JPH0357064B2 - - Google Patents
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- JPH0357064B2 JPH0357064B2 JP58167091A JP16709183A JPH0357064B2 JP H0357064 B2 JPH0357064 B2 JP H0357064B2 JP 58167091 A JP58167091 A JP 58167091A JP 16709183 A JP16709183 A JP 16709183A JP H0357064 B2 JPH0357064 B2 JP H0357064B2
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- Japan
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- oxides
- lubricious
- lubricating
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- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
本発明は、自己潤滑性を有し、高硬度、高靭
性、耐食性、耐酸化性、耐摩耗性及び熱伝導性に
優れた低摩擦係数の潤滑性焼結体に関する。 従来、自己潤滑性を有する潤滑性材料としては
Cu、Co、Ni、Fe、Sn、Ag、Mn等の金属に
MoS2、WS2、黒鉛等の自己潤滑性の高い物質を
添加してなる金属基材料があり、この金属基材料
は、電気伝導性、熱伝導性に優れている反面低硬
度で耐摩耗性が劣り、高温における軟化が著しく
耐食性が劣るために使用領域が狭い範囲に限られ
るという問題がある。金属基材料を改良するもの
として、例えば特開昭53−122059号公報に開示さ
れているMoS2、WS2、黒鉛等の自己潤滑性の高
い物質とCu、Co、Ni、Fe、Sn、Ag、Mn等の金
属に周期律表第4a、5a、6a族遷移金属あるいは
これらの炭化物、窒化物を添加してなるサーメツ
ト基材料は、金属基材料に比較して耐摩耗性が向
上したがまだまだ硬度及び靭性が低く、しかも金
属を含有しているために耐食性が劣り、高温での
軟化と塑性変形が生じることからやはり使用領域
が狭いという問題がある。 本発明の潤滑性焼結体は、上記のような上来の
問題点を解決したもので自己潤滑性を有する材料
としては特に高硬度、高靭性で、実質的に金属を
含有していないために耐食性、耐酸化性に優れ、
しかも熱伝導性も優れた低摩擦係数を有する焼結
体を提供するものである。即ち本発明の潤滑性焼
結体は、Ti、Zr、Hf、Hh、V、Nb、Taの炭化
物、窒化物、酸化物のの少なくとも2種の固溶体
による硬質相20〜95体積%と残り黒鉛、六方晶窒
化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリウ
ム、弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、Ta、
W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化物、酸
化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中の少な
くとも1種の分散相と不可避的不純物とからなる
焼結体である。 本発明の潤滑性焼結体は、Ti、Zr、Hf、Th、
V、Nb、Taの炭化物、窒化物、酸化物の中の少
なくとも2種もしくはそれらの相互固溶体を組合
わせた出発原料を焼結過程で反応焼結により固溶
体にすることによつて焼結し難い黒鉛、六方晶窒
化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリウ
ム、弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、Ta、
W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化物、酸
化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中の少な
くとも1種の自己潤滑性物質を分散相対として焼
結できることを見い出したもので、特にTi、Zr、
Hf、Th、Ta、Nb、Vの炭化物、窒化物、酸化
物の内、金相学的に全率固溶もしくは溶解度ギヤ
ツプが存在する2種以上を組合わせることによつ
てスピノーダル分解又はバイノーダル分解を発生
させると一層容易に緻密な焼結体になることを見
い出したものである。 本発明の焼結体は、Ti、Zr、Hf、Th、V、
Nb、Taの炭化物、窒化物、酸化物の中の少なく
とも2種からなる固溶体の硬質相が焼結体の緻密
化と高硬度、高靭性に寄与し、この硬質相の結晶
粒界に黒鉛、六方晶窒化硼素、酸化鉛、弗化カル
シウム、弗化バリウム、弗化リチウム、窒化硅
素、Ti、Zr、Ta、W、Moの硫化物、セレン化
物、テルル化物、酸化モリブデン及びこれらの相
互固溶体の中の少なくとも1種の自己潤滑性の有
る分散相を分散させてなる焼結体であつて、この
焼結体の種として強度を高める役割をしている硬
質相と主として摩擦係数を低下させる役割をして
いる分散相とからなる焼結体は、実質的に金属を
含有していないために耐食性、耐酸化性に優れる
と共に高温において塑性変形も生じ難い焼結体に
なる。このように硬質相と硬質相の結晶粒界に分
散した自己潤滑性の有る分散相とからなる本発明
の焼結体は、実際に摺動材又は潤滑材として実用
すると焼結体中の分散層が相手材の面に潤滑性の
移着被膜を作り出して摩擦係数を低下するのと硬
質相の有する高硬度によつて耐摩耗性が著しく優
れたものになり、仮りに負荷が加わる用途であつ
ても硬質相の高硬度、高靭性によつて負荷を支え
ることができ、又実質的に金属を含有していない
ので耐食性、耐酸化性が優れているために使用温
度及び雰囲気に対しても広範囲に耐える焼結体で
ある。このように広範囲の用途に適した本発明の
焼結体は、工業化するための価格と焼結対の硬
度、靭性及び軽量化等の特性から硬質層が炭化チ
タン5〜95体積%と残りTiの窒化物、酸化物並
びにZr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、窒化
物、酸化物の中の少なくとも1種からなることが
望ましく、硬質相の結晶粒界に分散する分散相が
熱伝導性、耐熱衝撃性、耐酸化性、耐食性に優
れ、しかも大気中で約500℃程度でも潤滑性を失
わずに低摩擦係数を保持する黒鉛および/または
六方晶窒化硼素を含有していることが望ましい。
この本発明の焼結体は、焼結体の諸特性全体から
判断すると分散相としては黒鉛および/または六
方晶窒化硼素を含有していることが望ましいが真
空中で本発明の焼結体を使用するときは硬質相と
分散相の相互結合強度を高めて高靭性化となり、
しかも摩擦係数を低下させる効果の高いTi、Zr、
Ta、W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化
物、酸化モリブデン及びこれらの相互固溶体化合
物の中の少なくとも1種を含有した分散相が好ま
しく、又焼結体の熱安定性、特に大気中での熱安
定性が必要なときには窒化硅素を含有した分散層
がよく次いで酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリ
ウム、弗化リチウムを含有している分散相が好ま
しい。 本発明の潤滑性焼結体は、出発原料としてTi、
Zr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、窒化物、
酸化物の中の単一化合物を2種以上組合わせた
り、又はこれらの相互固溶体、更には相互固溶体
と単一化合物を組合わせてもよく、これに黒鉛、
六方晶窒化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化
バリウム、弗化リチウム、窒化硅素、Tr、Zr、
Ta、W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化
物、酸化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中
の1種以上とからなる混合粉末を粉末治金におけ
る通常の方法により所定の形状に形成し、これを
真空又はN2、H2、Ar、CO等の非酸化性雰囲気
中で無加圧焼結又は加圧焼結(加圧焼結の場合は
大気中でも可)によつて1500℃〜1800℃に昇温し
て焼結することができるし、又、このようにして
焼結した後熱間静水圧加圧(HIP)によつて処理
することにより焼結体の強度を高めることもでき
る。このような本発明の焼結体の製造方法の内、
特に焼結を促進させて緻密な焼結体にするために
は出発原料としてTr、Zr、Hf、Th、V、Nb、
Taの炭化物、窒化物、酸化物の内で金相学的に
全率固溶もしくは溶解度ギヤツプが存在する2種
以上を単一化合物の組合わせ又は単一化合物を含
む組合わせにして焼結過程でスピノーダル分解又
はバイノーダル分解の発生させながら固溶体化反
応を行い、このスピノーダル分解又はバイノーダ
ル分解により固溶体化反応が生じるときに黒鉛、
六方晶窒化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化
バリウム、弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、
Ta、W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化
物、酸化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中
の少なくとも1種の自己潤滑性物質との相互反応
を少し進行させながら焼結後にはスプノーダル分
解又はバイノーダル分解による固溶体化反応によ
つて生じた硬質相とこの硬質相の結晶粒界分散し
た自己潤滑性物質による分散相との焼結体にする
のが好ましい。この出発原料として使用するTi、
Zr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、窒化物、
酸化物及びそれらの相互固溶体は、金属元素と非
金属元素のモル比が同一である定比化合物であつ
ても侵入型元素である炭素、窒素、酸素の非金属
元素が欠乏又は過剰に固溶した不定比化合物であ
つても本発明の潤滑性焼結体が得られる。 本発明の潤滑性焼結体の製造工程の内、出発原
料の混合粉砕は、ステンレス製容器、超硬合金を
内張りした容器又はウレタンゴムの内張りした容
器を使用してステンレス製ボール、超硬合金製ボ
ール又は表面被覆したボールと共混合粉枠する。
粉砕効果を高めて出発原料を微細化するには、ス
テンレス製容器又は超硬合金を内張りした容器を
使用して超硬合金製ボールと共に混合粉砕するの
がよく、又アセトン、ヘキサン、ベンゼン、アル
コール等の有機溶媒を加えて湿式混合粉砕するの
がよい。耐食性及び高温での耐摩耗性を利用する
用途向け等で主として金属からなる不純物を考慮
する必要があるときはウレタンゴムで内張りした
容器を使用して表面被覆したボールと共に混合す
るのがよい。不純物は、混合粉砕工程から混入す
る比率が高く、混合粉砕工程で使用する超硬合金
の、超硬合金の主成分である周期律表の4a、5a、
6a族金属化合物が不純物として混入するのは割
合問題がないのに対して超硬合金の結合相である
鉄族金属の混入は2体積%以下出来れば1体積%
以下にするのが望ましい。 本発明の潤滑性焼結体の製造工程の内、混合粉
末の成形は、混合粉砕した粉末を黒鉛モールドに
充填して非酸化性雰囲気中でホツトプレスする方
法、又は混合粉砕した粉末にパラフイン、カンフ
ア等の成形助剤を添加して必要ならば顆粒上にし
た後金型モールドに充填して加圧成形したり、も
しくはラテツクスゴム等で混合粉末を包囲した後
静水圧加圧で外圧を加えて成形する。このように
して成形した粉末圧粉体を直接焼結したり、又は
粉末圧粉体を焼結温度よりも低い温度で予備焼結
した後切断、研削、切削等の加工を施してから焼
結することができる。 ここで本発明の潤滑性焼結体を数値限定した理
由について述べる。 硬質相が20体積%未満になると相対的に分散相
が多くなり過ぎて緻密な焼結体になり難く、たと
え強度の高い材料に埋めて一面のみ潤滑性作用を
利用したとしても硬質相としての効果が発揮され
なく、逆に硬質相が95体積%を超えて多くなると
相対的に分散相が少なくなつて潤滑性効果が弱く
摩擦係数も高くなるために硬質相は20〜95体積%
残り分散相と定めた。硬質相の高硬度、高靭性の
効果と分散相の潤滑性から生じる低摩擦係数の効
果を両立させて耐摩耗性を特に高める最適組成
は、硬質相が50〜80体積%残り分散相であること
が好ましい。 以下に実施例に従つて本発明の潤滑性焼結体を
具体的に説明する。 実施例 1 平均粒径0.2〜3μmの各種化合物粉末を所定の
割合に配合し、この配合粉末に3〜5%のパラフ
インを成形助剤として添加しアセトン溶媒中、
WC基超硬合金製ボールを用いて混合粉砕した。
得られた混合粉末から溶媒を蒸発乾燥後、この混
合粉末を1t/cm2〜5t/cm2の加圧で成形したり、又
は100〜300Kg/cm2の加圧でホツトプレス(H.P)
して、10-3〜10-2mmHgの真空空もしくはAr雰囲
気中で1500〜1800℃の温度、30〜60分保持により
焼結した。第1表に本発明の潤滑性焼結体の配合
組成と比較用して本発明の潤滑性焼結体から外さ
れた配合組成及びそれぞれの焼結条件を示し、第
2表に第1表で示した各試料を焼結後の諸特性値
を示した。
性、耐食性、耐酸化性、耐摩耗性及び熱伝導性に
優れた低摩擦係数の潤滑性焼結体に関する。 従来、自己潤滑性を有する潤滑性材料としては
Cu、Co、Ni、Fe、Sn、Ag、Mn等の金属に
MoS2、WS2、黒鉛等の自己潤滑性の高い物質を
添加してなる金属基材料があり、この金属基材料
は、電気伝導性、熱伝導性に優れている反面低硬
度で耐摩耗性が劣り、高温における軟化が著しく
耐食性が劣るために使用領域が狭い範囲に限られ
るという問題がある。金属基材料を改良するもの
として、例えば特開昭53−122059号公報に開示さ
れているMoS2、WS2、黒鉛等の自己潤滑性の高
い物質とCu、Co、Ni、Fe、Sn、Ag、Mn等の金
属に周期律表第4a、5a、6a族遷移金属あるいは
これらの炭化物、窒化物を添加してなるサーメツ
ト基材料は、金属基材料に比較して耐摩耗性が向
上したがまだまだ硬度及び靭性が低く、しかも金
属を含有しているために耐食性が劣り、高温での
軟化と塑性変形が生じることからやはり使用領域
が狭いという問題がある。 本発明の潤滑性焼結体は、上記のような上来の
問題点を解決したもので自己潤滑性を有する材料
としては特に高硬度、高靭性で、実質的に金属を
含有していないために耐食性、耐酸化性に優れ、
しかも熱伝導性も優れた低摩擦係数を有する焼結
体を提供するものである。即ち本発明の潤滑性焼
結体は、Ti、Zr、Hf、Hh、V、Nb、Taの炭化
物、窒化物、酸化物のの少なくとも2種の固溶体
による硬質相20〜95体積%と残り黒鉛、六方晶窒
化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリウ
ム、弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、Ta、
W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化物、酸
化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中の少な
くとも1種の分散相と不可避的不純物とからなる
焼結体である。 本発明の潤滑性焼結体は、Ti、Zr、Hf、Th、
V、Nb、Taの炭化物、窒化物、酸化物の中の少
なくとも2種もしくはそれらの相互固溶体を組合
わせた出発原料を焼結過程で反応焼結により固溶
体にすることによつて焼結し難い黒鉛、六方晶窒
化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリウ
ム、弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、Ta、
W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化物、酸
化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中の少な
くとも1種の自己潤滑性物質を分散相対として焼
結できることを見い出したもので、特にTi、Zr、
Hf、Th、Ta、Nb、Vの炭化物、窒化物、酸化
物の内、金相学的に全率固溶もしくは溶解度ギヤ
ツプが存在する2種以上を組合わせることによつ
てスピノーダル分解又はバイノーダル分解を発生
させると一層容易に緻密な焼結体になることを見
い出したものである。 本発明の焼結体は、Ti、Zr、Hf、Th、V、
Nb、Taの炭化物、窒化物、酸化物の中の少なく
とも2種からなる固溶体の硬質相が焼結体の緻密
化と高硬度、高靭性に寄与し、この硬質相の結晶
粒界に黒鉛、六方晶窒化硼素、酸化鉛、弗化カル
シウム、弗化バリウム、弗化リチウム、窒化硅
素、Ti、Zr、Ta、W、Moの硫化物、セレン化
物、テルル化物、酸化モリブデン及びこれらの相
互固溶体の中の少なくとも1種の自己潤滑性の有
る分散相を分散させてなる焼結体であつて、この
焼結体の種として強度を高める役割をしている硬
質相と主として摩擦係数を低下させる役割をして
いる分散相とからなる焼結体は、実質的に金属を
含有していないために耐食性、耐酸化性に優れる
と共に高温において塑性変形も生じ難い焼結体に
なる。このように硬質相と硬質相の結晶粒界に分
散した自己潤滑性の有る分散相とからなる本発明
の焼結体は、実際に摺動材又は潤滑材として実用
すると焼結体中の分散層が相手材の面に潤滑性の
移着被膜を作り出して摩擦係数を低下するのと硬
質相の有する高硬度によつて耐摩耗性が著しく優
れたものになり、仮りに負荷が加わる用途であつ
ても硬質相の高硬度、高靭性によつて負荷を支え
ることができ、又実質的に金属を含有していない
ので耐食性、耐酸化性が優れているために使用温
度及び雰囲気に対しても広範囲に耐える焼結体で
ある。このように広範囲の用途に適した本発明の
焼結体は、工業化するための価格と焼結対の硬
度、靭性及び軽量化等の特性から硬質層が炭化チ
タン5〜95体積%と残りTiの窒化物、酸化物並
びにZr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、窒化
物、酸化物の中の少なくとも1種からなることが
望ましく、硬質相の結晶粒界に分散する分散相が
熱伝導性、耐熱衝撃性、耐酸化性、耐食性に優
れ、しかも大気中で約500℃程度でも潤滑性を失
わずに低摩擦係数を保持する黒鉛および/または
六方晶窒化硼素を含有していることが望ましい。
この本発明の焼結体は、焼結体の諸特性全体から
判断すると分散相としては黒鉛および/または六
方晶窒化硼素を含有していることが望ましいが真
空中で本発明の焼結体を使用するときは硬質相と
分散相の相互結合強度を高めて高靭性化となり、
しかも摩擦係数を低下させる効果の高いTi、Zr、
Ta、W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化
物、酸化モリブデン及びこれらの相互固溶体化合
物の中の少なくとも1種を含有した分散相が好ま
しく、又焼結体の熱安定性、特に大気中での熱安
定性が必要なときには窒化硅素を含有した分散層
がよく次いで酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリ
ウム、弗化リチウムを含有している分散相が好ま
しい。 本発明の潤滑性焼結体は、出発原料としてTi、
Zr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、窒化物、
酸化物の中の単一化合物を2種以上組合わせた
り、又はこれらの相互固溶体、更には相互固溶体
と単一化合物を組合わせてもよく、これに黒鉛、
六方晶窒化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化
バリウム、弗化リチウム、窒化硅素、Tr、Zr、
Ta、W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化
物、酸化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中
の1種以上とからなる混合粉末を粉末治金におけ
る通常の方法により所定の形状に形成し、これを
真空又はN2、H2、Ar、CO等の非酸化性雰囲気
中で無加圧焼結又は加圧焼結(加圧焼結の場合は
大気中でも可)によつて1500℃〜1800℃に昇温し
て焼結することができるし、又、このようにして
焼結した後熱間静水圧加圧(HIP)によつて処理
することにより焼結体の強度を高めることもでき
る。このような本発明の焼結体の製造方法の内、
特に焼結を促進させて緻密な焼結体にするために
は出発原料としてTr、Zr、Hf、Th、V、Nb、
Taの炭化物、窒化物、酸化物の内で金相学的に
全率固溶もしくは溶解度ギヤツプが存在する2種
以上を単一化合物の組合わせ又は単一化合物を含
む組合わせにして焼結過程でスピノーダル分解又
はバイノーダル分解の発生させながら固溶体化反
応を行い、このスピノーダル分解又はバイノーダ
ル分解により固溶体化反応が生じるときに黒鉛、
六方晶窒化硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化
バリウム、弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、
Ta、W、Moの硫化物、セレン化物、テルル化
物、酸化モリブデン及びこれらの相互固溶体の中
の少なくとも1種の自己潤滑性物質との相互反応
を少し進行させながら焼結後にはスプノーダル分
解又はバイノーダル分解による固溶体化反応によ
つて生じた硬質相とこの硬質相の結晶粒界分散し
た自己潤滑性物質による分散相との焼結体にする
のが好ましい。この出発原料として使用するTi、
Zr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、窒化物、
酸化物及びそれらの相互固溶体は、金属元素と非
金属元素のモル比が同一である定比化合物であつ
ても侵入型元素である炭素、窒素、酸素の非金属
元素が欠乏又は過剰に固溶した不定比化合物であ
つても本発明の潤滑性焼結体が得られる。 本発明の潤滑性焼結体の製造工程の内、出発原
料の混合粉砕は、ステンレス製容器、超硬合金を
内張りした容器又はウレタンゴムの内張りした容
器を使用してステンレス製ボール、超硬合金製ボ
ール又は表面被覆したボールと共混合粉枠する。
粉砕効果を高めて出発原料を微細化するには、ス
テンレス製容器又は超硬合金を内張りした容器を
使用して超硬合金製ボールと共に混合粉砕するの
がよく、又アセトン、ヘキサン、ベンゼン、アル
コール等の有機溶媒を加えて湿式混合粉砕するの
がよい。耐食性及び高温での耐摩耗性を利用する
用途向け等で主として金属からなる不純物を考慮
する必要があるときはウレタンゴムで内張りした
容器を使用して表面被覆したボールと共に混合す
るのがよい。不純物は、混合粉砕工程から混入す
る比率が高く、混合粉砕工程で使用する超硬合金
の、超硬合金の主成分である周期律表の4a、5a、
6a族金属化合物が不純物として混入するのは割
合問題がないのに対して超硬合金の結合相である
鉄族金属の混入は2体積%以下出来れば1体積%
以下にするのが望ましい。 本発明の潤滑性焼結体の製造工程の内、混合粉
末の成形は、混合粉砕した粉末を黒鉛モールドに
充填して非酸化性雰囲気中でホツトプレスする方
法、又は混合粉砕した粉末にパラフイン、カンフ
ア等の成形助剤を添加して必要ならば顆粒上にし
た後金型モールドに充填して加圧成形したり、も
しくはラテツクスゴム等で混合粉末を包囲した後
静水圧加圧で外圧を加えて成形する。このように
して成形した粉末圧粉体を直接焼結したり、又は
粉末圧粉体を焼結温度よりも低い温度で予備焼結
した後切断、研削、切削等の加工を施してから焼
結することができる。 ここで本発明の潤滑性焼結体を数値限定した理
由について述べる。 硬質相が20体積%未満になると相対的に分散相
が多くなり過ぎて緻密な焼結体になり難く、たと
え強度の高い材料に埋めて一面のみ潤滑性作用を
利用したとしても硬質相としての効果が発揮され
なく、逆に硬質相が95体積%を超えて多くなると
相対的に分散相が少なくなつて潤滑性効果が弱く
摩擦係数も高くなるために硬質相は20〜95体積%
残り分散相と定めた。硬質相の高硬度、高靭性の
効果と分散相の潤滑性から生じる低摩擦係数の効
果を両立させて耐摩耗性を特に高める最適組成
は、硬質相が50〜80体積%残り分散相であること
が好ましい。 以下に実施例に従つて本発明の潤滑性焼結体を
具体的に説明する。 実施例 1 平均粒径0.2〜3μmの各種化合物粉末を所定の
割合に配合し、この配合粉末に3〜5%のパラフ
インを成形助剤として添加しアセトン溶媒中、
WC基超硬合金製ボールを用いて混合粉砕した。
得られた混合粉末から溶媒を蒸発乾燥後、この混
合粉末を1t/cm2〜5t/cm2の加圧で成形したり、又
は100〜300Kg/cm2の加圧でホツトプレス(H.P)
して、10-3〜10-2mmHgの真空空もしくはAr雰囲
気中で1500〜1800℃の温度、30〜60分保持により
焼結した。第1表に本発明の潤滑性焼結体の配合
組成と比較用して本発明の潤滑性焼結体から外さ
れた配合組成及びそれぞれの焼結条件を示し、第
2表に第1表で示した各試料を焼結後の諸特性値
を示した。
【表】
【表】
【表】
実施例 2
実施例1の内、本発明の潤滑性焼結体である試
料番号1,2,4,9,10,15の試料について、
摩擦摩耗同時試験機による室温から1000℃迄の大
気中における摺動試験を行つた。試験方法は、外
径26mmφ内径20mmφ高さ15mmの円筒と34mmφ×10
mmの円板を各試料番号のもので作り、同一試料番
号の円筒と円板を面接触させて荷重200Kg、すべ
り速度200cm/secの条件で摩擦摩耗を行い、1時
間後における摩擦係数を測定し、その結果を第3
表に示した。
料番号1,2,4,9,10,15の試料について、
摩擦摩耗同時試験機による室温から1000℃迄の大
気中における摺動試験を行つた。試験方法は、外
径26mmφ内径20mmφ高さ15mmの円筒と34mmφ×10
mmの円板を各試料番号のもので作り、同一試料番
号の円筒と円板を面接触させて荷重200Kg、すべ
り速度200cm/secの条件で摩擦摩耗を行い、1時
間後における摩擦係数を測定し、その結果を第3
表に示した。
【表】
実施例 3
実施例1の内、本発明の潤滑性焼結体である試
料番号1,3,5,8,14,17及び比較用の試料
番号19、20、21によつて実施例2に示した円筒を
それぞれ作製し、実施例2に示した円板をエンジ
ンのシヤフト材種である窒化綱(HRc55)で作
製して、この各試料の円筒と窒化綱の円板を用い
て荷重30Kgその他の条件は、実施例2と同一にし
て試験を行い、各試料の摩擦係数及び摩耗率を測
定した。その結果を第4表に示した。 試験の結果、比較品試料番号19は摩擦係数及び
摩擦率共に本発明の潤滑性焼結体よりも高く、比
較品試料番号20は強度が低いために荷重を加える
とクラツクが入り、特に600℃、1000℃のときは
摩擦係数及び摩耗率の測定が不可能になつた。
料番号1,3,5,8,14,17及び比較用の試料
番号19、20、21によつて実施例2に示した円筒を
それぞれ作製し、実施例2に示した円板をエンジ
ンのシヤフト材種である窒化綱(HRc55)で作
製して、この各試料の円筒と窒化綱の円板を用い
て荷重30Kgその他の条件は、実施例2と同一にし
て試験を行い、各試料の摩擦係数及び摩耗率を測
定した。その結果を第4表に示した。 試験の結果、比較品試料番号19は摩擦係数及び
摩擦率共に本発明の潤滑性焼結体よりも高く、比
較品試料番号20は強度が低いために荷重を加える
とクラツクが入り、特に600℃、1000℃のときは
摩擦係数及び摩耗率の測定が不可能になつた。
【表】
実施例 4
実施例1の内、本発明の潤滑性焼結体である試
料番号1、3、6、13、16の各試料よつて実施例
2に示した円筒をそれぞれ作製し、実施例2に示
した円板をSUS304で作製して、この各試料の円
筒とSUS304の円板を用いて荷重10Kg、エステル
系合成油を潤滑油としてその他の条件は実施例2
と同一にして試験を行い、各試料の摩擦係数を測
定した。その結果を第5表に示した。
料番号1、3、6、13、16の各試料よつて実施例
2に示した円筒をそれぞれ作製し、実施例2に示
した円板をSUS304で作製して、この各試料の円
筒とSUS304の円板を用いて荷重10Kg、エステル
系合成油を潤滑油としてその他の条件は実施例2
と同一にして試験を行い、各試料の摩擦係数を測
定した。その結果を第5表に示した。
【表】
以上の実施例の結果から本発明の潤滑性焼結体
は、従来の潤滑性材料に比較して高硬度で抗折力
から判断した靭性も4〜8倍高く、熱伝導性、耐
食性、耐酸化性に優れ、又、硬質相が金属的性質
を有しているため電気伝導性も優れ、しかも大気
中高温下における摩擦係数及び摩擦率の低いこと
並びに潤滑油が存在して300℃と温度が高い場合
にも充分に低い摩擦係数を保持することが確認で
きた。このことから本発明の潤滑性焼結体は、タ
ーボチヤージヤー用のジヤーナル軸受、ストラス
軸受等のオイルレス軸受用部材及びシーリングか
ら潤滑油、有機溶媒、薬品等の腐食性液体と接触
しつつ高温で作動するポンプ等の摩擦用部分に広
範囲の用途に使用可能な産業上優れた潤滑性材料
である。
は、従来の潤滑性材料に比較して高硬度で抗折力
から判断した靭性も4〜8倍高く、熱伝導性、耐
食性、耐酸化性に優れ、又、硬質相が金属的性質
を有しているため電気伝導性も優れ、しかも大気
中高温下における摩擦係数及び摩擦率の低いこと
並びに潤滑油が存在して300℃と温度が高い場合
にも充分に低い摩擦係数を保持することが確認で
きた。このことから本発明の潤滑性焼結体は、タ
ーボチヤージヤー用のジヤーナル軸受、ストラス
軸受等のオイルレス軸受用部材及びシーリングか
ら潤滑油、有機溶媒、薬品等の腐食性液体と接触
しつつ高温で作動するポンプ等の摩擦用部分に広
範囲の用途に使用可能な産業上優れた潤滑性材料
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Ti、Zr、Hf、Th、V、Nb、Taの炭化物、
窒化物、酸化物の中の少なくとも2種の固溶体に
よる硬質相20〜95体積%と残り黒鉛、六方晶窒化
硼素、酸化鉛、弗化カルシウム、弗化バリウム、
弗化リチウム、窒化硅素、Ti、Zr、Ta、W、
Moの硫化物、セレン化物、テルル化物、酸化モ
リブデン及びこれらの相互固溶体の中の少なくも
1種の分散相と不可避的不純物とからなることを
特徴とする潤滑性焼結体。 2 上記硬質相が炭化チタン5〜95体積%と残り
がTiの窒化物、酸化物並びにZr、Hf、Th、V、
Nb、Taの炭化物、窒化物、酸化物の中の少なく
とも1種からなることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の潤滑性焼結体。 3 上記分散相が黒鉛および/または六方晶窒化
硼素を含有していることを特徴とする特許請求の
範囲第1項及び第2項記載の潤滑性焼結体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58167091A JPS6060965A (ja) | 1983-09-09 | 1983-09-09 | 潤滑性焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58167091A JPS6060965A (ja) | 1983-09-09 | 1983-09-09 | 潤滑性焼結体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6060965A JPS6060965A (ja) | 1985-04-08 |
| JPH0357064B2 true JPH0357064B2 (ja) | 1991-08-30 |
Family
ID=15843251
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58167091A Granted JPS6060965A (ja) | 1983-09-09 | 1983-09-09 | 潤滑性焼結体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6060965A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005132654A (ja) | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Sumitomo Electric Ind Ltd | セラミックス複合材料及びその製造方法 |
| JP2005154258A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-06-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | セラミックス複合材料およびその製造方法 |
| US8771391B2 (en) * | 2011-02-22 | 2014-07-08 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming polycrystalline compacts |
| KR102544527B1 (ko) * | 2018-01-11 | 2023-06-16 | 엘지이노텍 주식회사 | 히터 코어, 히터 및 이를 포함하는 히팅 시스템 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5817819B2 (ja) * | 1977-03-30 | 1983-04-09 | 工業技術院長 | 固体潤滑複合材料およびその製造法 |
| JPS54120612A (en) * | 1978-03-11 | 1979-09-19 | Toshiba Ceramics Co | Bearing |
| JPS5669275A (en) * | 1979-11-08 | 1981-06-10 | Showa Denko Kk | Molddreleasing lubricating boron nitride molded body |
-
1983
- 1983-09-09 JP JP58167091A patent/JPS6060965A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6060965A (ja) | 1985-04-08 |
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