JPH0376828B2 - - Google Patents

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JPH0376828B2
JPH0376828B2 JP60215864A JP21586485A JPH0376828B2 JP H0376828 B2 JPH0376828 B2 JP H0376828B2 JP 60215864 A JP60215864 A JP 60215864A JP 21586485 A JP21586485 A JP 21586485A JP H0376828 B2 JPH0376828 B2 JP H0376828B2
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JP
Japan
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weight
resin
pigment
chromium
corrosion
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JP60215864A
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Masateru Takimoto
Tamotsu Boda
Juichi Yoshida
Kazunobu Ookawa
Hideo Kawaguchi
Hideo Okuda
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Nippon Paint Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は溶接性、加工性、耐食性に優れた塗装
積層体に係り、就中自動車ボデー用鋼材に適した
連続スポツト溶接性に優れ、高加工性、高耐食性
の塗装積層体に関するものである。 塗装を施して実際使用に供される各種機器、部
品等は一般に、加工、組立後において全体に塗装
が施される。ところがこのような加工、組立後の
塗装では、部位によつて十分な塗膜が得られない
ことがある。かる不利を解消するため従来より、
予め塗装した、いわゆる塗装鋼板が広く採用され
ている。ところが、この種塗装鋼板は普通、抵抗
溶接が不可能で、その組立てには、溶接以外の、
例えばボルト・ナツト等の固着手段を採用しなけ
ればならず、作業性、組立コストの点で不利が大
きい。 塗装鋼板スポツト溶接性という点からは塗膜が
電気導通性を有することが必要で、従来導電顔料
を用いることにより概ねその目的を達している。 しかしながら、自動車ボデー生産ラインの如く
高速かつ大量、省人のラインにおいては連続スポ
ツト溶接性が重要な課題となる。尚、連続スポツ
ト溶接性は、溶接回数の増大につれ電極が鋼板、
メツキ皮膜、塗膜組成物などで汚染され、その清
浄化や交換が必要となるので、該清浄化あるいは
交換を要するまでの溶接回数により評価せられ
る。 導電顔料を用いて塗膜に導電性をもたせる技術
(例えば特公昭52−44569号、特開昭58−138758
号、特開昭58−174582号等)あるいは顔料の工夫
により塗膜導電性をさらに向上させる技術(例え
ば特開昭51−79138号、特公昭58−19706号)など
ではスポツト溶接は可能であつても2000点あるい
はそれ以上の連続スポツト溶接性を確保するため
の要件、すなわち電極汚染対体する配慮がなく不
満足な結果となる。しかも近時の自動車生産工程
に於いては可及的に大なる、例えば2000〜5000点
の連続スポツト溶接性が要望せられる。 また塗装材のプレスまたは深絞り加工において
は、加工時に路膜が粉状に剥離しプレス機に付着
して加工キズ発生の原因となつたり、ブレス機清
掃の頻度が大となつたり、また加工時に塗膜が素
地から剥離し、あるいはクラツクを生じ該部位の
耐食性を低下せしめることがあつてはならない。
この塗膜の加工性を向上せしめる目的で無機ある
いは有機性潤滑剤を添加することは公知である。 しかしながら元来、溶接可能な塗膜は導電性確
保のため顔料リツチな組成となる傾向があつて、
例えば二硫化モリブデンや炭素、酸化鉛の様な無
機性顔料をその効果が充分発揮される量配合する
ことは、逆に塗膜の強度、加工性の低下につなが
るという問題がある。 また自動車などの生産においては通常ボデー各
部、例えばロツカーパネル、ドア、フエンダーな
どが鋼板からペレス加工で作られ、スポツト溶接
で組みたてられ、その後脱脂、リン酸塩処理を経
て電着塗装されるので、加工性、スポツト溶接性
と共に、電着塗膜との密着性ならびに耐食性の良
好なことが要求せられる。 また各パーツの合せ目、カド部分など電着塗装
が不充分となる部位などで耐食性が問題となる。
一般に導電顔料や潤滑剤を比較適多量に含む塗料
を適用すると塗膜の耐食性は低下する傾向があ
り、なかには導電顔料それ自体あるいはその分解
生成物が腐食促進効果を示すこともあるので、導
電顔料の種類、その使用条件などが高耐食性塗膜
を得るうえで特に重要である。 さらに、塗装鋼板の上述の塗膜密着性、耐食性
は、基体金属の性質に大きく依存する。従来の塗
装鋼板には、一般の冷延鋼板母材に、6価クロム
を含む被覆を施してから、Zn、Al等の電気伝導
性物質を含有する塗料を塗布したもの(特公昭47
−6882号)、そして母材にZnメツキ鋼板を使用し
て、各種導電性物質を含む塗料を塗布したもの
(特公昭54−11331号)、である。しかるにこれら
従来の溶接可能型塗装鋼板はその何れもが、上記
した如き用途向けとしては決して十分なものとは
云えない。冷延板使用の前者はまず、塗膜密着性
に難があり、冷えば自動車のフエンダー等の成形
加工は非常に高加工であるため塗膜が剥離する危
険が高い。これはそもそも、冷延母材と塗装下地
としてのクロメート皮膜との間の密着性が十分で
ないためである。更にこの塗装鋼板では、加工時
或いは使用中に塗膜損傷がおこると、母材に早期
に赤錆が発生し商品価値が損われるという耐食上
の問題もある。 後者の亜鉛メツキ鋼板使用ものものは、いわば
上記塗装鋼板の、とくに耐食性の問題の解決を意
図したもので、確かに耐赤錆性という点では優位
に立つ。しかしながら、亜鉛メツキ鋼板の耐食性
とは本来、腐食環境下において亜鉛が優先的に溶
解して鋼板素地の腐食を防ぐという、いわゆる犠
牲防食性に依存するものであつて、腐食環境によ
る亜鉛の溶解速度が大となるために、傷部或いは
端面部付近では塗膜下での亜鉛溶解が進行し、早
期に塗膜ふくれ(以下、ブリスターと云う)が生
じる傾向がある。このブリスターはこの種塗装鋼
板の商品化値を著しく損ねるものであるから、こ
の点が大きな問題となる。 近年、これら基体金属における問題を解決する
ために、ニツケル含有電気亜鉛メツキ鋼板(Ni
−Zn合金メツキ鋼板)が実用に供されつつある。 このNi−Zn合金メツキ鋼板は、犠牲防食性を
も有するが、その性格は薄く、電気化学的な防食
機能の方がはるかに強いもので、その裸の防食性
は一般の亜鉛メツキ鋼板を可成りうわまわるもの
である。このNi−Znメツキ鋼板の使用により、
冷延板を使つた場合と同等の塗装後の耐ブリスタ
ー性と、しかも耐食性も、亜鉛メツキ鋼板使用の
場合に対し大巾に向上することが期待されてい
る。 しかしながら、Ni−Zn合金メツキ層の高耐食
性の性質は、逆に一般に塗装下地処理に使用され
る薬剤との反応性を低下せしめ、形成される下地
皮膜と素地の密着性が低下し、充分な塗装後の品
質が得られない場合が多々あり、特に金属の不動
態化力の強い6価クロム含有型の下地処理の場合
には問題が大きい。 従つて本発明目的の一つは特定のメツキ鋼板に
クロメート皮膜、塗膜を積層させ、相乗的加工
性、耐食性に優れ、かつ連続スポツト溶接性に優
れた塗装積層体を提供するにある。本発明の目的
は加工性、耐食性、連続スポツト溶接性に優れて
いると共に、電着塗装など後塗装時の塗膜密着
性、あるいは塗装不充分な部位での耐食性にも優
れ、特に自動車等の生産に好適なプレコート鋼板
を提供するにある。 本発明者らは連続スポツト溶接性と塗膜組成と
の関連性につき研究の結果、塗膜バインダー樹脂
の熱分解性がこの連続スポツト溶接性に大きく関
与し、また該熱分解性は樹脂分子中の芳香族環含
有率と、易熱分解性物質の共存の有無により変化
し、芳香族環含有率が0あるいは、ある限度内で
あり、且つ易熱分解性物質を適量配合することに
より連続スポツト溶接性が著しく向上せしめられ
ることを見出した。また加工性の向上に関しては
無機顔料がかなりの量共存するため、なるべく少
量でしかも低比重、大容積のもの、すなわち有機
性の潤滑剤であることが好ましく、自動車ボデー
の如く高度の加工を行うものについては適切な潤
滑剤の種類と量の選択、ならびに導電顔料とその
他の無機顔料の総量が重要であることを知つた。 溶接可能ならしめるためには導電顔料が当然含
有せしめられるが、本発明者らは導電顔料を含む
塗料層の下に特定の耐食クロメート層とメツキ層
を設けることにより、積層体の耐食性を大巾に改
善しうること、また導電顔料中特にリン化鉄を主
成分とするものが耐食性、加工性に対する悪影響
が小さく、また電気抵抗が安定して低いとか、溶
接時に溶融せず硬度も大で特に優れていること、
さらにはリン化鉄分解抑制剤を併用し、無機顔料
濃度を制御することにより、より高耐食性で加工
性、溶接性、塗膜密着性、就中加工後の耐食性に
優れた積層体の得られことを見出し本発明を完成
するに至つた。すなわち本発明に従えば、冷延鋼
板にγ相単相からなるニツケル含有電気亜鉛メツ
キ相を形成し、さらに溶解度20〜10-5の6価クロ
ムを含む化合物の少なくとも1種と水性シリカお
よび/または水性樹脂バインダー、溶解度が20よ
り大なる水溶性クロム化合物さらに2〜6重量%
のリン酸化合物を含む組成物の耐食層ならびに導
電塗料層が順次積層されてなり、該塗膜層が、 分子中の芳香族環含有率が0〜50重量%の 塗料用樹脂 10〜35重量% 有機潤滑剤 4〜30重量% リン酸鉄主成分の導電顔料 15〜85重量% リン化鉄分解抑制剤 1〜71重量% その他の無機顔料 0〜70重量% 但し、導電顔料、リン化鉄分解抑制剤および
その他の無機顔料の合計量が35〜86重量%の組成
を含んでなる層である耐食性塗装積層体が提供せ
られる。 本発明の積層体における金属基材は冷延鋼板に
γ相単相からなるNi−Zn合金メツキ層が形成さ
れた鉄鋼板が使用される。 本発明において、メツキ鋼板のNi−Zn合金メ
ツキ層をγ相単相からなるものとしたのは、これ
以外の、例えばη+γ相、γ+α相等では耐食性
や耐ブリスター性に劣るからである。γ相単相か
らなるNi−Zn合金メツキ層では、適度の犠牲防
食性と、前記した電気化学的な防食機能を兼ね備
えるものであり、極めて優れた耐食性を有し、し
かもメツキ層の溶解速度が充分小さいため塗装後
のブリスター発生の問題も解決できる。γ相単相
の場合、Ni−Zn合金メツキ層のNi含有量は9〜
20%となる。9〜20%Ni含有のNi−Zn合金メツ
キ層は、一般公知のZn電気メツキにおいて、浴
中Zn量の70%程度を硫酸ニツケルあるいは塩化
ニツケル等に置換えることによつて得ることがで
きる。この目付量については、特に規定するもの
ではないが、耐食性の点から1g/m2以上あるの
が好ましい。しかしながら60g/m2を越える厚目
付は実用上不要であり、不経済である許りでな
く、溶接性の点から望ましくない。Ni−Zn合金
メツキ層がCo含有量1重量%以下又は鉄含有量
3重量%以下含有する場合についても前記と同じ
ような耐食性、溶接性の向上が歯かれる。これら
金属基材を必要により脱脂処理される。これは通
常の脱脂処理で当業者衆知技術に属し、その詳細
は説明する必要がなかろう。 本発明においては、この金属基材上に溶解度が
20〜10-5の6価クロムを含むクロム化合物の少な
くとも1種と、水性シリカおよび/また水性樹脂
バインダー、溶解度が20より大なる水溶性クロム
化合物、さらに2〜6重量%のりん酸化合物を含
む組成物の耐食層が設けられる。ここで云う溶解
度は20℃の純枠で100mlに飽和まで溶解した化合
物のg数を表わす。この耐食層に含有される溶解
度20〜10-5の6価クロム含有クロム化合物の代表
的なものは溶解度20〜10のクロム酸カルシウム、
溶解度10〜10-1のクロム酸亜鉛カリウム、クロム
酸ストロンチウム、溶解度10-1〜10-5のクロム酸
バリウム、クロム酸鉛等である。また、6価クロ
ム化合物とその他の金属との混合物あるいは有機
物との反応物であつて溶解度が20〜10-5の化合物
などである。溶解度が20をこえる化合物は活性に
過ぎるため、塗膜形成時に塗料組成物との接触で
不活性化したり、塗膜形成後においても経時にお
いて不活性化して耐食性を充分に向上せしめない
し、他方溶解度10-5未満のクロム化合物は防食能
が不充分である。かかるクロム化合物は通常1種
あるいは2種以上の組合せで耐食層中に存在せし
められる。さらに該耐食層には溶解度が20をこえ
る水溶性クロム化合物、例えばCrO3、K2CrO4、
Cr(NO3)3・9H2O、Cr2(SO4)3・18H2O、その他
のクロム酸塩、重クロム酸塩どが加えられる。こ
れらの水溶性クロム化合物は後述する水性シリカ
および/または水性樹脂との反応によつてその中
に溶解度20〜10-5の6価クロムを含むクロム化合
物を取り込んだ強固な層を形成し、高耐食性を発
揮する。 この様な強固な層を形成するためには、水溶性
6価クロム化合物と水溶性3価クロム化合物を混
合して用いることが好ましく、例えばCrO3とCr
(NO3)3・9H2Oを併用したり、CrO3をホルマリ
ン等で部分的に還元して得られる。6価クロム化
合物の比率はクロム金属換算で全水溶性クロムの
10〜90重量%、特に50〜80重量%で最大の耐食性
を発揮する。 溶解度20〜10-5の6価クロムを含むクロム化合
物(A1)と溶解度20を越える水溶性クロム化合
物(A2)の比率はA2中のCr/A2中のCrが0.25/
1.75〜1/1が好ましい。0.25/1.75未満では耐
食性が低下する傾向にあり、1/1を越えると層
が脆くなり、塗膜密着性が低下する傾向にある。 また、この耐食層中に含有されるクロム化合物
(A1とA2)は、金属クロム換算で0.01〜1g/m2
が好ましい。0.01g/m2未満では、耐食性が不充
分で、1g/m2を越えると塗膜密着性が低下す
る。 水性シリカは粒子径100mμ以下のコロイダル
シリカあるいは水分散性シリカが代表的なもの
で、こういつたコロイダルシリカの具体的例はス
ノーテツクス0(コルイダルシリカ、日産化学社
製品名 固形分20% 平均粒度20μm、PH3.0)、
スノーテツクスN(同、PH9)、スノーテツクス
PL(同、粒子径40〜50mμ、PH3)であり、また
水分散性シリカとしては日本アエロジル社製商品
名のアエロジル300(粒子径100mμ以下)、アエロ
ジルTT−600r(粒子径0.1〜0.3μ)、イムシルA108
(粒子径5μ、イリノイスミネラル社製商品名)等
が好ましく用いられる。又、水性樹脂にはクロム
と相溶性のある水溶性樹脂および水分散性樹脂が
包含され、水溶性樹脂の具体例はポリビニルアル
コール、アルキルヒドロキシアルキルセルロー
ス、ポリアクリル酸およびその誘導体、ポリアク
リルアミドおよびその誘導体、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルメチル無水マレイン酸とビニル
あるいはアクリル化合物との反応体等であり、ま
た水分散性樹脂の具体例はアルキド樹脂、フエノ
ール樹脂、アミノ樹脂、酢酸ビニル径エマルシヨ
ンポリマー、スチレン、ブタジエン系合成ラテツ
クスポリマー、アクリル系エマルシヨンポリマ
ー、天然および合成ゴム系エマルシヨンポリマー
などがあげられる。 これらバインダーは1種あるいは2種以上の組
合せで用いることができ、上記クロム化合物を金
属表面に密着固定せしめるのに有効である。 これらバインダーの耐食層中での含有率は、バ
インダー/クロム化合物(A1+A2)中の金属ク
ロムの重量比が1/10〜5/1が適している。
1/10未満では、塗装後の塗膜密着性が低下し、
5/1を越えると、耐食性が低下する。 既に述べた如く、本発明の金属基材は、冷延鋼
板にγ相単相からなるNi−Zn合金メツキ層が形
成された鉄鋼板が用いられる。該メツキ層は前述
の如く、それ自体、高度の耐食性を示すものであ
るが、それが故に、その上に形成されるクロメー
ト皮膜がメツキ表面と充分に反応出来ず、密着性
が低下する。この様な場合には、塗装後の塗膜加
工性が低下する。特に、本発明の塗装鋼板の用途
の如き、強度のプレス加工等においては顕著とな
り、これらは加工部耐食性の低下となつて表わ
れ、金属素材の高耐食性の長所が充分に発揮され
ない。 本発明において、上記問題の解決のために、り
ん酸化合物が耐食層に含有せしめられる。該化合
物は耐食層形成のための薬液中に、りん酸として
添加される。このりん酸は、耐食層形成時に不活
性なNi−Zn合金メツキ層とも反応し、形成され
る層の素地密着性を向上せしめる。 りん酸化合物の耐食層中の含有率は耐食層全重
量に対してリン酸として2〜6重量%である。2
重量%未満で、充分な耐食層の素地密着性が得ら
れず、6重量%を越えても同様であり、しかも耐
食性も低下する。 本発明の耐食層の形成方法は、上記条件を満た
す水性薬液を作成し、スプレー、浸漬、ロールコ
ート法等で所定量金属基材表面に塗布し、加熱乾
燥せられる。加熱は、薬液と金属基材との反応を
充分におこなわしむるために、比較的高温でおこ
なうことが良い。その温度は、金属基材の最高到
達温度として150〜250℃が適する。 本発明の積層体は前記耐食層の上に、加工性、
溶接性、耐食性などに優れた特定の導電性塗膜層
がもうけられている。 この塗膜層はバインダー樹脂として、分子中の
芳香族環含有率が0もしくは最大限50重量%まで
の塗料用樹脂、例えばエポキシ系樹脂、アルキド
系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ウレ
タン系樹脂、フエノール系樹脂、ビニル系樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテー
ト樹脂、塩素化ゴム、オイルフリーポリエステル
樹脂、フタル酸樹脂、スチレン樹脂、ポリオレフ
イン樹脂等を有機溶剤タイプあるいは水性化され
たタイプで使用することを特徴とする。 これらの樹脂は単独でもあるいは2種以上の組
合せでも用いられるが、組合せの場合は平均含有
率で表現して、前述の如く芳香族環含有率が50重
量%以下、最も好ましくは0%でなくてはならな
い。 本発明者らは樹脂分子中の芳香族環含有率が連
続スポツト溶接性と密接に関係し、50%をこえる
と下記測定法による熱分解率 熱分解率=(1加熱後の樹脂重量/加熱前の樹脂重
量)×100 加熱後の樹脂重量…室温から550℃まで20℃/分
の速度で樹脂を昇温(N2気流中)させ、サン
プル温度が550℃に達した時の重量を熱重量分
析器で測定(サンプル量5〜10mg) が著しく低下し、それと共に連続スポツト溶接性
を著しく低下すること。芳香族環含有率が0〜50
重量%では、樹脂の熱分解による重量減少率は70
〜100%で、5000点までの連続スポツト溶接に充
分耐えうりことを見出した。 尚、樹脂の塗膜層中の含有率は10〜35重量%、
好ましく15〜25重量%で、10重量%を下まわると
加工性の低下が著しく、また35重量%をこえると
連続スポツト溶接性が低下することも見出されて
いる。 前記塗膜層には第2成分として有機潤滑剤が含
有せしめられる。有機潤滑剤は、加工用冶具と塗
膜との摩擦を減じ塗膜にかかる力を弱めて加工時
の塗膜損傷を減じようとするもので所謂滑り剤と
して知られるものであるが、少量でも低比重で塗
膜中での容積分率が大きい有機性物質であるだけ
でなく、熱分解性が良好(分解温度300〜500℃)
で発熱反応を示し、大部分が発揮して連続スポツ
ト溶接に悪影響を与えるカーボンを残さずさらに
共存する樹脂の熱分解促進物質であることが好ま
しく、かかる意味に於てポリオレフイン系化合
物、例えばポリエチレン、アイソタクチツクポリ
プロピレン、ポリブデン等、不飽和脂肪族オレフ
イン系炭化水素の重合体(好ましくは分子量1000
〜10000程度のもの); カルボン酸エステル系化合物、例えばステアリ
ン酸、オレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸等のカルボン酸と、n−ブタノール、
sec.−ブタノール、3−メチルブタノール、2−
エチルヘキサノエート、ネオペンチルアルコール
などのアルコールとのモナ−、ジ−あるいはポリ
−エステル;ポリアルキレングリコール系化合
物、ととえばポリプロピレングリコール、ポリエ
チレングリコールなどが特に好ましい物質として
推奨せられる。加工性、熱分解性、耐食性、上塗
塗膜の密着性等の観点から就中好ましいものはポ
リエチレンワツクスで、最も好ましいものは分子
量が1000〜10000、粒径50μ以下のポリエチレン
微粉末である。 かかる有機潤滑剤は単独もしくは2種以上の組
合せで用いられるがその添加量は塗膜層中、4〜
30重量%、好ましくは4〜20重量%で、4重量%
未満では加工性が低下し、樹脂の熱分解促進効果
も認められず、他方30重量をこえても、それ以上
の加工性の向上は認められず、かえつて量の増大
につれ耐食性が低下する傾向が認められる。 本発明の塗膜層にはまた導電性付与の目的で導
電顔料を含有せしめるものであるが、かかる導電
顔料としては電気抵抗が安定して低く、少量で充
分な通電効果の得られること、溶接時の発熱によ
り溶融せず高融点物質であつて、溶融−接触面積
増大−電流密度の低下とか電極付着汚染などの欠
点のまいもの、また硬度が高く、溶接時の加圧で
導電粒子が絶縁体塗膜樹脂層を破壊し導電性をよ
り良好ならしめうること、およびなるべく低価格
で大量供給せられるものであることが好ましいこ
とは言うまでもない。 本発明者らは以上の長所をもち、なお且つ他の
金属粒にあに比し不活性で耐食性にも優れている
顔料としてリン化鉄(Fe2P)を主成分とする20μ
以下、好ましくは10μ以下の平均粒径をもつ顔料
が最適であることを見出した。 リン化鉄を主成分とする導電顔料はフエロホス
等として各種市販されており、それらが単独ある
いは組合せの形で用いられる。リン化鉄を主成分
とする導電顔料は塗膜層中15〜85重量%、好まし
く30〜70重量%の割合で用いられる。というのは
30重量%を下まわると塗膜厚10μ以上で導電性が
不足する場合があり、また15重量%未満では明ら
かに導電性不足でスポツト溶接ができない。70重
量%をこえると塗膜加工性が低下する場合があ
り、85重量%をこえると明らかに加工性が劣化し
実用的でなくなる。 このように本発明では導電顔料として知られる
もののうち、特にリン化鉄主成分の顔料が発明目
的に対し最も優れた結果を与えることの発見にそ
の基礎の一つをおくものであるが、それでもなお
腐食環境下、特に塗膜が酸性雰囲気におかれる場
合、リン化鉄の分解が生じ分解物により腐食が促
進されることのあることが見出された。塗膜が酸
性雰囲気になるか否かは塗膜組成物、素地金属、
腐食環境条件に依存するが、特に本発明で高耐食
性、高塗膜密着性を目的として用いられるNi−
Zn合金メツキ層、耐食層を塗膜下に持つ場合に
上述した現象が生じ易い。 従つて、リン化鉄の分解を抑制するか分解物の
無害化が必要で、その目的に対し、本発明者らは
懸濁水PHが6〜13、好ましくは7〜11になる顔料
の共存が塗膜を継続的に中性乃至はアルカリ性側
に置くことになり極めて有効な手段であることを
見出した。 従つて本発明の塗料組成物にはリン化鉄主成分
の導電顔料と共にリン化鉄分解抑制剤が必須成分
として含有せしめられる。かかる分解抑制剤は具
体的には例えば下記化合物があげられる。 アルカリ土類金属石油スルホネート クロム酸亜鉛、クロム酸亜鉛カリウム、クロ
ム酸バリウム、塩基性クロム酸鉛、クロム酸カ
ルシウム、クロム酸ストロンチウム等のクロム
酸塩顔料 リン酸亜鉛、リン酸鉄、トリポリリン酸アル
ミニウム等のリン酸塩顔料 鉛酸カルシウム、ケイ酸鉛等の鉛化合物顔料 タルク、炭酸カルシウム、シリカ等の体質顔
料 亜鉛末(リン化鉄と同量以下) 但しこの顔料は塗膜中1重量%以下で次に記述
する無機顔料の総量を越えない量とする。尚、こ
れらの化合物は防錆顔料あるいは体質顔料に分類
されることもあるが懸濁水PHの点で本発明に於て
はリン化鉄分解抑制剤として認識されるものであ
る。 本発明の塗膜層中にはまた所望によりその他の
無機顔料、例えば耐食性向上のためのクロム顔料
(クロム酸亜鉛系、クロム酸鉛系、クロム酸カル
シウム系、クロム酸ストロンチウム系顔料等)、
リン酸塩顔料(リン酸亜鉛、リン酸鉄、トリポリ
リン酸アルミニウム系顔料等)、鉛化合物顔料
(鉛酸カルシウム、ケイ酸鉛等):樹脂量の調整、
塗膜PH調整のための体質顔料(シリカ、炭酸カル
シウム、タルク、アルミナ等);着色顔料(酸化
クロム、酸化鉄、酸化鉛等)を加えることができ
る。こういつた無機顔料を加える場合は、次に述
べる無機顔料の総量を越えてはならない。 すなわち本発明で用いられる塗膜層においては
リン化鉄主成分の導電顔料、リン化鉄分解抑制剤
ならびに所望により加えられるその他の無機顔料
の総量が塗膜層中、35−86重量%、好ましくは35
−70重量%の範囲内にあることが重要である。と
いうのは前記総量が35重量%を下まわると塗膜加
工性が低下し、また70重量%をこえても加工性の
低下を認める場合があり、86重量%をこえると明
らかに大巾な気工性低下が認められるからであ
る。 尚塗膜層の厚みは1−20μ、好ましくは2−
10μである。厚みが1μ以下では耐食性が不充分で
あり、20μを越えると連続スポツト溶接性が低下
する。塗膜層は焼付けによつて形成されるが、そ
の条件は樹脂種により適宜選択され、いつぱんに
最高到達板温100−300℃で、20秒−5分程度であ
る。 本発明の積層体は極めて優れた加工性、耐食
性、連続スポツト溶接性、塗膜密着性を示し、自
動車等の工業的生産ラインに使用された特に有用
である。以下実施例により本発明を説明する。 尚、下記例において、金属基材として次の如き
ものが使用された。 比較例1、2を除き、表面清浄化された冷延鋼
板(板厚0.8mm)に一般公知の電気亜鉛メツキ浴
の浴中Zn量の70%を硫酸ニツケルに置換したメ
ツキ浴を使用し、Ni11wt%、Zn89wt%目付量20
g/m2のγ相単相のNi−Zn合金メツキ鋼板を得
た。比較例1では冷延鋼板をそのまま使用し、比
較例2では上記公知の電気亜鉛メツキ浴を用いて
得られた目付量40g/m2の電化亜鉛メツキ鋼板を
用いた。 実施例 1 上記Ni−Zn合金メツキ鋼板をアルカリ脱脂処
理、水洗、乾燥し、下記クロメート処理液をロー
ルコート法で塗布し、次にガス炉で最高到達板温
150℃になるよう1分間乾燥し、200mg/m2のクロ
ム量の耐食層を作つた。尚クロメート処理液とし
ては無水クロム酸水溶液をホルマリンで還元し、
Cr6+/Cr3+=7/3の総クロム量20g/の液を
調整し、アエロジル300(日本アエロジル社製、ヒ
ユームドシリカ)をg/の濃度に添加し、溶解
度10〜10-1のクロム酸亜鉛カリウム系顔料のジン
ククロメートC(菊池色素工業(株)製、略称ZPC)
をCr換算で15g/になる様に添加し、さらに
リン酸を本クロメート処理液中の固形分に対して
3%となる様に添加し、ペイントシエーカーで1
時間ガラスビーズ分散して得た液を用いた。別途
に下記塗料組成物も調整した。 樹脂Bとしてウレタン変性エポキシ樹脂(特開
昭57−30717、実施例3によつて調整、分子中ベ
ンゼン環含有率45wt%)を16重量部(固形分換
算)、樹脂Cとしてレゾール型フエノール樹脂
(昭和ユニオン合成(株)製、BKS−316、分子中ベ
ンゼン環含有率55wt%)を4重量部(固形分換
算)をシクロヘキサノンに溶融せしめ、フエロホ
スHRS2132(フーカーケミカルスアンドプラスチ
ツクス社製リン化鉄主成分導電顔料)を60重量
部、ストロンチウムクロメートN(菊池色素製品、
リン化鉄分解抑制材のクロム酸塩顔料)5重量部
を添加し、ペイントシエーカーで、2時間スチー
ルビーズ分散する。塗料を濾過し、セリダスト
3620(ヘキスト社製、微粉化ポリエチレンワツク
ス)を15重量部を添加して、デイスパーで均一に
混合し、シクロヘキサノンで不揮発部約60wt%
になる様、調整する。 前記クロメート処理鋼板に対し、該塗料組成物
をロールコート法で塗装し、ガス炉で最高到達板
温200℃で1分間焼付して、塗膜厚7μの被膜を形
成せしめ耐食性塗装積層体を得た。 実施例2〜6ならびに比較例1〜11 実施例1と同様方法で、但し金属基材、耐食層
組成、塗料組成を夫々下記第1表に記載の如く変
更し、塗装積層体を得た。 尚第1表において 黄鉛5G−DH 溶解度10-1〜10-5のクロム酸鉛系顔料 菊池色素工業(株)社製 亜鉛末 塗料用亜鉛末 三井金属鋼業(株)社製 Sicor Zmp/S リン酸亜鉛顔料 BASF社製 樹脂D エポキシ当量950で分子中のベンゼン環含有
率54%のエポキシ樹脂 東都化成社製、エポトートYD−D14 各実施例ならびに比較例で得られらた層体につ
き、夫々下記の性能試験を行ない、第2表の如き
結果が得られた。 試験方法及び評価基準 1 連続スポツト溶接性 電極径5mm、加圧力200Kg、通電時間10サイ
クル、電流8000Aの条件でスポツト溶接を実施
し、連続打点可能な打点数を調べた。 評価 ◎:5000点以上 電極汚れ少ない ○:5000点以上、電極汚れ多い △:3000点〜5000点 ×:3000点未満 2 円筒深絞り加工性 円筒深絞り試験器(エリクセン社製、モデル
B1−142型)を使用し、しわ押え圧3トン、ポ
ンチ径50mmφ、ダイス径52.4mmφ、絞り深さ40
mm、ブランク径95mm)で加工し、塗膜のキズ、
剥離を調べた。 評価 ◎:塗面異常なし ○:塗面キズ(素地金属未到達)有り(10%以
下) △:素地金属に達するキズ有り、また、塗面キ
ズ多い ×:原板ワレ 3 耐食性 複合腐食試験(1サイクル=塩水噴霧(5
%NaCl、35℃)、2時間→乾燥(60℃)、2
時間→湿潤(98%RH≦、50℃)4時間200
サイクル後の平面部の赤サビ、白サビの発生
状態を調べた。 評価 ◎:白サビ、赤サビ発生なし ○:白サビ発生面積5%以下、赤サビなし △: 〃 6%以上、 〃 ×:赤サビ1%以上発生 耐塩水噴霧性(JIS−Z2371に準ず)2500
時間後の平面部の赤サビ、白サビの発生状態
を調べた。 評価 ◎:白サビ、赤サビ発生なし ○:白サビ発生面積5%以下、赤サビなし △: 〃 6%以上、 〃 ×:赤サビ1%以上発生 円筒加工後の耐塩水噴霧性 2項の条件で円筒深絞り加工した後、室内
2ケ月経時させ、塩水噴霧試験(JIS−Z−
2371に準ず)に時間供し、加工面でのサビの
発生状態を調べ、3−の基準で評価した。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 冷延鋼板にγ相単相からなるニツケル含有電
    気亜鉛メツキ層を形成し、さらに溶解度20〜10-5
    の6価クロムを含むクロム化合物の少なくとも1
    種と水性シリカおよび/または水性樹脂バインダ
    ー、溶解度が20より大なる水溶性クロム化合物、
    さらに2〜6重量%のりん酸化合物を含む組成物
    の耐食層ならびに導電塗料層が順次積層されてな
    り、該塗膜層が、 分子中の芳香族環含有率が0〜50重量%の 塗料用樹脂 10〜35重量% 有機潤滑剤 4〜30重量% リン酸鉄主成分の導電顔料 15〜85重量% リン化鉄分解抑制剤 1〜71重量% その他の無機顔料 0〜70重量% 但し、導電顔料、リン化鉄分解抑制剤およびそ
    の他の無機顔料の合計量が35〜86重量%の組成を
    含んでなる層であることを特徴とする耐食性塗装
    積層体。 2 ニツケル含有電気亜鉛メツキ層がCo含有量
    重量%以下又は鉄含有量3重量%以下含有した特
    許請求の範囲第1項記載の積層体。 3 耐食層がクロム化合物を金属クロム換算で
    0.01〜1g/m2含む特許請求の範囲第1項記載の
    積層体。 4 耐食層中、溶解度が20より大なるクロム化合
    物の全クロムの10〜90重量%を6価クロムが占め
    る特許請求の範囲第1項記載の積層体。 5 塗料層膜厚が1〜20μである特許請求の範囲
    第1項記載の積層体。 6 塗料用樹脂がエポキシ樹脂、アルキド樹脂、
    アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
    エノール樹脂、ビニル樹脂、ポリビニルブチラー
    ル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩素化ゴ
    ム、オイルフリーポリエステル樹脂、フタル酸樹
    脂、スチレン樹脂、ポリオレフイン樹脂である特
    許請求の範囲第1項記載の積層体。 7 有機潤滑剤がポリオレフイン系化合物、カル
    ボン酸エステル系化合物、ポリアルキレングリコ
    ール系化合物から選ばれる化合物である特許請求
    の範囲第1項記載の積層体。 8 有機潤滑剤が300〜500℃で発熱的分解を示す
    化合物である特許請求の範囲第6項記載の積層
    体。 9 リン化鉄分解抑制剤がPH6〜13懸濁PHを示す
    顔料である特許請求の範囲第1項記載の積層体。 10 その他の無機顔料がクロム顔料、リン酸塩
    顔料、鉛顔料あるいは着色顔料である特許請求の
    範囲第1項記載の積層体。 11 導電顔料、リン化鉄分解抑制剤およびその
    他の無機顔料の合計量が塗料固形分中35〜70重量
    %である特許請求の範囲第1項記載の積層体。
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