JPH03501019A - 多段階包括/負荷方法による親油性薬物を含有するリポソームの調製方法 - Google Patents

多段階包括/負荷方法による親油性薬物を含有するリポソームの調製方法

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JPH03501019A JP1500971A JP50097189A JPH03501019A JP H03501019 A JPH03501019 A JP H03501019A JP 1500971 A JP1500971 A JP 1500971A JP 50097189 A JP50097189 A JP 50097189A JP H03501019 A JPH03501019 A JP H03501019A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 多段階包括/負荷方法による 親油性薬物を含有するリポソームの調製方法本発明は新規リポソームに包括され た親油性薬物組成物、そのような組成物の調製方法、およびヒトを含む哺乳動物 の体内でカプセル化した薬物を送達する化学療法剤としてのそのような組成物の 使用方法に関する。
より詳細には、本発明は脂質2重層へ分配することが可能な任意のカチオン性、 親油性薬物、ことにヒトを含む哺乳動物の腫瘍、即ち悪性状態を処置するために 使用するアントラサイクリン抗悪性腫瘍剤を、単層膜または多層膜脂質小胞体と して作成されたリポソームミセル粒子内に組み込むための新規多段階包括/負荷 方法に関するものである。この新規包括/負荷方法は脂質膜からリポソーム内の 内部水性空間への薬物の通過を促進し、それによってトラ・ノビング効率、即ち 、体内で送達可能な薬物量、例えば腫瘍組織へ送達可能な抗悪性腫瘍剤の量を増 大する。また抗悪性腫瘍剤の場合、リポソームに包括されたアントラサイクリン 抗悪性腫瘍剤治療に伴なって生じるそれ以外の効果として、薬物送達システムの 生体内安定性の増大、腫瘍組織部位への薬物送達の特異性の増大、心毒性の減少 、およびこれらの薬物の送達システムを大規模に製造し、投与する効果を提供す ることが挙げられる。
発明の背景 アントラサイクリン抗悪性腫瘍剤を腫瘍組織へ指向させ、送達されたアントラサ イクリン薬の効率を増大し、その心毒性を減少させる用途を含む、各種薬物の生 物分解性送達システムとしてのリポソームの使用は最近20年間に科学文献に報 告され、次第にその数を増加したきた。例えば米国特許第3993754号、1 976年11月23日発行、ラーマン(Rahman)ら;同第4217344 号、1980年8月12日発行、バンラーバーク(V lnlerberghe )ら;同第4235871号、1980年11月25日発行、ノくノずノ1ジョ ブ−ロス(P apahadjopoulos)ら、同第4241046号、1 980年12月23日発行、パパハジジブーロスら一同第4263428号、1 981年4月21日発行、アップル(Apple)ら;同第4310505号、 1982年1月12日発行、パルデシ二ヴイーラー(Baldeschwiel er)ら;同4330534号、1982年5月18日発行、サクライ(S a kurai)ら;同第4331654号、1982年5月25日発行、モーリス (Morris);同第4356167号、1982年10月26日発行、ケリ ー(Kelly);同第4411894号、1983年10月25日発行、シー ランク(S chrank)ら;同第4419348号、1983年12月6日 発行、ラーマンら;同第4427649号1984年1月24日発行、ディンゲ ル(Dingle)ら;同第4438052号、1984年3月20日発行、ウ ィーブ−(Weder)ら;および同第4515736号、1985年5月7日 発行、ディー7−(D eaa+er)参照。また国際特許出願PCT/US8 4101431号、1985年3月4日公開(国際特許出願公開番号WO351 0O968号)、発明者メヒ−L −(M ayhew)ら;国際特許出願PC T/1JS84100855号、1985年11月21日公開(国際特許出願公 開番号WO35105030号)、発明者ジャノフ(Janor)ら;ヨーCl ツバ特許出願第0004467号、1979年10月3日公開、発明者アップル ら;ヨーロッパ特許出願第0036676号、1981年9月30日公開、発明 者ハント(Hunt)ら;ヨーロッパ特許出願第0161445号、1985年 11月21日公開、発明者フクシマ(F ukushima)ら;ヨーロッパ特 許出願第0198765号、1986年10月22日公開、発明者ラーマン;お よび英国特許出願番号GB2146525A号、1985年4月24日公開、発 明者マーガリット(Margalit)を参照。またライマン(Ryman)ら 、「ポジプル・ユーズ・オブ・リポソーム膜・イン・ドラッグ・デリバリ−(P ossible Use or Liposomes in Drug Del ivery)J[[オブティマイゼーション・オブ・ドラッグ・デリバリ−(O ptimization of Drug Delivery)、アルフレッド ・ベンゾン−シンポジウム(A 1fred B enzon S ympos ium) 17 J、H,バンドガード(Bundguard)ら編(コペンハ ーゲン(Copenhagen)、ムンクスガード(Munksgaard)、 1982年コニフォーセン(F orssen)ら[ブロシーデイングズ・オブ ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシズ・オブ・ジ・USA(Pr oc、Natl、Acad、Sci、USA、)78巻、3号、1873〜1. 877(1981年)];ギャビゾン(Gabizon)ら[キャンサー・リサ ーチ(Cancer Re5each)、42巻、4734〜4739(198 2年)]:およびフフォーンら[キャンサー・リサーチ、43巻、548〜55 0(1983年)]をも参照。
リポソーム薬物送達システムを調製する先行技術方法に関する一つの共通した障 害は、そのような方法により達成可能なリポソーム薬物包括程度(トラッピング 効率)が低いことである。国際特許出願番号PCT/US85101501号お よびPCT/US85101502号(1986年2月27日公開(WO861 01102号およびWO36101103号)、発明者バリー(Bally)ら )には、包括をほぼ100%に近づけ、同時にリポソーム運搬体へ薬物が負荷さ れる率を増大する、トラッピング効率の増大が得られる方法が開示されている。
これらの方法はリポソーム膜壁を通して1またはそれ以上の荷電した種(Na” /K”、Ca+“およびH“が開示されている)に対するイオン勾配を生み出す 膜内外電位差を生じることからなる。その名前が意味する様に、s度勾配は、小 胞体の内側(「内相j)および外側(「外相」)で異なった濃度の荷電様を有す るリポソームを作成することから生じる。オストロ(○5tro)L rリポソ ームズ、フロム・バイオフィジックス・セラピコ−ティックス(Lipos。
mes、 from B 1ophysics to Therapeutic s)jにューヨーク(N ewY ark)、マーセル・デツカ−社(Marc el Dekker、 Inc、)、1987年)、60〜65頁参照。
特定の脂質混合物から小型の単層膜リポソームを作成するように設計されたプロ セスを実施する間、pH1節のため、酸、塩基またはその双方を添加する方法が 米国特許第4619794号(1986年10月28日発行、ハウザー(Hau ser乃に開示されている。しかしこのハウザーの特許は前もって作成した小胞 体へ薬物を負荷する方法を開示していない。
発明の要約 本発明者らは、まず最初に水性媒質中、少なくとも1個のイオン化可能な官能基 を有し、水に極めてよく溶解し得る十分な極性を有し、小胞体膜の全体にわたっ て低い透過性を示す(即ち、リポソームからの漏出率が低い)有機酸の存在下で リポソームを形成することからなる方法によって、脂質2重層へ分配することが できるカチオン性、親油性薬物を標準的なリポソーム薬物送達システム内に速や かに高′a度で包括し、負荷できることを見い出した。
包括される薬物は、リポソームが形成される間存在させるか、あるいはリポソー ムの形成に引き続いてリポソームを含有している酸性水性媒質(外相)へ添加す ることができ、そのいずれの場合も、加工中のこの時期に2重層内に内包される ことはあってもこれを透過することはない。
ついで内相および外相にある酸分子を対応するアニオンへ変換させる塩基を添加 する。この塩基はそのカチオンがリボンーム小胞体の脂質2重層を通過できない ものであるべきであり、また個々の塩基の選択は包括される個々の薬物によって 左右される。ある種の塩基はある種の薬物、特にアントラサイクリン抗悪性腫瘍 剤を包括するのに作用しないか、もしくは他の塩基はど十分に作用しないことが 判明した。
塩基カチオン電荷は外水相中の酸アニオンを中和する。しかし塩基力゛チオンは 脂質2重層を通過することができないから、小胞体内の内水相に含有されている 酸アニオンはカチオン性薬物と結合することによってのみ電荷が中和される。従 って、薬物は膜2重層を通過して内水相へ誘導されるようになる。
したがって本発明の目的は、リポソームに包括されたアントラサイクリン抗悪性 腫瘍剤組成物のような、新規カチオン性リポソーム包括親油性薬物組成物を提供 することにある。
本発明はまたリポソームに包括されたアントラサイクリン抗悪性腫瘍剤組成物の ような、リポソーム包括カチオン性親油性薬物組成物を調製する新規多段階包括 /負荷方法を提供することにあり、この組成物は脂質膜からリポソームの内部水 性空間への薬物通過を促進し、それによってエントラップ効率を増大し、体内の 適切な部位へ送達可能な薬物量を増大させる。
当業者であれば、以下の説明および請求の範囲から本発明のこれらの目的および それ以外の目的ならびに本発明の本質、範囲および利用を容易に理解し得よう。
発明の詳細な説明 脂質2重層へ分配でき、従って本発明を実施する際の使用に好適であるカチオン 性、親油性薬物には下表に示すものが含まれる。
(表つづき) (オストロ、前掲、64頁) ダウノルビシン(ダウノマイシンとしても知られている)、ド牛ソルビシン(ア ドリアマイシンとしても知られている)、アクラシノマイシンA1ビンブラスチ ン、ビンクリスチン、マイトマイシンC等、がん組織またはがん細胞に対して抗 悪性腫瘍活性を有するカチオン性アントラサイクリン化合物は、本発明の新規多 段階包括/負荷方法を用いてリポソームミセル粒子内に組み込むのに特に好まし い。構造的にこれらのアントラサイクリン化合物はグリコシド結合によってアミ ノ糖へ結合された疎水性テトラサイタリン環系を含んでいる。
本発明を実施する際に有用なリポソーム2重層膜粒子または小胞体を作成できる 生物学的脂質は、自然に集合して小型の球体、楕円体または長い円筒を形成する か、または両親媒性分子からなる2層またはそれ以上の並列的な層を有する2重 層を形成することができる両親媒性(疎水性および親水性部分を含んだ)分子で ある。水性(極性)媒質中では、両親媒性分子の極性頭部は外方へ向かって周囲 の媒質へ広がる1層を作るが、これらの分子の非極性尾部は互いに会合している ようである。これによって小胞体の壁に極性表面と非極性コアが提供される。そ のような2重層ミセルは、通常、内部水性区間をもった単層膜(1枚の2重層を 有する)または多層膜(実質上、同心円状の複数の2重層を有する)の球形小胞 体の形をとる。
本発明の実施に好適であることが判明したリポソーム2重層膜粒子は、本発明の 方法によりカチオン性、親油性薬物の包括/負荷を最大とし、特異性および組織 /細胞標的指向性を生じ、それによって得られたリポソーム薬物送達システムの 取り込みが最大となるように設計された、小型(例えば光散乱粒径測定器を使用 して測定した直径が約30〜約150r+m、好ましくは約45〜約60nm) で中性(非荷電または平衡な電荷をもった、即ち双性イオン)の単層膜または多 層膜のリン脂質小胞体、即ちリポソームである。
本発明を実施する際、使用に好適なリポソームは、グリセリン、ソルビット、マ ンニット等(グリセリンが好ましい)のような脂肪族3価アルコールまたは高級 多価アルコール、またはスフィンゴシンまたは長鎖式不飽和炭化水素鎖を含んだ その他のアミノアルコール(例えばスフィンゴミエリン等のようなジアルキル両 親媒性化合物)のカルボン酸ジエステル類から作成され、ここでそのエステル部 分は、パルミチン酸、ステアリン酸、lO−メチルステアリン酸、リグノセリン 酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、フィタン酸およびアラキドン 酸等のような少なくとも14〜約30個の炭素原子、好ましくは約18〜約24 個の炭素原子を有する飽和またはエチレン型不飽和(1連鎖当たり1〜4個、好 ましくは1〜2個の不飽和部位を有する)の脂肪族モノカルボン酸(長鎖脂肪族 )から誘導されたものであり、また多価アルコールのヒドロキシ基の1またはそ れ以上(好ましくは1つ)は、2官能性または多官能性化合物、一般にヒドロキ シル基またはアミノ基(置換アミ7基、例えば低級アルキル置換アミン基を含む )またはその双方を有する、例えばエタノールアミン、コリン、セリンおよびイ ノジット等のような低級脂肪族化合物でそれ自身置換され得るリン酸エステル基 で置換されている。
そのようなリポソーム2重層膜粒子は、ジパルミトイルホスファチジルコリン、 ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルエタノール アミン、ジステアロイルホスファチジルセリン、シリルオイルホスファチジルイ ノジット、ジステアロイルホスファチジルグリセリン等またはそれらの混合物か ら作られたものである。リポソーム2重層膜粒子はジステアロイルホスファチジ ルコリンのような中性リン脂質、好ましくはコレステロールまたはそれと同様な 作用を有する物質でさらに安定化した中性リン脂質から完全に作られる。例えば ジステアロイルホスファチジルコリン:コレステロールのモル比をそれぞれ約2 .1にしてアントラサイクリン抗悪性腫瘍剤の送達に使用すると、標的指向効率 の点で特に好適であることが判明した。
これらのリポソームはモーフ(Mauk)らが報告した音波処理法[アナリティ カル・バイオケミストリー(A nal、 B ioc、 )、94巻、302 〜307(1979年)]のような周知の技術または同時係属出願米国特許出願 番号第696727号(1985年1月31日出願、出願人R,ギャンブル(G amble)および本出願の譲渡人)に報告された方法を用いた微粒子乳化法に よって調製される。音波処理装置を使用する均質化の場合は、一般に懸濁液1ミ リリツトル当たり約30秒〜1分間実施する。均質化したのち、懸濁液を約1o ooxii〜約20000 X9、好ましくは約5000 :Qで約5〜20分 間、好ましくは約10分間、環境混交(通常約22°C)で遠心し、ついで細孔 滅菌フィルター、例えば直径領2〜0.45ミクロンの細孔フィルターで加圧濾 過する。これら2つの操作段階(遠心および濾過)により懸濁していない脂質、 大型の小胞体およびその他混入の可能性がある粒子のような大型粒子物質が除去 される。
本発明でリポソームを調製する際に使用する酸は、上述のように少なくとも1個 のイオン化可能な官能基、好ましくは少なくとも1個のカルボキシル基を有する ものであり、水に極めて可溶性(少なくとも約0.01モル、好ましくは約0. 10モル以上の溶解度)である十分な極性を有し、かつその存在によって形成さ れたリポソームからの低い透過性または漏出率を示すものである。
透過性または漏出は、ゲル浸透クロマトグラフィー、透析、限外濾過等のような 方法を用いて漏出した任意の物質から小胞体を分離し、既知の方法で任意の漏出 物質について検定することにより測定することができる。透過性は約24時間ま たはそれ以上の間、包括したもとの物質に対して約1〜約10%、好ましくは約 24時間またはそれ以上の間、包括したもとの物質に対して約1%を越えない範 囲であれば本発明の実施に際し許容し得る。
本発明の実施に当たって一般に使用できる酸は、小胞体形成の際に脂質を加水分 解しないものであって、有機酸、例えばグルクロン酸、グロン酸、グルコン酸、 ガラクツロン酸、グルコヘプトン酸、アクトピオン酸等のような単官能性ピラノ シジル酸、クエン酸、イソクエン酸、ヒアルロン酸、カルボキシポリメチレン類 等のようなα−ヒドロキシポリカルボン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、カ ルボキシアスパラギン酸、カルボキシグルタミン酸等のようなアミノ酸、コハク 酸、グルタル酸、ケトグルタル酸、酒石酸、ガラフタル酸、マレイン酸、フマル 酸、グルカル酸、マロン酸等のような飽和および不飽和の非置換および置換脂肪 族ジカルボン酸、フィチン酸、グルツースリン酸、リボースリン酸等のようなリ ン含有有機酸およびスルホン酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等のような無機酸等 である。
ピラノシジル酸は、本発明の方法によってアントラサイクリン抗悪性腫瘍剤を負 荷するのに最も有効であることが分かり、またこの方法で包括することがダウノ ルビシンより一層困難であることが分かっているドキソルビシンでも、ラクトビ オン酸およびガラクツロン酸によって容易に包括されたが、酢酸では包括されな かった。またクエン酸もドキソルビシンを包括することが判明したが、意外にも 得られた負荷小胞体は遊離薬物よりも一層毒性が強かった。文献に報告されてい る小胞体に包括されたドキソルビシンの殆どすべての例では、負荷された小胞体 は遊離薬物より毒性が低い。
内水相および外水相で酸分子を対応するアニオンへ変換する塩基は、上述のよう にそのカチオンが小胞体の脂質2重層を通過出来ないものであるべきである。そ のような塩基としては例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウムおよ びマグネシウムの水酸化物および炭酸塩のようなアルカリおよびアルカリ土類金 属の水酸化物および炭酸塩等の化合物、およびN−メチルグルカミン、エチレン ジアミンおよびトリス塩基[アストロメタミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメ チル−1,3−プロパンジオール、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメ タンとしても知られている二のようなアミンが含まれ、これらはすべて水に対し て高い溶解度を示しく0.01モル以上)、エタノール、クロロホルム、ジエチ ルエーテル、酢酸エチルのような有機溶媒に対しては溶解度が低く (0,01 mM以下)または不溶性である。
酸の場合と同様に、小胞体の脂質2重層を通過できないカチオンを有するこの基 準に合致したある種の塩基は、本発明の方法によってアントラサイクリン抗悪性 腫瘍剤を負荷するのに他のものより有効であることが判明した。炭酸カルシウム 、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等のような炭酸塩は包括困難なドキソルビ シンの場合を含め、すべての場合によく作用することが分かった。水酸化ナトリ ウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシウムのような塩基性水酸化物、および エチレンジアミン、トリスおよびN−メチルグルカミンを含むアミン類はすべて 本発明の方法によるドキソルビシンの小胞体への負荷に有効ではなかった。
本発明方法を実施するには、小胞体(例えば乾燥粉末の形て貯蔵した場合はその 形で)を、まず水性媒質中、約40’C〜約80’C1好ましくは約50’C〜 約70″Cの温度で、約5x9/x(:〜約100π9/RQ、好ましくは約2 0目/Xff〜約40rhg/r、(lの小胞体濃度で分散させる。必ずしも必 要ではないが好ましくは脱イオン化した水を単独で(塩化物のような小型アニオ ンは2重層膜を容易に通過でき、包括/負荷操作を妨害し得る)使用するか、あ るいは同時係属出願米国特許出願番号第787535号(1985年10月15 日出願、出願人工リツク・フォーセン(Eric Forssen)、本出願と 共通の譲渡人)に開示された糖水溶液のようなその他の低イオン性媒質も使用し 得る。
上述のようにコレステロールおよび同様に作用する物質(例えばその他のステロ ール、双性イオン性脂質または荷電した脂質等)を所望により水性小胞体分散へ 添加して、その結果形成される薬物負荷した小胞体の安定性をさらに改善するこ とができる。そのような物質は普通2重層膜の構成成分合計量に対して約0.1 〜約50モル%、好ましくは約5〜約33モル%の範囲の量で添加する。
水性小胞体を含有する媒質を調製する際、選ばれて使用する酸は水和およびホモ ジナイズ(例えば音波処理)の間および負荷する薬物の添加前に存在し、約10 ミリモル〜約300ミリモル、好ましくは約50ミリモル〜約200ミリモルの 範囲の濃度で使用し、この段階中、懸濁液を約り0℃〜約70°C1好ましくは 約50’C〜約60℃の温度に保つ。
薬物(例えばアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤)は、100%包括にできるだ け確実に近付けるため、乾燥粉末の形または好ましくは濃厚水溶液の形のいずれ かで酸性水性小胞体含有媒質へ約119/100ズ9(脂質)〜約10x9/  100次g(脂質)、好ましくは約119/201、VC脂質)〜約1 x9/  30 x9(脂質)の範囲の量で添加する。薬物の小胞体への拡散を促進する ため、薬物添加の温度は一般に小胞体の相転移温度以上、例えば約50’C〜約 80°C1好ましくは約50’C〜約65℃の温度とし、薬物を含有する懸濁液 はその後、塩基を添加する間、この温度を維持するのが好ましい。
選ばれた塩基は、酸の正味イオン化および所望の目的pHに基づいて約1/6モ ル当量〜約1モル当量の範囲の量を、薬物を含有する酸性小胞体懸濁液へ添加す る。アントラサイクリン抗悪性腫瘍剤を含有する懸濁液の場合、通常約4.5〜 約6.5の範囲のpHが使用される。塩基添加は、通常混合物の加温を続けなが ら例えば約40℃の温度で、好ましくは急速かつ完全な混合を生じるように、混 合物をかき混ぜながら約1分間〜約10分間で実施する。塩基を添加したのち、 加温を通常さらに5分間〜20分間、好ましくは約10分間続ける。
然しなからこの方法の各段階および包括/負荷操作全体を通じて実施する時間の 長さは必ずしも厳密なものではない。非経口投与のための薬物送達システム、例 えばヒトの静脈注射を提供し、あるいは使用時まで貯蔵するためのその後の処理 操作を含み、全体の方法に要する時間は通常的30分間〜約120分間である。
そのような処理操作としては、何よりもまず酸またはその他のアニオンのリポソ ーム外側の水性環境からの除去およびその置換、例えば糖水溶液、例えば生物学 的に許容し得、薬物を充填する小胞体ト適合スルラクトース、デキストロース、 スクロース、トレハO−ス、ラフィノース、マルトース等のような単糖、2糖ま たは3糖類を約5〜約20(重量)%含有する溶液、またはグリセリン、イノジ ット、ンルビット、マンニット等のような非糖多価アルコールヲ含有する溶液で あって、それに緩衝液として作用するグリシン、トロメタミン、n−メチルグル カミン等のような賦形剤を約0.1〜約2(重量)%含有する溶液と置換するこ とを挙げることができる。酸またはその他のアニオンを外部水性媒質から除去す るこの操作はゲル浸透クロマトクラフィー、限外濾過、減圧透析、タンジェンシ ャルフロー濾過、ホローファイバー濾過またはそれに類する方法を用いて達成で き、特に生成物容量が100IQまたはそれ以下の場合はゲル浸透クロマトグラ フィーが好ましく、容量がIOMを超える場合はタンジェンシャルフロー濾過が 好ましい。
酸置換のあと、通常再び減圧透析、限外濾過、タンジェンシャルフロー濾過また は水および水性媒質を除去し、一方、脂質小胞体およびその内容物を保持するよ うデザインされたその他の方法を用いて遠心および濃縮を行なう。
本発明が当業者に一層完全に理解できるように、以下の実施例をあげて説明する 。これらの実施例は単に説明のためのものであってこれによって発明の範囲を限 定しようとするものではない。実施例中、特に断らない限り割合および百分率は 重量単位によるものである。
実施例I ダウノルビシンのクエン酸および水酸化ナトリウムを使用したジステ アロイルホスファチジルコリン−コレステロール小胞体への包括 均質に分散したコレステロールのジステアロイルホスファチジルコリン分散(モ ル比1:2)を含有する乾燥粉末を作成する。ついでこの分散を41/2%ラク トース(1254リモル当量)および50mMクエン酸を含有する水溶液でpH 約2,0〜2,5(未補正)で水和させる。得られた懸濁液中の脂質濃度はIR Q当たり20R9である。
この混合物を65℃に加温し、目的とするダウ/ルビシンの約1゜Or、9/  y(l濃度が得られる十分濃厚な水溶液となるようなダウノルビシン量をこれに 添加する。つぎに混合物を引き続き加温しながらクエン酸1モル当たり21/2 モル当量に等しい量の水酸化ナトリウムを約3分間で混合物へ添加する。ついで 急速に完全な混合液を作成するため懸濁液を激しくかき混ぜる。
水酸化ナトリウム添加ののち、混合物をこれと同じ温度で約10分間インキュベ ートする。操作のこの段階でダウノルビシンは2重層膜を小胞体の内側へ横断し 、対イオンとしてクエン酸と塩を形成する。インキュベーションのあと、混合物 を環境温度に冷却し、先に説明したように遠心する。つぎにゲル浸透クロマトグ ラフィーによってクエン酸およびナトリウムイオンを含有する外水相を、包括さ れなかったダウ/ルビシンが存在すればこれと一緒に50+nMグリシン含有9 %ラクトース水溶液と交換する。
この交換操作のあと、薬物含有タンジェンシャルフロー濾過を行なう。これは水 および水性溶質を除去するが、脂質小胞体およびその内容物は保持する。濃縮し たこの生成物をついで直径0.45ミクロンの細孔フィルターで濾過することに よって滅菌する。でき上がった包括したダウノルビシン含有脂質小胞体懸濁液は すぐ使用するか、または4週間またはそれ以上凍結または4℃で貯蔵し得る。
実施例■ 上記の実施例1の操作を10の主要部分毎に反復し、ただし−水酸化ナトリウム を当量の重炭酸ナトリウムと置き換え、−クエン酸の代わりに当量の酒石酸を使 用し、−9%ラクトース15omMグリシン水溶液の代わりに11%ラクトース 水溶液で交換操作を実施する。
この場合も包括されたダウノルビシンを含有する脂質小胞体懸濁液が得られる。
実施例■ ドキソルビシンのジステアロイルホスファチジルコリン、コレステロ ール、ラクトビオン酸および炭酸カルシウムを使用する包括 均質に分散したコレステロールのジステアロイルホスファチジルコリン分散(モ ル比1:2)を含有する乾燥粉末を作成する。ついでこの分散を200mMラク トビオン酸の水溶液(1リツトル当たり71.66如)でpH2,○〜2.5( 未補正)て水相させる。得られた懸濁液中の脂質濃変はIIC当たり約20に? である。ついでこの混合物を70°Cに加温する。この調製品を前記実施例Iの 記載と同様にホモジナイズして遠心し、濾過する。
200+nMラクトビオン酸溶液に懸濁した小型の単層膜小胞体懸濁液を作成し たのち、これを65°Cに加温し、目的とするドキソルビシンの約1.0Rg/ +ff濃度が得られる濃厚水溶液となるようなドキソルビシン量を添加する。つ ぎに混合物を引き続き加温しながら、炭酸カルシウムを1リツトル当たり約2( hとなる量だけ乾燥粉末として添加する。加温をさらに10分間続け、その間、 調製品を激シ<カキ混セる。つぎに混合物を遠心して過剰の炭酸カルシウムおよ びその他の沈澱物を除去する。その他の操作段階は実施例■の記載と同様に行な う。
包括されたドキソルビシンを含有する脂質小胞体懸濁液が得られる。
上記の実施例■の操作を主要部分毎に反復し、たたし−ラクトビオン酸の代わり にガラクツロン酸を使用し、−炭酸カルシウムを炭酸ナトリウムと置き換える。
この場合も包括されたドキソルビシンを含有する脂質小胞体懸濁液が得られる。
実施例■ 上記の実施例■の操作を主要部分毎に、ただし1つを除いて反復する。小胞体2 重層にジステアロイルホスファチジルグリセリン、コレステロールおよびジステ アロイル15ホスフアチジルコリンをそれぞれ約1.5+5:10のモル比で含 有させる。
この場合も包括されたドキソルビシンを含有する脂質小胞体懸濁液が得られる。
実施例■ 実施例Iの記載のように作成したダウノルビシン小胞体を凍結貯蔵、4℃で冷蔵 、または室温(22°C)で貯蔵した。2週間口および4週間口に、試料を(1 )薬物および脂質成分の化学的安定性、(2)小胞体内の薬物保持率、(3)抗 腫瘍活性によって測定した生物学的活性(2週間のみ)について検定した。4週 間まででは、薬物または小胞体脂質に何ら有意な分解または喪失を検出できなか った。凍結および融解させた小胞体から恐ら(約5%の薬物漏出を認めた以外、 何ら有意な漏出を認めなかった。生物学的活性は新たに調製した遊離ダウノルビ シンよりも優れており、新たに調製した小胞体(4°C)よりは僅かに劣ってい た。
実施例■ ダウノルビシン小胞体の抗腫瘍活性実施例Iの記載のように作成した ダウノルビシン小胞体をP−1798リンパ肉腫およびMa16c乳腺がん(い ずれもマウスの充実性腫瘍)で試験した。Ma16c腫瘍の研究は現在なお進行 中であり、P−1798腫瘍の研究は既に完了した。10巧/に9〜50u/に 9の範囲のすべての投与量の処置では、前記のようにして製剤化したダウノルビ シン小胞体は生存期間の増大および腫瘍サイズの縮小による測定で、もとの薬物 と比べて一層強い抗腫瘍活性を示し、毒性は一層低いことが判明した。
実施例■ ドキソルビシン小胞体の生物学的活性実施例■および■の記載のよう に作成したドキソルビシン小胞体の毒性および抗腫瘍活性を試験した。これらの 研究はなお続行中であるが、若干の成績および結論は現在明白である。
CD2F1系マウスの処置で、遊離薬物(塩酸ドキソルビシン)の1回静脈内投 与の最大耐容量(MTD、非致死量)は約25 u/ kgである。これは実施 例■の記載のように作成したドキソルビシン小胞体のMTD約40119/に9 (塩酸塩を標準として)に匹敵する。これに反して実施例■の記載のように、た だしラクトビオン酸をクエン酸に置き換えて作成したドキソルビシン小胞体のM TDは遊離薬物のMTDより劣り、僅か約10+9/kf!であった。
高投与量における白血球抑制および生存率により測定した毒性でラクトビオン酸 で作成したドキソルビシン小胞体を遊離薬物と比較し、毒性が少ないことが判明 した。
ドキソルビシン40xy/ks+(塩酸塩と当jl)を投与したCD2F 1マ ウスで白血球数(vbc)計数を実施した。遊離薬物を投与したマウスではWb c数の重篤な減少を示し、治療後4日目で治療前値の僅か8.5%であった。こ れに対して本発明の方法(実施例■)によって作成したドキソルビシン小胞体で 処置したマウスではこれと同じドキソルビシン投与量で僅かに中等度のWbc数 の抑制を示し、治療後4日目で★be数は治療前値の75%であった。
またドキソルビシン小胞体はクエン酸でも作成できる。然しマウスの静脈注射試 験で遊離薬物は20x9/に9の投与でよく忍容されたが、当量のドキンルビシ ンクエン酸塩小胞体の投与では致死的な毒性を示した。
以上、主として本発明の好ましい態様および実施方法について説明した。当業者 はここに説明した内容から、以下の請求の範囲に記載された本発明の精神および 範囲から逸脱することなく、実際の実施に当たってさらに変更と修飾を容易に加 えることができよう。
国際調査報告

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.(a)少なくとも1個のイオン化可能な官能基を有し、水に極めてよく溶解 し得る十分な極性を有し、小胞体膜に対して低い透過性を示す酸を含有する水性 媒質中でリボソームを作成して、内リボソーム相および外リボソーム相に酸が存 在している酸性リボソームを含有する水性媒質を得(ここでそのリポソームはエ ステル部分が飽和またはエチレン型不飽和の少なくとも14個の炭素原子を有す る脂肪族モノカルボン酸から誘導された3価または高級官能性脂肪族多価アルコ ールのヒドロキシアミノ(低級)脂肪族置換ホスファチジルカルボン酸ジエステ ルから調製されたものである)、(b)このようにして得られた酸性リポソーム 含有水性媒質にカチオン性、親油性薬物を添加し、 (c)ついで、塩基カチオンがリボソームの脂質2重層を通過できない塩基を添 加して外水相にある酸アニオンを電荷中和し、それによってカチオン性、親油性 薬物をリポソームの内水相へ通過させることからなる、リン脂質に包括されたカ チオン性、親油性薬物組成物の調製方法。
  2. 2.該リポソームがジステアロイルホスファチジルコリンから作成される請求項 1記載の方法。
  3. 3.該リポソームがジステアロイルホスファチジルグリセリンを含有する請求項 1記載の方法。
  4. 4.核酸が有機酸である請求項1記載の方法。
  5. 5.該有機酸が単官能性ピラノシジル酸である請求項4記載の方法。
  6. 6.該ピラノシジル酸がラクトピオン酸である請求項5記載の方法。
  7. 7.該有機酸がアミノ酸である請求項4記載の方法。
  8. 8.該有機酸が7−ヒドロキシポリカルボン酸である請求項4記載の方法。
  9. 9.該有機酸がジカルボン酸である請求項4記載の方法。
  10. 10.該塩基がアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩である 請求項1記載の方法。
  11. 11.該塩基が水酸化ナトリウムである請求項10記載の方法。
  12. 12.該塩基が重炭酸ナトリウムである請求項10記載の方法。
  13. 13.該塩基が炭酸カルシウムである請求項10記載の方法。
  14. 14.該塩基がトリス(ヒドロキシメチル)アミノエタンである請求項10記載 の方法。
  15. 15.コレステロールを安定剤として酸性リポソーム含有水性媒質へ添加する請 求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 16.塩基を添加したのち、酸およびその他のアニオンをリポソーム外部の水性 環境から除外し、水性糖溶液と置き換える請求項15記載の方法。
  17. 17.該糖がラクトースである請求項16記載の方法。
  18. 18.該カチオン性、親油性薬物がアントラサイクリン抗悪性腫瘍剤である請求 項1記載の方法。
  19. 19.該アントラサイクリン抗悪性腫瘍剤がダウノルビシンである請求項18記 載の方法。
  20. 20.該アントラサイクリン抗悪性腫瘍剤がドキソルビシンである請求項18記 載の方法。
  21. 21.核酸がクエン酸であり、該塩基が水酸化ナトリウムであり、該ジエステル がジステアロイルホスファチジルコリンであり、該カチオン性、親油性薬物がダ ウノルビシンであり、これにコレステロールを安定剤として酸性リポソーム含有 水性媒質へ添加する請求項1記載の方法。
  22. 22.核酸がラクトピオン酸であり、該塩基が炭酸カルシウムであり、該ジエス テルがジステアロイルホスファチジルコリンであり、該カチオン性、親油性薬物 がドキソルビシンであり、これにコレステロールを安定剤として酸性リポソーム 含有水性媒質へ添加する請求項1記載の方法。
  23. 23.該酸がガラクッロン酸であり、該塩基が炭酸ナトリウムであり、該ジエス テルがジステアロイルホスファチジルグリセリンおよびジステアロイルホスファ チジルコリンの混合物であり、該カチオン性、親油性薬物がドキソルビシンであ り、これにコレステロールを安定剤として酸性リボソーム含有水性媒質へ添加す る請求項1記載の方法。
  24. 24.請求項1または21〜23のいずれかに記載の方法によって作成したリン 脂質に包括したカチオン性、親油性薬物組成物。
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