JPH04278460A - 尿沈渣検査成績管理方法 - Google Patents

尿沈渣検査成績管理方法

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JPH04278460A
JPH04278460A JP6383791A JP6383791A JPH04278460A JP H04278460 A JPH04278460 A JP H04278460A JP 6383791 A JP6383791 A JP 6383791A JP 6383791 A JP6383791 A JP 6383791A JP H04278460 A JPH04278460 A JP H04278460A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は尿沈渣検査成績管理方法
、管理用マーカー粒子及びその製法にかかるものである
【0002】
【従来の技術】尿中には、毛細管出血による赤血球、血
管外遊走による白血球、腎臓や尿生殖器官に並ぶ上皮細
胞、ある状況下で腎尿細管において形成される円柱、そ
してしばしば局所感染や全身感染による細菌、真菌、原
虫、寄生虫等の微生物等の有形成分が含まれる。又、尿
には腎不全の場合、化学成分、医薬品や遊離の脂肪から
なる結晶が含まれることがある。
【0003】従って、尿の顕微鏡検査によって、その存
在の有無、形態及び数が臨床的に意味を持つこれらの成
分、及び他の成分の濃度を知ることができ、患者の病状
に対し明確な判断を与えることができることから、尿沈
渣の顕微鏡検査は世界的に広く普及している。
【0004】従来から行われている尿沈渣顕微鏡検査法
【図1】に示すように、採尿カップ1の中の尿検体2を
よく混和して成分を均一にしてからスピッツ管3の10
mlの標線4まで正確に採取し、遠心分離機5により1
500r.p.m.5分間遠心分離し、上清をデカント
又は吸引により除去して200μl(濃縮率50倍)の
尿沈渣6を得る。次いで、尿沈渣6を均一に懸濁して約
15μlをスライドグラス7に移し、カバーグラス8を
かけて顕微鏡9のステージにセットし、倍率400倍で
粒子の形態を観察し、分類・計数すると共に記録用紙に
結果を手で記録している。
【0005】しかしながら、尿検体2は尿沈渣量におい
て個体差が大きく、非常に薄くて尿沈渣量が僅かしかな
いものから、粘液成分を多量に含み尿沈渣量が200μ
l(尿10ml当り)を大幅に超える場合がある。又、
尿沈渣量の多い尿検体2は混和が不十分になりやすい。
【0006】又、操作法においても検査施設により使用
するスピッツ管3にメーカー差があり、遠心分離におい
ても回転数、遠心時間は統一されてはいても使用する遠
心分離機5により負荷される遠心力は夫々異なり、尿中
の各粒子の回収率も検査施設により異なってしまう。
【0007】更に、上清を除去する際に吸引除去により
行えば尿沈渣量を正確に200μlとすることは可能で
あるが、この方法では手間と時間がかかることから、検
体数の多い検査施設ではデカントで行うのが一般的であ
り、そのため尿沈渣量が個体差を大きく反映してしまい
、200μlよりも少なかったり、200μlよりも多
くなったりして、濃縮率が大きく変動してしまう。
【0008】又更に、尿沈渣6をスライドグラス7に移
す場合、
【図1】に示すようにスポイト10で尿沈渣6を懸濁し
15μl採取すればよいが、手間とコストがかかるので
、検体数の多い検査施設ではスポイト10を使用せず、
スピッツ管3を軽く振って尿沈渣6の混和を行い、スピ
ッツ管3を逆さにし、スライドグラス7上にたたきつけ
るようにして尿沈渣6を一滴採取しているところが多い
。しかし、このようなたたきつけ法では、尿沈渣6の懸
濁が不十分となったり、滴下する容量も基準量である1
5μlよりも少なくなったり、多くなったりしてばらつ
いてしまう。
【0009】このように尿は、簡単に得られ、これらか
ら得られる診断情報が多い反面、含有成分が変性し易く
、何がどれだけ含まれているかの予測がつきにくく、判
定に検体の個体差、検査施設間差、検査担当者間差等が
入り易いことが難点とされている。そのため尿沈渣の標
準化の必要性が認識されている。
【0010】従来は尿沈渣の標準化の方法は定められて
おらず、精度管理を目的として尿沈渣用コントロール尿
を使用する方法が提案されている。すなわち、健常人血
液をNaCl加リン酸緩衝液(PBS)で洗浄し、2.
5%グルタルアルデヒドで固定した赤血球と、前記血液
から分取した白血球を同様にグルタルアルデヒドで固定
した白血球とを、正常尿をプールしてホルマリンを0.
5%濃度に加え、4℃で一夜以上放置した後沈殿物を除
き、アジ化ナトリウムを加えて得たプール尿に一定濃度
となるよう加えてなるコントロール尿を、日常の検査の
際に同時に赤血球及び白血球数を検査し検査成績を管理
しようとするものである。(衛生検査、39巻、1号、
1990、55〜61)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
コントロール尿を用いる管理方法では、同一検査施設内
において検査担当者間差をなくし再現性を高める手段と
しては有効であるが、尿検体の個体差すなわち尿沈渣量
の多少によるばらつきは是正できない。
【0012】又、前記コントロール尿を使用し、全国の
58検査施設において各検査施設のルーチン法で検査し
たところ、固定赤血球33個/μl(1視野当りの理論
値12.1個/HPF)の調整表示値に対し、1視野当
り2.0〜52.7個、平均18.8個、CV59.6
%という成績が得られ、施設間変動が極めて大きく、標
準化の必要性が再認識されている(医学検査、40巻、
1号、1991、75〜79)。
【0013】従って、各検査施設は前記コントロール尿
を用いた検査成績が表示値の33個/μl(12.1個
/HPF)となるよう検査法の改善に取り組まなければ
ならないが、前述のように変動の要因の多い尿沈渣の検
査成績の精度を高めるためには、手間と時間をかけざる
を得ず、高コスト化すると共に多数検体の処理能力に限
界を生じてしまう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の従来の課
題を解決するためになしたもので、尿にマーカー粒子を
加えて遠心分離し、得られる尿沈渣中の目的粒子及びマ
ーカー粒子を計数し、マーカー粒子の回収率により目的
粒子の数を補正することを特徴とする尿沈渣検査成績管
理方法にかかるものである。
【0015】ここにおいて、前記補正の方法は以下の3
通りである。
【0016】(計数された目的粒子の数)×(理論的回
収マーカー粒子数÷計数されたマーカー粒子の数)・・
・(式1)
【0017】(計数された目的粒子の数)×(実験的回
収マーカー粒子数÷計数されたマーカー粒子の数)・・
・(式2)
【0018】(計数された目的粒子の数÷計数されたマ
ーカー粒子の数)×(添加されたマーカー粒子の尿中濃
度)・・・(式3)
【0019】更に、尿にマーカー粒子を加えて遠心分離
し、得られる尿沈渣中の目的粒子及びマーカー粒子を計
数し、マーカー粒子に対する目的粒子の比率により尿検
体をランク分けすることも可能である。以上の補正の方
法は複数併用してもよい。
【0020】以上の尿沈渣検査成績管理方法に使用する
マーカー粒子としての発明は、粒子径が1〜20μm、
比重が1.040以上のマーカー粒子である。好ましく
は粒子径2〜10μm、比重1.05〜1.20のマー
カー粒子。又、マーカー粒子の粒子径は尿沈渣中の目的
粒子と粒子径を異にすることが好ましい。ここで、目的
粒子とは、尿沈渣中に認められる粒子のうちの一つ又は
二つ以上をいう。例えば、赤血球、白血球、組織球等の
血球成分、へん平、移行、尿細管(小円形)、脂肪含有
細胞、封入体細胞、多核巨細胞、異型細胞等の上皮細胞
、硝子、顆粒、ろう様、赤血球、白血球、血液、上皮、
脂肪、類円柱等の円柱、シュウ酸カルシウム、リン酸ア
ンモニウムマグネシウム、リン酸カルシウム、炭酸カル
シウム、尿酸アンモニウム、尿酸、ビリルビン等の結晶
、細菌、酵母様真菌、脂肪球、無晶性塩類等その他の粒
子がある。
【0021】マーカー粒子としては動物、植物等の細胞
、微生物等の菌体、ラテックス粒子、マイクロカプセル
、デンプン粒子、ゼラチン粒子等を使用することができ
る。
【0022】前記のマーカー粒子は粒子径を1〜20μ
m好ましくは粒子径2〜10μmとすると、目視又は自
動セルカウンター等の自動粒子カウンターによる計数に
適し、比重を1.040以上好ましくは1.06〜1.
20とすると、尿中に添加して遠心分離により回収する
際に尿中の目的粒子と同様の回収率となる。
【0023】又マーカー粒子の色調は目的粒子の色調と
異なるものを選択すると、識別、計数が容易となる。マ
ーカー粒子の色調としては、検査施設により目的粒子を
スターンハイマー法、スターンハイマー=マルビン法等
により染色することもあるため、これらにより染色され
た目的粒子の色調とも異なる色調が好ましく、検鏡下に
黒色、褐色、緑色、金色等の赤、紫、青系統以外に観察
される色調とするとよい。具体的には、固定染色血球、
染色細胞、固定染色細胞、染色菌体、固定染色菌体、着
色ラテックス粒子、着色マイクロカプセル、着色デンプ
ン粒子、着色ゼラチン粒子等があげられる。
【0024】以上のマーカー粒子は尿の比重1.003
〜1.030に比べて若干比重が大きいため、長時間静
置しておくと沈降することもあるので、浮遊液の比重を
マーカー粒子の比重と同等以上とするとよい。浮遊液の
比重を調整するためには、一般的に使用されている緩衝
液を高濃度に使用してもよく、無機、有機の塩類、サッ
カロース、ラクトース、マンニット、ソルビット等の糖
類を加えてもよく、更にはプロピレングリコール(比重
1.036〜1.040)、ジメチルスルホキシド(比
重1.100〜1.105)、ジエチレングリコール(
比重1.113〜1.123)、エチレングリコール(
比重1.114〜1.117)、グリセリン(比重1.
260以上)等の有機溶媒を使用することもできる。す
なわち、尿沈渣中の目的粒子の性状及び遠心上清の尿検
査に影響を与えない限り、各種の物質を併用して比重調
整することができる。又、非イオン性界面活性剤を添加
することによりマーカー粒子の分散性を高めることもで
きる。
【0025】マーカー粒子の製法の発明は、固定赤血球
とpH8〜10の緩衝液中に3,3´ージアミノベンチ
ジン、過酸化水素水及び界面活性剤を含む反応液とを混
合し、一定時間後洗浄することを特徴とするものである
【0026】赤血球としてはヒトの他ウサギ、ウシ、ブ
タ、ヒツジ等の動物の赤血球を使用することができ、こ
れらの赤血球の固定はグルタルアルデヒド、ホルマリン
等により行うことができる。
【0027】pH8〜10の緩衝液の緩衝剤は、pH8
〜10の間に緩衝力のある種々の緩衝剤を使用すること
ができ、トリス−塩酸系、グリシン−NaOH系、ホウ
酸系等を使用することができる。
【0028】緩衝液中には3,3´ージアミノベンチジ
ン、過酸化水素水を加えるが、これらの他に非イオン性
界面活性剤を添加することができる。
【0029】前記マーカー粒子の添加濃度は、少なすぎ
るとマーカー粒子のC.V.値が大きくなりすぎ、又多
すぎると計数に時間がかかるので、尿1μl当り5〜5
00個の範囲が適当である。この範囲であればマーカー
粒子の計数に要する時間は短くて済み、全体の操作時間
に大きな変動はなく、多数の検体処理においても支障と
ならない。
【0030】
【作用】マーカー粒子を尿中に5〜500個/μl例え
ば50個/μlの濃度に加えて遠心分離すると、尿中の
80〜90%の目的粒子及びマーカー粒子が沈降回収さ
れる。デカントにより上清を吸引除去し振盪により尿沈
渣を均一にした後たたきつけ法によりスライドグラスに
一滴(約15μl)採取し、カバーグラスをかけて検鏡
し、目的粒子及びマーカー粒子を1視野毎に計数し、複
数視野計数して目的粒子及びマーカー粒子を夫々平均す
る。
【0031】マーカー粒子の回収率を100%とすると
、理論的回収マーカー粒子数は1視野当り18.4個(
日本臨床検査技師会推奨法:尿10ml,1500r.
p.m.、5分、上清吸引除去、尿沈渣量200μl、
尿沈渣採取量15μl)であり、平均マーカー粒子数が
18.4個であれば回収率は100%である。例えば、
尿沈渣量が200μlを超えるような場合、濃縮率が5
0倍以下となり、平均マーカー粒子数は18.4個/H
PF以下となり、回収率は100%以下ということにな
るが、目的粒子の回収率も同一であるので、式1により
補正すれば、理論的回収粒子数を基準として補正される
。 又、尿沈渣量が200μlよりも少ない場合、デカント
では濃縮率が50倍以上となり、平均マーカー粒子数は
18.4個/HPF以上となり、回収率が100%以上
ということになるが、目的粒子の回収率も同一であるの
で式1により補正すれば、同様に理論的回収粒子数を基
準として補正される。
【0032】これにより、尿検体の個体差と検査方法、
検査機器、検査担当者等の検査施設間差とが是正される
と共に再現性も向上し、1視野当りの平均目的粒子数が
理論回収粒子数を基準として補正され、標準化される。
【0033】又、各検査施設において実験により回収マ
ーカー粒子数の平均値を予め求めておくことにより、各
検査施設における従来の平均的回収粒子数を補正の基準
とすることができるため、式2により各検査施設におけ
る検査結果の判断基準を変更することなく、尿検体の個
体差が是正され、再現性等の測定精度が向上する。
【0034】更に、例えばマーカー粒子を尿検体中に5
0個/μlの濃度に加えておいた場合、複数視野におけ
る目的粒子とマーカー粒子の比率に50を乗ずることに
より、尿検体中の目的粒子の数を濃度表示することがで
き、しかも尿検体の個体差及び検査施設間差が是正され
ることから直接法にも対応できる。
【0035】更に又、尿にマーカー粒子を加えて遠心分
離し、得られた尿沈渣中の目的粒子及びマーカー粒子を
計数し、マーカー粒子に対する目的粒子の比率により尿
検体をランク分けすると、尿沈渣の検査を更に合理的に
且つ迅速化することができる。すなわち、近年は尿沈渣
中の各目的粒子の数を連続的数値で表現するよりも、目
的粒子に応じてその数に適当な区間を設定し、尿検体中
の目的粒子数をランク分けして検査成績の判断を容易に
すると共に検査を合理化する傾向にあり、特に検査成績
をコンピューターを用いてオンラインで報告するシステ
ムにおいてはランク分けする場合が多い。
【0036】加えるマーカー粒子としては粒子径が1〜
20μmの範囲であれば検鏡時に認識が容易で計数可能
であり目的粒子と大きさを異にすれば識別が更に容易と
なると共に自動粒子カウンターによる計数も可能となる
。マーカー粒子の、比重が1.04以上であれば遠心分
離により回収可能であり、1.06〜1.20の範囲で
あれば遠心分離の際尿検体中の目的粒子と挙動を共にす
るので回収率がほぼ同じになる。又、マーカー粒子が目
的粒子と検鏡下の色調を異にしていると、マーカー粒子
との識別が更に容易となる。更に、マーカー粒子の比重
と同等以上の液体にマーカー粒子を浮遊することにより
、マーカー粒子の長期保存による沈降が防止され、添加
前の浮遊均一化が容易となり、直ちに使用でき、尿検体
への分散性も良好となる。
【0037】
【実施例】実施例1 平均粒子径5μm、比重1.100のラテックス粒子を
緑色に着色したマーカー粒子を、10000個/μlに
調整し、尿10mlに対し50μlを添加すると、尿1
μl当りのマーカー粒子は50個となる。1500r.
p.m.で5分間遠心分離し、デカントにより上清を除
去し、尿沈渣を均一に懸濁した後たたきつけ法によりス
ライドグラス上に一滴(約15μl)とり、18×18
mmのカバーグラスをかけて400倍で検鏡し、目的粒
子である赤血球とマーカー粒子であるラテックス粒子を
夫々計数し、複数視野の平均値を夫々算出した。
【0038】10視野の平均赤血球数は15.2個/1
視野(HPF)であり、平均マーカー粒子数は14.5
個/HPFであった。式1により補正した検体尿中の赤
血球数は、日本臨床検査技師会法による理論的回収マー
カー粒子数を18.4個/HPFとすると、19.3個
/HPFとなった。
【0039】実施例2 平均粒子径2μl、比重1.080のマイクロカプセル
を用いて前記実施例1と同様に操作したところ、平均白
血球数は1視野当り14.3個で、平均マーカー粒子数
は12.3個であった。
【0040】予め10例の尿検体を用いて同様に操作し
て得られた1視野ごとの平均回収マーカー粒子数は11
.6個であったので、式2により補正した尿検体中の白
血球数は13.5個/HPFとなった。
【0041】実施例3 平均粒子径8μm、比重1.110のラッテクス粒子を
黒色に着色したマーカー粒子を用い、尿1μl当りのマ
ーカー粒子数を40個として、前記実施例1と同様に操
作したところ、平均赤血球数は27.8個/HPF、平
均マーカー粒子数は19.3個/HPFであった。式3
により補正した尿検体中の赤血球数は1μl当り57.
6個となった。
【0042】実施例4 前記実施例1と同様に操作し、赤血球数とマーカー粒子
の平均比率を計算したところ、15.2:14.5であ
り、赤血球数はマーカー粒子数の1.05倍であった。 予め、1視野当りの理論的回収マーカー粒子数を18.
4個としてランク分けすると、1視野当りの赤血球の数
が1〜5個の場合、マーカー粒子に対する赤血球の比率
は、0.054〜0.272であり、同様に赤血球数が
6〜10個の場合0.326〜0.543であり、11
〜 20個の場合0.611〜1.087であり、21
〜50個の場合1.141〜2.717であり、51〜
100個の場合2.771〜5.435であり、101
個以上の場合5.489以上となる。従って、前記尿検
体は赤血球数比率が1.05であるので、赤血球数11
〜20個/HPFの範囲にランクされた。
【0043】実施例5 ヒト赤血球をグルタルアルデヒドで固定し、pH9のト
リス塩酸緩衝液に浮遊する。pH9のトリス塩酸緩衝液
50mlに3,3´ージアミノベンチジンを250mg
、3%過酸化水素水を1.5ml、及びツイーン80を
1.0mlを加えて反応液とする。該反応液と前記固定
赤血球とを等量混合し10分後PBSにて洗浄し、防腐
剤を加えたPBSに10000個/μlに調整、浮遊し
て冷蔵保存した。
【0044】実施例6 プラスチック製標線付きスピッツ管に尿を10ml採取
し、実施例5で調製した固定染色血球を50μl添加し
、尿1μl当り50個の濃度とした。1500r.p.
m.5分間遠心分離し、上清をアスピレーターで吸引除
去し、沈渣量を200μlとし、マイクロピペットで均
一に混和後スライドグラス上に15μl採取し、カバー
グラスをかけて赤血球及び固定染色血球を計算し、10
視野を平均した。以上の操作を10回同時に繰り返した
ところ、平均赤血球数は12.3個/HPFでありC.
V.は8.5%であった。又、平均固定染色血球数は1
1.2個/HPFでありC.V.は8.3%であった。 固定染色血球の理論回収値を18.4個/HPFとして
式1により補正すると、尿検体中の赤血球数は20.2
個/HPFとなった。
【0045】実施例7 尿検体30例を用いて実施例6と同様の操作により、各
尿検体の1視野当りの平均赤血球数及び平均固定染色血
球数を求めた。固定染色血球の30例の平均値は13.
3個/HPFで、C.V.は22.2%であった。実験
的に得られた平均値13.3個/HPFを用いて式2に
より、各尿検体の赤血球数を補正した。
【0046】実施例8 実施例6において、スピッツ管をガラス製とし、上清の
除去をデカントとし、尿沈渣の採取をたたきつけ法で行
った。1視野当りの平均赤血球数の10回平均値は38
.8個で、C.V.は24.3%、又固定染色血球は平
均値39.5個、C.V.は22.1%であった。理論
回収値を18.4個/HPFとして式1により補正した
ところ、平均赤血球数は18.1個/HPFとなった。
【0047】実施例9 実施例7で使用した尿検体30例を用いて、実施例8と
同様の操作により、各尿検体の1視野当りの平均赤血球
数及び平均固定染色血球数を求めた。固定染色血球の3
0例の平均値は38.5個/HPFで、C.V.は44
.8%であった。実験的に得られた平均値38.5個/
HPFを用いて、式2により各尿検体の赤血球数を補正
したところ、実施例7で得られた30例の尿検体の赤血
球数と近似した補正値が夫々得られた。
【0048】実施例10 実施例8において、尿沈渣の採取をスポイトで15μl
採取することにより行った。平均赤血球数の10回平均
値は35.2個/HPFでC.V.は11.5%、又固
定染色血球は平均値34.0個/HPFでC.V.は1
0.6%であった。理論回収値を18.4個/HPFと
して式1により補正したところ、平均赤血球数は19.
0個/HPFとなった。
【0049】実施例11 実施例7で使用した尿検体30例を用いて、実施例10
と同様の操作により、各尿検体の1視野当りの平均赤血
球数及び平均固定染色血球数を求めた。固定染色血球の
30例の平均値は26.2個/HPFで、C.V.は3
9.4%であった。実験的に得られた平均値26.2個
/HPFを用いて、式2により各尿検体の赤血球数を補
正したところ、実施例7及び9で得られた30例の尿検
体の赤血球数と近似した補正値が夫々得られた。
【0050】実施例12 採尿カップに採取された尿の液量を採尿カップの目盛り
を利用して読みとり、尿10ml当り、ヨードデンプン
反応により着色したデンプン粒子(18500個/μl
)を10μl加え、(18.5個/μl尿)、採尿カッ
プを揺り動かすと青色のデンプン粒子が均一に浮遊され
内容物が均一に混和されたことが確認できた。この尿を
スピッツ管に10ml採取し、実施例1と同様に操作し
た。
【0051】10視野の着色デンプン粒子は5個/HP
F前後であったので尿の均一化が裏付けられた。又平均
赤血球数は20.4個/HPF、平均ラテックス粒子数
は13.7個であった。理論的回収ラテックス数を18
.4個/HPFとして、式1により補正すると赤血球数
は27.4個/HPFとなった。
【0052】本実施例によれば、大きさ及び又は色調の
異なる二種類のマーカー粒子を採尿カップとスピッツ管
に加えることにより、尿採取時の成分の均一化が容易且
つ確実に確認できると共に目的粒子の補正も行えるので
、尿検体の個体差が改善されるばかりでなく、再現性が
向上し検査成績の質が著しく高められた。
【0053】実施例13 平均粒子径3μm、比重1.050のラテックス粒子を
10000個/μlに調整し、尿10ml当り50μl
を添加してよく混和した。これを、直接に自動粒子カウ
ンターにより、粒子径7μmの赤血球と3μmのマーカ
ー粒子とを区別して計数した。マーカー粒子は表示濃度
が50個/μlであるのに対し、測定値が49個/μl
であったので、尿の混和が充分行われたことが確認され
た。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば下記の
種々の優れた効果が得られる。
【0055】1.本発明の方法によれば尿沈渣の検査成
績を測定者間差、施設間差ばかりでなく尿検体の個体差
も是正することができ、精度管理に有用である。
【0056】2.マーカー粒子の1視野当りの理論的回
収値を基準に、式1により目的粒子数を補正すれば、日
本臨床検査技師会法に合致した検査成績が得られ、検査
施設内はもちろん検査施設間の標準化が全国的規模で可
能になる。
【0057】3.マーカー粒子の1視野当りの実験的回
収平均値を基準に、式2により目的粒子数を補正すれば
、各検査施設における従来の判断基準を変更することな
く、尿検体の個体差を是正することができる。
【0058】4.1視野当りの平均目的粒子数と平均マ
ーカー粒子とを求め式3により補正すれば、目的粒子の
尿中の濃度(個/μl尿)が得られ、尿中の目的粒子数
を直接濃度表示することができる。更に、式2による補
正と併用することにより各検査施設における従来の判断
基準を変更することなく、濃度表示により検査施設間の
標準化が可能になる。
【0059】5.1視野当りの平均目的粒子数と平均マ
ーカー粒子数との比率により、尿検体を目的粒子ごとに
ランク分けすることができるので、計数及び報告が容易
となり、合理化できる。
【0060】6.マーカー粒子の径を1〜20μm、比
重を1.04以上としたので、尿検体からの回収率が目
的粒子と略同一となり、検鏡の際にも容易に計数できる
【0061】7.マーカー粒子の径を目的粒子の径と異
ならせれば識別は更に容易となり、更にマーカー粒子と
目的粒子の色調を異ならせると識別、計数がより一層容
易となる。
【0062】8.赤血球を固定して、染色することによ
り、識別し易くしかも安定なマーカー粒子を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】尿沈渣検査方法を示した説明図である。
【符号の説明】
1  採尿カップ 2  尿検体 3  スピッツ管 4  標線 5  遠心分離機 6  尿沈渣 9  顕微鏡 10  スポイト

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  尿にマーカー粒子を加えて遠心分離し
    、得られる尿沈渣中の目的粒子及びマーカー粒子を計数
    し、マーカー粒子の回収率により目的粒子の数を補正す
    ることを特徴とする尿沈渣検査成績管理方法。
  2. 【請求項2】  (計数された目的粒子の数)×(理論
    的回収マーカー粒子数÷計数されたマーカー粒子の数)
    …(式1)により補正する請求項1記載の尿沈渣検査成
    績管理方法。
  3. 【請求項3】  (計数された目的粒子の数)×(実験
    的回収マーカー粒子数÷計数されたマーカー粒子の数)
    …(式2)により補正する請求項1記載の尿沈渣検査成
    績管理方法。
  4. 【請求項4】  (計数された目的粒子の数÷計数され
    たマーカー粒子の数)×(添加されたマーカー粒子の尿
    中濃度)…(式3)により補正する請求項1記載の尿沈
    渣検査成績管理方法。
  5. 【請求項5】  尿にマーカー粒子を加えて遠心分離し
    、得られる尿沈渣中の目的粒子及びマーカー粒子を計数
    し、マーカー粒子に対する目的粒子の比率により尿検体
    をランク分けすることを特徴とする尿沈渣検査成績管理
    方法。
  6. 【請求項6】  マーカー粒子が粒子径1〜20μm、
    比重1.040以上である請求項1、2、3、4又は5
    記載の尿沈渣検査成績管理方法。
  7. 【請求項7】  マーカー粒子が目的粒子と粒子径を異
    にする請求項1、2、3、4又は5記載の尿沈渣検査成
    績管理方法。
  8. 【請求項8】  マーカー粒子が目的粒子と粒子径を異
    にし、計数を自動粒子カウンターで行う請求項1、2、
    3、4又は5記載の尿沈渣検査成績管理方法。
  9. 【請求項9】  マーカー粒子が細胞、菌体、ラテック
    ス粒子、マイクロカプセル、デンプン粒子、ゼラチン粒
    子、花粉である請求項1、2、3、4又は5記載の尿沈
    渣検査成績管理方法。
  10. 【請求項10】  マーカー粒子が目的粒子と検鏡下の
    色調を異にする請求項1、2、3、4又は5記載の尿沈
    渣検査成績管理方法。
  11. 【請求項11】  マーカー粒子が固定染色血球、染色
    細胞、固定染色細胞、染色菌体、固定染色菌体、着色ラ
    テックス粒子、着色マイクロカプセル、着色デンプン粒
    子、着色ゼラチン粒子である請求項1、2、3、4又は
    5記載の尿沈渣検査成績管理方法。
  12. 【請求項12】  粒子径1〜20μm、比重1.04
    0以上である尿沈渣検査成績管理用のマーカー粒子。
  13. 【請求項13】  マーカー粒子が尿沈渣中の目的粒子
    と粒子径を異にする請求項12記載のマーカー粒子。
  14. 【請求項14】  マーカー粒子が細胞、菌体、ラテッ
    クス粒子、マイクロカプセル、デンプン粒子、ゼラチン
    粒子である請求項12記載のマーカー粒子。
  15. 【請求項15】  マーカー粒子が目的粒子と検鏡下の
    色調を異にする請求項12記載のマーカー粒子。
  16. 【請求項16】  マーカー粒子が固定染色血球、染色
    細胞、固定染色細胞、染色菌体、固定染色菌体、着色ラ
    テックス粒子、着色マイクロカプセル、着色デンプン粒
    子、着色ゼラチン粒子である請求項15記載のマーカー
    粒子。
  17. 【請求項17】  マーカー粒子の比重と同等以上の比
    重を有する液体に懸濁してなる請求項12記載のマーカ
    ー粒子。
  18. 【請求項18】  固定赤血球とpH8〜10の緩衝液
    中に3,3´ージアミノベンチジン、過酸化水素水及び
    界面活性剤を含む反応液とを混合し、一定時間後洗浄す
    ることを特徴とする尿沈渣検査成績管理用マーカー粒子
    の製法。
  19. 【請求項19】  グルタールアルデヒド固定赤血球と
    pH9のトリス塩酸緩衝液中に3,3´ージアミノベン
    チジン、過酸化水素水及び非イオン性界面活性剤を含む
    反応液とを混合し、一定時間後洗浄する請求項18記載
    の製法。
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