JPH04298523A - 血液適合性材料 - Google Patents

血液適合性材料

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JPH04298523A
JPH04298523A JP3089611A JP8961191A JPH04298523A JP H04298523 A JPH04298523 A JP H04298523A JP 3089611 A JP3089611 A JP 3089611A JP 8961191 A JP8961191 A JP 8961191A JP H04298523 A JPH04298523 A JP H04298523A
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heparin
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田中 昌和
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体又は生体成分に直
接接触する医療用材料に関し、特に抗凝血性及び機械的
性質の良好な血液適合性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加工性、弾性、可撓性等の優れた高分子
材料は、近年医療用材料として広く利用される様になっ
てきたが、人工腎臓、人工肺、補助循環装置、人工血管
等の人工臓器をはじめとして、注射器、血液バッグ、心
臓カテーテル等のデイスポーザブル容器として今後益々
大量に利用されるであろう。その際問題となるのは、生
体に対する様々な異常反応が生起して生命維持の危険を
招くことがないかどうかという安全性であり、血液の場
合について言えば血液凝固を生じないという条件が要求
される。現在迄に提供されている抗凝血性高分子材料は
、(1) 高分子材料の表面にヘパリン又はその類縁化
合物を付着させたもの、(2) 高分子材料の表面に陰
電荷を与えたもの、(3) 高分子材料の表面を不活性
化したものの3通りに分類されるが、本発明で提供され
る材料は、上記のうち(1) に分類される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで(1) の手
段(以下表面ヘパリン化法という)は、更に(A) ポ
リマーとヘパリン類のブレンド法、(B) ポリマー中
のカチオン性基にヘパリン類をイオン結合させる方法、
(C) ポリマーとヘパリンを共有結合させる方法に細
分類されるが、(A) 、(B) の方法では、生理条
件下での長期間使用によってヘパリン類が脱離し、生体
内に固定して用いる医療用材料としては不適当である。 これに対し(C) で得られる材料では、ヘパリン類が
共有結合されている為脱離し難いという利点を有するが
、従来の共有結合方式はヘパリン構成々分であるD−グ
ルコサミンやD−グルクロン酸にコンホーメーション変
化を与えるので、抗凝血効果が小さくなるという欠点が
ある。
【0004】これらに対し特開昭50−139173号
公報には、一般式 HO(R1 O)mR2 N(R3 )R4(OR5 
)nOH(但しR1 、R2 、R4 、R5 は炭素
数2〜4のアルキレン基、R3 は炭素数1〜20のア
ルキル基、m及びnは1〜30の整数)で示される「第
3級アミノ基及びポリエーテル連鎖を分子中に有する2
価アルコール」をジオール成分の一部又は全部とするポ
リエステル又はポリウレタンを4級塩化して、「第4級
アンモニウム塩を分子中に有するポリエーテル型ポリエ
ステル或はポリエーテル型ポリウレタン」をヘパリンと
反応させる「抗血液凝固性高分子材料の製造方法」が提
案されている。この方法では、mやnの値が大き過ぎる
と、第3級アミノ基、ひいては4級化されたアンモニオ
基の数が少なくなるので、ヘパリンの付着量が不十分と
なり、抗血液凝固性作用が小さくなるという欠点がある
。又親水性ドメインを形成するには至らない。これに対
しmやnが小さい場合は、機械的性質、殊に弾性が低下
し、人工臓器としての利用には不向きである。更に、特
公昭54−18518には、親水性成分と疏水性成分と
第4級アンモニウム塩成分を必須単位として含む共重合
体とヘパリンからなり且つ標準膜電位差が負の値を示す
ことを特徴とする抗凝血性医用材料が開示されているが
、この場合も実施例に示されているように、吸水率が5
〜80%と多きいため、ヘパリンの脱離が速く、その効
果が長期間持続しないと同時に、高吸水率のため、血液
中での強度低下が大きく、力のかかる場所(ローラーポ
ンプのシゴキ部分)などには用いられない等の欠点を有
する。
【0005】これらの欠点をなくすため、本出願人は以
前に(特公昭60−16260)なる特許を出願した。 しかし、この場合においても吸水性が4%を越すと、ヘ
パリンの脱離が速く、長期間の抗血栓性を維持できない
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで我々は鋭意研究の
結果、前記の欠点を全て解決する発明に到った。即ち一
般式〔1〕       HOCH(R1 )CH2 N(R2 )
CH2 CH(R3 )OH    〔1〕(上記の各
式において、R1 、R3 は夫々同一又は異って炭素
数1〜5のアルキル基を有し、R2 は1〜15のアル
キル基、アラルキル基及びアリール基を示す。)で表わ
されるジオール類を少なくとも30モル%以上含んで縮
合させて得られるポリアミノエーテルと、他のイソシア
ネートと反応し得る活性水素を2個以上有する化合物を
、ポリイソシアネートとともに反応させて得られるポリ
ウレタン又はポリウレタンウレアの第3級アミノ基を4
級化するとき、一般式〔1〕中のR2 と4級化剤中の
炭化水素基の鎖長の炭素数の和が7以上16以下であり
、かつこの4級化ポリウレタン又はポリウレタンウレア
を、ヘパリン又はその類縁化合物で処理して得られる血
液適合性材料であり、4級化ポリウレタン又はポリウレ
タンウレアの吸水率が4%以下であることを特徴とする
前記の血液適合性材料である。本発明は、ポリアミノエ
ーテルを含むポリウレタン又はポリウレタンウレアの第
3級アミノ基を4級化する際、吸水率が4%以下になる
ように4級化剤の鎖長を選択する点に要旨が存在する。
【0007】一般式、 HO−R8 −OH                
〔2〕および HO−(R9 O)n−H          〔3〕
(上記各式において、R8 は炭素数2〜20のアルキ
レン基、R9 は炭素数2〜5のアルキレン基、nは2
以上を示す)で示されるジオールと、一般式〔1〕で表
わされる第3級アミノアルコールとのジオール類を、〔
1〕がポリアミノエーテル原料の30モル%以上の割合
となるように反応させたポリアミノエーテルを用いたセ
グメント化ポリエーテルウレタンを用い、しかも第3級
アミノ基が4級化されているので、本発明で得られる材
料の抗血液凝固機能は極めて高い。また本発明の高分子
材料ではヘパリンの吸着及び生体内でのヘパリンの脱離
が適度に行なわれるので、抗血栓性材料として長期に使
用できる。さらに親水性ドメイン及び疎水性ドメインの
大きさも夫々アミノアルコールの割合あるいはポリアミ
ノエーテルの分子量を選択することにより自由に調整で
きる。
【0008】高分子材料を血液に接触させて用いる場合
の一般的問題としては、上記抗凝血性の他に、材料中の
添加剤(可塑剤、安定剤、重合触媒等)や未反応原料(
モノマー、オリゴマー等)の溶出による有害作用を考え
なければならないが、本発明では可塑剤等を添加する必
要がなく、またセグメント化ポリマーを形成するもので
あるから、この様な不都合を招く恐れはない。高分子材
料は、生体内の遊離基や酵素等によって酸化分解や代謝
等複雑な影響を受け易いものであるが、セグメント化ポ
リエーテルウレタンをベースとしているので化学的安定
性が高く、有害な溶出物を発生することも少ない。
【0009】本発明の材料は、親水性の高い4級塩化ポ
リアミノエーテルセグメントと、疎水性のポリエーテル
セグメント、及び結晶性のウレタンやウレア結合から構
成される為、固相において相分離を起こし、ミクロドメ
イン構造を形成するが、この構造は血管内壁の構造と類
似している。従って構造的側面から抗凝血性も期待され
る。次に本発明の高分子材料を構成する各成分について
説明する。まず一般式〔1〕においてR1 及びR3 
で示される炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル
、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、第3級ブチル、ペンチル、イソペンチル等の飽和低
級アルキルなどがある。又R2 で示される炭素数1〜
15のアルキル基としては、上記飽和低級アルキルの他
に、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル等の鎖状或は分岐したアルキルがあり、他に
、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等
の飽和環状アルキル等がある。又R2 で示されるアラ
ルキル基としては、ベンジルやフェネチル等が例示され
、これらはメチル、エチル、プロピル等のアルキル基で
置換されていてもよい。更にR2 で示されるアリール
基としては、フエニルやナフチル等が例示され、これら
はメチル、エチル、プロピル等のアルキル基で置換され
ていてもよい。しかしこの中でも炭素数1〜15のアル
キル基が好ましい。尚これらのアミノアルコール類とと
もにポリアミノエーテルを製造するために用いられる原
料としては、一般式〔2〕または〔3〕で表わされるジ
オール類が示される。
【0010】以上で各記号の意味を説明したが、更に個
々の化合物毎に具体的説明を加えると下記の通りである
。まず一般式〔1〕で示される第3級アミノアルコール
としては、3−メチル−−3−アザ−1.5−ペンタン
ジオール、3−エチル−3−アザ−1.5−ペンタンジ
オール、3−プロピル−3−アザ−1.5−ペンタンジ
オール、3−イソブチル−3−アザ−1.5−ペンタン
ジオール、3−n−ペンチル−3−アザ−1.5−ペン
タンジオール、3−n−ヘキシル−3−アザ−1.5−
ペンタンジオール、3−シクロヘキシル−3−アザ−1
.5−ペンタンジオール、3−フェニル−3−アザ−1
.5−ペンタンジオール、3−ベンジル−3−アザ−1
.5−ペンタンジオール、4−メチル−4−アザ−2.
6−ペンタンジオール、4−エチル−4−アザ−2.6
−ペンタンジオール、4−n−プロピル−4−アザ−2
.6−ペンタンジオール、4−イソプロピル−4−アザ
−2.6−ペンタンジオール、4−n−ブチル−4−ア
ザ−2.6−ペンタンジオール、4−イソブチル−4−
アザ−2.6−ペンタンジオール、4−ヘキシル−4−
アザ−2.6−ペンタンジオール、4−シクロヘキシル
−4−アザ−2.6−ペンタンジオール、4−ベンジル
−4−アザ−2.6−ペンタンジオール、4−フエニル
−4−アザ−2.6−ペンタンジオール、4−n−ラウ
リル−4−アザ−2.6−ペンタンジオール等が例示さ
れる。
【0011】更に一般式〔2〕で示されるジオール類と
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラメチレングリコール、1.6−ヘキサンジオール
、ネオペンチルグリコール等のアルキレングリコールな
どが挙げられる。一般式〔3〕で表わされるジオール類
としてはジエチレングリコールやトリエチレングリコー
ル、更には分子量200〜2000のポリエチレングリ
コール;ジプロピレングリコールやトリプロピレングリ
コール、更には分子量200〜1000のポリプロピレ
ングリコール;分子量200〜1000のポリテトラメ
チレングリコール;分子量200〜1000のポリヘキ
サメチレングリコール等が例示される。
【0012】そして本発明に係るポリアミノエーテルと
は、同一又は異なった第3級アミノアルコール〔1〕同
士を重合させたもの、同一第3級アミノアルコール〔1
〕を30モル%以上用い、これにジオール類〔2〕及び
/又は〔3〕を重合させたもの等が挙げられる。この様
なポリアミノエーテルを得る重合反応条件は本発明を制
限するものではないが、一般的には燐酸、亜燐酸或はポ
リ燐酸等の縮合触媒を用い、150〜280℃、好まし
くは200〜250℃に加熱反応させ、生成する水及び
未反応のモノマーやオリゴマーを常圧又は減圧下の留去
する。ここで得られるポリアミノエーテルは、分子量3
00〜8000、好ましくは800〜3000のもので
ある。本発明におけるセグメント化ポリエーテルウレタ
ンとは上記ポリアミノエーテルと、必要により他のイソ
シアネート基と反応し得る活性水素を2個以上含有する
化合物を、ポリイソシアネートと反応させたものである
【0013】セグメント化ポリエーテルウレタンの製造
法は特に制限されないが、たとえば上記ポリアミノエー
テルと、他のイソシアネート基と反応し得る活性水素を
2個以上含有する化合物を、ポリイソシアネートととも
に反応させ、末端イソシアネート基含有プレポリマーを
製造し、低分子量のイソシアネート基と反応し得る活性
水素を2個以上含有する化合物で分子鎖伸長させてセグ
メント化ポリエーテルウレタンとする方法がある。尚最
終的に得られるセグメント化ポリエーテルウレタン中に
、ポリアミノエーテルは1〜90重量%含ませるのが好
ましく、更に推奨される含有率は5〜70重量%である
【0014】セグメント化ポリエーテルウレタンを製造
する場合におけるソフトセグメントを形成する活性水素
含有化合物としては上記ポリアミノエーテルのほかに、
一般的なセグメント化ポリエーテルウレタンの製造に利
用されるポリオール(通常200〜8000の分子量)
が利用される。この様なポリオールとしては、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテ
トラメチレングリコール等のポリオキシアルキレンジオ
ール;エチレングリコール、プロピレングリコール、テ
トラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、
2・2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、デカメチレングリコール、1・4−ジ
ヒドロキシシクロヘキサン、1・4−ジヒドロキシメチ
ルシクロヘキサン等のジオール類(好ましくは炭素数2
〜15)とジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体
(たとえばセバチン酸、アシピン酸、ドデカンジカルボ
ン酸、グルタル酸、コハク酸、蓚酸、アゼライン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
芳香族ジカルボン酸又はそれらのハライド、活性エステ
ル、アミド等)を反応させて得られるポリエステルジオ
ール;ε−カプロラクトン等の開環重合によって得られ
るポリラクトンジオール等が挙げられる。
【0015】ポリイソシアネートとしては、従来ポリウ
レタンの製造に用いられるポリイソシアネート、並びに
今後開発されるであろうポリイソシアネートの全てが利
用可能である。好ましいものとしては、エチレンジイソ
シアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメ
チレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネ
ート、オクタメチレンジイソシアネート、ウンデカメチ
レンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、3・3’−ジイソシアナトプロピルエーテル、シク
ロペンチレン−1・3−ジイソシアネート、シクロヘキ
サン−1・4−ジイソシアネート、2・4−トリレンジ
イソシアネート、2・6−トリレンジイソシアネート、
2・4−トリレンジイソシアネートと2・6−トリレン
ジイソシアネートとの混合物、キシリレン−1・4−ジ
イソシアネート、キシリレン−1・3−ジイソシアネー
ト、4・4’−ジフエニルメタンジイソシアネート、4
・4−ジフエニルプロパンジイソシアネート、4−イソ
シアナトベンジルイソシアネート、m−フエニレンジイ
ソシアネート、p−フエニレンジイソシアネート、ナフ
タレン−1・4−ジイソシアネート、ナフタレン−1・
5−ジイソシアネート等が例示される。
【0016】セグメント化ポリエーテルウレタンの製造
反応条件は本発明を制限するものではないが、一般的に
は、イソシアネート基/水酸基(モル比)が1.1〜5
.0(好ましくは1.5〜3.0)となる様に、各原料
を反応させてプレポリマーを製造する。このプレポリマ
ーは両末端にイソシアナト基を有するもので、これにイ
ソシアナト基と反応する活性水素含有化合物、たとえば
低分子量のジオール、ジアミン或はアミノアルコールを
反応させて分子鎖を伸長させるとセグメント化ポリエー
テルウレタンが得られる。ここで用いる分子鎖伸長剤、
たとえば低分子量ジオール、ジアミン及びアミノアルコ
ールとしては、公知及び新規の如何を問わず全て本発明
に適用できる。特に好適なものを挙げると、ジオールと
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラメチレングリコール、1・5−ペンタンジオール
、1・6−ヘキサンジオール、1・10−デカンジオー
ル、1・4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1・4−ジ
ヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール等が例示され、ジアミンと
しては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリデンジ
アミン、フェニレンジアミン、4・4’−ジアミノジフ
エニルメタン等の他、更に広義のジアミン、例えばヒド
ラジンやジカルボン酸のジヒドラジド(例えばシュウ酸
ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒ
ドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒ
ドラジド等)等も利用でき、更にアミノアルコールとし
ては、メタノールアミン、2−アミノエタノール、3−
アミノプロパノール、4−アミノブタノール等が例示さ
れる。
【0017】このように鎖伸長されたセグメント化ポリ
エーテルウレタンは次に4級塩化反応に付される。4級
塩化は、セグメント化ポリエーテルウレタンの成形前後
を問わないが、成形前であれば例えばジメチルホルムア
ミド等の溶媒中において、又成形後であればそのままで
、炭素数1〜10、好ましくは2〜8のアルキルハライ
ド、のうち少なくとも1種類を用いて、室温〜沸点間の
温度で行なわれる。この際、4級化剤を選択し、一般式
〔1〕のR2 の炭素数と4級化剤の炭化水素基鎖長の
炭素数の和が、7以上16以下、好ましくは8以上14
以下にすることが本発明の要旨である。このように選択
することにより、4級化率にかかわらず、吸水率が4%
以下に維持される。和が6以下の場合は、吸水率が4%
を越え、ヘパリンの脱離が速く、長期間の血液適合性が
維持できないばかりか、機械的強度も低下し、実用的に
問題となる。又、和が17以上の場合は、第3級アミノ
基周囲がバルキーとなるため、4級化率が向上せず、ヘ
パリンの吸着量が小さいため、血液適合性を達成するこ
とが困難となる。4級化剤としては、シクロアルキルハ
ライド、活性エステル等も使用しうるが、好ましいもの
としては、本発明においては、アルキルハライドである
。芳香族ハライドは、ヘパリン化の効率が悪い。
【0018】ポリウレタン又はポリウレタンウレア中に
含有される第3級アミノ基の含量は0.05〜5.0m
 mol/g ,好ましくは0.1〜3.0,更に好ま
しくは0.2〜2.0m mol/g である。又、こ
の第3級アミノ基の4級化率は、10%以上、好ましく
は20%以上、さらに好ましくは30%以上である。最
後にヘパリンの付与が行なわれるが、この反応は高分子
材料の成形前後を問わない。しかし好ましくは、以下述
べるヘパリン類縁化合物の溶液中に、成形物を浸漬させ
ることによって行なう。尚該溶液は、通常0.1〜10
%濃度のもの、好ましくは、0.5〜5%濃度のものが
用いられる。反応は室温下でも進行するが、40〜10
0℃程度に加熱して行なうのがもっとも好ましい。ここ
で用いるヘパリン類縁化合物とは、ヘパリン、ヘパリン
金属塩、4−ヘパリン、4−ヘパリン金属塩等の誘導体
だけではなく、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸
等のヘパリノイド、更にはPVA硫酸エステル等のヘパ
リン類似体をも含むものである。又、ヘパリン化に用い
られる溶媒としては、水又は水に可溶な有機溶媒、例え
ば、アセトン、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミド又はジメチルアセトアミド、と水との
混合溶媒を用いても良い。
【0019】このうち、特にテトラヒドロフラン、ジメ
チルアセトアミド又はジメチルホルムアミドとの混合溶
媒が好ましい。又、混合割合は、水/有機溶媒との容量
比で、9/1〜7/3,好ましくは8/2〜6/4であ
る。本発明では、上記の如くして、ヘパリン付着量の多
い高分子材料が得られるので、血液の体外循環中、ヘパ
リンを併用しなくとも高い抗凝血性が得られる。又弾性
等の機械的性質も良好であり、血液などの体液と接した
場合にも有害な溶出物が少ない。この様な利点を活用し
、各種の医療用器具或は機器類に広く適用できる。具体
例を述べると、腎不全患者の血液透析用シート、チュー
ブ或は中空糸として用いたり、血液中老廃物の吸着用コ
ーティング剤として用いることができる。又この様な人
工腎の他、人工肺用の膜材料(血液と酸素の隔壁)や人
工心肺におけるシート肺のシート材料としても用いられ
る。その他大動脈バルーン、人工血液、血液バッグ、カ
テーテル、カニューレ、シャント、血液回路等広範な分
野に用いられる。
【0020】以下、実施例を用いて本発明を説明する。 実施例中の部は重量部を意味する。
【実施例】<実施例1>4−メチル−4−アザ−2,6
−ヘプタンジオール1472部、1,6−ヘキサンジオ
ール591部および亜燐酸12.3部をオートクレーブ
に仕込攪拌しながら、窒素気流化、定圧で200〜22
0℃にて26時間加熱し、生成水を留去しながら反応を
行なった。次いで、220℃で760mmHgから0.
3mmHgまで2時間かけて減圧し、さらに、220℃
、0.3mmHgで3時間反応を継続させた。このよう
にして、OH価57.3、塩基性窒素6.11mmol
/gのアミノポリエーテルポリオール(a)を得た。 数平均分子量1500のポリテトラメチレングリコール
1800部、上記アミノポリエーテルポリオール(a)
300部、1,4−ブタンジオール90.1部、ジブチ
ルチンジラウレート0.3部および4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(以下MDIと略記する)5
54部をテトラヒドロフラン(以下THFと略記する)
1994部およびジメチルホルムアミド(以下DMFと
略記する)3887部の混合溶媒に溶解し、窒素気流下
で40℃で1時間、さらに60℃で15時間反応させた
。このようにして固形分32%、粘度3200ポイズ(
30℃)のベースポリマー溶液Aを得た。この溶液にD
MFを追加し、攪拌して5%溶液とした。5%溶液10
gを水平に保った100cm2 のガラス居た上に均一
に塗布した後、40℃で1時間、60℃で2時間、窒素
気流下で乾燥後、60℃で減圧乾燥を15時間行ない、
50μm厚みのベースポリマーフィルムAを得た。
【0021】さらに、DMFで稀釈して得た10%ベー
スポリマー溶液100部に沃化ヘキシル4.58部を加
え、70℃で攪拌しながら反応させて、ベースポリマー
中の3級アミノ基の4級化を行った。この溶液をジオキ
サンで稀釈して5%溶液とし、上記ベースポリマーAの
場合と同様にして、50μm厚の4級化ポリマーフィル
ムAを得た。このベースポリマーフィルムAおよび4級
化ベースポリマーフィルムA約0.2gをそれぞれ正確
に秤量し、ジオキサン/エタノール(7/3容量比)混
合溶媒50mlに溶解し電位差滴定装置(平沼製作所製
、Comtite−7)を用いて、N/10−HC10
4 ジオキサン溶液で滴定し、その変曲点より塩基性窒
素含量を測定したところ、ベースポリマーフィルムAの
塩基性窒素含量は0.67mmol/kg、4級化フィ
ルムAのそれは0.25mmol/gであった。この結
果より、4級化率は約63%であることがわかる。
【0022】次に、各々のフィルムを1%ヘパリン水溶
液に浸漬して70℃で2時間処理してヘパリン化を行い
、ヘパリン化ベースポリマーフィルムAおよびヘパリン
化4級化ポリマーフィルムAを得た。これらのフィルム
を直径3cmの円形に切り、37℃の生理食塩水中に1
週間浸漬した後、蒸留水でよく濯いでフィルム表面の水
を濾紙で吸い取った。このフィルムを直径10cmの時
計皿の中央に貼り付け、フィルム上にウサギ(日本白色
種)のクエン酸加血漿200μlを採取し、これに1/
40モル濃度の塩化カルシウム水溶液200μlを添加
し、37℃の恒温水槽中に時計皿を浮かせ、手で内液が
混和するように攪拌しながら、塩化カルシウム添加時か
ら凝固(血漿が動かなくなる点)までの時間を測定し、
ガラス上での凝固時間(対照として別に測定する)で除
して、相対値として表した。
【0023】また、各々の溶液をDMFで稀釈して1%
溶液とし、この溶液100mlに40〜60メッシュの
ガラスビーズを30分間浸漬して、その後、ガラスフィ
ルターで濾過し、窒素気流下40℃で3時間、減圧60
℃で12時間乾燥して、ガラスビーズ表面に各々のポリ
マーをコートした。このコートビーズ200mg、50
0μlのベロナール緩衝液および血清(健常人のプール
血清を使用した)をプラスチック試験管に加え、37℃
にて温和に振盪して30分間インキュベートした後、溶
血補体価(CH50と略記)およびC3a、C5aの生
成量を測定した結果を表1に示す。なお、CH50の測
定はMeyaer法(Neyer,M.M.,“Com
pliment  and  Compliment 
 fixation”Experimental  I
mmune  Chemistry,  2thEdi
tion  p133,  Charls  C.  
Thomas  Publisher,  Stutt
gart,  1964)に記載の方法により、そして
C3a、C5aの測定はUpjon社より販売されてい
るラジオイミュノアッセー用キットを用いて測定した。
【0024】また、得られた各種フィルムを20℃で蒸
留水中に24時間浸漬した後、表面水をふき取り、重量
を測定し、吸水率を求めた。吸水率の算出は次式を用い
て行なった。 吸水率(%)={(W−D)/D}×100上式でWは
浸漬後のフィルム重量、Dは乾燥時のフィルム重量を示
す。以上の結果を後記表1に示した。
【0025】<実施例2>3−n−ブチル−3−アザ−
1,5−ペンタンジオール8040部および亜燐酸10
.3部をオートクレーブに仕込攪拌しながら、窒素気流
下、定圧で200〜230℃にて26時間加熱し、生成
水を留去しながら反応を行なった。次いで、230℃で
760mmHgから0.3mmHgまで2時間かけて減
圧し、さらに、230℃、0.3mmHgで3時間反応
を継続させた。このようにして、OH価64.7、塩基
性窒素6.75mmol/gのアミノポリエーテルポリ
オール(b)を得た。数平均分子量1800のテトラメ
チレングリコール3240部、MDI  1195部、
上記ポリアミノエーテルポリオ773.4部、ジブチル
チンジラウレート0.3部および1,4−ブタンジオー
ル191.1部をTHF3782部とDMF  756
4部との混合溶媒に溶解し、窒素気流下、20℃で1時
間、40℃に昇温して20時間反応させて、固形分32
%、粘度1800ポイズ(30℃)ベースポリマー溶液
Bを得た。このベースポリマー溶液Bを実施例1と同様
に処理し、沃化ヘキシルにより4級化した。さらに実施
例1と同様にして、ベースポリマーB、4級化フィルム
Bおよびヘパリン化フィルムBを得た。これらの塩基性
窒素含量は、それぞれ1.08mml/gおよび0.4
10mmol/gであった。この結果により4級化率は
約62%であることが分かる。次いで、実施例1と同様
にして、相対凝固時間、補体活性および吸水率を測定し
た。結果を表1に示す。
【0026】<実施例3>3−n−ブチル−3−アザ−
1,5−ペンタンジオール8738部および亜燐酸10
.3部をオートクレーブに仕込攪拌しながら、窒素気流
下、定圧で200〜230℃にて26時間加熱し、生成
水を留去しながら反応を行なった。次いで、230℃で
760mmHgから0.3mmHgまで2時間かけて減
圧し、さらに、230℃、0.3mmHgで3時間反応
を継続させた。このようにして、OH価58.7、塩基
性窒素6.30mmol/gのアミノポリエーテルポリ
オール(c)を得た。数平均分子量1800のポリテト
ラメチレングリコール3240部、MDI1195部、
上記ポリアミノエーテルポリオ827.3部、ジブチル
チンジラウレート0.3部および1,4−ブタンジオー
ル191.1部をTHF3802部とDMF  760
4部との混合溶媒に溶解し、窒素気流下、20℃で1時
間、40℃に昇温して20時間反応させて、固形分32
%、粘度1830ポイズ(30℃)ベースポリマー溶液
(C)を得た。このベースポリマー溶液Cを実施例1と
同様に処理し、沃化ヘキシルにより4級化した。さらに
実施例1と同様にして、ベースポリマーC、4級化フィ
ルムCおよびヘパリン化フィルムCを得た。これらの塩
基性窒素含量は、それぞれ1.08mml/gおよび0
.410mmol/gであった。この結果より4級化率
は約62%であることが分かる。次いで、実施例1と同
様にして、相対凝固時間、補体活性および吸水率を測定
した。結果を表1に示す。
【0027】<比較例1>実施例2で得たベースポリマ
ー溶液Bを用いて、実施例1と同様にして、ベースポリ
マーBを得た。さらに、実施例1と同様にして、沃化エ
チルで4級化し、4級化フィルムDおよびヘパリン化フ
ィルムDを得た。これらの塩基性窒素含量は、それぞれ
1.08mml/gおよび0.210mmol/gであ
った。この結果より4級化率は約82%であることが分
かる。次いで、実施例1と同様にして、相対凝固時間、
補体活性および吸水率を測定した。結果を表1に示す。
【0028】<比較例2>アクリルニトリル(24部)
と、アクリルアミド(89部)をジメチルスルホキシド
(126部)とよく混合した後、連鎖移動剤としてドデ
シルメルカプタン(0.2部)重合開始剤としてプロモ
ホリムを加えて、100W高圧水銀灯より10cmの距
離にて、7時間光照射することにより、光重合させた重
合原液を大量のメタノール中に流し込んで沈澱凝固させ
て幹ポリマー(24.4部)を得た。このようにして得
られた幹ポリマー10gをジメチルスルホキシド(12
0部)に溶解せしめ、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ートを加えて、100Wの水銀灯より10cmの距離に
て19時間光照射することにより、光グラフトさせて、
原液をメタノール中に流し込んで沈澱凝固させ、グラフ
トポリマー(12.8部)を得た。かくして得られたグ
ラフト重合体をジメチルホルムアミドに溶解し臭化エチ
ルを加え4級化した後、フィルムに成形した(E)。次
いで、実施例1と同様にして、相対凝固時間、補体活性
および吸水率を測定した。結果を表1に示す。表1の結
果から明らかなように、比較例2(E)のポリマーは補
体を活性化する、これにたいして、実施例のポリマーは
補体活性も抑圧される。比較例1のポリマー(D)はこ
の段階では実施例のポリマーと遜色ない性能を有してい
る。
【0029】<実施例5>実施例1〜3および比較例1
、2で得られたヘパリン化フィルムA〜Eを200ml
の生理食塩液に浸漬し、毎日生理食塩液を交換しながら
2週間溶出を行ない、この溶出フィルムのついて相対凝
固時間を測定した結果を後記表2に示す。表1、表2の
結果から、4級化後の窒素に直結している側鎖の2つの
アルキル基の炭素数の合計が7から16までのものは、
小さな吸水率を示し、生理食塩液中で2週間溶出で行な
っても良好な血液適合性を有しているが、4級化後の窒
素に結合している2つのアルキル基の炭素数の合計が6
以下のもので、吸水率が大きい比較例のポリマーはヘパ
リンの溶出が速いため、浸漬時間が3日間を越えると全
くヘパリンの効果がなくなり、凝固する。以上のことか
ら本発明のポリマーは良好な長期間の血液適合性を有す
ることが明らかである。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明の特定のポリウレタンまたはポリ
ウレタンウレアは、長期にわたる血液適合性(抗血栓性
及び補体活性抑制効果)を有しており、血液適合性医用
材料の素材又は血液接触医用材料のコーティング剤とし
て優れた適性を有している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式〔1〕       HOCH(R1 )CH2 N(R2 )
    CH2 CH(R3 )OH    〔1〕(上記の式
    において、R1 、R3 は夫々同一又は異っていても
    よい炭素数1〜5のアルキル基を示し、R2 は炭素数
    1〜15のアルキル基、アラルキル基及びアリール基を
    示す。)で表わされるジオール類を少なくとも30モル
    %以上含んで縮合させて得られるポリアミノエーテルと
    、他のイソシアネートと反応し得る活性水素を2個以上
    有する化合物を、ポリイソシアネートとともに反応させ
    て得られるポリウレタン又はポリウレタンウレアの第3
    級アミノ基を、4級化するとき、一般式〔1〕中のR2
     と4級化剤中の炭化水素基の鎖長の炭素数の和が7以
    上16以下であり、かつこの4級化ポリウレタン又はポ
    リウレタンウレアを、ヘパリン又はその類縁化合物で処
    理したことを特徴とする血液適合性材料。
  2. 【請求項2】  4級化ポリウレタン又は4級化ポリウ
    レタンウレアの吸水率が4%以下であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第一項記載の血液適合性材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112055561A (zh) * 2018-05-25 2020-12-08 费森尤斯医疗保健控股公司 具有超声波凝块中和器的光纤凝块探测器
CN113384758A (zh) * 2021-06-18 2021-09-14 海思盖德(苏州)生物医学科技有限公司 抗凝血涂层组合物及其制备方法与应用

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