JPH0345121B2 - - Google Patents

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JPH0345121B2
JPH0345121B2 JP57059329A JP5932982A JPH0345121B2 JP H0345121 B2 JPH0345121 B2 JP H0345121B2 JP 57059329 A JP57059329 A JP 57059329A JP 5932982 A JP5932982 A JP 5932982A JP H0345121 B2 JPH0345121 B2 JP H0345121B2
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JP
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yarn
cooling
water mist
denier
nozzle
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JP57059329A
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Hideo Isoda
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Toyobo Co Ltd
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、合成繊維の溶融紡糸工程において紡
出糸条を効率良く冷却する方法に関するものであ
る。 溶融紡糸法による合成繊維の製造工程で、ノズ
ルオリフイス孔から溶融状態で吐出される糸条を
冷却固化させる方法としては、水浴等の液浴中に
吐出糸条を導入して固化させる方法と、空気等の
気体を吐出糸条に吹付ける方法が主流となつてい
た。ところが前者の液浴法では冷却効率が良いと
いう反面、糸条の走行速度を高くすると液切れが
生じ易く生産性を高めることができない。一方後
者の気体冷却法では、気体の比熱が小さいので冷
却効率において満足できない。また上記以外の冷
却法として液体をミスト状で糸条走行雰囲気に噴
霧する方法が提案されており、この方法は液体ミ
ストの蒸発潜熱を糸条の冷却に利用する方法であ
るから、原理的には冷却効率が向上し得るはずで
あるが、液体ミストの噴霧方法が適切でない為か
必ずしも満足し得る成果は得られているとは言え
ない。例えば特公昭44−7381号公報、同40−9058
号公報、同40−18769号公報、USP−3115385号
公報等に開示されている方法では冷却効果が不十
分で、また例えば実公昭41−13524号公報や特公
昭38−15753号公報等に開示されている方法では、
冷却効果は高くなるが製品糸条径にむらが生じ易
く、細い部分から断糸する等の問題が頻発する。 更に他の冷却法として液膜接触法が特公昭48−
23090号公報等に開示されているが、この方法は
操作が煩雑である他冷却効果が不十分であるので
生産性を満足するに十分な紡糸速度が得られな
い。 本発明者は上記の様な事情に着目し、殊に液体
ミスト冷却法、殊に水ミスト冷却法を更に改善す
ることによつて冷却効果を高め、且つ糸条径のむ
らや断糸等の問題を防止し得る様な冷却法を開発
すべく鋭意研究を進めてきた。その結果、吐出糸
条と噴霧される水ミストを逆帯電させてやれば水
ミストが静電気的に吐出糸条に引き寄せられ、冷
却効率が著しく高められることを知つた。しかも
このとき、吐出糸条の太さと冷却用水ミストの粒
子径との関係を特定してやれば、冷却効率が更に
高められることを知り、茲に本発明の完成をみ
た。 即ち本発明に係る溶融紡出糸条の冷却方法と
は、合成繊維の溶融紡糸を行なうに当たり、ノズ
ルより紡出される糸条に対し、粒径(D)が下記
[1]式を満足する水ミストを逆帯電状態で噴霧
して冷却するところに要旨を有するものである。 D≦0.028×√(×) ……[1] D:水ミストの粒径(cm) Q:ノズルオリフイスより吐出される溶融ポ
リマーの単孔当たりの吐出量(g/分) Vs:冷却固化点での糸条引取速度(m/分) ρ:溶融紡出され冷却固化した糸条の比重 本発明では、ノズルオリフイス孔から吐出され
る糸条に水ミストを噴霧して冷却する際に該糸条
と水ミストを逆帯電状態とする。そうすると噴霧
される水ミストが微細なものであつても、冷却雰
囲気に浮遊する水ミストが静電気的に吐出糸条に
引き寄せられ、糸条表面で熱を奪つて直ちに蒸発
する結果、冷却効率は著しく高められる。 尚水ミストは発生時の摩擦によつて帯電してい
ることが多いので、吐出糸条が無帯電であつたり
水ミストと同列に帯電しているときは、公知の手
段、たとえばイオン発生器を使用する方法や静電
気を印加する方法等により吐出糸条を逆帯電させ
ればよい。この場合、両者の静電気的吸引力を高
めるため、水ミストに静電気を印加して帯電量を
高めることも極めて有効である。 この様に本発明では、吐出糸条と水ミストを互
いに逆帯電させ、静電気的吸引力を利用して糸条
の冷却を促進させるものであり、表面凹凸や直径
むら等のない均質な糸条を効率よく製造するに
は、水ミストの粒径(D)が前記[1]式を満たす様
に調整しなければならない。しかして水ミストの
粒径が大き過ぎる場合は、ミストの衝突によつて
糸条表面に凹凸ができたり直径むらを起し易くな
り、糸条の品質が悪くなるばかりでなく断糸も生
じ易くなるからである。 水ミストの特に好ましい粒径(D)は下記[2]式
を満足するものである。 D≦0.01×√(×) ……[2] 尚水ミストの粒径(D)は、噴霧ノズルの口径や噴
霧速度、噴霧角度等によつて調整すればよく、そ
の測定は下記の方法で行なう。即ち水ミスト噴出
部に、シリコーン液膜を形成したシヤーレを配置
して該液膜で水ミストを0.2秒間キヤツチし、直
ちに日本光学社製プロフイルプロジエクターでミ
スト粒子像を写真撮影し、得られた写真(倍率
100倍)からランダムに500個を選択してその粒径
を測定し、最大粒径のもの10個の平均粒径を求め
て(D)とする。 この様に本発明では、吐出糸条の直径と直接の
影響を有する単孔当たりの吐出量(Q)、冷却固
化点での糸条引取速度(Vs)及び冷却固化点で
の糸条の比重(ρ)の関係を考慮しつつ水ミスト
の粒径を小さくすることにより、逆帯電による吸
引力とも相まつて冷却効率を一段と高めることが
できる。即ちたとえば特公昭40−9058号公報、同
38−7511号公報及び同44−7383号公報にも示され
ている様に、粒径が極端に小さい水ミストでは冷
却効果の向上が殆んど期待できないが、吐出糸条
と水ミストが互いに逆帯電している場合は、冷却
雰囲気に浮遊する水ミストが静電気的に吐出糸条
に引き寄せられて付着する結果、高い冷却効率が
得られるのである。 尚、本発明で水ミストを使用することとしたの
は、水は比熱が高く且つ気化温度が比較的低くて
気化熱が大きくて冷却効果の優れたものであり、
しかも無害であるからである。これら水ミストの
噴霧位置も特に限定されないが、吐出ノズルに近
接しすぎる位置に設けるとノズルが過冷却されて
糸むらの原因になるので、ノズル面よりも30mm以
上離れた位置、より好ましくは40mm以上離れた位
置に噴霧するのがよく、更に好ましいのはノズル
面直下に加熱不活性ガス等を別途供給し、水ミス
トがノズル面に直接々触しない様にすることであ
る。また水ミストの噴霧速度も特に限定されず、
水ミストの種類や目標冷却速度、糸条の吐出速
度、糸条の直径等に応じて適当に決めればよい
が、十分な冷却効果を得る為には少なくとも0.1
m/秒以上とすることが望まれる。殊に例えば次
式で示されるDenが10.0デニールを超える太デニ
ール糸の冷却を行なう場合は糸条の熱容量が大き
いので、噴霧速度は0.3m/秒以上にするのがよ
く、また高速紡糸においては水ミストの貫通性を
確保する為0.5m/秒以上にすべきである。但し
噴霧流速が大きすぎると吐出糸条のゆれやたわみ
が著しくなつて一部で融着現象を生じる恐れがあ
るので、糸条の直径にもよるが通常は1.5m/秒
以下に抑えるのがよい。 Den=Q×9000/Vs×DR 式中、Den:延伸糸又は完成糸の単糸デニール Q、Vs:前記[1]式の定義に同じ FR:延伸倍率(倍)、延伸しないものはDR=
1 更に水ミストの容積率(V)[計算式は下記
[3]式]は0.001%以上、特に0.01%以上が好ま
しく、これ未満では冷媒としての液体の絶対量が
不足する為に十分な冷却効果が得られない。但し
上記水ミストの容積率(V)とは、全噴霧気流中
の水ミストが占める容積率を言い、[3]式によ
つて求めた値を意味する。 V(%)={W/(ρw×Vy×S×t}×100
……[3] ρ:水の比重、Vy:噴霧流速 S:噴霧ノズルの開口面積 t:水ミスト発生時間 w:水ミストの発生に消費された液量 単位はいずれもcgsとする。 以上の様に本発明では、吐出糸条と水ミストを
逆帯電状態とし、より好ましくは更に該水ミスト
の粒径(D)が[1]式を満足する様に調節し且つ該
ミストと吐出糸条を逆帯電させることによつて、
糸条の生産性が品質等を全く阻害することなく効
率良く冷却することができ、またこの冷却法を非
対称冷却法に利用すれば立体巻縮糸の製造にも卓
越した性能を発揮する。この点に関し本発明者
は、前記式で定義される延伸糸又は完成糸の単糸
デニールDenが1.0デニール以下であるフアイン
デニール立体巻縮糸の製造に上記の方法を適用す
ることによつて優れた効果が得られることを認識
したので、以下簡単に説明を加える。 一般に延伸後の単繊維デニールが1.5デニール
を越える立体巻縮糸は、非対称冷却法や複合紡糸
法等によつて製造しているが、この様なデニール
の糸条では嵩高にはなるもののカシミヤの様にソ
フトな風合いを得ることができず、またシリコー
ン処理等によつて摩擦係数を下げる方法も提案さ
れているが、カシミヤに匹敵するソフトな風合い
とバルキーさは得られていない。他方立体巻縮の
付与されていない単繊維デニールが1.0デニール
以下のフアインデニール糸は、鹿皮調布帛や綿混
用紡績糸等として利用されており、フアインデニ
ール化されているので布帛としたときのドレープ
性が良く、ソフト感も若干有しているが、反面嵩
高さに欠ける傾向があつた。そこでフアインデニ
ール糸に立体巻縮性を与え、カシミヤに匹敵する
ソフト感を付与する研究も行なわれたが、現在の
ところ満足し得る結果は得られていない。しかし
て冷却気流による非対称冷却の立体巻縮性付与効
果は単孔当りの溶融ポリマー吐出量が少なくなる
につれて極端に低下するので、フアインデニール
糸に高度の立体巻縮性を与えることは困難であ
る。また粘度差を利用して立体巻縮性を与える複
合紡糸法にしても、吐出量が少なくなる程粘度差
に起因する孔曲りが著しくなると共に複合成分ポ
リマーの分配のコントロールが技術的に困難にな
るので、この方法でフアインデニール糸に高度の
立体巻縮性を与えることは困難である。この様な
理由から、現在のところフアインデニール立体巻
縮糸は市販されていない。 ところが本発明に係る前述の冷却法を利用して
フアインデニール糸の非対称冷却を行なえば、高
度の立体巻縮性を容易に付与し得ることが確認さ
れた。但しフアインデニール糸に対してより効果
的に立体巻縮性を与える為には、水ミスト(D)とし
て下記[1a]式を満足する微細粒径のものを使
用すべきであることが分かつた。 D≦0.007×√(×) ……[1a] しかしてフアインデニール糸では単位ノズルか
らの溶融ポリマー吐出量が極めて少ないので、ミ
スト径の適否による糸条表面の肌荒れや直径むら
及び断糸に及ぼす影響が極端に現われ、[1a]式
を外れる水ミストでは上記の障害が顕著に現われ
る。 また水ノズルの噴霧位置は、吐出ノズル面から
30mm以上離れ且つ60mm以内に入る位置に設定する
ことが望まれる。30mm以上に定めたのは前述の理
由と同じであるが、60mm以内に定めたのは、これ
を越えると紡糸工程でレゾナンス(雨だれ様の糸
条細化むら)が生じ紡糸困難に陥る恐れがあるか
らである。 この様にして得た糸条は、そのまま連続して或
は一旦巻取つた後延伸し、更に必要により弛緩処
理を行なつて製品とすればよい。 本発明は概略以上の様に構成されるが、要は水
ミストと吐出糸条を逆帯電させ、より好ましくは
水ミストの粒径を吐出糸条の直径に応じて調節す
ることによつて、紡糸能率や糸条の品質を低下さ
せることなく高い冷却効果を確保し得ることにな
つた。従つて気体による冷却の場合よりも冷却帯
域を短かくすることができ、太デニール糸のに場
合には融着を防止しつつ効果的な冷却を行うこと
ができ、またこの冷却法を利用すればフアインデ
ニール糸に対しても高度の巻縮性を付与すること
ができ、合成樹脂材料からでもカシミヤに匹敵す
るソフト感やバルキーさを有す繊維を得ることが
できる。 次に実施例及び比較例を示す。 実施例 1 固有粘度0.62(フエノール/テトラクロルエタ
ン=6/4の混合溶媒中30℃で測定)のポリエチ
レンテレフタレートを用い、紡糸温度290℃で直
径0.3mmオリフイス孔24孔のノズルより44g/分
の吐出量で吐出せしめた糸条をノズル直下で帯電
させるため500000KVの電圧で帯電を印加し、
ノズル下5cmの所で冷却媒体により冷却した。一
方冷却媒体中の微粒子は、糸条が走行する直前5
cmの点で500000KVの電圧で帯電を印加し糸条
に吹きつけた。用いた微粒子は平均粒径(糸条に
当たる点でサンプリング)1μmの水であり、ミス
トの容積比率は0.0005%であつた。このときの空
気の流速は0.4m/秒であつた。糸条はノズル下
5mの点で引き取られた(1300m/分)。糸条に
印加された帯電圧を微粒子を出さずにノズル下5
cmの点で測定すると0.3KVであつた。微粒子に
印加された帯電圧を、糸条を吐出させないで測定
すると0.6KVであつた。冷却効果を確認するた
め、ダイヤメーターモニターを用い1本の糸条の
細化が完了した点(糸径がそれ以上細くならなく
なつた点:α100)を測定するとノズル下40cmの
点であつた。尚、冷却固化した糸条の比重は1.2
であつた。 比較例 1 静電気を印加しない他は実施例1と同一の条件
で紡糸した。このときのα100は、ノズル下65cm
であつた。又、微粒子を冷却媒体として使用しな
い場合のα100についても測定すると、α100はノ
ズル下72cmであつた。このことにより本発明の方
法は高効率な冷却方法であることが明らかであ
る。 実施例 2 C型ノズルのオリフイスの外径が0.7mm、内径
が0.5mmの36孔ノズルを用い、18g/分の吐出量
で紡糸し、冷却風の風速を2m/秒とした以外は
実施例1と同一条件で得た未延伸糸(比重:1.2)
を、加熱ローラ:75℃、加熱プレート:110℃に
て延伸倍率2.8倍で延伸した。延伸糸の単繊維を
乾熱160℃にて30秒間フリーで熱処理したとき発
生したラセン巻縮の曲率半径の逆数(1/ρ)は
8mm-1であつた。 比較例 2 静電気を印加しない以外は実施例2と同一の条
件で得た延伸糸の1/ρは3mm-1であつた。又空
気のみで行なつた場合に得た延伸糸の1/ρは2
mm-1であつた。このことにより本発明は、非対称
冷却による潜在巻縮能付与効果も優れたものであ
ることが分かる。 実施例 3 固有粘度0.65(フエノール/テトラクロロエタ
ン:6/4混合溶媒中、30℃で測定)のポリエチ
レンテレフタレートを用い、紡糸温度290℃で、
C型オリフイス孔(外径1.8mm、内径1.4mm)24固
を有するノズルから、単孔当りの吐出量1.2g/
分で糸条を吐出させる。この糸条に、ノズル面下
30mmの位置から、毎分1gの水量に相当する水ミ
スト(粒径4μm)を22℃の空気と共に0.3m/秒
の流速で一辺5cmの正方形面から噴霧し、ノズル
面下1mの位置に設けた引取りローラにより1000
m/分の速度で引取つた。集電式電位測定器で測
定した水ミストの帯電圧は+0.35KV、糸条の帯
電圧は−0.01kvであり、未延伸糸の比重は1.2で
あつた。 次いで75℃の加熱ローラ及び120℃の熱板を用
いて延伸倍率3.5倍に延伸し、単糸デニールが3.8
デニールの糸条を得た。この糸条の強度は3.9
g/d、伸度は41%、中空断面の中空率は15%
で、実体顕微鏡で該糸条を観察したところ直径む
らや融着糸はみられなかつた。この繊維を130℃
の乾燥雰囲気中で弛緩処理すると良好な立体巻縮
性が発現し、その曲率半径の逆数値(1/ρ)は
4.3mm-1であつた。尚本例では冷却ゾーンが5cm
以下と極めて短いにもかかわらず効率良く冷却を
行なうことができ、操業性も極めて良好である。 比較例 3 冷却媒体を22℃の空気のみとした他は実施例1
と同一条件で紡糸・延伸して糸条を得た。この糸
条は単糸デニール:3.9デニール、強度:4.1g/
d、伸度:48%、中空率:3%であり、また1/
ρは0.1mm-1で潜在巻縮能は殆んど付与されてい
ない。 比較例 4 酸成分としても5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸ジメチルエステル(DSN)を2.4モル%含有
するポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.45)を使用し、紡糸温度を280℃、延伸倍率を
2.9とした他は実施例1と同様にして糸条を得た。
この糸条は単糸デニール:4.0デニール、比重:
1.2、強度:3.0g/d、伸度:51%、中空率:8
%であり、1/ρは0.2mm-1で、潜在巻縮能は極
めて乏しいものであつた。尚本例における糸条の
帯電圧は+0.005KVであり、水ミストの帯電圧
(+0.35KV)と同じ正電圧であつた。 実施例 4 ノズル面下10mmの位置のノズルまわりに針状イ
オン発生電極を2分割して取付け、高電圧を印加
してイオンを発生させて糸条に−0.03KVの帯
電圧を付与した他は比較例4と同様にして糸条
(未延伸糸の比重は1.2)を得た。この糸条は強
度:3.0g/d、伸度:42%、断面中空率:21%
で、1/ρは5.6mm-1で高い潜在巻縮能を有して
おり、直径むらも認められなかつた。 実施例 5 単孔当たりの吐出量を2.7g/分、引取速度を
4000m/分とした他は実施例3と同一の条件で紡
糸、延伸を行なつた。得られた糸条の単糸デニー
ルは5.9デニール、比重は1.2、強度は2.1g/d、
伸度は80%であり、融着糸はなく直径むらも認め
られなかつた。本例では引取速度を実施例3の4
倍に高めているにもかかわらず十分な冷却効果が
得られており、製糸設備をコンパクト化し得るこ
とが分かる。 比較例 5 冷却媒体を22℃の空気のみとした他は実施例3
と同一の条件で紡糸を行なつたところ、融着切れ
が著しく紡糸が困難であつた。そこで冷却ゾーン
を80cmに延長すると共に空気の流速を2.0m/秒
に高めて紡糸を行なつたところ、糸ゆれとたわみ
が著しくなつて融着切れを起こし、やはり紡糸は
困難であつた。この様に単なる空冷のみでは製糸
設備のコンパクト化は不可能である。 次に太デニール糸の製造に本発明法を適用した
場合の実施例を示す。 実施例6、比較例6及び参考例1 固有粘度0.65(フエノール/テトラクロロエタ
ン=6/4の混合溶媒を使用し30℃で測定)のポ
リエチレンテレフタレートを、紡糸温度290℃で、
2.5mm〓のオリフイス孔を12個有するノズルより単
孔吐出量10〜25g/分で吐出し、吐出糸条にノズ
ル面下40mmの位置で、最大ミスト径12μm、容積
比率0.01%の水ミストを0.5m/分の流速で吹付
け、引取速度800〜1000m/分で引取る。次いで
75℃の加熱ローラ及び120℃の加熱プレートを用
いて延伸して太デニール糸を得た。得られた延伸
糸の特性及び製糸状況を製糸条件と共に第1表に
一括して示す。また比較例6として、単孔吐出量
を20g/分、引取速度を800m/分とし水ミスト
径を大きくした他は上記と同様にして紡糸、延伸
を行ない、第1表に併記する結果を得た。また太
デニール糸の冷却を行なうに当つては、前述の様
に水ミストの噴霧位置(ノズル面下から30mm以上
離れた位置)、ミスト容積比率及び噴霧流速(0.3
m/秒以上)の条件も製糸状況及び糸条品質に著
しく影響を及ぼすので、これらの条件が好適範囲
から外れるものも参考例として示している。
【表】 第1表からも明らかである様に、吐出糸条と水
ミストを逆帯電させた場合でも、ミスト径が規定
値を超えているもの(比較例6)では糸むらや断
糸が起こつている。またミストの噴出位置や容積
比率および流速によつても糸むらや融着、断線等
が起こり易くなる(参考例1−1〜1−3)の
で、水ミストの噴出位置や容積比率、流速等につ
いても紡糸条件や延伸条件に応じて適正にコント
ロールすることが望まれる。 比較例 7 酸成分としてDSNを2.4モル%含有するポリエ
チレンテレフタレート(固有粘度0.45:測定法は
実施例1と同じ)を、紡糸温度280℃で、Y型オ
リフイス孔(スリツト幅0.04mm、一辺のスリツト
長0.3mm)6個を有するノズルから単孔当りの吐
出量20g/分で吐出し、引取速度を1000m/分と
した他は実施例6と同様にして紡糸、延伸を行な
つた。この場合吐出糸条が水ミストと同様に帯
電している為に冷却効果が極端に乏しく、融着及
び断糸が著しくて製糸困難であつた。 実施例 7 ノズル直下30mmの位置にイオン発生装置を取付
けてイオンを発生させ、吐出糸条をに帯電さ
せた他は比較例7と同様にして紡糸を行なつた。
その結果、冷却工程における糸条のたわみが著し
く少なくなつて融着や断糸は全く起こらずスムー
ズに巻取ることができた。この未延伸糸を70℃の
温浴中で5.1倍に延伸し、次いで弛緩熱処理を行
なうと立体巻縮が発現した。 実施例 8 固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート
を、紡糸温度285℃で、C型オリフイス孔(外径
2.4mm、スリツト幅0.2mm、孔密度3.5個/cm2、ノズ
ル孔数24個)より単孔当り6g/分又は10g/分
で吐出し、該吐出糸条にノズル面下40mmより540
mmの間で粒径3μmの水ミストを容積比率0.005%
で22℃の空気と共に流速1.0m/分で吹付けて冷
却し、次いでノズル面下3mに長さ1mの円筒形
ヒータ(雰囲気温度350℃)を通過させて延伸し
つつ、4000〜5000m/分の速度で巻取つた。得ら
れた延伸糸の特性及び操業条件を、以下に示す比
較例8、9及び10の実験結果と共に第2表に一括
して示す。 比較例 8 単孔吐出量を6g/分とし冷却媒体を22℃の空
気のみとした他は実施例8と同じ条件で紡糸、延
伸を行なつた。結果は第2表に示した通りであ
り、水ミストを噴霧していない為冷却効果が乏し
く、ヒータ入口でもまだ糸条が固化しておらず融
着及び断糸が生じる為紡糸不能であつた。 比較例 9 そこで冷却用空気の温度と冷却ゾーン長及びヒ
ータ位置を変えた他は比較例8と同じ条件で実験
を行なつた。結果は第2表に併記した通りであ
り、空気流速を高め且つヒータ位置を延長してい
る為に糸ゆれが大きく、冷却工程で融着及び断糸
が起こり易く紡糸調子は極めて悪かつた。しかも
この方法では製糸設備を3m程度高くする必要が
あつた。 比較例 10 ノズルの孔密度を1.3個/cm2とした他は比較例
9と同じ条件で紡糸・延伸を行ない、第2表に併
記する結果を得た。本例では、ノズルの孔密度を
小さくしているので糸ゆれによる融着現象は少な
くなつたが、生産性は6割程度低下し、また設備
の高さを約3m高くしなければならない点は比較
例9と同様である。しかし得られた糸条の潜在巻
縮能(単糸フリーで160℃乾熱中に15秒間放置し
た後、生じた巻縮の曲率半径の逆数[1/ρ]か
ら求める)も実施例7で得た延伸糸に比べて乏し
い。
【表】
【表】 次に本発明をフアインデニール立体巻縮糸の製
造に適用した場合の実施例及び比較例を示す。 実施例 9 固有密度0.65(測定法は実施例6と同じ)のポ
リエチレンテレフタレートを、紡糸温度290℃で
Y型断面のオリフイス孔(断面積0.025mm2)72孔
を有するノズルから単孔当たりの吐出量0.22g/
分で吐出して紡糸を行なう。この吐出糸条にノズ
ル面下30mmの位置から冷却ゾーン長10cmの間で、
最大ミスト径0.4μmの水ミスト(温度22℃の蒸留
水を用いてアトマイザーにより発生させたもの)
を容積比率0.005%含有する冷媒(空気温度22℃)
を流速0.5m/分にて該糸条の片面側から噴霧し、
更にノズル面下1.5mの位置に設けた円筒形電気
炉(長さ50cm、雰囲気温度180℃)を通過させて、
4000m/分の速度で巻取る。この間の紡糸、延伸
状態は極めて良好であり、得られた延伸糸の単糸
デニールは0.51デニール、未延伸糸の比重は1.2
であつた。またこの延伸糸を巻取り部から解除す
ると立体巻縮性が発現した。 尚円筒形電気炉に入る前の糸条走行速度は8700
m/分(レーザー流速計で測定)であり、また集
電式電位測定器で測定した冷却ゾーンにおける糸
条及び水ミストの帯電状態は、糸条が−0.01KV、
水ミストが+0.88KVであり、互いに逆帯電して
いた。 得られた糸条を2万デニールに引き揃え、押込
みクリンパーで機械巻縮を行なつた後32mmに切断
し、乾熱135℃で弛緩熱処理を行なつてステープ
ルを得た。このステープルを細目の針布カードで
開繊した後練条粗紡及び精紡を経て綿番手30s
紡績糸とし、次いで目付200g/m2のインターロ
ツクにした編地を沸水処理してメリヤス様の編地
を得た。 上記の製糸条件、延伸糸、ステープル及び編地
の特性は、下記の実施例及び比較例と共に第3表
(1),(2)に一括して示すが、本例で得たフアインデ
ニール立体巻縮糸よりなる編地はソフトな風合を
有すると共に嵩高さにおいても極めて優れてい
る。 参考例 2 100℃の蒸気を用いネプライザーで発生した粒
径1μmの水ミストを使用した他は実施例9と同様
にして、フアインデニール立体巻縮糸を得更にス
テープル及び編地を製造した。結果は第3表(1),
(2)に併記する通りであるが、本例では吐出糸条に
対して水ミストの粒径が好適サイズを超えている
為、糸条表面に凹凸ができると共に延伸むらによ
る直径むらが見られ、またしばしば糸切れが発生
する。しかも得られる機械巻縮付与フアインデニ
ール繊維の立体巻縮性能は乏しいと共にカードに
おける通過性が悪く、最終物として得た編地の嵩
高性も低い。 比較例 11 酸成分としてDSNを2.3%含有するポリエチレ
ンテレフタレート(固有粘度0.50)を使用し、紡
糸温度を285℃、単孔当りの吐出量を0.35g/分、
水ミストの粒径を0.5μmとした他は実施例7と同
様にして紡糸、延伸を行ない、更にステープル及
び編地を順次製造した。尚この場合の吐出糸条は
水ミストと同様に帯電していた。 結果は第3表(1),(2)に併記した通りであるが、
冷却ゾーンにおいて吐出糸条と水ミストが逆帯電
していない為冷却効果が乏しく、非対称冷却効果
が小さい為に潜在巻縮能は空気のみで片面冷却を
行なつたものと大差が認められず、弛緩熱処理に
より発現したステープルの立体巻縮度も低かつ
た。従つてこのステープルを用いて得た編地の嵩
高さは乏しい。 実施例 10 ノズル面下30mmの位置にイオン発生装置を取付
け、高電圧を印加して吐出糸条をに帯電させる
他、ノズル直下10mmの外周側から5mm〓の多孔体
を用いて280℃の加熱窒素を吹付けてノズル吐出
口を保温し、他は比較例10と同様にして紡糸、延
伸、ステープル及び編地を順次製造した。 結果は第3表(1),(2)に併記した通りであり、冷
却ゾーンにおける糸条と水ミストを逆帯電させて
いるので高い非対称冷却効果を得ることができ、
延伸糸条には高度の潜在巻縮能が付与されている
ので、弛緩処理後のステープルの立体巻縮度が高
く、極めて嵩高い編地を得ることができる。 参考例 3 水ミストの噴射位置をノズル面下10mm又は80mm
とした他は実施例9と同様にして紡糸、延伸を行
なつた。 結果は第3表(1),(2)に示した通りであり、フア
インデニール糸を対象とする場合は、水ミストの
噴射位置がノズル面に近ずき過ぎていると、ノズ
ル面が水ミストによつて冷却される為にデニール
むらが生じ易くなり、一方ノズル面から離れ過ぎ
ると雨だれ様のレゾナンスが発生し易くなつて断
糸が起こり易くなる。 参考例 4 単孔吐出量を0.67g/分とした他は実施例9と
同様にして延伸糸、ステープル及び編地を順次製
造した。 結果は第3表(1),(2)に示した通りであり、ステ
ープルのデニールが1d以上である為立体巻縮能
が発現し難く、編地はやや嵩高ではあるがソフト
さがなく固いめのものとなる。即ち本発明でカシ
ミヤ様の編地を得ようとする場合は、ステープル
のデニールが1d以下のフアインデニール延伸糸
が得られる様にノズルのオリフイス孔及び延伸度
を調整すべきである。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 合成繊維の溶融紡糸において、紡出糸条に水
    ミストを噴霧して冷却するに際し、粒径(D)が下記
    [1]式を満足する水ミストを、紡出糸条に対し
    逆帯電状態で噴霧することを特徴とする溶融紡出
    糸条の冷却方法。 D≦0.023×√(×) ……[1] D:水ミストの粒径(cm) Q:ノズルオリフイスより吐出される溶融ポ
    リマーの単孔当たりの吐出量(g/分) Vs:冷却固化点での糸条引取速度(m/分) ρ:溶融紡出され冷却固化点での糸条の比重 2 下記[2]式で示されるDenが1.0デニール
    以下のフアインデニール立体巻縮糸を製造する場
    合に、吐出ノズルの下面より30mm以上離れ且つ60
    mm以内の領域で、粒径(D)が下記[1a]式を満足
    する水ミストを糸条の片面側から噴霧して非対称
    冷却を行なう特許請求の範囲第1項に記載の冷却
    方法。 Den=Q×9000/Vs×DR ……[2] 式中Den:延伸糸又は完成糸の単糸デニール Q,Vs:前記[1]式の定義に同じ DR:延伸倍率(倍) 延伸しないものはDR=1 D≦0.007×√(×) ……[1a] 3 特許請求の範囲第2項に記載した[2]式で
    示されるDenが10.0デニール以上の太デニール糸
    を製造する場合に、吐出ノズルの下面より30mm以
    上離れた位置で、流速0.3m/秒以上の速度で水
    ミストを噴霧する特許請求の範囲第1項に記載の
    冷却方法。 4 水ミストを気体と共に噴霧する特許請求の範
    囲第1〜3項のいずれかに記載の冷却方法。
JP5932982A 1982-04-08 1982-04-08 溶融紡出糸条の冷却方法 Granted JPS58174614A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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