JPH04280802A - 金属酸化物薄膜の製造方法 - Google Patents
金属酸化物薄膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH04280802A JPH04280802A JP6804791A JP6804791A JPH04280802A JP H04280802 A JPH04280802 A JP H04280802A JP 6804791 A JP6804791 A JP 6804791A JP 6804791 A JP6804791 A JP 6804791A JP H04280802 A JPH04280802 A JP H04280802A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- compound
- developing solution
- oxide thin
- metal oxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子レベルで構造制御
された多層状で多孔質の金属酸化物薄膜を製造する方法
に関する。
された多層状で多孔質の金属酸化物薄膜を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ゾル−ゲル法によって形成される金属酸
化物薄膜は、「ゾル−ゲル法の科学」(1988年アグ
ネ承風社発行,作花済夫著)第85〜153頁で、その
物性と共に製造方法や利用形態等が紹介されている。使
用される金属アルコキサイド溶液は、目的とする金属酸
化物をアルコール,水,酸,アンモニア等の溶媒に添加
して調製される。ゾル−ゲル法によって金属酸化物薄膜
を作製する場合、薄膜形成時に溶媒の蒸発やメタノキサ
ン結合(M−O−M)の生成による架橋反応に伴って体
積の収縮が起きるため、クラックが発生し易く、また均
一な組織及び膜厚をもつ薄膜を得ることが難しい。しか
も、加水分解性が非常に大きいため、溶液中に沈殿が生
じる場合もある。
化物薄膜は、「ゾル−ゲル法の科学」(1988年アグ
ネ承風社発行,作花済夫著)第85〜153頁で、その
物性と共に製造方法や利用形態等が紹介されている。使
用される金属アルコキサイド溶液は、目的とする金属酸
化物をアルコール,水,酸,アンモニア等の溶媒に添加
して調製される。ゾル−ゲル法によって金属酸化物薄膜
を作製する場合、薄膜形成時に溶媒の蒸発やメタノキサ
ン結合(M−O−M)の生成による架橋反応に伴って体
積の収縮が起きるため、クラックが発生し易く、また均
一な組織及び膜厚をもつ薄膜を得ることが難しい。しか
も、加水分解性が非常に大きいため、溶液中に沈殿が生
じる場合もある。
【0003】また、基板や支持膜を使用するため、コー
ティング膜と基板との密着性や、膜形成時の体積収縮に
耐える機械的強度が基板等に要求されることから、基板
や支持膜の材質に制約が加わる。しかも、コーティング
膜の膜厚も厚い場合で10〜20μm,薄い場合で0.
1μm程度が限度である。このような厚膜では、分子レ
ベルで構造制御された薄膜とすることができない。
ティング膜と基板との密着性や、膜形成時の体積収縮に
耐える機械的強度が基板等に要求されることから、基板
や支持膜の材質に制約が加わる。しかも、コーティング
膜の膜厚も厚い場合で10〜20μm,薄い場合で0.
1μm程度が限度である。このような厚膜では、分子レ
ベルで構造制御された薄膜とすることができない。
【0004】ゾル−ゲル法によって作製される金属酸化
物薄膜は、三次元架橋体であるため、細孔径が10〜2
00オングストローム程度でしかも無定形の細孔構造を
もったものとなる。細孔径をこれ以上大きくすることは
難しく、そのため触媒等の担体としては、不適当である
。また、表面活性基の配向性を制御することもできない
。
物薄膜は、三次元架橋体であるため、細孔径が10〜2
00オングストローム程度でしかも無定形の細孔構造を
もったものとなる。細孔径をこれ以上大きくすることは
難しく、そのため触媒等の担体としては、不適当である
。また、表面活性基の配向性を制御することもできない
。
【0005】このように、従来のゾル−ゲル法では、金
属酸化物薄膜の膜厚,細孔構造,表面活性基の配向性等
を分子レベルで制御することは困難である。
属酸化物薄膜の膜厚,細孔構造,表面活性基の配向性等
を分子レベルで制御することは困難である。
【0006】これらの欠陥を防止する手段として、バル
ク体の合成にあっては、ホルムアミド,ジメチルホルム
アミド等の有機溶媒を乾燥制御剤として添加する方法が
一部で採用されている。しかし、この方法はバルク体の
作製に留まり、フィルム状の薄膜をゾル−ゲル法によっ
て製造することは不可能とされている。たとえば、薄膜
のクラックを防止するため、有機溶媒等の乾燥制御剤を
添加しても、展開液が水であるとき、どのような親水性
の有機溶媒を使用しても、その添加量には限度がある。 そのため、乾燥制御剤としての硬化を呈するまでには及
ばず、クラック発生を完全に抑制することができない。
ク体の合成にあっては、ホルムアミド,ジメチルホルム
アミド等の有機溶媒を乾燥制御剤として添加する方法が
一部で採用されている。しかし、この方法はバルク体の
作製に留まり、フィルム状の薄膜をゾル−ゲル法によっ
て製造することは不可能とされている。たとえば、薄膜
のクラックを防止するため、有機溶媒等の乾燥制御剤を
添加しても、展開液が水であるとき、どのような親水性
の有機溶媒を使用しても、その添加量には限度がある。 そのため、乾燥制御剤としての硬化を呈するまでには及
ばず、クラック発生を完全に抑制することができない。
【0007】そこで、従来のゾル−ゲル法を改善するた
め、分子の両端に極性基及び疎水基が付加された両親媒
性化合物と金属アルコキサイドとを含有する展開液を調
製し、この展開液を基板上に展開した後、基板上に形成
された複合膜から溶媒を除去することにより、両親媒性
化合物及び薄膜前駆体としての金属アルコキシシラン物
質を含有する薄膜を作製することが特願平1−1314
78号で提案されている。得られた薄膜は、両親媒性化
合物の分子集合体を鋳型として金属アルコキシシラン物
質が分配されているため、両親媒性化合物を抽出すると
き、分子レベルで構造制御された多層状及び多孔質の金
属酸化物薄膜となる。また、溶媒が除去された複合膜か
らM (OR)n, M (OH)n等の加水分解重縮
合反応を促進させて、薄膜の改質を行うことも紹介され
ている。
め、分子の両端に極性基及び疎水基が付加された両親媒
性化合物と金属アルコキサイドとを含有する展開液を調
製し、この展開液を基板上に展開した後、基板上に形成
された複合膜から溶媒を除去することにより、両親媒性
化合物及び薄膜前駆体としての金属アルコキシシラン物
質を含有する薄膜を作製することが特願平1−1314
78号で提案されている。得られた薄膜は、両親媒性化
合物の分子集合体を鋳型として金属アルコキシシラン物
質が分配されているため、両親媒性化合物を抽出すると
き、分子レベルで構造制御された多層状及び多孔質の金
属酸化物薄膜となる。また、溶媒が除去された複合膜か
らM (OR)n, M (OH)n等の加水分解重縮
合反応を促進させて、薄膜の改質を行うことも紹介され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この提案された方法に
おいては、アルコキシシランが他の金属アルコキサイド
に比較して加水分解性が低いため、水性の展開液を使用
することができる。しかし、加水分解性の高い金属アル
コキサイドを薄膜前駆体として使用するとき、展開液調
製時に沈殿が生じ易い。この点で、提案された方法は、
ポリシロキサンフィルム以外の金属酸化物薄膜の製造に
は困難とされている。
おいては、アルコキシシランが他の金属アルコキサイド
に比較して加水分解性が低いため、水性の展開液を使用
することができる。しかし、加水分解性の高い金属アル
コキサイドを薄膜前駆体として使用するとき、展開液調
製時に沈殿が生じ易い。この点で、提案された方法は、
ポリシロキサンフィルム以外の金属酸化物薄膜の製造に
は困難とされている。
【0009】また、分子レベルで構造制御された薄膜を
得る上で必要な分子集合体は、水溶液中においてのみ形
成され、非水系の溶媒中では形成されない。そのため、
薄膜前駆体としての金属アルコキサイドも、加水分解速
度が早く、空気中の水分に対しても反応する極めて不安
定なものである。しかも、Ti,Zr,Sn等を取り込
んだ薄膜を製造することが難しく、得られる薄膜の種類
に制約が加わる。更に、多量の水の存在下で金属アルコ
キサイドの加水分解重縮合反応が容易に進行するため、
重縮合の程度を制御することも困難である。
得る上で必要な分子集合体は、水溶液中においてのみ形
成され、非水系の溶媒中では形成されない。そのため、
薄膜前駆体としての金属アルコキサイドも、加水分解速
度が早く、空気中の水分に対しても反応する極めて不安
定なものである。しかも、Ti,Zr,Sn等を取り込
んだ薄膜を製造することが難しく、得られる薄膜の種類
に制約が加わる。更に、多量の水の存在下で金属アルコ
キサイドの加水分解重縮合反応が容易に進行するため、
重縮合の程度を制御することも困難である。
【0010】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、溶媒中に存在する両親媒性化合物
の集合状態を利用して分子レベルで構造制御された薄膜
を製造する方法において、両親媒性化合物と薄膜前駆体
としての金属アルコキサイドとを含有する展開液を非水
溶媒で調製することにより、展開調製時の金属アルコキ
サイドの沈殿生成を防ぎ、更に調製した展開液から展開
法で製膜するときクラックの発生が抑えられた金属酸化
物薄膜を得ることを目的とする。
出されたものであり、溶媒中に存在する両親媒性化合物
の集合状態を利用して分子レベルで構造制御された薄膜
を製造する方法において、両親媒性化合物と薄膜前駆体
としての金属アルコキサイドとを含有する展開液を非水
溶媒で調製することにより、展開調製時の金属アルコキ
サイドの沈殿生成を防ぎ、更に調製した展開液から展開
法で製膜するときクラックの発生が抑えられた金属酸化
物薄膜を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、そ
の目的を達成するため、フルオロカーボン鎖を有し、有
機溶媒に対する親和性がない基と極性基とが分子の両端
に付加された両親媒性化合物と金属アルコキサイドとを
含有する展開液を非水溶媒で調製し、該展開液を基板表
面に展開した後、前記基板上に形成された複合膜から溶
媒を除去することを特徴とする。
の目的を達成するため、フルオロカーボン鎖を有し、有
機溶媒に対する親和性がない基と極性基とが分子の両端
に付加された両親媒性化合物と金属アルコキサイドとを
含有する展開液を非水溶媒で調製し、該展開液を基板表
面に展開した後、前記基板上に形成された複合膜から溶
媒を除去することを特徴とする。
【0012】展開液には、金属アルコキサイドの部分的
な加水分解重縮合反応を積極的に行わせるため、少量の
水を添加することもできる。また、溶媒を除去した後の
複合膜に対して分解重縮合反応を促進させる化学的処理
又は熱的処理を施した後、両親媒性化合物を抽出しても
よい。
な加水分解重縮合反応を積極的に行わせるため、少量の
水を添加することもできる。また、溶媒を除去した後の
複合膜に対して分解重縮合反応を促進させる化学的処理
又は熱的処理を施した後、両親媒性化合物を抽出しても
よい。
【0013】本発明で使用される両親媒性化合物は、同
一分子内に極性基及び疎水基の両方を有する化合物であ
る。極性基としては、スルホン酸塩,硫酸塩,アンモニ
ウム塩,ポリアミン塩,カルボン酸塩,スルホニル塩,
燐酸塩,ホスホン酸塩,ホスホニウム塩,ポリエーテル
類,アルコール類,スルホニウム塩,糖残基類等を含め
たポリオール類及びこれらの基の組合せを使用すること
ができる。他方、有機溶媒に対する親和性がない基(以
下、疎溶媒基という)としては、フルオロカーボンを含
むアルキル基,アルキルアリル基,脂環基,縮合多環基
及びこれらの基の組合せを使用することができる。
一分子内に極性基及び疎水基の両方を有する化合物であ
る。極性基としては、スルホン酸塩,硫酸塩,アンモニ
ウム塩,ポリアミン塩,カルボン酸塩,スルホニル塩,
燐酸塩,ホスホン酸塩,ホスホニウム塩,ポリエーテル
類,アルコール類,スルホニウム塩,糖残基類等を含め
たポリオール類及びこれらの基の組合せを使用すること
ができる。他方、有機溶媒に対する親和性がない基(以
下、疎溶媒基という)としては、フルオロカーボンを含
むアルキル基,アルキルアリル基,脂環基,縮合多環基
及びこれらの基の組合せを使用することができる。
【0014】本発明で使用される両親媒性化合物として
、炭素数2〜20のフルオロアルキルカルボン酸,炭素
数7〜13のパーフルオロアルキルカルボン酸,N−プ
ロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオ
クタンスルホンアミド等のフッ素系界面活性剤や、特願
平2−59019号公報で紹介されているようなフルオ
ロカーボン鎖とより分子配向性の高い炭化水素鎖を組合
せた両親媒性化合物が例示される。これらの両親媒性化
合物は、水ばかりでなく、種々の溶媒中でも集合状態を
形成し、展開法による製膜で規則的な配向性をもった薄
膜を得ることができる。
、炭素数2〜20のフルオロアルキルカルボン酸,炭素
数7〜13のパーフルオロアルキルカルボン酸,N−プ
ロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオ
クタンスルホンアミド等のフッ素系界面活性剤や、特願
平2−59019号公報で紹介されているようなフルオ
ロカーボン鎖とより分子配向性の高い炭化水素鎖を組合
せた両親媒性化合物が例示される。これらの両親媒性化
合物は、水ばかりでなく、種々の溶媒中でも集合状態を
形成し、展開法による製膜で規則的な配向性をもった薄
膜を得ることができる。
【0015】金属酸化物薄膜の前駆体となる金属アルコ
キサイドは、M (OR)nの一般式で表される。ただ
し、Mは金属元素,Rはアルキル基,nは金属元素Mの
酸化数をそれぞれ示す。
キサイドは、M (OR)nの一般式で表される。ただ
し、Mは金属元素,Rはアルキル基,nは金属元素Mの
酸化数をそれぞれ示す。
【0016】金属元素Mとしては、Ti,Al,Zr,
Si等が掲げられる。これら金属元素Mのアルコキサイ
ドの例としては、Ti(iso−OC3 H7)4,A
l(iso−OC3 H7)3,Zr(OCH3)4,
Si(OCH3)4,Si(OC4 H9)4,Si(
OC2 H5)4,Ba(OC2 H5)2 等がある
。 また、これらの金属アルコキサイドの外にも、Ge,B
,Li,Na,Fe,Ga,Mg,P,Sb,Sn,T
a,V等の金属アルコキサイドが使用される。その他の
金属アルコキサイドに関しても、一般的にゾル−ゲル法
で使用可能とされているものであれば、全て本発明の製
造方法に使用することができる。
Si等が掲げられる。これら金属元素Mのアルコキサイ
ドの例としては、Ti(iso−OC3 H7)4,A
l(iso−OC3 H7)3,Zr(OCH3)4,
Si(OCH3)4,Si(OC4 H9)4,Si(
OC2 H5)4,Ba(OC2 H5)2 等がある
。 また、これらの金属アルコキサイドの外にも、Ge,B
,Li,Na,Fe,Ga,Mg,P,Sb,Sn,T
a,V等の金属アルコキサイドが使用される。その他の
金属アルコキサイドに関しても、一般的にゾル−ゲル法
で使用可能とされているものであれば、全て本発明の製
造方法に使用することができる。
【0017】金属アルコキサイドM (OR)nが加水
分解を受けてM (OH)n基を生成し、M(OH)n
相互の脱水反応或いはM (OH)nとM (OR)n
との間の脱アルコール反応により重縮合反応が行われ、
メタノキサン結合M−O−Mの生成によって架橋し、薄
膜が形成される。
分解を受けてM (OH)n基を生成し、M(OH)n
相互の脱水反応或いはM (OH)nとM (OR)n
との間の脱アルコール反応により重縮合反応が行われ、
メタノキサン結合M−O−Mの生成によって架橋し、薄
膜が形成される。
【0018】このときの反応を式で表すと、次の通りで
ある。 加水分解反応:M (OR)n+xH2 O→M
(OH)x (OR)n−x+xROH 重縮合反応
:(脱水) −M−OH+H−O−M→−M−O−M
+H2 O (脱アルコール) −M−O
H+R−O−M→−M−O−M+ROH
ある。 加水分解反応:M (OR)n+xH2 O→M
(OH)x (OR)n−x+xROH 重縮合反応
:(脱水) −M−OH+H−O−M→−M−O−M
+H2 O (脱アルコール) −M−O
H+R−O−M→−M−O−M+ROH
【0019】金
属アルコキサイドM (OR)nにおけるRは、加水分
解を受けてM (OH)n基を生成することが必要であ
る。具体的には、メチル,エチル,プロピル,ブチル,
アセトキシ,アセチルアセナト等がRとして掲げられる
。また、これらのノルマルアルコキサイドの外に、たと
えばセカンダリーブトキシド,ターシャリーブトキシド
,イソブトキシド等の異性体も掲げられる。
属アルコキサイドM (OR)nにおけるRは、加水分
解を受けてM (OH)n基を生成することが必要であ
る。具体的には、メチル,エチル,プロピル,ブチル,
アセトキシ,アセチルアセナト等がRとして掲げられる
。また、これらのノルマルアルコキサイドの外に、たと
えばセカンダリーブトキシド,ターシャリーブトキシド
,イソブトキシド等の異性体も掲げられる。
【0020】金属アルコキサイドM (OR)nは、単
独でも或いは2種以上の組合せでも使用することができ
る。 また、金属酸化物薄膜を形成するため、前駆体となる金
属アルコキサイドは、M原子に結合した少なくとも1個
以上のアルコキシ基ORが1分子中に存在しておればよ
い。特に2種以上の金属アルコキサイドの組合せの場合
、それらの加水分解重縮合反応速度を同じに設定し、均
一の複合架橋体を形成させたり、架橋密度を下げること
による薄膜構造の変化や残留M (OH)nやM (O
R)nの封止等を目的として前述の金属アルコキサイド
に対して架橋性の低い金属アルコキサイドを使用するこ
とも可能である。
独でも或いは2種以上の組合せでも使用することができ
る。 また、金属酸化物薄膜を形成するため、前駆体となる金
属アルコキサイドは、M原子に結合した少なくとも1個
以上のアルコキシ基ORが1分子中に存在しておればよ
い。特に2種以上の金属アルコキサイドの組合せの場合
、それらの加水分解重縮合反応速度を同じに設定し、均
一の複合架橋体を形成させたり、架橋密度を下げること
による薄膜構造の変化や残留M (OH)nやM (O
R)nの封止等を目的として前述の金属アルコキサイド
に対して架橋性の低い金属アルコキサイドを使用するこ
とも可能である。
【0021】使用される架橋性の低い金属アルコキサイ
ドとして、Siを例にとると次のようなものがある。
ドとして、Siを例にとると次のようなものがある。
【0022】
【化1】
【0023】ただし、R3 〜R6 は、同種又は異種
の何れでも良く、Rと同様の基の中から選ぶことができ
る。 また、Rには、メチル,エチル,プロピル,ブチル,オ
クチル,オクタデシル,フェニル,ナフチル,フルオロ
アルキル,ビニル,アリル,γ−クロロプロピル,γ−
アミノプロピル,N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル,γ−メルカプトプロピル,γ−グリシドキ
シプロピル,γ−メタクリロキシプロピル等を選ぶこと
ができる。
の何れでも良く、Rと同様の基の中から選ぶことができ
る。 また、Rには、メチル,エチル,プロピル,ブチル,オ
クチル,オクタデシル,フェニル,ナフチル,フルオロ
アルキル,ビニル,アリル,γ−クロロプロピル,γ−
アミノプロピル,N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル,γ−メルカプトプロピル,γ−グリシドキ
シプロピル,γ−メタクリロキシプロピル等を選ぶこと
ができる。
【0024】また、R2 としては、次のようなものが
ある。
ある。
【化2】
【0025】更に、他の金属アルコキサイドに関しても
制約を受けるものではなく、すべての様々なアルコキサ
イド基を有する金属アルコキサイドを同様に使用するこ
とができる。
制約を受けるものではなく、すべての様々なアルコキサ
イド基を有する金属アルコキサイドを同様に使用するこ
とができる。
【0026】前述したフルオロカーボン鎖を疎溶媒基に
有する両親媒性化合物が集合状態を形成するため、展開
液として、水よりも極性の低いアルコール類,エーテル
類,ケトン類,エステル類,ハロゲン化アルカン類,ニ
トリル類,有機酸類,有機塩基類,芳香族炭化水素類,
飽和及び不飽和炭化水素類等の有機溶媒を用いることが
できる。このとき、金属アルコキサイドの加水分解性や
空気中から取り込まれる水分とCO2 ガスの酸性触媒
による効果も考慮して、展開液に添加される水の量を調
整するとき、金属アルコキサイドの加水分解重縮合の度
合いを制御することができる。その結果、目的に応じて
多孔性や層状に変化させた構造をもつ薄膜を製造するこ
とができる。更に、M (OR)n基の加水分解を促進
するために、少量の酸性物質或いは塩基性物質を添加し
ても良い。
有する両親媒性化合物が集合状態を形成するため、展開
液として、水よりも極性の低いアルコール類,エーテル
類,ケトン類,エステル類,ハロゲン化アルカン類,ニ
トリル類,有機酸類,有機塩基類,芳香族炭化水素類,
飽和及び不飽和炭化水素類等の有機溶媒を用いることが
できる。このとき、金属アルコキサイドの加水分解性や
空気中から取り込まれる水分とCO2 ガスの酸性触媒
による効果も考慮して、展開液に添加される水の量を調
整するとき、金属アルコキサイドの加水分解重縮合の度
合いを制御することができる。その結果、目的に応じて
多孔性や層状に変化させた構造をもつ薄膜を製造するこ
とができる。更に、M (OR)n基の加水分解を促進
するために、少量の酸性物質或いは塩基性物質を添加し
ても良い。
【0027】展開液が展開される基板には、ガラス板,
石英板,フロロポア,グラファイト板,シリコン板,テ
フロン板,緻密ポリマーフィルム,多孔質ポリマーフィ
ルム等がある。基板の表面には、展開液の種類に応じて
親水化処理或いは疎水化処理を施しても良い。たとえば
、展開液が基板表面上の所定面積に展開されるように、
基板表面の一部を親水化し、残りの表面を疎水化するこ
とも有効である。
石英板,フロロポア,グラファイト板,シリコン板,テ
フロン板,緻密ポリマーフィルム,多孔質ポリマーフィ
ルム等がある。基板の表面には、展開液の種類に応じて
親水化処理或いは疎水化処理を施しても良い。たとえば
、展開液が基板表面上の所定面積に展開されるように、
基板表面の一部を親水化し、残りの表面を疎水化するこ
とも有効である。
【0028】基板上に展開された展開液から溶媒が除去
され、両親媒性化合物と金属アルコキサイドの複合薄膜
が形成される。このとき、金属アルコキサイドが両親媒
性化合物の分子集合体の規則性に従って存在し、また空
気中の水分による部分的な加水分解を抑えるため、溶媒
の除去は徐々に行うことが好ましい。また、ドライボッ
クス等の乾燥容器中で溶媒を除去することにより、空気
中の水分やCO2 ガスによる金属アルコキサイドの部
分的な加水分解を更に抑えることも可能である。
され、両親媒性化合物と金属アルコキサイドの複合薄膜
が形成される。このとき、金属アルコキサイドが両親媒
性化合物の分子集合体の規則性に従って存在し、また空
気中の水分による部分的な加水分解を抑えるため、溶媒
の除去は徐々に行うことが好ましい。また、ドライボッ
クス等の乾燥容器中で溶媒を除去することにより、空気
中の水分やCO2 ガスによる金属アルコキサイドの部
分的な加水分解を更に抑えることも可能である。
【0029】引き続いて化学的処理或いは熱的処理を行
い、M (OR)nやM (OH)n基の加水分解重縮
合反応を進める。化学的処理としては、酸性物質や塩基
性物質を使用した処理が掲げられる。たとえば、塩酸,
硝酸,硫酸,酢酸,アンモニア,アミン,水酸化ナトリ
ウム等の液体或いは溶液に複合薄膜を直接浸漬する処理
や、これら酸性或いは塩基性物質の蒸気に複合薄膜を晒
す処理等が有効である。また、複合薄膜を数百℃で熱処
理する方法も有効である。
い、M (OR)nやM (OH)n基の加水分解重縮
合反応を進める。化学的処理としては、酸性物質や塩基
性物質を使用した処理が掲げられる。たとえば、塩酸,
硝酸,硫酸,酢酸,アンモニア,アミン,水酸化ナトリ
ウム等の液体或いは溶液に複合薄膜を直接浸漬する処理
や、これら酸性或いは塩基性物質の蒸気に複合薄膜を晒
す処理等が有効である。また、複合薄膜を数百℃で熱処
理する方法も有効である。
【0030】このようにして作製された複合薄膜は、両
親媒性化合物の種類によって選択された抽出剤で両親媒
性化合物を抽出除去することにより、分子レベルで構造
制御された金属酸化物薄膜となる。
親媒性化合物の種類によって選択された抽出剤で両親媒
性化合物を抽出除去することにより、分子レベルで構造
制御された金属酸化物薄膜となる。
【0031】
【作用】本発明者等は、非水系の有機溶媒中でも多様な
分子組織体を形成するフルオロカーボン鎖を有する両親
媒性化合物に着目し、この両親媒性化合物が形成する規
則的な分子集合体を分子鋳型としてゾル−ゲル法を適用
するとき、加水分解性が高く水溶媒中では沈殿を生じる
ような金属アルコキサイドでも、分子レベルで構造制御
された金属酸化物薄膜を製造することが可能であると考
えた。この考察に基づき、鋭意研究を進めた結果、本発
明を完成するに至った。
分子組織体を形成するフルオロカーボン鎖を有する両親
媒性化合物に着目し、この両親媒性化合物が形成する規
則的な分子集合体を分子鋳型としてゾル−ゲル法を適用
するとき、加水分解性が高く水溶媒中では沈殿を生じる
ような金属アルコキサイドでも、分子レベルで構造制御
された金属酸化物薄膜を製造することが可能であると考
えた。この考察に基づき、鋭意研究を進めた結果、本発
明を完成するに至った。
【0032】分子の両端に極性基及びフルオロカーボン
鎖を有する疎溶媒基をもつ両親媒性化合物は、水のみな
らず、有機溶媒中でも分子集合体を形成することが知ら
れている。詳細については、特願平2−59019号で
説明しているのでここでは省略するが、疎水性の高いフ
ルオロカーボン鎖とより分子配向性の高い炭化水素鎖と
を組合せた疎溶媒基をもつ両親媒性化合物を有機溶媒に
溶解或いは分散させ、適宜の基板上に展開することによ
り、分子レベルで規則的な配向性をもった薄膜を得るこ
とができる。
鎖を有する疎溶媒基をもつ両親媒性化合物は、水のみな
らず、有機溶媒中でも分子集合体を形成することが知ら
れている。詳細については、特願平2−59019号で
説明しているのでここでは省略するが、疎水性の高いフ
ルオロカーボン鎖とより分子配向性の高い炭化水素鎖と
を組合せた疎溶媒基をもつ両親媒性化合物を有機溶媒に
溶解或いは分散させ、適宜の基板上に展開することによ
り、分子レベルで規則的な配向性をもった薄膜を得るこ
とができる。
【0033】これに対し、疎溶媒基にフルオロカーボン
鎖をもたない炭化水素鎖のみの両親媒性化合物は、水に
分散させるときには分子集合体を形成するが、有機溶媒
への分散で分子集合体を形成することは困難である。こ
のことに関しては、特願平1−58889号で詳しく説
明しているので、ここでは省略する。
鎖をもたない炭化水素鎖のみの両親媒性化合物は、水に
分散させるときには分子集合体を形成するが、有機溶媒
への分散で分子集合体を形成することは困難である。こ
のことに関しては、特願平1−58889号で詳しく説
明しているので、ここでは省略する。
【0034】フルオロカーボン鎖を有する両親媒性化合
物の有機溶媒に溶解或いは分散させた展開液に加水分解
性の高い金属アルコキサイドを添加することにより、両
親媒性化合物が形成する規則配向性をもった分子集合体
を鋳型として、金属アルコキサイドは展開液中に固定さ
れる。更に、少量の水の添加等によって部分的な加水分
解重縮合反応を起こさせた金属アルコキサイドを展開液
に添加したり、或いは展開液に少量の水を分散させて展
開液を調製すると、金属アルコキサイドは、両親媒性化
合物の分子集合体を鋳型にして加水分解重縮合反応を進
め、ある程度の橋掛けを形成し、固定化される。これら
の方法は、両親媒性化合物や金属アルコキサイドの種類
及びその添加量によって調製の方法が異なる。そこで、
適当な条件を選択することによって、金属アルコキサイ
ドの加水分解重縮合反応の速さ等を変え、薄膜の構造形
態を分子レベルで制御することが可能となる。
物の有機溶媒に溶解或いは分散させた展開液に加水分解
性の高い金属アルコキサイドを添加することにより、両
親媒性化合物が形成する規則配向性をもった分子集合体
を鋳型として、金属アルコキサイドは展開液中に固定さ
れる。更に、少量の水の添加等によって部分的な加水分
解重縮合反応を起こさせた金属アルコキサイドを展開液
に添加したり、或いは展開液に少量の水を分散させて展
開液を調製すると、金属アルコキサイドは、両親媒性化
合物の分子集合体を鋳型にして加水分解重縮合反応を進
め、ある程度の橋掛けを形成し、固定化される。これら
の方法は、両親媒性化合物や金属アルコキサイドの種類
及びその添加量によって調製の方法が異なる。そこで、
適当な条件を選択することによって、金属アルコキサイ
ドの加水分解重縮合反応の速さ等を変え、薄膜の構造形
態を分子レベルで制御することが可能となる。
【0035】しかも、展開液を有機溶媒で調製している
ため、水に添加するとすぐに沈殿を生じるものは勿論、
空気中でもすぐに沈殿を生成する金属アルコキサイドを
容易に展開液中に添加することができる。更には、一般
にゾル−ゲル法で問題となる架橋反応に伴う体積収縮に
よるクラック等の発生も、有機溶媒自体が乾燥制御剤と
して働き抑制される。
ため、水に添加するとすぐに沈殿を生じるものは勿論、
空気中でもすぐに沈殿を生成する金属アルコキサイドを
容易に展開液中に添加することができる。更には、一般
にゾル−ゲル法で問題となる架橋反応に伴う体積収縮に
よるクラック等の発生も、有機溶媒自体が乾燥制御剤と
して働き抑制される。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を具体的に説
明する。なお、本実施例で使用した両親媒性化合物は、
次式1〜3で表される化合物である。
明する。なお、本実施例で使用した両親媒性化合物は、
次式1〜3で表される化合物である。
【化3】
【0037】実施例1:
100mMの両親媒性化合物1をエチレングリコールモ
ノメチルエーテルの有機溶媒に溶解させた後、金属アル
コキサイドTi(O−isoC3 H7)4 を両親媒
性化合物1に対し5倍モル量添加して分散させ、展開液
を調製した。この展開液をテフロンフィルム枠で囲まれ
たガラス板(以下、これを単にガラス板という)の上に
滴下し、室温に保持された湿度5%以下のドライボック
ス中で2日間放置して、展開液の有機溶媒を蒸発させる
ことにより複合膜を得た。その後、アンモニア水蒸気を
満たした密閉容器中に複合膜を投入し、室温で1週間放
置し、更にクロロホルムで両親媒性化合物1を抽出した
。これにより、白色フィルム状でクラックのないチタン
酸化物薄膜が作製された。得られた薄膜を走査型電子顕
微鏡(SEM)で観察したところ、その微細構造は多層
膜状を呈していた。
ノメチルエーテルの有機溶媒に溶解させた後、金属アル
コキサイドTi(O−isoC3 H7)4 を両親媒
性化合物1に対し5倍モル量添加して分散させ、展開液
を調製した。この展開液をテフロンフィルム枠で囲まれ
たガラス板(以下、これを単にガラス板という)の上に
滴下し、室温に保持された湿度5%以下のドライボック
ス中で2日間放置して、展開液の有機溶媒を蒸発させる
ことにより複合膜を得た。その後、アンモニア水蒸気を
満たした密閉容器中に複合膜を投入し、室温で1週間放
置し、更にクロロホルムで両親媒性化合物1を抽出した
。これにより、白色フィルム状でクラックのないチタン
酸化物薄膜が作製された。得られた薄膜を走査型電子顕
微鏡(SEM)で観察したところ、その微細構造は多層
膜状を呈していた。
【0038】実施例2:
金属アルコキサイドSi(OCH3)4 に1/10重
量部のLiOC2 H5 を添加し、この液体を100
mMの両親媒性化合物2に対してSi換算で5倍モル量
の割合でヘキサフルオロベンゼンに分散させることによ
り、展開液を調製した。この展開液を実施例1と同様に
展開して溶媒を蒸発させ、アンモニア処理し、次いでク
ロロホルムで両親媒性化合物2を抽出した。これにより
、クラックのない均一な白色フィルム状の薄膜を作製し
た。この薄膜をSEMで観察したところ、網目状構造を
もっていた。
量部のLiOC2 H5 を添加し、この液体を100
mMの両親媒性化合物2に対してSi換算で5倍モル量
の割合でヘキサフルオロベンゼンに分散させることによ
り、展開液を調製した。この展開液を実施例1と同様に
展開して溶媒を蒸発させ、アンモニア処理し、次いでク
ロロホルムで両親媒性化合物2を抽出した。これにより
、クラックのない均一な白色フィルム状の薄膜を作製し
た。この薄膜をSEMで観察したところ、網目状構造を
もっていた。
【0039】実施例3:
Ba(OC4 H9)2,Y (OC4 H9)3 及
びCu(OCH3)2 をBa:Y:Cuのモル比が2
:1:3になるように秤量して混合し、この液体を10
0mMの両親媒性化合物3に対して5倍モル量の割合で
トリエタノールアミンとパーフルオロヘキサンの容量比
1:4の混合溶媒に添加することにより、展開液を調製
した。そして、実施例1と同様にこの展開液を展開して
溶媒を蒸発させ、アンモニア処理を行った。更に、空気
雰囲気の下で900℃の加熱処理を施し、次いでクロロ
ホルムで両親媒性化合物3を完全に抽出し、薄膜を作製
した。この薄膜は、白色透明であり、SEMで観察した
ところ多層膜状の微細構造をもっていた。
びCu(OCH3)2 をBa:Y:Cuのモル比が2
:1:3になるように秤量して混合し、この液体を10
0mMの両親媒性化合物3に対して5倍モル量の割合で
トリエタノールアミンとパーフルオロヘキサンの容量比
1:4の混合溶媒に添加することにより、展開液を調製
した。そして、実施例1と同様にこの展開液を展開して
溶媒を蒸発させ、アンモニア処理を行った。更に、空気
雰囲気の下で900℃の加熱処理を施し、次いでクロロ
ホルムで両親媒性化合物3を完全に抽出し、薄膜を作製
した。この薄膜は、白色透明であり、SEMで観察した
ところ多層膜状の微細構造をもっていた。
【0040】実施例4:
金属アルコキサイドCH3 Si(OCH3)3 に対
して3倍モルの水を添加して分散させたアルコキシシラ
ン溶液を予め調製しておき、100mMの両親媒性化合
物2を溶解させたヘキサフロオロベンゼン溶液にSi換
算で5倍,10倍,20倍更に50倍モルをそれぞれア
ルコキシシラン溶液に加えて展開液を調製した。これら
展開液をそれぞれガラス基板上に滴下し、室温で3日間
放置して展開液中の溶媒を蒸発させることにより、複合
膜を得た。その後、アンモニアガスを満たした密閉容器
中に複合膜を挿入し、室温で1週間放置した後、クロロ
ホルムで両親媒性化合物2を抽出し、薄膜を作製した。 得られた薄膜は、何れも多孔質或いは多層状でクラック
のない白色フィルム状であった。
して3倍モルの水を添加して分散させたアルコキシシラ
ン溶液を予め調製しておき、100mMの両親媒性化合
物2を溶解させたヘキサフロオロベンゼン溶液にSi換
算で5倍,10倍,20倍更に50倍モルをそれぞれア
ルコキシシラン溶液に加えて展開液を調製した。これら
展開液をそれぞれガラス基板上に滴下し、室温で3日間
放置して展開液中の溶媒を蒸発させることにより、複合
膜を得た。その後、アンモニアガスを満たした密閉容器
中に複合膜を挿入し、室温で1週間放置した後、クロロ
ホルムで両親媒性化合物2を抽出し、薄膜を作製した。 得られた薄膜は、何れも多孔質或いは多層状でクラック
のない白色フィルム状であった。
【0041】また、金属アルコキサイドCH3 Si(
OCH3)3 に水を添加することなく調製した展開液
を、同様な方法で展開し処理した。この場合には、アル
コキシシランの添加量の相違に拘らず、白色微粉状とな
り、薄膜が作製されなかった。
OCH3)3 に水を添加することなく調製した展開液
を、同様な方法で展開し処理した。この場合には、アル
コキシシランの添加量の相違に拘らず、白色微粉状とな
り、薄膜が作製されなかった。
【0042】表1は、得られた珪素酸化物薄膜の形態的
な特徴を表したものである。また、水を含有する両親媒
性化合物2に対して10倍モル量のCH3Si(OCH
3)3 を添加した展開液から得られた薄膜のSEM写
真を図1に、同じく20倍モル量のCH3 Si(OC
H3)3 を添加した展開液から得られた薄膜のSEM
写真を図2に、同じく50倍モル量のCH3 Si(O
CH3)3 を添加した展開液から得られた薄膜のSE
M写真を図3に示す。
な特徴を表したものである。また、水を含有する両親媒
性化合物2に対して10倍モル量のCH3Si(OCH
3)3 を添加した展開液から得られた薄膜のSEM写
真を図1に、同じく20倍モル量のCH3 Si(OC
H3)3 を添加した展開液から得られた薄膜のSEM
写真を図2に、同じく50倍モル量のCH3 Si(O
CH3)3 を添加した展開液から得られた薄膜のSE
M写真を図3に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1〜4から明らかなように、種々の
金属アルコキサイドを前駆体とし、使用する両親媒性化
合物の種類や製造条件を変えることにより、種々の微細
構造をもつ金属酸化物薄膜が作製された。得られた薄膜
は、両親媒性化合物の種類や製造条件を調整することに
よって、分子レベルで構造制御された微細構造を多様に
変える。そのため、目的に応じた機能を備える薄膜を製
造することが可能となった。このように分子レベルで所
定の細孔や層状構造を有した薄膜は、たとえば、光学材
料,物質分離や吸着用の透過膜,触媒担体,固定化酵素
用の生化学担体,燃焼触媒担体,光電気化学膜,イオン
電導体,電子電導体,超電導体等の材料として、種々の
用途に使用することができる。
金属アルコキサイドを前駆体とし、使用する両親媒性化
合物の種類や製造条件を変えることにより、種々の微細
構造をもつ金属酸化物薄膜が作製された。得られた薄膜
は、両親媒性化合物の種類や製造条件を調整することに
よって、分子レベルで構造制御された微細構造を多様に
変える。そのため、目的に応じた機能を備える薄膜を製
造することが可能となった。このように分子レベルで所
定の細孔や層状構造を有した薄膜は、たとえば、光学材
料,物質分離や吸着用の透過膜,触媒担体,固定化酵素
用の生化学担体,燃焼触媒担体,光電気化学膜,イオン
電導体,電子電導体,超電導体等の材料として、種々の
用途に使用することができる。
【0045】実施例5:
100mMのフッ素系界面活性剤N−パーフルオロオク
タンスルホニルグルタミン酸ジナトリウムをパーフルオ
ロヘキサンの有機溶媒に溶解させた後、界面活性剤に対
して10倍モル量の金属アルコキサイドTi(O−is
oC4H9)4 を添加して分散させ、展開液を調製し
た。この展開液を実施例1と同様な条件下で展開して、
溶媒を蒸発させ、アンモニア処理し、次いでTHFで界
面活性剤を抽出した。これにより、白色フィルム状の薄
膜が作製された。この薄膜をSEMで観察したところ、
多層膜状の構造をもっていた。
タンスルホニルグルタミン酸ジナトリウムをパーフルオ
ロヘキサンの有機溶媒に溶解させた後、界面活性剤に対
して10倍モル量の金属アルコキサイドTi(O−is
oC4H9)4 を添加して分散させ、展開液を調製し
た。この展開液を実施例1と同様な条件下で展開して、
溶媒を蒸発させ、アンモニア処理し、次いでTHFで界
面活性剤を抽出した。これにより、白色フィルム状の薄
膜が作製された。この薄膜をSEMで観察したところ、
多層膜状の構造をもっていた。
【0046】比較例1:
両親媒性化合物として、次式の両親媒性化合物を使用し
た。
た。
【化4】
【0047】この両親媒性化合物を各種の有機溶媒中に
分散させたところ、分子集合体を形成せず、実施例1と
同様の方法で展開しても、分子配向性及び自己支持性の
あるフィルム状薄膜が作製されず、粉末状のものが得ら
れたに過ぎなかった。
分散させたところ、分子集合体を形成せず、実施例1と
同様の方法で展開しても、分子配向性及び自己支持性の
あるフィルム状薄膜が作製されず、粉末状のものが得ら
れたに過ぎなかった。
【0048】また、上記両親媒性化合物100mMを水
に分散させ、両親媒性化合物に対し5倍モル量の金属ア
ルコキサイドTi(O−isoC3 H7)4 を添加
した。このとき、金属アルコキサイドTi(O−iso
C3 H7)4 の添加直後に白色沈殿が生じ、展開液
を調製することができなかった。
に分散させ、両親媒性化合物に対し5倍モル量の金属ア
ルコキサイドTi(O−isoC3 H7)4 を添加
した。このとき、金属アルコキサイドTi(O−iso
C3 H7)4 の添加直後に白色沈殿が生じ、展開液
を調製することができなかった。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、有機溶媒中でも分子集合体を形成する両親媒性化合
物の特徴を活用し、展開液を基板上に展開したときに両
親媒性化合物から形成される規則的な分子配向性をもっ
た分子組織体を鋳型として使用し、前駆体である金属ア
ルコキサイドから金属酸化物薄膜を作製している。この
方法によるとき、加水分解性の高いアルコキサイドであ
っても、配向性が高くしかも分子レベルで構造制御が可
能となり、クラックのない薄膜が得られる。このように
して得られた薄膜は、その構造的な特徴を活かして、高
機能の物質分離膜,各種担体,導電膜等として使用され
る。
は、有機溶媒中でも分子集合体を形成する両親媒性化合
物の特徴を活用し、展開液を基板上に展開したときに両
親媒性化合物から形成される規則的な分子配向性をもっ
た分子組織体を鋳型として使用し、前駆体である金属ア
ルコキサイドから金属酸化物薄膜を作製している。この
方法によるとき、加水分解性の高いアルコキサイドであ
っても、配向性が高くしかも分子レベルで構造制御が可
能となり、クラックのない薄膜が得られる。このように
して得られた薄膜は、その構造的な特徴を活かして、高
機能の物質分離膜,各種担体,導電膜等として使用され
る。
【図1】 水を含有する両親媒性化合物2に対して1
0倍モル量のCH3Si(OCH3)3 を添加した展
開液から得られた薄膜のSEM写真
0倍モル量のCH3Si(OCH3)3 を添加した展
開液から得られた薄膜のSEM写真
Claims (3)
- 【請求項1】 フルオロカーボン鎖を有し、有機溶媒
に対する親和性がない基と極性基とが分子の両端に付加
された両親媒性化合物と金属アルコキサイドとを含有す
る展開液を非水溶媒で調製し、該展開液を基板表面に展
開した後、前記基板上に形成された液膜から溶媒を除去
することを特徴とする金属酸化物薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の展開液が水を一成分と
して含むものであることを特徴とする金属酸化物薄膜の
製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の溶媒を除去した後の複
合膜に対して分解重縮合反応を促進させる化学的処理又
は熱的処理を施した後、両親媒性化合物を抽出すること
を特徴とする金属酸化物薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03068047A JP3076613B2 (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | 金属酸化物薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03068047A JP3076613B2 (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | 金属酸化物薄膜の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04280802A true JPH04280802A (ja) | 1992-10-06 |
| JP3076613B2 JP3076613B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=13362486
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03068047A Expired - Fee Related JP3076613B2 (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | 金属酸化物薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3076613B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000281329A (ja) * | 1999-03-30 | 2000-10-10 | Naohiro Soga | 基板上に形成される多孔質材料の製造法 |
| JP2005314636A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-11-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 有機溶剤系増粘・チキソトロピー付与剤、塗布組成物、機能性フィルム、および光学フィルム |
| WO2006006425A1 (ja) * | 2004-07-09 | 2006-01-19 | Kyoto University | 複合ナノシート及びその製造方法、並びに金属酸化物ナノシートの製造方法 |
| JP2007161532A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Kao Corp | 層状チタン酸ナノシートの製造方法 |
| US8426852B2 (en) | 2009-12-08 | 2013-04-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Transistors and electronic apparatuses including same |
| JP2021138568A (ja) * | 2020-03-04 | 2021-09-16 | 国立大学法人東海国立大学機構 | 薄膜の製造方法及び薄膜 |
-
1991
- 1991-03-07 JP JP03068047A patent/JP3076613B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000281329A (ja) * | 1999-03-30 | 2000-10-10 | Naohiro Soga | 基板上に形成される多孔質材料の製造法 |
| JP2005314636A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-11-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 有機溶剤系増粘・チキソトロピー付与剤、塗布組成物、機能性フィルム、および光学フィルム |
| WO2006006425A1 (ja) * | 2004-07-09 | 2006-01-19 | Kyoto University | 複合ナノシート及びその製造方法、並びに金属酸化物ナノシートの製造方法 |
| JPWO2006006425A1 (ja) * | 2004-07-09 | 2008-04-24 | 国立大学法人京都大学 | 複合ナノシート及びその製造方法、並びに金属酸化物ナノシートの製造方法 |
| JP4765079B2 (ja) * | 2004-07-09 | 2011-09-07 | 国立大学法人京都大学 | 複合ナノシート及びその製造方法、並びに金属酸化物ナノシートの製造方法 |
| JP2007161532A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Kao Corp | 層状チタン酸ナノシートの製造方法 |
| US8426852B2 (en) | 2009-12-08 | 2013-04-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Transistors and electronic apparatuses including same |
| JP2021138568A (ja) * | 2020-03-04 | 2021-09-16 | 国立大学法人東海国立大学機構 | 薄膜の製造方法及び薄膜 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3076613B2 (ja) | 2000-08-14 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4151884B2 (ja) | 固体表面に複合金属酸化物のナノ材料が形成された材料の製造方法 | |
| JP2930344B2 (ja) | 層状遷移金属ジカルコゲナイド及びその製造方法 | |
| Guire et al. | Chemical bath deposition | |
| TWI240648B (en) | Method for making transparent zeolite film and structure of the zeolite film | |
| CN116081957B (zh) | 一种多孔薄膜及其制备方法和用途 | |
| JP2006519095A (ja) | 有機溶媒に使用するセラミックナノ濾過膜及びその製造方法 | |
| CN110651226B (zh) | 纳米压印光刻方法及由其获得的图案化基底 | |
| CN104136393A (zh) | 由至少三种金属盐制备溶胶-凝胶的方法以及所述方法用于制备陶瓷膜的用途 | |
| JP6339889B2 (ja) | 金属酸化物中空粒子の製造方法 | |
| JP2019527175A (ja) | 自己硬化性混合金属酸化物 | |
| JPH04280802A (ja) | 金属酸化物薄膜の製造方法 | |
| Wu et al. | Self-assembly in an evaporating nanofluid droplet: rapid transformation of nanorods into 3D fibre network structures | |
| JP3078603B2 (ja) | 金属酸化物薄膜の製造方法 | |
| US7781020B2 (en) | Structured material and producing method thereof | |
| JP3207886B2 (ja) | 金属酸化物薄膜の製造方法 | |
| JP2927918B2 (ja) | アルミノシリケート薄膜の製造方法 | |
| KR100669004B1 (ko) | 고접착성 유리질 필름을 제조하기 위한 졸-겔 방법 및 이를 수행하기에 적합한 안정한 콜로이드성 용액 | |
| JP4117371B2 (ja) | シリカ−チタニア複合膜とその製造方法及び複合構造体 | |
| JPH02311579A (ja) | 有機けい素薄膜の製造方法 | |
| KR102900805B1 (ko) | 프리스탠딩 1차원 할로이사이트 나노클레이 나노튜브 나노구조체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 염분차 발전장치 | |
| US20050258578A1 (en) | Method for producing high purity low dielectric constant ceramic and hybrid ceramic films field of the invention | |
| JP3323532B2 (ja) | 酸化アルミニウム薄膜の製造方法 | |
| KR101965828B1 (ko) | TiO2 벌크 구조체 제조용 졸 용액, 졸겔법을 이용하여 제조한 TiO2 벌크 구조체 및 이를 포함하는 촉매필터 | |
| Mizoshita et al. | Stop and restart of polycondensation reactions of highly reactive sol–gel precursors for nanoscale surface molding | |
| JP2800920B2 (ja) | 金属配位性有機珪素ポリマー薄膜の製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |