JPH044017B2 - - Google Patents

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JPH044017B2
JPH044017B2 JP61085163A JP8516386A JPH044017B2 JP H044017 B2 JPH044017 B2 JP H044017B2 JP 61085163 A JP61085163 A JP 61085163A JP 8516386 A JP8516386 A JP 8516386A JP H044017 B2 JPH044017 B2 JP H044017B2
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adsorbent
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Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 技術分野 本発明は新規な吸着剤、特に高度な選択性を有
する特定のアミド基を有するアミノ酸の構成単位
を含む架橋ポリマーからなる高分子吸着剤の製造
方法に関する。 (ロ) 従来技術及び解決しようとする問題点 光学分割、即ち、ラセミ混合物を光学的対掌体
に分割することは、医薬、農薬、食品等の工業に
おいて、非常に重要な技術である。その通常の方
法は、ラセミ混合物をジアステレオマーの混合物
に変換させ、そのジアステレオマー混合物をそれ
らの物理的性質の差異によつて分離するものであ
るが、その方法で分離できるラセミ混合物の種類
は限られている。 これらの通常の方法の他に、クロマトグラフイ
ーによつてラセミ混合物を分割する技術が近年、
活発に研究されている。 しかし、実用化されているものは全て、多孔性
シリカゲルを担体としたものであり、それらは分
析用手段の域を出ず、工業用として使用に耐える
程、耐久性のあるものではない。したがつて現在
の所、耐久性、価格、製造の容易性等の点で満足
のいくものは得られておらず、そのためかかる方
法をラセミ体の分割に適用することは、工業的か
つ技術的に困難である。 本発明者は、このような問題点を解決すべく新
規な高分子吸着剤を提供する為に、鋭意研究を行
つた結果、先に光学的に活性な合成ポリアミノ酸
を構成成分として含む架橋ポリマーが光学分割等
の吸着剤として、従来に無い優れた性能を有する
吸着剤を提供し得た。該吸着剤はポリアミノ酸成
分の有する特異な立体構造とそれに基く不斉な環
境の為に、ラセミ混合物の一方を優先的に吸着
し、高い効率で光学分割を行うことができるもの
である。 また、本発明者は、更に検討を加えた結果、各
種の該吸着剤のうち、特に、アミド基をポリアミ
ド酸成分の側鎖に有するものが、該アミド基と分
離対象との間の水素結合等の相互作用によつてラ
セミ混合物を有効に光学分割できることも既に見
出している。 本発明者は、これらの知見から、光学分割を有
効に行うためには分離対象に適した種々の置換基
を有するアミド基をポリアミノ酸成分の側鎖に導
入することが必要であることに想い到つたのであ
る。このような、ポリアミノ酸の側鎖にアミド基
を導入する方法の一つとして、ポリアミノ酸を構
成するアスパラギン酸あるいはグルタミン酸の側
【式】(R′,R″はH又は有機 基)にする方法がある。この方法に関しては二、
三の文献があるが、その中で最も簡便で実用的な
方法は、該側鎖−COOHのベンジルエステルを
アミンでアミノリシスする方法である。本発明者
はこの方法により、架橋ポリマー担体に担持した
ポリ(酸性アミノ酸ベンジルエステル)をベンジ
ルアミンでアミノリシスし、ベンジルアミドに変
換することに成功し、先に提案している(特願昭
59−44065号、特開昭60−193538号公報参照)。し
かし、該方法では、ベンジルアミンのように該架
橋ポリマーに親和性のあるアミンの場合しか反応
が進行せず、また、反応時に溶媒等で希釈した場
合、極端に反応速度が遅くなるという欠点を有し
ている。従つて、前記の方法では、分離対象に適
した種々の置換基を有するアミド基を架橋ポリマ
ー中のポリアミノ酸の側鎖に導入することができ
ず、十分満足できるものではなかつた。 また、従来の方法では、架橋ポリマー中のポリ
(酸性アミノ酸ω−エステル)として、工業的に
有利な原料から出発して得られるポリ(γ−メチ
ル−L−グルタメート)を使用することができ
ず、実際に工業化を考えた場合、十分満足できる
ものではなかつた。 一方、ポリ(γ−メチル−L−グルタメート)
の側鎖メチルエステルをアミド基に変換する方法
の報告としては、原料として架橋していないポリ
アミノ酸そのものの均一溶液での方法に関する文
献〔大河原 信、日本化学会誌、第9巻、第1770
頁(1973)〕がある。 しかしながら、この方法は、前記のように架橋
されないポリアミノ酸の均一溶液での反応であ
り、架橋され溶媒に対し不溶化した架橋ポリマー
中のポリアミノ酸については何ら記載されていな
い。 以上従来公知の方法では架橋ポリマー中のポリ
アミノ酸エステルのアミノリシスについては何ら
の報告もなく、ましてや、収率よく架橋ポリマー
中のアミノ酸の側鎖エステルをアミド化すること
及びその生成ポリマー化合物が吸着剤としてすぐ
れていることについては何ら報告もない。 (ハ) 問題点を解決する為の手段 本発明の目的は、上記のような問題点を解決で
きる新規な吸着剤の製造方法及び該方法により得
られる新規な吸着剤を提供することにある。 本発明者は、鋭意検討した結果、架橋ポリマー
中のポリ(酸性アミノ酸ω−エステル)の側鎖エ
ステル部分を、まず一且活性エステルに置換し、
次いでアミノリシスを行うことにより、架橋ポリ
マーと親和性のあるアミンの場合は高い反応率で
アミノリシスが進行し、また架橋ポリマーと親和
性のない脂肪族アミンの場合においても、容易に
アミノリシスが進行し、アミド基が導入できるこ
とを見出し、本発明に至つたものである。 その結果、分離対象に適した置換基が結合した
アミド基をポリアミノ酸の側鎖に有する種々の吸
着剤の製造が可能となることを見出したのであ
る。 本発明は上記知見に基き為されたもので、光学
的に活性な酸性アミノ酸ω−エステルを主たる構
成単位とする一般式、 (式中、nは5以上の整数であり、Rは末端にエ
ステル基を有する有機基、R′はH又はアルキル
基である)で表わされる合成ポリアミノ酸を構成
成分として含む架橋ポリマーの該酸性アミノ酸ω
−エステル構成単位のR中の末端エステルをま
ず、活性エステルに変換し、次いでアミノリシス
することにより該エステルをアミド化し、式中R
にアミド基を導入することを特徴とする吸着剤の
製造方法に関するものである。 本発明吸着剤の構成成分である合成ポリアミノ
酸の主たる構成単位である光学的に活性な酸性ア
ミノ酸ω−エステルとしては、アスパラギン酸あ
るいはグルタミン酸のβ−あるいはγ−エステル
が挙げられる。エステルの具体例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジ
ル基等で置換されたエステルが挙げられるが、容
易にエステル交換できるものであれば、どのよう
なものであつてもよい。 本発明の吸着剤は酸性アミノ酸ω−エステル以
外のアミノ酸を構成単位に含むことができる。酸
性アミノ酸ω−エステルと他のアミノ酸との構成
割合は0.5〜1.0である。 上記の酸性アミノ酸ω−エステル以外の合成ポ
リアミノ酸構成単位としては、蛋白質を構成する
光学活性アミノ酸、例えばアラニン、バリン、ロ
イシン、フエニルアラニン、プロリン等の蛋白質
構成アミノ酸のDまたはL体等の他、蛋白質を構
成するアミノ酸以外の光学活性α−アミノカルボ
ン酸(例えばサルコシン)およびその誘導体が用
いられるものである。 上記一般式の構成成分においてnは4以上であ
り、100以下が一般的であるが、なかんずく10〜
40が好ましい。 本発明における活性エステルは、アミンにより
容易にアミノリシスされ、該エステル結合がアミ
ド結合に変換されうるエステル結合のことを示
し、通常のエステル結合に比し、アミノリシス反
応に対して活性化された反応性の高いエステル結
合のことである。これらの具体例としては、後述
するように、ハロゲン、ニトリル、ニトロ等の電
子吸引性基を有する脂肪族あるいは芳香族のエス
テルが挙げられる。 本発明の吸着剤の優れた基質選択性はその構成
成分である光学的に活性な合成ポリアミノ酸およ
び/またはその誘導体に由来するのであるから、
それ以外の構成成分はポリマーであれば何であつ
てもよい。しかしながら本吸着剤は、吸着操作に
おいて使用される溶媒に膨潤することが必要であ
る。即ち水を溶媒とする場合は親水性のポリマー
を、ベンゼン、トルエン等の有機化合物を溶媒と
して使用する場合は疎水性のポリマーを、該ポリ
アミノ酸以外の構成成分として使用するのが好ま
しい。 本発明の吸着剤を構成する合成ポリアミノ酸成
分と他の構成成分の結合の仕方は、どのようなも
のであつてもよく、結合後のものが架橋ポリマー
でありさえすればよい。その代表的な例として架
橋ポリマー担体にポリアミノ酸成分がグラフト結
合したものや、あるいはポリアミノ酸成分そのも
のが架橋部を構成するものが挙げられる。ポリア
ミノ酸成分が片末端で結合したものについては、
結合していないもう一方の末端を保護基で保護す
ることにより好ましい結果が得られる場合があ
る。この場合、化学的に安定で、脱離しにくい保
護基が好ましい。 本発明吸着剤たる架橋ポリマーは、その分子
量、架橋密度等は吸着対象物に応じて適宜選択す
ることができ、又、吸着剤における合成ポリアミ
ノ酸構成部分の比率も適宜選択できるが、1〜99
%、好ましくは10〜60%である。そして本発明吸
着剤の吸着作用は前述のように使用される溶媒系
により変化するが、吸着対象物質の官能基、立体
性等によつても左右されるので、本発明の架橋ポ
リマーはそれらに応じてアミノ酸の種類、架橋密
度等を適宜変えることができる。 本発明吸着剤の吸着性は架橋密度あるいは多孔
質化により調節でき、架橋密度は吸着対象物質等
に応じて適宜変え得るが、一般に架橋密度は、吸
着対象物質の分子量が大きくなれば小さくなる傾
向がある。 また本発明吸着剤は後述するように希釈剤等を
用いること等によつて多孔質化できる。 本発明吸着剤の架橋密度は多孔質化の有無によ
り変化するが、多孔質化しない場合の架橋密度は
0.01〜50%、好ましくは0.5〜10%であり、多孔
質化する場合の架橋密度は0.1〜100%、好ましく
は5〜30%である。 本発明の光学的に活性な酸性アミノ酸ω−エス
テルを主たる構成単位とする合成ポリアミノ酸を
構成成分として含む架橋ポリマーは、例えば、次
に示す既知の方法により製造できる。 まず、一般式 (式中、Rは末端にエステル基を有する有機基、
R′はH又はアルキル基である) で表わされる光学活性な酸性アミノ酸ω−エステ
ルあるいは該酸性アミノ酸ω−エステルと他のア
ミノ酸との混合物のN−カルボキシ無水物(以
下、NCAという)を既知の方法により合成する。
この方法の詳細は例えばマーレー・グツドマン
(M.Goodman)、バイオポリマーズ
(Biopolymers)、第15巻、第1869頁(1976)に記
載されている。 次にアミノ基に変換可能な、又はアミノ基を導
入可能な官能基を有する架橋ポリマー担体を既知
の方法で製造し、官能基をアミノ基に変換、又は
アミノ基を導入する。そのアミノ基を有する担体
を開始剤として上記NCAを重合し、光学的に活
性な合成ポリアミノ酸を該担体上に担持した架橋
ポリマーを得る。 アミノ基に変換可能な、又はアミノ基を導入可
能な官能基を有する架橋ポリマー担体としては、
例えば、クロロメチルスチレン−スチレン−ジビ
ニルベンゼンの共重合体、アクリルアミド−メチ
レンビスアクリルアミドの共重合体等が挙げられ
るが、要するにクロロメチルスチレン等のアミノ
基に変換可能な官能基を有するモノマー、又はグ
ルシジルメタクリレート等のアミノ基を導入可能
な官能基を有するモノマーを単量体成分として用
いて重合された、架橋されたポリマーであれば何
であつてもよい。 これら共重合体の懸濁重合は例えば、次のよう
な方法で行なう。まず、反応原料は不活性な有機
溶媒、好ましくはベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素もしくはn−オクタン等の脂肪族炭化水
素もしくはシクロヘキサノール、ラウリルアルコ
ール等のアルコール類に溶解される。有機溶媒の
量はモノマーを完全に溶解できるのであれば、1
重量部の反応原料に対し、1重量部の溶媒を用い
るのが特に有利であるが、一般には0〜3重量部
の溶媒が用いられる。この反応溶液は保護コロイ
ド水溶液、特にポリビニルアルコール水溶液と、
例えば1重量部のこの反応溶液に対し、2乃至25
重量部のその水溶液を使用して、効率のよい撹拌
機によつてよく混合される。この撹拌した混合物
を非反応性気体、特に窒素の雰囲気下にて、約40
℃乃至100℃、好ましくは約70℃に加熱する。重
合時間は約4時間乃至72時間、好ましくは約10時
間である。 この場合、適当な希釈剤をモノマー相に添加す
ることで多孔性の球状ゲルを得ることができる。
希釈剤の種類としては、生成ゲルに対し膨潤性の
小さい有機溶剤が好適である。例えばクロロメチ
ルスチレン−スチレン−ジビニルベンゼンの共重
合体の場合、オクタン、デカン、ドデカン等が好
ましい。また希釈剤の代りにポリスチレン、ポリ
メチルスチレン、ポリアクリル酸メチル等の線状
ポリマーを共存させて重合を行ない、次いで生成
球状ゲルから線状ポリマーを抽出除去して多孔質
球状ゲルとすることもできる。多孔質化は架橋密
度の低いもの及び高いものに適用されるが、一般
には高いものに適用されることが多く、得られる
多孔質球状ゲルは吸着対象物質が容易にゲル中に
侵入でき、官能基と接触し易くなるため好まし
い。又、架橋度の高いものでは膨潤収縮が少な
く、機械的強度が大きいので非常に好ましく、ク
ロマトグラフイーの場合には特に好ましい。 共重合体中の官能基のアミノ基への変換反応、
又アミノ基の導入反応の詳細は、例えば、メリー
フイールド(R.B.Merriefield)アメリカ化学会
誌(J.A.C.S.)第98巻、第7357頁(1976)等に記
載されている。 得られたアミノ基を有する架橋ポリマー担体は
洗浄後、ソツクスレー抽出等で完全に脱水し、加
温減圧下にて充分乾燥する。 NCAの重合を開始するアミノ基の種類として
は通常一級又は二級のアミノ基が用いられるが、
一級アミノ基を開始剤とした場合、定量的にポリ
アミノ酸を担持できるので特に好ましい。 次に、上記方法にて得られた光学的に活性な酸
性アミノ酸ω−エステルを主たる構成単位とする
合成ポリアミノ酸を構成成分として含む架橋ポリ
マー中の該酸性アミノ酸側鎖エステルを活性エス
テルに変換し、次いでアミノリシスする方法を示
す。 活性エステルへの変換は、該架橋ポリマーを2
〜20倍量の溶媒で膨潤させ、次いで、電子吸引性
基を有するアルコールと酸性触媒を加え、40〜80
℃に加熱し、10〜40時間反応させることで行え
る。この場合、反応系を減圧にし、反応により生
成するアルコールを溶媒とともに留去することに
よつて反応を促進させることができる。溶媒の種
類としては、ベンゼン、トルエン、塩化メチレ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジオキサ
ン、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げら
れ、使用前に脱水精製することが望ましい。電子
吸引性基を有するアルコールとしては、例えば、
エチレンクロロヒドリン、エチレンシアンヒドリ
ン、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリ
フルオロエタノール、2,2,2−トリクロロエ
タノール等が挙げられる。 一般に活性エステルは、その置換基の電子吸引
性が高い程アミノリシスを受けやすい。即ち、モ
ノクロロエチルエステルよりも2,2,2−トリ
クロロエチルエステルの方がはるかに反応性は高
い。しかし、本発明者は、架橋ポリマー中のポリ
アミノ酸側鎖エステルの場合、電子的効果よりも
立体的効果の方を強く受けることを見出した。従
つて、立体的に崇高くなく、しかもある程度電子
吸引性の高い置換基を有する活性エステルが好ま
しい。 エステル交換反応に使われる酸性溶媒としては
濃硫酸あるいはp−トルエンスルホン酸等が挙げ
られる。 反応生成物は瀘過により容易に反応系外に取り
出せ、溶媒による洗浄により精製できる。反応の
進行は生成物の赤外吸収スペクトルでエステルの
吸収が高波数側にシフトした事あるいはシアノエ
チルエステルの場合には2250cm-1にニトリルの吸
収が観測されることから確認される。反応率は元
素分析による窒素含有量あるいはハロゲン含有量
から求められる。 こうして得られた活性エステルは、次の方法に
て種々のアミンによりアミノリシスを受けアミド
基に変換される。まず、該活性エステル化架橋ポ
リマーを2〜20倍量の溶媒で膨潤させ、次いで所
望のアミンを加え、20〜80℃にて10〜40時間反応
させる。尚、その際、該アミンを反応試薬兼溶媒
として使用してもよい。特に該アミンが架橋ポリ
マーに対して親和性のある場合、該アミンを反応
試薬兼溶媒として使用することは好ましい方法で
ある。 本発明者は、この反応において溶媒の種類によ
り反応性あるいは副反応の起る度合が全く異なる
ことを見出した。即ち、トルエン、ジオキサン、
アセトニトリル、ジクロロエタン等の溶媒中では
極めて反応が進行しにくく、逆に、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性
溶媒中では容易に反応が進行することを見出し
た。特に、ポリアミノ酸の主鎖の切断という副反
応を抑える為には、N,N−ジメチルアセトアミ
ド等の分解しにくい溶媒が特に好ましい溶媒の一
つであることも見出した。 使用できるアミンとしては、一級あるいは二級
の各種アミンが用いられ、例えば、エチルアミ
ン、n−ブチルアミン等の直鎖状アルキルアミ
ン、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン等の
分岐状アルキルアミン、シクロヘキシルアミン等
の環状アルキルアミン、ベンジルアミン、p−ヒ
ドロキシベンジルアミン、α−フエニルエチルア
ミン等の芳香環を有するアルキルアミン等の一級
アミン、また、ジエチルアミン、ジイソプロピル
アミン等の二級アミンを始めとして、エチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレント
リアミン等のポリアミン、モノエタノールアミン
等の官能基を有するアミン等、数多くのアミンが
用いられる。実施例で例示するごとく、塩基性の
弱いアミン、あるいは立体的に崇高いアミンでさ
えも容易に反応する。また、本発明の方法ではア
ミンを溶媒で希釈できる為に架橋ポリマー担体と
親和性の少ない脂肪族アミンとも容易に反応が進
行する。反応温度あるいは反応時間は使用するア
ミンの塩基性および立体的な崇高さと密接に関係
し、塩基性が高くなるに従つて、また立体的な崇
高さが少なくなるに従つて、好適な反応温度は低
くなり、また、反応時間は短くなる。塩基性の強
いアミンと高温で長時間反応させることは、ポリ
アミノ酸主鎖の切断という副反応を引き起こすだ
けであり、好ましい方法ではない。 以上のようにして得られたアミド化架橋ポリマ
ーは瀘過により、容易に反応系外に取り出せ、溶
媒による洗浄により精製できる。 反応の進行は生成物の赤外吸収スペクトルで
1740cm-1付近のエステルの吸収が減少し、逆に
1650cm-1付近のアミドの吸収が増大することから
確認される。反応率はポリアミノ酸主鎖の切断が
わずかながら起る為に正確には決定できないが、
赤外スペクトルにおけるエステル吸収の減少量あ
るいは元素分析による窒素含有量から推定でき
る。 (ニ) 発明の効果 本発明の方法により、従来の方法では行い難か
つた架橋ポリマー中のポリアミノ酸側鎖アミド基
への種々の置換基の導入が可能となり、分離対象
に適した吸着剤を提供することが可能となつた。
即ち、本発明の方法により得られる吸着剤は、架
橋ポリマー中のポリアミノ酸側鎖アミド基と分離
対象物との間の水素結合および該アミドに結合し
た置換基と分離対象物との間の立体障害等の相互
作用の組み合わせにより、種々の混合物を効率よ
く分離精製することができる。 特に、ラセミ混合物の光学分割のような高度な
分離を行う場合は、分離対象に適した置換基を該
ポリアミノ酸側鎖アミド基に結合させた吸着剤を
製造する必要があるが、本発明の方法はこのよう
な場合、極めて有用な方法である。 また、本発明の方法により、架橋ポリマー中の
ポリ(酸性アミノ酸ω−エステル)として、工業
的に有利な原料であるγ−メチル−L−グルタメ
ートNCAから出発して得られるポリ(γ−メチ
ル−L−グルタメート)を使用することができる
ようになる為、本発明は工業的に極めて有利な方
法を提供することができるのである。 (ホ) 実施例 以下の製造例、実施例にてこの発明を具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。 実施例 1 クロロメチルスチレン2.0g、55%ジビニルベ
ンゼン(架橋剤)2.74g、スチレン95.26g、75
%ジベンゾイルパーオキシド0.67gの溶液をポリ
ビニルアルコール4.0g、水400gの溶液に加え、
窒素下70℃にて10時間、1000回転/分にて撹拌
し、クロロメチルスチレン−スチレン−ジビニル
ベンゼン共重合体の合共ポリマーを製造した。該
架橋ポリマーは半透明球状ゲルであつた。 この架橋ポリマー85.8gをフタルイミドカリ
85.8g、DMF686mlと混合し、120℃にて6時間
撹拌後、架橋ポリマーを口取し、洗浄乾燥した。
次に架橋ポリマーを抱水ヒドラジン68.6ml、ジオ
キサン686mlと混合し90℃にて6時間撹拌した後、
クロロメチル基をアミノメチル基に変換した架橋
ポリマーを口取、充分洗浄し、完全に乾燥した。
このものの窒素含有量は0.17%であつた。 得られたゲル状架橋ポリマー担体81gをβ−ベ
ンジル−L−アスパルテートNCA32.4gとジオ
キサン648mlの溶液に分散し、窒素下35℃にて72
時間撹拌し、NCAを重合した。一部、架橋ポリ
マーを単離し、精製後分析したところ、窒素含有
量は1.81%であり、この値から計算した架橋ポリ
マー中のポリ(β−ベンジル−L−アスパルテー
ト)の担持量は26.1%であり、またその重合度は
12.4であつた。重合反応後、該架橋ポリマー分散
液にエチレンクロロヒドリン88.2gおよび触媒と
して97%硫酸3.5gを加え、60℃にて10時間撹拌
し、エステル交換反応を行つた。反応後クロロエ
チルエステル化架橋ポリマーを単離し、充分洗浄
後、完全に乾燥した。このものの元素分析値は次
のとおりであつた。 C:82.25% H: 7.30% N: 1.71% Cl: 3.41% 元素分析値(塩素3.41%)から計算した反応率
(ベンジルエステルからクロロエチルエステルへ
の変換率)は78.6%であつた。また、窒素含有量
(1.71%)から計算したクロロエチルエステル化
ポリアスパラギン酸の重合度は11.7であり、ポリ
アミノ酸主鎖の切断はほとんど起こらないことが
判る。このクロロエチルエステル化架橋ポリマー
40gをジオキサン320mlに分散し、シクロヘキシ
ルアミン40gを加えて40℃にて24時間撹拌した後
単離精製した。赤外吸収スペクトルにおいて1740
cm-1のエステルの吸収ピークが減少し、1640〜
1660cm-1のアミドの吸収ピークが増大した。元素
分析結果は次の通りであり、塩素含有量が減少
し、窒素含有量が増大した。 元素分析値 C:82.46% H: 7.38% N: 2.10% Cl: 2.45% 以上の結果よりクロロエチルエステルの一部が
アミノリシスにより一部シクロヘキシルアミドに
変換されていることが判る。元素分析値より計算
した変換率は約23%であつた。このように本発明
の方法により従来の方法では得られなかつた脂環
式炭化水素で置換されたアミド基を担持ポリアミ
ノ酸の側鎖に有する吸着剤の製造が可能となるこ
とが判る。 実施例 2〜12 クロロメチルスチレン4.74g、55%ジビニルベ
ンゼン(架橋剤)58.54g、スチレン294.5g、75
%ジベンゾイルパーオキシド4.78g、n−オクタ
ン(希釈剤)304.12gの溶液をポリビニルアルコ
ール20.0g、水2000gの溶液に加えた。 この混合物を窒素下70℃にて10時間、1000回
転/分にて撹拌した。得られたクロロメチルスチ
レン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の架
橋ポリマーを製造例1と同様にして単離した。該
架橋ポリマーは多孔質白色球状ゲルであつた。製
造例1と同様の方法により、クロロメチル基をア
ミノメチル基に変換した架橋ポリマーを得た。こ
のものの窒素含有量は0.12%であつた。得られた
多孔性架橋ポリマー担体223gをγ−メチル−L
−グルタメートNCA69gと1,2−ジクロロエ
タン2007mlの溶液に分散し、窒素下30℃にて40時
間撹拌して、NCAを重合した。一部、架橋ポリ
マーを単離し、精製後分析したところ、窒素含有
量は2.03であり、この値から計算した加工ポリマ
ー中のポリ(γ−メチル−L−グルタメート)の
含有量は19.7%であり、また、その重合度は19.3
であつた。 重合反応後、該架橋ポリマー分散液にエチレン
シアンヒドリン338g、ジクロロエタン223gおよ
び触媒としてp−トルエンスルホン酸(1水和
物)123gを加え、60℃にて3時間撹拌し、その
後反応系を減圧にして、反応により生成するメタ
ノールを溶媒とともに留去しながら更に6時間撹
拌し、エステル交換反応を行つた。反応後、シア
ノエチルエステル化架橋ポリマーを単離し、充分
洗浄後、完全に乾燥した。 反応後の収量が理論収量より若干低いことから
該反応中、副反応である担持ポリアミノ酸主鎖の
切断が約10%程度起こつたと推定される。このも
のの元素分析値は次のとおりであつた。 C:82.97% H: 7.39% N: 3.10% 元素分析値(窒素3.10%)から、反応率(メチ
ルエステルからシアノエチルエステルへの変換
率)は約70%と推定される。第1図は、このもの
の赤外吸収スペクトルであるが、2250cm-1にニト
リル基の特性吸収が観測される。1650cm-1付近お
よび1550cm-1付近の吸収は担持ポリアミノ酸に基
づくアミドおよびアミドの特性吸収である。 このシアノエチルエステル化架橋ポリマーを実
施例1と同様にして種々のアミンと反応し、各種
の吸着剤を製造した。その結果を第1表に示す。 アミンとの反応が進行したことは、赤外吸収ス
ペクトルにおいて2250cm-1のニトリル吸収の消滅
1740cm-1付近のエステル吸収の減少、1650cm-1
近のアミド吸収の増大等により判断される。 第2図は実施例9で得た吸着剤の赤外吸収スペ
クトルであるが、ニトリル吸収の消滅、エステル
吸収の減少、アミド吸収の増大および3300cm-1
近に幅広い水酸基の吸収が観測されることから、
確かにヒドロキシエチル基を置換基として有する
アミド基が担持ポリアミノ酸側鎖に導入されてい
ることが判る。 以上のように本発明の方法によれば、分離対象
に適した種々の吸着剤の製造が可能となり、本製
【表】
【表】 造方が吸着剤の有用な製造法であることが判る。 実施例 13 ポリ(γ−メチル−L−グルタメート)の担持
量が30.5%であり、またその重合度が15.1である
架橋ポリマーを実施例2と同様の方法により製造
した。次いで、該架橋ポリマー18gを180mlのジ
クロロエタンに分散し、エチレンクロロヒドリン
30.57gおよび触媒として97%硫酸1.94gを加え、
60℃にて3時間撹拌し、その後、反応系を減圧に
してメタノールを留去しながら更に4時間撹拌
し、エステル交換反応を行つた。反応後、クロロ
エチルエステル化架橋ポリマーを単離し、充分洗
浄後、完全に乾燥した。このものの元素分析値は
次の通りであつた。 C:73.07% H: 6.94% N: 2.91% Cl: 7.00% 元素分析値(塩素7.00%)からエステル交換は
ほぼ定量的に進行したと推定される。 このクロロエチルエステル化架橋ポリマー18g
をベンジルアミン108mlに分散し、60℃にて30時
間撹拌することによつて、アミノリシスを行つ
た。反応後、単離精製し、赤外吸収スペクトルを
測定したところ、1740cm-1のエステルの吸収ピー
クが消滅し、1640〜1660cm1のアミドの吸収ピー
クが増大した。このものの元素分析結果は次の通
りである。 C:80.34% H: 7.34% N: 5.15% Cl: 0.3 % 以上の結果より、クロロエチルエステル基がア
ミノリシスにより、ほぼ定量的にベンジルアミド
基に変換されたことが判る。このように本発明の
方法により、従来の方法では行い難かつた担持ポ
リアミノ酸の側酸への定量的なアミド基の導入が
可能となることが判る。 次に、得られたベンジルアミド化架橋ポリマー
10gをジオキサン60ml、無水酢酸2mlの溶液に分
散し、30℃にて24時間撹拌する事によつて、担持
したポリアミノ酸の結合していない方の主鎖末端
のアミノ基をアセチル基で保護した。 こうして得られた架橋ポリマーを光学分割用吸
着剤として評価する為に、内径7.6mm、長さ500mm
のステンレスカラムに充填した。次に、この充填
したカラムを用い、クロマトグラフイー法で吸着
剤の分割能を評価した。送液と検出には島津LC
−4A型液体クロマトグラフイー装置を用いた。
クロマトグラフイーの条件は次の通りである。 溶離液:3対2のトルエンージオキサン混合液 流量:0.5ml/分 温度:10℃ 検出:示差屈折計及び旋光度検出器 評価対象として、イソプロピルヒダントインの
ラセミ混合物(試料量:1%溶液200μ)を用
い、分割を行つたところ、カラムに導入してか
ら、62分後に+の旋光性を持つR体が、また、73
分後に−の旋光性を持つS体が溶出し、完全にR
体とS体に分割できることが明らかとなつた。 このように本発明の吸着剤は従来にない優れた
光学分割能を有することが判る。 比較例 1 実施例13と全く同様の方法で、ポリ(γ−ベン
ジル−L−グルタメート)の担持量が30.5%、そ
の重合度が15.1である架橋ポリマーを製造した。
次に、活性エステル化反応を経由することなく、
すぐにベンジルアミンで側鎖ベンジルエステルの
アミノリシスを行つたところ、60℃にて30時間反
応させた後の置換率は70%であつた。 更に置換率を上げる目的で反応温度を上げたと
ころ、ポリアミノ酸主鎖の切断が起こり、ポリア
ミノ酸の担持量が減少した。従つて、この方法で
は置換率を上げることは不可能であつた。この方
法で得られたベンジルアミド化架橋ポリマーを実
施例13と全く同様の方法で処理し、担持ポリアミ
ノ酸末端のアミノ基をアセチル化した。 こうして得られた吸着剤を実施例13と全く同様
の方法にてカラムに充填し、イソプロピルヒダン
トインのラセミ混合物を分割したところ、45分に
ピーク・トツプを持つ一山の溶出曲線を与え、初
期にR体が、後期にS体が溶出したものの、完全
分割には成功せず、全んどがR体とS体の混合物
として、溶出した。 以上のように、従来の方法で得られた本比較例
の吸着剤は、実施例13の吸着剤に比べ、効率の悪
い分割しか行われないことが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図は架橋ポリスチレンビーズに担持したポ
リ(γ−メチル−L−グルタメート)の該側鎖ω
−エステルをエステル交換し、シアノエチルエス
テル化した架橋ポリマーの赤外吸収スペクトルで
あり、第2図は第1図の架橋ポリマー中のシアノ
エチルエステルを2−アミノエタノールでアミノ
リシスすることにより該エステルをアミド化し、
2−ヒドロキシエチル基を置換基として有するア
ミド基を導入した吸着剤の赤外吸収スペクトルで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光学的に活性な酸性アミノ酸ω−エステルを
    主たる構成単位とする一般式、 (式中、nは5以上の整数であり、Rは末端にエ
    ステル基を有する有機基、R′はH又はアルキル
    基である) で表わされる合成ポリアミノ酸を構成成分として
    含む架橋ポリマーの該酸性アミノ酸ω−エステル
    構成単位のR中の末端エステルをまず活性エステ
    ルに変換し、次いでアミノリシスすることにより
    該エステルをアミド化し、式中Rにアミド基を導
    入することを特徴とする吸着剤の製造方法。
JP61085163A 1985-04-16 1986-04-15 吸着剤の製造方法 Granted JPS6230549A (ja)

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