JPH042063B2 - - Google Patents

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JPH042063B2
JPH042063B2 JP62301242A JP30124287A JPH042063B2 JP H042063 B2 JPH042063 B2 JP H042063B2 JP 62301242 A JP62301242 A JP 62301242A JP 30124287 A JP30124287 A JP 30124287A JP H042063 B2 JPH042063 B2 JP H042063B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、人工肺などに用いられる体外血液循
環回路中において血液を一時的に貯溜するための
硬質部材にて形成された貯血槽に関するものであ
る。
[従来の技術] 近年、開心術の際に、生体肺に代わり血液中の
二酸化炭素を除去し、血液に酸素を添加するため
に、人工肺を組み込んだ体外循環回路が用いられ
ている。このような人工肺を組み込んだ体外循環
回路中には、体外循環中の血液を備蓄し、気泡が
流入した場合に除去したり、万一回路チユーブ折
れなどにより循環血液量が減少した時のために、
貯血槽が取り付けられている。一般的には、この
貯血槽には軟質部材からなるクローズドタイプの
貯血槽と硬質部材からなるオープンタイプの貯血
槽とがある。クローズドタイプの貯血槽は、血液
−空気界面を形成しない点においては優れている
が、その反面大容量の貯血を実現することが困難
であること、貯血量の適正な把握が難しいことな
どから、オープンタイプの貯血槽が多く用いられ
ている。また、オープンタイプの貯血槽は、プラ
イミング時の気泡除去操作が容易であること、血
液の貯血量の確認が容易であること、さらに、超
音波の発信および受信装置、また発光素子および
受光素子を用いた貯血量検知が容易であること、
さらに人工肺との一体化も容易であり一体にする
ことにより回路構成が簡単になり、回路のセツト
アツプおよびプライミング時の泡抜きが容易とな
るという利点を有している。
そこで、貯血槽を一体に設けた人工肺が提案さ
れている(特開昭59−57661号)。
そして、オープンタイプの貯血槽には薬液注入
口が設けられているものがあるが、この薬液注入
口より薬液を注入すると、貯留している血液また
は流入してくる血液に直接滴下するため、その滴
下部分にて気泡が生ずることがあつた。また、消
泡部材を薬液注入口より後方に設けることも考え
られるが、消泡部材により上記の滴下部分にて発
生した気泡を消泡することが困難であつた。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、上記先行技術の問題点を解決し、薬
液注入口より流入された薬液が貯留あるいは流入
してくる血液に滴下し、気泡の発生をおこすこと
のない貯血槽を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するものは、硬質部材により形
成された貯血槽であつて、血液導入口と、該血液
導入口と連通する貯血部と、該貯血部の下部に設
けられた血液排出口と、該貯血槽の上方に設けら
れた薬液注入口と、該貯血槽の上方に設けられ、
該薬液注入口と該貯血部との間に介在し、該薬液
注入口より注入された薬液を貯血槽の内壁に誘導
する薬液誘導路を備えた薬液流入部と、該薬液流
入部の該薬液誘導路によつて誘導された薬液が滴
下することなく貯血槽の内壁を伝つて貯血槽の内
部下方に流入するように形成された薬液流路とを
有する貯血槽である。
また、前記貯血槽は、ハウジングとハウジング
の上部に取り付けられた蓋体とにより形成されて
いることが好ましい。さらに、前記薬液流路は、
薬液流入部の薬液誘導路と貯血槽の内壁との間に
形成されていることが好ましい。さらに、前記薬
液流入部は、ハウジングの内面と蓋体の内面と蓋
体に取り付けられた薬液誘導路形成部材とにより
形成されており、さらに、前記薬液流路は、薬液
誘導路形成部材の端部とハウジングの内面との間
により形成されていることが好ましい。さらに、
前記薬液導入部は、薬液注入口の下方に位置し、
かつ、ハウジングとハウジングの上部に取り付け
られた蓋体の内壁により部分的に区画された空間
により形成され、前記薬液誘導路は、薬液導入部
の斜傾した底面部を形成するハウジングの内壁面
により形成されており、さらに、前記薬液流路
は、薬液導入部の最下部に設けられた薬液導入部
と貯血部とを連通する孔により形成されているこ
とが好ましい。さらに、前記薬液導入部は、薬液
注入口の下方に位置し、かつ、ハウジングとハウ
ジングの上部に取り付けられた蓋体の内壁および
ハウジングの内壁より上方に向けて突出した薬液
導入部形成部とにより区画された空間により形成
されており、前記薬液誘導路は、薬液導入部の斜
傾した底面部を形成する前記ハウジングの内壁面
により形成され、さらに、前記薬液流路は、該薬
液導入部形成部に設けられた下方に伸びるスリツ
トで形成されていることが好ましい。さらに、前
記薬液誘導路は、下向きに傾斜しているものであ
ることが好ましい。さらに、前記血液導入口は、
鉛直方向上方に開口するものであることが好まし
い。さらに、前記血液導入口は、前記薬液流路の
鉛直方向下方付近に設けられていることが好まし
い。さらに、前記貯血槽は、血液導入口と貯血部
との間に位置する血液流入部を有し、該血液流入
部には血液流入部の血液流路を横切る消泡部材が
設けられていることが好ましい。
本発明の貯血槽を、図面に示す実施例を用いて
詳細に説明する。
本発明の貯血槽1は、硬質部材により形成され
ており、血液導入口2と、血液導入口2と連通す
る貯血部10と、貯血部10の下部に設けられた
血液排出口3と、貯血槽1の上方に設けられた薬
液注入口5と、貯血槽1の上方に設けられ、薬液
注入口5と貯血部10との間に介在し、薬液注入
口5より注入された薬液を貯血槽の内壁に誘導す
る薬液誘導路を備えた薬液流入部4と、薬液流入
部4の薬液誘導路によつて誘導された薬液が滴下
することなく貯血槽1の内壁を伝つて貯血槽1の
内部下方に流入するように形成された薬液流路7
とを有している。
以下、本発明の貯血槽を第1図および第2図に
示す実施例を用いて詳細に説明する。
第1図は、本発明の貯血槽の一実施例を示す縦
断面図であり、第2図は、第1図に示す実施例の
血液導入口部分を表す−線部分拡大断面図で
ある。
本実施例の貯血槽1は、血液導入口2、貯血部
10および血液排出口3を形成するハウジング9
と、ハウジング9の上方に取り付けられ、上方に
薬液注入口5が設けられた蓋体8と、蓋体8の内
面に取り付けられ、薬液誘導路を有する薬液流入
部4を形成するための薬液誘導路形成部材6とに
より構成されている。
この貯血槽1を構成する硬質部材としては、例
えば、硬質塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、カー
ボネイト樹脂などが挙げられる。また、貯留して
いる血液を容易に確認できるように、ハウジング
9部分は透明であることが好ましい。
蓋体8には貯血槽1の内部と連通する薬液注入
口5が設けられており、薬液注入口は、複数設け
てもよい。
そして、貯血槽1の血液導入口2は、後述する
ように人工肺の血液流出口に連通するものであつ
て、鉛直方向上方に開口するものであることが好
ましい。さらに、貯血槽1には、この血液導入口
2と連通する血液流入部12を設けることが好ま
しく、血液流入部12は血液導入口2より貯血槽
1に流入した血液が貯血部10に入るまでの血液
流路を形成するものであり、貯血部10より高い
位置にありかつ血液導入口2とほとんど落差のな
い底面を有している。底面の形状は、平坦状、半
筒状などでもよいが、平坦状であれば、後述する
消泡部材11の設置が容易であり好ましい。
そして、この血液流入部12には、その血液流
路を横切るように消泡部材11を設けることが好
ましい。消泡部材11は、気泡を含む血液が流れ
てきたとき消泡を行い気泡のない血液を貯血部1
0に送るためのものである。この消泡部材11に
は、一般的に、発泡体が用いられ、その疎水性を
利用して気泡を成長させ、除去するものである。
発泡体とは、網目状をした三次元立法体をいう。
消泡部材11は流れてくる血液の総てが接触する
ように(消泡部材に接触しない血液流路が形成さ
れないように)貯血槽1の血液流入部12の底
面、側面に密着するように配置することが好まし
い。消泡部材11の上端は必ずしも貯血槽1の蓋
体8に密着する必要はないが、消泡部材11の移
動を防止するため、また消泡部材11の上端から
血液が流出するのを防ぐためには、密着している
ことが好ましい。さらに消泡部材11の移動を防
止するためにハウジングの内側面に係止部13を
設けることが好ましい。係止部13は、ハウジン
グ9の内側面に形成されたリブで、計4つ設けら
れており、それら係止部13間で消泡部材11の
端部を挟持している。係止部13を形成するリブ
の形状としては、線状の連続したものが好まし
い。
さらに、消泡部材11は、発泡体でありかつメ
ツシユ数の大きい発泡体11aとメツシユ数の小
さい発泡体11bの2つの発泡体を密着させたも
ので構成することが好ましく、かつ2つの発泡体
をメツシユ数の大きい発泡体11aが血液導入口
2側となりメツシユ数の小さい発泡体11bが貯
血部10側となるように並設することが好まし
い。このようにメツシユ数の違う2つの発泡体を
用い、さらにそれらを血液の流れ方向に対しメツ
シユ数が小さくなるように並設したので、圧力損
失を大きくすることなく、十分な消泡能を有する
のである。
また、2種類の発泡体を用いたがさらにそれら
の間に両者の中間のメツシユ数を有する発泡体を
挿入した3層状としてもよい。
消泡部材11に用いる発泡体としては、ウレタ
ンフオーム、セルロースフオーム、ナイロンフオ
ームなどを用いることができる。このましくは、
ウレタンフオームである。さらに、消泡部材11
に消泡剤をコーテイングすることが好ましい。消
泡剤としては、一般にオイル類が使用でき、シリ
コーンオイルが特に好適に使用できる。
そして、第1図に示すように、貯血槽1の血液
導入口2の上方には、薬液注入口5が設けられて
いる。薬液注入口5は、蓋体8に形成されてい
る。さらに、この薬液注入口5の下部には、薬液
導入部形成部材6が設けられており、この形成部
材6は、蓋体8の内面に固定されており、蓋体8
の内面より吊り下げられた状態となつている。そ
して、この薬液導入部形成部材6と蓋体8の内面
とハウジング9の内面により囲まれた空間である
薬液導入部4が貯血槽1の内部上方に形成されて
いる。そして、この薬液導入部4とその下方の貯
血槽1の内部とは、薬液導入部形成部材6の先端
とハウジング9の内面との間に形成された薬液流
路7により連通している。
また、薬液導入部形成部材6の側部は、第2図
に示すように、ハウジング9の内面側壁に接触し
ており、さらに形成部材6の先端は、平坦ではな
く凸部および凹部を有しており、その凸部の先端
がハウジング9の内面と接触している。そして、
接触していない部分により薬液流路7が形成され
ている。この薬液流路7の距離(ハウジング9の
内面と形成部材6との距離)は、0.2〜20mm、好
ましくは0.2〜1mmである。
このような薬液導入部4を設けることにより、
薬液注入口5より流入した血管拡張剤などの薬液
は、直接貯血槽1の下方に滴下することなく、薬
液導入部形成部材6に接触し、その一部が薬液導
入部4に貯留し、薬液は、狭小な流路である薬液
流路7より順次流出する。そして、薬液流路7よ
り流出する薬液は、ハウジング9の内面を伝つて
貯血槽1の下方空間に流れるようになつている。
一回の薬液の注入量は、患者の状態、体格など
によつて相異するが、2〜30c.c.程度であり、薬液
導入部4は、一回の薬液注入量を収納できる大き
さを有していることが好ましい。また、注入量よ
り薬液導入部の容積が小さい場合は、注入を複数
回に分けて行うか、注入時間を長くして行うこと
により調整してもよい。
そして、薬液導入部形成部材6は、第1図に示
すように、薬液注入口5より流出する薬液が当接
する平面部により形成される薬液誘導路(薬液導
入部の底面部)が傾斜面を形成していることが好
ましい。このように傾斜していることにより、薬
液導入部4に流入した薬液がこの空間に貯留し流
出しなくなることを防止するとともに、緩やかな
薬液の流れを形成することができるからである。
この傾斜面の傾斜角度は、1゜〜60゜、好ましくは、
10゜〜30゜である。
第2図には、薬液注入口5の位置する部分を破
線にて示してあり、この実施例では、3つの薬液
注入口が設けられている。薬液注入口5は、薬液
の注入のみならず貯血槽1の内部と外部を連通す
る連通口として用いることができる。
また、血液導入口2の位置する箇所を一点破線
にて示してあり、この実施例では2つの血液導入
口2が設けられている。
また、薬液導入部形成部材6の先端の一部がハ
ウジング9の内面に接触した実施例を用いて説明
したが、これに限らず、その先端は、全体がハウ
ジング9の内面に接触せず、先端全体において薬
液流路が形成されるものとしてもよい。この場合
における薬液流路7の距離(ハウジング9の内面
と形成部材6との距離)は、0.2〜20mm、好まし
くは0.2〜1mmである。
また、血液導入口2は、1つのみとしてもよ
く、さらに2以上としてもよい。そして、薬液注
入口、薬液導入部および薬液流路が設けられる位
置は、ハウジング1の上方であればいずれでもよ
く、例えば、貯血部10の上方でもよいが、好ま
しくは、第1図に示すように、血液導入口2の上
方である。血液導入口2よりハウジング9内部に
順次血液が流入するので、その部分に薬液を流入
させることにより、薬液は血液に撹拌され、薬液
の濃度が高い部分的が形成されることを防止でき
る。特に、この実施例のように、血液導入口2に
続く血液導入部12に消泡部材11が設けられて
いる場合では、消泡部材11の持つ流入抵抗によ
り、消泡部材と血液導入口との間の部分に血液が
存在することが多く、その部分において血液がな
がれを持つた状態にて存在するので、その部分に
薬液を流入することによりは、かなり均一に薬液
を血液に分散することができ好ましい。
また、薬液導入部4および薬液導入部形成部材
6の形状としては、第3図に示すように薬液注入
口5の下部を囲繞するようなものとしてもよい。
また、薬液導入部4は、第4図に示すように、薬
液導入部形成部材を用いることなくハウジング9
の内壁により部分的に区画された空間を形成する
ように構成し、この区画された空間により薬液導
入部4を形成し、薬液導入部4の底面により薬液
誘導路を形成し、好ましくは、第4図に示すよう
に、薬液導入部4の底面(薬液誘導路)を下方に
向かつて斜傾するように形成し、そして、薬液導
入部4とハウジング9の内部とを、第4図に示す
ように、薬液導入部4の最下部に設けられた孔に
より形成された薬液流路7により連通するように
し、薬液流路7より流出する薬液が、ハウジング
9の内面を伝つて貯血槽1の下方空間に流れるよ
うにしたものであつてもよい。
次に、第5図および第6図に示す本発明の貯血
槽の実施例について説明する。
第5図は、本発明の貯血槽の実施例の薬液注入
口部分の断面図であり、第6図は、第5図の貯血
槽のA−A線断面図である。
この実施例の貯血槽1は、薬液導入部形成部材
を用いることなくハウジング9の内壁により部分
的に区画された空間により、薬液導入部4が形成
され、薬液導入部4を形成するハウジングの内壁
の底面が薬液誘導路を形成する点において第4図
に示すものと同じである。
この貯血槽1は、ハウジング9の内壁の上方に
おいて、ハウジング9の内壁と面する薬液導入部
形成部9aが設けられており、この薬液導入部形
成部9aとハウジング9の内壁と蓋体8の内面と
により、薬液導入部4が形成されている。言い換
えれば、第5図および第6図に示すように、薬液
導入部4は、ハウジング9に設けられ、かつ、ハ
ウジング9の内壁より上方に向かつて突出した平
板状の薬液導入部形成部9aと、この薬液導入部
形成部9aより薬液注入口5側のハウジングの内
壁により区画されている。そして、薬液注入口5
は、薬液導入部4と連通している。そして、薬液
導入部形成部9aには、その縦方向に伸びる複数
のスリツトが設けられており、このスリツトによ
り、薬液導入部4とハウジング1の内部とが連通
しており、薬液流路7を形成している。スリツト
の幅としては、0.2〜20mm、好ましくは、0.2〜1
mmである。そして、この薬液流路7の設けられて
いる位置の下方には、薬液流路と連続するように
溝45が設けられていることが好ましく、薬液流
路7より流出する薬液がこの溝を流れ、確実にハ
ウジング9の内壁を伝うようにすることができ
る。また、溝45は、ハウジング9の下端まで伸
びているものであつてもよい。また、ハウジング
9により形成される薬液導入部4の底面部により
形成される薬液誘導路4aが傾斜面となつている
ことが好ましい。この傾斜面の傾斜角度は、1゜〜
60゜、好ましくは、10゜〜30゜である。
このような構成を有する本発明の貯血槽は、人
工肺の体外循環回路中に設けられるが、例えば、
第7図に示すように人工肺および熱交換器と一体
化された人工肺装置とすることにより好適に用い
られる。
第7図に示す実施例において、人工肺30は、
円筒状のハウジング本体31と、その両開口端部
を閉鎖する取り付けカバー32a,32bとから
なり、ハウジング本体31内にはその軸方向に中
空糸膜14の集合体が収納されており、中空糸膜
14の両端部はそれぞれの開口が閉塞されないよ
うに、隔壁15a,15bによりハウジング本体
31の両端部に液密に固定されている。また、一
方の取り付けカバー32aには、この取り付けカ
バー32aとハウジング本体31と隔壁15aと
で形成される中空糸膜14の内部空間に連通する
ガス流入空間16と連通するガス流入ポート17
が設けられており、他方の取り付けカバー32b
には、この取り付けカバー32bとハウジング本
体31と隔壁15bとで形成される中空糸膜14
の内部空間に連通するガス流出空間18と連通す
るガス流出ポート19が設けられている。さら
に、ハウジング本体31には、その内壁と両隔壁
15a,15bと中空糸膜14の外壁とで形成さ
れる血液室20と連通する血液流入口21および
血液流出口22が設けられている。
ガス流出ポート側の取り付けカバー32bは必
ずしも設ける必要はなく下部隔壁を解放にしてお
いてもよい。また人工肺は、上記した中空糸膜の
外側の血液を流すタイプのものに限らず通常の中
空糸膜内部に血液を流すタイプのもの、さらに平
膜型のものでもよい。好ましくは、上記した中空
糸膜の外側に血液を流すタイプのものであり、こ
の人工肺を用いれば、圧力損失が少ないため循環
回路中の人工肺の前に送血ポンプを設ける必要が
なく、人体からの落差のみによる脱血にて血液を
人工肺にさらに貯血槽に送ることができる。
そして、この人工肺30の血液流出口22に
は、前記したような構成を有する貯血槽1の血液
導入口2が液密に接続されている。人工肺30の
血液流出口22と貯血槽1の血液導入口2との液
密な接続は、例えば、ねじ嵌合、テーパー嵌合、
Oリングを介しての嵌合などの液密な嵌合、ある
いは超音波ないし高周波接着、接着剤を用いた接
着などにより行われる。
一方、人工肺30の血液流入口21には、熱交
換器40が取り付けられている。熱交換器40に
は、ケーシング24内に多数の熱交換用管体25
がケーシング24の長手方向に沿つて並列的に相
互に離間して配置されており、この熱交換用管体
25の両端部はそれぞれの開口が閉塞されない状
態で隔壁(図示せず)によりケーシング24の側
壁に液密に固定されている。そして、このケーシ
ング24の側壁には、隔壁とケーシング24の内
壁と熱交換用管体25の外壁とで形成される空間
26と連通する血液入口ポート27が設けられて
おり、さらにこの空間26と人工肺30の血液流
入口21が連通している。一方、この空間26と
液密に区画された熱交換用管体25の内部空間に
は、ケーシング24の片方の隔壁の外側に設けら
れた熱交換用媒体流入ポート28および、他方の
隔壁の外側に設けられた熱交換用媒体流出ポート
29が連通している。従つて、この熱交換器40
では、血液入口ポート27より熱交換器40に血
液が流入し、熱交換用管体25の外側を流れ、そ
のとき熱交換用管体25の内部に熱交換用媒体
(例えば、温水または冷水)が流れ、血液を加温
したり冷却したりするものである。また、熱交換
器としては、熱交換用管体の内部に血液を流し、
熱交換用管体の外部に熱交換用媒体を流すタイプ
の熱交換器を用いてもよい。
このこの人工肺装置においては、熱交換器40
および貯血槽1には、それぞれ温度測定用プロー
ブ挿入口29,41が設けられている。
[作用] 本発明の貯血槽の作用を第7図に示した人工肺
および熱交換器と一体化された人工肺装置を用い
て説明する。
人工肺装置は体外循環回路中に設けられ、熱交
換器40の血液流入ポート27から流入した血液
は人工肺30の血液流入口21に至る間に加温ま
たは冷却される。そして、人工肺30の血液流入
口21から流入した血液はハウジング本体31と
中空糸膜14との間により形成された血液室20
を通る間にガス交換膜である中空糸膜14を介し
て、中空糸膜14の内部空間を流れる酸素含有ガ
スと接触し、血液中の二酸化炭素が除去されると
ともに酸素が添加される。そして、酸素を添加さ
れた血液は、人工肺30の血液流出口22から流
出し貯血槽1の血液導入口2を経て血液導入部1
2に流れる。そして、必要により、貯血槽1に設
けられた薬液注入口5より血管拡張剤などの薬液
が注入される。注入された薬液は、薬液導入部4
に流入し、薬液誘導路形成部材6に接触し、狭小
な流路である薬液流路7より流出する。そして、
薬液流路7より流出する薬液は、ハウジング9の
内面を伝つて貯血槽1の下方空間に流れる。よつ
て、注入された薬液が、直接貯血槽1の下方に滴
下することがないので、薬液注入にともなう気泡
の発生を防止することができる。そして、血液
は、血液導入部12に設けられた消泡部材11を
通過し、このときに血液中に含まれている気泡は
消泡部材11の発泡体のセルに接触し、成長し貯
血槽の上方に移動し除去される。そして、消泡さ
れた血液は、貯血槽1の貯血部10に流れ、貯留
された後、血液排出口3より排出され、送血され
る。
[発明の効果] 本発明の貯血槽は、硬質部材により形成された
貯血槽であつて、血液導入口と、該血液導入口と
連通する貯血部と、該貯血部の下部に設けられた
血液排出口と、該貯血槽の上方に設けられた薬液
注入口と、該貯血槽の上方に設けられ、該薬液注
入口と該貯血部との間に介在し、該薬液注入口よ
り注入された薬液を貯血槽の内壁に誘導する薬液
誘導路を備えた薬液流入部と、該薬液流入部の該
薬液誘導路によつて誘導された薬液が滴下するこ
となく貯血槽の内壁を伝つて貯血槽の内部下方に
流入するように形成された薬液流路とを有するも
のであるので、薬液注入口より注入された血管拡
張剤などの薬液は、薬液導入部に流入し、薬液流
路より流出し、貯血槽のの内面を伝つて貯血槽の
下方空間に流れるので、注入された薬液が、貯血
槽の内部に貯留あるいは流入してくる血液に直接
滴下することがなく、滴下部分にて気泡が発生す
ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の貯血槽の一実施例を示す縦
断面図、第2図は、第1図に示す実施例の薬液注
入口部分を表す−線部分拡大断面図、第3図
は、本発明の貯血槽の他の実施例の薬液注入口部
分を表す断面図、第4図は、本発明の貯血槽の他
の実施例の薬液注入口部分を表す断面図、第5図
は、本発明の貯血槽の他の実施例の薬液注入口部
分を表す断面図、第6図は、第5図に示す実施例
の薬液注入口部分を表すA−A線断面図、第7図
は、本発明の貯血槽の一実施例を組み込んだ人工
肺装置を示す部分断面図である。 1……貯血槽、2……血液導入口、3……血液
排出口、4……薬液流入部、4a……薬液誘導
路、5……薬液注入口、7……薬液流路、6……
薬液誘導路形成部材、8……蓋体、9……ハウジ
ング、10……貯血部、11……消泡部材、13
……係止部、30……人工肺、40……熱交換
器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 硬質部材により形成された貯血槽であつて、
    血液導入口と、該血液導入口と連通する貯血部
    と、該貯血部の下部に設けられた血液排出口と、
    該貯血槽の上方に設けられた薬液注入口と、該貯
    血槽の上方に設けられ、該薬液注入口と該貯血部
    との間に介在し、該薬液注入口より注入された薬
    液を貯血槽の内壁に誘導する薬液誘導路を備えた
    薬液流入部と、該薬液流入部の該薬液誘導路によ
    つて誘導された薬液が滴下することなく貯血槽の
    内壁を伝つて貯血槽の内部下方に流入するように
    形成された薬液流路とを有することを特徴とする
    貯血槽。 2 前記貯血槽は、ハウジングとハウジングの上
    部に取り付けられた蓋体とにより形成されている
    特許請求の範囲第1項に記載の貯血槽。 3 前記薬液流路は、前記薬液流入部の薬液誘導
    路と貯血槽の内壁との間に形成されている特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の貯血槽。 4 前記薬液流入部は、前記ハウジングの内面と
    前記蓋体の内面と該蓋体に取り付けられた薬液誘
    導路形成部材とにより形成されており、さらに前
    記薬液流路は、前記薬液誘導路形成部材の端部と
    ハウジングの内面との間により形成されている特
    許請求の範囲第2項に記載の貯血槽。 5 前記薬液流入部は、前記薬液注入口の下方に
    位置し、かつ、前記ハウジングと該ハウジングの
    上部に取り付けられた蓋体の内壁により部分的に
    区画された空間により形成され、前記薬液誘導路
    は、該薬液導入部の斜傾した底面部を形成する前
    記ハウジングの内壁面により形成されており、さ
    らに、前記薬液流路は、該薬液導入部の最下部に
    設けられた該薬液導入部と貯血部とを連通する孔
    により形成されている特許請求の範囲第2項に記
    載の貯血槽。 6 前記薬液導入部は、前記薬液注入口の下方に
    位置し、かつ、前記ハウジングと該ハウジングの
    上部に取り付けられた蓋体の内壁および該ハウジ
    ングの内壁より上方に向けて突出した薬液導入部
    形成部とにより区画された空間により形成されて
    おり、前記薬液誘導路は、前記薬液導入部の斜傾
    した底面部を形成する前記ハウジングの内壁面に
    より形成され、さらに、前記薬液流路は、前記薬
    液導入部形成部に設けられた下方に伸びるスリツ
    トで形成されている特許請求の範囲第2項に記載
    の貯血槽。 7 前記薬液誘導路は、下向きに傾斜している特
    許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記
    載の貯血槽。 8 前記血液導入口は、鉛直方向上方に開口する
    ものである特許請求の範囲第1項ないし第7項の
    いずれかに記載の貯血槽。 9 前記血液導入口は、前記薬液流路の鉛直方向
    下方付近に設けられている特許請求の範囲第1項
    ないし第8項のいずれかに記載の貯血槽。 10 前記貯血槽は、前記血液導入口と前記貯血
    部との間に位置する血液流入部を有し、該血液流
    入部には血液流入部の血液流路を横切る消泡部材
    が設けられている特許請求の範囲第1項ないし第
    9項のいずれかに記載の貯血槽。
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