JPH04277309A - ドリルねじおよびその製造方法 - Google Patents

ドリルねじおよびその製造方法

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JPH04277309A
JPH04277309A JP3603491A JP3603491A JPH04277309A JP H04277309 A JPH04277309 A JP H04277309A JP 3603491 A JP3603491 A JP 3603491A JP 3603491 A JP3603491 A JP 3603491A JP H04277309 A JPH04277309 A JP H04277309A
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drill
core material
stainless steel
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head
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Noboru Oba
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KOKUBU KAGAKU KOGYO KK
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KOKUBU KAGAKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス鋼からなる
ドリルねじおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ドリルねじは、表面にめっきまたは塗装
を施した鋼製のものが多く、例えば建築物の外壁や屋根
材の取付けなどに用いられている。しかし、亜硫酸ガス
などによる大気汚染や酸性雨が世界各地で問題化しつつ
ある今日、これらによるドリルねじの腐食を防止するこ
とが急務となっている。従来、耐食性のあるドリルねじ
として、例えば図9に示すようなものが知られている。 このドリルねじは、六角形でつば付きの頭部55とねじ
部56と先端の切刃をもつドリル部57からなり、炭素
鋼からなるドリル部57側とオーステナイト系ステンレ
ス鋼からなる頭部55側をねじ部56の略中央で溶接し
ている。即ち、頭部55とドリル部57を夫々プレス加
工で形成した2つの鋼の線材を溶接し、これに転造でね
じ山を形成した後、加工済みの線材を炉中でガス浸炭し
、次いで焼入れして、ドリル部57の穿孔に必要な硬度
を得ている。
【0003】ところが、上記従来のドリルねじは、炭素
鋼とステンレス鋼を溶接しているため、製造工数が増え
て製造コストが上昇するうえ、溶接部近傍のステンレス
鋼側で合金元素が稀釈されて、耐食性が劣化するという
欠点がある。また、加工後に800°〜900°位でガ
ス浸炭処理を施しているため、ステンレス鋼のオーステ
ナイト結晶粒界に炭化物が析出して、粒界が選択腐食さ
れ、本来の耐食性が発揮されないという欠点がある。そ
のため、これを補うには、ドリルねじの表面をさらにめ
っきまたは塗装しなければならない。さらに、頭部55
のオーステナイト系ステンレス鋼は、炭素鋼に比べて柔
軟であるため、締め付け時の大きな捩りトルクに耐えず
に変形する虞れもある。
【0004】このような欠点を解消するため、本発明者
は、図10(A)に示すように、炭素鋼62からなるド
リルねじのドリル部67以外の表面を全てオーステナイ
ト系ステンレス鋼63で覆ったものを試作した。しかし
、このドリルねじは、ねじ部66が全て柔軟なオーステ
ナイト系ステンレス鋼でできているため、図10(B)
の如く炭素鋼などの硬い穿孔物60にねじ込んだ場合、
ねじ山が潰れてしまい、到底タッピングをできないこと
が分かった。もっとも、軟らかいワークに対しては、使
用できることが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、強靭な鋼を耐食性ある柔軟な鋼で被覆した新規な線
材を用い、かつねじ部の先端側の構造を工夫することに
よって、良好な耐食性と穿孔・締結性を有するドリルね
じを提供するとともに、このドリルねじを能率的かつ安
価に作ることができる製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、第1の発明は、頭部とねじ部とドリル部を有するドリ
ルねじにおいて、軸方向に延びるマルテンサイト系ステ
ンレス鋼の芯材と、この芯材の表面を被覆するオーステ
ナイト系ステンレス鋼のクラッド層とを有し、上記ドリ
ル部の少なくとも切刃側の部分および上記ねじ部のドリ
ル部側の部分は、上記芯材のみからなり、上記ねじ部の
頭部側の部分および上記頭部は、上記芯材とクラッド層
からなることを特徴とする。
【0007】また、第2の発明は、頭部とねじ部とドリ
ル部を有するドリルねじにおいて、軸方向に延びるマル
テンサイト系ステンレス鋼の芯材と、この芯材の表面を
被覆するオーステナイト系ステンレス鋼のクラッド層と
を有し、上記ドリル部の少なくとも切刃側の部分は、上
記芯材のみからなり、上記ねじ部のドリル部側の部分は
、上記芯材とクラッド層からなり、ねじ山を略軸方向に
貫通する複数の切欠きが設けられ、この切欠きの片側面
が上記芯材で形成され、上記ねじ部の頭部側の部分およ
び上記頭部は、上記芯材とクラッド層からなることを特
徴とする。
【0008】さらに、第3の発明は、頭部とねじ部とド
リル部を有するドリルねじにおいて、軸方向に延びるマ
ルテンサイト系ステンレス鋼の芯材と、この芯材の表面
を被覆するオーステナイト系ステンレス鋼のクラッド層
とを有することを特徴とする。
【0009】一方、本発明の第1の製造方法は、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼製の芯材の表面をオーステナイ
ト系ステンレス鋼製のクラッド層で被覆した線材を作る
工程と、所定の長さに切られた上記線材の一方の端部に
頭部を形成する工程と、上記線材の他方の端部のクラッ
ド層を除去して芯材を露出させる工程と、芯材が露出し
た部分にドリル部を形成する工程と、上記線材の芯材が
露出したドリル部側のねじ部となるべき部分および芯材
とクラッド層からなる頭部側のねじ部となるべき部分の
外周に転造によりねじ部を形成する工程とを含むことを
特徴とする。
【0010】また、本発明の第2の製造方法は、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼製の芯材の表面をオーステナイ
ト系ステンレス鋼製のクラッド層で被覆した線材を作る
工程と、上記線材にプレス加工により芯材が露出したド
リル部を形成する工程と、上記線材の外周に転造により
ねじ部を形成する工程と、上記ねじ部のドリル部側の部
分に、ねじ山を略軸方向に貫通する複数の切欠きを、こ
の切欠きの片側面の略全体に上記芯材が露出するように
形成する工程と、上記線材に芯材とクラッド層からなる
頭部を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
【作用】第1のドリルねじは、ドリル部の少なくとも切
刃側の部分とねじ部のドリル部側の部分が、強靭なマル
テンサイト系ステンレス鋼の芯材を露出させたものから
なり、頭部側のねじ部と頭部が、柔軟で耐食性のあるオ
ーステナイト系ステンレス鋼のクラッド層を被覆した芯
材からなる。従って、ドリル部は、炭素鋼などの硬い材
料にも容易に穿孔し、続くドリル部側のねじ部は、穿た
れた孔に容易にめねじをタッピングし、このめねじに頭
部側のねじ部がねじ込まれて、重なった2つの材料が互
いに確実に締結される。このとき、ドリルねじの頭部側
にも芯材が入っているので、締め付け時に大きな捩りト
ルクが加わっても、ドリルねじが変形することがない。 また、ドリル部の切刃側の部分およびねじ部のドリル側
の部分は炭素鋼よりも耐食性のあるマルテンサイト系ス
テンレス鋼で作成し、外気に曝される頭部は、上記マル
テンサイト系ステンレス鋼を、さらに耐食性に優れたオ
ーステイ系ステンレス鋼のクラッド層で保護して形成し
ているので、炭素鋼とステンレス鋼の溶接で作られた従
来のタッピングねじと異なり、酸性雨に曝されても腐食
しない。
【0012】第2のドリルねじは、ドリル部の切刃側の
部分が、上記芯材のみからなり、ねじ部と頭部が、上記
クラッド層を被覆した芯材からなるとともに、ドリル部
側のねじ部には、ねじ山を略軸方向に貫通する複数の切
欠きが設けられ、この切欠きの片側面には芯材が露出し
ている。従って、ドリル部は、硬い材料にも容易に穿孔
し、続くねじ部は、強靭な芯材が露出した切欠きの片側
面で孔に容易にタッピングし、上述と同様に2つの材料
が互いに確実に締結される。また、このドリルねじが締
め付け時の大きなトルクに耐え、耐食性に優れるのは、
上述と同じである。
【0013】第3のドリルねじは、上記芯材とこの表面
を被覆する上記クラッド層とを有する。従って、ドリル
部とこれに続くねじ部の少なくとも一部を芯材で、頭部
とこれに続くねじ部をクラッド層で覆われた芯材で、夫
々形成して、良好な耐食性と穿孔・締結性を発揮するこ
とができる。
【0014】一方、本発明の第1の製造方法は、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼の芯材の表面をオーステナイト
系ステンレス鋼のクラッド層で被覆した線材を作成し、
所定の長さに切られた上記線材の一方の端部に頭部を形
成する一方、上記線材の他方の端部のクラッド層を除去
して芯材を露出させ、次に線材の芯材が露出したドリル
側のねじ部となるべき部分および芯材とクラッド層から
なる頭部側のねじ部となるべき部分の外周に転造により
ねじ部を形成する。従って、炭素鋼とステンレス鋼を溶
接した従来のドリルねじのように、溶接やガス浸炭処理
がいらず、これに伴う耐食性の劣化や選択腐食も生じず
、高品質のドリルねじを安価に得ることができる。また
、ドリル部と頭部を連続的に加工し、クラッド層の除去
と転造を連続的に行なうことが可能で、製造を能率化で
きる。
【0015】本発明の第2の製造方法は、上記線材に、
芯材が露出したドリル部をプレス加工で形成し、芯材と
クラッド層からなる頭部を形成する一方、この線材の外
周に転造によりねじ部を形成し、このねじ部のドリル部
側の部分に、ねじ山を略軸方向に貫通し、かつ片側面の
略全体に芯材が露出した複数の切欠きを形成する。従っ
て、上述と同様に溶接などの工程がいらず、高品質のド
リルねじを安価に得ることができる。また、ドリル部と
頭部を連続的に加工し、転造と切欠き形成を連続的ある
いは同時に行なうことが可能で、製造を能率化できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1(B),(C)は、図1(A)に示す線材
1から製造される本発明の第1のドリルねじの一例の夫
々縦断面図,端面図である。上記線材1は、マルテンサ
イト系ステンレス鋼からなる芯材2の表面を、オーステ
ナイト系ステンレス鋼からなるクラッド層3で被覆して
おり、このドリルねじの製造のためにクラッド伸線方式
で作られたものである。芯材2のマルテンサイト系ステ
ンレス鋼には、靭性に富む低炭素の13Cr鋼を、クラ
ッド層3のオーステナイト系ステンレス鋼には、18C
r−8Ni鋼を夫々用いている。また、芯材2の直径,
クラッド層3の厚さは、例えば夫々2.0〜7.0mm
,0.1〜1.0mmである。
【0017】一方、上記ドリルねじ4は、図1(B)に
示すように、つば付き六角の頭部5とねじ部6とドリル
部7からなり、ドリル部7およびドリル部側のねじ部6
bは、上記芯材2のみからなり、頭部5および頭部側の
ねじ部6aは、上記芯材2とこれを覆う上記クラッド層
3からなる。なお、後述する製造方法の関係から、頭部
5の端面中央部5aには芯材2が露出し、ドリル部7近
傍のねじのない軸部8にはクラッド層3が残っている。 図2は、図1(A)の線材から製造された十字穴付きさ
らドリルねじの縦断面を示している。このドリルねじ1
1も、さら状の頭部15および頭部側のねじ部6aが、
芯材2とクラッド層3からなり、図示しないドリル部お
よびドリル部側のねじ部が、芯材2のみからなる。そし
て、芯材2が同様に露出した頭部15の端面中央部15
aには、ねじ回し用の十字穴16が設けられている。
【0018】上記構成のドリルねじ4は、次のように作
用する。ドリルねじ4の六角の頭部5に、図示しない電
動ボックスレンチを嵌合し、先端のドリル部7を炭素鋼
板などの穿孔物に押し付けて回転駆動する。すると、強
靭なマルテンサイト系ステンレス鋼からなるドリル部7
は、穿孔物に容易に孔を穿ち、続く芯材2が露出したね
じ部6bは、穿たれた孔に容易にめねじをタッピングす
る。そして、このめねじにクラッド層3からなるねじ部
6aが続いてねじ込まれて、頭部5のつば5bによって
穿孔物は、その裏側の壁材などに確実に締結される。
【0019】このとき、頭部側5,6aにも芯材2が入
っているので、レンチによる締め付け時に大きな捩りト
ルクが加わっても、ドリルねじが従来のように変形する
ことがない。また、ドリルねじ4が、マルテンサイト系
およびオーステナイト系のステンレス鋼で作られ、従来
のように溶接やガス浸炭処理を行なう必要がなく、機械
加工のみで製造されるので、耐食性の劣化や選択腐食が
生じない。また、外気に曝される頭部5は、オーステナ
イト系クラッド層で覆われているので、長期に亙って腐
食しない。なお、頭部5の端面中央部5aには、芯材2
が露出しているが、この芯材2がステンレス鋼であるこ
と、およびこの部分が締付時にボックスレンチに接触せ
ず、傷が付かないことから、図7に示すように、この露
出部に防錆塗料29を塗るだけで十分腐食を防止するこ
とができる。また、図2のさらドリルねじ11も、頭部
15の形状が図1のものと異なるだけだから、上述と同
様の作用,効果を奏する。
【0020】図3は、図1(B)のドリルねじの製造方
法つまり本発明の第1の製造方法を示している。まず、
図1(A)に示す線材1をクラッド伸線方法で作成する
。次に、この線材1をドリルねじ1本分の長さに切断し
、一方の端部に頭部5(図1(B)参照)を形成した後
、他方の端部のクラッド層3を図3(A)に示すような
方法で除去して、芯材2を露出させる。この方法は、当
接面42aが平滑な上部ガイド板42と、当接面の略半
分に歯切り43aをもつ下部ガイド板43の間にカット
刃44を設けてなる第1ブロック40(図4参照)の後
端と、この第1ブロック40に対向し、同じ上部ガイド
板42,下部ガイド板43,カット刃44からなる第2
ブロック41(図3(A)参照)の前端との間に、首下
にローレット加工45を施した上記線材1を挾み込む。 そして、第2ブロック41を、第1ブロック40に対し
て図4(A)の矢印Aで示す方向に移動させ、線材1の
下半分を歯切り43a,43aに噛み込ませて線材1を
回転させつつ、カット刃44により線材1の外周にクラ
ッド層3の厚さに相当する環状の切り目を入れる。次い
で、両下部ガイド板43の歯切り43aに続いて斜め下
に延びる突出縁43b(図4参照)を、上記環状の切り
目の両側に噛み込ませて、下半分のパイプ状のクラッド
層3を、線材1の回転に伴って図4(A)の矢印Bの如
く下方へ抜き去る。こうして、一端に頭部5が形成され
、他端に芯材2が露出した図3(B)に示すような線材
が得られる。
【0021】次に、芯材2が露出した線材1の先端を、
プレス加工して、図3(C)の如き切刃をもつドリル部
7を概ね形成する。さらに、線材1の芯材2が露出した
ドリル部側のねじ部となるべき部分と、芯材2とクラッ
ド層3からなる頭部5側のねじ部となるべき部分の外周
に、転造によりねじ部6(図1(B)参照)を形成して
、ドリルねじの加工を終える。なお、プレス加工の際に
生じたバリ46は、この転造時に図3(D)の如く除去
される。なお、上記実施例では、第1,第2ブロック4
0,41を用いてクラッド層6を除去したが、これを転
造や旋盤などによる切削で除去することも可能である。 以上の機械加工のままのドリルねじでも、十分使用に耐
えるが、品質を一層改善するため、このドリルねじを還
元性ガス中で表面の酸化を防止しつつ加熱し、次いで焼
き入れする光輝熱処理を行なう。この光輝熱処理により
、マルテンサイト系ステンレス鋼の芯材2からなるドリ
ル部7は強靭化し、オーステナイト系ステンレス鋼のク
ラッド層3からなる頭部5などは固溶化して耐食性が一
層向上する。従って、酸性雨や亜硫酸ガスに対して一層
の防錆力が発揮されることになる。
【0022】上記製造方法では、機械加工のみにより、
従来例のように溶接やガス浸炭処理の工程がないので、
ドリルねじを安価に製造できるとともに、上記工程に伴
う合金元素の希釈化による耐食性の劣化や結晶粒界への
炭化物の析出による選択腐食などの問題が生じず、高品
質のドリルねじを得ることができる。さらに、上記実施
例では、ドリル部7と頭部5を同時または連続的に加工
し、クラッド層3の除去とねじの転造を連続的に行なっ
ているので、製造の能率化を図れるという利点がある。 また、加工後のドリルねじに光輝熱処理を施しているの
で、ドリル部の一層の強靭化と頭部の耐食性の一層の向
上を図れるという利点がある。
【0023】図5(A),(B)は、本発明の第2のド
リルねじの一例の夫々要部平面図,横断面図である。こ
のドリルねじ21は、ドリル部7がマルテンサイト系ス
テンレス鋼からなる芯材2のみからなり、頭部(図示せ
ず)が図1(B)のものと同様に上記芯材2とこれを覆
うオーステナイト系ステンレス鋼からなるクラッド層か
らなり、ねじ部26の構造のみが図1(B)のものと異
なる。即ち、上記ねじ部26は、クラッド層3で覆われ
た芯材2からなり、ドリル部7側のねじ部26bには、
ねじ山を略軸方向に貫通する4本の切欠き22が設けら
れている。この切欠き22は、図5(B)に示すように
、V字状をなして円周方向に互いに90°の間隔をおい
て配置され、半径方向に延びる片側面22aには芯材2
のみが露出し、半径方向に対して斜めに延びる片側面2
2bの外周側にはクラッド層3が露出している。そして
、締め付け時にドリルねじが、矢印A方向に回転せしめ
られた場合、強靭な芯材2のみが露出した片側面22a
で、穿孔物にねじ溝を切るようになっている。
【0024】上記構成の第2のドリルねじ21は、次の
ように作用する。ドリルねじ21の頭部5(図1(B)
参照)が、図示しない電動ボックスレンチで回転せしめ
られると、ドリル部7は、穿孔物に容易に孔を穿ち、続
くねじ部26bは強靭な上記切欠きの片側面22aで孔
に容易にタッピングし、第1のドリルねじ4で述べたと
同様に穿孔物は裏側の壁材などに確実に締結される。ま
た、このドリルねじ4が、締め付け時の大きなトルクに
耐え、耐食性に優れるのは、後述する製造方法に基づき
第1のドリルねじ4で述べたと同じである。
【0025】上記ドリルねじ21は、次のような本発明
の第2の製造方法により製造される。即ち、図1(A)
に示す線材1にプレス加工により頭部5とドリル部7を
形成する。次に、この線材1を、図6に示すような一対
の平形ダイス31,32に挾み、一方のダイス31を矢
印Aで示すように往復動させて、ねじ部26の転造と切
欠き22の形成を同時に行ない、ドリルねじを完成する
。 なお、ダイス31には、ねじ山を加工するための溝33
に加えて、これに略直交する上記切欠き22を加工する
ための畝34が設けられている。なお、上記実施例では
、ねじの転造と切欠きの形成を同時に行なうようにした
が、転造後に切欠きを形成してもよい。また、第1の製
造方法で述べたと同様に、強靭性と耐食性の一層の改善
のため、加工後のねじに光輝熱処理を施すこともできる
。
【0026】上記製造方法は、既述の第1の製造方法と
同様に溶接などの工程がないので、高品質のドリルねじ
を安価に得ることができる。さらに、上記実施例では、
第1の製造方法のようなクラッド層の除去工程がなく、
ドリル部7と頭部5を同時または連続的に加工し、ねじ
26の転造と切欠き22の形成を同時に行なっているの
で、製造の能率化を図れるという利点がある。
【0027】図8は、本発明の製造方法の他の実施例を
示している。この製造方法は、図1(A)に示す線材1
から第2の製造方法で述べたと同様にプレス加工でドリ
ル部7と頭部5を形成し、さらにドリル部7に連なる部
分35に、プレス加工で図8(A),(B)に示すよう
な四辺形断面の部分を形成する。そして、この部分35
の外周を、図8(B)中の矢印Aの如く捩って、断面形
状を二点鎖線の如き円形にし、略四辺形断面の隅部に対
応する箇所にマルテンサイト系ステンレス鋼からなる芯
材2を露出させる。次いで、第2の製造方法で図6にお
いて述べたと同様に、この線材1の外周へのねじ部26
の転造と上記芯材2の露出した箇所への切欠き22の形
成を同時に行ない、ドリルねじを完成する。なお、転造
後に切欠きを形成してもよく、必要に応じて加工後のド
リルねじに光輝熱処理を施してもよいのは勿論である。
【0028】上記製造方法は、既述の第1の製造方法と
同様に溶接などの工程がないので、高品質のドリルねじ
を安価に得ることができる。上記実施例では、ドリル部
7とこれに続く四辺形断面部分35と頭部5を連続的に
加工し、捩りによる芯材2の露出とねじ26の転造およ
び切欠き22の形成とを連続的に行なっているので、製
造の能率化を図れるという利点がある。
【0029】上記実施例では、線材1を構成するマルテ
ンサイト系ステンレス鋼に13Cr鋼を、オーステナイ
ト系ステンレス鋼に18Cr−8Ni鋼を夫々用いたが
、両ステンレス鋼がこれらに限られないのは、いうまで
もない。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
第1のドリルねじは、ドリル部の少なくとも切刃側の部
分とこれに続くねじ部が、強靭なマルテンサイト系ステ
ンレス鋼の芯材のみからなり、頭部とこれに続くねじ部
が、柔軟かつ耐食性に優れたオーステナイト系ステンレ
ス鋼のクラッド層を被覆した芯材からなるので、締め付
け時の大きな捩りトルクに耐えて、硬い材料にも容易に
穿孔・タッピングでき、酸性雨や腐食性外気に長期間曝
されても優れた耐食性を発揮することができる。
【0031】また、本発明の第2のドリルねじは、ドリ
ル部の少なくとも切刃側の部分がマルテンサイト系ステ
ンレス鋼の芯材のみからなり、ねじ部と頭部がオーステ
ナイト系クラッド層で覆われた芯材からなるとともに、
ドリル部側のねじ部には、ねじ山を略軸方向に貫通し、
かつ片側面に芯材が露出した複数の切欠きが設けられて
いるので、上述と同様に良好な耐食性と穿孔性を発揮す
る。
【0032】また、本発明の第3のドリルねじは、マル
テンサイト系ステンレス鋼からなる芯材とこの表面を覆
うオーステナイト系ステンレス鋼からなるクラッド層と
を有するので、耐食性に優れ、かつ靭性が高い。
【0033】一方、本発明の第1の製造方法は、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼の芯材の表面をオーステナイト
系ステンレス鋼のクラッド層で被覆した線材を作り、所
定の長さに切られた上記線材の一端に頭部を形成する一
方、上記線材の他端のクラッド層を除去して芯材を露出
させ、この露出部分にドリル部を形成するとともに、こ
の露出部分を含む線材の外周に転造によりねじ部を形成
するので、従来のような溶接や熱処理工程がなく、これ
に伴う耐食性の劣化も生じず、高品質のドリルねじを安
価かつ能率的に作ることができる。
【0034】また、本発明の第2の製造方法は、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼からなる芯材とオーステナイト
系ステンレス鋼からなるクラッド層からなる線材に上記
芯材が露出したドリル部をプレス加工で形成し、上記芯
材とクラッド層からなる頭部を形成する一方、この線材
の外周に転造によりねじ部を形成し、このねじ部のドリ
ル部側の部分に、ねじ山を略軸方向に貫通し、かつ片側
面の略全体に芯材が露出した複数の切欠きを形成するの
で、上述と同様に溶接工程などがなく、耐食性に優れ、
かつ穿孔性に優れたドリルねじを安価かつ能率的に作る
ことができる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】  図1(A)は本発明のドリルねじを製造す
るための線材の断面図、図1(B),(C)は本発明の
第1のドリルねじの縦断面図およびその端面図である。
【図2】  図2は本発明の第1のドリルねじの変形例
の縦断面図である。
【図3】  図3は上記ドリルねじの製造方法の一例を
示す図である。
【図4】  図4(A),(B),(C)は上記製造方
法におけるクラッド層の除去器具を示す夫々斜視図,部
分正面図,部分平面図である。
【図5】  図5(A),(B)は本発明の第2のドリ
ルねじの要部平面図および横断面図である。
【図6】  図6は上記第2のドリルねじの製造方法を
示す斜視図である。
【図7】  図7(A),(B)は本発明のドリルねじ
の頭部の平面図および斜視図である。
【図8】  図8(A),(B)は本発明の製造方法を
示す平面図および断面図である。
【図9】  図9は従来のドリルねじの縦断面図である
。
【図10】  図10(A),(B)は本発明により試
作したドリルねじとその使用状態の縦断面図である。
【符号の説明】
1…線材、2…芯材、3…クラッド層、4,11…第1
のドリルねじ、 5…頭部、6…ねじ部、6a…ドリル側のねじ部、6b
…頭部側のねじ部、 7…ドリル部、12,13…金型、15…頭部、21…
第2のドリルねじ、 22…切欠き、22a,22b…片側面、26…ねじ部
、31,32…ダイス。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  頭部とねじ部とドリル部を有するドリ
    ルねじにおいて、軸方向に延びるマルテンサイト系ステ
    ンレス鋼の芯材と、この芯材の表面を被覆するオーステ
    ナイト系ステンレス鋼のクラッド層とを有し、上記ドリ
    ル部の少なくとも切刃側の部分および上記ねじ部のドリ
    ル部側の部分は、上記芯材のみからなり、上記ねじ部の
    頭部側の部分および上記頭部は、上記芯材とクラッド層
    からなることを特徴とするドリルねじ。
  2. 【請求項2】  頭部とねじ部とドリル部を有するドリ
    ルねじにおいて、軸方向に延びるマルテンサイト系ステ
    ンレス鋼の芯材と、この芯材の表面を被覆するオーステ
    ナイト系ステンレス鋼のクラッド層とを有し、上記ドリ
    ル部の少なくとも切刃側の部分は、上記芯材のみからな
    り、上記ねじ部のドリル部側の部分は、上記芯材とクラ
    ッド層からなり、ねじ山を略軸方向に貫通する複数の切
    欠きが設けられ、この切欠きの片側面が上記芯材で形成
    され、上記ねじ部の頭部側の部分および上記頭部は、上
    記芯材とクラッド層からなることを特徴とするドリルね
    じ。
  3. 【請求項3】  頭部とねじ部とドリル部を有するドリ
    ルねじにおいて、軸方向に延びるマルテンサイト系ステ
    ンレス鋼の芯材と、この芯材の表面を被覆するオーステ
    ナイト系ステンレス鋼のクラッド層とを有することを特
    徴とするドリルねじ。
  4. 【請求項4】  マルテンサイト系ステンレス鋼製の芯
    材の表面をオーステナイト系ステンレス鋼製のクラッド
    層で被覆した線材を作る工程と、所定の長さに切られた
    上記線材の一方の端部に頭部を形成する工程と、上記線
    材の他方の端部のクラッド層を除去して芯材を露出させ
    る工程と、芯材が露出した部分にドリル部を形成する工
    程と、上記線材の芯材が露出したドリル部側のねじ部と
    なるべき部分と、芯材とクラッド層からなる頭部側のね
    じ部となるべき部分の外周に転造によりねじ部を形成す
    る工程とを含むことを特徴とするドリルねじの製造方法
    。
  5. 【請求項5】  マルテンサイト系ステンレス鋼製の芯
    材の表面をオーステナイト系ステンレス鋼製のクラッド
    層で被覆した線材を作る工程と、上記線材にプレス加工
    により芯材が露出したドリル部を形成する工程と、上記
    線材の外周に転造によりねじ部を形成する工程と、上記
    ねじ部のドリル部側の部分に、ねじ山を略軸方向に貫通
    する複数の切欠きを、この切欠きの片側面の略全体に上
    記芯材が露出するように形成する工程と、上記線材に芯
    材とクラッド層からなる頭部を形成する工程とを含むこ
    とを特徴とするドリルねじの製造方法。
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