JPH033614B2 - - Google Patents
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- JPH033614B2 JPH033614B2 JP60020971A JP2097185A JPH033614B2 JP H033614 B2 JPH033614 B2 JP H033614B2 JP 60020971 A JP60020971 A JP 60020971A JP 2097185 A JP2097185 A JP 2097185A JP H033614 B2 JPH033614 B2 JP H033614B2
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- Japan
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- particles
- fine particles
- iron oxide
- magnetite
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- Hard Magnetic Materials (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は磁性素材として有用なγ−酸化鉄(γ
−Fe2O3)微粒子の製造法に関するものである。
さらに詳しくいえば、本発明は、特に磁性流体や
各種有用物質の分離回収などに用いられる磁性材
料として好適な、水や各種有気溶媒に対する分散
性に優れ、かつ熱的及び磁気的安定性に優れたγ
−酸化鉄微粒子を効果的に製造する方法に関する
ものである。 従来の技術 従来、鉄の酸化物であるマグネタイトやγ−酸
化鉄は強磁性を有していることから、その粉末は
磁性材料として、例えば磁気テープ、磁気デイス
ク、磁気切符などの磁気記録材料や、磁心、永久
磁石、記憶素子などのフエライト材料に広く用い
られている。 特に、γ−酸化鉄はマグネタイトに比べて、常
温における化学的及び磁気的安定性に優れている
ため、ステレオ、テープデツキ、カーステレオな
どのオーデイオ機器やビデオテープレコーダなど
の発展と相まつて、その需要は急速に伸びてい
る。 また、最近では、マグネタイト粒子やγ−酸化
鉄粒子の新しい用途として、磁性流体としての利
用が注目されており、例えば、各種シーリング
材、潤滑軸受、油水の捕捉や分離回収、ダンパ
ー、磁気インク、センサー、医薬品、農薬などへ
の応用が考えられている。 さらに、マグネタイト粒子やγ−酸化鉄粒子
は、各種有用物質の分離回収にも利用されてい
る。例えば、該粒子の表面に重金属吸着剤や各種
イオン吸着剤などを固定化し、所望の有用物質を
選択的に捕捉させたのち、磁場によりこのものを
効率よく回収分離するなどの用途に利用されてい
る。 ところで、磁気テープなどの磁気記録材料用磁
性材料として用いられるマグネタイト粒子やγ−
酸化鉄粒子は、これまで、湿式法で得られた針状
のオキシ水酸化鉄を電気炉中で加熱酸化する方法
によつて製造されている。例えば、マグネタイト
粒子の一般的製法として、第二鉄塩を水に溶か
し、この溶液にアルカリを添加し、そのまま加熱
酸化して針状のα−オキシ水酸化鉄粒子を製造
し、この粒子を水洗乾燥後、電気炉中において
600℃の温度で約3時間加熱脱水してα−酸化鉄
(α−Fe2O3)粒子としたのち、還元してマグネ
タイト粒子を得る方法が行われている(特開昭58
−60632号公報)。 また、γ−酸化鉄粒子は、このようにして得ら
れたマグネタイト粒子を加熱して徐々に昇温し、
200℃の温度で約1時間保持することにより製造
されている。 ところで、このような方法で製造されたマグネ
タイト粒子及びγ−酸化鉄粒子は、長軸方向の長
さが0.3〜0.5μm、長軸/短軸の長さ比が8〜10
の針状を呈し、磁気的性質の優れたものである
が、前記の方法で得られたマグネタイト粒子やγ
−酸化鉄粒子を磁性流体として、あるいは有用物
質の分離回収材の担体として使用する場合、粒子
が大きすぎて溶媒に対する分散安定性が悪く、ま
た比表面積が小さいなどの問題がある。 他方、磁性流体や有用物質の分離回収材の担体
として使用される酸化鉄微粒子(粒径数100Å)
の製造法としては、第一鉄塩と第二鉄塩とを含む
水溶液にアルカリを添加して、マグネタイト微粒
子を得る共沈法(特開昭57−175754号公報)が知
られている。しかしながら、このように水溶液中
に分散した状態で生成されるマグネタイト微粒子
は、水和水や吸着水などを完全にとり除くことが
できないために、極性の低い溶媒に対する分散性
が悪く、また、空気中において磁気的に不安定で
あるなどの欠点がある。 したがつて、磁気的安定性が良好であり、かつ
各種溶媒に対する分散性に優れた強磁性酸化鉄微
粒子の開発が望まれていた。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような要望にこたえ、粒
径が100Å程度で、水及び各種有機溶媒に対する
分散性に優れ、かつ熱的及び磁気的安定性の良好
な強磁性酸化鉄微粒子を提供することにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、脱水処理
したマグネタイト微粒子を非水溶媒中に均一に分
散させ、所定の温度で加熱酸化して得られたγ−
酸化鉄微粒子が前記目的に適合することを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明は、脱水処理したマグネタイ
ト微粒子を非水溶媒中に均一に分散させたのち、
100℃以上の温度で加熱酸化することを特徴とす
るγ−酸化鉄微粒子の製造法を提供するものであ
る。 本発明方法で用いるマグネタイト粒子は、粒径
が数100Å程度の微粒子であることが必要であり、
通常前記のように、第一鉄塩と第二鉄塩とを含む
水溶液からの共沈法で得られる。このマグネタイ
ト微粒子はイオン交換水などで洗浄後用いられる
が、非水溶媒中で加熱酸化する前に、該微粒子表
面に吸着した水分を除去しておくことが必要であ
り、この水分除去法としては、次の2方法が好適
である。 すなわち、第1の方法はイオン交換水で洗浄後
のマグネタイト微粒子をアセトン又はメタノー
ル、エタノール、プロパノールなどの極性の強い
低級アルコールで洗浄して、吸着水分を除去する
方法である。このようにして吸着水分を除去した
マグネタイト微粒子は非水溶媒中に均一に分散さ
せ、加熱酸化する。第2の方法は、イオン交換水
で洗浄後のマグネタイト微粒子を非水溶媒中に加
え、加熱して脱水する方法である。このようにし
て加熱脱水されたマグネタイト微粒子は、そのま
ま該非水溶媒中に均一に分散させた状態でさらに
高い温度に加熱し、酸化する。 本発明方法において、マグネタイト微粒子を均
一に分散させ、加熱酸化させるための媒体として
は、好ましくは100℃以上の沸点を有する非水溶
媒が用いられる。この非水溶媒としては、例えば
デシルアルコール、ケロシン、シリコンオイルな
どが好適である。特にデシルアルコールのように
親水基を有する溶媒は、その親水基が酸化鉄微粒
子表面に存在する水酸基に吸着するため、該粒子
の分散安定性が高められるので好ましい。また、
シリコンオイルのように、ケロシンなどに比べて
酸素溶解性の高い溶媒は、酸化速度を速めるの
で、γ−酸化鉄の生成時間が短くなる。 このようにして、マグネタイト微粒子を非水溶
媒中に均一に分散させたのち、加熱酸化すること
により、所望のγ−酸化鉄粒子が得られる。この
際、必要ならば酸素や空気を吹き込みながら加熱
酸化を行つてもよい。反応温度は100℃以上、好
ましくは100〜180℃の範囲で選ばれる。 また、γ−酸化鉄微粒子が生成するまでの加熱
時間は、マグネタイト粒子の粒径、分散媒の種
類、かきまぜの程度、加熱温度、酸素や空気の吹
込みの有無などによつて左右されるが、一般にマ
グネタイト粒子の粒径が小さいほど、酸素溶解性
の高い溶媒ほど、かきまぜが強いほど、加熱温度
が高いほど、γ−酸化鉄微粒子の生成までの加熱
時間は短くなる。 なお、電気炉などにより大気中で加熱酸化して
得られたマグネタイト粒子は熱的に安定であり、
本発明の方法によりγ−酸化鉄に変えることは困
難である。 このようにして得られたγ−酸化鉄微粒子は、
通常の方法により溶媒と分離してとり出してもよ
いし、また磁石により凝集させて溶媒を除去して
もよい。このγ−酸化鉄微粒子は前記の非水溶媒
中に均一に分散することはもちろんのこと、アセ
トンで洗浄することにより、水媒体中にも均一に
分散する。 発明の効果 本発明方法によると、マグネタイト微粒子のγ
−酸化鉄微粒子への酸化反応を非水溶媒中におい
て行うために、マグネタイト微粒子のかきまぜや
反応系の温度コントロールが容易となり、その結
果酸化反応を均一に進行させることができる。ま
た、該粒子が媒体中に均一に分散した状態で酸化
反応が行われるため、粒子同士の凝集や反応容器
への付着による粒子の不均一や損失を防止するこ
とができる。 本発明方法により得られるγ−酸化鉄微粒子の
粒子形態は、溶媒中に分散させたマグネタイト微
粒子の形状を保持するため、例えば共沈法により
得られた微細なマグネタイト粒子を用いることに
より、微細なγ−酸化鉄粒子を得ることができ
る。 本発明方法で得られたγ−酸化鉄微粒子は水や
各種有機溶媒に対する分散性に優れ、かつ熱的及
び磁気的安定性に優れたものであつて、磁性素材
として磁気記録材料やフエライト材料などに用い
うることはもちろんのこと、磁性流体や、有用物
質の分離回収材の担体として特に有用である。 実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 共沈法で製造したマグネタイト粒子約20gをア
セトンでデカンテーシヨンを数回繰り返して洗浄
後、磁石で強制的に沈降させてアセトンを除去し
たのち、500mlのデシルアルコール中に均一に分
散させた。次いでこの分散液を加熱して150℃の
温度に保持した状態でかきまぜたところ、30分後
に、デシルアルコール中に分散した黒色粒子は茶
褐色粒子に変化した。この粒子を取り出し、アセ
トンで洗浄後、真空乾燥してパウダー状の試料を
得た。 このものは、走査型電子顕微鏡によると、加熱
処理前のマグネタイト粒子の粒子形態を保持して
おり、微細な粒子が凝集して粒径700Å以上の塊
状粒子を形成していることが分つた。また、X線
回折分析を行い、その結果を表に示す。この表か
ら、得られた試料はγ−酸化鉄であることが明ら
かである。 実施例 2 市販の磁性物体をアセトンで洗浄することによ
つて、オレイン酸を部分的に除去したマグネタイ
ト微粒子を回収し、この微粒子20gを500mlのデ
シルアルコール中に均一に分散したのち加熱し、
170℃の温度に保持した状態でかきまぜながら、
毎時50の速度で空気を通じた。1時間経過した
時点で微粒子の色が黒色から茶褐色に変化したの
で、該微粒子を取り出し、アセトンで洗浄後、真
空乾燥してパウダー状の試料を得た。 このものは実施例1で得たものと同様の粒子形
態を有し、粒径700Å以上の塊状粒子を形成して
いた。またX線回折分析を行い、その結果を表に
示す。この表から分るように、得られた試料はγ
−酸化鉄であることが確認された。 実施例 3 実施例2と同様にして得たマグネタイト粒子約
20gを300mlのケロシン中に均一に分散したのち
加熱し、170℃の温度に保持した状態でかきまぜ
たところ、1時間後にケロシン中に分散した黒色
粒子は茶褐色に変化した。この粒子を取り出しア
セトンで洗浄後、真空乾燥してパウダー状の試料
を得た。 このものは、実施例1で得たものと同様の粒子
形態を有し、粒径700Å以上の塊状粒子を形成し
ていた。また、X線回折分析を行い、その結集を
表に示す。この表から、このものはγ−酸化鉄で
あることが明らかである。
−Fe2O3)微粒子の製造法に関するものである。
さらに詳しくいえば、本発明は、特に磁性流体や
各種有用物質の分離回収などに用いられる磁性材
料として好適な、水や各種有気溶媒に対する分散
性に優れ、かつ熱的及び磁気的安定性に優れたγ
−酸化鉄微粒子を効果的に製造する方法に関する
ものである。 従来の技術 従来、鉄の酸化物であるマグネタイトやγ−酸
化鉄は強磁性を有していることから、その粉末は
磁性材料として、例えば磁気テープ、磁気デイス
ク、磁気切符などの磁気記録材料や、磁心、永久
磁石、記憶素子などのフエライト材料に広く用い
られている。 特に、γ−酸化鉄はマグネタイトに比べて、常
温における化学的及び磁気的安定性に優れている
ため、ステレオ、テープデツキ、カーステレオな
どのオーデイオ機器やビデオテープレコーダなど
の発展と相まつて、その需要は急速に伸びてい
る。 また、最近では、マグネタイト粒子やγ−酸化
鉄粒子の新しい用途として、磁性流体としての利
用が注目されており、例えば、各種シーリング
材、潤滑軸受、油水の捕捉や分離回収、ダンパ
ー、磁気インク、センサー、医薬品、農薬などへ
の応用が考えられている。 さらに、マグネタイト粒子やγ−酸化鉄粒子
は、各種有用物質の分離回収にも利用されてい
る。例えば、該粒子の表面に重金属吸着剤や各種
イオン吸着剤などを固定化し、所望の有用物質を
選択的に捕捉させたのち、磁場によりこのものを
効率よく回収分離するなどの用途に利用されてい
る。 ところで、磁気テープなどの磁気記録材料用磁
性材料として用いられるマグネタイト粒子やγ−
酸化鉄粒子は、これまで、湿式法で得られた針状
のオキシ水酸化鉄を電気炉中で加熱酸化する方法
によつて製造されている。例えば、マグネタイト
粒子の一般的製法として、第二鉄塩を水に溶か
し、この溶液にアルカリを添加し、そのまま加熱
酸化して針状のα−オキシ水酸化鉄粒子を製造
し、この粒子を水洗乾燥後、電気炉中において
600℃の温度で約3時間加熱脱水してα−酸化鉄
(α−Fe2O3)粒子としたのち、還元してマグネ
タイト粒子を得る方法が行われている(特開昭58
−60632号公報)。 また、γ−酸化鉄粒子は、このようにして得ら
れたマグネタイト粒子を加熱して徐々に昇温し、
200℃の温度で約1時間保持することにより製造
されている。 ところで、このような方法で製造されたマグネ
タイト粒子及びγ−酸化鉄粒子は、長軸方向の長
さが0.3〜0.5μm、長軸/短軸の長さ比が8〜10
の針状を呈し、磁気的性質の優れたものである
が、前記の方法で得られたマグネタイト粒子やγ
−酸化鉄粒子を磁性流体として、あるいは有用物
質の分離回収材の担体として使用する場合、粒子
が大きすぎて溶媒に対する分散安定性が悪く、ま
た比表面積が小さいなどの問題がある。 他方、磁性流体や有用物質の分離回収材の担体
として使用される酸化鉄微粒子(粒径数100Å)
の製造法としては、第一鉄塩と第二鉄塩とを含む
水溶液にアルカリを添加して、マグネタイト微粒
子を得る共沈法(特開昭57−175754号公報)が知
られている。しかしながら、このように水溶液中
に分散した状態で生成されるマグネタイト微粒子
は、水和水や吸着水などを完全にとり除くことが
できないために、極性の低い溶媒に対する分散性
が悪く、また、空気中において磁気的に不安定で
あるなどの欠点がある。 したがつて、磁気的安定性が良好であり、かつ
各種溶媒に対する分散性に優れた強磁性酸化鉄微
粒子の開発が望まれていた。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような要望にこたえ、粒
径が100Å程度で、水及び各種有機溶媒に対する
分散性に優れ、かつ熱的及び磁気的安定性の良好
な強磁性酸化鉄微粒子を提供することにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、脱水処理
したマグネタイト微粒子を非水溶媒中に均一に分
散させ、所定の温度で加熱酸化して得られたγ−
酸化鉄微粒子が前記目的に適合することを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明は、脱水処理したマグネタイ
ト微粒子を非水溶媒中に均一に分散させたのち、
100℃以上の温度で加熱酸化することを特徴とす
るγ−酸化鉄微粒子の製造法を提供するものであ
る。 本発明方法で用いるマグネタイト粒子は、粒径
が数100Å程度の微粒子であることが必要であり、
通常前記のように、第一鉄塩と第二鉄塩とを含む
水溶液からの共沈法で得られる。このマグネタイ
ト微粒子はイオン交換水などで洗浄後用いられる
が、非水溶媒中で加熱酸化する前に、該微粒子表
面に吸着した水分を除去しておくことが必要であ
り、この水分除去法としては、次の2方法が好適
である。 すなわち、第1の方法はイオン交換水で洗浄後
のマグネタイト微粒子をアセトン又はメタノー
ル、エタノール、プロパノールなどの極性の強い
低級アルコールで洗浄して、吸着水分を除去する
方法である。このようにして吸着水分を除去した
マグネタイト微粒子は非水溶媒中に均一に分散さ
せ、加熱酸化する。第2の方法は、イオン交換水
で洗浄後のマグネタイト微粒子を非水溶媒中に加
え、加熱して脱水する方法である。このようにし
て加熱脱水されたマグネタイト微粒子は、そのま
ま該非水溶媒中に均一に分散させた状態でさらに
高い温度に加熱し、酸化する。 本発明方法において、マグネタイト微粒子を均
一に分散させ、加熱酸化させるための媒体として
は、好ましくは100℃以上の沸点を有する非水溶
媒が用いられる。この非水溶媒としては、例えば
デシルアルコール、ケロシン、シリコンオイルな
どが好適である。特にデシルアルコールのように
親水基を有する溶媒は、その親水基が酸化鉄微粒
子表面に存在する水酸基に吸着するため、該粒子
の分散安定性が高められるので好ましい。また、
シリコンオイルのように、ケロシンなどに比べて
酸素溶解性の高い溶媒は、酸化速度を速めるの
で、γ−酸化鉄の生成時間が短くなる。 このようにして、マグネタイト微粒子を非水溶
媒中に均一に分散させたのち、加熱酸化すること
により、所望のγ−酸化鉄粒子が得られる。この
際、必要ならば酸素や空気を吹き込みながら加熱
酸化を行つてもよい。反応温度は100℃以上、好
ましくは100〜180℃の範囲で選ばれる。 また、γ−酸化鉄微粒子が生成するまでの加熱
時間は、マグネタイト粒子の粒径、分散媒の種
類、かきまぜの程度、加熱温度、酸素や空気の吹
込みの有無などによつて左右されるが、一般にマ
グネタイト粒子の粒径が小さいほど、酸素溶解性
の高い溶媒ほど、かきまぜが強いほど、加熱温度
が高いほど、γ−酸化鉄微粒子の生成までの加熱
時間は短くなる。 なお、電気炉などにより大気中で加熱酸化して
得られたマグネタイト粒子は熱的に安定であり、
本発明の方法によりγ−酸化鉄に変えることは困
難である。 このようにして得られたγ−酸化鉄微粒子は、
通常の方法により溶媒と分離してとり出してもよ
いし、また磁石により凝集させて溶媒を除去して
もよい。このγ−酸化鉄微粒子は前記の非水溶媒
中に均一に分散することはもちろんのこと、アセ
トンで洗浄することにより、水媒体中にも均一に
分散する。 発明の効果 本発明方法によると、マグネタイト微粒子のγ
−酸化鉄微粒子への酸化反応を非水溶媒中におい
て行うために、マグネタイト微粒子のかきまぜや
反応系の温度コントロールが容易となり、その結
果酸化反応を均一に進行させることができる。ま
た、該粒子が媒体中に均一に分散した状態で酸化
反応が行われるため、粒子同士の凝集や反応容器
への付着による粒子の不均一や損失を防止するこ
とができる。 本発明方法により得られるγ−酸化鉄微粒子の
粒子形態は、溶媒中に分散させたマグネタイト微
粒子の形状を保持するため、例えば共沈法により
得られた微細なマグネタイト粒子を用いることに
より、微細なγ−酸化鉄粒子を得ることができ
る。 本発明方法で得られたγ−酸化鉄微粒子は水や
各種有機溶媒に対する分散性に優れ、かつ熱的及
び磁気的安定性に優れたものであつて、磁性素材
として磁気記録材料やフエライト材料などに用い
うることはもちろんのこと、磁性流体や、有用物
質の分離回収材の担体として特に有用である。 実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 共沈法で製造したマグネタイト粒子約20gをア
セトンでデカンテーシヨンを数回繰り返して洗浄
後、磁石で強制的に沈降させてアセトンを除去し
たのち、500mlのデシルアルコール中に均一に分
散させた。次いでこの分散液を加熱して150℃の
温度に保持した状態でかきまぜたところ、30分後
に、デシルアルコール中に分散した黒色粒子は茶
褐色粒子に変化した。この粒子を取り出し、アセ
トンで洗浄後、真空乾燥してパウダー状の試料を
得た。 このものは、走査型電子顕微鏡によると、加熱
処理前のマグネタイト粒子の粒子形態を保持して
おり、微細な粒子が凝集して粒径700Å以上の塊
状粒子を形成していることが分つた。また、X線
回折分析を行い、その結果を表に示す。この表か
ら、得られた試料はγ−酸化鉄であることが明ら
かである。 実施例 2 市販の磁性物体をアセトンで洗浄することによ
つて、オレイン酸を部分的に除去したマグネタイ
ト微粒子を回収し、この微粒子20gを500mlのデ
シルアルコール中に均一に分散したのち加熱し、
170℃の温度に保持した状態でかきまぜながら、
毎時50の速度で空気を通じた。1時間経過した
時点で微粒子の色が黒色から茶褐色に変化したの
で、該微粒子を取り出し、アセトンで洗浄後、真
空乾燥してパウダー状の試料を得た。 このものは実施例1で得たものと同様の粒子形
態を有し、粒径700Å以上の塊状粒子を形成して
いた。またX線回折分析を行い、その結果を表に
示す。この表から分るように、得られた試料はγ
−酸化鉄であることが確認された。 実施例 3 実施例2と同様にして得たマグネタイト粒子約
20gを300mlのケロシン中に均一に分散したのち
加熱し、170℃の温度に保持した状態でかきまぜ
たところ、1時間後にケロシン中に分散した黒色
粒子は茶褐色に変化した。この粒子を取り出しア
セトンで洗浄後、真空乾燥してパウダー状の試料
を得た。 このものは、実施例1で得たものと同様の粒子
形態を有し、粒径700Å以上の塊状粒子を形成し
ていた。また、X線回折分析を行い、その結集を
表に示す。この表から、このものはγ−酸化鉄で
あることが明らかである。
【表】
この表のX線回折分析値においては、(311)の
反射面からの回折像が最も強く観測され、この強
度を100としたときの他の反射面からの回折像の
相対強度は、それぞれ(440)が53、(220)が34、
(333)と(511)が33、(400)が24であつた。 したがつて、実施例2及び3については、強度
の高い4点についての値が文献値と一致し、同定
されたため、(400)についての強度測定は省略し
た。
反射面からの回折像が最も強く観測され、この強
度を100としたときの他の反射面からの回折像の
相対強度は、それぞれ(440)が53、(220)が34、
(333)と(511)が33、(400)が24であつた。 したがつて、実施例2及び3については、強度
の高い4点についての値が文献値と一致し、同定
されたため、(400)についての強度測定は省略し
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 脱水処理したマグネタイト微粒子を非水溶媒
中に均一に分散させたのち、100℃以上の温度で
加熱酸化することを特徴とするγ−酸化鉄微粒子
の製造法。 2 脱水をアセトン又はアルコールのような親水
性溶媒で洗浄することにより行う特許請求の範囲
第1項記載の製造法。 3 アルコールがメタノール、エタノール又はプ
ロパノールである特許請求の範囲第2項記載の製
造法。 4 脱水を非水溶媒中で加熱することにより行う
特許請求の範囲第1項記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60020971A JPS61183125A (ja) | 1985-02-07 | 1985-02-07 | γ−酸化鉄微粒子の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60020971A JPS61183125A (ja) | 1985-02-07 | 1985-02-07 | γ−酸化鉄微粒子の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61183125A JPS61183125A (ja) | 1986-08-15 |
| JPH033614B2 true JPH033614B2 (ja) | 1991-01-21 |
Family
ID=12042049
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60020971A Granted JPS61183125A (ja) | 1985-02-07 | 1985-02-07 | γ−酸化鉄微粒子の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61183125A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6283458B2 (ja) * | 2012-09-20 | 2018-02-21 | 小林 博 | 軸部材の製造方法 |
-
1985
- 1985-02-07 JP JP60020971A patent/JPS61183125A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61183125A (ja) | 1986-08-15 |
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