JPH04300272A - 酸化物超伝導薄膜およびその製造方法 - Google Patents

酸化物超伝導薄膜およびその製造方法

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JPH04300272A
JPH04300272A JP3066280A JP6628091A JPH04300272A JP H04300272 A JPH04300272 A JP H04300272A JP 3066280 A JP3066280 A JP 3066280A JP 6628091 A JP6628091 A JP 6628091A JP H04300272 A JPH04300272 A JP H04300272A
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film
oxide
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洋 市川
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紘一 水野
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瀬恒 謙太郎
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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、100K以上の高臨界
温度が期待されるビスマスを含む酸化物超伝導体の薄膜
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温超伝導体として、A15型2元系化
合物として窒化ニオブ(NbN)やゲルマニウムニオブ
(Nb3Ge)などが知られていたが、これらの材料の
超伝導転移温度はたかだか23Kであった。一方、ペロ
ブスカイト系化合物は、さらに高い転移温度が期待され
、Ba−La−Cu−O系の高温超伝導体が提案された
[J. G. ヘ゛ト゛ノルツ(Bednorz) お
よび K. A. ミューラー(Muller), ツ
ァイトシュリフト・フュア・フィシ゛ーク (Zets
hrift Fur Physik B)−コンテ゛ン
スト マター (Condensed Matter)
 Vol.64,189−193(1986)]。
【0003】さらに、Bi−Sr−Ca−Cu−O系の
材料が100K以上の転移温度を示すことも発見された
[H. マエタ゛(Maeda)  他、シ゛ャハ゜ニ
ース゛・シ゛ャーナル・オフ゛・アフ゜ライト゛・フィ
シ゛ックス (Japanese Journal o
f Applied Physics)Vol.27,
L209−210(1988)]。この種の材料の超伝
導機構の詳細は明らかではないが、転移温度が室温以上
に高くなる可能性があり、高温超伝導体として従来の2
元系化合物より、電子デバイス分野での応用が期待され
ている。
【0004】そして、これらの酸化物超伝導体の開発と
相俟って、この材料を電子デバイスへの応用を考え、酸
化物超伝導体を作製する際に経る高熱過程に対しても安
定な誘電体および誘電体薄膜の開発が行なわれている[
Y. イチカワ(Ichikawa) 他、ジャパニー
ズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス (
Japanese Journalof Applie
d Physics) Vol.27,L381−L3
83 (1988)]。
【0005】さらに超伝導体と誘電体とを交互に積層す
ることにより、より高い超伝導転移温度が従来から期待
されていた[M. H. コーエン (Cohen) 
他、フィジカル・レビュー・レターズ (Physic
al Review Letters)Vol.19,
118−121(1967)]。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化物
超伝導体の材料は、良好な超伝導特性を得るためには少
なくとも600 ℃以上の熱処理あるいは形成時の加熱
が必要であり、そのため誘電体の結晶性が崩れ、誘電体
および誘電体薄膜と超伝導体との間で各元素の相互拡散
が起こり、特に高温酸化物超伝導体と誘電体薄膜との周
期的な積層構造を得ることはきわめて困難であり、ジョ
セフソンデバイスが代表応用例としてあげられるこの構
造を利用した集積化デバイスを構成不可能に近いものと
していた。
【0007】さらに、高温超伝導体および薄膜にとって
最適な誘電体薄膜が得られていないため、超伝導体と誘
電体との有効な積層構造が得られず、超伝導体そのもの
の超伝導転移温度の上昇は望めないのが現状であった。
【0008】本発明の目的は、従来の欠点を解消し、酸
化物高温超伝導体等の比較的温度の高い生成過程を経る
材料をデバイス化する際に不可欠な誘電体、および誘電
体薄膜との積層を実現し、より高性能な超伝導薄膜およ
び超伝導薄膜の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の超伝導薄膜
は、基体上に主体成分が少なくともビスマス(Bi)、
銅(Cu),およびアルカリ土類(IIa族)を含む層
状酸化物超伝導薄膜と、主体成分がランタン(La)、
イットリウム(Y)とネオジウム(Nd)のうちの少な
くとも一種以上の元素とアルミニウム(Al)を含む酸
化物誘電体薄膜が交互に積層された構造を持つものであ
る。
【0010】さらに第2の発明の超伝導薄膜の製造方法
は、基体上に、少なくともBiを含む酸化物と少なくと
も銅およびアルカリ土類(IIa族)を含む酸化物とを
周期的に積層させて形成する酸化物薄膜と、主体成分が
La、YとNdのうちの少なくとも一種以上の元素とA
lを含む酸化物薄膜を周期的に積層させて得るものであ
る。
【0011】
【作用】第1の発明においては、熱的にも極めて安定で
結晶の格子定数がBi系超伝導体に極めて近い(La,
Y,Nd)AlO3誘電体薄膜とBi系超伝導薄膜とを
交互に積層された構造をとることによって、超伝導薄膜
と誘電体薄膜との間での元素の相互拡散のない積層が可
能になり、その結果Bi系超伝導薄膜における超伝導転
移温度が安定に再現性よく実現されたものである。
【0012】さらに第2の発明においては、第1の発明
をきわめて安定に、しかも微細スケールでの構造を達成
するため、Bi系超伝導薄膜を少なくともBiを含む酸
化物と、少なくとも銅およびアルカリ土類(IIa族)
を含む酸化物を、周期的に積層させて分子レベルの制御
による薄膜の作製を行うことによって、再現性良くBi
系超伝導薄膜と誘電体薄膜との積層を実現させるもので
ある。
【0013】
【実施例】通常、Bi−Sr−Ca−Cu−O系等の酸
化物超伝導薄膜は600〜700 ℃に加熱した基体上
に蒸着して得る。蒸着後、そのままでも薄膜は超伝導特
性を示すが、その後700〜950 ℃の熱処理を施し
、超伝導特性を向上させる。
【0014】しかしながら、基体温度が高いときに誘電
体膜をBi系超伝導薄膜に続いて積層したり、誘電体膜
を形成後熱処理を行った場合、超伝導膜と誘電体膜との
間で、元素の相互拡散が起こり超伝導特性が大きく劣化
することが判明した。相互拡散を起こさないためには、
超伝導膜、誘電体膜の結晶性が優れていること、超伝導
膜・誘電体膜間での格子の整合性が優れていること、誘
電体膜が700〜950 ℃の熱処理に対して安定であ
ることが不可欠と考えられる。
【0015】まず本発明者らは、融点が2000 ℃近
くあり、a軸およびb軸の格子定数がBi系超伝導体の
それにほぼ等しく、格子不整合率が1〜2%と考えられ
るLaAlO3材料の薄膜化の検討を行なった。
【0016】高周波マグネトロンスパッタ法でLaAl
O3の薄膜化を行った。LaAlO3通常焼成に約20
00 ℃の高温を要することから、La、Alの2つの
金属ディスクターゲットからなる2元スパッタ法で薄膜
合成を行った。基体にはMgO(100)を用い、Ar
とO2の混合ガス雰囲気中(ガス圧力;0.5 Pa、
Ar:O2=1:1)で成膜を行った。薄膜中のLaと
Alの組成比率は入力パワーを変えることによってLa
:Al=1:1となるように調整した。基体温度650
 ℃のときもっとも結晶性の良い薄膜が得られた。図1
にLaAlO3薄膜のX線回折スペクトルを示す。この
ときのLaAlO3薄膜の膜厚は約100 nmである
が、MgO(100)基体上にc軸配向成長したBi−
Sr−Ca−Cu−O薄膜上にLaAlO3薄膜を作製
した場合、膜厚5nm程度の極薄膜についても図1に示
したX線回折スペクトルと同程度であった。すなわち、
Bi−Sr−Ca−Cu−O結晶のaおよびb軸長は0
.54 nmであるのに対し、LaAlOのそれは0.
536 nmであり、格子の不整合率は1%以下である
ことに依っているものと考えられる。従って、このLa
AlO3材料はBi−Sr−Ca−Cu−O超伝導薄膜
と互いにエピタキシャル成長が可能であり、かつ高融点
であることから、ジョセフソン接合素子等のBi−Sr
−Ca−Cu−O超伝導薄膜に対する誘電体すなわち絶
縁体薄膜として適しており、Bi−Sr−Ca−Cu−
O薄膜と互いに積層が可能と考え本発明に至った。
【0017】本発明者らによる第1の発明の内容を更に
深く理解されるために、図2を用い具体的な実施例を示
す。
【0018】実施例1 図2は、本実施例で用いた3元マグネトロンスパッタ装
置内部の概略図であり、11はBi−Sr−Ca−Cu
−Oターゲット、12はLaターゲット、13はAlタ
ーゲット、14、15、16はシャッター、17は基体
、18は基体加熱用ヒーターを示す。ターゲット11は
焼結体をプレス成形加工して作製した。すなわち、Mg
O(100)基体17に焦点を結ぶように各ターゲット
が約30°傾いて設置されている。ターゲット11、1
2、13の前方にはそれぞれシャッター14、15、1
6があり、その開閉をコンピューターで制御することに
より、Bi−Sr−Ca−Cu−O→La−Al−O→
Bi−Sr−Ca−Cu−O→La−Al−O→Bi−
Sr−Ca−Cu−Oのサイクルでスパッタ蒸着が行な
うことができる。ただし、シャッター15、16は同時
に開閉して、解放時にはターゲット12、13が同時に
スパッタされてLa−Al−O薄膜が形成される。La
−Al−O薄膜中のLaとAlの元素比率の調整は1:
1になるようにターゲット12、13への入力電力の調
整をもって行なった。
【0019】Bi−Sr−Ca−Cu−O膜、La−A
l−O膜の積層の様子を概念的に図3に示す。図3にお
いて、31はBi−Sr−Ca−Cu−O膜、32はL
a−Al−O膜を示す。ターゲット11、12、13へ
の入力電力、およびスパッタ時間をシャッター14、1
5、16の開閉時間を制御することにより、基体17上
に蒸着するBi−Sr−Ca−Cu−O膜31、La−
Al−O膜32の膜厚を変えることができる。基体17
をヒーター18で約700 ℃に加熱し、アルゴン・酸
素(1:1)混合雰囲気0.5Paのガス中で各ターゲ
ットのスパッタリングを行なった。薄膜作製後は酸素雰
囲気中において、850 ℃の熱処理を5時間施した。 本実施例では、各ターゲットのスパッタ電力を、Bi−
Sr−Ca−Cu−Oターゲット11:150 W、L
aターゲット12:80 W、Alターゲット13:3
0 Wとした。Bi−Sr−Ca−Cu−O膜31をL
a−Al−O膜32と積層せずに基体17上に形成した
場合、すなわちBi−Sr−Ca−Cu−O膜31その
ものの特性は、115 Kで超伝導転移を起こし、97
 Kで抵抗がゼロになるものであった。誘電体膜すなわ
ちLa−Al−O薄膜はできるだけ薄い方が好ましいの
で、膜厚20 nmのLa−Al−O膜32に対して、
Bi−Sr−Ca−Cu−O膜31の膜厚を変え図3に
示すような(Bi−Sr−Ca−Cu−O膜→La−A
l−O膜)の積層構造を20周期作製した。
【0020】そのときの超伝導薄膜の抵抗の温度特性を
図4に示す。図4において、Bi−Sr−Ca−Cu−
O膜31の膜厚が10 nm、30 nm、50 nm
のときのを特性をそれぞれ、特性41、42、43に示
す。特性41においてはゼロ抵抗温度が約30 KとB
i−Sr−Ca−Cu−O膜31の特性が劣化すること
がわかった。この理由として、Bi−Sr−Ca−Cu
−O膜31とLa−Al−O膜32との間で元素の相互
拡散による膜31、32の結晶性の破壊が考えられる。 さらに特性43においては、La−Al−O膜32との
周期的な積層なしに基体17上につけたときのBi−S
r−Ca−Cu−O膜31本来の超伝導特性とほとんど
同じであり、誘電体膜La−Al−O膜32との積層効
果は確認されなかった。しかしながら、本発明者らは特
性42において、超伝導転移温度、ゼロ抵抗温度がとも
に約5 K上昇することを見いだした。この効果の詳細
な理由については未だ不明であるが、Bi−Sr−Ca
−Cu−O膜31とLa−Al−O膜32との積層界面
での元素の相互拡散の影響が少なく、かつ薄いLa−A
l−O膜32を介して複数のBi−Sr−Ca−Cu−
O膜31を積層することによりBi−Sr−Ca−Cu
−O膜31において超伝導機構になんらかの変化が引き
起こされたことが考えられる。
【0021】なお、超伝導転移温度が上昇する効果は、
Bi−Sr−Ca−Cu−O膜31の膜厚が20 〜4
0 nmの範囲で有効であることを、本発明者らは確認
した。
【0022】なお、本発明者らはLa−Al−O膜32
の代わりに、Y−Al−O、Nd−Al−Oを用いたと
きも第1の発明が有効であることを確認した。
【0023】さらに本発明者らは、Biの酸化物と、S
r、Ca、Cuの酸化物を異なる蒸発源から真空中で別
々に蒸発させ、基体上にBi−O→Sr−Cu−O→C
a−Cu−O→Sr−Cu−O→Bi−Oの順で周期的
に積層させできるBi−Sr−Ca−Cu−O薄膜をL
a−Al−O薄膜もしくはY−Al−O薄膜もしくはN
d−Al−O薄膜と周期的に積層した場合(実施例1)
に示した積層構造作製方法より極めて制御性良く、安定
した膜質の、しかも膜表面が極めて平坦なBi−Sr−
Ca−Cu−OとLa−Al−O(もしくはY−Al−
OあるいはNd−Al−O)の積層構造薄膜が得られる
ことを見いだした。
【0024】さらに本発明者らは、Bi−O、Sr−C
u−O、Ca−Cu−Oを別々の蒸発源から蒸発させ、
Bi−Sr−Ca−Cu−O超伝導薄膜の膜厚を原子オ
ーダーの精度で極めて制御性良く作製でき、さらにはB
i−Sr−Ca−Cu−OとLa−Al−O(もしくは
Y−Al−OあるいはNd−Al−O)の積層構造薄膜
の周期構造を持つ薄膜を形成できることを見いだした。 さらに、このm(Bi−Sr−Ca−Cu−O)・(L
a−Al−O)薄膜は、(実施例1)に示したBi−S
r−Ca−Cu−Oを同時に蒸着して得る超伝導薄膜と
、La−Al−Oを同時に蒸着して得る酸化物誘電体膜
とを周期的に積層して得た薄膜に比べて、はるかに結晶
性が優れ、超伝導転移温度、臨界電流密度等の特性に勝
っていることも併せて見いだした。
【0025】これらのことは図5に示す積層の概念図を
用いて説明することができる。すなわち、それぞれ層状
構造を構成する異なる元素を別々に順次積層していくこ
とにより、基体表面に対し平行な面内だけで積層された
蒸着元素が動くだけで、基体表面に対し垂直方向への元
素の移動がないことによるものと考えられる。先にも述
べたように、Bi−Sr−Ca−Cu−O結晶のa軸お
よびb軸とLaAlO3結晶のそれがほぼ等しく、本発
明者らによるこのBi−Sr−Ca−Cu−O薄膜の作
製法によると極めて精密にLa−Al−O結晶の上には
Bi−O層が位置し、Bi−Sr−Ca−Cu−O薄膜
のBi−O層の上にLa−Al−O薄膜を連続にエピタ
キシャル成長させることができることによるものと考え
られる。
【0026】さらに以外にも、良好な超伝導特性を得る
に必要な基体の温度、熱処理温度も、従来より低いこと
を見いだした。
【0027】Bi−O、Sr−Cu−O、Ca−Cu−
Oを周期的に積層させる方法としては、いくつか考えら
れる。一般に、MBE装置あるいは多元のEB蒸着装置
で蒸発源の前を開閉シャッターで制御したり、気相成長
法で作製する際にガスの種類を切り替えたりすることに
より、周期的積層を達成することができる。しかしこの
種の非常に薄い層の積層には従来スパッタリング蒸着は
不向きとされていた。この理由は、成膜中のガス圧の高
さに起因する不純物の混入およびエネルギーの高い粒子
によるダメージと考えられている。しかしながら、本発
明者らは、このBi系酸化物超伝導体に対してスパッタ
リングにより異なる薄い層の積層を行なったところ、以
外にも良好な積層膜作製が可能なことを発見した。スパ
ッタ中の高い酸素ガス圧およびスパッタ放電が、Bi系
の100K以上の臨界温度を持つ相の形成、およびLa
−Al−O誘電体膜の形成に都合がよいためではなかろ
うかと考えられる。  スパッタ蒸着で異なる物質を積
層させる方法としては、組成分布を設けた1ケのスパッ
タリングターゲットの放電位置を周期的に制御するとい
う方法があるが、組成の異なる複数個のターゲットのス
パッタリングという方法を用いると比較的簡単に達成す
ることができる。 この場合、複数個のターゲットの各々のスパッタ量を周
期的に制御したり、あるいはターゲットの前にシャッタ
ーを設けて周期的に開閉したりして、周期的積層膜を作
製することができる。また基板を周期的運動させて各々
ターゲットの上を移動させる方法でも作製が可能である
。レーザースパッタあるいはイオンビームスパッタを用
いた場合には、複数個のターゲットを周期運動させてビ
ームの照射するターゲットを周期的に変えれば、周期的
積層膜が実現される。このように複数個のターゲットを
用いたスパッタリングにより比較的簡単にBi系酸化物
の周期的積層が作製可能となる。
【0028】以下本発明者らによる第2の発明の内容を
さらに深く理解されるために、具体的な実施例を示す。
【0029】実施例2 図6に本実施例で用いた4元マグネトロンスパッタ装置
の概略図を示す。図6において、61はBiターゲット
、62はSr−Ca−Cu−O焼成セラミックスターゲ
ット、63はLaターゲット、64はAlターゲット、
65、66、67、68はシャッター、69は基体、7
0は基体加熱用ヒーターを示す。計4個のターゲット6
1、62、63、64は図6に示すように配置させた。 即ち、MgO(100)基体69に焦点を結ぶように各
ターゲットが約30°傾いて設置されている。ターゲッ
トの前方にはシャッター65、66、67、68があり
、それらの開閉はすべてコンピューターで制御されるこ
とから、Bi−O層とSr−Ca−Cu−O層からなる
Bi−Sr−Ca−Cu−O結晶層薄膜の膜厚すなわち
周期、La−Al−O薄膜の膜厚とBi−Sr−Ca−
Cu−O薄膜とLa−Al−O薄膜の積層周期を自在に
変えることができる。基体69をヒーター70で約60
0℃に加熱し、アルゴン・酸素(1:1)混合雰囲気0
.5 Paのガス中で各ターゲットのスパッタリングを
行なった。Bi→Sr−Ca−Cu−O→Biのサイク
ルでスパッタし、Bi−Sr−Ca−Cu−O膜の元素
の組成比率がBi:Sr:Ca:Cu=2:2:2:3
となるように各ターゲットのスパッタ時間とスパッタ電
力を調整し、上記サイクルを20周期行った結果、10
0K以上の臨界温度を持つ相を作製することができた。 典型的なスパッタ電力はBi:30 W、Sr−Ca−
Cu−O:80 Wである。このままの状態でもこのB
i−Sr−Ca−Cu−O薄膜は100K以上の超伝導
転移を示したが、さらに酸素中で650℃、1時間の熱
処理を行なうと非常に再現性よくなり、超伝導転移温度
は120 K、抵抗がゼロになる温度は100 Kにな
った。超伝導転移温度が100 Kを越す相は金属元素
がBi−Sr−Cu−Ca−Cu−Ca−Cu−Sr−
Biの順序で並んだ酸化物の層から成り立っているとも
言われており、本発明の製造方法がこの構造を作るのに
非常に役だっているのではないかと考えられる。また、
La−Al−O膜の作製は元素の組成比がLa:Al=
1:1となるようにターゲット63、64のスパッタ電
力を調整し、LaとAlを同時にスパッタし、膜厚はシ
ャッター67、68の開閉時間で制御した。典型的には
スパッタ電力はLa:80 W、Al:30 Wにして
実験を行った。
【0030】さらに本発明者らはm×(Bi→Sr−C
a−Cu−O→Bi)→t−(La−Al−O)のサイ
クルで各ターゲットをスパッタし、m(Bi−Sr−C
a−Cu−O)・t−(Bi−Ti−O)薄膜を基体5
7上に作製した。ここでmは正の整数、tはLa−Al
−O薄膜の膜厚を示す。本発明者らはt=5nmのとき
、mを変化させて周期的に積層して得た膜の超伝導特性
を調べた。図7にm=2、6、16のときに得た膜の抵
抗の温度変化をそれぞれ特性71、72、73に示す。 図7において、m=6のとき、最も高い超伝導転移温度
およびゼロ抵抗温度、すなわち特性72が得られた。特
性72の超伝導転移温度、ゼロ抵抗温度はBi−Sr−
Ca−Cu−O膜本来のそれらの値よりも約8 K高い
ものであった。この効果の詳細な理由については未だ不
明であるが、本実施例に示した方法でBi−Sr−Ca
−Cu−O膜とLa−Al−O膜とを周期的に積層する
ことによって、La−Al−O膜はBi2O2層にエピ
タキシャル成長していることにより積層界面での元素の
相互拡散の影響がなく、かつ結晶性に優れた薄いLa−
Al−O膜を介して同じく結晶性に優れたBi−Sr−
Ca−Cu−O膜を積層することによりBi−Sr−C
a−Cu−O膜において超伝導機構になんらかの変化が
引き起こされたことが考えられる。
【0031】なお、超伝導転移温度が上昇する効果は、
Bi→Sr−Ca−Cu−O→Biのサイクルが4〜1
0の範囲で有効であることを、本発明者らは確認した。
【0032】なお、本発明者らはLa−Al−O膜の代
わりに、Y−Al−O、Nd−Al−O膜を用いたとき
も第2の発明が有効であることを確認した。
【0033】
【発明の効果】第1の発明の酸化物超電導薄膜は、Bi
系酸化物超伝導薄膜の超電導転移温度を上昇させる構造
を提供するものであり、第2の発明の酸化物超電導薄膜
の製造方法は第1の発明をより効果的に実現し、デバイ
ス等の応用には必須の低温でのプロセス確立したもので
あり、本発明の工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】La−Al−O薄膜のX線回折スペクトル図で
ある。
【図2】第1の発明の実施例における薄膜の製造装置の
概略図である。
【図3】第1の発明の構造概念図である。
【図4】図2の装置により得た薄膜における抵抗の温度
特性図である。
【図5】第2の発明の構造概念図である。
【図6】第2の発明の実施例における薄膜の製造装置の
概略図である。
【図7】図6の装置により得た薄膜における抵抗の温度
特性図である。
【符号の説明】
11、12、13、61、62、63、64  スパッ
タリングターゲット 14、15、16、65、66、67、68  シャッ
ター 17、69  MgO基体 18、70  ヒーター 31  Bi−Sr−Ca−Cu−O膜32  La−
Al−O膜 41、42、43、71、72、73  薄膜の抵抗の
温度特性

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基体上に主体成分が少なくともビスマ
    ス(Bi)、銅(Cu),およびアルカリ土類(IIa
    族)を含む層状酸化物超伝導薄膜と、主体成分がランタ
    ン(La)、イットリウム(Y)とネオジウム(Nd)
    のうちの少なくとも一種以上の元素とアルミニウム(A
    l)を含む酸化物誘電体薄膜が交互に積層された構造を
    持つことを特徴とする酸化物超伝導薄膜。ここでアルカ
    リ土類は,IIa族元素のうちの少なくとも一種あるい
    は二種以上の元素を示す。
  2. 【請求項2】  基体上に、少なくともBiを含む酸化
    物と少なくとも銅およびアルカリ土類(IIa族)を含
    む酸化物とを周期的に積層させて形成する酸化物薄膜と
    、主体成分がLa、YとNdのうちの少なくとも一種以
    上の元素とAlを含む酸化物薄膜を周期的に積層させて
    得ることを特徴とする酸化物超伝導薄膜の製造方法。こ
    こでアルカリ土類は、IIa族元素のうちの少なくとも
    一種あるいは二種以上の元素を示す。
  3. 【請求項3】  積層物質の蒸発を少なくとも二種以上
    の蒸発源で行うことを特徴とする請求項2記載の酸化物
    超伝導薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】  積層物質の蒸発をスパッタリングで行
    なうことを特徴とする特許請求の請求項2記載の酸化物
    超伝導薄膜の製造方法。
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