JPH0357173B2 - - Google Patents
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- JPH0357173B2 JPH0357173B2 JP56191920A JP19192081A JPH0357173B2 JP H0357173 B2 JPH0357173 B2 JP H0357173B2 JP 56191920 A JP56191920 A JP 56191920A JP 19192081 A JP19192081 A JP 19192081A JP H0357173 B2 JPH0357173 B2 JP H0357173B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- wear
- ring
- alumina
- composite material
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2201/00—Metals
- F05C2201/04—Heavy metals
- F05C2201/0433—Iron group; Ferrous alloys, e.g. steel
- F05C2201/0448—Steel
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、エンジン用ピストンに係り、更に詳
細にはリング溝にピストンリングが嵌め込まれた
エンジン用ピストンに係る。 [従来の技術] 自動車用エンジンの如きエンジンに於ては、エ
ンジンの性能に対する要求が高くなるにつれて、
ピストンの比強度や剛性が優れていることに加え
て、その摺動面が耐摩耗性に優れていることが強
く要請されるようになつてきた。ピストンの比強
度や耐摩耗性等を向上させる一つの手段として、
その要部を各種の無機質繊維等を強化材としアル
ミニウム合金の如き軽金属をマトリツクスとする
複合材料にて構成することが試られている。かか
る複合材料の一つとして、アルミナ質繊維を強化
材とし、アルミニウム、マグネシウム、又はそれ
らの合金をマトリツクスとする繊維強化金属複合
材料は既に知られており、かかる繊維強化金属複
合材料によれば、ピストンの比強度や耐摩耗性等
を向上させることができる。 [発明が解決しようとする課題] しかし、ピストンの少なくともリング溝部を上
述の如き繊維強化金属複合材料にて構成した場合
には、強化繊維の種類やピストンリングの材質に
よつてはリング溝の壁面又はピストンリングの摩
耗量が著しく増大し、従つてピストンの性能を向
上させることによつてエンジンの高性能化を達成
することができない。 本願発明者等は、ピストン及びピストンリング
用の材料の組合せであつて、その一方の材料がア
ルミナ−シリカ繊維又はアルミナ繊維を強化材と
しアルミニウム合金の如き軽金属をマトリツクス
とする繊維強化金属複合材料であり、その他方の
材料が鋼である材料の組合せに於て、それら両方
の材料の摩耗量を共に最小限に抑えるためには、
それらの組成や材質の組合せとしては如何なるも
のが適切であるかについて種々の実験的研究を行
なつた結果、それぞれ特定の特徴を有するもので
なければならないことを見出した。 本発明は、本願発明者等が行なつた上述の如き
実験的研究の結果得られた知見に基き、リング溝
にピストンリングが嵌め込まれたエンジン用ピス
トンであつて、ピストンの少なくともリング溝部
がアルミナ−シリカ繊維を強化材としアルミニウ
ム合金の如き軽金属をマトリツクスとする繊維強
化金属複合材料にて構成され、ピストンリングが
鋼にて構成され、それら両方の部材の互いに他に
対する摺動面に於ける耐摩耗性が改善されたエン
ジン用ピストンを提供することを目的としてい
る。 [課題を解決するための手段] かかる目的は、本発明によれば、リング溝にピ
ストンリングが嵌め込まれたエンジン用ピストン
にして、前記ピストンの少なくとも前記ピストン
リングに対する摺動面部は40〜65wt%のアルミ
ナと残部としてのシリカとよりなるアルミナ−シ
リカ繊維を強化材としアルミニウム、マグネシウ
ム、それらの合金よりなる群より選択された金属
をマトリツクスとする複合材料にて構成されてお
り、前記ピストンリングの少なくとも前記ピスト
ンに対する摺動面部は硬さHv(10Kg)が250以上
500以下の鋼にて構成されていることを特徴とす
るエンジン用ピストンによつて達成される。 尚ピストンが複数個のピストンリング及びリン
グ溝を有する場合には、少なくともトツプリング
及びトツプリング溝が上述の如く構成される。 [発明の作用] アルミナ−シリカ繊維はアルミニウム合金等よ
りも硬いがアルミナ繊維ほど硬質ではないので、
ピストンリングの構成材料が鋼である場合にはそ
の硬さによつてはリング溝の壁面又はピストンリ
ングの何れかの摩耗量が高い値になる。また強化
繊維がアルミナ−シリカ繊維である場合であつて
も、そのアルミナ含有量によつてもリング溝の壁
面又はピストンリングの何れかの摩耗量が高い値
になる。 本発明によれば、ピストンの少なくともピスト
ンリングに対する摺動面部は40〜65wt%のアル
ミナと残部としてのシリカとよりなるアルミナ−
シリカ繊維を強化材としてアルミニウム、マグネ
シウム、それらの合金よりなる群より選択された
金属をマトリツクスとする複合材料にて構成さ
れ、ピストンリングの少なくともピストンに対す
る摺動面部は硬さHv(10Kg)が250以上500以下の
鋼にて構成されている。 後に説明する本願発明者等が行なつた実験的研
究の結果からも明らかである如く、この組成のア
ルミナ−シリカ繊維及び硬さHv(10Kg)が250以
上500以下の鋼の組合せによれば、ピストンのリ
ング溝の壁面及びピストンリング両方の摩耗量が
最小限に抑えられ、これによりピストンの耐久性
が改善され、エンジンの性能が向上される。 以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例
について詳細に説明する。 [実施例] 摩耗試験 まず、互いに当接して相対的に摺動する二つの
材料の組合せであつて、その一方の材料がアルミ
ナ−シリカ繊維等を強化繊維としアルミニウム合
金の如き軽金属をマトリツクスとする繊維強化金
属複合材料であり、その他方の材料が鋼である材
料の組合せに於て、それぞれの材料の組成や材質
が如何なるものであるのが適切であるかについて
本願発明者等が行なつた摩耗試験について説明す
る。 繊維径2.8μのアルミナ−シリカ繊維(55wt%
Al2O3、45wt%SiO2)をカサ密度0.16g/cm3にて
無作為に配向した繊維成形体を強化材とし、アル
ミニウム合金(JIS規格AC8A)をマトリツクス
とする複合材料を製造し、大きさが16×6×10mm
であり、その一つの面(16mm×10mm)を試験面と
するブロツク試験片を作成した。また比較用とし
て、繊維径3.0μのアルミナ繊維(95wt%Al2O3、
5wt%SiO2)をカサ密度0.16g/cm3にて無作為に
配向した繊維成形体を強化材とし、アルミニウム
合金(JIS規格AC8A)をマトリツクスとする複
合材料、及び繊維にて強化されていないアルミニ
ウム合金(JIS規格AC8A)のみよりなる上述の
ブロツク試験片と同一寸法のブロツク試験片を作
成した。 これらの試験片を順次摩擦摩耗試験機にセツト
し、相手部材である外径35mm、内径30mm、幅10mm
の鋼(JIS規格SUS420J2)製の円筒試験片の外
周面と接触させ、それら試験片の接触部に常温の
潤滑油(キヤツスルモータオイル5W−30)を供
給しつつ、押圧力60Kg、回転数160rpmにて円筒
試験片を1時間回転させる摩耗試験を行なつた。
尚この摩耗試験に於ては、熱処理により円筒試験
片の硬さHv(10Kg)を200、250、350、400、500、
600の6段階に設定し、以下の表1に示すブロツ
ク試験片と円筒試験片との組合せA〜Hについて
試験を行なつた。
細にはリング溝にピストンリングが嵌め込まれた
エンジン用ピストンに係る。 [従来の技術] 自動車用エンジンの如きエンジンに於ては、エ
ンジンの性能に対する要求が高くなるにつれて、
ピストンの比強度や剛性が優れていることに加え
て、その摺動面が耐摩耗性に優れていることが強
く要請されるようになつてきた。ピストンの比強
度や耐摩耗性等を向上させる一つの手段として、
その要部を各種の無機質繊維等を強化材としアル
ミニウム合金の如き軽金属をマトリツクスとする
複合材料にて構成することが試られている。かか
る複合材料の一つとして、アルミナ質繊維を強化
材とし、アルミニウム、マグネシウム、又はそれ
らの合金をマトリツクスとする繊維強化金属複合
材料は既に知られており、かかる繊維強化金属複
合材料によれば、ピストンの比強度や耐摩耗性等
を向上させることができる。 [発明が解決しようとする課題] しかし、ピストンの少なくともリング溝部を上
述の如き繊維強化金属複合材料にて構成した場合
には、強化繊維の種類やピストンリングの材質に
よつてはリング溝の壁面又はピストンリングの摩
耗量が著しく増大し、従つてピストンの性能を向
上させることによつてエンジンの高性能化を達成
することができない。 本願発明者等は、ピストン及びピストンリング
用の材料の組合せであつて、その一方の材料がア
ルミナ−シリカ繊維又はアルミナ繊維を強化材と
しアルミニウム合金の如き軽金属をマトリツクス
とする繊維強化金属複合材料であり、その他方の
材料が鋼である材料の組合せに於て、それら両方
の材料の摩耗量を共に最小限に抑えるためには、
それらの組成や材質の組合せとしては如何なるも
のが適切であるかについて種々の実験的研究を行
なつた結果、それぞれ特定の特徴を有するもので
なければならないことを見出した。 本発明は、本願発明者等が行なつた上述の如き
実験的研究の結果得られた知見に基き、リング溝
にピストンリングが嵌め込まれたエンジン用ピス
トンであつて、ピストンの少なくともリング溝部
がアルミナ−シリカ繊維を強化材としアルミニウ
ム合金の如き軽金属をマトリツクスとする繊維強
化金属複合材料にて構成され、ピストンリングが
鋼にて構成され、それら両方の部材の互いに他に
対する摺動面に於ける耐摩耗性が改善されたエン
ジン用ピストンを提供することを目的としてい
る。 [課題を解決するための手段] かかる目的は、本発明によれば、リング溝にピ
ストンリングが嵌め込まれたエンジン用ピストン
にして、前記ピストンの少なくとも前記ピストン
リングに対する摺動面部は40〜65wt%のアルミ
ナと残部としてのシリカとよりなるアルミナ−シ
リカ繊維を強化材としアルミニウム、マグネシウ
ム、それらの合金よりなる群より選択された金属
をマトリツクスとする複合材料にて構成されてお
り、前記ピストンリングの少なくとも前記ピスト
ンに対する摺動面部は硬さHv(10Kg)が250以上
500以下の鋼にて構成されていることを特徴とす
るエンジン用ピストンによつて達成される。 尚ピストンが複数個のピストンリング及びリン
グ溝を有する場合には、少なくともトツプリング
及びトツプリング溝が上述の如く構成される。 [発明の作用] アルミナ−シリカ繊維はアルミニウム合金等よ
りも硬いがアルミナ繊維ほど硬質ではないので、
ピストンリングの構成材料が鋼である場合にはそ
の硬さによつてはリング溝の壁面又はピストンリ
ングの何れかの摩耗量が高い値になる。また強化
繊維がアルミナ−シリカ繊維である場合であつて
も、そのアルミナ含有量によつてもリング溝の壁
面又はピストンリングの何れかの摩耗量が高い値
になる。 本発明によれば、ピストンの少なくともピスト
ンリングに対する摺動面部は40〜65wt%のアル
ミナと残部としてのシリカとよりなるアルミナ−
シリカ繊維を強化材としてアルミニウム、マグネ
シウム、それらの合金よりなる群より選択された
金属をマトリツクスとする複合材料にて構成さ
れ、ピストンリングの少なくともピストンに対す
る摺動面部は硬さHv(10Kg)が250以上500以下の
鋼にて構成されている。 後に説明する本願発明者等が行なつた実験的研
究の結果からも明らかである如く、この組成のア
ルミナ−シリカ繊維及び硬さHv(10Kg)が250以
上500以下の鋼の組合せによれば、ピストンのリ
ング溝の壁面及びピストンリング両方の摩耗量が
最小限に抑えられ、これによりピストンの耐久性
が改善され、エンジンの性能が向上される。 以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例
について詳細に説明する。 [実施例] 摩耗試験 まず、互いに当接して相対的に摺動する二つの
材料の組合せであつて、その一方の材料がアルミ
ナ−シリカ繊維等を強化繊維としアルミニウム合
金の如き軽金属をマトリツクスとする繊維強化金
属複合材料であり、その他方の材料が鋼である材
料の組合せに於て、それぞれの材料の組成や材質
が如何なるものであるのが適切であるかについて
本願発明者等が行なつた摩耗試験について説明す
る。 繊維径2.8μのアルミナ−シリカ繊維(55wt%
Al2O3、45wt%SiO2)をカサ密度0.16g/cm3にて
無作為に配向した繊維成形体を強化材とし、アル
ミニウム合金(JIS規格AC8A)をマトリツクス
とする複合材料を製造し、大きさが16×6×10mm
であり、その一つの面(16mm×10mm)を試験面と
するブロツク試験片を作成した。また比較用とし
て、繊維径3.0μのアルミナ繊維(95wt%Al2O3、
5wt%SiO2)をカサ密度0.16g/cm3にて無作為に
配向した繊維成形体を強化材とし、アルミニウム
合金(JIS規格AC8A)をマトリツクスとする複
合材料、及び繊維にて強化されていないアルミニ
ウム合金(JIS規格AC8A)のみよりなる上述の
ブロツク試験片と同一寸法のブロツク試験片を作
成した。 これらの試験片を順次摩擦摩耗試験機にセツト
し、相手部材である外径35mm、内径30mm、幅10mm
の鋼(JIS規格SUS420J2)製の円筒試験片の外
周面と接触させ、それら試験片の接触部に常温の
潤滑油(キヤツスルモータオイル5W−30)を供
給しつつ、押圧力60Kg、回転数160rpmにて円筒
試験片を1時間回転させる摩耗試験を行なつた。
尚この摩耗試験に於ては、熱処理により円筒試験
片の硬さHv(10Kg)を200、250、350、400、500、
600の6段階に設定し、以下の表1に示すブロツ
ク試験片と円筒試験片との組合せA〜Hについて
試験を行なつた。
【表】
【表】
上述の摩耗試験の結果を第1図に示す。尚第1
図に於て、上半分はブロツク試験片の摩耗量(摩
耗痕深さμ)を表しており、下半分は相手材であ
る円筒試験片の摩耗量(摩耗減量mg)を表してお
り、記号A〜Hはそれぞれ上掲の表1に於ける試
験片の組合せA〜Hに対応している。 この第1図より、組合せF及びHのブロツク試
験片の摩耗量は非常に大きいのに対し、組合せA
〜E及びGのブロツク試験片の摩耗量は非常に小
さいことが解る。また相手材としての円筒試験片
の摩耗については、組合せAの円筒試験片は組合
せHの円筒試験片よりその摩耗量が大きいのに対
し、硬さHv(10Kg)が250〜600である組合せB〜
Fの円筒試験片の摩耗量は、組合せHの場合と同
等若しくはそれよりも極く僅かに大きい程度であ
ることが解る。また組合せGの円筒試験片の摩耗
量は組合せB〜Eの場合よりも大きいことが解
る。 また、40〜65wt%のアルミナと残部としての
シリカとよりなる種々の組成のアルミナ−シリカ
繊維を強化材とし、アルミニウム、マグネシウ
ム、マグネシウム合金をマトリツクスとする複合
材料にてブロツク試験片を作成し、上述の摩耗試
験と同様の摩耗試験を行なつたところ、第1図に
示された結果と実質的に同様の傾向を示す試験結
果を得た。 これらの摩耗試験の結果より、互いに当接して
相対的に摺動する二つの材料の組合せであつて、
その一方の材料がアルミナ−シリカ繊維を強化材
とし、アルミニウム合金の如き軽金属をマトリツ
クスとする複合材料であり、その材料の材料が鋼
である二つの部材の組合せに於ては、複合材料は
40〜65wt%のアルミナと残部としてのシリカと
よりなるアルミナ−シリカ繊維を強化材とし、ア
ルミニウム、マグネシウム、それらの合金よりな
る群より選択された金属をマトリツクスとする複
合材料であり、鋼はその硬さHv(10Kg)が250以
上500以下、特に350以上500以下の鋼であること
が好ましいことが解る。 具体的実施例 次に本発明によるエンジン用ピストンの具体的
実施例について説明する。 第2図は上述の実施例を示す解図的縦断面図、
第3図はその要部を示す解図的拡大部分縦断面
図、第4図はピストンリング(トツプリング)を
拡大して示す解図的部分縦断面図である。これら
の図に於て、1はピストンであり、アルミニウム
合金(JIS規格AC8A)にて構成されている。ピ
ストン1の側部外周面2には、燃焼ガスがピスト
ン1とシリンダブロツク3のシリンダ壁面との間
を経てエンジンの燃焼室より漏洩するのを防止す
るコンプレツシヨンリング4及び5を受入れる二
つのリング溝6及び7と、余分のオイルを掻落す
オイルリング8を受入れるリング溝9とが形成さ
れている。図示の実施例に於ては、ピストン1の
側部外周面2に沿うピストンヘツド10よりトツ
プリング溝6の下面11の下方までの部分は、繊
維径3μのアルミナ−シリカ繊維(55wt%Al2O3)、
45wt%SiO2)をカサ密度0.14g/cm3にて無作為
に配向してなる繊維成形体を強化材とし、ピスト
ン1の他の部分を構成するアルミニウム合金
(JIS規格AC8A)をマトリツクスとする複合材料
12にて構成されている。この複合材料12はト
ツプリング4を受入れるトツプリング溝6の壁面
を郭定しており、またピストンの側部外周面2に
露出する部分にてトツプランド13及びセカンド
ランド14の一部を郭定している。 尚、かかるピストンはそれを鋳造するための鋳
型のモールドキヤビテイ底壁上に繊維成形体を載
置し、その鋳型に液密的に嵌合するプランジヤに
よりアルミニウム合金を加圧しつつ凝固させてピ
ストン予成形体とし、それを熱処理(T6処理)
した後所定の寸法に加工し、更にリング溝6,
7,9を形成することによつて製造されてよい。 上述の如きピストン1と互いに当接して相対的
に摺動するトツプリング4は、ステンレス鋼
(JIS規格SUS420J2、硬さHv(10Kg)=420)にて
構成されている。特に図示の実施例は7゜のキース
トンリングとして構成されており、そのシリンダ
ブロツク3のシリンダ壁面との摺動面部にモリブ
デン溶射層15が形成されたものである。 上述の如く構成されたピストンとピストンリン
グとを4気筒4サイクルデイーゼルエンジンに組
込み、下記の表2に示す試験条件にて摩耗試験を
行なつた。
図に於て、上半分はブロツク試験片の摩耗量(摩
耗痕深さμ)を表しており、下半分は相手材であ
る円筒試験片の摩耗量(摩耗減量mg)を表してお
り、記号A〜Hはそれぞれ上掲の表1に於ける試
験片の組合せA〜Hに対応している。 この第1図より、組合せF及びHのブロツク試
験片の摩耗量は非常に大きいのに対し、組合せA
〜E及びGのブロツク試験片の摩耗量は非常に小
さいことが解る。また相手材としての円筒試験片
の摩耗については、組合せAの円筒試験片は組合
せHの円筒試験片よりその摩耗量が大きいのに対
し、硬さHv(10Kg)が250〜600である組合せB〜
Fの円筒試験片の摩耗量は、組合せHの場合と同
等若しくはそれよりも極く僅かに大きい程度であ
ることが解る。また組合せGの円筒試験片の摩耗
量は組合せB〜Eの場合よりも大きいことが解
る。 また、40〜65wt%のアルミナと残部としての
シリカとよりなる種々の組成のアルミナ−シリカ
繊維を強化材とし、アルミニウム、マグネシウ
ム、マグネシウム合金をマトリツクスとする複合
材料にてブロツク試験片を作成し、上述の摩耗試
験と同様の摩耗試験を行なつたところ、第1図に
示された結果と実質的に同様の傾向を示す試験結
果を得た。 これらの摩耗試験の結果より、互いに当接して
相対的に摺動する二つの材料の組合せであつて、
その一方の材料がアルミナ−シリカ繊維を強化材
とし、アルミニウム合金の如き軽金属をマトリツ
クスとする複合材料であり、その材料の材料が鋼
である二つの部材の組合せに於ては、複合材料は
40〜65wt%のアルミナと残部としてのシリカと
よりなるアルミナ−シリカ繊維を強化材とし、ア
ルミニウム、マグネシウム、それらの合金よりな
る群より選択された金属をマトリツクスとする複
合材料であり、鋼はその硬さHv(10Kg)が250以
上500以下、特に350以上500以下の鋼であること
が好ましいことが解る。 具体的実施例 次に本発明によるエンジン用ピストンの具体的
実施例について説明する。 第2図は上述の実施例を示す解図的縦断面図、
第3図はその要部を示す解図的拡大部分縦断面
図、第4図はピストンリング(トツプリング)を
拡大して示す解図的部分縦断面図である。これら
の図に於て、1はピストンであり、アルミニウム
合金(JIS規格AC8A)にて構成されている。ピ
ストン1の側部外周面2には、燃焼ガスがピスト
ン1とシリンダブロツク3のシリンダ壁面との間
を経てエンジンの燃焼室より漏洩するのを防止す
るコンプレツシヨンリング4及び5を受入れる二
つのリング溝6及び7と、余分のオイルを掻落す
オイルリング8を受入れるリング溝9とが形成さ
れている。図示の実施例に於ては、ピストン1の
側部外周面2に沿うピストンヘツド10よりトツ
プリング溝6の下面11の下方までの部分は、繊
維径3μのアルミナ−シリカ繊維(55wt%Al2O3)、
45wt%SiO2)をカサ密度0.14g/cm3にて無作為
に配向してなる繊維成形体を強化材とし、ピスト
ン1の他の部分を構成するアルミニウム合金
(JIS規格AC8A)をマトリツクスとする複合材料
12にて構成されている。この複合材料12はト
ツプリング4を受入れるトツプリング溝6の壁面
を郭定しており、またピストンの側部外周面2に
露出する部分にてトツプランド13及びセカンド
ランド14の一部を郭定している。 尚、かかるピストンはそれを鋳造するための鋳
型のモールドキヤビテイ底壁上に繊維成形体を載
置し、その鋳型に液密的に嵌合するプランジヤに
よりアルミニウム合金を加圧しつつ凝固させてピ
ストン予成形体とし、それを熱処理(T6処理)
した後所定の寸法に加工し、更にリング溝6,
7,9を形成することによつて製造されてよい。 上述の如きピストン1と互いに当接して相対的
に摺動するトツプリング4は、ステンレス鋼
(JIS規格SUS420J2、硬さHv(10Kg)=420)にて
構成されている。特に図示の実施例は7゜のキース
トンリングとして構成されており、そのシリンダ
ブロツク3のシリンダ壁面との摺動面部にモリブ
デン溶射層15が形成されたものである。 上述の如く構成されたピストンとピストンリン
グとを4気筒4サイクルデイーゼルエンジンに組
込み、下記の表2に示す試験条件にて摩耗試験を
行なつた。
【表】
この摩耗試験の結果、トツプリング溝6の上面
16及び下面11の摩耗量は共に5.5μであり、ト
ツプリング4の下面17の摩耗量は5.0μであるこ
とが解つた。この試験結果より、上述の実施例に
よるピストンとピストンリングとの組合せによれ
ば、現在汎用されているアルミニウム合金(JIS
規格AC8A)製のピストンと鋳鉄製のピストンリ
ング又は上下面がクロムめつきされた鋳鉄製ピス
トンリングとの組合せに比較して、リング溝の摩
耗量は1/4に低減され、またピストンリング上
下面の摩耗量はそれらの場合と同等に維持される
ことが解る。 更に上述の実機による摩耗試験と同様の摩耗試
験を複合材料中のアルミナ−シリカ繊維のアルミ
ナ組成を種々に変化させて行なつたところ、アル
ミナの組成値が65wt%以上の場合にはトツプリ
ング下面の摩耗量が増大し、またアルミナの組成
値が40wt%以下の場合にはトツプリング溝下面
の摩耗量が増大し、アルミナ−シリカ繊維にてア
ルミニウム合金を強化した効果を得ることができ
ないことが認められた。このことから、複合材料
の強化繊維としてアルミナ−シリカ繊維は40〜
65wt%のアルミナと残部としてのシリカとより
なるものが好ましいことが解る。 以上に於ては本発明を幾つかの実施例について
詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の
種々の実施例が可能であることは当業者にとつて
明らかであろう。 [発明の効果] 以上の説明より明らかである如く、本発明によ
れば、ピストンのリング溝部及びピストンリング
がそれぞれ互いに両者の摩耗量を低減する点に於
て相性のよい特定の組成のアルミナ−シリカ繊維
にて強化された複合材料及び硬さHv(10Kg)が
250以上500以下の鋼にて構成されるので、ピスト
ンのリング溝の壁面及びピストンリング両方の摩
耗量を最小限に抑えることができ、これによりピ
ストンの耐久性を改善してエンジンの性能を向上
させることができる。
16及び下面11の摩耗量は共に5.5μであり、ト
ツプリング4の下面17の摩耗量は5.0μであるこ
とが解つた。この試験結果より、上述の実施例に
よるピストンとピストンリングとの組合せによれ
ば、現在汎用されているアルミニウム合金(JIS
規格AC8A)製のピストンと鋳鉄製のピストンリ
ング又は上下面がクロムめつきされた鋳鉄製ピス
トンリングとの組合せに比較して、リング溝の摩
耗量は1/4に低減され、またピストンリング上
下面の摩耗量はそれらの場合と同等に維持される
ことが解る。 更に上述の実機による摩耗試験と同様の摩耗試
験を複合材料中のアルミナ−シリカ繊維のアルミ
ナ組成を種々に変化させて行なつたところ、アル
ミナの組成値が65wt%以上の場合にはトツプリ
ング下面の摩耗量が増大し、またアルミナの組成
値が40wt%以下の場合にはトツプリング溝下面
の摩耗量が増大し、アルミナ−シリカ繊維にてア
ルミニウム合金を強化した効果を得ることができ
ないことが認められた。このことから、複合材料
の強化繊維としてアルミナ−シリカ繊維は40〜
65wt%のアルミナと残部としてのシリカとより
なるものが好ましいことが解る。 以上に於ては本発明を幾つかの実施例について
詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の
種々の実施例が可能であることは当業者にとつて
明らかであろう。 [発明の効果] 以上の説明より明らかである如く、本発明によ
れば、ピストンのリング溝部及びピストンリング
がそれぞれ互いに両者の摩耗量を低減する点に於
て相性のよい特定の組成のアルミナ−シリカ繊維
にて強化された複合材料及び硬さHv(10Kg)が
250以上500以下の鋼にて構成されるので、ピスト
ンのリング溝の壁面及びピストンリング両方の摩
耗量を最小限に抑えることができ、これによりピ
ストンの耐久性を改善してエンジンの性能を向上
させることができる。
第1図は本願発明者等が行なつた摩耗試験の結
果を示すグラフ、第2図は本発明によるエンジン
用ピストンの一つの実施例を示す解図的縦断面
図、第3図は第2図に示された実施例の要部を示
す解図的拡大部分縦断面図、第4図はピストンリ
ング(トツプリング)を拡大して示す解図的部分
縦断面図である。 1…ピストン、2…側部外周面、3…シリンダ
ブロツク、4…トツプリング、5…セカンドリン
グ、6…トツプリング溝、7…セカンドリング
溝、8…オイルリング、9…リング溝、10…ピ
ストンヘツド、11…トツプリング溝の下面、1
2…複合材料、13…トツプランド、14…セカ
ントランド、15…モリブデン溶射層、16…ト
ツプリング溝の上面、17…トツプリングの下
面。
果を示すグラフ、第2図は本発明によるエンジン
用ピストンの一つの実施例を示す解図的縦断面
図、第3図は第2図に示された実施例の要部を示
す解図的拡大部分縦断面図、第4図はピストンリ
ング(トツプリング)を拡大して示す解図的部分
縦断面図である。 1…ピストン、2…側部外周面、3…シリンダ
ブロツク、4…トツプリング、5…セカンドリン
グ、6…トツプリング溝、7…セカンドリング
溝、8…オイルリング、9…リング溝、10…ピ
ストンヘツド、11…トツプリング溝の下面、1
2…複合材料、13…トツプランド、14…セカ
ントランド、15…モリブデン溶射層、16…ト
ツプリング溝の上面、17…トツプリングの下
面。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 リング溝にピストンリングが嵌め込まれたエ
ンジン用ピストンにして、前記ピストンの少なく
とも前記ピストンリングに対する摺動面部は40〜
65wt%のアルミナと残部としてのシリカとより
なるアルミナ−シリカ繊維を強化材としアルミニ
ウム、マグネシウム、それらの合金よりなる群よ
り選択された金属をマトリツクスとする複合材料
にて構成されており、前記ピストンリングの少な
くとも前記ピストンに対する摺動面部は硬さHv
(10Kg)が250以上500以下の鋼にて構成されてい
ることを特徴とするエンジン用ピストン。 2 特許請求の範囲第1項のエンジン用ピストン
に於て、前記鋼の硬さHv(10Kg)は350以上500以
下であることを特徴とするエンジン用ピストン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19192081A JPS5893838A (ja) | 1981-11-30 | 1981-11-30 | エンジン用ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19192081A JPS5893838A (ja) | 1981-11-30 | 1981-11-30 | エンジン用ピストン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5893838A JPS5893838A (ja) | 1983-06-03 |
| JPH0357173B2 true JPH0357173B2 (ja) | 1991-08-30 |
Family
ID=16282639
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19192081A Granted JPS5893838A (ja) | 1981-11-30 | 1981-11-30 | エンジン用ピストン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5893838A (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5312446A (en) * | 1976-07-21 | 1978-02-03 | Kanebo Ltd | Deodrant for soy protein |
| JPS5440209A (en) * | 1977-09-07 | 1979-03-29 | Nippon Dia Clevite Co | Method of producing porous body of aluminum and alloys thereof |
| JPS5550447A (en) * | 1978-10-05 | 1980-04-12 | Honda Motor Co Ltd | Manufacture of fiber-reinforced magnesium alloy member |
-
1981
- 1981-11-30 JP JP19192081A patent/JPS5893838A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5893838A (ja) | 1983-06-03 |
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