JPH04293710A - 転炉における極低炭素鋼の溶製方法 - Google Patents
転炉における極低炭素鋼の溶製方法Info
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- JPH04293710A JPH04293710A JP5745391A JP5745391A JPH04293710A JP H04293710 A JPH04293710 A JP H04293710A JP 5745391 A JP5745391 A JP 5745391A JP 5745391 A JP5745391 A JP 5745391A JP H04293710 A JPH04293710 A JP H04293710A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は転炉における極低炭素鋼
の溶製方法に関するものである。
の溶製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用鋼板等、プレス加工が施される
薄板用鋼板において、加工性を高めるために鋼板中の炭
素濃度を極力低下させた極低炭素鋼が知られている。従
来、この極低炭素鋼を溶製するためには、転炉等で炭素
濃度を0.04%程度まで脱炭させた溶鋼を未脱酸状態
で取鍋等の容器に受鋼した後に、RH法やDH法等のよ
うな真空脱ガス装置等の排気装置を用いるプロセスによ
り溶鋼の一部分を減圧(真空)雰囲気中に配置し、全圧
を低下することで気体と溶鋼の界面のCOガス分圧を低
下させる条件下において、次式に示す溶鋼中の炭素と酸
素を反応させる方法にて脱炭した後、目標の溶鋼成分と
なるように合金を添加して調整を行う溶製方法が広く行
われている。
薄板用鋼板において、加工性を高めるために鋼板中の炭
素濃度を極力低下させた極低炭素鋼が知られている。従
来、この極低炭素鋼を溶製するためには、転炉等で炭素
濃度を0.04%程度まで脱炭させた溶鋼を未脱酸状態
で取鍋等の容器に受鋼した後に、RH法やDH法等のよ
うな真空脱ガス装置等の排気装置を用いるプロセスによ
り溶鋼の一部分を減圧(真空)雰囲気中に配置し、全圧
を低下することで気体と溶鋼の界面のCOガス分圧を低
下させる条件下において、次式に示す溶鋼中の炭素と酸
素を反応させる方法にて脱炭した後、目標の溶鋼成分と
なるように合金を添加して調整を行う溶製方法が広く行
われている。
【0003】
C + O → CO
(1)一般に溶鋼を脱炭する場合、
(1)式で示したように、溶鋼中の炭素を酸素と反応さ
せてCOガスを生成させ、このガスを気体側に除去する
方法が用いられている。この脱炭反応を進めさせるため
には溶鋼中に酸素が必要であり、このため一般には酸素
を上方や下方から、あるいは上下方向から同時に供給す
る純酸素転炉方式が採用されている。
(1)一般に溶鋼を脱炭する場合、
(1)式で示したように、溶鋼中の炭素を酸素と反応さ
せてCOガスを生成させ、このガスを気体側に除去する
方法が用いられている。この脱炭反応を進めさせるため
には溶鋼中に酸素が必要であり、このため一般には酸素
を上方や下方から、あるいは上下方向から同時に供給す
る純酸素転炉方式が採用されている。
【0004】しかし、この方法では溶鋼中の炭素濃度が
0.04%程度以下となると脱炭の進行が停滞し、むし
ろ鉄やマンガン等の酸化が生じ、溶鋼の歩留り低下や溶
鋼中の有効な成分であるマンガン濃度の低下を招く等の
問題がある。そこで、この炭素濃度以下でも鉄等が酸化
せず溶鋼中の炭素が優先的に酸化するように、気体側の
一酸化炭素の分圧を低下させることにより、(1)式の
反応を右の方向へ進行させる方法として真空脱ガス装置
が広く普及しているわけである。
0.04%程度以下となると脱炭の進行が停滞し、むし
ろ鉄やマンガン等の酸化が生じ、溶鋼の歩留り低下や溶
鋼中の有効な成分であるマンガン濃度の低下を招く等の
問題がある。そこで、この炭素濃度以下でも鉄等が酸化
せず溶鋼中の炭素が優先的に酸化するように、気体側の
一酸化炭素の分圧を低下させることにより、(1)式の
反応を右の方向へ進行させる方法として真空脱ガス装置
が広く普及しているわけである。
【0005】つまり、次に示す(2)式において、気体
側の一酸化炭素の分圧Pcoを小さくすれば、同じ溶鋼
中酸素濃度であっても、炭素濃度をより小さくすること
ができるわけである。
側の一酸化炭素の分圧Pcoを小さくすれば、同じ溶鋼
中酸素濃度であっても、炭素濃度をより小さくすること
ができるわけである。
【0006】
【数1】
【0007】本法によれば、減圧度を高める(真空度を
上げる)ほど(1)式で示す右方向への脱炭反応が進行
するため、現在工業的にRH法やDH法等において極力
高い真空度を維持することで、炭素濃度0.005%以
下という極低炭素鋼の溶製が可能となっている。ここで
、これら真空脱ガス装置において、脱炭速度をより短縮
するために、酸素あるいは二酸化炭素等の酸化性ガスな
いしは酸化鉄等の固体状酸化源を添加する方法(例えば
、特開昭49−34414号、特開昭51−15121
1号、特開昭51−151212号の各公報参照)、反
応の界面積を大きくするため大量のガスを溶鋼中に吹き
込む方法(特開昭52−5641号公報)等も開発され
ている。
上げる)ほど(1)式で示す右方向への脱炭反応が進行
するため、現在工業的にRH法やDH法等において極力
高い真空度を維持することで、炭素濃度0.005%以
下という極低炭素鋼の溶製が可能となっている。ここで
、これら真空脱ガス装置において、脱炭速度をより短縮
するために、酸素あるいは二酸化炭素等の酸化性ガスな
いしは酸化鉄等の固体状酸化源を添加する方法(例えば
、特開昭49−34414号、特開昭51−15121
1号、特開昭51−151212号の各公報参照)、反
応の界面積を大きくするため大量のガスを溶鋼中に吹き
込む方法(特開昭52−5641号公報)等も開発され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記真空脱ガス装置を
用いた極低炭素鋼溶製方法は、炭素濃度を低下せしめる
ために平衡論的にも非常に有効な方法であり、現在広く
普及しているものであるが、先にも述べたように、溶鋼
の一部分を高い減圧状態に接触させるために非常に大が
かりで高価な真空装置が必要であり、また溶鋼を処理す
ることから耐火物等が溶損し、さらに高温下において減
圧状態を維持するために各嵌合部の密着性を高めるため
のきめ細かなメンテナンスを要する。
用いた極低炭素鋼溶製方法は、炭素濃度を低下せしめる
ために平衡論的にも非常に有効な方法であり、現在広く
普及しているものであるが、先にも述べたように、溶鋼
の一部分を高い減圧状態に接触させるために非常に大が
かりで高価な真空装置が必要であり、また溶鋼を処理す
ることから耐火物等が溶損し、さらに高温下において減
圧状態を維持するために各嵌合部の密着性を高めるため
のきめ細かなメンテナンスを要する。
【0009】また、溶鋼を減圧状態に接触した状態でガ
スを溶鋼中に吹き込むと、ガスが溶鋼表面から離脱する
際に溶鋼が周辺の密閉容器内に飛び散るため、容器内に
地金と称する凝固した鋼が付着し、溶鋼の歩留りを低下
させるばかりか、この付着地金の除去に多大な労力を要
する。上記のような問題点に鑑み、本発明はこれら問題
点を解決し、安価な設備で、従来行われている真空脱ガ
ス装置で溶製されるのと同等の極低炭素鋼の溶製方法を
提示するために開発されたものである。
スを溶鋼中に吹き込むと、ガスが溶鋼表面から離脱する
際に溶鋼が周辺の密閉容器内に飛び散るため、容器内に
地金と称する凝固した鋼が付着し、溶鋼の歩留りを低下
させるばかりか、この付着地金の除去に多大な労力を要
する。上記のような問題点に鑑み、本発明はこれら問題
点を解決し、安価な設備で、従来行われている真空脱ガ
ス装置で溶製されるのと同等の極低炭素鋼の溶製方法を
提示するために開発されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1) 上底吹き転炉にて吹錬を行う際に、吹錬末期
の溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%、酸素濃度が
400〜800ppmの時点で上部ランスからの酸素供
給を中断し、炉底に配置した底吹き羽口からの不活性ガ
ス吹き込みにより溶鋼表面のスラグを除去した後、この
部分に耐火物製の浸漬体を浸漬して特定空間を形成し、
かつ底吹き羽口からの不活性ガス吹き込みにより上記ス
ラグを除去した自由表面へ常に溶鋼を循環させつつ、浸
漬体内部の上方から溶鋼の表面のガスの流速が20m/
sec以上となるように不活性ガスを吹き付けて溶鋼表
面の気体を更新しながら、極低炭素領域まで溶鋼を脱炭
することを特徴とする転炉における極低炭素鋼の溶製方
法。
ろは下記のとおりである。 (1) 上底吹き転炉にて吹錬を行う際に、吹錬末期
の溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%、酸素濃度が
400〜800ppmの時点で上部ランスからの酸素供
給を中断し、炉底に配置した底吹き羽口からの不活性ガ
ス吹き込みにより溶鋼表面のスラグを除去した後、この
部分に耐火物製の浸漬体を浸漬して特定空間を形成し、
かつ底吹き羽口からの不活性ガス吹き込みにより上記ス
ラグを除去した自由表面へ常に溶鋼を循環させつつ、浸
漬体内部の上方から溶鋼の表面のガスの流速が20m/
sec以上となるように不活性ガスを吹き付けて溶鋼表
面の気体を更新しながら、極低炭素領域まで溶鋼を脱炭
することを特徴とする転炉における極低炭素鋼の溶製方
法。
【0011】(2) 上底吹き転炉にて吹錬を行う際
に、吹錬末期の溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%
、酸素濃度が400〜800ppmの時点で上部ランス
からの酸素供給を中断し、炉底に配置した底吹き羽口か
らの不活性ガス吹き込みにより溶鋼表面のスラグを除去
した後、この部分に耐火物製の浸漬体を浸漬して特定空
間を形成し、かつ底吹き羽口からの不活性ガス吹き込み
により上記スラグを除去した自由表面へ常に溶鋼を循環
させつつ、浸漬体の側部に設けたガス吹き出し口から溶
鋼の表面のガスの流速が20m/sec以上となるよう
に不活性ガスを吹き付けて溶鋼表面の気体を更新しなが
ら、極低炭素領域まで溶鋼を脱炭することを特徴とする
転炉における極低炭素鋼の溶製方法。
に、吹錬末期の溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%
、酸素濃度が400〜800ppmの時点で上部ランス
からの酸素供給を中断し、炉底に配置した底吹き羽口か
らの不活性ガス吹き込みにより溶鋼表面のスラグを除去
した後、この部分に耐火物製の浸漬体を浸漬して特定空
間を形成し、かつ底吹き羽口からの不活性ガス吹き込み
により上記スラグを除去した自由表面へ常に溶鋼を循環
させつつ、浸漬体の側部に設けたガス吹き出し口から溶
鋼の表面のガスの流速が20m/sec以上となるよう
に不活性ガスを吹き付けて溶鋼表面の気体を更新しなが
ら、極低炭素領域まで溶鋼を脱炭することを特徴とする
転炉における極低炭素鋼の溶製方法。
【0012】(3) 上記耐火物製の浸漬体の側部に
ガス吹き出し口を設け、該ガス吹き出し口から溶鋼表面
へ横方向から不活性ガスを吹き付けることを特徴とする
前項1記載の転炉における極低炭素鋼の溶製方法。
ガス吹き出し口を設け、該ガス吹き出し口から溶鋼表面
へ横方向から不活性ガスを吹き付けることを特徴とする
前項1記載の転炉における極低炭素鋼の溶製方法。
【0013】
【作用】本発明者等は、従来の大がかりな真空脱ガス装
置を必要とすることなく、安定的に溶鋼中の炭素濃度を
0.005%以下まで脱炭する方法について研究開発を
進めた結果、溶鋼と気体の界面の一酸化炭素ガスの分圧
を低下させるために、高価かつ大がかりな真空脱ガス装
置等を用いて溶鋼表面を減圧状態下に保たずとも、溶鋼
表面にスラグが存在しない状態下にて、不活性ガス吹き
込みにより、あるいは脱炭を行うために供給する酸素ガ
スをアルゴンや窒素等の不活性ガスで希釈し、界面に吹
き付けることにより界面のCO分圧を低下させれば、大
気圧下においても脱炭反応が炭素濃度0.005%以下
まで充分に進行し、極低炭素鋼の溶製が可能であること
を見出した。
置を必要とすることなく、安定的に溶鋼中の炭素濃度を
0.005%以下まで脱炭する方法について研究開発を
進めた結果、溶鋼と気体の界面の一酸化炭素ガスの分圧
を低下させるために、高価かつ大がかりな真空脱ガス装
置等を用いて溶鋼表面を減圧状態下に保たずとも、溶鋼
表面にスラグが存在しない状態下にて、不活性ガス吹き
込みにより、あるいは脱炭を行うために供給する酸素ガ
スをアルゴンや窒素等の不活性ガスで希釈し、界面に吹
き付けることにより界面のCO分圧を低下させれば、大
気圧下においても脱炭反応が炭素濃度0.005%以下
まで充分に進行し、極低炭素鋼の溶製が可能であること
を見出した。
【0014】ここで、純酸素を供給する転炉方法での脱
炭反応の場合も多量の純酸素ガスを供給しており、気体
側の一酸化炭素ガスの分圧は低いと考えられる。しかし
、先にも述べたように、炭素濃度が0.04%程度以下
になると脱炭は停滞し、むしろ鉄やマンガンの酸化が生
じて溶鋼歩留の低下あるいは溶鋼中の有効な成分である
マンガン濃度の低下を招く。この現象について研究を重
ねた結果、従来の転炉方法では、炭素の酸化と同時にシ
リコンやりん、マンガン等が酸化し、またこれらの酸化
物を安定に固定するために、主に石灰を成分とする精錬
用のスラグを置いて処理を行っていること、また純酸素
ガスを供給していることそのものが脱炭停滞の原因であ
ることを明らかにした。
炭反応の場合も多量の純酸素ガスを供給しており、気体
側の一酸化炭素ガスの分圧は低いと考えられる。しかし
、先にも述べたように、炭素濃度が0.04%程度以下
になると脱炭は停滞し、むしろ鉄やマンガンの酸化が生
じて溶鋼歩留の低下あるいは溶鋼中の有効な成分である
マンガン濃度の低下を招く。この現象について研究を重
ねた結果、従来の転炉方法では、炭素の酸化と同時にシ
リコンやりん、マンガン等が酸化し、またこれらの酸化
物を安定に固定するために、主に石灰を成分とする精錬
用のスラグを置いて処理を行っていること、また純酸素
ガスを供給していることそのものが脱炭停滞の原因であ
ることを明らかにした。
【0015】すなわち、炭素濃度が0.04%以下の低
い領域まで脱炭反応を進行させようとする場合には、炭
素濃度に見合った酸素供給速度を維持することが必要で
あり、そもそも溶鋼表面に酸化性のスラグが存在するこ
とは、脱炭に有効な反応界面を減少させていることを意
味する。さらに、上方から純酸素ガスを供給するような
状態では、酸素供給速度が大きすぎるため、鉄あるいは
マンガンの優先的な酸化を引き起こし、これら酸化鉄な
いし酸化マンガンが既に存在するスラグと合わさり、炭
素と酸素の反応を生じさせる反応界面を減少させている
ことを明らかにした。
い領域まで脱炭反応を進行させようとする場合には、炭
素濃度に見合った酸素供給速度を維持することが必要で
あり、そもそも溶鋼表面に酸化性のスラグが存在するこ
とは、脱炭に有効な反応界面を減少させていることを意
味する。さらに、上方から純酸素ガスを供給するような
状態では、酸素供給速度が大きすぎるため、鉄あるいは
マンガンの優先的な酸化を引き起こし、これら酸化鉄な
いし酸化マンガンが既に存在するスラグと合わさり、炭
素と酸素の反応を生じさせる反応界面を減少させている
ことを明らかにした。
【0016】このような研究結果から、本発明者等は先
に取鍋内溶鋼表面上の酸化性スラグの占める面積を20
%以下に減少せしめた炭素濃度0.04〜0.02%の
溶鋼表面上に、酸素分圧0.5〜0.01気圧に調整し
た酸化性ガスと不活性ガスの混合ガスを吹き付け、溶鋼
の酸化を抑制しつつ溶鋼を脱炭すれば、炭素濃度0.0
2%以下の極低炭素鋼の溶製が可能であることを見出し
、この知見に基づいて極低炭素鋼の溶製法(特願昭63
−153454号)を創案した。
に取鍋内溶鋼表面上の酸化性スラグの占める面積を20
%以下に減少せしめた炭素濃度0.04〜0.02%の
溶鋼表面上に、酸素分圧0.5〜0.01気圧に調整し
た酸化性ガスと不活性ガスの混合ガスを吹き付け、溶鋼
の酸化を抑制しつつ溶鋼を脱炭すれば、炭素濃度0.0
2%以下の極低炭素鋼の溶製が可能であることを見出し
、この知見に基づいて極低炭素鋼の溶製法(特願昭63
−153454号)を創案した。
【0017】さらに本発明者等は、この転炉から溶鋼を
出鋼した取鍋における脱炭に要する時間を短縮するため
、この反応を転炉内にて行わすことができぬかという点
から研究開発を進め、従来の通常吹錬の末期の炭素濃度
が0.04〜0.03%、酸素濃度が400〜800p
pmの時点で上部ランスからの酸素供給を中断し、炉底
に配置した底吹き羽口からの不活性ガス吹き込みにより
、溶鋼表面のスラグを除去した後、この部分に耐火物製
の浸漬体を浸漬して特定空間を形成し、かつ底吹き羽口
からの不活性ガス吹き込みにより上記スラグを除去した
自由表面へ常に溶鋼を循環させつつ、溶鋼の表面のガス
の流速が20m/sec以上となるように不活性ガスを
吹き付けることによって、安定して炭素濃度0.005
%以下の極低炭素領域まで脱炭が進行することを確認し
た。
出鋼した取鍋における脱炭に要する時間を短縮するため
、この反応を転炉内にて行わすことができぬかという点
から研究開発を進め、従来の通常吹錬の末期の炭素濃度
が0.04〜0.03%、酸素濃度が400〜800p
pmの時点で上部ランスからの酸素供給を中断し、炉底
に配置した底吹き羽口からの不活性ガス吹き込みにより
、溶鋼表面のスラグを除去した後、この部分に耐火物製
の浸漬体を浸漬して特定空間を形成し、かつ底吹き羽口
からの不活性ガス吹き込みにより上記スラグを除去した
自由表面へ常に溶鋼を循環させつつ、溶鋼の表面のガス
の流速が20m/sec以上となるように不活性ガスを
吹き付けることによって、安定して炭素濃度0.005
%以下の極低炭素領域まで脱炭が進行することを確認し
た。
【0018】ここで、本発明の要件である吹錬末期の溶
鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%、酸素濃度が40
0〜800ppmの時点で上吹きランスからの酸素供給
を中断する理由は、酸素供給量が一定の場合、炭素濃度
が0.03%よりも低い領域になると脱炭反応よりも鉄
ないしマンガンの酸化反応が優先的に進む状況に到るか
らである。
鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%、酸素濃度が40
0〜800ppmの時点で上吹きランスからの酸素供給
を中断する理由は、酸素供給量が一定の場合、炭素濃度
が0.03%よりも低い領域になると脱炭反応よりも鉄
ないしマンガンの酸化反応が優先的に進む状況に到るか
らである。
【0019】なお、転炉内の溶鋼表面上の酸化性スラグ
を除去する面積については、溶鋼表面積に対して20%
未満の面積では酸素分圧を調整した混合ガスの反応界面
への供給が阻害され、脱炭に有効な反応界面積の確保が
難しくなることから、20%以上除去することが望まし
い。この酸化性スラグが存在しない溶鋼表面を確保する
方法としては、底吹きガスのみによって上部のスラグを
除去する方法が最も簡単であるが、より確実にスラグの
存在しない溶鋼表面を確保するため、前述のように底吹
きガスによる攪拌を行い、上部のスラグが取り除かれた
溶鋼表面に、事前に炉内上部に吊り下げたリング状の耐
火物製の浸漬体を下降、浸漬させ、スラグのない溶鋼表
面を露呈する方法、あるいは上記リング状の耐火物製の
浸漬体の下端部に鉄板製のキャップ(陣笠状キャップ)
を装着し、この浸漬体を底吹きガスによる攪拌で上部の
スラグが取り除かれた、あるいは減少させた溶鋼表面に
浸漬させ、スラグのない溶鋼表面を露呈する方法が有効
である。
を除去する面積については、溶鋼表面積に対して20%
未満の面積では酸素分圧を調整した混合ガスの反応界面
への供給が阻害され、脱炭に有効な反応界面積の確保が
難しくなることから、20%以上除去することが望まし
い。この酸化性スラグが存在しない溶鋼表面を確保する
方法としては、底吹きガスのみによって上部のスラグを
除去する方法が最も簡単であるが、より確実にスラグの
存在しない溶鋼表面を確保するため、前述のように底吹
きガスによる攪拌を行い、上部のスラグが取り除かれた
溶鋼表面に、事前に炉内上部に吊り下げたリング状の耐
火物製の浸漬体を下降、浸漬させ、スラグのない溶鋼表
面を露呈する方法、あるいは上記リング状の耐火物製の
浸漬体の下端部に鉄板製のキャップ(陣笠状キャップ)
を装着し、この浸漬体を底吹きガスによる攪拌で上部の
スラグが取り除かれた、あるいは減少させた溶鋼表面に
浸漬させ、スラグのない溶鋼表面を露呈する方法が有効
である。
【0020】次に溶鋼の表面に吹き付けるガスとして不
活性ガスを用いる理由は、吹き付けるガス中の酸素濃度
が5%を越えると溶鋼の表面での炭素の酸化よりも鉄お
よび溶鋼中のマンガンの酸化が優先的におこり、界面に
溶融状態の酸化物が生成し、これらの酸化物が徐々に蓄
積して脱炭に有効な界面積が減少してしまうため、脱炭
の速度が減少して炭素濃度0.005%以下まで脱炭を
させるのに、より長時間を要してしまうことが判明した
ためである。ここで用いる不活性ガスの種類としてはア
ルゴンガスが一般的であるが、ヘリウムガスも使用可能
であるし、鋼の材質上問題がなければ窒素ガスの使用も
可能であり、これらのガスを混合して使用することもで
きる。
活性ガスを用いる理由は、吹き付けるガス中の酸素濃度
が5%を越えると溶鋼の表面での炭素の酸化よりも鉄お
よび溶鋼中のマンガンの酸化が優先的におこり、界面に
溶融状態の酸化物が生成し、これらの酸化物が徐々に蓄
積して脱炭に有効な界面積が減少してしまうため、脱炭
の速度が減少して炭素濃度0.005%以下まで脱炭を
させるのに、より長時間を要してしまうことが判明した
ためである。ここで用いる不活性ガスの種類としてはア
ルゴンガスが一般的であるが、ヘリウムガスも使用可能
であるし、鋼の材質上問題がなければ窒素ガスの使用も
可能であり、これらのガスを混合して使用することもで
きる。
【0021】一方、脱炭反応を進めるには、(1)式で
示したように、炭素を酸化させる酸素が必要である。そ
こで、脱炭を開始する前の溶鋼の酸素の濃度は、通常の
転炉吹錬で炭素濃度0.04〜0.03%で吹き止めた
際に得られる400〜800ppmの範囲とし、この溶
鋼中の酸素を用いて炭素を酸化する。ここで、初期の溶
鋼中酸素が400ppm未満の場合には、若干酸化性ガ
スを供給するかないしは酸化鉄等の固体状酸化源を添加
し、酸素濃度を制御することが望ましい。
示したように、炭素を酸化させる酸素が必要である。そ
こで、脱炭を開始する前の溶鋼の酸素の濃度は、通常の
転炉吹錬で炭素濃度0.04〜0.03%で吹き止めた
際に得られる400〜800ppmの範囲とし、この溶
鋼中の酸素を用いて炭素を酸化する。ここで、初期の溶
鋼中酸素が400ppm未満の場合には、若干酸化性ガ
スを供給するかないしは酸化鉄等の固体状酸化源を添加
し、酸素濃度を制御することが望ましい。
【0022】酸化性スラグを除去した溶鋼の表面に吹き
付ける不活性ガスの流速を20m/sec以上とする理
由は、20m/sec未満であると、そもそも脱炭によ
って発生する一酸化炭素ガスを界面から除去することが
間に合わず、界面の一酸化炭素ガスの分圧を脱炭が進行
するための低位に維持できないからである。界面のガス
流速を20m/sec以上に確保することによって、大
気圧下においても界面に十分に減圧下と同様の状態が確
保され、この流速が大きければ大きいほど、その効果は
大きい。
付ける不活性ガスの流速を20m/sec以上とする理
由は、20m/sec未満であると、そもそも脱炭によ
って発生する一酸化炭素ガスを界面から除去することが
間に合わず、界面の一酸化炭素ガスの分圧を脱炭が進行
するための低位に維持できないからである。界面のガス
流速を20m/sec以上に確保することによって、大
気圧下においても界面に十分に減圧下と同様の状態が確
保され、この流速が大きければ大きいほど、その効果は
大きい。
【0023】上記したように、界面に不活性ガスを吹き
付ける方法としては、溶鋼の上部に配置した下向き単孔
のランスや複数の孔を有するランスを用いるのが一般的
である。これらのランスの溶鋼面上の高さは、吹き付け
るガスの流量とランスの孔の内径ならびにランスの孔数
から決定される。また、このように上方に配置したラン
スから不活性ガスを吹き付ける際に溶鋼の飛散は避けら
れないが、溶鋼の飛散を抑制しながらより大きなガス流
速を確保する場合には、酸化性スラグを除去するために
浸漬した耐火物製の浸漬体の内壁の溶鋼の表面の直上に
ガス吹き出し用の羽口を数カ所設け、そこから溶鋼の表
面に横向きに不活性ガスを吹き付ける方法を行うことが
できる。また、上記上吹きと横吹きを組み合わせて不活
性ガスを吹き付けることもできる。
付ける方法としては、溶鋼の上部に配置した下向き単孔
のランスや複数の孔を有するランスを用いるのが一般的
である。これらのランスの溶鋼面上の高さは、吹き付け
るガスの流量とランスの孔の内径ならびにランスの孔数
から決定される。また、このように上方に配置したラン
スから不活性ガスを吹き付ける際に溶鋼の飛散は避けら
れないが、溶鋼の飛散を抑制しながらより大きなガス流
速を確保する場合には、酸化性スラグを除去するために
浸漬した耐火物製の浸漬体の内壁の溶鋼の表面の直上に
ガス吹き出し用の羽口を数カ所設け、そこから溶鋼の表
面に横向きに不活性ガスを吹き付ける方法を行うことが
できる。また、上記上吹きと横吹きを組み合わせて不活
性ガスを吹き付けることもできる。
【0024】これらの方法によって、脱炭の反応界面積
を確保する目的で酸化性スラグを除去した溶鋼表面に常
に不活性ガスを流し、界面の一酸化炭素ガスを除去する
ことによって、脱炭速度を高位に維持することができる
。以上のような理由から、炭素濃度を0.005%以下
の極力低くまで、かつ短い時間内で進行させたい場合に
は、ガスの吹き付けにより脱炭が進行する反応界面積を
より大きくするために酸化性スラグが占める溶鋼表面積
の大きさをより小さくし、また反応の界面に溶鋼中の炭
素が常に供給されるように、溶鋼を強く攪拌することが
効果的であることは言うまでもない。ここで溶鋼を攪拌
するためには、転炉の底吹き羽口から供給するガスの量
を大きくするほうが好ましく、またこのためのガスは、
上面から吹き付けるガスと同様の不活性ガスが好ましい
。
を確保する目的で酸化性スラグを除去した溶鋼表面に常
に不活性ガスを流し、界面の一酸化炭素ガスを除去する
ことによって、脱炭速度を高位に維持することができる
。以上のような理由から、炭素濃度を0.005%以下
の極力低くまで、かつ短い時間内で進行させたい場合に
は、ガスの吹き付けにより脱炭が進行する反応界面積を
より大きくするために酸化性スラグが占める溶鋼表面積
の大きさをより小さくし、また反応の界面に溶鋼中の炭
素が常に供給されるように、溶鋼を強く攪拌することが
効果的であることは言うまでもない。ここで溶鋼を攪拌
するためには、転炉の底吹き羽口から供給するガスの量
を大きくするほうが好ましく、またこのためのガスは、
上面から吹き付けるガスと同様の不活性ガスが好ましい
。
【0025】
【実施例1】炉容250tの上底吹き転炉1において、
溶銑から炭素0.04%、マンガン0.35%、酸素5
00ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように上吹
きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状に設
置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス4を
200Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガスによ
って溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しやった
状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製浸漬
管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬管外
に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2 )
であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面積5
m2 )であり、溶鋼表面の酸化性スラグは25%除去
された。次に上吹きランス2からアルゴンガス8を流量
8000Nm3 /hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処
理を10分行った。この時の溶鋼表面のガス流速を測定
したところ、約80m/secであった。脱炭処理後の
溶鋼の炭素濃度は0.003%、マンガン濃度は0.3
3%となり、わずかにマンガンが酸化したが、安定に炭
素濃度0.005%以下に到達した。
溶銑から炭素0.04%、マンガン0.35%、酸素5
00ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように上吹
きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状に設
置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス4を
200Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガスによ
って溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しやった
状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製浸漬
管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬管外
に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2 )
であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面積5
m2 )であり、溶鋼表面の酸化性スラグは25%除去
された。次に上吹きランス2からアルゴンガス8を流量
8000Nm3 /hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処
理を10分行った。この時の溶鋼表面のガス流速を測定
したところ、約80m/secであった。脱炭処理後の
溶鋼の炭素濃度は0.003%、マンガン濃度は0.3
3%となり、わずかにマンガンが酸化したが、安定に炭
素濃度0.005%以下に到達した。
【0026】
【実施例2】炉容250tの上底吹き転炉1において、
溶銑から炭素0.035%、マンガン0.30%、酸素
550ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した6本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を300Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2
)であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面
積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグは25
%除去された。次に上吹きランス2から窒素ガス8を流
量400Nm3 /hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処
理を15分行った。この時の溶鋼表面のガス流速を測定
したところ、約60m/secであった。この脱炭処理
後の溶鋼の炭素濃度は0.004%、マンガン濃度は0
.28%となり、幾分マンガンが酸化したが、安定に炭
素濃度0.005%以下に到達した。
溶銑から炭素0.035%、マンガン0.30%、酸素
550ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した6本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を300Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2
)であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面
積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグは25
%除去された。次に上吹きランス2から窒素ガス8を流
量400Nm3 /hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処
理を15分行った。この時の溶鋼表面のガス流速を測定
したところ、約60m/secであった。この脱炭処理
後の溶鋼の炭素濃度は0.004%、マンガン濃度は0
.28%となり、幾分マンガンが酸化したが、安定に炭
素濃度0.005%以下に到達した。
【0027】
【実施例3】炉容250tの上底吹き転炉1において、
溶銑から炭素0.038%、マンガン0.34%、酸素
600ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した6本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を300Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2
)であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面
積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグは25
%除去された。次に上吹きランス2からアルゴンガスと
窒素の混合ガス8を流量5000Nm3 /hrで溶鋼
表面に吹き付け、脱炭処理を12分行った。この時の溶
鋼表面のガス流速を測定したところ、約60m/sec
であった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素濃度は0.00
4%、マンガン濃度は0.32%となり、幾分マンガン
が酸化したが、安定に炭素濃度0.005%以下に到達
した。
溶銑から炭素0.038%、マンガン0.34%、酸素
600ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した6本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を300Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2
)であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面
積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグは25
%除去された。次に上吹きランス2からアルゴンガスと
窒素の混合ガス8を流量5000Nm3 /hrで溶鋼
表面に吹き付け、脱炭処理を12分行った。この時の溶
鋼表面のガス流速を測定したところ、約60m/sec
であった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素濃度は0.00
4%、マンガン濃度は0.32%となり、幾分マンガン
が酸化したが、安定に炭素濃度0.005%以下に到達
した。
【0028】
【実施例4】炉容250tの上底吹き転炉1において、
溶銑から炭素0.038%、マンガン0.34%、酸素
450ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した6本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を300Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2
)であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面
積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグは25
%除去された。次に図2に示すように、浸漬体の内壁8
箇所に、溶鋼5の表面上50cmの高さに設けたガス吹
き付け用の羽口9からアルゴンガスを流量300Nm3
/hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処理を15分行っ
た。この時の溶鋼表面のガス流速を測定したところ、約
40m/secであった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素
濃度は0.004%、マンガン濃度は0.32%となり
、幾分マンガンが酸化したが、安定に炭素濃度0.00
5%以下に到達した。
溶銑から炭素0.038%、マンガン0.34%、酸素
450ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した6本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を300Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約20m2
)であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5m(面
積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグは25
%除去された。次に図2に示すように、浸漬体の内壁8
箇所に、溶鋼5の表面上50cmの高さに設けたガス吹
き付け用の羽口9からアルゴンガスを流量300Nm3
/hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処理を15分行っ
た。この時の溶鋼表面のガス流速を測定したところ、約
40m/secであった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素
濃度は0.004%、マンガン濃度は0.32%となり
、幾分マンガンが酸化したが、安定に炭素濃度0.00
5%以下に到達した。
【0029】
【比較例1】同じく、炉容250tの上底吹き転炉1に
おいて、溶銑から炭素0.04%、マンガン0.32%
、酸素530ppmまで吹錬した時点で、図1に示すよ
うに、上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に
円周状に設置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴ
ンガス4を200Nm3 /hrの流量で吹き込み、こ
のガスによって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ
押しやった状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐
火物製浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6
を浸漬管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約2
0m2 )であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5
m(面積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグ
は25%除去された。次に上吹きランス2からアルゴン
ガス8を流量4000Nm3 /hrで溶鋼表面に吹き
付け、脱炭処理を15分行った。ただし、この時の溶鋼
表面のガス流速を測定したところ、ランスの径が大きす
ぎたため、約15m/secであった。この脱炭処理後
の溶鋼の炭素濃度は0.007%、マンガン濃度は0.
30%となり、炭素濃度0.005%以下には本時間内
では到達しなかった。
おいて、溶銑から炭素0.04%、マンガン0.32%
、酸素530ppmまで吹錬した時点で、図1に示すよ
うに、上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に
円周状に設置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴ
ンガス4を200Nm3 /hrの流量で吹き込み、こ
のガスによって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ
押しやった状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐
火物製浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6
を浸漬管外に排出した。転炉1の内径が5m(面積約2
0m2 )であるのに対して、浸漬管7の内径は2.5
m(面積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラグ
は25%除去された。次に上吹きランス2からアルゴン
ガス8を流量4000Nm3 /hrで溶鋼表面に吹き
付け、脱炭処理を15分行った。ただし、この時の溶鋼
表面のガス流速を測定したところ、ランスの径が大きす
ぎたため、約15m/secであった。この脱炭処理後
の溶鋼の炭素濃度は0.007%、マンガン濃度は0.
30%となり、炭素濃度0.005%以下には本時間内
では到達しなかった。
【0030】
【比較例2】炉容250tの上底吹き転炉1において、
溶銑から炭素0.039%、マンガン0.31%、酸素
550ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を200Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。ここで、転炉1の内径が5m(面積約
20m2 )であるのに対して、浸漬管7の内径は2.
0m(面積3m2 )であったため、溶鋼表面上の酸化
性スラグは約15%しか除去されなかった。次に上吹き
ランス2からアルゴンガス8を流量6000Nm3 /
hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処理を15分行った。 この時の溶鋼表面のガス流速を測定したところ、約60
m/secであった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素濃度
は0.008%、マンガン濃度は0.29%となり、炭
素濃度0.005%以下には本時間内では到達しなかっ
た。
溶銑から炭素0.039%、マンガン0.31%、酸素
550ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を200Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。ここで、転炉1の内径が5m(面積約
20m2 )であるのに対して、浸漬管7の内径は2.
0m(面積3m2 )であったため、溶鋼表面上の酸化
性スラグは約15%しか除去されなかった。次に上吹き
ランス2からアルゴンガス8を流量6000Nm3 /
hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処理を15分行った。 この時の溶鋼表面のガス流速を測定したところ、約60
m/secであった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素濃度
は0.008%、マンガン濃度は0.29%となり、炭
素濃度0.005%以下には本時間内では到達しなかっ
た。
【0031】
【比較例3】炉容250tの上底吹き転炉1において、
溶銑から炭素0.035%、マンガン0.33%、酸素
550ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を200Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。ここで、転炉2の内径が5m(面積約
20m2 )であるのに対して、浸漬管7の内径は2.
5m(面積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラ
グは約25%除去された。次に上吹きランス2から酸素
5%を混合したアルゴンガス8を流量5000Nm3
/hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処理を15分行った
。この時の溶鋼表面のガス流速を測定したところ、約4
0m/secであった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素濃
度は0.012%、マンガン濃度は0.15%となり、
マンガンが酸化してしまい、また脱炭濃度0.005%
以下には到達しなかった。
溶銑から炭素0.035%、マンガン0.33%、酸素
550ppmまで吹錬した時点で、図1に示すように、
上吹きランス2からの酸素供給を停止し、炉底に円周状
に設置した8本のガス吹き込み羽口3からアルゴンガス
4を200Nm3 /hrの流量で吹き込み、このガス
によって溶鋼5の表面のスラグ6を転炉内壁部へ押しや
った状態で、事前に炉内に設置したリング状の耐火物製
浸漬管7を下降させ浸漬し、浸漬管内のスラグ6を浸漬
管外に排出した。ここで、転炉2の内径が5m(面積約
20m2 )であるのに対して、浸漬管7の内径は2.
5m(面積5m2 )であり、溶鋼表面上の酸化性スラ
グは約25%除去された。次に上吹きランス2から酸素
5%を混合したアルゴンガス8を流量5000Nm3
/hrで溶鋼表面に吹き付け、脱炭処理を15分行った
。この時の溶鋼表面のガス流速を測定したところ、約4
0m/secであった。この脱炭処理後の溶鋼の炭素濃
度は0.012%、マンガン濃度は0.15%となり、
マンガンが酸化してしまい、また脱炭濃度0.005%
以下には到達しなかった。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来の
高価かつ大がかりで、きめ細かなメンテナンスが必要な
真空脱ガス装置を用いた極低炭素鋼の溶製方法に比較し
て、このような脱ガス設備等の改造や新設等をすること
なく、通常の転炉吹錬の末期において、単に溶鋼表面の
スラグを減少せしめ、さらに上部ランスから不活性ガス
を吹き付けながら溶鋼中の酸素濃度を制御することによ
って、通常の転炉吹錬にわずかの処理時間を付加するだ
けで、真空脱ガス装置を用いた場合と同様に、30分程
度の脱炭時間で炭素濃度0.005%以下の極低炭素鋼
の溶製が可能となった。また、本発明によれば、従来の
真空脱ガス装置を用いた方法に比較して、転炉という一
つの反応容器だけで極低炭素鋼が溶製でき、溶鋼の温度
降下も少なく、また地金除去等による次の吹錬への悪影
響も殆どなく、メンテナンスが非常に容易となり、処理
コストの低下が亨受できる。また、炭素濃度が0.00
5%以上、0.03%以下の濃度への脱炭も、マンガン
等の酸化もなく、当然のことながら従来のような真空脱
ガス装置を用いることなく溶製ができるのはいうまでも
ない。
高価かつ大がかりで、きめ細かなメンテナンスが必要な
真空脱ガス装置を用いた極低炭素鋼の溶製方法に比較し
て、このような脱ガス設備等の改造や新設等をすること
なく、通常の転炉吹錬の末期において、単に溶鋼表面の
スラグを減少せしめ、さらに上部ランスから不活性ガス
を吹き付けながら溶鋼中の酸素濃度を制御することによ
って、通常の転炉吹錬にわずかの処理時間を付加するだ
けで、真空脱ガス装置を用いた場合と同様に、30分程
度の脱炭時間で炭素濃度0.005%以下の極低炭素鋼
の溶製が可能となった。また、本発明によれば、従来の
真空脱ガス装置を用いた方法に比較して、転炉という一
つの反応容器だけで極低炭素鋼が溶製でき、溶鋼の温度
降下も少なく、また地金除去等による次の吹錬への悪影
響も殆どなく、メンテナンスが非常に容易となり、処理
コストの低下が亨受できる。また、炭素濃度が0.00
5%以上、0.03%以下の濃度への脱炭も、マンガン
等の酸化もなく、当然のことながら従来のような真空脱
ガス装置を用いることなく溶製ができるのはいうまでも
ない。
【0033】以上のように、本発明によれば、工業的規
模において、容易かつ確実、安価に極低炭素鋼が溶製で
きる等の優れた効果が得られる。
模において、容易かつ確実、安価に極低炭素鋼が溶製で
きる等の優れた効果が得られる。
【図1】図1は本発明および比較例の実施態様の説明図
である。
である。
【図2】図2は本発明および比較例の他の実施態様の説
明図である。
明図である。
1 上底吹き転炉
2 上吹きランス
3 底吹き羽口
4 吹き込みガス
5 溶鋼
6 転炉スラグ
7 耐火物製浸漬体
8 吹き付けガス
9 浸漬体に設けた羽口
Claims (3)
- 【請求項1】 上底吹き転炉にて吹錬を行う際に、吹
錬末期の溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%、酸素
濃度が400〜800ppmの時点で上部ランスからの
酸素供給を中断し、炉底に配置した底吹き羽口からの不
活性ガス吹き込みにより溶鋼表面のスラグを除去した後
、この部分に耐火物製の浸漬体を浸漬して特定空間を形
成し、かつ底吹き羽口からの不活性ガス吹き込みにより
上記スラグを除去した自由表面へ常に溶鋼を循環させつ
つ、浸漬体内部の上方から溶鋼の表面のガスの流速が2
0m/sec以上となるように不活性ガスを吹き付けて
溶鋼表面の気体を更新しながら、極低炭素領域まで溶鋼
を脱炭することを特徴とする転炉における極低炭素鋼の
溶製方法。 - 【請求項2】 上底吹き転炉にて吹錬を行う際に、吹
錬末期の溶鋼中炭素濃度が0.04〜0.03%、酸素
濃度が400〜800ppmの時点で上部ランスからの
酸素供給を中断し、炉底に配置した底吹き羽口からの不
活性ガス吹き込みにより溶鋼表面のスラグを除去した後
、この部分に耐火物製の浸漬体を浸漬して特定空間を形
成し、かつ底吹き羽口からの不活性ガス吹き込みにより
上記スラグを除去した自由表面へ常に溶鋼を循環させつ
つ、浸漬体の側部に設けたガス吹き出し口から溶鋼の表
面のガスの流速が20m/sec以上となるように不活
性ガスを吹き付けて溶鋼表面の気体を更新しながら、極
低炭素領域まで溶鋼を脱炭することを特徴とする転炉に
おける極低炭素鋼の溶製方法。 - 【請求項3】 上記耐火物製の浸漬体の側部にガス吹
き出し口を設け、該ガス吹き出し口から溶鋼表面へ横方
向から不活性ガスを吹き付けることを特徴とする請求項
1記載の転炉における極低炭素鋼の溶製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5745391A JPH04293710A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 転炉における極低炭素鋼の溶製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5745391A JPH04293710A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 転炉における極低炭素鋼の溶製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04293710A true JPH04293710A (ja) | 1992-10-19 |
Family
ID=13056089
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5745391A Withdrawn JPH04293710A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 転炉における極低炭素鋼の溶製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04293710A (ja) |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP5745391A patent/JPH04293710A/ja not_active Withdrawn
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