JPH0261260B2 - - Google Patents
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- JPH0261260B2 JPH0261260B2 JP59039972A JP3997284A JPH0261260B2 JP H0261260 B2 JPH0261260 B2 JP H0261260B2 JP 59039972 A JP59039972 A JP 59039972A JP 3997284 A JP3997284 A JP 3997284A JP H0261260 B2 JPH0261260 B2 JP H0261260B2
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- blood vessel
- artificial blood
- compliance
- elastomer
- artificial
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Description
本発明は、有孔性と生体血管に近似したコンプ
ライアンスを有する人工血管に関する。 近年、血管外科手術の進歩とともに人工血管の
研究も進み、数多くの人工血管が開発されてきて
いる。現在、管内径約6mm以上の中口径あるいは
大口径動脈用人工血管としては、たとえば米国
USCI社製のダクロンの編物であるドベイスキー
人工血管や米国ゴア社製の延伸ポリテトラフルオ
ロエチレン(以下、EPTFEという)からなるゴ
アテツクスなどが臨床に用いられている。 これらの人工血管は、血管の内側から外側まで
連通している孔を有しており、生体に埋入後すみ
やかに仮性内皮によつて覆われ、生体組織側から
この孔を通して組織が進入し、安定に器質化さ
れ、人工血管としての使命をはたしている。この
ように人工血管の器質化に役立つ連通孔を有する
ことを、以降有孔性を有するという。しかし、こ
れらの人工血管は、コンプライアンスが生体血管
と大きく異なるため、生体に埋入後長時間経る
と、吻合部にパンヌス(pannus)の過形成など
種々の不適合に関する問題が発生する。また内径
約6mm以下の小口径動脈用人工血管として用いる
と、コンプライアンスの相違が顕著に表われ、開
存性がわるく、臨床に使用できない。したがつ
て、膝から下の動脈や冠状動脈などの血行再建手
術には、自家静脈が使用されている。 以上のことから、人工血管とくに小口径動脈用
人工血管の開発にあたつては、人工血管が有孔性
を有することや、人工血管の素材の血液適合性を
向上させることに加えて、人工血管のコンプライ
アンスを生体血管に近似させることが重要である
といわれている。 しかし、現在開発されている人工血管のコンプ
ライアンスは、笹嶋らの報告(人工臓器12(1),
179−182,1983)によれば、第1表の通りであ
る。
ライアンスを有する人工血管に関する。 近年、血管外科手術の進歩とともに人工血管の
研究も進み、数多くの人工血管が開発されてきて
いる。現在、管内径約6mm以上の中口径あるいは
大口径動脈用人工血管としては、たとえば米国
USCI社製のダクロンの編物であるドベイスキー
人工血管や米国ゴア社製の延伸ポリテトラフルオ
ロエチレン(以下、EPTFEという)からなるゴ
アテツクスなどが臨床に用いられている。 これらの人工血管は、血管の内側から外側まで
連通している孔を有しており、生体に埋入後すみ
やかに仮性内皮によつて覆われ、生体組織側から
この孔を通して組織が進入し、安定に器質化さ
れ、人工血管としての使命をはたしている。この
ように人工血管の器質化に役立つ連通孔を有する
ことを、以降有孔性を有するという。しかし、こ
れらの人工血管は、コンプライアンスが生体血管
と大きく異なるため、生体に埋入後長時間経る
と、吻合部にパンヌス(pannus)の過形成など
種々の不適合に関する問題が発生する。また内径
約6mm以下の小口径動脈用人工血管として用いる
と、コンプライアンスの相違が顕著に表われ、開
存性がわるく、臨床に使用できない。したがつ
て、膝から下の動脈や冠状動脈などの血行再建手
術には、自家静脈が使用されている。 以上のことから、人工血管とくに小口径動脈用
人工血管の開発にあたつては、人工血管が有孔性
を有することや、人工血管の素材の血液適合性を
向上させることに加えて、人工血管のコンプライ
アンスを生体血管に近似させることが重要である
といわれている。 しかし、現在開発されている人工血管のコンプ
ライアンスは、笹嶋らの報告(人工臓器12(1),
179−182,1983)によれば、第1表の通りであ
る。
【表】
【表】
このように現在の人工血管のコンプライアンス
は、生体の動脈と比較すると非常に小さく、動脈
に対しては剛管とみなされるものである。 このようなコンプライアンスの不一致を解決す
るため、米国特許第4173689号明細書には人工血
管を構成する材料としてエラストマーを用い、管
壁を多孔質とし、生体血管に類似したコンプライ
アンスを有する人工血管の製造法に関する開示が
なされている。しかしこの人工血管は、エラスト
マー溶液に心棒を浸漬し、つぎにこれを取出して
心棒上に溶液をコーテイングし、これを貧溶媒
(水)に浸漬してエラストマーを析出させる方法
であるため、血液接触面から生体組織接触面まで
連通した孔が存在しない。しかも製造された人工
血管の管壁断面には非常に小さい孔しか存在せ
ず、比較的密な構造となつている。このようにし
て製造された人工血管のコンプライアンスは、従
来の人工血管のコンプライアンスよりは大きくな
るけれども、生体血管のそれと比較するとまだま
だ小さい。 以上のように人工血管では、とくに小口径動脈
用人工血管になればなるほど、有孔性を有し、コ
ンプライアンスが生体血管に近似することが重要
であると考えられており、そのような人工血管を
うるため努力がなされているが、必要なコンプラ
イアンスを有する人工血管が開発されていないの
が実情である。 本発明者は、有孔性を有し、生体血管に近似し
たコンプライアンスを有する人工血管をうるため
鋭意研究を重ねた結果、曇点を有するエラストマ
ー溶液を管状に押出したのち、凝固液に浸漬して
エラストマーを析出させると同時に、この溶液の
温度を曇点温度をこえる温度から曇点温度以下に
変化させ、溶液の相変化を起こすことにより、管
壁の内側から外側まで厚さ全体にわたつて細孔が
存在する、網状組織からなる管状物とし、えられ
た管状物が有孔性と生体血管に近似したコンプラ
イアンスを有することを見出し、本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、エラストマーからなり、管
壁の内側から外側まで厚さ全体にわたつて細孔が
存在する網状組織からなり、管壁の密度が0.05〜
0.35g/cm3であり、コンプライアンスが0.1〜0.8
である人工血管に関する。 本発明に用いるエラストマーとは、血液適合性
に優れた熱可塑性エラストマー、すなわち急性毒
性、炎症、溶血、発熱反応などを惹起するような
低分子溶出物を含まず、血液の生理機能に重大な
損傷を与えず、抗血栓性に優れた熱可塑性エラス
トマーである。このようなエラストマーとして
は、たとえばポリスチレン系エラストマー、ポリ
ウレタン系エラストマー、ポリオレフイン系エラ
ストマー、ポリエステル系エラストマーなどや、
これらのエラストマーにエラストマーとしての性
質を維持する範囲でエラストマー以外の高分子を
ブレンドしたものなどがあげられる。これらは単
独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよ
い。強度、耐久性、抗血栓性などの面からみる
と、これらのうちではポリウレタン系エラストマ
ーがより好ましい。ポリウレタン系エラストマー
としては、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、
これらとシリコーンポリマーとのブレンド物など
があげられる。前記ポリウレタンやポリウレタン
ウレアのなかでは生体内での耐久性の面からポリ
エステル型よりもポリエーテル型の方がより好ま
しく、さらに好ましいものとしてはセグメント化
ポリウレタン、セグメント化ポリウレタンウレ
ア、ハードセグメントあるいはソフトセグメント
にフツ素を含有するセグメント化ポリウレタンあ
るいはセグメント化ポリウレタンウレア、特開昭
57−211358号公報に開示されている主鎖中にポリ
ジメチルシロキサンを含有するポリウレタンまた
はポリウレタンウレアなどがあげられる。とくに
好ましいものとしてはポリジメチルシロキサンを
式: (式中、R1〜R6は炭素数1以上のアルキレン
基、好ましくは炭素数2〜6のエチレン、プロピ
レン、ブチレン、ヘキサメチレンなどのアルキレ
ン基、a,eは0〜30整数、b,dは0または
1、cは2以上の整数を表わす)のような形状で
含有し、該ポリエーテル部分が (−CH2CH2CH2CH2O−)26〜30 または
は、生体の動脈と比較すると非常に小さく、動脈
に対しては剛管とみなされるものである。 このようなコンプライアンスの不一致を解決す
るため、米国特許第4173689号明細書には人工血
管を構成する材料としてエラストマーを用い、管
壁を多孔質とし、生体血管に類似したコンプライ
アンスを有する人工血管の製造法に関する開示が
なされている。しかしこの人工血管は、エラスト
マー溶液に心棒を浸漬し、つぎにこれを取出して
心棒上に溶液をコーテイングし、これを貧溶媒
(水)に浸漬してエラストマーを析出させる方法
であるため、血液接触面から生体組織接触面まで
連通した孔が存在しない。しかも製造された人工
血管の管壁断面には非常に小さい孔しか存在せ
ず、比較的密な構造となつている。このようにし
て製造された人工血管のコンプライアンスは、従
来の人工血管のコンプライアンスよりは大きくな
るけれども、生体血管のそれと比較するとまだま
だ小さい。 以上のように人工血管では、とくに小口径動脈
用人工血管になればなるほど、有孔性を有し、コ
ンプライアンスが生体血管に近似することが重要
であると考えられており、そのような人工血管を
うるため努力がなされているが、必要なコンプラ
イアンスを有する人工血管が開発されていないの
が実情である。 本発明者は、有孔性を有し、生体血管に近似し
たコンプライアンスを有する人工血管をうるため
鋭意研究を重ねた結果、曇点を有するエラストマ
ー溶液を管状に押出したのち、凝固液に浸漬して
エラストマーを析出させると同時に、この溶液の
温度を曇点温度をこえる温度から曇点温度以下に
変化させ、溶液の相変化を起こすことにより、管
壁の内側から外側まで厚さ全体にわたつて細孔が
存在する、網状組織からなる管状物とし、えられ
た管状物が有孔性と生体血管に近似したコンプラ
イアンスを有することを見出し、本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、エラストマーからなり、管
壁の内側から外側まで厚さ全体にわたつて細孔が
存在する網状組織からなり、管壁の密度が0.05〜
0.35g/cm3であり、コンプライアンスが0.1〜0.8
である人工血管に関する。 本発明に用いるエラストマーとは、血液適合性
に優れた熱可塑性エラストマー、すなわち急性毒
性、炎症、溶血、発熱反応などを惹起するような
低分子溶出物を含まず、血液の生理機能に重大な
損傷を与えず、抗血栓性に優れた熱可塑性エラス
トマーである。このようなエラストマーとして
は、たとえばポリスチレン系エラストマー、ポリ
ウレタン系エラストマー、ポリオレフイン系エラ
ストマー、ポリエステル系エラストマーなどや、
これらのエラストマーにエラストマーとしての性
質を維持する範囲でエラストマー以外の高分子を
ブレンドしたものなどがあげられる。これらは単
独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよ
い。強度、耐久性、抗血栓性などの面からみる
と、これらのうちではポリウレタン系エラストマ
ーがより好ましい。ポリウレタン系エラストマー
としては、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、
これらとシリコーンポリマーとのブレンド物など
があげられる。前記ポリウレタンやポリウレタン
ウレアのなかでは生体内での耐久性の面からポリ
エステル型よりもポリエーテル型の方がより好ま
しく、さらに好ましいものとしてはセグメント化
ポリウレタン、セグメント化ポリウレタンウレ
ア、ハードセグメントあるいはソフトセグメント
にフツ素を含有するセグメント化ポリウレタンあ
るいはセグメント化ポリウレタンウレア、特開昭
57−211358号公報に開示されている主鎖中にポリ
ジメチルシロキサンを含有するポリウレタンまた
はポリウレタンウレアなどがあげられる。とくに
好ましいものとしてはポリジメチルシロキサンを
式: (式中、R1〜R6は炭素数1以上のアルキレン
基、好ましくは炭素数2〜6のエチレン、プロピ
レン、ブチレン、ヘキサメチレンなどのアルキレ
ン基、a,eは0〜30整数、b,dは0または
1、cは2以上の整数を表わす)のような形状で
含有し、該ポリエーテル部分が (−CH2CH2CH2CH2O−)26〜30 または
【式】であるポリウレタンまたは
ポリウレタンウレアがあげられる。
本発明の人工血管の管壁は、内側から外側まで
厚さ全体にわたつて細孔が存在する網状組織から
なり、該人工血管には実質的に内外両表面に緻密
な層が存在せず、細孔はほぼ均一な大きさである
ことが好ましい。人工血管の内側表面および外側
表面には、網状組織の一部が外部に向つて開口し
た細孔が存在する。該細孔の形状にはとくに限定
はないが、内側表面に存在する形状は円形あるい
は楕円形であることが、好ましい。この円形ある
いは楕円形の最大径は1〜100μmが好ましく、5
〜50μmがさらに好ましく、11〜30μmがとくに好
ましい。この最大径が100μmより大きくなると、
血液の流れがみだされて抗血栓性が低下する傾向
にあり、1μmより小さくなると、人工血管の器質
化が遅くなる傾向にある。 本発明の人工血管の管壁を構成する網状組織に
ついて説明する。 細孔の最大径は1〜100μmが好ましく、さらに
3〜75μmが好ましく、とくに5〜50μmが好まし
い。細孔の最大径が100μmより大きくなると強度
が劣つたり、有孔性が大きくなりすぎる傾向にあ
り、1μmより小さくなると有孔性が劣つたり、強
度が大きくなりすぎる傾向にある。 このように本発明の人工血管は、細孔の内先か
ら外側まで連通した孔を有するため、生体に埋入
したとき、器質化がすみやかに進行し、かつ安定
した器質化が達成される。 本発明の人工血管は構成材料がエラストマーで
あり、かつ管壁に占めるエラストマーの密度が疎
であるため、コンプライアンスが大きくなる。そ
の上管壁のエラストマー密度、有孔性、エラスト
マーの強度、管壁の厚さの調節によつて生体血管
のコンプライアンスに近似させることができる。 人工血管として好ましいコンプライアンスは、
人工血管の太さ、使用部位などにより異なり、一
概には決められないが、通常の血行再建手術の行
なわれる生体血管のコンプライアンスが0.1〜0.8
程度であるため、このような範囲にすることが好
ましいと考えられる。本発明の人工血管のコンプ
ライアンスは前記のようにして調節することがで
き、0.1〜0.8の範囲で任意のものを製造すること
ができる。コンプライアンスが0.1〜0.8の人工血
管は、その太さなどにもよるが動脈用血管などの
用途に、また内径が1〜6mmであり、、コンプラ
イアンスが0.1〜0.5のものは小口径動脈用人工血
管として好適に使用しうる。 本明細書にいうコンプライアンスとは、式(1): C=ΔV/V0・ΔP×100 (1) (式中、Cはコンプライアンス、V0は内圧50
mmHgのときの測定血管の内容積、ΔPは内圧50mm
Hgから内圧150mmHgまでの100mmHg、ΔVは内圧
50mmHgから内圧150mmHgまでの間に増加する測
定血管の内容積である)で定義されるものであ
る。実際の測定は閉鎖回路に測定血管を挿入し、
微量定量ポンプを用いてこの回路に液体を注入
し、注入液量と回路内の圧力の変化とを測定し、
(1)式からコンプライアンスを求めることができ
る。 管壁エラストマーの最適密度は、有孔性やエラ
ストマーの強度や管壁の厚さによつて変化する
し、要求されるコンプライアンスが生体血管の部
位によつて異なるので一概には決めることができ
ないが、通常0.05〜0.35g/cm3であり、0.1〜0.3
g/cm3が好ましく、0.125〜0.25g/cm3がとくに
好ましい。エラストマーの強度は、管壁のエラス
トマー密度などの影響で一概には決められない
が、砕断時の引張強度で100〜700Kg/cm2、砕断時
の伸びで100〜1500%であることが好ましい。管
壁の厚さは生体血管のそれにあわせればよい。こ
れらの要因の調節により、本発明の人工血管のコ
ンプライアンスを、生体血管のそれに近似させる
ことができる。 本発明の人工血管は血液適合性に優れたエラス
トマーから構成されているため、その内側、つま
り血液接触面の血液適合性は良好であるが、生体
への埋入初期の抗血栓性をさらに向上させる目的
で、表面にアルブミン、ゼラチン、コンドロイチ
ン硫酸、ヘパリン化材料などをコーテイングして
もよい。また手術時などの異常な血圧の増加に耐
えたり、長時間にわたり耐久性を維持させるため
に、本発明の人工血管の外側を網状のネツトや不
織布などで補強してもよい。 以上のような構造を有する本発明の人工血管
は、有孔性であり、コンプライアンスが生体血管
に近似し、血液接触面が血液適合性に優れている
性質に加えて、つぎに示すような有用な性質をも
併有する。すなわち管壁が実質的にエラストマー
の連続した構造であるため、任意の長さに切断し
ても切口がほつれることはない。また管壁断面
が、網状組織からなるエラストマー密度の低い構
造であるため、縫合針の貫通性が非常によく、生
体血管との縫合が容易であり、かつ縫合部を引張
つても縫合部がほつれたり、縫合糸がはずれたり
することはない。管壁がエラストマーからなるた
め、縫合針の貫通した孔も針が存在しなくなると
自己閉塞し、血液の漏れが生じない。さらに驚く
べき性質としては、本発明の人工血管は、その内
部に血液が流れ、血圧がかかつた状態では結節を
生じない。これは、コンプライアンスが生体血管
に近似していることに起因するためと考えられ
る。 つぎに本発明の人工血管の製造方法を一実施態
様にもとづいて説明する。 本発明の人工血管は、曇点を有するエラストマ
ー溶液を曇点温度以上に保ちながら、環状ノズル
から内部凝固液とともに押出し、ただちにあるい
は一定の乾式距離を保つたのち、全体を外部凝固
液に浸すことによつて製造される。なお内部凝固
液、外部凝固液、乾式距離内の空気の少なくとも
1つは、曇点温度以下に保つ必要がある。前記環
状ノズルは、エラストマー溶液を管状に押出し、
かつその内部に内部凝固液を注入できるものであ
り、また曇点を有するエラストマー溶液とは、エ
ラストマーとエラストマーの良溶媒と貧溶媒とか
らなり、必要に応じて造孔剤を含有するものであ
る。該溶液中のエラストマーは、曇点温度をこえ
る温度では完全に溶解しており、曇点以下ではコ
ロイド状に析出する。 前記良溶媒とはエラストマーを溶解する溶媒で
あり、たとえばN,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルフオルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、ジオキ
サン、テトラヒドロフランなどがあげられ、これ
らを単独で用いてもよく、混合して用いてもよ
い。 前記貧溶媒とは、良溶媒と混和するが、エラス
トマーを溶解しないものであり、たとえば水、低
級アルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリ
ンなどがあげられる。 前記造孔剤とは良溶媒に不溶であり、人工血管
の成形中あるいは成形後に除去できるものであ
り、たとえば食塩のような無機塩類やグルコー
ス、デンプンのような水溶性糖類や蛋白質などが
使用できる。 前記内部あるいは外部凝固液とは、エラストマ
ーは溶解しないが良溶媒とはよく混和する溶媒で
あり、たとえば水、低級アルコール類、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、グリセリンなどを単独で用いても
よく、2種以上混合して用いてもよい。 上記のようにしてえられた人工血管の一例の内
側表面および外側表面の説明図を、それぞれ第1
図および第2図に示す。 第1図に示すように、人工血管の内側表面1に
は、内側表面から外側表面まで連通する孔の円形
または楕円形に近い形状の開口2が多数存在し、
該開口2以外にも多数の穴が存在し、かかる石の
表面のような形状を呈している。一方、人工血管
の外側表面3には、第2図に示すように、不定形
の孔の開口4が、不定形の穴とともに多数存在
し、内側表面と比較してやや密なかる石の表面の
ような形状を呈している。 このようにしてえられた本発明の人工血管は、
つぎのような優れた性質を有している。 人工血管の器質化に役立つ有孔性を有する。 コンプライアンスが生体血管に近似してい
る。 血液接触面が血液適合性に優れている。 縫合針の貫通性がよく、縫合が容易である。 任意の長さに切断しても切口にほつれが発生
しない。また縫合部から縫合糸がほつれること
もない。 縫合針の貫通孔が自己閉塞する。 血圧のかかつた実際の使用状態では結節を生
じ難い。 したがつて本発明の人工血管は、生体血管の血
行再建手術にあたつて、人工血管、バイパス用人
工血管、パツチ用材料に使用できるとともに、ブ
ラツドアクセスなどにも使用することができる。
さらに0.1〜0.8のコンプライアンスを有する動脈
用人工血管として用いることができる。とくにコ
ンプライアンスが生体血管に近似し、血液接触面
が血液適合性に優れていることから、現在臨床に
使用する人工血管が存在しない0.1〜0.5のコンプ
ライアンスを有し、内径約1〜6mmの小口径動脈
用人工血管としても使用できる。それゆえ膝から
下の動脈の血行再建や、大動脈−冠状動脈バイパ
ス用人工血管として、好適に使用できる。また本
発明の人工血管は、その外側にコンプライアンス
の小さいネツトなどをかぶせることにより、静脈
用人工血管としても使用できるし、尿管などの生
体の柔かい管状物の代替えとしての使用も可能で
ある。 つぎに実施例を用いて本発明の人工血管を説明
する。 実施例 1 特開昭58−188458号公報の実施例1記載のポリ
ウレタン20gをN,N−ジメチルアセトアミド45
mlに溶解したのち、プロピレングリコール35mlを
添加した。この溶液の曇点は約60℃であつた。こ
の溶液に30〜50μmの粒径を有するカゼインを20
g加え、ホモジナイザーで撹拌分散した。この溶
液を減圧下で充分脱泡したのち80℃に保ちなが
ら、ギアポンプを用いて環状ノズル(溶液出口寸
法は内径3mm、外径4.5mm)から、約30cm/分で
押出した。同時に脱泡した18℃の水を管の内側に
注入した。押出された管状の溶液は、ただちに18
℃の水に浸漬し、エラストマーを管状に析出させ
た。充分水洗を行ない、溶媒を除去したのち、必
要な寸法に切断した。ついでPH約13の水酸化ナト
リウム水溶液を用いて、この管状物からカゼイン
を溶解除去し、人工血管をえた。 えられた人工血管は内径約3mm、外径約4.5mm
であつた。管壁断面は網状構造であり、内側表面
には1〜50μmの円形の孔が存在し、外側表面に
は不定形の孔が存在していた。また、えられた人
工血管1mの重さが1.4gであつたことから、管
壁の密度は約0.16g/cm3 (1.4÷{100×(0.45/2)2π−100×(0.30/2)
2π}) であつた。 えられた人工血管の内側表面および外側表面を
走査型電子顕微鏡で観察したばあいにえられる映
像を説明するための説明図をそれぞれ第1図およ
び第2図に示す。 この人工血管を任意の箇所で切断しても、切断
面はほつれなかつた。また生体血管との縫合が非
常に容易であり、縫合部を引張つても縫合部がほ
つれることはなく、縫合針の貫通孔は、針を除く
と自己閉塞した。 この人工血管を長さ8cmに切り、牛血でプレク
ロツトリングを行なつたのち閉塞回路に挿入し、
1ストローク0.05ml送液する定量ポンプで牛の
ACD血液をこの閉塞回路に送液し、内圧の変化
を測定し、定量ポンプのストロース数と内圧の変
化から、(1)式にもとづきコンプライアンスを測定
したところ、0.4であつた。 実施例 2 4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート2
モルと分子量2000のポリテトラメチレングリコー
ル1モルとから製造されたプレポリマーを1モル
のエチレンジアミンで鎖延長したセグメント化ポ
リウレタンウレア17.5gをN,N−ジメチルアセ
トアミド47.5mlとプロピレングリコール35mlの混
合溶媒に溶解した。この溶液の曇点は約50℃であ
つた。この溶液を70℃に保ちながら、ギアポンプ
を用いて環状ノズル(溶液出口寸法は内径3mm、
外径4.5mm)から約40cm/分で押出した。同時に
脱泡した20℃の水を管の内側に注入した。押出さ
れた管状の溶液は、ただちに20℃の水に浸漬し、
エラストマーを管状に析出させた。水洗を行なつ
たのち、必要な長さに切り、人工血管をえた。 えられた人工血管は内径約3mm、外径約4.5mm
であり、管壁の密度は約0.20g/cm3であつた。こ
の人工血管を任意の箇所で切断しても切断面はほ
つれなかつた。また生体血管との縫合性も優れて
いた。管壁断面は網状構造であり、内側表面には
楕円形と不定形の孔が存在し、外側表面には不定
形の孔が存在し、全体として有孔性を有してい
た。実施例1と同様にしてコンプライアンスを測
定したところ、0.35であつた。 以上のことからこの人工血管は、小口径動脈用
人工血管として優れていることがわかつた。
厚さ全体にわたつて細孔が存在する網状組織から
なり、該人工血管には実質的に内外両表面に緻密
な層が存在せず、細孔はほぼ均一な大きさである
ことが好ましい。人工血管の内側表面および外側
表面には、網状組織の一部が外部に向つて開口し
た細孔が存在する。該細孔の形状にはとくに限定
はないが、内側表面に存在する形状は円形あるい
は楕円形であることが、好ましい。この円形ある
いは楕円形の最大径は1〜100μmが好ましく、5
〜50μmがさらに好ましく、11〜30μmがとくに好
ましい。この最大径が100μmより大きくなると、
血液の流れがみだされて抗血栓性が低下する傾向
にあり、1μmより小さくなると、人工血管の器質
化が遅くなる傾向にある。 本発明の人工血管の管壁を構成する網状組織に
ついて説明する。 細孔の最大径は1〜100μmが好ましく、さらに
3〜75μmが好ましく、とくに5〜50μmが好まし
い。細孔の最大径が100μmより大きくなると強度
が劣つたり、有孔性が大きくなりすぎる傾向にあ
り、1μmより小さくなると有孔性が劣つたり、強
度が大きくなりすぎる傾向にある。 このように本発明の人工血管は、細孔の内先か
ら外側まで連通した孔を有するため、生体に埋入
したとき、器質化がすみやかに進行し、かつ安定
した器質化が達成される。 本発明の人工血管は構成材料がエラストマーで
あり、かつ管壁に占めるエラストマーの密度が疎
であるため、コンプライアンスが大きくなる。そ
の上管壁のエラストマー密度、有孔性、エラスト
マーの強度、管壁の厚さの調節によつて生体血管
のコンプライアンスに近似させることができる。 人工血管として好ましいコンプライアンスは、
人工血管の太さ、使用部位などにより異なり、一
概には決められないが、通常の血行再建手術の行
なわれる生体血管のコンプライアンスが0.1〜0.8
程度であるため、このような範囲にすることが好
ましいと考えられる。本発明の人工血管のコンプ
ライアンスは前記のようにして調節することがで
き、0.1〜0.8の範囲で任意のものを製造すること
ができる。コンプライアンスが0.1〜0.8の人工血
管は、その太さなどにもよるが動脈用血管などの
用途に、また内径が1〜6mmであり、、コンプラ
イアンスが0.1〜0.5のものは小口径動脈用人工血
管として好適に使用しうる。 本明細書にいうコンプライアンスとは、式(1): C=ΔV/V0・ΔP×100 (1) (式中、Cはコンプライアンス、V0は内圧50
mmHgのときの測定血管の内容積、ΔPは内圧50mm
Hgから内圧150mmHgまでの100mmHg、ΔVは内圧
50mmHgから内圧150mmHgまでの間に増加する測
定血管の内容積である)で定義されるものであ
る。実際の測定は閉鎖回路に測定血管を挿入し、
微量定量ポンプを用いてこの回路に液体を注入
し、注入液量と回路内の圧力の変化とを測定し、
(1)式からコンプライアンスを求めることができ
る。 管壁エラストマーの最適密度は、有孔性やエラ
ストマーの強度や管壁の厚さによつて変化する
し、要求されるコンプライアンスが生体血管の部
位によつて異なるので一概には決めることができ
ないが、通常0.05〜0.35g/cm3であり、0.1〜0.3
g/cm3が好ましく、0.125〜0.25g/cm3がとくに
好ましい。エラストマーの強度は、管壁のエラス
トマー密度などの影響で一概には決められない
が、砕断時の引張強度で100〜700Kg/cm2、砕断時
の伸びで100〜1500%であることが好ましい。管
壁の厚さは生体血管のそれにあわせればよい。こ
れらの要因の調節により、本発明の人工血管のコ
ンプライアンスを、生体血管のそれに近似させる
ことができる。 本発明の人工血管は血液適合性に優れたエラス
トマーから構成されているため、その内側、つま
り血液接触面の血液適合性は良好であるが、生体
への埋入初期の抗血栓性をさらに向上させる目的
で、表面にアルブミン、ゼラチン、コンドロイチ
ン硫酸、ヘパリン化材料などをコーテイングして
もよい。また手術時などの異常な血圧の増加に耐
えたり、長時間にわたり耐久性を維持させるため
に、本発明の人工血管の外側を網状のネツトや不
織布などで補強してもよい。 以上のような構造を有する本発明の人工血管
は、有孔性であり、コンプライアンスが生体血管
に近似し、血液接触面が血液適合性に優れている
性質に加えて、つぎに示すような有用な性質をも
併有する。すなわち管壁が実質的にエラストマー
の連続した構造であるため、任意の長さに切断し
ても切口がほつれることはない。また管壁断面
が、網状組織からなるエラストマー密度の低い構
造であるため、縫合針の貫通性が非常によく、生
体血管との縫合が容易であり、かつ縫合部を引張
つても縫合部がほつれたり、縫合糸がはずれたり
することはない。管壁がエラストマーからなるた
め、縫合針の貫通した孔も針が存在しなくなると
自己閉塞し、血液の漏れが生じない。さらに驚く
べき性質としては、本発明の人工血管は、その内
部に血液が流れ、血圧がかかつた状態では結節を
生じない。これは、コンプライアンスが生体血管
に近似していることに起因するためと考えられ
る。 つぎに本発明の人工血管の製造方法を一実施態
様にもとづいて説明する。 本発明の人工血管は、曇点を有するエラストマ
ー溶液を曇点温度以上に保ちながら、環状ノズル
から内部凝固液とともに押出し、ただちにあるい
は一定の乾式距離を保つたのち、全体を外部凝固
液に浸すことによつて製造される。なお内部凝固
液、外部凝固液、乾式距離内の空気の少なくとも
1つは、曇点温度以下に保つ必要がある。前記環
状ノズルは、エラストマー溶液を管状に押出し、
かつその内部に内部凝固液を注入できるものであ
り、また曇点を有するエラストマー溶液とは、エ
ラストマーとエラストマーの良溶媒と貧溶媒とか
らなり、必要に応じて造孔剤を含有するものであ
る。該溶液中のエラストマーは、曇点温度をこえ
る温度では完全に溶解しており、曇点以下ではコ
ロイド状に析出する。 前記良溶媒とはエラストマーを溶解する溶媒で
あり、たとえばN,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルフオルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、ジオキ
サン、テトラヒドロフランなどがあげられ、これ
らを単独で用いてもよく、混合して用いてもよ
い。 前記貧溶媒とは、良溶媒と混和するが、エラス
トマーを溶解しないものであり、たとえば水、低
級アルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリ
ンなどがあげられる。 前記造孔剤とは良溶媒に不溶であり、人工血管
の成形中あるいは成形後に除去できるものであ
り、たとえば食塩のような無機塩類やグルコー
ス、デンプンのような水溶性糖類や蛋白質などが
使用できる。 前記内部あるいは外部凝固液とは、エラストマ
ーは溶解しないが良溶媒とはよく混和する溶媒で
あり、たとえば水、低級アルコール類、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、グリセリンなどを単独で用いても
よく、2種以上混合して用いてもよい。 上記のようにしてえられた人工血管の一例の内
側表面および外側表面の説明図を、それぞれ第1
図および第2図に示す。 第1図に示すように、人工血管の内側表面1に
は、内側表面から外側表面まで連通する孔の円形
または楕円形に近い形状の開口2が多数存在し、
該開口2以外にも多数の穴が存在し、かかる石の
表面のような形状を呈している。一方、人工血管
の外側表面3には、第2図に示すように、不定形
の孔の開口4が、不定形の穴とともに多数存在
し、内側表面と比較してやや密なかる石の表面の
ような形状を呈している。 このようにしてえられた本発明の人工血管は、
つぎのような優れた性質を有している。 人工血管の器質化に役立つ有孔性を有する。 コンプライアンスが生体血管に近似してい
る。 血液接触面が血液適合性に優れている。 縫合針の貫通性がよく、縫合が容易である。 任意の長さに切断しても切口にほつれが発生
しない。また縫合部から縫合糸がほつれること
もない。 縫合針の貫通孔が自己閉塞する。 血圧のかかつた実際の使用状態では結節を生
じ難い。 したがつて本発明の人工血管は、生体血管の血
行再建手術にあたつて、人工血管、バイパス用人
工血管、パツチ用材料に使用できるとともに、ブ
ラツドアクセスなどにも使用することができる。
さらに0.1〜0.8のコンプライアンスを有する動脈
用人工血管として用いることができる。とくにコ
ンプライアンスが生体血管に近似し、血液接触面
が血液適合性に優れていることから、現在臨床に
使用する人工血管が存在しない0.1〜0.5のコンプ
ライアンスを有し、内径約1〜6mmの小口径動脈
用人工血管としても使用できる。それゆえ膝から
下の動脈の血行再建や、大動脈−冠状動脈バイパ
ス用人工血管として、好適に使用できる。また本
発明の人工血管は、その外側にコンプライアンス
の小さいネツトなどをかぶせることにより、静脈
用人工血管としても使用できるし、尿管などの生
体の柔かい管状物の代替えとしての使用も可能で
ある。 つぎに実施例を用いて本発明の人工血管を説明
する。 実施例 1 特開昭58−188458号公報の実施例1記載のポリ
ウレタン20gをN,N−ジメチルアセトアミド45
mlに溶解したのち、プロピレングリコール35mlを
添加した。この溶液の曇点は約60℃であつた。こ
の溶液に30〜50μmの粒径を有するカゼインを20
g加え、ホモジナイザーで撹拌分散した。この溶
液を減圧下で充分脱泡したのち80℃に保ちなが
ら、ギアポンプを用いて環状ノズル(溶液出口寸
法は内径3mm、外径4.5mm)から、約30cm/分で
押出した。同時に脱泡した18℃の水を管の内側に
注入した。押出された管状の溶液は、ただちに18
℃の水に浸漬し、エラストマーを管状に析出させ
た。充分水洗を行ない、溶媒を除去したのち、必
要な寸法に切断した。ついでPH約13の水酸化ナト
リウム水溶液を用いて、この管状物からカゼイン
を溶解除去し、人工血管をえた。 えられた人工血管は内径約3mm、外径約4.5mm
であつた。管壁断面は網状構造であり、内側表面
には1〜50μmの円形の孔が存在し、外側表面に
は不定形の孔が存在していた。また、えられた人
工血管1mの重さが1.4gであつたことから、管
壁の密度は約0.16g/cm3 (1.4÷{100×(0.45/2)2π−100×(0.30/2)
2π}) であつた。 えられた人工血管の内側表面および外側表面を
走査型電子顕微鏡で観察したばあいにえられる映
像を説明するための説明図をそれぞれ第1図およ
び第2図に示す。 この人工血管を任意の箇所で切断しても、切断
面はほつれなかつた。また生体血管との縫合が非
常に容易であり、縫合部を引張つても縫合部がほ
つれることはなく、縫合針の貫通孔は、針を除く
と自己閉塞した。 この人工血管を長さ8cmに切り、牛血でプレク
ロツトリングを行なつたのち閉塞回路に挿入し、
1ストローク0.05ml送液する定量ポンプで牛の
ACD血液をこの閉塞回路に送液し、内圧の変化
を測定し、定量ポンプのストロース数と内圧の変
化から、(1)式にもとづきコンプライアンスを測定
したところ、0.4であつた。 実施例 2 4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート2
モルと分子量2000のポリテトラメチレングリコー
ル1モルとから製造されたプレポリマーを1モル
のエチレンジアミンで鎖延長したセグメント化ポ
リウレタンウレア17.5gをN,N−ジメチルアセ
トアミド47.5mlとプロピレングリコール35mlの混
合溶媒に溶解した。この溶液の曇点は約50℃であ
つた。この溶液を70℃に保ちながら、ギアポンプ
を用いて環状ノズル(溶液出口寸法は内径3mm、
外径4.5mm)から約40cm/分で押出した。同時に
脱泡した20℃の水を管の内側に注入した。押出さ
れた管状の溶液は、ただちに20℃の水に浸漬し、
エラストマーを管状に析出させた。水洗を行なつ
たのち、必要な長さに切り、人工血管をえた。 えられた人工血管は内径約3mm、外径約4.5mm
であり、管壁の密度は約0.20g/cm3であつた。こ
の人工血管を任意の箇所で切断しても切断面はほ
つれなかつた。また生体血管との縫合性も優れて
いた。管壁断面は網状構造であり、内側表面には
楕円形と不定形の孔が存在し、外側表面には不定
形の孔が存在し、全体として有孔性を有してい
た。実施例1と同様にしてコンプライアンスを測
定したところ、0.35であつた。 以上のことからこの人工血管は、小口径動脈用
人工血管として優れていることがわかつた。
第1図および第2図は、それぞれ実施例1にお
いて製造した本発明の人工血管の内側表面および
外側表面を走査型電子顕微鏡で観察したばあいに
えられた映像を説明するための説明図である。
いて製造した本発明の人工血管の内側表面および
外側表面を走査型電子顕微鏡で観察したばあいに
えられた映像を説明するための説明図である。
Claims (1)
- 1 エラストマーからなり、管壁の内側から外側
まで厚さ全体にわたつて細孔が存在する網状組織
からなり、管壁の密度が0.05〜0.35g/cm3であ
り、コンプライアンスが0.1〜0.8であることを特
徴とする人工血管。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59039972A JPS60182959A (ja) | 1984-03-01 | 1984-03-01 | 人工血管 |
| DE8484106390T DE3477464D1 (en) | 1983-06-06 | 1984-06-05 | Artificial vessel and process for preparing the same |
| EP84106390A EP0128501B1 (en) | 1983-06-06 | 1984-06-05 | Artificial vessel and process for preparing the same |
| EP85102228A EP0157178B1 (en) | 1984-03-01 | 1985-02-28 | Artificial vessel and process for preparing the same |
| DE8585102228T DE3566498D1 (en) | 1984-03-01 | 1985-02-28 | Artificial vessel and process for preparing the same |
| US06/840,170 US4834746A (en) | 1983-06-06 | 1986-03-17 | Artificial vessel and process for preparing the same |
| US07/165,365 US4857069A (en) | 1984-03-01 | 1988-02-29 | Artificial vessel and process for preparing the same |
| US07/371,874 US4954127A (en) | 1984-03-01 | 1989-06-26 | Process for preparing an artificial vessel |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59039972A JPS60182959A (ja) | 1984-03-01 | 1984-03-01 | 人工血管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60182959A JPS60182959A (ja) | 1985-09-18 |
| JPH0261260B2 true JPH0261260B2 (ja) | 1990-12-19 |
Family
ID=12567866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59039972A Granted JPS60182959A (ja) | 1983-06-06 | 1984-03-01 | 人工血管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60182959A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6173650A (ja) * | 1984-09-19 | 1986-04-15 | 宇部興産株式会社 | ポリウレタン血管補綴物及びその製造方法 |
| JPS6187563A (ja) * | 1984-10-05 | 1986-05-02 | 宇部興産株式会社 | 医療用成形物 |
| JP2587066B2 (ja) * | 1987-03-13 | 1997-03-05 | 宇部興産株式会社 | 人工血管 |
| GB8708476D0 (en) * | 1987-04-09 | 1987-05-13 | Charlesworth D | Making polymer material |
| US5549664A (en) * | 1990-07-31 | 1996-08-27 | Ube Industries, Ltd. | Artificial blood vessel |
| JP2025186777A (ja) * | 2024-06-12 | 2025-12-24 | 東洋紡株式会社 | 人工血管、および人工血管の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4101984A (en) * | 1975-05-09 | 1978-07-25 | Macgregor David C | Cardiovascular prosthetic devices and implants with porous systems |
-
1984
- 1984-03-01 JP JP59039972A patent/JPS60182959A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60182959A (ja) | 1985-09-18 |
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