JPH0352452B2 - - Google Patents
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- JPH0352452B2 JPH0352452B2 JP57163034A JP16303482A JPH0352452B2 JP H0352452 B2 JPH0352452 B2 JP H0352452B2 JP 57163034 A JP57163034 A JP 57163034A JP 16303482 A JP16303482 A JP 16303482A JP H0352452 B2 JPH0352452 B2 JP H0352452B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methanol
- methyl acetate
- reaction
- mixture
- carbon monoxide
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は酢酸メチルとメタノールを一酸化炭素
含有ガスによつて共カルボニル化することからな
る無水酢酸と同時的製造法に関するものである。
ポリ酢酸ビニルをメタノリシスすることによつて
ポリビニルアルコールを製造する方法は古くから
知られており、ポリビニルアルコールは現在大規
模のスケールで生産されていることは周知の通り
である。ポリ酢酸ビニルのメタノリシスによつて
副生する酢酸メチルはメタノールと共沸混合物を
形成するので、工業的には酢酸メチルの加水分解
による酢酸およびメタノールの回収に先がけて例
えば水またはエチレングリコールなどで代表され
る油剤を用いる抽出蒸留によつて共沸混合物から
まず酢酸メチルを分離する方法が一般に採用され
ている。分離された酢酸メチルはプロトン触媒の
存在下で加水分解され最終的に酢酸およびメタノ
ールに変換されそれぞれ分離回収されているのが
現状である。これまで工業的に実施されている副
生酢酸メチルからの酢酸とメタノールの回収に
は、上記の説明からも明らかなように多大の量の
スチームが必要であり、これの低減化は以前から
の検討課題であつた。 本発明者らは、かゝる背景から、酢酸メチルと
メタノールの混合物から酢酸およびメタノールを
一層低減化されたエネルギーで回収する方法、さ
らには酢酸メチルとメタノール混合物の有効利用
法について従来より鋭意検討を行なつて来てい
る。これら種々の検討の過程において、本発明者
らは、この度限定された組合せからなる触媒の存
在下に酢酸メチルとメタノールの混合物を一酸化
炭素含有ガスと接触させれば、酢酸メチルとメタ
ノールの存在比が両者の共沸混合物の組成の近く
であつても、その存在比にほぼ対応した割合の無
水酢酸と酢酸の混合物が得られることを見出し本
発明を完成するに至つた。すなわち本発明によ
り、a)ロジウムまたはその化合物、b)三置換
ホスフイン、c)クロムまたはその化合物、なら
びにd)ヨウ素化合物の存在下液相において酢酸
メチル/メタノールのモル比が1/3〜3/1の
範囲内の酢酸メチルとメタノールとの混合物を一
酸化炭素含有ガスと接触させることを特徴とする
無水酢酸と酢酸の同時的製造法が提供される。 本発明方法を用いた場合に酢酸メチルとメタノ
ールの存在比にほぼ対応する割合の無水酢酸と酢
酸の混合物が得られることは、従来提案されてい
るメタノールのカルボニル化反応による酢酸合成
法および酢酸メチルのカルボニル化反応による無
水酢酸の合成法の諸実験結果から推定される両反
応の反応速度の違いを考慮した場合全く驚くべき
ことであり、かかる効果は本発明にしたがつて上
記特定触媒を用いた場合にのみ達成しうるもので
ある。本発明をポリビニルアルコールの製造と関
連させて実施するならば、ポリビニルアルコール
製造工程において副生する酢酸メチルとメタノー
ルとの混合物もしくはそれらの共沸混合物をそれ
ぞれの成分に分離することなくそのまま本発明方
法のカルボニル化原料として使用することによつ
て、より付加価値の高い無水酢酸と酢酸が同時に
得られ、また従来の副生酢酸メチルからの酢酸お
よびメタノールの回収工程において必要とした多
大のスチーム(消費量)が不要となる。このよう
に、本発明方法は工業的に極めて意義深い方法で
ある。 本発明方法において主触媒として使用しうるロ
ジウム化合物の具体例としては塩化ロジウム、酢
酸ロジウム、酸化ロジウム、テトラロジウムドデ
カカルボニル、ヘキサロジウムヘキサデカカルボ
ニル、RhCl(PR3)3(Rはアルキル基またはアル
ール基を表わす)、HRh(CO)(PR3)3、ロジウム
アセチルアセトナートなどを挙げることができ
る。反応混合液中のロジウムまたはその化合物の
濃度としては一般に反応混合液1あたり0.1〜
20ミリグラム原子(ロジウム化合物の場合はロジ
ウム原子換算)の範囲内の濃度が選ばれる。本発
明方法における今一つの触媒成分である三置換ホ
スフインは一般式R′R″RP(式中R′,R″および
Rは飽和脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化
水素基を表わす)で示される。望ましい三置換ホ
スフインの具体例としてはトリメチルホスフイ
ン、トリエチルホスフイン、トリブチルホスフイ
ン、ジブチルフエニルホスフイン、ジフエニルプ
ロピルホスフイン、トリフエニルホスフインなど
を挙げることができる。反応混合液中の三置換ホ
スフインの濃度としては反応混合液1あたり
0.05〜2モルの範囲内の濃度が一般に選ばれる。
後述の如くヨウ素化合物としてメチルヨージドま
たはアセチルヨージドを触媒成分として用いる場
合にはこれらヨウ素化合物と上記の三置換ホスフ
インとの反応で容易に得られる対応する第4級ホ
スホニウム塩を三置換ホスフインの代わりに用い
ることもできる。本発明方法において、クロムま
たはその化合物が助触媒成分として用いられる。
クロム化合物としては具体的に酢酸クロム、ヨウ
化クロム、クロムヘキサカルボニルなどを挙げる
ことができる。これら助触媒成分はロジウム1原
子に対して0.1〜10モルの範囲内の量で用いられ
る。本発明の反応においても反応系にヨウ素化合
物を共存させた場合にはじめて工業的に満足しう
る速度で無水酢酸および酢酸が生成する。ヨウ素
化合物としてはヨウ化メチル、ヨウ化アセチル、
ヨウ化リチウムなどを挙げることができ、これら
ヨウ素化合物は反応混合液1あたり0.2〜2モ
ルの範囲の濃度で使用される。 以上に述べたように、本発明の方法においてロ
ジウムまたはその化合物、三置換ホスフイン、ク
ロムまたはその化合物、ならびにヨウ素化合物は
いずれも必須の触媒成分であり、このうちのいず
れが欠けても本発明方法の効果を達成することは
できない。 反応温度としては120〜200℃の範囲内の温度が
選ばれる。一酸化炭素含有ガスとしては、部分的
に窒素、ヘリウム、アルゴン、メタン、水素など
を含有する主として一酸化炭素からなるガスが用
いられる。一酸化炭素含有ガス中の水素濃度は反
応の選択性および触媒活性寿命を支配するので重
要であり、一般に一酸化炭素に対して1〜10モル
%、とくに2.5〜7.5モル%の範囲とするのが好ま
しい。反応を5〜100Kg/cm2の一酸化炭素分圧下
で行なうのが反応速度および反応の選択性の向上
の観点で好ましい。前述したように本発明の目的
は飽くまで特定の触媒成分を含む触媒溶液に酢酸
メチル−メタノール混合物および一酸化炭素含有
ガスを導入することによつて無水酢酸と酢酸を同
時的に製造することにある。したがつて酢酸メチ
ル−メタノール混合物の組成はモル割合で1/3
〜3/1の範囲内であるべきである。とくに両者
の共沸混合物を使用するのが工業的には最も経済
的である。酢酸メチルに対して大過剰のメタノー
ルを含む酢酸メチル−メタノール混合物を反応原
料として用いた場合には、無水酢酸の生成量が少
なく本発明方法の目的を逸脱するのみでなく、反
応混合液から最終的に無水酢酸を分離収得するの
が厄介である。酢酸メチル−メタノール混合物は
少量であれば水を含んでいても反応原料として使
用することができる。 反応は撹拌型反応器中または通常の気液接触型
の反応器中で連続方式によつて行なうのが工業的
には有利である。反応後の反応混合液について通
常の分留操作を施すことにより最終的に本発明方
法の目的物である無水酢酸および酢酸のそれぞれ
が分離取得される。 以下実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 原料液体導入口、ガス導入口、反応液抜取り口
およびガスパージ口を備えた内容500c.c.のハステ
ロイB−2製電磁撹拌式オートクレーブ中に酢酸
メチル;171g、メタノール;41g(酢酸メチル
−メタノール共沸混合物)、ヨウ化メチル;51g、
トリブチルホスフインメチルヨージド;43g、三
塩化ロジウム・三水和物;0.79g、クロムヘキサ
カルボニル;1.32gを仕込み、系内を一酸化炭素
にて充分置換した後、一酸化炭素分圧約30Kg/
cm2、水素分圧約1.5Kg/cm2を保つように各々のガ
スを供給し180℃にて2時間反応させた。2時間
後同一温度および圧力下でそれぞれ57g/hrの酢
酸メチル、14g/hrのメタノール、17g/hrのヨ
ウ化メチル、14.3g/hrのトリブチルホスフイン
メチルヨージド、0.26g/hrの三塩化ロジウム・
三水和物および0.44g/hrのクロムヘキサカルボ
ニルに相当する量からなる混合物を反応器に連続
的に供給し、反応器底部より約130g/hrの反応
混合液を連続的に抜き取つた。8時間後の流出液
の分析から無水酢酸および酢酸の生成速度はそれ
ぞれ無水酢酸;62g/hr、酢酸;26g/hrであ
り、酢酸メチルおよびメタノールの転化率はそれ
ぞれ79%および99%であることがわかつた。 比較例 1 この比較例は助触媒成分としてのクロムヘキサ
カルボニルを用いないとき、無水酢酸の生成速度
が著しく遅いことを例示する。実施例1において
クロムヘキサカルボニルを全く添加しない以外は
実施例1と同一条件下および同一操作によつて実
施例1の反応を繰返した(毎時約120gの反応混
合液を反応器底部より連続的に抜き取つた)。8
時間後の流出液の分析から無水酢酸および酢酸の
生成速度はそれぞれ無水酢酸;25g/hr、酢酸;
28g/hrであり、酢酸生成速度に比較して無水酢
酸の生成速度は実施例1と比較して著しく遅いこ
とがわかる。 比較例 2 この比較例は三置換ホスフインを用いないと
き、無水酢酸の生成速度が著しく遅いことを例示
する。実施例1と同一の反応器に酢酸メチル;
171g、メタノール;41g、ヨウ化メチル;36g、
クロムヘキサカルボニル;1.32gおよび三塩化ロ
ジウム・三水和物;0.79gを仕込み、系内を一酸
化炭素で充分置換した後、180℃にてCO分圧30
Kg/cm2、水素分圧1.5Kg/cm2に保ちながら2時間
反応を行なつた。次に、酢酸メチル;57g/hr、
メタノール;14g/hr、ヨウ化メチル;20g/
hr、クロムヘキサカルボニル;0.44g/hrおよび
三塩化ロジウム・三水和物;0.26g/hrに相当す
る量のそれぞれからなる混合物を連続的に反応器
に供給し、反応器底部より約120g/hrの反応混
合液を連続的に抜き取つた。8時間後の流出液を
分析したところ無水酢酸および酢酸の生成速度は
それぞれ無水酢酸;29g/hr、酢酸;27g/hrで
あつた。 実施例2〜4および比較例3〜5 実施例1と同一の反応器を用いることによつて
酢酸メチル−メタノール混合物の同時的カルボニ
ル化反応を行なつた。たゞし、この場合実施例1
および比較例1、ならびに比較例2と異なり反応
はバツチ方式で行なつた。反応温度180℃で合計
3時間反応を行なつた場合の各種反応条件と無水
酢酸および酢酸の生成量の関係を次の表1に示
す。なお、この場合一酸化炭素含有ガスとしては
純一酸化炭素ガスを用い、3時間の反応期間を通
じて反応系内の一酸化炭素分圧が30Kg/cm2を保つ
ように圧力低下に見合つて一酸化炭素を逐次圧入
した。 【表】
含有ガスによつて共カルボニル化することからな
る無水酢酸と同時的製造法に関するものである。
ポリ酢酸ビニルをメタノリシスすることによつて
ポリビニルアルコールを製造する方法は古くから
知られており、ポリビニルアルコールは現在大規
模のスケールで生産されていることは周知の通り
である。ポリ酢酸ビニルのメタノリシスによつて
副生する酢酸メチルはメタノールと共沸混合物を
形成するので、工業的には酢酸メチルの加水分解
による酢酸およびメタノールの回収に先がけて例
えば水またはエチレングリコールなどで代表され
る油剤を用いる抽出蒸留によつて共沸混合物から
まず酢酸メチルを分離する方法が一般に採用され
ている。分離された酢酸メチルはプロトン触媒の
存在下で加水分解され最終的に酢酸およびメタノ
ールに変換されそれぞれ分離回収されているのが
現状である。これまで工業的に実施されている副
生酢酸メチルからの酢酸とメタノールの回収に
は、上記の説明からも明らかなように多大の量の
スチームが必要であり、これの低減化は以前から
の検討課題であつた。 本発明者らは、かゝる背景から、酢酸メチルと
メタノールの混合物から酢酸およびメタノールを
一層低減化されたエネルギーで回収する方法、さ
らには酢酸メチルとメタノール混合物の有効利用
法について従来より鋭意検討を行なつて来てい
る。これら種々の検討の過程において、本発明者
らは、この度限定された組合せからなる触媒の存
在下に酢酸メチルとメタノールの混合物を一酸化
炭素含有ガスと接触させれば、酢酸メチルとメタ
ノールの存在比が両者の共沸混合物の組成の近く
であつても、その存在比にほぼ対応した割合の無
水酢酸と酢酸の混合物が得られることを見出し本
発明を完成するに至つた。すなわち本発明によ
り、a)ロジウムまたはその化合物、b)三置換
ホスフイン、c)クロムまたはその化合物、なら
びにd)ヨウ素化合物の存在下液相において酢酸
メチル/メタノールのモル比が1/3〜3/1の
範囲内の酢酸メチルとメタノールとの混合物を一
酸化炭素含有ガスと接触させることを特徴とする
無水酢酸と酢酸の同時的製造法が提供される。 本発明方法を用いた場合に酢酸メチルとメタノ
ールの存在比にほぼ対応する割合の無水酢酸と酢
酸の混合物が得られることは、従来提案されてい
るメタノールのカルボニル化反応による酢酸合成
法および酢酸メチルのカルボニル化反応による無
水酢酸の合成法の諸実験結果から推定される両反
応の反応速度の違いを考慮した場合全く驚くべき
ことであり、かかる効果は本発明にしたがつて上
記特定触媒を用いた場合にのみ達成しうるもので
ある。本発明をポリビニルアルコールの製造と関
連させて実施するならば、ポリビニルアルコール
製造工程において副生する酢酸メチルとメタノー
ルとの混合物もしくはそれらの共沸混合物をそれ
ぞれの成分に分離することなくそのまま本発明方
法のカルボニル化原料として使用することによつ
て、より付加価値の高い無水酢酸と酢酸が同時に
得られ、また従来の副生酢酸メチルからの酢酸お
よびメタノールの回収工程において必要とした多
大のスチーム(消費量)が不要となる。このよう
に、本発明方法は工業的に極めて意義深い方法で
ある。 本発明方法において主触媒として使用しうるロ
ジウム化合物の具体例としては塩化ロジウム、酢
酸ロジウム、酸化ロジウム、テトラロジウムドデ
カカルボニル、ヘキサロジウムヘキサデカカルボ
ニル、RhCl(PR3)3(Rはアルキル基またはアル
ール基を表わす)、HRh(CO)(PR3)3、ロジウム
アセチルアセトナートなどを挙げることができ
る。反応混合液中のロジウムまたはその化合物の
濃度としては一般に反応混合液1あたり0.1〜
20ミリグラム原子(ロジウム化合物の場合はロジ
ウム原子換算)の範囲内の濃度が選ばれる。本発
明方法における今一つの触媒成分である三置換ホ
スフインは一般式R′R″RP(式中R′,R″および
Rは飽和脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化
水素基を表わす)で示される。望ましい三置換ホ
スフインの具体例としてはトリメチルホスフイ
ン、トリエチルホスフイン、トリブチルホスフイ
ン、ジブチルフエニルホスフイン、ジフエニルプ
ロピルホスフイン、トリフエニルホスフインなど
を挙げることができる。反応混合液中の三置換ホ
スフインの濃度としては反応混合液1あたり
0.05〜2モルの範囲内の濃度が一般に選ばれる。
後述の如くヨウ素化合物としてメチルヨージドま
たはアセチルヨージドを触媒成分として用いる場
合にはこれらヨウ素化合物と上記の三置換ホスフ
インとの反応で容易に得られる対応する第4級ホ
スホニウム塩を三置換ホスフインの代わりに用い
ることもできる。本発明方法において、クロムま
たはその化合物が助触媒成分として用いられる。
クロム化合物としては具体的に酢酸クロム、ヨウ
化クロム、クロムヘキサカルボニルなどを挙げる
ことができる。これら助触媒成分はロジウム1原
子に対して0.1〜10モルの範囲内の量で用いられ
る。本発明の反応においても反応系にヨウ素化合
物を共存させた場合にはじめて工業的に満足しう
る速度で無水酢酸および酢酸が生成する。ヨウ素
化合物としてはヨウ化メチル、ヨウ化アセチル、
ヨウ化リチウムなどを挙げることができ、これら
ヨウ素化合物は反応混合液1あたり0.2〜2モ
ルの範囲の濃度で使用される。 以上に述べたように、本発明の方法においてロ
ジウムまたはその化合物、三置換ホスフイン、ク
ロムまたはその化合物、ならびにヨウ素化合物は
いずれも必須の触媒成分であり、このうちのいず
れが欠けても本発明方法の効果を達成することは
できない。 反応温度としては120〜200℃の範囲内の温度が
選ばれる。一酸化炭素含有ガスとしては、部分的
に窒素、ヘリウム、アルゴン、メタン、水素など
を含有する主として一酸化炭素からなるガスが用
いられる。一酸化炭素含有ガス中の水素濃度は反
応の選択性および触媒活性寿命を支配するので重
要であり、一般に一酸化炭素に対して1〜10モル
%、とくに2.5〜7.5モル%の範囲とするのが好ま
しい。反応を5〜100Kg/cm2の一酸化炭素分圧下
で行なうのが反応速度および反応の選択性の向上
の観点で好ましい。前述したように本発明の目的
は飽くまで特定の触媒成分を含む触媒溶液に酢酸
メチル−メタノール混合物および一酸化炭素含有
ガスを導入することによつて無水酢酸と酢酸を同
時的に製造することにある。したがつて酢酸メチ
ル−メタノール混合物の組成はモル割合で1/3
〜3/1の範囲内であるべきである。とくに両者
の共沸混合物を使用するのが工業的には最も経済
的である。酢酸メチルに対して大過剰のメタノー
ルを含む酢酸メチル−メタノール混合物を反応原
料として用いた場合には、無水酢酸の生成量が少
なく本発明方法の目的を逸脱するのみでなく、反
応混合液から最終的に無水酢酸を分離収得するの
が厄介である。酢酸メチル−メタノール混合物は
少量であれば水を含んでいても反応原料として使
用することができる。 反応は撹拌型反応器中または通常の気液接触型
の反応器中で連続方式によつて行なうのが工業的
には有利である。反応後の反応混合液について通
常の分留操作を施すことにより最終的に本発明方
法の目的物である無水酢酸および酢酸のそれぞれ
が分離取得される。 以下実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 原料液体導入口、ガス導入口、反応液抜取り口
およびガスパージ口を備えた内容500c.c.のハステ
ロイB−2製電磁撹拌式オートクレーブ中に酢酸
メチル;171g、メタノール;41g(酢酸メチル
−メタノール共沸混合物)、ヨウ化メチル;51g、
トリブチルホスフインメチルヨージド;43g、三
塩化ロジウム・三水和物;0.79g、クロムヘキサ
カルボニル;1.32gを仕込み、系内を一酸化炭素
にて充分置換した後、一酸化炭素分圧約30Kg/
cm2、水素分圧約1.5Kg/cm2を保つように各々のガ
スを供給し180℃にて2時間反応させた。2時間
後同一温度および圧力下でそれぞれ57g/hrの酢
酸メチル、14g/hrのメタノール、17g/hrのヨ
ウ化メチル、14.3g/hrのトリブチルホスフイン
メチルヨージド、0.26g/hrの三塩化ロジウム・
三水和物および0.44g/hrのクロムヘキサカルボ
ニルに相当する量からなる混合物を反応器に連続
的に供給し、反応器底部より約130g/hrの反応
混合液を連続的に抜き取つた。8時間後の流出液
の分析から無水酢酸および酢酸の生成速度はそれ
ぞれ無水酢酸;62g/hr、酢酸;26g/hrであ
り、酢酸メチルおよびメタノールの転化率はそれ
ぞれ79%および99%であることがわかつた。 比較例 1 この比較例は助触媒成分としてのクロムヘキサ
カルボニルを用いないとき、無水酢酸の生成速度
が著しく遅いことを例示する。実施例1において
クロムヘキサカルボニルを全く添加しない以外は
実施例1と同一条件下および同一操作によつて実
施例1の反応を繰返した(毎時約120gの反応混
合液を反応器底部より連続的に抜き取つた)。8
時間後の流出液の分析から無水酢酸および酢酸の
生成速度はそれぞれ無水酢酸;25g/hr、酢酸;
28g/hrであり、酢酸生成速度に比較して無水酢
酸の生成速度は実施例1と比較して著しく遅いこ
とがわかる。 比較例 2 この比較例は三置換ホスフインを用いないと
き、無水酢酸の生成速度が著しく遅いことを例示
する。実施例1と同一の反応器に酢酸メチル;
171g、メタノール;41g、ヨウ化メチル;36g、
クロムヘキサカルボニル;1.32gおよび三塩化ロ
ジウム・三水和物;0.79gを仕込み、系内を一酸
化炭素で充分置換した後、180℃にてCO分圧30
Kg/cm2、水素分圧1.5Kg/cm2に保ちながら2時間
反応を行なつた。次に、酢酸メチル;57g/hr、
メタノール;14g/hr、ヨウ化メチル;20g/
hr、クロムヘキサカルボニル;0.44g/hrおよび
三塩化ロジウム・三水和物;0.26g/hrに相当す
る量のそれぞれからなる混合物を連続的に反応器
に供給し、反応器底部より約120g/hrの反応混
合液を連続的に抜き取つた。8時間後の流出液を
分析したところ無水酢酸および酢酸の生成速度は
それぞれ無水酢酸;29g/hr、酢酸;27g/hrで
あつた。 実施例2〜4および比較例3〜5 実施例1と同一の反応器を用いることによつて
酢酸メチル−メタノール混合物の同時的カルボニ
ル化反応を行なつた。たゞし、この場合実施例1
および比較例1、ならびに比較例2と異なり反応
はバツチ方式で行なつた。反応温度180℃で合計
3時間反応を行なつた場合の各種反応条件と無水
酢酸および酢酸の生成量の関係を次の表1に示
す。なお、この場合一酸化炭素含有ガスとしては
純一酸化炭素ガスを用い、3時間の反応期間を通
じて反応系内の一酸化炭素分圧が30Kg/cm2を保つ
ように圧力低下に見合つて一酸化炭素を逐次圧入
した。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 a)ロジウムまたはその化合物、b)三置換
ホスフイン、c)クロムまたはその化合物、なら
びにd)ヨウ素化合物の存在下液相において酢酸
メチル/メタノールのモル比が1/3〜3/1の
範囲内の酢酸メチルとメタノールとの混合物を一
酸化炭素含有ガスと接触させることを特徴とする
無水酢酸と酢酸の同時的製造法。 2 酢酸メチルとメタノールとの混合物が両者の
共沸混合物である特許請求の範囲第1項記載の製
造法。 3 一酸化炭素含有ガスが1〜10モル%の水素を
含む水素と一酸化炭素との混合ガスである特許請
求の範囲第1項記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57163034A JPS5953440A (ja) | 1982-09-17 | 1982-09-17 | 無水酢酸と酢酸の同時的製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57163034A JPS5953440A (ja) | 1982-09-17 | 1982-09-17 | 無水酢酸と酢酸の同時的製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5953440A JPS5953440A (ja) | 1984-03-28 |
| JPH0352452B2 true JPH0352452B2 (ja) | 1991-08-12 |
Family
ID=15765923
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57163034A Granted JPS5953440A (ja) | 1982-09-17 | 1982-09-17 | 無水酢酸と酢酸の同時的製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5953440A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1299195C (en) * | 1986-06-16 | 1992-04-21 | G. Paull Torrence | Addition of hydrogen to carbon monoxide feed gas in producing acetic acid by carbonylation of methanol |
| US7115772B2 (en) * | 2002-01-11 | 2006-10-03 | Celanese International Corporation | Integrated process for producing carbonylation acetic acid, acetic anhydride, or coproduction of each from a methyl acetate by-product stream |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5111705A (ja) * | 1974-07-17 | 1976-01-30 | Showa Denko Kk | Sakusangoseiyohannosochi |
| US4284585A (en) * | 1979-12-26 | 1981-08-18 | Halcon Research And Development Corp. | Process for the preparation of acetic anhydride |
| JPS56142234A (en) * | 1980-04-09 | 1981-11-06 | Daicel Chem Ind Ltd | Production of acetic anhydride |
| JPS6042216B2 (ja) * | 1981-11-04 | 1985-09-20 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 無水酢酸の製造方法 |
| ZA83839B (en) * | 1982-02-13 | 1984-09-26 | Bp Chem Int Ltd | Process for the production of acetic anhydride and acetic acid |
-
1982
- 1982-09-17 JP JP57163034A patent/JPS5953440A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5953440A (ja) | 1984-03-28 |
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