JPH038356B2 - - Google Patents
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- JPH038356B2 JPH038356B2 JP57052273A JP5227382A JPH038356B2 JP H038356 B2 JPH038356 B2 JP H038356B2 JP 57052273 A JP57052273 A JP 57052273A JP 5227382 A JP5227382 A JP 5227382A JP H038356 B2 JPH038356 B2 JP H038356B2
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Description
本発明は、コバルチクロロフイリン錯化合物1
分子にチオール型チアミン1分子を配位させた新
規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物に
関する。 本発明によつて得られるチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物は、医薬として有用な物質で
あり例えば消化管系潰瘍において医薬効果を有す
る他に多くの生理的作用が期待できる。 従来チアミンコバルチクロロフイリン系錯化合
物については特公昭50−2005号および特公昭51−
28687号各公報に記載された技術が知られている。
すなわち特公昭50−2005号公報においてはクロロ
フイリンの食塩飽和酢酸水溶液にコバルト塩また
は鉄塩を投入してそしてPH調整(PH5〜7)によ
りクロロフイリンコバルト錯化合物を析出させ次
いでチアミンのアルカリ性溶液を加えて再度PHを
4〜6に調整して生成物を得ている。 また特公昭51−28687号公報の方法はチアミン
添加時のPHを一層アルカリ性側として反応を行う
ことを骨子としているものである。しかしながら
いずれにしてもコバルチクロロフイリン錯化合物
に対して1当量のチアミンが配位したすなわち1
分子のチオール型チアミンを1配位子としたチア
ミンコバルチクロロフイリン錯化合物はこれまで
確認されておらず、またそれを選択的に製造する
方法も知られていない。 従つて、本発明によれば、コバルチクロロフイ
リン錯化合物1分子にチオール型チアミン1分子
が配位した新規なチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物を提供するものである。本発明のチア
ミンコバルチクロロフイリン錯化合物は次の工程
によつて製造される。第1工程としては水不含酢
酸溶液好ましくはアルコール性例えばメタノール
性酢酸溶液としたクロロフイリンに酸素の存在下
に酢酸コバルト塩のような二価コバルト塩を作用
させて錯化することによりコバルチクロロフイリ
ン錯化合物とし、このものを真空減圧下に溶媒を
除去して高純度の結晶コバルチクロロフイリン錯
化合物をうる。第2工程としては第1工程で得ら
れた高純度コバルチクロロフイリン錯化合物をメ
タノールに溶解し、あらかじめアルカリ性メタノ
ール溶液としたチアミン混合反応させてチアミン
コバルチクロロフイリン錯化合物を形成させそし
て反応混合物からメタノールを可及的に除去す
る。最後に精製工程として上記のようにして得た
粗チアミンコバルチクロロフイリン錯化合物をベ
ンジルアルコール/水系による液−液抽出(未反
応のチアミンおよびそれから由来した分解物の除
去)そしてシリカゲルクロマトグラフイおよびゲ
ル過クロマトグラフイ(クロロフイリンおよび
反応中に生成した副生成物の除去)に付する。ま
た他の手段としては粗チアミンコバルチクロロフ
イリン錯化合物を例えば含水アルコールに溶解
し、疎水性多孔性ポリマーのカラムクロマトグラ
フイーおよびゲル過クロマトグラフイに付する
方法がある。 以下に本発明を更に具体的に説明する。本発明
において原料として使用されるクロロフイリンは
植物葉緑体由来のものであり、例えば桑葉、アル
フアルフア、チモシーグラス葉などの高等植物
葉、クロレラ、セネデスムスなどの藻類、あるい
はまた植物葉緑体の高濃縮粒である蚕糞などから
溶剤抽出、鹸化および酸性化、そして溶剤分別抽
出、分別晶析およびクロマトグラフ分離などの精
製操作により得ることができる。このものは主と
してクロリンe6からなるがクロリンp6、パープリ
ン7などの一部混入することは差支えない。 原料のクロロフイリンを酢酸溶液の状態となす
にあたつてアルコールを共存せしめるのが好まし
く、メタノール、エタノール、イソプロパノール
などが利用できるが好ましくはメタノールであ
る。この場合酢酸含量は5〜80%好ましくは10〜
30%である。二価コバルト塩としては塩化コバル
ト、硫酸コバルト、酢酸コバルトなどが利用でき
るが酢酸コバルトが好ましい。この二価コバルト
塩は例えばメタノール溶液として反応に供され
る。反応温度は常温から50〜60℃までの範囲であ
り望ましくは40〜50℃である。この際水の存在は
できるだけ避けるのが生成物の品質および収率の
点で肝要である。 本発明においては前記の反応を酸素の存在下に
行うものである。発明者は種々検討の結果、過酸
化水素の添加は不安定なクロリン環に対する影響
を最小限にとどめその結果高純度の生成物を得ら
れることを発見した。すなわち反応系に導入すべ
きコバルト塩の溶液に予め過酸化水素を添加する
ことにより通常数時間を必要とする反応は1時間
以内に完了することができる。反応を空気または
酸素を吹込みつつ実施することも可能である。反
応完了後真空濃縮により溶媒を除去するかあるい
は反応液に反応生成物が不溶化する溶媒を添加し
て生成する沈殿物を別することにより高純度コ
バルチクロロフイリン錯化合物が得られた。前記
反応生成物が不溶化する溶媒としては例えば水、
エーテル、イソプロピルエーテル、クロロホルム
が挙げられる。また他の方法としてアルカリを加
えてPH調整をして沈殿晶析せしめることもできる
がこれは工業的に問題のみならず品質上にも影響
を与えるのでさほど好ましくない。本発明者等の
前記知見によれば生成したコバルチクロロフイリ
ン錯化合物はアルコール酢酸混合溶媒ではある程
度加熱しても安定であり、高純度コバルチクロロ
フイリン錯化合物を反応液から直接に減圧濃縮に
より回収しうることは意想外であつた。 このようにして得られたコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は高純度でありそのまま次の工程に提
供できる。コバルチクロロフイリン錯化合物とチ
アミン(ビタミンB1)の塩酸塩、硝酸塩もしく
は遊離塩基のメタノール溶液をPH7〜11に調整し
原料のチアミンをチオール型として混合反応させ
る。コバルチクロロフイリン錯化合物1モル当り
2モルより少ない量のチアミンを使用すべきであ
る。実質上等モル量を使用するのが好ましい。こ
の際PHの調整には必要によりアンモニア緩衝液を
利用することができる。反応は酸素を遮断しつつ
好ましくは遮光条件下で室温〜50℃において実施
するのが望ましい。反応液を減圧濃縮すると粗チ
アミンコバルチクロロフイリン錯化合物が得られ
る。精製のためにはこれをベンジルアルコールに
溶解しそして水で洗浄して未反応のチアミンおよ
びそれから由来した分解物を水層に移行させる。 この過程で目的物たるチアミンコバルチクロロ
フイリン錯化合物は損失することがなくまた安定
にベンジルアルコール相に留まる。このベンジル
アルコール相をシリカゲルのカラムを通過させて
クロマトグラフ分別を行なう。この際ベンジルア
ルコールを濃縮することは必要ない。メタノー
ル、エタノール、クロロホルム、アセトンなどの
単独溶媒または混合溶媒を展開剤として利用でき
るが、工業的にはメタノールが望ましい。ベンジ
ルアルコールが溶出した後に所定のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物が溶出される。その
際可視部吸収スペクトル吸光比および薄層クロマ
トグラフによつて所定生成物の前後に流出する不
純物および分解物を排除することができる。また
このシリカゲルカラムクロマトグラフイによつて
次に行う最終精製操作たるゲル過カラムクロマ
トグラフイにおけるゲル担体の汚染もなくするこ
とができる。 また他の精製法としては粗チアミンコバルチク
ロロフイリン錯化合物を30〜70%含水アルコール
に溶解してPH3〜7、好ましくはPH4〜6に調整
し、疎水性多孔質ポリマーのカラムクロマトグラ
フ分別を行うこともできる。前記多孔質ポリマー
としては樹脂の単位表面積が大きい程好適である
が、通常100m2/g以上好ましくは400m2/g以上
のものである。多孔性合成樹脂の孔径は通常5.0
Å以上が好適であり、且つ平均孔径が大きいほど
好ましい結果が得られる。これらの多孔質ポリマ
ーとしては例えばスチレン−ジビニルベンゼン共
重合体〔アンバーライトXAD−2(ローム・アン
ド・ハース社製)、ダイヤイオンHP(三菱化成工
業株式会社製)〕が挙げられる。 前記のように精製されたチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物区分をゲル過クロマトカラ
ムを通すことによつて一定の品質のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物をうる。ゲル過ク
ロマトグラフ担体としては例えばセフアデツクス
LH−20などのデキストランゲルまたはトヨパー
ルHW−40などの合成ゲル過剤が望ましい。展
開溶媒としてはメタノール、エタノール、アセト
ンなどが適当であるが望ましくはメタノールであ
る。チアミンコバルチクロロフイリン錯化合物分
画区分の確認は可視部吸収スペクトルおよび薄層
クロマトグラフによつて行う。 このようにして得られたチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物区分から濃縮乾固、噴霧乾燥
などにより黒緑色光沢性微粉末状のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物が得られる。このも
のは極めて純度が高く、このまま医薬品原料とし
て提供できるものである。 このようにして得たチアミンコバルチクロロフ
イリン錯化合物は次の推定構造式を有する。 C46H55CoN8O10S(分子量971.08)としての元素
分析結果は下記のとおりであり、この実測値はク
ロロフイリン(クロリンe6)1分子に対してコバ
ルト1原子およびビタミンB1(チオール型チアミ
ン)1分子が結合したものとする理論値とよく一
致する。 C(%) H(%) N(%) O(%) 理論値: 56.89 5.72 11.54 16.48 実測値: 57.63 5.33 11.76 17.07 S(%) Co(%) 3.30 6.07 3.23 5.99 ここに得られたチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は更に次のような物理学的性状を有す
る。 1 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物は、弱い特異性をもつ暗緑色の不定形な
いし光沢のある微塊である。このものはメタノ
ール、エタノールにきわめて溶けやすく、水に
は溶けにくく、エーテル、クロロホルム、ベン
ゼン、酢酸エチルにほとんど溶けない。 2 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物約100mgを精密に秤量し、メタノールを
加えて溶解し、正確に50mlとする。その液1ml
をとり、メタノールを加えて正確に50mlとす
る。さらに、この液2mlをとり、メタノール3
mlを加えて試料液とする。試料液をメタノール
を対照液として日本薬局方一般試験法「吸光度
測定法」により可視部吸収スペクトルを測定す
ると波長428〜432nmおよび640〜667nmに極大
吸収を有し、吸収の強さは428〜432nm>640〜
667nmの順である。 3 赤外線吸収スペクトルによる分析 本発明によるチアミンコバルチクロロフイリン
化合物、コバルチクロロフイリン(コバルチクロ
リンe6)、およびクロロフイリン(クロリンe6)
について赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を
測定した。その赤外スペクトルはそれぞれ第1,
2および3図のとおりであつた。原料クロロフイ
リンのNHおよび水に由来する3400cm-1に吸収
(第3図)が、コバルチクロロフイリン錯化合物
では3430cm-1に移行し、それと同時にコバルチク
ロロフイリン錯化合物(第2図)及びチアミンコ
バルチクロロフイリンではコバルチ錯化に由来す
る1080cm-1(ν Co−N)の吸収が生ずる(第1
図)。このことからチアミンコバルチクロロフイ
リン及びコバルチクロロフイリン錯化合物中のコ
バルト金属は、原料クロロフイリンのピロール核
のN原子4個と錯結合していることが推測され
る。また、本発明の錯化合物の1625cm-1(NH)
および1040cm-1(C−O)のチアミン(ビタミン
B1)に由来すると考えられる吸収(前者はチア
ミンの第1アミンに由来、後者はチアミンの−
C2H4OHに由来)は、コバルチクロロフイリンな
らびにクロロフイリンには存在しなかつたもので
ある。 以上の結果から、本発明の錯化合物中のコバル
トはクロロフイリンのピロール核のN原子4個と
配位結合しており、そして本発明の錯化合物中に
はチアミンが結合していると推定された。 4 可視部吸収スペクトルによる分析 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン化合
物、その前駆体であるコバルチクロロフイリン錯
化合物、および原料であるクロロフイリンの三者
について、メタノール溶媒、層長10mmで340〜
700nmの可視吸光測定を行なつた。可視部吸収ス
ペクトルを第4図に、そして結果のまとめを次表
に示した。
分子にチオール型チアミン1分子を配位させた新
規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物に
関する。 本発明によつて得られるチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物は、医薬として有用な物質で
あり例えば消化管系潰瘍において医薬効果を有す
る他に多くの生理的作用が期待できる。 従来チアミンコバルチクロロフイリン系錯化合
物については特公昭50−2005号および特公昭51−
28687号各公報に記載された技術が知られている。
すなわち特公昭50−2005号公報においてはクロロ
フイリンの食塩飽和酢酸水溶液にコバルト塩また
は鉄塩を投入してそしてPH調整(PH5〜7)によ
りクロロフイリンコバルト錯化合物を析出させ次
いでチアミンのアルカリ性溶液を加えて再度PHを
4〜6に調整して生成物を得ている。 また特公昭51−28687号公報の方法はチアミン
添加時のPHを一層アルカリ性側として反応を行う
ことを骨子としているものである。しかしながら
いずれにしてもコバルチクロロフイリン錯化合物
に対して1当量のチアミンが配位したすなわち1
分子のチオール型チアミンを1配位子としたチア
ミンコバルチクロロフイリン錯化合物はこれまで
確認されておらず、またそれを選択的に製造する
方法も知られていない。 従つて、本発明によれば、コバルチクロロフイ
リン錯化合物1分子にチオール型チアミン1分子
が配位した新規なチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物を提供するものである。本発明のチア
ミンコバルチクロロフイリン錯化合物は次の工程
によつて製造される。第1工程としては水不含酢
酸溶液好ましくはアルコール性例えばメタノール
性酢酸溶液としたクロロフイリンに酸素の存在下
に酢酸コバルト塩のような二価コバルト塩を作用
させて錯化することによりコバルチクロロフイリ
ン錯化合物とし、このものを真空減圧下に溶媒を
除去して高純度の結晶コバルチクロロフイリン錯
化合物をうる。第2工程としては第1工程で得ら
れた高純度コバルチクロロフイリン錯化合物をメ
タノールに溶解し、あらかじめアルカリ性メタノ
ール溶液としたチアミン混合反応させてチアミン
コバルチクロロフイリン錯化合物を形成させそし
て反応混合物からメタノールを可及的に除去す
る。最後に精製工程として上記のようにして得た
粗チアミンコバルチクロロフイリン錯化合物をベ
ンジルアルコール/水系による液−液抽出(未反
応のチアミンおよびそれから由来した分解物の除
去)そしてシリカゲルクロマトグラフイおよびゲ
ル過クロマトグラフイ(クロロフイリンおよび
反応中に生成した副生成物の除去)に付する。ま
た他の手段としては粗チアミンコバルチクロロフ
イリン錯化合物を例えば含水アルコールに溶解
し、疎水性多孔性ポリマーのカラムクロマトグラ
フイーおよびゲル過クロマトグラフイに付する
方法がある。 以下に本発明を更に具体的に説明する。本発明
において原料として使用されるクロロフイリンは
植物葉緑体由来のものであり、例えば桑葉、アル
フアルフア、チモシーグラス葉などの高等植物
葉、クロレラ、セネデスムスなどの藻類、あるい
はまた植物葉緑体の高濃縮粒である蚕糞などから
溶剤抽出、鹸化および酸性化、そして溶剤分別抽
出、分別晶析およびクロマトグラフ分離などの精
製操作により得ることができる。このものは主と
してクロリンe6からなるがクロリンp6、パープリ
ン7などの一部混入することは差支えない。 原料のクロロフイリンを酢酸溶液の状態となす
にあたつてアルコールを共存せしめるのが好まし
く、メタノール、エタノール、イソプロパノール
などが利用できるが好ましくはメタノールであ
る。この場合酢酸含量は5〜80%好ましくは10〜
30%である。二価コバルト塩としては塩化コバル
ト、硫酸コバルト、酢酸コバルトなどが利用でき
るが酢酸コバルトが好ましい。この二価コバルト
塩は例えばメタノール溶液として反応に供され
る。反応温度は常温から50〜60℃までの範囲であ
り望ましくは40〜50℃である。この際水の存在は
できるだけ避けるのが生成物の品質および収率の
点で肝要である。 本発明においては前記の反応を酸素の存在下に
行うものである。発明者は種々検討の結果、過酸
化水素の添加は不安定なクロリン環に対する影響
を最小限にとどめその結果高純度の生成物を得ら
れることを発見した。すなわち反応系に導入すべ
きコバルト塩の溶液に予め過酸化水素を添加する
ことにより通常数時間を必要とする反応は1時間
以内に完了することができる。反応を空気または
酸素を吹込みつつ実施することも可能である。反
応完了後真空濃縮により溶媒を除去するかあるい
は反応液に反応生成物が不溶化する溶媒を添加し
て生成する沈殿物を別することにより高純度コ
バルチクロロフイリン錯化合物が得られた。前記
反応生成物が不溶化する溶媒としては例えば水、
エーテル、イソプロピルエーテル、クロロホルム
が挙げられる。また他の方法としてアルカリを加
えてPH調整をして沈殿晶析せしめることもできる
がこれは工業的に問題のみならず品質上にも影響
を与えるのでさほど好ましくない。本発明者等の
前記知見によれば生成したコバルチクロロフイリ
ン錯化合物はアルコール酢酸混合溶媒ではある程
度加熱しても安定であり、高純度コバルチクロロ
フイリン錯化合物を反応液から直接に減圧濃縮に
より回収しうることは意想外であつた。 このようにして得られたコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は高純度でありそのまま次の工程に提
供できる。コバルチクロロフイリン錯化合物とチ
アミン(ビタミンB1)の塩酸塩、硝酸塩もしく
は遊離塩基のメタノール溶液をPH7〜11に調整し
原料のチアミンをチオール型として混合反応させ
る。コバルチクロロフイリン錯化合物1モル当り
2モルより少ない量のチアミンを使用すべきであ
る。実質上等モル量を使用するのが好ましい。こ
の際PHの調整には必要によりアンモニア緩衝液を
利用することができる。反応は酸素を遮断しつつ
好ましくは遮光条件下で室温〜50℃において実施
するのが望ましい。反応液を減圧濃縮すると粗チ
アミンコバルチクロロフイリン錯化合物が得られ
る。精製のためにはこれをベンジルアルコールに
溶解しそして水で洗浄して未反応のチアミンおよ
びそれから由来した分解物を水層に移行させる。 この過程で目的物たるチアミンコバルチクロロ
フイリン錯化合物は損失することがなくまた安定
にベンジルアルコール相に留まる。このベンジル
アルコール相をシリカゲルのカラムを通過させて
クロマトグラフ分別を行なう。この際ベンジルア
ルコールを濃縮することは必要ない。メタノー
ル、エタノール、クロロホルム、アセトンなどの
単独溶媒または混合溶媒を展開剤として利用でき
るが、工業的にはメタノールが望ましい。ベンジ
ルアルコールが溶出した後に所定のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物が溶出される。その
際可視部吸収スペクトル吸光比および薄層クロマ
トグラフによつて所定生成物の前後に流出する不
純物および分解物を排除することができる。また
このシリカゲルカラムクロマトグラフイによつて
次に行う最終精製操作たるゲル過カラムクロマ
トグラフイにおけるゲル担体の汚染もなくするこ
とができる。 また他の精製法としては粗チアミンコバルチク
ロロフイリン錯化合物を30〜70%含水アルコール
に溶解してPH3〜7、好ましくはPH4〜6に調整
し、疎水性多孔質ポリマーのカラムクロマトグラ
フ分別を行うこともできる。前記多孔質ポリマー
としては樹脂の単位表面積が大きい程好適である
が、通常100m2/g以上好ましくは400m2/g以上
のものである。多孔性合成樹脂の孔径は通常5.0
Å以上が好適であり、且つ平均孔径が大きいほど
好ましい結果が得られる。これらの多孔質ポリマ
ーとしては例えばスチレン−ジビニルベンゼン共
重合体〔アンバーライトXAD−2(ローム・アン
ド・ハース社製)、ダイヤイオンHP(三菱化成工
業株式会社製)〕が挙げられる。 前記のように精製されたチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物区分をゲル過クロマトカラ
ムを通すことによつて一定の品質のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物をうる。ゲル過ク
ロマトグラフ担体としては例えばセフアデツクス
LH−20などのデキストランゲルまたはトヨパー
ルHW−40などの合成ゲル過剤が望ましい。展
開溶媒としてはメタノール、エタノール、アセト
ンなどが適当であるが望ましくはメタノールであ
る。チアミンコバルチクロロフイリン錯化合物分
画区分の確認は可視部吸収スペクトルおよび薄層
クロマトグラフによつて行う。 このようにして得られたチアミンコバルチクロ
ロフイリン錯化合物区分から濃縮乾固、噴霧乾燥
などにより黒緑色光沢性微粉末状のチアミンコバ
ルチクロロフイリン錯化合物が得られる。このも
のは極めて純度が高く、このまま医薬品原料とし
て提供できるものである。 このようにして得たチアミンコバルチクロロフ
イリン錯化合物は次の推定構造式を有する。 C46H55CoN8O10S(分子量971.08)としての元素
分析結果は下記のとおりであり、この実測値はク
ロロフイリン(クロリンe6)1分子に対してコバ
ルト1原子およびビタミンB1(チオール型チアミ
ン)1分子が結合したものとする理論値とよく一
致する。 C(%) H(%) N(%) O(%) 理論値: 56.89 5.72 11.54 16.48 実測値: 57.63 5.33 11.76 17.07 S(%) Co(%) 3.30 6.07 3.23 5.99 ここに得られたチアミンコバルチクロロフイリ
ン錯化合物は更に次のような物理学的性状を有す
る。 1 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物は、弱い特異性をもつ暗緑色の不定形な
いし光沢のある微塊である。このものはメタノ
ール、エタノールにきわめて溶けやすく、水に
は溶けにくく、エーテル、クロロホルム、ベン
ゼン、酢酸エチルにほとんど溶けない。 2 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯
化合物約100mgを精密に秤量し、メタノールを
加えて溶解し、正確に50mlとする。その液1ml
をとり、メタノールを加えて正確に50mlとす
る。さらに、この液2mlをとり、メタノール3
mlを加えて試料液とする。試料液をメタノール
を対照液として日本薬局方一般試験法「吸光度
測定法」により可視部吸収スペクトルを測定す
ると波長428〜432nmおよび640〜667nmに極大
吸収を有し、吸収の強さは428〜432nm>640〜
667nmの順である。 3 赤外線吸収スペクトルによる分析 本発明によるチアミンコバルチクロロフイリン
化合物、コバルチクロロフイリン(コバルチクロ
リンe6)、およびクロロフイリン(クロリンe6)
について赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を
測定した。その赤外スペクトルはそれぞれ第1,
2および3図のとおりであつた。原料クロロフイ
リンのNHおよび水に由来する3400cm-1に吸収
(第3図)が、コバルチクロロフイリン錯化合物
では3430cm-1に移行し、それと同時にコバルチク
ロロフイリン錯化合物(第2図)及びチアミンコ
バルチクロロフイリンではコバルチ錯化に由来す
る1080cm-1(ν Co−N)の吸収が生ずる(第1
図)。このことからチアミンコバルチクロロフイ
リン及びコバルチクロロフイリン錯化合物中のコ
バルト金属は、原料クロロフイリンのピロール核
のN原子4個と錯結合していることが推測され
る。また、本発明の錯化合物の1625cm-1(NH)
および1040cm-1(C−O)のチアミン(ビタミン
B1)に由来すると考えられる吸収(前者はチア
ミンの第1アミンに由来、後者はチアミンの−
C2H4OHに由来)は、コバルチクロロフイリンな
らびにクロロフイリンには存在しなかつたもので
ある。 以上の結果から、本発明の錯化合物中のコバル
トはクロロフイリンのピロール核のN原子4個と
配位結合しており、そして本発明の錯化合物中に
はチアミンが結合していると推定された。 4 可視部吸収スペクトルによる分析 本発明のチアミンコバルチクロロフイリン化合
物、その前駆体であるコバルチクロロフイリン錯
化合物、および原料であるクロロフイリンの三者
について、メタノール溶媒、層長10mmで340〜
700nmの可視吸光測定を行なつた。可視部吸収ス
ペクトルを第4図に、そして結果のまとめを次表
に示した。
【表】
本発明の錯化合物ならびにコバルチクロロフイ
リン錯化合物の可視部吸収スペクトルにおいては
クロロフイリンの特徴的な500〜530nmの吸収帯
がほとんど消失し、赤色バンドは若干短波長部
へ、また、ソレーのバンド(Soret′s band)は長
波長部へ移動し、ε値は減少している。これらの
変化は本発明の錯化合物およびコバルチクロロフ
イリン錯化合物において、クロロフイリンと金属
コバルトとの錯結合を示すものと考えられる。 本発明により得られるチアミンコバルチクロロ
フイリン化合物の毒性は次のとおりである。
リン錯化合物の可視部吸収スペクトルにおいては
クロロフイリンの特徴的な500〜530nmの吸収帯
がほとんど消失し、赤色バンドは若干短波長部
へ、また、ソレーのバンド(Soret′s band)は長
波長部へ移動し、ε値は減少している。これらの
変化は本発明の錯化合物およびコバルチクロロフ
イリン錯化合物において、クロロフイリンと金属
コバルトとの錯結合を示すものと考えられる。 本発明により得られるチアミンコバルチクロロ
フイリン化合物の毒性は次のとおりである。
【表】
ストレス法および拘束コーチゾン法により実験
的胃潰瘍に対するチアミンコバルチクロロフイリ
ンの薬理学的作用を次に示す。 動物としてはウイスター系雄性ラツト(体重
200〜300g)を各群10匹とした。投与薬剤はすべ
て生理食塩液に溶解して用いた。投与量は1日当
り100mg/Kg体重とし、対照である生食群には生
理食塩液を1mlずつ投与した。ストレス法におけ
る急性潰瘍の予防試験においてはストレス負荷前
7日間連続経口投与した。また拘束コーチゾン法
における慢性潰瘍の治療試験では拘束の除去後7
日間連続経口投与した。ストレス法による実験的
潰瘍の生成は「Chem.Pharm.Bull.」第12巻465頁
(1964)により、また拘束コーチゾン法による実
験的潰瘍の生成は「日本消化器病学会誌」第62(12)
巻第1533頁(1965)によつた。結果は次表に示
す。
的胃潰瘍に対するチアミンコバルチクロロフイリ
ンの薬理学的作用を次に示す。 動物としてはウイスター系雄性ラツト(体重
200〜300g)を各群10匹とした。投与薬剤はすべ
て生理食塩液に溶解して用いた。投与量は1日当
り100mg/Kg体重とし、対照である生食群には生
理食塩液を1mlずつ投与した。ストレス法におけ
る急性潰瘍の予防試験においてはストレス負荷前
7日間連続経口投与した。また拘束コーチゾン法
における慢性潰瘍の治療試験では拘束の除去後7
日間連続経口投与した。ストレス法による実験的
潰瘍の生成は「Chem.Pharm.Bull.」第12巻465頁
(1964)により、また拘束コーチゾン法による実
験的潰瘍の生成は「日本消化器病学会誌」第62(12)
巻第1533頁(1965)によつた。結果は次表に示
す。
【表】
【表】
実施例 1
クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解したものに30%過酸化水素水0.75mlを
加え、そして得られる溶液を先に調製したクロロ
フイリン液に50℃で撹拌しつつ滴下する。さらに
50℃で1時間撹拌して反応を完結させる。反応混
合物から不溶物を去後、減圧濃縮乾固し、そし
て残渣を水洗および乾燥してコバルチクロロフイ
リン4.12gを得る(収率71.4%)。 コバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解し且つ苛性ソーダのメタノ
ール溶液でPH10.0に調整した後、ここに得られる
溶液をコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃窒素気流中で撹拌しつつ滴下する。さらに、
窒素気流中40℃で3時間撹拌する。反応混合物か
ら不溶物を去した後、減圧濃縮して粗チアミン
コバルチクロロフイリン6.16gを得る(収率
109.2%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン5.0gをベ
ンジルアルコール50mlに溶解し、各回50mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン645mgを得る(収率12.9%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、これに精製チ
アミンコバルチクロロフイリン600mgのメタノー
ル溶液を載せ、メタノールで展開溶出しそして分
画する。不純物区分を除去して得られた溶出液を
減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率63.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの通算収率は6.37%である。 実施例 2 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得られた溶液を先のクロロフイリ
ン液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下
する。さらに、空気流通下に50℃で3時間撹拌し
て反応させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.88gを得る(収率67.2%)。 コバルチクロロフイリン3.5gを250mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩2.63gをメ
タノール160mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンのメタノール溶液
に40℃で撹拌しつつ滴下する。滴下後さらに3時
間撹拌を継続する。不溶物を去した後、反応液
を減圧濃縮する。次いで残渣をエタノールに溶解
して不溶物を去し、そして液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.62gを得る
(収率93.7%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.5gをベ
ンジルアルコール45mlに溶解し、各回45mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン734mgを得る(収率16.3%)。 トヨパールHW−40Fおよびメタノールで3cm
×30cmのカラムを調製し、これに精製チアミンコ
バルチクロロフイリン700mgのメタノール溶液を
載せ、メタノールで展開溶出して分画する。不純
物区分を除去して得た分画を減圧濃縮してチアミ
ンコバルチクロロフイリン369mgを得る(収率
52.7%)。クロロフイリン(クロリンe6)からの
通算収率5.41%である。 実施例 3 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをエタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩5.0gをエタノール
100mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン
液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下50℃で3時間撹拌して反応
を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.45gを得る(収率59.8%)。 コバルチクロロフイリン3.0gを210mlのエタノ
ールに溶解する。チアミン塩酸塩2.25gをエタノ
ール270mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を前記
のコバルチクロロフイリンエタノール溶液に50℃
で撹拌しつつ滴下する。その後さらに3時間撹拌
する。不溶物を去した後反応液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.41gを得る
(収率104.3%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.0gをベ
ンジルアルコール40mlに溶解し、各回40mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
所望の溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバル
チクロロフイリン432mgを得る(収率10.8%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ル3cm×30cmのカラムを調製し、その頂部に精製
チアミンコバルチクロロフイリン400mgのメタノ
ール溶液を載せ、メタノールで展開溶出して分画
する。不純物区分を除去して得た溶出液を減圧濃
縮してチアミンコバルチクロロフイリン326mgを
得る(収率81.5%)。クロロフイリン(クロリン
e6)からの収率は5.49%である。 実施例 4 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に塩化コバルト6水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン液
に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下に50℃で3時間撹拌して反
応を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧
濃縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバ
ルチクロロフイリン4.45gを得る(収率77.1%)。 このコバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメ
タノールに溶解する。チアミン硝酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃で撹拌しつつ滴下し、さらに40℃で3時間撹
拌する。不溶物を去した後、反応液を減圧濃縮
して粗チアミンコバルチクロロフイリン6.48gを
得る(収率114.9%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン6.0gをベ
ンジルアルコール60mlに溶解し、各回60mlの水で
2回洗浄し次いでこのベンジルアルコール溶液を
シリカゲルカラムに仕込み、その後アセトン/メ
タノール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除
去する。メタノール400mlで目的物区分を溶出し、
溶離液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン453mgを得る(収率7.55%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、このカラムの
頂部に精製チアミンコバルチクロロフイリン400
mgのメタノール溶液を載せ、メタノールで展開溶
出して分画する。不純物区分を除去して得た溶液
を減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率50.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの収率は3.36%である。 実施例 5 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解した溶液にさらに30%過酸化水素水
0.75mlを加え、得られる溶液を先に調製したクロ
ロフイリン溶液に50℃で撹拌しつつ滴下する。さ
らに同温度で1時間撹拌した後撹拌を続けながら
室温まで冷却する。反応溶液から不溶物を別し
た後減圧下に溶剤を留去し得られた乾固物を約
100mlの水に懸濁させ、グラスフイルターで過
し、グラスフイルター上で同量の水を流して洗浄
する。次いで残渣を乾燥してコバルチクロロフイ
リン4.26g(収率73.7%)を得た。 このコバルチクロロフイリンを300mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩3.20gをメ
タノール190mlに溶解しさらに約5%の水酸化ナ
トリウムを含有するメタノール溶液でPH10.5に調
整する。この溶液を先のコバルチクロロフイリン
のメタノール溶液に40℃において撹拌しつつ滴下
する。滴下後さらに3時間撹拌を継続する。反応
中に生じた不溶物を別しそして液を減圧下で
濃縮乾固して粗チアミンコバルチクロロフイリン
5.15g(収率63.3%)を得た。 次にあらかじめ40%メタノールにダイヤイオン
HP−20 60mlを懸濁させカラムに充填し、疎水
性多孔質ポリマーのカラムを調製する。 前記の粗チアミンコバルチクロロフイリンを40
%メタノール約100mlに溶解し、約5%の水酸化
ナトリウムを含有するメタノール溶液でPH5.0に
調整した後、生じた沈殿を過により除去する。
この液を前記した疎水性多孔質ポリマーダイヤ
イオンHP−20〔三菱化成工業(株)社製〕を充填し
たカラム(直径2.5cm、ポリマー部の長さ15cm)
に50ml/時で通過させる。次いで約300mlの40%
メタノールを50ml/時で通過させる。さらに約
200mlの純メタノールを100ml/時でカラムを通過
させ、緑色を呈する溶出区分(約100ml)を分取
する。分取した溶出液を減圧下にメタノールを留
去し、暗緑色のチアミンコバルチクロロフイリン
942mg(収率18.3%)を得る。 次にセフアデツクスLH−20 50gをメタノー
ルに懸濁したものを直径3cm長さ30cmのカラムに
充填してクロマトグラフイカラムを調製する。こ
のカラムに、先に得たチアミンコバルチクロロフ
イリン42mgを約10mlのメタノールに溶解して載
せ、次いでメタノールで展開溶出する。溶出後の
薄層クロマトグラフイーおよび可視吸収スペクト
ル吸光比によつてチアミンコバルチクロロフイリ
ン区分約100mlを分取し、減圧下にメタノールを
留去して暗緑色のチアミンコバルチクロロフイリ
ン粉末460mg(収率48.8%)を得た。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液として可視吸収スペク
トル測定を行うと、430nmおよび646nmの波長に
極大吸収が存在した。クロロフイリン(クロリン
e6)からの通算収率は5.65%である。 実施例 6 実施例5と同様にして得られた粗チアミンコバ
ルチクロロフイリン4.88gを70%メタノール約
100mlに溶解し、約5%の水酸化ナトリウムを含
有するメタノール溶液でPH4.0に調整した後生じ
た沈殿を別する。 次にあらかじめ70%メタノールにダイヤイオン
HP−20(三菱化成工業株式会社製)300mlを懸濁
させカラムに充填し、疎水性多孔質ポリマーのカ
ラムを調製しておく。前記液を疎水性多孔質ポ
リマーを充填したカラム(直径4.0cmポリマー部
の長さ25cm)に50ml/時で通過させる。 次いで約200mlの70%メタノールを70ml/時で
通過させる。さらに約300mlの純メタノールを100
ml/時で通過させ緑色を呈する溶出区分(約200
ml)を分取する。分取した溶出液を減圧下にメタ
ノールを留去し、暗緑色のチアミンコバルチクロ
ロフイリン752mg(収率15.4%)を得る。 次にセフアデツクスLH−20(フアルマシア社
製)50gをメタノールに懸濁し、直径3cm長さ30
cmのカラムに充填し、クロマトグラフイカラムを
調製しておく。このカラムに先に得たチアミンコ
バルチクロロフイリン752mgを約10mlのメタノー
ルに溶解して載せ、次いでメタノールで展開溶出
する。溶出液の薄層クロマトグラフイーおよび可
視吸収スペクトル吸光比によつてチアミンコバル
チクロロフイリン区分約80mlを分取し、減圧下に
メタノールを留去して暗緑色のチアミンコバルチ
クロロフイリン粉末389mg(収率51.7%)を得た。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液とし可視吸収スペクト
ル測定を行うと430nmおよび646nmの波長に極大
吸収が存在した。 実施例 7 実施例5と同様にして得られた粗チアミンコバ
ルチクロロフイリン4.92gを30%メタノール約
100mlに溶解し、約5%の水酸化ナトリウムを含
有するメタノール溶液でPH6.0に調整した後生じ
た沈殿を別する。 次にあらかじめ30%メタノールにダイヤイオン
HP−20(三菱化成工業株式会社製)60mlを懸濁
させカラムに充填し疎水性多孔質ポリマーのカラ
ムを調製しておく。前記液を疎水性多孔質ポリ
マーを充填したカラム(直径2.5cmポリマー部の
長さ10cm)に50ml/時で通過させる。 次いで約400mlの30%メタノールを100ml/時で
通過させる。さらに約200mlの80%メタノールを
100ml/時で通過させ緑色を呈する溶出区分(約
150ml)を分取する。分取した溶出液を減圧下に
メタノールを留去し、暗緑色のチアミンコバルチ
クロロフイリン964mg(収率19.6%)を得る。 次にセフアデツクスLH−20(フアルマシア社
製)50gをメタノールに懸濁し、直径3cm長さ30
cmのカラムに充填し、クロマトグラフイカラムを
調製しておく。このカラムにさきに得たチアミン
コバルチクロロフイリン964mgを約10mlのメタノ
ールに溶解して載せ、次いでメタノールで展開溶
出する。溶出液の薄層クロマトグラフイーおよび
可視吸収スペクトル吸光比によつてチアミンコバ
ルチクロロフイリン区分約80mlを分取し、減圧下
にメタノールを留去して暗緑色のチアミンコバル
チクロロフイリン粉末457mg(収率47.4%)を得
た。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液として可視吸収スペク
トル測定を行うと430nmおよび646nmの波長に極
大吸収が存在した。 実施例 8 クロロフイリン(クロリンe6)2.00g、酢酸コ
バルト4水塩1.00gをメタノール20mlおよび氷酢
酸6mlの混合溶媒に溶解し、150ml/時間で通気
しながら50〜55℃で2時間撹拌した。 反応物を減圧で5.3gまで濃縮したのち、イソ
プロピルエーテル30mlを加え、撹拌後過してコ
バルチクロロフイリンを得た。 このコバルチクロロフイリンおよび塩酸チアミ
ン1.30gをメタノール30mlに溶解し、この溶液に
10%苛性ソーダ・メタノール溶液を加えてPH7.30
〜7.20で1.5時間室温下に撹拌した。 次に、3規定塩酸−メタノールでPHを5.10に調
整したのち減圧下に濃縮乾固して粗チアミンコバ
ルチクロロフイリン3.10gを得た。この粗チアミ
ンコバルチクロロフイリンを実施例5と同様に精
製して暗緑色のチアミンコバルチクロロフイリン
粉末0.65gを得た。クロロフイリン(クロリン
e6)からの通算収率は19.9%である。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液とし可視吸収スペクト
ル測定を行うと、431nmおよび648nmの波長に極
大吸収が存在した。 実施例 9 クロロフイリン(クロリンe6)2.00gおよび酢
酸コバルト4水塩1.00gをメタノール20mlおよび
氷酢酸6mlの混合溶媒に溶解し55〜55℃で2時間
撹拌した。 反応物を減圧下に5.3gにまで濃縮したのち、
イソプロピルエーテル30mlを加え、撹拌後過し
てコバルチクロロフイリンを得た。 前記で得たコバルチクロロフイリンおよび塩酸
チアミン1.30gをメタノール30mlに溶解し、10%
苛性ソーダ・メタノール溶液を加え、PH7付近で
3時間、室温で撹拌した。次に、3N塩酸−メタ
ノールでPH5.10に調整した後濃縮乾固して粗チア
ミンコバルチクロロフイリン3.05gを得た。以下
実施例4と同様に精製してチアミンコバルチクロ
ロフイリン0.56gを得た。クロロフイリン(クロ
リンe6)からの通算収率は17.2%である。
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解したものに30%過酸化水素水0.75mlを
加え、そして得られる溶液を先に調製したクロロ
フイリン液に50℃で撹拌しつつ滴下する。さらに
50℃で1時間撹拌して反応を完結させる。反応混
合物から不溶物を去後、減圧濃縮乾固し、そし
て残渣を水洗および乾燥してコバルチクロロフイ
リン4.12gを得る(収率71.4%)。 コバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解し且つ苛性ソーダのメタノ
ール溶液でPH10.0に調整した後、ここに得られる
溶液をコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃窒素気流中で撹拌しつつ滴下する。さらに、
窒素気流中40℃で3時間撹拌する。反応混合物か
ら不溶物を去した後、減圧濃縮して粗チアミン
コバルチクロロフイリン6.16gを得る(収率
109.2%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン5.0gをベ
ンジルアルコール50mlに溶解し、各回50mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン645mgを得る(収率12.9%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、これに精製チ
アミンコバルチクロロフイリン600mgのメタノー
ル溶液を載せ、メタノールで展開溶出しそして分
画する。不純物区分を除去して得られた溶出液を
減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率63.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの通算収率は6.37%である。 実施例 2 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得られた溶液を先のクロロフイリ
ン液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下
する。さらに、空気流通下に50℃で3時間撹拌し
て反応させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.88gを得る(収率67.2%)。 コバルチクロロフイリン3.5gを250mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩2.63gをメ
タノール160mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンのメタノール溶液
に40℃で撹拌しつつ滴下する。滴下後さらに3時
間撹拌を継続する。不溶物を去した後、反応液
を減圧濃縮する。次いで残渣をエタノールに溶解
して不溶物を去し、そして液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.62gを得る
(収率93.7%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.5gをベ
ンジルアルコール45mlに溶解し、各回45mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン734mgを得る(収率16.3%)。 トヨパールHW−40Fおよびメタノールで3cm
×30cmのカラムを調製し、これに精製チアミンコ
バルチクロロフイリン700mgのメタノール溶液を
載せ、メタノールで展開溶出して分画する。不純
物区分を除去して得た分画を減圧濃縮してチアミ
ンコバルチクロロフイリン369mgを得る(収率
52.7%)。クロロフイリン(クロリンe6)からの
通算収率5.41%である。 実施例 3 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをエタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩5.0gをエタノール
100mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン
液に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下50℃で3時間撹拌して反応
を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧濃
縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバル
チクロロフイリン3.45gを得る(収率59.8%)。 コバルチクロロフイリン3.0gを210mlのエタノ
ールに溶解する。チアミン塩酸塩2.25gをエタノ
ール270mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を前記
のコバルチクロロフイリンエタノール溶液に50℃
で撹拌しつつ滴下する。その後さらに3時間撹拌
する。不溶物を去した後反応液を減圧濃縮して
粗チアミンコバルチクロロフイリン4.41gを得る
(収率104.3%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン4.0gをベ
ンジルアルコール40mlに溶解し、各回40mlの水で
2回洗浄し、次いでこのベンジルアルコール溶液
をシリカゲルカラムに仕込み、アセトン/メタノ
ール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除去し
た後、メタノール400mlで目的物区分を溶出する。
所望の溶出液を減圧濃縮して精製チアミンコバル
チクロロフイリン432mgを得る(収率10.8%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ル3cm×30cmのカラムを調製し、その頂部に精製
チアミンコバルチクロロフイリン400mgのメタノ
ール溶液を載せ、メタノールで展開溶出して分画
する。不純物区分を除去して得た溶出液を減圧濃
縮してチアミンコバルチクロロフイリン326mgを
得る(収率81.5%)。クロロフイリン(クロリン
e6)からの収率は5.49%である。 実施例 4 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に塩化コバルト6水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解して得た溶液を先のクロロフイリン液
に空気を流通しつつ40℃で撹拌しながら滴下す
る。さらに空気流通下に50℃で3時間撹拌して反
応を完結させる。不溶物を去後、反応液を減圧
濃縮乾固しそして残渣を水洗および乾燥してコバ
ルチクロロフイリン4.45gを得る(収率77.1%)。 このコバルチクロロフイリン4.0gを280mlのメ
タノールに溶解する。チアミン硝酸塩3.0gをメ
タノール180mlに溶解しPH10.0に調整した溶液を
前記のコバルチクロロフイリンメタノール溶液に
40℃で撹拌しつつ滴下し、さらに40℃で3時間撹
拌する。不溶物を去した後、反応液を減圧濃縮
して粗チアミンコバルチクロロフイリン6.48gを
得る(収率114.9%)。 粗チアミンコバルチクロロフイリン6.0gをベ
ンジルアルコール60mlに溶解し、各回60mlの水で
2回洗浄し次いでこのベンジルアルコール溶液を
シリカゲルカラムに仕込み、その後アセトン/メ
タノール(3:2)500mlで洗浄して不純物を除
去する。メタノール400mlで目的物区分を溶出し、
溶離液を減圧濃縮して精製チアミンコバルチクロ
ロフイリン453mgを得る(収率7.55%)。 セフアデツクスLH−20 50gおよびメタノー
ルで3cm×30cmのカラムを調製し、このカラムの
頂部に精製チアミンコバルチクロロフイリン400
mgのメタノール溶液を載せ、メタノールで展開溶
出して分画する。不純物区分を除去して得た溶液
を減圧濃縮してチアミンコバルチクロロフイリン
380mgを得る(収率50.3%)。クロロフイリン(ク
ロリンe6)からの収率は3.36%である。 実施例 5 クロロフイリン(クロリンe6)5.0gをメタノ
ール500mlおよび氷酢酸100mlの混合溶媒に溶解す
る。別に酢酸コバルト4水塩10.0gをメタノール
50mlに溶解した溶液にさらに30%過酸化水素水
0.75mlを加え、得られる溶液を先に調製したクロ
ロフイリン溶液に50℃で撹拌しつつ滴下する。さ
らに同温度で1時間撹拌した後撹拌を続けながら
室温まで冷却する。反応溶液から不溶物を別し
た後減圧下に溶剤を留去し得られた乾固物を約
100mlの水に懸濁させ、グラスフイルターで過
し、グラスフイルター上で同量の水を流して洗浄
する。次いで残渣を乾燥してコバルチクロロフイ
リン4.26g(収率73.7%)を得た。 このコバルチクロロフイリンを300mlのメタノ
ールに溶解する。別にチアミン塩酸塩3.20gをメ
タノール190mlに溶解しさらに約5%の水酸化ナ
トリウムを含有するメタノール溶液でPH10.5に調
整する。この溶液を先のコバルチクロロフイリン
のメタノール溶液に40℃において撹拌しつつ滴下
する。滴下後さらに3時間撹拌を継続する。反応
中に生じた不溶物を別しそして液を減圧下で
濃縮乾固して粗チアミンコバルチクロロフイリン
5.15g(収率63.3%)を得た。 次にあらかじめ40%メタノールにダイヤイオン
HP−20 60mlを懸濁させカラムに充填し、疎水
性多孔質ポリマーのカラムを調製する。 前記の粗チアミンコバルチクロロフイリンを40
%メタノール約100mlに溶解し、約5%の水酸化
ナトリウムを含有するメタノール溶液でPH5.0に
調整した後、生じた沈殿を過により除去する。
この液を前記した疎水性多孔質ポリマーダイヤ
イオンHP−20〔三菱化成工業(株)社製〕を充填し
たカラム(直径2.5cm、ポリマー部の長さ15cm)
に50ml/時で通過させる。次いで約300mlの40%
メタノールを50ml/時で通過させる。さらに約
200mlの純メタノールを100ml/時でカラムを通過
させ、緑色を呈する溶出区分(約100ml)を分取
する。分取した溶出液を減圧下にメタノールを留
去し、暗緑色のチアミンコバルチクロロフイリン
942mg(収率18.3%)を得る。 次にセフアデツクスLH−20 50gをメタノー
ルに懸濁したものを直径3cm長さ30cmのカラムに
充填してクロマトグラフイカラムを調製する。こ
のカラムに、先に得たチアミンコバルチクロロフ
イリン42mgを約10mlのメタノールに溶解して載
せ、次いでメタノールで展開溶出する。溶出後の
薄層クロマトグラフイーおよび可視吸収スペクト
ル吸光比によつてチアミンコバルチクロロフイリ
ン区分約100mlを分取し、減圧下にメタノールを
留去して暗緑色のチアミンコバルチクロロフイリ
ン粉末460mg(収率48.8%)を得た。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液として可視吸収スペク
トル測定を行うと、430nmおよび646nmの波長に
極大吸収が存在した。クロロフイリン(クロリン
e6)からの通算収率は5.65%である。 実施例 6 実施例5と同様にして得られた粗チアミンコバ
ルチクロロフイリン4.88gを70%メタノール約
100mlに溶解し、約5%の水酸化ナトリウムを含
有するメタノール溶液でPH4.0に調整した後生じ
た沈殿を別する。 次にあらかじめ70%メタノールにダイヤイオン
HP−20(三菱化成工業株式会社製)300mlを懸濁
させカラムに充填し、疎水性多孔質ポリマーのカ
ラムを調製しておく。前記液を疎水性多孔質ポ
リマーを充填したカラム(直径4.0cmポリマー部
の長さ25cm)に50ml/時で通過させる。 次いで約200mlの70%メタノールを70ml/時で
通過させる。さらに約300mlの純メタノールを100
ml/時で通過させ緑色を呈する溶出区分(約200
ml)を分取する。分取した溶出液を減圧下にメタ
ノールを留去し、暗緑色のチアミンコバルチクロ
ロフイリン752mg(収率15.4%)を得る。 次にセフアデツクスLH−20(フアルマシア社
製)50gをメタノールに懸濁し、直径3cm長さ30
cmのカラムに充填し、クロマトグラフイカラムを
調製しておく。このカラムに先に得たチアミンコ
バルチクロロフイリン752mgを約10mlのメタノー
ルに溶解して載せ、次いでメタノールで展開溶出
する。溶出液の薄層クロマトグラフイーおよび可
視吸収スペクトル吸光比によつてチアミンコバル
チクロロフイリン区分約80mlを分取し、減圧下に
メタノールを留去して暗緑色のチアミンコバルチ
クロロフイリン粉末389mg(収率51.7%)を得た。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液とし可視吸収スペクト
ル測定を行うと430nmおよび646nmの波長に極大
吸収が存在した。 実施例 7 実施例5と同様にして得られた粗チアミンコバ
ルチクロロフイリン4.92gを30%メタノール約
100mlに溶解し、約5%の水酸化ナトリウムを含
有するメタノール溶液でPH6.0に調整した後生じ
た沈殿を別する。 次にあらかじめ30%メタノールにダイヤイオン
HP−20(三菱化成工業株式会社製)60mlを懸濁
させカラムに充填し疎水性多孔質ポリマーのカラ
ムを調製しておく。前記液を疎水性多孔質ポリ
マーを充填したカラム(直径2.5cmポリマー部の
長さ10cm)に50ml/時で通過させる。 次いで約400mlの30%メタノールを100ml/時で
通過させる。さらに約200mlの80%メタノールを
100ml/時で通過させ緑色を呈する溶出区分(約
150ml)を分取する。分取した溶出液を減圧下に
メタノールを留去し、暗緑色のチアミンコバルチ
クロロフイリン964mg(収率19.6%)を得る。 次にセフアデツクスLH−20(フアルマシア社
製)50gをメタノールに懸濁し、直径3cm長さ30
cmのカラムに充填し、クロマトグラフイカラムを
調製しておく。このカラムにさきに得たチアミン
コバルチクロロフイリン964mgを約10mlのメタノ
ールに溶解して載せ、次いでメタノールで展開溶
出する。溶出液の薄層クロマトグラフイーおよび
可視吸収スペクトル吸光比によつてチアミンコバ
ルチクロロフイリン区分約80mlを分取し、減圧下
にメタノールを留去して暗緑色のチアミンコバル
チクロロフイリン粉末457mg(収率47.4%)を得
た。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液として可視吸収スペク
トル測定を行うと430nmおよび646nmの波長に極
大吸収が存在した。 実施例 8 クロロフイリン(クロリンe6)2.00g、酢酸コ
バルト4水塩1.00gをメタノール20mlおよび氷酢
酸6mlの混合溶媒に溶解し、150ml/時間で通気
しながら50〜55℃で2時間撹拌した。 反応物を減圧で5.3gまで濃縮したのち、イソ
プロピルエーテル30mlを加え、撹拌後過してコ
バルチクロロフイリンを得た。 このコバルチクロロフイリンおよび塩酸チアミ
ン1.30gをメタノール30mlに溶解し、この溶液に
10%苛性ソーダ・メタノール溶液を加えてPH7.30
〜7.20で1.5時間室温下に撹拌した。 次に、3規定塩酸−メタノールでPHを5.10に調
整したのち減圧下に濃縮乾固して粗チアミンコバ
ルチクロロフイリン3.10gを得た。この粗チアミ
ンコバルチクロロフイリンを実施例5と同様に精
製して暗緑色のチアミンコバルチクロロフイリン
粉末0.65gを得た。クロロフイリン(クロリン
e6)からの通算収率は19.9%である。 このチアミンコバルチクロロフイリン粉末をメ
タノールに溶解して試料液とし可視吸収スペクト
ル測定を行うと、431nmおよび648nmの波長に極
大吸収が存在した。 実施例 9 クロロフイリン(クロリンe6)2.00gおよび酢
酸コバルト4水塩1.00gをメタノール20mlおよび
氷酢酸6mlの混合溶媒に溶解し55〜55℃で2時間
撹拌した。 反応物を減圧下に5.3gにまで濃縮したのち、
イソプロピルエーテル30mlを加え、撹拌後過し
てコバルチクロロフイリンを得た。 前記で得たコバルチクロロフイリンおよび塩酸
チアミン1.30gをメタノール30mlに溶解し、10%
苛性ソーダ・メタノール溶液を加え、PH7付近で
3時間、室温で撹拌した。次に、3N塩酸−メタ
ノールでPH5.10に調整した後濃縮乾固して粗チア
ミンコバルチクロロフイリン3.05gを得た。以下
実施例4と同様に精製してチアミンコバルチクロ
ロフイリン0.56gを得た。クロロフイリン(クロ
リンe6)からの通算収率は17.2%である。
添付図面において第1図、第2図および第3図
は本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯化
合物、中間体たるコバルチクロロフイリンおよび
原料たるクロロフイリンのそれぞれ赤外吸収スペ
クトル曲線であり、第4図は前記三者の可視部吸
収を示す曲線である。
は本発明のチアミンコバルチクロロフイリン錯化
合物、中間体たるコバルチクロロフイリンおよび
原料たるクロロフイリンのそれぞれ赤外吸収スペ
クトル曲線であり、第4図は前記三者の可視部吸
収を示す曲線である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 で表わされるコバルチクロロフイリン錯化合物1
分子に対してチオール型チアミン1分子が配位せ
しめられたチアミンコバルチクロロフイリン錯化
合物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5227382A JPS5841885A (ja) | 1982-04-01 | 1982-04-01 | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5227382A JPS5841885A (ja) | 1982-04-01 | 1982-04-01 | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13799280A Division JPS5762281A (en) | 1980-10-01 | 1980-10-01 | Novel thiaminecobaltichlorophyllin complex compound and its preparation |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5624188A Division JPS63264483A (ja) | 1988-03-11 | 1988-03-11 | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物の製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5841885A JPS5841885A (ja) | 1983-03-11 |
| JPH038356B2 true JPH038356B2 (ja) | 1991-02-05 |
Family
ID=12910171
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5227382A Granted JPS5841885A (ja) | 1982-04-01 | 1982-04-01 | 新規なチアミンコバルチクロロフイリン錯化合物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5841885A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2764287B2 (ja) * | 1988-11-30 | 1998-06-11 | 株式会社ミドリ十字 | 胃炎治療剤 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS502005A (ja) * | 1973-05-08 | 1975-01-10 | ||
| JPS5128687A (ja) * | 1974-09-01 | 1976-03-11 | Matsushita Electric Works Ltd | Tanshisochi |
-
1982
- 1982-04-01 JP JP5227382A patent/JPS5841885A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5841885A (ja) | 1983-03-11 |
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