JPH0420991B2 - - Google Patents
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- JPH0420991B2 JPH0420991B2 JP25827088A JP25827088A JPH0420991B2 JP H0420991 B2 JPH0420991 B2 JP H0420991B2 JP 25827088 A JP25827088 A JP 25827088A JP 25827088 A JP25827088 A JP 25827088A JP H0420991 B2 JPH0420991 B2 JP H0420991B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- corrosion resistance
- sio
- silica sol
- chromate treatment
- chromate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/24—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds
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- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
この発明は、長期安定性に優れた処理液を使用
して亜鉛系メツキ鋼材(Zn又はZnを主成分とす
る合金にてメツキされた鋼材)に高耐食性を付与
するためのクロメート処理方法に関するものであ
る。 <従来の技術> 近年、家庭電気製品、OA機器、複写機、音響
機器等の分野を中心に、塗装工程を省略する等の
手段によりコストダウンを図る傾向が強まつてい
るが、これに伴い、従来は主として亜鉛系メツキ
鋼材の一次防錆のために実施されていたクロメー
ト処理に対し更なる耐食性(耐白錆性)向上効果
を要望する声が高まつてきており、これを応える
べく様々な研究がなされてきた。 ところで、亜鉛系メツキ鋼材の耐食性向上策と
して従来から採用されてきたクロメート処理方法
は (a) 反応型クロメート処理、 (b) 電解クロメート処理、 (c) 塗布型クロメート処理 の3種類に大別できる。しかし、これらの中でも
特に“塗布型クロメート処理”が上述した近年の
耐食性向上要求に応え得るものとして関心が持た
れ、その技術改善に関する提案が多く見られるよ
うになつた。この“塗布型クロメート処理”と
は、クロムを主成分とする組成の水溶液にエツチ
ング剤及び造膜助剤としてSO4 2-、PO4 3-、
NO3 -、F-等を添加してなる処理液を表面に塗布
し、これを乾燥する金属材料の表面処理方法であ
る。 そして、更なる耐食性の向上を目指した前記ク
ロメート処理法に係る提案の中には、クロメート
処理液にSiO2を添加したり(特公昭42−1405号、
特公昭52−2851号)、SiO2に加えてシラン化合物
をも添加する手段(特開昭59−35685号)等の注
目すべきものが見受けられ、これによつて亜鉛系
メツキ鋼材等の一応の耐食性改善は可能となつ
た。 <課題を解決するための手段> しかしながら、亜鉛系メツキ鋼材の耐食性に対
する最近の要望は益々高くなり、これを満たすた
めにはJIS Z−2371に規定される塩水噴霧テスト
(SST)において「240時間での白錆発生率が5
%以下である程度の高耐食性」が必要とされるま
でになりつつある。 そこで、上記観点から従来のクロメート処理技
術を検討すると、確かに耐食性向上のため処理液
中にシリカゾルを添加することは有効な手段では
あるが、耐食性を高めるためにクロム濃度を高く
したクロメート処理液中にシリカゾルを添加する
と、液の安定性が悪いので沈澱物が生成したり液
がゲル化現象を起こしたりしてクロメート処理が
不可能になると言つた問題があり、一方、クロム
濃度を抑えると充分な耐食性を有するだけのCr
付着量を得ることが困難であるとの問題が指摘さ
れた。 その上、シリカゾル添加量を多くすると液の劣
化が著しくなり、時間を置いてこのクロメート処
理液を塗布した場合には著しい耐食性劣化を招く
と言う問題もあつた。 勿論、処理液を頻繁に建浴することはコスト面
からも廃液処理等の衛生面からも容認できるもの
ではなかつた。従つて、液の安定性(沈澱を生じ
たりすることの他、経時後に塗布しても耐食性が
劣化しないことも含む)としては、コスト面等を
考えると3カ月以上は維持されることが必要と考
えられた。 そこで、本発明が主たる目的としたのは、安定
性に優れた処理液を使用して亜鉛系メツキ鋼材に
高い耐食性を付与し得るクロメート処理方法を提
供することである。 <課題を解決するための手段> 本発明は、上記目的を達成すべくなされたもの
であり、 「亜鉛系メツキ鋼材の表面に、 クロム:全クロム量で10〜50g/(無水クロム
酸換算値)、 シリカゾル:SiO2/Cr比として0.1〜6.0 を含有し、かつ前記クロムは全Cr量に対する
Cr6+の割合が Cr6+/全Cr量=0.3〜0.7 の範囲内で、前記シリカゾルは粒径が40〜50mμ
のシリカゾル(SiO2−Lと称す)と粒径が5〜
20mμのシリカゾル(SiO2−Sと称す)の割合
が SiO2−L/SiO2−S=0.3〜5.0 の範囲内である水性クロメート処理液を塗布し、
水洗することなく乾燥することにより、経時的な
条件に左右されることなく良好な作業性下で、亜
鉛メツキ鋼材に優れた耐食性を付与させ得るよう
にした点」 を特徴としている。 続いて、本発明の構成をその作用と共に詳述す
る。 <作用> 本発明では、処理鋼材の耐食性を顕著に向上さ
せるためクロメート処理液にシリカゾルを添加し
ている。このシリカゾルが耐食性を向上させる理
由として、 (a) シリカゾルが造膜剤として作用する、 (b) シリカ粒子表面にCr6+が吸着されるので塗膜
中にCr6+が長時間保持されることとなり、腐食
環境に応じてこの吸着したCr6+が徐々に溶出し
亜鉛系メツキ鋼板の腐食を防ぐ、 ことが考えられる。従つて、シリカ粒径が小さい
程シリカの表面積が大きくなるためにCr6+の吸着
量が大きくなり、耐食性が向上する。また、クロ
メートも皮膜自体もシリカ粒径の小さい方が緻密
になり、耐食性が良好となると考えられる。 一方、Cr6+、Cr3+のような多価イオンを含有し
ているクロメート処理液中にシリカゾルを添加し
た場合には、前述した如く、イオンバランスが崩
れるためにシリカ粒子が凝集を起こして沈澱物が
生じたり、ゲル化現象を起こすことがある。この
傾向は、表面に吸着するCr6+量が多くなる小粒径
シリカゾルの方が顕著である。 従つて、耐食性を向上させるためには小粒径シ
リカゾルを添加する方が有利となるが、小粒径シ
リカゾルを添加すると液の安定性が悪くなり、耐
食性と処理液の安定性を両立させることは非常に
困難である。 そこで、本発明者等は、数多くの実験・検討を
繰り返しながら行つた研究により「耐食性に有利
な小粒径シリカゾルと処理液安定性に有利な大粒
径シリカゾルとを所定の割合で添加すると、亜鉛
系メツキ鋼材に優れた耐食性を付与すると共に、
液の安定性も良好なクロメート処理液が得られ
る」との新しい知見を得、また「前記クロメート
処理液を亜鉛系メツキ鋼材に塗布後水洗したので
はクロムやシリカが一部溶出してしまい、所期の
効果が得られないが、これを塗布した後水洗せず
に乾燥させた場合には、亜鉛系メツキ鋼材に所望
の高耐食性を安定して付与することができる」こ
とをも究明して本発明を完成するに至つた。 さて、本発明では、処理液中の全クロム量を無
水クロム酸換算値で10〜50g/となるように濃
度調整すると共に、これに粒径の異なるシリカゾ
ルをSiO2/Cr比が0.1〜6.0となるように添加した
クロメート処理液を使用するが、処理液中の全ク
ロム量を上記範囲内に限定したのは次の理由から
である。即ち、処理液中の全クロム量が無水クロ
ム酸換算値で10g/未満であると液濃度が低い
ため、“処理後の亜鉛系メツキ鋼材に十分な耐食
性を確保するのに必要なクロメート皮膜”の形成
が困難となり、一方、50g/を超えて含有させ
ると液濃度が高くなり過ぎてクロメート付着量を
コントロールすることが困難となるばかりでな
く、添加するシリカゾルを大粒径にしても液安定
性が悪くなるためである。 また、シリカゾル添加量をSiO2/Cr比で0.1〜
6.0としたのは、該値が0.1未満であると所期の耐
食性を達成するためにはCr付着量を大きくする
ことが必要となつて処理上の困難を招くばかり
か、処理済み材からの溶出Cr6+量が大きくなるの
で衛生上からも問題があり、一方、SiO2/Cr比
でもつて6.0を超えてシリカゾルを添加すると、
得られるクロメート皮膜が脆くなつて鋼材の機械
的加工等により剥離しやすくなる上、耐食性の劣
化や処理液安定性の極端な悪化を招くようになる
ためである。 ところで、クロメート処理液中ではクロムは酸
化状態で含有されており、本発明に係るクロメー
ト処理液中のクロムの酸化状態はCr6+とCr3+の2
種となつているが、その割合はCr6+/全Cr量
(Cr3+とCr6+の和)の比で0.3〜0.7に調整される。
なぜなら、Cr6+/全Cr量の比が0.3未満ではクロ
メート皮膜のセルフヒーリング効果が損なわれて
疵付部の耐食性が劣化し、一方、Cr6+/全Cr量
の比が0.7を超えると、クロメート皮膜が水に晒
された場合にクロムの溶出が生じて皮膜の耐食性
が劣化すると共に環境汚染等の問題が生じるため
である。 処理液中におけるCr6+/全Cr量の比の調整は、
Cr6+をエチレングリコール等により還元する際の
還元率(還元剤の添加量)の調整によつて行われ
る。そして、建浴の際に使用されるCr6+の化合物
形態としては一般に無水クロム酸(CrO3)が、
場合によつては重クロム酸塩やクロム酸塩が用い
られる。 更に、本発明においては、クロメート皮膜の耐
食性や処理液安定性を向上させるために粒径の異
なるシリカゾルが添加されるが、このうち粒径が
40〜50mμのシリカゾル(SiO2−L)は主に液
安定性向上に寄与し、5〜20mμのシリカゾル
(SiO2−S)は耐食性の向上に寄与する。ここ
で、〔SiO2−L/SiO2−S〕比を0.3〜5.0と限定
したが、その理由は次の通りである。 即ち、SiO2−L/SiO2−S<0.3では処理液の
安定性が悪くて経時的な性能劣化を容認できなく
なり、一方、SiO2−L/SiO2−S>5.0では、所
期の耐食性を得るためにはCr付着量を大きくす
る必要が生じて処理の困難を招く。 なお、本発明に係るクロメート処理液中には、
必要に応じて、エツチング剤及び造膜助剤として
F-、Cl-、SO4 2-、PO4 3-、NO3 -等を添加しても
良いことは言うまでもない。これらの添加により
耐食性が若干改善されるからである。また、同様
な理由から、ZrO2、TiO2、Sb2O3等の酸化物ゾ
ルを複合添加してもよい。 そして、クロメート処理液の塗布はロールコー
ト法やリンガーロール絞り法等、公知の塗布手段
の何れを採用しても良い。 次に、本発明の効果を実施例によつて更に具体
的に説明する。 <実施例> 厚さ0.8mmの亜鉛又は亜鉛を主成分とする合金
メツキ鋼板を準備し、これにロールコート法を適
用して第1表に示す組成のクロメート処理液を塗
布した後、そのまま乾燥させてクロメート処理鋼
板を製造した。 次いで、得られた各クロメート処理鋼板より試
験片を採取して耐食性を調査すると共に、使用し
た各クロメート処理液の液安定性を調べた。 なお、クロメート処理鋼板の耐食性試験及びク
ロメート処理液の液安定性試験には次の方法を採
用した。 (A) クロメート処理鋼板の耐食性試験 下記3種の状態下の試験片につき、JIS
Z2371(塩水噴霧試験方法)に準拠した塩水噴
霧試験を行い、白錆発生状態を肉眼で観察。 (a) 平板部: 平板試験片をそのまま試験に供し、塩
して亜鉛系メツキ鋼材(Zn又はZnを主成分とす
る合金にてメツキされた鋼材)に高耐食性を付与
するためのクロメート処理方法に関するものであ
る。 <従来の技術> 近年、家庭電気製品、OA機器、複写機、音響
機器等の分野を中心に、塗装工程を省略する等の
手段によりコストダウンを図る傾向が強まつてい
るが、これに伴い、従来は主として亜鉛系メツキ
鋼材の一次防錆のために実施されていたクロメー
ト処理に対し更なる耐食性(耐白錆性)向上効果
を要望する声が高まつてきており、これを応える
べく様々な研究がなされてきた。 ところで、亜鉛系メツキ鋼材の耐食性向上策と
して従来から採用されてきたクロメート処理方法
は (a) 反応型クロメート処理、 (b) 電解クロメート処理、 (c) 塗布型クロメート処理 の3種類に大別できる。しかし、これらの中でも
特に“塗布型クロメート処理”が上述した近年の
耐食性向上要求に応え得るものとして関心が持た
れ、その技術改善に関する提案が多く見られるよ
うになつた。この“塗布型クロメート処理”と
は、クロムを主成分とする組成の水溶液にエツチ
ング剤及び造膜助剤としてSO4 2-、PO4 3-、
NO3 -、F-等を添加してなる処理液を表面に塗布
し、これを乾燥する金属材料の表面処理方法であ
る。 そして、更なる耐食性の向上を目指した前記ク
ロメート処理法に係る提案の中には、クロメート
処理液にSiO2を添加したり(特公昭42−1405号、
特公昭52−2851号)、SiO2に加えてシラン化合物
をも添加する手段(特開昭59−35685号)等の注
目すべきものが見受けられ、これによつて亜鉛系
メツキ鋼材等の一応の耐食性改善は可能となつ
た。 <課題を解決するための手段> しかしながら、亜鉛系メツキ鋼材の耐食性に対
する最近の要望は益々高くなり、これを満たすた
めにはJIS Z−2371に規定される塩水噴霧テスト
(SST)において「240時間での白錆発生率が5
%以下である程度の高耐食性」が必要とされるま
でになりつつある。 そこで、上記観点から従来のクロメート処理技
術を検討すると、確かに耐食性向上のため処理液
中にシリカゾルを添加することは有効な手段では
あるが、耐食性を高めるためにクロム濃度を高く
したクロメート処理液中にシリカゾルを添加する
と、液の安定性が悪いので沈澱物が生成したり液
がゲル化現象を起こしたりしてクロメート処理が
不可能になると言つた問題があり、一方、クロム
濃度を抑えると充分な耐食性を有するだけのCr
付着量を得ることが困難であるとの問題が指摘さ
れた。 その上、シリカゾル添加量を多くすると液の劣
化が著しくなり、時間を置いてこのクロメート処
理液を塗布した場合には著しい耐食性劣化を招く
と言う問題もあつた。 勿論、処理液を頻繁に建浴することはコスト面
からも廃液処理等の衛生面からも容認できるもの
ではなかつた。従つて、液の安定性(沈澱を生じ
たりすることの他、経時後に塗布しても耐食性が
劣化しないことも含む)としては、コスト面等を
考えると3カ月以上は維持されることが必要と考
えられた。 そこで、本発明が主たる目的としたのは、安定
性に優れた処理液を使用して亜鉛系メツキ鋼材に
高い耐食性を付与し得るクロメート処理方法を提
供することである。 <課題を解決するための手段> 本発明は、上記目的を達成すべくなされたもの
であり、 「亜鉛系メツキ鋼材の表面に、 クロム:全クロム量で10〜50g/(無水クロム
酸換算値)、 シリカゾル:SiO2/Cr比として0.1〜6.0 を含有し、かつ前記クロムは全Cr量に対する
Cr6+の割合が Cr6+/全Cr量=0.3〜0.7 の範囲内で、前記シリカゾルは粒径が40〜50mμ
のシリカゾル(SiO2−Lと称す)と粒径が5〜
20mμのシリカゾル(SiO2−Sと称す)の割合
が SiO2−L/SiO2−S=0.3〜5.0 の範囲内である水性クロメート処理液を塗布し、
水洗することなく乾燥することにより、経時的な
条件に左右されることなく良好な作業性下で、亜
鉛メツキ鋼材に優れた耐食性を付与させ得るよう
にした点」 を特徴としている。 続いて、本発明の構成をその作用と共に詳述す
る。 <作用> 本発明では、処理鋼材の耐食性を顕著に向上さ
せるためクロメート処理液にシリカゾルを添加し
ている。このシリカゾルが耐食性を向上させる理
由として、 (a) シリカゾルが造膜剤として作用する、 (b) シリカ粒子表面にCr6+が吸着されるので塗膜
中にCr6+が長時間保持されることとなり、腐食
環境に応じてこの吸着したCr6+が徐々に溶出し
亜鉛系メツキ鋼板の腐食を防ぐ、 ことが考えられる。従つて、シリカ粒径が小さい
程シリカの表面積が大きくなるためにCr6+の吸着
量が大きくなり、耐食性が向上する。また、クロ
メートも皮膜自体もシリカ粒径の小さい方が緻密
になり、耐食性が良好となると考えられる。 一方、Cr6+、Cr3+のような多価イオンを含有し
ているクロメート処理液中にシリカゾルを添加し
た場合には、前述した如く、イオンバランスが崩
れるためにシリカ粒子が凝集を起こして沈澱物が
生じたり、ゲル化現象を起こすことがある。この
傾向は、表面に吸着するCr6+量が多くなる小粒径
シリカゾルの方が顕著である。 従つて、耐食性を向上させるためには小粒径シ
リカゾルを添加する方が有利となるが、小粒径シ
リカゾルを添加すると液の安定性が悪くなり、耐
食性と処理液の安定性を両立させることは非常に
困難である。 そこで、本発明者等は、数多くの実験・検討を
繰り返しながら行つた研究により「耐食性に有利
な小粒径シリカゾルと処理液安定性に有利な大粒
径シリカゾルとを所定の割合で添加すると、亜鉛
系メツキ鋼材に優れた耐食性を付与すると共に、
液の安定性も良好なクロメート処理液が得られ
る」との新しい知見を得、また「前記クロメート
処理液を亜鉛系メツキ鋼材に塗布後水洗したので
はクロムやシリカが一部溶出してしまい、所期の
効果が得られないが、これを塗布した後水洗せず
に乾燥させた場合には、亜鉛系メツキ鋼材に所望
の高耐食性を安定して付与することができる」こ
とをも究明して本発明を完成するに至つた。 さて、本発明では、処理液中の全クロム量を無
水クロム酸換算値で10〜50g/となるように濃
度調整すると共に、これに粒径の異なるシリカゾ
ルをSiO2/Cr比が0.1〜6.0となるように添加した
クロメート処理液を使用するが、処理液中の全ク
ロム量を上記範囲内に限定したのは次の理由から
である。即ち、処理液中の全クロム量が無水クロ
ム酸換算値で10g/未満であると液濃度が低い
ため、“処理後の亜鉛系メツキ鋼材に十分な耐食
性を確保するのに必要なクロメート皮膜”の形成
が困難となり、一方、50g/を超えて含有させ
ると液濃度が高くなり過ぎてクロメート付着量を
コントロールすることが困難となるばかりでな
く、添加するシリカゾルを大粒径にしても液安定
性が悪くなるためである。 また、シリカゾル添加量をSiO2/Cr比で0.1〜
6.0としたのは、該値が0.1未満であると所期の耐
食性を達成するためにはCr付着量を大きくする
ことが必要となつて処理上の困難を招くばかり
か、処理済み材からの溶出Cr6+量が大きくなるの
で衛生上からも問題があり、一方、SiO2/Cr比
でもつて6.0を超えてシリカゾルを添加すると、
得られるクロメート皮膜が脆くなつて鋼材の機械
的加工等により剥離しやすくなる上、耐食性の劣
化や処理液安定性の極端な悪化を招くようになる
ためである。 ところで、クロメート処理液中ではクロムは酸
化状態で含有されており、本発明に係るクロメー
ト処理液中のクロムの酸化状態はCr6+とCr3+の2
種となつているが、その割合はCr6+/全Cr量
(Cr3+とCr6+の和)の比で0.3〜0.7に調整される。
なぜなら、Cr6+/全Cr量の比が0.3未満ではクロ
メート皮膜のセルフヒーリング効果が損なわれて
疵付部の耐食性が劣化し、一方、Cr6+/全Cr量
の比が0.7を超えると、クロメート皮膜が水に晒
された場合にクロムの溶出が生じて皮膜の耐食性
が劣化すると共に環境汚染等の問題が生じるため
である。 処理液中におけるCr6+/全Cr量の比の調整は、
Cr6+をエチレングリコール等により還元する際の
還元率(還元剤の添加量)の調整によつて行われ
る。そして、建浴の際に使用されるCr6+の化合物
形態としては一般に無水クロム酸(CrO3)が、
場合によつては重クロム酸塩やクロム酸塩が用い
られる。 更に、本発明においては、クロメート皮膜の耐
食性や処理液安定性を向上させるために粒径の異
なるシリカゾルが添加されるが、このうち粒径が
40〜50mμのシリカゾル(SiO2−L)は主に液
安定性向上に寄与し、5〜20mμのシリカゾル
(SiO2−S)は耐食性の向上に寄与する。ここ
で、〔SiO2−L/SiO2−S〕比を0.3〜5.0と限定
したが、その理由は次の通りである。 即ち、SiO2−L/SiO2−S<0.3では処理液の
安定性が悪くて経時的な性能劣化を容認できなく
なり、一方、SiO2−L/SiO2−S>5.0では、所
期の耐食性を得るためにはCr付着量を大きくす
る必要が生じて処理の困難を招く。 なお、本発明に係るクロメート処理液中には、
必要に応じて、エツチング剤及び造膜助剤として
F-、Cl-、SO4 2-、PO4 3-、NO3 -等を添加しても
良いことは言うまでもない。これらの添加により
耐食性が若干改善されるからである。また、同様
な理由から、ZrO2、TiO2、Sb2O3等の酸化物ゾ
ルを複合添加してもよい。 そして、クロメート処理液の塗布はロールコー
ト法やリンガーロール絞り法等、公知の塗布手段
の何れを採用しても良い。 次に、本発明の効果を実施例によつて更に具体
的に説明する。 <実施例> 厚さ0.8mmの亜鉛又は亜鉛を主成分とする合金
メツキ鋼板を準備し、これにロールコート法を適
用して第1表に示す組成のクロメート処理液を塗
布した後、そのまま乾燥させてクロメート処理鋼
板を製造した。 次いで、得られた各クロメート処理鋼板より試
験片を採取して耐食性を調査すると共に、使用し
た各クロメート処理液の液安定性を調べた。 なお、クロメート処理鋼板の耐食性試験及びク
ロメート処理液の液安定性試験には次の方法を採
用した。 (A) クロメート処理鋼板の耐食性試験 下記3種の状態下の試験片につき、JIS
Z2371(塩水噴霧試験方法)に準拠した塩水噴
霧試験を行い、白錆発生状態を肉眼で観察。 (a) 平板部: 平板試験片をそのまま試験に供し、塩
【表】
【表】
【表】
水噴霧試験を240時間実施。
(b) エリクセン押出部:
エリクセン押出試験機により試験片を5mm
押出したものを試験に供し、塩水噴霧試験を
150時間実施。 (c) クロスカツト部: 平板試験片にクロスカツトをしたものを試
験に供し、塩水噴霧試験を240時間実施。 (B) 液安定性試験 使用したクロメート処理液を40℃の恒温槽に
保持し、3カ月間処理液の状態を肉眼で観察す
ると共に、経時による耐食性劣化を調査するた
め、1カ月保持後、及び3カ月保持後の処理液
を亜鉛系メツキ鋼板に塗布し、前記と同様の耐
食性試験を実施。 これらの試験結果を第1表に併せて示す。 ここで、第1表に示した試験結果は第2表の如
き3段階で評価し、各段階を○、△及び×印で表
示したものである。 第1表に示される結果からも明らかなように、
本発明に係るクロメート処理方法によつて処理さ
れた亜鉛系メツキ鋼板は著しく優れた耐食性を示
す上、本発明に係るクローメート処理液は非常に
安定性に優れており、長期に亘つてこの処理液を
使用しても耐食性劣化をもたらさないことが分か
る。 ところで、比較例13及び14では処理液の粘度が
上昇していて、1カ月保持後並びに3カ月保持後
に塗布処理を行つた場合にもCr付着量が多くな
るため耐食性は向上するが、比較例13ではCr付
着量のコントロールが難しいことに加えてやや処
理液の安定性に欠け、また比較例14でも処理液の
安定性がやや悪い上、両者とも処理後の鋼板面か
らクロムの溶出が懸念されるなど製品の品質上問
題があり好ましくなかつた。 <効果の総括> 以上に説明した如く、この発明によれば、長期
間に亘つて極めて安定なクロメート処理液が実現
でき、しかもこれを使用して優れた耐食性を有す
る表面処理鋼板を得ることが可能となるなど、産
業上有用な効果がもたらされる。
押出したものを試験に供し、塩水噴霧試験を
150時間実施。 (c) クロスカツト部: 平板試験片にクロスカツトをしたものを試
験に供し、塩水噴霧試験を240時間実施。 (B) 液安定性試験 使用したクロメート処理液を40℃の恒温槽に
保持し、3カ月間処理液の状態を肉眼で観察す
ると共に、経時による耐食性劣化を調査するた
め、1カ月保持後、及び3カ月保持後の処理液
を亜鉛系メツキ鋼板に塗布し、前記と同様の耐
食性試験を実施。 これらの試験結果を第1表に併せて示す。 ここで、第1表に示した試験結果は第2表の如
き3段階で評価し、各段階を○、△及び×印で表
示したものである。 第1表に示される結果からも明らかなように、
本発明に係るクロメート処理方法によつて処理さ
れた亜鉛系メツキ鋼板は著しく優れた耐食性を示
す上、本発明に係るクローメート処理液は非常に
安定性に優れており、長期に亘つてこの処理液を
使用しても耐食性劣化をもたらさないことが分か
る。 ところで、比較例13及び14では処理液の粘度が
上昇していて、1カ月保持後並びに3カ月保持後
に塗布処理を行つた場合にもCr付着量が多くな
るため耐食性は向上するが、比較例13ではCr付
着量のコントロールが難しいことに加えてやや処
理液の安定性に欠け、また比較例14でも処理液の
安定性がやや悪い上、両者とも処理後の鋼板面か
らクロムの溶出が懸念されるなど製品の品質上問
題があり好ましくなかつた。 <効果の総括> 以上に説明した如く、この発明によれば、長期
間に亘つて極めて安定なクロメート処理液が実現
でき、しかもこれを使用して優れた耐食性を有す
る表面処理鋼板を得ることが可能となるなど、産
業上有用な効果がもたらされる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 亜鉛又は亜鉛を主成分とする合金によつてメ
ツキされた鋼材の表面に、 クロム:全クロム量で10〜50g/(無水クロム
酸換算値)、 シリカゾル:SiO2/Cr比として0.1〜60. を含有し、かつ前記クロムは全Cr量に対する
Cr6+の割合が Cr6+/全Cr量=0.3〜0.7 の範囲内で、前記シリカゾルは粒径が40〜50mμ
のシリカゾル(SiO2−Lと称す)と粒径が5〜
20mμのシリカゾル(SiO2−Sと称す)の割合
が SiO2−L/SiO2−S=0.3〜5.0 の範囲内である水性クロメート処理液を塗布し、
水洗することなく乾燥することを特徴とする、亜
鉛系メツキ鋼材の高耐食性クロメート処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25827088A JPH02104672A (ja) | 1988-10-13 | 1988-10-13 | 亜鉛系メッキ鋼材のクロメート処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25827088A JPH02104672A (ja) | 1988-10-13 | 1988-10-13 | 亜鉛系メッキ鋼材のクロメート処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02104672A JPH02104672A (ja) | 1990-04-17 |
| JPH0420991B2 true JPH0420991B2 (ja) | 1992-04-07 |
Family
ID=17317909
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25827088A Granted JPH02104672A (ja) | 1988-10-13 | 1988-10-13 | 亜鉛系メッキ鋼材のクロメート処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02104672A (ja) |
-
1988
- 1988-10-13 JP JP25827088A patent/JPH02104672A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02104672A (ja) | 1990-04-17 |
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