JPH0445529B2 - - Google Patents
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- JPH0445529B2 JPH0445529B2 JP62054585A JP5458587A JPH0445529B2 JP H0445529 B2 JPH0445529 B2 JP H0445529B2 JP 62054585 A JP62054585 A JP 62054585A JP 5458587 A JP5458587 A JP 5458587A JP H0445529 B2 JPH0445529 B2 JP H0445529B2
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- Japan
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- film
- inorganic particles
- present
- inert inorganic
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は二軸配向ポリエステルフイルムに関す
るものである。 [従来の技術] 二軸配向ポリエステルフイルムとしては、その
表面突起の突起高さを限定したポリエステルフイ
ルムが知られている(例えば特開昭54−73877号
公報)。 [発明が解決しようとする問題点] しかし、上記従来の二軸配向ポリエステルフイ
ルムは、フイルムの加工工程、たとえば包装用途
における印刷工程、磁気記録媒体用途における磁
性層塗布・カレンダー工程などの工程速度の増大
にともない、接触するロールなどでフイルムの表
面が削れることにより、加工工程上、製品性能上
のトラブルとなるという欠点が最近問題となつて
きている。 本発明はかかる問題点を改善し、どの用途にも
必要なフイルムの「滑り性」を維持しつつ、表面
の「耐削れ性」の優れたフイルムを提供すること
である。 [問題点を解決するための手段] ポリエステルと不活性無機粒子からなる組成物
を主たる成分とする二軸配向フイルムであつて、
該不活性無機粒子の平均粒径D(μm)、フイルム
の幅方向の表面平均粗さRa(μm)、表面突起平均
高さH(μm)が下式〜を満足することを特徴
とする二軸配向ポリエステルフイルム。 0.05≦D≦0.6 …… Ra≧0.04D …… 2Ra≦H≦8Ra …… 本発明におけるポリエステルは、エチレンテレ
フタレート、エチレンα,β−ビス(2−クロル
フエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレー
ト、エチレン2,6−ナフタレート単位から選ば
れた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分と
する。ただし、本発明を阻害しない範囲内、好ま
しくは20モル%以内であれば他成分が共重合され
ていてもよい。 また、エチレンテレフタレートを主要構成成分
とするポリエステルの場合に滑り性、耐削れ性が
より一層良好となるので特に望ましい。 本発明における不活性無機粒子の種類は特に限
定されないが、合成炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、シリカ、α−アルミナが好ましく、特にコロ
イド状シリカに起因する実質的に球形のシリカで
ある場合に、滑り性、耐削れ性がより一層良好と
なるので特に望ましい。ここでいうコロイド状シ
リカとは、ケイ酸ナトリウムを原料とし、アルカ
リ分を除去してゆく過程で生成した粒子であるの
が望ましい。 本発明における不活性無機粒子の平均粒径D
は、0.05〜0.6μm、好ましくは0.1〜0.5μmの範囲
であることが必要である。平均粒径Dが上記範囲
より小さいと滑り性が不良となり、逆に大きいと
耐削れ性が不良となるので好ましくない。本発明
における不活性無機粒子は2種類以上でもよい
し、また同種類で平均粒径の異なる2種以上のも
のを組合せて用いてもよい。このような場合で粒
径分布が2ピーク以上になる時は、それらのピー
クのうち、もつとも小さいものをもつて平均粒径
Dとする。 本発明における不活性無機粒子の含有量は特に
限定されないが、0.3〜3.0重量%、特に0.4〜1.0
重量%である場合に滑り性、耐削れ性がより一層
良好となるので特に望ましい。 本発明フイルムは、上記組成物を主要成分とす
るが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他種
ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止
剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤な
どの無機または有機添加剤が通常添加される程度
添加されていてもよい。 本発明フイルムは上記組成物を二軸配向せしめ
たフイルムである。未延伸フイルム、一軸配向フ
イルムでは滑り性、耐削れ性が不良となるので好
ましくない。 また、その二軸配向の程度を表わす面配向指数
は特に限定されないが、0.935〜0.975、特に0.940
〜0.970の範囲である場合に、滑り性、耐削れ性
がより一層良好となるので特に望ましい。 本発明フイルムの幅方向の表面平均粗さRa
(μm)と上述した不活性無機粒子の平均粒径D
(μm)は下式を満足することが必要である。 Ra≧0.04D …… RaとDとの関係が式を満足しない場合は、
耐削れ性が不良となるので好ましくない。なお、
Raの上限値は特に限定されないが、通常、
0.05μm程度が製造上の限界である。 次に本発明フイルムの表面突起平均高さH
(μm)と上述した幅方向の表面平均粗さRa(μm)
は、下式を、好ましくは下式−1を満足する
ことが必要である。 2Ra≦H≦8Ra …… 3Ra≦H≦7Ra ……−1 HとRaの関係が上記式、好ましくは式−
1を満足しないと、削り性と耐削れ性とを両立し
たフイルムが得られないので好ましくない。 また、本発明フイルムの密度指数は、0.02〜
0.05の範囲である場合に、滑り性がより一層良好
となるので特に望ましい。 本発明フイルムは、290℃、200sec-1での溶融
粘度が1000〜10000ポイズ、特に2000〜7000ポイ
ズの範囲である場合に、耐削れ性がより一層良好
となるので特に望ましい。 次に本発明フイルムの製造方法について説明す
る。 まず、所定のポリエステルに不活性無機粒子を
含有せしめる方法としては、重合前、重合中、重
合後のいずれに添加してもよいが、ポリエステル
のジオール成分であるエチレングリコールにスラ
リーの形で混合、分散せしめて添加する方法が本
発明の関係式を満足させるのに有効である。ま
た、不活性無機粒子の含有量を調節する方法とし
ては、高濃度のマスターペレツトを製膜時に実質
的に不活性無機粒子を含有しないポリエステルで
希釈する方法が本発明の関係式,を満足させ
るのに有効である。この場合、このマスターペレ
ツトの不活性無機粒子含有量を1〜10重量%、好
ましくは1〜5重量%とすることが本発明の関係
式,を満足させるのに有効である。また、こ
のマスターペレツトの結晶化パラメータ△Tcgと
不活性無機粒子含有量Φ(重量%)この関係が下
式を満足するように、マスターペレツトに用いる
ポリエステルの溶融粘度、他成分の共重合比率を
調整することが本発明の関係式,を満足させ
るのに極めて有効である。 70−15Φ≦△Tcg≦100−2Φ また、このマスターペレツトを希釈する実質的
に不活性無機粒子を含有しないポリエステルの結
晶化パラメータ△Tcgをマスターペレツトの結晶
化パラメータ△Tcgより10℃以上小さくする方法
が本発明の関係式を満足させるのに極めて有効
である。 かくして、所定量の不活性無機粒子を含有する
ペレツトを十分乾燥したのち、公知の溶融押出機
に供給し、270〜330℃でスリツト状のダイからシ
ート状に押出し、キヤステイングロール上で冷却
固化せしめて未延伸フイルムを作る。 次に、この未延伸フイルムを二軸延伸し、二軸
配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸
法または同時二軸延伸法を用いることができる。 逐次二軸延伸法の場合は長手方向、幅方向の順
に延伸するのが一般的であるが、この順を逆にし
て延伸してもよい。二軸延伸の条件は延伸方法、
ポリマの種類などによつて必ずしも一定ではない
が、通常、長手方向、幅方向ともに80〜160℃、
好ましくは90〜150℃の範囲で、延伸倍率はそれ
ぞれ3.0〜5.0倍、好ましくは3.2〜4.5倍の範囲が
好適である。また、延伸速度は1×103〜7×104
%/分の範囲が好ましい。 次にこの延伸フイルムを熱処理する。この場合
の熱処理条件としては、定長下で180〜250℃、特
に190〜230℃の範囲で0.5〜60秒間が好適である。 [作用] 本発明は不活性無機粒子の平均粒径と、フイル
ム表面形態をコントロールした結果、フイルム表
面が他物体に接触した時の真の接触面積が小さく
なり、本発明の効果が得られたものと推定され
る。 [特性の測定方法ならびに効果の評価方法] 本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方
法は次の通りである。 (1) 無機微粒子の平均粒径D フイルムからポリエステルをフラズマ灰化処理
法あるいは0−クロルフエノール溶解法で除去
し、これをエタノールに分散させ、遠心沈降法
(堀場製作所、CAPA500使用)で測定した体積平
均径である。 (2) 無機微粒子の含有量 ポリエステル100gに0−クロルフエノール1.0
を加え、120℃で3時間加熱した後、日立工機
(株)製超遠心機55P−72を用い、得られた粒子を
100℃で真空乾燥する。微粒子を走査型作動熱量
計にて測定した時、ポリマに相当する融解ピーク
が認められる場合には微粒子に0−クロルフエノ
ールを加熱冷却後再び延伸分離操作を行なう。融
解ピークが認められなくなつた時、微粒子を析出
粒子とする。通常延伸分離操作は2回で足りる。 (3) ガラス転移点Tg、冷結晶化温度Tcc パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量
計)型を用いて測定した。DSCの測定条件は
次の通りである。すなわち、試料10mgをDSC装
置にセツトし、300℃の温度で5分間溶融した後、
液体窒素中に急冷する。この急冷試料を10℃/分
で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。さらに
昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク
温度をもつて冷結晶化温度Tccとした。ここで
TccとTgの差(Tcc−Tg)を結晶化パラメータ
△Tcgと定義する。 (4) 表面突起径d 2検出器方式の走査型電子顕微鏡[ESM−
3200、エリオニクス(株)製]と断面測定装置
[PMS−1,エリオニクス(株)製]においてフイル
ム表面の平滑面の高さを0として走査した時の高
さ測定値を256階調のグレー値として画像処理装
置[IBAS2000、カールツアイス(株)製]に送り、
このグレー値を基にIBAS2000上にフイルム表面
突起画像を再構築する。次に、この表面突起画像
で10階調以上のものを2値化して得られた個々の
突起の面積から円相当径を求めこれを表面突起径
とした。前記256階調のグレー値において、0階
調目が黒で表わされ、フイルム表面の平滑面を示
し、255階調目が白で表わされる。また1階調の
高さは、任意設定値Hを256で割つた値である。
任意設定値Hは、通常測定するフイルム表面の
Ra(単位:μm)に30を乗じた値を用いる。また
走査型電子顕微鏡の倍率は、2000〜8000倍の間の
値を選択し、フイルム表面のRaに応じて変更す
る。測定は、走査型電子顕微鏡視野で水平方向に
100〜500点測定し、これを垂直方向に512列測定
し、1視野当りの測定値とした。 この測定を1mm2について行ない、表面突起径の
分布曲線の山の最高点が示す表面突起径、すなわ
ち全表面突起中で頻度(突起個数)のもつとも多
い表面突起径を表面突起径dとした。 (5) 表面突起高さH 前記、2検出器方式の走査型電子顕微鏡、断面
測定装置、画像処理装置から得られた256階調の
グレー値で表わされた表面突起画像において、2
値化された突起部分のグレー値の最高値を突起高
さ(単位:μm)に換算する(グレー値×任意設
定値(H)×1/255)ことによつて求められる。こ
の測定を1mm2について行ない、全表面突起高さ中
で頻度の最も多い表面突起高さを表面突起高さH
とした。 (6) 面配向指数 ナトリウムD線(波長589nm)を光源としてア
ツベ屈折率計を用いて、二軸配向フイルムの厚さ
方向の屈折率(Aとする)および溶融プレス後10
℃の水中へ急冷して作つた無配向(アモルフア
ス)フイルムの厚さ方向の屈折率(Bとする)を
測定し、A/Bをもつて面配向指数とした。マウ
ント液にはヨウ化メチレンを用い、25℃、65%
RHにて測定した。 (7) 密度指数 n−ヘプタン/四塩化炭素からなる密度勾配管
を用いて測定したフイルムの密度をd1(g/cm3)
とし、このフイルムを溶融プレス後、10℃の水中
へ急冷して作つた無配向(アモルフアス)フイル
ムの密度d2との差、(d1−d2)をもつて密度指数
とした。 (8) 溶融粘度 高化式フローテスターを用いて、温度290℃、
ずり速度200sec-1で測定した。 (9) 表面平均粗さRa 触針式表面粗さ計を用い、JIS−B−0601に従
つて測定した。ただし、カツトオフは0.08mm、測
定長は1mmとした(幅方向にスキヤン)。 (10) 滑り性(金属ガイドとの摩擦係数) テープ走行性試験機TBT−300型((株)横浜シス
テム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲気
で走行させ、初期のμk(摩擦係数)を下記の式よ
り求めた。 μk=0.733og(T1/T0) ここでT0は入側張力、T1は出側張力である。
ガイド径は6mmφであり、ガイド材質はSUS27
(表面粗度0.2S)、巻き付け角は180°、走行速度は
3.3cm/秒である。 上記μkが0.30以下の場合を滑り性良好、0.30を
越える場合は滑り性不良と判定した。 このμk値の0.30は、印刷工程やカレンダー工程
などの加工工程、あるいは、磁気テープとした時
の走行時などに滑り不良によるトラブルが発生す
るか否かの臨界点である。 (11) 耐削れ性 フイルムを幅1/2インチにテープ状にスリツト
したものに片刃を垂直に押しあて、さらに0.5mm
押し込んだ状態で20cm走行させる(走行張力
500g、走行速度6.7cm/秒)。この時片刃の先に付
着したフイルム表面の削れ物の高さを顕微鏡で読
みとり、削れ量とした(単位はμm)。この削れ量
が5μm以下の場合は、耐削れ性:良好、5μmを越
える場合は耐削れ性:不良と判定した。この削れ
量:5μmという値は、印刷工程やカレンダー工程
などの加工工程で、フイルム表面が削れることに
よつて工程上、あるいは短波長記録用磁気媒体の
製品性能上のトラブルが起るか否かを厳しく判定
する場合の臨界点である。 [実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1〜2、比較例1〜2 平均粒径の異なるの種々のコロイダルシリカの
エチレングリコールスラリーをシリカ濃度を1重
量%とし、テレフタル酸ジメチルとエステル交換
反応、重縮合し、マスターペレツトを作つた。こ
のマスターペレツトの結晶化パラメータ△Tcgは
80℃であつた。このマスターペレツトと不活性無
機粒子を含有しないポリエチレンテレフタレート
のペレツト(△Tcgは68℃)とを粒子含有量が
種々の量となるよう混合した。この混合ペレツト
を180℃で3時間減圧乾燥(3Torr)した。この
ペレツトを押出機に供給し、300℃で溶融押出し、
静電印加キヤスト法を用いて表面温度30℃のキヤ
ステイング・ドラムに巻きつけて冷却固化し、厚
さ約180μmの未延伸フイルムを作つた。この未延
伸フイルムを90℃にて長手方向に3.4倍延伸した。 この延伸は2組のロールの周速差で行なわれ、
延伸速度10000%/分であつた。この一軸フイル
ムをステンタを用いて延伸速度2000%/分で100
℃で幅方向に3.6倍延伸し、定長下で210℃にて5
秒間熱処理し、厚さ15μmのフイルムを得た。 これらのフイルムのシリカの平均粒径D、幅方
向の表面平均粗さRa、表面突起平均高さHは第
1表に示したとおりである。平均粒径が本発明範
囲外の場合は、RaやHを如何に工夫しても、滑
り性と耐削れ性とを両立したフイルムは得られな
かつた。
るものである。 [従来の技術] 二軸配向ポリエステルフイルムとしては、その
表面突起の突起高さを限定したポリエステルフイ
ルムが知られている(例えば特開昭54−73877号
公報)。 [発明が解決しようとする問題点] しかし、上記従来の二軸配向ポリエステルフイ
ルムは、フイルムの加工工程、たとえば包装用途
における印刷工程、磁気記録媒体用途における磁
性層塗布・カレンダー工程などの工程速度の増大
にともない、接触するロールなどでフイルムの表
面が削れることにより、加工工程上、製品性能上
のトラブルとなるという欠点が最近問題となつて
きている。 本発明はかかる問題点を改善し、どの用途にも
必要なフイルムの「滑り性」を維持しつつ、表面
の「耐削れ性」の優れたフイルムを提供すること
である。 [問題点を解決するための手段] ポリエステルと不活性無機粒子からなる組成物
を主たる成分とする二軸配向フイルムであつて、
該不活性無機粒子の平均粒径D(μm)、フイルム
の幅方向の表面平均粗さRa(μm)、表面突起平均
高さH(μm)が下式〜を満足することを特徴
とする二軸配向ポリエステルフイルム。 0.05≦D≦0.6 …… Ra≧0.04D …… 2Ra≦H≦8Ra …… 本発明におけるポリエステルは、エチレンテレ
フタレート、エチレンα,β−ビス(2−クロル
フエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレー
ト、エチレン2,6−ナフタレート単位から選ば
れた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分と
する。ただし、本発明を阻害しない範囲内、好ま
しくは20モル%以内であれば他成分が共重合され
ていてもよい。 また、エチレンテレフタレートを主要構成成分
とするポリエステルの場合に滑り性、耐削れ性が
より一層良好となるので特に望ましい。 本発明における不活性無機粒子の種類は特に限
定されないが、合成炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、シリカ、α−アルミナが好ましく、特にコロ
イド状シリカに起因する実質的に球形のシリカで
ある場合に、滑り性、耐削れ性がより一層良好と
なるので特に望ましい。ここでいうコロイド状シ
リカとは、ケイ酸ナトリウムを原料とし、アルカ
リ分を除去してゆく過程で生成した粒子であるの
が望ましい。 本発明における不活性無機粒子の平均粒径D
は、0.05〜0.6μm、好ましくは0.1〜0.5μmの範囲
であることが必要である。平均粒径Dが上記範囲
より小さいと滑り性が不良となり、逆に大きいと
耐削れ性が不良となるので好ましくない。本発明
における不活性無機粒子は2種類以上でもよい
し、また同種類で平均粒径の異なる2種以上のも
のを組合せて用いてもよい。このような場合で粒
径分布が2ピーク以上になる時は、それらのピー
クのうち、もつとも小さいものをもつて平均粒径
Dとする。 本発明における不活性無機粒子の含有量は特に
限定されないが、0.3〜3.0重量%、特に0.4〜1.0
重量%である場合に滑り性、耐削れ性がより一層
良好となるので特に望ましい。 本発明フイルムは、上記組成物を主要成分とす
るが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他種
ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止
剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤な
どの無機または有機添加剤が通常添加される程度
添加されていてもよい。 本発明フイルムは上記組成物を二軸配向せしめ
たフイルムである。未延伸フイルム、一軸配向フ
イルムでは滑り性、耐削れ性が不良となるので好
ましくない。 また、その二軸配向の程度を表わす面配向指数
は特に限定されないが、0.935〜0.975、特に0.940
〜0.970の範囲である場合に、滑り性、耐削れ性
がより一層良好となるので特に望ましい。 本発明フイルムの幅方向の表面平均粗さRa
(μm)と上述した不活性無機粒子の平均粒径D
(μm)は下式を満足することが必要である。 Ra≧0.04D …… RaとDとの関係が式を満足しない場合は、
耐削れ性が不良となるので好ましくない。なお、
Raの上限値は特に限定されないが、通常、
0.05μm程度が製造上の限界である。 次に本発明フイルムの表面突起平均高さH
(μm)と上述した幅方向の表面平均粗さRa(μm)
は、下式を、好ましくは下式−1を満足する
ことが必要である。 2Ra≦H≦8Ra …… 3Ra≦H≦7Ra ……−1 HとRaの関係が上記式、好ましくは式−
1を満足しないと、削り性と耐削れ性とを両立し
たフイルムが得られないので好ましくない。 また、本発明フイルムの密度指数は、0.02〜
0.05の範囲である場合に、滑り性がより一層良好
となるので特に望ましい。 本発明フイルムは、290℃、200sec-1での溶融
粘度が1000〜10000ポイズ、特に2000〜7000ポイ
ズの範囲である場合に、耐削れ性がより一層良好
となるので特に望ましい。 次に本発明フイルムの製造方法について説明す
る。 まず、所定のポリエステルに不活性無機粒子を
含有せしめる方法としては、重合前、重合中、重
合後のいずれに添加してもよいが、ポリエステル
のジオール成分であるエチレングリコールにスラ
リーの形で混合、分散せしめて添加する方法が本
発明の関係式を満足させるのに有効である。ま
た、不活性無機粒子の含有量を調節する方法とし
ては、高濃度のマスターペレツトを製膜時に実質
的に不活性無機粒子を含有しないポリエステルで
希釈する方法が本発明の関係式,を満足させ
るのに有効である。この場合、このマスターペレ
ツトの不活性無機粒子含有量を1〜10重量%、好
ましくは1〜5重量%とすることが本発明の関係
式,を満足させるのに有効である。また、こ
のマスターペレツトの結晶化パラメータ△Tcgと
不活性無機粒子含有量Φ(重量%)この関係が下
式を満足するように、マスターペレツトに用いる
ポリエステルの溶融粘度、他成分の共重合比率を
調整することが本発明の関係式,を満足させ
るのに極めて有効である。 70−15Φ≦△Tcg≦100−2Φ また、このマスターペレツトを希釈する実質的
に不活性無機粒子を含有しないポリエステルの結
晶化パラメータ△Tcgをマスターペレツトの結晶
化パラメータ△Tcgより10℃以上小さくする方法
が本発明の関係式を満足させるのに極めて有効
である。 かくして、所定量の不活性無機粒子を含有する
ペレツトを十分乾燥したのち、公知の溶融押出機
に供給し、270〜330℃でスリツト状のダイからシ
ート状に押出し、キヤステイングロール上で冷却
固化せしめて未延伸フイルムを作る。 次に、この未延伸フイルムを二軸延伸し、二軸
配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸
法または同時二軸延伸法を用いることができる。 逐次二軸延伸法の場合は長手方向、幅方向の順
に延伸するのが一般的であるが、この順を逆にし
て延伸してもよい。二軸延伸の条件は延伸方法、
ポリマの種類などによつて必ずしも一定ではない
が、通常、長手方向、幅方向ともに80〜160℃、
好ましくは90〜150℃の範囲で、延伸倍率はそれ
ぞれ3.0〜5.0倍、好ましくは3.2〜4.5倍の範囲が
好適である。また、延伸速度は1×103〜7×104
%/分の範囲が好ましい。 次にこの延伸フイルムを熱処理する。この場合
の熱処理条件としては、定長下で180〜250℃、特
に190〜230℃の範囲で0.5〜60秒間が好適である。 [作用] 本発明は不活性無機粒子の平均粒径と、フイル
ム表面形態をコントロールした結果、フイルム表
面が他物体に接触した時の真の接触面積が小さく
なり、本発明の効果が得られたものと推定され
る。 [特性の測定方法ならびに効果の評価方法] 本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方
法は次の通りである。 (1) 無機微粒子の平均粒径D フイルムからポリエステルをフラズマ灰化処理
法あるいは0−クロルフエノール溶解法で除去
し、これをエタノールに分散させ、遠心沈降法
(堀場製作所、CAPA500使用)で測定した体積平
均径である。 (2) 無機微粒子の含有量 ポリエステル100gに0−クロルフエノール1.0
を加え、120℃で3時間加熱した後、日立工機
(株)製超遠心機55P−72を用い、得られた粒子を
100℃で真空乾燥する。微粒子を走査型作動熱量
計にて測定した時、ポリマに相当する融解ピーク
が認められる場合には微粒子に0−クロルフエノ
ールを加熱冷却後再び延伸分離操作を行なう。融
解ピークが認められなくなつた時、微粒子を析出
粒子とする。通常延伸分離操作は2回で足りる。 (3) ガラス転移点Tg、冷結晶化温度Tcc パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量
計)型を用いて測定した。DSCの測定条件は
次の通りである。すなわち、試料10mgをDSC装
置にセツトし、300℃の温度で5分間溶融した後、
液体窒素中に急冷する。この急冷試料を10℃/分
で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。さらに
昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク
温度をもつて冷結晶化温度Tccとした。ここで
TccとTgの差(Tcc−Tg)を結晶化パラメータ
△Tcgと定義する。 (4) 表面突起径d 2検出器方式の走査型電子顕微鏡[ESM−
3200、エリオニクス(株)製]と断面測定装置
[PMS−1,エリオニクス(株)製]においてフイル
ム表面の平滑面の高さを0として走査した時の高
さ測定値を256階調のグレー値として画像処理装
置[IBAS2000、カールツアイス(株)製]に送り、
このグレー値を基にIBAS2000上にフイルム表面
突起画像を再構築する。次に、この表面突起画像
で10階調以上のものを2値化して得られた個々の
突起の面積から円相当径を求めこれを表面突起径
とした。前記256階調のグレー値において、0階
調目が黒で表わされ、フイルム表面の平滑面を示
し、255階調目が白で表わされる。また1階調の
高さは、任意設定値Hを256で割つた値である。
任意設定値Hは、通常測定するフイルム表面の
Ra(単位:μm)に30を乗じた値を用いる。また
走査型電子顕微鏡の倍率は、2000〜8000倍の間の
値を選択し、フイルム表面のRaに応じて変更す
る。測定は、走査型電子顕微鏡視野で水平方向に
100〜500点測定し、これを垂直方向に512列測定
し、1視野当りの測定値とした。 この測定を1mm2について行ない、表面突起径の
分布曲線の山の最高点が示す表面突起径、すなわ
ち全表面突起中で頻度(突起個数)のもつとも多
い表面突起径を表面突起径dとした。 (5) 表面突起高さH 前記、2検出器方式の走査型電子顕微鏡、断面
測定装置、画像処理装置から得られた256階調の
グレー値で表わされた表面突起画像において、2
値化された突起部分のグレー値の最高値を突起高
さ(単位:μm)に換算する(グレー値×任意設
定値(H)×1/255)ことによつて求められる。こ
の測定を1mm2について行ない、全表面突起高さ中
で頻度の最も多い表面突起高さを表面突起高さH
とした。 (6) 面配向指数 ナトリウムD線(波長589nm)を光源としてア
ツベ屈折率計を用いて、二軸配向フイルムの厚さ
方向の屈折率(Aとする)および溶融プレス後10
℃の水中へ急冷して作つた無配向(アモルフア
ス)フイルムの厚さ方向の屈折率(Bとする)を
測定し、A/Bをもつて面配向指数とした。マウ
ント液にはヨウ化メチレンを用い、25℃、65%
RHにて測定した。 (7) 密度指数 n−ヘプタン/四塩化炭素からなる密度勾配管
を用いて測定したフイルムの密度をd1(g/cm3)
とし、このフイルムを溶融プレス後、10℃の水中
へ急冷して作つた無配向(アモルフアス)フイル
ムの密度d2との差、(d1−d2)をもつて密度指数
とした。 (8) 溶融粘度 高化式フローテスターを用いて、温度290℃、
ずり速度200sec-1で測定した。 (9) 表面平均粗さRa 触針式表面粗さ計を用い、JIS−B−0601に従
つて測定した。ただし、カツトオフは0.08mm、測
定長は1mmとした(幅方向にスキヤン)。 (10) 滑り性(金属ガイドとの摩擦係数) テープ走行性試験機TBT−300型((株)横浜シス
テム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲気
で走行させ、初期のμk(摩擦係数)を下記の式よ
り求めた。 μk=0.733og(T1/T0) ここでT0は入側張力、T1は出側張力である。
ガイド径は6mmφであり、ガイド材質はSUS27
(表面粗度0.2S)、巻き付け角は180°、走行速度は
3.3cm/秒である。 上記μkが0.30以下の場合を滑り性良好、0.30を
越える場合は滑り性不良と判定した。 このμk値の0.30は、印刷工程やカレンダー工程
などの加工工程、あるいは、磁気テープとした時
の走行時などに滑り不良によるトラブルが発生す
るか否かの臨界点である。 (11) 耐削れ性 フイルムを幅1/2インチにテープ状にスリツト
したものに片刃を垂直に押しあて、さらに0.5mm
押し込んだ状態で20cm走行させる(走行張力
500g、走行速度6.7cm/秒)。この時片刃の先に付
着したフイルム表面の削れ物の高さを顕微鏡で読
みとり、削れ量とした(単位はμm)。この削れ量
が5μm以下の場合は、耐削れ性:良好、5μmを越
える場合は耐削れ性:不良と判定した。この削れ
量:5μmという値は、印刷工程やカレンダー工程
などの加工工程で、フイルム表面が削れることに
よつて工程上、あるいは短波長記録用磁気媒体の
製品性能上のトラブルが起るか否かを厳しく判定
する場合の臨界点である。 [実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1〜2、比較例1〜2 平均粒径の異なるの種々のコロイダルシリカの
エチレングリコールスラリーをシリカ濃度を1重
量%とし、テレフタル酸ジメチルとエステル交換
反応、重縮合し、マスターペレツトを作つた。こ
のマスターペレツトの結晶化パラメータ△Tcgは
80℃であつた。このマスターペレツトと不活性無
機粒子を含有しないポリエチレンテレフタレート
のペレツト(△Tcgは68℃)とを粒子含有量が
種々の量となるよう混合した。この混合ペレツト
を180℃で3時間減圧乾燥(3Torr)した。この
ペレツトを押出機に供給し、300℃で溶融押出し、
静電印加キヤスト法を用いて表面温度30℃のキヤ
ステイング・ドラムに巻きつけて冷却固化し、厚
さ約180μmの未延伸フイルムを作つた。この未延
伸フイルムを90℃にて長手方向に3.4倍延伸した。 この延伸は2組のロールの周速差で行なわれ、
延伸速度10000%/分であつた。この一軸フイル
ムをステンタを用いて延伸速度2000%/分で100
℃で幅方向に3.6倍延伸し、定長下で210℃にて5
秒間熱処理し、厚さ15μmのフイルムを得た。 これらのフイルムのシリカの平均粒径D、幅方
向の表面平均粗さRa、表面突起平均高さHは第
1表に示したとおりである。平均粒径が本発明範
囲外の場合は、RaやHを如何に工夫しても、滑
り性と耐削れ性とを両立したフイルムは得られな
かつた。
【表】
実施例3〜5、比較例3〜5
平均粒径、種類の異なる不活性無機粒子のエチ
レングリコールスラリーをシリカ濃度を1重量%
とし、テレフタル酸ジメチルとエステル交換反
応、重縮合し、マスターペレツトを作つた。この
時重合条件、共重合成分を変更することにより、
第2表に示したようにその結晶化パラメータ△
Tcgを変更した。 このマスターペレツトと不活性無機粒子を含有
しないポリエチレンテレフタレートのペレツト
(△Tcg65℃)とを粒子含有量が種々の量となる
ように混合し、実施例1と同様にして、厚さ
15μmの二軸配向フイルムを得た。これらのフイ
ルムの不活性無機粒子の平均粒径D、幅方向の表
面平均粗さRa、表面突起平均高さHは第3表に
示したとおりである。第3表からわかるように、
フイルム表面の平均あらさがほぼ同じでも、D,
Ra,Hが本発明の関係式を満足する場合は、滑
り性、耐削れ性を両立するフイルムが得られた
が、そうでない場合は滑り性、耐削れ性を両立す
るフイルムは得られなかつた。
レングリコールスラリーをシリカ濃度を1重量%
とし、テレフタル酸ジメチルとエステル交換反
応、重縮合し、マスターペレツトを作つた。この
時重合条件、共重合成分を変更することにより、
第2表に示したようにその結晶化パラメータ△
Tcgを変更した。 このマスターペレツトと不活性無機粒子を含有
しないポリエチレンテレフタレートのペレツト
(△Tcg65℃)とを粒子含有量が種々の量となる
ように混合し、実施例1と同様にして、厚さ
15μmの二軸配向フイルムを得た。これらのフイ
ルムの不活性無機粒子の平均粒径D、幅方向の表
面平均粗さRa、表面突起平均高さHは第3表に
示したとおりである。第3表からわかるように、
フイルム表面の平均あらさがほぼ同じでも、D,
Ra,Hが本発明の関係式を満足する場合は、滑
り性、耐削れ性を両立するフイルムが得られた
が、そうでない場合は滑り性、耐削れ性を両立す
るフイルムは得られなかつた。
【表】
【表】
[発明の効果]
本発明は不活性無機粒子の平均粒径とフイルム
表面形態をコントロールした結果、滑り性と耐削
れ性を両立したフイルムが得られ、今後のフイル
ム加工工程の高速化に対応できる。 本発明フイルムの用途は特に限定されないが、
加工工程での削れ性が工程上、製品性能上特に必
要な磁気記録媒体、特にビデオテープベースフイ
ルムとして好適である。
表面形態をコントロールした結果、滑り性と耐削
れ性を両立したフイルムが得られ、今後のフイル
ム加工工程の高速化に対応できる。 本発明フイルムの用途は特に限定されないが、
加工工程での削れ性が工程上、製品性能上特に必
要な磁気記録媒体、特にビデオテープベースフイ
ルムとして好適である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエステルと不活性無機粒子からなる組成
物を主たる成分とする二軸配向フイルムであつ
て、該不活性無機粒子の平均粒径D(μm)、フイ
ルムの幅方向の表面平均粗さRa(μm)、表面突起
平均高さH(μm)が下式〜を満足することを
特徴とする二軸配向ポリエステルフイルム。 0.05≦D≦0.6 …… Ra≧0.04D …… 2Ra≦H≦8Ra ……
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5458587A JPS63221137A (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 二軸配向ポリエステルフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5458587A JPS63221137A (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 二軸配向ポリエステルフイルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63221137A JPS63221137A (ja) | 1988-09-14 |
| JPH0445529B2 true JPH0445529B2 (ja) | 1992-07-27 |
Family
ID=12974785
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5458587A Granted JPS63221137A (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 二軸配向ポリエステルフイルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63221137A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6381022A (ja) * | 1986-09-25 | 1988-04-11 | Teijin Ltd | 二軸配向ポリエステルフイルム |
-
1987
- 1987-03-10 JP JP5458587A patent/JPS63221137A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63221137A (ja) | 1988-09-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |