JPH04230676A - タキソールの水溶性誘導体 - Google Patents
タキソールの水溶性誘導体Info
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- JPH04230676A JPH04230676A JP3217092A JP21709291A JPH04230676A JP H04230676 A JPH04230676 A JP H04230676A JP 3217092 A JP3217092 A JP 3217092A JP 21709291 A JP21709291 A JP 21709291A JP H04230676 A JPH04230676 A JP H04230676A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- taxol
- structural formula
- derivative
- general structural
- group
- Prior art date
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D305/00—Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms
- C07D305/14—Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms condensed with carbocyclic rings or ring systems
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
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- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Epoxy Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗腫瘍活性を有するタキ
ソール(taxol)の水溶性誘導体に関し、特にスル
ホン化2′−アクリロイルタキソール誘導体、2′−ス
ルホアルキルアミノ−O−アシル酸タキソール誘導体及
び2′−エチレングリコール−O−アシル酸タキソール
誘導体に関する。
ソール(taxol)の水溶性誘導体に関し、特にスル
ホン化2′−アクリロイルタキソール誘導体、2′−ス
ルホアルキルアミノ−O−アシル酸タキソール誘導体及
び2′−エチレングリコール−O−アシル酸タキソール
誘導体に関する。
【0002】
【技術的背景】タキソールは、抗癌剤として大きな可能
性を有しかつ幾つかの腫瘍系に活性を示す天然産ジテル
ペノイドである。タキソールは、Waniらによって“
Plant Anti−Tumor Agents.
VI. The Isolation And Str
ucture Of Taxol, A Novel
Anti−Leukemic And Anti−Tu
mor Agent From Taxus bre
vifolia”J. Am. Chem. Soc.
, 1971 、93、2325中で初めて単離されか
つその構造が報告された。タキソールは Wester
n Yew, Taxus brevifoliaの茎
の皮中に、並びに T. baccata 及び T.
cuspidata に存在している。
性を有しかつ幾つかの腫瘍系に活性を示す天然産ジテル
ペノイドである。タキソールは、Waniらによって“
Plant Anti−Tumor Agents.
VI. The Isolation And Str
ucture Of Taxol, A Novel
Anti−Leukemic And Anti−Tu
mor Agent From Taxus bre
vifolia”J. Am. Chem. Soc.
, 1971 、93、2325中で初めて単離されか
つその構造が報告された。タキソールは Wester
n Yew, Taxus brevifoliaの茎
の皮中に、並びに T. baccata 及び T.
cuspidata に存在している。
【0003】タキソールの生物学的活性は細胞分裂に及
ぼすその作用に関係がある。タキソールは細胞分裂中に
有糸分裂紡錘体を生成する微小管の生成を促進する。し
かし、タキソールは、細胞分裂が起こるために不可欠な
紡錘体の微小管を生成するチューブリンの解重合を防止
する。かくして、タキソールは細胞分裂を停止させる。 タキソールはチューブリン重合体の生成を促進するが、
ビンブラスチンやコルヒチンのような他の抗癌剤は微小
管の生成を防止するので、タキソールの機構は特異であ
る。
ぼすその作用に関係がある。タキソールは細胞分裂中に
有糸分裂紡錘体を生成する微小管の生成を促進する。し
かし、タキソールは、細胞分裂が起こるために不可欠な
紡錘体の微小管を生成するチューブリンの解重合を防止
する。かくして、タキソールは細胞分裂を停止させる。 タキソールはチューブリン重合体の生成を促進するが、
ビンブラスチンやコルヒチンのような他の抗癌剤は微小
管の生成を防止するので、タキソールの機構は特異であ
る。
【0004】タキソールは供給が不充分であり、未だ合
成に成功していないので、タキソールの広範囲の試験は
行われていない。予備的研究は、タキソールが急性の白
血病及び黒色腫に最低限の活性を有する可能性があるこ
とを示しており、かつ他の腫瘍にいくらかの活性が認め
られている。さらに、McGuire らの研究は、タ
キソールが薬物難治性の卵巣癌に対して活性であること
を発見した。参照文として本明細書に含まれるものとす
る“Taxol : A Unique Antine
oplastic Agent With Signi
ficant Activity In Advanc
ed Ovarian Epithelial Neo
plasms”、Ann. Int.Med., 19
89、111 、273−279 を参照されたい。し
かし、タキソールの水溶性が低いため、投与量をブドウ
糖水溶液で希釈された浸剤として投与しなければならな
かった。
成に成功していないので、タキソールの広範囲の試験は
行われていない。予備的研究は、タキソールが急性の白
血病及び黒色腫に最低限の活性を有する可能性があるこ
とを示しており、かつ他の腫瘍にいくらかの活性が認め
られている。さらに、McGuire らの研究は、タ
キソールが薬物難治性の卵巣癌に対して活性であること
を発見した。参照文として本明細書に含まれるものとす
る“Taxol : A Unique Antine
oplastic Agent With Signi
ficant Activity In Advanc
ed Ovarian Epithelial Neo
plasms”、Ann. Int.Med., 19
89、111 、273−279 を参照されたい。し
かし、タキソールの水溶性が低いため、投与量をブドウ
糖水溶液で希釈された浸剤として投与しなければならな
かった。
【0005】第1相の臨床試験に於て、タキソール自体
は過度の毒性作用を示さなかったが、タキソールの低水
溶性を補償するためにタキソールと共に投与された乳化
剤によって重篤なアレルギー反応が起きたことに注目さ
れるべきである。実際に、乳化剤によって誘起されたア
レルギー反応によって少なくとも1人の患者が死亡した
。従って、研究者達は抗腫瘍及び抗癌活性を保持したタ
キソールの水溶性誘導体を製造しようと企画した。
は過度の毒性作用を示さなかったが、タキソールの低水
溶性を補償するためにタキソールと共に投与された乳化
剤によって重篤なアレルギー反応が起きたことに注目さ
れるべきである。実際に、乳化剤によって誘起されたア
レルギー反応によって少なくとも1人の患者が死亡した
。従って、研究者達は抗腫瘍及び抗癌活性を保持したタ
キソールの水溶性誘導体を製造しようと企画した。
【0006】図1には、タキソールの構造をタキソール
試料の 1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルと共に示
してある。NMRシグナルは充分に分離しておりかつ1
.0〜8.2ppm の領域をカバーしている。簡単の
ために、スペクトルは、メチル及びアセテート基の強い
3−プロトンシグナル並びにある種のメチレン基によっ
て生ずる複雑な多重線で形成される1.0〜2.5pp
m の第1領域、タキサン(taxane) 骨格及び
側鎖のプロトンのほとんどから観察されるシグナルを示
す2.5〜7.0ppm の第2領域、C−2ベンゾエ
ート、C−3′フェニル及びC−3′ベンズアミド基の
芳香族プロトンからのシグナルで形成される7.0〜8
.2ppm の第3領域の3領域に分けられる。図1中
のNMRスペクトルのピークは、そのシグナルを生ずる
プロトンが結合しているタキソール構造中の炭素の番号
に従って標識されている。
試料の 1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルと共に示
してある。NMRシグナルは充分に分離しておりかつ1
.0〜8.2ppm の領域をカバーしている。簡単の
ために、スペクトルは、メチル及びアセテート基の強い
3−プロトンシグナル並びにある種のメチレン基によっ
て生ずる複雑な多重線で形成される1.0〜2.5pp
m の第1領域、タキサン(taxane) 骨格及び
側鎖のプロトンのほとんどから観察されるシグナルを示
す2.5〜7.0ppm の第2領域、C−2ベンゾエ
ート、C−3′フェニル及びC−3′ベンズアミド基の
芳香族プロトンからのシグナルで形成される7.0〜8
.2ppm の第3領域の3領域に分けられる。図1中
のNMRスペクトルのピークは、そのシグナルを生ずる
プロトンが結合しているタキソール構造中の炭素の番号
に従って標識されている。
【0007】Magri 及びKingstonは水溶
性にするためにC−2′及びC−7で置換されたタキソ
ールの生物学的活性について報告している。参照文とし
て本明細書に含まれるものとする“Modified
Taxols, 4.1 Synthesis And
BiologicalActivity Of Ta
xols Modified In The Side
Chain,” Journal of Natur
al Products Vol. 51、No.2
、pp. 298−306 、Mar.−April
1988 を参照されたい。2′−(t−ブチルジメチ
ルシリル)タキソールが合成されたが、本質的に不活性
であることがわかった。 これは、生物学的活性のためにはタキソール側鎖の2′
位の遊離ヒドロキシル基が必要であることを示すものと
とられている。さらに、2′−アセチルタキソール及び
2′,7−ジアセチルタキソールの2′位のアシル置換
基は in vivo条件下で容易に加水分解され、両
方とも細胞培養バイオアッセイで活性を示した。2位の
アシル置換基の不安定性は2′−アセチルタキソールが
タキソールのプロドラッグ形として作用し得ることを示
唆している。(一般に、プロドラッグとは生体内変化後
に薬理学的活性を示す化合物である。)Magri 及
びKingstonは水溶性の増加した2種のタキソー
ル、すなわち2′−(β−アラニル)タキソール
性にするためにC−2′及びC−7で置換されたタキソ
ールの生物学的活性について報告している。参照文とし
て本明細書に含まれるものとする“Modified
Taxols, 4.1 Synthesis And
BiologicalActivity Of Ta
xols Modified In The Side
Chain,” Journal of Natur
al Products Vol. 51、No.2
、pp. 298−306 、Mar.−April
1988 を参照されたい。2′−(t−ブチルジメチ
ルシリル)タキソールが合成されたが、本質的に不活性
であることがわかった。 これは、生物学的活性のためにはタキソール側鎖の2′
位の遊離ヒドロキシル基が必要であることを示すものと
とられている。さらに、2′−アセチルタキソール及び
2′,7−ジアセチルタキソールの2′位のアシル置換
基は in vivo条件下で容易に加水分解され、両
方とも細胞培養バイオアッセイで活性を示した。2位の
アシル置換基の不安定性は2′−アセチルタキソールが
タキソールのプロドラッグ形として作用し得ることを示
唆している。(一般に、プロドラッグとは生体内変化後
に薬理学的活性を示す化合物である。)Magri 及
びKingstonは水溶性の増加した2種のタキソー
ル、すなわち2′−(β−アラニル)タキソール
【0008】
【化9】
【0009】及び2′−スクシニルタキソール
【001
0】
0】
【化10】
【0011】を製造したと報告している。2′−(β−
アラニル)タキソールは in vivo及びin v
itroで活性であることがわかったが、不安定であっ
た。タキソールの無水コハク酸による処理によって製造
される2′−スクシニルタキソールはタキソールに比べ
てずっと低いP−388 in vivo活性を示した
。かくして、不安定性でない、あるいは in viv
o又はin vitroで不活性でないタキソールの他
の誘導体に研究努力が集められた。
アラニル)タキソールは in vivo及びin v
itroで活性であることがわかったが、不安定であっ
た。タキソールの無水コハク酸による処理によって製造
される2′−スクシニルタキソールはタキソールに比べ
てずっと低いP−388 in vivo活性を示した
。かくして、不安定性でない、あるいは in viv
o又はin vitroで不活性でないタキソールの他
の誘導体に研究努力が集められた。
【0012】Deutsch らは、参照文として本明
細書に含まれるものとする“Synthesis Of
Congeners And Prodrugs.
3.1 Water−Soluble Prodrug
s Of Taxol With Potent An
titumor Activity,” J. Med
. Chem. 1989、32、788−792 中
で、2′−スクシニルタキソール及び2′−グルタリル
タキソールの塩は遊離酸と比較するとき改良された抗腫
瘍活性を有すると報告している。これらの研究者達は異
なる対イオンでつくられた塩はしばしば実質的に異なる
性質を有すると信じていたので、種々の2′−置換タキ
ソール塩を合成し、試験した。さらに、2′−グルタリ
ルタキソール塩系列はその2′−スクシニルタキソール
同族体より活性が高いことがわかった。特に、N,N′
−カルボニルジイミダゾール(CDI)を用いる2′−
グルタリルタキソールと3−(ジメチルアミノ)−1−
プロピルアミンとのカップリングによって得られるタキ
ソール塩は良好な溶解性及び生物活性を示した。
細書に含まれるものとする“Synthesis Of
Congeners And Prodrugs.
3.1 Water−Soluble Prodrug
s Of Taxol With Potent An
titumor Activity,” J. Med
. Chem. 1989、32、788−792 中
で、2′−スクシニルタキソール及び2′−グルタリル
タキソールの塩は遊離酸と比較するとき改良された抗腫
瘍活性を有すると報告している。これらの研究者達は異
なる対イオンでつくられた塩はしばしば実質的に異なる
性質を有すると信じていたので、種々の2′−置換タキ
ソール塩を合成し、試験した。さらに、2′−グルタリ
ルタキソール塩系列はその2′−スクシニルタキソール
同族体より活性が高いことがわかった。特に、N,N′
−カルボニルジイミダゾール(CDI)を用いる2′−
グルタリルタキソールと3−(ジメチルアミノ)−1−
プロピルアミンとのカップリングによって得られるタキ
ソール塩は良好な溶解性及び生物活性を示した。
【0013】タキソールの溶解性及び生物活性の増加に
加えて、生成したタキソール誘導体はその貯蔵寿命を長
くする増加した安定性を有することが望ましい。タキソ
ールエステルの塩は極めて塩基加水分解されやすいと考
えられており、カルボン酸塩又はアミン塩のような水溶
性化(water−solubilizing gro
ups)は塩基性になる傾向がある。かくして、タキソ
ールと同等の若しくは改良された活性をも有する中性の
水溶性タキソール誘導体を合成することが望ましい。有
機スルホン酸塩は中性又はほんの僅かに塩基性である傾
向があるので、タキソールエステルのスルホン酸塩は改
良された安定性を有するはずである。さらに、タキソー
ルエステルのカルボン酸塩及びアミン塩の合成には困難
が伴うので、より安価な水溶性タキソール誘導体及びそ
の製造法を見いだすことが望ましい。
加えて、生成したタキソール誘導体はその貯蔵寿命を長
くする増加した安定性を有することが望ましい。タキソ
ールエステルの塩は極めて塩基加水分解されやすいと考
えられており、カルボン酸塩又はアミン塩のような水溶
性化(water−solubilizing gro
ups)は塩基性になる傾向がある。かくして、タキソ
ールと同等の若しくは改良された活性をも有する中性の
水溶性タキソール誘導体を合成することが望ましい。有
機スルホン酸塩は中性又はほんの僅かに塩基性である傾
向があるので、タキソールエステルのスルホン酸塩は改
良された安定性を有するはずである。さらに、タキソー
ルエステルのカルボン酸塩及びアミン塩の合成には困難
が伴うので、より安価な水溶性タキソール誘導体及びそ
の製造法を見いだすことが望ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は水溶性タキソ
ール誘導体及びタキソールの水溶性スルホン酸塩の製造
に関する。1つの好ましい実施態様に於て、タキソール
をアクリル酸と反応させて2′−アクリロイルタキソー
ルを生成し、次にこの2′−アクリロイルタキソールを
亜硫酸水素ナトリウムと Michael反応を行わせ
てタキソールの2′−スルホエチルエステル塩を生成す
ることによって2′−〔(3−スルホ−1−オキソプロ
ピル)−オキシ〕タキソールナトリウム塩を製造する。 もう1つの好ましい実施態様に於て、2′−スクシニル
タキソール及び2′−グルタリルタキソールのような2
′−O−アシル酸タキソールをタウリンのテトラブチル
アンモニウム塩との新規反応を行わせて2′−O−アシ
ル酸タキソールのスルホアルキルアミン塩を製造する。 もう1つの好ましい実施態様はアミノスルホン酸塩と無
水コハク酸又は無水グルタル酸との反応、及びその生成
物とタキソールとの反応によるスルホアルキルアミン2
′−O−アシル酸タキソール誘導体の製造を含む。もう
1つの実施態様では、2′−O−アシル酸タキソールの
エチレングリコール誘導体を製造する。これらの化合物
は高い水溶性を示し、抗白血病、抗腫瘍及び(又は)抗
癌活性を示す。
ール誘導体及びタキソールの水溶性スルホン酸塩の製造
に関する。1つの好ましい実施態様に於て、タキソール
をアクリル酸と反応させて2′−アクリロイルタキソー
ルを生成し、次にこの2′−アクリロイルタキソールを
亜硫酸水素ナトリウムと Michael反応を行わせ
てタキソールの2′−スルホエチルエステル塩を生成す
ることによって2′−〔(3−スルホ−1−オキソプロ
ピル)−オキシ〕タキソールナトリウム塩を製造する。 もう1つの好ましい実施態様に於て、2′−スクシニル
タキソール及び2′−グルタリルタキソールのような2
′−O−アシル酸タキソールをタウリンのテトラブチル
アンモニウム塩との新規反応を行わせて2′−O−アシ
ル酸タキソールのスルホアルキルアミン塩を製造する。 もう1つの好ましい実施態様はアミノスルホン酸塩と無
水コハク酸又は無水グルタル酸との反応、及びその生成
物とタキソールとの反応によるスルホアルキルアミン2
′−O−アシル酸タキソール誘導体の製造を含む。もう
1つの実施態様では、2′−O−アシル酸タキソールの
エチレングリコール誘導体を製造する。これらの化合物
は高い水溶性を示し、抗白血病、抗腫瘍及び(又は)抗
癌活性を示す。
【0015】かくして、本発明の1つの目的は高い生物
活性と安定性とを有するタキソールの水溶性誘導体を製
造することである。本発明のもう1つの目的は2′−ア
クリロイルタキソール及びそのスルホン酸塩誘導体の簡
単かつ安価な製造法を提供することである。本発明のさ
らにもう1つの目的は2′−O−アシル酸タキソール及
びそのスルホアルキルアミン塩を製造することである。
活性と安定性とを有するタキソールの水溶性誘導体を製
造することである。本発明のもう1つの目的は2′−ア
クリロイルタキソール及びそのスルホン酸塩誘導体の簡
単かつ安価な製造法を提供することである。本発明のさ
らにもう1つの目的は2′−O−アシル酸タキソール及
びそのスルホアルキルアミン塩を製造することである。
【0016】本発明のさらにもう1つの目的は簡単かつ
安価な方法によって2′−O−アシル酸タキソールのス
ルホアルキルアミン誘導体を製造することである。本発
明のさらにもう1つの目的は2′−O−アシル酸タキソ
ールのヒドロキシアルコシキ誘導体を製造することであ
る。
安価な方法によって2′−O−アシル酸タキソールのス
ルホアルキルアミン誘導体を製造することである。本発
明のさらにもう1つの目的は2′−O−アシル酸タキソ
ールのヒドロキシアルコシキ誘導体を製造することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】タキソールは Nati
onal Cancer Instituteから得た
。 1H−NMR及び13C−NMRスペクトルは B
ruker 270SY 270MHz分光計で得られ
、2D−NMRは Bruker WP200 20
0MHz 分光計を用いて得られた。化学シフトはすべ
て 1H−NMRではTMSから低磁場へのppm で
記録され、13C−NMR化学シフトは77.0ppm
のクロロホルムのシフト又は0ppm のTMSシフ
トを基準にしている。試料は、一般に CDCl3又は
CD3OD中で包囲温度に於て記録される。質量スペ
クトルは、Finnegan−MAT 112ガスクロ
マトグラフィー質量分光計及びデータシステム、FAB
源、及びEI/CI源、を備えたVG7070HF質量
分光計を用いて得られた。NMR及び質量スペクトルデ
ータは、付加的な構造確認情報を与えるIR及びUVの
ような他の方法と共に、タキソール及びその誘導体の研
究に最も有用である。
onal Cancer Instituteから得た
。 1H−NMR及び13C−NMRスペクトルは B
ruker 270SY 270MHz分光計で得られ
、2D−NMRは Bruker WP200 20
0MHz 分光計を用いて得られた。化学シフトはすべ
て 1H−NMRではTMSから低磁場へのppm で
記録され、13C−NMR化学シフトは77.0ppm
のクロロホルムのシフト又は0ppm のTMSシフ
トを基準にしている。試料は、一般に CDCl3又は
CD3OD中で包囲温度に於て記録される。質量スペ
クトルは、Finnegan−MAT 112ガスクロ
マトグラフィー質量分光計及びデータシステム、FAB
源、及びEI/CI源、を備えたVG7070HF質量
分光計を用いて得られた。NMR及び質量スペクトルデ
ータは、付加的な構造確認情報を与えるIR及びUVの
ような他の方法と共に、タキソール及びその誘導体の研
究に最も有用である。
【0018】使用した他の分析装置には、Perkin
−Elmer 710B 赤外及び Perkin−E
lmer 330 UV−可視分光光度計、及びPer
kin−Elmer偏光計が含まれる。HPLCは W
aters M6000 ポンプ、Rheodyne注
入弁、Waters Radial−Pak RLM−
100 RP−8カラム及びWaters440UV
検出器からなる装置で行った。 2′−アクリロイルタキソール タキソールをアクリル酸とカップリングさせた後、亜硫
酸水素塩イオンの Michael付加を行って2′〔
(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキソー
ルナトリウム塩を製造した。クロロ蟻酸イソブチルをカ
ップリング剤として用いてタキソールをアクリル酸と反
応させた。この結果、フラッシュクロマトグラフィー(
シリカゲル、1/1ジクロロメタン/酢酸エチル)によ
る精製後94%の収率で2′−アクリロイルタキソール
を得た。TLCを用いて、アクリル酸のタキソールへの
カップリングが60℃に於て15時間で90%完了する
ことがわかった。延長された反応時間後、二置換C−2
′、C−7生成物は生成しなかった。2′−アクリロイ
ルタキソールのプロトンNMRスペクトルは、C−2′
プロトンのシグナルが未置換タキソールのC−2′プロ
トンの4.73ppm シフトから5.46ppm (
d,j=3)へ低磁場シフトした。この低磁場シフトは
C−2′ヒドロキシル基のアシル化と一致している。4
.43ppm のC−7プロトンのシグナルは、4.3
8ppm に於ける未置換タキソールC−7プロトンと
比べるとき、本質的に不変であるので、C−7位では反
応が起こらなかったと結論された。質量分光分析はm/
z930(MNa+ ) 及び908(MH+) にピ
ークを有する907の分子量を示した。
−Elmer 710B 赤外及び Perkin−E
lmer 330 UV−可視分光光度計、及びPer
kin−Elmer偏光計が含まれる。HPLCは W
aters M6000 ポンプ、Rheodyne注
入弁、Waters Radial−Pak RLM−
100 RP−8カラム及びWaters440UV
検出器からなる装置で行った。 2′−アクリロイルタキソール タキソールをアクリル酸とカップリングさせた後、亜硫
酸水素塩イオンの Michael付加を行って2′〔
(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキソー
ルナトリウム塩を製造した。クロロ蟻酸イソブチルをカ
ップリング剤として用いてタキソールをアクリル酸と反
応させた。この結果、フラッシュクロマトグラフィー(
シリカゲル、1/1ジクロロメタン/酢酸エチル)によ
る精製後94%の収率で2′−アクリロイルタキソール
を得た。TLCを用いて、アクリル酸のタキソールへの
カップリングが60℃に於て15時間で90%完了する
ことがわかった。延長された反応時間後、二置換C−2
′、C−7生成物は生成しなかった。2′−アクリロイ
ルタキソールのプロトンNMRスペクトルは、C−2′
プロトンのシグナルが未置換タキソールのC−2′プロ
トンの4.73ppm シフトから5.46ppm (
d,j=3)へ低磁場シフトした。この低磁場シフトは
C−2′ヒドロキシル基のアシル化と一致している。4
.43ppm のC−7プロトンのシグナルは、4.3
8ppm に於ける未置換タキソールC−7プロトンと
比べるとき、本質的に不変であるので、C−7位では反
応が起こらなかったと結論された。質量分光分析はm/
z930(MNa+ ) 及び908(MH+) にピ
ークを有する907の分子量を示した。
【0019】この2′−アクリロイルタキソールを、次
に亜硫酸水素ナトリウムと Michael付加反応で
反応させた。亜硫酸水素ナトリウムを用いたのは、亜硫
酸水素ナトリウムが良好な求核物質でありかつ反応のた
めの適当なpH条件を与えるからである。 Micha
el付加反応生成物のプロトンNMRスペクトルは2′
−アクリロイルタキソールのNMRスペクトルと対照的
であった。ビニルプロトンの存在による2′−アクリロ
イルタキソールのNMR中のシグナルは Michae
l付加生成物のスペクトル中には存在しなかった。しか
し、3.14ppm 及び2.93ppm に於ける2
つの三重線は Michael付加生成物中に2つの新
しいメチレン基が存在することを示した。 Micha
el付加生成物の質量分光分析はm/z1034((M
Na+ ) 及び1012(MH+ ) に存在するピ
ークを有する1011の分子量を示した。
に亜硫酸水素ナトリウムと Michael付加反応で
反応させた。亜硫酸水素ナトリウムを用いたのは、亜硫
酸水素ナトリウムが良好な求核物質でありかつ反応のた
めの適当なpH条件を与えるからである。 Micha
el付加反応生成物のプロトンNMRスペクトルは2′
−アクリロイルタキソールのNMRスペクトルと対照的
であった。ビニルプロトンの存在による2′−アクリロ
イルタキソールのNMR中のシグナルは Michae
l付加生成物のスペクトル中には存在しなかった。しか
し、3.14ppm 及び2.93ppm に於ける2
つの三重線は Michael付加生成物中に2つの新
しいメチレン基が存在することを示した。 Micha
el付加生成物の質量分光分析はm/z1034((M
Na+ ) 及び1012(MH+ ) に存在するピ
ークを有する1011の分子量を示した。
【0020】ピリジン及びDCC(ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド)の存在下に於てタキソールを3−ヒドロ
キシ−3−オキソプロピルスルホン酸と結合させること
による1工程反応で2′−〔(3−スルホ−1−オキソ
プロピル)オキシ〕タキソールナトリウム塩の製造を試
みたが生成物は得られなかった。これは、多分、反応中
間体上のスルホニル基による分子間攻撃によるものであ
る。
ルボジイミド)の存在下に於てタキソールを3−ヒドロ
キシ−3−オキソプロピルスルホン酸と結合させること
による1工程反応で2′−〔(3−スルホ−1−オキソ
プロピル)オキシ〕タキソールナトリウム塩の製造を試
みたが生成物は得られなかった。これは、多分、反応中
間体上のスルホニル基による分子間攻撃によるものであ
る。
【0021】2′−O−アシル酸タキソール誘導体2′
−スクシニルタキソールをそれぞれタウリン(2−アミ
ノエチルスルホン酸)及び3−アミノプロピルスルホン
酸テトラブチルアンモニウム塩とカップリングさせるこ
とによって2′−{(〔4−((2−スルホエチル)ア
ミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソール
ナトリウム塩及び2′{〔4−((3−スルホプロピル
)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソ
ールナトリウム塩を製造した。アミノアルキルスルホン
酸を有機溶媒可溶性にするために他の第四アンモニウム
塩を使用することができることに注意されたい。 2′−スクシニルタキソールは、ピリジン又はDMP中
で無水コハク酸をタキソールと室温で2時間反応させて
製造された。タキソールのNMRスペクトルと比べて、
2′−スクシニルタキソールのNMRスペクトルは5.
51ppm へのC−2′プロトンシグナルの低磁場シ
フトを示し、スクシニルプロトンは多重線を約2.6p
pm 中心にさせた。
−スクシニルタキソールをそれぞれタウリン(2−アミ
ノエチルスルホン酸)及び3−アミノプロピルスルホン
酸テトラブチルアンモニウム塩とカップリングさせるこ
とによって2′−{(〔4−((2−スルホエチル)ア
ミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソール
ナトリウム塩及び2′{〔4−((3−スルホプロピル
)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソ
ールナトリウム塩を製造した。アミノアルキルスルホン
酸を有機溶媒可溶性にするために他の第四アンモニウム
塩を使用することができることに注意されたい。 2′−スクシニルタキソールは、ピリジン又はDMP中
で無水コハク酸をタキソールと室温で2時間反応させて
製造された。タキソールのNMRスペクトルと比べて、
2′−スクシニルタキソールのNMRスペクトルは5.
51ppm へのC−2′プロトンシグナルの低磁場シ
フトを示し、スクシニルプロトンは多重線を約2.6p
pm 中心にさせた。
【0022】このスクシニルタキソールを、次に、クロ
ロ蟻酸イソブチルをカップリング剤として用いてタウリ
ンテトラブチルアンモニウム塩と反応させた。7/1ジ
クロロメタン/メタノールを用いるシリカゲル上でのフ
ラッシュクロマトグラフィーによる単離後、2′−{〔
4−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキ
ソブチル〕オキシ}タキソールテトラブチルアンモニウ
ム塩が収率100%で得られた。この反応は、TLCで
監視するとき、2時間で80%しか完了しなかった。収
率100%を得るためには、長時間の反応時間が必要で
あった。2′−スクシニルタキソールのスルホアルキル
アミン誘導体のNMRスペクトルは2個のメチレン基の
ための3.6ppm 及び2.94ppm に於ける新
しいピークを示した。2′−{〔4−((2−スルホエ
チル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タ
キソールのナトリウム塩は2′−{〔4−((2−スル
ホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ
}タキソールテトラブチルアンモニウム塩を Dowe
x50イオン交換カラム(Na+ 形)中を通して流す
ことによって得られた。このナトリウム塩のNMRスペ
クトルはテトラブチル基のシグナルがないことを示した
。このナトリウム塩の質量分光分析はm/z1105(
MNa+ ) 及び1083(MH+ ) のピークの
存在による1082の分子量を示した。
ロ蟻酸イソブチルをカップリング剤として用いてタウリ
ンテトラブチルアンモニウム塩と反応させた。7/1ジ
クロロメタン/メタノールを用いるシリカゲル上でのフ
ラッシュクロマトグラフィーによる単離後、2′−{〔
4−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキ
ソブチル〕オキシ}タキソールテトラブチルアンモニウ
ム塩が収率100%で得られた。この反応は、TLCで
監視するとき、2時間で80%しか完了しなかった。収
率100%を得るためには、長時間の反応時間が必要で
あった。2′−スクシニルタキソールのスルホアルキル
アミン誘導体のNMRスペクトルは2個のメチレン基の
ための3.6ppm 及び2.94ppm に於ける新
しいピークを示した。2′−{〔4−((2−スルホエ
チル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タ
キソールのナトリウム塩は2′−{〔4−((2−スル
ホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ
}タキソールテトラブチルアンモニウム塩を Dowe
x50イオン交換カラム(Na+ 形)中を通して流す
ことによって得られた。このナトリウム塩のNMRスペ
クトルはテトラブチル基のシグナルがないことを示した
。このナトリウム塩の質量分光分析はm/z1105(
MNa+ ) 及び1083(MH+ ) のピークの
存在による1082の分子量を示した。
【0023】2′−{〔4−((3−スルホプロピル)
アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソー
ルナトリウム塩はスルホエチルアミノタキソールナトリ
ウム塩のために用いたと同じ方法で製造された。しかし
、タウリンの代わりに3−アミノ−1−スルホプロピオ
ン酸テトラブチルアンモニウム塩を用いた。NMRスペ
クトルは3−スルホプロピルアミノ誘導体の合成を確認
し、3.28、1.98及び2.87ppm に新しい
ピークが存在し、プロピル部分を形成する3つの追加の
メチレン基を示している。スルホプロピルアミノ−スク
シニルタキソール誘導体のナトリウム塩形は、テトラブ
チルアンモニウム塩を Dowex50イオン交換カラ
ム(Na+ 形)中を通すことによって生成された。ス
ルホプロピルアミノスクシニルタキソール誘導体のナト
リウム塩の質量分光分析は、m/z1119(MNa+
)及び1097(MH+ ) のピークの存在による
1096の分子量を示した。
アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソー
ルナトリウム塩はスルホエチルアミノタキソールナトリ
ウム塩のために用いたと同じ方法で製造された。しかし
、タウリンの代わりに3−アミノ−1−スルホプロピオ
ン酸テトラブチルアンモニウム塩を用いた。NMRスペ
クトルは3−スルホプロピルアミノ誘導体の合成を確認
し、3.28、1.98及び2.87ppm に新しい
ピークが存在し、プロピル部分を形成する3つの追加の
メチレン基を示している。スルホプロピルアミノ−スク
シニルタキソール誘導体のナトリウム塩形は、テトラブ
チルアンモニウム塩を Dowex50イオン交換カラ
ム(Na+ 形)中を通すことによって生成された。ス
ルホプロピルアミノスクシニルタキソール誘導体のナト
リウム塩の質量分光分析は、m/z1119(MNa+
)及び1097(MH+ ) のピークの存在による
1096の分子量を示した。
【0024】アミノスルホン酸と無水物又はジ酸との間
にアミド結合を生成することができ、かつ生成物をタキ
ソールと反応させて水溶性2′−O−アシル酸タキソー
ル誘導体を生成することができることも意図している。 好ましくは、アミノスルホン酸は有機溶媒可溶性塩であ
る。2′−スクシニルタキソールから1工程反応で直接
2′−{〔4−((2−スルホエチル)アミノ)−1,
4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
を製造しようとする試みは成功しなかった。2′−スク
シニルタキソールをトリエタノールアミン、クロロ蟻酸
イソブチル、テトラヒドロフラン(THF)、タウリン
、DMF及び水と混合した。しかし、タウリンを溶解す
るために所要な水は混合無水物中間体を加水分解して出
発物質へ戻してしまった。非水条件で試みたとき、タウ
リンが有機溶媒に溶解しないので、やはり反応は成功し
なかった。
にアミド結合を生成することができ、かつ生成物をタキ
ソールと反応させて水溶性2′−O−アシル酸タキソー
ル誘導体を生成することができることも意図している。 好ましくは、アミノスルホン酸は有機溶媒可溶性塩であ
る。2′−スクシニルタキソールから1工程反応で直接
2′−{〔4−((2−スルホエチル)アミノ)−1,
4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
を製造しようとする試みは成功しなかった。2′−スク
シニルタキソールをトリエタノールアミン、クロロ蟻酸
イソブチル、テトラヒドロフラン(THF)、タウリン
、DMF及び水と混合した。しかし、タウリンを溶解す
るために所要な水は混合無水物中間体を加水分解して出
発物質へ戻してしまった。非水条件で試みたとき、タウ
リンが有機溶媒に溶解しないので、やはり反応は成功し
なかった。
【0025】2′−スクシニルタキソールをトリエチル
アミン、クロロ蟻酸イソブチル、THF、2−チオエチ
ルアミン及びジクロロメタンと組み合わせることによっ
て2′−{〔4−((2−エタンチオール)アミノ)−
1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールが低収率
で得られた。チオールをメタクロロ過安息香酸(MCP
BA)及びジクロロメタンで所望のスルホン酸へ酸化し
ようとした試みでは、所望のスルホアルキルアミンスク
シニルタキソール誘導体の認知できる量は得られなかっ
た。
アミン、クロロ蟻酸イソブチル、THF、2−チオエチ
ルアミン及びジクロロメタンと組み合わせることによっ
て2′−{〔4−((2−エタンチオール)アミノ)−
1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールが低収率
で得られた。チオールをメタクロロ過安息香酸(MCP
BA)及びジクロロメタンで所望のスルホン酸へ酸化し
ようとした試みでは、所望のスルホアルキルアミンスク
シニルタキソール誘導体の認知できる量は得られなかっ
た。
【0026】スクシニルタキソールのエチレングリコー
ル誘導体 スクシニルタキソールをエチレングリコールとカップリ
ングさせることによって2′−{〔4−((ヒドロキシ
エチル)オキシ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}
タキソールを製造した。ヒドロキシエチルオキシスクシ
ニルタキソール誘導体は、室温で20時間の反応時間後
、83%の収率で得られた。このヒドロキシエチルオキ
シスクシニルタキソール誘導体は、タキソールの2′位
の第二ヒドロキシル基を第一ヒドロキシル基へ変化させ
るために製造された。生成物中のヒドロキシル基はタキ
ソールのOHよりも反応性であり、このことが穏やかな
条件下で他のタキソール誘導体の製造を可能にすると仮
定される。エチレングリコール誘導体のNMRスペクト
ルは、このヒドロキシエチルオキシ誘導体の2つの新し
いメチレン基に帰属される3.7ppm 及び4.1p
pm の新規ピークの存在を示した。質量分光分析はm
/z1020(MNa+ ) 及び998(MH+ )
のピークの存在による997の分子量を示した。
ル誘導体 スクシニルタキソールをエチレングリコールとカップリ
ングさせることによって2′−{〔4−((ヒドロキシ
エチル)オキシ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}
タキソールを製造した。ヒドロキシエチルオキシスクシ
ニルタキソール誘導体は、室温で20時間の反応時間後
、83%の収率で得られた。このヒドロキシエチルオキ
シスクシニルタキソール誘導体は、タキソールの2′位
の第二ヒドロキシル基を第一ヒドロキシル基へ変化させ
るために製造された。生成物中のヒドロキシル基はタキ
ソールのOHよりも反応性であり、このことが穏やかな
条件下で他のタキソール誘導体の製造を可能にすると仮
定される。エチレングリコール誘導体のNMRスペクト
ルは、このヒドロキシエチルオキシ誘導体の2つの新し
いメチレン基に帰属される3.7ppm 及び4.1p
pm の新規ピークの存在を示した。質量分光分析はm
/z1020(MNa+ ) 及び998(MH+ )
のピークの存在による997の分子量を示した。
【0027】2′−γ−アミノブチリルタキソール蟻酸
塩 タキソールをN−カルボベンジルオキシ(CBZ)−γ
−アミノ酪酸とカップリングさせた後、アミンの脱保護
を行うことによって2′−γ−アミノブチリルタキソー
ル蟻酸塩を合成した。タキソールを、ジシクロヘキシル
カルボジイミド(DCC)をカップリング剤として用い
て、N−CBZ−γ−アミノ酪酸と反応させた。得られ
た2′−NCBZ−γ−アミノブチリルタキソールは、
シリカゲル及び3/2ヘキサン/酢酸エチルによる分取
TLCで精製した後、収率75%で得られた。DCCは
水の添加によってジシクロヘキシル尿素へ分解するので
、反応を推進するために用いられた過剰の反応剤に問題
はなく、ジシクロヘキシル尿素及びN−CBZ−γ−ア
ミノ酪酸のほとんどは濾過によって除去された。2′−
N−CBZ−γ−アミノブチリルタキソールの脱保護は
、5%Pd/Cを触媒として、かつ蟻酸を水素源として
用いて行われた。蟻酸はCBZ保護基の除去のための活
性形の水素を与え、この反応で2′−γ−アミノブチリ
ルタキソール誘導体は中性形よりもより水溶性である蟻
酸塩として得られる。NMRで2′−γ−アミノブチリ
ルタキソール蟻酸塩の合成が確認された。しかし、この
化合物はメタノール中で不安定であり、数時間後に分解
してタキソールに戻った。この不安定性のため、2′−
γ−アミノブチリルタキソール蟻酸塩をタキソールのプ
ロドラックとしてそれ以上考えることはできなかった。
塩 タキソールをN−カルボベンジルオキシ(CBZ)−γ
−アミノ酪酸とカップリングさせた後、アミンの脱保護
を行うことによって2′−γ−アミノブチリルタキソー
ル蟻酸塩を合成した。タキソールを、ジシクロヘキシル
カルボジイミド(DCC)をカップリング剤として用い
て、N−CBZ−γ−アミノ酪酸と反応させた。得られ
た2′−NCBZ−γ−アミノブチリルタキソールは、
シリカゲル及び3/2ヘキサン/酢酸エチルによる分取
TLCで精製した後、収率75%で得られた。DCCは
水の添加によってジシクロヘキシル尿素へ分解するので
、反応を推進するために用いられた過剰の反応剤に問題
はなく、ジシクロヘキシル尿素及びN−CBZ−γ−ア
ミノ酪酸のほとんどは濾過によって除去された。2′−
N−CBZ−γ−アミノブチリルタキソールの脱保護は
、5%Pd/Cを触媒として、かつ蟻酸を水素源として
用いて行われた。蟻酸はCBZ保護基の除去のための活
性形の水素を与え、この反応で2′−γ−アミノブチリ
ルタキソール誘導体は中性形よりもより水溶性である蟻
酸塩として得られる。NMRで2′−γ−アミノブチリ
ルタキソール蟻酸塩の合成が確認された。しかし、この
化合物はメタノール中で不安定であり、数時間後に分解
してタキソールに戻った。この不安定性のため、2′−
γ−アミノブチリルタキソール蟻酸塩をタキソールのプ
ロドラックとしてそれ以上考えることはできなかった。
【0028】水溶解度
すべての化合物の水溶解度を1−オクタノールと水との
間の分配係数で測定した。水溶解度の測定には、蒸留水
で飽和したオクタノール及びオクタノールで飽和した蒸
留水を用いた。分配実験の結果、2′−〔(3−スルホ
−1−オキソプロピル)オキシ〕タキソールナトリウム
塩はタキソールより210倍水溶性であり、2′−{〔
4−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキ
ソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩はタキソー
ルより191倍水溶性であり、かつ2′−{〔4−((
3−スルホプロピル)アミノ)−1,4−ジオキソブチ
ル〕オキシ}タキソールナトリウム塩はタキソールより
118倍水溶性であった。
間の分配係数で測定した。水溶解度の測定には、蒸留水
で飽和したオクタノール及びオクタノールで飽和した蒸
留水を用いた。分配実験の結果、2′−〔(3−スルホ
−1−オキソプロピル)オキシ〕タキソールナトリウム
塩はタキソールより210倍水溶性であり、2′−{〔
4−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキ
ソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩はタキソー
ルより191倍水溶性であり、かつ2′−{〔4−((
3−スルホプロピル)アミノ)−1,4−ジオキソブチ
ル〕オキシ}タキソールナトリウム塩はタキソールより
118倍水溶性であった。
【0029】
【実施例】以下、限定的でない実施例によって本発明の
水溶性タキソール誘導体を製造するための特別な合成法
を示す。実施例中に用いられるすべての技術的及び科学
的用語は当業者が通常理解していると同じ意味を有する
。実施例中に記載する方法及び物質と同様又は等価の方
法及び物質は本発明の実施及び試験に用いることが可能
である。
水溶性タキソール誘導体を製造するための特別な合成法
を示す。実施例中に用いられるすべての技術的及び科学
的用語は当業者が通常理解していると同じ意味を有する
。実施例中に記載する方法及び物質と同様又は等価の方
法及び物質は本発明の実施及び試験に用いることが可能
である。
【0030】〔実施例1〕アルゴンガス雰囲気下で、2
5ml丸底フラスコ中で、5mlの乾燥THF中にトリ
エチルアミン50μl及びアクリル酸30μlを溶解し
た。 溶液を氷浴中で0℃に冷却後、50μlのクロロ蟻酸イ
ソブチルを添加し、15分かけて室温へ加温した。この
反応混合物へ100mgのタキソールを添加し、溶液を
60℃で15時間撹拌し、ジクロロメタン/酢酸エチル
(2/1)を用いるTLCで監視した。反応中にトリエ
チルアミン塩酸塩が沈澱し、これを濾過によって除去し
た。溶媒を減圧下で除去し、生成物をシリカゲル及び1
/1ジクロロメタン/酢酸エチルを用いるフラッシュク
ロマトグラフィーで精製した。この結果、100mg(
94%)の2′−アクリロイルタキソール:
5ml丸底フラスコ中で、5mlの乾燥THF中にトリ
エチルアミン50μl及びアクリル酸30μlを溶解し
た。 溶液を氷浴中で0℃に冷却後、50μlのクロロ蟻酸イ
ソブチルを添加し、15分かけて室温へ加温した。この
反応混合物へ100mgのタキソールを添加し、溶液を
60℃で15時間撹拌し、ジクロロメタン/酢酸エチル
(2/1)を用いるTLCで監視した。反応中にトリエ
チルアミン塩酸塩が沈澱し、これを濾過によって除去し
た。溶媒を減圧下で除去し、生成物をシリカゲル及び1
/1ジクロロメタン/酢酸エチルを用いるフラッシュク
ロマトグラフィーで精製した。この結果、100mg(
94%)の2′−アクリロイルタキソール:
【0031
】
】
【化11】
【0032】が得られた。このアクリロイルタキソール
のアクリロイル部分は求核攻撃を受けやすい親電子性β
アルケン炭素原子のために良好な Michael受容
体である。かくして、2′−アクリロイルタキソールと
適当な求核物質との反応は2′位に於ける Micha
el付加をもたらす。85mg量の2′−アクリロイル
タキソールを約3mlの蒸留イソプロパノールに溶解し
、かつ84mgのメタ亜硫酸水素ナトリウムを約1ml
の蒸留水に溶解した。両溶液を一緒に混合し、反応混合
物を60℃で約15時間撹拌した。10/1ジクロロメ
タン/メタノールによるTLCを用いて反応を監視した
。次に、溶媒を減圧下で除去し、水をアセトニトリルと
の共沸によって除去した。2/1ジクロロメタン/イソ
プロパノールによるフラッシュクロマトグラフィーを用
いて生成物を精製した。83.5mg(83.5%)の
収量の2′−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オ
キシ〕タキソールナトリウム塩:
のアクリロイル部分は求核攻撃を受けやすい親電子性β
アルケン炭素原子のために良好な Michael受容
体である。かくして、2′−アクリロイルタキソールと
適当な求核物質との反応は2′位に於ける Micha
el付加をもたらす。85mg量の2′−アクリロイル
タキソールを約3mlの蒸留イソプロパノールに溶解し
、かつ84mgのメタ亜硫酸水素ナトリウムを約1ml
の蒸留水に溶解した。両溶液を一緒に混合し、反応混合
物を60℃で約15時間撹拌した。10/1ジクロロメ
タン/メタノールによるTLCを用いて反応を監視した
。次に、溶媒を減圧下で除去し、水をアセトニトリルと
の共沸によって除去した。2/1ジクロロメタン/イソ
プロパノールによるフラッシュクロマトグラフィーを用
いて生成物を精製した。83.5mg(83.5%)の
収量の2′−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オ
キシ〕タキソールナトリウム塩:
【0033】
【化12】
【0034】が得られた。生成物の試料についてNMR
、MS、UV及びIR(KBr)の分析を行い、かつ融
点を測定し、下記表1及び表2に示すキャラクタリゼー
ションデータ及びNMRデータが得られた。
表 1──────────────────
─────────────────
2′−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕
タキソール ナトリウム塩のキャラクタ
リゼーションデータ────────────────
─────────────────── m.p.
175−176℃〔α
〕20D −30゜(0.00
12, MeOH) IR (KBr):
3500, 2950, 1760, 17
30, 1660, 1380, 1250, 119
0,
1100, 800 cm −1 UV λMeO
H max: 279 nm(ε579)、
270 nm(ε869)、 228 nm(ε15
072) MS (FAB):
1034 (MNa+ ) 、1012 (MH+ )
────────────────────────
───────────
、MS、UV及びIR(KBr)の分析を行い、かつ融
点を測定し、下記表1及び表2に示すキャラクタリゼー
ションデータ及びNMRデータが得られた。
表 1──────────────────
─────────────────
2′−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕
タキソール ナトリウム塩のキャラクタ
リゼーションデータ────────────────
─────────────────── m.p.
175−176℃〔α
〕20D −30゜(0.00
12, MeOH) IR (KBr):
3500, 2950, 1760, 17
30, 1660, 1380, 1250, 119
0,
1100, 800 cm −1 UV λMeO
H max: 279 nm(ε579)、
270 nm(ε869)、 228 nm(ε15
072) MS (FAB):
1034 (MNa+ ) 、1012 (MH+ )
────────────────────────
───────────
【0035】
表 2────────────────
─────────────────── 2′
−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキ
ソール ナトリウム塩のNMRデータ 位置 1H シフト(TMSから
のppm) 13C シフト(TMSからの
ppm) カップ
リング(ヘルツ)─────────────────
────────────────── C−1
* C
−2 6.2(d,7)
75 C−3
3.82(d,7)
45.8 C−4
80.5 C
−5 5.0(d,9)
84 C−6
2.48 m
35.2 C−
7 4.35 m
76 C−
8
57.
9 C−9
203.8 C−10 6.45
s
70.8 C−11
131 C−12
141 C−13
6.09(t,8)
75.4 C−14
2.48 m
35.8 C−15
43 C−1
6 1.15 s
25.9
C−17 1.17 s
19.
8 C−18 1.95 s
13.8 C−19 1.67
s
9.4 C−20 4
.21 s
70.8 C−1′
171 C−2′
5.45(d,3)
74 C−3′ 5.84
(d,7)
53.1 N−H 7.26(t
,9) CH3(OAc) 2.2
s
21 CH3(OAc)
2.4 s
21.9 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1 CO(O
Ac)
168.
4 CO(OAc)
169.9 CO(OBz)
166.2 CO(NBz)
168.2 C
−1″
170.2
C−2″ 2.93(t8)
29.2
C−3″ 3.14(t8)
68.2────
─────────────── * CHC
l3 シグナル下 ─────────────────────────
──────────
表 2────────────────
─────────────────── 2′
−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキ
ソール ナトリウム塩のNMRデータ 位置 1H シフト(TMSから
のppm) 13C シフト(TMSからの
ppm) カップ
リング(ヘルツ)─────────────────
────────────────── C−1
* C
−2 6.2(d,7)
75 C−3
3.82(d,7)
45.8 C−4
80.5 C
−5 5.0(d,9)
84 C−6
2.48 m
35.2 C−
7 4.35 m
76 C−
8
57.
9 C−9
203.8 C−10 6.45
s
70.8 C−11
131 C−12
141 C−13
6.09(t,8)
75.4 C−14
2.48 m
35.8 C−15
43 C−1
6 1.15 s
25.9
C−17 1.17 s
19.
8 C−18 1.95 s
13.8 C−19 1.67
s
9.4 C−20 4
.21 s
70.8 C−1′
171 C−2′
5.45(d,3)
74 C−3′ 5.84
(d,7)
53.1 N−H 7.26(t
,9) CH3(OAc) 2.2
s
21 CH3(OAc)
2.4 s
21.9 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1 CO(O
Ac)
168.
4 CO(OAc)
169.9 CO(OBz)
166.2 CO(NBz)
168.2 C
−1″
170.2
C−2″ 2.93(t8)
29.2
C−3″ 3.14(t8)
68.2────
─────────────── * CHC
l3 シグナル下 ─────────────────────────
──────────
【0036】使用したアクリル酸
の代わりに同じく良好な Michael受容体である
アクリル酸系列の他の成員を用いることができること及
び塩形成部分が別のアルカリ金属、あるいはテトラブチ
ルアンモニウム基のようなアンモニウム基であってもよ
いことに注意されたい。塩形成部分をHで置き換え得る
ことも想像される。2′−〔(3−スルホ−1−オキソ
プロピル)オキソ〕タキソールナトリウム塩の生物学的
試験は、この化合物が改良された水溶性を有すると共に
生物活性であることを示した。
の代わりに同じく良好な Michael受容体である
アクリル酸系列の他の成員を用いることができること及
び塩形成部分が別のアルカリ金属、あるいはテトラブチ
ルアンモニウム基のようなアンモニウム基であってもよ
いことに注意されたい。塩形成部分をHで置き換え得る
ことも想像される。2′−〔(3−スルホ−1−オキソ
プロピル)オキソ〕タキソールナトリウム塩の生物学的
試験は、この化合物が改良された水溶性を有すると共に
生物活性であることを示した。
【0037】〔実施例2〕マグネチックスタラーを備え
た25mlのフラスコ中で、206mg量のタキソール
を2.9mgの4−ジメチルアミノピリジン(DMAP
)及び49mgの無水コハク酸と混合した。2.0ml
量の乾燥ピリジンを添加し、溶液を室温で2.5時間撹
拌した。次に、数mlの水を添加して不透明懸濁液の形
で白色沈澱を生成した。次に、数mlのジクロロメタン
を添加して生成物を抽出した。1mlの濃塩酸を加えて
白色懸濁液を消失させた。硫酸ナトリウムを用いてジク
ロロメタン層を乾燥した後、濾過し、蒸発させた。7/
1 CH2Cl2 /MeOHによるTLCは残留ピリ
ジンが痕跡のみであることを示した。この残留ピリジン
を、ヘプタンの周期的な添加及びそれに続く蒸発によっ
て除去し、この結果、96.6%の収率を示す218m
gのスクシニルタキソールを得た。生成物のプロトンN
MRは文献中に示されている値と合った。構造も2D−
NMR HOMO COSY〔ホモヌクレア相関分
光分析(homonuclear correlati
on spectroscopy) 〕を用いて確認さ
れた。
た25mlのフラスコ中で、206mg量のタキソール
を2.9mgの4−ジメチルアミノピリジン(DMAP
)及び49mgの無水コハク酸と混合した。2.0ml
量の乾燥ピリジンを添加し、溶液を室温で2.5時間撹
拌した。次に、数mlの水を添加して不透明懸濁液の形
で白色沈澱を生成した。次に、数mlのジクロロメタン
を添加して生成物を抽出した。1mlの濃塩酸を加えて
白色懸濁液を消失させた。硫酸ナトリウムを用いてジク
ロロメタン層を乾燥した後、濾過し、蒸発させた。7/
1 CH2Cl2 /MeOHによるTLCは残留ピリ
ジンが痕跡のみであることを示した。この残留ピリジン
を、ヘプタンの周期的な添加及びそれに続く蒸発によっ
て除去し、この結果、96.6%の収率を示す218m
gのスクシニルタキソールを得た。生成物のプロトンN
MRは文献中に示されている値と合った。構造も2D−
NMR HOMO COSY〔ホモヌクレア相関分
光分析(homonuclear correlati
on spectroscopy) 〕を用いて確認さ
れた。
【0038】タウリン、H2NCH2CH2SO3H
、は高度に極性の化合物であり、クロロホルムのような
有機溶媒には本質的に不溶である。有機酸のタウリン誘
導体は、過去に於ては Schotten−Bauma
nn 条件(すなわち塩基性水溶液又はエタノール水溶
液中)で酸塩化物をタウリンで処理することによって製
造された。この方法は、タキソールが塩基で容易に加水
分解され、かくして反応条件下で分解するので、タキソ
ールには用いられない。この問題を克服するため、水酸
化テトラブチルアンモニウムへタウリンを添加した後、
未反応物質の除去及び蒸発を行うことを含む新規の方法
が開発された。この方法では、先行技術で用いられるナ
トリウム塩の代わりにタウリンのテトラブチルアンモニ
ウム塩が得られた。タウリンのテトラブチルアンモニウ
ムはジクロロメタンのような有機溶媒中に可溶である。 かくして、THF中の2′−スクシニルタキソールとト
リエチルアミンとをクロロ蟻酸イソブチルと反応させて
タキソールタウリン誘導体のテトラブチルアンモニウム
塩を生成することができる。この中間体は混合無水物で
あり、水の存在下で加水分解して出発化合物へ戻ること
に注意されたい。
、は高度に極性の化合物であり、クロロホルムのような
有機溶媒には本質的に不溶である。有機酸のタウリン誘
導体は、過去に於ては Schotten−Bauma
nn 条件(すなわち塩基性水溶液又はエタノール水溶
液中)で酸塩化物をタウリンで処理することによって製
造された。この方法は、タキソールが塩基で容易に加水
分解され、かくして反応条件下で分解するので、タキソ
ールには用いられない。この問題を克服するため、水酸
化テトラブチルアンモニウムへタウリンを添加した後、
未反応物質の除去及び蒸発を行うことを含む新規の方法
が開発された。この方法では、先行技術で用いられるナ
トリウム塩の代わりにタウリンのテトラブチルアンモニ
ウム塩が得られた。タウリンのテトラブチルアンモニウ
ムはジクロロメタンのような有機溶媒中に可溶である。 かくして、THF中の2′−スクシニルタキソールとト
リエチルアミンとをクロロ蟻酸イソブチルと反応させて
タキソールタウリン誘導体のテトラブチルアンモニウム
塩を生成することができる。この中間体は混合無水物で
あり、水の存在下で加水分解して出発化合物へ戻ること
に注意されたい。
【0039】フラスコ中で、最少量の蒸留水を用いて2
50mgのタウリンを溶解し、この溶液へ1mlの水酸
化テトラブチルアンモニウム水溶液を添加した。溶液を
室温で1時間撹拌した後、蒸発乾固した。この乾燥生成
物を乾燥THF(約15ml)に溶解し、濾過し、濾液
を乾燥するまで蒸発した。次に、乾燥生成物を2mlの
乾燥THFに再び溶解した。
50mgのタウリンを溶解し、この溶液へ1mlの水酸
化テトラブチルアンモニウム水溶液を添加した。溶液を
室温で1時間撹拌した後、蒸発乾固した。この乾燥生成
物を乾燥THF(約15ml)に溶解し、濾過し、濾液
を乾燥するまで蒸発した。次に、乾燥生成物を2mlの
乾燥THFに再び溶解した。
【0040】2′−{〔4−((2−スルホエチル)ア
ミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソール
テトラブチルアンモニウム塩の製造 約4mlの乾燥THF及び50μlのトリエチルアミン
に122gの2′−スクシニルタキソールを溶解するこ
とによって生成した2′−スクシニルタキソールの溶液
を約0℃に冷却した。この溶液を次に50μlのクロロ
蟻酸イソブチルと混合し、反応混合物を15分間にわた
って室温へ加温し、タウリンテトラブチルアンモニウム
塩のTHF溶液0.5ml(タウリンテトラブチルアン
モニウム塩91mgと等価)を添加した。タウリンテト
ラブチルアンモニウム塩の添加後、反応混合物を室温で
5時間撹拌し、反応を2/1 EtOAc /MeO
HによるTLCで監視した。次に、反応混合物を濾過し
、溶媒を蒸発させた。 シリカゲル(300×15mm床、7/1 CH2Cl
2 /MeOH)を用いるフラッシュクロマトグラフィ
ーで精製して168mg(100%)の2′−{〔4−
((2−スルホエチル)−アミノ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールテトラブチルアンモニウム
塩を得た。
ミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソール
テトラブチルアンモニウム塩の製造 約4mlの乾燥THF及び50μlのトリエチルアミン
に122gの2′−スクシニルタキソールを溶解するこ
とによって生成した2′−スクシニルタキソールの溶液
を約0℃に冷却した。この溶液を次に50μlのクロロ
蟻酸イソブチルと混合し、反応混合物を15分間にわた
って室温へ加温し、タウリンテトラブチルアンモニウム
塩のTHF溶液0.5ml(タウリンテトラブチルアン
モニウム塩91mgと等価)を添加した。タウリンテト
ラブチルアンモニウム塩の添加後、反応混合物を室温で
5時間撹拌し、反応を2/1 EtOAc /MeO
HによるTLCで監視した。次に、反応混合物を濾過し
、溶媒を蒸発させた。 シリカゲル(300×15mm床、7/1 CH2Cl
2 /MeOH)を用いるフラッシュクロマトグラフィ
ーで精製して168mg(100%)の2′−{〔4−
((2−スルホエチル)−アミノ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールテトラブチルアンモニウム
塩を得た。
【0041】このテトラブチルアンモニウム塩160m
gをNa+ 形の Dowex50イオン交換樹脂(脱
イオン水約3ml中樹脂約3ml)が入っているビーカ
ー中に入れることによってナトリウム塩に変化させた。 混合物を室温で1.5時間撹拌した後、この混合物を、
脱イオン水を溶媒として用いて、Na+ 形の樹脂2m
lが入っている小樹脂カラムを通した。
gをNa+ 形の Dowex50イオン交換樹脂(脱
イオン水約3ml中樹脂約3ml)が入っているビーカ
ー中に入れることによってナトリウム塩に変化させた。 混合物を室温で1.5時間撹拌した後、この混合物を、
脱イオン水を溶媒として用いて、Na+ 形の樹脂2m
lが入っている小樹脂カラムを通した。
【0042】溶液をアセトニトリルと共沸させることに
よって122mg(91.7%)の2′−{〔4−((
2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル
〕オキシ}タキソールナトリウム塩:
よって122mg(91.7%)の2′−{〔4−((
2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル
〕オキシ}タキソールナトリウム塩:
【0043】
【化13】
【0044】を得た。キャラクタリゼーションデータを
下記表3に、かつNMR化学シフトデータを下記表4に
示す。
表 3────────────────
───────────────────2′−{〔4
−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩のキャラクタ
リゼーションデータ────────────────
─────────────────── m.p.
174−175℃〔α
〕20D −29.8゜(0.
0055, MeOH) IR (KBr):
3450, 3000, 1760,
1730, 1660, 1560, 1400, 1
260,
1190, 1050 cm−1 UV λM
eOH max: 279 nm(ε649
)、 271 nm(ε8920) 、 228 nm
(ε12824) MS (FAB):
1105 (MNa+ ) 、1083 (M
H+ ) ────────────────────
───────────────
下記表3に、かつNMR化学シフトデータを下記表4に
示す。
表 3────────────────
───────────────────2′−{〔4
−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩のキャラクタ
リゼーションデータ────────────────
─────────────────── m.p.
174−175℃〔α
〕20D −29.8゜(0.
0055, MeOH) IR (KBr):
3450, 3000, 1760,
1730, 1660, 1560, 1400, 1
260,
1190, 1050 cm−1 UV λM
eOH max: 279 nm(ε649
)、 271 nm(ε8920) 、 228 nm
(ε12824) MS (FAB):
1105 (MNa+ ) 、1083 (M
H+ ) ────────────────────
───────────────
【0045】
表 4────────────────
───────────────────2′−{〔4
−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩のNMRデー
タ 位置 1H シフト(TMSか
らのppm) 13C シフト(TMSから
のppm) カップリ
ング(ヘルツ)──────────────────
───────────────── C−1
79 C−2
5.66(d,7)
76.6 C−3
3.8(d,7)
47.2 C−4
81.6 C
−5 5.02(d,9)
85.4 C−6
2.52 m
36 C−7
4.35 m
77.3 C
−8
58
.8 C−9
204.8 C−10 6.4
3 s
72.8 C−11
132.6 C−12
142.2 C−13
6.05(t,8)
75.9 C−14
2.14 m
36.2 C−
15
44
.1 C−16 1.18 s
26.8 C−17 1.18
s
21 C−18 1.9
4 s
14.9 C−19
1.67 s
10.2 C−20
4.23 s
72 C−1′
173.4 C−2′
5.46(d,7)
75.8 C−3′
5.8(dd,7,7)
55 N−H 7.27
(t,7) CH3(OAc) 2.
2 s
22.2 CH3(OAc)
2.4 s
23.3 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1
CO(OAc)
170.2 CO(OAc)
170.2 CO(OBz)
167.2 CO(N
Bz)
171.
2 C−1″
1
73.1 C−2″ 2.72m
30 C−3″ 2.52m
30 C−4″
173.1 C−1″′ 3.58m
47 C−2″′ 2.96m
5
1 N−H 3.58(t,7)
─────────────────────────
──────────
表 4────────────────
───────────────────2′−{〔4
−((2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩のNMRデー
タ 位置 1H シフト(TMSか
らのppm) 13C シフト(TMSから
のppm) カップリ
ング(ヘルツ)──────────────────
───────────────── C−1
79 C−2
5.66(d,7)
76.6 C−3
3.8(d,7)
47.2 C−4
81.6 C
−5 5.02(d,9)
85.4 C−6
2.52 m
36 C−7
4.35 m
77.3 C
−8
58
.8 C−9
204.8 C−10 6.4
3 s
72.8 C−11
132.6 C−12
142.2 C−13
6.05(t,8)
75.9 C−14
2.14 m
36.2 C−
15
44
.1 C−16 1.18 s
26.8 C−17 1.18
s
21 C−18 1.9
4 s
14.9 C−19
1.67 s
10.2 C−20
4.23 s
72 C−1′
173.4 C−2′
5.46(d,7)
75.8 C−3′
5.8(dd,7,7)
55 N−H 7.27
(t,7) CH3(OAc) 2.
2 s
22.2 CH3(OAc)
2.4 s
23.3 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1
CO(OAc)
170.2 CO(OAc)
170.2 CO(OBz)
167.2 CO(N
Bz)
171.
2 C−1″
1
73.1 C−2″ 2.72m
30 C−3″ 2.52m
30 C−4″
173.1 C−1″′ 3.58m
47 C−2″′ 2.96m
5
1 N−H 3.58(t,7)
─────────────────────────
──────────
【0046】タウリンのテトラブ
チルアンモニウム塩は2′−グルタリルタキソールのよ
うな他の2′−O−アシル酸タキソールと容易に反応す
ることができることに注意されたい。2′−グルタリル
タキソールは、無水コハク酸の代わりに無水グルタル酸
を用いることによって容易に製造することができる。シ
ュウ酸系列の他の成員及び他の無水物は特に記載した化
合物と多かれ少なかれ等価的にタキソールと反応するこ
とができると考えられる。幾つかの場合に、2′−グル
タリルタキソールは他の2′−O−アシル酸タキソール
の使用よりも好ましいことがあり得ることに注意された
い。さらに、塩形成部分はHあるいは他のアルカリ金属
又はアルカリ土類金属で置換され得ることも意図される
。
チルアンモニウム塩は2′−グルタリルタキソールのよ
うな他の2′−O−アシル酸タキソールと容易に反応す
ることができることに注意されたい。2′−グルタリル
タキソールは、無水コハク酸の代わりに無水グルタル酸
を用いることによって容易に製造することができる。シ
ュウ酸系列の他の成員及び他の無水物は特に記載した化
合物と多かれ少なかれ等価的にタキソールと反応するこ
とができると考えられる。幾つかの場合に、2′−グル
タリルタキソールは他の2′−O−アシル酸タキソール
の使用よりも好ましいことがあり得ることに注意された
い。さらに、塩形成部分はHあるいは他のアルカリ金属
又はアルカリ土類金属で置換され得ることも意図される
。
【0047】〔実施例3〕蒸留水中に280mgの3−
アミノ−1−スルホプロピオン酸を含む溶液をつくり、
1mlの水酸化テトラブチルアンモニウムを添加した。 この溶液を60℃で1時間撹拌した後、蒸発乾固した。 生成物を約15mlのTHFに溶解し、濾過によって過
剰の3−アミノ−1−スルホプロピオン酸を除去した。 濾液を蒸発させ、次の反応のために2mlの乾燥THF
に再溶解した。乾燥THF4ml中の130mgの2′
−スクシニルタキソール及び50μlのトリエチルアミ
ンの溶液をつくり、この溶液を0℃に冷却した。クロロ
蟻酸イソブチルの50μl部分を反応混合物へ添加し、
溶液を約15分間で室温へ暖めた。この後で、3−アミ
ノ−1−スルホプロピオン酸テトラブチルアンモニウム
塩のTHF溶液0.6ml(3−アミノ−1−スルホプ
ロピオン酸テトラブチルアンモニウム塩108mgと等
価)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、反
応の進行を4/1酢酸エチル/メタノールによるTLC
で監視した。反応溶液を次に濾過しかつ蒸発させ、生成
物をシリカゲル(300mm×15mm床、10/1ジ
クロロメタン/メタノール溶離液使用)を用いるフラッ
シュクロマトグラフィーで精製した。均質なタキソール
のテトラブチルアンモニウム塩が128mg(71.2
%)の収量で得られた。
アミノ−1−スルホプロピオン酸を含む溶液をつくり、
1mlの水酸化テトラブチルアンモニウムを添加した。 この溶液を60℃で1時間撹拌した後、蒸発乾固した。 生成物を約15mlのTHFに溶解し、濾過によって過
剰の3−アミノ−1−スルホプロピオン酸を除去した。 濾液を蒸発させ、次の反応のために2mlの乾燥THF
に再溶解した。乾燥THF4ml中の130mgの2′
−スクシニルタキソール及び50μlのトリエチルアミ
ンの溶液をつくり、この溶液を0℃に冷却した。クロロ
蟻酸イソブチルの50μl部分を反応混合物へ添加し、
溶液を約15分間で室温へ暖めた。この後で、3−アミ
ノ−1−スルホプロピオン酸テトラブチルアンモニウム
塩のTHF溶液0.6ml(3−アミノ−1−スルホプ
ロピオン酸テトラブチルアンモニウム塩108mgと等
価)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、反
応の進行を4/1酢酸エチル/メタノールによるTLC
で監視した。反応溶液を次に濾過しかつ蒸発させ、生成
物をシリカゲル(300mm×15mm床、10/1ジ
クロロメタン/メタノール溶離液使用)を用いるフラッ
シュクロマトグラフィーで精製した。均質なタキソール
のテトラブチルアンモニウム塩が128mg(71.2
%)の収量で得られた。
【0048】この2′−{〔4−((3−スルホプロピ
ル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキ
ソールテトラブチルアンモニウム塩120mgをNa+
形の Dowex50イオン交換樹脂(脱イオン水約
3mlにつき樹脂約3ml)が入っているビーカー中に
入れることによって、テトラブチルアンモニウム塩をナ
トリウム塩に変化させた。混合物を室温で1.5時間撹
拌した後、脱イオン水を溶媒として用い、Na+ 形の
樹脂2mlが入っている樹脂カラム中を通した。溶液を
アセトニトリルと共沸させて84mg(79.3%)の
2′−{〔4−((3−スルホプロピル)アミノ)−1
,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム
塩:
ル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキ
ソールテトラブチルアンモニウム塩120mgをNa+
形の Dowex50イオン交換樹脂(脱イオン水約
3mlにつき樹脂約3ml)が入っているビーカー中に
入れることによって、テトラブチルアンモニウム塩をナ
トリウム塩に変化させた。混合物を室温で1.5時間撹
拌した後、脱イオン水を溶媒として用い、Na+ 形の
樹脂2mlが入っている樹脂カラム中を通した。溶液を
アセトニトリルと共沸させて84mg(79.3%)の
2′−{〔4−((3−スルホプロピル)アミノ)−1
,4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム
塩:
【0049】
【化14】
【0050】を得た。この化合物のキャラクタリゼーシ
ョンデータを表5に、かつNMR化学シフトデータを表
6に示す。
表 5──────────────────
─────────────────2′−{〔4−(
(3−スルホプロピル)アミノ)−1,4−ジオキソブ
チル〕オキシ}タキソールナトリウム塩のキャラクタリ
ゼーションデータ─────────────────
────────────────── m.p.
168−169℃〔α〕
20D −29゜(0.001
, MeOH) IR (KBr):
3480, 3000, 1760, 174
0, 1660, 1560, 1400, 1260
, 1
050 cm −1 UV λMeOH max
: 279 nm(ε974)、 271
nm(ε1240) 、 228 nm(ε12719
) MS (FAB): 111
9 (MNa+ ) 、1097 (MH+ ) ──
─────────────────────────
────────
ョンデータを表5に、かつNMR化学シフトデータを表
6に示す。
表 5──────────────────
─────────────────2′−{〔4−(
(3−スルホプロピル)アミノ)−1,4−ジオキソブ
チル〕オキシ}タキソールナトリウム塩のキャラクタリ
ゼーションデータ─────────────────
────────────────── m.p.
168−169℃〔α〕
20D −29゜(0.001
, MeOH) IR (KBr):
3480, 3000, 1760, 174
0, 1660, 1560, 1400, 1260
, 1
050 cm −1 UV λMeOH max
: 279 nm(ε974)、 271
nm(ε1240) 、 228 nm(ε12719
) MS (FAB): 111
9 (MNa+ ) 、1097 (MH+ ) ──
─────────────────────────
────────
【0051】
表 62′−{〔4−((3−スルホプロピル
)アミノ)−1,4−ジオキソブチル]オキシ}タキソ
ールナトリウム塩のNMRデータ 位置
1H シフト(TMSからのppm)
13C シフト(TMSからのppm)
カップリング(ヘルツ)────
─────────────────────────
────── C−1
* C−2
5.63(d,7)
74.8 C−3 3.
8(d,7)
46 C−4
80.8 C−5
4.99(d,9)
84.2 C−6 2.
5 m
34.7 C−7
4.34 m
75.9 C−8
57.5 C−9
204.2 C
−10 6.44 s
71.3
C−11
131.6 C−12
141.2 C−13
6.05(t,8)
75.2 C−14
2.14 m
35.7 C−15
42.8 C−16
1.16 s
25.6 C−
17 1.16 s
19.4
C−18 1.93 s
13
.6 C−19 1.67 s
8.9 C−20 4.2
1 s
70.8 C−1′
172 C−2′ 5
.44(d,7)
74.2 C−3′ 5.79
(dd,7,7) 53.
6 N−H 7.25(t,7)
CH3(OAc) 2.2 s
20.9 CH3(OAc) 2
.4 s
21.6 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1 CO(OA
c)
169
CO(OAc)
170.2 CO(OBz)
166.4 CO(NBz)
170.2 C−1″
171.9 C
−2″ 2.75(t,7)
29 C−3″
2.54(t,7)
29.8 C−4″
171.9 C−1″′
3.25m
37.9 C−2″′
1.98m
28.3 C−3″′
2.85(t,7)
**──────────────
───────── * CHCl3シグナル下
** MeOH シグナル下──────────
─────────────────────────
ナトリウムがHあるいは他のアルカリ又はアルカリ土類
金属及びアンモニウム基のような任意の他の塩形成部分
で置換され得ることは想像される。
表 62′−{〔4−((3−スルホプロピル
)アミノ)−1,4−ジオキソブチル]オキシ}タキソ
ールナトリウム塩のNMRデータ 位置
1H シフト(TMSからのppm)
13C シフト(TMSからのppm)
カップリング(ヘルツ)────
─────────────────────────
────── C−1
* C−2
5.63(d,7)
74.8 C−3 3.
8(d,7)
46 C−4
80.8 C−5
4.99(d,9)
84.2 C−6 2.
5 m
34.7 C−7
4.34 m
75.9 C−8
57.5 C−9
204.2 C
−10 6.44 s
71.3
C−11
131.6 C−12
141.2 C−13
6.05(t,8)
75.2 C−14
2.14 m
35.7 C−15
42.8 C−16
1.16 s
25.6 C−
17 1.16 s
19.4
C−18 1.93 s
13
.6 C−19 1.67 s
8.9 C−20 4.2
1 s
70.8 C−1′
172 C−2′ 5
.44(d,7)
74.2 C−3′ 5.79
(dd,7,7) 53.
6 N−H 7.25(t,7)
CH3(OAc) 2.2 s
20.9 CH3(OAc) 2
.4 s
21.6 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1 CO(OA
c)
169
CO(OAc)
170.2 CO(OBz)
166.4 CO(NBz)
170.2 C−1″
171.9 C
−2″ 2.75(t,7)
29 C−3″
2.54(t,7)
29.8 C−4″
171.9 C−1″′
3.25m
37.9 C−2″′
1.98m
28.3 C−3″′
2.85(t,7)
**──────────────
───────── * CHCl3シグナル下
** MeOH シグナル下──────────
─────────────────────────
ナトリウムがHあるいは他のアルカリ又はアルカリ土類
金属及びアンモニウム基のような任意の他の塩形成部分
で置換され得ることは想像される。
【0052】〔実施例4〕アルゴンガス雰囲気下で乾燥
THF2ml中に26mgの2′−スクシニルタキソー
ル及び20μlのトリエチルアミンを包む溶液を調製し
、溶液を1℃に冷却した。この溶液へクロロ蟻酸イソブ
チルの10μl部分を添加し、反応混合物を約15分で
室温へ加温した。加温工程後、5μlのエチレングリコ
ールを添加し、反応混合物を室温で15時間撹拌し、1
:1ジクロロメタン/酢酸エチルによるTLCで反応の
進行を監視した。沈澱を濾過しかつ溶媒を蒸発させるこ
とによって反応を停止させた。粗製生成物を分取TLC
(1:3ジクロロメタン/酢酸エチル)によって精製し
、25mg(83.3%)の収量の2′−{〔4−((
2−ヒドロキシエチル)オキシ)−1,4−ジオキソブ
チル〕オキシタキソール:
THF2ml中に26mgの2′−スクシニルタキソー
ル及び20μlのトリエチルアミンを包む溶液を調製し
、溶液を1℃に冷却した。この溶液へクロロ蟻酸イソブ
チルの10μl部分を添加し、反応混合物を約15分で
室温へ加温した。加温工程後、5μlのエチレングリコ
ールを添加し、反応混合物を室温で15時間撹拌し、1
:1ジクロロメタン/酢酸エチルによるTLCで反応の
進行を監視した。沈澱を濾過しかつ溶媒を蒸発させるこ
とによって反応を停止させた。粗製生成物を分取TLC
(1:3ジクロロメタン/酢酸エチル)によって精製し
、25mg(83.3%)の収量の2′−{〔4−((
2−ヒドロキシエチル)オキシ)−1,4−ジオキソブ
チル〕オキシタキソール:
【0053】
【化15】
【0054】を得る。表7にキャラクタリゼーションデ
ータを示しかつ下記表8にNMR化学シフトデータを示
す。
表 7──────────────────
─────────────────2′−{〔4−(
(2−ヒドロキシエチル)オキシ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールのキャラクタリゼーション
データ──────────────────────
───────────── m.p.
164−165℃〔α〕20D
−32.5゜(0.002, M
eOH) IR (KBr):
3500, 2950, 1760, 1740,
1660, 1390, 1260, 1160,
1080
, 1040 cm−1 UV λMeOH ma
x: 279 nm(ε609)、 272
nm(ε831)、 228 nm(ε14404)
MS (FAB): 1020
(MNa+ ) 、 998 (MH+ ) ───
─────────────────────────
───────
ータを示しかつ下記表8にNMR化学シフトデータを示
す。
表 7──────────────────
─────────────────2′−{〔4−(
(2−ヒドロキシエチル)オキシ)−1,4−ジオキソ
ブチル〕オキシ}タキソールのキャラクタリゼーション
データ──────────────────────
───────────── m.p.
164−165℃〔α〕20D
−32.5゜(0.002, M
eOH) IR (KBr):
3500, 2950, 1760, 1740,
1660, 1390, 1260, 1160,
1080
, 1040 cm−1 UV λMeOH ma
x: 279 nm(ε609)、 272
nm(ε831)、 228 nm(ε14404)
MS (FAB): 1020
(MNa+ ) 、 998 (MH+ ) ───
─────────────────────────
───────
【0055】
表 8────────────────
───────────────────2′−{〔4
−((2−ヒドロキシエチル)オキシ)−1,4−ジオ
キソブチル〕オキシ}タキソールのNMRデータ 位置 1H シフト(TMSから
のppm) 13C シフト(TMSからの
ppm) カップリン
グ(ヘルツ)───────────────────
──────────────── C−1
79.1 C−
2 5.7(d,7)
75.8 C−3
3.8(d,7)
45.8 C−4
81 C
−5 4.95(d,9)
84.3 C−6
2.56 m
35.6 C
−7 4.43 m
75.8
C−8
58.2 C−9
204 C−10 6.2
9 s
72.1 C−11
132 C−12
142.3 C−13
6.23(t,8)
75.8 C−14
2.42 m
35.6 C−15
43.2
C−16 1.23 s
2
6.8 C−17 1.15
s
20.5 C−18 1.9
4 s
14.3 C−19
1.70 s
9.8 C−20
4.19(d,8)
72.1 C−1′
172.2 C−2′
5.48(d,3)
74.3 C−3′
5.97(dd,3,9)
52.9 N−H 7.14
(d,9) CH3(OAc) 2.
25 s
22.1 CH3(OAc)
2.45 s
22.8 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1 CO
(OAc)
16
8 CO(OAc)
169.9 CO(OBz)
167 CO(NBz)
167.3 C−1
″
171 C−
2″ 2.65 m
29 C−3
″ 2.78 m
29 C−4″
171 C−1
″′ 3.7(t,7)
66.2 C−2″′
4.1 m
61─────────
─────────────────────────
─
表 8────────────────
───────────────────2′−{〔4
−((2−ヒドロキシエチル)オキシ)−1,4−ジオ
キソブチル〕オキシ}タキソールのNMRデータ 位置 1H シフト(TMSから
のppm) 13C シフト(TMSからの
ppm) カップリン
グ(ヘルツ)───────────────────
──────────────── C−1
79.1 C−
2 5.7(d,7)
75.8 C−3
3.8(d,7)
45.8 C−4
81 C
−5 4.95(d,9)
84.3 C−6
2.56 m
35.6 C
−7 4.43 m
75.8
C−8
58.2 C−9
204 C−10 6.2
9 s
72.1 C−11
132 C−12
142.3 C−13
6.23(t,8)
75.8 C−14
2.42 m
35.6 C−15
43.2
C−16 1.23 s
2
6.8 C−17 1.15
s
20.5 C−18 1.9
4 s
14.3 C−19
1.70 s
9.8 C−20
4.19(d,8)
72.1 C−1′
172.2 C−2′
5.48(d,3)
74.3 C−3′
5.97(dd,3,9)
52.9 N−H 7.14
(d,9) CH3(OAc) 2.
25 s
22.1 CH3(OAc)
2.45 s
22.8 Bz
7.4−8.1m
126.8−138.1 CO
(OAc)
16
8 CO(OAc)
169.9 CO(OBz)
167 CO(NBz)
167.3 C−1
″
171 C−
2″ 2.65 m
29 C−3
″ 2.78 m
29 C−4″
171 C−1
″′ 3.7(t,7)
66.2 C−2″′
4.1 m
61─────────
─────────────────────────
─
【0056】〔実施例5〕10mlのフラスコへ、タ
キソール20mg、ジシクロヘキシルカルボジイミド4
0mg、及びN−カルボベンジル−γ−アミノ酪酸20
mgを加えた。これらの反応成分を4mlの乾燥アセト
ニトリル(乾燥アセトニトリルは、アセトニトリルを活
性アルミナを通すことによって得られた)に溶解した。 反応混合物を室温で30時間撹拌した後、溶液を濾過し
て沈澱したジシクロヘキシル尿素を除去した。次に溶媒
を減圧下で除去し、45:55ヘキサン/酢酸エチルに
よる分取TLCによって粗製生成物を分離した。この結
果、19.1mg(75.9%)の純2′−N−CBZ
−γ−アミノブチリルタキソールを得た。
キソール20mg、ジシクロヘキシルカルボジイミド4
0mg、及びN−カルボベンジル−γ−アミノ酪酸20
mgを加えた。これらの反応成分を4mlの乾燥アセト
ニトリル(乾燥アセトニトリルは、アセトニトリルを活
性アルミナを通すことによって得られた)に溶解した。 反応混合物を室温で30時間撹拌した後、溶液を濾過し
て沈澱したジシクロヘキシル尿素を除去した。次に溶媒
を減圧下で除去し、45:55ヘキサン/酢酸エチルに
よる分取TLCによって粗製生成物を分離した。この結
果、19.1mg(75.9%)の純2′−N−CBZ
−γ−アミノブチリルタキソールを得た。
【0057】2′−N−CBZ−γ−アミノブチリルタ
キソール6mgを1.5mlのメタノールへ添加するこ
とによって2′−γ−アミノブチリルタキソール蟻酸塩
を合成した。CBZ−タキソール誘導体の溶解後、1m
lの蟻酸を加えて40%蟻酸/メタノール溶液をつくっ
た。この溶液へ5%Pd/C 5mgを添加し、かつ
室温で26時間撹拌することによって反応を行った。P
d/Cを濾別しかつ濾液を減圧下で乾燥することによっ
て反応を停止させた。この結果、2′−γ−アミノブチ
リルタキソール蟻酸塩:
キソール6mgを1.5mlのメタノールへ添加するこ
とによって2′−γ−アミノブチリルタキソール蟻酸塩
を合成した。CBZ−タキソール誘導体の溶解後、1m
lの蟻酸を加えて40%蟻酸/メタノール溶液をつくっ
た。この溶液へ5%Pd/C 5mgを添加し、かつ
室温で26時間撹拌することによって反応を行った。P
d/Cを濾別しかつ濾液を減圧下で乾燥することによっ
て反応を停止させた。この結果、2′−γ−アミノブチ
リルタキソール蟻酸塩:
【0058】
【化16】
【0059】を得た。数時間後、プロトンNMR及び2
:1:0.02ジクロロメタン/酢酸エチル/メタノー
ルによるTLCは、2′−γ−アミノブチリルタキソー
ル蟻酸塩が分解してタキソールへ戻ったことを示した。 〔実施例6〕タキソール、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、4−ジメチルアミノピリジン及びクロトン酸を反
応させ、2′−クロトニルタキソールを得た。そのNM
Rスペクトルを図2に示す。
:1:0.02ジクロロメタン/酢酸エチル/メタノー
ルによるTLCは、2′−γ−アミノブチリルタキソー
ル蟻酸塩が分解してタキソールへ戻ったことを示した。 〔実施例6〕タキソール、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、4−ジメチルアミノピリジン及びクロトン酸を反
応させ、2′−クロトニルタキソールを得た。そのNM
Rスペクトルを図2に示す。
【0060】〔実施例7〕タキソール、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド、4−ジメチルアミノピリジン及び桂
皮酸を反応させ、2′−シンナモイルタキソールを得た
。そのNMRスペクトルを図3に示す。 〔試験例1〕タキソール1.6mgを60mlの分液漏
斗中の1−オクタノールで飽和された蒸留水10ml中
に溶解し、次に蒸留水で飽和された1−オクタノール1
0mlを添加することによってタキソールの水溶解度を
測定した。漏斗を振盪し、有機相と無機相とが分離する
まで約30分間放置した。水層及び(又は)オクタノー
ル層について、オクタノール層は測定前に5倍希釈して
、228nmに於けるUV吸収測定を行った。
ルカルボジイミド、4−ジメチルアミノピリジン及び桂
皮酸を反応させ、2′−シンナモイルタキソールを得た
。そのNMRスペクトルを図3に示す。 〔試験例1〕タキソール1.6mgを60mlの分液漏
斗中の1−オクタノールで飽和された蒸留水10ml中
に溶解し、次に蒸留水で飽和された1−オクタノール1
0mlを添加することによってタキソールの水溶解度を
測定した。漏斗を振盪し、有機相と無機相とが分離する
まで約30分間放置した。水層及び(又は)オクタノー
ル層について、オクタノール層は測定前に5倍希釈して
、228nmに於けるUV吸収測定を行った。
【0061】上記と同じ方法に従い、0.8mgの2′
−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキ
ソールナトリウム塩、0.8mgの2′−{〔4−((
2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル
〕オキシ}タキソールナトリウム塩及び0.7mgの2
′−{〔4−((3−スルホプロピル)アミノ)−1,
4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
のタキソールに対する水溶解度を測定した。その結果を
下記表9に示す。
−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキ
ソールナトリウム塩、0.8mgの2′−{〔4−((
2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル
〕オキシ}タキソールナトリウム塩及び0.7mgの2
′−{〔4−((3−スルホプロピル)アミノ)−1,
4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
のタキソールに対する水溶解度を測定した。その結果を
下記表9に示す。
【0062】
表 9────────────────
───────────────────
タキソールに対する誘導
体の水溶解度 化合物
相対溶解度───────
─────────────────────────
─── タキソール
1 2′−〔(3−ス
ルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕
タキソールナトリウム塩
210 2′−{〔4−((2−
スルホエチル)アミノ)−1,4− ジオキ
シブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
191 2′−{〔4−((3−スルホプ
ロピル)アミノ)−1,4− ジオキシブチ
ル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
118────────────────────
───────────────
表 9────────────────
───────────────────
タキソールに対する誘導
体の水溶解度 化合物
相対溶解度───────
─────────────────────────
─── タキソール
1 2′−〔(3−ス
ルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕
タキソールナトリウム塩
210 2′−{〔4−((2−
スルホエチル)アミノ)−1,4− ジオキ
シブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
191 2′−{〔4−((3−スルホプ
ロピル)アミノ)−1,4− ジオキシブチ
ル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
118────────────────────
───────────────
【0063】表9は、
2′−アクリロイルタキソール誘導体が最高の水溶解度
を有し、タキソールより210倍水溶性であることを示
す。タウリン2′−スクシニルタキソール誘導体は2′
−スクシニルタキソールの3−アミノ−1−スルホプロ
ピオン酸誘導体よりずっと大きい水溶解度を有するが、
両化合物共にタキソールより100倍以上大きい溶解度
を有することに任意されたい。 2′−スクシニルタキソールの3−アミノ−1−スルホ
プロピオン酸誘導体の減少した溶解度は恐らく増加した
アルキル鎖長によるものである。
2′−アクリロイルタキソール誘導体が最高の水溶解度
を有し、タキソールより210倍水溶性であることを示
す。タウリン2′−スクシニルタキソール誘導体は2′
−スクシニルタキソールの3−アミノ−1−スルホプロ
ピオン酸誘導体よりずっと大きい水溶解度を有するが、
両化合物共にタキソールより100倍以上大きい溶解度
を有することに任意されたい。 2′−スクシニルタキソールの3−アミノ−1−スルホ
プロピオン酸誘導体の減少した溶解度は恐らく増加した
アルキル鎖長によるものである。
【0064】〔試験例2〕実施例1〜3で製造した2′
−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキ
ソールナトリウム塩(化合物A)、2′−{〔4−((
2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル
〕オキシ}タキソールナトリウム塩(化合物B)及び2
′−{〔4−((3−スルホプロピル)アミノ)−1,
4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
(化合物C)のin vitro細胞毒性及びin v
ivo P388活性を調べた。結果を表10及び表1
1に示す。
−〔(3−スルホ−1−オキソプロピル)オキシ〕タキ
ソールナトリウム塩(化合物A)、2′−{〔4−((
2−スルホエチル)アミノ)−1,4−ジオキソブチル
〕オキシ}タキソールナトリウム塩(化合物B)及び2
′−{〔4−((3−スルホプロピル)アミノ)−1,
4−ジオキソブチル〕オキシ}タキソールナトリウム塩
(化合物C)のin vitro細胞毒性及びin v
ivo P388活性を調べた。結果を表10及び表1
1に示す。
【0065】
表 10───────────────
────────────────────
in vitro細胞
毒性 (IC50:μg/mL) 化合物
A549 A549/VP
B16−PRIM HCT−116
HCT/VP35────────────────
─────────────────── タキソー
ル 4.79 <0.02
<0.02 <0.02
<0.02 A 0.
09 <0.02 <0.0
2 <0.02 0.
03 B 0.19
0.11 <0.02
<0.02 0.04 C
0.40 0.
19 0.02 <0.
02 0.05 ─────────
─────────────────────────
──
表 10───────────────
────────────────────
in vitro細胞
毒性 (IC50:μg/mL) 化合物
A549 A549/VP
B16−PRIM HCT−116
HCT/VP35────────────────
─────────────────── タキソー
ル 4.79 <0.02
<0.02 <0.02
<0.02 A 0.
09 <0.02 <0.0
2 <0.02 0.
03 B 0.19
0.11 <0.02
<0.02 0.04 C
0.40 0.
19 0.02 <0.
02 0.05 ─────────
─────────────────────────
──
【0066】
表 11───────────────
────────────────────
in v
ivo P388活性 化合物
T/C (投与量、mg/Kg
)────────────────────────
─────────── タキソール 155(
16) 132(8) 150(4
) A 132(64)
136(32) 127(16)
114(8) 109(4) B
127(48) 123
(24) 118(12) 114(
6) 109(3) C
136(4) 136(2)
127(10) 123(5)
109(2.5) ──────────────
────────────────────── I
Pインジェクション、スケジュールQ01D x 5;
1
表 11───────────────
────────────────────
in v
ivo P388活性 化合物
T/C (投与量、mg/Kg
)────────────────────────
─────────── タキソール 155(
16) 132(8) 150(4
) A 132(64)
136(32) 127(16)
114(8) 109(4) B
127(48) 123
(24) 118(12) 114(
6) 109(3) C
136(4) 136(2)
127(10) 123(5)
109(2.5) ──────────────
────────────────────── I
Pインジェクション、スケジュールQ01D x 5;
1
【0067】
【発明の効果】かくして、本発明は誘導体にされていな
いタキソールに比べて増加した水溶解度を有しかつ増加
した水溶解度を有するタキソールのある種の従来の誘導
体より長時間安定である新規タキソール誘導体を開示す
る。これらの化合物は本質的に純粋な化合物の高収率を
もたらす新規の方法で製造される。キャラクタリゼーシ
ョンデータ及びNMR研究は本発明のタキソール誘導体
の構造及び性質を確認する。高い水溶解度と改良された
安定性に加えて、これらの化合物はその生物活性及び抗
腫瘍、抗白血病及び抗癌プロドラッグとしての有用性を
保持している。
いタキソールに比べて増加した水溶解度を有しかつ増加
した水溶解度を有するタキソールのある種の従来の誘導
体より長時間安定である新規タキソール誘導体を開示す
る。これらの化合物は本質的に純粋な化合物の高収率を
もたらす新規の方法で製造される。キャラクタリゼーシ
ョンデータ及びNMR研究は本発明のタキソール誘導体
の構造及び性質を確認する。高い水溶解度と改良された
安定性に加えて、これらの化合物はその生物活性及び抗
腫瘍、抗白血病及び抗癌プロドラッグとしての有用性を
保持している。
【0068】本発明の水溶性タキソール誘導体の意図さ
れる等価物には、それらに限定されるものではないが、
−H、−OH、−OR、−NR、−Ar 、又は=Oに
よる他の非妨害部分の置換のような非妨害基(例えば、
本発明のタキソール誘導体の望ましい性質をひどく変化
させない置換基)で置換された1個以上の側鎖又は環置
換基を有するタキソールの2′−アクリロイル及び2′
−O−アシル酸誘導体が含まれる。
れる等価物には、それらに限定されるものではないが、
−H、−OH、−OR、−NR、−Ar 、又は=Oに
よる他の非妨害部分の置換のような非妨害基(例えば、
本発明のタキソール誘導体の望ましい性質をひどく変化
させない置換基)で置換された1個以上の側鎖又は環置
換基を有するタキソールの2′−アクリロイル及び2′
−O−アシル酸誘導体が含まれる。
【0069】以上の教示から、本発明の多くの変更や変
化が可能であることは明らかである。従って、本発明は
特に説明した以外に実施可能であることは言うまでもな
いことである。
化が可能であることは明らかである。従って、本発明は
特に説明した以外に実施可能であることは言うまでもな
いことである。
【図1】タキソール構造及び対応するタキソール構造に
従って標識されたピークを有するその核磁気共鳴スペク
トルを示す。
従って標識されたピークを有するその核磁気共鳴スペク
トルを示す。
【図2】2′−クロトニルタキソールの核磁気共鳴スペ
クトルを示す。
クトルを示す。
【図3】2′−シンナモイルタキソールの核磁気共鳴ス
ペクトルを示す。
ペクトルを示す。
Claims (19)
- 【請求項1】 下記一般構造式 【化1】 (上記構造式中、X及びYはH、アルカリ及びアリール
からなる群から選ばれ、同一でも異なっていてもよい)
を有するタキソール(taxol)の誘導体。 - 【請求項2】 X及びYがHである請求項1記載の化
合物。 - 【請求項3】 下記一般構造式 【化2】 (上記構造式中、X及びYはH、アルキル及びアリール
からなる群から選ばれ、同一でも異なっていてもよく、
かつ、MはH、アルカリ金属及びアンモニウム基からな
る群から選ばれる)を有するタキソールの水溶性誘導体
。 - 【請求項4】 X及びYがHであり、かつMがNaで
ある請求項3記載の化合物。 - 【請求項5】 下記一般構造式 【化3】 〔上記構造式中、Rは −(CHy ) n −CO−NH−(CH2)z −
SO2O−M 、及び−(CHy ) n −CO−O
−(CH2) z −OH(ここで、MはH、アルカリ
金属、及びアンモニウム基からなる群から選ばれ、nは
1〜3であり、yは1〜2であり、但しnが1であると
きにはyは1でないことを条件とし、かつzは2〜3で
ある)からなる群から選ばれる〕を有するタキソールの
水溶性誘導体。 - 【請求項6】 yが2であり、nが2であり、かつz
が2である請求項5記載の化合物。 - 【請求項7】 yが2であり、nが2であり、かつz
が3である請求項5記載の化合物。 - 【請求項8】 Mが第四アンモニウムである請求項5
記載の化合物。 - 【請求項9】 タキソールをアクリル酸系列の酸でエ
ステル化する工程(a)を含む2′−アクリロイルタキ
ソールの製造法。 - 【請求項10】 工程(a)で生成された2′−アク
リロイルタキソールのβビニル部分に於て求核物質と
Michael反応を行ってタキソールの水溶性誘導体
を生成する工程(b)をも含み、かつ該求核物質が亜硫
酸水素塩イオン及び亜硫酸塩イオンからなる群から選ば
れ、かつ該水溶性誘導体が下記の一般構造式 【化4】 〔上記構造式中、 Rは −CHX−CHY−SO2O−M(ここで、X及
びYはH、アルカリ及びアリールからなる群から選ばれ
、同一でも異なっていてもよく、かつMはH、アルカリ
金属及びアンモニウム基からなる群から選ばれる)であ
る〕を有する請求項9記載の製造法。 - 【請求項11】 該エステル化工程(a)をカップリ
ング剤としてのクロロ蟻酸イソブチルの存在下で行う請
求項10記載の製造法。 - 【請求項12】 工程(a)が(a1)トリエチルア
ミンと該アクリル酸とをアルゴン雰囲気下でテトラヒド
ロフランに溶解して第1溶液を生成する工程、(a2)
第1溶液を約0℃へ冷却する工程、(a3)該クロロ蟻
酸イソブチルを該第1溶液と混合して第2溶液を生成し
、かつ該第2溶液をほぼ室温へ加温する工程、(a4)
該第2溶液へタキソールを添加して該2′−アクリロイ
ルタキソール誘導体を生成する工程(a5)該2′−ア
クリロイルタキソール誘導体を沈澱させかつ乾燥する工
程を含み、かつ工程(b)が(b1)工程(a)の該2
′−アクリロイルタキソール誘導体をイソプロパノール
に溶解して第3溶液を生成する工程、(b2)メタ亜硫
酸水素ナトリウムを蒸留水に溶解して第4溶液を生成す
る工程、及び(b3)該第3溶液と該第4溶液とを混合
して該水溶性タキソール誘導体を生成する工程を含む請
求項11記載の製造法。 - 【請求項13】 2′−O−アシル酸タキソール誘導
体を有機溶媒可溶性アミノスルホン酸塩と反応させて下
記の一般構造式 【化5】 〔上記一般構造式中、 Rは −(CH y ) n −CO−NH−(CH2
) z −SO2O−M(ここでMはアンモニウム基で
あり、nは1〜3であり、yは1〜2であり、但しnが
1であるときにはyは2であることを条件とし、かつz
は2〜3である)である〕を有する2′−O−アシルタ
キソール誘導体を生成する工程(a)を含む水溶性タキ
ソール誘導体の製造法。 - 【請求項14】 該2′−O−アシル酸タキソール誘
導体が下記の一般構造式 【化6】 〔上記一般構造式中、 Rは −(CH y ) n −CO−OH(ここで、
yは1〜2であり、かつnは1〜3であり、但しnが1
であるときにはyは2であることを条件とする)である
〕を有し、かつ工程(a)が(a1)下記の一般構造式 NH2−(CH2) z −SO3H を有する化合物
をアンモニウム化合物の水溶液と混合して下記の一般構
造式 NH2−(CH2) z −SO3−M(上記一般構造
式中、zは2〜3であり、かつMはアンモニウム化合物
である)を有する塩を生成する工程、及び(a2)該2
′−O−アシル酸タキソール誘導体を工程(a1)の該
塩と反応させる工程を含む請求項13記載の製造法。 - 【請求項15】 該アンモニウム基をH及びアルカリ
金属からなる群から選ばれる部分に変える工程(b)を
も含む請求項14記載の製造法。 - 【請求項16】 タキソールを下記の一般構造式HO
OC−(CHy ) n −CO−NH−(CH2)
z −SO2O−M(ここで、Mはアンモニウム基であ
り、nは1〜3であり、yは1〜2であり、但しnが1
であるときにはyは2であることを条件とし、かつzは
2〜3である)を有する化合物と反応させる工程(a)
を含み、かつ該反応が下記の一般構造式 【化7】 〔上記一般構造式中、 Rは −(CH y ) n −CO−NH−(CH2
)z −SO2O−M (ここでMはアンモニウム基で
あり、nは1〜3であり、yは1〜2であり、但しnが
1であるときにはyは2であることを条件とし、zは2
〜3である)である〕を有するタキソール誘導体の生成
をもたらす水溶性タキソール誘導体の製造法。 - 【請求項17】 該アンモニウム基をH及びアルカリ
金属からなる群から選ばれる部分に変える工程(b)を
も含む請求項16記載の製造法。 - 【請求項18】 2′−O−アシル酸タキソール誘導
体をアルキレングリコールと反応させて、下記の一般構
造式 【化8】 〔上記一般構造式中、 Rは −(CH y ) n −CO−O−(CH2)
z −OH (ここでnは1〜3であり、yは1〜2
であり、但しnが1であるときにはyは2であることを
条件とし、かつzは2〜3である)である〕を有する2
′−O−アシルタキソール誘導体を生成する工程を含む
水溶性タキソール誘導体の製造法。 - 【請求項19】 該アルキレングリコールがエチレン
グリコールである請求項18記載の製造法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US573731 | 1990-08-28 | ||
| US07/573,731 US5059699A (en) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | Water soluble derivatives of taxol |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04230676A true JPH04230676A (ja) | 1992-08-19 |
| JPH0699410B2 JPH0699410B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=24293168
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3217092A Expired - Lifetime JPH0699410B2 (ja) | 1990-08-28 | 1991-08-28 | タキソールの水溶性誘導体 |
Country Status (24)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US5059699A (ja) |
| EP (1) | EP0473326A1 (ja) |
| JP (1) | JPH0699410B2 (ja) |
| KR (1) | KR0132157B1 (ja) |
| CN (1) | CN1059337A (ja) |
| AU (2) | AU645340B2 (ja) |
| CA (1) | CA2049160C (ja) |
| CS (1) | CS263291A3 (ja) |
| EG (1) | EG19914A (ja) |
| FI (1) | FI913651A7 (ja) |
| HU (1) | HU210326B (ja) |
| IE (1) | IE913015A1 (ja) |
| IL (1) | IL99183A0 (ja) |
| MX (2) | MX9100832A (ja) |
| MY (1) | MY107794A (ja) |
| NO (1) | NO913007L (ja) |
| NZ (1) | NZ239377A (ja) |
| OA (1) | OA10035A (ja) |
| PL (4) | PL166242B1 (ja) |
| PT (1) | PT98787A (ja) |
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| US5284865A (en) * | 1991-09-23 | 1994-02-08 | Holton Robert A | Cyclohexyl substituted taxanes and pharmaceutical compositions containing them |
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| US5728725A (en) * | 1991-09-23 | 1998-03-17 | Florida State University | C2 taxane derivaties and pharmaceutical compositions containing them |
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