JPH0367624B2 - - Google Patents
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- JPH0367624B2 JPH0367624B2 JP61140191A JP14019186A JPH0367624B2 JP H0367624 B2 JPH0367624 B2 JP H0367624B2 JP 61140191 A JP61140191 A JP 61140191A JP 14019186 A JP14019186 A JP 14019186A JP H0367624 B2 JPH0367624 B2 JP H0367624B2
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- Laminated Bodies (AREA)
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Description
〈産業上の利用分野〉
本発明は易接着性ポリエステルフイルム及びそ
の製造方法に関し、更に詳しくは水性ポリエステ
ル樹脂とエポキシ架橋剤を反応させた、接着性と
耐溶剤にすぐれたプライマー層をポリエステルフ
イルムの少くとも一方の表面に設けたことを特徴
とする易接着性ポリエステルフイルム及びその製
造方法に関する。 〈従来技術〉 熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテ
レフタレートもしくはその共重合体、ポリエチレ
ンナフタレートもしくはその共重合体、あるいは
これらと小割合の他樹脂とのブレンド物等を溶融
押出し、製膜することは公知である。そして得ら
れる二軸延伸熱固定したポリエステルフイルムは
耐熱性、ガス遮断性、電気的特性および耐薬品性
が他の樹脂からなるフイルムにくらべて優れてい
ることも知られている。もつとも、その表面は高
度に結晶配向されているので、表面の凝集性が高
く、塗料、接着剤、インキ等の受溶性に乏しい。 そこで、かかるポリエステルフイルムの表面に
例えば合成樹脂層を設ける場合、両者の接着を強
靭にするためフイルム表面にコロナ放電処理、紫
外線照射処理、プラズマ処理あるいは火焔処理を
施して該表面を活性化したあと合成樹脂塗膜を被
覆する手段が適用されている。しかしながら、こ
れらフイルム表面への活性化手段においては被覆
層に対して濡れによる二次結合力の増進による接
着性向上は期待しうるのもの、その活性は経時的
に低下する。従つて、これらフイルム表面の活性
化手段は必ずしも満足すべきものではない。 ポリエステルフイルム表面の受容性を高める他
の方向としては、種々の薬剤で表面を膨潤または
部分的溶解するエツチング方法が提案されてい
る。これはフイルム表面を酸、アルカリ、アミン
水溶液、トリクロル酢酸またはフエノール類らの
薬剤と接触させて該フイルム表面をエツチング
し、表面近傍の結晶配向を分解、溶解、緩和など
を施すと同時に凝集性を低下せしめてバインダー
樹脂との接着性を高めようとするものであつて、
その効果は最も確実で、フイルムとその上に設け
られる層、例えば合成樹脂塗膜層の密着性は強固
となる。しかしながら、この方法に用いられる薬
剤には有害のものもあつて、取扱い上危険を伴つ
たり、大気中に薬剤の揮散物が放出される惧れが
あり、作業環境の汚染をもたらさないような万全
の注意が必要となるなど実用面で種々な不利な問
題がある。 この方法に類似する手段としては、予めフイル
ム表面上にプライマー層(下塗り層)を設け、ベ
ースフイルムとは異質の表面層を薄く形成せしめ
たあと所望する層、例えば合成樹脂を被覆形成す
る方法がある。下塗り層形成に際しては、通常ポ
リエステルの製膜工程とは別のプロセスにおいて
塗布処理が行われる。しかし、フイルムの高度化
加工商品、例えばオーデイオ用磁気テープ、ビデ
オ用磁気テープ、コンピユーター用磁気テープ、
フロツピーデスク、X線写真フイルム、印刷用写
真フイルム、ジアゾマイクロフイルムなどの精密
微妙な品質を維持しなければならない用途におい
ては、たとえ易接着性の表面がうまく形成された
としても得られるフイルムに塵埃による表面欠陥
があるとベースフイルムとしてこれら用途には供
し得ないが、この別プロセスにおいてはこの欠点
が発生しやすい。そこで極力塵埃のない雰囲気中
で下塗り処理を施すことが望ましい。かかる条件
を満たすものとしてポリエステルフイルム製膜工
程があり、この工程で下塗り処理すると前述の高
度化フイルム加工商品の用途に充分対応可能な製
品を得ることができよう。 一方、従来技術にあつてポリエステルフイルム
表面のプライマー処理による易接着性表面への変
性方法は、多くの場合、有機用材に溶解せしめた
組成物をフイルム表層部に塗設することによつて
達成されて来た。かかる方法をフイルム製造中に
行う場合、逸散有機溶剤による周囲環境の汚染、
安全および衛生上好ましからざる状態を招来し、
製膜工程に悪影響を及ぼすため、有機溶媒の使用
は極力最小限にとどめるべきである。従つて製膜
プロセスでのインライン下引処理を行う場合、水
を溶媒とした組成物を用いることが工程的、経済
的及び安全上の点からも好ましい。そこで水を溶
媒としたプライマー組成物が従来より数多く提案
され、特にポリウレタンやポリエステルの水溶液
または水分散体について多くの提案がされてい
る。 しかしなががら、これらのプライマー組成物
は、耐水性、耐溶剤性に乏しく、湿熱時のブロツ
キングが劣つたり、プライマー層上に更に塗布す
る被覆物の溶剤により膨潤もしくは溶解し、接着
性能が低下するという問題がある。 〈発明の目的〉 本発明の目的は、ポリエステルフイルムに塗布
される種々の被覆物、例えばセロフアンインキ、
UVインキ、磁気塗料、ゼラチン組成物、オフセ
ツトインキ、電子写真トナー、ケミカルマツト塗
料、ジアゾ塗料、ヒートシール性付与組成物、無
機質皮膜形成物質等に対し優れた接着性を有し、
かつこれら被覆物の溶剤に犯されない高い耐溶剤
性を有するプライマー層を塗設してなる易接着性
ポリエステルフイルムを提供することにある。本
発明の第2の目的は、かかる易接着性ポリエステ
ルフイルムを製造する好ましい方法を提供するこ
とにある。 〈発明の構成・効果〉 本発明のかかる目的は、本発明によれば、 ポリエステルフイルムの少くとも片面に、(1)分
子内に遊離カルボン酸基及びカルボン酸塩基の少
くとも1種を有する水性ポリエステル樹脂と(2)2
個以上のエポキシ基を有する架橋剤を、及び必要
に応じて(3)反応促進化合物の存在下で、反応させ
たプライマー層を設けてなる易接着性ポリエステ
ルフイルム、並びに結晶配向が完了する前のポリ
エステルフイルムの少くとも片面に、(1)分子内に
遊離カルボン酸基及びカルボン酸塩基の少くとも
1種を有する水性ポリエステル樹脂、(2)2個以上
のエポキシ基を有する架橋剤、及び必要に応じて
(3)反応促進化合物を含む水性プライマー塗布液を
塗布し、次いで乾燥、延伸、熱処理を施して結晶
配向を完了させることを特徴とする易接着性ポリ
エステルフイルムの製造方法 によつて達成される。 本発明においてポリエステルフイルムを構成す
るポリエステルとは、芳香族二塩基酸またはその
エステル形成性誘導体とジオールまたはそのエス
テル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリ
エステルである。かかるポリエステルの具体例と
して、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレンジカルボキシレート等が例示でき、これら
の共重合体またはこれらと小割合の他樹脂とのブ
レンド物なども含まれる。 かかる線状飽和ポリエステル樹脂を溶融押出
し、常法でフイルム状となし、配向結晶化及び熱
処理結晶化せしめたものが本発明のポリエステル
フイルムである。このポリエステルフイルムとし
ては、結晶融解熱として差動走査型熱量計によつ
て窒素気流中[10℃/分の昇温速度において]で
測定した値が通常4cal/g以上を呈する程度に結
晶配向したものが好ましい。 本発明において結晶配向が完了する前のポリエ
ステルフイルムとは、該ポリエステルを熱溶融し
てそのままフイルム状となした未延伸状フイル
ム;未延伸フイルムをタテ方向またはヨコ方向の
何れか一方に配向せしめた一軸延伸フイルム;さ
らにはタテ方向およびヨコ方向の二方向に低倍率
延伸配向せしめたもの(最終的にタテ方向または
ヨコ方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せし
める前の二軸延伸フイルム)等を含むものであ
る。 本発明において用いる水性プライマー塗布液
は、(1)分子内に遊離カルボン酸基及びカルボン酸
塩基を少くとも1種有する水性ポリエステル樹
脂、(2)2個以上のエポキシ基を有する架橋剤、及
び必要に応じて(3)反応促進化合物を含むものであ
る。この水性プライマー塗布液は、水溶液、乳化
液あるいは水分散液であつてもよい。 この水性ポリエステル樹脂の分子内にカルボン
酸基を導入するためには、例えば無水トリメリツ
ト酸、トリメリツト酸、無水ピロメリツト酸、ピ
ロメリツト酸、トリメシン酸、シクロブタンテト
ラカルボン酸、ジメチロールプロピオン酸等の多
価化合物をポリマー製造原料の1つとして用いる
ことが好ましい。また、カルボン酸塩はポリマー
中に導入されたカルボン酸基をアミノ化合物、ア
ンモニア、アルカリ金属等で中和することによつ
て導入することができる。カルボン酸塩の基を導
入する場合には公知の他の方法を採用することが
できる。例えば、分子内にカルボン酸塩の基を有
する化合物を原料としてポリエステルを合成する
方法がある。 無水トリメリツト酸をポリエステル原料に用い
て遊離のカルボキシル基を有するポリエステルを
造り、反応終了後にアンモニア水を添加して中和
し、本発明に供するポリエステル樹脂の水性液を
造ることができる。 水性ポリエステル樹脂を形成する酸成分として
は上述の多価化合物の他にテレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリ
ツト酸、ピロメリツト酸、ダイマー酸、イタコン
酸等を例示することができる。 上記多価化合物の全酸成分に対する割合は0.5
〜30モル%、特に1〜10モル%が好ましい。0.5
モル%未満では親水性が劣り、30モル%を超える
と耐水性が劣り被覆が脆くなる。 また、水性ポリエステル樹脂を形成する多価ア
ルコール成分としては、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、キシリレングリコール、ジメチロールプロピ
オン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、
ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テ
トラメチレンオキシド)グリコール等を例示する
ことができる。これら成分と共にp−ヒドロキシ
安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息
香酸等のヒドロキシカルボン酸、安息香酸、脂肪
酸等のモノカルボン酸、アマニ油等のエステルも
用いることができる。水性ポリエステル樹脂は多
価カルボン酸或いはそのエステル形成性誘導体と
多価アルコール或いはそのエステル形成性誘導体
とから公知の方法によつて合成される。 水性ポリエステル樹脂の水性液を作る方法とし
ては、(1)ポリエステル樹脂を水に溶解させる;(2)
ポリエステル樹脂及び水と共に乳化剤、分散剤、
懸濁化安定剤等を用いて乳化液又は懸濁液とす
る;(3)ポリエステル樹脂を水以外の媒体に溶解さ
せた後に添加して乳化液又は懸濁液とし、その媒
体を除去する;(4)ポリエステル樹脂を加熱溶融さ
せ、水又は他の媒体と接触分散させた後に不要な
媒体を除去する;(5)ポリエステル樹脂の微粒子を
あらかじめ準備し、この粒子を水に分散させ安定
化させる等を例示することができる。 次に、本発明で用いる2個以上のエポキシ基を
有する架橋剤としては、例えば 及びビスフエノールAとエピクロルヒドリンとの
付加縮合物等の水溶性又は水分散性エポキシ化合
物を挙げることができる。 水性ポリエステル樹脂とエポキシ架橋剤の反応
を促進する化合物(反応促進化合物)としては、
例えば3級アミノ基含有化合物、含窒素環構造を
有する化合物及びその塩、4級アンモニウム塩化
合物等を挙げることができる。更に具体的には3
級アミノ基含有化合物としては、例えばトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチル
アミン、ジメチルアミノベンゼン、ベンジルジメ
チルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フエノール等を挙げることができ、又
含窒素環構造を有する化合物及びその塩として
は、例えば2−メチルイミダゾール、2−メチル
−4−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾ
ール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フエ
ニル−4−メチルイミダゾールの如きイミダゾー
ル化合物、1,8−ジアゾ−ビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7及びこれらの塩酸塩、炭酸塩
等を挙げることができる。又4級アンモニウム塩
化合物としては、例えばトリエチルベンジルアン
モニウムクロライド、テトラメチルアンモニウム
クロライド等を挙げることができる。これらのう
ち3級アミノ基含有化合物、含窒素環構造を有す
る化合物が好ましい。特に2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フエノール、2−メチ
ルイミダゾール、2−メチル−4−エチルイミダ
ゾールが好ましい。 水性ポリエステル樹脂とエポキシ架橋剤との比
は、前者100重量部に対し後者1〜40重量部、更
に2〜30重量部であることが好ましい。エポキシ
架橋剤の割合が多くなり過ぎると易接着性能を低
下させ、また少なすぎると耐溶剤が低下し、本発
明の目的である被覆物を適用した際良好な塗面が
得られ難くなり、好ましくない。 また、エポキシ架橋剤と反応促進化合物との比
は、前者100重量部に対し、後者0〜60重量部、
好ましくは5〜50重量部である。この反応促進化
合物の割合が多すぎると反応の制御が困難にな
り、塗液の安定性を低下させる。 水性プライマー塗布液は水媒体中に上記2成
分、好ましくは上記3成分を溶解ないし分散させ
たものであるが、更にアニオン型界面活性剤、ノ
ニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要量添加
して用いることができる。かかる界面活性剤とし
ては水性塗布液の表面張力を40dyne/cm以下に
降下でき、ポリエステルフイルムへの濡れを促進
するものが好ましく、例えばポリオキシエチレン
アルキルフエニルエーテル、ポリオキシエチレン
−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、ア
ルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル
スルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等を挙
げることができる。更に本発明の効果を消失させ
ない範囲において、例えば帯電防止剤、紫外線吸
収剤、顔料、有機フイラー、無機フイラー、潤滑
剤、ブロツキング防止剤等の他の添加剤を混合す
ることができる。 ポリエステルフイルムへの水性プライマー塗布
液の塗布は、通常の塗布工程すなわち二軸延伸熱
固定したポリエステルフイルムに、該フイルムの
製造工程と切離して塗布する工程で行つてもよ
い。しかし、この工程では芥、塵埃などをまき込
み易く、磁気テープ、フロツピーデイスク等の高
度化商品用のものにはクリーンな雰囲気での塗工
が望ましい。かかる観点よりポリエステルフイル
ム製造工程中での塗工が好ましい。特にこの工程
中で結晶配向が完了する前のポリエステルフイル
ムの片面または両面に水性プライマー塗布液を塗
布することが好ましい。その際水性プライマー塗
布液の固形分濃度は、通常30重量%以下であり、
10重量%以下が更に好ましい。塗布量は走行して
いるフイルム1m2当り0.5〜20g、更には1〜10
gが好ましい。 塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用
できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラツシユ法、スプレーコート、エア
ーナイフコート、含浸法およびカーテンコート法
などを単独または組み合せて適用するとよい。 水性塗布液を塗布したポリエステルフイルム
は、乾燥され、延伸、熱固定等の工程に導かれ
る。例えば水性プライマー塗布液を塗布した縦1
軸延伸ポリエステルフイルムは、ステンターに導
かれて横延伸及び熱固定される。この間塗布液は
乾燥し、更に架橋反応を起し、フイルム上に連続
皮膜を形成する。架橋反応の熱は通常延伸時或い
は熱固定時の熱によつて供給される。これには例
えば200℃で約10秒間、150℃で約1分間、120℃
で約15分間、220℃で約8秒間等の加熱でよく、
またこれより厳しい条件下で或いは緩かな条件下
で加熱してもよい。 ポリエステルフイルムの配向結晶化条件、例え
ば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄
積された条件で行うことができる。 このようにして得られたプライマー層を有する
ポリエステルフイルムは、セロフアン用インキ、
UVインキ、磁気塗料、ゼラチン組成物、電子写
真用トナー組成物、ケミカルマツト塗料、ジアゾ
塗料等の極めて広汎な塗料に対して高い密着性を
示し、かつメチルエチルケトン、トルエン、酢酸
エチル、酢酸ブチル、エタノール、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、シクロ
ヘキサン等の有機溶剤に対して優れた耐溶剤性を
示す。 それ故、本発明のポリエステルフイルムは、フ
イルム加工商品例えばオーデイオ用、ビデオ用、
コンピユーター用の磁気テープ、フロツピーデイ
スク、X線写真フイルム、ジアゾフイルム、メン
ブレン、OHP用フイルム、ハードコートフイル
ム、研磨テープ、粘着テープ、ラベル等の基材と
して有用である。 〈実施例〉 以下、実施例をあげて本発明を更に説明する。
なお例中の「部」は「重量部」を意味する。また
フイルムの各特性は次の方法で測定した。 1 接着性 プライマー被覆処理ポリエステルフイルムに諸
星インキ(株)製、UVシヤイン紅Tを4μ厚さに塗布
し、1.5KW超高圧水銀灯を用いて5分間紫外線
を照射し、次いでスコツチテープNo.600(3M社製)
巾19.4mm、長さ15cmを気泡のはいらないように粘
着し、この上をJIS,C2701(1975)記載の手動式
荷重ロールでならして密着させ、テープ巾に切り
出す。この試料のポリエステルフイルムを上にし
て急速剥離し、UVインキの剥離状況を観察す
る。 UVインキがほとんど粘着テープに移行したも
の :× UVインキの半分がポリエステルフイルム上に
残つたもの :△ UVインキの全部がポリエステルフイルム上に
残つたもの :〇 2 耐溶剤性 プライマー被覆処理ポリエステルフイルムの表
面にテトラヒドロフランをスポイトで5滴(約
0.1c.c.)滴下し、その上にガーゼをおき、更に200
gの分銅をのせ、ガーゼを約1000mm/分の速度で
動かす。室温乾燥後、テトラヒドロフランで処理
しないものと処理したものを400倍の干渉顕微鏡
写真に比較し、プライマーの表面変化状況を次の
如く判定する。 プライマーがほとんどなくなつたもの:× プライマーの変化がほとんどないもの:〇 その中間で表面形態が微小変化したもの
:〇〜△ 表面形態がかなり変化したもの :×〜△ 表面形態の変化が中間のもの :△ 3 ブロツキング性 ポリエステルフイルムのプライマー被覆処理面
同志を合せて10×15cmに切り取り、これに6Kg/
cmの荷重を加え、この状態で40℃×80%RHの雰
囲気中で17時間保持し、その後10cm巾の剥離強度
を測定する。この剥離強度が高くなると、フイル
ム同志がブロツキングを起し、いわゆるデラミ現
象を起す。 実施例 1 ポリエステル樹脂水性液の調製 テレフタル酸(80モル%)−イソフタル酸(15
モル%)−トリメリツト酸(5モル%)−エチレン
グリコール(90モル%)−ジエチレングリコール
(10モル%)共重合ポリエステルをトリメリツト
酸の遊離カルボン酸基と等当量のアンモニア水で
中和して固形分2wt%の水性ポリエステル樹脂液
を得た。 この水性ポリエステル樹脂液680部にグリセリ
ントリグリシジールエーテル3.0部、2,4,6
−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
0.4部及びポリオキシエチレンノニルフエニルエ
ーテル[HLB12.8、ノニオンNS208.5 :日本油
脂(株)製]3.0部を添加、溶解し、更に蒸溜水313.6
部を加えて2wt%の水性プライマー液を得た。 このプライマー液を75μmの二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフイルム上にグラビヤコート
法で塗布し、その後120℃で5分間熱処理し、平
均乾燥塗布量50mg/m2のプライマー被覆ポリエス
テルフイルムを得た。 実施例 2 25℃のO−クロロフエノール中で測定した固有
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(滑剤含
有)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押
出して厚み950μmの未延伸フイルムを得、次に
機械軸方向に3.5倍延伸したのち、実施例1で調
製した塗布液と全く同一の塗布液をキスコート法
にて一軸延伸フイルムの両面にに塗布した。この
ときの平均塗布量は固形分換算で50mg/m2であつ
た。引き続き105℃で横方向に3.9倍延伸し、さら
に210℃で熱処理し、厚み75μmの両面プライマ
ー被覆ポリエステルフイルムを得た。 実施例 3 カルボキシアミン塩含有水性ポリエステル樹脂
液[TKセツト113B ;高松油脂(株)製20wt%]
360部を水4612部に溶解し、更にグリセリントリ
グリシジルエーテル10部、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フエノール3部及び実
施例1で用いたノニオン界面活性剤NS208.5[日
本油脂(株)製]15部を溶解し、水性プライマー液を
得た。 このプライマー液を用いる以外は、実施例2と
全く同様に行つたプライマー被覆ポリエステルフ
イルムを得た。 実施例 4 実施例3における2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フエノールの代りに2−メチル
イミダゾールを用いる以外は実施例3と同様に行
つてプライマー液を調製し、更にこのプライマー
液を用いる以外は実施例2と全く同様に行つてプ
ライマー被覆ポリエステルフイルムを得た。 実施例 5 実施例3におけるグリセリントリグリシジルエ
ーテルの代りにソルビトールテトラグリシジルエ
ーテルを用いる以外は実施例3と同様に行つてプ
ライマー液を調製し、更にこのプライマー液を用
いる以外は実施例2と全く同様に行つてプライマ
ー被覆ポリエステルフイルムを得た。 比較例 1 プライマー処理しない厚さ75μmのポリエチレ
ンテレフタレートフイルムを用いて各種評価を行
つた。 比較例 2 実施例2における水性ポリエステル樹脂42.5部
及び界面活性剤NS208.5 1.5部を水456部に溶解
して水性プライマー液を得た。このプライマー液
を用いる以外は実施例2と全く同様に行つてプラ
イマー被覆ポリエステルフイルムを得た。 実施例1〜5及び比較例1〜2のポリエステル
フイルムの接着性、耐溶剤性、ブロツキング性を
評価した。この結果を第1表にまとめて示す。
の製造方法に関し、更に詳しくは水性ポリエステ
ル樹脂とエポキシ架橋剤を反応させた、接着性と
耐溶剤にすぐれたプライマー層をポリエステルフ
イルムの少くとも一方の表面に設けたことを特徴
とする易接着性ポリエステルフイルム及びその製
造方法に関する。 〈従来技術〉 熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテ
レフタレートもしくはその共重合体、ポリエチレ
ンナフタレートもしくはその共重合体、あるいは
これらと小割合の他樹脂とのブレンド物等を溶融
押出し、製膜することは公知である。そして得ら
れる二軸延伸熱固定したポリエステルフイルムは
耐熱性、ガス遮断性、電気的特性および耐薬品性
が他の樹脂からなるフイルムにくらべて優れてい
ることも知られている。もつとも、その表面は高
度に結晶配向されているので、表面の凝集性が高
く、塗料、接着剤、インキ等の受溶性に乏しい。 そこで、かかるポリエステルフイルムの表面に
例えば合成樹脂層を設ける場合、両者の接着を強
靭にするためフイルム表面にコロナ放電処理、紫
外線照射処理、プラズマ処理あるいは火焔処理を
施して該表面を活性化したあと合成樹脂塗膜を被
覆する手段が適用されている。しかしながら、こ
れらフイルム表面への活性化手段においては被覆
層に対して濡れによる二次結合力の増進による接
着性向上は期待しうるのもの、その活性は経時的
に低下する。従つて、これらフイルム表面の活性
化手段は必ずしも満足すべきものではない。 ポリエステルフイルム表面の受容性を高める他
の方向としては、種々の薬剤で表面を膨潤または
部分的溶解するエツチング方法が提案されてい
る。これはフイルム表面を酸、アルカリ、アミン
水溶液、トリクロル酢酸またはフエノール類らの
薬剤と接触させて該フイルム表面をエツチング
し、表面近傍の結晶配向を分解、溶解、緩和など
を施すと同時に凝集性を低下せしめてバインダー
樹脂との接着性を高めようとするものであつて、
その効果は最も確実で、フイルムとその上に設け
られる層、例えば合成樹脂塗膜層の密着性は強固
となる。しかしながら、この方法に用いられる薬
剤には有害のものもあつて、取扱い上危険を伴つ
たり、大気中に薬剤の揮散物が放出される惧れが
あり、作業環境の汚染をもたらさないような万全
の注意が必要となるなど実用面で種々な不利な問
題がある。 この方法に類似する手段としては、予めフイル
ム表面上にプライマー層(下塗り層)を設け、ベ
ースフイルムとは異質の表面層を薄く形成せしめ
たあと所望する層、例えば合成樹脂を被覆形成す
る方法がある。下塗り層形成に際しては、通常ポ
リエステルの製膜工程とは別のプロセスにおいて
塗布処理が行われる。しかし、フイルムの高度化
加工商品、例えばオーデイオ用磁気テープ、ビデ
オ用磁気テープ、コンピユーター用磁気テープ、
フロツピーデスク、X線写真フイルム、印刷用写
真フイルム、ジアゾマイクロフイルムなどの精密
微妙な品質を維持しなければならない用途におい
ては、たとえ易接着性の表面がうまく形成された
としても得られるフイルムに塵埃による表面欠陥
があるとベースフイルムとしてこれら用途には供
し得ないが、この別プロセスにおいてはこの欠点
が発生しやすい。そこで極力塵埃のない雰囲気中
で下塗り処理を施すことが望ましい。かかる条件
を満たすものとしてポリエステルフイルム製膜工
程があり、この工程で下塗り処理すると前述の高
度化フイルム加工商品の用途に充分対応可能な製
品を得ることができよう。 一方、従来技術にあつてポリエステルフイルム
表面のプライマー処理による易接着性表面への変
性方法は、多くの場合、有機用材に溶解せしめた
組成物をフイルム表層部に塗設することによつて
達成されて来た。かかる方法をフイルム製造中に
行う場合、逸散有機溶剤による周囲環境の汚染、
安全および衛生上好ましからざる状態を招来し、
製膜工程に悪影響を及ぼすため、有機溶媒の使用
は極力最小限にとどめるべきである。従つて製膜
プロセスでのインライン下引処理を行う場合、水
を溶媒とした組成物を用いることが工程的、経済
的及び安全上の点からも好ましい。そこで水を溶
媒としたプライマー組成物が従来より数多く提案
され、特にポリウレタンやポリエステルの水溶液
または水分散体について多くの提案がされてい
る。 しかしなががら、これらのプライマー組成物
は、耐水性、耐溶剤性に乏しく、湿熱時のブロツ
キングが劣つたり、プライマー層上に更に塗布す
る被覆物の溶剤により膨潤もしくは溶解し、接着
性能が低下するという問題がある。 〈発明の目的〉 本発明の目的は、ポリエステルフイルムに塗布
される種々の被覆物、例えばセロフアンインキ、
UVインキ、磁気塗料、ゼラチン組成物、オフセ
ツトインキ、電子写真トナー、ケミカルマツト塗
料、ジアゾ塗料、ヒートシール性付与組成物、無
機質皮膜形成物質等に対し優れた接着性を有し、
かつこれら被覆物の溶剤に犯されない高い耐溶剤
性を有するプライマー層を塗設してなる易接着性
ポリエステルフイルムを提供することにある。本
発明の第2の目的は、かかる易接着性ポリエステ
ルフイルムを製造する好ましい方法を提供するこ
とにある。 〈発明の構成・効果〉 本発明のかかる目的は、本発明によれば、 ポリエステルフイルムの少くとも片面に、(1)分
子内に遊離カルボン酸基及びカルボン酸塩基の少
くとも1種を有する水性ポリエステル樹脂と(2)2
個以上のエポキシ基を有する架橋剤を、及び必要
に応じて(3)反応促進化合物の存在下で、反応させ
たプライマー層を設けてなる易接着性ポリエステ
ルフイルム、並びに結晶配向が完了する前のポリ
エステルフイルムの少くとも片面に、(1)分子内に
遊離カルボン酸基及びカルボン酸塩基の少くとも
1種を有する水性ポリエステル樹脂、(2)2個以上
のエポキシ基を有する架橋剤、及び必要に応じて
(3)反応促進化合物を含む水性プライマー塗布液を
塗布し、次いで乾燥、延伸、熱処理を施して結晶
配向を完了させることを特徴とする易接着性ポリ
エステルフイルムの製造方法 によつて達成される。 本発明においてポリエステルフイルムを構成す
るポリエステルとは、芳香族二塩基酸またはその
エステル形成性誘導体とジオールまたはそのエス
テル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリ
エステルである。かかるポリエステルの具体例と
して、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレンジカルボキシレート等が例示でき、これら
の共重合体またはこれらと小割合の他樹脂とのブ
レンド物なども含まれる。 かかる線状飽和ポリエステル樹脂を溶融押出
し、常法でフイルム状となし、配向結晶化及び熱
処理結晶化せしめたものが本発明のポリエステル
フイルムである。このポリエステルフイルムとし
ては、結晶融解熱として差動走査型熱量計によつ
て窒素気流中[10℃/分の昇温速度において]で
測定した値が通常4cal/g以上を呈する程度に結
晶配向したものが好ましい。 本発明において結晶配向が完了する前のポリエ
ステルフイルムとは、該ポリエステルを熱溶融し
てそのままフイルム状となした未延伸状フイル
ム;未延伸フイルムをタテ方向またはヨコ方向の
何れか一方に配向せしめた一軸延伸フイルム;さ
らにはタテ方向およびヨコ方向の二方向に低倍率
延伸配向せしめたもの(最終的にタテ方向または
ヨコ方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せし
める前の二軸延伸フイルム)等を含むものであ
る。 本発明において用いる水性プライマー塗布液
は、(1)分子内に遊離カルボン酸基及びカルボン酸
塩基を少くとも1種有する水性ポリエステル樹
脂、(2)2個以上のエポキシ基を有する架橋剤、及
び必要に応じて(3)反応促進化合物を含むものであ
る。この水性プライマー塗布液は、水溶液、乳化
液あるいは水分散液であつてもよい。 この水性ポリエステル樹脂の分子内にカルボン
酸基を導入するためには、例えば無水トリメリツ
ト酸、トリメリツト酸、無水ピロメリツト酸、ピ
ロメリツト酸、トリメシン酸、シクロブタンテト
ラカルボン酸、ジメチロールプロピオン酸等の多
価化合物をポリマー製造原料の1つとして用いる
ことが好ましい。また、カルボン酸塩はポリマー
中に導入されたカルボン酸基をアミノ化合物、ア
ンモニア、アルカリ金属等で中和することによつ
て導入することができる。カルボン酸塩の基を導
入する場合には公知の他の方法を採用することが
できる。例えば、分子内にカルボン酸塩の基を有
する化合物を原料としてポリエステルを合成する
方法がある。 無水トリメリツト酸をポリエステル原料に用い
て遊離のカルボキシル基を有するポリエステルを
造り、反応終了後にアンモニア水を添加して中和
し、本発明に供するポリエステル樹脂の水性液を
造ることができる。 水性ポリエステル樹脂を形成する酸成分として
は上述の多価化合物の他にテレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリ
ツト酸、ピロメリツト酸、ダイマー酸、イタコン
酸等を例示することができる。 上記多価化合物の全酸成分に対する割合は0.5
〜30モル%、特に1〜10モル%が好ましい。0.5
モル%未満では親水性が劣り、30モル%を超える
と耐水性が劣り被覆が脆くなる。 また、水性ポリエステル樹脂を形成する多価ア
ルコール成分としては、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、キシリレングリコール、ジメチロールプロピ
オン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、
ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テ
トラメチレンオキシド)グリコール等を例示する
ことができる。これら成分と共にp−ヒドロキシ
安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息
香酸等のヒドロキシカルボン酸、安息香酸、脂肪
酸等のモノカルボン酸、アマニ油等のエステルも
用いることができる。水性ポリエステル樹脂は多
価カルボン酸或いはそのエステル形成性誘導体と
多価アルコール或いはそのエステル形成性誘導体
とから公知の方法によつて合成される。 水性ポリエステル樹脂の水性液を作る方法とし
ては、(1)ポリエステル樹脂を水に溶解させる;(2)
ポリエステル樹脂及び水と共に乳化剤、分散剤、
懸濁化安定剤等を用いて乳化液又は懸濁液とす
る;(3)ポリエステル樹脂を水以外の媒体に溶解さ
せた後に添加して乳化液又は懸濁液とし、その媒
体を除去する;(4)ポリエステル樹脂を加熱溶融さ
せ、水又は他の媒体と接触分散させた後に不要な
媒体を除去する;(5)ポリエステル樹脂の微粒子を
あらかじめ準備し、この粒子を水に分散させ安定
化させる等を例示することができる。 次に、本発明で用いる2個以上のエポキシ基を
有する架橋剤としては、例えば 及びビスフエノールAとエピクロルヒドリンとの
付加縮合物等の水溶性又は水分散性エポキシ化合
物を挙げることができる。 水性ポリエステル樹脂とエポキシ架橋剤の反応
を促進する化合物(反応促進化合物)としては、
例えば3級アミノ基含有化合物、含窒素環構造を
有する化合物及びその塩、4級アンモニウム塩化
合物等を挙げることができる。更に具体的には3
級アミノ基含有化合物としては、例えばトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチル
アミン、ジメチルアミノベンゼン、ベンジルジメ
チルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フエノール等を挙げることができ、又
含窒素環構造を有する化合物及びその塩として
は、例えば2−メチルイミダゾール、2−メチル
−4−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾ
ール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フエ
ニル−4−メチルイミダゾールの如きイミダゾー
ル化合物、1,8−ジアゾ−ビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7及びこれらの塩酸塩、炭酸塩
等を挙げることができる。又4級アンモニウム塩
化合物としては、例えばトリエチルベンジルアン
モニウムクロライド、テトラメチルアンモニウム
クロライド等を挙げることができる。これらのう
ち3級アミノ基含有化合物、含窒素環構造を有す
る化合物が好ましい。特に2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フエノール、2−メチ
ルイミダゾール、2−メチル−4−エチルイミダ
ゾールが好ましい。 水性ポリエステル樹脂とエポキシ架橋剤との比
は、前者100重量部に対し後者1〜40重量部、更
に2〜30重量部であることが好ましい。エポキシ
架橋剤の割合が多くなり過ぎると易接着性能を低
下させ、また少なすぎると耐溶剤が低下し、本発
明の目的である被覆物を適用した際良好な塗面が
得られ難くなり、好ましくない。 また、エポキシ架橋剤と反応促進化合物との比
は、前者100重量部に対し、後者0〜60重量部、
好ましくは5〜50重量部である。この反応促進化
合物の割合が多すぎると反応の制御が困難にな
り、塗液の安定性を低下させる。 水性プライマー塗布液は水媒体中に上記2成
分、好ましくは上記3成分を溶解ないし分散させ
たものであるが、更にアニオン型界面活性剤、ノ
ニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要量添加
して用いることができる。かかる界面活性剤とし
ては水性塗布液の表面張力を40dyne/cm以下に
降下でき、ポリエステルフイルムへの濡れを促進
するものが好ましく、例えばポリオキシエチレン
アルキルフエニルエーテル、ポリオキシエチレン
−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、ア
ルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル
スルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等を挙
げることができる。更に本発明の効果を消失させ
ない範囲において、例えば帯電防止剤、紫外線吸
収剤、顔料、有機フイラー、無機フイラー、潤滑
剤、ブロツキング防止剤等の他の添加剤を混合す
ることができる。 ポリエステルフイルムへの水性プライマー塗布
液の塗布は、通常の塗布工程すなわち二軸延伸熱
固定したポリエステルフイルムに、該フイルムの
製造工程と切離して塗布する工程で行つてもよ
い。しかし、この工程では芥、塵埃などをまき込
み易く、磁気テープ、フロツピーデイスク等の高
度化商品用のものにはクリーンな雰囲気での塗工
が望ましい。かかる観点よりポリエステルフイル
ム製造工程中での塗工が好ましい。特にこの工程
中で結晶配向が完了する前のポリエステルフイル
ムの片面または両面に水性プライマー塗布液を塗
布することが好ましい。その際水性プライマー塗
布液の固形分濃度は、通常30重量%以下であり、
10重量%以下が更に好ましい。塗布量は走行して
いるフイルム1m2当り0.5〜20g、更には1〜10
gが好ましい。 塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用
できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラツシユ法、スプレーコート、エア
ーナイフコート、含浸法およびカーテンコート法
などを単独または組み合せて適用するとよい。 水性塗布液を塗布したポリエステルフイルム
は、乾燥され、延伸、熱固定等の工程に導かれ
る。例えば水性プライマー塗布液を塗布した縦1
軸延伸ポリエステルフイルムは、ステンターに導
かれて横延伸及び熱固定される。この間塗布液は
乾燥し、更に架橋反応を起し、フイルム上に連続
皮膜を形成する。架橋反応の熱は通常延伸時或い
は熱固定時の熱によつて供給される。これには例
えば200℃で約10秒間、150℃で約1分間、120℃
で約15分間、220℃で約8秒間等の加熱でよく、
またこれより厳しい条件下で或いは緩かな条件下
で加熱してもよい。 ポリエステルフイルムの配向結晶化条件、例え
ば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄
積された条件で行うことができる。 このようにして得られたプライマー層を有する
ポリエステルフイルムは、セロフアン用インキ、
UVインキ、磁気塗料、ゼラチン組成物、電子写
真用トナー組成物、ケミカルマツト塗料、ジアゾ
塗料等の極めて広汎な塗料に対して高い密着性を
示し、かつメチルエチルケトン、トルエン、酢酸
エチル、酢酸ブチル、エタノール、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、シクロ
ヘキサン等の有機溶剤に対して優れた耐溶剤性を
示す。 それ故、本発明のポリエステルフイルムは、フ
イルム加工商品例えばオーデイオ用、ビデオ用、
コンピユーター用の磁気テープ、フロツピーデイ
スク、X線写真フイルム、ジアゾフイルム、メン
ブレン、OHP用フイルム、ハードコートフイル
ム、研磨テープ、粘着テープ、ラベル等の基材と
して有用である。 〈実施例〉 以下、実施例をあげて本発明を更に説明する。
なお例中の「部」は「重量部」を意味する。また
フイルムの各特性は次の方法で測定した。 1 接着性 プライマー被覆処理ポリエステルフイルムに諸
星インキ(株)製、UVシヤイン紅Tを4μ厚さに塗布
し、1.5KW超高圧水銀灯を用いて5分間紫外線
を照射し、次いでスコツチテープNo.600(3M社製)
巾19.4mm、長さ15cmを気泡のはいらないように粘
着し、この上をJIS,C2701(1975)記載の手動式
荷重ロールでならして密着させ、テープ巾に切り
出す。この試料のポリエステルフイルムを上にし
て急速剥離し、UVインキの剥離状況を観察す
る。 UVインキがほとんど粘着テープに移行したも
の :× UVインキの半分がポリエステルフイルム上に
残つたもの :△ UVインキの全部がポリエステルフイルム上に
残つたもの :〇 2 耐溶剤性 プライマー被覆処理ポリエステルフイルムの表
面にテトラヒドロフランをスポイトで5滴(約
0.1c.c.)滴下し、その上にガーゼをおき、更に200
gの分銅をのせ、ガーゼを約1000mm/分の速度で
動かす。室温乾燥後、テトラヒドロフランで処理
しないものと処理したものを400倍の干渉顕微鏡
写真に比較し、プライマーの表面変化状況を次の
如く判定する。 プライマーがほとんどなくなつたもの:× プライマーの変化がほとんどないもの:〇 その中間で表面形態が微小変化したもの
:〇〜△ 表面形態がかなり変化したもの :×〜△ 表面形態の変化が中間のもの :△ 3 ブロツキング性 ポリエステルフイルムのプライマー被覆処理面
同志を合せて10×15cmに切り取り、これに6Kg/
cmの荷重を加え、この状態で40℃×80%RHの雰
囲気中で17時間保持し、その後10cm巾の剥離強度
を測定する。この剥離強度が高くなると、フイル
ム同志がブロツキングを起し、いわゆるデラミ現
象を起す。 実施例 1 ポリエステル樹脂水性液の調製 テレフタル酸(80モル%)−イソフタル酸(15
モル%)−トリメリツト酸(5モル%)−エチレン
グリコール(90モル%)−ジエチレングリコール
(10モル%)共重合ポリエステルをトリメリツト
酸の遊離カルボン酸基と等当量のアンモニア水で
中和して固形分2wt%の水性ポリエステル樹脂液
を得た。 この水性ポリエステル樹脂液680部にグリセリ
ントリグリシジールエーテル3.0部、2,4,6
−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール
0.4部及びポリオキシエチレンノニルフエニルエ
ーテル[HLB12.8、ノニオンNS208.5 :日本油
脂(株)製]3.0部を添加、溶解し、更に蒸溜水313.6
部を加えて2wt%の水性プライマー液を得た。 このプライマー液を75μmの二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフイルム上にグラビヤコート
法で塗布し、その後120℃で5分間熱処理し、平
均乾燥塗布量50mg/m2のプライマー被覆ポリエス
テルフイルムを得た。 実施例 2 25℃のO−クロロフエノール中で測定した固有
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(滑剤含
有)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押
出して厚み950μmの未延伸フイルムを得、次に
機械軸方向に3.5倍延伸したのち、実施例1で調
製した塗布液と全く同一の塗布液をキスコート法
にて一軸延伸フイルムの両面にに塗布した。この
ときの平均塗布量は固形分換算で50mg/m2であつ
た。引き続き105℃で横方向に3.9倍延伸し、さら
に210℃で熱処理し、厚み75μmの両面プライマ
ー被覆ポリエステルフイルムを得た。 実施例 3 カルボキシアミン塩含有水性ポリエステル樹脂
液[TKセツト113B ;高松油脂(株)製20wt%]
360部を水4612部に溶解し、更にグリセリントリ
グリシジルエーテル10部、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フエノール3部及び実
施例1で用いたノニオン界面活性剤NS208.5[日
本油脂(株)製]15部を溶解し、水性プライマー液を
得た。 このプライマー液を用いる以外は、実施例2と
全く同様に行つたプライマー被覆ポリエステルフ
イルムを得た。 実施例 4 実施例3における2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フエノールの代りに2−メチル
イミダゾールを用いる以外は実施例3と同様に行
つてプライマー液を調製し、更にこのプライマー
液を用いる以外は実施例2と全く同様に行つてプ
ライマー被覆ポリエステルフイルムを得た。 実施例 5 実施例3におけるグリセリントリグリシジルエ
ーテルの代りにソルビトールテトラグリシジルエ
ーテルを用いる以外は実施例3と同様に行つてプ
ライマー液を調製し、更にこのプライマー液を用
いる以外は実施例2と全く同様に行つてプライマ
ー被覆ポリエステルフイルムを得た。 比較例 1 プライマー処理しない厚さ75μmのポリエチレ
ンテレフタレートフイルムを用いて各種評価を行
つた。 比較例 2 実施例2における水性ポリエステル樹脂42.5部
及び界面活性剤NS208.5 1.5部を水456部に溶解
して水性プライマー液を得た。このプライマー液
を用いる以外は実施例2と全く同様に行つてプラ
イマー被覆ポリエステルフイルムを得た。 実施例1〜5及び比較例1〜2のポリエステル
フイルムの接着性、耐溶剤性、ブロツキング性を
評価した。この結果を第1表にまとめて示す。
【表】
第1表から、本発明のポリエステルフイルム
は、接着性、耐溶剤性及びブロツキング性に優れ
た性能を有していることが明らかである。
は、接着性、耐溶剤性及びブロツキング性に優れ
た性能を有していることが明らかである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエステルフイルムの少くとも片面に、(1)
分子内に遊離カルボン酸基及びカルボン酸塩基の
少くとも1種を有する水性ポリエステル樹脂と(2)
2個以上のエポキシ基を有する架橋剤を、必要に
応じて(3)反応促進化合物の存在下で、反応させた
プライマー層を設けてなる易接着性ポリエステル
フイルム。 2 結晶配向が完了する前のポリエステルフイル
ムの少くとも片面に、(1)分子内に遊離カルボン酸
基及びカルボン酸塩基の少くとも1種を有する水
性ポリエステル樹脂、(2)2個以上のエポキシ基を
有する架橋剤、及び必要に応じて(3)反応促進化合
物を含む水性プライマー塗布液を塗布し、次いで
乾燥、延伸、熱処理を施して結晶配向を完了させ
ることを特徴とする易接着性ポリエステルフイル
ムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14019186A JPS62297147A (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | 易接着性ポリエステルフイルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14019186A JPS62297147A (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | 易接着性ポリエステルフイルムおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62297147A JPS62297147A (ja) | 1987-12-24 |
| JPH0367624B2 true JPH0367624B2 (ja) | 1991-10-23 |
Family
ID=15263026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14019186A Granted JPS62297147A (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | 易接着性ポリエステルフイルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62297147A (ja) |
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Family Cites Families (6)
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-
1986
- 1986-06-18 JP JP14019186A patent/JPS62297147A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JPS62297147A (ja) | 1987-12-24 |
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