JPH0338236B2 - - Google Patents
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- JPH0338236B2 JPH0338236B2 JP57134786A JP13478682A JPH0338236B2 JP H0338236 B2 JPH0338236 B2 JP H0338236B2 JP 57134786 A JP57134786 A JP 57134786A JP 13478682 A JP13478682 A JP 13478682A JP H0338236 B2 JPH0338236 B2 JP H0338236B2
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Description
本発明はアルカリ金属β−および/またはアル
カリ金属β″−アルミナ組成の多結晶セラミツクの
化学研摩に関する。一つの観点からは、本発明は
セラミツク体を化学研摩してその電気的および/
または機械的特性を有意に改良する化学研摩法に
関する。また別の観点からは、本発明はナトリウ
ム−硫黄電池に電解質として有用な研摩されたカ
チオン電導性セラミツク体に関する。 ナトリウム−硫黄電池は、ナトリウムβ−アル
ミナ相および/またはナトリウムβ″−アルミナ相
に基づくセラミツクセパレータ材料を用いる。セ
ラミツクセパレータは電解質としても作用し、電
池の作動中にナトリウムイオンの移動だけを選択
的に許容する。具体的には、ナトリウム−硫黄電
池は約330℃で使用し、ナトリウムも硫黄もこの
電池作動温度で溶融状態にある。ナトリウムおよ
び硫黄電極間のセパレータは固体イオン膜で、通
常β−アルミナ(Na2OとAl2O3の化学化合物で
しばしばドーパント、例えばLi2Oおよび/また
はMgOを含む)と称される。この固体のセラミ
ツク膜はNa+イオンの移動だけを許す。 他のすべての電池と同じく、基本的構造単位は
セルである。現在、ナトリウム−硫黄電池は円筒
形で、一端の閉じたナトリウムβ−アルミナセラ
ミツク管を使用している。ほとんどの設計例で管
の内部にナトリウムを充填する。硫黄は良好な導
電体でないので、集電体、即ち電流コレクタとし
て多孔性炭素マトリツクスを用いる。β−アルミ
ナセラミツク管をドーナツ形セラミツク絶縁デイ
スクに封着してナトリウムおよび硫黄電極間の完
全な物理的かつ化学的分離を達成する。ナトリウ
ムおよび硫黄容器が集電体として作用する。電池
とするには、多数のナトリウム−硫黄セルを直列
または並列に電気接続する。 これらのナトリウムβ−および/またはβ″−ア
ルミナセラミツク電解質は良好または優秀なセル
寿命を呈しているが、抵抗率値が高く抵抗が経時
変化する(電解質抵抗率がNa/Sセルの使用に
つれて増加する)という欠点ももつている。この
現象を詳しく調べたところ、セラミツク電解質管
の半径方向のセル抵抗がその材料の固有(体積)
抵抗率データから推定した値よりいつも高いこと
がわかつた。このことは、これらのセラミツク組
成の場合、一層高いセル内抵抗率値(半径方向
の)をもたらす一層高い抵抗率の表面膜が存在す
ることを示唆している。例えば、材料中の過剰量
のソーダ(Na2O)、即ちβ−および/または
β″−アルミナ相に関する溶解度限界を越えた量の
ソーダにより抵抗性表面膜が形成され、従つてそ
の結果焼結材料の表面および粒界に過剰ソーダが
沈積する。ソーダ豊富相は純粋相のナトリウムβ
−および/またはナトリウムβ″−アルミナセラミ
ツク材料より抵抗が大きいので、このようなソー
ダ豊富相が原因で、セラミツク電解質がNa/S
電池において抵抗性表面膜に基づく付加抵抗率を
示す。従つて、この表面膜の除去によりNa/S
抵抗を下げ得るはずだという仮説が成立つ。この
ことはさらに、セラミツク電解質の表面にこのよ
うな抵抗膜がなければ、抵抗経時変化の現象も最
小になるか、なくし得ることを示唆している。 本発明は、一つの観点からは化学研摩によりセ
ラミツク体から表面膜を除去すること、そしてそ
れにより、セラミツク全体にわたつて著しく均一
な抵抗率を有する、即ち表面部分の抵抗率が固有
抵抗率と同じか有意の差をもたない、研摩表面を
有するセラミツク体を生成することを目的として
いる。 ナトリウムβ″−アルミナ電解質を用いたナトリ
ウム−硫黄電池は、ナトリウムβ−アルミナ電解
質を用いた電池方式よりもエネルギー効率が優れ
ているという利点を有する。ナトリウムβ″−アル
ミナ相組成の、即ちβ″−アルミナ相が主成分量存
在するナトリウムβ−およびβ″−アルミナ相組成
の混合物の電解質はこれまでに多数つくられてい
る。しかし焼結したまゝの状態の電解質はほとん
どが非対称分極および抵抗率経時変化という望ま
しくない現象を呈する。つまり、Na/S電池系
で使用につれて電解質抵抗率が増加する。実験に
より、通常の方法で加工されたこれらのセラミツ
ク電解質にソーダ豊富相と準安定ガラス質相とが
存在することが確認された。ほかに不純物相も確
認された。これらの相の存在によりセラミツクが
雰囲気中の汚染物、例えば水分およびCO2に一層
敏感となり、セラミツクが非対称に分極する原因
となつていると推測された。 別の観点からは、本発明は、電解質表面からこ
れらの非対称分極の原因となつている相または物
質を除去して対称分極する研摩セラミツク電解質
を生成することを目的とする。対照的に、ナトリ
ウムβ−アルミナ相組成の電解質は非対称分分極
を呈さない。 さらに別の観点からは、本発明は、強度または
電気的特性に有害な微小亀裂や他の傷を化学研摩
により除去して研摩表面を有するセラミツク体を
生成することによつて、アルカリ金属β−およ
び/またはβ″−アルミナ相のセラミツク体の寿命
を長くすることを目的とする。 以下の本発明の説明を一層理解しやすくするた
めに、第3図にNa2O・Al2O3系の状態図を示す。
この状態図は、Journal of American Ceramic
Society,Vol.52,No.7,pages 364−369のR.C.
DeVriesおよびW.L.Rothの論文「β−Al2O3およ
び関連相に関する文献データの評価」の367頁に
示されており、2Bβはナトリウムβ−アルミナ相
を示し、3Bβはナトリウムβ″−アルミナ相を示
す。 広義には、第1実施列において、本発明の方法
は、研摩されていない多結晶セラミツク体を用意
し、該セラミツク体の組成をアルカリ金属β−ア
ルミナ相からアルカリ金属β″−アルミナ相までの
範囲の、アルカリ金属β−アルミナとアルカリ金
属β″−アルミナ相とのあらゆる組合せを含む組成
とし、該アルカリ金属をナトリウム、カリウム、
リチウム、これらの混合物およびこれらの合金よ
りなる群から選択し、上記セラミツク体を燐酸と
接触させることにより研摩して研摩された表面を
有するセラミツク体を形成し、このとき該燐酸が
上記セラミツク体を研摩できるP2O5濃度を有し、
研摩が上記セラミツク体に有意な有害作用をもた
ないことを特徴とする。 研摩されていないセラミツク体とは、研摩され
ていない表面を有するもの、例えば焼結したまゝ
のセラミツク体、即ち焼結の終了時にもつていた
のと同じまた実質的に同じ表面特性を有するも
の、または機械加工した焼結セラミツク体または
粗い表面もしくは傷のある表面を有するセラミツ
ク体である。さらに詳しくは、本発明は表面また
は表面部分を化学研摩する必要のある本組成のあ
らゆる多結晶セラミツク体に有用である。 本発明の酸研摩されたセラミツク体は滑らかな
光沢のある仕上面を有する。 広義には、第2実施例において、本発明の方法
は、表面部分の抵抗率が固有(体積)抵抗率より
著しく高いカチオン電導性セラミツク体を用意
し、該セラミツク体の組成をアルカリ金属β−ア
ルミナ相からアルカリ金属β″−アルミナ相までの
範囲の、アルカリ金属β−アルミナ相とアルカリ
金属β″−アルミナ相とのあらゆる組合せを含む組
成とし、該アルカリ金属をナトリウム、カリウ
ム、リチウム、これらの混合物およびこれらの合
金よりなる群から選択し、上記セラミツク体を燐
酸と接触させることにより研摩して研摩された表
面を有するカチオン電導性セラミツク体を形成
し、このとき該燐酸が上記セラミツク体を研摩で
きるP2O5濃度を有し、研摩が上記セラミツク体
に有意な有害作用をもたないことを特徴とする、
研摩された表面を有しその研摩表面部分の抵抗率
が固有抵抗率と少くとも有意な差をもたないカチ
オン電導性セラミツク体の製造方法である。 抵抗率は物質自体の特性であり、抵抗は次式に
示される通りサンプルの寸法に依存する。 R=ρL/A ここでRはセラミツク体の抵抗(Ω)、Lはその
長さ、Aはその断面積、ρはその抵抗率(Ω−
cm)である。 ここで定義の通り、抵抗率は長さ1cm、断面積
1cm2のセラミツク体の抵抗(Ω)である。セラミ
ツク体の抵抗抗率が小さければ小さい程、そのセ
ラミツク体は導体として良好である。 セラミツク体の固有(体積)抵抗率を測定する
のに多数の方法を使用でき、例えば四探針法や複
素インピーダンス分析によつて測定できる。四探
針法では、4つの電気端子をサンプル中に挿入す
る。2つの端子をサンプル内に電流を流すために
のみ使用し、残りの2つの端子を発生する電位差
を測定するのに用いる。この技術では、電流がサ
ンプル内のみに流れるので、発生する電位差はサ
ンプルの体積の電位差または主としてサンプの体
積の電位差であつて、表面の電位差ではない。サ
ンプルに関する電流と電位差を知れば、その抵抗
を求めることができる。即ち、抵抗=電位差/電
流である。そしてサンプルの抵抗と寸法から、そ
の抵抗率を求めることができる。 複素インピーダンス分析は当業界での標準法で
あり、抵抗を広い周波数範囲にわたつて周波数の
函数として測定し、これらのプロツトから固有抵
抗率を求ることができる。 第2実施例の生成物は、研摩された表面を有す
るカチオン電導性多結晶セラミツク体であり、セ
ラミツク体の研摩表面部分の抵抗率が固有抵抗率
と少くとも有意な差をもたず、セラミツク体の組
成がアルカリ金属β−アルミナ相からアルカリ金
属β″−アルミナ相までの範囲の、アルカリ金属β
−アルミナ相とアルカリ金属β″−アルミナ相との
あらゆる組合せを含む組成であり、アルカリ金属
がナトリウム、カリウム、リチウム、これらの混
合物およびこれらの合金よりなる群から選択され
る。 広義には、第3実施例において、本発明の方法
は、非対称分極するカチオン電導性セラミツク電
解質を用意し、該電解質の組成をアルカリ金属
β″−アルミナ相からアルカリ金属β″−アルミナ相
と電解質の全体積の約50体積%までのアルカリ金
属β−アルミナ相との混合物までの範囲とし、該
アルカリ金属をナトリウム、カリウム、リチウ
ム、これらの混合物およびこれらの合金よりなる
群から選択し、上記セラミツク電解質を燐酸と接
触させることにより研摩して研摩された表面を有
する対称分極のカチオン電導性セラミツク電解質
を形成し、このとき該燐酸が上記セラミツク電解
質を研摩できるP2O5濃度を有し、研摩が上記セ
ラミツク電解質に有意な有害作用をもたないこと
を特徴とする。対称分極するカチオン電導性セラ
ミツク電解質の製造方法である。 ナトリウム−硫黄電池では、2種の抵抗、即ち
放電抵抗と充電抵抗とが測定される。放電抵抗が
充電抵抗より著しく高い場合、これを非対称分極
と呼ぶ。非対称分極がNa/S電池の貧弱な電池
性能と短い寿命との原因となることは周知であ
る。本明細書で使用する非対称分極する電解質と
は、ナトリウム−硫黄電池またはは同等の電池に
電解質として用いたとき、非対称分極を示すまた
は示すであろう電解質である。同じく、本明細書
で使用する対称分極する電解質とは、ナトリウム
−硫黄電池またはは同等の電池に電解質として用
いたとき、対称分極を示すまたは示すであろう、
即ち充電抵抗に等しいか充電抵抗と有意の差がな
い放電抵抗を示すまたは示すであろう電解質であ
る。 第3実施例の生成物は、研摩された表面を有す
るカチオン電導性多結晶セラミツク電解質であ
り、このセラミツク電解質が対称分極し、セラミ
ツク電解質の組成がアルカリ金属β″−アルミナ相
からアルカリ金属β″−アルミナ相との電解質の全
体積の約50体積%までのアルカリ金属β−アルミ
ナ相との混合物までの範囲にあり、アルカリ金属
がナトリウム、カリウム、リチウム、これらの混
合物およびこれらの合金よりなる群から選択され
る。 本発明の方法において研摩すべきセラミツク体
またはカチオン電導性多結晶セラミツク体は、ア
ルカリ金属β−アルミナ相またはアルカリ金属
β″−アルミナ相よりなるか、またはアルカリ金属
β−アルミナ相とアルカリ金属β″−アルミナ相と
の任意の組合せよりなる。このセラミツク体は、
広い範囲のアルカリ金属酸化物とアルミナの化学
量論的化合物は勿論、非化学量論的化合物も包含
し、式A2O・xAl2O3(ここでAはアルカリ金属
で、xは約5〜11の範囲で変わり得る)で表わす
ことができる。アルカリ金属はナトリウム、カリ
ウム、リチウム、これらの混合物およびこれらの
合金よりなる群から選択される。セラミツク体の
組成は種合の方法、例えばX線回折分析やX線螢
光分析により測定することができる。 必要なら、本カチオン電導性多結晶セラミツク
体はβ″−アルミナ相用の安定剤を含有する。この
安定剤はLi2O,MgO,NiO,CoOおよびこれら
の混合物よりなる群から選択される。安定剤は少
くとも安定化作用を呈する量使用し、普通セラミ
ツク体の約5重量%までの範囲にある。 本明細書において、アルカリ金属β−アルミナ
相は、単位セルが2つのスピネル型ブロツクを含
み、各スピネル型ブロツクがc方向に沿つて数え
て4つの酸素原子層を有し、幾つかの割込み位置
にアルミニウム原子を有する結晶構造を意味す
る。その単位セルはc軸に沿つての結晶学的反復
距離約22Åを有する。一価のカチオンは個々のス
ピネルブロツクを分離している比較的粗いパツキ
ングの面内で移動する。他方、アルカリ金属β″−
アルミナ相は、単位セルが3つのスピネル型ブロ
ツクを含み、結晶学的反復距離がc軸に沿つて約
33Åである結晶構造を意味する。アルカリ金属β
−相において、各スピネル型ブロツクは隣りのブ
ロツクに対して180゜回転した位置にあり、アルカ
リ金属β″−アルミナ相では回転角が120゜である。
言い換えると、粗なパツキングの電導面はアルカ
リ金属β−アルミナ相では鏡面でもあるが、アル
カリ金属β″−アルミナ相ではそうではない。 研摩に供する多結晶セラミツク体は種々の方法
で製造することができる。例えば、アルカリ金属
β−アルミナ粉末から、または本アルカリ金属β
−アルミナおよびまたはアルカリ金属β″−アルミ
ナを生成する反応物質の混合物、例えば酸化ナト
リウム、酸化リチウム、酸化マグネシウムおよび
アルミナの混合物から生の成形品を慣例手段で成
形することができる。生の成形品は等圧プレスや
スリツプ注型のような慣例の方法で製造すること
ができる。成形品は任意所望の形状および寸法に
でき、また幾何学的に複雑な形や中空とすること
もできる。焼成後にナトリウム−硫黄電池に用い
るのに適当になる、一端のとじた中空管の形状と
するのが好ましい。このような中空管は、通常の
セラミツク加工技術により、もしくは本出願人に
譲渡されたR.W.Powersの米国特許第3900381号
に開示されているような、電気泳動堆積により製
造することができる。生成形品または中空管は、
高密度への収縮を促進するために、β−Al2O3の
理論密度(即ち3.26g/c.c.)の約40%以上、特に
50%以上の密度をもつのが好ましい。生成形品
を、これに有意の有害作用をなさない雰囲気中で
約1525〜1825℃の範囲の焼結温度で焼結する。ナ
トリウム−硫黄電池に電解質として使用するに
は、焼結セラミツク体がβ−Al2O3の理論密度
(3.26g/c.c.)の98%以上、特に99%以上の密度
を有する。本出願人に譲渡されたRobert W.
Powersらの米国特許第4302519号「β−アルミナ
セラミツク管の製造」に、ナトリウム−硫黄電池
に電解質として用いるのに適当な均一形状の焼結
ナトリウムβ−、β″−アルミナ円筒管を製造する
方法が開示されており、この円筒管を本発明の方
法に用いることができる。 発明の方法に用いる燐酸は水とP2O5よりなる、
即ち、燐酸はP2O5と水の反応生成物であり、セ
ラミツク体を研摩し得るP2O5濃度を有する。研
摩用燐酸は研摩中液体状態にあり、つまり研摩中
粘稠な液体である。研摩用燐酸は燐酸の全重量の
少くとも約70重量%のP2O5濃度を有し、そして
実際問題としてそのP2O5濃度は燐酸の全重量の
約80重量%までの範囲にある。燐酸のP2O5濃度
はその比重測定により知ることができる。所望に
応じて、80%より高いP2O5濃度の燐酸を研摩に
用いることができるが、特別な利点はない。本発
明の研摩方法において、約70重量%より低い
P2O5濃度を有する燐酸はセラミツク体を研摩す
るよりはむしろ、エツチングするかエツチング兼
研摩する。 H3PO4濃度約85重量%を有する燐酸はP2O5濃
度約60重量%を有する燐酸にほゞ等しい。市販の
燐酸は必要なP2O5濃度をもたないので、これを
沸とうさてせて所望の濃度とする。或はまた、高
度濃縮燐酸を購入し、濃度の低い燐酸と混合して
本発明に必要な燐酸をつくることができる。具体
的には、P2O5濃度約60重量%を有する燐酸はそ
の特定濃度に応じて約120〜160℃の範囲の温度で
沸とうし始める。沸とう時に燐酸は蒸発し濃度を
増すのでで、その沸点は次第に上昇する。 研摩は約250〜350℃の範囲の温度で行う。つま
り研摩用燐酸の温度を約250〜350℃(大気圧下)
とする。約350℃より高い研摩温度に特別な利点
がなく、他方研摩温度が約250℃より低いとセラ
ミツク体が研摩と同時にエツチングされがちで
る。本発明方法において研摩を行う場合、酸濃
度、接触時間および温度は相関因子であり、研摩
速度は酸濃度の上昇および温度の上昇とともに増
加する。例えば、温度300℃での研摩は約15分で
終了するが、温度350℃での研摩は約6分で終了
する。一般に研摩燐酸によるセラミツク材料の除
去速度によつて特定の研摩温度が決められる。研
摩速度を一層よく制御するために、研摩燐酸の温
度を約280〜330℃の範囲とするのが好ましい。熱
衝撃を防止するために、セラミツク体を接触する
研摩燐酸の温度とほゞ同じ温度に予熱する必要が
あり、通常予熱セラミツク体を研摩燐酸の温度±
25℃の温度とする。 本発明の方法においては、セラミツク体を燐酸
と接触させ、その表面または表面部分を研摩して
研摩表面を有するセラミツク体を生成する。セラ
ミツク体上に抵抗性膜または物質が存在すると
き、この研摩により抵抗性膜または物質を除去し
て表面部分の抵抗率をセラミツク体の固有抵抗率
と同じか少くとも有意の差がない値に下げる。ま
たセラミツク体上に非対称分極の原因となる相ま
たは物質が存在するとき、この研摩により非対称
分極原因相または物質を除去して、対称分極する
研摩セラミツク体を生成する。さらにまたこの研
摩により微小亀裂や他の傷をセラミツク体の表面
から除去して、機械的および/または電気機械的
破損原因を除く。この研摩の程度または範囲は実
験により定めることができ、通常セラミツク体か
ら約3〜10ミクロンの表面層を研摩つまり除去し
たところで研摩を終了する。 セラミツク体を燐酸と接触させるのは種々の技
術で行うことができ、また研摩は所望に応じてバ
ツチ式でも連続式でも行うことができる。セラミ
ツク体を燐酸に浸漬するのが好ましい。酸接触時
間の終了時、即ち所望の研摩を達成したところ
で、燐酸を研摩されたセラミツク体から除去して
酸の侵食を止める。この除去は研摩されたセラミ
ツク体をアルコール、例えばメタノールで洗うこ
とによつて行うのが好ましい。研摩は、得られる
研摩セラミツク体が有意の有害作用を受けないよ
うに行う。 本発明の多結晶セラミツク体は化学研摩された
表面を有する。この表面は化学研摩されているの
で、この表面には表面損傷、即ち機械研摩により
もたらされる表面損傷が見られない。例えば、機
械研摩したセラミツク体を透過形電子顕微鏡で調
べると、表面領域または表面領域の直下の領域に
かき傷や変位のような欠陥が見られるが、このよ
うな傷や欠陥は本発明の化学研摩したセラミツク
体には見られない。さらに、機械的研摩はセラミ
ツク電解質の表面の構造を変える恐れもあり、こ
れが原因でナトリウム−硫黄電池の性能が劣つた
ものとなる。また機械研摩は簡単な形状に限ら
れ、例えば管の内面の研摩に用いることができな
い。 本発明の研摩されたセラミツク体は種々の用途
に有用である。このセラミツク体はナトリウム−
硫黄電池やECD(エレクトロクロミツクデイスプ
レー)などの装置に電解質として有用である。こ
のセラミツク体は、普通一端の閉じた中空管の形
状として、ナトリウム−硫黄電池解質として用い
るのが特に有利である。通常、電解質として用い
る場合、セラミツク体の密度をβ−アルミナの理
論密度(即ち3.26g/c.c.)の約98%以上、好まし
くは約99%以上とする。 本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説
明する。手順と材料は特記しない限り次の通りで
あつた。 実施例 1 一端が閉じ他端が開口した焼結多結晶セラミツ
クの中空管を電解質として使用した。中空管は内
径約1.0cm、壁厚約0.1cm、長さ約7cmであつた。
焼結管のほとんど100体積%がナトリウムβ−ア
ルミナ相であつた。焼結管の化学的組成は9.6重
量%Na2O、0.25重量%Li2O、残部Al2O3であつ
た。この管はβ−アルミナの理諭密度の約99%以
上の密度を有し、既知方法で製造した。即ち9.6
重量%Na2O、0.25重量%Li2Oおよび残部アルミ
ナの粉末組成物を生の管に成形し、管に有意の有
害作用をなさない雰囲気中で約1575℃で焼成し
た。この焼成管のミクロ組織を第1図に示す。即
ち第1図は焼成したまゝのナトリウムβ−アルミ
ナ多結晶セラミツク体の走査電子顕微鏡写真(倍
率×1000)である。 85%濃縮燐酸(P2O5濃度約60重量%)を研摩
温度350℃に加熱してそのP2O5濃度を研摩に十分
な値に増加した。燐酸は約120℃で沸とうし始め、
温度の上昇につれてその粘度が上昇した。研摩温
度350℃に達したとき(約20分の加熱時間後)、予
め行つた実験からこの時点で燐酸が約70重量%よ
り高いP2O5濃度を有することがわかつている。
即ちP2O5濃度は燐酸の全重量の約70〜75重量%
の範囲にあつた。 セラミツク管を熱衝撃を防止するために約350
℃に予熱し、350℃に保たれた燐酸に浸漬した。
約5分間の酸浸漬後、管を取出し、室温まで冷却
し、メタノールで60分間洗つて余分な燐酸を表面
から除去した。 セラミツク管の全表面が研摩されていると認め
られた。即ち管の外面は勿論内面も光沢があり滑
らかであつた。第2図に研摩した表面のミクロ組
織を示す。即ち、第2図は本発明に従つて研摩し
た後の第1図のセラミツク体の走査顕微鏡写真
(倍率×1000)である。 セラミツク管は研摩により有意な寸法変化を受
けなかつたように見え、研摩はセラミツク管に何
ら有害作用をなさなかつたように見えた。 研摩燐酸に5分間浸漬することで管が十分に研
摩されてその表面および表面付近の粒界区域から
抵抗性表面膜が除去されたものと認められる。こ
のことを確かめるために、研摩済管を通常のやり
方で半電池(単極)に組立て、研摩済管に350℃
のNaNO3浴から液体ナトリウムを電解的に充填
した。研摩済セラミツク管の外面にNANO3浴を
内面に液体ナトリウムを接触させた状態で、半電
池の半径方向抵抗を測定した。次の結果を得た。
カリ金属β″−アルミナ組成の多結晶セラミツクの
化学研摩に関する。一つの観点からは、本発明は
セラミツク体を化学研摩してその電気的および/
または機械的特性を有意に改良する化学研摩法に
関する。また別の観点からは、本発明はナトリウ
ム−硫黄電池に電解質として有用な研摩されたカ
チオン電導性セラミツク体に関する。 ナトリウム−硫黄電池は、ナトリウムβ−アル
ミナ相および/またはナトリウムβ″−アルミナ相
に基づくセラミツクセパレータ材料を用いる。セ
ラミツクセパレータは電解質としても作用し、電
池の作動中にナトリウムイオンの移動だけを選択
的に許容する。具体的には、ナトリウム−硫黄電
池は約330℃で使用し、ナトリウムも硫黄もこの
電池作動温度で溶融状態にある。ナトリウムおよ
び硫黄電極間のセパレータは固体イオン膜で、通
常β−アルミナ(Na2OとAl2O3の化学化合物で
しばしばドーパント、例えばLi2Oおよび/また
はMgOを含む)と称される。この固体のセラミ
ツク膜はNa+イオンの移動だけを許す。 他のすべての電池と同じく、基本的構造単位は
セルである。現在、ナトリウム−硫黄電池は円筒
形で、一端の閉じたナトリウムβ−アルミナセラ
ミツク管を使用している。ほとんどの設計例で管
の内部にナトリウムを充填する。硫黄は良好な導
電体でないので、集電体、即ち電流コレクタとし
て多孔性炭素マトリツクスを用いる。β−アルミ
ナセラミツク管をドーナツ形セラミツク絶縁デイ
スクに封着してナトリウムおよび硫黄電極間の完
全な物理的かつ化学的分離を達成する。ナトリウ
ムおよび硫黄容器が集電体として作用する。電池
とするには、多数のナトリウム−硫黄セルを直列
または並列に電気接続する。 これらのナトリウムβ−および/またはβ″−ア
ルミナセラミツク電解質は良好または優秀なセル
寿命を呈しているが、抵抗率値が高く抵抗が経時
変化する(電解質抵抗率がNa/Sセルの使用に
つれて増加する)という欠点ももつている。この
現象を詳しく調べたところ、セラミツク電解質管
の半径方向のセル抵抗がその材料の固有(体積)
抵抗率データから推定した値よりいつも高いこと
がわかつた。このことは、これらのセラミツク組
成の場合、一層高いセル内抵抗率値(半径方向
の)をもたらす一層高い抵抗率の表面膜が存在す
ることを示唆している。例えば、材料中の過剰量
のソーダ(Na2O)、即ちβ−および/または
β″−アルミナ相に関する溶解度限界を越えた量の
ソーダにより抵抗性表面膜が形成され、従つてそ
の結果焼結材料の表面および粒界に過剰ソーダが
沈積する。ソーダ豊富相は純粋相のナトリウムβ
−および/またはナトリウムβ″−アルミナセラミ
ツク材料より抵抗が大きいので、このようなソー
ダ豊富相が原因で、セラミツク電解質がNa/S
電池において抵抗性表面膜に基づく付加抵抗率を
示す。従つて、この表面膜の除去によりNa/S
抵抗を下げ得るはずだという仮説が成立つ。この
ことはさらに、セラミツク電解質の表面にこのよ
うな抵抗膜がなければ、抵抗経時変化の現象も最
小になるか、なくし得ることを示唆している。 本発明は、一つの観点からは化学研摩によりセ
ラミツク体から表面膜を除去すること、そしてそ
れにより、セラミツク全体にわたつて著しく均一
な抵抗率を有する、即ち表面部分の抵抗率が固有
抵抗率と同じか有意の差をもたない、研摩表面を
有するセラミツク体を生成することを目的として
いる。 ナトリウムβ″−アルミナ電解質を用いたナトリ
ウム−硫黄電池は、ナトリウムβ−アルミナ電解
質を用いた電池方式よりもエネルギー効率が優れ
ているという利点を有する。ナトリウムβ″−アル
ミナ相組成の、即ちβ″−アルミナ相が主成分量存
在するナトリウムβ−およびβ″−アルミナ相組成
の混合物の電解質はこれまでに多数つくられてい
る。しかし焼結したまゝの状態の電解質はほとん
どが非対称分極および抵抗率経時変化という望ま
しくない現象を呈する。つまり、Na/S電池系
で使用につれて電解質抵抗率が増加する。実験に
より、通常の方法で加工されたこれらのセラミツ
ク電解質にソーダ豊富相と準安定ガラス質相とが
存在することが確認された。ほかに不純物相も確
認された。これらの相の存在によりセラミツクが
雰囲気中の汚染物、例えば水分およびCO2に一層
敏感となり、セラミツクが非対称に分極する原因
となつていると推測された。 別の観点からは、本発明は、電解質表面からこ
れらの非対称分極の原因となつている相または物
質を除去して対称分極する研摩セラミツク電解質
を生成することを目的とする。対照的に、ナトリ
ウムβ−アルミナ相組成の電解質は非対称分分極
を呈さない。 さらに別の観点からは、本発明は、強度または
電気的特性に有害な微小亀裂や他の傷を化学研摩
により除去して研摩表面を有するセラミツク体を
生成することによつて、アルカリ金属β−およ
び/またはβ″−アルミナ相のセラミツク体の寿命
を長くすることを目的とする。 以下の本発明の説明を一層理解しやすくするた
めに、第3図にNa2O・Al2O3系の状態図を示す。
この状態図は、Journal of American Ceramic
Society,Vol.52,No.7,pages 364−369のR.C.
DeVriesおよびW.L.Rothの論文「β−Al2O3およ
び関連相に関する文献データの評価」の367頁に
示されており、2Bβはナトリウムβ−アルミナ相
を示し、3Bβはナトリウムβ″−アルミナ相を示
す。 広義には、第1実施列において、本発明の方法
は、研摩されていない多結晶セラミツク体を用意
し、該セラミツク体の組成をアルカリ金属β−ア
ルミナ相からアルカリ金属β″−アルミナ相までの
範囲の、アルカリ金属β−アルミナとアルカリ金
属β″−アルミナ相とのあらゆる組合せを含む組成
とし、該アルカリ金属をナトリウム、カリウム、
リチウム、これらの混合物およびこれらの合金よ
りなる群から選択し、上記セラミツク体を燐酸と
接触させることにより研摩して研摩された表面を
有するセラミツク体を形成し、このとき該燐酸が
上記セラミツク体を研摩できるP2O5濃度を有し、
研摩が上記セラミツク体に有意な有害作用をもた
ないことを特徴とする。 研摩されていないセラミツク体とは、研摩され
ていない表面を有するもの、例えば焼結したまゝ
のセラミツク体、即ち焼結の終了時にもつていた
のと同じまた実質的に同じ表面特性を有するも
の、または機械加工した焼結セラミツク体または
粗い表面もしくは傷のある表面を有するセラミツ
ク体である。さらに詳しくは、本発明は表面また
は表面部分を化学研摩する必要のある本組成のあ
らゆる多結晶セラミツク体に有用である。 本発明の酸研摩されたセラミツク体は滑らかな
光沢のある仕上面を有する。 広義には、第2実施例において、本発明の方法
は、表面部分の抵抗率が固有(体積)抵抗率より
著しく高いカチオン電導性セラミツク体を用意
し、該セラミツク体の組成をアルカリ金属β−ア
ルミナ相からアルカリ金属β″−アルミナ相までの
範囲の、アルカリ金属β−アルミナ相とアルカリ
金属β″−アルミナ相とのあらゆる組合せを含む組
成とし、該アルカリ金属をナトリウム、カリウ
ム、リチウム、これらの混合物およびこれらの合
金よりなる群から選択し、上記セラミツク体を燐
酸と接触させることにより研摩して研摩された表
面を有するカチオン電導性セラミツク体を形成
し、このとき該燐酸が上記セラミツク体を研摩で
きるP2O5濃度を有し、研摩が上記セラミツク体
に有意な有害作用をもたないことを特徴とする、
研摩された表面を有しその研摩表面部分の抵抗率
が固有抵抗率と少くとも有意な差をもたないカチ
オン電導性セラミツク体の製造方法である。 抵抗率は物質自体の特性であり、抵抗は次式に
示される通りサンプルの寸法に依存する。 R=ρL/A ここでRはセラミツク体の抵抗(Ω)、Lはその
長さ、Aはその断面積、ρはその抵抗率(Ω−
cm)である。 ここで定義の通り、抵抗率は長さ1cm、断面積
1cm2のセラミツク体の抵抗(Ω)である。セラミ
ツク体の抵抗抗率が小さければ小さい程、そのセ
ラミツク体は導体として良好である。 セラミツク体の固有(体積)抵抗率を測定する
のに多数の方法を使用でき、例えば四探針法や複
素インピーダンス分析によつて測定できる。四探
針法では、4つの電気端子をサンプル中に挿入す
る。2つの端子をサンプル内に電流を流すために
のみ使用し、残りの2つの端子を発生する電位差
を測定するのに用いる。この技術では、電流がサ
ンプル内のみに流れるので、発生する電位差はサ
ンプルの体積の電位差または主としてサンプの体
積の電位差であつて、表面の電位差ではない。サ
ンプルに関する電流と電位差を知れば、その抵抗
を求めることができる。即ち、抵抗=電位差/電
流である。そしてサンプルの抵抗と寸法から、そ
の抵抗率を求めることができる。 複素インピーダンス分析は当業界での標準法で
あり、抵抗を広い周波数範囲にわたつて周波数の
函数として測定し、これらのプロツトから固有抵
抗率を求ることができる。 第2実施例の生成物は、研摩された表面を有す
るカチオン電導性多結晶セラミツク体であり、セ
ラミツク体の研摩表面部分の抵抗率が固有抵抗率
と少くとも有意な差をもたず、セラミツク体の組
成がアルカリ金属β−アルミナ相からアルカリ金
属β″−アルミナ相までの範囲の、アルカリ金属β
−アルミナ相とアルカリ金属β″−アルミナ相との
あらゆる組合せを含む組成であり、アルカリ金属
がナトリウム、カリウム、リチウム、これらの混
合物およびこれらの合金よりなる群から選択され
る。 広義には、第3実施例において、本発明の方法
は、非対称分極するカチオン電導性セラミツク電
解質を用意し、該電解質の組成をアルカリ金属
β″−アルミナ相からアルカリ金属β″−アルミナ相
と電解質の全体積の約50体積%までのアルカリ金
属β−アルミナ相との混合物までの範囲とし、該
アルカリ金属をナトリウム、カリウム、リチウ
ム、これらの混合物およびこれらの合金よりなる
群から選択し、上記セラミツク電解質を燐酸と接
触させることにより研摩して研摩された表面を有
する対称分極のカチオン電導性セラミツク電解質
を形成し、このとき該燐酸が上記セラミツク電解
質を研摩できるP2O5濃度を有し、研摩が上記セ
ラミツク電解質に有意な有害作用をもたないこと
を特徴とする。対称分極するカチオン電導性セラ
ミツク電解質の製造方法である。 ナトリウム−硫黄電池では、2種の抵抗、即ち
放電抵抗と充電抵抗とが測定される。放電抵抗が
充電抵抗より著しく高い場合、これを非対称分極
と呼ぶ。非対称分極がNa/S電池の貧弱な電池
性能と短い寿命との原因となることは周知であ
る。本明細書で使用する非対称分極する電解質と
は、ナトリウム−硫黄電池またはは同等の電池に
電解質として用いたとき、非対称分極を示すまた
は示すであろう電解質である。同じく、本明細書
で使用する対称分極する電解質とは、ナトリウム
−硫黄電池またはは同等の電池に電解質として用
いたとき、対称分極を示すまたは示すであろう、
即ち充電抵抗に等しいか充電抵抗と有意の差がな
い放電抵抗を示すまたは示すであろう電解質であ
る。 第3実施例の生成物は、研摩された表面を有す
るカチオン電導性多結晶セラミツク電解質であ
り、このセラミツク電解質が対称分極し、セラミ
ツク電解質の組成がアルカリ金属β″−アルミナ相
からアルカリ金属β″−アルミナ相との電解質の全
体積の約50体積%までのアルカリ金属β−アルミ
ナ相との混合物までの範囲にあり、アルカリ金属
がナトリウム、カリウム、リチウム、これらの混
合物およびこれらの合金よりなる群から選択され
る。 本発明の方法において研摩すべきセラミツク体
またはカチオン電導性多結晶セラミツク体は、ア
ルカリ金属β−アルミナ相またはアルカリ金属
β″−アルミナ相よりなるか、またはアルカリ金属
β−アルミナ相とアルカリ金属β″−アルミナ相と
の任意の組合せよりなる。このセラミツク体は、
広い範囲のアルカリ金属酸化物とアルミナの化学
量論的化合物は勿論、非化学量論的化合物も包含
し、式A2O・xAl2O3(ここでAはアルカリ金属
で、xは約5〜11の範囲で変わり得る)で表わす
ことができる。アルカリ金属はナトリウム、カリ
ウム、リチウム、これらの混合物およびこれらの
合金よりなる群から選択される。セラミツク体の
組成は種合の方法、例えばX線回折分析やX線螢
光分析により測定することができる。 必要なら、本カチオン電導性多結晶セラミツク
体はβ″−アルミナ相用の安定剤を含有する。この
安定剤はLi2O,MgO,NiO,CoOおよびこれら
の混合物よりなる群から選択される。安定剤は少
くとも安定化作用を呈する量使用し、普通セラミ
ツク体の約5重量%までの範囲にある。 本明細書において、アルカリ金属β−アルミナ
相は、単位セルが2つのスピネル型ブロツクを含
み、各スピネル型ブロツクがc方向に沿つて数え
て4つの酸素原子層を有し、幾つかの割込み位置
にアルミニウム原子を有する結晶構造を意味す
る。その単位セルはc軸に沿つての結晶学的反復
距離約22Åを有する。一価のカチオンは個々のス
ピネルブロツクを分離している比較的粗いパツキ
ングの面内で移動する。他方、アルカリ金属β″−
アルミナ相は、単位セルが3つのスピネル型ブロ
ツクを含み、結晶学的反復距離がc軸に沿つて約
33Åである結晶構造を意味する。アルカリ金属β
−相において、各スピネル型ブロツクは隣りのブ
ロツクに対して180゜回転した位置にあり、アルカ
リ金属β″−アルミナ相では回転角が120゜である。
言い換えると、粗なパツキングの電導面はアルカ
リ金属β−アルミナ相では鏡面でもあるが、アル
カリ金属β″−アルミナ相ではそうではない。 研摩に供する多結晶セラミツク体は種々の方法
で製造することができる。例えば、アルカリ金属
β−アルミナ粉末から、または本アルカリ金属β
−アルミナおよびまたはアルカリ金属β″−アルミ
ナを生成する反応物質の混合物、例えば酸化ナト
リウム、酸化リチウム、酸化マグネシウムおよび
アルミナの混合物から生の成形品を慣例手段で成
形することができる。生の成形品は等圧プレスや
スリツプ注型のような慣例の方法で製造すること
ができる。成形品は任意所望の形状および寸法に
でき、また幾何学的に複雑な形や中空とすること
もできる。焼成後にナトリウム−硫黄電池に用い
るのに適当になる、一端のとじた中空管の形状と
するのが好ましい。このような中空管は、通常の
セラミツク加工技術により、もしくは本出願人に
譲渡されたR.W.Powersの米国特許第3900381号
に開示されているような、電気泳動堆積により製
造することができる。生成形品または中空管は、
高密度への収縮を促進するために、β−Al2O3の
理論密度(即ち3.26g/c.c.)の約40%以上、特に
50%以上の密度をもつのが好ましい。生成形品
を、これに有意の有害作用をなさない雰囲気中で
約1525〜1825℃の範囲の焼結温度で焼結する。ナ
トリウム−硫黄電池に電解質として使用するに
は、焼結セラミツク体がβ−Al2O3の理論密度
(3.26g/c.c.)の98%以上、特に99%以上の密度
を有する。本出願人に譲渡されたRobert W.
Powersらの米国特許第4302519号「β−アルミナ
セラミツク管の製造」に、ナトリウム−硫黄電池
に電解質として用いるのに適当な均一形状の焼結
ナトリウムβ−、β″−アルミナ円筒管を製造する
方法が開示されており、この円筒管を本発明の方
法に用いることができる。 発明の方法に用いる燐酸は水とP2O5よりなる、
即ち、燐酸はP2O5と水の反応生成物であり、セ
ラミツク体を研摩し得るP2O5濃度を有する。研
摩用燐酸は研摩中液体状態にあり、つまり研摩中
粘稠な液体である。研摩用燐酸は燐酸の全重量の
少くとも約70重量%のP2O5濃度を有し、そして
実際問題としてそのP2O5濃度は燐酸の全重量の
約80重量%までの範囲にある。燐酸のP2O5濃度
はその比重測定により知ることができる。所望に
応じて、80%より高いP2O5濃度の燐酸を研摩に
用いることができるが、特別な利点はない。本発
明の研摩方法において、約70重量%より低い
P2O5濃度を有する燐酸はセラミツク体を研摩す
るよりはむしろ、エツチングするかエツチング兼
研摩する。 H3PO4濃度約85重量%を有する燐酸はP2O5濃
度約60重量%を有する燐酸にほゞ等しい。市販の
燐酸は必要なP2O5濃度をもたないので、これを
沸とうさてせて所望の濃度とする。或はまた、高
度濃縮燐酸を購入し、濃度の低い燐酸と混合して
本発明に必要な燐酸をつくることができる。具体
的には、P2O5濃度約60重量%を有する燐酸はそ
の特定濃度に応じて約120〜160℃の範囲の温度で
沸とうし始める。沸とう時に燐酸は蒸発し濃度を
増すのでで、その沸点は次第に上昇する。 研摩は約250〜350℃の範囲の温度で行う。つま
り研摩用燐酸の温度を約250〜350℃(大気圧下)
とする。約350℃より高い研摩温度に特別な利点
がなく、他方研摩温度が約250℃より低いとセラ
ミツク体が研摩と同時にエツチングされがちで
る。本発明方法において研摩を行う場合、酸濃
度、接触時間および温度は相関因子であり、研摩
速度は酸濃度の上昇および温度の上昇とともに増
加する。例えば、温度300℃での研摩は約15分で
終了するが、温度350℃での研摩は約6分で終了
する。一般に研摩燐酸によるセラミツク材料の除
去速度によつて特定の研摩温度が決められる。研
摩速度を一層よく制御するために、研摩燐酸の温
度を約280〜330℃の範囲とするのが好ましい。熱
衝撃を防止するために、セラミツク体を接触する
研摩燐酸の温度とほゞ同じ温度に予熱する必要が
あり、通常予熱セラミツク体を研摩燐酸の温度±
25℃の温度とする。 本発明の方法においては、セラミツク体を燐酸
と接触させ、その表面または表面部分を研摩して
研摩表面を有するセラミツク体を生成する。セラ
ミツク体上に抵抗性膜または物質が存在すると
き、この研摩により抵抗性膜または物質を除去し
て表面部分の抵抗率をセラミツク体の固有抵抗率
と同じか少くとも有意の差がない値に下げる。ま
たセラミツク体上に非対称分極の原因となる相ま
たは物質が存在するとき、この研摩により非対称
分極原因相または物質を除去して、対称分極する
研摩セラミツク体を生成する。さらにまたこの研
摩により微小亀裂や他の傷をセラミツク体の表面
から除去して、機械的および/または電気機械的
破損原因を除く。この研摩の程度または範囲は実
験により定めることができ、通常セラミツク体か
ら約3〜10ミクロンの表面層を研摩つまり除去し
たところで研摩を終了する。 セラミツク体を燐酸と接触させるのは種々の技
術で行うことができ、また研摩は所望に応じてバ
ツチ式でも連続式でも行うことができる。セラミ
ツク体を燐酸に浸漬するのが好ましい。酸接触時
間の終了時、即ち所望の研摩を達成したところ
で、燐酸を研摩されたセラミツク体から除去して
酸の侵食を止める。この除去は研摩されたセラミ
ツク体をアルコール、例えばメタノールで洗うこ
とによつて行うのが好ましい。研摩は、得られる
研摩セラミツク体が有意の有害作用を受けないよ
うに行う。 本発明の多結晶セラミツク体は化学研摩された
表面を有する。この表面は化学研摩されているの
で、この表面には表面損傷、即ち機械研摩により
もたらされる表面損傷が見られない。例えば、機
械研摩したセラミツク体を透過形電子顕微鏡で調
べると、表面領域または表面領域の直下の領域に
かき傷や変位のような欠陥が見られるが、このよ
うな傷や欠陥は本発明の化学研摩したセラミツク
体には見られない。さらに、機械的研摩はセラミ
ツク電解質の表面の構造を変える恐れもあり、こ
れが原因でナトリウム−硫黄電池の性能が劣つた
ものとなる。また機械研摩は簡単な形状に限ら
れ、例えば管の内面の研摩に用いることができな
い。 本発明の研摩されたセラミツク体は種々の用途
に有用である。このセラミツク体はナトリウム−
硫黄電池やECD(エレクトロクロミツクデイスプ
レー)などの装置に電解質として有用である。こ
のセラミツク体は、普通一端の閉じた中空管の形
状として、ナトリウム−硫黄電池解質として用い
るのが特に有利である。通常、電解質として用い
る場合、セラミツク体の密度をβ−アルミナの理
論密度(即ち3.26g/c.c.)の約98%以上、好まし
くは約99%以上とする。 本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説
明する。手順と材料は特記しない限り次の通りで
あつた。 実施例 1 一端が閉じ他端が開口した焼結多結晶セラミツ
クの中空管を電解質として使用した。中空管は内
径約1.0cm、壁厚約0.1cm、長さ約7cmであつた。
焼結管のほとんど100体積%がナトリウムβ−ア
ルミナ相であつた。焼結管の化学的組成は9.6重
量%Na2O、0.25重量%Li2O、残部Al2O3であつ
た。この管はβ−アルミナの理諭密度の約99%以
上の密度を有し、既知方法で製造した。即ち9.6
重量%Na2O、0.25重量%Li2Oおよび残部アルミ
ナの粉末組成物を生の管に成形し、管に有意の有
害作用をなさない雰囲気中で約1575℃で焼成し
た。この焼成管のミクロ組織を第1図に示す。即
ち第1図は焼成したまゝのナトリウムβ−アルミ
ナ多結晶セラミツク体の走査電子顕微鏡写真(倍
率×1000)である。 85%濃縮燐酸(P2O5濃度約60重量%)を研摩
温度350℃に加熱してそのP2O5濃度を研摩に十分
な値に増加した。燐酸は約120℃で沸とうし始め、
温度の上昇につれてその粘度が上昇した。研摩温
度350℃に達したとき(約20分の加熱時間後)、予
め行つた実験からこの時点で燐酸が約70重量%よ
り高いP2O5濃度を有することがわかつている。
即ちP2O5濃度は燐酸の全重量の約70〜75重量%
の範囲にあつた。 セラミツク管を熱衝撃を防止するために約350
℃に予熱し、350℃に保たれた燐酸に浸漬した。
約5分間の酸浸漬後、管を取出し、室温まで冷却
し、メタノールで60分間洗つて余分な燐酸を表面
から除去した。 セラミツク管の全表面が研摩されていると認め
られた。即ち管の外面は勿論内面も光沢があり滑
らかであつた。第2図に研摩した表面のミクロ組
織を示す。即ち、第2図は本発明に従つて研摩し
た後の第1図のセラミツク体の走査顕微鏡写真
(倍率×1000)である。 セラミツク管は研摩により有意な寸法変化を受
けなかつたように見え、研摩はセラミツク管に何
ら有害作用をなさなかつたように見えた。 研摩燐酸に5分間浸漬することで管が十分に研
摩されてその表面および表面付近の粒界区域から
抵抗性表面膜が除去されたものと認められる。こ
のことを確かめるために、研摩済管を通常のやり
方で半電池(単極)に組立て、研摩済管に350℃
のNaNO3浴から液体ナトリウムを電解的に充填
した。研摩済セラミツク管の外面にNANO3浴を
内面に液体ナトリウムを接触させた状態で、半電
池の半径方向抵抗を測定した。次の結果を得た。
【表】
0.13Ωのセル抵抗値は、化学研摩処理をしてな
い同様の管、即ち組成および密度が本例の研摩済
セラミツク管とほとんど違わない同一寸法の焼結
したまゝの管に通常測定される抵抗値0.17Ωより
著しく低かつた。これは半電池抵抗の約24%の低
下であり、この焼結セラミツク組成物に関する
350℃での固有抵抗率値約14Ω−cmに相当する。
この値は、四探針技術により測定したこの焼結セ
ラミツク組成物の350℃での固有抵抗率値約13Ω
−cmに非常に近い。 本例は、本発明に従つてセラミツク管の半径方
向の固有抵抗率を改良すること、即ち表面部分の
抵抗率を下げて固有抵抗率との有意差をなくすこ
とを実証している。 実施例 2 本例に用いた手順は、電解質として用いた焼結
セラミツク管が組成を異にし、実質的にナトリウ
ムβ″−アルミナ相のみよりなること以外は、実施
例1に記載した手順と同じであつた。 85%濃縮燐酸(P2O5約60重量%)を約15〜30
分間沸とうさせてその沸点を上昇させる。沸点が
上昇するのは燐酸から水が失なわれるからであ
り、燐酸は極めて粘稠になる。このような加熱後
約330℃の研摩温度で、別に行つた実験から、燐
酸中のP2O5濃度が燐酸の全重量の70重量%以上
であることが知られている。 セラミツク管を熱衝撃を防止するためにやはり
約330℃に予熱しておき、330℃の燐酸に約5〜10
分間浸漬する。他の実験例で得たデータから燐酸
のP2O5濃度が約75重量%に上昇していると推定
された。 次にセラミツク管を燐酸から取出し、室温まで
冷却し、メタノールで60分間洗つて管から燐酸を
除去した。得られた管の全表面が光沢のある滑ら
かな仕上面に研摩されていた。 本列は、ナトリウム−硫黄電池での長寿命につ
ながる傷のない表面を本セラミツク組成物の化学
研摩により経済的に形成できることを示してい
る。 β−アルミナの理論密度の99%以上の密度を有
する100体積%のナトリウムβ″−アルミナ相より
なる焼結電解質管は、Na/S電池内で非対称極
挙動を示す(即ち放電抵抗>充電抵抗)。研摩処
理の結果、対称分極する、即ち充電抵抗が放電抵
抗とほとんど相違しないセラミツク電解質が得ら
れることを実証するために、普通のやり方で半電
池を組立て、この半電池に350℃でNaNO3浴から
液体ナトリウムを電解的に充填した。研摩済セラ
ミツク管の外面にNaNO3浴を内面に液体ナトリ
ウムを接触させた状態で、半電池の半径方向抵抗
を測定した。次の結果を得た。
い同様の管、即ち組成および密度が本例の研摩済
セラミツク管とほとんど違わない同一寸法の焼結
したまゝの管に通常測定される抵抗値0.17Ωより
著しく低かつた。これは半電池抵抗の約24%の低
下であり、この焼結セラミツク組成物に関する
350℃での固有抵抗率値約14Ω−cmに相当する。
この値は、四探針技術により測定したこの焼結セ
ラミツク組成物の350℃での固有抵抗率値約13Ω
−cmに非常に近い。 本例は、本発明に従つてセラミツク管の半径方
向の固有抵抗率を改良すること、即ち表面部分の
抵抗率を下げて固有抵抗率との有意差をなくすこ
とを実証している。 実施例 2 本例に用いた手順は、電解質として用いた焼結
セラミツク管が組成を異にし、実質的にナトリウ
ムβ″−アルミナ相のみよりなること以外は、実施
例1に記載した手順と同じであつた。 85%濃縮燐酸(P2O5約60重量%)を約15〜30
分間沸とうさせてその沸点を上昇させる。沸点が
上昇するのは燐酸から水が失なわれるからであ
り、燐酸は極めて粘稠になる。このような加熱後
約330℃の研摩温度で、別に行つた実験から、燐
酸中のP2O5濃度が燐酸の全重量の70重量%以上
であることが知られている。 セラミツク管を熱衝撃を防止するためにやはり
約330℃に予熱しておき、330℃の燐酸に約5〜10
分間浸漬する。他の実験例で得たデータから燐酸
のP2O5濃度が約75重量%に上昇していると推定
された。 次にセラミツク管を燐酸から取出し、室温まで
冷却し、メタノールで60分間洗つて管から燐酸を
除去した。得られた管の全表面が光沢のある滑ら
かな仕上面に研摩されていた。 本列は、ナトリウム−硫黄電池での長寿命につ
ながる傷のない表面を本セラミツク組成物の化学
研摩により経済的に形成できることを示してい
る。 β−アルミナの理論密度の99%以上の密度を有
する100体積%のナトリウムβ″−アルミナ相より
なる焼結電解質管は、Na/S電池内で非対称極
挙動を示す(即ち放電抵抗>充電抵抗)。研摩処
理の結果、対称分極する、即ち充電抵抗が放電抵
抗とほとんど相違しないセラミツク電解質が得ら
れることを実証するために、普通のやり方で半電
池を組立て、この半電池に350℃でNaNO3浴から
液体ナトリウムを電解的に充填した。研摩済セラ
ミツク管の外面にNaNO3浴を内面に液体ナトリ
ウムを接触させた状態で、半電池の半径方向抵抗
を測定した。次の結果を得た。
【表】
Rc≒Rdであるので、セラミツク電解質は研摩
状態で対称抵抗挙動を示した。従つて研摩法は、
通常非対称分極挙動につながる表面膜をも除去す
る。 実施例 3 本例では、実施例2に記載したのとほゞ同じ焼
結多結晶セラミツク管を使用した。 85%濃縮燐酸(P2O5約60重量%)を約120℃の
温度に加熱し、約120℃に予熱したセラミツク管
を120℃に保つた燐酸に浸漬した。燐酸に約2〜
5分間浸漬後、セラミツク管を取出し、室温まで
冷却し、メタノールで1時間洗つた。 セラミツク管の全表面がエツチングされた。こ
の処理の結果、エツチング機構により表面層が除
去された。即ち結晶粒界で酸の選択的侵食が生じ
た。従つて普通の燐酸(P2O5約60重量%)では
本組成物のエツチングが行われる。 実施例 4 ジルコニアの焼結片を実施例1に記載した研摩
条件下で燐酸に浸漬した。燐酸はジルコニアに研
摩作用を示さなかつた。 実施例 5 焼結多結焼α−アルミナを実施例1に記載した
研摩条件下で燐酸に浸漬した。燐酸はα−アルミ
ナに研摩作用を示さなかつた。
状態で対称抵抗挙動を示した。従つて研摩法は、
通常非対称分極挙動につながる表面膜をも除去す
る。 実施例 3 本例では、実施例2に記載したのとほゞ同じ焼
結多結晶セラミツク管を使用した。 85%濃縮燐酸(P2O5約60重量%)を約120℃の
温度に加熱し、約120℃に予熱したセラミツク管
を120℃に保つた燐酸に浸漬した。燐酸に約2〜
5分間浸漬後、セラミツク管を取出し、室温まで
冷却し、メタノールで1時間洗つた。 セラミツク管の全表面がエツチングされた。こ
の処理の結果、エツチング機構により表面層が除
去された。即ち結晶粒界で酸の選択的侵食が生じ
た。従つて普通の燐酸(P2O5約60重量%)では
本組成物のエツチングが行われる。 実施例 4 ジルコニアの焼結片を実施例1に記載した研摩
条件下で燐酸に浸漬した。燐酸はジルコニアに研
摩作用を示さなかつた。 実施例 5 焼結多結焼α−アルミナを実施例1に記載した
研摩条件下で燐酸に浸漬した。燐酸はα−アルミ
ナに研摩作用を示さなかつた。
第1図は焼結したまゝのナトリウムβ−アルミ
ナ多結晶セラミツク体の走査電子顕微鏡写真(倍
率×1000)、第2図は本発明に従つて研摩した後
の第1図のセラミツク体の走査電子顕微鏡写真
(倍率×1000)、第3図はNa2O・Al2O3系の状態
図である。 2Bβ…ナトリウムβ−アルミナ相、3Bβ−ナト
リウムβ″−アルミナ相。
ナ多結晶セラミツク体の走査電子顕微鏡写真(倍
率×1000)、第2図は本発明に従つて研摩した後
の第1図のセラミツク体の走査電子顕微鏡写真
(倍率×1000)、第3図はNa2O・Al2O3系の状態
図である。 2Bβ…ナトリウムβ−アルミナ相、3Bβ−ナト
リウムβ″−アルミナ相。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 多結晶セラミツク体を用意し、該セラミツク
体の組成をアルカリ金属β−アルミナ相からアル
カリ金属β″−アルミナ相までの範囲のアルカリ金
属β−アルミナ相とアルカリ金属β″−アルミナ相
とのあらゆる組合せを含む組成とし、該アルカリ
金属をナトリウム、カリウム、リチウム、これら
の混合物およびこれらの合金よりなる群から選択
し、上記セラミツク体を250〜350℃の温度で燐酸
と接触させることにより研摩して研摩された表面
を有するセラミツク体を形成し、このとき該燐酸
が上記セラミツク体を研摩できるP2O5濃度を有
し、研摩が上記セラミツク体に有意な有害作用を
もたないことを特徴とする研摩されたセラミツク
体の製造方法。 2 上記アルカリ金属をナトリウムとする特許請
求の範囲第1項記載の方法。 3 上記セラミツク体がアルカリ金属β″−アルミ
ナ相および安定化作用を呈する量の該アルカリ金
属β″−アルミナ相用安定剤を含有する特許請求の
範囲第1項記載の方法。 4 上記安定剤をLi2O,MgO,NiO,CoOおよ
びこれらの混合物よりなる群から選択する特許請
求の範囲第3項記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US06/289,578 US4374701A (en) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | Chemically polished ceramic body |
| US289578 | 1981-08-03 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5841780A JPS5841780A (ja) | 1983-03-11 |
| JPH0338236B2 true JPH0338236B2 (ja) | 1991-06-10 |
Family
ID=23112139
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57134786A Granted JPS5841780A (ja) | 1981-08-03 | 1982-08-03 | 化学研摩されたセラミック体の製法 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4374701A (ja) |
| EP (1) | EP0071854B1 (ja) |
| JP (1) | JPS5841780A (ja) |
| DE (1) | DE3273923D1 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4425415A (en) | 1981-08-03 | 1984-01-10 | General Electric Company | Etched beta"-alumina ceramic electrolyte |
| JP2535394B2 (ja) * | 1988-12-19 | 1996-09-18 | 東京電力株式会社 | ナトリウム―硫黄電池用の固体電解質管及びその表面整形方法 |
| US5661403A (en) * | 1994-03-14 | 1997-08-26 | Mackenzie; Franklin F. | Apparatus and method for testing a solid electrolyte |
| CN1251346C (zh) * | 2000-04-13 | 2006-04-12 | 国际壳牌研究有限公司 | 在电解质层中含有陶瓷颗粒的电化学元件 |
| US7718319B2 (en) * | 2006-09-25 | 2010-05-18 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Cation-substituted spinel oxide and oxyfluoride cathodes for lithium ion batteries |
| US20170104242A1 (en) * | 2015-10-08 | 2017-04-13 | Electrijet Flight Systems Inc | Battery system |
| CN111848182B (zh) * | 2020-08-03 | 2022-06-14 | 贺州学院 | 一种容器内部陶瓷膜制备方法 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3607436A (en) * | 1969-12-17 | 1971-09-21 | Gen Electric | Sintered beta-alumina bodies and method |
| US3964942A (en) * | 1970-10-16 | 1976-06-22 | International Business Machines Corporation | Chemical polishing of single crystal dielectrics |
| JPS5330300B2 (ja) * | 1972-08-25 | 1978-08-25 | ||
| US3935495A (en) * | 1974-03-22 | 1976-01-27 | General Electric Company | Chemically polished polycrystalline alumina material |
| US4011099A (en) * | 1975-11-07 | 1977-03-08 | Monsanto Company | Preparation of damage-free surface on alpha-alumina |
| US4141781A (en) * | 1977-10-06 | 1979-02-27 | General Electric Company | Method for rapid removal of cores made of βAl2 O3 from directionally solidified eutectic and superalloy and superalloy materials |
-
1981
- 1981-08-03 US US06/289,578 patent/US4374701A/en not_active Expired - Lifetime
-
1982
- 1982-07-24 DE DE8282106715T patent/DE3273923D1/de not_active Expired
- 1982-07-24 EP EP82106715A patent/EP0071854B1/en not_active Expired
- 1982-08-03 JP JP57134786A patent/JPS5841780A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0071854A2 (en) | 1983-02-16 |
| DE3273923D1 (en) | 1986-11-27 |
| JPS5841780A (ja) | 1983-03-11 |
| EP0071854B1 (en) | 1986-10-22 |
| US4374701A (en) | 1983-02-22 |
| EP0071854A3 (en) | 1983-03-30 |
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