JPH036152B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH036152B2 JPH036152B2 JP55137992A JP13799280A JPH036152B2 JP H036152 B2 JPH036152 B2 JP H036152B2 JP 55137992 A JP55137992 A JP 55137992A JP 13799280 A JP13799280 A JP 13799280A JP H036152 B2 JPH036152 B2 JP H036152B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cobaltichlorophyllin
- thiamine
- complex compound
- solution
- methanol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は、コバルチクロロフイリン錯化合物1
分子にチオール型チアミン1分子を配位させた新
規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物の
製造法に関する。 本発明によつて得られるチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物は、医薬として有用な物質で
あり例えば消化管系潰瘍において医療効果を有す
る他に多くの生理的作用が期待できる。 従来チアミンコバルチクロロフイリン系錯化合
物については特公昭50−2005号および特公昭51−
28687号各公報に記載された技術が知られている。
すなわち特公昭50−2005号公報においてはクロロ
フイリンの食塩飽和酢酸水溶液にコバルト塩また
は鉄塩を投入しそしてPH調整(PH5〜7)により
クロロフイリンコバルト錯化合物を析出させ次い
でチアミンのアルカリ性溶液を加えて再度PHを4
〜6に調整して生成物を得ている。 また特公昭51−28687号公報の方法はチアミン
添加時のPHを一層アルカリ性側として反応を行う
ことを骨子としているものである。しかしながら
いずれにしてもコバルチクロロフイリン錯化合物
に対して1当量のチアミンが配位したすなわち1
分子のチオール型チアミンを1配位子としたチア
ミンコバルチクロロフイリン錯化合物はこれまで
確認されておらず、またそれを選択的に製造する
方法も知られていない。 従つて、本発明によれば、コバルチクロロフイ
リン錯化合物1分子にチオール型チアミン1分子
が配位した新規なチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物を得る方法が提供されるものである。
本発明の方法は次の工程によつて構成される。第
1工程としては水不含酢酸溶液好ましくはアルコ
ール性例えばメタノール性酢酸溶液としたクロロ
フイリンに酸素の存在下に酢酸コバルト塩のよう
な二価コバルト塩を作用させて錯化することによ
りコバルチクロロフイリン錯化合物とし、このも
のを真空減圧下に溶媒を除去して高純度の結晶コ
バルチクロロフイリン錯化合物をうる。第2工程
としては第1工程で得られた高純度コバルチクロ
ロフイリン錯化合物をメタノールに溶解し、あら
かじめアルカリ性メタノール溶液としたチアミン
を混合反応させてチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物を形成させそして反応混合物からメタ
ノールを可及的に除去する。最後に精製工程とし
て上記のようにして得た粗チアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物をベンジルアルコール/水系
による液−液抽出(未反応のチアミンおよびそれ
から由来した分解物の除去)そしてシリカゲルク
ロマトグラフイおよびゲル過クロマトグラフイ
(クロロフイリンおよび反応中に生成した副生成
物の除去)に付する。 以下に本発明を更に具体的に説明する。本発明
において原料として使用されるクロロフイリンは
植物葉緑体由来のものであり、例えば桑葉、アル
フアルフア、チモシーグラス葉などの高等植物
葉、クロレラ、セネデスムスなどの藻類、あるい
はまた植物葉緑体の高度濃縮粒である蚕糞などか
ら溶剤抽出、鹸化および酸性化、そして溶剤分別
抽出、分別晶析およびクロマトグラフ分離などの
精製操作により得ることができる。このものは主
としてクロリンe6からなるがクロリンp6、パープ
リン7などの一部混入することは差支えない。 原料のクロロフイリンを酢酸溶液の状態となす
にあたつてアルコールを共存せしめるのが好まし
く、メタノール、エタノール、イソプロパノール
などが利用できるが好ましくはメタノールであ
る。この場合酢酸含量は5〜80%好ましくは10〜
30%である。二価コバルト塩としては塩化コバル
ト、硫酸コバルト、酢酸コバルトなどが利用でき
る酢酸コバルトが好ましい。この二価コバルト塩
は例えばメタノール溶液として通常は滴下の形式
で混合反応させる。反応温度は常温から50〜60℃
までの範囲であり望ましくは40〜50℃である。こ
の際水の存在はできるだけ避けるのが生成物の品
質および収率の点で肝要である。 本発明においては前記の反応を酸素の存在下に
行うものである。発明者は種々検討の結果、過酸
化水素の添加は不安定なクロリン環に対する影響
を最小限にとどめその結果高純度の生成物を得ら
れることを発見した。すなわち反応系に導入すべ
きコバルト塩の溶液に予め過酸化水素を添加する
ことにより通常数時間を必要とする反応は1時間
以内に完了させることができる。反応を空気また
は酸素を吹込みつつ実施することも可能である。
反応完了後真空濃縮により溶媒を除去することに
より高純度コバルチクロロフイリン錯化合物が得
られた。この場合アルカリを加えてPH調整をして
沈澱晶析せしめることもできるがこれは工業的に
問題のみならず品質上にも影響を与えるのでさほ
ど好ましくない。本発明者等の知見によれば生成
したコバルチクロロフイリン錯化合物はアルコー
ル酢酸混合溶媒ではある程度加熱しても安定であ
り、高純度コバルチクロロフイリン錯化合物を反
応液から直接に減圧濃縮により回収しうることは
意想外であつた。 このようにして得られたコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は高純度でありそのまま次の工程に提
供できる。コバルチクロロフイリン錯化合物はメ
タノールに溶解し、あらかじめ水酸化ナトリウム
でチオール型としたチアミン(ビタミンB1)の
塩酸塩、硝酸塩もしくは遊離塩基のメタノール溶
液をPH9〜11に調整し混合反応させる。コバルチ
クロロフイリン錯化合物1モル当り2モルより少
ない量のチアミンを使用すべきである。実質上等
モル量を使用するのが好ましい。この際PHの調整
にはアンモニア緩衝液を利用することができる。
反応は非酸化条件下で行なう。ここにいう非酸化
条件とは例えば空気を反応系に導入する等の積極
的に酸素と接触させるような条件ではないという
意味である。したがつて反応は室温ないし50℃
で、酸素を遮断しながら、さらには併せて遮光条
件下で実施するのが好ましいけれども、撹拌を温
和にする等の注意を払うならば酸素の遮断等の特
別な手段を講じなくても実施可能である。反応液
を減圧濃縮すると粗チアミンコバルチクロロフイ
リン錯化合物が得られる。精製のためにはこれを
ベンジルアルコールに溶解しそして水で洗浄して
未反応のチアミンおよびそれから由来した分解物
を水層に移行させる。 この過程で目的物たるチアミンコバルチクロロ
フイリン錯化合物は損失することがなくまた安定
にベンジルアルコール相に留まる。このベンジル
アルコール相をシリカゲルカラムクロマドグラフ
カラムを通過させてクロマトグラフ分別を行な
う。この際ベンジルアルコールを濃縮することは
必要ない。メタノール、エタノール、クロロホル
ム、アセトンなどの単独溶媒または混合溶媒を展
開剤として利用できるが、工業的にはメタノール
が望ましい。ベンジルアルコールが溶出した後に
所定のチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物
が溶出される。その際可視部吸収スペクトル吸光
比および薄層クロマトグラフによつて所定生成物
の前後に流出する不純物および分解物を排除する
ことができる。またこのシリカゲルカラムクロマ
トグラフイによつて次に行う最終精製操作たるゲ
ル過カラムクロマトグラフイにおけるゲル担体
の汚染もなくすることができる。 シリカゲルクロマトグラフイによつて得られた
チアミンコバルチクロロフイリン錯化合物区分を
ゲル過クロマトグラフイカラムを通すことによ
つて一定の品質のチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物をうる。ゲル過クロマトグラフ担体
としてはセフアデツクスLH−20、トヨパール
HW−40などが望ましい。展開溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、アセトンなどが適当である
が望ましくはメタノールである。チアミンコバル
チクロロフイリン錯化合物分画区分の確認は可視
部吸収スペクトルおよび薄層クロマトグラフによ
つて行う。 このようにして得られたチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物区分から濃縮乾固、噴霧乾燥
などにより黒緑色光沢性微粉末状のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物が得られる。このも
のは極めて純度が高く、このまま医薬品原料とし
て提供できるものである。 このようにして得たチアミンコバルチクロロフ
イリン錯化合物は次の推定構造式を有する。 C46H55CoN8O10S(分子量971.08)としての元素
分析結果は下記のとおりであり、この実測値はク
ロロフイリン(クロリンe6)1分子に対してコバ
ルト1原子およびビタミンB1(チオール型チアミ
ン)1分子が結合したものとする理論値とよく一
致する。 C(%) H(%) N(%) 理論値:56.89 5.72 11.54 実測値:57.63 5.33 11.76 O(%) S(%) Co(%) 理論値:16.48 3.30 6.07 実測値:17.07 3.23 5.99 ここに得られたチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は更に次のような物理化学的性状を有
する。 1 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物は、弱い特異臭をもつ暗緑色の不定形な
いし光沢のある微塊である。このものはメタノ
ール、エタノールにきわめて溶けやすく、水に
は溶けにくく、エーテル、クロロホルム、ベン
ゼン、酢酸エチルにほとんど溶けない。 2 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物約100mgを精密に秤量し、メタノールを
加えて溶解し、正確に50mlとする。その液1ml
をとり、メタノールを加えて正確に50mlとす
る。さらに、この液2mlをとり、メタノール3
mlを加えて試料液とする。試料液をメタノール
を対照液として日本薬局方一般試験法「吸光度
測定法」により可視部吸収スペクトルを測定す
ると波長428〜432nmおよび640〜667nmに極大
吸収を有し、吸収の強さは428〜432nm>640〜
667nmの順である。 3 赤外線吸収スペクトルによる分析 本発明によるチアミンコバルチクロロフイリン
化合物、コバルチクロロフイリン(コバルチクロ
リンe6)、およびクロロフイリン(クロリンe6)
について赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を
測定した。その赤外スペクトルはそれぞれ第1,
2および3図のとおりであつた。原料クロロフイ
リンのNHおよび水に由来する3400cm- 1の吸収
(第3図)がコバルチクロロフイリン錯化合物で
は3430cm-′に移行し、それと同時にコバルチクロ
ロフイリン錯化合物(第2図)およびチアミンコ
バルチクロロフイリンではコバルチ錯化に由来す
る1080cm-′(νCo−N)の吸収(第1図)が生ず
る。このことからチアミンコバルチクロロフイリ
ンおよびコバルチクロロフイリン錯化合物中のコ
バルト金属は原料クロロフイリンのピロール核の
N原子4個と錯結合していると推測される。ま
た、本発明の錯化合物の1625cm-′(NH)および
1040cm-′(C−O)のチアミン(ビミンB1)に由
来すると考えられる吸収(前者はチアミンの第1
アミンに由来、後者はチアミンの−C2H4OHに由
来)は、コバルチクロロフイリンならびにクロロ
フイリンには存在しなかつたものである。 以上の結果から、本発明の錯化合物中のコバル
トはクロロフイリンのピロール核のN原子4個と
配位結合しており、そして本発明の錯化合物中に
はチアミンが結合していると推定された。 4 可視部吸収スペクトルによる分析 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン化合
物、その前駆体であるコバルチクロロフイリン錯
化合物、および原料であるクロロフイリンの三者
について、メタノール溶媒、層長10mmで340〜
700nmの可視吸光測定を行なつた。可視部吸収ス
ペクトルを第4図に、そして結果のまとめを次表
に示した。
分子にチオール型チアミン1分子を配位させた新
規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物の
製造法に関する。 本発明によつて得られるチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物は、医薬として有用な物質で
あり例えば消化管系潰瘍において医療効果を有す
る他に多くの生理的作用が期待できる。 従来チアミンコバルチクロロフイリン系錯化合
物については特公昭50−2005号および特公昭51−
28687号各公報に記載された技術が知られている。
すなわち特公昭50−2005号公報においてはクロロ
フイリンの食塩飽和酢酸水溶液にコバルト塩また
は鉄塩を投入しそしてPH調整(PH5〜7)により
クロロフイリンコバルト錯化合物を析出させ次い
でチアミンのアルカリ性溶液を加えて再度PHを4
〜6に調整して生成物を得ている。 また特公昭51−28687号公報の方法はチアミン
添加時のPHを一層アルカリ性側として反応を行う
ことを骨子としているものである。しかしながら
いずれにしてもコバルチクロロフイリン錯化合物
に対して1当量のチアミンが配位したすなわち1
分子のチオール型チアミンを1配位子としたチア
ミンコバルチクロロフイリン錯化合物はこれまで
確認されておらず、またそれを選択的に製造する
方法も知られていない。 従つて、本発明によれば、コバルチクロロフイ
リン錯化合物1分子にチオール型チアミン1分子
が配位した新規なチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物を得る方法が提供されるものである。
本発明の方法は次の工程によつて構成される。第
1工程としては水不含酢酸溶液好ましくはアルコ
ール性例えばメタノール性酢酸溶液としたクロロ
フイリンに酸素の存在下に酢酸コバルト塩のよう
な二価コバルト塩を作用させて錯化することによ
りコバルチクロロフイリン錯化合物とし、このも
のを真空減圧下に溶媒を除去して高純度の結晶コ
バルチクロロフイリン錯化合物をうる。第2工程
としては第1工程で得られた高純度コバルチクロ
ロフイリン錯化合物をメタノールに溶解し、あら
かじめアルカリ性メタノール溶液としたチアミン
を混合反応させてチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物を形成させそして反応混合物からメタ
ノールを可及的に除去する。最後に精製工程とし
て上記のようにして得た粗チアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物をベンジルアルコール/水系
による液−液抽出(未反応のチアミンおよびそれ
から由来した分解物の除去)そしてシリカゲルク
ロマトグラフイおよびゲル過クロマトグラフイ
(クロロフイリンおよび反応中に生成した副生成
物の除去)に付する。 以下に本発明を更に具体的に説明する。本発明
において原料として使用されるクロロフイリンは
植物葉緑体由来のものであり、例えば桑葉、アル
フアルフア、チモシーグラス葉などの高等植物
葉、クロレラ、セネデスムスなどの藻類、あるい
はまた植物葉緑体の高度濃縮粒である蚕糞などか
ら溶剤抽出、鹸化および酸性化、そして溶剤分別
抽出、分別晶析およびクロマトグラフ分離などの
精製操作により得ることができる。このものは主
としてクロリンe6からなるがクロリンp6、パープ
リン7などの一部混入することは差支えない。 原料のクロロフイリンを酢酸溶液の状態となす
にあたつてアルコールを共存せしめるのが好まし
く、メタノール、エタノール、イソプロパノール
などが利用できるが好ましくはメタノールであ
る。この場合酢酸含量は5〜80%好ましくは10〜
30%である。二価コバルト塩としては塩化コバル
ト、硫酸コバルト、酢酸コバルトなどが利用でき
る酢酸コバルトが好ましい。この二価コバルト塩
は例えばメタノール溶液として通常は滴下の形式
で混合反応させる。反応温度は常温から50〜60℃
までの範囲であり望ましくは40〜50℃である。こ
の際水の存在はできるだけ避けるのが生成物の品
質および収率の点で肝要である。 本発明においては前記の反応を酸素の存在下に
行うものである。発明者は種々検討の結果、過酸
化水素の添加は不安定なクロリン環に対する影響
を最小限にとどめその結果高純度の生成物を得ら
れることを発見した。すなわち反応系に導入すべ
きコバルト塩の溶液に予め過酸化水素を添加する
ことにより通常数時間を必要とする反応は1時間
以内に完了させることができる。反応を空気また
は酸素を吹込みつつ実施することも可能である。
反応完了後真空濃縮により溶媒を除去することに
より高純度コバルチクロロフイリン錯化合物が得
られた。この場合アルカリを加えてPH調整をして
沈澱晶析せしめることもできるがこれは工業的に
問題のみならず品質上にも影響を与えるのでさほ
ど好ましくない。本発明者等の知見によれば生成
したコバルチクロロフイリン錯化合物はアルコー
ル酢酸混合溶媒ではある程度加熱しても安定であ
り、高純度コバルチクロロフイリン錯化合物を反
応液から直接に減圧濃縮により回収しうることは
意想外であつた。 このようにして得られたコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は高純度でありそのまま次の工程に提
供できる。コバルチクロロフイリン錯化合物はメ
タノールに溶解し、あらかじめ水酸化ナトリウム
でチオール型としたチアミン(ビタミンB1)の
塩酸塩、硝酸塩もしくは遊離塩基のメタノール溶
液をPH9〜11に調整し混合反応させる。コバルチ
クロロフイリン錯化合物1モル当り2モルより少
ない量のチアミンを使用すべきである。実質上等
モル量を使用するのが好ましい。この際PHの調整
にはアンモニア緩衝液を利用することができる。
反応は非酸化条件下で行なう。ここにいう非酸化
条件とは例えば空気を反応系に導入する等の積極
的に酸素と接触させるような条件ではないという
意味である。したがつて反応は室温ないし50℃
で、酸素を遮断しながら、さらには併せて遮光条
件下で実施するのが好ましいけれども、撹拌を温
和にする等の注意を払うならば酸素の遮断等の特
別な手段を講じなくても実施可能である。反応液
を減圧濃縮すると粗チアミンコバルチクロロフイ
リン錯化合物が得られる。精製のためにはこれを
ベンジルアルコールに溶解しそして水で洗浄して
未反応のチアミンおよびそれから由来した分解物
を水層に移行させる。 この過程で目的物たるチアミンコバルチクロロ
フイリン錯化合物は損失することがなくまた安定
にベンジルアルコール相に留まる。このベンジル
アルコール相をシリカゲルカラムクロマドグラフ
カラムを通過させてクロマトグラフ分別を行な
う。この際ベンジルアルコールを濃縮することは
必要ない。メタノール、エタノール、クロロホル
ム、アセトンなどの単独溶媒または混合溶媒を展
開剤として利用できるが、工業的にはメタノール
が望ましい。ベンジルアルコールが溶出した後に
所定のチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物
が溶出される。その際可視部吸収スペクトル吸光
比および薄層クロマトグラフによつて所定生成物
の前後に流出する不純物および分解物を排除する
ことができる。またこのシリカゲルカラムクロマ
トグラフイによつて次に行う最終精製操作たるゲ
ル過カラムクロマトグラフイにおけるゲル担体
の汚染もなくすることができる。 シリカゲルクロマトグラフイによつて得られた
チアミンコバルチクロロフイリン錯化合物区分を
ゲル過クロマトグラフイカラムを通すことによ
つて一定の品質のチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物をうる。ゲル過クロマトグラフ担体
としてはセフアデツクスLH−20、トヨパール
HW−40などが望ましい。展開溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、アセトンなどが適当である
が望ましくはメタノールである。チアミンコバル
チクロロフイリン錯化合物分画区分の確認は可視
部吸収スペクトルおよび薄層クロマトグラフによ
つて行う。 このようにして得られたチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物区分から濃縮乾固、噴霧乾燥
などにより黒緑色光沢性微粉末状のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物が得られる。このも
のは極めて純度が高く、このまま医薬品原料とし
て提供できるものである。 このようにして得たチアミンコバルチクロロフ
イリン錯化合物は次の推定構造式を有する。 C46H55CoN8O10S(分子量971.08)としての元素
分析結果は下記のとおりであり、この実測値はク
ロロフイリン(クロリンe6)1分子に対してコバ
ルト1原子およびビタミンB1(チオール型チアミ
ン)1分子が結合したものとする理論値とよく一
致する。 C(%) H(%) N(%) 理論値:56.89 5.72 11.54 実測値:57.63 5.33 11.76 O(%) S(%) Co(%) 理論値:16.48 3.30 6.07 実測値:17.07 3.23 5.99 ここに得られたチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は更に次のような物理化学的性状を有
する。 1 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物は、弱い特異臭をもつ暗緑色の不定形な
いし光沢のある微塊である。このものはメタノ
ール、エタノールにきわめて溶けやすく、水に
は溶けにくく、エーテル、クロロホルム、ベン
ゼン、酢酸エチルにほとんど溶けない。 2 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物約100mgを精密に秤量し、メタノールを
加えて溶解し、正確に50mlとする。その液1ml
をとり、メタノールを加えて正確に50mlとす
る。さらに、この液2mlをとり、メタノール3
mlを加えて試料液とする。試料液をメタノール
を対照液として日本薬局方一般試験法「吸光度
測定法」により可視部吸収スペクトルを測定す
ると波長428〜432nmおよび640〜667nmに極大
吸収を有し、吸収の強さは428〜432nm>640〜
667nmの順である。 3 赤外線吸収スペクトルによる分析 本発明によるチアミンコバルチクロロフイリン
化合物、コバルチクロロフイリン(コバルチクロ
リンe6)、およびクロロフイリン(クロリンe6)
について赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を
測定した。その赤外スペクトルはそれぞれ第1,
2および3図のとおりであつた。原料クロロフイ
リンのNHおよび水に由来する3400cm- 1の吸収
(第3図)がコバルチクロロフイリン錯化合物で
は3430cm-′に移行し、それと同時にコバルチクロ
ロフイリン錯化合物(第2図)およびチアミンコ
バルチクロロフイリンではコバルチ錯化に由来す
る1080cm-′(νCo−N)の吸収(第1図)が生ず
る。このことからチアミンコバルチクロロフイリ
ンおよびコバルチクロロフイリン錯化合物中のコ
バルト金属は原料クロロフイリンのピロール核の
N原子4個と錯結合していると推測される。ま
た、本発明の錯化合物の1625cm-′(NH)および
1040cm-′(C−O)のチアミン(ビミンB1)に由
来すると考えられる吸収(前者はチアミンの第1
アミンに由来、後者はチアミンの−C2H4OHに由
来)は、コバルチクロロフイリンならびにクロロ
フイリンには存在しなかつたものである。 以上の結果から、本発明の錯化合物中のコバル
トはクロロフイリンのピロール核のN原子4個と
配位結合しており、そして本発明の錯化合物中に
はチアミンが結合していると推定された。 4 可視部吸収スペクトルによる分析 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン化合
物、その前駆体であるコバルチクロロフイリン錯
化合物、および原料であるクロロフイリンの三者
について、メタノール溶媒、層長10mmで340〜
700nmの可視吸光測定を行なつた。可視部吸収ス
ペクトルを第4図に、そして結果のまとめを次表
に示した。
【表】
本発明の錯化合物ならびにコバルチクロロフイ
リン錯化合物の可視部吸収スペクトルにおいては
クロロフイリンの特徴的な500〜530nmの吸収帯
がほとんど消失し、赤色バンドは若干短波長部
へ、また、ソレーのバンド(Soret′s band)は長
波長部へ移動し、ε値は減少している。これらの
変化は本発明の錯化合物およびコバルチクロロフ
イリン錯化合物において、クロロフイリンと金属
コバルトとの錯結合を示すものと考えられる。 本発明により得られるチアミンコバルチクロロ
フイリン化合物の毒性は次のとおりである。
リン錯化合物の可視部吸収スペクトルにおいては
クロロフイリンの特徴的な500〜530nmの吸収帯
がほとんど消失し、赤色バンドは若干短波長部
へ、また、ソレーのバンド(Soret′s band)は長
波長部へ移動し、ε値は減少している。これらの
変化は本発明の錯化合物およびコバルチクロロフ
イリン錯化合物において、クロロフイリンと金属
コバルトとの錯結合を示すものと考えられる。 本発明により得られるチアミンコバルチクロロ
フイリン化合物の毒性は次のとおりである。
【表】
ストレス法および拘束コーチゾン法による実験
的胃潰瘍に対するチアミンコバルチクロロフイリ
ンの薬理学的作用を次に示す。 動物としてはウイスター系雄性ラツト(体重
200〜300g)を各群10匹とした。投与薬剤はすべ
て生理食塩液に溶解して用いた。投与量は1日当
り100mg/Kg体重とし、対照である生食群には生
理食塩液を1mlずつ投与した。ストレス法におけ
る急性潰瘍の予防試験においてはストレス負荷前
7日間連続経口投与した。また拘束コーチゾン法
における慢性潰瘍の治療試験では拘束の除去後7
日間連続経口投与した。ストレス法による実験的
潰瘍の生成は「Chem.Pharm.Bull.」第12巻第465
頁(1964)により、また拘束コーチゾン法による
実験的潰瘍の生成は「日本消化器病学会誌」第62
(12)巻第1533頁(1965)によつた。結果は次表
に示す。
的胃潰瘍に対するチアミンコバルチクロロフイリ
ンの薬理学的作用を次に示す。 動物としてはウイスター系雄性ラツト(体重
200〜300g)を各群10匹とした。投与薬剤はすべ
て生理食塩液に溶解して用いた。投与量は1日当
り100mg/Kg体重とし、対照である生食群には生
理食塩液を1mlずつ投与した。ストレス法におけ
る急性潰瘍の予防試験においてはストレス負荷前
7日間連続経口投与した。また拘束コーチゾン法
における慢性潰瘍の治療試験では拘束の除去後7
日間連続経口投与した。ストレス法による実験的
潰瘍の生成は「Chem.Pharm.Bull.」第12巻第465
頁(1964)により、また拘束コーチゾン法による
実験的潰瘍の生成は「日本消化器病学会誌」第62
(12)巻第1533頁(1965)によつた。結果は次表
に示す。
【表】
実施例 1
クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解したものに30%過酸化水素水0.75mlを
加え、そして得られる溶液を先に調製したクロロ
フイリン液に50℃で撹拌しつつ滴下する。さらに
50℃で1時間撹拌して反応を完結させる。反応混
合物から不溶物を去後、減圧濃縮乾固し、そし
て残渣を水洗および乾燥してコバルチクロロフイ
リン4.12gを得る(収率71.4%)。 コバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解し且つ苛性ソーダのメタノ
ール溶液でPH10.0に調整した後、ここに得られる
溶液をコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃窒素気流中で撹拌しつつ滴下する。さらに、
窒素気流中40℃で3時間撹拌する。反応混合物か
ら不溶物を去した後、減圧濃縮して粗チアミン
コバルチクロロフイリン6.16gを得る(収率
109.2%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン5.0gをベ
ンジルアルコール50mlに溶解し、各回50mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン645mgを得る(収率12.9%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、これに精製チ
アミンコバルチクロロフイリン600mgのメタノー
ル溶液を載せ、メタノールで展開溶出しそして分
画する。不純物区分を除去して得られた溶出液を
減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率63.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの通算収率は6.37%である。 実施例 2 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得られた溶液を先のクロロフイリ
ン液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下
する。さらに、空気流通下に50℃で3時間撹拌し
て反応させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.88gを得る(収率67.2%)。 コバルチクロロフイリン3.5gを250mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩2.63gをメ
タノール160mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンのメタノール溶液
に40℃で撹拌しつつ滴下する。滴下後さらに3時
間撹拌を継続する。不溶物を去した後、反応液
を減圧濃縮する。次いで残渣をエタノールに溶解
して不溶物を去し、そして液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.62gを得る
(収率93.7%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.5gをベ
ンジルアルコール45mlに溶解し、各回45mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン734mgを得る(収率16.3%)。 トヨパールHW−40Fおよびメタノールで3cm
×30cmのカラムを調製し、これに精製チアミンコ
バルチクロロフイリン700mgのメタノール溶液を
載せ、メタノールで展開溶出して分画する。不純
物区分を除去して得た分画を減圧濃縮してチアミ
ンコバルチクロロフイリン369mgを得る(収率
52.7%)。クロロフイリン(クロリンe6)からの
通算収率は5.41%である。 実施例 3 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをエタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩5.0gをエタノール
100mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン
液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下50℃で3時間撹拌して反応
を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.45gを得る(収率59.8%)。 コバルチクロロフイリン3.0gを210mlのエタノ
ールに溶解する。チアミン塩酸塩2.25gをエタノ
ール270mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を前記
のコバルチクロロフイリンエタノール溶液に50℃
で撹拌しつつ滴下する。その後さらに3時間撹拌
する。不溶物を去した後反応液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.41gを得る
(収率104.3%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.0gをベ
ンジルアルコール40mlに溶解し、各回40mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
所望の溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバル
チクロロフイリン432mgを得る(収率10.8%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、その頂部に精
製チアミンコバルチクロロフイリン400mgのメタ
ノール溶液を載せ、メタノールで展開溶出して分
画する。不純物区分を除去して得た溶出液を減圧
濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン326mg
を得る(収率81.5%)。クロロフイリン(クロリ
ンe6)からの収率は5.49%である。 実施例 4 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に塩化コバルト6水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン液
に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下に50℃で3時間撹拌して反
応を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧
濃縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバ
ルチクロロフイリン4.45gを得る(収率77.1%)。 このコバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメ
タノールに溶解する。チアミン硝酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃で撹拌しつつ滴下し、さらに40℃で3時間撹
拌する。不溶物を去した後、反応液を減圧濃縮
して粗チアミンコバルチクロロフイリン6.48gを
得る(収率114.9%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン6.0gをベ
ンジルアルコール60mlに溶解し、各回60mlの水で
2回洗浄し次いてこのベンジルアルコール溶液を
シリカゲルカラムに仕込み、その後アセトン/メ
タノール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除
去する。メタノール400mlで目的物区分を溶出し、
溶離液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン453mgを得る(収率7.55%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、このカラムの
頂部に精製チアミンコバルチクロロフイリン400
mgのメタノール溶液を載せ、メタノールで展開溶
出して分画する。不純物区分を除去して得た溶液
を減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率50.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの収率は3.36%である。
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解したものに30%過酸化水素水0.75mlを
加え、そして得られる溶液を先に調製したクロロ
フイリン液に50℃で撹拌しつつ滴下する。さらに
50℃で1時間撹拌して反応を完結させる。反応混
合物から不溶物を去後、減圧濃縮乾固し、そし
て残渣を水洗および乾燥してコバルチクロロフイ
リン4.12gを得る(収率71.4%)。 コバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解し且つ苛性ソーダのメタノ
ール溶液でPH10.0に調整した後、ここに得られる
溶液をコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃窒素気流中で撹拌しつつ滴下する。さらに、
窒素気流中40℃で3時間撹拌する。反応混合物か
ら不溶物を去した後、減圧濃縮して粗チアミン
コバルチクロロフイリン6.16gを得る(収率
109.2%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン5.0gをベ
ンジルアルコール50mlに溶解し、各回50mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン645mgを得る(収率12.9%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、これに精製チ
アミンコバルチクロロフイリン600mgのメタノー
ル溶液を載せ、メタノールで展開溶出しそして分
画する。不純物区分を除去して得られた溶出液を
減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率63.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの通算収率は6.37%である。 実施例 2 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得られた溶液を先のクロロフイリ
ン液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下
する。さらに、空気流通下に50℃で3時間撹拌し
て反応させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.88gを得る(収率67.2%)。 コバルチクロロフイリン3.5gを250mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩2.63gをメ
タノール160mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンのメタノール溶液
に40℃で撹拌しつつ滴下する。滴下後さらに3時
間撹拌を継続する。不溶物を去した後、反応液
を減圧濃縮する。次いで残渣をエタノールに溶解
して不溶物を去し、そして液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.62gを得る
(収率93.7%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.5gをベ
ンジルアルコール45mlに溶解し、各回45mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン734mgを得る(収率16.3%)。 トヨパールHW−40Fおよびメタノールで3cm
×30cmのカラムを調製し、これに精製チアミンコ
バルチクロロフイリン700mgのメタノール溶液を
載せ、メタノールで展開溶出して分画する。不純
物区分を除去して得た分画を減圧濃縮してチアミ
ンコバルチクロロフイリン369mgを得る(収率
52.7%)。クロロフイリン(クロリンe6)からの
通算収率は5.41%である。 実施例 3 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをエタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩5.0gをエタノール
100mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン
液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下50℃で3時間撹拌して反応
を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.45gを得る(収率59.8%)。 コバルチクロロフイリン3.0gを210mlのエタノ
ールに溶解する。チアミン塩酸塩2.25gをエタノ
ール270mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を前記
のコバルチクロロフイリンエタノール溶液に50℃
で撹拌しつつ滴下する。その後さらに3時間撹拌
する。不溶物を去した後反応液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.41gを得る
(収率104.3%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.0gをベ
ンジルアルコール40mlに溶解し、各回40mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
所望の溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバル
チクロロフイリン432mgを得る(収率10.8%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、その頂部に精
製チアミンコバルチクロロフイリン400mgのメタ
ノール溶液を載せ、メタノールで展開溶出して分
画する。不純物区分を除去して得た溶出液を減圧
濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン326mg
を得る(収率81.5%)。クロロフイリン(クロリ
ンe6)からの収率は5.49%である。 実施例 4 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に塩化コバルト6水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン液
に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下に50℃で3時間撹拌して反
応を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧
濃縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバ
ルチクロロフイリン4.45gを得る(収率77.1%)。 このコバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメ
タノールに溶解する。チアミン硝酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃で撹拌しつつ滴下し、さらに40℃で3時間撹
拌する。不溶物を去した後、反応液を減圧濃縮
して粗チアミンコバルチクロロフイリン6.48gを
得る(収率114.9%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン6.0gをベ
ンジルアルコール60mlに溶解し、各回60mlの水で
2回洗浄し次いてこのベンジルアルコール溶液を
シリカゲルカラムに仕込み、その後アセトン/メ
タノール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除
去する。メタノール400mlで目的物区分を溶出し、
溶離液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン453mgを得る(収率7.55%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、このカラムの
頂部に精製チアミンコバルチクロロフイリン400
mgのメタノール溶液を載せ、メタノールで展開溶
出して分画する。不純物区分を除去して得た溶液
を減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率50.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの収率は3.36%である。
添付図面において第1図、第2図および第3図
は本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯化
合物、中間体たるコバルチクロロフイリンおよび
原料たるクロロフイリンのそれぞれ赤外吸収スペ
クトル曲線であり、第4図は前記三者の可視部吸
収を示す曲線である。
は本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯化
合物、中間体たるコバルチクロロフイリンおよび
原料たるクロロフイリンのそれぞれ赤外吸収スペ
クトル曲線であり、第4図は前記三者の可視部吸
収を示す曲線である。
Claims (1)
- 1 クロロフイリン(クロリンe6)を水不含酢酸
溶液の状態において酸素の共存下に二コバルト塩
と反応させてコバルチクロロフイリン錯化合物を
形成させ、次いで得られる反応混合物から溶媒を
除去し、残渣として回収したコバルチクロロフイ
リン錯化合物をアルコールに溶解した溶液に予め
アルカリ性アルコール溶液としたチアミンを前記
コバルチクロロフイリン錯化合物1モル当り2モ
ルより少ない量で添加して非酸化性条件下で反応
せしめ、反応混合物からアルコールを可及的に蒸
留除去し、ほぼ固体状の残渣をベンジルアルコー
ルに溶解させ、得られる溶液を水で抽出して未反
応物質を除去し、残留するベンジルアルコール相
をそのままシリカゲルクロマトグラフイーおよび
ゲル過処理に付することを特徴とする、コバル
チクロロフイリン錯化合物1分子に対してチオー
ル型チアミン1分子が配位せしめられた新規なチ
アミンコバルチクロロフイリン錯化合物の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13799280A JPS5762281A (en) | 1980-10-01 | 1980-10-01 | Novel thiaminecobaltichlorophyllin complex compound and its preparation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13799280A JPS5762281A (en) | 1980-10-01 | 1980-10-01 | Novel thiaminecobaltichlorophyllin complex compound and its preparation |
Related Child Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5227382A Division JPS5841885A (ja) | 1982-04-01 | 1982-04-01 | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物 |
| JP5624088A Division JPS63264420A (ja) | 1988-03-11 | 1988-03-11 | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物含有抗潰瘍剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5762281A JPS5762281A (en) | 1982-04-15 |
| JPH036152B2 true JPH036152B2 (ja) | 1991-01-29 |
Family
ID=15211526
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13799280A Granted JPS5762281A (en) | 1980-10-01 | 1980-10-01 | Novel thiaminecobaltichlorophyllin complex compound and its preparation |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5762281A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS502005A (ja) * | 1973-05-08 | 1975-01-10 | ||
| JPS5128687A (ja) * | 1974-09-01 | 1976-03-11 | Matsushita Electric Works Ltd | Tanshisochi |
-
1980
- 1980-10-01 JP JP13799280A patent/JPS5762281A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5762281A (en) | 1982-04-15 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR880000091B1 (ko) | 오메프라졸 중간체의 제조방법 | |
| EP3797795A1 (en) | Preparation process of antibody drug conjugate intermediate | |
| AU2009208156B2 (en) | Novel crystal form of 5-hydroxy-1- methylhydantoin | |
| Heitz et al. | An unsymmetrical gold (III)-Zinc (II) oblique bis-porphyrin | |
| FI91638B (fi) | Menetelmä tetrasyklisten masennuslääkkeiden valmistamiseksi | |
| WO2000078729A1 (en) | Crystalline forms of lansoprazole | |
| JPH036152B2 (ja) | ||
| WO2004045546A2 (en) | Water-soluble mesoporphyrin compounds and methods of preparation | |
| US5686627A (en) | Sodium enalapril complex and the use thereof to make sodium enalapril | |
| CZ598A3 (cs) | Způsob přípravy 6,9-bis[(2-aminoethyl)amino]benzo[g]isochinolin-5,10-diodimaleátu | |
| JPH02247151A (ja) | シクロペンテノン誘導体の製法 | |
| JPH038356B2 (ja) | ||
| CA1261828A (en) | Process for preparing substituted anthra (1,9- cd)pyrazol-6(2h)-ones | |
| JPH036153B2 (ja) | ||
| JPS63264420A (ja) | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物含有抗潰瘍剤 | |
| US20060293335A1 (en) | Riboflavin derivative and its manufacture and uses | |
| CN112724140A (zh) | 一种利格列汀新的制备工艺 | |
| JP2001502682A (ja) | N―[2―(ジメチルアミノ)エチル]アクリジン―4―カルボキサミドの調製方法 | |
| AU594686B2 (en) | Process for the preparation of 2-halonicergoline derivatives and their acid addition salts and new 2-halonicergolines | |
| CN113264873A (zh) | 一种依托考昔的纯化及制备方法 | |
| JPS5913780A (ja) | フルオロウラシル誘導体および抗腫瘍剤 | |
| EP0298890A2 (en) | New 2-(P-isobutylphenyl)-propionic acid ester and process for the preparation thereof | |
| CN116102530A (zh) | 氰基取代二苯并呫吨化合物及其应用 | |
| EP0623623A1 (en) | 2-aminoethanesulfonic acid/zinc complex | |
| KR20230172013A (ko) | 트리엔틴 테트라하이드로클로라이드 및 이의 제조 방법 및 이의 조성물 |