JPH04249074A - 非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents
非水電解質二次電池の製造方法Info
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- JPH04249074A JPH04249074A JP3035507A JP3550791A JPH04249074A JP H04249074 A JPH04249074 A JP H04249074A JP 3035507 A JP3035507 A JP 3035507A JP 3550791 A JP3550791 A JP 3550791A JP H04249074 A JPH04249074 A JP H04249074A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Lix MO2 (M
は少なくとも1種類の遷移金属である)を正極活物質と
する非水電解液二次電池の製造方法に関し、特にLix
MO2 の製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、ビデオカメラレコーダーやラップ
トップパソコン等に見られる様に、ポータブル用の電子
機器が増加しており、これに伴いポータブル用電源とし
ての電池の需要が急増している。これらのポータブル電
源として普及している電池としては、Ni−Cd電池、
鉛電池等の二次電池が挙げられるが、軽量化が難しいと
いう問題を残している。かかる状況から二硫化チタン、
二硫化モリブデンなどの金属硫化物を正極活物質とする
非水電解液二次電池が提案されている。しかしこられの
金属硫化物系の正極活物質によると、電池電圧が3V以
下の電池しか得られず、エネルギー密度の高い電池を得
る観点からは電池電圧が低いという問題があった。 【0003】そこで、よりエネルギー密度が高い電池を
得るために、特公昭63−59507号公報等において
、正極活物質としてリチウム複合酸化物(例えばLiC
oO2 を用いた非水電解液二次電池が提案されている
。この電池は、高い充放電電圧を示すため、高エネルギ
ー密度が得られる利点を有している。 【0004】正極活物質としてのリチウム複合酸化物を
得るためには、例えばLiCoO2 の場合、上記特許
公報に示されているように炭酸リチウムと炭酸コバルト
とを空気中で焼成することによって製造できる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述のような電子機器
におけるポータブル用電源は、できるだけ長寿命である
ことが要求される。すなわち、二次電池においては充放
電サイクルの繰返しに伴う容量低下の防止が必要となる
。この点において、上述のようなリチウム複合酸化物を
正極活物質とする非水電解液二次電池は必ずしも十分な
特性と言えなかった。 【0006】本発明の目的は、容量低下を防止し得てサ
イクル特性の優れた非水電解質二次電池を製造する方法
を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、LixMO2 (Mは少なくとも1種類
の遷移金属であり、xは0.05≦x≦1.10である
)を正極活物質とする非水電解質二次電池を製造する方
法において、リチウム化合物と前記遷移金属を含む化合
物とから前記Lix MO2 を酸素濃度0.01%以
上でかつ1.0%未満の雰囲気中で合成することを特徴
とする非水電解液二次電池の製造方法である。 【0008】前記リチウム化合物としては、炭酸リチウ
ム(Li2 CO3 )、酸化リチウム(Li2 O)
や水酸化リチウム(LiOH)などを挙げることができ
る。また、前記遷移金属を含む化合物としては、この遷
移金属の炭酸塩、酸化物又は水酸化物などがある。 【0009】上述のような各化合物を、得ようとするリ
チウムと遷移金属との複合酸化物の組成に応じて混合し
て焼成することによって、Lix MO2 を合成でき
る。 この場合、雰囲気としては、アルゴンなどの不活性ガス
が好ましい。このガスが上述の範囲で酸素を含む。また
、焼成温度は、出発原料としての上述の各化合物に応じ
て適宜設定されるが、通常、600〜1100℃の範囲
が好ましい。 【0010】以上のようにして得られるLix MO2
の具体例としては、リチウム・コバルト酸化物(Li
CoO2 )、リチウム・ニッケル酸化物(Lix N
iO2 )、リチウム・ニッケル・コバルト酸化物(L
ixNiy Co(1−y) O2 ;0<y<1)な
どを挙げることができる。なお、これらの各酸化物から
わかるように、Lix MO2 におけるMはCoおよ
び/またはNiが好ましい。 【0011】なお、本発明の非水電解質二次電池におけ
る負極には、金属リチウム、リチウム合金(例えばリチ
ウム−アルミニウム合金)あるいはピッチ、タール、コ
ークス等の有機物焼成体などのような炭素材料を用いる
ことができる。これらはすべて、リチウムをドープしか
つ脱ドープし得るものである。 【0012】また、本発明に関する非水電解質二次電池
の非水電解質としては、例えばリチウム塩等の電解質を
非水溶媒(有機溶媒)に溶解した非水電解液を用いるこ
とができる。 【0013】ここで有機溶媒としては、特に限定される
ものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチ
レンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2
−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒド
ロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3
−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチ
ルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を
単独であるいは二種類以上を混合して使用できる。 【0014】また、有機溶剤に溶解させる電解質も従来
より公知のものがいずれも使用でき、LiClO4 、
LiAsF6 、LiPF6 、LiBF4 、LiB
(C6 H5 )4 、LiCl、LiBr、CH3
SO3 Li、CF3 SO3 Li等がある。 【0015】また、前記非水電解質は固定であってもよ
く、例えば高分子錯体固体電解質などがある。 【0016】 【作用】上述のように、酸素濃度が0.01%以上でか
つ1.0%未満である雰囲気中において合成することに
よって得られるLix MO2 を正極活物質とする非
水電解質二次電池によれば、充放電サイクルに伴う容量
低下が少ない。この理由は明らかではないが、前記Li
x MO2 の比表面積が合成時の酸素濃度によって変
化するためと推定される。そして、合成時の酸素濃度が
適切な範囲内であると、非水電解質二次電池において正
極活物質の比表面積が適切な値になるものと考えられる
。 【0017】 【実施例】以下に本発明による実施例について、図面を
参照しながら説明する。図1は本実施例の非水電解液二
次電池の概略的な縦断面図であるが、この電池を以下の
ように作製した。 【0018】正極2は次のようにして作製した。炭酸リ
チウムと炭酸コバルトとを、リチウムとコバルトとの原
子の比率が1:1となるように計量し、振動ミルを用い
て充分に混合した。この混合物を酸素濃度0.1%の不
活性ガス雰囲気中にて900℃で48時間焼成すること
によって、LiCoO2 を得てから、このLiCoO
2 を粉砕した。 【0019】以上の粉末状のLiCoO2 を正極活物
質とし、このLiCoO2 91重量部に導電剤として
のグラファイト6重量部と結着剤としてのポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)3重量部とを混合して、正極合剤
とした。この正極合剤を溶剤N−メチル−2−ピロリド
ンに分散させてスラリー(ペースト状)にした。この正
極合剤スラリーを、帯状のアルミニウム箔である正極集
電体10の両面に均一に塗布して乾燥し、この乾燥後に
ローラプレス機により圧縮成型して両面に正極合剤層2
aを有する帯状の正極2を得た。LiCoO2 は、正
極合剤層2a中に結着剤によって導電剤とともに結合さ
れて、粉末状態で存在している。 【0020】次に、負極1は次のようにして作製した。 ピッチコークス(炭素質材料)を負極活物質担持体とし
、このピッチコークスを粉砕して粉末状にした。このよ
うな粉末状のピッチコークス90重量部と、結着剤とし
てのポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量部とを
混合し、負極合剤とした。この負極合剤を、溶剤である
N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー(ペ
ースト状)にした。この負極合剤スラリーを帯状の銅箔
である負極集電体9の両面に均一に塗布して乾燥させた
。乾燥後、ローラプレス機により圧縮成型して帯状の負
極1を作製した。 【0021】以上のように作製した帯状の負極1、帯状
の正極2と、厚さが25μmの微多孔性ポリプロピレン
フィルムから成る一対のセパレータ3a、3bを、負極
1、セパレータ3a、正極2、セパレータ3bの順に積
層させた4層構造の積層電極体を、その長さ方向に沿っ
て負極1を内側にして渦巻状に多数回巻回することによ
って、渦巻状の巻回電極体15を作製した。なお、33
は巻芯である。 【0022】上述のように1製した渦巻状の巻回電極体
15を図1に示すように、ニッケルめっきを施した鉄製
の電池缶5に収容した。 【0023】また、負極1及び正極2の集電をそれぞれ
行うために、ニッケル製の負極リード11を予め負極集
電体9に取付け、これを負極1から導出して電池缶5の
底面に溶接し、またアルミニウム製の正極リード12を
予め正極集電体10に取付け、これを正極2から導出し
て金属製の安全弁34の突起部34aに溶接した。 【0024】その後、電池缶5の中にプロピレンカーボ
ネートと1,2−ジメトキシエタンとの等容量混合溶媒
にリチウム塩のLiPF6 を1モル/リットルの割合
で溶解した非水電解液を注入して、巻回電極体15に含
浸させた。 【0025】この前後に、巻回電極体15の上端面及び
下端面に対向するように、電池缶5内に円板状の絶縁板
4a及び4bをそれぞれ配設した。 【0026】この後、電池缶5、互いに外周が密着して
いる安全弁34及び金属製の電池蓋7のそれぞれを、表
面にアスファルトを塗布した絶縁封口ガスケット6を介
してかしめることによって、電池缶5を封口した。これ
により電池蓋7及び安全弁34を固定するとともに電池
缶5内の気密性を保持させた。また、このとき、ガスケ
ット6の図1における下端が絶縁板4aの外周面と当接
することによって、絶縁板4aが巻回電極体15の上端
側と密着する。 【0027】以上のようにして、直径13.8mm、高
さ50mmの円筒型非水電解液二次電池を製造した。こ
の電池を後掲の表1に示すように、便宜上電池Aとする
。 【0028】なお、上記円筒型非水電解液二次電池は、
二重の安全装置を構成するために、安全弁34、ストリ
ッパ36、これらの安全弁34とストリッパ36とを一
体にするための絶縁材料から成る中間嵌合体35を備え
ている。図示省略するが、安全弁34にはこの安全弁3
4が変形したときに開裂する開裂部が、電池蓋7には孔
が設けられている。 【0029】万一、電池内圧が何らかの原因で上昇した
場合、安全弁34がその突起部34aを中心にして図1
の上方へ変形することによって、正極リード12と突起
部34aとの接続が断たれて電池電流を遮断するように
、あるいは安全弁34の開裂部が開裂して電池内に発生
したガスを排気するように夫々構成されている。 【0030】次に、上述のLiCoO2 を焼成する際
の酸素濃度をそれぞれ0.5%、0.8%、0.01%
としたこと以外は、上記電池Aと同様にして後掲の表1
に示すように円筒型非水電解液二次電池B、C及びDを
それぞれ作製した。 【0031】また、本発明の効果を確認するための比較
例として、上述のLiCoO2 を焼成する際の酸素濃
度をそれぞれ1.0%、5%、10%、20%、0.0
05%としたこと以外は、上記電池Aと同様にして後掲
の表1に示すように円筒型非水電解液二次電池E、F、
G、H及びIをそれぞれ作製した。なお、上述の9種類
の電池におけるLiCoO2 の粉砕条件はすべて同じ
にした。 【0032】以上の9種類の各電池A〜Iについて、上
限電圧を4.1Vに設定し500mAの定電流で2時間
の充電をした後、18Ωの定負荷で終止電圧2.75V
まで放電させる充放電サイクルを繰り返した。この充放
電サイクルにおいて10サイクル時の容量を初期容量と
して測定し、さらに200サイクル時の容量を測定し、
200サイクル時の容量と初期容量との比(200サイ
クル時の容量/初期容量)を求め、これを容量保持率と
した。各電池における容量保持率を下記表1に示す。 【0033】 【表1】 【0034】表1からわかるように、Li
CoO2 の合成時における酸素濃度と200サイクル
時の容量保持率との間には、明確な相関関係がみられる
。すなわち、酸素濃度が0.005%では容量保持率は
低いが、0.01%から0.08%にかけては容量保持
率は約97%以上となって良好な結果を示す。酸素濃度
が1.0%以上となると、容量保持率は低下してしまう
。したがって、LiCoO2 の合成時における酸素濃
度は0.01%以上でかつ1.0%未満が最適であるこ
とがわかる。 【0035】次に、正極活物質としてのリチウム複合酸
化物の合成時における好ましい酸素濃度が存在すること
について、次のような測定および考察を行った。 【0036】上述の各電池A、B、C、E、F、Gおよ
びHにおけるLiCoO2 の比表面積を測定したとこ
ろ、それぞれ0.07、0.22、0.35、0.44
、0.61、0.7、0.73m2 /gであった。各
電池のLiCoO2 の合成時における酸素濃度と上述
の比表面積との関係を図2に示す。 【0037】図2からわかるように、酸素濃度が大きく
なると、LiCoO2 の比表面積が大きくなる。この
傾向は酸素濃度が1%未満において特に著しく、1%以
上では比表面積はゆるやかに増える。正極活物質として
のLiCoO2 を酸素濃度が1%未満の雰囲気中で合
成することによって、比表面積は小さくなり、このため
正極活物質の必要以上の微細化が抑制されると推定され
る。 【0038】非水電解液二次電池の容量低下の原因とし
て、正極活物質の比表面積が必要以上に大きい(すなわ
ち、正極活物質の粒子が必要以上に微細化されている)
と、正極活物質と電解液との酸化反応等によって電解液
が酸化され易くなるということが考えられる。正極活物
質の合成時における酸素濃度が適切な範囲であると、上
述のように、正極活物質の比表面積が必要以上に大きく
ならず(すなわち、正極活物質の必要以上の微細化が抑
制される)、正極活物質と電解液との反応面積が適切な
ものとなって電解液の劣化が少なくなると推定される。 【0039】なお、上述の各電池におけるLiCoO2
について、X線回折測定を行ったところ、合成時にお
ける酸素濃度が0.005%であるLiCoO2 (電
池Iに使用したもの)には、コバルト酸化物(Co3
O4 )が残存していることがわかった。これは、酸素
濃度が0.01%未満になると、雰囲気中における酸素
が不十分なためにコバルト酸化物が残存していると考え
られる。このようなコバルト酸化物は正極活物質として
のLiCoO2 においては不純物であり、電池の充放
電反応には寄与しない。また、これ以外のLiCoO2
のX線回折測定では、各LiCoO2 には有意な差
はみられなかった。 【0040】また、本実施例における電池は、円筒型非
水電解液二次電池であったが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば角筒型であってもよく、また、
ボタン型やコイン型の電池にも適用し得る。 【0041】 【発明の効果】本発明の非水電解質二次電池の製造方法
によれば、充放電サイクルの進行に伴う容量低下を防止
することのできる電池を製造することができる。したが
って、高エネルギー密度、軽量といった特性に加えて、
容量低下が少なくてサイクル特性の優れた非水電解質二
次電池を提供できる。
は少なくとも1種類の遷移金属である)を正極活物質と
する非水電解液二次電池の製造方法に関し、特にLix
MO2 の製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、ビデオカメラレコーダーやラップ
トップパソコン等に見られる様に、ポータブル用の電子
機器が増加しており、これに伴いポータブル用電源とし
ての電池の需要が急増している。これらのポータブル電
源として普及している電池としては、Ni−Cd電池、
鉛電池等の二次電池が挙げられるが、軽量化が難しいと
いう問題を残している。かかる状況から二硫化チタン、
二硫化モリブデンなどの金属硫化物を正極活物質とする
非水電解液二次電池が提案されている。しかしこられの
金属硫化物系の正極活物質によると、電池電圧が3V以
下の電池しか得られず、エネルギー密度の高い電池を得
る観点からは電池電圧が低いという問題があった。 【0003】そこで、よりエネルギー密度が高い電池を
得るために、特公昭63−59507号公報等において
、正極活物質としてリチウム複合酸化物(例えばLiC
oO2 を用いた非水電解液二次電池が提案されている
。この電池は、高い充放電電圧を示すため、高エネルギ
ー密度が得られる利点を有している。 【0004】正極活物質としてのリチウム複合酸化物を
得るためには、例えばLiCoO2 の場合、上記特許
公報に示されているように炭酸リチウムと炭酸コバルト
とを空気中で焼成することによって製造できる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述のような電子機器
におけるポータブル用電源は、できるだけ長寿命である
ことが要求される。すなわち、二次電池においては充放
電サイクルの繰返しに伴う容量低下の防止が必要となる
。この点において、上述のようなリチウム複合酸化物を
正極活物質とする非水電解液二次電池は必ずしも十分な
特性と言えなかった。 【0006】本発明の目的は、容量低下を防止し得てサ
イクル特性の優れた非水電解質二次電池を製造する方法
を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、LixMO2 (Mは少なくとも1種類
の遷移金属であり、xは0.05≦x≦1.10である
)を正極活物質とする非水電解質二次電池を製造する方
法において、リチウム化合物と前記遷移金属を含む化合
物とから前記Lix MO2 を酸素濃度0.01%以
上でかつ1.0%未満の雰囲気中で合成することを特徴
とする非水電解液二次電池の製造方法である。 【0008】前記リチウム化合物としては、炭酸リチウ
ム(Li2 CO3 )、酸化リチウム(Li2 O)
や水酸化リチウム(LiOH)などを挙げることができ
る。また、前記遷移金属を含む化合物としては、この遷
移金属の炭酸塩、酸化物又は水酸化物などがある。 【0009】上述のような各化合物を、得ようとするリ
チウムと遷移金属との複合酸化物の組成に応じて混合し
て焼成することによって、Lix MO2 を合成でき
る。 この場合、雰囲気としては、アルゴンなどの不活性ガス
が好ましい。このガスが上述の範囲で酸素を含む。また
、焼成温度は、出発原料としての上述の各化合物に応じ
て適宜設定されるが、通常、600〜1100℃の範囲
が好ましい。 【0010】以上のようにして得られるLix MO2
の具体例としては、リチウム・コバルト酸化物(Li
CoO2 )、リチウム・ニッケル酸化物(Lix N
iO2 )、リチウム・ニッケル・コバルト酸化物(L
ixNiy Co(1−y) O2 ;0<y<1)な
どを挙げることができる。なお、これらの各酸化物から
わかるように、Lix MO2 におけるMはCoおよ
び/またはNiが好ましい。 【0011】なお、本発明の非水電解質二次電池におけ
る負極には、金属リチウム、リチウム合金(例えばリチ
ウム−アルミニウム合金)あるいはピッチ、タール、コ
ークス等の有機物焼成体などのような炭素材料を用いる
ことができる。これらはすべて、リチウムをドープしか
つ脱ドープし得るものである。 【0012】また、本発明に関する非水電解質二次電池
の非水電解質としては、例えばリチウム塩等の電解質を
非水溶媒(有機溶媒)に溶解した非水電解液を用いるこ
とができる。 【0013】ここで有機溶媒としては、特に限定される
ものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチ
レンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2
−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒド
ロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3
−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチ
ルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を
単独であるいは二種類以上を混合して使用できる。 【0014】また、有機溶剤に溶解させる電解質も従来
より公知のものがいずれも使用でき、LiClO4 、
LiAsF6 、LiPF6 、LiBF4 、LiB
(C6 H5 )4 、LiCl、LiBr、CH3
SO3 Li、CF3 SO3 Li等がある。 【0015】また、前記非水電解質は固定であってもよ
く、例えば高分子錯体固体電解質などがある。 【0016】 【作用】上述のように、酸素濃度が0.01%以上でか
つ1.0%未満である雰囲気中において合成することに
よって得られるLix MO2 を正極活物質とする非
水電解質二次電池によれば、充放電サイクルに伴う容量
低下が少ない。この理由は明らかではないが、前記Li
x MO2 の比表面積が合成時の酸素濃度によって変
化するためと推定される。そして、合成時の酸素濃度が
適切な範囲内であると、非水電解質二次電池において正
極活物質の比表面積が適切な値になるものと考えられる
。 【0017】 【実施例】以下に本発明による実施例について、図面を
参照しながら説明する。図1は本実施例の非水電解液二
次電池の概略的な縦断面図であるが、この電池を以下の
ように作製した。 【0018】正極2は次のようにして作製した。炭酸リ
チウムと炭酸コバルトとを、リチウムとコバルトとの原
子の比率が1:1となるように計量し、振動ミルを用い
て充分に混合した。この混合物を酸素濃度0.1%の不
活性ガス雰囲気中にて900℃で48時間焼成すること
によって、LiCoO2 を得てから、このLiCoO
2 を粉砕した。 【0019】以上の粉末状のLiCoO2 を正極活物
質とし、このLiCoO2 91重量部に導電剤として
のグラファイト6重量部と結着剤としてのポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)3重量部とを混合して、正極合剤
とした。この正極合剤を溶剤N−メチル−2−ピロリド
ンに分散させてスラリー(ペースト状)にした。この正
極合剤スラリーを、帯状のアルミニウム箔である正極集
電体10の両面に均一に塗布して乾燥し、この乾燥後に
ローラプレス機により圧縮成型して両面に正極合剤層2
aを有する帯状の正極2を得た。LiCoO2 は、正
極合剤層2a中に結着剤によって導電剤とともに結合さ
れて、粉末状態で存在している。 【0020】次に、負極1は次のようにして作製した。 ピッチコークス(炭素質材料)を負極活物質担持体とし
、このピッチコークスを粉砕して粉末状にした。このよ
うな粉末状のピッチコークス90重量部と、結着剤とし
てのポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量部とを
混合し、負極合剤とした。この負極合剤を、溶剤である
N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー(ペ
ースト状)にした。この負極合剤スラリーを帯状の銅箔
である負極集電体9の両面に均一に塗布して乾燥させた
。乾燥後、ローラプレス機により圧縮成型して帯状の負
極1を作製した。 【0021】以上のように作製した帯状の負極1、帯状
の正極2と、厚さが25μmの微多孔性ポリプロピレン
フィルムから成る一対のセパレータ3a、3bを、負極
1、セパレータ3a、正極2、セパレータ3bの順に積
層させた4層構造の積層電極体を、その長さ方向に沿っ
て負極1を内側にして渦巻状に多数回巻回することによ
って、渦巻状の巻回電極体15を作製した。なお、33
は巻芯である。 【0022】上述のように1製した渦巻状の巻回電極体
15を図1に示すように、ニッケルめっきを施した鉄製
の電池缶5に収容した。 【0023】また、負極1及び正極2の集電をそれぞれ
行うために、ニッケル製の負極リード11を予め負極集
電体9に取付け、これを負極1から導出して電池缶5の
底面に溶接し、またアルミニウム製の正極リード12を
予め正極集電体10に取付け、これを正極2から導出し
て金属製の安全弁34の突起部34aに溶接した。 【0024】その後、電池缶5の中にプロピレンカーボ
ネートと1,2−ジメトキシエタンとの等容量混合溶媒
にリチウム塩のLiPF6 を1モル/リットルの割合
で溶解した非水電解液を注入して、巻回電極体15に含
浸させた。 【0025】この前後に、巻回電極体15の上端面及び
下端面に対向するように、電池缶5内に円板状の絶縁板
4a及び4bをそれぞれ配設した。 【0026】この後、電池缶5、互いに外周が密着して
いる安全弁34及び金属製の電池蓋7のそれぞれを、表
面にアスファルトを塗布した絶縁封口ガスケット6を介
してかしめることによって、電池缶5を封口した。これ
により電池蓋7及び安全弁34を固定するとともに電池
缶5内の気密性を保持させた。また、このとき、ガスケ
ット6の図1における下端が絶縁板4aの外周面と当接
することによって、絶縁板4aが巻回電極体15の上端
側と密着する。 【0027】以上のようにして、直径13.8mm、高
さ50mmの円筒型非水電解液二次電池を製造した。こ
の電池を後掲の表1に示すように、便宜上電池Aとする
。 【0028】なお、上記円筒型非水電解液二次電池は、
二重の安全装置を構成するために、安全弁34、ストリ
ッパ36、これらの安全弁34とストリッパ36とを一
体にするための絶縁材料から成る中間嵌合体35を備え
ている。図示省略するが、安全弁34にはこの安全弁3
4が変形したときに開裂する開裂部が、電池蓋7には孔
が設けられている。 【0029】万一、電池内圧が何らかの原因で上昇した
場合、安全弁34がその突起部34aを中心にして図1
の上方へ変形することによって、正極リード12と突起
部34aとの接続が断たれて電池電流を遮断するように
、あるいは安全弁34の開裂部が開裂して電池内に発生
したガスを排気するように夫々構成されている。 【0030】次に、上述のLiCoO2 を焼成する際
の酸素濃度をそれぞれ0.5%、0.8%、0.01%
としたこと以外は、上記電池Aと同様にして後掲の表1
に示すように円筒型非水電解液二次電池B、C及びDを
それぞれ作製した。 【0031】また、本発明の効果を確認するための比較
例として、上述のLiCoO2 を焼成する際の酸素濃
度をそれぞれ1.0%、5%、10%、20%、0.0
05%としたこと以外は、上記電池Aと同様にして後掲
の表1に示すように円筒型非水電解液二次電池E、F、
G、H及びIをそれぞれ作製した。なお、上述の9種類
の電池におけるLiCoO2 の粉砕条件はすべて同じ
にした。 【0032】以上の9種類の各電池A〜Iについて、上
限電圧を4.1Vに設定し500mAの定電流で2時間
の充電をした後、18Ωの定負荷で終止電圧2.75V
まで放電させる充放電サイクルを繰り返した。この充放
電サイクルにおいて10サイクル時の容量を初期容量と
して測定し、さらに200サイクル時の容量を測定し、
200サイクル時の容量と初期容量との比(200サイ
クル時の容量/初期容量)を求め、これを容量保持率と
した。各電池における容量保持率を下記表1に示す。 【0033】 【表1】 【0034】表1からわかるように、Li
CoO2 の合成時における酸素濃度と200サイクル
時の容量保持率との間には、明確な相関関係がみられる
。すなわち、酸素濃度が0.005%では容量保持率は
低いが、0.01%から0.08%にかけては容量保持
率は約97%以上となって良好な結果を示す。酸素濃度
が1.0%以上となると、容量保持率は低下してしまう
。したがって、LiCoO2 の合成時における酸素濃
度は0.01%以上でかつ1.0%未満が最適であるこ
とがわかる。 【0035】次に、正極活物質としてのリチウム複合酸
化物の合成時における好ましい酸素濃度が存在すること
について、次のような測定および考察を行った。 【0036】上述の各電池A、B、C、E、F、Gおよ
びHにおけるLiCoO2 の比表面積を測定したとこ
ろ、それぞれ0.07、0.22、0.35、0.44
、0.61、0.7、0.73m2 /gであった。各
電池のLiCoO2 の合成時における酸素濃度と上述
の比表面積との関係を図2に示す。 【0037】図2からわかるように、酸素濃度が大きく
なると、LiCoO2 の比表面積が大きくなる。この
傾向は酸素濃度が1%未満において特に著しく、1%以
上では比表面積はゆるやかに増える。正極活物質として
のLiCoO2 を酸素濃度が1%未満の雰囲気中で合
成することによって、比表面積は小さくなり、このため
正極活物質の必要以上の微細化が抑制されると推定され
る。 【0038】非水電解液二次電池の容量低下の原因とし
て、正極活物質の比表面積が必要以上に大きい(すなわ
ち、正極活物質の粒子が必要以上に微細化されている)
と、正極活物質と電解液との酸化反応等によって電解液
が酸化され易くなるということが考えられる。正極活物
質の合成時における酸素濃度が適切な範囲であると、上
述のように、正極活物質の比表面積が必要以上に大きく
ならず(すなわち、正極活物質の必要以上の微細化が抑
制される)、正極活物質と電解液との反応面積が適切な
ものとなって電解液の劣化が少なくなると推定される。 【0039】なお、上述の各電池におけるLiCoO2
について、X線回折測定を行ったところ、合成時にお
ける酸素濃度が0.005%であるLiCoO2 (電
池Iに使用したもの)には、コバルト酸化物(Co3
O4 )が残存していることがわかった。これは、酸素
濃度が0.01%未満になると、雰囲気中における酸素
が不十分なためにコバルト酸化物が残存していると考え
られる。このようなコバルト酸化物は正極活物質として
のLiCoO2 においては不純物であり、電池の充放
電反応には寄与しない。また、これ以外のLiCoO2
のX線回折測定では、各LiCoO2 には有意な差
はみられなかった。 【0040】また、本実施例における電池は、円筒型非
水電解液二次電池であったが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば角筒型であってもよく、また、
ボタン型やコイン型の電池にも適用し得る。 【0041】 【発明の効果】本発明の非水電解質二次電池の製造方法
によれば、充放電サイクルの進行に伴う容量低下を防止
することのできる電池を製造することができる。したが
って、高エネルギー密度、軽量といった特性に加えて、
容量低下が少なくてサイクル特性の優れた非水電解質二
次電池を提供できる。
【図1】本発明による実施例の円筒型非水電解液二次電
池の概略的な縦断面図である。
池の概略的な縦断面図である。
【図2】本実施例において得られた各LiCoO2 の
合成時の酸素濃度と各LiCoO2 の比表面積との関
係を示す図である。
合成時の酸素濃度と各LiCoO2 の比表面積との関
係を示す図である。
1 負極
2 正極
2a 正極合剤層
Claims (1)
- 【請求項1】Lix MO2 (Mは少なくとも1種類
の遷移金属であり、xは0.05≦x≦1.10である
)を正極活物質とする非水電解質二次電池を製造する方
法において、リチウム化合物と前記遷移金属を含む化合
物とから前記Lix MO2 を酸素濃度0.01%以
上でかつ1.0%未満の雰囲気中で合成することを特徴
とする非水電解液二次電池の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3035507A JPH04249074A (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3035507A JPH04249074A (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04249074A true JPH04249074A (ja) | 1992-09-04 |
Family
ID=12443679
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3035507A Pending JPH04249074A (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04249074A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0782206A1 (en) | 1995-12-29 | 1997-07-02 | Japan Storage Battery Company Limited | Positive electrode active material for lithium secondary battery, method of producing thereof, and lithium secondary battery |
| WO2003086975A1 (en) * | 2002-04-08 | 2003-10-23 | Council Of Scientific And Industrail Research | Process for preparing cathode material for lithium batteries |
| US6953566B2 (en) | 2002-03-29 | 2005-10-11 | Council Of Scientific & Industrial Research | Process for preparing cathode material for lithium batteries |
| US8208677B2 (en) * | 2005-10-17 | 2012-06-26 | Alpine Electronics, Inc. | Suspension member for speaker |
-
1991
- 1991-02-05 JP JP3035507A patent/JPH04249074A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0782206A1 (en) | 1995-12-29 | 1997-07-02 | Japan Storage Battery Company Limited | Positive electrode active material for lithium secondary battery, method of producing thereof, and lithium secondary battery |
| US6953566B2 (en) | 2002-03-29 | 2005-10-11 | Council Of Scientific & Industrial Research | Process for preparing cathode material for lithium batteries |
| WO2003086975A1 (en) * | 2002-04-08 | 2003-10-23 | Council Of Scientific And Industrail Research | Process for preparing cathode material for lithium batteries |
| US8208677B2 (en) * | 2005-10-17 | 2012-06-26 | Alpine Electronics, Inc. | Suspension member for speaker |
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