JPH0421840Y2 - - Google Patents
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- JPH0421840Y2 JPH0421840Y2 JP1988053109U JP5310988U JPH0421840Y2 JP H0421840 Y2 JPH0421840 Y2 JP H0421840Y2 JP 1988053109 U JP1988053109 U JP 1988053109U JP 5310988 U JP5310988 U JP 5310988U JP H0421840 Y2 JPH0421840 Y2 JP H0421840Y2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本考案は結露防止性能を有し、吸放湿機能と、
表面の防汚性能を兼備した結露防止壁紙に関する
ものである。 〔従来の技術〕 最近の建築様式がパネル、プレハブ、鉄筋コン
クリートといわゆる洋風化し、また窓も金属サツ
シの発達により室内と外気との気密性が良くなる
一方で、室内の通風性が全くなくなつた現象の結
果として壁面での結露の問題が惹起してきてい
る。すなわち、密室壁の結露の問題は、前述の窓
サツシの気密性の問題に加えて、生活水準の向上
に伴う生活用水の増加、石油ストーブ、ガススト
ーブ等の暖房器具の使用に伴う水分の発生等がそ
の原因の一つと考えられている。 ところでこの種結露を防止する方法としては、
断熱材を壁内部に挿入して、室内の壁面が露点温
度以下にならないようにすれば、この問題は解決
できると考えられるが、そのためには、壁内部の
断熱材や木材の性能維持および壁内部の湿気によ
る蒸れ防止が大切であり、このために最近特に透
湿性および通気性を有する壁材が注目されてい
る。このほかに壁材として要求される性能として
は、結露水によつて汚れにくいことは勿論である
が、仮に結露水が付着しても、容易にこれを払拭
しうることが重要である。この点塩化ビニル樹脂
性壁紙は汚れ難く、黴の発生が少なく、払拭し易
いが、透湿性がなく結露しやすい。従つてこの塩
化ビニル樹脂中に高吸水性樹脂よりなる高分子吸
湿剤を添加し、更に連続通気孔を有する壁紙を製
造することにより壁紙表面の結露現象を防止しよ
うという試みがなされている。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら上記従来の高分子吸湿剤を分散・
埋設した塩化ビニル樹脂発泡体よりなる壁紙は、
連続気泡のため表面に微細孔があり、その微細孔
が埃や塵その他の汚染物質によつて目詰まりを生
じ易く、且つ汚れを払拭し難いため、次第に吸放
湿性能が低下する難点がある。また吸湿力を増大
するために吸水倍率の大きい高分子吸湿剤を使用
すると、壁紙表面に露出した吸湿剤が吸水時に粘
着性を帯び、壁紙表面がベタつき、水拭きすると
汚れが付着して外観を損い、吸放湿性能が低下す
るという欠点が生じる。 本考案は壁紙表面に微細孔がなく、かつ断熱材
が良好で、結露防止に極めて効果があり、吸放湿
機能と表面の防汚性能にすぐれた壁紙を提供する
ことを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 ところで従来の吸放湿性防汚ビニル壁紙におい
て吸放湿性能が低下するのは既述の様に、塩化ビ
ニル樹脂層表面にできる微細孔に起因する。また
壁紙表面のベタつきは壁紙表面に吸湿剤が露出す
る点に原因がある。従つて塩化ビニル樹脂層表面
にできる微細孔を可及的に封孔し、かつ露出した
吸湿剤を被覆することが吸放湿性能向上の点から
好ましい。しかしながら塩化ビニル樹脂層表面を
被覆し当該微細孔を封孔することは同時に、塩化
ビニル樹脂自体が透湿性がないことから基体的に
この種壁紙において吸放湿性能の遮断を意味す
る。 そこで本考案者らは鋭意研究を重ねた結果、吸
湿剤を埋設した実質的に連続気泡からなる塩化ビ
ニル樹脂発泡体層に、ポリウレタン等の透湿性樹
脂を主成分とした透湿性樹脂層を被覆積層する構
成を採用すれば、大気中の湿気は、室内の湿気が
高いときは、穴がなくても透湿性樹脂層を分子レ
ベルで拡散浸透し透過し、下層の塩化ビニル樹脂
層に埋設した吸湿剤に連続気泡を通じて吸収さ
れ、また室内の湿気が低下すると、吸湿剤に吸収
された湿気が可逆的に塩化ビニル樹脂層の連続気
泡を通じて再び透湿性樹脂層を拡散浸透し透過し
て外部に放湿されるので吸放湿性にすぐれ、しか
も表面が平滑となるので防汚性に良好で、吸水時
にベタつきのない壁紙が得られることを見いだし
た。すなわちこの考案は、紙、織布、不織布等の
基体の表面に、有機又は無機質の吸湿剤を含有す
る実質的に連続気泡からなる塩化ビニル樹脂発泡
体層と、透湿性樹脂を主成分とし、当該塩化ビニ
ル樹脂発泡体層を被覆する透湿性樹脂層とを、積
層・固着したことを特徴とする。 またかかる構成は、吸湿剤自体を透湿性樹脂層
によつて被覆封入することから、ビニル樹脂層表
面の吸湿剤が大気に露出することもなくなるの
で、吸湿剤として高吸水性樹脂よりなる高分子吸
湿剤の採用を可能とする。従つて一層吸放湿性を
向上させることを目的として、特に従来では壁紙
表面を必ずベタつかせるためまず使用不可とされ
ていた吸水倍率200倍以上の高分子吸湿剤を、塩
化ビニル樹脂発泡体層に含有する構成をも格別採
用した。なおさらに一層吸放湿性を向上させるた
め、透湿性樹脂層中に2〜200倍の有機又は無機
質よりなる吸湿剤を分散・埋設する手段を採用す
ることが好ましい。 また透湿性樹脂層の役割は、大気中の湿気を下
層の塩化ビニル樹脂層に直接接触させることを回
避しつつも湿気だけを分子レベルで浸透拡散して
透過させるところにあるが、この考案は結露の発
生を遅延させ、一層結露防止効果を向上するため
に、透湿性樹脂層を、できる限り気泡の連通化を
排除し、完全独立又はこれに近い高い独立気泡率
を有する独立気泡、すなわち実質的に独立気泡か
らなる透湿性樹脂発泡体層として構成し、断熱性
も確保した。また実質的に独立気泡からなる透湿
性樹脂発泡体層とすることにより、風合いや触感
をも確保した。また独立気泡であるから表面は無
孔性であるので防汚性も確保される。 一方この壁紙を製造する方法としては、例えば
紙、織布、不織布等の基体の表面に、吸湿剤、発
泡剤、安定剤及びポリオレフインもしくはワセリ
ン等の連通孔形成物質等をそれぞれ含有する塩化
ビニル樹脂配合剤を下塗りし、さらにその上に透
湿性樹脂を主成分としたコンパウンドを上塗りし
て、上下両層を同時に加熱発泡させる方法が好ま
しい。また当該塩化ビニル樹脂配合剤を下塗り後
先ず予め加熱発泡させ、しかる後透湿性樹脂を上
塗りして乾燥させる方法も採用できる。透湿性樹
脂層を透湿性発泡体層とする場合は、例えば当該
塩化ビニル樹脂配合剤を下塗り後、気化性液体を
熱可塑性樹脂膜で包埋してなる熱膨張性樹脂を均
一に混合して得られたコンパウンドを上塗りし、
しかる後加熱発泡させる方法が好適である。なお
本考案の壁紙を製造する方法としては格別これら
の方法に限定されないが、上記方法は最も好適な
方法である。 ところでこの考案において樹脂組成物発泡体を
担持する基体としては、例えば、織布、不織布な
どを使用できる。しかし格別これらに限定される
ものではなく、壁紙の基体として使用できるもの
は全て使用できる。 本考案の塩化ビニル樹脂層を形成する配合剤と
しては、塩化ビニル樹脂を主体とする合成樹脂、
吸湿剤、可塑剤、充填剤、着色顔料、安定剤およ
び発泡剤などを均一に混合調整して得られる。 ポリ塩化ビニル樹脂の連続気泡体を製造する方
法については、たとえば、ポリ塩化ビニル樹脂に
水溶性の塩化アンモニウム、食塩、重炭酸ソーダ
を添加混合してシート状物とし、しかる後これを
溶出して連続気泡をつくる方法をはじめとして、
他に、ポリ塩化ビニルと可塑剤を配してなるプラ
スチゾルにシリコーン系界面活性剤を添加し、機
械的攪拌によつて連続気泡をつくる方法、独立気
泡のポリ塩化ビニルレザーに溶剤を含浸したの
ち、該溶剤を急激に揮発除去して気泡を連続化す
る方法、ポリ塩化ビニル樹脂、可塑剤、安定剤、
発泡剤及び重合体粉末あるいはワセリン等を添加
して加熱発泡処理する方法があるがいずれも適用
できる。 本考案に使用されるポリ塩化ビニル樹脂として
は従来のものがすべて使用できる。例えば主に乳
化重合によつて製造されたホモポリマー、コポリ
マーがある。コポリマーとしては、塩化ビニルと
酢酸ビニル、塩化ビニルとエチレン、塩化ビニル
と塩化ビニリデン、その他の共重合体が単独また
は2種以上の混合物として使用できる。また懸濁
重合型ポリ塩化ビニルもプラスチゾルの粘度や安
定製に悪影響を及ぼさない範囲で併用ができる。 本考案において塩化ビニル系樹脂に添加される
可塑剤としては、フタル酸ジオクチルなどのフタ
ン酸エスチル類、アジピン酸2−エチルヘキシ
ル、セバチン酸ジオクチルなどの樹脂酸二塩基エ
ステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに
油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチルな
どのエポキシド類、ポリ(プロピレンアジペー
ト)、ポリ(1,3−ブチレンセパケート)、エチ
レンフタリルグリコールなどの2価アルコールエ
ステル類、塩素化パラフインなどが使用できる。
またリン酸トリクレジル、リン酸クレジルフエニ
ル、リン酸モノオクチルジフエニル、リン酸トリ
オクチル、リン酸トリフエニル、リン酸トリブト
キシエチル、リン酸トリブチルなどの有機リン酸
系可塑剤も単独あるいは併用して使用できる。 なお吸湿性ビニル壁装剤を構成する塩化ビニル
系樹脂には一般に使用される補助剤が必要に応じ
て添加されるが、このような補助剤は金属塩素、
金属石けん、有機金属系及び有機スズ系化合物な
どの安定剤、炭酸カリシウムおよびクレーなどの
無機充填剤、顔料、稀釈剤、難燃剤及び防黴剤な
どがある。 本考案において塩化ビニル系樹脂に添加される
発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミン、パラトルエンスルホニルヒドラジ
ツド、4,4′−オキシビスベンゼンスルホニルヒ
ドラジツド等の有機発泡剤、重炭酸ナトリウム、
炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アジゾ
化合物、ホウ水素化ナトリウム等無機発泡剤など
が使用できる。 連続通気孔発泡体を生成させるために使用され
るポリオレフインとしては、ポリプロピレン、ポ
リエチレンなどの単独重合体またはエチレン−プ
ロピレン共重合体などが挙げられる。これらポリ
オレフインは粉末として単独または混合物として
使用される。また、ワセリンとは、一般にパラフ
イン系石油の水蒸気蒸溜の釜残を分離して得られ
るもので、パラフイン系炭化水素およびオレフイ
ン系炭化水素の混合物である。 本考案において塩化ビニル樹脂に添加される吸
湿剤としては、公知の有機もしくは無機質の吸湿
剤であつて、環境に応じて吸放湿性能を発揮しう
るものであれば、いずれも使用可能であり、それ
らを各各単独あるいは混合して使用する。好まし
い吸湿剤としては、公知の高吸水性樹脂が用いら
れ、例えばポリアクリル酸塩類、カルボキシメチ
ルセルロース、イソブチレン−マレイン酸共重合
体、澱粉−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体軟化物、ポリエ
チレンオキシド系吸湿剤等を例示することができ
る。 これらの高分子吸湿剤の乾燥時の粒径は通常
100μm以下であり、できる限り細かい方が吸放湿
性能が良好となり好ましい。またこれらの高分子
吸湿剤は吸水倍率が200倍以上の性能を有するも
のが好ましい。 これらの高分子吸湿剤の添加量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部あたり、通常、10〜300重量部の
範囲が好ましく、他の性質を阻害しない限り、壁
紙の吸放湿性能が最大になるように選定される。 また、無機吸湿剤としては、ベントナイト、シ
リカゲル、セピオライト、焼成タルク、ゼオライ
ト、その他各種の無機塩類および吸着性能を有す
る天然石粉等が用いられるが、これらもできる限
り粒径の小さい方が表面積が大きく、吸放湿性能
が良好であつて好ましい。 一方透湿性樹脂層を構成する透湿性樹脂として
は、溶剤に可溶で、水により膨潤し難く、フイル
ム形成能を有する透湿性樹脂であれば、特に制限
はないが、例えばビニルアルコール系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アミノ酸系樹脂などであつてJIS Z−0208
B法により測定したフイルム(膜厚10μ)の透湿
率が1000g/m2・24H以上であるものが好適であ
る。これらの樹脂は通常有機溶媒に溶かして用い
られるが、この場合、溶液中の固形分は10〜50重
量%、溶液粘度は100〜7000cpsniなるように調節
することが望ましい。ついで、この溶液に必要に
応じて吸湿剤その他の添加剤を適宜配合し、均一
に混合してコンパウンドを調製する。 なお透湿性樹脂層を実質的に独立気泡からなる
透湿性樹脂発泡体層とするには、独立気泡とする
ことができる周知の条件で、例えば機械的攪拌に
よつて起泡する方法、化学反応時に発生するガス
により発泡する方法、液化ガスを圧入する方法、
低沸点の揮発性溶剤を混入又は含浸させ気化させ
る方法、熱分解型等の発泡剤を使用する方法で形
成することができ、特に限定されない。例えば分
解型発泡剤であれば例えばアゾジカルボンアミド
を用いて所定の温度に加熱して独立気泡を形成す
ることができる。しかし前記の熱膨張性マイクロ
カプセルを利用して、独立気泡が、熱膨張したマ
イクロカプセルの熱可塑性樹脂膜で構成されてい
るものが最も好ましい。これは熱膨張性マイクロ
カプセルを利用した場合、製造が極めて容易とな
るほか独立気泡が均一となり、また得られる発泡
体が従来になく良好な風合いと触感を現出するこ
とができるからである。なお本発明において実質
的に独立気泡とは、連続気泡をできるかぎり積極
的に排除した気泡をいい、完全独立の場合のほ
か、完全独立に近い高い独立気泡率の発泡体を意
味する。要するに非連通状態にある透湿性樹脂中
に形成した独立気泡によつて断熱性を向上するこ
とができ、かつ当該独立気泡間に位置する上記透
湿性樹脂によつて吸放湿機能を十分発揮すること
ができる独立気泡体であれば差支えない。ところ
で熱膨張性マイクロカプセルは気化性液体を熱可
塑性樹脂膜で包埋した微小球であつて、適度の温
度に加熱すると、中に包埋された液体が気化し、
その圧力でカプセル全体が膨張し、体積の拡大し
た気泡体を与える(以下発泡と略記する)。該マ
イクロカプセルを構成する熱可塑性樹脂として
は、50〜200℃の軟化点を有するものが好ましく、
この種の樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチ
ルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポ
リビニルアセテートなどのホモポリマーまたはこ
れらのコポリマーおよびこれらの混合物を例示す
ることができる。包埋する気化性液体としては、
容易にマイクロカプセル化し易く、安価な低級炭
化水素、例えば液化ブタンなどが適当である。発
泡前のマイクロカプセルの粒径は5〜30μであ
り、これを50〜200℃で数分間加熱したときに数
倍ないし数十倍に発泡する性質を有する。これに
より熱可塑性樹脂膜で気化性液体を包埋してなる
マイクロカプセルが透湿性樹脂皮膜中で加熱発泡
して形成される実質的に独立気泡を有する透湿性
樹脂発泡体層が得られる。上記の熱膨張性マイク
ロカプセルと透湿性樹脂の混合割合は溶液中の樹
脂固形分100重量部当り、マイクロカプセル5〜
500重量部、好ましくは20〜200重量部の範囲であ
る。このマイクロカプセルの混合に際しては、例
えば、デイゾルバー、ホモデイスパー、ペイント
ロールなど適当な方法を用い均一に混合分散させ
ることが肝要である。 本考案において該透湿性樹脂と混合して用いら
れる吸湿剤としては、公知の高分子吸湿剤または
無機吸湿剤であつて、環境に応じて吸放湿性能を
発揮しうるものであれば、いずれも使用可能であ
り、それらを各各単独あるいは混合して使用す
る。 好ましい高分子吸湿剤としては、公知の高吸水
性樹脂が用いられ、例えばポリアクリル酸塩類、
カルボキシメチルセルロース、イソブチレン−マ
レイン酸共重合体、澱粉−アクリル酸グラフト重
合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
けん化物、ポリエチレンオキシド系吸湿剤等を例
示することができる。 これらの高分子吸湿剤の乾燥時の粒径は通常
20μ以下であり、できる限り細かい方が吸放湿性
能が良好となり、好ましい。またこれらの高分子
吸湿剤は吸水倍率が2〜200倍の性能を有する範
囲のものが好ましく、特に吸水率5〜100倍のも
のが好ましい。 また無機吸湿剤としては、ベントナイト、シリ
カゲル、セピオライト、焼成タルク、ゼオライ
ト、その他各種の無機塩類および吸着性能を有す
る天然石粉等が用いられるが、これらもできる限
り粒径の小さい方が表面積が大きく、吸放湿性能
が良好であつて好ましい。 これらの吸湿剤の添加量は溶液中の樹脂固形分
100重量部当り、通常10〜300重量部の範囲が好ま
しく、他の性質を阻害しない限り壁紙の吸放湿性
能が最大となるように選定される。 この考案を実施するに当たつては、上記の配合
剤に他に、各種の顔料、耐候剤、脱臭剤、芳香
剤、防黴剤などを必要に応じて適宜添加すること
ができる。 なお、基体に塗布、乾燥あるいは発泡させた塩
化ビニル樹脂上に前記のごとく各種配合剤成分を
混合し、調整したコンパウンドを塗布する場合に
は、グラビアコーテイング、ドクターコーテイン
グ、リバースロールコーテイングなどの公知のコ
ーテイング法を適宜採用すればよい。 例えば塩化ビニル樹脂のコンパウンドを基体の
上に塗布し、120℃〜170℃で10秒〜5分間加熱し
てゲル化した後、その上に該透湿性樹脂または発
泡剤入りの該透湿性樹脂のコンパウンドを5〜
100μの厚みに連続的に塗布し、150℃〜250℃で
10秒〜5分間加熱すると前者では塩化ビニル樹脂
が発泡し、後者では塩化ビニル樹脂層、該透湿性
樹脂層が一体発泡し、発泡体層が形成される。ま
た別の方法として、塩化ビニル樹脂層を120℃〜
170℃で10秒〜5分間加熱してゲル化させ、180℃
〜250℃で30秒〜5分間加熱発泡させた後、該透
湿性樹脂を5〜100μの厚みに塗布乾燥してもよ
いし発泡剤入りの該透湿性樹脂を5〜100μ塗布
し、5〜200℃で10秒〜5分間加熱発泡させても
よい。 壁紙表面の化粧法としては、成形後コーテイン
グ面にエンボス加工したり、各種の色彩、模様を
印刷すればよく、またもちろん塩化ビニル樹脂層
に各種化粧用印刷を施したものに透湿性樹脂層を
コーテイングするなど種々の手段を採用しうる。 〔作用〕 本考案の壁紙は、紙、織布、不織布などの上に
塩化ビニル樹脂発砲体を被覆し、その上に透湿性
樹脂をコーテイング又は発泡した壁紙であり、更
に塩化ビニル樹脂発泡体及び又は透湿性樹脂層に
可逆的吸放湿性の吸湿剤を加えることにより、室
内環境に応じて吸放湿サイクルがすみやかに起こ
り、結露防止効果を向上させることができる。 かかる構造の壁紙を室内の壁面等に貼付けて用
いると、室内の湿気が高い時は、水蒸気が透湿性
樹脂層を通して壁紙の内部に浸透して、塩化ビニ
ル樹脂発泡体層内部に充填されている吸湿剤に一
時的に吸蔵される。また、透湿性樹脂層内部に吸
湿剤を充填している場合には、透湿性樹脂層の吸
湿剤にも水蒸気が吸蔵される。 室内の空気が乾燥した状態になると、一旦吸蔵
された水分は、再び透湿性樹脂層を通つて、速や
かに壁紙表面から室内に放出され、室内の湿度変
化に追随して可逆的に吸放湿することができ、湿
度緩衡作用を発揮する。この吸放湿作用の結果と
して、壁面への結露現象が制御される。更に、塩
化ビニル樹脂層(及び透湿性樹脂層)が発泡体よ
りなるため、断熱効果を有し、結露防止作用が増
大する。また、塩化ビニル樹脂発泡体層を透湿性
樹脂層でコーテイングしているため、その表面は
無孔性であつて、汚れが付着しても目詰まりがな
く、乾布や水拭きにより、容易に汚れを払拭でき
るので長く美観を保つことができると共に透湿性
が低下せず、かつ、塩化ビニル樹脂発泡体層内の
高吸水性高分子物質の吸水時のベタつきを押える
ことができる。また特にこの考案では、塩化ビニ
ル樹脂発泡体層上には実質的に独立気泡からなる
透湿性樹脂発泡体層が積層・固着した構造である
ので、一層断熱性を発揮して、壁紙表面に起こる
結露の発生を極力遅延或いは防止できるととも
に、さらにまた独立気泡であるため風合いの面で
もすぐれ、感触も極めて良好である。 〔実施例〕 <実施例 1> スミリツト PXNL 100部(住友化学) DOP 60部 KF−80A−8 3部(共同薬品) ポリオレフイン配合発泡剤 15部(大塚化学) TiO2 20部 ミネラルスピリツド 10部 炭酸カルシウム 30部 スミカゲルNP1010 20部(住友化学) 上記に示す配合物をデイスパーにより混合攪拌
し、均一なペースト状の発泡層用塩化ビニルプラ
スチゾルコンパウンドを調整した。この組成物を
70g/m2の難燃紙の上に0.20mm厚でナイフコーテ
イングした後、150℃で30秒加熱してゲル化させ
た後まきとり、更にその上に特開昭62−290714号
に記載した処方にしたがい、ポリエチレングリコ
ール(平均分子量400)、アジピン酸及びε−カプ
ロラクトンを反応して得られるポリエーテルエス
テルポリオールとイソホロンジイソシアネートを
用いイソシアネート末端プレポリマーとなし、こ
れに溶媒としてジメチルホルムアミドを加え、イ
ソホロンジアミンを添加し鎖延長して固形分50%
のウレタン重合体溶液を得た。次いで、この重合
体溶液にシリコーン系界面活性剤を添加しジメチ
ルホルムアミドで稀釈して、固型分25重量%の溶
液となし、その溶液中の固形分100重量部当り熱
膨張性マイクロカプセル(商品名;マイクロスフ
エアーF50D、松本油脂製薬株式会社製)50重量
部を添加し、ペイントロールを用いて均一に混合
して調整したコンパウンドをグラビアコーテイン
グ法により、固型分15μの厚さになるように均一
に塗布し、そして200℃で1分間加熱することに
より塩化ビニル層ウレタン重合体層が共に発泡
し、厚さ2.15mmの壁紙を得た。これを実施例1と
した。 第1図は上記方法により得られた吸放湿性防汚
壁紙の構成を示す断面図である。第1図におい
て、1は難燃紙よりなる壁紙台紙、2は塩化ビニ
ル発泡体層、3は吸湿剤、4は連続気泡、5はウ
レタン重合体よりなる透湿性樹脂、6は熱膨張性
マイクロカプセルの加熱により形成された独立気
泡、7は透湿性樹脂発泡体層、8は独立気泡6の
外周部を構成し、透湿性樹脂5との境界部を構成
する熱可塑性樹脂膜である。 従つて第4図に示す様に、室内の湿気が高いと
きは、図中矢印で示す水蒸気9が透湿性樹脂発泡
体層7における透湿性樹脂5を透過して内部に浸
透し、塩化ビニル発泡体層2内部の連続気泡4を
通つて吸湿剤3に一時的に吸蔵される。反対に室
内の空気が乾燥した状態になると、第5図に示す
通り、一旦吸湿剤3に吸蔵された水蒸気9が、再
び塩化ビニル発泡体層2内部の連続気泡4を通
り、さらに透湿性樹脂発泡体層7における透湿性
樹脂5を透過して外部に放出される。従つて室内
の湿度変化に追随して可逆的に吸放湿し、その結
果壁面への結露現象が抑制される。また塩化ビニ
ル発泡体層2内部の連続気泡4は表面が非連通化
した透湿性樹脂発泡体層7で覆われており、加え
て特に当該透湿性樹脂発泡体層7は熱可塑性樹脂
膜8で覆われた独立気泡6を内部に保有している
ため断熱性があり、かかる点においても結露防止
効果を発揮する。 この壁紙について、下記の方法で結露試験、ふ
きとり試験及び吸放湿性試験を実施した。その結
果を第1表および第3図に示す。 結露試験1:内容積500mlの丸型ブリキ罐の外
側側面に試験体として壁紙を酢酸ビニル系接着剤
で全面を貼付け、罐内に0℃の氷水を満たし、こ
れを20℃、50%RHの雰囲気に置いたときに壁紙
表面に結露が発生し始めるまでの時間(結露時
間)を測定した。 結露試験2:6畳室内の北壁に30cm角の試験体
をデンプン系接着剤で貼り付け、室内を温度20
℃、相対湿度70%RHにして密閉し、12時間後
(午後6時〜翌日の午前6時)に、結露が発生す
るかどうかをみた。外気温は1〜5℃であつた。 吸放湿性試験:10×10cm大に裁断した壁紙を試
験片として用い、その台紙裏面にアルミニウム箔
を貼付けて、裏側から水蒸気が透過しないように
して、40℃、90%RHの雰囲気中に置いたときに
壁紙が吸収する吸水量の経時変化を24時間にわた
り測定した。結果を第3図に示す。第1図におい
て、吸水倍率は吸湿剤を水に浸漬したときの吸水
量を示し、その値は、吸湿剤1gを秤取し、水中
に浸漬して24時間放置後、重量を測定し、下式に
より求めた。 吸水後の試料重量/試験前の試料重量 ふきとり試験:常温で30分間しようゆを壁紙に
しみこませた後、水を含ませた布で拭き取り、24
時間後に観察し、○……全く汚染がない。△……
わずかに汚染されたもの、×……汚染したもの、
の3段階で評価した。 以上の試験結果からこの壁紙は、結露するまで
の時間が8時間以上、試験法によつては12時間以
上と長く、吸水時に表面にベタツキのない良好な
吸放湿性能を示し、かつ防汚性能にも優れている
ことがわかる。 <実施例 2> 乳化重合ポリ塩化ビニル 100部 DOP 70部 KF−80A−8 2部(共同薬品) 重炭酸ソーダ 3部 サンウエツトIM300 50部(三洋化成) 白色ワセリン 15部 白色ワセリンを除く上記配合物をデイスパーで
攪拌してプラスチゾルとし、ついで白色ワセリン
を添加し、充分攪拌して均一な混合物とした。こ
の混合物を実施例1と同様の方法で0.20mm厚でコ
ーテイングし、その上に実施例1と同じ透湿性樹
脂をその固型分100重量部当たり熱膨張性マイク
ロカプセル(商品名:マイクロスフエアーF50D、
松本油脂製薬株式会社)50重量部を添加し、ペイ
ントロールを用いて均一に混合して調整したコン
パウンドをグラビアコーテイング法により均一に
塗布し、200℃で1分間加熱することにより、塩
化ビニル層、透湿性樹脂層が共に発泡し、厚さ
2.1mmの壁紙を得た。これを実施例3とした。 得られた壁紙について実施例1と同様に性能試
験を行つた。その結果を第1表に示す。 第2図は上記方法によつて得られた吸放湿性防
汚紙の構成を示す断面図である。 第2図の符号1〜7は第1図と同じである。 <実施例 3> 実施例2において塩化ビニル発泡層の上にコー
テイングする固型分25%のウレタン重合体溶液に
その溶液中の固型分100重量部当たり、高分子吸
湿剤(商品名:KIゲル20IK−F2、クラレ株式会
社製)を50重量部添加し、コンパウンドを調整し
た。このコンパウンドを用い実施例2と同一の方
法により厚さ2.0mm厚の壁紙を得、これを実施例
3とした。 得られた壁紙について実施例1と同様に性能試
験を行つた。その結果を第1表に示す。 第2図は上記方法によつて得られた吸放湿性防
汚壁紙の構成を示す断面図である。 第2図の符号1〜7は第1図と同じである。 <比較例 1、2> 市販の吸湿剤を含まないポリ塩化ビニル製壁紙
を比較例1、市販の高分子吸湿剤を含む結露防止
性ポリ塩化ビニル製壁紙を比較例2とし、それぞ
れについて実施例1と同様の方法で、結露試験、
吸放湿試験を行つた。その結果を第1表および第
5表に示す。 <比較例 3> 熱膨張性マイクロカプセル(商品名;マイクロ
スフエアーF50D、松本油脂製薬株式会社製)を
添加する点を除いて、実施例1と同様の方法で、
表面に透湿性樹脂がコーテイングされた厚み1.65
mmの壁紙を得、これを比較例3として前記と同様
の試験をした。その結果を第1表に示す。
表面の防汚性能を兼備した結露防止壁紙に関する
ものである。 〔従来の技術〕 最近の建築様式がパネル、プレハブ、鉄筋コン
クリートといわゆる洋風化し、また窓も金属サツ
シの発達により室内と外気との気密性が良くなる
一方で、室内の通風性が全くなくなつた現象の結
果として壁面での結露の問題が惹起してきてい
る。すなわち、密室壁の結露の問題は、前述の窓
サツシの気密性の問題に加えて、生活水準の向上
に伴う生活用水の増加、石油ストーブ、ガススト
ーブ等の暖房器具の使用に伴う水分の発生等がそ
の原因の一つと考えられている。 ところでこの種結露を防止する方法としては、
断熱材を壁内部に挿入して、室内の壁面が露点温
度以下にならないようにすれば、この問題は解決
できると考えられるが、そのためには、壁内部の
断熱材や木材の性能維持および壁内部の湿気によ
る蒸れ防止が大切であり、このために最近特に透
湿性および通気性を有する壁材が注目されてい
る。このほかに壁材として要求される性能として
は、結露水によつて汚れにくいことは勿論である
が、仮に結露水が付着しても、容易にこれを払拭
しうることが重要である。この点塩化ビニル樹脂
性壁紙は汚れ難く、黴の発生が少なく、払拭し易
いが、透湿性がなく結露しやすい。従つてこの塩
化ビニル樹脂中に高吸水性樹脂よりなる高分子吸
湿剤を添加し、更に連続通気孔を有する壁紙を製
造することにより壁紙表面の結露現象を防止しよ
うという試みがなされている。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら上記従来の高分子吸湿剤を分散・
埋設した塩化ビニル樹脂発泡体よりなる壁紙は、
連続気泡のため表面に微細孔があり、その微細孔
が埃や塵その他の汚染物質によつて目詰まりを生
じ易く、且つ汚れを払拭し難いため、次第に吸放
湿性能が低下する難点がある。また吸湿力を増大
するために吸水倍率の大きい高分子吸湿剤を使用
すると、壁紙表面に露出した吸湿剤が吸水時に粘
着性を帯び、壁紙表面がベタつき、水拭きすると
汚れが付着して外観を損い、吸放湿性能が低下す
るという欠点が生じる。 本考案は壁紙表面に微細孔がなく、かつ断熱材
が良好で、結露防止に極めて効果があり、吸放湿
機能と表面の防汚性能にすぐれた壁紙を提供する
ことを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 ところで従来の吸放湿性防汚ビニル壁紙におい
て吸放湿性能が低下するのは既述の様に、塩化ビ
ニル樹脂層表面にできる微細孔に起因する。また
壁紙表面のベタつきは壁紙表面に吸湿剤が露出す
る点に原因がある。従つて塩化ビニル樹脂層表面
にできる微細孔を可及的に封孔し、かつ露出した
吸湿剤を被覆することが吸放湿性能向上の点から
好ましい。しかしながら塩化ビニル樹脂層表面を
被覆し当該微細孔を封孔することは同時に、塩化
ビニル樹脂自体が透湿性がないことから基体的に
この種壁紙において吸放湿性能の遮断を意味す
る。 そこで本考案者らは鋭意研究を重ねた結果、吸
湿剤を埋設した実質的に連続気泡からなる塩化ビ
ニル樹脂発泡体層に、ポリウレタン等の透湿性樹
脂を主成分とした透湿性樹脂層を被覆積層する構
成を採用すれば、大気中の湿気は、室内の湿気が
高いときは、穴がなくても透湿性樹脂層を分子レ
ベルで拡散浸透し透過し、下層の塩化ビニル樹脂
層に埋設した吸湿剤に連続気泡を通じて吸収さ
れ、また室内の湿気が低下すると、吸湿剤に吸収
された湿気が可逆的に塩化ビニル樹脂層の連続気
泡を通じて再び透湿性樹脂層を拡散浸透し透過し
て外部に放湿されるので吸放湿性にすぐれ、しか
も表面が平滑となるので防汚性に良好で、吸水時
にベタつきのない壁紙が得られることを見いだし
た。すなわちこの考案は、紙、織布、不織布等の
基体の表面に、有機又は無機質の吸湿剤を含有す
る実質的に連続気泡からなる塩化ビニル樹脂発泡
体層と、透湿性樹脂を主成分とし、当該塩化ビニ
ル樹脂発泡体層を被覆する透湿性樹脂層とを、積
層・固着したことを特徴とする。 またかかる構成は、吸湿剤自体を透湿性樹脂層
によつて被覆封入することから、ビニル樹脂層表
面の吸湿剤が大気に露出することもなくなるの
で、吸湿剤として高吸水性樹脂よりなる高分子吸
湿剤の採用を可能とする。従つて一層吸放湿性を
向上させることを目的として、特に従来では壁紙
表面を必ずベタつかせるためまず使用不可とされ
ていた吸水倍率200倍以上の高分子吸湿剤を、塩
化ビニル樹脂発泡体層に含有する構成をも格別採
用した。なおさらに一層吸放湿性を向上させるた
め、透湿性樹脂層中に2〜200倍の有機又は無機
質よりなる吸湿剤を分散・埋設する手段を採用す
ることが好ましい。 また透湿性樹脂層の役割は、大気中の湿気を下
層の塩化ビニル樹脂層に直接接触させることを回
避しつつも湿気だけを分子レベルで浸透拡散して
透過させるところにあるが、この考案は結露の発
生を遅延させ、一層結露防止効果を向上するため
に、透湿性樹脂層を、できる限り気泡の連通化を
排除し、完全独立又はこれに近い高い独立気泡率
を有する独立気泡、すなわち実質的に独立気泡か
らなる透湿性樹脂発泡体層として構成し、断熱性
も確保した。また実質的に独立気泡からなる透湿
性樹脂発泡体層とすることにより、風合いや触感
をも確保した。また独立気泡であるから表面は無
孔性であるので防汚性も確保される。 一方この壁紙を製造する方法としては、例えば
紙、織布、不織布等の基体の表面に、吸湿剤、発
泡剤、安定剤及びポリオレフインもしくはワセリ
ン等の連通孔形成物質等をそれぞれ含有する塩化
ビニル樹脂配合剤を下塗りし、さらにその上に透
湿性樹脂を主成分としたコンパウンドを上塗りし
て、上下両層を同時に加熱発泡させる方法が好ま
しい。また当該塩化ビニル樹脂配合剤を下塗り後
先ず予め加熱発泡させ、しかる後透湿性樹脂を上
塗りして乾燥させる方法も採用できる。透湿性樹
脂層を透湿性発泡体層とする場合は、例えば当該
塩化ビニル樹脂配合剤を下塗り後、気化性液体を
熱可塑性樹脂膜で包埋してなる熱膨張性樹脂を均
一に混合して得られたコンパウンドを上塗りし、
しかる後加熱発泡させる方法が好適である。なお
本考案の壁紙を製造する方法としては格別これら
の方法に限定されないが、上記方法は最も好適な
方法である。 ところでこの考案において樹脂組成物発泡体を
担持する基体としては、例えば、織布、不織布な
どを使用できる。しかし格別これらに限定される
ものではなく、壁紙の基体として使用できるもの
は全て使用できる。 本考案の塩化ビニル樹脂層を形成する配合剤と
しては、塩化ビニル樹脂を主体とする合成樹脂、
吸湿剤、可塑剤、充填剤、着色顔料、安定剤およ
び発泡剤などを均一に混合調整して得られる。 ポリ塩化ビニル樹脂の連続気泡体を製造する方
法については、たとえば、ポリ塩化ビニル樹脂に
水溶性の塩化アンモニウム、食塩、重炭酸ソーダ
を添加混合してシート状物とし、しかる後これを
溶出して連続気泡をつくる方法をはじめとして、
他に、ポリ塩化ビニルと可塑剤を配してなるプラ
スチゾルにシリコーン系界面活性剤を添加し、機
械的攪拌によつて連続気泡をつくる方法、独立気
泡のポリ塩化ビニルレザーに溶剤を含浸したの
ち、該溶剤を急激に揮発除去して気泡を連続化す
る方法、ポリ塩化ビニル樹脂、可塑剤、安定剤、
発泡剤及び重合体粉末あるいはワセリン等を添加
して加熱発泡処理する方法があるがいずれも適用
できる。 本考案に使用されるポリ塩化ビニル樹脂として
は従来のものがすべて使用できる。例えば主に乳
化重合によつて製造されたホモポリマー、コポリ
マーがある。コポリマーとしては、塩化ビニルと
酢酸ビニル、塩化ビニルとエチレン、塩化ビニル
と塩化ビニリデン、その他の共重合体が単独また
は2種以上の混合物として使用できる。また懸濁
重合型ポリ塩化ビニルもプラスチゾルの粘度や安
定製に悪影響を及ぼさない範囲で併用ができる。 本考案において塩化ビニル系樹脂に添加される
可塑剤としては、フタル酸ジオクチルなどのフタ
ン酸エスチル類、アジピン酸2−エチルヘキシ
ル、セバチン酸ジオクチルなどの樹脂酸二塩基エ
ステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに
油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチルな
どのエポキシド類、ポリ(プロピレンアジペー
ト)、ポリ(1,3−ブチレンセパケート)、エチ
レンフタリルグリコールなどの2価アルコールエ
ステル類、塩素化パラフインなどが使用できる。
またリン酸トリクレジル、リン酸クレジルフエニ
ル、リン酸モノオクチルジフエニル、リン酸トリ
オクチル、リン酸トリフエニル、リン酸トリブト
キシエチル、リン酸トリブチルなどの有機リン酸
系可塑剤も単独あるいは併用して使用できる。 なお吸湿性ビニル壁装剤を構成する塩化ビニル
系樹脂には一般に使用される補助剤が必要に応じ
て添加されるが、このような補助剤は金属塩素、
金属石けん、有機金属系及び有機スズ系化合物な
どの安定剤、炭酸カリシウムおよびクレーなどの
無機充填剤、顔料、稀釈剤、難燃剤及び防黴剤な
どがある。 本考案において塩化ビニル系樹脂に添加される
発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミン、パラトルエンスルホニルヒドラジ
ツド、4,4′−オキシビスベンゼンスルホニルヒ
ドラジツド等の有機発泡剤、重炭酸ナトリウム、
炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アジゾ
化合物、ホウ水素化ナトリウム等無機発泡剤など
が使用できる。 連続通気孔発泡体を生成させるために使用され
るポリオレフインとしては、ポリプロピレン、ポ
リエチレンなどの単独重合体またはエチレン−プ
ロピレン共重合体などが挙げられる。これらポリ
オレフインは粉末として単独または混合物として
使用される。また、ワセリンとは、一般にパラフ
イン系石油の水蒸気蒸溜の釜残を分離して得られ
るもので、パラフイン系炭化水素およびオレフイ
ン系炭化水素の混合物である。 本考案において塩化ビニル樹脂に添加される吸
湿剤としては、公知の有機もしくは無機質の吸湿
剤であつて、環境に応じて吸放湿性能を発揮しう
るものであれば、いずれも使用可能であり、それ
らを各各単独あるいは混合して使用する。好まし
い吸湿剤としては、公知の高吸水性樹脂が用いら
れ、例えばポリアクリル酸塩類、カルボキシメチ
ルセルロース、イソブチレン−マレイン酸共重合
体、澱粉−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体軟化物、ポリエ
チレンオキシド系吸湿剤等を例示することができ
る。 これらの高分子吸湿剤の乾燥時の粒径は通常
100μm以下であり、できる限り細かい方が吸放湿
性能が良好となり好ましい。またこれらの高分子
吸湿剤は吸水倍率が200倍以上の性能を有するも
のが好ましい。 これらの高分子吸湿剤の添加量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部あたり、通常、10〜300重量部の
範囲が好ましく、他の性質を阻害しない限り、壁
紙の吸放湿性能が最大になるように選定される。 また、無機吸湿剤としては、ベントナイト、シ
リカゲル、セピオライト、焼成タルク、ゼオライ
ト、その他各種の無機塩類および吸着性能を有す
る天然石粉等が用いられるが、これらもできる限
り粒径の小さい方が表面積が大きく、吸放湿性能
が良好であつて好ましい。 一方透湿性樹脂層を構成する透湿性樹脂として
は、溶剤に可溶で、水により膨潤し難く、フイル
ム形成能を有する透湿性樹脂であれば、特に制限
はないが、例えばビニルアルコール系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アミノ酸系樹脂などであつてJIS Z−0208
B法により測定したフイルム(膜厚10μ)の透湿
率が1000g/m2・24H以上であるものが好適であ
る。これらの樹脂は通常有機溶媒に溶かして用い
られるが、この場合、溶液中の固形分は10〜50重
量%、溶液粘度は100〜7000cpsniなるように調節
することが望ましい。ついで、この溶液に必要に
応じて吸湿剤その他の添加剤を適宜配合し、均一
に混合してコンパウンドを調製する。 なお透湿性樹脂層を実質的に独立気泡からなる
透湿性樹脂発泡体層とするには、独立気泡とする
ことができる周知の条件で、例えば機械的攪拌に
よつて起泡する方法、化学反応時に発生するガス
により発泡する方法、液化ガスを圧入する方法、
低沸点の揮発性溶剤を混入又は含浸させ気化させ
る方法、熱分解型等の発泡剤を使用する方法で形
成することができ、特に限定されない。例えば分
解型発泡剤であれば例えばアゾジカルボンアミド
を用いて所定の温度に加熱して独立気泡を形成す
ることができる。しかし前記の熱膨張性マイクロ
カプセルを利用して、独立気泡が、熱膨張したマ
イクロカプセルの熱可塑性樹脂膜で構成されてい
るものが最も好ましい。これは熱膨張性マイクロ
カプセルを利用した場合、製造が極めて容易とな
るほか独立気泡が均一となり、また得られる発泡
体が従来になく良好な風合いと触感を現出するこ
とができるからである。なお本発明において実質
的に独立気泡とは、連続気泡をできるかぎり積極
的に排除した気泡をいい、完全独立の場合のほ
か、完全独立に近い高い独立気泡率の発泡体を意
味する。要するに非連通状態にある透湿性樹脂中
に形成した独立気泡によつて断熱性を向上するこ
とができ、かつ当該独立気泡間に位置する上記透
湿性樹脂によつて吸放湿機能を十分発揮すること
ができる独立気泡体であれば差支えない。ところ
で熱膨張性マイクロカプセルは気化性液体を熱可
塑性樹脂膜で包埋した微小球であつて、適度の温
度に加熱すると、中に包埋された液体が気化し、
その圧力でカプセル全体が膨張し、体積の拡大し
た気泡体を与える(以下発泡と略記する)。該マ
イクロカプセルを構成する熱可塑性樹脂として
は、50〜200℃の軟化点を有するものが好ましく、
この種の樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチ
ルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポ
リビニルアセテートなどのホモポリマーまたはこ
れらのコポリマーおよびこれらの混合物を例示す
ることができる。包埋する気化性液体としては、
容易にマイクロカプセル化し易く、安価な低級炭
化水素、例えば液化ブタンなどが適当である。発
泡前のマイクロカプセルの粒径は5〜30μであ
り、これを50〜200℃で数分間加熱したときに数
倍ないし数十倍に発泡する性質を有する。これに
より熱可塑性樹脂膜で気化性液体を包埋してなる
マイクロカプセルが透湿性樹脂皮膜中で加熱発泡
して形成される実質的に独立気泡を有する透湿性
樹脂発泡体層が得られる。上記の熱膨張性マイク
ロカプセルと透湿性樹脂の混合割合は溶液中の樹
脂固形分100重量部当り、マイクロカプセル5〜
500重量部、好ましくは20〜200重量部の範囲であ
る。このマイクロカプセルの混合に際しては、例
えば、デイゾルバー、ホモデイスパー、ペイント
ロールなど適当な方法を用い均一に混合分散させ
ることが肝要である。 本考案において該透湿性樹脂と混合して用いら
れる吸湿剤としては、公知の高分子吸湿剤または
無機吸湿剤であつて、環境に応じて吸放湿性能を
発揮しうるものであれば、いずれも使用可能であ
り、それらを各各単独あるいは混合して使用す
る。 好ましい高分子吸湿剤としては、公知の高吸水
性樹脂が用いられ、例えばポリアクリル酸塩類、
カルボキシメチルセルロース、イソブチレン−マ
レイン酸共重合体、澱粉−アクリル酸グラフト重
合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
けん化物、ポリエチレンオキシド系吸湿剤等を例
示することができる。 これらの高分子吸湿剤の乾燥時の粒径は通常
20μ以下であり、できる限り細かい方が吸放湿性
能が良好となり、好ましい。またこれらの高分子
吸湿剤は吸水倍率が2〜200倍の性能を有する範
囲のものが好ましく、特に吸水率5〜100倍のも
のが好ましい。 また無機吸湿剤としては、ベントナイト、シリ
カゲル、セピオライト、焼成タルク、ゼオライ
ト、その他各種の無機塩類および吸着性能を有す
る天然石粉等が用いられるが、これらもできる限
り粒径の小さい方が表面積が大きく、吸放湿性能
が良好であつて好ましい。 これらの吸湿剤の添加量は溶液中の樹脂固形分
100重量部当り、通常10〜300重量部の範囲が好ま
しく、他の性質を阻害しない限り壁紙の吸放湿性
能が最大となるように選定される。 この考案を実施するに当たつては、上記の配合
剤に他に、各種の顔料、耐候剤、脱臭剤、芳香
剤、防黴剤などを必要に応じて適宜添加すること
ができる。 なお、基体に塗布、乾燥あるいは発泡させた塩
化ビニル樹脂上に前記のごとく各種配合剤成分を
混合し、調整したコンパウンドを塗布する場合に
は、グラビアコーテイング、ドクターコーテイン
グ、リバースロールコーテイングなどの公知のコ
ーテイング法を適宜採用すればよい。 例えば塩化ビニル樹脂のコンパウンドを基体の
上に塗布し、120℃〜170℃で10秒〜5分間加熱し
てゲル化した後、その上に該透湿性樹脂または発
泡剤入りの該透湿性樹脂のコンパウンドを5〜
100μの厚みに連続的に塗布し、150℃〜250℃で
10秒〜5分間加熱すると前者では塩化ビニル樹脂
が発泡し、後者では塩化ビニル樹脂層、該透湿性
樹脂層が一体発泡し、発泡体層が形成される。ま
た別の方法として、塩化ビニル樹脂層を120℃〜
170℃で10秒〜5分間加熱してゲル化させ、180℃
〜250℃で30秒〜5分間加熱発泡させた後、該透
湿性樹脂を5〜100μの厚みに塗布乾燥してもよ
いし発泡剤入りの該透湿性樹脂を5〜100μ塗布
し、5〜200℃で10秒〜5分間加熱発泡させても
よい。 壁紙表面の化粧法としては、成形後コーテイン
グ面にエンボス加工したり、各種の色彩、模様を
印刷すればよく、またもちろん塩化ビニル樹脂層
に各種化粧用印刷を施したものに透湿性樹脂層を
コーテイングするなど種々の手段を採用しうる。 〔作用〕 本考案の壁紙は、紙、織布、不織布などの上に
塩化ビニル樹脂発砲体を被覆し、その上に透湿性
樹脂をコーテイング又は発泡した壁紙であり、更
に塩化ビニル樹脂発泡体及び又は透湿性樹脂層に
可逆的吸放湿性の吸湿剤を加えることにより、室
内環境に応じて吸放湿サイクルがすみやかに起こ
り、結露防止効果を向上させることができる。 かかる構造の壁紙を室内の壁面等に貼付けて用
いると、室内の湿気が高い時は、水蒸気が透湿性
樹脂層を通して壁紙の内部に浸透して、塩化ビニ
ル樹脂発泡体層内部に充填されている吸湿剤に一
時的に吸蔵される。また、透湿性樹脂層内部に吸
湿剤を充填している場合には、透湿性樹脂層の吸
湿剤にも水蒸気が吸蔵される。 室内の空気が乾燥した状態になると、一旦吸蔵
された水分は、再び透湿性樹脂層を通つて、速や
かに壁紙表面から室内に放出され、室内の湿度変
化に追随して可逆的に吸放湿することができ、湿
度緩衡作用を発揮する。この吸放湿作用の結果と
して、壁面への結露現象が制御される。更に、塩
化ビニル樹脂層(及び透湿性樹脂層)が発泡体よ
りなるため、断熱効果を有し、結露防止作用が増
大する。また、塩化ビニル樹脂発泡体層を透湿性
樹脂層でコーテイングしているため、その表面は
無孔性であつて、汚れが付着しても目詰まりがな
く、乾布や水拭きにより、容易に汚れを払拭でき
るので長く美観を保つことができると共に透湿性
が低下せず、かつ、塩化ビニル樹脂発泡体層内の
高吸水性高分子物質の吸水時のベタつきを押える
ことができる。また特にこの考案では、塩化ビニ
ル樹脂発泡体層上には実質的に独立気泡からなる
透湿性樹脂発泡体層が積層・固着した構造である
ので、一層断熱性を発揮して、壁紙表面に起こる
結露の発生を極力遅延或いは防止できるととも
に、さらにまた独立気泡であるため風合いの面で
もすぐれ、感触も極めて良好である。 〔実施例〕 <実施例 1> スミリツト PXNL 100部(住友化学) DOP 60部 KF−80A−8 3部(共同薬品) ポリオレフイン配合発泡剤 15部(大塚化学) TiO2 20部 ミネラルスピリツド 10部 炭酸カルシウム 30部 スミカゲルNP1010 20部(住友化学) 上記に示す配合物をデイスパーにより混合攪拌
し、均一なペースト状の発泡層用塩化ビニルプラ
スチゾルコンパウンドを調整した。この組成物を
70g/m2の難燃紙の上に0.20mm厚でナイフコーテ
イングした後、150℃で30秒加熱してゲル化させ
た後まきとり、更にその上に特開昭62−290714号
に記載した処方にしたがい、ポリエチレングリコ
ール(平均分子量400)、アジピン酸及びε−カプ
ロラクトンを反応して得られるポリエーテルエス
テルポリオールとイソホロンジイソシアネートを
用いイソシアネート末端プレポリマーとなし、こ
れに溶媒としてジメチルホルムアミドを加え、イ
ソホロンジアミンを添加し鎖延長して固形分50%
のウレタン重合体溶液を得た。次いで、この重合
体溶液にシリコーン系界面活性剤を添加しジメチ
ルホルムアミドで稀釈して、固型分25重量%の溶
液となし、その溶液中の固形分100重量部当り熱
膨張性マイクロカプセル(商品名;マイクロスフ
エアーF50D、松本油脂製薬株式会社製)50重量
部を添加し、ペイントロールを用いて均一に混合
して調整したコンパウンドをグラビアコーテイン
グ法により、固型分15μの厚さになるように均一
に塗布し、そして200℃で1分間加熱することに
より塩化ビニル層ウレタン重合体層が共に発泡
し、厚さ2.15mmの壁紙を得た。これを実施例1と
した。 第1図は上記方法により得られた吸放湿性防汚
壁紙の構成を示す断面図である。第1図におい
て、1は難燃紙よりなる壁紙台紙、2は塩化ビニ
ル発泡体層、3は吸湿剤、4は連続気泡、5はウ
レタン重合体よりなる透湿性樹脂、6は熱膨張性
マイクロカプセルの加熱により形成された独立気
泡、7は透湿性樹脂発泡体層、8は独立気泡6の
外周部を構成し、透湿性樹脂5との境界部を構成
する熱可塑性樹脂膜である。 従つて第4図に示す様に、室内の湿気が高いと
きは、図中矢印で示す水蒸気9が透湿性樹脂発泡
体層7における透湿性樹脂5を透過して内部に浸
透し、塩化ビニル発泡体層2内部の連続気泡4を
通つて吸湿剤3に一時的に吸蔵される。反対に室
内の空気が乾燥した状態になると、第5図に示す
通り、一旦吸湿剤3に吸蔵された水蒸気9が、再
び塩化ビニル発泡体層2内部の連続気泡4を通
り、さらに透湿性樹脂発泡体層7における透湿性
樹脂5を透過して外部に放出される。従つて室内
の湿度変化に追随して可逆的に吸放湿し、その結
果壁面への結露現象が抑制される。また塩化ビニ
ル発泡体層2内部の連続気泡4は表面が非連通化
した透湿性樹脂発泡体層7で覆われており、加え
て特に当該透湿性樹脂発泡体層7は熱可塑性樹脂
膜8で覆われた独立気泡6を内部に保有している
ため断熱性があり、かかる点においても結露防止
効果を発揮する。 この壁紙について、下記の方法で結露試験、ふ
きとり試験及び吸放湿性試験を実施した。その結
果を第1表および第3図に示す。 結露試験1:内容積500mlの丸型ブリキ罐の外
側側面に試験体として壁紙を酢酸ビニル系接着剤
で全面を貼付け、罐内に0℃の氷水を満たし、こ
れを20℃、50%RHの雰囲気に置いたときに壁紙
表面に結露が発生し始めるまでの時間(結露時
間)を測定した。 結露試験2:6畳室内の北壁に30cm角の試験体
をデンプン系接着剤で貼り付け、室内を温度20
℃、相対湿度70%RHにして密閉し、12時間後
(午後6時〜翌日の午前6時)に、結露が発生す
るかどうかをみた。外気温は1〜5℃であつた。 吸放湿性試験:10×10cm大に裁断した壁紙を試
験片として用い、その台紙裏面にアルミニウム箔
を貼付けて、裏側から水蒸気が透過しないように
して、40℃、90%RHの雰囲気中に置いたときに
壁紙が吸収する吸水量の経時変化を24時間にわた
り測定した。結果を第3図に示す。第1図におい
て、吸水倍率は吸湿剤を水に浸漬したときの吸水
量を示し、その値は、吸湿剤1gを秤取し、水中
に浸漬して24時間放置後、重量を測定し、下式に
より求めた。 吸水後の試料重量/試験前の試料重量 ふきとり試験:常温で30分間しようゆを壁紙に
しみこませた後、水を含ませた布で拭き取り、24
時間後に観察し、○……全く汚染がない。△……
わずかに汚染されたもの、×……汚染したもの、
の3段階で評価した。 以上の試験結果からこの壁紙は、結露するまで
の時間が8時間以上、試験法によつては12時間以
上と長く、吸水時に表面にベタツキのない良好な
吸放湿性能を示し、かつ防汚性能にも優れている
ことがわかる。 <実施例 2> 乳化重合ポリ塩化ビニル 100部 DOP 70部 KF−80A−8 2部(共同薬品) 重炭酸ソーダ 3部 サンウエツトIM300 50部(三洋化成) 白色ワセリン 15部 白色ワセリンを除く上記配合物をデイスパーで
攪拌してプラスチゾルとし、ついで白色ワセリン
を添加し、充分攪拌して均一な混合物とした。こ
の混合物を実施例1と同様の方法で0.20mm厚でコ
ーテイングし、その上に実施例1と同じ透湿性樹
脂をその固型分100重量部当たり熱膨張性マイク
ロカプセル(商品名:マイクロスフエアーF50D、
松本油脂製薬株式会社)50重量部を添加し、ペイ
ントロールを用いて均一に混合して調整したコン
パウンドをグラビアコーテイング法により均一に
塗布し、200℃で1分間加熱することにより、塩
化ビニル層、透湿性樹脂層が共に発泡し、厚さ
2.1mmの壁紙を得た。これを実施例3とした。 得られた壁紙について実施例1と同様に性能試
験を行つた。その結果を第1表に示す。 第2図は上記方法によつて得られた吸放湿性防
汚紙の構成を示す断面図である。 第2図の符号1〜7は第1図と同じである。 <実施例 3> 実施例2において塩化ビニル発泡層の上にコー
テイングする固型分25%のウレタン重合体溶液に
その溶液中の固型分100重量部当たり、高分子吸
湿剤(商品名:KIゲル20IK−F2、クラレ株式会
社製)を50重量部添加し、コンパウンドを調整し
た。このコンパウンドを用い実施例2と同一の方
法により厚さ2.0mm厚の壁紙を得、これを実施例
3とした。 得られた壁紙について実施例1と同様に性能試
験を行つた。その結果を第1表に示す。 第2図は上記方法によつて得られた吸放湿性防
汚壁紙の構成を示す断面図である。 第2図の符号1〜7は第1図と同じである。 <比較例 1、2> 市販の吸湿剤を含まないポリ塩化ビニル製壁紙
を比較例1、市販の高分子吸湿剤を含む結露防止
性ポリ塩化ビニル製壁紙を比較例2とし、それぞ
れについて実施例1と同様の方法で、結露試験、
吸放湿試験を行つた。その結果を第1表および第
5表に示す。 <比較例 3> 熱膨張性マイクロカプセル(商品名;マイクロ
スフエアーF50D、松本油脂製薬株式会社製)を
添加する点を除いて、実施例1と同様の方法で、
表面に透湿性樹脂がコーテイングされた厚み1.65
mmの壁紙を得、これを比較例3として前記と同様
の試験をした。その結果を第1表に示す。
以上の通り本考案の壁紙によれば、吸放湿性能
を有し、かつ顕著な断熱性を発揮することから結
露防止に極めて効果があり、防汚性に優れ、且つ
表面のベタつきがなく、しかも表面層が独立発泡
体であるので風合いと触感が良好な壁紙が得られ
る。
を有し、かつ顕著な断熱性を発揮することから結
露防止に極めて効果があり、防汚性に優れ、且つ
表面のベタつきがなく、しかも表面層が独立発泡
体であるので風合いと触感が良好な壁紙が得られ
る。
第1図〜第2図は本考案の各種吸放湿性結露防
止壁紙の実施態様の断面図、第3図は本考案の実
施例および比較例の壁紙について測定した吸放湿
性能を示すグラフである。 1……難燃紙によりなる壁紙台紙、2……塩化
ビニル発泡体層、3……吸湿剤、4……連続気
泡、5……透湿性樹脂、6……独立気泡、7……
透湿性樹脂発泡体層。
止壁紙の実施態様の断面図、第3図は本考案の実
施例および比較例の壁紙について測定した吸放湿
性能を示すグラフである。 1……難燃紙によりなる壁紙台紙、2……塩化
ビニル発泡体層、3……吸湿剤、4……連続気
泡、5……透湿性樹脂、6……独立気泡、7……
透湿性樹脂発泡体層。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 紙、織布、不織布などの基体の表面に、有機
又は無機質の吸湿剤を含有する実質的に連続気
泡からなる塩化ビニル樹脂発泡体層と、透湿性
樹脂を主成分とし、当該塩化ビニル樹脂発泡体
層を被覆する実質的に独立気泡からなる透湿性
樹脂発泡体層とを積層・固着したことを特徴と
する吸放湿性防汚ビニル壁紙。 (2) 実質的に独立気泡を有する透湿性樹脂発泡体
層は、熱可塑性樹脂膜で気化性液体を包埋して
なるマイクロカプセルが透湿性樹脂皮膜中で、
加熱発泡して形成されている請求項1記載の吸
放湿性防汚ビニル壁紙。 (3) 実質的に独立気泡を有する透湿性樹脂発泡体
層中に吸水倍率が2〜200の倍の有機又は無機
質よりなる吸湿剤が分散、埋設された請求項1
又は2記載の吸放湿性防汚ビニル壁紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988053109U JPH0421840Y2 (ja) | 1988-04-19 | 1988-04-19 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988053109U JPH0421840Y2 (ja) | 1988-04-19 | 1988-04-19 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01157200U JPH01157200U (ja) | 1989-10-30 |
| JPH0421840Y2 true JPH0421840Y2 (ja) | 1992-05-19 |
Family
ID=31279105
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988053109U Expired JPH0421840Y2 (ja) | 1988-04-19 | 1988-04-19 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0421840Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006307411A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-11-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シート |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU783438B2 (en) * | 1999-12-24 | 2005-10-27 | Morbern Inc. | Expanded extruded polymeric textile |
| JP2013111828A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Tajima Inc | 軽量カーペットタイル |
| JP6721343B2 (ja) * | 2016-01-14 | 2020-07-15 | セーレン株式会社 | 調湿性カバー材及びその製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5821425U (ja) * | 1981-08-04 | 1983-02-09 | 菊水化学工業株式会社 | 巻取り可能な防露性壁装版 |
| JPS5821424U (ja) * | 1981-08-04 | 1983-02-09 | 菊水化学工業株式会社 | 防露性壁装版 |
| JPS62184191A (ja) * | 1986-02-07 | 1987-08-12 | 関東レザ−株式会社 | 凹凸模様を有する結露防止壁紙の製造方法 |
-
1988
- 1988-04-19 JP JP1988053109U patent/JPH0421840Y2/ja not_active Expired
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006307411A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-11-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 壁装用化粧シート原反及び壁装用化粧シート |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01157200U (ja) | 1989-10-30 |
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