JPH0331793B2 - - Google Patents
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- JPH0331793B2 JPH0331793B2 JP7662786A JP7662786A JPH0331793B2 JP H0331793 B2 JPH0331793 B2 JP H0331793B2 JP 7662786 A JP7662786 A JP 7662786A JP 7662786 A JP7662786 A JP 7662786A JP H0331793 B2 JPH0331793 B2 JP H0331793B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、鋼板表面にNi−Fe電気合金メツキ
層とSnメツキ層を施し、加熱溶融(メルト)処
理後クロメート被膜処理を施して、Ni含有率が
10〜30%(重量%)のNi−Fe合金層を片面当り
50〜500mg/m2施した耐食性、溶接性及び塗装性
能にすぐれたSn系メツキ鋼板の製造方法に関す
るものである。 〔従来の技術〕 鋼板にNi−Fe合金メツキ層のSnメツキ層を施
し、加熱溶融処理(メルト処理)とクロメート処
理を施すSn系メツキ鋼板は、特開昭60−17099号
公報、特開昭60−29484号公報等で開示されてい
る。 しかしながら、これらの公報は、耐食性、溶接
性にすぐれた(Ni−Fe)電気合金下地メツキ層
を有するSn系メツキ鋼板を効率的かつ安定して
製造する方法に関しては何ら言及されていない。
例えば、特開昭60−17099号公報は、Ni−Fe電気
メツキの厚さと合金組織、Snメツキ厚さ、クロ
メート被膜量等について記載されているが、これ
らの製品を効率的に安定して製造する方法につい
ては何ら詳述されていない。 又、他の公報についても同様である。またこれ
までの公知の製造法にしたがつてSn系メツキ鋼
板を製造しても必ずしも安定して良好な性能が得
られず、特に、耐食性、溶接性及び塗装性能に対
して、重要な影響を与えるNi−Fe電気合金メツ
キ層が安定して一定比率のNi含有率の合金組織
を工業的に長期間連続して製造する事が困難であ
つた。そのため、上記性能のばらつき或いは外観
が不良等の現象がしばしば発生する問題があつ
た。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、従来のNi−Fe電気合金下地メツキ
層とSnメツキ層を設け、加熱溶融処理(メルト
処理)及びクロメート被膜処理を行なうSn系メ
ツキ鋼板の製造において、Ni含有率を安定して
効率的に連続生産可能なNi−Fe電気合金下地メ
ツキ層が得られ耐食性、溶接性、塗装性能及び外
観性に優れたSn系メツキ鋼板を安定して製造す
る事を目的とした製造法を提供するものである。 〔問題点解決のための手段〕 上記の問題点を解決するNi−Fe電気合金メツ
キ下地被覆層とSnメツキ層及びクロメート処理
層を有するSn系メツキ鋼板の製造方法として、
種々検討を行なつた結果、鋼板表面に、PH1.0〜
3.0,Ni及びFeの金属イオン濃度30〜120g/,
NiとFeイオンの重量比率が、0.40≦Ni++/Ni++
+Fe++≦0.80、Cl-及びSO4 --イオン濃度の和が
45〜160g/で、かつCl-イオン濃度が20〜120
g/,Fe++イオン濃度が0.5g/以下、
H3BO310〜50g/を含有する水溶液中で、Ni
金属とFe金属からなる電極でかつNi電極の面積
比率が、 (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率で、構成さ れた可溶性電極を用いて、鋼板にNi含有率10〜
30%、片面当りの付着量50〜500mg/m2のNi−Fe
電気合金メツキ層を施し、水洗した後片面当り付
着量が500〜2500mg/m2のSnメツキ層を施し、加
熱溶融処理(メルト処理)後に、片面当りの付着
量が5〜50mg/m2のクロメート被膜層を施す耐食
性、溶接性及び塗装性能にすぐれたSn系メツキ
鋼板の製造法である。 〔作用〕 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明において、通常の製鋼工程、圧延工程、
焼鈍工程を経て製造された鋼板をメツキ原板とし
て使用する。さらにメツキ原板は通常の電気メツ
キ鋼板製造工程において施される電解脱脂、酸洗
等によつて表面清浄化と活性化処理が行われ、本
発明におけるNi−Fe電気合金メツキ下地処理が
施される。 本発明においては、重量%でNi含有率10〜30
%のNi−Fe合金下地メツキ層を片面当りの付着
量で50〜500mg/m2鋼板表面に設ける事が、その
後のSnメツキ、クロメート処理を施したSn系メ
ツキ鋼板にすぐれた性能特性が得られる。 然しながら、Ni−Fe電気メツキ層を上記の如
きNi含有範囲で、工業的に安定して製造する事
は困難であり、またその工業的製造法に関する技
術、特に広巾の鋼板ストリツプ(例えば、板巾
500〜1800mm巾のコイル)に対する電気メツキ法
による製造技術において、何ら詳細に検討されて
いない。 すなわち、電解メツキ浴中に含有されるFe++
イオンが酸化してFe+++イオンに変化され易いた
めメツキ浴組成、電解効率等が変動し易く、メツ
キ層の合金化比率或いはメツキ付着量を所定の値
に長期間に亘つて安定して維持する事は困難であ
る。 また、電気メツキに使用される電極に関して
も、工業的連続生産を対象とした場合、従来から
必ずしもメツキ浴組成のNi、Feの各イオンを一
定濃度に維持すると同時に、メツキ層組成を一定
に維持するための適切なものがなかつた。 例えば、チタンに白金をクラツド或いはメツキ
を行なつた不溶解性電極を使用した場合は、メツ
キ浴中への金属イオンの補給を頻繁に行なつて
も、Fe++イオンのFe+++への酸化が電極表面で激
しく起るため、メツキ浴濃度を一定に維持する事
が困難である。従つて、メツキ層組成のばらつ
き、電解効率の変動等によつて付着量のばらつき
も大きくなる問題があつた。 また、可溶性電極の場合は、メツキ浴組成とほ
ぼ同一組成のNi−Fe合金電極に製造するのが困
難であり、同時にメツキ浴中で必ずしも均一に電
解されにくく、穿孔腐食状に溶解されたり、メツ
キ浴中のFe++イオン濃度が増加するなど多くの
問題点を発生する。その結果、メツキ浴濃度とメ
ツキ層組成を安定して一定比率に保つ事は極めて
困難である。 従つて、本発明においては、上記のような問題
点を解決するため、PH1.0〜3.0、Ni及びFeの金属
イオン濃度30〜120g/、NiとFeイオンの重量
比率が、 0.40≦Ni++/Ni+++Fe++≦0.80、Cl-及び
SO4 --イオン濃度の和が45〜160g/で、かつ
Cl-イオン濃度が20〜120g/,Fe++イオン濃
度が0.5g/以下、H3BO310〜50g/を含有
する水溶液中で、Ni金属とFe金属からなる電極
でかつNi電極の面積比率が、 (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率のメツキ浴 で、Ni−Fe電気メツキを施すものである。 本発明の電気メツキ浴において、先ずPHを1.0
〜3.0に規定する。PHが1.0未満では電解処理にお
いてH2ガスの発生が著しく、電解効率を低下す
る。また、PHが3.0をこえると、水酸化鉄の沈澱
が始まり、メツキ浴中のFe濃度が一定に維持す
る事が困難になり、メツキ面に水酸化鉄の押疵を
発生する。従つて、電気メツキ浴のPHは1.0〜3.0
に規制した。好ましいのは1.5〜2.5である。 また、メツキ浴中のNiとFeの金属イオン濃度
が総和で30〜120g/、またNiとFeイオンの重
量比率が0.4≦Ni++/Fe+++Ni++≦0.80に規制し
た。この規制は、Sn系メツキ層の下地処理層と
してNi濃度が10〜30%のNi−Fe合金メツキ層を
安定して得るための濃度、上記イオン比率であ
る。 まず、NiおよびFeイオン全濃度が30g/未
満の低濃度にあると、メツキ浴中の各イオンの若
干の濃度変化によつて、メツキ層組成の変化が大
きくなり、一定濃度組成の合金層組成を得ること
が困難になる。またNiおよびFeイオン濃度が120
g/をこえると高濃度ではメツキ浴中の各イオ
ンに若干の濃度変化が生じた場合所定のメツキ層
組成が得られ難くなるとともに、メツキ浴の持ち
出し量が増加するので経済的でない。好ましい範
囲は50〜100g/である。さらに本発明はNi含
有量10〜30%の組成のNi−Fe合金層を得るため、
Ni++イオンとFe++の比率が重要である。 メツキ層中のNiが100%の場合には、メツキ浴
中のNiイオンの含有比率を0.40に、またNiが30
%の場合には、Niイオンの含有比率を0.80に維持
する事が必要である。従つて、メツキ層中のNi
含有率を10〜30%に維持するには、0.4≦Ni++/
Ni+++Fe++≦0.80の範囲に維持する事が必要で
ある。特に、すぐれた特性をSnメツキ鋼板を得
るためには、Ni含有率15〜25%のNi−Fe合金メ
ツキ層が好ましく、メツキ浴中のイオン比率も
0.55≦Ni++/Fe+++Ni++≦0.75の範囲が好まし
い。上記のような範囲に金属イオン濃度を規制す
る事によつて、10〜30%Ni組成のNi−Fe合金メ
ツキ層が得られ、Snメツキ後の各種性能のばら
つきが少なく、安定した高性能が確保できる。さ
らにまたCl-イオン及びSO4 --の陰イオン全濃度
が5〜160g/でかつCl-イオン濃度を20g/
〜120g/の範囲に維持する事が必要である。 これは、Cl-とSO4 --イオンの全濃度が45g/
未満では、メツキ浴の伝導度が低下し、所定量
の付着量を得るための電気量が多くなる。また、
その全濃度が160g/をこえるとメツキ浴の伝
導度向上効果が飽和するとともに、メツキ浴によ
る腐食性が増加し、メツキ機器等の損傷が生じ
る。この範囲で好ましいのは70〜120g/であ
る。また、Cl-イオン濃度の20g/以上はNi金
属とFe金属で構成された可溶性電極が電解処理
時に均一に溶解して、メツキ浴中へのNi++及び
Fe++イオンの供給を均一に行なうとともに、均
一な穿孔腐食状の溶解によつて電極の不均一消
耗、破損によるメツキ組成、付着量のばらつきを
防止する効果がある。好ましいのは35g/以上
のCl-イオンがメツキ浴中に含有される時である。 またCl-イオン濃度が過大すぎると、メツキ浴
の腐食性が増大し、メツキ機器の損傷が生じ、メ
ツキ浴からのフエーム、ミスト等が発生するな
ど、作業環境上好ましいものではない。さらに、
またメツキ層に対しても、電極と対向して電解処
理が施され、メツキ終了後水洗されるまでの間に
接触するメツキ浴によつて溶解され、メツキ組成
のばらつき、ピンホール生成量の増加等がみられ
る。 而して、その上限は120g/以下、好ましく
は70g/以下である。さらに、Cl-イオンはこ
れら陰イオンの重量比率でCl-/Cl-+SO4 --≦
0.8以下、好ましくはCl-/Cl-+SO4 --≦0.6以下
でミスト、フエーム、装置の腐食等の問題を抑制
する。さらに、Fe+++イオン量を0.5g/以下に
規制する。Fe+++イオンが0.5g/をこえるメツ
キ浴では電解効率の低下が著しく、メツキ組成に
変動がみられる。 さらに本発明は、メツキ浴中に10〜50g/の
範囲のH3BO3を添加する。10g/未満の
H3BO3の含有量はNi、Feの水酸化物、或いは酸
化物が析出され易くなり、Ni−Fe合金メツキ層
のメツキ密着性が劣化する。また、50g/をこ
える添加量はその効果が飽和し、経済性及びメツ
キ浴への溶解が困難になる。さらに本発明は、メ
ツキ浴中のNi、Fe金属イオン濃度を安定して維
持し、メツキ浴中のFe+++イオンの増加を防止す
るとともに、メツキ層組成を安定して一定化する
ため、次の条件で構成される可溶性電極を使用す
る。 すなわち、Ni金属とFe金属からなる電極の鋼
板表面に対向する面積比率が (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率からなる可 溶性電極を使用する。一般には、合金メツキ層を
得るために可溶性電極を使用する場合には、メツ
キ層中の合金組成に対応して、同一組成の合金電
極或いは鋼板に対向した面積が同比率の各合金元
素を配列した電極が用いられる。しかしながら、
従来の電極では本発明の上記のような本発明のメ
ツキ浴を用いる場合、長期連続メツキ作業におい
て、安定してメツキ浴中のNi++イオン及びFe++
イオン濃度を維持できず、かつ鋼板ストリツプ表
面の巾方向及び長さ方向を含めて、安定して所定
の含有率を有するNi−Fe合金メツキ層が得られ
ない問題があつた。 この問題点を解決して、常に安定したメツキ浴
中の金属イオン濃度を維持し、メツキ組成を安定
化する対策について種々検討した結果、電気メツ
キ作業時の電解によるNi電極とFe電極の各々の
溶解速度と面積比率を対応させる事によつて、常
に安定してメツキ浴中の金属イオン濃度及びメツ
キ層の合金化比率を維持しうる事を見出した。 すなわち、前記の如く、その面積比率が1.3未
満の場合は、Fe電極からFe++イオンの電解量が
多くなりすぎ、10%以上のNi含有率のNi−Fe合
金層を連続的に安定して得る事が困難にある。 また、この面積比率が1.7をこえるとNi電極か
らのNi++イオンの供給量が多くなりすぎ、30%
以下の含有率を有するNi−Fe合金層を連続的に
安定して得る事が困難となる。したがつて、Ni
電極とFe電極の各々の鋼板ストリツプ表面に対
向している面積比率が、 (1.3〜1.7)(好ましくは1.4〜1.6) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率の電極を用 いる。 さらに、この電極を電気メツキ槽に設ける方法
であるが、上記の如きNi電極とFe電極がその規
制された面積比率に応じて設けられる。すなわ
ち、鋼板ストリツプに対向して、第1図に示すよ
うに短冊状のNi金属材と鋼板の板巾方向に、上
記面積比になるように数枚配列に配置してもよ
い。第1図においてA=10mm、B=70mm、C=80
mm、D=1800mm、E=880mmである。又第4図に
示すように、短冊状の一つの電極板1において、
Ni材と鉄材を上記面積比に配列して、この電極
板を鋼板ストリツプの板巾方向に数枚配列しても
よい。 特に、第4図に示すように、チタン、タンタ
ル、ニオブ、ジルコンの酸溶液に対する耐酸性に
すぐれた基板4を使用し、この基板4にNi材と
鉄材を、上記面積比を維持するように接合せしめ
た電極1を、鋼板ストリツプ3の板巾方向に併行
して数枚配列せしめる方法でもよい。該方法の場
合は、電解により溶解した電極からのNi++及び
Fe++イオンがメツキ浴中で均一に混合し易く、
メツキ層組成の板巾方向及び長さ方向のばらつき
が少なくなるためである。 而して、該方法で得られるNi−Fe電気合金メ
ツキ層は、Ni含有量10〜30%、また付着量は50
〜500mg/m2に規制する。これらの規制は、Ni−
Fe合金メツキ層に続いて施されるSnメツキ層と
の複合効果によつて得られるSn系メツキ鋼板の
耐食性、溶接性、塗装性能等の性能にすぐれた効
果を得るために規制される。 すなわち、Ni含有量が10%未満の場合は、Sn
メツキ層との複合効果、特にSnメツキ後の加熱
溶融処理(メルト処理)によつて生成されるNi
−Fe合金とSnとの反応によつて生成される合金
層が粗雑であり、Sn系メツキ鋼板の耐食性向上
効果が得られない。また、Ni含有率が30%を超
える場合は、Ni−Fe合金とSnとの反応によつて
生成される合金層は均一緻密であるが、その生成
量が多くなりすぎ、加工によつて合金層にクラツ
クが生成するため耐食性を劣化する。 また、本発明のSn系メツキ鋼板は、塗装され
て使用される用途が多いが、塗装焼付け処理によ
つて加熱溶融処理によつて生成されるNi−Fe合
金層とSnメツキ層との合金層が更に成長して、
合金化していないSnメツキ層(以下、残存フリ
ーSn層と称す)の量が、下地Ni−Fe合金メツキ
層のNi含有量が10〜30%の範囲をはずれると第
2図に示すように減少し易くなる。すなわち10%
未満の場合は、メルト処理によつて生成された合
金層が粗雑なため塗装焼付け処理によつて、鋼板
地鉄とSnとの反応を抑制する効果が少なく、ま
たNi含有量が30%をこえるとNi含有量が多くな
りすぎSnとの反応が促進され残存フリーSn層の
量が減少する。 これらの結果として、残存フリーSn層が少な
いと、クエン酸等が含有される内容物に対して
Snメツキ層による犠牲防食作用が減少し、穿孔
腐食を生じ易くなるなどの耐食性劣化をもたら
す。また、溶融点が低く、接触抵抗値の低いSn
メツキ層量の減少により溶接性が劣化するととも
に、塗装欠陥部等において前記のSnメツキ層に
よる犠牲防食効果の減少によつて塗装後耐食性の
劣化をもたらす。 従つて、本発明においては、Snメツキ層の下
地処理層としてのNi−Fe合金メツキ層のNi含有
量は10〜30%、好ましくは15〜25%の範囲に規制
する。 Baking後のFree−Sn残存量測定法は次の如く
である。 (Free−Sn量)=(Total−Sn量) −(Alloy−Sn量) Total−Sn量:蛍光X線で測定 Alloy−Sn量:Free−Sn量を電解剥離後Alloy−
Sn量を蛍光X線で測定 電解剥離条件:5%NaOH中0.8mg/cm3で電解剥
離 次いで、その付着量は片面当りの付着量で50〜
500mg/m2、好ましくは100〜300mg/m2である。
すなわち、50mg/m2未満の付着量は前記の耐食
性、溶接性等の性能向上の効果が得られず、また
500mg/m2をこえる場合にはNi−Fe合金が比較的
硬質なため、加工によつてクラツクが生成され耐
食性を劣化する。 尚、Ni−Fe合金のメツキ方法、メツキ層の組
成、付着量は前記の如く規制されるが、メツキ
浴、電極を構成するNi、Fe金属材等に不可避的
に含有される不純物、特にCo,S等がメツキ浴、
メツキ層に含有されても何ら本発明の効果を妨げ
るものではない。また、メツキ作業時のトラブル
等で、Ni、Feイオンのバランスがくずれた時等
においては、上記メツキ浴組成を満足する範囲で
塩化鉄、塩化ニツケル、硫酸鉄、硫酸ニツケル、
炭酸ニツケル等を補給して、メツキ浴のバランス
を維持してもよい。次いで、これらのNi−Fe系
合金下地メツキ層を施してから、水洗後にSnメ
ツキの上層メツキを行なう。このSnメツキ法は
その方法、電解処理条件等何ら規定するものでは
なく、現在ブリキの製造で広く用いられているフ
エロスタン浴、ハロゲン浴、あるいはその他の
Sn電気メツキ浴の何れを使用してもよい。 又、Snメツキ量は特に規定するものではない
が、低Sn付着量の場合に、下層のNi−Fe系合金
下地被覆層の効果によつて、均一緻密な合金層の
生成、フリーなSn被覆層の確保、Sn被覆層の均
一電着性の向上により、すぐれた耐食性、溶接
性、耐食寿命の延長を計るものであるから、Sn
付着量2500mg/m2以下、好ましくは1500mg/m2以
下のSn付着量を適用するのが、特に前記の効果
が大きく、経済的に望ましい。 又、Sn付着量の下限量は、少ないと製缶工程
における加熱処理を受けた場合に、フリーなSn
被膜量の残存が少なく、メツキ欠陥部の防食機能
が劣る事、又被覆層が殆んどNi、Fe、Snを含有
する合金層で形成されるためフリーなSn被覆量
が多い場合に比して接触抵抗が高くなり、溶接性
が劣る事などによる問題から、500mg/m2以上、
好ましくは600mg/m2以上がよい。 Snメツキ、水洗後に、本発明においては通常
のブリキ製造工程において行なわれる加熱溶融処
理(メルト処理)を行なう。本発明においてこの
メルト処理を実施する事によつて、メルト処理を
行なわずに塗装焼付け処理等の加熱処理によつて
生成される合金層に比して、Snが溶融した状態
で10〜30%Niを含有するNi−Fe系合金被覆層と
短時間で反応するためか、極めて均一微細な合金
層が生成されるためか、ATC値が極めて低くな
るとともに、製缶工程において受ける加熱処理に
対してこの合金層が鋼板表面とメツキ層Snの拡
散阻害となつて、フリーSnの減少を防止する効
果が大きくなり、溶接性、耐食性の点で極めて有
利である。さらに、メルト処理による均一緻密な
合金層の生成によるACT値の向上により、Snの
腐食環境での溶出速度が小さくなるので、塗装さ
れた場合の塗膜下腐食の点でも有利である。 このメルト処理において、Snメツキ後通常は
メツキ浴の濃度を低くした溶液中に浸漬して、該
溶液をフラツクスとしてSnメツキ面に塗布され
て加熱溶融される。本発明においては下地Ni−
Fe合金被覆層の影響により、この方法では外観
が黒つぽい光沢状になるので、前記溶液の代りに
水道水又はメツキ浴の1/10以下の希薄溶液中に
浸漬して、メルト処理を行なうのが外観が白色光
沢状になるので特に好ましい。 次いで、該Snメツキ層表面にクロメート系処
理が施される。 Snの上層メツキを施した後、更に塗装性及び
塗膜性能を向上せしめる目的でクロメート処理を
施す。クロメート被膜は、缶用塗料の密着性向上
及び缶内面において、水溶液状の内容物が塗膜を
透過し、鋼板と塗膜界面で腐食が進行するいわゆ
るアンダーカツテイングコロジオンを防止するの
に大きな効果がある。而して、長期にわたり、塗
膜の密着性が劣化せず、良好な耐食性が保持され
る。クロメート被膜は又、S化合物を含む食品、
例えば魚肉、畜産物等の場合にみられる鋼板表面
の黒変、即ち硫化黒変を防止する効果が大きい。
かくの如く、クロメート被膜は、特に塗装して用
いられる場合には性能向上に有効であるが、溶接
にとつては有害である。ここでいうクロメート被
膜は、水和酸化クロム単一の被膜即ち本来のクロ
メート被膜と、今一つは下層に金属Cr、その上
に水和酸化クロムの2層より成る被膜の2つの場
合を指している。水和酸化クロム被膜は電気的に
は絶縁体であり電気抵抗も高く、金属クロムは電
気抵抗及び融点が高いので、いずれも溶接性を劣
化せしめる傾向にある。 而して、本発明においては溶接缶用用途を対象
とした場合には、金属クロム換算でCr付着量が
片面当り5〜20mg/m2、好ましくは7.5〜15mg/
m2、が選定される。また、缶蓋等のシビアーな加
工を施し、溶接或いは半田による接合による接合
方式を採用しない用途には、5〜50mg/m2、好ま
しくは7.5〜35mg/m2のCr付着量が選定される。 即ち、Cr付着量が5mg/m2未満では、塗料密
着性の向上、アンダーカツテイングコロジオン等
の塗膜下腐食の防止等に効果が得られないので5
mg/m2以上のCr付着量が、好ましくは7.5mg/m2
以上の付着量がよい。 又、溶接缶を対象とした場合には、Cr付着量
が20mg/m2をこえると接触抵抗の増加が著しくな
るので、溶接電流を増加する必要があり、散りの
発生が生じ易くなるなど溶接範囲がせまくなるの
で溶接性が劣化する。そのために、Cr付着量は
20mg/m2以下、好ましくは15mg/m2以下がよい。
溶接缶以外のその他用途に供する場合には、塗装
性能の面からCr付着量が多い法が好ましいが、
Cr付着量が50mg/m2をこえると外観が劣化する
(黄着色又は黒つぽい外観になる)ので好ましく
なく、40mg/m2以下のCr付着量が好ましい。 クロメート処理は、クロム酸、各種のクロム酸
のNa,K、あるいはアンモニア塩の水溶液によ
る浸漬、スプレイ処理、陰極電解処理等、何れの
方法で行なつても良いが、陰極電解処理が優れて
いる。就中、CrO3にSO4イオン、Fイオン(錯
イオンを含む)あるいはそれ等の混合物を添加し
た水溶液中で陰極電解処理する方法が最も優れて
いる。CrO3の濃度は20〜100g/の範囲で充分
であるが特に規制する必要はない。添加する陰イ
オンの量は、6価のクロムイオン濃度の1/300
〜1/25好ましくは1/200〜1/50の濃度の時、
最良のクロメート被膜が得られる。陰イオン濃度
がCrの1/300以下では、均質かつ均一で、塗装
性能に大きく影響する所の良質のクロメート被膜
が得難くなる。1/25以上では、生成するクロメ
ート被膜中に取り込まれる陰イオンの量が多くな
り被膜の性能が劣化する。浴温は特に規制する必
要がないが、30〜70℃の範囲が作業性の面から適
当である。陰極電解電流密度は5〜100A/dm2
の範囲で充分である。処理時間は、前記処理条件
の任意の組合せにおいて、クロメート付着量が前
記に示した様に、その用途に対応して5〜20mg/
m2或いは5〜50mg/m2の範囲になる様に設定す
る。 特に、本発明においては、CrO3溶液にSO4 -2又
はF-イオンを上記範囲で添加し、電流密度50A/
dm2〜100A/dm2で0.2秒以下の短時間処理を行
なうのが好ましい。 この処理により、第3図に示す様に、金属Cr
層がSnメツキ層上に5〜15mg/m2析出し、その
上層に水和酸化クロムからなる二重クロムが生成
される。この水和酸化クロム層は、電解処理後の
溶液中での浸漬時間の調製或いは別に設けられた
処理タンクで濃度の異なるCrO3 -陰イオン系浴で
の溶解処理等によつてその被膜量が調整される
(第3図はクロメート電解処理条件とクロム付着
量の関係を示す図である)。 この金属Cr層の析出がsn表面上に均一に行な
われる事によつて、塗装性能の向上が著しく、特
にSnメツキ後にメルト処理を施してこれらのク
ロメート系処理を施したものが更に一般と塗装性
能の向上が著しい。 これは、容器用素材として使用される場合に、
クエン酸等の有機酸の水溶液が含有される腐食環
境では、塗膜を通して侵入してくる腐食水溶液に
対してSn金属の塗膜下での腐食の進行が比較的
著しいために、析出金属Cr層を設けて腐食水溶
液さSn金属表面に到達するのを制御できるので
好ましい。而して、上記付着量の範囲において、
この二層型クロメート被膜における金属Cr層と
オキサイドクロム層の比が0.6≦オキサイドクロ
ム/金属クロム≦3の範囲が好ましい。 即ち、金属Cr量に比して、Cr+3クロムを主成
分とする水和酸化クロムを主体とするオキサイド
クロムの量が少ない場合、オキサイドクロムの金
属クロムに対する均一被覆性が劣るため、塗料の
密着性が劣る傾向にある。また金属Cr層に比し
て、オキサイドクロム層の量が多い場合、オキサ
イドクロム層中に含有される陰イオン、Cr+6イオ
ンが多くなり、塗装後高温の腐食環境に曝された
場合等にこれら陰イオンの溶出により、塗膜下で
微小フクレ(所謂、ブリスター)等が発生し易く
なるので好ましくない。 従つて、オキサイドクロムと金属クロムの構成
比率を上記の如く0.6〜3倍、好ましくは1.0〜2.5
倍の範囲に設定するのが好ましい。 また、メルト処理を行なつた場合に、極く微量
のNi金属がSnメツキ層表面に拡散して析出する
ため、上記被膜構成のクロメート系処理において
塗膜の密着性向上が著しく、塗膜下腐食の進行が
抑制されるので特に好ましい。処理浴に添加され
る陰イオンとしては硫酸、硫酸クロム、弗化アン
モン、弗化ソーダーの化合物などの形態でクロム
酸浴中に添加される。 〔実施例〕 板厚0.22mm×板巾900mmのコイルを用い、電解
脱脂、電解酸洗の電気メツキにおいて通常実施さ
れる表面清浄化、活性化処理を施して、水洗した
のち本発明の方法により、Ni−Fe系下地処理法
によるSn系メツキ鋼板の連続製造テストを実施
した。すなわち、以下のメツキ浴組成と電極を使
用して、Ni含有率20%のNi−Fe合金メツキ層を
片面当りの付着量で200mg/m2を目標として製造
テストを実施した。 Γメツキ浴組成 PH=1.8〜2.1(PHは硫酸で調整)N++;51.3g/
(Ni濃度70%)、Fe++6;22.0g/(Fe濃度
30%)の金属イオンをNi++/Ni+++Fe++=0.7の
比率で含有し、SO4 --;55g/(57%)、Cl;
41.8g/(43%)の陰イオンを総量で96.8g/
,H3BO3を35〜40g/含有してなるメツキ
浴と、 Γ電極として、 鋼板ストリツプに対向するNi電極の面積比率
が 37.5%(1.5 ×メツキ層中のNi含有率20%/メツキ層中のFe含有率
80%)からなる第4 図に示すようなNi電極とFe電極を接合したサイ
ズが巾(F)80mm×長さ(G)1500mmの分割可溶接性電極
1を、鋼板ストリツプ3に対向し、20mmのテーパ
ーをつけて、アノードブリツヂ2に11本配列・設
置した。(メツキスタート時のみTi板に接合した
Ni、Feの電極の厚みを電極毎に変え、電極とス
トリツプの間隔が一定になる様) 最端に設置された電極が約12時間後に反対側の
端に移行するように、この間連続的に電極を移動
し、この後に使用される電極は、スタート時電解
タンクの最端側に設置される電極と同一厚みの
Ni、Feの金属材からなる接合電極を使用した。
I1=300mm、I2=262.5mm、I3=375.5mm、L=900
mm、H=880mm、以上の如き、本法で連続120時間
のメツキ作業を行ない、Ni−Fe合金メツキ層の
生成状況、メツキ浴の状況等を経時的に調整・評
価した。その結果を比較例とともに第1表に示
す。さらに、Snメツキ層をメツキ付着量を代え
て設けると供に、また加熱溶融処理後に、クロメ
ート付着量の各々異なるクロメート処理層を設
け、性能評価を行なつた。尚、本発明の加熱溶融
処理としては、フエノールスルフオン酸Snを2
g/含有する水溶液をフラツクスとして用い、
240〜250℃で約2秒間のメルト処理を実施した第
2表にこれらの性能評価結果を示す。 尚、比較例としては、以下に示す(a)〜(h)の各条
件でNi−Fe合金メツキ・製造テストを行ない、
その被膜生成状況及びメツキ作業条件等の調査及
びSnメツキ後の性能評価を行なつた。 (a) 実施例1のメツキ浴のうち、Cl-イオンが15
g/で、Cl-イオン濃度の代りにSO4 --イオ
ンを添加して、これら陰イオンの濃度が比較例
1と同一の場合のめつき浴を用いた場合 (b) 実施例1のメツキ浴のうち、Ni++20%濃度
(14.6g/)、Fe++イオン濃度(58.6g/)
80%のメツキ浴(Ni++/Ni+++Fe--=0.2)を
用い、また電極についてもNiとFe金属の同一
比率の不溶解性電極を用いた場合 (c) 実施例1と同一のメツキ浴を用いて、鋼板ス
トリツプに対向する電極の面積比率がNi金属
が、 25%(1.0 ×メツキ層中20%Ni濃度/メツキ層中80%Fe濃度)の
可溶性電極を 用いた場合 (d) (c)と同一条件でNi金属電極が 62.5%(1.0×メツキ層中20%Ni濃度/メツキ層中80%F
e濃度)の可溶 性電極を用いた場合 (e) 実施例1と同一組成のメツキ浴及びメツキ電
極を用いて、PHをSO4 --イオンでPH0.5に調整
した場合 (f) 実施例1と同一組成のメツキ浴及びメツキ電
極を用いて、PHをNH4OHでPH3.5に調整した
場合 (g) 実施例1のメツキ浴及び電極を用いて、
H3BO3が5g/の場合 (h) 実施例1のメツキ浴を用いて、Ti板に白金
メツキを施した不溶解性電極を用いた場合につ
いて行なつた。 尚、Snメツキ後の製品の評価法としては、以
下の評価方法及び評価基準で実施した。 (A) Snメツキ層の均一被覆性 0.2mol炭酸ナトリウムと0.005mol食塩水溶
液に炭酸水素ナトリウムを添加しPH10に調整し
た試験液中にメツキサンプル(10×10mm)を浸
漬し、ポテンシヨスタツトを使用し標準甘コウ
電極に対し、アノード側1.2Vの定電位電解を
行ない、3分後の電流を測定しSnメツキ層の
均一被覆性を評価した。尚、評価基準は、 ◎……電流値が0.4mA/cm3未満 ○……電流値が0.4mA/cm3以上〜0.7mA/cm3
未満 △……電流値が0.7mA/cm3以上〜1.5mA/cm3
未満 ×……電流値が1.5mA/cm3以上 (B) 塗装焼付け後のフリーSn残存量 高温短時間の塗装焼付けを対象として、280
℃に加熱された塗料焼付け炉を用いて、約19秒
で焼付け、冷却した場合の残存フリーSn量
(溶接性及び耐食性に影響が大を測定した。測
定は、電解剥離法によるとともに、評価基準は
以下の方法によつた。 ◎……残存フリーSn量 200mg/m2以上 ○ ……残存フリーSn量 200mg/m2未満〜
100mg/m2以上 △ ……残存フリーSn量 100mg/m2未満〜50
mg/m2以上 ×……残存フリーSn量 50mg/m2未満 (C) 耐食性 耐穿孔腐食性 メツキ材に地鉄に達するスクラツチ疵を入
れ、N2雰囲気中で50℃、12日間、1,5%
クエン酸溶液中に浸漬して、その穿孔腐食深
さを測定した。尚、評価基準は、 ◎……穿孔腐食深さ 板厚の40%未満 ○……穿孔腐食深さ 板厚の40%以上〜60%
未満 △……穿孔腐食深さ 板厚の60%以上〜80%
未満 ×……穿孔腐食深さ 板厚の80%以上〜孔食
発生 シーム溶接部の耐穿孔腐食性 メツキ材にワイヤーシーム重ね溶接を施
し、膜厚30μの塩ビゾルを塗装し、地鉄に達
するスクラツチ疵を入れ、N2雰囲気中で55
℃、3ケ月間、リンゴジユース中に浸漬し
て、その穿孔腐食深さを測定した。尚、評価
基準は、 ◎……穿孔腐食深さ 0.05mm未満 ○……穿孔腐食深さ 0.05mm以上〜0.10mm未
満 △……穿孔腐食深さ 0.10mm以上〜0.20mm未
満 ×……穿孔腐食深さ 0.20mm以上 (D) シーム溶接性 ラツプ代0.5mm、溶接圧力45Kg、溶接スピー
ド420缶/minの条件で、溶接電流を変化させ
て、充分な溶接強度が得られる最小溶接電流と
スプラツシユ等の溶接欠陥の発生が目立ち始め
る溶接電流の範囲の広さ、及び溶接欠陥の発生
状況を総合的に判断して評価した。尚、評価基
準は、 ◎……溶接電流範囲が5A以上で、ナゲツトが
均一に生成し、溶接欠陥が極めて少ない ○……溶接電流範囲が5A未満〜3A以上で、ナ
ゲツトが均一に生成し、溶接欠陥が極めて少
ない △……溶接電流範囲が3A未満〜1A以上で、ナ
ゲツトが均一に生成し、溶接欠陥が若干存在 ×……溶接電流範囲が1A未満で、溶接欠陥が
比較的目立つて存在 (E) 塗料密着性 50×50mmサイズの評価材に、製缶用エポキシ
フエノール(フエノールリツチ)塗料を片面当
りの乾燥重量として50mg/dm2となるようサン
プルの試験面に塗布し、205℃×10分焼付を行
いさらに180℃×20分の空焼を行つた。そして
塗装面にナイフでスクラツチを入れ、腐食液
(1.5%クエン酸−1.5%食塩)中に浸漬し、大
気開放下で55℃で4日間保定した後、スクラツ
チ部及び平面図をテープ剥離してスクラツチ部
の塗膜剥離状態、及び平面図の塗膜剥離状態を
判定した。 ◎……スクラツチ部の塗膜剥離及び平面部の塗
膜剥離殆んどなし ○……スクラツチ部の塗膜剥離殆んどなく、平
面部で約1mm位の塗膜剥離3点以下 △……スクラツチ部の塗膜剥離が可成り大きい
面積で2〜3個所発生し、又平面部も約1〜
3mm位で3点以上発生 ×……スクラツチ部の塗膜剥離が可成り大きく
4個所以上発生又は平面部も約3mm径以上の
ものが4点発生
層とSnメツキ層を施し、加熱溶融(メルト)処
理後クロメート被膜処理を施して、Ni含有率が
10〜30%(重量%)のNi−Fe合金層を片面当り
50〜500mg/m2施した耐食性、溶接性及び塗装性
能にすぐれたSn系メツキ鋼板の製造方法に関す
るものである。 〔従来の技術〕 鋼板にNi−Fe合金メツキ層のSnメツキ層を施
し、加熱溶融処理(メルト処理)とクロメート処
理を施すSn系メツキ鋼板は、特開昭60−17099号
公報、特開昭60−29484号公報等で開示されてい
る。 しかしながら、これらの公報は、耐食性、溶接
性にすぐれた(Ni−Fe)電気合金下地メツキ層
を有するSn系メツキ鋼板を効率的かつ安定して
製造する方法に関しては何ら言及されていない。
例えば、特開昭60−17099号公報は、Ni−Fe電気
メツキの厚さと合金組織、Snメツキ厚さ、クロ
メート被膜量等について記載されているが、これ
らの製品を効率的に安定して製造する方法につい
ては何ら詳述されていない。 又、他の公報についても同様である。またこれ
までの公知の製造法にしたがつてSn系メツキ鋼
板を製造しても必ずしも安定して良好な性能が得
られず、特に、耐食性、溶接性及び塗装性能に対
して、重要な影響を与えるNi−Fe電気合金メツ
キ層が安定して一定比率のNi含有率の合金組織
を工業的に長期間連続して製造する事が困難であ
つた。そのため、上記性能のばらつき或いは外観
が不良等の現象がしばしば発生する問題があつ
た。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、従来のNi−Fe電気合金下地メツキ
層とSnメツキ層を設け、加熱溶融処理(メルト
処理)及びクロメート被膜処理を行なうSn系メ
ツキ鋼板の製造において、Ni含有率を安定して
効率的に連続生産可能なNi−Fe電気合金下地メ
ツキ層が得られ耐食性、溶接性、塗装性能及び外
観性に優れたSn系メツキ鋼板を安定して製造す
る事を目的とした製造法を提供するものである。 〔問題点解決のための手段〕 上記の問題点を解決するNi−Fe電気合金メツ
キ下地被覆層とSnメツキ層及びクロメート処理
層を有するSn系メツキ鋼板の製造方法として、
種々検討を行なつた結果、鋼板表面に、PH1.0〜
3.0,Ni及びFeの金属イオン濃度30〜120g/,
NiとFeイオンの重量比率が、0.40≦Ni++/Ni++
+Fe++≦0.80、Cl-及びSO4 --イオン濃度の和が
45〜160g/で、かつCl-イオン濃度が20〜120
g/,Fe++イオン濃度が0.5g/以下、
H3BO310〜50g/を含有する水溶液中で、Ni
金属とFe金属からなる電極でかつNi電極の面積
比率が、 (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率で、構成さ れた可溶性電極を用いて、鋼板にNi含有率10〜
30%、片面当りの付着量50〜500mg/m2のNi−Fe
電気合金メツキ層を施し、水洗した後片面当り付
着量が500〜2500mg/m2のSnメツキ層を施し、加
熱溶融処理(メルト処理)後に、片面当りの付着
量が5〜50mg/m2のクロメート被膜層を施す耐食
性、溶接性及び塗装性能にすぐれたSn系メツキ
鋼板の製造法である。 〔作用〕 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明において、通常の製鋼工程、圧延工程、
焼鈍工程を経て製造された鋼板をメツキ原板とし
て使用する。さらにメツキ原板は通常の電気メツ
キ鋼板製造工程において施される電解脱脂、酸洗
等によつて表面清浄化と活性化処理が行われ、本
発明におけるNi−Fe電気合金メツキ下地処理が
施される。 本発明においては、重量%でNi含有率10〜30
%のNi−Fe合金下地メツキ層を片面当りの付着
量で50〜500mg/m2鋼板表面に設ける事が、その
後のSnメツキ、クロメート処理を施したSn系メ
ツキ鋼板にすぐれた性能特性が得られる。 然しながら、Ni−Fe電気メツキ層を上記の如
きNi含有範囲で、工業的に安定して製造する事
は困難であり、またその工業的製造法に関する技
術、特に広巾の鋼板ストリツプ(例えば、板巾
500〜1800mm巾のコイル)に対する電気メツキ法
による製造技術において、何ら詳細に検討されて
いない。 すなわち、電解メツキ浴中に含有されるFe++
イオンが酸化してFe+++イオンに変化され易いた
めメツキ浴組成、電解効率等が変動し易く、メツ
キ層の合金化比率或いはメツキ付着量を所定の値
に長期間に亘つて安定して維持する事は困難であ
る。 また、電気メツキに使用される電極に関して
も、工業的連続生産を対象とした場合、従来から
必ずしもメツキ浴組成のNi、Feの各イオンを一
定濃度に維持すると同時に、メツキ層組成を一定
に維持するための適切なものがなかつた。 例えば、チタンに白金をクラツド或いはメツキ
を行なつた不溶解性電極を使用した場合は、メツ
キ浴中への金属イオンの補給を頻繁に行なつて
も、Fe++イオンのFe+++への酸化が電極表面で激
しく起るため、メツキ浴濃度を一定に維持する事
が困難である。従つて、メツキ層組成のばらつ
き、電解効率の変動等によつて付着量のばらつき
も大きくなる問題があつた。 また、可溶性電極の場合は、メツキ浴組成とほ
ぼ同一組成のNi−Fe合金電極に製造するのが困
難であり、同時にメツキ浴中で必ずしも均一に電
解されにくく、穿孔腐食状に溶解されたり、メツ
キ浴中のFe++イオン濃度が増加するなど多くの
問題点を発生する。その結果、メツキ浴濃度とメ
ツキ層組成を安定して一定比率に保つ事は極めて
困難である。 従つて、本発明においては、上記のような問題
点を解決するため、PH1.0〜3.0、Ni及びFeの金属
イオン濃度30〜120g/、NiとFeイオンの重量
比率が、 0.40≦Ni++/Ni+++Fe++≦0.80、Cl-及び
SO4 --イオン濃度の和が45〜160g/で、かつ
Cl-イオン濃度が20〜120g/,Fe++イオン濃
度が0.5g/以下、H3BO310〜50g/を含有
する水溶液中で、Ni金属とFe金属からなる電極
でかつNi電極の面積比率が、 (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率のメツキ浴 で、Ni−Fe電気メツキを施すものである。 本発明の電気メツキ浴において、先ずPHを1.0
〜3.0に規定する。PHが1.0未満では電解処理にお
いてH2ガスの発生が著しく、電解効率を低下す
る。また、PHが3.0をこえると、水酸化鉄の沈澱
が始まり、メツキ浴中のFe濃度が一定に維持す
る事が困難になり、メツキ面に水酸化鉄の押疵を
発生する。従つて、電気メツキ浴のPHは1.0〜3.0
に規制した。好ましいのは1.5〜2.5である。 また、メツキ浴中のNiとFeの金属イオン濃度
が総和で30〜120g/、またNiとFeイオンの重
量比率が0.4≦Ni++/Fe+++Ni++≦0.80に規制し
た。この規制は、Sn系メツキ層の下地処理層と
してNi濃度が10〜30%のNi−Fe合金メツキ層を
安定して得るための濃度、上記イオン比率であ
る。 まず、NiおよびFeイオン全濃度が30g/未
満の低濃度にあると、メツキ浴中の各イオンの若
干の濃度変化によつて、メツキ層組成の変化が大
きくなり、一定濃度組成の合金層組成を得ること
が困難になる。またNiおよびFeイオン濃度が120
g/をこえると高濃度ではメツキ浴中の各イオ
ンに若干の濃度変化が生じた場合所定のメツキ層
組成が得られ難くなるとともに、メツキ浴の持ち
出し量が増加するので経済的でない。好ましい範
囲は50〜100g/である。さらに本発明はNi含
有量10〜30%の組成のNi−Fe合金層を得るため、
Ni++イオンとFe++の比率が重要である。 メツキ層中のNiが100%の場合には、メツキ浴
中のNiイオンの含有比率を0.40に、またNiが30
%の場合には、Niイオンの含有比率を0.80に維持
する事が必要である。従つて、メツキ層中のNi
含有率を10〜30%に維持するには、0.4≦Ni++/
Ni+++Fe++≦0.80の範囲に維持する事が必要で
ある。特に、すぐれた特性をSnメツキ鋼板を得
るためには、Ni含有率15〜25%のNi−Fe合金メ
ツキ層が好ましく、メツキ浴中のイオン比率も
0.55≦Ni++/Fe+++Ni++≦0.75の範囲が好まし
い。上記のような範囲に金属イオン濃度を規制す
る事によつて、10〜30%Ni組成のNi−Fe合金メ
ツキ層が得られ、Snメツキ後の各種性能のばら
つきが少なく、安定した高性能が確保できる。さ
らにまたCl-イオン及びSO4 --の陰イオン全濃度
が5〜160g/でかつCl-イオン濃度を20g/
〜120g/の範囲に維持する事が必要である。 これは、Cl-とSO4 --イオンの全濃度が45g/
未満では、メツキ浴の伝導度が低下し、所定量
の付着量を得るための電気量が多くなる。また、
その全濃度が160g/をこえるとメツキ浴の伝
導度向上効果が飽和するとともに、メツキ浴によ
る腐食性が増加し、メツキ機器等の損傷が生じ
る。この範囲で好ましいのは70〜120g/であ
る。また、Cl-イオン濃度の20g/以上はNi金
属とFe金属で構成された可溶性電極が電解処理
時に均一に溶解して、メツキ浴中へのNi++及び
Fe++イオンの供給を均一に行なうとともに、均
一な穿孔腐食状の溶解によつて電極の不均一消
耗、破損によるメツキ組成、付着量のばらつきを
防止する効果がある。好ましいのは35g/以上
のCl-イオンがメツキ浴中に含有される時である。 またCl-イオン濃度が過大すぎると、メツキ浴
の腐食性が増大し、メツキ機器の損傷が生じ、メ
ツキ浴からのフエーム、ミスト等が発生するな
ど、作業環境上好ましいものではない。さらに、
またメツキ層に対しても、電極と対向して電解処
理が施され、メツキ終了後水洗されるまでの間に
接触するメツキ浴によつて溶解され、メツキ組成
のばらつき、ピンホール生成量の増加等がみられ
る。 而して、その上限は120g/以下、好ましく
は70g/以下である。さらに、Cl-イオンはこ
れら陰イオンの重量比率でCl-/Cl-+SO4 --≦
0.8以下、好ましくはCl-/Cl-+SO4 --≦0.6以下
でミスト、フエーム、装置の腐食等の問題を抑制
する。さらに、Fe+++イオン量を0.5g/以下に
規制する。Fe+++イオンが0.5g/をこえるメツ
キ浴では電解効率の低下が著しく、メツキ組成に
変動がみられる。 さらに本発明は、メツキ浴中に10〜50g/の
範囲のH3BO3を添加する。10g/未満の
H3BO3の含有量はNi、Feの水酸化物、或いは酸
化物が析出され易くなり、Ni−Fe合金メツキ層
のメツキ密着性が劣化する。また、50g/をこ
える添加量はその効果が飽和し、経済性及びメツ
キ浴への溶解が困難になる。さらに本発明は、メ
ツキ浴中のNi、Fe金属イオン濃度を安定して維
持し、メツキ浴中のFe+++イオンの増加を防止す
るとともに、メツキ層組成を安定して一定化する
ため、次の条件で構成される可溶性電極を使用す
る。 すなわち、Ni金属とFe金属からなる電極の鋼
板表面に対向する面積比率が (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率からなる可 溶性電極を使用する。一般には、合金メツキ層を
得るために可溶性電極を使用する場合には、メツ
キ層中の合金組成に対応して、同一組成の合金電
極或いは鋼板に対向した面積が同比率の各合金元
素を配列した電極が用いられる。しかしながら、
従来の電極では本発明の上記のような本発明のメ
ツキ浴を用いる場合、長期連続メツキ作業におい
て、安定してメツキ浴中のNi++イオン及びFe++
イオン濃度を維持できず、かつ鋼板ストリツプ表
面の巾方向及び長さ方向を含めて、安定して所定
の含有率を有するNi−Fe合金メツキ層が得られ
ない問題があつた。 この問題点を解決して、常に安定したメツキ浴
中の金属イオン濃度を維持し、メツキ組成を安定
化する対策について種々検討した結果、電気メツ
キ作業時の電解によるNi電極とFe電極の各々の
溶解速度と面積比率を対応させる事によつて、常
に安定してメツキ浴中の金属イオン濃度及びメツ
キ層の合金化比率を維持しうる事を見出した。 すなわち、前記の如く、その面積比率が1.3未
満の場合は、Fe電極からFe++イオンの電解量が
多くなりすぎ、10%以上のNi含有率のNi−Fe合
金層を連続的に安定して得る事が困難にある。 また、この面積比率が1.7をこえるとNi電極か
らのNi++イオンの供給量が多くなりすぎ、30%
以下の含有率を有するNi−Fe合金層を連続的に
安定して得る事が困難となる。したがつて、Ni
電極とFe電極の各々の鋼板ストリツプ表面に対
向している面積比率が、 (1.3〜1.7)(好ましくは1.4〜1.6) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率の電極を用 いる。 さらに、この電極を電気メツキ槽に設ける方法
であるが、上記の如きNi電極とFe電極がその規
制された面積比率に応じて設けられる。すなわ
ち、鋼板ストリツプに対向して、第1図に示すよ
うに短冊状のNi金属材と鋼板の板巾方向に、上
記面積比になるように数枚配列に配置してもよ
い。第1図においてA=10mm、B=70mm、C=80
mm、D=1800mm、E=880mmである。又第4図に
示すように、短冊状の一つの電極板1において、
Ni材と鉄材を上記面積比に配列して、この電極
板を鋼板ストリツプの板巾方向に数枚配列しても
よい。 特に、第4図に示すように、チタン、タンタ
ル、ニオブ、ジルコンの酸溶液に対する耐酸性に
すぐれた基板4を使用し、この基板4にNi材と
鉄材を、上記面積比を維持するように接合せしめ
た電極1を、鋼板ストリツプ3の板巾方向に併行
して数枚配列せしめる方法でもよい。該方法の場
合は、電解により溶解した電極からのNi++及び
Fe++イオンがメツキ浴中で均一に混合し易く、
メツキ層組成の板巾方向及び長さ方向のばらつき
が少なくなるためである。 而して、該方法で得られるNi−Fe電気合金メ
ツキ層は、Ni含有量10〜30%、また付着量は50
〜500mg/m2に規制する。これらの規制は、Ni−
Fe合金メツキ層に続いて施されるSnメツキ層と
の複合効果によつて得られるSn系メツキ鋼板の
耐食性、溶接性、塗装性能等の性能にすぐれた効
果を得るために規制される。 すなわち、Ni含有量が10%未満の場合は、Sn
メツキ層との複合効果、特にSnメツキ後の加熱
溶融処理(メルト処理)によつて生成されるNi
−Fe合金とSnとの反応によつて生成される合金
層が粗雑であり、Sn系メツキ鋼板の耐食性向上
効果が得られない。また、Ni含有率が30%を超
える場合は、Ni−Fe合金とSnとの反応によつて
生成される合金層は均一緻密であるが、その生成
量が多くなりすぎ、加工によつて合金層にクラツ
クが生成するため耐食性を劣化する。 また、本発明のSn系メツキ鋼板は、塗装され
て使用される用途が多いが、塗装焼付け処理によ
つて加熱溶融処理によつて生成されるNi−Fe合
金層とSnメツキ層との合金層が更に成長して、
合金化していないSnメツキ層(以下、残存フリ
ーSn層と称す)の量が、下地Ni−Fe合金メツキ
層のNi含有量が10〜30%の範囲をはずれると第
2図に示すように減少し易くなる。すなわち10%
未満の場合は、メルト処理によつて生成された合
金層が粗雑なため塗装焼付け処理によつて、鋼板
地鉄とSnとの反応を抑制する効果が少なく、ま
たNi含有量が30%をこえるとNi含有量が多くな
りすぎSnとの反応が促進され残存フリーSn層の
量が減少する。 これらの結果として、残存フリーSn層が少な
いと、クエン酸等が含有される内容物に対して
Snメツキ層による犠牲防食作用が減少し、穿孔
腐食を生じ易くなるなどの耐食性劣化をもたら
す。また、溶融点が低く、接触抵抗値の低いSn
メツキ層量の減少により溶接性が劣化するととも
に、塗装欠陥部等において前記のSnメツキ層に
よる犠牲防食効果の減少によつて塗装後耐食性の
劣化をもたらす。 従つて、本発明においては、Snメツキ層の下
地処理層としてのNi−Fe合金メツキ層のNi含有
量は10〜30%、好ましくは15〜25%の範囲に規制
する。 Baking後のFree−Sn残存量測定法は次の如く
である。 (Free−Sn量)=(Total−Sn量) −(Alloy−Sn量) Total−Sn量:蛍光X線で測定 Alloy−Sn量:Free−Sn量を電解剥離後Alloy−
Sn量を蛍光X線で測定 電解剥離条件:5%NaOH中0.8mg/cm3で電解剥
離 次いで、その付着量は片面当りの付着量で50〜
500mg/m2、好ましくは100〜300mg/m2である。
すなわち、50mg/m2未満の付着量は前記の耐食
性、溶接性等の性能向上の効果が得られず、また
500mg/m2をこえる場合にはNi−Fe合金が比較的
硬質なため、加工によつてクラツクが生成され耐
食性を劣化する。 尚、Ni−Fe合金のメツキ方法、メツキ層の組
成、付着量は前記の如く規制されるが、メツキ
浴、電極を構成するNi、Fe金属材等に不可避的
に含有される不純物、特にCo,S等がメツキ浴、
メツキ層に含有されても何ら本発明の効果を妨げ
るものではない。また、メツキ作業時のトラブル
等で、Ni、Feイオンのバランスがくずれた時等
においては、上記メツキ浴組成を満足する範囲で
塩化鉄、塩化ニツケル、硫酸鉄、硫酸ニツケル、
炭酸ニツケル等を補給して、メツキ浴のバランス
を維持してもよい。次いで、これらのNi−Fe系
合金下地メツキ層を施してから、水洗後にSnメ
ツキの上層メツキを行なう。このSnメツキ法は
その方法、電解処理条件等何ら規定するものでは
なく、現在ブリキの製造で広く用いられているフ
エロスタン浴、ハロゲン浴、あるいはその他の
Sn電気メツキ浴の何れを使用してもよい。 又、Snメツキ量は特に規定するものではない
が、低Sn付着量の場合に、下層のNi−Fe系合金
下地被覆層の効果によつて、均一緻密な合金層の
生成、フリーなSn被覆層の確保、Sn被覆層の均
一電着性の向上により、すぐれた耐食性、溶接
性、耐食寿命の延長を計るものであるから、Sn
付着量2500mg/m2以下、好ましくは1500mg/m2以
下のSn付着量を適用するのが、特に前記の効果
が大きく、経済的に望ましい。 又、Sn付着量の下限量は、少ないと製缶工程
における加熱処理を受けた場合に、フリーなSn
被膜量の残存が少なく、メツキ欠陥部の防食機能
が劣る事、又被覆層が殆んどNi、Fe、Snを含有
する合金層で形成されるためフリーなSn被覆量
が多い場合に比して接触抵抗が高くなり、溶接性
が劣る事などによる問題から、500mg/m2以上、
好ましくは600mg/m2以上がよい。 Snメツキ、水洗後に、本発明においては通常
のブリキ製造工程において行なわれる加熱溶融処
理(メルト処理)を行なう。本発明においてこの
メルト処理を実施する事によつて、メルト処理を
行なわずに塗装焼付け処理等の加熱処理によつて
生成される合金層に比して、Snが溶融した状態
で10〜30%Niを含有するNi−Fe系合金被覆層と
短時間で反応するためか、極めて均一微細な合金
層が生成されるためか、ATC値が極めて低くな
るとともに、製缶工程において受ける加熱処理に
対してこの合金層が鋼板表面とメツキ層Snの拡
散阻害となつて、フリーSnの減少を防止する効
果が大きくなり、溶接性、耐食性の点で極めて有
利である。さらに、メルト処理による均一緻密な
合金層の生成によるACT値の向上により、Snの
腐食環境での溶出速度が小さくなるので、塗装さ
れた場合の塗膜下腐食の点でも有利である。 このメルト処理において、Snメツキ後通常は
メツキ浴の濃度を低くした溶液中に浸漬して、該
溶液をフラツクスとしてSnメツキ面に塗布され
て加熱溶融される。本発明においては下地Ni−
Fe合金被覆層の影響により、この方法では外観
が黒つぽい光沢状になるので、前記溶液の代りに
水道水又はメツキ浴の1/10以下の希薄溶液中に
浸漬して、メルト処理を行なうのが外観が白色光
沢状になるので特に好ましい。 次いで、該Snメツキ層表面にクロメート系処
理が施される。 Snの上層メツキを施した後、更に塗装性及び
塗膜性能を向上せしめる目的でクロメート処理を
施す。クロメート被膜は、缶用塗料の密着性向上
及び缶内面において、水溶液状の内容物が塗膜を
透過し、鋼板と塗膜界面で腐食が進行するいわゆ
るアンダーカツテイングコロジオンを防止するの
に大きな効果がある。而して、長期にわたり、塗
膜の密着性が劣化せず、良好な耐食性が保持され
る。クロメート被膜は又、S化合物を含む食品、
例えば魚肉、畜産物等の場合にみられる鋼板表面
の黒変、即ち硫化黒変を防止する効果が大きい。
かくの如く、クロメート被膜は、特に塗装して用
いられる場合には性能向上に有効であるが、溶接
にとつては有害である。ここでいうクロメート被
膜は、水和酸化クロム単一の被膜即ち本来のクロ
メート被膜と、今一つは下層に金属Cr、その上
に水和酸化クロムの2層より成る被膜の2つの場
合を指している。水和酸化クロム被膜は電気的に
は絶縁体であり電気抵抗も高く、金属クロムは電
気抵抗及び融点が高いので、いずれも溶接性を劣
化せしめる傾向にある。 而して、本発明においては溶接缶用用途を対象
とした場合には、金属クロム換算でCr付着量が
片面当り5〜20mg/m2、好ましくは7.5〜15mg/
m2、が選定される。また、缶蓋等のシビアーな加
工を施し、溶接或いは半田による接合による接合
方式を採用しない用途には、5〜50mg/m2、好ま
しくは7.5〜35mg/m2のCr付着量が選定される。 即ち、Cr付着量が5mg/m2未満では、塗料密
着性の向上、アンダーカツテイングコロジオン等
の塗膜下腐食の防止等に効果が得られないので5
mg/m2以上のCr付着量が、好ましくは7.5mg/m2
以上の付着量がよい。 又、溶接缶を対象とした場合には、Cr付着量
が20mg/m2をこえると接触抵抗の増加が著しくな
るので、溶接電流を増加する必要があり、散りの
発生が生じ易くなるなど溶接範囲がせまくなるの
で溶接性が劣化する。そのために、Cr付着量は
20mg/m2以下、好ましくは15mg/m2以下がよい。
溶接缶以外のその他用途に供する場合には、塗装
性能の面からCr付着量が多い法が好ましいが、
Cr付着量が50mg/m2をこえると外観が劣化する
(黄着色又は黒つぽい外観になる)ので好ましく
なく、40mg/m2以下のCr付着量が好ましい。 クロメート処理は、クロム酸、各種のクロム酸
のNa,K、あるいはアンモニア塩の水溶液によ
る浸漬、スプレイ処理、陰極電解処理等、何れの
方法で行なつても良いが、陰極電解処理が優れて
いる。就中、CrO3にSO4イオン、Fイオン(錯
イオンを含む)あるいはそれ等の混合物を添加し
た水溶液中で陰極電解処理する方法が最も優れて
いる。CrO3の濃度は20〜100g/の範囲で充分
であるが特に規制する必要はない。添加する陰イ
オンの量は、6価のクロムイオン濃度の1/300
〜1/25好ましくは1/200〜1/50の濃度の時、
最良のクロメート被膜が得られる。陰イオン濃度
がCrの1/300以下では、均質かつ均一で、塗装
性能に大きく影響する所の良質のクロメート被膜
が得難くなる。1/25以上では、生成するクロメ
ート被膜中に取り込まれる陰イオンの量が多くな
り被膜の性能が劣化する。浴温は特に規制する必
要がないが、30〜70℃の範囲が作業性の面から適
当である。陰極電解電流密度は5〜100A/dm2
の範囲で充分である。処理時間は、前記処理条件
の任意の組合せにおいて、クロメート付着量が前
記に示した様に、その用途に対応して5〜20mg/
m2或いは5〜50mg/m2の範囲になる様に設定す
る。 特に、本発明においては、CrO3溶液にSO4 -2又
はF-イオンを上記範囲で添加し、電流密度50A/
dm2〜100A/dm2で0.2秒以下の短時間処理を行
なうのが好ましい。 この処理により、第3図に示す様に、金属Cr
層がSnメツキ層上に5〜15mg/m2析出し、その
上層に水和酸化クロムからなる二重クロムが生成
される。この水和酸化クロム層は、電解処理後の
溶液中での浸漬時間の調製或いは別に設けられた
処理タンクで濃度の異なるCrO3 -陰イオン系浴で
の溶解処理等によつてその被膜量が調整される
(第3図はクロメート電解処理条件とクロム付着
量の関係を示す図である)。 この金属Cr層の析出がsn表面上に均一に行な
われる事によつて、塗装性能の向上が著しく、特
にSnメツキ後にメルト処理を施してこれらのク
ロメート系処理を施したものが更に一般と塗装性
能の向上が著しい。 これは、容器用素材として使用される場合に、
クエン酸等の有機酸の水溶液が含有される腐食環
境では、塗膜を通して侵入してくる腐食水溶液に
対してSn金属の塗膜下での腐食の進行が比較的
著しいために、析出金属Cr層を設けて腐食水溶
液さSn金属表面に到達するのを制御できるので
好ましい。而して、上記付着量の範囲において、
この二層型クロメート被膜における金属Cr層と
オキサイドクロム層の比が0.6≦オキサイドクロ
ム/金属クロム≦3の範囲が好ましい。 即ち、金属Cr量に比して、Cr+3クロムを主成
分とする水和酸化クロムを主体とするオキサイド
クロムの量が少ない場合、オキサイドクロムの金
属クロムに対する均一被覆性が劣るため、塗料の
密着性が劣る傾向にある。また金属Cr層に比し
て、オキサイドクロム層の量が多い場合、オキサ
イドクロム層中に含有される陰イオン、Cr+6イオ
ンが多くなり、塗装後高温の腐食環境に曝された
場合等にこれら陰イオンの溶出により、塗膜下で
微小フクレ(所謂、ブリスター)等が発生し易く
なるので好ましくない。 従つて、オキサイドクロムと金属クロムの構成
比率を上記の如く0.6〜3倍、好ましくは1.0〜2.5
倍の範囲に設定するのが好ましい。 また、メルト処理を行なつた場合に、極く微量
のNi金属がSnメツキ層表面に拡散して析出する
ため、上記被膜構成のクロメート系処理において
塗膜の密着性向上が著しく、塗膜下腐食の進行が
抑制されるので特に好ましい。処理浴に添加され
る陰イオンとしては硫酸、硫酸クロム、弗化アン
モン、弗化ソーダーの化合物などの形態でクロム
酸浴中に添加される。 〔実施例〕 板厚0.22mm×板巾900mmのコイルを用い、電解
脱脂、電解酸洗の電気メツキにおいて通常実施さ
れる表面清浄化、活性化処理を施して、水洗した
のち本発明の方法により、Ni−Fe系下地処理法
によるSn系メツキ鋼板の連続製造テストを実施
した。すなわち、以下のメツキ浴組成と電極を使
用して、Ni含有率20%のNi−Fe合金メツキ層を
片面当りの付着量で200mg/m2を目標として製造
テストを実施した。 Γメツキ浴組成 PH=1.8〜2.1(PHは硫酸で調整)N++;51.3g/
(Ni濃度70%)、Fe++6;22.0g/(Fe濃度
30%)の金属イオンをNi++/Ni+++Fe++=0.7の
比率で含有し、SO4 --;55g/(57%)、Cl;
41.8g/(43%)の陰イオンを総量で96.8g/
,H3BO3を35〜40g/含有してなるメツキ
浴と、 Γ電極として、 鋼板ストリツプに対向するNi電極の面積比率
が 37.5%(1.5 ×メツキ層中のNi含有率20%/メツキ層中のFe含有率
80%)からなる第4 図に示すようなNi電極とFe電極を接合したサイ
ズが巾(F)80mm×長さ(G)1500mmの分割可溶接性電極
1を、鋼板ストリツプ3に対向し、20mmのテーパ
ーをつけて、アノードブリツヂ2に11本配列・設
置した。(メツキスタート時のみTi板に接合した
Ni、Feの電極の厚みを電極毎に変え、電極とス
トリツプの間隔が一定になる様) 最端に設置された電極が約12時間後に反対側の
端に移行するように、この間連続的に電極を移動
し、この後に使用される電極は、スタート時電解
タンクの最端側に設置される電極と同一厚みの
Ni、Feの金属材からなる接合電極を使用した。
I1=300mm、I2=262.5mm、I3=375.5mm、L=900
mm、H=880mm、以上の如き、本法で連続120時間
のメツキ作業を行ない、Ni−Fe合金メツキ層の
生成状況、メツキ浴の状況等を経時的に調整・評
価した。その結果を比較例とともに第1表に示
す。さらに、Snメツキ層をメツキ付着量を代え
て設けると供に、また加熱溶融処理後に、クロメ
ート付着量の各々異なるクロメート処理層を設
け、性能評価を行なつた。尚、本発明の加熱溶融
処理としては、フエノールスルフオン酸Snを2
g/含有する水溶液をフラツクスとして用い、
240〜250℃で約2秒間のメルト処理を実施した第
2表にこれらの性能評価結果を示す。 尚、比較例としては、以下に示す(a)〜(h)の各条
件でNi−Fe合金メツキ・製造テストを行ない、
その被膜生成状況及びメツキ作業条件等の調査及
びSnメツキ後の性能評価を行なつた。 (a) 実施例1のメツキ浴のうち、Cl-イオンが15
g/で、Cl-イオン濃度の代りにSO4 --イオ
ンを添加して、これら陰イオンの濃度が比較例
1と同一の場合のめつき浴を用いた場合 (b) 実施例1のメツキ浴のうち、Ni++20%濃度
(14.6g/)、Fe++イオン濃度(58.6g/)
80%のメツキ浴(Ni++/Ni+++Fe--=0.2)を
用い、また電極についてもNiとFe金属の同一
比率の不溶解性電極を用いた場合 (c) 実施例1と同一のメツキ浴を用いて、鋼板ス
トリツプに対向する電極の面積比率がNi金属
が、 25%(1.0 ×メツキ層中20%Ni濃度/メツキ層中80%Fe濃度)の
可溶性電極を 用いた場合 (d) (c)と同一条件でNi金属電極が 62.5%(1.0×メツキ層中20%Ni濃度/メツキ層中80%F
e濃度)の可溶 性電極を用いた場合 (e) 実施例1と同一組成のメツキ浴及びメツキ電
極を用いて、PHをSO4 --イオンでPH0.5に調整
した場合 (f) 実施例1と同一組成のメツキ浴及びメツキ電
極を用いて、PHをNH4OHでPH3.5に調整した
場合 (g) 実施例1のメツキ浴及び電極を用いて、
H3BO3が5g/の場合 (h) 実施例1のメツキ浴を用いて、Ti板に白金
メツキを施した不溶解性電極を用いた場合につ
いて行なつた。 尚、Snメツキ後の製品の評価法としては、以
下の評価方法及び評価基準で実施した。 (A) Snメツキ層の均一被覆性 0.2mol炭酸ナトリウムと0.005mol食塩水溶
液に炭酸水素ナトリウムを添加しPH10に調整し
た試験液中にメツキサンプル(10×10mm)を浸
漬し、ポテンシヨスタツトを使用し標準甘コウ
電極に対し、アノード側1.2Vの定電位電解を
行ない、3分後の電流を測定しSnメツキ層の
均一被覆性を評価した。尚、評価基準は、 ◎……電流値が0.4mA/cm3未満 ○……電流値が0.4mA/cm3以上〜0.7mA/cm3
未満 △……電流値が0.7mA/cm3以上〜1.5mA/cm3
未満 ×……電流値が1.5mA/cm3以上 (B) 塗装焼付け後のフリーSn残存量 高温短時間の塗装焼付けを対象として、280
℃に加熱された塗料焼付け炉を用いて、約19秒
で焼付け、冷却した場合の残存フリーSn量
(溶接性及び耐食性に影響が大を測定した。測
定は、電解剥離法によるとともに、評価基準は
以下の方法によつた。 ◎……残存フリーSn量 200mg/m2以上 ○ ……残存フリーSn量 200mg/m2未満〜
100mg/m2以上 △ ……残存フリーSn量 100mg/m2未満〜50
mg/m2以上 ×……残存フリーSn量 50mg/m2未満 (C) 耐食性 耐穿孔腐食性 メツキ材に地鉄に達するスクラツチ疵を入
れ、N2雰囲気中で50℃、12日間、1,5%
クエン酸溶液中に浸漬して、その穿孔腐食深
さを測定した。尚、評価基準は、 ◎……穿孔腐食深さ 板厚の40%未満 ○……穿孔腐食深さ 板厚の40%以上〜60%
未満 △……穿孔腐食深さ 板厚の60%以上〜80%
未満 ×……穿孔腐食深さ 板厚の80%以上〜孔食
発生 シーム溶接部の耐穿孔腐食性 メツキ材にワイヤーシーム重ね溶接を施
し、膜厚30μの塩ビゾルを塗装し、地鉄に達
するスクラツチ疵を入れ、N2雰囲気中で55
℃、3ケ月間、リンゴジユース中に浸漬し
て、その穿孔腐食深さを測定した。尚、評価
基準は、 ◎……穿孔腐食深さ 0.05mm未満 ○……穿孔腐食深さ 0.05mm以上〜0.10mm未
満 △……穿孔腐食深さ 0.10mm以上〜0.20mm未
満 ×……穿孔腐食深さ 0.20mm以上 (D) シーム溶接性 ラツプ代0.5mm、溶接圧力45Kg、溶接スピー
ド420缶/minの条件で、溶接電流を変化させ
て、充分な溶接強度が得られる最小溶接電流と
スプラツシユ等の溶接欠陥の発生が目立ち始め
る溶接電流の範囲の広さ、及び溶接欠陥の発生
状況を総合的に判断して評価した。尚、評価基
準は、 ◎……溶接電流範囲が5A以上で、ナゲツトが
均一に生成し、溶接欠陥が極めて少ない ○……溶接電流範囲が5A未満〜3A以上で、ナ
ゲツトが均一に生成し、溶接欠陥が極めて少
ない △……溶接電流範囲が3A未満〜1A以上で、ナ
ゲツトが均一に生成し、溶接欠陥が若干存在 ×……溶接電流範囲が1A未満で、溶接欠陥が
比較的目立つて存在 (E) 塗料密着性 50×50mmサイズの評価材に、製缶用エポキシ
フエノール(フエノールリツチ)塗料を片面当
りの乾燥重量として50mg/dm2となるようサン
プルの試験面に塗布し、205℃×10分焼付を行
いさらに180℃×20分の空焼を行つた。そして
塗装面にナイフでスクラツチを入れ、腐食液
(1.5%クエン酸−1.5%食塩)中に浸漬し、大
気開放下で55℃で4日間保定した後、スクラツ
チ部及び平面図をテープ剥離してスクラツチ部
の塗膜剥離状態、及び平面図の塗膜剥離状態を
判定した。 ◎……スクラツチ部の塗膜剥離及び平面部の塗
膜剥離殆んどなし ○……スクラツチ部の塗膜剥離殆んどなく、平
面部で約1mm位の塗膜剥離3点以下 △……スクラツチ部の塗膜剥離が可成り大きい
面積で2〜3個所発生し、又平面部も約1〜
3mm位で3点以上発生 ×……スクラツチ部の塗膜剥離が可成り大きく
4個所以上発生又は平面部も約3mm径以上の
ものが4点発生
【表】
【表】
【表】
【表】
本発明方法により、常に安定したNi−Fe合金
メツキ浴中の金属イオン濃度を維持し、メツキ組
成を安定化することが可能となり、又、Ni−Fe
合金メツキ層に続いて施されるSnメツキ層との
複合効果によつて得られるSn系メツキ鋼板は耐
食性、溶接性、塗装性等の性能に優れている。
メツキ浴中の金属イオン濃度を維持し、メツキ組
成を安定化することが可能となり、又、Ni−Fe
合金メツキ層に続いて施されるSnメツキ層との
複合効果によつて得られるSn系メツキ鋼板は耐
食性、溶接性、塗装性等の性能に優れている。
第1図は(Ni−Fe)合金メツキでの可溶性電
極の一例を示す説明図である。第2図はbaking
後のFree−Sn残存状況を示すグラフである。第
3図はクロメート電解処理条件とクロム付着量の
関係を示すグラフである。第4図イは(Ni−Fe)
合金メツキでの可溶性電極の配列を示す正面図、
ロは側面説明図、ハは同じく平面説明図である。
極の一例を示す説明図である。第2図はbaking
後のFree−Sn残存状況を示すグラフである。第
3図はクロメート電解処理条件とクロム付着量の
関係を示すグラフである。第4図イは(Ni−Fe)
合金メツキでの可溶性電極の配列を示す正面図、
ロは側面説明図、ハは同じく平面説明図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 PH1.0〜3.0,Ni及びFeの金属イオン濃度30〜
120g/、NiとFeイオンの重量比率が、 0.40≦Ni++/Ni+++Fe++≦0.80,Cl-及びSO4 --
イオン濃度の和が45〜160g/で、かつCl-イオ
ン濃度が20〜120g/、Fe++イオン濃度が0.5
g/以下、H3BO310〜50g/を含有する水
溶液中で、Ni金属とFe金属からなる電極でかつ
Ni電極の面積比率が、 (1.3〜1.7) ×Ni−Feメツキ層中のNi含有率/Ni−Feメツキ層中の
Fe含有率で、構成さ れた可溶性電極を用いて、鋼板にNi含有率10〜
30%、片面当りの付着量50〜500mg/m2のNi−Fe
電気合金メツキ層を施し、水洗した後片面当り付
着量が500〜2500mg/m2のSnメツキ層を施し、加
熱溶融処理(メルト処理)後に、片面当りの付着
量が5〜50mg/m2のクロメート被膜層を施す事を
特徴とする耐食性、溶接性及び塗装性能にすぐれ
たSn系メツキ鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7662786A JPS62235494A (ja) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | 耐食性、溶接性及び塗装性能にすぐれたSn系メツキ鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7662786A JPS62235494A (ja) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | 耐食性、溶接性及び塗装性能にすぐれたSn系メツキ鋼板の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62235494A JPS62235494A (ja) | 1987-10-15 |
| JPH0331793B2 true JPH0331793B2 (ja) | 1991-05-08 |
Family
ID=13610600
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7662786A Granted JPS62235494A (ja) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | 耐食性、溶接性及び塗装性能にすぐれたSn系メツキ鋼板の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62235494A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014061352A1 (ja) * | 2012-10-15 | 2014-04-24 | 東洋鋼鈑株式会社 | 合金めっき層を有する金属板の製造方法 |
-
1986
- 1986-04-04 JP JP7662786A patent/JPS62235494A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62235494A (ja) | 1987-10-15 |
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