JPH037859B2 - - Google Patents
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- JPH037859B2 JPH037859B2 JP105985A JP105985A JPH037859B2 JP H037859 B2 JPH037859 B2 JP H037859B2 JP 105985 A JP105985 A JP 105985A JP 105985 A JP105985 A JP 105985A JP H037859 B2 JPH037859 B2 JP H037859B2
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- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24H—FLUID HEATERS, e.g. WATER OR AIR HEATERS, HAVING HEAT-GENERATING MEANS, e.g. HEAT PUMPS, IN GENERAL
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は電気、ガス、石油、太陽熱を熱源とす
る温水器に関するものである。 従来の技術 従来この種の温水器は第6図に示す様に内面を
ホウロウ処理した鉄缶体1に不溶性アノード2を
下部位置に配置してカソード防食(以下、電気防
食と記す)している。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の構成では次の様な問題が生
じていた。 ホウロウが熱水によつて徐々に浸食され、やが
て溶出し缶体鉄素地が露出してくるとカソード防
食が不充分になり鉄素地が腐蝕され温水が赤色と
なる。特に、このホウロウの溶出は温水温度が高
い缶体上部ほど著しいので、缶体下部に配置した
不溶性アノードの防食効果はほとんどなくなり鉄
素地の腐蝕が著しくなる。 本発明は上記問題点に鑑み、ホウロウが熱水に
よつて徐々に浸食されやがて溶出し缶体鉄素地が
露出しても、カソード防食の防食効果低減が少な
い防食機能を有する温水器を提供するものであ
る。 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の温水器
は、内面をホウロウ処理した鉄缶体内に、不溶性
アノードを鉄缶体下部位置に、犠牲アノードを鉄
缶体上部に併設してカソード防食した構成とし
た。 作 用 本発明は上記構成によつて、ホウロウの溶出の
まつたくない使用初期は不溶性アノードによるカ
ソード防食で鉄缶体の防食がなされるが、ホウロ
ウの溶出が進行して缶体鉄素地が露出するにつれ
て犠牲アノード表面の耐熱耐蝕性皮膜も溶出し犠
牲アノードの防食効果が付与され鉄缶体の防食が
充分になされる作用がなされる。 実施例 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて
説明する。 第1図において、内面をホウロウ処理した鉄缶
体3に不溶性アノード4と犠牲アノード5を併設
してカソード防食しており、犠牲アノード5の表
面には耐熱耐蝕性皮膜6が設けられている。特に
不溶性アノード4は鉄缶体2の下部位置に配置さ
れ、白金メツキしたチタン線を用いている。ま
た、犠牲アノード5は鉄缶体3の上部位置に配置
されマグネシウムを用い、その表面をスズ・ニツ
ケル等の金属メツキ、これら金属メツキ上に塗布
した樹脂(例えばメラミンアクリル樹脂、エポキ
シ樹脂)、マグネシウムの陽極酸化皮膜等の耐熱
耐蝕性皮膜6で被つている。 水は底面に設けられた給水口7より流入して鉄
缶体3にはいり、ヒータ8により加熱され温水と
して給湯口9より排出される。 なお第1図の実施例においては不溶性アノード
4はヒータ8の上部に配置したが、下部に配置し
ても良い。この温水器の鉄缶体3は、下部端面1
0にて鉄素地を溶接している構造体であるため、
この下部端面10を充分に防食する観点より不溶
性アノード4を鉄缶体3の下部位置に配置し、缶
体上部に犠牲アノード5を配置した。特に、犠牲
アノード5は不溶性アノード4の真上より横に配
置している。 本発明の効果判定を第1図・第6図に示す電気
温水器で行なつた。この電気温水器は360の貯
湯能力を有するものであり、内面のホウロウとし
て珪酸塩系ホウロウ(SiO2が約60%)のカバー
コート(平均膜厚約250μm)とほう珪酸塩系ホ
ウロウ(SiO236〜38%、B2O320%)のアンダー
コート(平均膜厚200μm)を用いている。温水
器の防食として、缶体下部位置に白金メツキした
チタン線の不溶性アノードを配置し、鉄缶体とニ
ツケルメツキしたヒータ(母材材質は銅)を絶縁
し両者をカソード防食している。防食電位は水質
の導電率にかかわらず最も貴な値を示す部分が、
鉄缶体のホウロウ上で−850mV以下(VS.S.C.
E.)、ヒータで−450mV以下(VS.S.C.E.)を満
足する様に防食電圧・電流を調整した。 市場におけるホウロウ溶出にともなう鉄素地の
露出状況を実験室的にシミユレーシヨンしてその
再現実験を試みた。実験は、温水器のホウロウ缶
体の内面に鉄板を吊り下げ鉄露出面積を変化させ
る方法を用い、鉄板はリード線にて鉄缶体と電気
的に接続している。 <実験1> 市水(導電率100μs/cm)を第6図に示す温水
器に入れ、不溶性アノードによるカソード防食
(以下、電気防食と記す)したホウロウ缶体の内
面に鉄板を吊り下げ鉄露出面積を変化させて防食
電位を測定した。なお、鉄板はリード線にて電気
的に接続し電気防食している。この電気防食によ
る防食電位の推移を第2図に示す。鉄露出面積が
増加するにつれて電位は貴なる方へ推移し、鉄露
出面積が500cm2になると鉄板に錆が発生し防食不
充分となつた。 <実験2> 電気防食を施した温水器の上部に第1図のよう
に表面を耐熱耐蝕性皮膜で被つたマグネシウム棒
(φ19mm、長さ概略900mm、材質Mg96%−Al3%−
Zn1%)を併設してカソード防食した。耐熱耐蝕
性皮膜はスズ(0.4〜3μm、平均膜厚1.5μm)、ニ
ツケル(3〜65μm、平均膜厚25μm)、マグネシ
ウムの陽極酸化皮膜(2.5〜50μm、平均膜厚30μ
m)であり、これらの皮膜で被つたマグネシウム
棒を併設した温水器において、鉄露出面積を変化
させて防食電位を測定した結果を第3図に示す。
本発明は鉄露出面積が2000cm2の時に錆が発生し、
従来の電気防食と比べると防食性能がすぐれてい
ることがわかる。 <実験3> 電気防食を施した温水器の上部にマグネシウム
棒(φ19mm、長さ概略900mm、材質Mg96%−Al3
%−Zn1%)を併設してカソード防食し、鉄露出
面積を変えて防食電位を測定した結果を第4図に
示す。電気防食とマグネシウム犠牲陽極棒の併用
防食法は、鉄露出面積2000cm2で−0.77Vvs.sceと
なり錆が発生するのに対し、従来例であるマグネ
シウム犠牲陽極棒のみのカソード防食法は、この
実験法においては鉄露出面積1000cm2で−0.77Vvs.
secとなり、錆の発生があつた。この結果を、前
述の実験2の結果と対比させてみると、本発明は
電気防食とMg犠牲陽極を併設した方式と比較的
類似の防食特性をもつことがわかる。 <実験4> 第1図・第6図に示す温水器に水を入れて加熱
し、80℃の温水を3日滞留させて水質変化(PH
値、Mg2+量)を測定した。なお、温水器のホウ
ロウ缶体の内面には、リード線にて電気的に鉄缶
体と接続した状態の鉄板(露出面積500cm2)を吊
り下げてある。また、市水はPH7、導電率
100μs/cmの水質を使用している。その結果を次
表に示す。なお、従来例であるマグネシウム犠牲
陽極棒のみのカソード防食法は、PH値9.0、Mg2+
量6.1ppm、腐食特性:わずかに錆発生であつた。
る温水器に関するものである。 従来の技術 従来この種の温水器は第6図に示す様に内面を
ホウロウ処理した鉄缶体1に不溶性アノード2を
下部位置に配置してカソード防食(以下、電気防
食と記す)している。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の構成では次の様な問題が生
じていた。 ホウロウが熱水によつて徐々に浸食され、やが
て溶出し缶体鉄素地が露出してくるとカソード防
食が不充分になり鉄素地が腐蝕され温水が赤色と
なる。特に、このホウロウの溶出は温水温度が高
い缶体上部ほど著しいので、缶体下部に配置した
不溶性アノードの防食効果はほとんどなくなり鉄
素地の腐蝕が著しくなる。 本発明は上記問題点に鑑み、ホウロウが熱水に
よつて徐々に浸食されやがて溶出し缶体鉄素地が
露出しても、カソード防食の防食効果低減が少な
い防食機能を有する温水器を提供するものであ
る。 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の温水器
は、内面をホウロウ処理した鉄缶体内に、不溶性
アノードを鉄缶体下部位置に、犠牲アノードを鉄
缶体上部に併設してカソード防食した構成とし
た。 作 用 本発明は上記構成によつて、ホウロウの溶出の
まつたくない使用初期は不溶性アノードによるカ
ソード防食で鉄缶体の防食がなされるが、ホウロ
ウの溶出が進行して缶体鉄素地が露出するにつれ
て犠牲アノード表面の耐熱耐蝕性皮膜も溶出し犠
牲アノードの防食効果が付与され鉄缶体の防食が
充分になされる作用がなされる。 実施例 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて
説明する。 第1図において、内面をホウロウ処理した鉄缶
体3に不溶性アノード4と犠牲アノード5を併設
してカソード防食しており、犠牲アノード5の表
面には耐熱耐蝕性皮膜6が設けられている。特に
不溶性アノード4は鉄缶体2の下部位置に配置さ
れ、白金メツキしたチタン線を用いている。ま
た、犠牲アノード5は鉄缶体3の上部位置に配置
されマグネシウムを用い、その表面をスズ・ニツ
ケル等の金属メツキ、これら金属メツキ上に塗布
した樹脂(例えばメラミンアクリル樹脂、エポキ
シ樹脂)、マグネシウムの陽極酸化皮膜等の耐熱
耐蝕性皮膜6で被つている。 水は底面に設けられた給水口7より流入して鉄
缶体3にはいり、ヒータ8により加熱され温水と
して給湯口9より排出される。 なお第1図の実施例においては不溶性アノード
4はヒータ8の上部に配置したが、下部に配置し
ても良い。この温水器の鉄缶体3は、下部端面1
0にて鉄素地を溶接している構造体であるため、
この下部端面10を充分に防食する観点より不溶
性アノード4を鉄缶体3の下部位置に配置し、缶
体上部に犠牲アノード5を配置した。特に、犠牲
アノード5は不溶性アノード4の真上より横に配
置している。 本発明の効果判定を第1図・第6図に示す電気
温水器で行なつた。この電気温水器は360の貯
湯能力を有するものであり、内面のホウロウとし
て珪酸塩系ホウロウ(SiO2が約60%)のカバー
コート(平均膜厚約250μm)とほう珪酸塩系ホ
ウロウ(SiO236〜38%、B2O320%)のアンダー
コート(平均膜厚200μm)を用いている。温水
器の防食として、缶体下部位置に白金メツキした
チタン線の不溶性アノードを配置し、鉄缶体とニ
ツケルメツキしたヒータ(母材材質は銅)を絶縁
し両者をカソード防食している。防食電位は水質
の導電率にかかわらず最も貴な値を示す部分が、
鉄缶体のホウロウ上で−850mV以下(VS.S.C.
E.)、ヒータで−450mV以下(VS.S.C.E.)を満
足する様に防食電圧・電流を調整した。 市場におけるホウロウ溶出にともなう鉄素地の
露出状況を実験室的にシミユレーシヨンしてその
再現実験を試みた。実験は、温水器のホウロウ缶
体の内面に鉄板を吊り下げ鉄露出面積を変化させ
る方法を用い、鉄板はリード線にて鉄缶体と電気
的に接続している。 <実験1> 市水(導電率100μs/cm)を第6図に示す温水
器に入れ、不溶性アノードによるカソード防食
(以下、電気防食と記す)したホウロウ缶体の内
面に鉄板を吊り下げ鉄露出面積を変化させて防食
電位を測定した。なお、鉄板はリード線にて電気
的に接続し電気防食している。この電気防食によ
る防食電位の推移を第2図に示す。鉄露出面積が
増加するにつれて電位は貴なる方へ推移し、鉄露
出面積が500cm2になると鉄板に錆が発生し防食不
充分となつた。 <実験2> 電気防食を施した温水器の上部に第1図のよう
に表面を耐熱耐蝕性皮膜で被つたマグネシウム棒
(φ19mm、長さ概略900mm、材質Mg96%−Al3%−
Zn1%)を併設してカソード防食した。耐熱耐蝕
性皮膜はスズ(0.4〜3μm、平均膜厚1.5μm)、ニ
ツケル(3〜65μm、平均膜厚25μm)、マグネシ
ウムの陽極酸化皮膜(2.5〜50μm、平均膜厚30μ
m)であり、これらの皮膜で被つたマグネシウム
棒を併設した温水器において、鉄露出面積を変化
させて防食電位を測定した結果を第3図に示す。
本発明は鉄露出面積が2000cm2の時に錆が発生し、
従来の電気防食と比べると防食性能がすぐれてい
ることがわかる。 <実験3> 電気防食を施した温水器の上部にマグネシウム
棒(φ19mm、長さ概略900mm、材質Mg96%−Al3
%−Zn1%)を併設してカソード防食し、鉄露出
面積を変えて防食電位を測定した結果を第4図に
示す。電気防食とマグネシウム犠牲陽極棒の併用
防食法は、鉄露出面積2000cm2で−0.77Vvs.sceと
なり錆が発生するのに対し、従来例であるマグネ
シウム犠牲陽極棒のみのカソード防食法は、この
実験法においては鉄露出面積1000cm2で−0.77Vvs.
secとなり、錆の発生があつた。この結果を、前
述の実験2の結果と対比させてみると、本発明は
電気防食とMg犠牲陽極を併設した方式と比較的
類似の防食特性をもつことがわかる。 <実験4> 第1図・第6図に示す温水器に水を入れて加熱
し、80℃の温水を3日滞留させて水質変化(PH
値、Mg2+量)を測定した。なお、温水器のホウ
ロウ缶体の内面には、リード線にて電気的に鉄缶
体と接続した状態の鉄板(露出面積500cm2)を吊
り下げてある。また、市水はPH7、導電率
100μs/cmの水質を使用している。その結果を次
表に示す。なお、従来例であるマグネシウム犠牲
陽極棒のみのカソード防食法は、PH値9.0、Mg2+
量6.1ppm、腐食特性:わずかに錆発生であつた。
【表】
本発明により、マグネシウムイオンの溶出が抑
制されていることがわかる。このことにより、マ
グネシウムの寿命が長くなり耐用年数が延びるこ
とが推測される。犠牲アノードの表面は、多孔質
な被膜で覆われているためピンホールが存在す
る。このピンホールを介してアノード陽極棒の溶
解が起こり、犠牲アノード電流が発生する。その
ため、カソード防食が可能となる。このことは、
第3図の防食電位特性、この実験の水中のマグネ
シウムイオン(アノード陽極金属イオン)の増加
から確認できる。一方、多孔質であり溶解度の小
さい被膜は、熱水に長期間曝されることで長時間
をかけて徐々に溶解剥離しアノード陽極棒が露出
する。この溶解度の小さい被膜が溶解剥離するこ
ろには、缶体上部ホウロウの溶解により鉄素地が
露出するため、鉄素地露出部はこのアノード陽極
棒が防食を行い、缶体上部の防食も十分となる訳
である。なお、内面をホウロウ処理した鉄缶体
は、不溶性アノードでカソード防食すると、ホウ
ロウ溶解が起こらないから、長期間防食効果が維
持される。しかし、ホウロウの溶解により鉄素地
が露出すると防食が不十分となるため、この鉄素
地露出部の防食をアノード陽極棒との併用で行つ
ている訳である。つまり、犠牲アノードの表面を
被膜で覆うことは、その溶解消耗を抑制してその
防食効果が真に必要な時まで消耗を遅らせること
が目的である。 犠牲アノードの表面に被膜が存在しないと、犠
牲アノードの溶解がすぐにはじまり、鉄缶体のホ
ウロウが溶解して鉄缶体の素地が露出するころに
は、もはや犠牲アノードは残り少なくなり本来の
役目を果たさないことになる。 <実験5> ホウロウの劣化度を測定するため、100℃の熱
水にてホウロウテストピースの重量減少量を測定
した。その結果を第5図に示す。ホウロウテスト
ピースは166gの重量であり、水との接水面積は
26cm2である。実験に使用した水はPH7、導電率
100μs/cmの水である。この水質におけるホウロ
ウ溶出量は0.113mg/cm2dayであり、ホウロウが熱
水によつて徐々に侵食されその成分が溶出するこ
とがわかる。温水器における使用環境はこの劣化
促進試験法よりもつとゆるやかであるため、溶出
度合いはもつと少ないが、寿命予想すると約6年
で鉄露出面積500cm2相当があることが予想される。 発明の効果 以上のように本発明の湯水器によれば次の効果
が得られる。 内面をホウロウ処理した鉄缶体内の下部位置に
不溶性アノードを、鉄缶体上部位置に、表面を被
膜で覆つたマグネシウム製犠牲アノードを併設し
てカソード防食した構成であるため、ホウロウ劣
化に起因するカソード防食効果の低下が少なくな
り、鉄缶体にはいつまでも赤錆が発生せず寿命が
延びる。また、アノード陽極棒の溶解が抑制され
その寿命も延びる。 この効果の理由は次の通りである。鉄缶体は、
内面をホウロウ処理しさらに不溶性アノードでカ
ソード防食すると、ホウロウ溶解が起こらないな
ら、長期間防食効果が維持される。しかし、熱水
中で長期間使用するとホウロウが溶解して鉄素地
が露出するため、この不溶性アノードだけの防食
効果には限界が生じ赤錆がやがて生じてくる課題
がある。この鉄素地の露出は、熱水に多く曝され
る缶体上部ほど激しい。そこで、ヒータ等の加熱
源が配置される缶体下部には、長期間防食効果を
維持できる不溶性アノードを配置し、缶体上部に
は犠牲アノードを配置した構成とし、長期使用に
よる缶体上部の鉄素地露出部を、犠牲アノードを
併用して防食してやると、缶体上部の防食も十分
となり鉄缶体は赤錆が発生しなくなる。そのた
め、鉄缶体の寿命が延びる効果が生じる。 一方、犠牲アノードだけの防食は、使用ととも
に陽極棒が徐々に溶解するため寿命が短いという
欠点があるが、不溶性アノードを併用して防食
し、しかも犠牲アノード表面を被膜で多孔質に覆
うと、陽極棒の溶解が抑制され寿命が延びるとい
う利点が生じる。これは、不溶性アノードからの
防食電流の一部が陽極棒に流れ込み、多孔質被膜
を介して犠牲アノード効果で発生する電流(この
電流のため陽極棒が溶解する)を相殺すること
と、犠牲アノード表面が溶解度の小さい被膜で多
孔質に覆われたため表面積が小さくなつたためで
ある。以上の理由により、鉄缶体およびアノード
陽極棒の寿命が延びる効果が生じる訳である。さ
らに、アノード陽極棒としてマグネシウムを用い
ているので防食効果に優れ、しかも汚濁等のない
安全な水質が得られる。また、長期間経つと溶解
度の小さい被膜は剥離し、犠牲アノード金属が露
出する利点がある。
制されていることがわかる。このことにより、マ
グネシウムの寿命が長くなり耐用年数が延びるこ
とが推測される。犠牲アノードの表面は、多孔質
な被膜で覆われているためピンホールが存在す
る。このピンホールを介してアノード陽極棒の溶
解が起こり、犠牲アノード電流が発生する。その
ため、カソード防食が可能となる。このことは、
第3図の防食電位特性、この実験の水中のマグネ
シウムイオン(アノード陽極金属イオン)の増加
から確認できる。一方、多孔質であり溶解度の小
さい被膜は、熱水に長期間曝されることで長時間
をかけて徐々に溶解剥離しアノード陽極棒が露出
する。この溶解度の小さい被膜が溶解剥離するこ
ろには、缶体上部ホウロウの溶解により鉄素地が
露出するため、鉄素地露出部はこのアノード陽極
棒が防食を行い、缶体上部の防食も十分となる訳
である。なお、内面をホウロウ処理した鉄缶体
は、不溶性アノードでカソード防食すると、ホウ
ロウ溶解が起こらないから、長期間防食効果が維
持される。しかし、ホウロウの溶解により鉄素地
が露出すると防食が不十分となるため、この鉄素
地露出部の防食をアノード陽極棒との併用で行つ
ている訳である。つまり、犠牲アノードの表面を
被膜で覆うことは、その溶解消耗を抑制してその
防食効果が真に必要な時まで消耗を遅らせること
が目的である。 犠牲アノードの表面に被膜が存在しないと、犠
牲アノードの溶解がすぐにはじまり、鉄缶体のホ
ウロウが溶解して鉄缶体の素地が露出するころに
は、もはや犠牲アノードは残り少なくなり本来の
役目を果たさないことになる。 <実験5> ホウロウの劣化度を測定するため、100℃の熱
水にてホウロウテストピースの重量減少量を測定
した。その結果を第5図に示す。ホウロウテスト
ピースは166gの重量であり、水との接水面積は
26cm2である。実験に使用した水はPH7、導電率
100μs/cmの水である。この水質におけるホウロ
ウ溶出量は0.113mg/cm2dayであり、ホウロウが熱
水によつて徐々に侵食されその成分が溶出するこ
とがわかる。温水器における使用環境はこの劣化
促進試験法よりもつとゆるやかであるため、溶出
度合いはもつと少ないが、寿命予想すると約6年
で鉄露出面積500cm2相当があることが予想される。 発明の効果 以上のように本発明の湯水器によれば次の効果
が得られる。 内面をホウロウ処理した鉄缶体内の下部位置に
不溶性アノードを、鉄缶体上部位置に、表面を被
膜で覆つたマグネシウム製犠牲アノードを併設し
てカソード防食した構成であるため、ホウロウ劣
化に起因するカソード防食効果の低下が少なくな
り、鉄缶体にはいつまでも赤錆が発生せず寿命が
延びる。また、アノード陽極棒の溶解が抑制され
その寿命も延びる。 この効果の理由は次の通りである。鉄缶体は、
内面をホウロウ処理しさらに不溶性アノードでカ
ソード防食すると、ホウロウ溶解が起こらないな
ら、長期間防食効果が維持される。しかし、熱水
中で長期間使用するとホウロウが溶解して鉄素地
が露出するため、この不溶性アノードだけの防食
効果には限界が生じ赤錆がやがて生じてくる課題
がある。この鉄素地の露出は、熱水に多く曝され
る缶体上部ほど激しい。そこで、ヒータ等の加熱
源が配置される缶体下部には、長期間防食効果を
維持できる不溶性アノードを配置し、缶体上部に
は犠牲アノードを配置した構成とし、長期使用に
よる缶体上部の鉄素地露出部を、犠牲アノードを
併用して防食してやると、缶体上部の防食も十分
となり鉄缶体は赤錆が発生しなくなる。そのた
め、鉄缶体の寿命が延びる効果が生じる。 一方、犠牲アノードだけの防食は、使用ととも
に陽極棒が徐々に溶解するため寿命が短いという
欠点があるが、不溶性アノードを併用して防食
し、しかも犠牲アノード表面を被膜で多孔質に覆
うと、陽極棒の溶解が抑制され寿命が延びるとい
う利点が生じる。これは、不溶性アノードからの
防食電流の一部が陽極棒に流れ込み、多孔質被膜
を介して犠牲アノード効果で発生する電流(この
電流のため陽極棒が溶解する)を相殺すること
と、犠牲アノード表面が溶解度の小さい被膜で多
孔質に覆われたため表面積が小さくなつたためで
ある。以上の理由により、鉄缶体およびアノード
陽極棒の寿命が延びる効果が生じる訳である。さ
らに、アノード陽極棒としてマグネシウムを用い
ているので防食効果に優れ、しかも汚濁等のない
安全な水質が得られる。また、長期間経つと溶解
度の小さい被膜は剥離し、犠牲アノード金属が露
出する利点がある。
第1図は本発明の一実施例における温水器の要
部断面図、第2図は従来の温水器に用いている不
溶性アノードによるカソード防食法の防食性能特
性図、第3図は本発明の一実施例における温水器
に用いている防食法の防食性能特性図、第4図は
従来の温水器に他のカソード防食法を実施した場
合の防食性能特性図、第5図は本発明の一実施例
の温水器に用いているホウロウの熱水試験による
ホウロウ重量減少量特性図、第6図は従来の温水
器の要部断面図である。 3……鉄缶体、4……不溶性アノード、5……
犠牲アノード、6……耐熱耐蝕性皮膜。
部断面図、第2図は従来の温水器に用いている不
溶性アノードによるカソード防食法の防食性能特
性図、第3図は本発明の一実施例における温水器
に用いている防食法の防食性能特性図、第4図は
従来の温水器に他のカソード防食法を実施した場
合の防食性能特性図、第5図は本発明の一実施例
の温水器に用いているホウロウの熱水試験による
ホウロウ重量減少量特性図、第6図は従来の温水
器の要部断面図である。 3……鉄缶体、4……不溶性アノード、5……
犠牲アノード、6……耐熱耐蝕性皮膜。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 内面をホウロウ処理した鉄缶体内に不溶性ア
ノードと、被膜で表面を覆つたマグネシウム製犠
牲アノードを配置した温水器。 2 ホウロウが、珪酸塩系カバーコートと、ほう
珪酸塩系アンダーコートからなる特許請求の範囲
第1項記載の温水器。 3 マグネシウム製犠牲アノードが、アルミニウ
ムおよび亜鉛を少量含有したマグネシウム合金で
ある特許請求の範囲第1項記載の温水器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60001059A JPS61161366A (ja) | 1985-01-08 | 1985-01-08 | 温水器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60001059A JPS61161366A (ja) | 1985-01-08 | 1985-01-08 | 温水器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61161366A JPS61161366A (ja) | 1986-07-22 |
| JPH037859B2 true JPH037859B2 (ja) | 1991-02-04 |
Family
ID=11490966
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60001059A Granted JPS61161366A (ja) | 1985-01-08 | 1985-01-08 | 温水器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61161366A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| UA21230U (en) * | 2006-02-08 | 2007-03-15 | Polaris Internat Ltd | Electric water heater |
-
1985
- 1985-01-08 JP JP60001059A patent/JPS61161366A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61161366A (ja) | 1986-07-22 |
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