JPH04254567A - チタンの酸化防止用の被膜系 - Google Patents
チタンの酸化防止用の被膜系Info
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- JPH04254567A JPH04254567A JP3098001A JP9800191A JPH04254567A JP H04254567 A JPH04254567 A JP H04254567A JP 3098001 A JP3098001 A JP 3098001A JP 9800191 A JP9800191 A JP 9800191A JP H04254567 A JPH04254567 A JP H04254567A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
本発明は、反復熱サイクルに暴露された際にも密着性を
保持しながらチタンおよびチタン合金の酸化を実質的に
防止し得るような被膜に関するものである。かかる被膜
は、本明細書中において実験式MCrおよびMCrAl
(ただし、Crはクロム、Alはアルミニウム、そして
Mは鉄、ニッケルおよびコバルトから成る群より選ばれ
た金属である)で表わされる延性合金を用いて形成され
る。
保持しながらチタンおよびチタン合金の酸化を実質的に
防止し得るような被膜に関するものである。かかる被膜
は、本明細書中において実験式MCrおよびMCrAl
(ただし、Crはクロム、Alはアルミニウム、そして
Mは鉄、ニッケルおよびコバルトから成る群より選ばれ
た金属である)で表わされる延性合金を用いて形成され
る。
【0001】ガスタービンの部品は、タービンの運転時
には加熱され、そしてタービンの運転が停止されれば常
温にまで冷却される。このような加熱および冷却のサイ
クルが、たとえば航空機エンジン用ガスタービンの場合
には1日に数回繰返されることがあり、またたとえば発
電用ガスタービンの場合には週単位もしくは月単位で繰
返されることがある。ここで言う「反復熱サイクル」と
いう用語は、ガスタービンの運転に際して通例見られる
循環的な加熱および冷却を意味する。
には加熱され、そしてタービンの運転が停止されれば常
温にまで冷却される。このような加熱および冷却のサイ
クルが、たとえば航空機エンジン用ガスタービンの場合
には1日に数回繰返されることがあり、またたとえば発
電用ガスタービンの場合には週単位もしくは月単位で繰
返されることがある。ここで言う「反復熱サイクル」と
いう用語は、ガスタービンの運転に際して通例見られる
循環的な加熱および冷却を意味する。
【0002】高温用途のために適した高強度かつ低密度
の材料(たとえば、チタンおよびチタン合金)は、大き
な技術的関心の対象となっている。このような低密度材
料は航空機エンジン用ガスタービンの効率および推力/
重量比を向上させることが知られている。約600℃を
越える高温用途におけるチタンおよび多くのチタン合金
の使用にとって重大な制限因子となるのは、チタンが酸
素に対して親和性を有することである。酸素はチタンを
脆化させ、それによって靭性および耐クリープ性の低下
を引起こす。また、チタン上に生成する酸化物被膜もし
くはスケールは約600℃の温度において容易に剥落す
る。
の材料(たとえば、チタンおよびチタン合金)は、大き
な技術的関心の対象となっている。このような低密度材
料は航空機エンジン用ガスタービンの効率および推力/
重量比を向上させることが知られている。約600℃を
越える高温用途におけるチタンおよび多くのチタン合金
の使用にとって重大な制限因子となるのは、チタンが酸
素に対して親和性を有することである。酸素はチタンを
脆化させ、それによって靭性および耐クリープ性の低下
を引起こす。また、チタン上に生成する酸化物被膜もし
くはスケールは約600℃の温度において容易に剥落す
る。
【0003】剥落性の酸化物スケールを生成する金属は
、高温用途にとっては特に望ましくない。なぜなら、金
属表面が絶えず酸化を受け、そのために金属の早期破壊
が起こるからである。チタンが酸素に対して高度の親和
性を有する結果、多くのチタン合金も同様に脆化を示し
、また高温下で剥落性の酸化物スケールを生成する。 本明細書中においては、チタンまたはチタン合金から形
成された部品、製品もしくは構造部材は「チタン基体」
と呼ばれることがある。
、高温用途にとっては特に望ましくない。なぜなら、金
属表面が絶えず酸化を受け、そのために金属の早期破壊
が起こるからである。チタンが酸素に対して高度の親和
性を有する結果、多くのチタン合金も同様に脆化を示し
、また高温下で剥落性の酸化物スケールを生成する。 本明細書中においては、チタンまたはチタン合金から形
成された部品、製品もしくは構造部材は「チタン基体」
と呼ばれることがある。
【0004】従来、保護スケールを生成する合金元素の
添加によってチタン基体の耐酸化性を向上させることが
試みられてきた。しかしながら、かかる合金元素の添加
は完全に満足すべきものではなかった。その理由は、酸
化の防止が不十分であったり、あるいは機械的性質が悪
影響を受けたりすることにあった。たとえば、チタン基
体中に数%のクロムを添加すると、チタンの酸化速度が
増大することが判明している。しかるに、クロムの添加
量を少なくとも約17重量%にまで増加させると、チタ
ンの酸化速度が僅かに低下することが認められている。
添加によってチタン基体の耐酸化性を向上させることが
試みられてきた。しかしながら、かかる合金元素の添加
は完全に満足すべきものではなかった。その理由は、酸
化の防止が不十分であったり、あるいは機械的性質が悪
影響を受けたりすることにあった。たとえば、チタン基
体中に数%のクロムを添加すると、チタンの酸化速度が
増大することが判明している。しかるに、クロムの添加
量を少なくとも約17重量%にまで増加させると、チタ
ンの酸化速度が僅かに低下することが認められている。
【0005】アルミニウムはより効果的な合金元素であ
って、一般にアルミニウム濃度の増加に伴ってより顕著
に酸化を防止することが判明している。チタンとアルミ
ニウムとの金属間化合物(たとえば、約25〜35原子
%のアルミニウムを含有するα2 −アルミニウム化ニ
ッケル、および約50〜60原子%のアルミニウムを含
有するγ−アルミニウム化ニッケル)は、純粋なチタン
よりも小さい酸化速度を示す。実際、約50原子%以上
のアルミニウム含量を有するチタンとアルミニウムとの
金属間化合物においては、良好な酸化防止が達成される
。 しかし残念ながら、50原子%以上のアルミニウムを含
有するチタン合金は非常に脆く、従って応力を受けるガ
スタービン部品におけるそれらの使用は制限されてきた
。
って、一般にアルミニウム濃度の増加に伴ってより顕著
に酸化を防止することが判明している。チタンとアルミ
ニウムとの金属間化合物(たとえば、約25〜35原子
%のアルミニウムを含有するα2 −アルミニウム化ニ
ッケル、および約50〜60原子%のアルミニウムを含
有するγ−アルミニウム化ニッケル)は、純粋なチタン
よりも小さい酸化速度を示す。実際、約50原子%以上
のアルミニウム含量を有するチタンとアルミニウムとの
金属間化合物においては、良好な酸化防止が達成される
。 しかし残念ながら、50原子%以上のアルミニウムを含
有するチタン合金は非常に脆く、従って応力を受けるガ
スタービン部品におけるそれらの使用は制限されてきた
。
【0006】チタン基体の酸化を防止するためのもう1
つの手段は、被膜を使用することである。耐熱被膜技術
における主要な関心事は、被膜の推定寿命である。耐熱
被膜の開発に当っては、被膜の組成、構造、多孔度、密
着性、使用温度や被覆温度、および基体と被膜との適合
性の全てが考慮される。ガスタービン部品用の被膜の場
合、被膜の密着性は達成するのが特に困難な要求条件で
あった。なぜなら、かかる部品はガスタービンの運転に
際して反復熱サイクルに暴露されるのが普通であるため
、被膜は激しい応力を受けるからである。
つの手段は、被膜を使用することである。耐熱被膜技術
における主要な関心事は、被膜の推定寿命である。耐熱
被膜の開発に当っては、被膜の組成、構造、多孔度、密
着性、使用温度や被覆温度、および基体と被膜との適合
性の全てが考慮される。ガスタービン部品用の被膜の場
合、被膜の密着性は達成するのが特に困難な要求条件で
あった。なぜなら、かかる部品はガスタービンの運転に
際して反復熱サイクルに暴露されるのが普通であるため
、被膜は激しい応力を受けるからである。
【0007】チタン基体の耐酸化性を向上させるため、
各種の被膜が使用されてきた。たとえば、ジェイ・エフ
・ネジェドリック(J.F. Nejedlik) の
論文「チタン合金製圧縮機羽根用の保護被膜」(TRW
レポートTM−4580、1970年12月)中に記載
されているごとく、市販の純粋なチタンに対してアルミ
ニウム、ケイ素、ニッケル、亜鉛、クロムおよびアルミ
ニウム化ニッケルの拡散被膜が使用されてきた。アルミ
ニウム化物およびケイ化物の被膜は、空気中において6
50℃で1000時間にわたる酸化試験を行った際の重
量増加が少ないという結果から見て、他の拡散被膜より
も大きい保護能力を有するように思われた。
各種の被膜が使用されてきた。たとえば、ジェイ・エフ
・ネジェドリック(J.F. Nejedlik) の
論文「チタン合金製圧縮機羽根用の保護被膜」(TRW
レポートTM−4580、1970年12月)中に記載
されているごとく、市販の純粋なチタンに対してアルミ
ニウム、ケイ素、ニッケル、亜鉛、クロムおよびアルミ
ニウム化ニッケルの拡散被膜が使用されてきた。アルミ
ニウム化物およびケイ化物の被膜は、空気中において6
50℃で1000時間にわたる酸化試験を行った際の重
量増加が少ないという結果から見て、他の拡散被膜より
も大きい保護能力を有するように思われた。
【0008】パックセメンテーション法は、アルミニウ
ム化物の拡散被膜を形成するために広く使用されている
方法である。この方法に従えば、不活性酸化物、ハロゲ
ン塩、および被覆金属(たとえば、アルミニウム)の供
給源から成る混合物が密閉レトルト内に配置される。加
熱すると、ハロゲン塩が分解して被覆金属と反応するこ
とにより、気体状の金属ハロゲン化物が生成される。気
体中における金属の活性は基体中よりも高いから、被覆
金属は基体と反応してその中に拡散する。たとえば、オ
クシデーション・オブ・メタルズ(Oxidation
of Metals) の第26巻第3/4号(19
86年)の275〜285頁に収載されたアイ・スブラ
マニヤムおよびジェイ・アンナプルナ(I. Subr
ahmanyam & J. Annapurna)の
論文「チタン上におけるアルミニウム化物層の高温循環
酸化」中に記載されているごとく、上記のごときパック
セメンテーション法を用いてチタン上に厚さ約40〜5
0ミクロンのアルミニウム化物層が形成された。比較的
低い酸化温度においては、アルミニウム化物層は急速な
酸化の開始を遅らせた。すなわち、500〜700℃の
温度においては、アルミニウム化物層はチタンの寿命を
顕著に延ばし得ることが判明した。しかしながら、95
0℃における循環酸化試験においては、アルミニウム化
物層は急速な酸化および剥落を示した。
ム化物の拡散被膜を形成するために広く使用されている
方法である。この方法に従えば、不活性酸化物、ハロゲ
ン塩、および被覆金属(たとえば、アルミニウム)の供
給源から成る混合物が密閉レトルト内に配置される。加
熱すると、ハロゲン塩が分解して被覆金属と反応するこ
とにより、気体状の金属ハロゲン化物が生成される。気
体中における金属の活性は基体中よりも高いから、被覆
金属は基体と反応してその中に拡散する。たとえば、オ
クシデーション・オブ・メタルズ(Oxidation
of Metals) の第26巻第3/4号(19
86年)の275〜285頁に収載されたアイ・スブラ
マニヤムおよびジェイ・アンナプルナ(I. Subr
ahmanyam & J. Annapurna)の
論文「チタン上におけるアルミニウム化物層の高温循環
酸化」中に記載されているごとく、上記のごときパック
セメンテーション法を用いてチタン上に厚さ約40〜5
0ミクロンのアルミニウム化物層が形成された。比較的
低い酸化温度においては、アルミニウム化物層は急速な
酸化の開始を遅らせた。すなわち、500〜700℃の
温度においては、アルミニウム化物層はチタンの寿命を
顕著に延ばし得ることが判明した。しかしながら、95
0℃における循環酸化試験においては、アルミニウム化
物層は急速な酸化および剥落を示した。
【0009】また、オクシデーション・オブ・メタルズ
(Oxidationof Metals) の第17
巻第1号(1982年)の43〜54頁に収載されたエ
イ・アバ、エイ・ギャレリーおよびエム・ケイレット(
A. Abba, A. Galerie & M.
Caillet)の論文「チタン上におけるケイ化チタ
ン被膜の高温酸化」中に記載されているごとく、シラン
(SiH4 )を用いた化学蒸着法により、加熱された
チタンリボン上に厚さ約10ミクロンのケイ化物層が形
成された。かかるケイ化物層について急速な熱サイクル
を伴わない酸化試験を行ったところ、900℃でスケー
ル中に長手方向の亀裂が生じ、そして酸化の促進が認め
られた。
(Oxidationof Metals) の第17
巻第1号(1982年)の43〜54頁に収載されたエ
イ・アバ、エイ・ギャレリーおよびエム・ケイレット(
A. Abba, A. Galerie & M.
Caillet)の論文「チタン上におけるケイ化チタ
ン被膜の高温酸化」中に記載されているごとく、シラン
(SiH4 )を用いた化学蒸着法により、加熱された
チタンリボン上に厚さ約10ミクロンのケイ化物層が形
成された。かかるケイ化物層について急速な熱サイクル
を伴わない酸化試験を行ったところ、900℃でスケー
ル中に長手方向の亀裂が生じ、そして酸化の促進が認め
られた。
【0010】ジャーナル・オブ・ザ・レス・コモン・メ
タルズ(Journal of the Less C
ommon Metals) の第109巻(1985
年)の45〜46頁に収載されたポンス(Pons)等
の論文「750〜950℃の温度範囲内におけるイオン
注入チタンの酸化」中においては、チタンに対するアル
ミニウム、ホウ素、スズ、セシウムおよびリンのイオン
注入が研究されている。リンが最も高い活性を有するこ
とが判明したが、酸化物生成速度は1/2 に低下した
に過ぎなかった。
タルズ(Journal of the Less C
ommon Metals) の第109巻(1985
年)の45〜46頁に収載されたポンス(Pons)等
の論文「750〜950℃の温度範囲内におけるイオン
注入チタンの酸化」中においては、チタンに対するアル
ミニウム、ホウ素、スズ、セシウムおよびリンのイオン
注入が研究されている。リンが最も高い活性を有するこ
とが判明したが、酸化物生成速度は1/2 に低下した
に過ぎなかった。
【0011】チタン基体に対して白金のイオンプレーテ
ィングを行ったところ、590℃までの温度において長
期間にわたる効果的な酸化防止が達成された。また、第
1の被膜としてタングステンを使用し、かつ第2の被膜
として白金を使用したところ、酸化防止範囲は700℃
にまで拡張された。なお、これらの温度は空気中におい
て500時間にわたり加熱した後に被膜の剥落もしくは
損失が認められないような最高温度であった。この点に
関しては、ハイ・テンペラチュア・マテリアルズ・アン
ド・プロセスィズ(High Temperature
Materials and Processes)
の第6巻第1/2号(1984年)の81〜91頁に収
載されたディー・エイロン、エス・フジシロおよびエフ
・エイチ・フローズ(D. Eylon, S. Fu
jishiro& F.H. Froes) の論文「
高温用途のためのチタン合金−総説」を参照されたい。
ィングを行ったところ、590℃までの温度において長
期間にわたる効果的な酸化防止が達成された。また、第
1の被膜としてタングステンを使用し、かつ第2の被膜
として白金を使用したところ、酸化防止範囲は700℃
にまで拡張された。なお、これらの温度は空気中におい
て500時間にわたり加熱した後に被膜の剥落もしくは
損失が認められないような最高温度であった。この点に
関しては、ハイ・テンペラチュア・マテリアルズ・アン
ド・プロセスィズ(High Temperature
Materials and Processes)
の第6巻第1/2号(1984年)の81〜91頁に収
載されたディー・エイロン、エス・フジシロおよびエフ
・エイチ・フローズ(D. Eylon, S. Fu
jishiro& F.H. Froes) の論文「
高温用途のためのチタン合金−総説」を参照されたい。
【0012】上記のごとき被膜の中には顕著な改良をも
たらすものも含まれているとは言え、反復熱サイクルに
暴露された際にも密着性を保持しながら約950℃まで
の温度において実質的な酸化防止をもたらすようなチタ
ン基体用の保護被膜は今なお要望されている。チタン上
の保護被膜はまた、靭性や耐クリープ性が顕著に低下し
ないようにするため、チタン中への酸素の拡散を低減さ
せるものでもあることが望ましい。
たらすものも含まれているとは言え、反復熱サイクルに
暴露された際にも密着性を保持しながら約950℃まで
の温度において実質的な酸化防止をもたらすようなチタ
ン基体用の保護被膜は今なお要望されている。チタン上
の保護被膜はまた、靭性や耐クリープ性が顕著に低下し
ないようにするため、チタン中への酸素の拡散を低減さ
せるものでもあることが望ましい。
【0013】本発明の目的の1つは、反復熱サイクルに
耐えながら約950℃までの温度においてチタン基体の
酸化を実質的に防止し得るような密着性の連続被膜を提
供することにある。
耐えながら約950℃までの温度においてチタン基体の
酸化を実質的に防止し得るような密着性の連続被膜を提
供することにある。
【0014】また、反復熱サイクルに耐えながら約95
0℃までの温度においてチタン基体の酸化を実質的に防
止し得るような連続した延性MCrAlまたはMCr合
金被膜を提供することも本発明の目的の1つである。
0℃までの温度においてチタン基体の酸化を実質的に防
止し得るような連続した延性MCrAlまたはMCr合
金被膜を提供することも本発明の目的の1つである。
【0015】更にまた、高温下で酸化雰囲気に暴露され
た場合に連続した酸化クロムまたは酸化アルミニウムス
ケールを生成するような密着性の連続合金被膜を提供す
ることも本発明の目的の1つである。かかる合金被膜は
、反復熱サイクルに耐えながら約950℃までの温度に
おいてチタン基体の酸化を実質的に防止することができ
る。
た場合に連続した酸化クロムまたは酸化アルミニウムス
ケールを生成するような密着性の連続合金被膜を提供す
ることも本発明の目的の1つである。かかる合金被膜は
、反復熱サイクルに耐えながら約950℃までの温度に
おいてチタン基体の酸化を実質的に防止することができ
る。
【0016】更にまた、ガスタービンの部品が暴露され
るような反復熱サイクル条件の下でも約950℃までの
温度においてチタン基体の酸化を防止し得るような方法
を提供することも本発明の目的の1つである。
るような反復熱サイクル条件の下でも約950℃までの
温度においてチタン基体の酸化を防止し得るような方法
を提供することも本発明の目的の1つである。
【0017】
【発明の概要】このたび本発明者等は、反復熱サイクル
に暴露された際にも密着性を保持しながら約950℃ま
での高温においてチタン基体の酸化を実質的に防止し得
るようなチタン基体用の被膜を発見した。かかる被膜は
、延性MCrAlまたはMCr合金(ただし、Mは鉄、
ニッケルおよびコバルトから成る群より選ばれた金属で
ある)を用いて形成された連続被膜から成っている。か
かる被膜は約0.0005〜0.01インチの厚さを有
することが好ましい。なお、1ミルは0.001インチ
であり、従って0.0005〜0.01インチは0.5
〜10ミルである。
に暴露された際にも密着性を保持しながら約950℃ま
での高温においてチタン基体の酸化を実質的に防止し得
るようなチタン基体用の被膜を発見した。かかる被膜は
、延性MCrAlまたはMCr合金(ただし、Mは鉄、
ニッケルおよびコバルトから成る群より選ばれた金属で
ある)を用いて形成された連続被膜から成っている。か
かる被膜は約0.0005〜0.01インチの厚さを有
することが好ましい。なお、1ミルは0.001インチ
であり、従って0.0005〜0.01インチは0.5
〜10ミルである。
【0018】延性MCrAl合金は、約10〜40重量
%のクロム、約4〜10重量%のアルミニウムおよび残
部の鉄から成るか、約8〜40重量%のクロム、約4〜
10重量%のアルミニウムおよび残部のニッケルから成
るか、あるいは約10〜25重量%のクロム、約4〜5
.5重量%のアルミニウムおよび残部のコバルトから成
るものである。延性MCr合金は、約20〜40重量%
のクロムおよび残部の鉄から成るか、約20〜50重量
%のクロムおよび残部のニッケルから成るか、あるいは
約15〜35重量%のクロムおよび残部のコバルトから
成るものである。 かかるMCrAlまたはMCr合
金中にはまた、酸化物スケールの密着性を向上させるこ
とが知られている元素(たとえば、ジルコニウム、ケイ
素、チタン、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム
、ランタンおよびその他の希土類元素から成る群より選
ばれた金属)が約2重量%まで(好ましくは約0.5重
量%まで)の量で存在し得る。
%のクロム、約4〜10重量%のアルミニウムおよび残
部の鉄から成るか、約8〜40重量%のクロム、約4〜
10重量%のアルミニウムおよび残部のニッケルから成
るか、あるいは約10〜25重量%のクロム、約4〜5
.5重量%のアルミニウムおよび残部のコバルトから成
るものである。延性MCr合金は、約20〜40重量%
のクロムおよび残部の鉄から成るか、約20〜50重量
%のクロムおよび残部のニッケルから成るか、あるいは
約15〜35重量%のクロムおよび残部のコバルトから
成るものである。 かかるMCrAlまたはMCr合
金中にはまた、酸化物スケールの密着性を向上させるこ
とが知られている元素(たとえば、ジルコニウム、ケイ
素、チタン、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム
、ランタンおよびその他の希土類元素から成る群より選
ばれた金属)が約2重量%まで(好ましくは約0.5重
量%まで)の量で存在し得る。
【0019】ここで言う「残部」という用語は、合金中
における残りの重量百分率を意味する。なお、合金の延
性および耐酸化性を損なわないものであれば、その他の
元素が不純物として存在していてもよいし、あるいは悪
影響を及ぼさない範囲の含量で存在していてもよい。か
かるMCrAlまたはMCr合金の残部中に存在し得る
その他の元素の実例としては、2重量%までの炭素、5
重量%までのタングステン、5重量%までのタンタル、
1重量%までのモリブデン、2重量%までのレニウム、
および(MCr合金については)4重量%までのアルミ
ニウムが挙げられる。
における残りの重量百分率を意味する。なお、合金の延
性および耐酸化性を損なわないものであれば、その他の
元素が不純物として存在していてもよいし、あるいは悪
影響を及ぼさない範囲の含量で存在していてもよい。か
かるMCrAlまたはMCr合金の残部中に存在し得る
その他の元素の実例としては、2重量%までの炭素、5
重量%までのタングステン、5重量%までのタンタル、
1重量%までのモリブデン、2重量%までのレニウム、
および(MCr合金については)4重量%までのアルミ
ニウムが挙げられる。
【0020】上記のごとき被膜は、連続的であると同時
に、基体の望ましい強度、延性、疲れ特性および靭性を
実質的に低下させることなく基体に対して少なくとも強
力な冶金的結合を生み出すように形成される。たとえば
、プラズマ溶射法、化学蒸着法または物理蒸着法を使用
すれば被膜と基体との間に強力な冶金的結合が得られる
のであって、本発明の被膜はこれらの方法を用いて形成
することができる。
に、基体の望ましい強度、延性、疲れ特性および靭性を
実質的に低下させることなく基体に対して少なくとも強
力な冶金的結合を生み出すように形成される。たとえば
、プラズマ溶射法、化学蒸着法または物理蒸着法を使用
すれば被膜と基体との間に強力な冶金的結合が得られる
のであって、本発明の被膜はこれらの方法を用いて形成
することができる。
【0021】
【発明の詳細】チタン基体に対しては数多くの被膜が使
用されてきたが、これまでに報告された被膜は、ガスタ
ービンの正規の運転に際して見られるような熱サイクル
に暴露された場合における高温酸化の防止という点では
不十分であることが判明している。ある種の被膜におい
ては、チタンの反応性が大きいため、チタン基体と被膜
との間に十分な密着性が得られないことがある。別種の
被膜においては、熱膨張率の不整合のために十分な密着
性が得られないことがある。更に別種の被膜においては
、チタン基体に対する実質的な保護が得られないことが
判明している。
用されてきたが、これまでに報告された被膜は、ガスタ
ービンの正規の運転に際して見られるような熱サイクル
に暴露された場合における高温酸化の防止という点では
不十分であることが判明している。ある種の被膜におい
ては、チタンの反応性が大きいため、チタン基体と被膜
との間に十分な密着性が得られないことがある。別種の
被膜においては、熱膨張率の不整合のために十分な密着
性が得られないことがある。更に別種の被膜においては
、チタン基体に対する実質的な保護が得られないことが
判明している。
【0022】しかるに本発明者等は、延性MCrAlま
たはMCr合金を用いて形成された(好ましくは厚さ約
0.5〜10ミルの)連続被膜がチタン基体の酸化を実
質的に防止し得ることを見出した。意外なことには、空
気中において室温と約950℃までの温度との間の反復
熱サイクルに暴露されることによって誘起される応力を
受けた場合でも、かかる被膜は密着性を保持し、そして
チタン基体上における酸化物の生成速度を実質的に低下
させるのである。たとえば、空気流中において熱サイク
ルに暴露された未被覆のチタン基体は、基体上における
酸化物の生成に由来する急速な重量増加によって示され
るような大きい酸化速度を有している。しかるに、本発
明の被膜によって保護された場合には、酸化物の生成に
由来する重量増加の減少によって示されるごとくに酸化
速度の低下が得られることになる。これらの事実は図1
および2に例示されている。
たはMCr合金を用いて形成された(好ましくは厚さ約
0.5〜10ミルの)連続被膜がチタン基体の酸化を実
質的に防止し得ることを見出した。意外なことには、空
気中において室温と約950℃までの温度との間の反復
熱サイクルに暴露されることによって誘起される応力を
受けた場合でも、かかる被膜は密着性を保持し、そして
チタン基体上における酸化物の生成速度を実質的に低下
させるのである。たとえば、空気流中において熱サイク
ルに暴露された未被覆のチタン基体は、基体上における
酸化物の生成に由来する急速な重量増加によって示され
るような大きい酸化速度を有している。しかるに、本発
明の被膜によって保護された場合には、酸化物の生成に
由来する重量増加の減少によって示されるごとくに酸化
速度の低下が得られることになる。これらの事実は図1
および2に例示されている。
【0023】延性MCrAl合金の被膜はクロムと、ア
ルミニウムと、鉄、ニッケルおよびコバルトの少なくと
も1者とから成っていて、かかる被膜はチタン基体の熱
膨張によって誘起された応力に耐えるのに十分な延性を
有しながら連続した酸化アルミニウムスケールを生成す
る。かかる延性MCrAl合金の組成は上記に記載され
た通りであるが、より優れた延性または耐酸化性を有す
る一層好適な合金は約15〜25重量%のクロム、約5
〜8重量%のアルミニウムおよび残部の鉄から成るか、
約10〜25重量%のクロム、約5〜8重量%のアルミ
ニウムおよび残部のニッケルから成るか、あるいは約1
5〜25重量%のクロム、約4〜5重量%のアルミニウ
ムおよび残部のコバルトから成るものである。
ルミニウムと、鉄、ニッケルおよびコバルトの少なくと
も1者とから成っていて、かかる被膜はチタン基体の熱
膨張によって誘起された応力に耐えるのに十分な延性を
有しながら連続した酸化アルミニウムスケールを生成す
る。かかる延性MCrAl合金の組成は上記に記載され
た通りであるが、より優れた延性または耐酸化性を有す
る一層好適な合金は約15〜25重量%のクロム、約5
〜8重量%のアルミニウムおよび残部の鉄から成るか、
約10〜25重量%のクロム、約5〜8重量%のアルミ
ニウムおよび残部のニッケルから成るか、あるいは約1
5〜25重量%のクロム、約4〜5重量%のアルミニウ
ムおよび残部のコバルトから成るものである。
【0024】延性MCr合金の被膜はクロムと、鉄、ニ
ッケルおよびコバルトの少なくとも1者とから成ってい
て、かかる被膜はチタン基体の熱膨張によって誘起され
た応力に耐えるのに十分な延性を有しながら連続した酸
化クロムスケールを生成する。かかる延性MCr合金の
組成は上記に記載された通りであるが、より優れた延性
または耐酸化性を有する一層好適な合金は約25〜35
重量%のクロムおよび残部の鉄から成るか、約20〜4
0重量%のクロムおよび残部のニッケルから成るか、あ
るいは約20〜30重量%のクロムおよび残部のコバル
トから成るものである。
ッケルおよびコバルトの少なくとも1者とから成ってい
て、かかる被膜はチタン基体の熱膨張によって誘起され
た応力に耐えるのに十分な延性を有しながら連続した酸
化クロムスケールを生成する。かかる延性MCr合金の
組成は上記に記載された通りであるが、より優れた延性
または耐酸化性を有する一層好適な合金は約25〜35
重量%のクロムおよび残部の鉄から成るか、約20〜4
0重量%のクロムおよび残部のニッケルから成るか、あ
るいは約20〜30重量%のクロムおよび残部のコバル
トから成るものである。
【0025】MCrAlおよびMCr合金中のMは、鉄
、ニッケル、コバルトおよびそれらの混合物から成る群
より選ばれた金属である。なお、上記のごときクロムお
よびアルミニウムの含量範囲から容易に理解される通り
、クロムおよびアルミニウムの含量範囲はMが鉄、ニッ
ケルまたは(とりわけ)コバルトのいずれであるかに依
存する。それ故、合金の残部中におけるコバルトとニッ
ケルまたは鉄との比が0.5より大きい場合には、クロ
ムおよびアルミニウムの含量範囲は残部がコバルトから
成る合金について上記に記載されたより狭い含量範囲に
制限されることになる。たとえば、クロムと、アルミニ
ウムと、残部のニッケルおよびコバルトとから成ると共
に、コバルトとニッケルとの比が0.5より大きいよう
な合金においては、クロムおよびアルミニウムの含量範
囲はクロム、アルミニウムおよび残部のコバルトから成
る合金について上記に記載された含量範囲に等しくなる
のである。
、ニッケル、コバルトおよびそれらの混合物から成る群
より選ばれた金属である。なお、上記のごときクロムお
よびアルミニウムの含量範囲から容易に理解される通り
、クロムおよびアルミニウムの含量範囲はMが鉄、ニッ
ケルまたは(とりわけ)コバルトのいずれであるかに依
存する。それ故、合金の残部中におけるコバルトとニッ
ケルまたは鉄との比が0.5より大きい場合には、クロ
ムおよびアルミニウムの含量範囲は残部がコバルトから
成る合金について上記に記載されたより狭い含量範囲に
制限されることになる。たとえば、クロムと、アルミニ
ウムと、残部のニッケルおよびコバルトとから成ると共
に、コバルトとニッケルとの比が0.5より大きいよう
な合金においては、クロムおよびアルミニウムの含量範
囲はクロム、アルミニウムおよび残部のコバルトから成
る合金について上記に記載された含量範囲に等しくなる
のである。
【0026】かかる被膜は、少なくとも、チタン基体に
対して強力な冶金的結合を有する連続被膜を形成するよ
うな方法によって設置される。冶金的結合とは、基体と
被膜との界面において元素の相互拡散が存在することを
特徴とするものである。好適な被膜形成方法は商業的に
使用されているようなプラズマ溶射法であって、かかる
方法については商業的な装置を容易に入手することがで
きる。その他の適当な被膜形成方法の実例としては、パ
ックセメンテーション法のごとき化学蒸着法、並びにス
パッタリング法、真空蒸着法およびイオンプレーティン
グ法のごとき物理蒸着法が挙げられる。
対して強力な冶金的結合を有する連続被膜を形成するよ
うな方法によって設置される。冶金的結合とは、基体と
被膜との界面において元素の相互拡散が存在することを
特徴とするものである。好適な被膜形成方法は商業的に
使用されているようなプラズマ溶射法であって、かかる
方法については商業的な装置を容易に入手することがで
きる。その他の適当な被膜形成方法の実例としては、パ
ックセメンテーション法のごとき化学蒸着法、並びにス
パッタリング法、真空蒸着法およびイオンプレーティン
グ法のごとき物理蒸着法が挙げられる。
【0027】プラズマ溶射法においては、粉末状の合金
組成物が実質的に溶融した合金液滴の層として基体に吹
付けられる。粉末粒子を融解するプラズマを発生させる
ためにはアルゴンとヘリウムとの混合物のごとき不活性
ガスを使用し、また粉末供給のためにはアルゴンのごと
き不活性ガスを使用することにより、溶融合金液滴の酸
化は実質的に防止される。吹付けられた液滴は基体の表
面および先行する液滴の形状に順応して薄層化し、そし
て急速に凝固する。このようにして、被膜は幾つかの機
序に基づいて基体に結合される。すなわち、かかる被膜
は表面の起伏に順応することによってそれと機械的に結
合すると共に、被膜と基体との界面における相互拡散に
よって冶金的結合を生じるのである。
組成物が実質的に溶融した合金液滴の層として基体に吹
付けられる。粉末粒子を融解するプラズマを発生させる
ためにはアルゴンとヘリウムとの混合物のごとき不活性
ガスを使用し、また粉末供給のためにはアルゴンのごと
き不活性ガスを使用することにより、溶融合金液滴の酸
化は実質的に防止される。吹付けられた液滴は基体の表
面および先行する液滴の形状に順応して薄層化し、そし
て急速に凝固する。このようにして、被膜は幾つかの機
序に基づいて基体に結合される。すなわち、かかる被膜
は表面の起伏に順応することによってそれと機械的に結
合すると共に、被膜と基体との界面における相互拡散に
よって冶金的結合を生じるのである。
【0028】上記のごときプラズマ溶射法によって形成
された被膜は約950℃までの温度においてチタン基体
の酸化を実質的に防止し得るが、かかる被膜に後処理を
施すことによって一層の改良を加えることもできる。た
とえば、プラズマ溶射された被膜に焼なましを施すこと
によって相互拡散および冶金的結合の程度を向上させる
ことができ、高温等圧圧縮を施すことによって被膜の密
度を一層高めることができ、あるいはアルミニウムまた
はクロムの薄膜を蒸着させることによって被膜の酸化防
止能力を向上させることができる。
された被膜は約950℃までの温度においてチタン基体
の酸化を実質的に防止し得るが、かかる被膜に後処理を
施すことによって一層の改良を加えることもできる。た
とえば、プラズマ溶射された被膜に焼なましを施すこと
によって相互拡散および冶金的結合の程度を向上させる
ことができ、高温等圧圧縮を施すことによって被膜の密
度を一層高めることができ、あるいはアルミニウムまた
はクロムの薄膜を蒸着させることによって被膜の酸化防
止能力を向上させることができる。
【0029】上記のごとき被膜の寿命はまた、被膜の設
置に先立って基体上に拡散障壁層を設置することによっ
て向上させることもできる。かかる拡散障壁層を設置す
るためには、たとえば、相互拡散を低減させることが知
られている元素(たとえば、タングステン、モリブデン
またはクロム)から成る厚さ数ミクロンの層をスパッタ
リング法によって基体上に形成すればよい。次いで、か
かる拡散障壁層上に本発明のMCrAlまたはMCr合
金被膜が設置される。
置に先立って基体上に拡散障壁層を設置することによっ
て向上させることもできる。かかる拡散障壁層を設置す
るためには、たとえば、相互拡散を低減させることが知
られている元素(たとえば、タングステン、モリブデン
またはクロム)から成る厚さ数ミクロンの層をスパッタ
リング法によって基体上に形成すればよい。次いで、か
かる拡散障壁層上に本発明のMCrAlまたはMCr合
金被膜が設置される。
【0030】以下の実施例は、本発明の被膜を構成する
延性MCrAlおよびMCr合金、本発明の被膜が有す
る酸化防止能力、並びにチタン基体に対する本発明の被
膜の密着性を一層詳しく説明するものである。
延性MCrAlおよびMCr合金、本発明の被膜が有す
る酸化防止能力、並びにチタン基体に対する本発明の被
膜の密着性を一層詳しく説明するものである。
【0031】
【実施例1】下記表1中に示された組成を有するチタン
合金を直径 1/8インチの棒材として購入し、そして
長さ1−1/4インチの試験片に切断した。
合金を直径 1/8インチの棒材として購入し、そして
長さ1−1/4インチの試験片に切断した。
【0032】
【表1】
表 1 試験片の表示
組成(重量
パーセント) Ti64
Ti−6Al−4
V Ti6242
Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo T
iAlCrNb Ti−48A
l−2Cr−2Nb(注)いずれの組成においても、チ
タンの含量は残部である。
表 1 試験片の表示
組成(重量
パーセント) Ti64
Ti−6Al−4
V Ti6242
Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo T
iAlCrNb Ti−48A
l−2Cr−2Nb(注)いずれの組成においても、チ
タンの含量は残部である。
【0033】上記の試験片を研摩し、100メッシュの
酸化アルミニウムによるブラストを施し、次いで低圧プ
ラズマ溶射法によって被覆した。被覆合金の組成は下記
表2中に略記されている。たとえば、Fe−24Cr−
8Al−0.5Yは24重量%のクロム、8重量%のア
ルミニウム、0.5重量%のイットリウムおよび残部の
鉄から成るものである。60Torrの圧力に保たれた
密閉室内において動作するエレクトロ・プラズマ社(E
lectro PlasmaInc.) 製の直流アー
クプラズマガンの使用により、約3〜5ミルの厚さを有
する合金被膜を形成した。 この場合、プラズマはアルゴンおよびヘリウムを混合す
ることによって発生され、また合金粉末はアルゴンガス
を用いて供給された。
酸化アルミニウムによるブラストを施し、次いで低圧プ
ラズマ溶射法によって被覆した。被覆合金の組成は下記
表2中に略記されている。たとえば、Fe−24Cr−
8Al−0.5Yは24重量%のクロム、8重量%のア
ルミニウム、0.5重量%のイットリウムおよび残部の
鉄から成るものである。60Torrの圧力に保たれた
密閉室内において動作するエレクトロ・プラズマ社(E
lectro PlasmaInc.) 製の直流アー
クプラズマガンの使用により、約3〜5ミルの厚さを有
する合金被膜を形成した。 この場合、プラズマはアルゴンおよびヘリウムを混合す
ることによって発生され、また合金粉末はアルゴンガス
を用いて供給された。
【0034】
【表2】
表 2
プラズマ溶射された被膜の組成M
CrAl被膜の種類 MCr被膜の種類
組成(重量パーセント) FeCrAlY
Fe−24Cr−8Al−0.5YNiCrAlY
N
i−23Cr−6Al−0.4YCoCrAlY
Co
−29Cr−6Al−0.3YCoNiCrAlY
Co−32
Ni−21Cr−8Al
−0.5Y
NiCr Ni−50C
r Co
Cr Co−30Cr−4W−3F
e
−3Ni表2中
に示されたCoCrAlYおよびCoNiCrAlY被
覆合金はプラズマ溶射後の冷却に際して亀裂を生じ、従
ってそれ以上の試験は行わなかった。酸化試験に先立ち
、密着性被膜には簡単なバフ磨きを施した。次いで、2
種の方法により、空気流中において被膜の酸化試験を行
った。一部の試験片は長時間にわたって所定の試験温度
に等温加熱したのに対し、残りの試験片は室温と試験温
度との間における反復熱サイクルに暴露した。等温加熱
された試験片は、約48時間毎に炉から取出して室温に
まで冷却した後に秤量した。
表 2
プラズマ溶射された被膜の組成M
CrAl被膜の種類 MCr被膜の種類
組成(重量パーセント) FeCrAlY
Fe−24Cr−8Al−0.5YNiCrAlY
N
i−23Cr−6Al−0.4YCoCrAlY
Co
−29Cr−6Al−0.3YCoNiCrAlY
Co−32
Ni−21Cr−8Al
−0.5Y
NiCr Ni−50C
r Co
Cr Co−30Cr−4W−3F
e
−3Ni表2中
に示されたCoCrAlYおよびCoNiCrAlY被
覆合金はプラズマ溶射後の冷却に際して亀裂を生じ、従
ってそれ以上の試験は行わなかった。酸化試験に先立ち
、密着性被膜には簡単なバフ磨きを施した。次いで、2
種の方法により、空気流中において被膜の酸化試験を行
った。一部の試験片は長時間にわたって所定の試験温度
に等温加熱したのに対し、残りの試験片は室温と試験温
度との間における反復熱サイクルに暴露した。等温加熱
された試験片は、約48時間毎に炉から取出して室温に
まで冷却した後に秤量した。
【0035】循環試験に際しては、炉を急速に上昇させ
て試験片を包囲することによって加熱を行い、次いで所
定の時間後に炉を降下させることによって試験片を放冷
した。詳しく述べれば、45分間にわたって炉を上昇さ
せ、次いで15分間にわたって炉を降下させることによ
り、1時間のサイクルで試験片を加熱した。その間、2
4時間毎に試験片を化学天秤上で秤量することにより、
酸化物の生成に由来する重量増加を測定した。別の試験
片については、3時間45分間にわたって炉を上昇させ
、次いで15分間にわたって炉を降下させることにより
、4時間のサイクルで試験片を加熱した。この場合には
、各々の冷却期間中に試験片を化学天秤上で秤量するこ
とにより、4時間のサイクルで重量増加を測定した。 なお、加熱に際して試験片は約5分で試験温度に到達し
たのに対し、冷却時には室温に到達するのに約2〜3分
を要した。
て試験片を包囲することによって加熱を行い、次いで所
定の時間後に炉を降下させることによって試験片を放冷
した。詳しく述べれば、45分間にわたって炉を上昇さ
せ、次いで15分間にわたって炉を降下させることによ
り、1時間のサイクルで試験片を加熱した。その間、2
4時間毎に試験片を化学天秤上で秤量することにより、
酸化物の生成に由来する重量増加を測定した。別の試験
片については、3時間45分間にわたって炉を上昇させ
、次いで15分間にわたって炉を降下させることにより
、4時間のサイクルで試験片を加熱した。この場合には
、各々の冷却期間中に試験片を化学天秤上で秤量するこ
とにより、4時間のサイクルで重量増加を測定した。 なお、加熱に際して試験片は約5分で試験温度に到達し
たのに対し、冷却時には室温に到達するのに約2〜3分
を要した。
【0036】
【実施例2】表1中に示されたTi組成を有する試験片
上に、パックセメンテーション法によってクロム被膜を
設置した。すなわち、約65重量%のクロム粉末、約2
5重量%のアルミナ粉末および約10重量%の塩化アン
モニウムから成る粉末パック中に試験片を挿入した。か
かるパックを水素−アルゴン雰囲気中において約100
0℃で約1時間にわたり加熱したところ、厚さ約50ミ
クロンのクロム被膜が形成された。試験片上には青銅色
の表面層が認められたが、これはクロムとチタンとの金
属間化合物から成るものと考えられた。かかるパックセ
メンテーション法によって設置されたクロム被膜は、空
気中において855℃に加熱した場合に急速に剥落した
。
上に、パックセメンテーション法によってクロム被膜を
設置した。すなわち、約65重量%のクロム粉末、約2
5重量%のアルミナ粉末および約10重量%の塩化アン
モニウムから成る粉末パック中に試験片を挿入した。か
かるパックを水素−アルゴン雰囲気中において約100
0℃で約1時間にわたり加熱したところ、厚さ約50ミ
クロンのクロム被膜が形成された。試験片上には青銅色
の表面層が認められたが、これはクロムとチタンとの金
属間化合物から成るものと考えられた。かかるパックセ
メンテーション法によって設置されたクロム被膜は、空
気中において855℃に加熱した場合に急速に剥落した
。
【0037】
【実施例3】化学蒸着法により、チタンから成る2個の
試験片を厚さ約8ミクロンの炭化ケイ素層で被覆した。 かかる目的のためには、10%水素−アルゴンキャリヤ
ガス中に添加されたメチルトリクロロシラン(CH3
SiCl3 )の蒸気を使用した。1000℃で1時間
にわたり加熱した後、試験片を炭化ケイ素層で一様に被
覆した。一方の試験片は、空気流中において800℃で
12時間にわたり加熱した。かかる等温加熱の結果、試
験片は約3mg/cm2 の酸化物重量増加を示し、ま
た基体からの被膜の剥落が認められた。他方の試験片は
、1時間毎に室温にまで急冷しながら空気流中において
850℃に加熱することから成る熱サイクルに暴露した
。かかる熱サイクルを受けた試験片は24時間後に約8
mg/cm2 の酸化物重量増加を示し、また基体から
の被膜の剥落が認められた。
試験片を厚さ約8ミクロンの炭化ケイ素層で被覆した。 かかる目的のためには、10%水素−アルゴンキャリヤ
ガス中に添加されたメチルトリクロロシラン(CH3
SiCl3 )の蒸気を使用した。1000℃で1時間
にわたり加熱した後、試験片を炭化ケイ素層で一様に被
覆した。一方の試験片は、空気流中において800℃で
12時間にわたり加熱した。かかる等温加熱の結果、試
験片は約3mg/cm2 の酸化物重量増加を示し、ま
た基体からの被膜の剥落が認められた。他方の試験片は
、1時間毎に室温にまで急冷しながら空気流中において
850℃に加熱することから成る熱サイクルに暴露した
。かかる熱サイクルを受けた試験片は24時間後に約8
mg/cm2 の酸化物重量増加を示し、また基体から
の被膜の剥落が認められた。
【0038】
【実施例4】高周波電流を用いたスパッタリング法によ
り、チタンから成る試験片の全表面を厚さ3ミクロンの
アルミニウム層で被覆した。この試験片を空気流中にお
いて800℃で30時間にわたり加熱した。かかる等温
加熱の結果、試験片は約2mg/cm2 の酸化物重量
増加を示し、またアルミニウム被膜は亀裂を生じた。
り、チタンから成る試験片の全表面を厚さ3ミクロンの
アルミニウム層で被覆した。この試験片を空気流中にお
いて800℃で30時間にわたり加熱した。かかる等温
加熱の結果、試験片は約2mg/cm2 の酸化物重量
増加を示し、またアルミニウム被膜は亀裂を生じた。
【0039】やはり高周波電流を用いたスパッタリング
法により、チタンから成る別の試験片の全表面を厚さ3
ミクロンの白金層で被覆した。この試験片を空気流中に
おいて900℃で7時間にわたり加熱した。かかる等温
加熱の結果、試験片は約4mg/cm2 の酸化物重量
増加を示し、また基体からの白金被膜の剥落の開始が認
められた。
法により、チタンから成る別の試験片の全表面を厚さ3
ミクロンの白金層で被覆した。この試験片を空気流中に
おいて900℃で7時間にわたり加熱した。かかる等温
加熱の結果、試験片は約4mg/cm2 の酸化物重量
増加を示し、また基体からの白金被膜の剥落の開始が認
められた。
【0040】実施例1における酸化試験について述べれ
ば、得られた重量増加の測定結果が図1〜4中の曲線に
よって示されている。これらの図中では、1平方センチ
メートル当りのミリグラム数で表わされた重量増加が縦
軸上にプロットされており、また暴露時間が横軸上にプ
ロットされている。図1、2および4は1時間毎の熱サ
イクルを施した試験片から得られた結果を示しており、
また図3は等温加熱を施した試験片から得られた結果を
示している。図1〜4中に示されかつ下記に記載される
FeCrAlY、NiCrAlY、CoCrなどの被膜
名称は、表2中に示された合金組成の表示に対応してい
る。
ば、得られた重量増加の測定結果が図1〜4中の曲線に
よって示されている。これらの図中では、1平方センチ
メートル当りのミリグラム数で表わされた重量増加が縦
軸上にプロットされており、また暴露時間が横軸上にプ
ロットされている。図1、2および4は1時間毎の熱サ
イクルを施した試験片から得られた結果を示しており、
また図3は等温加熱を施した試験片から得られた結果を
示している。図1〜4中に示されかつ下記に記載される
FeCrAlY、NiCrAlY、CoCrなどの被膜
名称は、表2中に示された合金組成の表示に対応してい
る。
【0041】図1は、未被覆のTi64試験片および厚
さ3ミルのFeCrAlY被膜で被覆されたTi64試
験片を反復熱サイクル条件下で約500時間にわたって
850℃に加熱した場合の重量増加を示している。図2
は、未被覆のTi64およびTi6242試験片並びに
厚さ5ミルのCoCr被膜で被覆されたTi64および
Ti6242試験片を反復熱サイクル条件下で約100
0時間にわたって900℃に加熱した場合の重量増加を
示している。図3は、厚さ5ミルのFeCrAlY被膜
、厚さ5ミルのNiCrAlY被膜および厚さ5ミルの
CoCr被膜でそれぞれ被覆された3個のTi64試験
片を約600または1000時間にわたって900℃に
等温加熱した場合の重量増加を示している。図4は、未
被覆のTiAlCrNb試験片および厚さ5ミルのFe
CrAlY、NiCrAlY、CoCrまたはNiCr
被膜で被覆されたTiAlCrNb試験片を反復熱サイ
クル条件下で約500時間にわたって815℃に加熱し
た場合の重量増加を示している。
さ3ミルのFeCrAlY被膜で被覆されたTi64試
験片を反復熱サイクル条件下で約500時間にわたって
850℃に加熱した場合の重量増加を示している。図2
は、未被覆のTi64およびTi6242試験片並びに
厚さ5ミルのCoCr被膜で被覆されたTi64および
Ti6242試験片を反復熱サイクル条件下で約100
0時間にわたって900℃に加熱した場合の重量増加を
示している。図3は、厚さ5ミルのFeCrAlY被膜
、厚さ5ミルのNiCrAlY被膜および厚さ5ミルの
CoCr被膜でそれぞれ被覆された3個のTi64試験
片を約600または1000時間にわたって900℃に
等温加熱した場合の重量増加を示している。図4は、未
被覆のTiAlCrNb試験片および厚さ5ミルのFe
CrAlY、NiCrAlY、CoCrまたはNiCr
被膜で被覆されたTiAlCrNb試験片を反復熱サイ
クル条件下で約500時間にわたって815℃に加熱し
た場合の重量増加を示している。
【0042】図1〜4は、プラズマ溶射法によって形成
されたMCrAlおよびMCr合金被膜が実質的な酸化
防止をもたらしたことを示している。図1および2に示
された850℃の循環試験においては、未被覆のTi6
4およびTi6242試験片は急速な重量増加、酸化物
スケールの剥落、および実質的に直線状の酸化速度を示
した。その結果、これらの未被覆試験片は100時間未
満で完全に酸化された。同じ850℃の循環試験におい
て、FeCrAlYおよびCoCrで被覆された試験片
は酸化物重量増加の大幅な減少を示したのであって、空
気流中における約500時間の加熱後の重量増加は約5
mg/cm2 未満であった。また、CoCrで被覆さ
れた試験片については、空気流中における約1000時
間の加熱後の重量増加は10mg/cm2 未満であっ
た。図示されてはいないが、空気流中において4時間の
サイクルで825℃に加熱することから成る循環試験に
おいて、厚さ5ミルのFeCrAlY被膜を有するTi
64およびTi6242試験片は1000時間後に4m
g/cm2 未満の重量増加を示した。
されたMCrAlおよびMCr合金被膜が実質的な酸化
防止をもたらしたことを示している。図1および2に示
された850℃の循環試験においては、未被覆のTi6
4およびTi6242試験片は急速な重量増加、酸化物
スケールの剥落、および実質的に直線状の酸化速度を示
した。その結果、これらの未被覆試験片は100時間未
満で完全に酸化された。同じ850℃の循環試験におい
て、FeCrAlYおよびCoCrで被覆された試験片
は酸化物重量増加の大幅な減少を示したのであって、空
気流中における約500時間の加熱後の重量増加は約5
mg/cm2 未満であった。また、CoCrで被覆さ
れた試験片については、空気流中における約1000時
間の加熱後の重量増加は10mg/cm2 未満であっ
た。図示されてはいないが、空気流中において4時間の
サイクルで825℃に加熱することから成る循環試験に
おいて、厚さ5ミルのFeCrAlY被膜を有するTi
64およびTi6242試験片は1000時間後に4m
g/cm2 未満の重量増加を示した。
【0043】図4を見ればわかる通り、未被覆のTiA
lCrNb試験片の酸化速度は図1〜3に示された未被
覆のTi64およびTi6242試験片の酸化速度より
も大幅に小さい。しかるに、TiAlCrNb試験片上
にMCrAlおよびMCr被膜を設置すれば追加の実質
的な酸化防止が達成されるのであって、かかる被膜はT
iAlCrNb試験片の酸化物重量増加を50%以上も
低減させた。
lCrNb試験片の酸化速度は図1〜3に示された未被
覆のTi64およびTi6242試験片の酸化速度より
も大幅に小さい。しかるに、TiAlCrNb試験片上
にMCrAlおよびMCr被膜を設置すれば追加の実質
的な酸化防止が達成されるのであって、かかる被膜はT
iAlCrNb試験片の酸化物重量増加を50%以上も
低減させた。
【0044】図3に示された900℃の等温加熱試験に
おいては、CoCrで被覆された試験片は空気流中にお
ける1000時間の加熱後に約2mg/cm2 の重量
増加を示し、FeCrAlYで被覆された試験片は約5
50時間後に約7mg/cm2 の重量増加を示し、ま
たNiCrAlYで被覆された試験片は600時間後に
約4mg/cm2 の重量増加を示した。
おいては、CoCrで被覆された試験片は空気流中にお
ける1000時間の加熱後に約2mg/cm2 の重量
増加を示し、FeCrAlYで被覆された試験片は約5
50時間後に約7mg/cm2 の重量増加を示し、ま
たNiCrAlYで被覆された試験片は600時間後に
約4mg/cm2 の重量増加を示した。
【0045】図1〜4に示された被覆試験片に関する曲
線の勾配を見ればわかる通り、それらの試験片は保護酸
化物スケールを有する材料に特徴的な小さい酸化速度を
示している。いずれの被覆試験片についても、長時間の
酸化試験後に被膜の明瞭な剥落は認められなかった。
線の勾配を見ればわかる通り、それらの試験片は保護酸
化物スケールを有する材料に特徴的な小さい酸化速度を
示している。いずれの被覆試験片についても、長時間の
酸化試験後に被膜の明瞭な剥落は認められなかった。
【0046】他方、実施例2〜4は800℃または90
0℃の高温においてチタン基体の酸化を実質的に防止し
ない被膜の実例を示している。すなわち、パックセメン
テーション法によって形成されたクロム被膜、化学蒸着
法によって形成された炭化ケイ素被膜、並びにスパッタ
リング法によって形成された白金およびアルミニウム被
膜はいずれも、空気流中において800℃または900
℃で48時間以下という比較的短い時間にわたり加熱し
た場合に亀裂および剥落を示した。かかる亀裂および剥
落の結果、チタン基体は上記のごとき高温下で急速な酸
化攻撃を受けることになる。
0℃の高温においてチタン基体の酸化を実質的に防止し
ない被膜の実例を示している。すなわち、パックセメン
テーション法によって形成されたクロム被膜、化学蒸着
法によって形成された炭化ケイ素被膜、並びにスパッタ
リング法によって形成された白金およびアルミニウム被
膜はいずれも、空気流中において800℃または900
℃で48時間以下という比較的短い時間にわたり加熱し
た場合に亀裂および剥落を示した。かかる亀裂および剥
落の結果、チタン基体は上記のごとき高温下で急速な酸
化攻撃を受けることになる。
【0047】表2に示された被覆合金のうち、CoCr
AlYおよびCoNiCrAlY被覆合金だけは亀裂ま
たは基体からの剥落を示した。なお、表2に示されたC
oCrAlYおよびCoNiCrAlY被覆合金の組成
は、本発明の延性MCrAl合金に関連して本明細書中
に記載されたクロムおよびアルミニウムの含量範囲内に
含まれていない。
AlYおよびCoNiCrAlY被覆合金だけは亀裂ま
たは基体からの剥落を示した。なお、表2に示されたC
oCrAlYおよびCoNiCrAlY被覆合金の組成
は、本発明の延性MCrAl合金に関連して本明細書中
に記載されたクロムおよびアルミニウムの含量範囲内に
含まれていない。
【0048】本明細書中に開示された被膜は、チタン基
体に対し、保護酸化物スケールに特徴的な優れた酸化防
止をもたらすものである。保護酸化物スケールは、該ス
ケールを通して基体中に拡散する酸素の量を実質的に低
減させることによって基体の酸化速度を実質的に低下さ
せる。それ故、本発明の被膜は酸化防止をもたらすばか
りでなくチタン基体中への酸素の拡散をも低減させる結
果、基体の脆化が起こらないことに加え、それの延性、
靭性および耐クリープ性の低下もほとんど生じないので
ある。また、酸化試験後に基体の微小硬さ試験を行った
ところ、酸素の浸透に由来すると考えられる硬さの増大
は被膜の直下における深さ2ミル未満の区域のみに局限
されていることが判明した。
体に対し、保護酸化物スケールに特徴的な優れた酸化防
止をもたらすものである。保護酸化物スケールは、該ス
ケールを通して基体中に拡散する酸素の量を実質的に低
減させることによって基体の酸化速度を実質的に低下さ
せる。それ故、本発明の被膜は酸化防止をもたらすばか
りでなくチタン基体中への酸素の拡散をも低減させる結
果、基体の脆化が起こらないことに加え、それの延性、
靭性および耐クリープ性の低下もほとんど生じないので
ある。また、酸化試験後に基体の微小硬さ試験を行った
ところ、酸素の浸透に由来すると考えられる硬さの増大
は被膜の直下における深さ2ミル未満の区域のみに局限
されていることが判明した。
【図1】空気流中において850℃(1時間毎のサイク
ル)の高温に暴露された未被覆および被覆済みのチタン
基体の重量増加を示すグラフである。
ル)の高温に暴露された未被覆および被覆済みのチタン
基体の重量増加を示すグラフである。
【図2】空気流中において850℃(1時間毎のサイク
ル)の高温に暴露された未被覆および被覆済みのチタン
基体の重量増加を示すグラフである。
ル)の高温に暴露された未被覆および被覆済みのチタン
基体の重量増加を示すグラフである。
【図3】空気流中において900℃の高温に暴露された
被覆済みのチタン基体の重量増加を示すグラフである。
被覆済みのチタン基体の重量増加を示すグラフである。
【図4】空気流中において815℃(1時間毎のサイク
ル)の高温に暴露された未被覆および被覆済みのチタン
基体の重量増加を示すグラフである。
ル)の高温に暴露された未被覆および被覆済みのチタン
基体の重量増加を示すグラフである。
Claims (36)
- 【請求項1】 延性MCrAl合金および延性MCr
合金(ただし、Mは鉄、ニッケル、コバルトおよびそれ
らの混合物から成る群より選ばれた金属である)から成
る群より選ばれた合金を用いて形成された連続被膜から
成り、かつ反復熱サイクルに暴露された後にもチタン基
体に対する密着性を保持し得ることを特徴とする、約9
50℃までの温度において酸化防止のために役立つチタ
ン基体用の被膜。 - 【請求項2】 約0.5〜10ミルの厚さを有する請
求項1記載の被膜。 - 【請求項3】 約10〜40重量%のクロム、約4〜
10重量%のアルミニウム、約2重量%までのジルコニ
ウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イットリウム、ス
カンジウム、ランタンまたはその他の希土類元素、およ
び残部の鉄から成る請求項1記載の被膜。 - 【請求項4】 約8〜40重量%のクロム、約4〜1
0重量%のアルミニウム、約2重量%までのジルコニウ
ム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イットリウム、スカ
ンジウム、ランタンまたはその他の希土類元素、および
残部のニッケルから成る請求項1記載の被膜。 - 【請求項5】 約10〜25重量%のクロム、約4〜
5.5重量%のアルミニウム、約2重量%までのジルコ
ニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イットリウム、
スカンジウム、ランタンまたはその他の希土類元素、お
よび残部のコバルトから成る請求項1記載の被膜。 - 【請求項6】 約20〜40重量%のクロム、約2重
量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム
、イットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他
の希土類元素、および残部の鉄から成る請求項1記載の
被膜。 - 【請求項7】 約20〜50重量%のクロム、約2重
量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム
、イットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他
の希土類元素、および残部のニッケルから成る請求項1
記載の被膜。 - 【請求項8】 約15〜35重量%のクロム、約2重
量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム
、イットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他
の希土類元素、および残部のコバルトから成る請求項1
記載の被膜。 - 【請求項9】 約15〜25重量%のクロム、約5〜
8重量%のアルミニウム、約0.5重量%までのジルコ
ニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イットリウム、
スカンジウム、ランタンまたはその他の希土類元素、お
よび残部の鉄から成る請求項1記載の被膜。 - 【請求項10】 約10〜25重量%のクロム、約5
〜8重量%のアルミニウム、約0.5重量%までのジル
コニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イットリウム
、スカンジウム、ランタンまたはその他の希土類元素、
および残部のニッケルから成る請求項1記載の被膜。 - 【請求項11】 約15〜25重量%のクロム、約4
〜5重量%のアルミニウム、約0.5重量%までのジル
コニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イットリウム
、スカンジウム、ランタンまたはその他の希土類元素、
および残部のコバルトから成る請求項1記載の被膜。 - 【請求項12】 約25〜35重量%のクロム、約0
.5重量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフ
ニウム、イットリウム、スカンジウム、ランタンまたは
その他の希土類元素、および残部の鉄から成る請求項1
記載の被膜。 - 【請求項13】 約20〜40重量%のクロム、約0
.5重量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフ
ニウム、イットリウム、スカンジウム、ランタンまたは
その他の希土類元素、および残部のニッケルから成る請
求項1記載の被膜。 - 【請求項14】 約20〜30重量%のクロム、約0
.5重量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフ
ニウム、イットリウム、スカンジウム、ランタンまたは
その他の希土類元素、および残部のコバルトから成る請
求項1記載の被膜。 - 【請求項15】 (a) チタン基体と、(b) 延
性MCr合金および延性MCrAl合金(ただし、Mは
鉄、ニッケル、コバルトおよびそれらの混合物から成る
群より選ばれた金属である)から成る群より選ばれた合
金を用いて形成され、前記基体に対して冶金的に結合さ
れ、かつ反復熱サイクルに暴露された後にも密着性を保
持し得るような連続被膜とから成ることを特徴とする耐
酸化性の被覆製品。 - 【請求項16】 前記被膜が約0.5〜10ミルの厚
さを有する請求項15記載の製品。 - 【請求項17】 前記被膜が約10〜40重量%のク
ロム、約4〜10重量%のアルミニウム、約2重量%ま
でのイットリウム、スカンジウム、トリウム、ランタン
またはその他の希土類元素、および残部の鉄から成る請
求項15記載の製品。 - 【請求項18】 前記被膜が約8〜40重量%のクロ
ム、約4〜10重量%のアルミニウム、約2重量%まで
のイットリウム、スカンジウム、トリウム、ランタンま
たはその他の希土類元素、および残部のニッケルから成
る請求項15記載の製品。 - 【請求項19】 前記被膜が約10〜25重量%のク
ロム、約4〜5重量%のアルミニウム、約2重量%まで
のイットリウム、スカンジウム、トリウム、ランタンま
たはその他の希土類元素、および残部のコバルトから成
る請求項15記載の製品。 - 【請求項20】 前記被膜が約15〜40重量%のク
ロム、約2重量%までのイットリウム、スカンジウム、
トリウム、ランタンまたはその他の希土類元素、および
残部の鉄から成る請求項15記載の製品。 - 【請求項21】 前記被膜が約15〜50重量%のク
ロム、約2重量%までのイットリウム、スカンジウム、
トリウム、ランタンまたはその他の希土類元素、および
残部のニッケルから成る請求項15記載の製品。 - 【請求項22】 前記被膜が約15〜35重量%のク
ロム、約2重量%までのイットリウム、スカンジウム、
トリウム、ランタンまたはその他の希土類元素、および
残部のコバルトから成る請求項15記載の製品。 - 【請求項23】 延性MCr合金および延性MCrA
l合金(ただし、Mは鉄、ニッケル、コバルトおよびそ
れらの混合物から成る群より選ばれた金属である)から
成る群より選ばれた合金を用いてチタン基体に連続被膜
を堆積させ、冶金的に結合させることにより、反復熱サ
イクルに暴露された後にも密着性を保持し得て、約95
0℃までの温度においてチタン基体の酸化を防止する方
法。 - 【請求項24】 前記被膜が約10〜40重量%のク
ロム、約4〜10重量%のアルミニウム、約2重量%ま
でのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イッ
トリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他の希土
類元素、および残部の鉄から成る請求項23記載の方法
。 - 【請求項25】 前記被膜が約8〜40重量%のクロ
ム、約4〜10重量%のアルミニウム、約2重量%まで
のジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イット
リウム、スカンジウム、ランタンまたはその他の希土類
元素、および残部のニッケルから成る請求項23記載の
方法。 - 【請求項26】 前記被膜が約10〜25重量%のク
ロム、約4〜5.5重量%のアルミニウム、約2重量%
までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イ
ットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他の希
土類元素、および残部のコバルトから成る請求項23記
載の方法。 - 【請求項27】 前記被膜が約20〜40重量%のク
ロム、約2重量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン
、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム、ランタン
またはその他の希土類元素、および残部の鉄から成る請
求項23記載の方法。 - 【請求項28】 前記被膜が約20〜50重量%のク
ロム、約2重量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン
、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム、ランタン
またはその他の希土類元素、および残部のニッケルから
成る請求項23記載の方法。 - 【請求項29】 前記被膜が約15〜35重量%のク
ロム、約2重量%までのジルコニウム、ケイ素、チタン
、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム、ランタン
またはその他の希土類元素、および残部のコバルトから
成る請求項23記載の方法。 - 【請求項30】 前記被膜が約15〜25重量%のク
ロム、約5〜8重量%のアルミニウム、約0.5重量%
までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イ
ットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他の希
土類元素、および残部の鉄から成る請求項23記載の方
法。 - 【請求項31】 前記被膜が約10〜25重量%のク
ロム、約5〜8重量%のアルミニウム、約0.5重量%
までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イ
ットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他の希
土類元素、および残部のニッケルから成る請求項23記
載の方法。 - 【請求項32】 前記被膜が約15〜25重量%のク
ロム、約4〜5重量%のアルミニウム、約0.5重量%
までのジルコニウム、ケイ素、チタン、ハフニウム、イ
ットリウム、スカンジウム、ランタンまたはその他の希
土類元素、および残部のコバルトから成る請求項23記
載の方法。 - 【請求項33】 前記被膜が約25〜35重量%のク
ロム、約0.5重量%までのジルコニウム、ケイ素、チ
タン、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム、ラン
タンまたはその他の希土類元素、および残部の鉄から成
る請求項23記載の方法。 - 【請求項34】 前記被膜が約20〜40重量%のク
ロム、約0.5重量%までのジルコニウム、ケイ素、チ
タン、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム、ラン
タンまたはその他の希土類元素、および残部のニッケル
から成る請求項23記載の方法。 - 【請求項35】 前記被膜が約20〜30重量%のク
ロム、約0.5重量%までのジルコニウム、ケイ素、チ
タン、ハフニウム、イットリウム、スカンジウム、ラン
タンまたはその他の希土類元素、および残部のコバルト
から成る請求項23記載の方法。 - 【請求項36】 前記被膜が約0.5〜10ミルの厚
さを有する請求項23記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US07/511,162 US5077140A (en) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | Coating systems for titanium oxidation protection |
| US511,162 | 1990-04-17 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04254567A true JPH04254567A (ja) | 1992-09-09 |
Family
ID=24033706
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3098001A Pending JPH04254567A (ja) | 1990-04-17 | 1991-04-04 | チタンの酸化防止用の被膜系 |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5077140A (ja) |
| JP (1) | JPH04254567A (ja) |
| CA (1) | CA2034336A1 (ja) |
| DE (1) | DE4112218A1 (ja) |
| FR (1) | FR2660938B1 (ja) |
| GB (1) | GB2243161B (ja) |
| IT (1) | IT1247490B (ja) |
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