JPH04275909A - 三弗化窒素ガスの精製方法 - Google Patents

三弗化窒素ガスの精製方法

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JPH04275909A
JPH04275909A JP3329591A JP3329591A JPH04275909A JP H04275909 A JPH04275909 A JP H04275909A JP 3329591 A JP3329591 A JP 3329591A JP 3329591 A JP3329591 A JP 3329591A JP H04275909 A JPH04275909 A JP H04275909A
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fluoride
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nickel
nitrogen trifluoride
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鉾之原 久
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三弗化窒素ガスの精製方
法に関する。更に詳しくは、三弗化窒素ガス中の特に二
弗化二窒素の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】三弗化
窒素(NF3)ガスは、半導体のドライエッチング剤や
 CVD装置のクリーニングガスとして近年注目されて
いるが、これらの用途に使用される三弗化窒素ガスは、
可及的高純度のものが要求されている。
【0003】三弗化窒素(NF3)ガスは、種々の方法
で製造されるが何れの方法で得られたガスも殆どの場合
、亜酸化窒素(N2O) 、二酸化炭素(CO2) 、
二弗化二窒素(N2F2)などの不純物を比較的多量に
含んでいるので、上記用途としての高純度のNF3 ガ
スを得るためには精製が必要である。
【0004】NF3 ガス中のこれらの不純物を除去す
る精製方法としては、ゼオライトなどの吸着剤を用いて
不純物を吸着除去する方法が、最も効率がよく簡便な方
法の一つとしてよく知られている〔ケミカル・エンジニ
アング( Chem. Eng.) 84, 116,
 (1977) 等〕。
【0005】しかしながら、この吸着による精製方法に
おいては、NF3 ガス中にN2F2が存在すると次の
ような弊害が生じる。すなわち、 1)N2F2が存在すると、他の不純物であるCO2 
やN2O などの吸着能力が極端に小さくなる。 2)N2F2が存在すると、NF3 ガスも吸着剤に吸
着され易くなり、従ってNF3 ガスの損失を招く。 3)吸着剤に吸着し濃縮されたN2F2は、分解して熱
を発し易く、著しい場合には爆発を引き起こす。 従って、ゼオライト等の吸着剤を使用してNF3 ガス
中の不純物を吸着除去する方法を採用する場合には、そ
れに先立って予めN2F2を除去しておく必要がある。
【0006】NF3 ガス中のN2F2の除去方法とし
ては、KI、HI、Na2S、 Na2S2O4、  
Na2SO3等の水溶液とN2F2とを反応槽において
反応させて除去する方法が従来知られている〔J.Ma
ssonne, ケミー・インジェニュール・テヒニー
ク(Chem. Ing. Techn.) 41, 
(12), 695, (1969) 〕。しかしなが
ら、この方法では、N2F2を完全に除去するためには
比較的長時間を要するので、従って反応槽がかなり大き
くなるだけではなく、大量の薬剤も必要とする。
【0007】また、N2F2を除去する別の方法として
、N2F2を含有するNF3 ガスを、加熱したステン
レススチール、カーボンスチール、銅、アルミニュム、
亜鉛、鉛、ニッケル、鉄等の、N2F2に対してこれを
脱弗素化しうる充分に反応性を有する、金属片やネット
を反応容器内に充填して触媒充填層を形成し、NF3 
ガスを該充填層を通気せしめて接触させ、該金属片やネ
ットを触媒として、その金属片やネット表面で反応分解
せしめる方法も知られている( U.S.Pat.No
s.4,193,976 ) 。しかしながら、この方
法は、我々の検討によると、金属片とN2F2が反応し
て金属片のやネットの表面に金属弗化物を形成し易い。 そして、この生成した金属弗化物は極めてもろく、容易
に金属片の表面から剥離して粉化し、充填層内部や精製
装置の配管等を閉塞するという問題がある。
【0008】しかして、我々の検討によると、金属片に
ニッケルを使用した場合は、ニッケル片はその表面に弗
化物の皮膜を形成するが、表面を弗化物で覆われたニッ
ケル片は、反応表面を提供すべき金属が露出してないの
でもはやN2F2と反応せず、当然のことながら触媒と
しての活性は失われる。したがって、定期的に操作をス
トップして新しいニッケル片と取り替え、触媒層を充填
しなおす必要があり、極めて煩雑であるのみならず、ニ
ッケルが高値であることと相まって相当のコストアップ
を招くという問題がある。
【0009】更には、N2F2の除去効率を上げるため
に、該金属片の充填層の加熱温度を上昇させると、20
0 ℃以上の温度においては主成分である NF3も該
金属片とかなり反応して分解が起こり、その分 NF3
の収率が大幅に低下するという問題もあることを本発明
者らは見出した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、NF3 
ガス中に含まれるN2F2の除去方法について鋭意検討
を重ねた結果、意外なことに、N2F2を含むNF3 
ガスを特定の温度に加熱するのみで、なんらの金属表面
と接触させることなく、N2F2が窒素(N2)ガスと
弗素(F2)ガスに効率よく分解するという知見を得た
。また上記加熱を、壁面が不動態被膜でおおわれた特定
の容器内で行なえば、 200℃以上の温度に加熱して
もガス主成分たる NF3が実質的に分解することがな
いので好都合である。さらに、上記容器内に固体弗化物
を充填しておくとさらに効率よく NF3が分解し、こ
れにより安全にしかも経済的に NF3ガス中のN2F
2のみを効果的に除去することができる知見をも併せて
得た。本発明は、かかる我々が見出した新規な知見に基
づいてなされるに到ったものである。
【0011】即ち、本発明は、少なくとも不純物として
二弗化二窒素を含有する三弗化窒素ガスの精製方法であ
って、a.三弗化窒素ガスを加熱するための少なくとも
内壁がニッケル製の容器を準備し、b.該容器の内壁を
予め少なくとも弗素ガスと接触せしめて弗化ニッケルの
強固な被膜を形成し、c.該内壁が弗化ニッケル被膜で
被覆された該容器中で該三弗化窒素ガスを150 〜6
00 ℃に加熱することからなる三弗化窒素ガスの精製
方法で、さらに、少なくとも不純物として二弗化二窒素
を含有する三弗化窒素ガスの精製方法であって、a.三
弗化窒素ガスを加熱するための少なくとも内壁がニッケ
ル製の容器を準備し、b.該容器の内壁を予め少なくと
も弗素ガスと接触せしめて弗化ニッケルの強固な被膜を
形成し、c.該内壁が弗化ニッケル被膜で被覆された該
容器に固体弗化物を充填して充填層を形成し、d.該充
填層中で該三弗化窒素ガスを150 〜600 ℃に加
熱することからなる三弗化窒素ガスの精製方法に関する
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、まず、三弗化窒素ガスを加熱するための、よ
り正確には、三弗化窒素ガスがその中で加熱されるため
の、少なくとも内壁がニッケル製の容器を準備する。
【0013】かかる容器の形状は特に限定するものでは
なく、箱型、撹拌槽型、円筒型のもの等いずれでもよい
が、ガスを連続的に処理するためと、加熱を効率的に行
うために、管型( Tubular or pipe 
) のものが好ましい。かかる管型容器は、ガスの入口
部と出口部を備えており、通常、内径5mm〜50cm
、長さ10cm〜300 cm程度のものである。また
加熱手段としては特に限定するものではないが、容器外
部から電気ヒータやバーナにより加熱するか、もしくは
管外部にジャケットを設置したり、管そのものを二重管
にして、ここに熱媒体を循環することにより加熱を行う
ことが好ましい。なお、ガスは所望により予熱して供給
することもできる。容器の材質としては、少なくとも内
壁がニッケル製のものであって、ニッケルから実質的に
なる容器もしくは鉄製の容器の内壁にニッケルを鍍金し
たものが使用される。
【0014】本発明においては、かくして準備した容器
の内壁を予め少なくとも弗素ガスと接触せしめて実質的
に不動態の強固な弗化ニッケルの被膜を形成する。
【0015】この点が本発明の大きな特徴であるが、か
かる弗化ニッケルの不動態被膜は次のようにして得るこ
とが出来る。
【0016】まず、上記のごとき容器を、30〜 20
0℃程度に加熱した状態で、10分〜15時間好ましく
は30分〜10時間程度F2ガス、あるいは、N2ガス
、ヘリウムガス(He) 等の不活性ガスで希釈された
F2ガスを通気することにより、ニッケルとF2ガスを
反応させ弗化ニッケルの被膜を形成せしめて得ることが
できる。この際のニッケルとF2ガスの反応は、最初に
不活性ガスで希釈された低濃度のF2ガスで行い、ガス
の濃度を、次第に高くもしくはステップ状に高くして、
最終的には  100 %のF2ガスと反応させるのが
好ましい。
【0017】本発明においては、かくして形成された弗
化ニッケルの被膜をさらに400 〜800 ℃、好ま
しくは600 〜800℃で窒素、ヘリウム、ネオン、
アルゴン、キセノン等の不活性ガス雰囲気中で、後熱処
理することにより、より強固な被膜とすることが好まし
い。後熱処理することにより、おそらく被膜が焼き締め
られて膜の結晶性が上がる等のため、実質的に不動態の
強固な被膜となると考えられるがその正確なメカニズム
は不明である。
【0018】具体的に好ましい実施の態様の一例を示す
と、まず、F220〜30%、N280〜70%程度の
ガスを10〜1000cc/min程度の流速で30〜
200 ℃、好ましくは100 〜150 ℃程度の温
度で5分〜5時間、好ましくは1〜2時間程度処理すべ
きニッケル容器に流通する。つぎに弗素ガスの濃度をあ
げてF240〜60%、N260〜40%程度のガスと
し、10〜1000cc/min程度の流速で30〜2
00 ℃、好ましくは100 〜150 ℃程度の温度
で5分〜5時間、好ましくは1〜2時間程度処理する。 さらに弗素ガス濃度をあげF2100 %とし、10〜
1000cc/min程度の流速で30〜200 ℃、
好ましくは100〜150 ℃程度の温度で5分〜5時
間、好ましくは1〜2時間程度処理する。最後に、N2
またはHeガスにより10〜1000cc/min程度
の流速で400 〜800 ℃、好ましくは600 〜
800 ℃程度の温度で1〜6時間、好ましくは3〜5
時間程度、後熱処理するのである。
【0019】なお、斯くして得られた弗化ニッケル被膜
は、F220%、N280%のガスを、該被膜を形成し
た容器に10〜1000cc/minで送入し、200
 ℃で接触せしめて、出口のF2ガス濃度を測定し、F
2ガス濃度が変化しないことをもって実質的な不動態膜
と判断される。
【0020】弗化ニッケルの好ましい被膜厚みは好まし
くは5〜300 μm 、より好ましくは10〜100
 μm である。この厚みより薄いと、保護被膜として
の効果が少なく、また強度も弱く容易に破壊される。一
方、これより厚いと、歪みを生じて割れやすくなり好ま
しくない。被膜厚みは、被膜の形成された容器をカット
して、電子顕微鏡で断面を撮影して、厚みを測定するか
、同様にしてX線マイクロアナライザーで弗素の分布を
測定することにより求められる。
【0021】本発明においては、かくのごとくして内壁
が弗化ニッケル被膜で被覆された該容器中で該三弗化窒
素ガスを150 〜600 ℃に加熱する。
【0022】本発明で処理の対象とする三弗化窒素ガス
は少なくとも不純物として二弗化二窒素(N2F2)を
含有するものであり、その他亜酸化窒素(N2O) 、
二酸化炭素(CO2)などの不純物を含有していてもよ
い。その典型的な組成は、 N2F2 :1〜5%、N
2O:1〜10%、 CO2:1〜5%程度である。精
製処理後はこのうち、少なくとも N2F2 を0.1
 〜50ppm 、好ましくは0.1 〜40ppm 
、さらに好ましくは0.1 〜30ppm 、最も好ま
しくは0.1 〜10ppm とすることが要請される
。 N2F2 をこの範囲まで除去しておけば、その他
の不純物は吸着剤等により、容易に除去することが可能
である。
【0023】本発明においては、少なくとも不純物とし
てN2F2を含む NF3ガスの加熱は、150 〜6
00 ℃、好ましくは、250 〜350 ℃の温度で
実施される。加熱温度が150 ℃未満ではN2F2を
殆ど分解除去できない。逆に600 ℃を越える温度で
はN2F2はほぼ完全に除去できるものの、弗化ニッケ
ルの被膜が熱膨張率の差によって剥離する惧れがあるの
で不都合であり、また熱エネルギーの損失にもつながる
。なお、上記加熱温度において、N2F2の分解速度は
非常に速いので、通気させるNF3 ガスの容器内での
滞留時間( 反応容器の容積とガス体積速度の比 )は
ごく短くてかまわないが、通常5〜1000秒程度の範
囲で実施される。
【0024】本発明においては、上記容器に通気するN
F3 ガスは、単独で供給してもかまわないが、N2、
He等の不活性ガス等で希釈したものでもかまわない。 また、通気ガスの圧力については特に制限はないが、通
常、0〜5kg/cm2−Gの圧力が操作し易いので好
ましい。
【0025】本発明においては、上記容器の内壁のコー
ティングは予め特定の条件で形成した、強固な弗化ニッ
ケルで行うことが好ましい。ニッケル以外の金属、例え
ば、鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の容器の
内壁を弗素と反応せしめて金属弗化物被膜コーテングを
行った場合は、屡々容器の内壁に形成される金属弗化物
のコーテング被膜は、強度が弱い上、金属の壁面と密着
性が弱く、加熱により容易に剥離して金属面が露出して
仕舞う。従って、強固な不動態被膜の作用を行うことが
出来ない。加うるに、露出した金属面が NF3ガスと
反応してさらに金属弗化物の脆弱な被膜を再度形成し、
該金属弗化物の被膜はまた剥離し金属表面を露出し再度
NF3 ガスと反応する──いうように連鎖的にNF3
 ガスの分解反応が進行し、NF3 ガスの大きな損失
の原因となる。さらに事態を悪化させることには、上記
剥離した金属弗化物の被膜は容易に分解して、細かい粒
子となり、排出ガスに同伴されて、その後の工程に飛散
していき、後のライン、例えば精製装置や配管等を閉塞
せしめ、ついには操作を全面的停止に到らしめるからで
ある。
【0026】なお、注意すべきは、容器としてニッケル
を使用した場合であっても( 本発明で規定する特定の
条件以外の条件で )形成された弗化ニッケル被膜は、
極めて強度も密着性も弱く、容易に剥離、分解して仕舞
い、上記のごとき鉄やステンレススチールの容器の場合
と全く同様の問題が生じる。しかもニッケルを含めてこ
れらの金属容器はN2F2等との反応により、徐々に消
費されて次第に薄くなり、最終的には、容器壁面に穴が
開いて最早反応容器としては、使用出来なくなって仕舞
うのである。
【0027】本発明に於いては、内壁が弗化ニッケル被
膜で被覆された容器を、上記のごとき空の容器として使
用してもよいが、より好ましくは、該容器に固体弗化物
を充填して充填層を形成し、該充填層中で三弗化窒素ガ
スを150 〜600 ℃に加熱する。充填層を使用す
ることにより、加熱がより効果的に行われ、N2F2の
除去率が更に向上する。
【0028】本発明で充填物として使用する固体弗化物
とは、 NF3ガスと反応しない弗化物であって、 6
00℃以上の融点を有するものが望ましい。ただし、融
点が 600℃未満のものであっても、 NF3ガスを
加熱する温度において固体であれば本発明の実施には何
ら差支えない。
【0029】この様な固体弗化物を例示すると、弗化リ
チウム(LiF) 、弗化ナトリウム(NaF) 、弗
化カリウム(KF)、弗化ルビジウム(RbF) 、弗
化セシウム(CsF) などの周期律表lA属の金属弗
化物;弗化ベリリウム (BeF2) 、弗化マグネシ
ウム(MgF2)、弗化カルシウム(CaF2)、弗化
ストロンチウム(SrF2)、弗化バリウム(BaF2
)などのllA属の金属弗化物;弗化アルミニウム(A
IF3)、弗化ガリウム(GaF3)、弗化インジウム
(InF3)などのlllA属の金属弗化物;弗化アル
ミニウムナトリウム (Na3AIF6)の如き復塩が
挙げられる。また、これらの混合物でも差支えない。
【0030】固体弗化物の形状は粒状のものが好ましく
、その大きさには特に限定はなく、反応器の大きさや取
扱いやすさなどによって決められる。塊状の固体弗化物
を粉砕して、これを10メッシュ乃至50メッシュ程度
の適当な粒径の粒子に揃えて使用することもできる。ま
た、固体弗化物が粉状の場合は、円筒状、リング状、球
状、ピル状、板状等に成型して使用することが好ましい
。円筒状の場合は、直径が10〜30mm、高さ10〜
30mm程度、リング状の場合、外径10〜30mm、
内径5〜25mm程度である。なお、成型原料としての
粉末は1〜20μm 程度のものが好ましい。
【0031】所望の形状に成型加工する方法は特に限定
するものではないが、次の如き方法が好ましいものとし
て挙げられる。まず、金属弗化物粉末にステアリン酸等
の成型助剤を重量比で1〜10%程度の割合で添加して
よく混合する。この混合物を打錠成型機に入れて、0.
5 〜10 t/cm2程度の打錠圧力で成型する。得
られた成型体を、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性
ガス雰囲気下に600 〜800 ℃程度に加熱して焼
き固めることにより、充填するのに適した充填物が得ら
れるのである。
【0032】なお、充填物として、一片の長さ1〜30
mm程度の金属ニッケルの小片を、すでに述べた容器壁
面に弗化ニッケルの不動態被膜を形成するのと同様な条
件でF2ガスと接触させ、表面に強固な弗化ニッケル被
膜を形成せしめたものも、固体金属弗化物の成型体の均
等物として使用することができる。
【0033】また、上記固体弗化物は水分を含有してい
ると、NF3 ガスと接触した際にNF3 ガスと該水
分が反応して一酸化窒素(NO)を生成するので、固体
弗化物は前もって乾燥し水分を十分除去しておくことが
望ましい。
【0034】充填物により形成する充填層の層高は、特
に限定するものではないが、通常10cm〜300cm
 程度である。しかして、処理すべきNF3 ガス量に
比例して容器の大きさ、従って充填層のデメンションも
変わりうるので、通常、ガス線速度5〜200cm/m
in、接触時間2〜100 秒程度になるようにする。 線速度が大きすぎると接触時間が短すぎて、N2F2が
充分分解されない。一方、線速度がこれより大きすぎる
と接触時間がいたずらに長くなるのみで、不要な設備の
増大を招来する。
【0035】本発明においては、以上のごとくして形成
した充填層中で精製すべきNF3 ガスを加熱して熱分
解するものであるが、加熱温度その他の条件は空の容器
についてすでに詳細にのべたことがそのまま妥当する。 すなわち、 NF3ガスの加熱は、150 〜600 
℃、好ましくは、250 〜350 ℃の温度で実施さ
れる。なお、上記加熱温度において、充填層中のN2F
2の分解速度は、さらに大きくなり、接触時間( 滞留
時間 )1〜200 秒程度で充分である。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明する。なお、実施例、比較例及び参考例中
の%及びppm は容量基準を表す。
【0037】実施例 1〜3 内径6mm、長さ300mm のニッケル製容器(カラ
ム)を予め 100℃に加熱しながら、これにN2ガス
で希釈された濃度25%のF2ガスを1時間通気し、次
いでF2ガスの濃度を50%に上昇して1時間通気し、
更に 100%のF2ガスを1時間通気して、カラムの
内壁を弗素化処理し弗化ニッケルの皮膜を形成せしめた
。さらにこれを650 ℃で3.5 時間、ヘリウム雰
囲気下で、後加熱処理した。容器からテストピースを切
出し、カットした断面を電子顕微鏡写真撮影し、膜厚の
平均値を求めたところ、約60μm であった。
【0038】このカラムに表1に示す条件でN2F2含
有するNF3 ガスをほぼ同容積のHeガスで希釈して
通気した。 通気後のガスは濃度1%のヨウ化カリウム(KI)水溶
液中にバブリングさせた後、液体窒素で冷却された捕集
ボンベに導きNF3 ガスを液化させ捕集した。NF3
 ガスの通気停止後は上記のNF3 ガスの捕集ボンベ
内を真空排気しHeガスを除去した。
【0039】通気前の NF3ガスの組成及び通気後の
捕集ボンベ内のNF3 の組成をガスクロマトグラフィ
ーにより分析した。結果は表1に示す通りN2F2は高
い除去率であり、また NF3の消失も殆どなかった。
【0040】尚、表1においてN2ガスの含有量が通気
後の方が多いことは加熱によりN2F2がN2とF2に
分解したものと考えられる。
【0041】比較例 1〜4 表2に示す材質の容器(カラム)(寸法は内径6mm 
、長さ300mm)の内壁を弗素化処理することなくそ
のまま使用し、このカラムに表2に示す条件で、N2F
2を含有する NF3ガスを実施例1〜3と同様にほぼ
同容積のHeガスで希釈して通気した。通気後のガスは
実施例1〜3と同様に濃度1%KI水溶液中にバブリン
グさせた後、実施例 1〜3 と同様にして液体窒素で
冷却した捕集ボンベに導き NF3ガスを液化させ捕集
した。 NF3ガスの通気停止後は上記 NF3ガスの
捕集ボンベ内を真空排気しHeガスを除去した。
【0042】通気前の NF3ガスの組成及び通気後の
捕集ボンベ内の NF3ガスの組成をガスクロマトグラ
フィーにより分析した。その結果は表2に示す通りであ
り、N2F2は一応除去されるものの肝心の NF3ガ
スの収率が大幅に悪くなって仕舞うことがわかる。すな
わち、実施例の場合の NF3ガスの損失率は0.5 
%程度と非常に低いのに対し、比較例の場合はなんと損
失率7.0 〜10%と極めて大きいことが最大の問題
である。
【0043】また、同様にして、一週間連続使用後に、
反応容器内壁の状態を観察すると、鉄、銅、ステンレス
、ニッケルと金属の種類により、多少差異はあるものの
、いずれも内壁に生成した脆い金属弗化物の被膜が全面
にわたってぼろぼろになって剥離しており、金属表面は
ひどくおかされていた。したがって、これ以上の長時間
の連続運転を続けると、剥離した被膜の破片がガスに大
量に同伴されて後のラインに混入し、これを閉塞せしめ
るおそれがあることがわかった。また反応容器壁がさら
に侵されて一層薄くなり、穴があいてガスが吹き出す危
険性があるので、これ以上の連続運転は断念せざるをえ
なかった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】参考例1 内径10mm、長さ 300mmのステンレス製のカラ
ムに、市販のゼオライト(細孔径5Å)(24〜48メ
ッシュの粒状品)を充填(充填層250mm)した後、
このゼオライト層に実施例3で得たN2F2を除去した
NF3 ガスを通気した。通気条件としては温度は常温
(約20℃)、NF3 ガスの流量 20NmI/mi
n、通気圧力760Torr であった。
【0047】通気後のNF3 ガスの組成をガスクロク
ロマトグラフィーにより分析した。その結果は、不純物
の含有量はN2F220ppm 以下、N2O 20p
pm 以下、CO2 20ppm 以下と微量であり、
本発明の方法により予めN2F2を除去したNF3 ガ
スを従来公知の吸着剤で精製すれば、N2O やC02
 等N2F2以外の不純物が極めて高い除去率で除去さ
れた高純度のNF3 が得られることが理解されるので
ある。
【0048】実施例4〜6 内径6mm、長さ300mm のニッケル製容器(カラ
ム)を予め 100℃に加熱しながら、これにN2ガス
で希釈された濃度25%のF2ガスを1時間通気し、次
いでF2ガスの濃度を50%に上昇して1時間通気し、
更に 100%のF2ガスを1時間通気して、カラムの
内壁を弗素化処理し弗化ニッケルの皮膜を形成せしめた
。さらにこれを650 ℃で3.5 時間、ヘリウム雰
囲気下で、後加熱処理した。上記と同様な方法で厚みの
平均値を測定したところ、60μm であった。
【0049】しかる後このカラムに粒径が24〜32メ
ッシュの粒状のCaF2を充填 (充填高さ250mm
)し、 200℃の温度に加熱した状態でN2ガスを1
00cc/min の流量で1時間通気して、CaF2
中の水分を除去した。
【0050】次にこのCaF2を充填したカラムに、表
3に示す条件でN2F2を含有する NF3ガスをほぼ
同容積のHeガスで希釈して通気した。通気後のガスは
濃度1重量%のヨウ化カリウム(KI)水溶液中にバブ
リングさせた後、液体窒素で冷却された捕集ボンベに導
き NF3を液化させ捕集した。 NF3ガスの通気停
止後は上記の NF3ガスの捕集ボンベ内を真空排気し
Heガスを除去した。
【0051】通気前の NF3ガスの組成及び通気後の
捕集ボンベ内の NF3の組成を、ガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。その結果は表3に示す通りN2F
2は高い除去率であった。また NF3ガスの消失も殆
どなかった。
【0052】尚、表3においてN2ガスの含有量が通気
後の方が多いことは、加熱によりN2F2がN2とF2
に分解したものと考えられる。
【0053】実施例7〜9 実施例4〜6で使用したものと同一の弗化ニッケルで内
壁をライニングしたカラムを用い、これに弗化カルシウ
ムの代わりに表4に示す粒径が24〜32メッシュの固
体弗化物を実施例4〜6と同容量充填し、実施例4〜6
と同一条件で固体弗化物を乾燥して水分を除去した。
【0054】次いでこのカラムに表4に示す条件でN2
F2を含有する NF3ガスをほぼ同容積のHeガスで
希釈して通気した。通気後のガスは濃度1重量%のヨウ
化カリウム(KI)水溶液中にバブリングさせた後、液
体窒素で冷却された捕集ボンベに導き NF3ガスを液
化させ捕集した。 NF3ガスの通気停止後は上記のN
F3 ガスの捕集ボンベ内を真空排気しHeガスを除去
した。
【0055】通気前の NF3ガスの組成及び通気後の
捕集ボンベ内の NF3の組成を、ガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。その結果は表4に示す通りN2F
2は高い除去率であった。また NF3の消失も殆どな
かった。
【0056】尚、表4においてもN2ガスの含有量が通
気後の方が多いことは、加熱によりN2F2がN2とF
2に分解したものと考えられる。
【0057】比較例5〜8 表5に示す材質の容器(カラム)(寸法は内径6mm 
、長さ300mm)の内壁を弗素化処理することなくそ
のまま使用し、このカラムに粒径が24〜32メッシュ
の表5に示す種類の金属粒子もしくは24〜32メッシ
ュのNaF 粒子を充填(充填高さ250mm)し、表
5に示す条件でN2F2を含有する NF3ガスを実施
例4〜6と同様に、ほぼ同容積のHeガスで希釈して通
気した。通気後のガスは実施例4〜6と同様に濃度1重
量%のKI水溶液中にバブリングさせた後、実施例4〜
6と同様にして液体窒素で冷却した捕集ボンベに導き 
NF3を液化させ捕集した。 NF3ガスの通気停止後
は上記 NF3の捕集ボンベ内を真空排気しHeガスを
除去した。
【0058】通気前の NF3ガスの組成及び通気後の
捕集ボンベ内の NF3の組成を、ガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。その結果は表5に示す通りであり
、N2F2は除去されるものの肝心の NF3ガスの収
率が悪くなって仕舞うことがわかる。すなわち、実施例
の場合の NF3ガスの損失率は1.0 〜2.8 %
程度と非常に低いのに対し、比較例の場合はなんと損失
率7.5 〜21%と極めて大きいことが最大の問題で
ある。
【0059】また、同様にして、一週間連続使用後に、
反応容器内壁の状態を観察すると、鉄、銅、ステンレス
、ニッケルと金属の種類により、多少差異はあるものの
、いずれも内壁に生成した脆い金属弗化物の被膜が全面
にわたってぼろぼろになって剥離しており、金属表面は
ひどくおかされていた。また、金属片も同様な状態であ
り、しかも剥離した被膜の破片が充填層内にかなり蓄積
していた。したがって、これ以上の長時間の連続運転を
続けると、さらに充填層内の破片の蓄積が進行すると共
に、剥離した被膜の破片がガスに大量に同伴されて後の
ラインに混入し、これを閉塞せしめるおそれがあること
がわかった。また反応容器壁がさらに侵されて一層薄く
なり、穴があいてガスが吹き出す危険性があるので、こ
れ以上の連続運転は断念せざるをえなかった。
【0060】参考例2 内径10mm、長さ 300mmのステンレス製のカラ
ムに、市販のゼオライト(細孔径5  )(24〜48
メッシュの粒状品)を充填(充填層250mm)した後
、このゼオライト層に実施例6で得たN2F2を除去し
たNF3 ガスを通気した。通気条件としては温度は常
温(約20℃)、NF3 ガスの流量 20NmI/m
in、通気圧力760Torr であった。
【0061】通気後のNF3 ガスの組成をガスクロク
ロマトグラフィーにより分析した。その結果は、不純物
の含有量はN2F210ppm 以下、N2O 10p
pm 以下、CO2 10ppm 以下と微量であり、
本発明の方法により予めN2F2を除去したNF3 ガ
スを従来公知の吸着剤で精製すれば、N2O やC02
 等N2F2以外の不純物が極めて高い除去率で除去さ
れた高純度のNF3 ガスが得られることが理解される
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【発明の効果】本発明は、NF3 ガス中のN2F2を
除去する方法として、内壁を弗化ニッケルの強固な不動
体の被膜でコーティグされた容器中でNF3 ガスを特
定の温度に加熱するか、または該容器中に固体弗化物を
充填し、該充填層中でNF3 ガスを特定の温度に加熱
するという非常に簡単な方法であり、極めて経済的な方
法である。なお、上記容器中に固体弗化物を充填するこ
とにより、単に空の容器中で加熱するよりも、N2F2
の除去率が更に向上する。
【0066】また実施例が示す如く、N2F2の除去率
が優れているので、本発明の方法で精製したNF3 ガ
スを従来公知の精製方法、例えば前記ゼオライトなどの
吸着剤を使用して再度精製すれば、参考例1や参考例2
が示す如く、半導体ドライエッチング剤の原料等として
好適な高純度のNF3 ガスを容易に得ることができる
と云う、顕著な作用効果を奏するのである。
【0067】更に、本発明の方法はNF3 ガスの損失
も殆どなく高収率にてNF3 ガスが得られ、しかも、
長期間連続運転が安全に行なえるので、その産業上の利
用可能性はきわめて高い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】      少なくとも不純物として二弗
    化二窒素を含有する三弗化窒素ガスの精製方法であって
    、a.三弗化窒素ガスを加熱するための少なくとも内壁
    がニッケル製の容器を準備し、b.該容器の内壁を予め
    少なくとも弗素ガスと接触せしめて弗化ニッケルの強固
    な被膜を形成し、c.該内壁が弗化ニッケル被膜で被覆
    された該容器中で該三弗化窒素ガスを150 〜600
     ℃に加熱することからなる三弗化窒素ガスの精製方法
  2. 【請求項2】      少なくとも不純物として二弗
    化二窒素を含有する三弗化窒素ガスの精製方法であって
    、a.三弗化窒素ガスを加熱するための少なくとも内壁
    がニッケル製の容器を準備し、b.該容器の内壁を予め
    少なくとも弗素ガスと接触せしめて弗化ニッケルの強固
    な被膜を形成し、c.該内壁が弗化ニッケル被膜で被覆
    された該容器に固体弗化物を充填して充填層を形成し、
    d.該充填層中で該三弗化窒素ガスを150 〜600
     ℃に加熱することからなる三弗化窒素ガスの精製方法
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