JPH0428414Y2 - - Google Patents

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JPH0428414Y2
JPH0428414Y2 JP11573488U JP11573488U JPH0428414Y2 JP H0428414 Y2 JPH0428414 Y2 JP H0428414Y2 JP 11573488 U JP11573488 U JP 11573488U JP 11573488 U JP11573488 U JP 11573488U JP H0428414 Y2 JPH0428414 Y2 JP H0428414Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、複数の移動棚を集合離散可能に配置
してなる移動棚装置に関するものであり、特に盗
難防止のための施錠装置を有する移動棚装置に関
する。
(従来の技術) 室内の空間を効率良く利用するために、間口面
に直角方向に走行可能な移動棚を複数台集合離散
可能に配置し、電動力あるいは手動力により移動
棚を走行させ、希望する移動棚の前面にのみ物品
の出し入れ作業を行うための通路を形成するよう
にした移動棚装置がある。そして、かかる移動棚
装置に、総ての移動棚を集合させた状態で少なく
とも外側の移動棚を走行不能に拘束して施錠すれ
ば、移動棚に収納された物品は鍵の所有者以外は
取り出すことができず、よつて、盗難防止効果が
高まることが知られている。
(考案が解決しようとする課題) 従来の施錠装置を有する移動棚装置によれば、
施錠装置が施錠された状態で地震が発生すると、
施錠されていない場合よりも危険度が大きいこと
が明らかになつてきた。即ち、移動棚の駆動機構
を作動不能にロツクしかつロツク状態で施錠する
形式の施錠装置を有する移動棚において、移動棚
が上記施錠装置で施錠されている状態では、地震
のエネルギーが施錠装置を介して直接移動棚に伝
達されて移動棚が地面あるいは建物と共に揺れ、
走行車輪が平滑なレール又は床上を滑動し、移動
棚同志がぶつかりあつて移動棚と移動棚との間に
作業者が挟み込まれる危険がある。また、移動棚
から降下させた閂を床やレール等に形成した孔に
係合させて移動棚を走行不能にロツクすると共に
ロツク状態で施錠する形式の施錠装置を有する移
動棚では、地震によつて揺らされた移動棚はレー
ル等に沿つて移動しようとするのに対し、施錠装
置は移動棚を移動不能にロツクしようとするた
め、移動棚は極めて転倒し易い状態となり、通路
内の作業者にとつても極めて危険な状態となる。
これに対して、解錠されている状態で地震が発
生しても、地震による地面又は床の揺れの大部分
は走行車輪がその場で回転することによつて吸収
され、地震エネルギーが移動棚本体に伝達される
ことなく免震状態となり、各移動棚は限られた範
囲内で振動に対して同期的に動くだけであり、通
路内の作業者の安全が確保される。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、
複数台の移動棚を集合させた状態で走行不能にロ
ツクしかつロツク状態で施錠することを可能にし
て盗難防止効果を高めると共に、施錠状態で地震
が発生しても移動棚がみだりに滑動したり、転倒
したりすることを防止して作業通路内の作業者の
安全を確保し、また、移動棚に収納されている物
品の落下を防止することができる移動棚の施錠装
置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本考案は、移動棚を施錠した状態であつても、
棚相互間に人体が入ることができる間隔よりも狭
い間隔が形成される範囲であつて30mm以上の範囲
で移動棚を移動移動させることができるようにし
たことを特徴とする。
(作用) 移動棚を集合させて走行不能に施錠した状態で
地震が発生すると、移動棚は30mm以上の範囲で地
震の揺れに同期して相対的に前後に動き、この間
走行車輪が往復回転するだけで地震エネルギーが
移動棚本体に伝達されることなく免震状態とな
り、移動棚がみだりに滑動したり転倒したりする
ことはない。また、施錠状態で移動棚を移動させ
ることができる範囲は、棚相互間に人体が入るこ
とができる間隔よりも狭い間隔が形成される範囲
であるから、移動棚に収納されている物品を持ち
出すことはほとんど不可能である。
(実施例) 以下、図面を参照しながら本考案にかかる移動
棚装置の施錠装置の実施例について説明する。
第1図において、建物等の床上にはガイドレー
ル8が敷設されており、このガイドレール8上に
は棚3が固定して設置されると共に、複数台の移
動棚1,2がその間口面に直角方向(図において
左右方向)に走行可能に配置されている。各移動
棚1,2はその底部に設けられた走行車輪7によ
つてガイドレール8に沿い走行可能であり、固定
の棚3側に集合し、また、所望の棚と棚との間に
物品の出し入れをするための作業通路を形成すべ
く離散可能である。各移動棚1,2の側面側には
回転操作ハンドル5が設けられており、このハン
ドル5の回転力を図示されない減速伝動機構を介
し走行車輪7に伝達して走行車輪7を回転駆動す
ることにより移動棚1,2を走行させるようにな
つている。各移動棚1,2のハンドル5の回転中
心には、各移動棚1,2がみだりに走行するのを
防止するためのロツク操作つまみ16が設けられ
ている。第1図において右端の移動棚1の側面に
は施錠装置の錠前4が取付けられている。
第2図に示すように、上記錠前4に鍵を挿入し
て施錠することにより、移動棚1の側板の内方に
おいて同側板に沿い上下方向に移動可能に支持さ
れた閂6が下降し、その下端部が建物の床又はガ
イドレール又はレールプレート等に形成された係
合穴又は係合突起等に係合して移動棚1を施錠す
るようになつている。但し、このような施錠は、
第1図に示すように各移動棚1,2を集合させた
状態で行われるようになつている。
第3図、第4図は上記閂6の係合部の構成の一
例を示す。第3図、第4図において、ガイドレー
ル8はレールプレート21上に敷設されている。
レールプレート21は両側縁部が上方に折り曲げ
られかつ内方に折り返された形になつており、床
上に敷設された上記レールプレート21の内底部
にガイドレール8が敷設されている。レールプレ
ート21の上記折り返し部とガイドレール8の側
面との間隙には、所定の間隔をおいて一対の係合
片20が固定されている。係合片20はガイドレ
ール8とレールプレート21に溶接等の手段によ
り固定されている。第1図に示すように各移動棚
1,2を集合させた状態で錠前4により施錠する
と、第2図に示す閂6が下降してその下端部が上
記係合片20間に進入する。この状態では、移動
棚は閂6が一対の係合片20間で許容される範囲
内においてのみ移動可能である。このときの移動
棚の移動可能な範囲は、移動棚相互間に人体が入
ることができる間隔よりも狭い間隔が形成される
範囲であつて、しかも30mm以上の範囲に設定され
ている。
第9図は、上記錠前4と閂6との結合関係の例
を示す。錠前4は周知のシリンダ錠と同様の構成
になつており、錠前4に挿入した鍵を回動操作す
ることにより錠前4の下端から舌片4aが進退す
る。舌片4aにはピン47によつて閂6の上端部
が枢着されている。閂6はそのピン6aに掛けら
れたばね48により下方に移動するように付勢さ
れている。
いま、各移動棚を集合させた状態で移動棚1の
錠前4に鍵を挿入して施錠すると、閂6が下降し
てその下端部が前記二つの係合片20間に侵入
し、移動棚1が施錠される。上述のように移動棚
1は施錠状態においては所定の範囲で移動可能で
あるが、移動可能な範囲は移動棚相互間に人体が
入ることができる間隔よりも狭い間隔が形成され
る範囲であるから、移動棚相互の間隔内に人間が
入ることができず、移動棚内に収納されている物
品を持ち出すこともできず、盗難防止効果を維持
することができる。また、施錠状態で地震が発生
すると、移動棚は少なくとも30mmの範囲でレール
8上において相対移動可能であるため、この相対
移動可能な範囲で走行車輪7が前後に往復回転し
て地震エネルギーが直接移動棚に伝達されること
もなく、移動棚がみだりに移動したり、転倒した
りすることはない。よつて、移動棚の近傍にいる
人に危害を及ぼしたり、収納物品が転落したりす
ることが防止される。
なお、施錠状態で移動棚が移動可能な範囲は、
移動棚の転倒防止あるいは収納物品の転落防止効
果から見ればなるべく広い範囲であることが望ま
しい。例えば、施錠状態で移動棚が移動可能な範
囲が50mm以上であればほとんどの地震に対して転
倒防止及び物品の転落防止を図ることができ、さ
らに余裕をもつて移動可能な範囲を80mm以上とす
れば最大級の振幅の地震に対しても転倒防止及び
物品の転落防止を図ることができる。もちろん、
施錠状態において移動棚が移動可能な範囲は、盗
難防止効果上、移動棚相互間に人体が入ることが
できる間隔よりも狭い間隔が形成される範囲であ
ることが条件であり、この範囲が最大限となる。
錠前と閂との連繋関係は第9図に示すものに限
られるものではなく、施錠及び解錠操作で錠前本
体から進退する舌片に閂を係合させて同舌片の動
きを直接的に閂に伝達するようにしてもよいし、
錠前を移動棚の底部に設けて錠前の舌片を閂とし
て直接係合片又は係合穴に係合させるようにして
もよく、実公昭39−32362号公報記載のような構
成のものを用いてもよい。
上記閂6の係合の相手は、第5図に示すように
ガイドレール8に形成された係合穴22であつて
もよい。係合穴22は移動棚の移動方向に長くな
つていて、前述のような錠前の施錠によつて閂6
の下端部が係合穴22に嵌入したとき、移動棚は
棚相互間に人体が入ることができる間隔よりも狭
い間隔が形成される範囲内であつて30mm以上の範
囲で移動可能となるように係合穴22の長さが決
められる。
閂6を係合させる相手は、第6図に示すよう
に、走行車輪7の側面に車軸を中心とする円弧に
沿つて一定間隔で固値したピン30としてもよ
い。ピン30間に閂6を侵入させると、走行車輪
7は閂6が一つのピン30に当接しまたこのピン
30と隣あう他のピン30に当接する範囲内にお
いてのみ回転可能であり、この車輪7の回転可能
な範囲で移動棚1が移動することができる。この
移動棚1の移動可能な範囲を、棚相互間に人体が
入ることができる間隔よりも狭い間隔が形成され
る範囲であつて、30mm以上の範囲とすることによ
り、前述の実施例と同様の効果を奏する。なお、
閂6が係合するピン30は、走行車輪7とは別の
部材に設け、この別の部材を走行車輪7と共軸一
体に設けてもよい。また、走行車輪7は駆動輪で
あつても従動輪であつても差し支えない。
第7図、第8図は、閂6の係合機構のさらに別
の例を示す。この例は、実公昭53−45791号公報
記載のものと略同じものである。第7図、第8図
において、施錠操作に基づく閂6の上下方向の運
動は、移動棚の台枠14に垂直面内において回動
可能に支持されたベルクランク12を介して第2
の閂11に水平方向の運動として伝達される。第
2の閂11の一端面は走行車輪7の側面に円弧状
に形成された係合穴7aと対向している。係合穴
7aは、車輪7の軸を中心とする円弧に沿つて長
くかつ適宜数形成されている。施錠操作により閂
6が下降するとベルクランク12の回動により第
2の閂11が水平方向に移動してその一端部が車
輪7の係合穴7a内に侵入する。これによつて係
合穴7aで許される範囲内においてのみ車輪7が
回転可能であり、この範囲内においてのみ移動棚
が走行することができる。この施錠状態での移動
棚の走行可能な範囲は、これまでの実施例と同様
に、棚相互間に人体が入ることができる間隔より
も狭い間隔が形成される範囲であつて、30mm以上
の範囲に設定される。
次に、各移動棚1,2に設けられているロツク
装置の具体例について第10図を参照しながら説
明する。このロツク装置は、通常の使用状態にお
いて移動棚がみだりに走行しないように任意の位
置でロツクするものである。このロツク装置が移
動棚をロツクした状態にあるとき地震が発生する
と、ロツク装置を介して地震エネルギーが移動棚
に直接的に伝達されて移動棚の滑動や転倒などを
生じるので、第10図のロツク装置の例では、地
震発生により自動的にロツク状態が解除されるよ
うになつている。このロツク装置は特願昭62−
142620号の明細書及び図面記載のものと同じもの
である。
第10図において、移動棚の側板24とこの側
板24から適宜の間隔をおいて配置された内パネ
ル26との間には軸受を介して管軸18の回転自
在に支持されている。側板24から突出した管軸
18の外端部には前述の回転操作ハンドル5のボ
ス部15が嵌合され固着されている。管軸18に
は側板24と内パネル26との間においてスプロ
ケツト19とロツク板25が嵌合固着されてい
る。上記ハンドル5の回転操作によるスプロケツ
ト19の回転力は図示されないチエーンを含む減
速伝動機構を介して前期走行車輪に伝達される。
ロツク板25は円板の外周縁部に多数の切欠25
aを形成した形になつている。上記管軸18内に
はロツク部材17が摺動自在に挿入されている。
ロツク部材17の一端部はハンドル5のボス部1
5より外方に突出し、この突出端部にロツク操作
つまみ16が固着されている。ロツク部材17の
内端部は上方に直角に折り曲げられ、さらに直角
に折り返され、この折り返し端部が係合部17b
となつている。この係合部17bは内パネル26
の孔26aを貫通し、ロツク板25の外周縁部に
対向している。ロツク操作つまみ16をつまんで
手前に引くと、ロツク部材17が図の左方に摺動
して係合部17bがロツク板25の切欠25aに
係合する。この状態では、管軸18、ハンドル
5、スプロケツト19は回転することができず、
さらに、スプロケツト19につながる減速伝動機
構及び走行車輪は回転不能にロツクされ、移動棚
はその場に走行不能に拘束される。移動棚を走行
させようとするときは、ロツク操作つまみ16を
押し込んでロツク部材17の係合部17bとロツ
ク板25との係合を外したのち、ハンドル5を回
転操作する。
上記ロツク部材17の上方への折り曲げ部分に
は突片17aが固着されている。内パネル26の
内面側には軸52により揺動体50が垂直面内に
おいて揺動可能に枢支されている。揺動体50は
先端部に錘51を有し、通常は図示のように垂下
状態にあるが、地震によつて移動棚が揺さぶられ
ると揺動体50も軸52を中心に揺動させられ
る。揺動体50が揺動するとき、揺動体50に形
成された突起50aの揺動範囲内に上記ロツク部
材17の突片17aがあり、上記突起50aが上
記突片17aを押すことによりロツク板25とロ
ツク部材17との係合関係を解除するようになつ
ている。従つて、物品の出し入れ作業を行うため
にロツク装置で移動棚を走行不能にロツクしてい
る状態で地震が発生すると、自動的にロツクが解
除されるため、移動棚がみだりに滑動したり転倒
したりすることが防止される。
第1図に示す実施例では、第10図について説
明したようなロツク装置を有すると共に、各移動
棚を集合させた状態で施錠することにより移動棚
を走行不能に拘束することができる施錠装置を有
している。上記ロツク装置は地震の発生により自
動的にロツク状態を解除するようになつており、
また、上記施錠装置は施錠状態において30mm以上
の範囲でかつ棚間に人体が入ることができる間隔
よりも狭い間隔が形成される範囲内で移動棚を移
動させることができるようになつているため、地
震が発生すると、ロツク装置がロツク状態を自動
的に解除して移動棚に地震エネルギーが直接伝達
されないようにし、その上で施錠装置が移動棚が
移動することができる範囲を一定の範囲内に規制
することになり、もつて、移動棚の滑動防止及び
転倒防止を図ることができると共に、収納物品の
盗難防止を図ることができる。
施錠装置は、錠前によつてロツク装置をロツク
状態に拘束するようにしたものでもよい。第11
図、第12図に示すものはその例である。第11
図、第12図において、ハンドル5、管軸18、
ロツク部材17、スプロケツト19、ロツク操作
つまみ16などは第10図に示すロツク装置と略
同様に構成されており、第10図の例における揺
動体50が省略されている代わりに、錠前27が
取付けられている点で大きく異なる。また、ロツ
ク部材17の係合部17bが対向するロツク板2
5の外周縁部には、第12図に示すように2個の
係合突起25bが回転軸を挟んだ互いに反対側の
位置に一体に形成されている。ロツク操作つまみ
16をつまんでロツク部材17を第11図におい
て左方に移動させると、係合部17bがロツク板
25の係合突起25bの通路上に進出する。この
状態で錠前27を施錠操作すると、その閂28が
ロツク部材17の背後に進出してロツク部材17
が元の位置に復帰することを阻止する。この状態
ではロツク板25の2個の係合突起25bにロツ
ク部材17の係合部17bが係合するまでの範囲
でハンドル5を往復回転することができ、その限
りでは移動棚を走行させることができる。しか
し、このときの移動棚の走行範囲は、棚相互間に
人体が入ることができる間隔よりも狭い間隔が形
成される範囲であつて、かつ、30mm以上の範囲と
なるように、2個の係合突起25bの間隔や減速
伝動機構の減速比その他の条件が設定されてい
る。
第11図、第12図の例によれば、つまみ16
を引っ張ることにより移動棚を移動不能にロツク
することができる。但し、限られた範囲ではある
が、ハンドル5は回転可能なため、ある程度の範
囲で移動棚を走行させることができる。しかし、
走行可能な範囲は棚相互間に人体が入ることがで
きる間隔よりも狭い間隔が形成される範囲内に限
定され、ロツク装置としての機能が損なわれるこ
とはない。また、ロツク装置をロツクし、かつ、
錠前27によつて上記ロツク装置を施錠すると、
ロツク状態を解除することはできず、上記の限ら
れた範囲内においてのみ移動棚が走行することが
できる。この限られた範囲で移動棚が移動して
も、棚相互間に人体が入ることは不可能であり、
収納物品を持ち出すことはできないので、盗難防
止効果がある。また、上記施錠状態で地震が発生
すると、移動棚は30mm以上の範囲で自由に走行す
ることができるため、地震に同期的に往復移動し
ながら地震エネルギーが吸収され、移動棚がみだ
りに滑動しあるいは転倒することが防止され、収
納物品が転落することも防止される。
第13図は、これまで述べてきた移動棚装置に
おける施錠装置を使用した場合に、地震の発生に
よつて移動棚1が限られた範囲で移動することに
よつて隣接する棚2との間に形成される間隔bを
通常の棚相互の間隔aとの比較において示す。上
記間隔bは、棚相互間に人体が入ることができる
間隔よりも狭い間隔を最大限とし、30mmを最小限
とする。この範囲内にあれば前述のとおり盗難防
止効果が損なわれることはないし、地震エネルギ
ーの吸収効果もあつて移動棚がみだりに滑動した
り転倒することもない。なお、前にも述べたとお
り、地震エネルギーの吸収効果という点から見る
ならば、間隔bは例えば50mm以上、さらには80mm
以上というように大きい方が望ましい。
上記のように、施錠状態において移動棚が限ら
れた範囲とはいえ移動できるということは、棚間
の隙間から手を入れて収納物品を取り出すことが
できる場合がないとは言い切れない。そこで、各
移動棚の間口面の側部に扉を設けて盗難防止効果
をより一層高めるようにしてもよい。第14図な
いし第19図はこのような扉の設置態様の各種の
例を示す。第14図、第15図の例は、各移動棚
1,2の間口面の側部において開き戸形式の扉4
0を設けたものである。各移動棚1,2を集合さ
せて施錠した状態では扉40によつて間口面の一
部を閉じておく。こうすれば、たとえ棚間に生じ
た一定間隔の間隙から手を延ばしたとしても、扉
40に遮られて手を棚内に侵入させることはでき
ず、収納物品の持ち出しは極めて困難になる。棚
間に所定幅の作業通路を形成して物品の出し入れ
をするときは、必要に応じて扉40を開いて物品
の出し入れを行う。扉40の横幅は、施錠時に棚
間に形成される間隔の大きさや収納物品などに応
じて決定してよい。また、重要な物品が棚の一部
の段にのみ収納されている場合は、その部分のみ
を遮蔽する扉を設けてもよい。
上記扉の形式は特に限定されるものではなく、
例えば、第16図の例のように網戸41としても
よいし、第17図の例のように引き戸式の扉42
としてもよく、第18図の例のように格子戸式の
扉44とし、また、第19図の例のようにシャツ
ター式の扉45としてもよい。そん他テンドン式
扉やアコーデイオン式扉などを用いてもよい。さ
らに、扉は一方向に付勢してもよい。
上記扉に代えて遮蔽板を設けてもよい。例え
ば、第20図、第21図に示すように、移動棚2
の一側縁部に、隣あう移動棚1が接近したとき移
動棚1の一側縁部を遮蔽することができる遮蔽板
55を設けてもよい。遮蔽板55の幅は、施錠状
態で双方の棚1,2間に形成することができる間
隙内に手を挿入することができない程度かそれ以
上にすることが望ましいが、上記間隙内に手を挿
入することができても収容物品を取り出すことが
できない程度であれば差し支えない。遮蔽板はハ
ンドル5の設置側の側面だけでなく、第20図,
第21図に符号56で示すように移動棚の天板に
も設けてもよく、こうすることによつて盗難防止
効果をより向上させることができる。また、第2
2図に符号57,58で示すように、移動棚6
1,62の手前側の側面のみでなく、奥側の側面
にも遮蔽板を設けてもよい。第22図では、移動
棚61,62が手引き式の移動棚になつている
が、ハンドル式の移動棚であつてもよいし、電動
式の移動棚であつてもよい。遮蔽板に代えて遮蔽
用の金網や格子を用いてもよい。遮蔽部材を用い
る場合、隣あう移動棚の両方に分けて設けてもよ
い。また、遮蔽板に代えて扉を設ける場合も、移
動棚の手前側の側面と奥方の側面と天井部とにそ
れぞれ扉を設けてもよい。第23図はこの例を示
すもので、符号62は手前側の扉、63は奥方の
扉、64は天井部の扉である。以上述べた扉又は
遮蔽板に代えて第24図、第25図に示すような
蛇腹66を相隣接する移動棚2,2間に設けても
よい。上記蛇腹66の一端側は相隣接する一方の
移動棚2に固定され、蛇腹66の他端側は磁気吸
引力や係合、その他適宜の手段によつて相隣接す
る他方の移動棚2に結合しまたこの結合を解除す
ることができるようになつており、上記結合状態
で蛇腹66の一端部に設けられた錠前67を施錠
することにより上記結合状態が維持されるように
なつている。蛇腹66と移動棚2,2とが結合さ
れた状態では、移動棚2,2間の通路幅が変わる
に従つて蛇腹66が伸縮し、また、移動棚2,2
間の通路に侵入しまた通路内を見ることはでき
ず、収納物品の盗難防止を図ることができる。
なお、移動棚2の移動に伴つて蛇腹66が伸縮
するためには、蛇腹66がたれ下がらないように
なんらかのガイド手段を設ける必要がある。第2
4図の例では、相隣接する移動棚2,2のうち一
方の天板上から他方に向かつてガイドアーム68
を片持ち的に延ばし、このガイドアーム68によ
つて蛇腹66を釣下げると共に、蛇腹66の移動
をガイドしている。第25図の例では、複数の移
動棚からなる移動棚装置の上方にこの移動棚装置
の全範囲にわたるガイドレール69を固定し、各
蛇腹66を上記ガイドレール69で共通に釣下げ
かつガイドするようになつている。第25図の例
では、構成が比較的簡単な代わりに、ガイドレー
ル69に対する一つ一つの蛇腹66の相対的な移
動距離が長くなつて負荷が大きくなる。その点、
第24図の例では一つ一つのガイドアーム68に
対する一つ一つの蛇腹66の相対的な移動距離が
短く、負荷も小さいという利点がある。
なお、第24図、第25図の例では蛇腹66の
一端を一方の移動棚2に固定していたが、上記蛇
腹66の両端部を錠前により移動棚2に結合する
ようにしてもよい。
本考案にかかる施錠装置は、移動棚の駆動形式
によつて限定されるものではなく、電動式移動棚
にも、手動回転ハンドル式の移動棚にも、手動に
より直接押し動かす形式の移動棚にも適用可能で
ある。電動式移動棚の場合、駆動源としてのモー
タも形式は適宜のものを選択して適用すればよ
く、例えば、ブレーキパツクとかクラツチブレー
キモータなどと称して出力軸が電磁クラツチによ
つて連断されるものを用い、ある一定以上の地震
を感知したとき上記電磁クラツチで出力軸を切り
離すようにする。こうしておけば、地震発生時に
移動棚の揺れに従つてモータが自由に回転するた
め、地震エネルギーを吸収して移動棚の転倒を防
止することができる。もちろん、電磁クラツチを
持たないモータを用いてもよい。その場合は、移
動棚列を構成する複数の移動棚を中央から二群に
分け、各群の移動棚の駆動車輪をそれぞれ外側に
位置させ、各群の移動棚の自由回転輪を内側に位
置させるとよい。こうすれば、地震が発生して移
動棚が揺れたとき、各群の移動棚は中央に終結す
るため、移動棚がガイドレールの端部に設けたス
トツパに激突して転倒するというようなことはな
くなり、地震時に安全性の高い移動棚装置を提供
することができる。また、駆動源としてブレーキ
を持たないモータを用いても差し支えない。
電動式移動棚装置では、移動棚が移動不能に施
錠されているときはモータに給電されないように
インターロツクをかけることが望ましい。
本考案は、実用新案登録請求の範囲で限定され
た技術的範囲内において自由に設計変更可能であ
る。
(考案の効果) 本考案によれば、施錠装置は、施錠状態におい
て30mm以上の範囲でかつ棚間に人体が入ることが
できる間隔よりも狭い間隔が形成される範囲内で
移動棚を移動させることができるようになつてい
るため、地震が発生すると、移動棚は上記移動可
能な範囲内で往復移動しつつ地震エネルギーを吸
収し、移動棚に地震エネルギーが直接伝達される
ことがないため、移動棚の滑動防止及び転倒防止
を図り、かつ、収納物品の転落防止を図ることが
できる。また、施錠状態で移動棚を走行させるこ
とができる範囲は、棚相互間に人体が入ることが
できる間隔よりも狭い間隔が形成される範囲以内
に限定されるため、収納物品の盗難防止を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかる施錠装置を有する移動
棚装置の例を示す側面図、第2図は同上移動棚装
置中の一つの移動棚の拡大側面図、第3図は上記
移動棚装置に適用される施錠装置の例を示す平面
図、第4図は同上一部断面正面図、第5図は施錠
装置の別の例を示す平面図、第6図は施錠装置の
さらに別の例を示す側面図、第7図は施錠装置の
さらに別の例を示す側面図、第8図は同上施錠装
置の一部断面正面図、第9図は施錠装置の錠前部
分の例を示す正面図、第10図は本考案に適用可
能なロツク装置の例を示す一部断面正面図、第1
1図は本考案に適用可能な施錠装置の別の例を示
す一部断面正面図、第12図は同上施錠装置中の
ロツク板の側面図、第13図は本考案にかかる移
動棚装置の施錠状態における動きの例を示す側面
図、第14図は本考案にかかる移動棚装置に補助
的に用いることができる扉の例を示す正面図、第
15図は同上平面図、第16図ないし第19図は
本考案に補助的に用いることができる扉の各種変
形例を示す正面図、第20図は本考案に補助的に
用いることができる遮蔽板の設置例を示す側面
図、第21図は同上平面図、第22図は遮蔽板の
別の設置例を示す平面図、第23図は遮蔽板のさ
らに別の設置例を示す斜視図、第24図は本考案
に補助的に用いることができる扉又は遮蔽板の別
の設置例を示す側面図、第25図は扉又は遮蔽板
のさらに別の設置例を示す側面図である。 1,2……移動棚、4,27……施錠装置の錠
前。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 間口面に直角方向に走行可能な移動棚を複数台
    集合離散可能に配置してなる移動棚装置におい
    て、各移動棚を集合させた状態で施錠することに
    より移動棚を走行不能に拘束することができる施
    錠装置を設け、この施錠装置は、施錠状態で、移
    動棚相互間に人体が入ることができる間隔よりも
    狭い間隔が形成される範囲であつて30mm以上の範
    囲で移動棚を移動させることができることを特徴
    とする移動棚装置の施錠装置。
JP11573488U 1988-09-02 1988-09-02 Expired JPH0428414Y2 (ja)

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JP2006034494A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Okamura Corp 手動式移動棚装置
JP5395648B2 (ja) * 2009-12-22 2014-01-22 三進金属工業株式会社 物品棚用の物品落下防止装置
KR101279556B1 (ko) * 2011-07-29 2013-07-02 김채수 슬라이드식 붙박이형 수납가구

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