JPH0379084B2 - - Google Patents
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- JPH0379084B2 JPH0379084B2 JP60017916A JP1791685A JPH0379084B2 JP H0379084 B2 JPH0379084 B2 JP H0379084B2 JP 60017916 A JP60017916 A JP 60017916A JP 1791685 A JP1791685 A JP 1791685A JP H0379084 B2 JPH0379084 B2 JP H0379084B2
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- JP
- Japan
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- less
- outer layer
- ring roll
- composite ring
- cast iron
- Prior art date
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、鉄鋼線材及び棒材等の圧延用リング
ロールに関する。 (従来の技術) 鉄鋼圧延用ロールにおいて特に仕上圧延機用ロ
ールとしては、圧延材と接する部分(使用層)に
耐摩耗性等の性質が要求される点から、使用層で
ある外層と、強靭材で形成された軸芯部とが溶着
一体化された複合ロールが使用されている。複合
ロールは、主として遠心力鋳造法で鋳造段階で複
合一体化される。 一方、線材圧延機には、最近は殆ど超硬焼結リ
ングロールが用いられ、例えば、ブロツクミルで
は第7図の如き超硬材(WC粉末とCoが主体)に
より形成されたリングロールが使用されている。
また、該リングロールは、軸に機械的に固着して
組立ロールとして使用される。 (発明が解決しようとする問題点) 超硬リングロールを軸嵌して組立ロールとして
使用する場合、リング全体が超硬材であり経済的
でないばかりか、複雑な組立構造とする必要があ
る。すなわち、リングロールを軸に組立て固着す
る場合、固定リング、スペーサーリング等を用い
て軸に強固に固定する必要があり、又鋼系の軸と
超硬リング材の熱膨張係数の大きい差を緩和する
必要があるからである。その結果、斯かる組立ロ
ールはコストが非常に高くなる。 そこで、高価な材料を圧延使用層である外層に
用い、内層は安価な強靭材とした複合リングロー
ルが要望されている。斯かる複合リングロールの
製造法として遠心力鋳造による方法がある。しか
し、この場合、高合金材の外層に内層を鋳造した
ときに、外層内面が溶解されて高合金成分が内層
に混入し、内層の強靭性を劣化させると共に、外
層の高合金材の歩留を悪化させる欠点がある。 本発明は叙上の問題に鑑みなされたものであつ
て、その目的は、超硬リングロールよりやや耐摩
耗性は劣るが、耐摩耗性と耐焼付性とを兼備し低
コストであつて、しかも外層から内層への成分の
移行が可及的に抑止された強靭な内層を有する複
合リングロールを提供することを目的とするもの
である。 (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために次の手段を講じた。
すなわち、複合リングロールの外層を、重量%で
Cr:10〜25%を主成分としてP:0.25%以上1.0
%以下を含有しその他特定量のC並びに適宜の合
金成分を含有する高クロム鋳鉄で形成し、その内
層を鋼材で形成すると共に、両者を熱間静水圧加
圧により拡散接合した。 また、他の手段として、複合リングロールの外
層を、重量%でCr:10〜25%を主成分として
P:0.25%以上1.0%以下を含有しその他特定量
のC並びに適宜の合金成分を含有する高クロム鋳
鉄で形成した第1外層と、該第1外層の内面に鋳
造一体化されたダクタイル鋳鉄又はアダマイト材
からなる第2外層とで構成し、該第2外層と、前
記外層の内部に配置されかつ鋼材で形成した内層
とを熱間静水圧加圧により拡散接合した。 (作 用) 本発明の手段によれば、外層をCr:10〜25%
を主成分としP:0.25%以上1.0%以下を含有し
その他特定量の合金成分を含有する高クロム鋳鉄
材で形成したから、組織中にステダイトと呼ばれ
る硬いリン共晶が存在し、鉄鋼線材、棒材等の圧
延に対して優れた耐摩耗性及び耐焼付性を有し、
又内層を鋼材で形成したから、内層に強靭性を確
保できる。更に、両者を熱間静水圧加圧により拡
散接合したから、外層から内層へのCrの移行を
可及的に抑止して内層の強靭性を劣化させること
なく両者を強固に一体化できる。 また、他の手段によれば、外層を第1外層と第
2外層とに分け、第2外層をダクタイル鋳鉄又は
アダマイト材で形成したから、両者は容易に鋳造
一体化され、第1外層を内層に直接熱間静水圧加
圧により、拡散接合する際の接合強度の低下を防
止しうる。すなわち、内層との接合に際して、第
2外層がないと、第1外層の高硬度共晶クロムカ
ーバイドが接合界面で破壊し、界面性状の悪化ひ
いては接合強度の低下を招来する。第2外層を設
けることにより、かかる欠点が回避され、第2外
層と内層との接合面の界面性状の向上、ひいては
外層と内層の接合強度を向上させることができ
る。 (実施例) 次に図面を参照して本発明の複合リングロール
について詳述する。 第1図は本発明に係る複合リングロールの構造
を示す断面図である。 複合リングロール1は、重量%でCr:10〜25
%、P:0.1〜1.0%(0.1%を除く。)の特定組成
の高クロム鋳鉄の外層2と、鋼材で形成された内
層3とが熱間静水圧加圧(以下、HIPという。)
により拡散接合されて一体化されている。 かかる複合リングロール1は、第2図1,2の
如く、高クロム鋳鉄材で形成された外層素材リン
グ2′と強靭性のある鋼材で形成された内層素材
リング3′とを適宜寸法に加工した後、両者を嵌
合しHIP処理により拡散接合して得られた複合素
材を所望の形状に加工して製作される。この場
合、外層素材リング2′の外径D1′は、第1図の製
品外径D1より加工代部分だけ大きくし、又その
内径D2は、製品の外層2と内層3との境界の直
径D2と同じとする。一方、内層素材リング3′の
外径はD2とし、その内径はD3′は、内面の加工代
部分だけ製品内径D3より小さくするのは当然で
ある。又素材リングの幅も製品幅より加工代分を
見込んで大きくする。このようにして得られた外
層素材リング2′と内層素材リング3′とをHIP処
理により拡散接合する。その結果、外層から内層
へCrの混入が可及的に抑止され、かつ両者が強
固に結合一体化された複合素材が得られる。 次に前記外層を形成する高クロム鋳鉄の成分限
定理由について説明する。該高クロム鋳鉄は、重
量%でCr:10〜25%、P:0.25〜1.0%とし、極
めて耐摩耗性及び耐焼付性に優れた材質であり、
鉄鋼線材、棒材等の圧延用材質として好適であ
る。以下、単位は重量%である。 C:2.0〜4.0% Cは(Fe−Cr)7C3型炭化物を安定にする範囲
内として、Crとのバランスをとつて目的のカー
バイド量によつて決定される。Cが2.0%未満の
範囲では炭化物の量が減少し、耐摩耗性が不足す
る。Cが4.0%を越えた場合は炭化物量が多すぎ、
機械的性質の劣化を来す。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸のため0.5%以上は必要である
が1.5%を越えると機械的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnはSiの補助脱酸として0.5%以上は必要であ
ると共にSの悪影響をMnSとして防止するのに
有用であるが、1.5%を越えると機械的性質、特
に靭性の点で劣化が著しい。 P:0.25〜1.0% Pはロール材質に於いては少ない程材質の靭性
面からは望ましいが、焼付性の改善の目的から、
リン共晶(ステダイト)を晶出させるために積極
的に添加する。すなわち、0.25%未満ではリン共
晶量が十分でなく、耐焼付性が不足する。耐焼付
性向上の効果は1.0%まで比例的に認められるが、
1.0%を越えるとその効果が飽和すると共に晶出
量が過多となつて材質が脆くなる。 S:0.1%以下 Sはロール材質においては少ない程望ましく、
材質を脆くするという点から0.1%以下とした。 Ni:0.5〜2.0% Niについては焼入性を向上させるために積極
的に硬度調整のため添加されるが、そのためには
0.5%以上は必要である。しかし、2.0%を越える
と熱的に不安定な残留オーステナイトが増え、硬
度が上がりにくい。 Cr:10〜25% Crは10%未満ではM3C型の炭化物が多く晶出
し、強靭性の低下及び炭化物の微細均一化が得ら
れず、一方、25%を越えるとM23C6型炭化物の量
が増え強靭性が劣化する。 Mo:0.5〜3.0% Moは焼入・焼戻し抵抗を高めると同時に炭化
物中に入り、炭化物硬度を高めると共に、焼戻し
軟化抵抗を増すために有効であるが0.5%未満で
はこの効果がうすく、3.0%を越えて添加しても
その効果は飽和するため、コストを考慮して3.0
%以下とする。 本発明に係る高クロム鋳鉄は、上記の合金成分
の他、残部実質的Feで形成されるが、高クロム
鋳鉄の性質を改善するために、前記合金成分に
Nb,Vのうち一種又は2種を合計量で1.0%以下
含有させることができる。 Nbは鋳造組織の微細化に効果があり、Nbの添
加により析出硬化が促進されるが、1.0%を越え
て添加してもその効果は飽和するため、コストを
考慮して1.0%以下とする。 VもNbと同様の目的で添加するが、1.0%を越
えてはVC炭化物が多くなり、Cr炭化物の減少に
つながるため、かえつて強靭性が低下する。この
ため1.0%以下とする。 内層に用いる鋼材は、一般に靭性の優れた機械
構造用炭素鋼、構造用合金鋼等の材料から適宜選
択できる。特に、フエライト基地からなる低炭素
低合金鋼を用いると、HIP処理に際して、又前記
複合素材の焼入に際して好適である。すなわち、
斯かるフエライト基地からなる材質は、熱膨張係
数が小さいので、HIP処理後の熱収縮が小さく、
拡散接合面で割れ、剥離が生じ難い。また、複合
素材は外層を耐摩耗性に優れたものにするために
焼入・焼戻し熱処理に供されるが、内層に前記フ
エライト基地の低炭素低合金鋼材を使用すれば、
複合素材全体を焼入れても内層には焼入作用が及
ばず、靭性劣化が生じない。もし、内層に焼入効
果があると、リングロールを軸嵌して組立ロール
とする際、割損を生じ易くなり好ましくない。
尚、複合素材の外層のみを焼入熱処理に供するこ
ともできるが、全体を処理するのに比べて作業が
煩雑で生産性の点で劣る。 次に、他の発明に係る複合リングロールについ
て第3図を参照して説明する。 他の発明に係る複合リングロール11は、外層
12を第1外層12aと第2外層12bの複層と
した点が前記第1図に示した複合リングロール1
と異なる。すなわち、圧延使用層に当る第1外層
12aは、第1の発明に係る外層2と同材質の極
めて優れた耐摩耗性及び耐焼付性を有する高クロ
ム鋳鉄で形成し、該第1外層12aの内面にダク
タイル鋳鉄又はアダマイト材からなる第2外層1
2bを鋳造一体化して、複層の外層12を得、こ
れに鋼材からなる内層3をHIP処理により拡散接
合したものである。斯かる手段によれば、第1外
層12aと第2外層12bとは通常の遠心力鋳造
により容易に溶着一体化するうえに、HIP処理に
より、第2外層12bと内層3との接合面の界面
性状が極めて良好になり、境界の強度が向上す
る。すなわち、第1外層は耐摩耗性確保のため、
比較的大きな共晶カーバイドが晶出したものとな
つており、この共晶カーバイドは極めて硬く、高
温に於いても靭性は基地部分に比べて劣る。この
ため、第1外層と内層をHIP処理によつて直接接
合する場合、共晶カーバイドを破壊せずに加圧す
るのは困難である。一方、第2外層のアダマイト
材又はダクタイル鋳鉄は靭性に優れているため、
HIP処理後の界面性状を良好なものに確保するこ
とは容易である。 次に第2外層を形成するダクタイル鋳鉄又はア
ダマイト材の好適な成分例を掲げると共に、その
成分限定理由について説明する。尚、単位は重量
%である。 好適なダクタイル鋳鉄として次のものがある。 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:3.0〜3.8% Cは、セメンタイトおよび黒鉛の形成に直接関
与する。3.0%未満では、セメンタイトおよび黒
鉛の量が不足し、ヒートクラツクの分散効果が不
充分となつて、球状黒鉛鋳鉄としての特徴を充分
に発揮することができない。ただし、多量になる
と材質の脆弱化をまねくので、3.8%を上限とす
る。 Si:1.5〜3.5% Siはセメンタイトと黒鉛の量比率を左右し、
1.5%未満ではセメンタイト量が過剰となる。一
方、通常ダクタイル鋳鉄は2.5%を越えると、黒
鉛が多くなり過ぎて軟化するとともに、基地組織
が脆弱となるため、好ましくないが、第1外層か
らCrが混入してチル化するのを防ぐ目的で3.5%
以下とする。 Mn:0.2〜1.0% Sの害を抑えるとともに、硬度アツプに効果が
ある。この目的で0.2%以上必要であるが、1.0%
を越えると、材質が硬く、脆くなる。 P:0.2%以下 Pは材質を脆弱にするので、0.2%以下とする。
なお、Pは溶湯の流動性を良くし耐摩耗性を高め
るので、0.2%を上限とし、0.01%以上加えてよ
い。 S:0.06%以下 Pと同様に材質を脆弱にし、また、黒鉛の球状
化を阻害するので、0.06%以下とする。 Ni:2.0%以下 Niは黒鉛化と焼入性を向上させる効果がある。
Niは添加しなくても外殻から混入するが、2.0%
を越えると焼入性がよくなり基地が硬くなりすぎ
て、靭性及び残留応力の面から良くない。従つて
2.0%以下とする。 Cr:1.5%以下 Crは第1外層から不可避的に混入される。1.5
%を越えると、セメンタイト量が過剰となつて、
材質が脆化する。 Mo:0.5%以下 MoはNiと同様の作用があり、0.5%を越える
と第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲とし
て0.5%以下とする。 Mg:0.02〜0.1%以下 黒鉛球状化に必要であり、0.02%未満では球状
化不良を発生する。一方1.0%を越えると、鋳造
欠陥が発生し易くなるほか、セメンタイト量の増
加による材質の脆化をまねく。 好適なアダマイト材としては次のものがある。 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:1.0〜2.5% Cが1.0%未満になると、第2外層の鋳込み温
度が高くなり、第1外層の高クロム鋳鉄が溶かさ
れ易く、第2外層のCr%が更に上昇して第2外
層の靭性が劣化する。 また、Cが2.5%を越えると、炭化物が多くな
り、第2外層の靭性が劣化し、第2外層の存在意
義がなくなる。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸効果があり、0.5%以上は必要
で、1.5%を越えると脆くなり、第2外層の機械
的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnについてもSiと同様の作用があり、かつ
MnSとなつてSの悪影響を消すため0.5%以上必
要で、1.5%を越えるとその効果も飽和し、かつ
機械的性質の劣化を来すため、0.5〜1.5%の範囲
とした。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高めるが材質の靭性を低下
させるので0.1%以下とする。 S:0.1%以下 Sはロール材を脆弱にするため、実害のない
0.1%以下とする。 Ni:1.5%以下 Niは添加しなくても、第1外層からの混入で
0.3%以上にはなるが、Niの1.5%迄の含有は問題
とならない。しかし、1.5%を越えると焼入性が
良くなり、そのため、基地が硬くなりすぎて、靭
性の面から、また、残留応力の面から良くない。
従つて1.5%以下とする。 Cr:1.5%以下 1.5%を越えると、機械的性質のうち、特に靭
性が低下し、脆弱になる。このため、第2外層の
溶湯のCr含有量は、第1外層のCrが第2外層に
混入することを考慮してCr含有量を1%以下で
鋳込む必要がある。 Mo:0.5%以下 NoはNiと同様の作用があり、0.5%を越えると
第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲として
0.5%以下とする。 Ti:0.1%以下 Tiについては鋳造時の脱酸のため有効である
が、0.1%を越えると、溶湯が過酸化の状態とな
り、かつ、溶湯の流動性を下げるため、0.1%以
下とする。 以上説明した外層が単層の複合リングロール1
及び複層の複合リングロール11は、ブロツクミ
ルの如く軸に組立ずにそのまま使用される場合も
あるが、第4図〜第6図に示す如く軸に組立て組
立ロールとして使用される。 すなわち、第4図の如く、中央部外周に環状凸
部22が一体的に形成された軸21に焼ばめ固定
したり、又第5図及び第6図の如く、軸23に複
合リングロール1とスペーサーリング24又は/
及び端末リング25を焼ばめて組立ロールとして
使用することも可能である。 尚、第4図〜第6図において複合リングロール
は単層のもの1を示したが、複層のものでもよい
ことは勿論である。又、複合リングロール1,1
1の軸への組立は、圧延機の形成により複合リン
グロールを1個としてもよく、又2個以上として
もよいことは勿論である。更に、軸材は、一般的
には強靭で溶接固定が可能な鋼材を用いるが、圧
延荷重が小さい場合、ダクタイル鋳鉄等の鋳鉄材
としてもよいことは勿論である。 次に具体的実施例を掲げて説明する。 <実施例 1> 外径D1=φ330mm、内径D3=φ160mm、外層・内
層境界径D2=φ240mm、幅200mmの外層が単層の複
合リングロールの製造実施例 (1) 第1表に示した外層組成の高クロム鋳鉄及び
C:0.24%、Si:0.10%、Mn:0.42%、残部実
質的Feの低C鋼(実施例1−1、1−2共通)
で、下記寸法の素材リングを製作した。尚、外
層素材リングは第1表の高クロム鋳鉄を遠心力
鋳造後、下記の寸法に改削した。 ・外層素材リング D1′=φ306、D2=φ240、幅205mm ・内層素材リング D2=φ240、D3′=φ155、幅205mm
ロールに関する。 (従来の技術) 鉄鋼圧延用ロールにおいて特に仕上圧延機用ロ
ールとしては、圧延材と接する部分(使用層)に
耐摩耗性等の性質が要求される点から、使用層で
ある外層と、強靭材で形成された軸芯部とが溶着
一体化された複合ロールが使用されている。複合
ロールは、主として遠心力鋳造法で鋳造段階で複
合一体化される。 一方、線材圧延機には、最近は殆ど超硬焼結リ
ングロールが用いられ、例えば、ブロツクミルで
は第7図の如き超硬材(WC粉末とCoが主体)に
より形成されたリングロールが使用されている。
また、該リングロールは、軸に機械的に固着して
組立ロールとして使用される。 (発明が解決しようとする問題点) 超硬リングロールを軸嵌して組立ロールとして
使用する場合、リング全体が超硬材であり経済的
でないばかりか、複雑な組立構造とする必要があ
る。すなわち、リングロールを軸に組立て固着す
る場合、固定リング、スペーサーリング等を用い
て軸に強固に固定する必要があり、又鋼系の軸と
超硬リング材の熱膨張係数の大きい差を緩和する
必要があるからである。その結果、斯かる組立ロ
ールはコストが非常に高くなる。 そこで、高価な材料を圧延使用層である外層に
用い、内層は安価な強靭材とした複合リングロー
ルが要望されている。斯かる複合リングロールの
製造法として遠心力鋳造による方法がある。しか
し、この場合、高合金材の外層に内層を鋳造した
ときに、外層内面が溶解されて高合金成分が内層
に混入し、内層の強靭性を劣化させると共に、外
層の高合金材の歩留を悪化させる欠点がある。 本発明は叙上の問題に鑑みなされたものであつ
て、その目的は、超硬リングロールよりやや耐摩
耗性は劣るが、耐摩耗性と耐焼付性とを兼備し低
コストであつて、しかも外層から内層への成分の
移行が可及的に抑止された強靭な内層を有する複
合リングロールを提供することを目的とするもの
である。 (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために次の手段を講じた。
すなわち、複合リングロールの外層を、重量%で
Cr:10〜25%を主成分としてP:0.25%以上1.0
%以下を含有しその他特定量のC並びに適宜の合
金成分を含有する高クロム鋳鉄で形成し、その内
層を鋼材で形成すると共に、両者を熱間静水圧加
圧により拡散接合した。 また、他の手段として、複合リングロールの外
層を、重量%でCr:10〜25%を主成分として
P:0.25%以上1.0%以下を含有しその他特定量
のC並びに適宜の合金成分を含有する高クロム鋳
鉄で形成した第1外層と、該第1外層の内面に鋳
造一体化されたダクタイル鋳鉄又はアダマイト材
からなる第2外層とで構成し、該第2外層と、前
記外層の内部に配置されかつ鋼材で形成した内層
とを熱間静水圧加圧により拡散接合した。 (作 用) 本発明の手段によれば、外層をCr:10〜25%
を主成分としP:0.25%以上1.0%以下を含有し
その他特定量の合金成分を含有する高クロム鋳鉄
材で形成したから、組織中にステダイトと呼ばれ
る硬いリン共晶が存在し、鉄鋼線材、棒材等の圧
延に対して優れた耐摩耗性及び耐焼付性を有し、
又内層を鋼材で形成したから、内層に強靭性を確
保できる。更に、両者を熱間静水圧加圧により拡
散接合したから、外層から内層へのCrの移行を
可及的に抑止して内層の強靭性を劣化させること
なく両者を強固に一体化できる。 また、他の手段によれば、外層を第1外層と第
2外層とに分け、第2外層をダクタイル鋳鉄又は
アダマイト材で形成したから、両者は容易に鋳造
一体化され、第1外層を内層に直接熱間静水圧加
圧により、拡散接合する際の接合強度の低下を防
止しうる。すなわち、内層との接合に際して、第
2外層がないと、第1外層の高硬度共晶クロムカ
ーバイドが接合界面で破壊し、界面性状の悪化ひ
いては接合強度の低下を招来する。第2外層を設
けることにより、かかる欠点が回避され、第2外
層と内層との接合面の界面性状の向上、ひいては
外層と内層の接合強度を向上させることができ
る。 (実施例) 次に図面を参照して本発明の複合リングロール
について詳述する。 第1図は本発明に係る複合リングロールの構造
を示す断面図である。 複合リングロール1は、重量%でCr:10〜25
%、P:0.1〜1.0%(0.1%を除く。)の特定組成
の高クロム鋳鉄の外層2と、鋼材で形成された内
層3とが熱間静水圧加圧(以下、HIPという。)
により拡散接合されて一体化されている。 かかる複合リングロール1は、第2図1,2の
如く、高クロム鋳鉄材で形成された外層素材リン
グ2′と強靭性のある鋼材で形成された内層素材
リング3′とを適宜寸法に加工した後、両者を嵌
合しHIP処理により拡散接合して得られた複合素
材を所望の形状に加工して製作される。この場
合、外層素材リング2′の外径D1′は、第1図の製
品外径D1より加工代部分だけ大きくし、又その
内径D2は、製品の外層2と内層3との境界の直
径D2と同じとする。一方、内層素材リング3′の
外径はD2とし、その内径はD3′は、内面の加工代
部分だけ製品内径D3より小さくするのは当然で
ある。又素材リングの幅も製品幅より加工代分を
見込んで大きくする。このようにして得られた外
層素材リング2′と内層素材リング3′とをHIP処
理により拡散接合する。その結果、外層から内層
へCrの混入が可及的に抑止され、かつ両者が強
固に結合一体化された複合素材が得られる。 次に前記外層を形成する高クロム鋳鉄の成分限
定理由について説明する。該高クロム鋳鉄は、重
量%でCr:10〜25%、P:0.25〜1.0%とし、極
めて耐摩耗性及び耐焼付性に優れた材質であり、
鉄鋼線材、棒材等の圧延用材質として好適であ
る。以下、単位は重量%である。 C:2.0〜4.0% Cは(Fe−Cr)7C3型炭化物を安定にする範囲
内として、Crとのバランスをとつて目的のカー
バイド量によつて決定される。Cが2.0%未満の
範囲では炭化物の量が減少し、耐摩耗性が不足す
る。Cが4.0%を越えた場合は炭化物量が多すぎ、
機械的性質の劣化を来す。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸のため0.5%以上は必要である
が1.5%を越えると機械的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnはSiの補助脱酸として0.5%以上は必要であ
ると共にSの悪影響をMnSとして防止するのに
有用であるが、1.5%を越えると機械的性質、特
に靭性の点で劣化が著しい。 P:0.25〜1.0% Pはロール材質に於いては少ない程材質の靭性
面からは望ましいが、焼付性の改善の目的から、
リン共晶(ステダイト)を晶出させるために積極
的に添加する。すなわち、0.25%未満ではリン共
晶量が十分でなく、耐焼付性が不足する。耐焼付
性向上の効果は1.0%まで比例的に認められるが、
1.0%を越えるとその効果が飽和すると共に晶出
量が過多となつて材質が脆くなる。 S:0.1%以下 Sはロール材質においては少ない程望ましく、
材質を脆くするという点から0.1%以下とした。 Ni:0.5〜2.0% Niについては焼入性を向上させるために積極
的に硬度調整のため添加されるが、そのためには
0.5%以上は必要である。しかし、2.0%を越える
と熱的に不安定な残留オーステナイトが増え、硬
度が上がりにくい。 Cr:10〜25% Crは10%未満ではM3C型の炭化物が多く晶出
し、強靭性の低下及び炭化物の微細均一化が得ら
れず、一方、25%を越えるとM23C6型炭化物の量
が増え強靭性が劣化する。 Mo:0.5〜3.0% Moは焼入・焼戻し抵抗を高めると同時に炭化
物中に入り、炭化物硬度を高めると共に、焼戻し
軟化抵抗を増すために有効であるが0.5%未満で
はこの効果がうすく、3.0%を越えて添加しても
その効果は飽和するため、コストを考慮して3.0
%以下とする。 本発明に係る高クロム鋳鉄は、上記の合金成分
の他、残部実質的Feで形成されるが、高クロム
鋳鉄の性質を改善するために、前記合金成分に
Nb,Vのうち一種又は2種を合計量で1.0%以下
含有させることができる。 Nbは鋳造組織の微細化に効果があり、Nbの添
加により析出硬化が促進されるが、1.0%を越え
て添加してもその効果は飽和するため、コストを
考慮して1.0%以下とする。 VもNbと同様の目的で添加するが、1.0%を越
えてはVC炭化物が多くなり、Cr炭化物の減少に
つながるため、かえつて強靭性が低下する。この
ため1.0%以下とする。 内層に用いる鋼材は、一般に靭性の優れた機械
構造用炭素鋼、構造用合金鋼等の材料から適宜選
択できる。特に、フエライト基地からなる低炭素
低合金鋼を用いると、HIP処理に際して、又前記
複合素材の焼入に際して好適である。すなわち、
斯かるフエライト基地からなる材質は、熱膨張係
数が小さいので、HIP処理後の熱収縮が小さく、
拡散接合面で割れ、剥離が生じ難い。また、複合
素材は外層を耐摩耗性に優れたものにするために
焼入・焼戻し熱処理に供されるが、内層に前記フ
エライト基地の低炭素低合金鋼材を使用すれば、
複合素材全体を焼入れても内層には焼入作用が及
ばず、靭性劣化が生じない。もし、内層に焼入効
果があると、リングロールを軸嵌して組立ロール
とする際、割損を生じ易くなり好ましくない。
尚、複合素材の外層のみを焼入熱処理に供するこ
ともできるが、全体を処理するのに比べて作業が
煩雑で生産性の点で劣る。 次に、他の発明に係る複合リングロールについ
て第3図を参照して説明する。 他の発明に係る複合リングロール11は、外層
12を第1外層12aと第2外層12bの複層と
した点が前記第1図に示した複合リングロール1
と異なる。すなわち、圧延使用層に当る第1外層
12aは、第1の発明に係る外層2と同材質の極
めて優れた耐摩耗性及び耐焼付性を有する高クロ
ム鋳鉄で形成し、該第1外層12aの内面にダク
タイル鋳鉄又はアダマイト材からなる第2外層1
2bを鋳造一体化して、複層の外層12を得、こ
れに鋼材からなる内層3をHIP処理により拡散接
合したものである。斯かる手段によれば、第1外
層12aと第2外層12bとは通常の遠心力鋳造
により容易に溶着一体化するうえに、HIP処理に
より、第2外層12bと内層3との接合面の界面
性状が極めて良好になり、境界の強度が向上す
る。すなわち、第1外層は耐摩耗性確保のため、
比較的大きな共晶カーバイドが晶出したものとな
つており、この共晶カーバイドは極めて硬く、高
温に於いても靭性は基地部分に比べて劣る。この
ため、第1外層と内層をHIP処理によつて直接接
合する場合、共晶カーバイドを破壊せずに加圧す
るのは困難である。一方、第2外層のアダマイト
材又はダクタイル鋳鉄は靭性に優れているため、
HIP処理後の界面性状を良好なものに確保するこ
とは容易である。 次に第2外層を形成するダクタイル鋳鉄又はア
ダマイト材の好適な成分例を掲げると共に、その
成分限定理由について説明する。尚、単位は重量
%である。 好適なダクタイル鋳鉄として次のものがある。 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:3.0〜3.8% Cは、セメンタイトおよび黒鉛の形成に直接関
与する。3.0%未満では、セメンタイトおよび黒
鉛の量が不足し、ヒートクラツクの分散効果が不
充分となつて、球状黒鉛鋳鉄としての特徴を充分
に発揮することができない。ただし、多量になる
と材質の脆弱化をまねくので、3.8%を上限とす
る。 Si:1.5〜3.5% Siはセメンタイトと黒鉛の量比率を左右し、
1.5%未満ではセメンタイト量が過剰となる。一
方、通常ダクタイル鋳鉄は2.5%を越えると、黒
鉛が多くなり過ぎて軟化するとともに、基地組織
が脆弱となるため、好ましくないが、第1外層か
らCrが混入してチル化するのを防ぐ目的で3.5%
以下とする。 Mn:0.2〜1.0% Sの害を抑えるとともに、硬度アツプに効果が
ある。この目的で0.2%以上必要であるが、1.0%
を越えると、材質が硬く、脆くなる。 P:0.2%以下 Pは材質を脆弱にするので、0.2%以下とする。
なお、Pは溶湯の流動性を良くし耐摩耗性を高め
るので、0.2%を上限とし、0.01%以上加えてよ
い。 S:0.06%以下 Pと同様に材質を脆弱にし、また、黒鉛の球状
化を阻害するので、0.06%以下とする。 Ni:2.0%以下 Niは黒鉛化と焼入性を向上させる効果がある。
Niは添加しなくても外殻から混入するが、2.0%
を越えると焼入性がよくなり基地が硬くなりすぎ
て、靭性及び残留応力の面から良くない。従つて
2.0%以下とする。 Cr:1.5%以下 Crは第1外層から不可避的に混入される。1.5
%を越えると、セメンタイト量が過剰となつて、
材質が脆化する。 Mo:0.5%以下 MoはNiと同様の作用があり、0.5%を越える
と第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲とし
て0.5%以下とする。 Mg:0.02〜0.1%以下 黒鉛球状化に必要であり、0.02%未満では球状
化不良を発生する。一方1.0%を越えると、鋳造
欠陥が発生し易くなるほか、セメンタイト量の増
加による材質の脆化をまねく。 好適なアダマイト材としては次のものがある。 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:1.0〜2.5% Cが1.0%未満になると、第2外層の鋳込み温
度が高くなり、第1外層の高クロム鋳鉄が溶かさ
れ易く、第2外層のCr%が更に上昇して第2外
層の靭性が劣化する。 また、Cが2.5%を越えると、炭化物が多くな
り、第2外層の靭性が劣化し、第2外層の存在意
義がなくなる。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸効果があり、0.5%以上は必要
で、1.5%を越えると脆くなり、第2外層の機械
的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnについてもSiと同様の作用があり、かつ
MnSとなつてSの悪影響を消すため0.5%以上必
要で、1.5%を越えるとその効果も飽和し、かつ
機械的性質の劣化を来すため、0.5〜1.5%の範囲
とした。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高めるが材質の靭性を低下
させるので0.1%以下とする。 S:0.1%以下 Sはロール材を脆弱にするため、実害のない
0.1%以下とする。 Ni:1.5%以下 Niは添加しなくても、第1外層からの混入で
0.3%以上にはなるが、Niの1.5%迄の含有は問題
とならない。しかし、1.5%を越えると焼入性が
良くなり、そのため、基地が硬くなりすぎて、靭
性の面から、また、残留応力の面から良くない。
従つて1.5%以下とする。 Cr:1.5%以下 1.5%を越えると、機械的性質のうち、特に靭
性が低下し、脆弱になる。このため、第2外層の
溶湯のCr含有量は、第1外層のCrが第2外層に
混入することを考慮してCr含有量を1%以下で
鋳込む必要がある。 Mo:0.5%以下 NoはNiと同様の作用があり、0.5%を越えると
第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲として
0.5%以下とする。 Ti:0.1%以下 Tiについては鋳造時の脱酸のため有効である
が、0.1%を越えると、溶湯が過酸化の状態とな
り、かつ、溶湯の流動性を下げるため、0.1%以
下とする。 以上説明した外層が単層の複合リングロール1
及び複層の複合リングロール11は、ブロツクミ
ルの如く軸に組立ずにそのまま使用される場合も
あるが、第4図〜第6図に示す如く軸に組立て組
立ロールとして使用される。 すなわち、第4図の如く、中央部外周に環状凸
部22が一体的に形成された軸21に焼ばめ固定
したり、又第5図及び第6図の如く、軸23に複
合リングロール1とスペーサーリング24又は/
及び端末リング25を焼ばめて組立ロールとして
使用することも可能である。 尚、第4図〜第6図において複合リングロール
は単層のもの1を示したが、複層のものでもよい
ことは勿論である。又、複合リングロール1,1
1の軸への組立は、圧延機の形成により複合リン
グロールを1個としてもよく、又2個以上として
もよいことは勿論である。更に、軸材は、一般的
には強靭で溶接固定が可能な鋼材を用いるが、圧
延荷重が小さい場合、ダクタイル鋳鉄等の鋳鉄材
としてもよいことは勿論である。 次に具体的実施例を掲げて説明する。 <実施例 1> 外径D1=φ330mm、内径D3=φ160mm、外層・内
層境界径D2=φ240mm、幅200mmの外層が単層の複
合リングロールの製造実施例 (1) 第1表に示した外層組成の高クロム鋳鉄及び
C:0.24%、Si:0.10%、Mn:0.42%、残部実
質的Feの低C鋼(実施例1−1、1−2共通)
で、下記寸法の素材リングを製作した。尚、外
層素材リングは第1表の高クロム鋳鉄を遠心力
鋳造後、下記の寸法に改削した。 ・外層素材リング D1′=φ306、D2=φ240、幅205mm ・内層素材リング D2=φ240、D3′=φ155、幅205mm
【表】
注 単位重量%
残部実質的にFe
(2) 前記外層及び内層素材リングを嵌合して、圧
力200Kg/cm2、温度1040℃でHIP処理し、両者
を拡散接合して複合素材を得た。 (3) その後、前記複合素材を焼入・焼戻し熱処理
を行つた後、機械加工により複合リングロール
を得た。製品外層の硬度は、実施例1−1が
Hs75、実施例1−2がHs81であり、内層の硬
度はHs35であつた。 (4) 前記複合リングロールを各々2個用意し、第
4図の如く軸に焼ばめ固定し、棒鋼圧延用組立
ロールを得た。 <実施例 2> 外径D1=φ330mm、内径D3=φ160mm、外層・内
層境界径D2=φ240mm、幅200mmの外層が複層の複
合リングロールの製造実施例 (1) 第2表に記載した実施例2−1,2−2,2
−3の高クロム鋳鉄の第1外層を遠心力鋳造し
た後、第1外層の溶湯が完全に凝固した後、同
表の第2外層の溶湯を第1外層の内面に遠心力
鋳造で鋳込み、第1外層の内面を溶融させ、第
1外層と第2外層とを完全に溶着させた。尚、
凝固後の第2外層のCr含有量(wt%)および
第1外層と第2外層との境界径Doは、第3表
の通りであつた。
残部実質的にFe
(2) 前記外層及び内層素材リングを嵌合して、圧
力200Kg/cm2、温度1040℃でHIP処理し、両者
を拡散接合して複合素材を得た。 (3) その後、前記複合素材を焼入・焼戻し熱処理
を行つた後、機械加工により複合リングロール
を得た。製品外層の硬度は、実施例1−1が
Hs75、実施例1−2がHs81であり、内層の硬
度はHs35であつた。 (4) 前記複合リングロールを各々2個用意し、第
4図の如く軸に焼ばめ固定し、棒鋼圧延用組立
ロールを得た。 <実施例 2> 外径D1=φ330mm、内径D3=φ160mm、外層・内
層境界径D2=φ240mm、幅200mmの外層が複層の複
合リングロールの製造実施例 (1) 第2表に記載した実施例2−1,2−2,2
−3の高クロム鋳鉄の第1外層を遠心力鋳造し
た後、第1外層の溶湯が完全に凝固した後、同
表の第2外層の溶湯を第1外層の内面に遠心力
鋳造で鋳込み、第1外層の内面を溶融させ、第
1外層と第2外層とを完全に溶着させた。尚、
凝固後の第2外層のCr含有量(wt%)および
第1外層と第2外層との境界径Doは、第3表
の通りであつた。
【表】
【表】
(2) 前記第1外層と第2外層とが鋳造一体化され
た外層素材及び、下記第4表の低C鋼の内層素
材を改削して、素材リングを製作した。 素材リング寸法(各実施例共通) ・外層素材リング D1′=φ335、D2=φ240、幅205mm ・内層素材リング D2=φ240、D3′=φ155、幅205mm
た外層素材及び、下記第4表の低C鋼の内層素
材を改削して、素材リングを製作した。 素材リング寸法(各実施例共通) ・外層素材リング D1′=φ335、D2=φ240、幅205mm ・内層素材リング D2=φ240、D3′=φ155、幅205mm
【表】
(3) 前記外層及び内層素材リングを嵌合して、圧
力200Kg/cm2、温度1100℃でHIP処理し、両者
を拡散接合し、複合素材を得た。 (4) その後、前記複合素材を焼入・焼戻し熱処理
を行つた後、機械加工により複合リングロール
を得た。製品外層(第1外層)、内層の硬度は
下記第5表の通りであつた。
力200Kg/cm2、温度1100℃でHIP処理し、両者
を拡散接合し、複合素材を得た。 (4) その後、前記複合素材を焼入・焼戻し熱処理
を行つた後、機械加工により複合リングロール
を得た。製品外層(第1外層)、内層の硬度は
下記第5表の通りであつた。
【表】
(発明の効果)
以上説明した通り、本発明に係る複合リングロ
ールは、外層をPが0.25〜1.0%含有した耐摩耗
性及び耐焼付性の極めて優れた高クロム鋳鉄で形
成し、内層を強靭な鋼材で形成したから、鉄鋼線
材及び棒材等の圧延用ロール、特に仕上圧延機用
ロールとして低コストであり、しかも寿命的にも
優れる。また、外層と内層とをHIP処理により拡
散接合したから、高クロム材質の外層から内層へ
のCrの混入を可及的に防止でき、内層の靭性を
劣化させることがない。 また、他の発明に係る複合リングロールの外層
は、前記耐摩耗性及び耐焼付性に優れた高クロム
材質で形成した第1外層とダクタイル鋳鉄又はア
ダマイト材で形成した第2外層とで構成したか
ら、両者は容易に鋳造一体化されると共に、第1
外層を高硬度共晶クロムカーバイドを多量に有す
るCr:10〜25%のP含有高クロム鋳鉄で形成し
ても、該第1外層と内層とが直接拡散接合され
ず、第2外層と内層とが拡散接合されるため、外
層と内層との接合面の界面性状は極めて良好とな
り、境界面の強度が極めて優れ、界面での剥離、
割損を可及的に防止することができる。 また、内層が強靭材で形成されている本発明の
複合リングロールを組立ロールに適用すれば、簡
単な焼ばめ法や、溶接、ネジ、ボルト等で軸に低
コストで組立てることができ、しかも軸の再利用
が可能となる。
ールは、外層をPが0.25〜1.0%含有した耐摩耗
性及び耐焼付性の極めて優れた高クロム鋳鉄で形
成し、内層を強靭な鋼材で形成したから、鉄鋼線
材及び棒材等の圧延用ロール、特に仕上圧延機用
ロールとして低コストであり、しかも寿命的にも
優れる。また、外層と内層とをHIP処理により拡
散接合したから、高クロム材質の外層から内層へ
のCrの混入を可及的に防止でき、内層の靭性を
劣化させることがない。 また、他の発明に係る複合リングロールの外層
は、前記耐摩耗性及び耐焼付性に優れた高クロム
材質で形成した第1外層とダクタイル鋳鉄又はア
ダマイト材で形成した第2外層とで構成したか
ら、両者は容易に鋳造一体化されると共に、第1
外層を高硬度共晶クロムカーバイドを多量に有す
るCr:10〜25%のP含有高クロム鋳鉄で形成し
ても、該第1外層と内層とが直接拡散接合され
ず、第2外層と内層とが拡散接合されるため、外
層と内層との接合面の界面性状は極めて良好とな
り、境界面の強度が極めて優れ、界面での剥離、
割損を可及的に防止することができる。 また、内層が強靭材で形成されている本発明の
複合リングロールを組立ロールに適用すれば、簡
単な焼ばめ法や、溶接、ネジ、ボルト等で軸に低
コストで組立てることができ、しかも軸の再利用
が可能となる。
第1図は外層が単層の本発明に係る複合リング
ロールの断面図、第2図1,2は素材リングの断
面図、第3図は外層が複層の本発明に係る複合リ
ングロールの断面図、第4図〜第6図は本発明に
係る複合リングロールを適用した組立ロールの一
部断面図、第7図は従来のリングロールの断面図
を示す。 1,11……複合リングロール、2,12……
外層、12a……第1外層、12b……第2外
層、3……内層。
ロールの断面図、第2図1,2は素材リングの断
面図、第3図は外層が複層の本発明に係る複合リ
ングロールの断面図、第4図〜第6図は本発明に
係る複合リングロールを適用した組立ロールの一
部断面図、第7図は従来のリングロールの断面図
を示す。 1,11……複合リングロール、2,12……
外層、12a……第1外層、12b……第2外
層、3……内層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:2.0〜4.0% Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5% Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5〜3.0% P:0.25〜1.0% S:0.1%以下 を合金成分として残部実質的にFeからなる高ク
ロム鋳鉄で形成された外層と、鋼材で形成された
内層とが熱間静水圧加圧により拡散接合されてな
ることを特徴とする複合リングロール。 2 内層はフエライト基地からなる低炭素低合金
鋼であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の複合リングロール。 3 重量%で、 C:2.0〜4.0% Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5% Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5〜3.0% P:0.25〜1.0% S:0.1%以下 Nb,V:1種又は2種の合成が1.0%以下を合
金成分として残部実質的にFeからなる高クロム
鋳鉄で形成された外層と、鋼材で形成された内層
とが熱間静水圧加圧により拡散接合されてなるこ
とを特徴とする複合リングロール。 4 内層はフエライト基地からなる低炭素低合金
鋼であることを特徴とする特許請求の範囲第3項
記載の複合リングロール。 5 重量%で、 C:2.0〜4.0% Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5% Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5〜3.0% P:0.25〜1.0% S:0.1%以下 を合金成分として残部実質的にFeからなる高ク
ロム鋳鉄で形成された第1外層と、該第1外層の
内面にダクタイル鋳鉄又はアダマイト材により一
体的に鋳造形成された第2外層とからなる円筒状
の外層を備え、該外層の内部に配置されかつ鋼材
で形成された内層と前記第2外層とが熱間静水圧
加圧により拡散接合されてなることを特徴とする
複合リングロール。 6 第2外層は、重量%で、 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFeからなるダクタイル鋳鉄であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の
複合リングロール。 7 第2外層は、重量%で、 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFeからなるアダマイト材である
ことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の複
合リングロール。 8 内層はフエライト基地からなる低炭素低合金
鋼であることを特徴とする特許請求の範囲第5項
記載の複合リングロール。 9 重量%で、 C:2.0〜4.0% Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5% Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5〜3.0% P:0.25〜1.0% S:0.1%以下 Nb,V:1種又は2種の合計が1.0%以下を合
金成分として残部実質的にFeからなる高クロム
鋳鉄で形成された第1外層と、該第1外層の内面
にダクタイル鋳鉄又はアダマイト材により一体的
に鋳造形成された第2外層とからなる円筒状の外
層を備え、該外層の内部に配置されかつ鋼材で形
成された内層と前記第2外層とが熱間静水圧加圧
により拡散接合されてなることを特徴とする複合
リングロール。 10 第2外層は、重量%で、 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFeからなるダクタイル鋳鉄であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第9項記載の
複合リングロール。 11 第2外層は、重量%で、 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFeからなるアダマイト材である
ことを特徴とする特許請求の範囲第9項記載の複
合リングロール。 12 内層はフエライト基地からなる低炭素低合
金鋼であることを特徴とする特許請求の範囲第9
項記載の複合リングロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1791685A JPS61176409A (ja) | 1985-01-31 | 1985-01-31 | 複合リングロ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1791685A JPS61176409A (ja) | 1985-01-31 | 1985-01-31 | 複合リングロ−ル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61176409A JPS61176409A (ja) | 1986-08-08 |
| JPH0379084B2 true JPH0379084B2 (ja) | 1991-12-17 |
Family
ID=11957078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1791685A Granted JPS61176409A (ja) | 1985-01-31 | 1985-01-31 | 複合リングロ−ル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61176409A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0669577B2 (ja) * | 1987-05-22 | 1994-09-07 | 川崎製鉄株式会社 | 圧延ロール用複合スリーブ及びその製造方法 |
| FI20040850L (fi) * | 2004-06-18 | 2005-12-19 | Metso Powdermet Oy | Menetelmä yhdistelmämateriaalin valmistamiseksi kuumaisostaattisella puristuksella sekä yhdistelmämateriaali |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6059076B2 (ja) * | 1981-04-20 | 1985-12-23 | 株式会社日立製作所 | 複合ロ−ルの製造方法 |
| JPS6014095B2 (ja) * | 1981-05-29 | 1985-04-11 | 株式会社クボタ | 耐クラツク性、耐摩耗性に優れる合金チルドロ−ル材 |
-
1985
- 1985-01-31 JP JP1791685A patent/JPS61176409A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61176409A (ja) | 1986-08-08 |
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