデンサ用アルミニウム陽極箔。
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