JPH0362548B2 - - Google Patents
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- JPH0362548B2 JPH0362548B2 JP58003289A JP328983A JPH0362548B2 JP H0362548 B2 JPH0362548 B2 JP H0362548B2 JP 58003289 A JP58003289 A JP 58003289A JP 328983 A JP328983 A JP 328983A JP H0362548 B2 JPH0362548 B2 JP H0362548B2
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Description
〔発明の分野〕
本発明は耐屈曲性のすぐれたアクリル樹脂積層
体に関するものである。更に詳しく述べるなら
ば、本発明は耐屈曲性、柔軟性、耐候性および防
汚性、特に耐亀裂性にすぐれた、繊維性基布−軟
質ポリ塩化ビニル層−アクリル樹脂層を含んでな
る積層体に関するものである。 〔技術的背景〕 従来、繊維基布の片面又は両面に軟質ポリ塩化
ビニル樹脂(以下PVCと称する。)層を被覆した
柔軟な積層シートが、エヤドーム等の大型テント
に使用されている。このものは、加工性、経済
性、防炎性等においてPVCの本質的な長所を発
揮している。しかし、このような各種テントは、
長期間屋外に曝露されるものであつて、その
PVC層に含有される安定剤等について十分吟味
されたとしても長年月の間に次第にPVC樹脂の
分解を生じ、また、可塑剤が表面に移行して表面
が次第に粘着気味となり、しかも、その表面に塵
埃等が粘着して除去が困難になる等の重大な欠点
を有していた。 上記のような従来の積層シートの欠点に対する
対策として、特開昭55−179832号に開示されてい
るようにPVC層の上にアクリル樹脂フイルム層
を形成させることによつて、かなりの効果をあげ
ている。しかしながら、このような積層体は、そ
の使用間に強く揉まれると、アクリル樹脂フイル
ム層とともにその下層のPVC層にも亀裂を生じ、
このため、積層体の耐用命数を短縮せしめるなど
の欠点を有していた。 本発明はかかる実情に鑑み、従来の積層シート
の欠点を解消するためになされたもので、揉み
(屈曲)等により樹脂層特にアクリル樹脂からな
る表面層に付与されるストレスを分散して吸収
し、又は分散して中間層に伝播し表面層の亀裂お
よびそれに伴う中間層の亀裂を防止する方策を検
討したところ、このアクリル樹脂表面層の表面に
多数の凹凸を形成すると、最も効果的に前記問題
点を解消し得ることを見出し、本発明を完成する
に至つたものである。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、耐屈曲性にすぐれた、更に柔
軟性、耐候性および防汚性にもすぐれ、表面層お
よび中間層の耐亀裂性を向上させたアクリル樹脂
積層体を提供することにある。 〔発明の要約〕 本発明の耐屈曲性のすぐれたアクリル樹脂積層
体は、繊維性基布と、その少くとも1面上に形成
され、かつ、軟質ポリ塩化ビニル樹脂からなる中
間層と、前記中間層上に形成され、アクリル樹脂
からなり、かつ、10〜50ミクロンの範囲内にある
平均厚さを有する表面層とを含んでなり、前記表
面層の表面には多数の凸部の凹部が形成されてい
て、各凸部の最高位と、それに隣接する各凹部の
最低位との高度差が5ミクロン以上であり、かつ
前記表面層の凸部が、前記表面層の表面の水平面
積mm2当たり1〜10000個存在する、ことを特徴と
するものである。 〔発明の具体的説明〕 本発明の積層体は、繊維性基布と、その少くと
も1面上に形成された軟質ポリ塩化ビニル樹脂か
らなる中間層と、この中間層上に形成されたアク
リル樹脂表面層とを含んでなるものである。 本発明の積層体に用いられる繊維性基布は、天
然繊維、例えば、木綿、麻など、無機繊維、例え
ば、ガラス繊維など、再生繊維、例えば、ビスコ
ースレーヨン、キユプラなど、半合成繊維、例え
ば、ジ−およびトリアセテート繊維など、および
合成繊維、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ポ
リエステル(ポリエチレンテレフタレート等)繊
維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリ
塩化ビニル繊維およびポリオレフイン繊維など、
から選ばれた少くとも1種からなるものである。
基布中の繊維は短繊維紡績糸条、長繊維糸条、ス
プリツトヤーン、テープヤーンなどのいずれの形
状のものでもよく、また基布は織物、編物又は不
織布或はこれらの複合布のいずれであつてもよ
い。一般には、本発明の積層体に用いられる繊維
はポリエステル繊維が好ましくは、この繊維は長
繊維(フイラメント)の形状のものが好ましく、
かつ平織布を形成していることが好ましい。繊維
性基布は、得られる積層体の機械的強度を高いレ
ベルに維持するために有用である。 本発明の積層体において、繊維性基布の片面、
又は両面に軟質ポリ塩化ビニル樹脂からなる中間
層が被覆されている。この中間層は、積層体に所
望の難燃性や防水性や機械的強度を与えるために
十分な厚さ、例えば0.05mm以上の、好ましくは
0.05〜1.0mmの厚さを有しているものである。 中間層は軟質ポリ塩化ビニル樹脂のフイルム、
或はペースト、又はストレートなどを用い、従来
周知の方法、例えばトツピング、カレンダリン
グ、コーテイング、デイツピングなどの方法によ
つて、繊維性基布上に形成することができる。 軟質ポリ塩化ビニル樹脂中には、可塑剤、安定
剤、着色剤、紫外線吸収剤など、或は他の機能付
与剤が含まれていてもよい。 中間層の少くとも1つの上にアクリル樹脂表面
層が形成される。アクリル樹脂としてはポリアル
キルメタクリレートを主体とするものが好まし
い。ポリアルキルメタクリレート樹脂としてはメ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、プ
ロピルメタクリレート、およびブチルメタクリレ
ートの各単一重合体或は、これらの2種以上の共
重合体などが好ましい。アクリル樹脂中には、ア
ルキルアクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、
スチレン、アクリロニトル、メタクリロニトリル
などの単一重合体又はこれらの2種以上の共重合
体が少量混合されていてもよく、また上記モノマ
ーが上記アルキルメタクリレートと共重合されて
いてもよい。 アクリル樹脂表面層は従来既知の方法によつて
少くとも1つの中間層上に形成される。 本発明の積層体におけるアクリル樹脂表面層は
10〜50ミクロンの範囲内の平均厚さを有し、その
表面には多数の凸部と凹部とが形成されており、
各凸部の最高位とそれに隣接する各凹部の最低位
との高度差は、5ミクロン以上であるが、好まし
くは7ミクロン以上であり、かつ表面層の平均厚
さの1/2以下であることが好ましい。 表面層の平均厚さが10ミクロンより小さくなる
とポリ塩化ビニル樹脂中間層の欠点を十分に解消
することができなくなり、また表面層の厚さが50
ミクロンより大きくなると、得られる積層体の屈
曲性や柔軟性が不満足なものとなる。また、凸部
の最高位、凹部の最低位との平均高度差が5ミク
ロンより小さくなると、凹凸形成による屈曲性の
向上効果が不満足なものとなる。 表面層に形成される凹部および凸部の形状寸法
については本発明の目的達成が可能な限り格別の
限定はないが、凸部の数は、表面層の表面の水平
面積mm2当り1〜10000個であつて、好ましくは、
5〜1000個であり、更に好ましくは、10〜500個
である。 アクリル樹脂表面層をポリ塩化ビニル樹脂中間
層上に形成するには、先ず所望の均一厚さを有す
るアクリル樹脂フイルムを調製し、これを平滑な
台又は平滑な周面を有するロール上に供し、これ
を所定の形状、寸法の凹凸模様を彫刻した賦形板
又は賦形ロールで押圧し、所望の凹凸をアクリル
樹脂フイルムの1面に形成する。勿論上記凹凸模
様は、フイルムの両面に形成されてもよい。 上述のようにして調製された、少くとも1面に
凹凸を有するアクリル樹脂フイルムを、ポリ塩化
ビニル樹脂中間層上に接着剤を用いて接着しても
よいし、或は中間層の表面部分を例えば140℃〜
200℃に加熱してこれを溶融し、その上にアクリ
ル樹脂フイルムを押圧して貼着してもよい。或
は、中間層上にアクリル樹脂フイルムを前述の方
法により貼着し、得られた積層体のアクリル樹脂
表面層に前述と同様の凹凸賦形を施してもよい。 賦形表面(周面)に形成される凹凸は、アクリ
ル樹脂表面層に賦与すべき凹凸模様に対応するも
のであればよく、また凹凸賦形のとき、アクリル
樹脂表面層を、このアクリル樹脂のガラス転移点
(Tg)より30℃高い温度からその融点(Tm)よ
り10℃低い温度までの範囲内の温度に加熱するこ
とが好ましい。このために、アクリル樹脂フイル
ム(又は表面層)を予じめ所望温度に加熱して賦
形工程に供してもよいし、および/又は、賦形板
(ロール)を所望温度に加熱してもよい。 第1図に示された従来の積層体は、繊維性基布
1と、その両面上に形成された軟質ポリ塩化ビニ
ル樹脂(PVC)中間層2A,2Bと、中間層2
A上に形成された平滑なアクリル樹脂表面層3と
からなるものである。このような従来の積層体の
平滑表面を有するアクリル樹脂表面層3は屈曲に
より亀裂を発生しやすく、それに伴つてPVC中
間層にも亀裂を生じやすいものである。 第2図および第3図に示された本発明の積層体
は、第1図の積層体と同様に、繊維性基布1と、
軟質ポリ塩化ビニル樹脂中間層2A,2Bとを含
むものがあるが、中間層2A上に形成されたアク
リル樹脂表面層4の表面には多数の微細凹凸が形
成されている。このような表面層4は亀裂の発生
に対し、すぐれた耐久性を示す。 第2〜3図に示された本発明の積層体において
は、中間層2Aのみの上に表面層4が形成されて
いるが、他の表面層が中間層2Bの上に形成され
ていてもよい。 中間層と表面層との接合面は、第2図に示され
ているように平滑であつてもよいし、第3図に示
されているように凹凸のあるものであつてもよ
い。後者の場合、両層の接着強度が増大する。 また、ポリ塩化ビニル樹脂の一部が繊維性基布
中に侵入していてもよい。この場合、基布と中間
層との間の接着強度が増大する。 〔実施例〕 実施例1、2および比較例1、2 実施例1、2および比較例1、2の各々におい
て、下記の操作を行つた。 (1) 基布の調製 ポリエステルマルチフイラメントヤーンから
なり、下記平織組織: 250d/48f×250d/48f/33本/2.54cm×34本/2.54cm を有し、更に、75g/m2を目付を有する布帛を
基布として作成した。 (2) 軟質ポリ塩化ビニル樹脂による被覆 下記組成の軟質ポリ塩化ビニルフイルムを作
成した。 ポリ塩化ビニル樹脂(PVC) 100重量部 D.O.P 40重量部 Zn−Cd系安定剤 2重量部 このPVCフイルムは0.15mmの厚さを有してい
た。このPVCフイルムを、上記基布の両面上
に180℃の温度で貼着した。 (3) アクリル樹脂表面層の形成 厚さ30μmのメチルメタクリレートフイルム
(商標:サンデユレンフイルム、鐘淵化学工業
社製)を調製した。このフイルムの片面又は両
面に、下記の凹凸を形成した。 (イ) 比較例1:全く凹凸を形成しなかつた。 (ロ) 比較例2:片面に凸部数:16個/mm2 凹凸高度差:3μm (ハ) 実施例1:片面に凸部数:16個/mm2 凹凸高度差:10μm (ニ) 実施例2:両面に凹凸を形成し、各凹凸面
について、 凸部数:16個/分 凹凸高度差:10μm 上記各MMAフイルムを、PVC中間層上に凹
凸面が表面をなすように積層し、これらを90℃
の温度で貼着した。 (4) 評価方法 各積層体のサンプルを、JIS K 6328−
1981、5.3.8もみ試験に供し、各サンプルに荷
重1Kg下、1000回のもみ操作を施し、各サンプ
ルの亀裂発生状況を観察した。 (5) 結果 もみ試験結果を第1表に示す。
体に関するものである。更に詳しく述べるなら
ば、本発明は耐屈曲性、柔軟性、耐候性および防
汚性、特に耐亀裂性にすぐれた、繊維性基布−軟
質ポリ塩化ビニル層−アクリル樹脂層を含んでな
る積層体に関するものである。 〔技術的背景〕 従来、繊維基布の片面又は両面に軟質ポリ塩化
ビニル樹脂(以下PVCと称する。)層を被覆した
柔軟な積層シートが、エヤドーム等の大型テント
に使用されている。このものは、加工性、経済
性、防炎性等においてPVCの本質的な長所を発
揮している。しかし、このような各種テントは、
長期間屋外に曝露されるものであつて、その
PVC層に含有される安定剤等について十分吟味
されたとしても長年月の間に次第にPVC樹脂の
分解を生じ、また、可塑剤が表面に移行して表面
が次第に粘着気味となり、しかも、その表面に塵
埃等が粘着して除去が困難になる等の重大な欠点
を有していた。 上記のような従来の積層シートの欠点に対する
対策として、特開昭55−179832号に開示されてい
るようにPVC層の上にアクリル樹脂フイルム層
を形成させることによつて、かなりの効果をあげ
ている。しかしながら、このような積層体は、そ
の使用間に強く揉まれると、アクリル樹脂フイル
ム層とともにその下層のPVC層にも亀裂を生じ、
このため、積層体の耐用命数を短縮せしめるなど
の欠点を有していた。 本発明はかかる実情に鑑み、従来の積層シート
の欠点を解消するためになされたもので、揉み
(屈曲)等により樹脂層特にアクリル樹脂からな
る表面層に付与されるストレスを分散して吸収
し、又は分散して中間層に伝播し表面層の亀裂お
よびそれに伴う中間層の亀裂を防止する方策を検
討したところ、このアクリル樹脂表面層の表面に
多数の凹凸を形成すると、最も効果的に前記問題
点を解消し得ることを見出し、本発明を完成する
に至つたものである。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、耐屈曲性にすぐれた、更に柔
軟性、耐候性および防汚性にもすぐれ、表面層お
よび中間層の耐亀裂性を向上させたアクリル樹脂
積層体を提供することにある。 〔発明の要約〕 本発明の耐屈曲性のすぐれたアクリル樹脂積層
体は、繊維性基布と、その少くとも1面上に形成
され、かつ、軟質ポリ塩化ビニル樹脂からなる中
間層と、前記中間層上に形成され、アクリル樹脂
からなり、かつ、10〜50ミクロンの範囲内にある
平均厚さを有する表面層とを含んでなり、前記表
面層の表面には多数の凸部の凹部が形成されてい
て、各凸部の最高位と、それに隣接する各凹部の
最低位との高度差が5ミクロン以上であり、かつ
前記表面層の凸部が、前記表面層の表面の水平面
積mm2当たり1〜10000個存在する、ことを特徴と
するものである。 〔発明の具体的説明〕 本発明の積層体は、繊維性基布と、その少くと
も1面上に形成された軟質ポリ塩化ビニル樹脂か
らなる中間層と、この中間層上に形成されたアク
リル樹脂表面層とを含んでなるものである。 本発明の積層体に用いられる繊維性基布は、天
然繊維、例えば、木綿、麻など、無機繊維、例え
ば、ガラス繊維など、再生繊維、例えば、ビスコ
ースレーヨン、キユプラなど、半合成繊維、例え
ば、ジ−およびトリアセテート繊維など、および
合成繊維、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ポ
リエステル(ポリエチレンテレフタレート等)繊
維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリ
塩化ビニル繊維およびポリオレフイン繊維など、
から選ばれた少くとも1種からなるものである。
基布中の繊維は短繊維紡績糸条、長繊維糸条、ス
プリツトヤーン、テープヤーンなどのいずれの形
状のものでもよく、また基布は織物、編物又は不
織布或はこれらの複合布のいずれであつてもよ
い。一般には、本発明の積層体に用いられる繊維
はポリエステル繊維が好ましくは、この繊維は長
繊維(フイラメント)の形状のものが好ましく、
かつ平織布を形成していることが好ましい。繊維
性基布は、得られる積層体の機械的強度を高いレ
ベルに維持するために有用である。 本発明の積層体において、繊維性基布の片面、
又は両面に軟質ポリ塩化ビニル樹脂からなる中間
層が被覆されている。この中間層は、積層体に所
望の難燃性や防水性や機械的強度を与えるために
十分な厚さ、例えば0.05mm以上の、好ましくは
0.05〜1.0mmの厚さを有しているものである。 中間層は軟質ポリ塩化ビニル樹脂のフイルム、
或はペースト、又はストレートなどを用い、従来
周知の方法、例えばトツピング、カレンダリン
グ、コーテイング、デイツピングなどの方法によ
つて、繊維性基布上に形成することができる。 軟質ポリ塩化ビニル樹脂中には、可塑剤、安定
剤、着色剤、紫外線吸収剤など、或は他の機能付
与剤が含まれていてもよい。 中間層の少くとも1つの上にアクリル樹脂表面
層が形成される。アクリル樹脂としてはポリアル
キルメタクリレートを主体とするものが好まし
い。ポリアルキルメタクリレート樹脂としてはメ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、プ
ロピルメタクリレート、およびブチルメタクリレ
ートの各単一重合体或は、これらの2種以上の共
重合体などが好ましい。アクリル樹脂中には、ア
ルキルアクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、
スチレン、アクリロニトル、メタクリロニトリル
などの単一重合体又はこれらの2種以上の共重合
体が少量混合されていてもよく、また上記モノマ
ーが上記アルキルメタクリレートと共重合されて
いてもよい。 アクリル樹脂表面層は従来既知の方法によつて
少くとも1つの中間層上に形成される。 本発明の積層体におけるアクリル樹脂表面層は
10〜50ミクロンの範囲内の平均厚さを有し、その
表面には多数の凸部と凹部とが形成されており、
各凸部の最高位とそれに隣接する各凹部の最低位
との高度差は、5ミクロン以上であるが、好まし
くは7ミクロン以上であり、かつ表面層の平均厚
さの1/2以下であることが好ましい。 表面層の平均厚さが10ミクロンより小さくなる
とポリ塩化ビニル樹脂中間層の欠点を十分に解消
することができなくなり、また表面層の厚さが50
ミクロンより大きくなると、得られる積層体の屈
曲性や柔軟性が不満足なものとなる。また、凸部
の最高位、凹部の最低位との平均高度差が5ミク
ロンより小さくなると、凹凸形成による屈曲性の
向上効果が不満足なものとなる。 表面層に形成される凹部および凸部の形状寸法
については本発明の目的達成が可能な限り格別の
限定はないが、凸部の数は、表面層の表面の水平
面積mm2当り1〜10000個であつて、好ましくは、
5〜1000個であり、更に好ましくは、10〜500個
である。 アクリル樹脂表面層をポリ塩化ビニル樹脂中間
層上に形成するには、先ず所望の均一厚さを有す
るアクリル樹脂フイルムを調製し、これを平滑な
台又は平滑な周面を有するロール上に供し、これ
を所定の形状、寸法の凹凸模様を彫刻した賦形板
又は賦形ロールで押圧し、所望の凹凸をアクリル
樹脂フイルムの1面に形成する。勿論上記凹凸模
様は、フイルムの両面に形成されてもよい。 上述のようにして調製された、少くとも1面に
凹凸を有するアクリル樹脂フイルムを、ポリ塩化
ビニル樹脂中間層上に接着剤を用いて接着しても
よいし、或は中間層の表面部分を例えば140℃〜
200℃に加熱してこれを溶融し、その上にアクリ
ル樹脂フイルムを押圧して貼着してもよい。或
は、中間層上にアクリル樹脂フイルムを前述の方
法により貼着し、得られた積層体のアクリル樹脂
表面層に前述と同様の凹凸賦形を施してもよい。 賦形表面(周面)に形成される凹凸は、アクリ
ル樹脂表面層に賦与すべき凹凸模様に対応するも
のであればよく、また凹凸賦形のとき、アクリル
樹脂表面層を、このアクリル樹脂のガラス転移点
(Tg)より30℃高い温度からその融点(Tm)よ
り10℃低い温度までの範囲内の温度に加熱するこ
とが好ましい。このために、アクリル樹脂フイル
ム(又は表面層)を予じめ所望温度に加熱して賦
形工程に供してもよいし、および/又は、賦形板
(ロール)を所望温度に加熱してもよい。 第1図に示された従来の積層体は、繊維性基布
1と、その両面上に形成された軟質ポリ塩化ビニ
ル樹脂(PVC)中間層2A,2Bと、中間層2
A上に形成された平滑なアクリル樹脂表面層3と
からなるものである。このような従来の積層体の
平滑表面を有するアクリル樹脂表面層3は屈曲に
より亀裂を発生しやすく、それに伴つてPVC中
間層にも亀裂を生じやすいものである。 第2図および第3図に示された本発明の積層体
は、第1図の積層体と同様に、繊維性基布1と、
軟質ポリ塩化ビニル樹脂中間層2A,2Bとを含
むものがあるが、中間層2A上に形成されたアク
リル樹脂表面層4の表面には多数の微細凹凸が形
成されている。このような表面層4は亀裂の発生
に対し、すぐれた耐久性を示す。 第2〜3図に示された本発明の積層体において
は、中間層2Aのみの上に表面層4が形成されて
いるが、他の表面層が中間層2Bの上に形成され
ていてもよい。 中間層と表面層との接合面は、第2図に示され
ているように平滑であつてもよいし、第3図に示
されているように凹凸のあるものであつてもよ
い。後者の場合、両層の接着強度が増大する。 また、ポリ塩化ビニル樹脂の一部が繊維性基布
中に侵入していてもよい。この場合、基布と中間
層との間の接着強度が増大する。 〔実施例〕 実施例1、2および比較例1、2 実施例1、2および比較例1、2の各々におい
て、下記の操作を行つた。 (1) 基布の調製 ポリエステルマルチフイラメントヤーンから
なり、下記平織組織: 250d/48f×250d/48f/33本/2.54cm×34本/2.54cm を有し、更に、75g/m2を目付を有する布帛を
基布として作成した。 (2) 軟質ポリ塩化ビニル樹脂による被覆 下記組成の軟質ポリ塩化ビニルフイルムを作
成した。 ポリ塩化ビニル樹脂(PVC) 100重量部 D.O.P 40重量部 Zn−Cd系安定剤 2重量部 このPVCフイルムは0.15mmの厚さを有してい
た。このPVCフイルムを、上記基布の両面上
に180℃の温度で貼着した。 (3) アクリル樹脂表面層の形成 厚さ30μmのメチルメタクリレートフイルム
(商標:サンデユレンフイルム、鐘淵化学工業
社製)を調製した。このフイルムの片面又は両
面に、下記の凹凸を形成した。 (イ) 比較例1:全く凹凸を形成しなかつた。 (ロ) 比較例2:片面に凸部数:16個/mm2 凹凸高度差:3μm (ハ) 実施例1:片面に凸部数:16個/mm2 凹凸高度差:10μm (ニ) 実施例2:両面に凹凸を形成し、各凹凸面
について、 凸部数:16個/分 凹凸高度差:10μm 上記各MMAフイルムを、PVC中間層上に凹
凸面が表面をなすように積層し、これらを90℃
の温度で貼着した。 (4) 評価方法 各積層体のサンプルを、JIS K 6328−
1981、5.3.8もみ試験に供し、各サンプルに荷
重1Kg下、1000回のもみ操作を施し、各サンプ
ルの亀裂発生状況を観察した。 (5) 結果 もみ試験結果を第1表に示す。
本発明の積層体において、アクリル樹脂表面層
は、繊維性基布およびポリ塩化ビニル樹脂中間層
を被覆して積層体の耐候性を向上させ、かつ、ポ
リ塩化ビニル樹脂中間層から積層体表面への可塑
剤のブリードを防止し、それによつて積層体の防
汚性を向上させるばかりでなく、アクリル樹脂表
面層の表面に形成された多層の微小凹凸によつて
積層体の耐屈曲性を向上させて、表面層および中
間層の亀裂発生を防止することができる。従つて
本発明の積層体は長期間にわたつて表面亀裂や汚
れを生ずることなしに使用することが可能であ
る。 本発明の積層体は上記のような特性に基き、テ
ント、車輛用幌、野積用幌などの屋外用シートな
どに適し、特に強風下においてはげしい屈曲作用
を受けるときに、その効果を顕著に発揮すること
ができる。 また、アクリル樹脂表面層は、たかだか50ミク
ロンの厚さしか有していないので、本発明の積層
体は、ウエルダー縫製が可能である。
は、繊維性基布およびポリ塩化ビニル樹脂中間層
を被覆して積層体の耐候性を向上させ、かつ、ポ
リ塩化ビニル樹脂中間層から積層体表面への可塑
剤のブリードを防止し、それによつて積層体の防
汚性を向上させるばかりでなく、アクリル樹脂表
面層の表面に形成された多層の微小凹凸によつて
積層体の耐屈曲性を向上させて、表面層および中
間層の亀裂発生を防止することができる。従つて
本発明の積層体は長期間にわたつて表面亀裂や汚
れを生ずることなしに使用することが可能であ
る。 本発明の積層体は上記のような特性に基き、テ
ント、車輛用幌、野積用幌などの屋外用シートな
どに適し、特に強風下においてはげしい屈曲作用
を受けるときに、その効果を顕著に発揮すること
ができる。 また、アクリル樹脂表面層は、たかだか50ミク
ロンの厚さしか有していないので、本発明の積層
体は、ウエルダー縫製が可能である。
第1図は従来技術の積層体の断面説明図であ
り、第2図および第3図はそれぞれ本発明の積層
体の一実施態様の断面説明図である。 1……繊維性基布、2A,2B……PVC中間
層、3……従来技術のアクリル樹脂表面層、4…
…本発明によるアクリル樹脂表面層。
り、第2図および第3図はそれぞれ本発明の積層
体の一実施態様の断面説明図である。 1……繊維性基布、2A,2B……PVC中間
層、3……従来技術のアクリル樹脂表面層、4…
…本発明によるアクリル樹脂表面層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 繊維性基布と、その少くとも1面上に形成さ
れ、かつ、軟質ポリ塩化ビニル樹脂からなる中間
層と、前記中間層上に形成され、アクリル樹脂か
らなり、かつ10〜50ミクロンの範囲内にある平均
厚さを有する表面層とを含んでなり、 前記表面層の表面には多数の凸部と凹部が形成
されていて、各凸部の最高位と、それに隣接する
各凹部の最低位との高度差が5ミクロン以上であ
り、かつ前記表面層の凸部が、前記表面層の表面
の水平面積mm2当り1〜10000個存在する、 ことを特徴とする、耐屈曲性のすぐれたアクリル
樹脂積層体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP328983A JPS59129146A (ja) | 1983-01-14 | 1983-01-14 | 耐屈曲性のすぐれたアクリル樹脂積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP328983A JPS59129146A (ja) | 1983-01-14 | 1983-01-14 | 耐屈曲性のすぐれたアクリル樹脂積層体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59129146A JPS59129146A (ja) | 1984-07-25 |
| JPH0362548B2 true JPH0362548B2 (ja) | 1991-09-26 |
Family
ID=11553233
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP328983A Granted JPS59129146A (ja) | 1983-01-14 | 1983-01-14 | 耐屈曲性のすぐれたアクリル樹脂積層体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59129146A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55171531U (ja) * | 1979-05-28 | 1980-12-09 | ||
| JPS55179832U (ja) * | 1979-06-12 | 1980-12-24 |
-
1983
- 1983-01-14 JP JP328983A patent/JPS59129146A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59129146A (ja) | 1984-07-25 |
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