JPH0337490B2 - - Google Patents
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- JPH0337490B2 JPH0337490B2 JP57142710A JP14271082A JPH0337490B2 JP H0337490 B2 JPH0337490 B2 JP H0337490B2 JP 57142710 A JP57142710 A JP 57142710A JP 14271082 A JP14271082 A JP 14271082A JP H0337490 B2 JPH0337490 B2 JP H0337490B2
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- Japan
- Prior art keywords
- wood
- reaction
- anhydride
- esterified
- polybasic acid
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08H—DERIVATIVES OF NATURAL MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08H6/00—Macromolecular compounds derived from lignin, e.g. tannins, humic acids
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
Description
本発明は反応温度60℃以上で、反応系内に溶媒
を使用することなく、乾燥木材小片に多塩基酸無
水物を反応させ、木材組織中に含まれているセル
ロース、ヘミセルロース、リグニンなどの化学成
分中の水酸基をエステル化することによりカルボ
キシル基を導入することを特徴とするエステル化
木材の製造方法に関するものである。 石油や石炭などの化石資源は現在工業用原料と
して多量に用いられているが、それらは埋蔵量に
限界があり先行きが心配されている。一方、木材
は再生可能な資源であり、従来より色々な分野に
利用されている。しかしながら、小径木、間伐材
などの有効な利用法は進んでおらず、また、木材
工業に於て排出されているおが屑についても、有
効な利用法は殆んどないのが現状である。このよ
うな状況から考えて木材小片の有効利用をはかる
ために木材を化学処理して、木材にそれが本来有
していない新しい特性を与え、もつて新しい活性
分野を見出すということは極めて有意義なことと
云わなければならない。これまで、木材の化学処
理の実用化は未発達といえるが、その原因として
考えられる点は木材の化学反応性が非常に小さい
こと、ならびに化学処理費用が非常に高くつくこ
とであつた。 例えば、これまで知られている木材のエステル
化物として、木材組織中に存在している水酸基に
アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、カプ
ロイル基、ラウロイル基、ステアロイル基などを
導入した一価脂肪酸エステル化木材があるが、木
材の分子鎖の側鎖が反応性のないアルキル基でふ
さがれているため、架橋結合あるいはその他の架
橋剤と架橋反応は考えられず、発展性のないもの
であつた。また、これらのエステル化物の代表的
なものとしてアセチル化木材があるが実用化には
至つていない。一般的に、木材のアセチル化処理
としては、エステル化反応が十分に進まないた
め、木材を化学反応に際して活性化状態になるよ
う前処理しておく必要があつた。それらの処理剤
としてはカセイソーダ水溶液、ジメチルアミン、
硫酸アンモニウム、氷酢酸などが使用されてい
た。次に、前処理した木材小片に無水酢酸、トリ
クロロ酢酸を付加させる酸化反応では木材組織に
対して膨潤作用を有する溶媒の存在下で反応が行
なわれていた。このような溶媒としてはジメチル
スルホキシド、ジメチルホルムアミド、ピリジ
ン、塩化メチレン、クロロホルムなどが使用され
ていた。また、木材小片はカサ比重が非常に小さ
いため、一定重量に対する体積が大きくなり、反
応を均一に行なわしめるために無水酢酸またはト
リクロロ酢酸と、上記した溶媒の量を大量に必要
とする欠点を有していた。反応後に於ても、
過、遠心分離などの方法により、アセチル化木材
を溶媒から分離する必要があり、木材のアセチル
化処理費用が非常に高価になるだけでなく、溶媒
の取扱いに於ても、安全面に十分注意しなくては
ならない欠点を有していた。 一方、木材小片に多塩基酸無水物を反応させ、
木材中にカルボキシル基を導入したエステル化木
材はこれまで知られていないが、木綿セルロース
などのセルロースにカルボキシル基を導入した半
エステル化物は公知である。しかしながら、セル
ロースと多塩基酸無水物とのエステル化反応に於
ても反応が進み難いため、セルロースに対して膨
潤作用を有する溶媒、例えばジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミドなどを反応系内に使用
して、セルロースを膨潤させた状態で反応を進め
る必要があつた。また、その他の溶媒、例えばベ
ンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキ
サンなどが同時に反応系内に使用されるのが一般
的であるが、110℃以上の高温反応で行なう場合
にはキシレン、またはシクロヘキサノンなどの高
価な溶媒を使用しなくてはならない欠点を有して
いた。 一方、木材は上記したセルロースとは成分的、
構造的に非常に異なつている。即ち、木材は主と
して、約60〜70%の結晶化度をもつ結晶性の高い
セルロース、三次元網状構造をもつ超巨大高分子
のリグリン、非晶性物質のヘミセルロースから形
成されており、木材細胞壁中でのそれらの存在状
態は立体的なスポンジ状になつたリグニン集合体
の網目の間をかいくぐつて、セルロースがフイブ
リル状の束の形で通り、それらの間隙をヘミセル
ロースが充填されている。従つて、セルロースに
於て行なわれる化学反応も木材に於ては極めて反
応しがたいものであると考えられていた。 本発明者等は上述のような問題点を解決すべく
鋭意研究を重ねたところ、反応温度60℃以上で、
反応系内に溶媒を使用することなく、乾燥木材小
片に多塩基酸無水物を反応させると、驚くべきこ
とに、エステル化反応が円滑に進み、木材に多塩
基酸無水物が容易に付加して種々のエステル化度
のエステル化木材を得ることを見い出し、本発明
に至つたのである。即ち本発明は一般に室温で固
体状の多塩基酸無水物を乾燥木材小片に添加し
て、60℃以上の反応温度で加熱撹拌すると温度が
60℃から多塩基酸無水物の融点以下の範囲の場合
には、更に驚くべきことに、木材小片と多塩基酸
無水物が固相状態で加熱撹拌されているにもかか
わらず、木材中の水酸基が多塩基酸無水物と開環
エステル化反応を起し、側鎖に活性なカルボキシ
ル基が導入されることを見い出した。また、多塩
基酸無水物の融点以上の温度で反応した場合に
は、多塩基酸無水物が溶融し、液体となり、木材
小片を多塩基酸無水物で湿らした状態で反応が進
み、エステル化度が高い高付加率のエステル化木
材を得ることを見い出した。 本発明に用いられる木材小片とは、木材チツ
プ、木材繊維、微細化した木粉などを総称して表
したものであり、原木、樹種には特に制限はな
く、例えば、赤マツ、スギ、ヒノキ、カバ、ラワ
ンなどが使用される。 また、木材小片は使用薬品との関係上、木材含
水率5%以下になるよう乾燥処理されていること
が好ましい。 本発明に用いられる多塩基酸無水物とは多価カ
ルボン酸無水物であり、具体的には無水マレイン
酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水テトラヒ
ドロフタル酸、無水テトラブロムフタル酸、無水
ヘキサヒドロフタル酸、無水3.6ジクロルフタル
酸、無水4.5ジクロルフタル酸、無水イタコン酸、
無水ヘツト酸、無水トリメリツト酸、無水ピロメ
リツト酸などが挙げられる。特に工業的に有利で
低廉な無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタ
ル酸が好ましい。木材小片に対するこれらの使用
量は、製造しようとするエステル化木材のエステ
ル化度、多塩基酸無水物の種類などによつて異な
るが一般に、木材小片100重量部に対して多塩基
酸無水物10〜2000重量部、好ましくは20〜400重
量部である。更に好ましくは、木材小片に付加す
るに必要な多塩基酸無水物の量だけ反応系内に使
用してその多塩基酸無水物の大部分を木材小片に
付加させることがよい。 本発明のエステル化反応は無触媒下でも十分に
進行するが、エステル化反応を促進するために、
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の炭酸
塩・酸化物・水酸化物・酢酸塩、または、ジメチ
ルベンジルアミン、トリエチルアミンなどのアミ
ン系化合物、その他ピリジン、ジメチルアニリ
ン、塩化亜鉛などの触媒を用いてもよい。特に炭
酸ナトリウムなどの触媒を本発明のエステル化反
応に使用すると、非常にエステル化度の高いエス
テル化木材が製造されるだけでなく、反応中、反
応系内に生成されたエステル化木材の熱分解を抑
制する効果が認められるという有利な点がある。
これらの触媒の使用量は木材小片100重量部に対
して0.1〜10重量部の範囲が好適である。 次に本発明の製造方法を手順を追つて説明す
る。先ず、木材小片は真空乾燥器や熱風乾燥器な
どにより乾燥して水分を木材含水率5%以下に除
去しておくのがよい。木材中の水分が多く残存す
ると、この水分が無水酸基と反応して、多価カル
ボン酸を副生するので好ましくない。次に、乾燥
木材小片に多塩基酸無水物を添加し、更に触媒を
添加するか、あるいは添加しないで、この反応系
を反応温度60℃以上で加熱撹拌する。反応は加熱
撹拌中に徐々に進行するが、反応温度60℃以下の
場合は木材小片に対する多塩基酸無水物の付加率
が著しく小さいか、または、付加することが全く
ないために好ましくない。反応温度60℃以上で炭
酸ナトリウムなどの触媒を添加した反応系におい
ては木材小片に対する付加率が100%以上にもな
る高付加率のエステル化木材が得られる。また、
反応温度を高くすると木材小片の分子鎖にカルボ
キシル基が導入されると同時に分子間にジエステ
ル架橋が生成されることがあるが、その量は反応
温度が高くなるに従つて増加する。また、木材の
熱分解温度は約210℃であるが、エステル化木材
の場合には熱分解温度が約180℃と若干低下し、
従つて約180℃以上で反応を行なう場合には反応
系内のエステル化木材が熱分解を起し、重量減少
を伴なうので、本発明の反応温度は60〜180℃の
温度範囲内が好適である。反応時間は通常10分〜
10時間、好ましくは30分〜7時間である。エステ
ル化度は反応温度、反応時間をコントロールする
ことにより調整され得る。反応終了後、得られた
エステル化木材は溶剤等で洗浄してもよいし、洗
浄しなくてもよい。 木材小片に対する多塩基酸無水物の付加率は反
応後、木材小片を洗浄・乾燥して、精製した木材
小片について反応前後の重量増加率から求められ
るが、ケン化価の測定によつて求めたアシル基の
木材小片重量を基準とした付加率から求めてもよ
い。得られたエステル化木材を赤外線吸収スペク
トルで分析すると、エステル化木材中にカルボキ
シル基の吸収が明白に認められる。本発明の製造
方法により得られるエステル化木材に於ては木材
組織中に含まれているセルロース、ヘミセルロー
ス、リグニンなどの化学成分中の水酸基をエステ
ル化することにより活性なカルボキシル基が導入
されている。従つて、その用途は広範囲に広がる
ものである。また、本発明のエステル化反応は、
溶媒を使用しないために、製造工程が非常に簡略
化でき、反応後エステル化木材を溶媒から分離す
る必要もなく、廉価にカルボキシル基が導入され
たエステル化木材を製造することができるもので
ある。次に実施例により更に具体的に説明するが
本発明はこれに制限されるものではない。 実施例 1 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
2.01g、無水コハク酸30gを100c.c.三つ口セパラ
ブルフラスコに添加して、100℃で3時間撹拌下
に反応せしめた。無水コハク酸の融点は119℃で
あり、反応は融点以下で行われたため、終始粒子
状の無水コハク酸が木粉中に分散された状態で加
熱撹拌されて進行した。反応後、反応物を取り出
し、アセトンで十分に洗浄した。その後、送風洗
滌、さらに熱風乾燥して本発明のエステル化木粉
2.51gを得た。 実施例 2 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
15.00g、無水コハク酸15g、炭酸ナトリウム
0.318gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、115℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始粒子状の無水コハク酸および粒子状の炭
酸ナトリウムが木粉中に分散された状態で加熱撹
拌されて進行した。反応後、反応物を取り出し、
アセトンで十分に洗浄した後、次に水で洗浄し
た。その後、熱風乾燥して本発明のエステル化木
粉22.65gを得た。 実施例 3 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
2.03g、無水マレイン酸30g、炭酸ナトリウム
0.20gを100c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、180℃で3時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始溶融してできた無水マレイン酸の液体中
に木粉が浸漬された状態で加熱撹拌されて進行し
た。反応後、反応物を取り出し、アセトンで十分
に洗浄した後、次に水で洗浄した。その後、熱風
乾燥して本発明のエステル化木粉4.28gを得た。 実施例 4 13〜100メツシユに分級した乾燥木粉(ラワン
材)41.05g、無水マレイン酸12.31g、炭酸ナト
リウム0.87gを1000c.c.三つ口セパラブルフラスコ
に添加して、100℃で6時間撹拌下に反応せしめ
た。反応は終始溶融してできた無水マレイン酸の
液体が木粉を湿らした状態で加熱撹拌されて進行
した。反応後、反応物を取り出し、アセトンで十
分に洗浄した後、次に水で洗浄した。その後、熱
風乾燥して本発明のエステル化木粉45.95gを得
た。 実施例 5 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
15.00g、無水フタル酸22.50g、炭酸ナトリウム
0.318gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、160℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始溶融してできた無水フタル酸の液体が木
粉を湿らした状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出し、アセトンで十分に洗浄
した後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥し
て本発明のエステル化木粉18.45gを得た。 実施例 6 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
80.12g、無水コハク酸80g、炭酸ナトリウム
1.70gを2000c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、140℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始溶融してできた無水コハク酸の液体が木
粉を湿らした状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出しアセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木粉125.79gを得た。 実施例 7 乾燥木材パーテイクル(パーテイクルの大き
さ:長さ4〜10mm、幅2〜3mm、厚さ2〜3mm)
(赤松材)2.00g、無水コハク酸50.0g、炭酸ナ
トリウム0.20gを100c.c.四つ口セパラブルフラス
コに添加して、105℃で6時間撹拌下に反応せし
めた。無水コハク酸の融点は119℃であり、反応
は融点以下で行なわれたため、終始粒子状の無水
コハク酸および粒子状の炭酸ナトリウムが木粉中
に分散された状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出しアセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木材パーテイクル2.68を得
た。 実施例1〜7で得られた本発明のエステル化木
粉およびエステル化木材パーテイクルに於て、木
粉および木材パーテイクルに付加された多塩基酸
無水物の木粉および木材パーテイクル重量を基準
とした付加率、および、ケン化価の測定によつて
求めたアシル基の木粉および木材パーテイクル重
量を基準とした付加率を測定した結果を第1表に
記載した。第1表から明らかなように、多塩基酸
無水物の付加率とアシル基付加率とはよく一致し
ており、木粉および木材パーテイクルに導入され
たカルボキシル基量が分かる。しかし、実施例3
に於いては多塩基酸無水物の付加率とアシル基の
付加率が異なつているが、これは180℃という高
温下で反応したために、無水マレイン酸の二重結
合に起因する副反応によつて生じた高分子量のも
のも付加しているためであると考えられる。又、
一方、実施例1〜7で得られた本発明のエステル
化木粉およびエステル化木材パーテイクルを赤外
線吸収スペクトルで測定した結果、いずれの試料
もカルボキシル基の吸収が明白に認められた。
を使用することなく、乾燥木材小片に多塩基酸無
水物を反応させ、木材組織中に含まれているセル
ロース、ヘミセルロース、リグニンなどの化学成
分中の水酸基をエステル化することによりカルボ
キシル基を導入することを特徴とするエステル化
木材の製造方法に関するものである。 石油や石炭などの化石資源は現在工業用原料と
して多量に用いられているが、それらは埋蔵量に
限界があり先行きが心配されている。一方、木材
は再生可能な資源であり、従来より色々な分野に
利用されている。しかしながら、小径木、間伐材
などの有効な利用法は進んでおらず、また、木材
工業に於て排出されているおが屑についても、有
効な利用法は殆んどないのが現状である。このよ
うな状況から考えて木材小片の有効利用をはかる
ために木材を化学処理して、木材にそれが本来有
していない新しい特性を与え、もつて新しい活性
分野を見出すということは極めて有意義なことと
云わなければならない。これまで、木材の化学処
理の実用化は未発達といえるが、その原因として
考えられる点は木材の化学反応性が非常に小さい
こと、ならびに化学処理費用が非常に高くつくこ
とであつた。 例えば、これまで知られている木材のエステル
化物として、木材組織中に存在している水酸基に
アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、カプ
ロイル基、ラウロイル基、ステアロイル基などを
導入した一価脂肪酸エステル化木材があるが、木
材の分子鎖の側鎖が反応性のないアルキル基でふ
さがれているため、架橋結合あるいはその他の架
橋剤と架橋反応は考えられず、発展性のないもの
であつた。また、これらのエステル化物の代表的
なものとしてアセチル化木材があるが実用化には
至つていない。一般的に、木材のアセチル化処理
としては、エステル化反応が十分に進まないた
め、木材を化学反応に際して活性化状態になるよ
う前処理しておく必要があつた。それらの処理剤
としてはカセイソーダ水溶液、ジメチルアミン、
硫酸アンモニウム、氷酢酸などが使用されてい
た。次に、前処理した木材小片に無水酢酸、トリ
クロロ酢酸を付加させる酸化反応では木材組織に
対して膨潤作用を有する溶媒の存在下で反応が行
なわれていた。このような溶媒としてはジメチル
スルホキシド、ジメチルホルムアミド、ピリジ
ン、塩化メチレン、クロロホルムなどが使用され
ていた。また、木材小片はカサ比重が非常に小さ
いため、一定重量に対する体積が大きくなり、反
応を均一に行なわしめるために無水酢酸またはト
リクロロ酢酸と、上記した溶媒の量を大量に必要
とする欠点を有していた。反応後に於ても、
過、遠心分離などの方法により、アセチル化木材
を溶媒から分離する必要があり、木材のアセチル
化処理費用が非常に高価になるだけでなく、溶媒
の取扱いに於ても、安全面に十分注意しなくては
ならない欠点を有していた。 一方、木材小片に多塩基酸無水物を反応させ、
木材中にカルボキシル基を導入したエステル化木
材はこれまで知られていないが、木綿セルロース
などのセルロースにカルボキシル基を導入した半
エステル化物は公知である。しかしながら、セル
ロースと多塩基酸無水物とのエステル化反応に於
ても反応が進み難いため、セルロースに対して膨
潤作用を有する溶媒、例えばジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミドなどを反応系内に使用
して、セルロースを膨潤させた状態で反応を進め
る必要があつた。また、その他の溶媒、例えばベ
ンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキ
サンなどが同時に反応系内に使用されるのが一般
的であるが、110℃以上の高温反応で行なう場合
にはキシレン、またはシクロヘキサノンなどの高
価な溶媒を使用しなくてはならない欠点を有して
いた。 一方、木材は上記したセルロースとは成分的、
構造的に非常に異なつている。即ち、木材は主と
して、約60〜70%の結晶化度をもつ結晶性の高い
セルロース、三次元網状構造をもつ超巨大高分子
のリグリン、非晶性物質のヘミセルロースから形
成されており、木材細胞壁中でのそれらの存在状
態は立体的なスポンジ状になつたリグニン集合体
の網目の間をかいくぐつて、セルロースがフイブ
リル状の束の形で通り、それらの間隙をヘミセル
ロースが充填されている。従つて、セルロースに
於て行なわれる化学反応も木材に於ては極めて反
応しがたいものであると考えられていた。 本発明者等は上述のような問題点を解決すべく
鋭意研究を重ねたところ、反応温度60℃以上で、
反応系内に溶媒を使用することなく、乾燥木材小
片に多塩基酸無水物を反応させると、驚くべきこ
とに、エステル化反応が円滑に進み、木材に多塩
基酸無水物が容易に付加して種々のエステル化度
のエステル化木材を得ることを見い出し、本発明
に至つたのである。即ち本発明は一般に室温で固
体状の多塩基酸無水物を乾燥木材小片に添加し
て、60℃以上の反応温度で加熱撹拌すると温度が
60℃から多塩基酸無水物の融点以下の範囲の場合
には、更に驚くべきことに、木材小片と多塩基酸
無水物が固相状態で加熱撹拌されているにもかか
わらず、木材中の水酸基が多塩基酸無水物と開環
エステル化反応を起し、側鎖に活性なカルボキシ
ル基が導入されることを見い出した。また、多塩
基酸無水物の融点以上の温度で反応した場合に
は、多塩基酸無水物が溶融し、液体となり、木材
小片を多塩基酸無水物で湿らした状態で反応が進
み、エステル化度が高い高付加率のエステル化木
材を得ることを見い出した。 本発明に用いられる木材小片とは、木材チツ
プ、木材繊維、微細化した木粉などを総称して表
したものであり、原木、樹種には特に制限はな
く、例えば、赤マツ、スギ、ヒノキ、カバ、ラワ
ンなどが使用される。 また、木材小片は使用薬品との関係上、木材含
水率5%以下になるよう乾燥処理されていること
が好ましい。 本発明に用いられる多塩基酸無水物とは多価カ
ルボン酸無水物であり、具体的には無水マレイン
酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水テトラヒ
ドロフタル酸、無水テトラブロムフタル酸、無水
ヘキサヒドロフタル酸、無水3.6ジクロルフタル
酸、無水4.5ジクロルフタル酸、無水イタコン酸、
無水ヘツト酸、無水トリメリツト酸、無水ピロメ
リツト酸などが挙げられる。特に工業的に有利で
低廉な無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタ
ル酸が好ましい。木材小片に対するこれらの使用
量は、製造しようとするエステル化木材のエステ
ル化度、多塩基酸無水物の種類などによつて異な
るが一般に、木材小片100重量部に対して多塩基
酸無水物10〜2000重量部、好ましくは20〜400重
量部である。更に好ましくは、木材小片に付加す
るに必要な多塩基酸無水物の量だけ反応系内に使
用してその多塩基酸無水物の大部分を木材小片に
付加させることがよい。 本発明のエステル化反応は無触媒下でも十分に
進行するが、エステル化反応を促進するために、
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の炭酸
塩・酸化物・水酸化物・酢酸塩、または、ジメチ
ルベンジルアミン、トリエチルアミンなどのアミ
ン系化合物、その他ピリジン、ジメチルアニリ
ン、塩化亜鉛などの触媒を用いてもよい。特に炭
酸ナトリウムなどの触媒を本発明のエステル化反
応に使用すると、非常にエステル化度の高いエス
テル化木材が製造されるだけでなく、反応中、反
応系内に生成されたエステル化木材の熱分解を抑
制する効果が認められるという有利な点がある。
これらの触媒の使用量は木材小片100重量部に対
して0.1〜10重量部の範囲が好適である。 次に本発明の製造方法を手順を追つて説明す
る。先ず、木材小片は真空乾燥器や熱風乾燥器な
どにより乾燥して水分を木材含水率5%以下に除
去しておくのがよい。木材中の水分が多く残存す
ると、この水分が無水酸基と反応して、多価カル
ボン酸を副生するので好ましくない。次に、乾燥
木材小片に多塩基酸無水物を添加し、更に触媒を
添加するか、あるいは添加しないで、この反応系
を反応温度60℃以上で加熱撹拌する。反応は加熱
撹拌中に徐々に進行するが、反応温度60℃以下の
場合は木材小片に対する多塩基酸無水物の付加率
が著しく小さいか、または、付加することが全く
ないために好ましくない。反応温度60℃以上で炭
酸ナトリウムなどの触媒を添加した反応系におい
ては木材小片に対する付加率が100%以上にもな
る高付加率のエステル化木材が得られる。また、
反応温度を高くすると木材小片の分子鎖にカルボ
キシル基が導入されると同時に分子間にジエステ
ル架橋が生成されることがあるが、その量は反応
温度が高くなるに従つて増加する。また、木材の
熱分解温度は約210℃であるが、エステル化木材
の場合には熱分解温度が約180℃と若干低下し、
従つて約180℃以上で反応を行なう場合には反応
系内のエステル化木材が熱分解を起し、重量減少
を伴なうので、本発明の反応温度は60〜180℃の
温度範囲内が好適である。反応時間は通常10分〜
10時間、好ましくは30分〜7時間である。エステ
ル化度は反応温度、反応時間をコントロールする
ことにより調整され得る。反応終了後、得られた
エステル化木材は溶剤等で洗浄してもよいし、洗
浄しなくてもよい。 木材小片に対する多塩基酸無水物の付加率は反
応後、木材小片を洗浄・乾燥して、精製した木材
小片について反応前後の重量増加率から求められ
るが、ケン化価の測定によつて求めたアシル基の
木材小片重量を基準とした付加率から求めてもよ
い。得られたエステル化木材を赤外線吸収スペク
トルで分析すると、エステル化木材中にカルボキ
シル基の吸収が明白に認められる。本発明の製造
方法により得られるエステル化木材に於ては木材
組織中に含まれているセルロース、ヘミセルロー
ス、リグニンなどの化学成分中の水酸基をエステ
ル化することにより活性なカルボキシル基が導入
されている。従つて、その用途は広範囲に広がる
ものである。また、本発明のエステル化反応は、
溶媒を使用しないために、製造工程が非常に簡略
化でき、反応後エステル化木材を溶媒から分離す
る必要もなく、廉価にカルボキシル基が導入され
たエステル化木材を製造することができるもので
ある。次に実施例により更に具体的に説明するが
本発明はこれに制限されるものではない。 実施例 1 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
2.01g、無水コハク酸30gを100c.c.三つ口セパラ
ブルフラスコに添加して、100℃で3時間撹拌下
に反応せしめた。無水コハク酸の融点は119℃で
あり、反応は融点以下で行われたため、終始粒子
状の無水コハク酸が木粉中に分散された状態で加
熱撹拌されて進行した。反応後、反応物を取り出
し、アセトンで十分に洗浄した。その後、送風洗
滌、さらに熱風乾燥して本発明のエステル化木粉
2.51gを得た。 実施例 2 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
15.00g、無水コハク酸15g、炭酸ナトリウム
0.318gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、115℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始粒子状の無水コハク酸および粒子状の炭
酸ナトリウムが木粉中に分散された状態で加熱撹
拌されて進行した。反応後、反応物を取り出し、
アセトンで十分に洗浄した後、次に水で洗浄し
た。その後、熱風乾燥して本発明のエステル化木
粉22.65gを得た。 実施例 3 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
2.03g、無水マレイン酸30g、炭酸ナトリウム
0.20gを100c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、180℃で3時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始溶融してできた無水マレイン酸の液体中
に木粉が浸漬された状態で加熱撹拌されて進行し
た。反応後、反応物を取り出し、アセトンで十分
に洗浄した後、次に水で洗浄した。その後、熱風
乾燥して本発明のエステル化木粉4.28gを得た。 実施例 4 13〜100メツシユに分級した乾燥木粉(ラワン
材)41.05g、無水マレイン酸12.31g、炭酸ナト
リウム0.87gを1000c.c.三つ口セパラブルフラスコ
に添加して、100℃で6時間撹拌下に反応せしめ
た。反応は終始溶融してできた無水マレイン酸の
液体が木粉を湿らした状態で加熱撹拌されて進行
した。反応後、反応物を取り出し、アセトンで十
分に洗浄した後、次に水で洗浄した。その後、熱
風乾燥して本発明のエステル化木粉45.95gを得
た。 実施例 5 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
15.00g、無水フタル酸22.50g、炭酸ナトリウム
0.318gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、160℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始溶融してできた無水フタル酸の液体が木
粉を湿らした状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出し、アセトンで十分に洗浄
した後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥し
て本発明のエステル化木粉18.45gを得た。 実施例 6 24〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
80.12g、無水コハク酸80g、炭酸ナトリウム
1.70gを2000c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、140℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反
応は終始溶融してできた無水コハク酸の液体が木
粉を湿らした状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出しアセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木粉125.79gを得た。 実施例 7 乾燥木材パーテイクル(パーテイクルの大き
さ:長さ4〜10mm、幅2〜3mm、厚さ2〜3mm)
(赤松材)2.00g、無水コハク酸50.0g、炭酸ナ
トリウム0.20gを100c.c.四つ口セパラブルフラス
コに添加して、105℃で6時間撹拌下に反応せし
めた。無水コハク酸の融点は119℃であり、反応
は融点以下で行なわれたため、終始粒子状の無水
コハク酸および粒子状の炭酸ナトリウムが木粉中
に分散された状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出しアセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木材パーテイクル2.68を得
た。 実施例1〜7で得られた本発明のエステル化木
粉およびエステル化木材パーテイクルに於て、木
粉および木材パーテイクルに付加された多塩基酸
無水物の木粉および木材パーテイクル重量を基準
とした付加率、および、ケン化価の測定によつて
求めたアシル基の木粉および木材パーテイクル重
量を基準とした付加率を測定した結果を第1表に
記載した。第1表から明らかなように、多塩基酸
無水物の付加率とアシル基付加率とはよく一致し
ており、木粉および木材パーテイクルに導入され
たカルボキシル基量が分かる。しかし、実施例3
に於いては多塩基酸無水物の付加率とアシル基の
付加率が異なつているが、これは180℃という高
温下で反応したために、無水マレイン酸の二重結
合に起因する副反応によつて生じた高分子量のも
のも付加しているためであると考えられる。又、
一方、実施例1〜7で得られた本発明のエステル
化木粉およびエステル化木材パーテイクルを赤外
線吸収スペクトルで測定した結果、いずれの試料
もカルボキシル基の吸収が明白に認められた。
【表】
【表】
実施例 8
42〜60メツシユに分級した乾燥木粉(赤松材)
2.00g、無水コハク酸70.0g、炭酸ナトリウム
0.20gを100c.c.四つ口セパラブルフラスコに添加
して、60℃、80℃、100℃、120℃、140℃、160℃
でそれぞれ3時間撹拌下に反応せしめた。反応
後、反応物を取り出し、アセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木粉を得た。 実施例8で得られた本発明のエステル化木粉に
於て、木粉に付加された多塩基酸無水物の木粉重
量を基準とした付加率、および、ケン化価の測定
によつて求めたアシル基の木粉重量を基準とした
付加率を測定した結果を第2表に記載した。第2
表から明らかなように、多塩基酸無水物の付加率
とアシル基の付加率とはよく一致しており、木粉
に導入されたカルボキシル基量が分かる。
2.00g、無水コハク酸70.0g、炭酸ナトリウム
0.20gを100c.c.四つ口セパラブルフラスコに添加
して、60℃、80℃、100℃、120℃、140℃、160℃
でそれぞれ3時間撹拌下に反応せしめた。反応
後、反応物を取り出し、アセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木粉を得た。 実施例8で得られた本発明のエステル化木粉に
於て、木粉に付加された多塩基酸無水物の木粉重
量を基準とした付加率、および、ケン化価の測定
によつて求めたアシル基の木粉重量を基準とした
付加率を測定した結果を第2表に記載した。第2
表から明らかなように、多塩基酸無水物の付加率
とアシル基の付加率とはよく一致しており、木粉
に導入されたカルボキシル基量が分かる。
【表】
実施例 9
乾燥した木材チツプ(チツプの大きさ:長さ15
〜25mm、幅10〜40mm、厚さ2〜5mm)(桧)8.00
g、無水マレイン酸80.0g、炭酸ナトリウム0.40
gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加して、
120℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反応は終
始溶融してできた無水マレイン酸の液体に木材チ
ツプを浸せきした状態で加熱撹拌されて進行し
た。反応後、反応物を取り出しアセトンで十分に
洗浄した後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾
燥して本発明のエステル化木材チツプ10.88gを
得た。 実施例 10 乾燥した木材チツプ(チツプの大きさ:長さ15
〜25mm、幅10〜40mm、厚さ2〜5mm)(桧)8.00
g、無水コハク酸80.0g、炭酸ナトリウム0.40g
を500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加して、
100℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反応は融
点以下で行われたため、終始粒子状の無水コハク
酸および粒子状の炭酸ナトリウムが木材チツプ中
に分散された状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出しアセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木材チツプ8.99gを得た。 実施例9、10で得られた本発明のエステル化木
材チツプに於いて、木材チツプに付加された多塩
基酸無水物の木材チツプ重量を基準とした付加
率、およびケン化価の測定によつて求めたアシル
基の木材チツプ重量を基準とした付加率を測定し
た結果を第3表に記載した。第3表から明らかな
ように、実施例9では多塩基酸無水物の付加率と
アシル基の付加率とはよく一致しており、木材チ
ツプに導入されたカルボキシル基量が分かる。し
かし、実施例10においては多塩基酸無水物の付加
率とアシル基の付加率が異なつているが、これは
木材チツプのエステル化反応を無水コハク酸の融
点以下で行つたため、主に木材チツプの表層部が
エステル化され、内部まではエステル化が進んで
いないものと考えられる。ケン化によるアシル基
の付加率の測定はエステル化木材チツプの表層部
を粉末に削つて測定したもので、高いアシル基の
付加率になつたものと認められる。
〜25mm、幅10〜40mm、厚さ2〜5mm)(桧)8.00
g、無水マレイン酸80.0g、炭酸ナトリウム0.40
gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加して、
120℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反応は終
始溶融してできた無水マレイン酸の液体に木材チ
ツプを浸せきした状態で加熱撹拌されて進行し
た。反応後、反応物を取り出しアセトンで十分に
洗浄した後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾
燥して本発明のエステル化木材チツプ10.88gを
得た。 実施例 10 乾燥した木材チツプ(チツプの大きさ:長さ15
〜25mm、幅10〜40mm、厚さ2〜5mm)(桧)8.00
g、無水コハク酸80.0g、炭酸ナトリウム0.40g
を500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加して、
100℃で6時間撹拌下に反応せしめた。反応は融
点以下で行われたため、終始粒子状の無水コハク
酸および粒子状の炭酸ナトリウムが木材チツプ中
に分散された状態で加熱撹拌されて進行した。反
応後、反応物を取り出しアセトンで十分に洗浄し
た後、次に水で洗浄した。その後、熱風乾燥して
本発明のエステル化木材チツプ8.99gを得た。 実施例9、10で得られた本発明のエステル化木
材チツプに於いて、木材チツプに付加された多塩
基酸無水物の木材チツプ重量を基準とした付加
率、およびケン化価の測定によつて求めたアシル
基の木材チツプ重量を基準とした付加率を測定し
た結果を第3表に記載した。第3表から明らかな
ように、実施例9では多塩基酸無水物の付加率と
アシル基の付加率とはよく一致しており、木材チ
ツプに導入されたカルボキシル基量が分かる。し
かし、実施例10においては多塩基酸無水物の付加
率とアシル基の付加率が異なつているが、これは
木材チツプのエステル化反応を無水コハク酸の融
点以下で行つたため、主に木材チツプの表層部が
エステル化され、内部まではエステル化が進んで
いないものと考えられる。ケン化によるアシル基
の付加率の測定はエステル化木材チツプの表層部
を粉末に削つて測定したもので、高いアシル基の
付加率になつたものと認められる。
Claims (1)
- 1 反応温度60℃以上で、反応系内に溶媒を使用
することなく、乾燥木材小片に多塩基酸無水物を
反応させ、木材組織中に存在する水酸基をエステ
ル化することによりカルボキシル基を導入するこ
とを特徴とするエステル化木材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14271082A JPS5933133A (ja) | 1982-08-19 | 1982-08-19 | エステル化木材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14271082A JPS5933133A (ja) | 1982-08-19 | 1982-08-19 | エステル化木材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5933133A JPS5933133A (ja) | 1984-02-22 |
| JPH0337490B2 true JPH0337490B2 (ja) | 1991-06-05 |
Family
ID=15321765
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14271082A Granted JPS5933133A (ja) | 1982-08-19 | 1982-08-19 | エステル化木材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5933133A (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60198206A (ja) * | 1984-03-22 | 1985-10-07 | Daiken Trade & Ind Co Ltd | 木質人造板材の製造方法 |
| JPS60219007A (ja) * | 1984-04-16 | 1985-11-01 | Daiken Trade & Ind Co Ltd | 木質人造板材 |
| EP0213252B1 (en) * | 1985-08-28 | 1991-02-06 | A-Cell Acetyl Cellulosics AB | A process for improving dimensional stability and biological resistance of lignocellulosic material |
| JPS6273792A (ja) * | 1985-09-27 | 1987-04-04 | 山水電気株式会社 | プリント配線基板の結合装置 |
| JP3810888B2 (ja) * | 1997-05-30 | 2006-08-16 | 大倉工業株式会社 | 木質材系充填材及びその製造方法 |
| JP4280888B2 (ja) * | 2001-03-23 | 2009-06-17 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 生分解性多価カルボン酸エステル・カルボン酸の製造方法 |
| US7300705B2 (en) * | 2003-06-23 | 2007-11-27 | Weyerhaeuser Company | Methods for esterifying hydroxyl groups in wood |
| JP5414153B2 (ja) * | 2007-03-29 | 2014-02-12 | パナソニック株式会社 | 不飽和ポリエステル樹脂およびモールド成形体 |
| JP2018051837A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 改質木材の製造方法 |
| CN117757106A (zh) * | 2023-12-22 | 2024-03-26 | 中国林业科学研究院林产化学工业研究所 | 木质素基光引发剂及其制备方法与弹性体中的应用 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57103804A (en) * | 1980-12-19 | 1982-06-28 | Toray Industries | Thermoplastic improved wood |
-
1982
- 1982-08-19 JP JP14271082A patent/JPS5933133A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5933133A (ja) | 1984-02-22 |
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