JPH0436020B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0436020B2 JPH0436020B2 JP61239587A JP23958786A JPH0436020B2 JP H0436020 B2 JPH0436020 B2 JP H0436020B2 JP 61239587 A JP61239587 A JP 61239587A JP 23958786 A JP23958786 A JP 23958786A JP H0436020 B2 JPH0436020 B2 JP H0436020B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood vessel
- artificial blood
- elastomer
- fibers
- compliance
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Prostheses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、管壁の端部が縫合可能で生体血管に
近似したコンプライアンスを有し、中央部が抗血
栓性に優れた人工血管に関する。
近似したコンプライアンスを有し、中央部が抗血
栓性に優れた人工血管に関する。
[従来の技術]
近年、血管外科手術の進歩とともに人工血管の
研究も進み、数多くの人工血管が開発されてきて
いる。現在、管内径約6mm以上の中口径あるいは
大口径動脈用人工血管としては、たとえば米国
USCI社製のダクロンの編物であるドベイスキー
人工血管や米国ゴア社製の延伸ポリテトラフルオ
ロエチレン(以下、EPTFEという)からなるゴ
アテツクスなどが臨床に用いられている。
研究も進み、数多くの人工血管が開発されてきて
いる。現在、管内径約6mm以上の中口径あるいは
大口径動脈用人工血管としては、たとえば米国
USCI社製のダクロンの編物であるドベイスキー
人工血管や米国ゴア社製の延伸ポリテトラフルオ
ロエチレン(以下、EPTFEという)からなるゴ
アテツクスなどが臨床に用いられている。
これらの人工血管は、血管の内側から外側まで
連通している孔を有しており、生体に埋入後すみ
やかに仮性内皮によつて覆われ、生体組織側から
この孔を通して組織が進入し、安定に器質化さ
れ、人工血管としての使命をはたしている。この
ように人工血管の器質化に役立つ連通孔を有する
ことを、以下、有孔性を有するという。
連通している孔を有しており、生体に埋入後すみ
やかに仮性内皮によつて覆われ、生体組織側から
この孔を通して組織が進入し、安定に器質化さ
れ、人工血管としての使命をはたしている。この
ように人工血管の器質化に役立つ連通孔を有する
ことを、以下、有孔性を有するという。
しかしながら、これらの人工血管は開存性に劣
る欠点があり、内径約6mm以下の小口径動脈用人
工血管や静脈用人工血管としては臨床に使用する
ことができない。したがつて、膝から下の動脈や
冠状動脈などの血行再建手術には自家静脈が使用
されているのが現状である。
る欠点があり、内径約6mm以下の小口径動脈用人
工血管や静脈用人工血管としては臨床に使用する
ことができない。したがつて、膝から下の動脈や
冠状動脈などの血行再建手術には自家静脈が使用
されているのが現状である。
このように開存性の劣る原因としては、現在の
人工血管が偽内膜や新生内膜の形成による器質化
によつて開存性がえられる機構であるため、内径
が小さくなればなるほどこれらの膜の厚みが調節
できず閉塞することが考えられる。また現在臨床
に使用されている内径6mm以上の人工血管は、生
体血管と力学的性質(とくにコンプライアンス)
が大きく異なるため吻合部閉塞が問題となつてお
り、内径6mm以下の小口径人工血管になると、こ
のコンプライアンスミスマツチも閉塞の大きな原
因と考えられる。
人工血管が偽内膜や新生内膜の形成による器質化
によつて開存性がえられる機構であるため、内径
が小さくなればなるほどこれらの膜の厚みが調節
できず閉塞することが考えられる。また現在臨床
に使用されている内径6mm以上の人工血管は、生
体血管と力学的性質(とくにコンプライアンス)
が大きく異なるため吻合部閉塞が問題となつてお
り、内径6mm以下の小口径人工血管になると、こ
のコンプライアンスミスマツチも閉塞の大きな原
因と考えられる。
[発明が解決しようとする問題点]
以上の観点から本発明の目的は、下記の2つの
問題点を解決することによつて開存性の優れた人
工血管、とくに小口径動脈の血行再建手術にも適
用できる人工血管をうることにある。
問題点を解決することによつて開存性の優れた人
工血管、とくに小口径動脈の血行再建手術にも適
用できる人工血管をうることにある。
人工血管の中央部の血液接触面の抗血栓性を
向上させ、偽内膜や新生内膜の肥厚による閉塞
を防ぐ。
向上させ、偽内膜や新生内膜の肥厚による閉塞
を防ぐ。
人工血管の端部のコンプライアンスを生体血
管に近似させ、吻合部のコンプライアンスミス
マツチを防ぐ。
管に近似させ、吻合部のコンプライアンスミス
マツチを防ぐ。
[問題点を解決するための手段]
本発明の人工血管の端部はエラストマーからな
る多孔体構造であり、生体血管に近似したコンプ
ライアンスがえられるとともに縫合を可能とし
た。また中央部は抗血栓性に優れた材料を用い、
血液の流れがみだされたり血液のよどみが生じた
りしないように血液接触面を平滑面とすることに
より抗血栓性を向上させ、本発明を完成するにい
たつた。すなわち本発明は、管壁の端部がエラス
トマーで構成されかつ外面から内面にわたる連通
孔を有し生体血管に近似した0.1〜〜0.8の範囲内
のコンプライアンスを有する多孔体からなり、中
央部の内側が走査型電子顕微鏡により1000倍の倍
率で観察したばあいに内面の表面に孔や穴が実質
的に存在しない平滑面を有する少なくとも10μm
の厚みの均質層であり、外側がエラストマーで構
成された多孔体からなる人工血管に関する。
る多孔体構造であり、生体血管に近似したコンプ
ライアンスがえられるとともに縫合を可能とし
た。また中央部は抗血栓性に優れた材料を用い、
血液の流れがみだされたり血液のよどみが生じた
りしないように血液接触面を平滑面とすることに
より抗血栓性を向上させ、本発明を完成するにい
たつた。すなわち本発明は、管壁の端部がエラス
トマーで構成されかつ外面から内面にわたる連通
孔を有し生体血管に近似した0.1〜〜0.8の範囲内
のコンプライアンスを有する多孔体からなり、中
央部の内側が走査型電子顕微鏡により1000倍の倍
率で観察したばあいに内面の表面に孔や穴が実質
的に存在しない平滑面を有する少なくとも10μm
の厚みの均質層であり、外側がエラストマーで構
成された多孔体からなる人工血管に関する。
[実施例]
つぎに本発明の人工血管を図面を用いて説明す
る。第1図には本発明の人工血管の縦方向の断面
の模式図が示されており、人工血管の端部1はエ
ラストマーで構成された多孔体3からなり、人工
血管の中央部2は内側つまり血液接触面側が平滑
な内面を有する均質層4であり、外側エラストマ
ーで構成された多孔体3である。さらに本発明の
人工血管は、第2図に示したように繊維で構成さ
れた管状物5で補強されることが好ましい。
る。第1図には本発明の人工血管の縦方向の断面
の模式図が示されており、人工血管の端部1はエ
ラストマーで構成された多孔体3からなり、人工
血管の中央部2は内側つまり血液接触面側が平滑
な内面を有する均質層4であり、外側エラストマ
ーで構成された多孔体3である。さらに本発明の
人工血管は、第2図に示したように繊維で構成さ
れた管状物5で補強されることが好ましい。
本発明において管壁の端部とは、第1図および
第2図に示されているように人工血管の両末端部
分を意味し、中央部とは該端部にはさまれた中央
部分を意味する。
第2図に示されているように人工血管の両末端部
分を意味し、中央部とは該端部にはさまれた中央
部分を意味する。
本発明の人工血管の端部の管壁はエラストマー
で構成された多孔体からなつている。該多孔体に
は、管壁の内側表面から外側表面まで厚さ全体に
わたつて孔が存在している。該孔は少なくとも一
部分が互いに連通しており、内側表面および外側
表面には該孔の少なくとも一部分が外部に向つて
開口し有孔性を有していることがさらに好まし
い。該孔を形成している隔壁はエラストマーから
なり、連続的につながつている。さらに前記隔壁
自体も、その内部に孔径が1μm以下の微小な孔や
穴を多数含有することが、管壁が疎な構造とな
り、人工血管の端部が生体血管に近似したコンプ
ライアンスを有する人工血管をうるために好まし
い。
で構成された多孔体からなつている。該多孔体に
は、管壁の内側表面から外側表面まで厚さ全体に
わたつて孔が存在している。該孔は少なくとも一
部分が互いに連通しており、内側表面および外側
表面には該孔の少なくとも一部分が外部に向つて
開口し有孔性を有していることがさらに好まし
い。該孔を形成している隔壁はエラストマーから
なり、連続的につながつている。さらに前記隔壁
自体も、その内部に孔径が1μm以下の微小な孔や
穴を多数含有することが、管壁が疎な構造とな
り、人工血管の端部が生体血管に近似したコンプ
ライアンスを有する人工血管をうるために好まし
い。
とくに好ましい多孔体は、管壁の内側表面から
外側表面まで厚さ全体にわたつて実質的に均一な
細孔が存在する網目状構造である。
外側表面まで厚さ全体にわたつて実質的に均一な
細孔が存在する網目状構造である。
前記管壁の内側表面から外側表面まで厚さ全体
にわたつて存在している孔は、実質的に均一な大
きさであることがことに好ましい。管壁の内側表
面近傍部分と外側表面近傍部分は、多孔体部分の
大部分を占める両者の間の部分に比してやや密に
なつていて、孔が厚さ全体にわたつて完全に均一
でないことがある。しかし、それが有孔性を損ね
るほど極端なものでなければ孔は実質的に均一と
解してよい。前記孔の横断面の最大径にはとくに
限定はないが、1〜100μmであることが好まし
く、3〜75μmであることがさらに好ましい。最
大径が100μmより大きくなると強度が劣つたり、
有孔性が大きくなりすぎる傾向にあり、1μmより
小さくなると有孔性が劣つたり、コンプライアン
スが小さくなりすぎる傾向にある。
にわたつて存在している孔は、実質的に均一な大
きさであることがことに好ましい。管壁の内側表
面近傍部分と外側表面近傍部分は、多孔体部分の
大部分を占める両者の間の部分に比してやや密に
なつていて、孔が厚さ全体にわたつて完全に均一
でないことがある。しかし、それが有孔性を損ね
るほど極端なものでなければ孔は実質的に均一と
解してよい。前記孔の横断面の最大径にはとくに
限定はないが、1〜100μmであることが好まし
く、3〜75μmであることがさらに好ましい。最
大径が100μmより大きくなると強度が劣つたり、
有孔性が大きくなりすぎる傾向にあり、1μmより
小さくなると有孔性が劣つたり、コンプライアン
スが小さくなりすぎる傾向にある。
前記多孔体の内側表面と外側表面に存在する孔
の形状にはとくに限定はないが、内側表面に存在
する孔の形状は円形あるいは楕円形であることが
好ましい。この円形あるいは楕円形の最大径は1
〜100μmが好ましく、5〜50μmがさらに好まし
く、10〜30μmがとくに好ましい。最大径が
100μmより大きくなると、血液の流れがみだされ
て抗血栓性が低下する傾向にあり、1μmより小さ
くなると人工血管の器質化が遅くなる傾向にあ
る。
の形状にはとくに限定はないが、内側表面に存在
する孔の形状は円形あるいは楕円形であることが
好ましい。この円形あるいは楕円形の最大径は1
〜100μmが好ましく、5〜50μmがさらに好まし
く、10〜30μmがとくに好ましい。最大径が
100μmより大きくなると、血液の流れがみだされ
て抗血栓性が低下する傾向にあり、1μmより小さ
くなると人工血管の器質化が遅くなる傾向にあ
る。
本発明の人工血管の端部の空孔率は95〜75%で
ることが好ましい。さらには管の内側表面から少
なくとも30μmまでの厚さの部分の空孔率が95〜
80%であり、前記部分の外側の部分の空孔率が少
なくとも30μmまでの厚さの部分の空孔率よりも
小さい空孔率であることが好ましい。とくに管の
内側表面から少なくとも50μmまでの厚さの部分
の空孔率が95〜83%であり、前記部分の外側の部
分の空孔率が少なくとも50μmまでの厚さの部分
の空孔率よりも小さい空孔率であり、人工血管全
体の空孔率が90〜80%であることが好ましい。
ることが好ましい。さらには管の内側表面から少
なくとも30μmまでの厚さの部分の空孔率が95〜
80%であり、前記部分の外側の部分の空孔率が少
なくとも30μmまでの厚さの部分の空孔率よりも
小さい空孔率であることが好ましい。とくに管の
内側表面から少なくとも50μmまでの厚さの部分
の空孔率が95〜83%であり、前記部分の外側の部
分の空孔率が少なくとも50μmまでの厚さの部分
の空孔率よりも小さい空孔率であり、人工血管全
体の空孔率が90〜80%であることが好ましい。
本明細書にいう空孔率とは、式(1):
空孔率=(人工血管の管壁の体積−人工血管の重量
/人工血管を構成する材料の比重/人工血管の管壁の体
積)×100(1) で定義されるものである。該空孔率は前記管壁に
存在する孔の量と該孔を形成している隔壁中に存
在する孔径が1μm以下の微小な孔や穴の量によつ
て決まる。
/人工血管を構成する材料の比重/人工血管の管壁の体
積)×100(1) で定義されるものである。該空孔率は前記管壁に
存在する孔の量と該孔を形成している隔壁中に存
在する孔径が1μm以下の微小な孔や穴の量によつ
て決まる。
本発明の人工血管において、空孔率は力学的性
質、とくにコンプライアンスや血液接触面の器質
化に大きく影響する。空孔率とコンプライアンス
とは正の相関関係があり、空孔率が大きくなると
コンプライアンスも大きくなる。空孔率が95%を
こえると、人工血管のコンプライアンスが生体血
管のそれよりも大きくなり過ぎ好ましくない。
質、とくにコンプライアンスや血液接触面の器質
化に大きく影響する。空孔率とコンプライアンス
とは正の相関関係があり、空孔率が大きくなると
コンプライアンスも大きくなる。空孔率が95%を
こえると、人工血管のコンプライアンスが生体血
管のそれよりも大きくなり過ぎ好ましくない。
人工血管の端部の内側表面から少なくとも
30μmまでの厚さの部分の空孔率と人工血管の端
部の内側表面、すなわち血液接触面に存在する孔
数とはほぼ比例する関係にあり、かつ血液接触面
の孔数が多いほど結果的には好ましい器質化が生
じ、血液適合性に優れ、人工血管の開存性が向上
する傾向にある。前記人工血管の端部の内側表面
から少なくとも30μmまでの厚さの部分の空孔率
が75%未満になると器質化に劣る傾向にある。し
たがつて、空孔率によつて力学的性質、とくにコ
ンプライアンスや血液接触面に存在する孔数を調
節するためには、管の内側表面から少なくとも
30μmまでの厚さの部分の空孔率を大きくするこ
とにより、血液接触面に存在する孔数が多くし、
前記部分の外側の部分の空孔率を小さくすること
により、力学的性質、とくにコンプライアンスを
調節するのが有利である。
30μmまでの厚さの部分の空孔率と人工血管の端
部の内側表面、すなわち血液接触面に存在する孔
数とはほぼ比例する関係にあり、かつ血液接触面
の孔数が多いほど結果的には好ましい器質化が生
じ、血液適合性に優れ、人工血管の開存性が向上
する傾向にある。前記人工血管の端部の内側表面
から少なくとも30μmまでの厚さの部分の空孔率
が75%未満になると器質化に劣る傾向にある。し
たがつて、空孔率によつて力学的性質、とくにコ
ンプライアンスや血液接触面に存在する孔数を調
節するためには、管の内側表面から少なくとも
30μmまでの厚さの部分の空孔率を大きくするこ
とにより、血液接触面に存在する孔数が多くし、
前記部分の外側の部分の空孔率を小さくすること
により、力学的性質、とくにコンプライアンスを
調節するのが有利である。
本発明に用いるエラストマーとは、急性毒性、
炎症、溶血、発熱反応などを惹起するような低分
子溶出物を含まず、血液の生理機能に重大な損傷
を与えず、抗血栓性に優れたエラストマーであ
る。このようなエラストマーとしては、たとえば
ポリスチレン系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリオレフイン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマーなどがあげられ、これ
らは単独で用いてもよく、2種以上混合して用い
てもよい。また本発明に用いるエラストマーは、
人工血管に成形されたときエラストマーとしての
性質を有していればよいので、前記のようなエラ
ストマーとエラストマーとしての性質を有さない
高分子との組成物であつても、最終成形物がエラ
ストマーとしての性質を有するならば本発明に用
いるエラストマーとして使用しうる。
炎症、溶血、発熱反応などを惹起するような低分
子溶出物を含まず、血液の生理機能に重大な損傷
を与えず、抗血栓性に優れたエラストマーであ
る。このようなエラストマーとしては、たとえば
ポリスチレン系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリオレフイン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマーなどがあげられ、これ
らは単独で用いてもよく、2種以上混合して用い
てもよい。また本発明に用いるエラストマーは、
人工血管に成形されたときエラストマーとしての
性質を有していればよいので、前記のようなエラ
ストマーとエラストマーとしての性質を有さない
高分子との組成物であつても、最終成形物がエラ
ストマーとしての性質を有するならば本発明に用
いるエラストマーとして使用しうる。
前記エラストマーのうちでは、強度、伸び、耐
久性、抗血栓性、加工性などに優れていることか
ら、熱可塑性のポリエーテル型のセグメント化ポ
リウレタン(セグメント化ポリウレタンウレアも
含む、以下同様)がより好ましく、さらにハード
セグメントあるいはソフトセグメントにフツ素を
含有するセグメント化ポリウレタンや特開昭57−
211358号公報に開示されている主鎖中にポリジメ
チルシロキサンを含有するセグメント化ポリウレ
タンが好ましい。とくに好ましいものは、ソフト
セグメントの一部にポリジメチルシロキサンを
式: (式中、R1〜R6は炭素数1以上のアルキレン
基、好ましくは炭素数2〜6のエチレン、プロピ
レン、ブチレン、ヘキサメチレンなどのアルキレ
ン基、a,gは0〜30の整数、b,c,e,fは
0または1,dは2以上、好ましくは5〜135の
整数を表わす)で示されるような形で含有される
セグメント化ポリウレタンである。
久性、抗血栓性、加工性などに優れていることか
ら、熱可塑性のポリエーテル型のセグメント化ポ
リウレタン(セグメント化ポリウレタンウレアも
含む、以下同様)がより好ましく、さらにハード
セグメントあるいはソフトセグメントにフツ素を
含有するセグメント化ポリウレタンや特開昭57−
211358号公報に開示されている主鎖中にポリジメ
チルシロキサンを含有するセグメント化ポリウレ
タンが好ましい。とくに好ましいものは、ソフト
セグメントの一部にポリジメチルシロキサンを
式: (式中、R1〜R6は炭素数1以上のアルキレン
基、好ましくは炭素数2〜6のエチレン、プロピ
レン、ブチレン、ヘキサメチレンなどのアルキレ
ン基、a,gは0〜30の整数、b,c,e,fは
0または1,dは2以上、好ましくは5〜135の
整数を表わす)で示されるような形で含有される
セグメント化ポリウレタンである。
本明細書にいうコンプライアンスとは、式(2):
C=ΔV/Vo.ΔP×100 (2)
(式中、Cはコンプライアンス、Voは内圧50
mmHgのときの測定血管の内容積、ΔPは内圧50mm
Hgから150mmHgまでの100mmHg、ΔVは内圧50mm
Hgから150mmHgまでの間に増加する測定血管の
内容積だある)で定義されるものである。実際の
測定は閉鎖回路に測定血管を挿入し、微量定量ポ
ンプを用いてこの回路に液体を注入し、注入液量
と回路内の圧力の変化とを測定し、式(2)からコン
プライアンスを求める。有孔性を有する人工血管
のコンプライアンス測定では、プレクロツテイン
グなどにより、管壁の連通孔を塞いだのち測定す
ればよい。
mmHgのときの測定血管の内容積、ΔPは内圧50mm
Hgから150mmHgまでの100mmHg、ΔVは内圧50mm
Hgから150mmHgまでの間に増加する測定血管の
内容積だある)で定義されるものである。実際の
測定は閉鎖回路に測定血管を挿入し、微量定量ポ
ンプを用いてこの回路に液体を注入し、注入液量
と回路内の圧力の変化とを測定し、式(2)からコン
プライアンスを求める。有孔性を有する人工血管
のコンプライアンス測定では、プレクロツテイン
グなどにより、管壁の連通孔を塞いだのち測定す
ればよい。
生体血管のコンプライアンスは、動脈、静脈、
血管の口径などによつて異なる。したがつて、人
工血管として好ましいコンプライアンスは、人工
血管の口径の使用部位などによつて異なり、一概
には決められないが、本発明の人工血管の端部は
それぞれの生体血管に近似したコンプライアン
ス、たとえば0.1〜0.8のコンプライアンスを有す
ることが好ましい。小口径動脈用人工血管として
は、とくに、0.1〜0.5のコンプライアンスを有す
ることが好ましい。
血管の口径などによつて異なる。したがつて、人
工血管として好ましいコンプライアンスは、人工
血管の口径の使用部位などによつて異なり、一概
には決められないが、本発明の人工血管の端部は
それぞれの生体血管に近似したコンプライアン
ス、たとえば0.1〜0.8のコンプライアンスを有す
ることが好ましい。小口径動脈用人工血管として
は、とくに、0.1〜0.5のコンプライアンスを有す
ることが好ましい。
本発明の人工血管の端部をエラストマーで構成
された多孔体にする目的は 縫合を可能にする、 コンプライアンスを生体血管のそれに近似さ
せ、コンプライアンスミスマツチを防ぐ、 縫合部の器質化を促進し、パンヌスの発生を
防ぐ、 ことにある。該端部の長さは移植部位などによつ
て変化するのでとくに限定はされないが、前記の
目的からすると移植時の端部の長さは3〜70mm、
好ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜40mm
である。
された多孔体にする目的は 縫合を可能にする、 コンプライアンスを生体血管のそれに近似さ
せ、コンプライアンスミスマツチを防ぐ、 縫合部の器質化を促進し、パンヌスの発生を
防ぐ、 ことにある。該端部の長さは移植部位などによつ
て変化するのでとくに限定はされないが、前記の
目的からすると移植時の端部の長さは3〜70mm、
好ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜40mm
である。
本発明の人工血管の中央部は、内側が平滑面を
有する少なくとも10μmの厚みの均質層であり、
外側がエラストマーで構成された多孔体からなつ
ている。該均質層は実質的にその内部に孔や穴な
どの空隙を含まない、その材料のみからなる構造
である。該平滑な内面とは血液の流れがみだされ
たり血液が滞留するような孔や穴を含まない血液
接触面を意味し、実際には走査型電子顕微鏡で
1000倍の倍率で観察したばあいに内面の表面に孔
や穴などが観察されないことで確認することがで
きる。もちろん作製時には偶発的に発生した孔や
穴やキズなどは含まないものである。
有する少なくとも10μmの厚みの均質層であり、
外側がエラストマーで構成された多孔体からなつ
ている。該均質層は実質的にその内部に孔や穴な
どの空隙を含まない、その材料のみからなる構造
である。該平滑な内面とは血液の流れがみだされ
たり血液が滞留するような孔や穴を含まない血液
接触面を意味し、実際には走査型電子顕微鏡で
1000倍の倍率で観察したばあいに内面の表面に孔
や穴などが観察されないことで確認することがで
きる。もちろん作製時には偶発的に発生した孔や
穴やキズなどは含まないものである。
該均質層を構成する材料としては抗血栓性に優
れていればとくに限定はないが、前記エラストマ
ーが好ましい。この中央部は人工血管として血液
と接触する部分の大部分を占めるものであるが、
血液接触面が抗血栓性に優れた材料からなり、し
かも血栓を形成し難い平滑表面であることにより
人工血管としての開存性が確保される。
れていればとくに限定はないが、前記エラストマ
ーが好ましい。この中央部は人工血管として血液
と接触する部分の大部分を占めるものであるが、
血液接触面が抗血栓性に優れた材料からなり、し
かも血栓を形成し難い平滑表面であることにより
人工血管としての開存性が確保される。
該均質層の厚みは強度や長期間にわたる平滑面
の維持を考えると少なくとも10μm以上でなけれ
ばならず、好ましくは50〜600μm、さらに好まし
くは100〜400μmである。
の維持を考えると少なくとも10μm以上でなけれ
ばならず、好ましくは50〜600μm、さらに好まし
くは100〜400μmである。
本発明の人工血管の中央部の均質層の外側に存
在するエラストマーで構成された多孔体は、人工
血管の端部を構成するエラストマーで構成された
多孔体と材質的にも形状的にも同じであることが
好ましい。該均質層と該エラストマーで構成され
た多孔体とは、人工血管としての形状を長期間に
わたつて維持するためには物理的あるいは化学的
に強く密着している必要がある。さらには均質層
を形成する材料と多孔体を形成する材料が同じで
あり、両者の界面は均質に結合していることが好
ましい。
在するエラストマーで構成された多孔体は、人工
血管の端部を構成するエラストマーで構成された
多孔体と材質的にも形状的にも同じであることが
好ましい。該均質層と該エラストマーで構成され
た多孔体とは、人工血管としての形状を長期間に
わたつて維持するためには物理的あるいは化学的
に強く密着している必要がある。さらには均質層
を形成する材料と多孔体を形成する材料が同じで
あり、両者の界面は均質に結合していることが好
ましい。
本発明の人工血管は、このように端部が縫合可
能で有孔性と生体血管に近似したコンプライアン
スと器質化に適した血液接触面とを有し、中央部
が抗血栓性に優れた材料を用い血栓形成の起り難
い平滑表面を有するため開存性に優れたものとあ
んる。しかしながら、縫合部から縫合糸がはずれ
たり、手術時などに異常に高い血圧などが生じた
ばあいの破裂・損傷の不安や長期間にわたる耐久
性の維持に不安が残るばあいがある。このような
ばあいには、必要に応じて繊維で構成された管状
物で人工血管を補強することが好ましい。
能で有孔性と生体血管に近似したコンプライアン
スと器質化に適した血液接触面とを有し、中央部
が抗血栓性に優れた材料を用い血栓形成の起り難
い平滑表面を有するため開存性に優れたものとあ
んる。しかしながら、縫合部から縫合糸がはずれ
たり、手術時などに異常に高い血圧などが生じた
ばあいの破裂・損傷の不安や長期間にわたる耐久
性の維持に不安が残るばあいがある。このような
ばあいには、必要に応じて繊維で構成された管状
物で人工血管を補強することが好ましい。
また繊維で構成された管状物で補強した人工血
管は、γ線やエチレンオキサイドガスによる滅菌
操作は可能であるが、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌を
行なおうとすると人工血管が収縮する欠点がある
ので、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌を行なつても収縮
しない人工血管をうるためには、とくに熱セツト
された繊維で構成された管状物で補強することが
好ましい。
管は、γ線やエチレンオキサイドガスによる滅菌
操作は可能であるが、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌を
行なおうとすると人工血管が収縮する欠点がある
ので、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌を行なつても収縮
しない人工血管をうるためには、とくに熱セツト
された繊維で構成された管状物で補強することが
好ましい。
本発明にいう熱セツトとは、煮沸消毒や高圧蒸
気滅菌(たとえば121℃で20分間の高圧蒸気滅菌)
で繊維で構成された管状物が収縮しない状態まで
該管状物に熱をかけることを意味する。具体的な
操作としては、たとえば煮沸する方法、蒸気にさ
らす方法、高温の雰囲気に保つ方法、高圧蒸気滅
菌と同じ処理をする方法などがあげられる。これ
らのなかでは操作性がよく、確実に熱セツトを行
ないうるなどの点から、高圧蒸気滅菌と同じ処理
をする方法が好ましい。
気滅菌(たとえば121℃で20分間の高圧蒸気滅菌)
で繊維で構成された管状物が収縮しない状態まで
該管状物に熱をかけることを意味する。具体的な
操作としては、たとえば煮沸する方法、蒸気にさ
らす方法、高温の雰囲気に保つ方法、高圧蒸気滅
菌と同じ処理をする方法などがあげられる。これ
らのなかでは操作性がよく、確実に熱セツトを行
ないうるなどの点から、高圧蒸気滅菌と同じ処理
をする方法が好ましい。
本発明に用いる熱セツトされた繊維で構成され
た管状物とは、繊維を熱セツトしたのちに管状物
に構成されたものでもよく、前記熱セツトされた
繊維を用いて構成された管状物をさらに熱セツト
したものでもよく、繊維で構成された管状物その
ものを熱セツトしたものでもよい。これらのもの
のうちでは、操作性がよいという面から見ると繊
維で構成された管状物そのものを熱セツトするの
が好ましい。
た管状物とは、繊維を熱セツトしたのちに管状物
に構成されたものでもよく、前記熱セツトされた
繊維を用いて構成された管状物をさらに熱セツト
したものでもよく、繊維で構成された管状物その
ものを熱セツトしたものでもよい。これらのもの
のうちでは、操作性がよいという面から見ると繊
維で構成された管状物そのものを熱セツトするの
が好ましい。
本明細書にいう繊維で構成された管状物で補強
された人工血管とは、エラストマーからなる多孔
体に管状物の少なくとも一部が接触および(また
は)結合して存在する人工血管のことで、エラス
トマーからなる多孔体と管状物とが血圧や外部か
ら加わる応力に対してほぼ同じ歪を起こす程度に
両者の力学的相互作用があることを意味する。
された人工血管とは、エラストマーからなる多孔
体に管状物の少なくとも一部が接触および(また
は)結合して存在する人工血管のことで、エラス
トマーからなる多孔体と管状物とが血圧や外部か
ら加わる応力に対してほぼ同じ歪を起こす程度に
両者の力学的相互作用があることを意味する。
前記繊維とは、糸、網、綱、織物、編物、組
物、不織布などをつくるのみ使われる長さが径の
100倍以上の細くて長い物体である。前記繊維は、
生体に対して安全で、生体内での劣化が無視で
き、滅菌操作に耐え、目的の管状物に加工できる
ものであれば、とくに限定されることなく使用し
うる。加工性、人手の容易さ、しなやかさ、均一
性などの点からすると、再生人造繊維、半合成繊
維、合成繊維が好ましい。これらの具体例として
は、セルロース系、タンパク質系、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエチ
レン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポ
リ塩化ビニリデン系、ポリフルオロエチレン系、
ポリアクリル系、ポリビニルアルコール系などの
繊維があげられる。これらのうちでも伸縮性を有
する繊維であることがさらに好ましく、その具体
例としては、ゴム系、ポリウレタン弾性系、ポリ
エステル弾性系などの繊維のように、繊維自体が
伸縮性を有するものや、伸縮性かさ高加工系、カ
バードヤーン、フアンシーヤーン、バルキーヤー
ン、AtoZ系、コンジユゲート繊維などのように、
加工方法によつて伸縮性を有するものなどがあげ
られる。
物、不織布などをつくるのみ使われる長さが径の
100倍以上の細くて長い物体である。前記繊維は、
生体に対して安全で、生体内での劣化が無視で
き、滅菌操作に耐え、目的の管状物に加工できる
ものであれば、とくに限定されることなく使用し
うる。加工性、人手の容易さ、しなやかさ、均一
性などの点からすると、再生人造繊維、半合成繊
維、合成繊維が好ましい。これらの具体例として
は、セルロース系、タンパク質系、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエチ
レン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポ
リ塩化ビニリデン系、ポリフルオロエチレン系、
ポリアクリル系、ポリビニルアルコール系などの
繊維があげられる。これらのうちでも伸縮性を有
する繊維であることがさらに好ましく、その具体
例としては、ゴム系、ポリウレタン弾性系、ポリ
エステル弾性系などの繊維のように、繊維自体が
伸縮性を有するものや、伸縮性かさ高加工系、カ
バードヤーン、フアンシーヤーン、バルキーヤー
ン、AtoZ系、コンジユゲート繊維などのように、
加工方法によつて伸縮性を有するものなどがあげ
られる。
本発明に用いる繊維で構成された管状物とは、
前記繊維、前記繊維の少なくとも1種以上を紡績
した糸、前記繊維の少なくとも1種以上のマルチ
フイラメント、これらを組合わせた糸などを用い
た織物、編物、組物、不織布、これらを組合わせ
たもの、あるいは発泡ポリウレタンなどからなる
スポンジ状物などからなる管状物のことである。
前記繊維、前記繊維の少なくとも1種以上を紡績
した糸、前記繊維の少なくとも1種以上のマルチ
フイラメント、これらを組合わせた糸などを用い
た織物、編物、組物、不織布、これらを組合わせ
たもの、あるいは発泡ポリウレタンなどからなる
スポンジ状物などからなる管状物のことである。
該管状物は、該管状物とエラストマーで構成さ
れた多孔体とを組合わせた人工血管の端部が、生
体血管に近似したコンプライアンスを有するよう
に使用されるのが好ましい。
れた多孔体とを組合わせた人工血管の端部が、生
体血管に近似したコンプライアンスを有するよう
に使用されるのが好ましい。
該管状物を使用して人工血管にこのような性質
を与えるには、たとえば次の2つの方法の単独あ
るいは組合わせで達成しうる。1番目は繊維など
の組合わせ頻度を調節したり、組合わせ点をルー
ズにする方法である。2番目は伸縮性の繊維を使
用する方法である。
を与えるには、たとえば次の2つの方法の単独あ
るいは組合わせで達成しうる。1番目は繊維など
の組合わせ頻度を調節したり、組合わせ点をルー
ズにする方法である。2番目は伸縮性の繊維を使
用する方法である。
前記管状物は繊維または繊維からつくられたも
の単独で管状に形成されていてもよく、エラスト
マーからなる多孔体と組合わされて人工血管にな
つたときに管状になるようになつていてもよい。
加工性、作業性、生体血管に近似したコンプライ
アンスをうるなどの点からすると、繊維の編物か
らなる管状物であることが好ましく、伸縮性繊維
の編物からなる管状物であることがとくに好まし
い。
の単独で管状に形成されていてもよく、エラスト
マーからなる多孔体と組合わされて人工血管にな
つたときに管状になるようになつていてもよい。
加工性、作業性、生体血管に近似したコンプライ
アンスをうるなどの点からすると、繊維の編物か
らなる管状物であることが好ましく、伸縮性繊維
の編物からなる管状物であることがとくに好まし
い。
人工血管の端部が生体血管に近似したコンプラ
イアンスを存するためには、伸縮性繊維のうちで
もとくにウーリナイロン、ウーリテトロンに代表
される伸縮性かさ高加工系や、ゴムあるいはスパ
ンデツクスフイラメントを伸張状態にして他の紡
績糸あるいはフイラメントを巻付けた糸であるカ
バードヤーンなどが好ましい。
イアンスを存するためには、伸縮性繊維のうちで
もとくにウーリナイロン、ウーリテトロンに代表
される伸縮性かさ高加工系や、ゴムあるいはスパ
ンデツクスフイラメントを伸張状態にして他の紡
績糸あるいはフイラメントを巻付けた糸であるカ
バードヤーンなどが好ましい。
つぎに本発明の人工血管の製造方法の一実施態
様について説明する。
様について説明する。
まず人工血管の中央部の内側を形成する均質層
を作る。この均質層は押出し成形で作製してもよ
いし、材料溶液を心棒上にコーテイングしたのち
熱風などで溶媒を除去する操作を繰返して所望の
厚みの均質層を作つてもよい。
を作る。この均質層は押出し成形で作製してもよ
いし、材料溶液を心棒上にコーテイングしたのち
熱風などで溶媒を除去する操作を繰返して所望の
厚みの均質層を作つてもよい。
つぎに、こうしてえられた均質層を形成する円
筒状の成形体を心棒の中央部に差し込む。本発明
の人工血管は、この均質層が中央部に存在する心
棒上に造孔剤および(または)曇点を有するエラ
ストマー溶液をコーテイングしたのち、凝固液に
該心棒を浸漬する操作を1回または2回以上繰返
すことによつて製造することができる。空孔率は
造孔剤の粒径と量、エラストマー溶液の溶媒組
成、凝固液の種類などによつて調節することがで
きる。管壁内側部分の空孔率を高くするために
は、内側部分を形成する前記操作の際にこれらの
条件を調節すればよい。
筒状の成形体を心棒の中央部に差し込む。本発明
の人工血管は、この均質層が中央部に存在する心
棒上に造孔剤および(または)曇点を有するエラ
ストマー溶液をコーテイングしたのち、凝固液に
該心棒を浸漬する操作を1回または2回以上繰返
すことによつて製造することができる。空孔率は
造孔剤の粒径と量、エラストマー溶液の溶媒組
成、凝固液の種類などによつて調節することがで
きる。管壁内側部分の空孔率を高くするために
は、内側部分を形成する前記操作の際にこれらの
条件を調節すればよい。
繊維で構成された管状物で補強するばあいに
は、前記操作のいずれかの階段で繊維で構成され
た管状物を前記心棒上に存在させることにより、
製造することができる。
は、前記操作のいずれかの階段で繊維で構成され
た管状物を前記心棒上に存在させることにより、
製造することができる。
本発明に用いるエラストマー溶液は、造孔剤
を有する溶液、曇点を有する溶液、造孔剤と
曇点を有する溶液を分類できる。
を有する溶液、曇点を有する溶液、造孔剤と
曇点を有する溶液を分類できる。
の造孔剤を含有するエラストマー溶液は、造
孔剤とエラストマーとエラストマーを溶解する溶
媒(以下、良溶媒という)を必須成分とし、造孔
剤が均一に分散されている。該造孔剤は1〜250
%(造孔剤/エラストマー容量%、以下同様)が
好ましく、さらに20〜200%が好ましく、とくに
50〜150%が好ましい。この溶液が凝固液に浸漬
されると良溶媒と凝固液の置換により、エラスト
マーが析出する。えられたものから造孔剤を溶解
除去することにより、本発明の人工血管の多孔体
部分をうることができる。必要に応じて、良溶媒
とはよく混和するがエラストマーを溶解しない溶
媒(以下、貧溶媒という)を、エラストマー溶液
の凝固速度、多孔体構造などを調節する目的で添
加してもよい。
孔剤とエラストマーとエラストマーを溶解する溶
媒(以下、良溶媒という)を必須成分とし、造孔
剤が均一に分散されている。該造孔剤は1〜250
%(造孔剤/エラストマー容量%、以下同様)が
好ましく、さらに20〜200%が好ましく、とくに
50〜150%が好ましい。この溶液が凝固液に浸漬
されると良溶媒と凝固液の置換により、エラスト
マーが析出する。えられたものから造孔剤を溶解
除去することにより、本発明の人工血管の多孔体
部分をうることができる。必要に応じて、良溶媒
とはよく混和するがエラストマーを溶解しない溶
媒(以下、貧溶媒という)を、エラストマー溶液
の凝固速度、多孔体構造などを調節する目的で添
加してもよい。
の曇点を有するエラストマー溶液はエラスト
マーと良溶媒と曇点を形成するために必要な量の
貧溶媒とを必須成分とする。曇点とは高分子が溶
解している状態からコロイド状に析出する、つま
り相変化を起こす温度である。この溶液は曇点温
度以下で取扱うと均一なコーテイングが難しく、
多孔体構造をえがたい傾向にあるので、該溶液を
曇点を超える温度に保つて心棒上にコーテイング
したのち、ただちにあるいは相変化を生じさせた
のち曇点温度以下の凝固液に該心棒を浸漬するの
が好ましい。この操作により、コーテイング層で
のエラストマー溶液の相変化と凝固液中でのエラ
ストマーの析出とを同時に、あるいは順々に生じ
させることができ、多孔体構造部分をうることが
できる。
マーと良溶媒と曇点を形成するために必要な量の
貧溶媒とを必須成分とする。曇点とは高分子が溶
解している状態からコロイド状に析出する、つま
り相変化を起こす温度である。この溶液は曇点温
度以下で取扱うと均一なコーテイングが難しく、
多孔体構造をえがたい傾向にあるので、該溶液を
曇点を超える温度に保つて心棒上にコーテイング
したのち、ただちにあるいは相変化を生じさせた
のち曇点温度以下の凝固液に該心棒を浸漬するの
が好ましい。この操作により、コーテイング層で
のエラストマー溶液の相変化と凝固液中でのエラ
ストマーの析出とを同時に、あるいは順々に生じ
させることができ、多孔体構造部分をうることが
できる。
の造孔剤と曇点を有するエラストマー溶液
は、造孔剤とエラストマーと良溶媒と曇点を形成
するために必要な量の貧溶媒とを必須成分とす
る。この溶液はの溶液と同様にしてエラストマ
ーを析出させたのち、造孔剤を溶解除去すること
により本発明の多孔体構造部分をうることができ
る。
は、造孔剤とエラストマーと良溶媒と曇点を形成
するために必要な量の貧溶媒とを必須成分とす
る。この溶液はの溶液と同様にしてエラストマ
ーを析出させたのち、造孔剤を溶解除去すること
により本発明の多孔体構造部分をうることができ
る。
本発明に用いる造孔剤は良溶媒に不溶なもので
あり、製造した人工血管から除去できるものであ
る。該造孔剤の粒径は1〜100μmが好ましく、さ
らに10〜74μmが好ましく、とくに20〜50μmが好
ましい。このような造孔剤の例としては、たとえ
ば炭酸カルシウム、グルコース、デンプン、カゼ
イン、コラーゲン、ゼラチン、アルブミンなどが
あげられる。
あり、製造した人工血管から除去できるものであ
る。該造孔剤の粒径は1〜100μmが好ましく、さ
らに10〜74μmが好ましく、とくに20〜50μmが好
ましい。このような造孔剤の例としては、たとえ
ば炭酸カルシウム、グルコース、デンプン、カゼ
イン、コラーゲン、ゼラチン、アルブミンなどが
あげられる。
本発明に用いる良溶媒は、エラストマーの種類
によつて変化するので一概には決定できないが、
たとえばエラストマーがポリウレタン系エラスト
マーのばあいにはN,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,Nジメチルホルムアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ンなどの溶媒があげられ、これらを単独で用いて
もよく、2種以上併用してもよい。
によつて変化するので一概には決定できないが、
たとえばエラストマーがポリウレタン系エラスト
マーのばあいにはN,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,Nジメチルホルムアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ンなどの溶媒があげられ、これらを単独で用いて
もよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる貧溶媒は、良溶媒とはよく混和
するがエラストマーを溶解しない溶媒であればよ
く、たとえば水、低級アルコール類、イチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、グリセリンなどがあげられ、これら
を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
するがエラストマーを溶解しない溶媒であればよ
く、たとえば水、低級アルコール類、イチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、グリセリンなどがあげられ、これら
を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
本発明に用いる凝固液は、実質的に貧溶媒であ
ればよい。たとえば水、低級アルコール類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4
ブタンジオール、グリセリンなどがあげられ、こ
れらを単独で用いてもよく、2種以上併用しても
よい。
ればよい。たとえば水、低級アルコール類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4
ブタンジオール、グリセリンなどがあげられ、こ
れらを単独で用いてもよく、2種以上併用しても
よい。
本発明に用いる心棒は、エラストマー溶液に溶
解しない限りとくに限定されるものではなく、た
とえば表面が滑らかなガラス棒、テフロン棒ある
いはステンレス棒などが好適に使用される。
解しない限りとくに限定されるものではなく、た
とえば表面が滑らかなガラス棒、テフロン棒ある
いはステンレス棒などが好適に使用される。
繊維で構成された管状物を心棒上に存在させる
方法としては、繊維で構成された管状物で心棒を
覆う方法や、繊維や繊維からなる帯状物などを管
状構造になるように心棒上に巻きつける方法が最
も代表的である。繊維で構成された管状物は、心
棒上に直接存在させてもよいし、エラストマーが
析出した心棒上に存在させてもよいが、エラスト
マーが析出した心棒上に存在させたのち、エラス
トマー溶液のコーテイングとエラストマーの析出
を1回または2回以上行なう方法が好ましい。
方法としては、繊維で構成された管状物で心棒を
覆う方法や、繊維や繊維からなる帯状物などを管
状構造になるように心棒上に巻きつける方法が最
も代表的である。繊維で構成された管状物は、心
棒上に直接存在させてもよいし、エラストマーが
析出した心棒上に存在させてもよいが、エラスト
マーが析出した心棒上に存在させたのち、エラス
トマー溶液のコーテイングとエラストマーの析出
を1回または2回以上行なう方法が好ましい。
このようにしてえられた本発明の人工血管は、
つぎのような優れた性質を有している。
つぎのような優れた性質を有している。
中央部の血液接触面が抗血栓性に優れてい
る。
る。
端部のコンプライアンスが生体血管のそれに
近似している。
近似している。
また、本発明の人工血管の端部の管壁がエラス
トマーで構成され多孔体からなるため 縫合針の貫通性がよく、縫合が容易である。
トマーで構成され多孔体からなるため 縫合針の貫通性がよく、縫合が容易である。
縫合針の貫通孔が自己閉塞する。
さらに、繊維で構成された管状物で補強された
ばあいには 強度と耐久性に優れている。
ばあいには 強度と耐久性に優れている。
このような性質を有する本発明の人工血管は、
開存性に優れ、また血行再建手術時の作業性にも
優れている。
開存性に優れ、また血行再建手術時の作業性にも
優れている。
したがつて本発明の人工血管は、動脈や静脈な
どの血行再建手術にあたつて、人工血管、バイパ
ス用人工血管、パツチ用材料に使用しうるととも
に、ブラツドアクセスなどにも使用することがで
きる。さらに、0.1〜0.8のコンプライアンスを有
する動脈用人工血管として用いることが好まし
い。とくに、現在臨床に使用する人工血管が存在
しない0.1〜0.5のコンプライアンスを有し、内径
が約1〜6mmの小口径動脈用人工血管として用い
ることが好ましい。それゆえ、膝から下の動脈の
血行再建や大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管
として、好適に使用しうる。また本発明の人工血
管は、尿管などの生体の柔らかい管状物の代替え
としての使用も可能である。
どの血行再建手術にあたつて、人工血管、バイパ
ス用人工血管、パツチ用材料に使用しうるととも
に、ブラツドアクセスなどにも使用することがで
きる。さらに、0.1〜0.8のコンプライアンスを有
する動脈用人工血管として用いることが好まし
い。とくに、現在臨床に使用する人工血管が存在
しない0.1〜0.5のコンプライアンスを有し、内径
が約1〜6mmの小口径動脈用人工血管として用い
ることが好ましい。それゆえ、膝から下の動脈の
血行再建や大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管
として、好適に使用しうる。また本発明の人工血
管は、尿管などの生体の柔らかい管状物の代替え
としての使用も可能である。
つぎに実施例を用いて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はもとよりこれらに限られるも
のではない。
明するが、本発明はもとよりこれらに限られるも
のではない。
実施例 1
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート
27,35部(重量部、以下同様)とポリオキシテト
ラメチレングリコール(分子量2000)54.7部を用
いてプレポリマーを合成したのち、エチレングリ
コール4.75部と両末端ポリエチレングリコールポ
リジメチルシロキサン(両末端のポリエチレング
リコールの平均分子量681、ポリジメチルシロキ
サンの平均分子量1940)13.2部を用いて鎖延長を
行ない、主鎖にポリジメチルソロキサンを含有す
るセグメント化ポリウレタンを合成した。
27,35部(重量部、以下同様)とポリオキシテト
ラメチレングリコール(分子量2000)54.7部を用
いてプレポリマーを合成したのち、エチレングリ
コール4.75部と両末端ポリエチレングリコールポ
リジメチルシロキサン(両末端のポリエチレング
リコールの平均分子量681、ポリジメチルシロキ
サンの平均分子量1940)13.2部を用いて鎖延長を
行ない、主鎖にポリジメチルソロキサンを含有す
るセグメント化ポリウレタンを合成した。
えられたポリウレタンの抗張力は350Kg/cm2、
伸びは670%であり、ジスマンプロツトから求め
た臨界表面張力は28dyn/cmであつた。
伸びは670%であり、ジスマンプロツトから求め
た臨界表面張力は28dyn/cmであつた。
前記ポリウレタン50gをジオキサン140mlとN,
N−ジメチルアセトアミド60mlの混合溶媒に溶解
したのち、減圧下で脱泡した。このポリウレタン
溶液に直径3mmのガラス棒を浸漬したのち取出
し、ガラス棒上に前記ポリウレタン溶液を均一に
コーテイングした。このガラス棒を80℃の熱風で
乾燥し、溶媒を除去した。この操作を繰返してガ
ラス棒上に厚さ250μmのウレタン層を均一にえ
た。このガラス棒を50℃で24時間減圧乾燥し完全
に溶媒を除去したのち、60℃の温水に浸しながら
ガラス棒を抜き両端をトリミングし、厚さ
250μm、内径3mm、長さ5cmのウレタンチユーブ
をえた。
N−ジメチルアセトアミド60mlの混合溶媒に溶解
したのち、減圧下で脱泡した。このポリウレタン
溶液に直径3mmのガラス棒を浸漬したのち取出
し、ガラス棒上に前記ポリウレタン溶液を均一に
コーテイングした。このガラス棒を80℃の熱風で
乾燥し、溶媒を除去した。この操作を繰返してガ
ラス棒上に厚さ250μmのウレタン層を均一にえ
た。このガラス棒を50℃で24時間減圧乾燥し完全
に溶媒を除去したのち、60℃の温水に浸しながら
ガラス棒を抜き両端をトリミングし、厚さ
250μm、内径3mm、長さ5cmのウレタンチユーブ
をえた。
ジオキサン200mlとN,N−ジメチルアセトア
ミド200mlとの混合溶媒に粒径30〜40μmのカゼイ
ン68.2gと前記ポリウレタン54.6gを加え、一晩
攪拌溶解し、ウレタン溶液にカゼインが均一に分
散した分散液をえた(以下、A分散液という)。
ミド200mlとの混合溶媒に粒径30〜40μmのカゼイ
ン68.2gと前記ポリウレタン54.6gを加え、一晩
攪拌溶解し、ウレタン溶液にカゼインが均一に分
散した分散液をえた(以下、A分散液という)。
直径3mm、長さ40cmのガラス棒の中央部に前記
ウレタンチユーブ(厚さ250μm、内径3mm、長さ
5cm)を差し込んだ。該ガラス棒をA分散液に垂
直に浸漬したのち取り出して、ガラス棒上にA分
散液を均一にコーテイングした。ついでこのガラ
ス棒を水に浸漬したエラストマーを析出させた。
ウレタンチユーブ(厚さ250μm、内径3mm、長さ
5cm)を差し込んだ。該ガラス棒をA分散液に垂
直に浸漬したのち取り出して、ガラス棒上にA分
散液を均一にコーテイングした。ついでこのガラ
ス棒を水に浸漬したエラストマーを析出させた。
のちに記載する人工血管の端部の内側表面から
約100μmの厚さの部分の空孔率は、この段階の空
孔率を測定したものである。
約100μmの厚さの部分の空孔率は、この段階の空
孔率を測定したものである。
カゼイン量が54.6gであり、その他の組成はA
分散液と同じ分散液(以下、B分散液という)を
用いて前記操作をさらに2回繰返した。充分にエ
ラストマーを析出させたのち、水洗を行ない、ガ
ラス棒を抜取り、管状の構造物をえた。この管状
の構造物をPH13.5の水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬し、カゼインを抽出除去し、最後に充分水洗を
行ない、本発明による人工血管をえた。
分散液と同じ分散液(以下、B分散液という)を
用いて前記操作をさらに2回繰返した。充分にエ
ラストマーを析出させたのち、水洗を行ない、ガ
ラス棒を抜取り、管状の構造物をえた。この管状
の構造物をPH13.5の水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬し、カゼインを抽出除去し、最後に充分水洗を
行ない、本発明による人工血管をえた。
えられた人工血管の端部は内径3mm、外径約
4.5mmであつた。この人工血管を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、端部の内側表面には約
20μmの円形〜楕円形の孔が数多く存在し、外側
表面には約1〜10μmの円形ないし不定形の孔が
存在し、端部の管壁断面は網目状構造であつた。
また、中央部の内面は走査型電子顕微鏡で1000倍
の倍率で観察したところ、孔や穴は存在しなかつ
た。
4.5mmであつた。この人工血管を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、端部の内側表面には約
20μmの円形〜楕円形の孔が数多く存在し、外側
表面には約1〜10μmの円形ないし不定形の孔が
存在し、端部の管壁断面は網目状構造であつた。
また、中央部の内面は走査型電子顕微鏡で1000倍
の倍率で観察したところ、孔や穴は存在しなかつ
た。
式(1)から求めたこの人工血管の端部の空孔率
は、人工血管の内側表面から約100μmの厚さまで
の部分の空孔率が約88%であり、人工血管端部全
体の空孔率は81%であつた。
は、人工血管の内側表面から約100μmの厚さまで
の部分の空孔率が約88%であり、人工血管端部全
体の空孔率は81%であつた。
つぎにこの人工血管の端部に120mmHgに水圧で
透水量を測定したところ、人工血管の内側表面1
cm2当り1分間に約30mlの水が人工血管の外側表面
に浸透し、有孔性を有することがわかつた。
透水量を測定したところ、人工血管の内側表面1
cm2当り1分間に約30mlの水が人工血管の外側表面
に浸透し、有孔性を有することがわかつた。
つぎにこの人工血管の端部を牛血でプレクロツ
テイングしたのち、長さ8cmに切つて、閉鎖回路
に挿入し、1ストローク0.05ml送液する定量ポン
プで牛のACD血液をこの閉鎖回路に送液して、
内圧の変化を測定した。定量ポンプのストローク
数と内圧の変化とから、式(2)よりコンプライアン
スを測定したところ、0.20であつた。
テイングしたのち、長さ8cmに切つて、閉鎖回路
に挿入し、1ストローク0.05ml送液する定量ポン
プで牛のACD血液をこの閉鎖回路に送液して、
内圧の変化を測定した。定量ポンプのストローク
数と内圧の変化とから、式(2)よりコンプライアン
スを測定したところ、0.20であつた。
つぎに端部を1.5cmの長さに切り全長8cmの人
工血管を雑種成犬の頚動脈に移植したところ2カ
月以上の開存性を示した。また、この人工血管は
端部の任意の箇所で切断しても切断部分がほつれ
ることはなく、縫合性にも優れ、縫合針の貫通孔
は針を除くと自己閉塞した。
工血管を雑種成犬の頚動脈に移植したところ2カ
月以上の開存性を示した。また、この人工血管は
端部の任意の箇所で切断しても切断部分がほつれ
ることはなく、縫合性にも優れ、縫合針の貫通孔
は針を除くと自己閉塞した。
以上のことからこの人工血管は優れたものであ
り、とくに小口径動脈用人工血管として優れてい
ることがわかる。
り、とくに小口径動脈用人工血管として優れてい
ることがわかる。
実施例 2
実施例1と同様の操作で人工血管を製造するに
際して、ガラス棒をB分散液に浸漬する2回目の
操作の前に、10デニールのスパンデクスに50デニ
ールのテトロン繊維を巻付けたカバードヤーンを
用いて24針のリボン編機で編んだ直径約4mmの管
状物をエラストマーが表面に析出しているガラス
棒上にかぶせた。ついで、このガラス棒をA分散
液を2倍に希釈した分散液に浸漬したのち取り出
してガラス棒上に前記分散液を均一にコーテイン
グしたのち、このガラス棒を水に浸漬したエラス
トマーを析出させた。充分にエラストマーを析出
させたのち水洗を行ない、ガラス棒を抜き取り、
管状の構造物をえた。以下の操作は実施例1と同
様に行ない、本発明の人工血管をえた。
際して、ガラス棒をB分散液に浸漬する2回目の
操作の前に、10デニールのスパンデクスに50デニ
ールのテトロン繊維を巻付けたカバードヤーンを
用いて24針のリボン編機で編んだ直径約4mmの管
状物をエラストマーが表面に析出しているガラス
棒上にかぶせた。ついで、このガラス棒をA分散
液を2倍に希釈した分散液に浸漬したのち取り出
してガラス棒上に前記分散液を均一にコーテイン
グしたのち、このガラス棒を水に浸漬したエラス
トマーを析出させた。充分にエラストマーを析出
させたのち水洗を行ない、ガラス棒を抜き取り、
管状の構造物をえた。以下の操作は実施例1と同
様に行ない、本発明の人工血管をえた。
えられた人工血管の端部は内径3mm、外径約
4.8mmであつた。式(1)から求めたこの人工血管の
空孔率は、人工血管の端部の内側表面から約
100μmの厚さまでの部分の空孔率が88%であり、
人工血管端部全体の空孔率は83%であつた。
4.8mmであつた。式(1)から求めたこの人工血管の
空孔率は、人工血管の端部の内側表面から約
100μmの厚さまでの部分の空孔率が88%であり、
人工血管端部全体の空孔率は83%であつた。
実施例1と同じ方法で測定したコンプライアンス
は0.35であり、透水量は約50mlであつた。
は0.35であり、透水量は約50mlであつた。
つぎに実施例1と同じ方法で動物実験を行なつ
たところ、2カ月以上の開存性を示した。
たところ、2カ月以上の開存性を示した。
実施例 3
10デニールのスパンデクスに50デニールのテト
ロン繊維を巻付けたカバードヤーンを用いて24針
のリボン編機で編んだ直径約4mmの管状物の代り
に、50デニールのポリエステルウーリー糸を24針
のリボン編機を用いて編んだ管状物を121℃で20
分間高圧蒸気滅菌を行なつたのち乾燥した直径約
4mmの管状物を用いたほかは実施例2と同様の操
作を行ない本発明の人工血管をえた。
ロン繊維を巻付けたカバードヤーンを用いて24針
のリボン編機で編んだ直径約4mmの管状物の代り
に、50デニールのポリエステルウーリー糸を24針
のリボン編機を用いて編んだ管状物を121℃で20
分間高圧蒸気滅菌を行なつたのち乾燥した直径約
4mmの管状物を用いたほかは実施例2と同様の操
作を行ない本発明の人工血管をえた。
えられた人工血管の端部は内径3mm、外径約
4.8mmであつた。この人工血管を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、端部の内側表面、外側表面
および中央部の内側表面は実施例1と同じであつ
た。中央部の横断面は内側に厚さ250μmの均質層
があり、その外側がエラストマーからなる多孔体
であり、多孔体の中に繊維で構成された管状物が
存在していた。また均質雄と多孔体構造部分の境
界面は両者が均一に結合していた。この中央部の
横断面の走査型電子顕微鏡写真のスケツチ図を第
3図に示した。
4.8mmであつた。この人工血管を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、端部の内側表面、外側表面
および中央部の内側表面は実施例1と同じであつ
た。中央部の横断面は内側に厚さ250μmの均質層
があり、その外側がエラストマーからなる多孔体
であり、多孔体の中に繊維で構成された管状物が
存在していた。また均質雄と多孔体構造部分の境
界面は両者が均一に結合していた。この中央部の
横断面の走査型電子顕微鏡写真のスケツチ図を第
3図に示した。
実施例1と同じ方法で測定したコンプライアン
スは0.4であり、透水量は約50mlであつた。
スは0.4であり、透水量は約50mlであつた。
この人工血管を121℃で20分間の高圧蒸気滅菌
を行なつても、形状や寸法の変化は生じなかっ
た。この滅菌した人工血管を用いて、実施例1と
同じ方法で実験した結果、2カ月以上の開存を示
した。
を行なつても、形状や寸法の変化は生じなかっ
た。この滅菌した人工血管を用いて、実施例1と
同じ方法で実験した結果、2カ月以上の開存を示
した。
[発明の効果]
本発明の人工血管は端部がエラストマーで構成
された多孔体からなるため生体血管に近似したコ
ンプライアンスを有し、器質化に適した形状であ
り、かつ縫合が容易である。
された多孔体からなるため生体血管に近似したコ
ンプライアンスを有し、器質化に適した形状であ
り、かつ縫合が容易である。
中央部は抗血栓性に優れた材料を用いて血栓が
生じ難い平滑面としているから開存性に優れてい
る。
生じ難い平滑面としているから開存性に優れてい
る。
また、繊維で構成された管状物で補強したばあ
いは強度と耐久性に優れ、熱セツトされた繊維で
構成された管状物で補強したばあいには煮沸消毒
や高圧蒸気滅菌も可能となる。したがつて、本発
明の人工血管は現在行なわれている血行再建手術
用の人工血管としてはもとより、現在臨床に使用
されていない小口径動脈用人工血管としても使用
可能である。
いは強度と耐久性に優れ、熱セツトされた繊維で
構成された管状物で補強したばあいには煮沸消毒
や高圧蒸気滅菌も可能となる。したがつて、本発
明の人工血管は現在行なわれている血行再建手術
用の人工血管としてはもとより、現在臨床に使用
されていない小口径動脈用人工血管としても使用
可能である。
第1図および第2図は、本発明の人工血管の縦
方向の断面をあらわす模式図である。第3図は、
実施例3でえられた本発明の人工血管の中央部の
横断面の走査型電子顕微鏡写真のスケツチ図であ
る。 図面の符号、1……端部、2……中央部、3…
…多孔体、4……均質層、5……管状物。
方向の断面をあらわす模式図である。第3図は、
実施例3でえられた本発明の人工血管の中央部の
横断面の走査型電子顕微鏡写真のスケツチ図であ
る。 図面の符号、1……端部、2……中央部、3…
…多孔体、4……均質層、5……管状物。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 管壁の端部がエラストマーで構成されかつ外
面から内面にわたる連通孔を有し生体血管に近似
した0.1〜0.8の範囲内のコンプライアンスを有す
る多孔体からなり、中央部の内側が走査型電子顕
微鏡により1000倍の倍率で観察したばあいに内面
の表面に孔や穴が実質的に存在しない平滑面を有
する少なくとも10μmの厚みの均質層であり、外
側がエラストマーで構成された多孔体からなる人
工血管。 2 繊維で構成された管状物で補強された特許請
求の範囲第1項記載の人工血管。 3 熱セツトされた繊維で構成された管状物で補
強された特許請求の範囲第1項記載の人工血管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61239587A JPS6395050A (ja) | 1986-10-08 | 1986-10-08 | 人工血管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61239587A JPS6395050A (ja) | 1986-10-08 | 1986-10-08 | 人工血管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6395050A JPS6395050A (ja) | 1988-04-26 |
| JPH0436020B2 true JPH0436020B2 (ja) | 1992-06-12 |
Family
ID=17046998
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61239587A Granted JPS6395050A (ja) | 1986-10-08 | 1986-10-08 | 人工血管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6395050A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01314563A (ja) * | 1988-06-16 | 1989-12-19 | Toray Ind Inc | 人工血管の製造方法 |
| CA2033195C (en) * | 1989-06-19 | 1994-11-15 | Hugh H. Trout, Iii | Aortic graft and method for repairing aneurysm |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6037734B2 (ja) * | 1978-10-12 | 1985-08-28 | 住友電気工業株式会社 | 管状臓器補綴材及びその製造方法 |
| JPS55106164A (en) * | 1979-02-09 | 1980-08-14 | Mediks Kk | Body tube for outer shunt |
| US4604762A (en) * | 1981-02-13 | 1986-08-12 | Thoratec Laboratories Corporation | Arterial graft prosthesis |
| JPS60182958A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-18 | 鐘淵化学工業株式会社 | 人工血管 |
-
1986
- 1986-10-08 JP JP61239587A patent/JPS6395050A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6395050A (ja) | 1988-04-26 |
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