JPH0354963B2 - - Google Patents

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JPH0354963B2
JPH0354963B2 JP60154484A JP15448485A JPH0354963B2 JP H0354963 B2 JPH0354963 B2 JP H0354963B2 JP 60154484 A JP60154484 A JP 60154484A JP 15448485 A JP15448485 A JP 15448485A JP H0354963 B2 JPH0354963 B2 JP H0354963B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゲル状物の塊が少なく、かつ溶融粘
度の変動幅の少ない均質な熱可塑性ポリウレタン
の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、無溶媒下で高分子ジオール、有機ジ
イソシアネートおよび活性水素原子を有する低分
子化合物、いわゆる鎖伸長剤から熱可塑性ポリウ
レタンを製造するに際してはバツチ法による重合
方法または連続重合方法が採用されている。しか
しながら、バツチ法による重合方法は実験用とし
てまたは少量生産には適しているが、大量生産に
は向かない。熱可塑性ポリウレタンの需要が著し
く大きくなつている現在、大量生産に適した連続
重合方法の確立が強く叫ばれている。
連続重合方法としては、従来より、短時間で均
一に混合した原料混合物を連続的にベルトコンベ
アに流して加熱雰囲気中を通じながら静置状態で
重合を行ない、生成ポリウレタンを粉砕によりフ
レーク状にする方法、すなわちいわゆる連続的静
置重合方法、または原料を押出機に連続的に供給
し、該押出機内で原料を混練、搬送しながら重合
を行ない生成ポリウレタンをノズルから押し出す
方法、いわゆる押出機を用いた連続溶融重合法が
ある。後者の方法は、撹拌が充分でないために均
質なポリウレタンが本質的に製造しにくい前者と
比較して、生成ポリウレタンの均質性の点で優れ
ている。
押出機による連続溶融重合方法において、より
均質なポリウレタンを得るためには原料またはそ
の反応中間体、特に化学的活性の極めて高い有機
ジイソシアネートが押出機のスクリユーまたは壁
に付着するのを防止すること、および原料の混練
度を高めることが極めて重要である。なお、通
常、押出機を用いた場合には混練度を高めるため
にスクリユーの回転速度を上げるとスクリユーの
推進量および推進速度が大きくなり混練度が高め
られないというジレンマがある。
このような観点から押出機として特定のものを
用いる方法をも含め原料の混合方法について種々
の提案がなされている。
その例としては混練度を考慮したうえで滞留時
間を3〜60分間とすることをも必須条件とするも
のであるが、押出機として多軸スクリユー押出
機、好ましくはセルフクリーニング機能を有する
二軸スクリユー押出機を用いる方法(例えば特公
昭44−256000号公報参照)、押出機としてセルフ
クリーニング性の二軸スクリユー押出機を用い、
かつスクリユーとハウジングの壁の間のラジアル
〓間において2000(秒)-1より大きな速度勾配とな
るようスクリユーを高速回転する方法(例えば、
特開昭50−159590号公報(特公昭55−46408号公
報)、特公昭56−5244号公報参照)、または押出機
としてコ・ニーダータイプの押出機を用いる方法
(例えば、特公昭49−31760号公報参照)が知られ
ている。さらに混練度を高める方法としては原料
を予備混合機で混合した後、押出機に供給する方
法も提案されている(例えば、特公昭49−6399号
および同49−12597号公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の方法のうちで、押出機としてセルフクリ
ーニング機能を有する二軸スクリユー押出機を用
い、かつ大きな速度勾配となるようスクリユーを
高速回転する方法(特公昭56−5244号公報)で
は、比較的均質なポリウレタンが得られるが、高
速回転を必要とするため大きな回転動力を必要と
しまたラジアル〓間の保全に厳格な管理を必要と
し、工業的に有利な製造方法とはなりえない。
一方、上記の方法のうち、特公昭56−5244号公
報に記載の方法を除けば、いずれの方法でもスク
リユーの回転速度と原料の滞留時間とのバランス
をとることができず、ポリウレタン生成反応に必
要な滞留時間を得るためにスクリユーの回転速度
を低下させると混練が不足となり、活性水素原子
を有する化合物の比率が局部的に仕込み比率から
大きくずれて有機ジイソシアネート過剰の部分が
発生するためゲル状物の塊が発生したり、粘度の
変動幅が大きくなり、連続的に均質なポリウレタ
ンが得られない。かかる欠点は原料のロツトが変
わるたびに顕著にみられる。そのため、ポリウレ
タン工業においては製品の溶融粘度およびゲル状
物の含有量に関して規格はないも同然であつた。
それゆえ、ポリウレタンを成形加工する場合、生
成ポリウレタンの溶融粘度がかわるたびに成形加
工条件を変更する必要があり問題であつた。
本発明者等は、ゲル状物の塊が少なく、かつ溶
融粘度の変動幅が少ない、具体的にはジメチルホ
ルムアミドに溶解したときの不溶解分が0.1重量
%以下で、かつ220℃における溶融粘度の変動が
平均溶融粘度の±20%以内、好ましくは±15%以
内である均質なポリウレタンを連続的に製造する
方法を提供する目的で鋭意検討し、本発明を完成
するに到つた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、上記目的は、平均分子量が
500〜3000である高分子ジオール、分子量が500未
満の低分子ジオールおよび有機ジイソシアネート
を原料として用いて重合機中で連続的に熱可塑性
ポリウレタンを製造するに際し、生成ポリウレタ
ンの溶融粘度の変動を仕込み原料における全水酸
基に対する全イソシアネート基のモル比RをR
(1±2/1000)以内の範囲で調整することによ
り制御することによつて達成される。
本発明の製造方法においては、生成ポリウレタ
ンの溶融粘度の変動むらを小さくするために、該
溶融粘度の検出系と原料供給用定量ポンプの制御
系を連動させ、仕込み原料における全水酸基に対
する全イソシアネートのモル比Rを精密な定量ポ
ンプにより、R(1±2/1000)以内の範囲で調
整することにより制御することが極めて重要であ
る。そうすることによつて、はじめて、原料の純
度、水分量および高分子ジオールの平均分子量の
変動に大きな注意を払うことなく、溶融粘度の変
動が目標粘度として設定した粘度の±20/100の
範囲内にあり、ゲルの極めて少ない均質なポリウ
レタンが得られる。第1図は生成ポリウレタンの
溶融粘度と原料のモル比R値との関係を示す1例
であるが、該図から目標粘度として設定した粘度
を5000ポイズとした場合、粘度の(±)20/100
は1000ポイズであり、生成ポリウレタンの粘度を
4000〜6000ポイズに収めるには、Rは0.988〜
0.992、すなわち0.990±2/1000以内で制御すれ
ばよいことは明らかである。R値の制御は主には
定量ポンプの回転速度により制御できるが、本発
明に適した定量ポンプとしては回転速度が±2/
1000好ましくは±1.5/1000の精度を有するもの
が用いられる。これに対してプラスチツク工業界
で通常行われているように回転数が±10/1000の
精度の定量ポンプを使用した場合、前記R値を該
R値を中心としてその±2/1000の精度で変動さ
せることができず、得られるポリウレタンの溶融
粘度は最小約1000ポイズ、最大約10000となり、
大きく変動する。なお、R値を該Rを中心として
その±2/1000の精度で調節するためには定量ポ
ンプの回転数を±2/1000の精度で制御すること
はもとより、原料供給部と押出部との圧力、原料
貯槽の液深、配管における圧損、原料供給系にお
ける温度等を制御することにより定量ポンプの前
後の差圧を常に一定に保つことが肝要である。こ
のようなことに配慮しても定量ポンプの回転数の
変動が10/1000である場合にはR値の変動を±
2/1000の精度で制御することはできない。
本発明において、生成ポリウレタンの溶融粘度
の検出は、押出機の後部、好ましくは反応終了部
に設けられた粘度計により連続的または間歇的に
測定される。該粘度計は±25/1000の以内の精度
を有するものが必要であり、例えばオリフイス管
を用いる差圧型粘度計または回転粘度計が好まし
く使用される。粘度の検出系は原料の貯槽と原料
供給口の間に設けた定量ポンプの制御系と電気信
号等で結ばれており、粘度の変動幅がなくなるよ
う定量ポンプによる原料供給量をモル比R値で制
御する。そのため、原料ロツトの変更による純
度、水分量や高分子ジオールの分子量等の微小な
変動が生じ、反応終了部の生成ポリウレタンの粘
度が急激に変動しても、この変動は該粘度計によ
り非常に短かい時間遅れで検出されるので、原料
供給量を正確に修正すれば生成ポリウレタンの粘
度は速やかに修正されることになる。
なお、押出機に取り付けた粘度計は、生成ポリ
ウレタンを溶融し、かつ分子間の水素結合力を無
視することができ、生成物の分解がおこらない温
度下におかれているのが好ましい。その温度とし
ては220℃が好ましい。
本発明の製造方法で使用される押出機は、特に
限定されるものでないが、高い混合速度を与える
ことができ、かつセルフクリーニング性を有する
多軸スクリユー、特に同方向回転で混合要素と推
進要素とが直列に配列された多軸スクリユーを備
えたタイプの押出機が好ましい。しかしながら、
前掲特公昭55−46408号公報に記載されたような
非常に高い速度勾配は必要ではない。該公報に記
載されているような2000(秒)-1以上の極めて高い
速度勾配での連続運転は、スクリユーの回転動力
が大きくなつたり押出機の製作が難しくなつたり
するので、商業的には有利とは言えない。このよ
うなことから、本発明においては、前記公報に記
載されている発明で規定している速度勾配は2000
(秒)-1以下の方が好ましいのである。
第2図は本発明に使用される押出機の1例を示
した概念図である。
第2図において、高分子ジオールおよび低分子
ジオールは貯槽1および2で各々融解、貯蔵され
ており、所定温度に制御された状態で定量ポンプ
5および6より連続的に貯槽3に送られ、混合さ
れる。高分子ジオールと低分子ジオールとの混合
物は貯槽3で融解されており、所定温度に制御さ
れた状態で定量ポンプ7により連続的に原料供給
口9に送られる。一方、有機ジイソシアネートは
貯槽4から溶融状態で定量ポンプ8より原料供給
口9′に送られる。押出機10において一定量比
で送り込まれてくる有機ジイソシアネートとジオ
ールの混合物とがスクリユー12により撹拌され
ながら、所定温度に加熱された反応部を経て所定
温度に加熱された反応終了部に搬送される。次い
で生成したポリウレタンは口過器14でゲル状物
の塊等を除去された後、ダイス15によりストラ
ンド、シートまたはフイルム等の所望の形態で押
し出される。このようにして得られたポリウレタ
ンは空冷または水冷により冷却した後、例えばペ
レツト等の形にもすることができるが、続いてポ
リウレタンに付着した水分を除き、かつ、未反応
物を完全に消失させるために、乾燥・熟成の操作
を行うことが好ましい。
また、押出機から連続的にでてきたポリウレタ
ンを窒素雰囲気下で、連続的に熟成し成形するこ
ともできる。
以上は、本発明の製造方法において用いられる
押出機の1例であるが、種々の変更が可能であ
る。例えば第3図は、第2図の押出機の例におい
て原料の供給口を変更した1例である。貯槽16
には高分子ジオール、貯槽17には有機ジイソシ
アネート、貯槽20には低分子ジオールが溶融状
態で貯蔵されている。
本発明の製造方法においては、押出機の原料供
給口に連結して設けた原料貯槽から反応終了部に
連結して設けた反応生成物取出口にいたるまでの
雰囲気を不活性気体雰囲気にすることが好まし
い。押出機を大気開放系にすると、空気中に存在
する水分および酸素が重合に対して悪い影響を与
えることがある。すなわち、空気中の水分は、有
機ジイソシアネートとの反応により有機ジイソシ
アネートのイソシアネート基を消費し、反応系の
R値の正確な制御を不可能にし、R値による生成
ポリウレタンの粘度の制御を不可能にすることが
ある。また、酸素は反応系が高温になつているた
め原料を酸化し、生成物を褐色に着色させたり、
ゲル状物を発生させたりすることがある。なお、
前記不活性気体としては窒素ガス、アルゴンガ
ス、ヘリウムガスなどが使用されるが、経済的な
見地から窒素ガスが好ましい。
また、本発明においては、押出機の原料供給口
に連結して設けた原料貯槽から反応生成物取出口
までの各領域の温度は該領域に存在する原料、反
応中間体および反応生成物の各融点のうちで最も
高い温度T℃から(T+50)℃の範囲内にあるこ
とが好ましい。温度が前記範囲より低いと、反応
系内に固体が存在することになるのでミクロ的な
混合が不十分となる。一方、温度が高過ぎると反
応系の反応速度が速くなり相対的に混合速度が遅
くなるので混合が不足し均質なポリウレタンが得
られなかつたり、有機ジイソシアネートおよび反
応生成物などの分解反応が起こるので好ましくな
い。なお、ここでいう融点とは肉眼で見て十分流
動性が認められる最低温度を意味する。
さらに本発明の製造方法において、原料供給部
と反応終了部における押出部との圧力差は10Kg/
cm2以上にすることが好ましい。前記圧力差が小さ
いと、反応生成物中に含まれる気泡が抜けない状
態で押出機中を搬送されるので生成ポリウレタン
の溶融粘度の正確な測定を困難にすることがあ
る。圧力差を10Kg/cm2以上にすれば反応生成物中
の気泡は圧力差のため原料供給部の方へ送られ、
系外に出される。この圧力差の調節は原料供給
量、押出機の押出部の温度および押出ダイスの形
状で行うことができる。
本発明で使用される高分子ジオールは重縮合、
付加重合(例えば、開環重合)または重付加など
によつて得られる高分子化合物のジオールであ
り、代表的なものとしてはポリエステルジオー
ル、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジ
オールまたはこれらの共縮合物(例えば、ポリエ
ステル・エーテルジオール)が挙げられる。これ
らは単独で使用してもよいし、2種以上を混合し
て使用してもよい。
上記ポリエステルジオールとしてはエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メ
チルプロパンジオールなどの炭素数2〜10のアル
カンのジオールまたはこれらの混合物とグルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバ
シン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の炭素数
4〜12の脂肪族もしくは芳香族ジカルボン酸また
はこれらの混合物とから得られる飽和ポリエステ
ルジオール、あるいはポリカプロラクトングリコ
ール、ポリプロピオラクトングリコール、ポリバ
レロラクトングリコールなどのポリラクトンジオ
ールが好ましく使用される。
また、上記ポリエーテルジオールとしてはポリ
エチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエ
ーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコ
ールなどのポリアルキレンエーテルジオールが好
ましく使用される。
さらに上記ポリカーボネートジオールとしては
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オク
タンジオール、1,10−デカンジオールなどの炭
素数2〜12の脂肪族もしくは脂環式ジオールまた
はこれらの混合物に炭酸ジフエニルもしくはホス
ゲンを作用させて縮重合して得られるポリカーボ
ネートジオールが好ましく使用される。
これらの高分子ジオールの平均分子量は500〜
3000好ましくは500〜2500の範囲内にあるのが望
ましい。平均分子量が小さ過ぎると有機ジイソシ
アネートとの相溶性が良過ぎて生成ポリウレタン
の弾性が乏しくなり、一方平均分子量が大き過ぎ
ると有機ジイソシアネートとの相溶性が悪くなり
重合過程での混合がうまくゆかず、ゲル状物の塊
が生じたり安定したポリウレタンが得られない。
本発明において使用される分子量が500未満の
低分子ジオールとしてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタングリコール、3−メチルペンタ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,
4−ビスヒドロキシエチルベンゼンなどが脂肪
族、脂環族または芳香族ジオールが挙げられる。
これらは単独で使用しても2種以上組合せて使用
してもよい。
本発明で使用される有機ジイソシアネートとし
ては4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、2,2′−ジメチ
ル−4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネー
ト、1,3−または1,4−ビス(イソシアネー
トメチル)ベンゼン、1,3−または1,4−ビ
ス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、
4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどの芳香族、
脂環族または脂肪族ジイソシアネートが挙げられ
る。これらの有機ジイソシアネートは単独で用い
てもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、高分子ジオール、低分子ジ
オールおよび有機ジイソシアネートの使用割合
は、高分子ジオールと低分子ジオールの全ジオー
ル中の水酸基に対する有機ジイソシアネート中の
イソシアネート基のモル比Rで0.95〜1.02となる
量の範囲内であるのが好ましい。前記R値がこの
範囲からはずれると、生成ポリウレタンは物性の
点で満足できるものでなかつたり、ゲル状物の塊
が多量含有するものであり、好ましくない。
なお、高分子ジオールと有機ジイソシアネート
を押出機に供給し、混合によりプレポリマーをつ
くり、そこに残量の有機ジイソシアネートさらに
は低分子ジオールを供給してポリウレタンを製造
する場合には、プレポリマー調整のための高分子
ジオールと有機ジイソシアネートとの使用割合は
高分子ジオール中の水酸基に対する有機ジイソシ
アネート中のイソシアネート基のモル比rが1.0
〜5.0となる量の範囲内で、かつ一般式40R−38
≦rを満足する量であるのが好ましい。この条件
を採用することにより溶融流動性の温度依存性の
小さい熱可塑性ポリウレタンが得られる。
また、高分子ジオールと低分子ジオールとの使
用割合はポリウレタンの製造の常法で行われてい
る範囲内であればよいが、高分子ジオールと低分
子ジオールとを混合物の形で押出機に供給する場
合には肉眼で見て透明となるような量とするのが
好ましい。この理由は、高分子ジオールと低分子
ジオールとは元来相溶性が十分あるとはいえず、
それらの混合物が肉眼で判定できる程の不均一な
状態(白濁した状態)で押出機に供給され、有機
ジイソシアネートと反応すれば、生成ポリウレタ
ンは巨視的にハードセグメント(イソシアネート
残基)の多い部分とソフトセグメント(高分子ジ
オール残基)の多い部分との混合物となり、濁つ
たポリウレタンしか得られず、さらに混合が充分
でない場合には生成ポリウレタンの粘度は上昇せ
ず、物性の低いものしか得られない。
本発明により熱可塑性ポリウレタンを製造する
場合、必要に応じて有機ジイソシアネートとジオ
ールとの反応を促進する適当な触媒を用いてもよ
い。また、目的に応じて着色剤、充填剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤または潤滑
剤を加えることもできる。
〔実施例〕
実施例 1 1,4−ブタンジオールとアジピン酸から得ら
れた平均分子量1000のポリエステルジオール
157.5重量部と1,4−ブタンジオール27.3重量
部を70℃に保温された撹拌器付きの貯槽に入れ、
窒素ガス雰囲気下で混合し完全に透明なジオール
混合物とした。
これとは別に、4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート115.2重量部を50℃に保温した貯槽
に入れ、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した 70℃のジオール混合物を回転速度が±2/1000
以内の精度を有する定量ポンプで連続的に押出機
に55.44g/分の速度で供給した。
他方、50℃の4,4′−ジフエニルメタンジイソ
シアネートを回転数が±2/1000以内の精度を有
する定量ポンプで連続的に34.21g/分の速度で
供給した。押出機はセルフクリーニング性を有す
る直径30mmの2軸スクリユーを備え、かつ、反応
終了部には定量ポンプに連動する自動粘度計
(220℃に設定)がつきポリウレタンの押出口には
直径2.5mmのノズルがついたものを用い、生成ポ
リウレタンの溶融粘度を目標溶融粘度5000ポイズ
に設定し、生成ポリウレタンの溶融粘度が4000ポ
イズ以下または6000ポイズ以上になると、溶融粘
度計の検出系と電気的に結合された原料供給の定
量ポンプの制御系に信号伝達がなされてR値が変
更され、生成ポリウレタンの溶融粘度の中心値が
5000ポイズに制御されるように設定した。押出機
の温度は原料供給口が80℃、次のセクシヨンから
押出口の順に120、220、220、220、200、200、
195℃に設定した。またスクリユーの回転速度は
250回/分とした。また、原料供給部と反応終了
部の圧力差は、押出部のダイスにより25Kg/cm2
した。
このような条件で24時間連続運転し、押出口か
らでてくるポリウレタンを冷水中で冷却・固化し
ペレツト化した。このペレツトを120℃で3時間
熟成した。なお、原料は10時間ごとに別のロツト
のものを用いた。
第4図に、R値および220℃における生成ポリ
ウレタンの粘度の経時変化を示した。生成ポリウ
レタンの平均溶融粘度は5000ポイズであり、その
変動は平均溶融粘度の±20/100以内であつた。
また、上記ペレツトをジメチルホルムアミドに溶
解したところ、その際の不溶解分はすべて0.1重
量%以下であり、気泡もみとめられなかつた。
比較例 1 実施例1の方法において、回転速度の精度が±
10/1000の定量ポンプを用いてR値の制御を行つ
た結果、生成ポリウレタンの溶融粘度は変動が大
きく、特に原料ロツトの変更による溶融粘度の変
動は、R値の変動が大きいことと相俟つて、生成
ポリウレタン溶融粘度が2050〜9700ポイズと変動
幅の大きいものしか得られなかつた。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法により、ゲル状物の塊が極め
て少なく、かつ溶融粘度の変動幅が小ない均質な
熱可塑性ポリウレタンが得られる。そのため、組
成によつては著しく高い透明性を有するものが得
られる。例えば、平均分子量1000のポリカプロラ
クトン、1,4−ブタンジオールと4,4′−ジフ
エニルメタンジイソシアネートからなり、N%
(前記)が4%のものは、650nm波長での光伝送
損失が7000db/Kmという従来のポリウレタンで
は考えられないようなものが得られるのである。
このようなものは耐衝撃性、耐屈曲性を要するよ
うな光学材料や透明材料としても有望と考えられ
る。
また、本発明の製造方法で得られるポリウレタ
ンはゲルが少ないので、溶融紡糸を行つた場合の
紡糸ノズルの詰まりが著しく減少し、1週間以上
の連続運転が可能である。
さらに著しく狭い粘度範囲で製造することがで
きるので、溶融紡糸や溶融成型が安定して行うこ
とができるうえ、本発明の製造方法ではポリウレ
タン製造時の不合格品が著しく減少し経済性も向
上するという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で使用した原料のR値〔(イ
ソシアネート基の数)/(水酸基の数)モル比〕
と生成ポリウレタンの220℃の溶融粘度との関係
を示す図である。第2図および第3図は、各々、
本発明の製造方法における概念図の1例である。
第4図は実施例1におけるR値と生成ポリウレタ
ンの溶融粘度の変動の経時変化を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均分子量が500〜3000である高分子ジオー
    ル、分子量が500未満の低分子ジオールおよび有
    機ジイソシアネートを原料として用いて押出機に
    より連続的に熱可塑性ポリウレタンを製造するに
    際し、生成ポリウレタンの溶融粘度の変動を仕込
    み原料における全水酸基に対する全イソシアネー
    ト基のモル比RをR(1±2/1000)以内の範囲
    で調整することにより制御することを特徴とする
    均質な熱可塑性ポリウレタンの製造方法。 2 高分子ジオールと低分子ジオールとの均一混
    合物と有機ジイソシアネートを各々溶融状態で押
    出機の原料供給口に供給する特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。 3 高分子ジオールと有機ジイソシアネートを溶
    融状態で押出機に設けた第1原料供給口に連続的
    に供給し、前記高分子ジオールと前記有機ジイソ
    シアネートからのプレポリマーの生成反応が完了
    した領域に設けた第2原料供給口に低分子ジオー
    ルを溶融状態で連続的に供給する特許請求の範囲
    第1項記載の製造方法。 4 高分子ジオールと有機ジイソシアネートを溶
    融状態で押出機に設けた第1原料供給口に連続的
    に供給し、前記高分子ジオールと前記有機ジイソ
    シアネートからのプレポリマーの生成反応が完了
    した領域に設けた第2原料供給口に供給すべき量
    の残量の有機ジイソシアネートを溶融状態で供給
    し、前記プレポリマーと有機ジイソシアネートの
    混合領域にに設けた第3原料供給口に低分子ジオ
    ールを溶融状態で連続的に供給する特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。 5 原料を全原料における全水酸基に対する全イ
    ソシアネート基のモル比Rで0.95〜1.02となる割
    合で用いる特許請求の範囲第2,3または4項に
    記載の製造方法。 6 プレポリマーの生成の際に水酸基に対するイ
    ソシアネート基のモル比rが1.0〜5.0となる割合
    で高分子ジオールと有機ジイソシアネートを供給
    し、かつ全体として原料における全水酸基に対す
    る全イソシアネート基のモル比Rが0.95〜1.02と
    なる割合で、かつ前記Rとrとが一般式40R−38
    ≦rを満足する割合で供給する特許請求の範囲第
    3または4項記載の製造方法。 7 押出機の原料供給口に連結して設けた原料貯
    槽から押出機の反応終了部に連結して設けた反応
    生成物取出口までの雰囲気が不活性気体雰囲気で
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 8 押出機の原料供給口に連結して設けた原料貯
    槽から押出機の反応終了部に連結して設けた反応
    生成物取出口までの各領域における温度が、該領
    域に存在する原料、反応中間体および反応生成物
    の各融点のうちで最も高い温度T℃から(T+
    50)℃の範囲内にある特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 9 押出機の原料供給口と該押出機の押出部との
    圧力差が10Kg/cm2以上である特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
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