JPH04311385A - ハイブリドーマの製造法 - Google Patents
ハイブリドーマの製造法Info
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- JPH04311385A JPH04311385A JP3077518A JP7751891A JPH04311385A JP H04311385 A JPH04311385 A JP H04311385A JP 3077518 A JP3077518 A JP 3077518A JP 7751891 A JP7751891 A JP 7751891A JP H04311385 A JPH04311385 A JP H04311385A
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ローナル抗体を生産するハイブリドーマを、IgGクラ
スのモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマにク
ラススイッチさせることを特徴とするハイブリドーマの
製造法に関する。当該ハイブリドーマから生産されるI
gGクラスのモノクローナル抗体は、IgMクラスのモ
ノクローナル抗体と比べて、種々の疾病の治療により広
く利用できる。
gG、IgDおよびIgEがあり、さらにIgGはマウ
スの場合、G1 、G2a、G2b、G3 (ヒトでは
G1 、G2 、G3 、G4 )の4つのサブクラス
に分れる。動物に抗原を免疫した場合、得られる抗体は
ほとんどIgMかIgGに属する。IgGが分子量およ
そ16万で2量体構造を有し、比較的扱いやすい分子で
あるのに比べ、IgMは分子量がおよそ90万という大
きな分子であり、J鎖でつながれた複雑な5量体構造を
有している。このため、精製が困難であること、凝集を
起こしやすく保存が難しいこと、蛋白分解酵素による部
分分解で失活しやすくFabを作製することが難しいこ
と、抗癌剤や毒素などを化学結合させる等の化学修飾を
すると結合活性を失うことが多い等の欠点を有している
〔モノクローナル抗体:原理と実技、J.W.Godi
ng著、アカデッミクプレス刊、1986年〕。また、
癌に対する治療効果において、IgGクラスのモノクロ
ーナル抗体とIgMクラスのモノクローナル抗体のどち
らが優れているかについては、I.D.Bernste
in 等がリンパ球のThy−1 抗原に対するIgG
クラスとIgMクラスのモノクローナル抗体を用いて詳
細に検討している〔モノクローナル抗体、R.H.Ke
nnet, T.J.McKearn および K.B
.Bechtol編集、プレナムプレス刊、1980年
、275 〜291 頁〕。それによると、Thy−1
抗原陽性リンパ球に対し同じ強さの反応性を有するI
gGクラスとIgMクラスのモノクローナル抗体の抗腫
瘍効果において、in vitroの補体依存性抗腫瘍
効果はIgMモノクローナル抗体が優れていたにもかか
わらず、担癌マウスを用いて調べたin vivo の
抗腫瘍効果は、IgGクラスのモノクローナル抗体が有
意な抗腫瘍効果を示したのに対し、IgMクラスのモノ
クローナル抗体は抗腫瘍効果を示さなかった。さらに、
マウスにアイソトープで標識したモノクローナル抗体を
投与して血中半減期を調べたところ、IgGクラスのモ
ノクローナル抗体に比べ、IgMクラスのモノクローナ
ル抗体は血中半減期が非常に短いことが明らかとなった
。このような実験事実は、ヒトの臨床に使われるモノク
ローナル抗体がIgGクラスでなければならないことを
示している。
、細胞の癌化により量的、質的に変化することが知られ
ている〔キャンサー・リサーチ(CancerRes.
)45, 2405(1985)〕。このような糖脂
質に対するモノクローナル抗体を作製することは、癌の
治療や診断に有用であると考えられ、実際にその効果が
癌患者に投与されて検討されている〔ガングリオシド・
アンド・キャンサー、H.F.Oettgen 編、V
CH Publishers刊、1989年〕。しかし
、糖脂質等のように、T細胞非依存性の抗原に対するモ
ノクローナル抗体を作製する場合、多くの場合IgMク
ラスのモノクローナル抗体ができやすく、IgGクラス
のモノクローナル抗体はできにくいという問題点がある
〔ハイブリドーマ作製方法 A.H.Bartal
, Y.Hirshaut 編、Humana Pre
ss刊、1987年〕。シアル酸をもつ糖脂質であるガ
ングリオシドの一種であるGM2 は、正常細胞には極
微量にしか存在しないが、肺小細胞癌、メラノーマ、神
経芽細胞腫などの癌細胞では多量に存在するため、GM
2 に対するモノクローナル抗体は、これらの癌の治療
に有効であると考えられている〔ランセット(Lanc
et)48, 6154(1988)〕。しかし、現在
までに報告されているGM2 に対するモノクローナル
抗体は全て、IgMクラスである〔キャンサー・リサー
チ(Cancer Res. )46, 4116(1
986)、プロシーディング・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・サイエンス(Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA) 79, 7629 (1982
)、キャンサー・リサーチ(Cancer Res.)
48, 6154(1988)、ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Che
m.)264, 12122(1989)〕。
ノクローナル抗体を使うことが重要であるという観点か
ら、最初にIgMクラスのモノクローナル抗体が作成で
きた場合においても、IgGクラスのモノクローナル抗
体を作成しなおすことが多い。しかしながら、前述した
ように糖脂質に対するモノクローナル抗体等のようにI
gGクラスのモノクローナル抗体を作成することが困難
な場合は、IgMクラスのモノクローナル抗体を生産す
るハイブリドーマをIgGクラスのモノクローナル抗体
を生産するようにクラススイッチさせることが必要とな
る。
は、IgGクラスのサブタイプ(マウスの場合はIgG
1, IgG2a, IgG2b, IgG3)の間
でスイッチさせた報告は多いが、IgMからIgGへの
クラススイッチについては、以下の2つの抗原について
の報告があるだけである。(1) フォスフォリルコリ
ンを抗原とするモノクローナル抗体の例で、IgMクラ
スのモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマをア
ガロースまたは96ウェルプレート中でクローニングし
て、IgGクラスのモノクローナル抗体を生産するハイ
ブリドーマへ自然にクラススイッチしたものを選択した
〔ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・イミュノロジー(
Eur.J.Immunology) 13, 614
(1983)、ジャーナル・オブ・イミュノロジカル
・メソッズ(J.Immunol.Methods)
74, 307 (1984)、ジャーナル・オブ・イ
ミュノロジー (J.Immunology) 140
, 2675 (1988)〕。(2) 大腸菌由来の
リポサッカライドを抗原とする例で、IgMクラスのモ
ノクローナル抗体を生産するハイブリドーマを96ウェ
ルプレート中でクローニングして、IgGクラスのモノ
クローナル抗体を生産するハイブリドーマへ自然にクラ
ススイッチしたものを選択した〔ヨーロピアン・ジャー
ナル・オブ・イミュノロジー(Eur.J.Immun
ol.) 17, 413 (1987)、ヨーロピア
ン・ジャーナル・オブ・イミュノロジー(Eur.J.
Immunol.) 19, 131 (1989)〕
。
は、IgMクラスのモノクローナル抗体を生産するハイ
ブリドーマをIgGクラスのモノクローナル抗体を生産
するハイブリドーマに積極的にクラススイッチさせたも
のではなく、もともと自然にクラススイッチしたものを
クローニングにより選択しているにすぎない。従って、
この方法は、IgGクラスのモノクローナル抗体を作成
しやすい抗原の場合には適用できるが、前述したような
IgGクラスのモノクローナル抗体を作成することが困
難な糖脂質抗原等の場合には適用することはできない。
リルコリンに対するIgMクラスのモノクローナル抗体
を生産するリンホーマB細胞のクラススイッチがいかな
る処理で高率に起きるかを検討した〔インターナショナ
ル・イミュノロジー(Int.Immunol.) 3
, 95, 1991〕。すなわち、Whitmore
等は、リンホーマB細胞をインターロイキン4、インタ
ーロイキン5、インターロイキン6、インターフェロン
ガンマー、TGF ベーター、ヒドロキシウレア、コレ
ラトキシン、または非精製の抗原であるヒツジ赤血球の
存在下で培養することを試みた。その結果、TGFベー
ターを用いた場合は、IgMクラスからIgAクラスへ
のクラススイッチが高率に起き、インターロイキン4と
コレラトキシンを用いた場合でもIgMクラスからIg
Aクラスへのクラススイッチが増加することが判明した
。一方、IgMからIgGへのクラススイッチは、イン
ターロイキン4、TGF ベーター、コレラトキシンの
処理で若干効果がある傾向が認められたが、十分な量の
IgGクラスのイミュノグロブリンの生産が認められず
、統計学的にも無処理群との間で有意差がなかった。こ
のように、ハイブリドーマよりもクラススイッチを起こ
しやすいと考えられるリンホーマB細胞でもIgMから
IgGへのクラススイッチを高率に起こすような方法は
今までに報告されていない。
分の一個の確率で、自然にクラススイッチしたモノクロ
ーナル抗体を生産するハイブリドーマに変わると言われ
ている〔ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・イミュノロ
ジー(Eur.J.Immunol.) 17,413
(1987)〕。クラススイッチしたモノクローナル
抗体を採取する方法としては、このように自然に変化し
たハイブリドーマを無変化の大集団のハイブリドーマの
中から選択し、それのみを増殖させることが必要となる
。選択方法としてはアガロース培地や96ウェルプレー
トを用いてハイブリドーマをクローニングし、変化した
ハイブリドーマを一個一個探していくシブ選択法〔ジャ
ーナル・オブ・イミュノロジー (J.Immunol
.) 131, 877 (1983)〕、およびフロ
ーサイトメトリーを用いて変化したハイブリドーマを数
百から数千個の単位で分取する方法が知られている〔ジ
ャーナル・オブ・イミュノロジカル・メソッズ(J.I
mmunol.Methods) 52, 1 (19
82)〕。しかしながら、いずれの方法もハイブリドー
マが自然に変化する確率自体が低いので、とくに変化す
る確率が低いと考えられるIgMクラスからIgGクラ
スへのクラススイッチの場合に用いることは難しい。従
って、この方法を糖脂質等のIgGクラスのモノクロー
ナル抗体を得るのが困難な抗原の場合に適用することは
できない。
質等のIgGクラスのモノクローナル抗体を得ることが
困難な抗原に対するIgGクラスのモノクローナル抗体
を生産するハイブリドーマを得る方法を提供することに
ある。
に属するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマ
を、当該抗体と反応する抗原、および胸腺細胞存在下に
培養することを特徴とするIgGクラスのモノクローナ
ル抗体を生産するハイブリドーマの製造法に関する。
イブリドーマの抗原刺激IgMクラスに属するモノクロ
ーナル抗体を生産するハイブリドーマ1×104 〜1
×106 個/mlを胸腺細胞存在下に培養する。Ig
Mクラスに属するモノクローナル抗体を生産するハイブ
リドーマとしては、例えば、ガングリオシドGM2 、
シアリルLeX 、LeX 、LeY 等の糖脂質に対
するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマ等が
あげられる。糖脂質を抗原とするモノクローナル抗体を
生産するハイブリドーマとしては、例えば、ガングリオ
シドGM2 と反応するモノクローナル抗体を生産する
ラットハイブリドーマKM−602、KM−603、K
M−604、KM−605およびKM−606、マウス
ハイブリドーマKM−531、KM−693、KM−6
94、KM−695、KM−696およびKM−697
等があげられる。 ハイブリドーマKM−531、KM−603は、それぞ
れ平成元年9月14日、平成元年10月31日付けで、
KM−696およびKM−697は、平成3年4月2日
付けで、工業技術院微生物工業技術研究所にそれぞれ、
FERM BP−2597、FERM BP−2636
、FERM BP−3337、FERM BP−333
8として寄託されている。胸腺細胞としては、例えば、
マウス由来の胸腺細胞があげられ、1×106 〜1×
108 個/ml用いる。ハイブリドーマを胸腺細胞存
在下に培養する際、当該ハイブリドーマが生産する抗体
と反応する抗原を培養液に加えて抗原刺激を行なう。抗
原の濃度は10〜1×103 ng/mlであり、一回
の抗原刺激に必要な培養時間は5日間から7日間である
。抗原は、リポソームに封入して培養液に加えるのが好
ましい。リポソームは、ジパルミトイルフォスファチジ
ルコリン、ジパルミトイルフォスファチジリックアシド
等のリン脂質およびコレステロールを用いて作製するが
、リン脂質およびコレステロールは数種を組み合わせて
用いるのが好ましい。また、リピッドAなどのマイトジ
ェンを加えて作製すると抗原刺激はより効果的になる。 抗原刺激は、通常一回では不十分であり、6〜10回程
度必要である。
の分取(1)で抗原刺激したハイブリドーマから、Ig
Gクラスのモノクローナル抗体を生産するハイブリドー
マを分取する。分取は、アガロース培地や96ウェルプ
レートを用いてハイブリドーマをクローニングし、変化
したハイブリドーマを一個一個探していくシブ選択法〔
ジャーナル・オブ・イミュノロジー (J.Immun
ol.) 131, 877 (1983)〕、および
フローサイトメトリーを用いて変化したハイブリドーマ
を数百から数千個の単位で分取する方法〔ジャーナル・
オブ・イミュノロジカル・メソッズ(J.Immuno
l.Methods) 52, 1 (1982)〕に
よって行うが、効率的に分取するには、フローサイトメ
トリーによる方法が好ましい。以下、フローサイトメト
リーによる分取法について説明する。
めには、クラススイッチさせるハイブリドーマの細胞表
面に、分泌するモノクローナル抗体と同一のクラスに属
し、同一の結合特異性を有するイミュノグロブリン分子
を持っていることが必要である。そこで、抗原刺激をす
る前に、細胞表面のイミュノグロブリン分子の有無をF
ITC(fluorescein isothiocy
anate)等の蛍光色素を標識した抗IgM抗体(以
下、FITC−anti−IgMと略記する。)を用い
て調べる。すなわち、ハイブリドーマにFITC−an
ti−IgMを反応させ、蛍光顕微鏡による観察やフロ
ーサイトメトリーによる解析により、細胞表面の蛍光強
度を測定し、十分な数のIgMクラスのイミュノグロブ
リン分子を細胞表面に持つハイブリドーマを選択する。
個のハイブリドーマに蛍光色素を標識した抗IgG抗体
(以下、FITC−anti−IgGと略記する。)ま
たは蛍光色素を標識したプロテインA(以下、FITC
−protein Aと略記する。)または蛍光色素
を標識したプロテインG(以下、FITC−prote
in Gと略記する。)を反応させる。反応後、ハイ
ブリドーマをフローサイトメトリーにかけ、レーザー光
をあてることにより蛍光強度の測定を行なう。蛍光強度
の強いハイブリドーマにプラスまたはマイナスの電荷を
与え、偏向板の間にハイブリドーマを高速で流すことに
より電荷を持ったハイブリドーマだけを選択的に分取す
る。抗原刺激の回数が不足している場合は、蛍光強度の
強いハイブリドーマはほとんど検知できないが、横軸に
蛍光強度、縦軸に細胞数をプロットして得られる分布曲
線上で蛍光強度の強い方にずれている細胞集団(全体の
ハイブリドーマ数の数パーセントに相当する。)を分取
し、再び抗原で刺激し、フローサイトメトリーにかける
。抗原刺激の回数が増すに従って、蛍光強度の強い細胞
集団が明確に出現し、分布曲線は二つの山(ピーク)に
なるので、この段階に達したら蛍光強度の強い方のピー
クの細胞集団を分取する。
強度の強いハイブリドーマを適当な細胞濃度に希釈して
、96ウェルプレートに分注して培養する。この時の細
胞希釈濃度は96ウェルプレートの一ウェルに一細胞ま
たは、二ウェルに一細胞になるようにするのが好ましい
(限界希釈法によるクローニング)。また、胸腺細胞1
×104 〜1×107 個/mlを加えて培養すると
培養効率がよい。1〜2週間の培養後に培養上清の一部
をとり、酵素免疫測定法等によりIgGクラスのモノク
ローナル抗体が生産されているウェルとIgMクラスの
モノクローナル抗体が生産されているウェルの割合を調
べる。IgMクラスのモノクローナル抗体が生産されて
いるウェルがある場合は、IgGクラスのモノクローナ
ル抗体が生産されているウェルのハイブリドーマをもう
一度、限界希釈法でクローニングする。このようにして
、IgMクラスのモノクローナル抗体が生産されている
ウェルがなくなり、90%以上のウェルにIgGクラス
のモノクローナル抗体の生産が認められるようになるま
で、限界希釈法によるクローニングを繰り返す。最終的
にIgGクラスのモノクローナル抗体を最もよく生産し
ているウェルをクラススイッチしたハイブリドーマとし
て選択する。IgGクラスのモノクローナル抗体を生産
するハイブリドーマにクラススイッチしたハイブリドー
マとしては、例えば、KM−750、KM−796等の
ガングリオシドGM2 に対するモノクローナル抗体を
生産するハイブリドーマ等があげられる。ハイブリドー
マKM−750およびKM−796は平成3年4月2日
付けで工業技術院微生物工業技術研究所にそれぞれFE
RM BP−3339、FERM BP−3340とし
て寄託されている。
選択したクラススイッチしたハイブリドーマをローラー
ボトルやスピンナー等を用いて2〜7日間培養した後、
遠心分離して培養上清を集める。これをプロテインAカ
ラムやプロテインGカラムに通塔後、吸着したIgGク
ラスのモノクローナル抗体を溶出し、精製モノクローナ
ル抗体とする。得られるモノクロ−ナル抗体としては、
例えば、ハイブリドーマKM−750、KM−796よ
りそれぞれ生産されるガングリオシドGM2 に対する
モノクローナル抗体KM−750、KM−796等があ
げられる。得られるモノクローナル抗体がIgGクラス
であることをSDS電気泳動等で調べる。また、プリス
タン〔2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン
(Pristane)〕0.5ml を腹腔内投与し、
3日から2週間飼育したマウスに、ハイブリドーマを腹
腔内投与して得られる腹水からも同様に、プロテインA
カラムやプロテインGカラムを用いて精製抗体を調製で
きる。モノクローナル抗体のサブクラスは、サブクラス
タイピングキットを用いた酵素免疫測定法や免疫沈降を
利用したオクタロニー法で決定する。蛋白量の決定は、
ローリー法や280nm の吸光度より算出する。
異性の検討モノクローナル抗体の活性と反応特異性は、
酵素免疫測定法やラジオイミュノアッセイ法 (抗体実
験マニュアル、 E.Harlow, D.Lane
編、 Cold Spring Harbor Lab
oratory刊、1988年) を用いて測定する。
GM2 と反応するIgMクラスのモノクローナル抗体
を生産するラットハイブリドーマKM−602,KM−
603,KM−604,KM−605およびKM−60
6およびマウスハイブリドーマKM−531, KM−
693, KM−694, KM−695, KM−6
96およびKM−697について、細胞表面のイミュノ
グロブリンの存在の有無を調べた。すなわち、ハイブリ
ドーマ約百万個に、200 μl のFITC−ant
i−mouse IgG(H+L)(0.5mg/ml
,フナコシ社製)の32倍希釈液またはFITC−an
ti−rat IgG(H+L)(DAKO社製)20
0倍希釈液を加え、4 ℃で30分間反応させた。反応
後、ハイブリドーマを、冷やしたPBS(phosph
ate buffered saline, pH7.
2) で2回洗浄後、約6ml のPBS に懸濁し、
フローサイトメトリー(FCS−1,日本分光社製)を
用いて蛍光強度を測定した。その結果、ハイブリドーマ
KM−602, KM−603, KM−604, K
M−605, KM−606には、細胞表面にイミュノ
グロブリンはIgMクラス、IgGクラスとも認められ
なかった。ハイブリドーマKM−531, KM−69
3, KM−694, KM−695, KM−696
, KM−697には、細胞表面にフローサイトメトリ
ーによる分取を行なうのに十分な数のIgMクラスのイ
ミュノグロブリンが認められた。しかし、これらのハイ
ブリドーマには、細胞表面にFITC−anti mo
use γ chain(フナコシ社製)と反応するよ
うなIgGクラスのイミュノグロブリンは全く認められ
なかった。細胞表面にイミュノグロブリンのあったハイ
ブリドーマのなかから、抗原に対する反応性が強く、か
つ抗原特異性も高いKM−696とKM−697を選択
し、以後の実験に供した。ハイブリドーマKM−696
から生産されるモノクローナル抗体KM−696はN−
アセチルGM2 と特異的に反応し、N−アセチルGM
3 、N−グリコリルGM3 、N−グリコリルGM2
、GM1 、GD1 、GD2 、GD3 、GD1
a、GD1b、GT1b、GQ1b等のガングリオシド
に対しては反応しなかった。ハイブリドーマKM−69
7から生産されるモノクローナル抗体KM−697はN
−アセチルGM2 およびN−グリコリルGM2 と特
異的に反応し、N−アセチルGM3 、N−グリコリル
GM3 、GM1 、GD1 、GD2 、GD3 、
GD1a、GD1b、GT1b、GQ1b等のガングリ
オシドに対しては反応しなかった。
サイトメトリーによる分取まず、GM2 封入リポソー
ムを以下の方法で作製した。0.5 μmol ジパル
ミトイルフォスファチジルコリン(シグマ社製)、0.
05μmol ジパルミトイルフォスファチジリックア
シド(シグマ社製)、0.5 μmol コレステロー
ル(ナカライテスク社製)、2.5 μg リピッドA
(フナコシ社製)および2.0 μg ガングリオシド
GM2(ベーリンガー・マンハイム社製)をクロロホル
ムに溶解した後、減圧下に溶媒を留去し薄膜を作製した
。これに、0.5ml のPBS を加え、50〜60
℃で加熱した後、ミキサーを用いて攪拌し、10分間の
超音波処理を行ない、GM2 封入リポソームを作製し
た。
〜3 千万個のハイブリドーマKM−696とKM−6
97に200 μl のFITC−anti Prot
ein A(5mg/ml,ベーリンガー・マンハイム
社製)の20倍希釈液を4 ℃で30分間反応させた。 反応後、ハイブリドーマを冷やしたPBS で2回洗浄
後、6ml のPBS に懸濁してフローサイトメトリ
ーに供した。
の強いハイブリドーマの集団は検知できなかったが、横
軸に蛍光強度、縦軸に細胞数をプロットして得られる分
布曲線上で蛍光強度の強い方にずれている数十万個の細
胞集団を分取した。分取したハイブリドーマをそれぞれ
数十万個、24ウェルプレート(Nunc社製)を用い
、マウス胸腺細胞(3 〜4 週令マウス胸腺細胞全体
の50分の1 程度の細胞数)存在下で10%牛胎児血
清(CSL 社製)を含む1〜1.5ml RPMI1
640培地(日水製薬社製)中で培養した。その際、G
M2 封入リポソームをGM2 の最終濃度が500
ng/mlになるように加えて抗原刺激を行なった。対
照として、抗原刺激をせずに培養を行ない、FITC−
anti Protein Aと反応させ、再びフロー
サイトメトリーに供する操作をそれぞれのハイブリドー
マについて15回繰り返した。この抗原刺激を行わない
培養では、FITC−anti Protein Aに
反応して蛍光強度が増す細胞集団は出現しなかった。
激のための培養は、37℃、5%CO2 存在下で6〜
7日間行なった。抗原刺激後、ハイブリドーマが2〜3
千万個まで増加したら、FITC−anti Prot
ein Aと反応させ、PBS で洗浄後、6ml の
PBS に懸濁してフローサイトメトリーに供し、蛍光
強度の強い側にずれている数十万個の細胞集団を分取し
た。抗原刺激の培養とフローサイトメトリーによる分取
を3回繰り返した後、抗原刺激を行わない培養とフロー
サイトメトリーによる分取とをハイブリドーマKM−6
96については2回、ハイブリドーマKM−697につ
いては3回繰り返した。さらにそれぞれについて、再び
、抗原刺激を行う培養とフローサイトメトリーによる分
取とを2回繰り返したところ、ハイブリドーマKM−6
96、ハイブリドーマKM−697ともFITC−an
ti Protein Aに反応し、蛍光強度が増加し
た細胞集団が出現した。これらの細胞集団をフローサイ
トメトリーで分取し、もう一度抗原刺激を行って培養し
たところ、ハイブリドーマKM−696、ハイブリドー
マKM−697ともFITC−anti Protei
n Aに反応し、強い蛍光強度をもつ細胞集団のみにな
った。図1に、ハイブリドーマKM−697のフローサ
イトメトリーによる測定パターンを示す。
Protein Aに反応し、強い蛍光強度をもつハイ
ブリドーマKM−696、ハイブリドーマKM−697
の細胞集団をそれぞれ培養し続けると、再び、FITC
−anti Protein Aには反応しない細胞集
団が出現し増加してきた。そこで、FITC−anti
Protein Aに反応し、強い蛍光強度をもつ細
胞集団のクローニングを行なった。まず、一ウェルに一
細胞または、二ウェルに一細胞になるように細胞を希釈
して、96ウェルプレートに分注し、約百万個の胸腺細
胞を加えて培養した。約10日間の培養後、培養上清の
一部をとり、以下に示す酵素免疫測定法でIgGクラス
のモノクローナル抗体が生産されているウェルとIgM
クラスのモノクローナル抗体が生産されているウェルの
割合を調べた。1回目のクローニングでは、IgMクラ
スのモノクローナル抗体が生産されているウェルがあっ
たため、IgGクラスのモノクローナル抗体が生産され
ているウェルのハイブリドーマをもう一度、限界希釈法
でクローニングした。2回目のクローニングでは、Ig
Mクラスのモノクローナル抗体が生産されているウェル
がなくなり、90%以上のウェルにIgGクラスのモノ
クローナル抗体の生産が認められるようになった。最終
的にそれぞれIgGクラスのモノクローナル抗体を最も
よく生産しているウェルを選択し、ハイブリドーマKM
−697からクラススイッチしたものとしてハイブリド
ーマKM−750を、ハイブリドーマKM−696から
クラススイッチしたものとしてKM−796をそれぞれ
得た。
のGM2 (ベーリンガー・マンハイム社製)またはそ
の他のガングリオシドを5ngのフォスファチジルコリ
ン(シグマ社製)と2.5ng のコレステロール(シ
グマ社製)とを含む2μl のエタノール溶液に溶解し
た。この溶液20μl またはこの溶液の希釈液20μ
l を96ウェルマイクロタイタープレート(グライナ
ー社製)の各ウェルにそれぞれ分注し、風乾後、1%B
SA を含むPBS でブロッキングを行なった。ここ
にハイブリドーマの培養上清または精製したモノクロー
ナル抗体50〜100 μl を加え、一晩、4℃で反
応させた。反応後、各ウェルをPBS で洗浄後、ペル
オキシダーゼ標識抗マウスガンマ鎖抗体(フナコシ社製
)またはペルオキシダーゼ標識プロテインA(フナコシ
社製) を50〜100 μl を加え、1〜2時間、
室温で反応させた。PBSで洗浄後、ABTS基質溶液
〔2,2 ’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリ
ン−6−スルホン酸) 二アンモニウム550mg を
0.1Mクエン酸緩衝液(pH4.2) に溶解し、使
用直前に過酸化水素1μl /mlを加えた溶液〕を5
0〜100 μl を加えて発色させ、OD415 を
測定した。
ドーマKM−750とハイブリドーマKM−796を1
〜2リットルのスピンナー培養装置を用いて3日間培養
し、大量に培養上清を集めた。これをプロテインA−セ
ファロース4Bカラム(ファルマシア社製)に通塔後、
吸着したIgGクラスのモノクローナル抗体を0.1M
クエン酸緩衝液(pH4.0)で溶出した。溶出液をP
BS で透析し、これを精製モノクローナル抗体とした
。精製したモノクローナル抗体がIgGクラスであるこ
とをSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で確認した
。ゲルには、4 〜15%グラジエントゲル(第一化学
社製)を用いた。図2に、KM−750のSDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動の結果を示す。モノクローナ
ル抗体のサブクラスは、マウスサブクラスタイピングキ
ット(ザイメット社製)を用いた酵素免疫測定法により
、ハイブリドーマKM−750より生産されるモノクロ
ーナル抗体KM−750、ハイブリドーマKM−796
より生産されるモノクローナル抗体KM−796ともI
gG3 と決定した。 蛋白量は、BCA 試薬(ピアス社製)を用いて測定し
た。
希釈(0.05〜25μg /ml) した精製モノク
ローナル抗体の20pmol/ウェルGM2 に対する
反応性をELISA 法で測定した。対照として、サケ
成長ホルモンに対するモノクローナル抗体KM−737
(IgG3 クラス)のGM2 に対する反応性も測定
した。図3に示したように、モノクローナル抗体KM−
750、モノクローナル抗体KM−796とも抗体濃度
に依存してGM2 に対する高い結合性が認められたが
、モノクローナル抗体KM−737には、GM2 に対
する結合性は認められなかった。
/ウェル)したGM2 に対する、10μg /mlの
精製モノクローナル抗体の反応性をELISA 法で測
定した。対照として、モノクローナル抗体KM−737
の反応性も測定した。図4に示したように、モノクロー
ナル抗体KM−750、モノクローナル抗体KM−79
6とも抗原濃度に依存してGM2 に対する高い結合活
性が認められたが、モノクローナル抗体KM−737に
は、GM2 に対する結合性は認められなかった。
M1 、N−アセチルGM2 (ベーリンガー・マンハ
イム社製)、N−グリコリルGM2 、N−アセチルG
M3 、N−グリコリルGM3 、GD1a、GD1b
(ヤトロン社製)、GD2 、GD3 (ヤトロン社製
)、GT1b(フナコシ社製)およびGQ1b(ヤトロ
ン社製)に対する、モノクローナル抗体KM−750と
KM−796の反応性をELISA 法で測定した。G
M1 とGD1aはウシ脳より、N−グリコリルGM2
とN−グリコリルGM3 はマウス肝臓より、N−ア
セチルGM3 はイヌ赤血球より、GD2 は培養細胞
株IMR32(ATCC CCL127)よりそれぞれ
公知の方法〔ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミ
ストリー(J.Biol.Chem.) 263, 1
0915 (1988)〕に準じて精製した。結果を第
1表に示す。第1表に示したように、KM−750はN
−アセチルGM2 とN−グリコリルGM2 のみに反
応し、他のガングリオシドには反応しなかった。これは
、クラススイッチする前のモノクローナル抗体KM−6
97と同じ反応特異性であり、IgGにクラススイッチ
した後も反応特異性が変わらないことを示している。ま
た、KM−796はN−アセチルGM2 のみに反応し
、他のガングリオシドには反応しなかった。これは、ク
ラススイッチする前のモノクローナル抗体KM−696
と同じ反応特異性であり、KM−796についてもIg
Gにクラススイッチした後も反応特異性は変わらなかっ
た。
ーナル抗体を生産するハイブリドーマを、IgGクラス
のモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマにクラ
ススイッチさせることを特徴とするハイブリドーマの製
造法が提供される。当該ハイブリドーマから生産される
IgGクラスのモノクローナル抗体は、種々の疾病の治
療に広く利用することができる。
ti ProteinAを反応させ、フローサイトメト
リーで蛍光強度を測定した図である。縦軸が細胞数、横
軸が蛍光強度を表し、実線がFITC−anti Pr
oteinAを反応させたハイブリドーマのパターン、
点線がFITC−anti Protein Aを反応
させないハイブリドーマのパターンをそれぞれ示す。A
は抗原刺激をしていないハイブリドーマKM−697の
パターンを、Bは5回の抗原刺激をしたハイブリドーマ
KM−697のパターンを、Cは6回の抗原刺激をした
ハイブリドーマKM−697のパターンをそれぞれ示す
。
DSポリアクリルアミド電気泳動(4〜15グラジエン
トゲルを使用)のパターンを表した図である。左より、
分子量マーカー、IgGのスタンダード、IgMのスタ
ンダード、モノクローナル抗体KM−750の泳動パタ
ーンをそれぞれ示す。Aは還元条件で電気泳動を行った
図であり、Bは非還元条件で電気泳動を行った図である
。
た精製モノクローナル抗体の20pmol/ウェルのG
M2 に対する反応性を示した図である。□がKM−7
50、○がKM−796、△がKM−737の反応性を
それぞれ示す。
したGM2に対する10μg /mlの精製モノクロー
ナル抗体の反応性を示した図である。□がKM−750
、○がKM−796、△がKM−737の反応性をそれ
ぞれ示す。
Claims (11)
- 【請求項1】 IgMクラスに属するモノクローナル
抗体を生産するハイブリドーマを、当該抗体と反応する
抗原、および胸腺細胞存在下に培養することを特徴とす
るIgGクラスに属するモノクローナル抗体を生産する
ハイブリドーマの製造法。 - 【請求項2】 IgMクラスに属するモノクローナル
抗体を生産するハイブリドーマが、N−アセチルGM2
および/またはN−グリコリルGM2 と反応するモ
ノクローナル抗体を生産するハイブリドーマである請求
項1記載の製造法。 - 【請求項3】 IgMクラスに属するモノクローナル
抗体を生産するハイブリドーマが、ハイブリドーマKM
−531、KM−693、KM−694、KM−695
、KM−696およびKM−697から選ばれる請求項
1記載の製造法。 - 【請求項4】 請求項1記載の方法により得られる、
IgGクラスに属し、かつN−アセチルGM2 と反応
するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマ。 - 【請求項5】 請求項1記載の方法により得られる、
IgGクラスに属し、かつN−アセチルGM2 と反応
するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマKM
−796。 - 【請求項6】 請求項1記載の方法により得られる、
IgGクラスに属し、かつN−アセチルGM2 および
N−グリコリルGM2 と反応するモノクローナル抗体
を生産するハイブリドーマ。 - 【請求項7】 請求項1記載の方法により得られる、
IgGクラスに属し、かつN−アセチルGM2 および
N−グリコリルGM2 と反応するモノクローナル抗体
を生産するハイブリドーマKM−750。 - 【請求項8】 IgGクラスに属し、かつN−アセチ
ルGM2 と反応するモノクローナル抗体。 - 【請求項9】 IgGクラスに属し、かつN−アセチ
ルGM2 と反応するモノクローナル抗体KM−796
。 - 【請求項10】 IgGクラスに属し、かつN−アセ
チルGM2 およびN−グリコリルGM2 と反応する
モノクローナル抗体。 - 【請求項11】 IgGクラスに属し、かつN−アセ
チルGM2 およびN−グリコリルGM2 と反応する
モノクローナル抗体KM−750。
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