JPH0451145B2 - - Google Patents
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- JPH0451145B2 JPH0451145B2 JP60117098A JP11709885A JPH0451145B2 JP H0451145 B2 JPH0451145 B2 JP H0451145B2 JP 60117098 A JP60117098 A JP 60117098A JP 11709885 A JP11709885 A JP 11709885A JP H0451145 B2 JPH0451145 B2 JP H0451145B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- condensed milk
- emulsion
- shear rate
- viscosity
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- Dairy Products (AREA)
- Grain Derivatives (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は練乳様組成物の製造法に関し、更に詳
しくは糖を含む水中油型乳化物であつて、低ずり
速度において高い粘性を有するにもかかわらず、
ずり速度の増加によつても粘度が変動しない特性
(以下、本明細書において「低ずり速度特性」と
記載する)を有し、かつ、高ずり速度におけるト
ルクがずり速度の増加によつても変動しない特性
(以下、本明細書において「高ずり速度特性」と
記載する)を有し、並びに水に対する分散性に優
れ、かつ安定であるという特性を有する練乳様組
成物の製造法に関する。本発明は例えば製菓用素
材、ペースト食品素材、アイスクリーム等の製造
に利用することができる。 [従来の技術及びその問題点] 従来、加糖練乳の代替物については種々検討さ
れて来たが、水中油型の乳化系が不安定になり、
製品の保存中に種々の変化をもたらした。その主
なものは、粘度の極端な上昇及びゲル化である。
これらの変化により代替物の水に対する分散性が
不良となり、更にこのような代替物を種々の製品
の原料として使用した場合、最終製品中に凝集物
が発生したり脂肪滴が発生するなど好ましくない
現象が生じた。更に、従来知られている水中油型
乳化物では多量の糖を添加した場合に乳化物が不
安定となる。加糖練乳と同等の流動特性を有する
水中油型乳化物は未だ開発されていない。 [発明の目的及び発明の要約] 本発明者等は従来品における上記問題点を解決
すべく種々の研究を重ね、その結果乳化安定剤の
組合せ、脂肪粒の粒径及び原料油脂の固体脂比率
を調製することにより、加糖時に、加糖練乳と同
等の流動特性を有する水中油型乳化物を得ること
ができることを見出し、この知見に基いて本発明
に到達したものである。 即ち本発明の目的は、13〜45%(重量)の油脂
を含有し、加糖練乳と同等の流動特性を有し、低
蛋白・高脂肪含量の安定な練乳様組成物の製造法
を提供することにある。 本発明は、10℃における固体脂比率が40%(重
量)以下の食用油脂にレシチンを加えて溶解し、
レシチン含量が0.4〜5%(重量)である油相成
分を調製すること;水に蛋白質を加えて溶解し、
蛋白質含量が5〜11%(重量)である水相成分を
調製すること;かくして調製された油相成分と水
相成分とをそれぞれ30〜55%(重量)及び70〜45
%(重量)の割合で混合し、得られた混合物を予
備乳化し、次いで高圧において均質乳化し、乳化
物中の油脂粒の平均粒径を1μ以下に調整するこ
と;及び、得られた乳化物100部(重量)に対し
少なくとも22.5部(重量)の糖類を添加し、撹拌
して均一に混合することにより成ることを特徴と
する練乳様組成物の製造法である。 [発明の具体的な説明] 本明細書において、油脂粒の平均粒径は、遠心
式粒度分布測定装置[掘場製作所製(CAPA−
5000型)]を使用し、遠心速度3000rpm及び粒子
間隔0.5μの条件において、乳化物中の粒径0.5μか
ら8μの範囲の脂質粒の粒度分布を測定し、累積
粒度分布が50%に達したときの粒径である。 本明細書において、低ずり速度特性とは前記し
たように、低ずり速度において高い粘性を有する
にもかかわらず速度の増加によつても粘度が変動
しない特性をいうが、より具体的には、ずり速度
16.4s-1における粘度及びずり速度82s-1における
粘度を測定し、両者の粘度がほぼ等しい場合をい
うものとする。 また本明細書において、高ずり速度特性とは前
記したように、高ずり速度におけるトルクがずり
速度の増加によつても変動しない特性をいうが、
より具体的には、ずり速度1394s-1における粘度
及びずり速度1640s-1における粘度を測定し、後
者の値を前者の値で除した粘度比がほぼ0.85に等
しい場合をいうものとする。 本発明による練乳用組成物の製造法の各工程を
以下に詳説する。 食用油脂とレシチンとから乳化物の油相成分を
調製する。即ち、油脂に対し、油相成分に対して
0.4〜5%(重量)に相当する量のレシチンを加
え、得られた混合物を撹拌しながら加温して溶解
し、70〜80℃の温度に保持して、油相成分を調製
する。 この油相成分の調製において使用する油脂は、
10℃における固体脂比率が40%(重量)以下であ
れば、いかなるものであつてもこれを使用するこ
とができる。たとえば、食品の製造に通常用いら
れる食用動植物油脂、それらの混合油脂等を用い
ることができる。油脂の固体脂比率は、核磁気共
鳴スペクトル分析法[B.L.Madison&R.C.Hill;
Journal of the American Oil Chemist′s
Society、55巻、3号、第328頁、1978年]によつ
て容易に測定することができる。 油相成分の調製に用いる他方の原料であるレシ
チンは、市販のいかなるものであつてもこれを使
用することができる。 一方、水と蛋白質とから乳化物の水相成分を調
製する。即ち、水に対し、水相成分の5〜11%
(重量)に相当する量の蛋白質を加え、得られた
混合物を撹拌しながら加温して溶解し、70〜80℃
の温度に保持して、水相成分を調製する。 水相成分の調製において、蛋白質を溶解する時
に少量のリン酸塩を加えることができる。このリ
ン酸塩は、食品加工に使用されるものであれば、
いかなるものであつてもこれを使用することがで
きる。 水相成分の調製において使用する蛋白質は、レ
ンネツト・ガゼインまたは酸カゼイン等のカゼイ
ン、カゼイン・ナトリウム等のカゼインアルカリ
塩、脱塩脱脂乳、脱塩脱脂粉乳、バターミルク、
バターミルク濃縮物、粉末バターミルク、これら
の酸素分解物、またはこれらの混合物を使用する
ことができる。 かくして調製された油相成分と水相成分とをそ
れぞれ30〜55%(重量)及び70〜45%(重量)の
割合で混合し、得られた混合物を常法(たとえば
スーパーミキサーによる激しい撹拌)によつて予
備乳化し、必要に応じて殺菌した後、予備乳化液
を70〜80℃の温度に保持し、高圧均質機を使用し
て、高圧(たとえば400〜900Kg/cm2)にて均質乳
化して、油脂粒の平均粒径を1μ以下に調製する。
得られた乳化物を、たとえば10℃に急冷する。 得られた乳化物100部(重量)に対し、少なく
とも22.5部(重量)の糖類を添加し、撹拌して均
一に混合溶解し、必要に応じて殺菌し、練乳様組
成物を得る。 乳化物100部(重量)に対する糖類添加量は
22.5部(重量)以上、望ましくは22.5〜140部で
あり、従つて最終製品中の乳化物の量は100/
122.5≒81.6%(重量)以下、望ましくは100/
240≒42%(重量)以上81.6%(重量)以下であ
り、残りが糖類である。 乳化物に混合溶解する糖類は、砂糖、乳糖、果
糖、麦芽糖、グルコース、液糖、転化糖及びこれ
らの混合物等である。 [作用] 上記のような工程により調製された練乳様組成
物を15℃において、Ferranti型粘度計を用いて粘
度を測定すると、ずり速度16.4s-1における粘度
とずり速度84s-1における粘度とが一致し、更に
高粘度でありながらニユートン粘性を持つ非常に
安定な特性を有し、低ずり速度特性を有するもの
である。また、本発明方法による練乳用組成物の
ずり速度1397s-1における粘度とずり速度1640s-1
における粘度の比は約0.85であり、市販の加糖練
乳のそれにほぼ等しい値を示し、高ずり速度特性
をも有するものである。 また、本発明方法による練乳様組成物は、高速
の撹拌を行つても粘度の増加やゲル化等を生じる
ことがなく、極めて安定であり、更には水に対す
る分散性に非常に優れている。 [試験例] 以下に試験例を示して本発明を更に詳説する。 試験例 1 乳化物中の油脂含量と練乳様組成物の特性の関
係を試験した。 (1) 試料の調製 10℃における固体脂比率が0%(10℃におけ
る核磁気共鳴スペクトル法で測定した数値)で
ある市販のナタネ油を使用し、乳化物中の油脂
含量を25〜60%(重量)としたこと、及び糖添
加量を各々水相成分の1.5倍量(重量)とした
こと以外は後述する実施例1と同様の方法によ
り練乳用組成物を調製し、これを試料とした。
また、比較試料として、市販の加糖練乳、45%
生クリーム及び47%クリームを用いた。尚これ
らのクリームには水相成分の1.5倍量(重量)
の砂糖を混合溶解した。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布および分散性の測定 試料を蒸留水により500〜2000倍に希釈し、
遠心式自動粒度分布分析機(堀場製作所製)
を使用して、脂肪球の流度分布を測定した。 分散性は、多きな脂肪球(凝集脂肪球)の
粒度分布が全体の20%以上に達したもとを分
散不良とし、これが15〜20%のものをやや不
良とし、それ以下のものを良とした。 粘度特性の測定 試料の温度を15℃に調製し、Ferranti型粘
度計を使用して、ずり速度16.4s-1、82s-1、
1394s-1及び1640s-1における粘度を測定し
た。試料の低ずり速度特性は、既述したよう
に、ずり速度16.4s-1における粘度とずり速
度82s-1における粘度の近似状態から判定し
た。また高ずり速度特性は、既述したよう
に、ずり速度1394s-1における粘度とずり速
度1640s-1における粘度の比を式()から
算出し、次のようにして算出した市販加糖練
乳のそれ(0.85)との近似状態から判定し
た。そして低ずり速度特性及び高ずり速度特
性の双方が市販の加糖練乳に近似する試料の
製造条件を試験した。 粘度比は式()より計算される。 粘度比=ずり速度1640s-1の粘度(η1)/ずり速度13
94s-1の粘度(η2) () ここで、粘度は式()で表わされるか
ら、 η(粘度)=k(常数)×T(トルク)/D(ずり速
度) () η1およびη2は式()及び()で表わさ
れる。 η1=k×T1/1640 () η2=k×T2/1394 () 従つて、粘度比は式()に式()及び
式()を代入して、 粘度比=kT1/1640×1394/kT2=1394T1/1640T2(
) となる。 ところで市販の加糖練乳は後記する試験例
1の結果を示す第1図から明らかなように、
ずり速度1394s-1及び1640s-1におけるトルク
が等しいので、上記式()において、 T1=T2 である。 よつて市販の加糖練乳の粘度比は式()
から 粘度比=1394/1640=0.85 となる。 尚、常数kは測定器の計器常数を表わす。 (3) 試験結果 この試験の結果は第1表に示す通りであつ
た。
しくは糖を含む水中油型乳化物であつて、低ずり
速度において高い粘性を有するにもかかわらず、
ずり速度の増加によつても粘度が変動しない特性
(以下、本明細書において「低ずり速度特性」と
記載する)を有し、かつ、高ずり速度におけるト
ルクがずり速度の増加によつても変動しない特性
(以下、本明細書において「高ずり速度特性」と
記載する)を有し、並びに水に対する分散性に優
れ、かつ安定であるという特性を有する練乳様組
成物の製造法に関する。本発明は例えば製菓用素
材、ペースト食品素材、アイスクリーム等の製造
に利用することができる。 [従来の技術及びその問題点] 従来、加糖練乳の代替物については種々検討さ
れて来たが、水中油型の乳化系が不安定になり、
製品の保存中に種々の変化をもたらした。その主
なものは、粘度の極端な上昇及びゲル化である。
これらの変化により代替物の水に対する分散性が
不良となり、更にこのような代替物を種々の製品
の原料として使用した場合、最終製品中に凝集物
が発生したり脂肪滴が発生するなど好ましくない
現象が生じた。更に、従来知られている水中油型
乳化物では多量の糖を添加した場合に乳化物が不
安定となる。加糖練乳と同等の流動特性を有する
水中油型乳化物は未だ開発されていない。 [発明の目的及び発明の要約] 本発明者等は従来品における上記問題点を解決
すべく種々の研究を重ね、その結果乳化安定剤の
組合せ、脂肪粒の粒径及び原料油脂の固体脂比率
を調製することにより、加糖時に、加糖練乳と同
等の流動特性を有する水中油型乳化物を得ること
ができることを見出し、この知見に基いて本発明
に到達したものである。 即ち本発明の目的は、13〜45%(重量)の油脂
を含有し、加糖練乳と同等の流動特性を有し、低
蛋白・高脂肪含量の安定な練乳様組成物の製造法
を提供することにある。 本発明は、10℃における固体脂比率が40%(重
量)以下の食用油脂にレシチンを加えて溶解し、
レシチン含量が0.4〜5%(重量)である油相成
分を調製すること;水に蛋白質を加えて溶解し、
蛋白質含量が5〜11%(重量)である水相成分を
調製すること;かくして調製された油相成分と水
相成分とをそれぞれ30〜55%(重量)及び70〜45
%(重量)の割合で混合し、得られた混合物を予
備乳化し、次いで高圧において均質乳化し、乳化
物中の油脂粒の平均粒径を1μ以下に調整するこ
と;及び、得られた乳化物100部(重量)に対し
少なくとも22.5部(重量)の糖類を添加し、撹拌
して均一に混合することにより成ることを特徴と
する練乳様組成物の製造法である。 [発明の具体的な説明] 本明細書において、油脂粒の平均粒径は、遠心
式粒度分布測定装置[掘場製作所製(CAPA−
5000型)]を使用し、遠心速度3000rpm及び粒子
間隔0.5μの条件において、乳化物中の粒径0.5μか
ら8μの範囲の脂質粒の粒度分布を測定し、累積
粒度分布が50%に達したときの粒径である。 本明細書において、低ずり速度特性とは前記し
たように、低ずり速度において高い粘性を有する
にもかかわらず速度の増加によつても粘度が変動
しない特性をいうが、より具体的には、ずり速度
16.4s-1における粘度及びずり速度82s-1における
粘度を測定し、両者の粘度がほぼ等しい場合をい
うものとする。 また本明細書において、高ずり速度特性とは前
記したように、高ずり速度におけるトルクがずり
速度の増加によつても変動しない特性をいうが、
より具体的には、ずり速度1394s-1における粘度
及びずり速度1640s-1における粘度を測定し、後
者の値を前者の値で除した粘度比がほぼ0.85に等
しい場合をいうものとする。 本発明による練乳用組成物の製造法の各工程を
以下に詳説する。 食用油脂とレシチンとから乳化物の油相成分を
調製する。即ち、油脂に対し、油相成分に対して
0.4〜5%(重量)に相当する量のレシチンを加
え、得られた混合物を撹拌しながら加温して溶解
し、70〜80℃の温度に保持して、油相成分を調製
する。 この油相成分の調製において使用する油脂は、
10℃における固体脂比率が40%(重量)以下であ
れば、いかなるものであつてもこれを使用するこ
とができる。たとえば、食品の製造に通常用いら
れる食用動植物油脂、それらの混合油脂等を用い
ることができる。油脂の固体脂比率は、核磁気共
鳴スペクトル分析法[B.L.Madison&R.C.Hill;
Journal of the American Oil Chemist′s
Society、55巻、3号、第328頁、1978年]によつ
て容易に測定することができる。 油相成分の調製に用いる他方の原料であるレシ
チンは、市販のいかなるものであつてもこれを使
用することができる。 一方、水と蛋白質とから乳化物の水相成分を調
製する。即ち、水に対し、水相成分の5〜11%
(重量)に相当する量の蛋白質を加え、得られた
混合物を撹拌しながら加温して溶解し、70〜80℃
の温度に保持して、水相成分を調製する。 水相成分の調製において、蛋白質を溶解する時
に少量のリン酸塩を加えることができる。このリ
ン酸塩は、食品加工に使用されるものであれば、
いかなるものであつてもこれを使用することがで
きる。 水相成分の調製において使用する蛋白質は、レ
ンネツト・ガゼインまたは酸カゼイン等のカゼイ
ン、カゼイン・ナトリウム等のカゼインアルカリ
塩、脱塩脱脂乳、脱塩脱脂粉乳、バターミルク、
バターミルク濃縮物、粉末バターミルク、これら
の酸素分解物、またはこれらの混合物を使用する
ことができる。 かくして調製された油相成分と水相成分とをそ
れぞれ30〜55%(重量)及び70〜45%(重量)の
割合で混合し、得られた混合物を常法(たとえば
スーパーミキサーによる激しい撹拌)によつて予
備乳化し、必要に応じて殺菌した後、予備乳化液
を70〜80℃の温度に保持し、高圧均質機を使用し
て、高圧(たとえば400〜900Kg/cm2)にて均質乳
化して、油脂粒の平均粒径を1μ以下に調製する。
得られた乳化物を、たとえば10℃に急冷する。 得られた乳化物100部(重量)に対し、少なく
とも22.5部(重量)の糖類を添加し、撹拌して均
一に混合溶解し、必要に応じて殺菌し、練乳様組
成物を得る。 乳化物100部(重量)に対する糖類添加量は
22.5部(重量)以上、望ましくは22.5〜140部で
あり、従つて最終製品中の乳化物の量は100/
122.5≒81.6%(重量)以下、望ましくは100/
240≒42%(重量)以上81.6%(重量)以下であ
り、残りが糖類である。 乳化物に混合溶解する糖類は、砂糖、乳糖、果
糖、麦芽糖、グルコース、液糖、転化糖及びこれ
らの混合物等である。 [作用] 上記のような工程により調製された練乳様組成
物を15℃において、Ferranti型粘度計を用いて粘
度を測定すると、ずり速度16.4s-1における粘度
とずり速度84s-1における粘度とが一致し、更に
高粘度でありながらニユートン粘性を持つ非常に
安定な特性を有し、低ずり速度特性を有するもの
である。また、本発明方法による練乳用組成物の
ずり速度1397s-1における粘度とずり速度1640s-1
における粘度の比は約0.85であり、市販の加糖練
乳のそれにほぼ等しい値を示し、高ずり速度特性
をも有するものである。 また、本発明方法による練乳様組成物は、高速
の撹拌を行つても粘度の増加やゲル化等を生じる
ことがなく、極めて安定であり、更には水に対す
る分散性に非常に優れている。 [試験例] 以下に試験例を示して本発明を更に詳説する。 試験例 1 乳化物中の油脂含量と練乳様組成物の特性の関
係を試験した。 (1) 試料の調製 10℃における固体脂比率が0%(10℃におけ
る核磁気共鳴スペクトル法で測定した数値)で
ある市販のナタネ油を使用し、乳化物中の油脂
含量を25〜60%(重量)としたこと、及び糖添
加量を各々水相成分の1.5倍量(重量)とした
こと以外は後述する実施例1と同様の方法によ
り練乳用組成物を調製し、これを試料とした。
また、比較試料として、市販の加糖練乳、45%
生クリーム及び47%クリームを用いた。尚これ
らのクリームには水相成分の1.5倍量(重量)
の砂糖を混合溶解した。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布および分散性の測定 試料を蒸留水により500〜2000倍に希釈し、
遠心式自動粒度分布分析機(堀場製作所製)
を使用して、脂肪球の流度分布を測定した。 分散性は、多きな脂肪球(凝集脂肪球)の
粒度分布が全体の20%以上に達したもとを分
散不良とし、これが15〜20%のものをやや不
良とし、それ以下のものを良とした。 粘度特性の測定 試料の温度を15℃に調製し、Ferranti型粘
度計を使用して、ずり速度16.4s-1、82s-1、
1394s-1及び1640s-1における粘度を測定し
た。試料の低ずり速度特性は、既述したよう
に、ずり速度16.4s-1における粘度とずり速
度82s-1における粘度の近似状態から判定し
た。また高ずり速度特性は、既述したよう
に、ずり速度1394s-1における粘度とずり速
度1640s-1における粘度の比を式()から
算出し、次のようにして算出した市販加糖練
乳のそれ(0.85)との近似状態から判定し
た。そして低ずり速度特性及び高ずり速度特
性の双方が市販の加糖練乳に近似する試料の
製造条件を試験した。 粘度比は式()より計算される。 粘度比=ずり速度1640s-1の粘度(η1)/ずり速度13
94s-1の粘度(η2) () ここで、粘度は式()で表わされるか
ら、 η(粘度)=k(常数)×T(トルク)/D(ずり速
度) () η1およびη2は式()及び()で表わさ
れる。 η1=k×T1/1640 () η2=k×T2/1394 () 従つて、粘度比は式()に式()及び
式()を代入して、 粘度比=kT1/1640×1394/kT2=1394T1/1640T2(
) となる。 ところで市販の加糖練乳は後記する試験例
1の結果を示す第1図から明らかなように、
ずり速度1394s-1及び1640s-1におけるトルク
が等しいので、上記式()において、 T1=T2 である。 よつて市販の加糖練乳の粘度比は式()
から 粘度比=1394/1640=0.85 となる。 尚、常数kは測定器の計器常数を表わす。 (3) 試験結果 この試験の結果は第1表に示す通りであつ
た。
【表】
第1表から明らかなように油脂含量が30%(重
量)未満の乳化物からなる試料は、ずり速度
16.4s-1における粘度が1000cpよりも低くなり、
加糖練乳と同様の物性を示さず、一方油脂含量
が55%(重量)を超える乳化物からなる試料
は、水に対する分散性が不良になる。油脂含量
が30〜55%(重量)の乳化物を用いた試料は、
いずれもずり速度16.4s-1及び82s-1における粘
度が1000〜10000cpの範囲内で等値であり、粘
度比が0.85±0.01であり市販の加糖練乳のそれ
とほぼ一致した値であり、また良好な分散性を
示した。 第1図は、この試料結果の典型的な例及び市
販の加糖練乳のずり速度(横軸)とトルク(縦
軸)との関係を示したものである。図中A,
B,C及びDの曲線は、それぞれ脂肪含量55%
の乳化物を用いた試料、市販の加糖練乳、脂肪
含量25%の乳化物を用いた試料及び蔗糖を添加
した市販の47%脂肪のクリームである。 第1図から明らかなように脂肪含量25%の乳
化物を用いた試料及び蔗糖を添加した市販のク
リームの曲線(C及びD)は市販の加糖練乳の
それ(B)と全く異つているのに対し、本発明方法
により製造された試料の曲線(A)は市販の加糖練
乳のそれ(B)と極めて近似している。従つて本発
明の方法により製造された試料の物性が加糖練
乳に酷似していることが明らかである。 この試験及び予備試験(本明細書に記載せず省
略した)の結果から、安定な加糖練乳と同一の物
性を有する試料は、低ずり速度特性、即ちずり速
度16.4s-1における粘度及びずり速度82s-1におけ
る粘度が1000〜10000cpの範囲内でほほ等しく、
高ずり速度特性、即ちずり速度1394s-1における
粘度とずり速度1640s-1における粘度比が0.83〜
0.87の範囲にあるものであつた。 試験例 2 乳化物と糖の混合比と練乳様組成物の特性の関
係を試験した。 (1) 試料の調製 乳化物と糖の混合比を乳化物100部(重量)
に対して砂糖を18〜154部(重量)にしたこと、
及び、乳化物中の油相成分含量を30%(重量)
と55%(重量)にしたこと以外は後述する実施
例1と同様にして、練乳様組成物を調製し、こ
れを試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は試験例1と同一の方法で行なつた。 (3) 試験結果 結果は第2表に示す通りであつた。
量)未満の乳化物からなる試料は、ずり速度
16.4s-1における粘度が1000cpよりも低くなり、
加糖練乳と同様の物性を示さず、一方油脂含量
が55%(重量)を超える乳化物からなる試料
は、水に対する分散性が不良になる。油脂含量
が30〜55%(重量)の乳化物を用いた試料は、
いずれもずり速度16.4s-1及び82s-1における粘
度が1000〜10000cpの範囲内で等値であり、粘
度比が0.85±0.01であり市販の加糖練乳のそれ
とほぼ一致した値であり、また良好な分散性を
示した。 第1図は、この試料結果の典型的な例及び市
販の加糖練乳のずり速度(横軸)とトルク(縦
軸)との関係を示したものである。図中A,
B,C及びDの曲線は、それぞれ脂肪含量55%
の乳化物を用いた試料、市販の加糖練乳、脂肪
含量25%の乳化物を用いた試料及び蔗糖を添加
した市販の47%脂肪のクリームである。 第1図から明らかなように脂肪含量25%の乳
化物を用いた試料及び蔗糖を添加した市販のク
リームの曲線(C及びD)は市販の加糖練乳の
それ(B)と全く異つているのに対し、本発明方法
により製造された試料の曲線(A)は市販の加糖練
乳のそれ(B)と極めて近似している。従つて本発
明の方法により製造された試料の物性が加糖練
乳に酷似していることが明らかである。 この試験及び予備試験(本明細書に記載せず省
略した)の結果から、安定な加糖練乳と同一の物
性を有する試料は、低ずり速度特性、即ちずり速
度16.4s-1における粘度及びずり速度82s-1におけ
る粘度が1000〜10000cpの範囲内でほほ等しく、
高ずり速度特性、即ちずり速度1394s-1における
粘度とずり速度1640s-1における粘度比が0.83〜
0.87の範囲にあるものであつた。 試験例 2 乳化物と糖の混合比と練乳様組成物の特性の関
係を試験した。 (1) 試料の調製 乳化物と糖の混合比を乳化物100部(重量)
に対して砂糖を18〜154部(重量)にしたこと、
及び、乳化物中の油相成分含量を30%(重量)
と55%(重量)にしたこと以外は後述する実施
例1と同様にして、練乳様組成物を調製し、こ
れを試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は試験例1と同一の方法で行なつた。 (3) 試験結果 結果は第2表に示す通りであつた。
【表】
【表】
乳化物100部(重量)に添加した糖が18部
(重量)未満である試料にあつては、乳化物中
の油相成分含量の高い場合は低ずり速度特性を
示さず練乳様の特徴を示さなかつた。 一方、乳化物100部(重量)に添加した糖が
22.5〜140部(重量)である試料にあつては、
いずれも乳化物中の油相成分含量にかかわらず
低ずり速度特性及び高ずり速度特性を有し、加
糖練乳とほぼ一致した物性を示し、水に対する
分散性も良好であつた。尚、糖の種類を変更し
て同様な試験を行なつたが、いずれの場合も同
様な結果が得られた。 試験例 3 乳化物のレシチン含量と練乳様組成物の特性の
関係を試験した。 (1) 試料の調製 レシチン含量を油相に対して0.2〜5.4%(重
量)としたこと、蛋白質の量を水相に対して8
%(重量)にしたこと、及び乳化物の油相含量
を50%(重量)にしたこと以外は後述の実施例
1と同様にして、練乳様組成物を調製し、これ
を試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は試験例1と同一の方法で行なつた。 (3) 試験結果 結果は第3表に示す通りであつた。
(重量)未満である試料にあつては、乳化物中
の油相成分含量の高い場合は低ずり速度特性を
示さず練乳様の特徴を示さなかつた。 一方、乳化物100部(重量)に添加した糖が
22.5〜140部(重量)である試料にあつては、
いずれも乳化物中の油相成分含量にかかわらず
低ずり速度特性及び高ずり速度特性を有し、加
糖練乳とほぼ一致した物性を示し、水に対する
分散性も良好であつた。尚、糖の種類を変更し
て同様な試験を行なつたが、いずれの場合も同
様な結果が得られた。 試験例 3 乳化物のレシチン含量と練乳様組成物の特性の
関係を試験した。 (1) 試料の調製 レシチン含量を油相に対して0.2〜5.4%(重
量)としたこと、蛋白質の量を水相に対して8
%(重量)にしたこと、及び乳化物の油相含量
を50%(重量)にしたこと以外は後述の実施例
1と同様にして、練乳様組成物を調製し、これ
を試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は試験例1と同一の方法で行なつた。 (3) 試験結果 結果は第3表に示す通りであつた。
【表】
【表】
油相に対するレシチンの割合が0.2%(重量)
の試料は、水に対する分散性が不良であり、脂
肪球の平均粒計も1μを超えている。また油相
に対するレシチンの割合が5.4%(重量)の試
料は、同様に水に対する分散性が不良である。 油相に対するレシチンの割合が0.4〜5%
(重量)の試料は、いずれもずり速度16.4s-1及
び82s-1における粘度が1000〜10000cpの範囲内
で等値であつて、低ずり速度特性を示し、かつ
ずり速度1394s-1及び1640s-1における粘度比が
いずれも0.85であつて、高ずり速度特性を有す
ることから、加糖練乳の物性に近似し、更に水
に対する良好な分散性を有していた。 尚、油脂の種類、試料の油相含量および蛋白
質含量を変更して同様の試料を行なつたが、い
ずれの場合も同様な結果が得られた。 試験例 4 乳化物の蛋白質含量と練乳様組成物の特性の関
係を試験した。 (1) 試料の調製 水相に対する蛋白質含量を3〜13%(重量)
の範囲内で変化させたこと、レシチンを油相に
対して3%(重量)を加え、更に乳化物の油相
含量を50%(重量)にしたこと以外は後述の実
施例1と同一の方法で練乳様組成物を調製し、
これを試料とした。 蛋白質は、カゼイン・ナトリウム(ニユージ
ランド産)を使用した。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は、試験例1と同一の方法で行なつ
た。 (3) 試験結果 結果は第4表に示す通りであつた。
の試料は、水に対する分散性が不良であり、脂
肪球の平均粒計も1μを超えている。また油相
に対するレシチンの割合が5.4%(重量)の試
料は、同様に水に対する分散性が不良である。 油相に対するレシチンの割合が0.4〜5%
(重量)の試料は、いずれもずり速度16.4s-1及
び82s-1における粘度が1000〜10000cpの範囲内
で等値であつて、低ずり速度特性を示し、かつ
ずり速度1394s-1及び1640s-1における粘度比が
いずれも0.85であつて、高ずり速度特性を有す
ることから、加糖練乳の物性に近似し、更に水
に対する良好な分散性を有していた。 尚、油脂の種類、試料の油相含量および蛋白
質含量を変更して同様の試料を行なつたが、い
ずれの場合も同様な結果が得られた。 試験例 4 乳化物の蛋白質含量と練乳様組成物の特性の関
係を試験した。 (1) 試料の調製 水相に対する蛋白質含量を3〜13%(重量)
の範囲内で変化させたこと、レシチンを油相に
対して3%(重量)を加え、更に乳化物の油相
含量を50%(重量)にしたこと以外は後述の実
施例1と同一の方法で練乳様組成物を調製し、
これを試料とした。 蛋白質は、カゼイン・ナトリウム(ニユージ
ランド産)を使用した。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は、試験例1と同一の方法で行なつ
た。 (3) 試験結果 結果は第4表に示す通りであつた。
【表】
水相における蛋白質含量が3%(重量)の試
料は脂肪球の平均粒径が1μを超えており、低
ずり速度特性を示さず、分散性も不良である。
また水相における蛋白質含量が13%(重量)の
試料は分散性が不良であつて、いずれも所望の
特性を示さなかつた。 水相における蛋白質が5〜11%(重量)の試
料はいずれも低ずり速度特性と高ずり速度特性
を有し、水に対して良好な分散性を有してい
た。 尚、油脂の種類および試料の油相含量等を変
更して同様の試験を行なつたが、いずれの場合
も同様な結果が得られた。 試験例 5 乳化物中の油脂の固体脂比率と練乳様組成物の
特性の関係を試験した。 (1) 試料の調製 固体脂比率(10℃における核磁気共鳴スペク
トル法で測定した数値)が0%及び52.5%であ
る市販のナタネ油にヤシ油を混合して固体脂比
率が0〜52.5%である各種の油脂を調製した。
これらの油脂を使用し、乳化物の油相含量を30
%(重量)としたこと、レシチンを油相に対し
て3%(重量)加え、さらに蛋白質含量を水相
に対して8%(重量)したこと以外は後述の実
施例1と同一の方法により練乳様組成物を調製
し、これを試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は、試験例1と同一の方法で行なつ
た。 (3) 試験結果 結果は第5表に示す通りであつた。
料は脂肪球の平均粒径が1μを超えており、低
ずり速度特性を示さず、分散性も不良である。
また水相における蛋白質含量が13%(重量)の
試料は分散性が不良であつて、いずれも所望の
特性を示さなかつた。 水相における蛋白質が5〜11%(重量)の試
料はいずれも低ずり速度特性と高ずり速度特性
を有し、水に対して良好な分散性を有してい
た。 尚、油脂の種類および試料の油相含量等を変
更して同様の試験を行なつたが、いずれの場合
も同様な結果が得られた。 試験例 5 乳化物中の油脂の固体脂比率と練乳様組成物の
特性の関係を試験した。 (1) 試料の調製 固体脂比率(10℃における核磁気共鳴スペク
トル法で測定した数値)が0%及び52.5%であ
る市販のナタネ油にヤシ油を混合して固体脂比
率が0〜52.5%である各種の油脂を調製した。
これらの油脂を使用し、乳化物の油相含量を30
%(重量)としたこと、レシチンを油相に対し
て3%(重量)加え、さらに蛋白質含量を水相
に対して8%(重量)したこと以外は後述の実
施例1と同一の方法により練乳様組成物を調製
し、これを試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は、試験例1と同一の方法で行なつ
た。 (3) 試験結果 結果は第5表に示す通りであつた。
【表】
第5表より明らかな通り、油脂の固体脂比率
が52.5%である試料は低ずり速度特性を示さ
ず、かつ分散性が不良であつた。 油脂の固体脂比率が40%以下の試料は、低ず
り速度で高い粘性を示し、しかも低粘度特性を
有し、高ずり速度特性を示し、さらに分散性が
良好であつた。 尚、油脂の種類および試料の油相含量を変更
して同様の試験を行なつたが、いずれの場合も
同様な結果が得られた。 試験例 6 乳化物の脂肪球の平均粒径と練乳様組成物の特
性の関係を試験した。 (1) 試料の調製 均質圧を200〜900Kg/cm2に変更して乳化物の
脂肪球の平均粒径を0.79〜1.35μに調製したこ
と、乳化物の油相含量を45%(重量)としたこ
と、及びレシチンを油相に対して3%(重量)
の割合で添加し、蛋白質の量を水相に対して8
%(重量)の割合で添加したこと以外は後述の
実施例1と同一の方法により練乳様組成物を調
製し、これを試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は試験例1と同一の方法で行なつた。 (3) 試験結果 結果は第6表に示す通りであつた。
が52.5%である試料は低ずり速度特性を示さ
ず、かつ分散性が不良であつた。 油脂の固体脂比率が40%以下の試料は、低ず
り速度で高い粘性を示し、しかも低粘度特性を
有し、高ずり速度特性を示し、さらに分散性が
良好であつた。 尚、油脂の種類および試料の油相含量を変更
して同様の試験を行なつたが、いずれの場合も
同様な結果が得られた。 試験例 6 乳化物の脂肪球の平均粒径と練乳様組成物の特
性の関係を試験した。 (1) 試料の調製 均質圧を200〜900Kg/cm2に変更して乳化物の
脂肪球の平均粒径を0.79〜1.35μに調製したこ
と、乳化物の油相含量を45%(重量)としたこ
と、及びレシチンを油相に対して3%(重量)
の割合で添加し、蛋白質の量を水相に対して8
%(重量)の割合で添加したこと以外は後述の
実施例1と同一の方法により練乳様組成物を調
製し、これを試料とした。 (2) 試験方法 脂肪球の粒度分布、分散性の測定及び粘度特
性の測定は試験例1と同一の方法で行なつた。 (3) 試験結果 結果は第6表に示す通りであつた。
【表】
脂肪球の平均粒径が1μを超える試料はずり
速度16.4s-1における粘度が1000cp以下と低く、
練乳様の物性を示さず、また高ずり速度での粘
度測定時に乳化物が不安定になり、いずれも所
望の特性を示さなかつた。これに対して脂肪球
の平均粒径が1μ以下の試料はいずれもずり速
度16.4s-1における粘度が1000〜10000cpであ
り、また高ずり速度特性を有し、更に水に対し
て良好な分散性を示した。 尚、油脂の種類、試料の油相含量及び乳化剤
の含量を変更して、同様の試験を行なつたが、
いずれも同様な結果が得られた。 [実施例] 以下に本発明による方法の実施例を示すが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例 1 乳化物における油相含量が55%(重量)であ
り、乳化物100部(重量)に対して糖が67.5部
(重量)[水相に対して糖が1.5倍量に相当する]
である練乳様組成物を製造した。即ちこの場合、
最終製品中の油相含量は32.8%(重量)であり、
また最終製品における糖含量は40.3%(重量)で
ある。 市販の精製菜種油[太陽油脂製、10℃における
固体脂比率:0%]32.3Kgにレシチン[味の素(株)
社製]0.7Kg[油相成分に対して約2%(重量)
に相当する]を加え、80℃に加温し、撹拌溶解し
て乳化物の油相成分を調製し、これをその温度に
保持した。 これとは別に水25Kgにカゼインナトリウム(ニ
ユージランド産)1.9Kg[水相に対して約7%
(重量)に相当する]及びヘキサメタリン酸ソー
ド0.16Kg[水相に対して約0.6%(重量)]を加
え、80℃に加温して、撹拌溶解し、その温度に保
持して乳化物の水相成分を調製した。この水相成
分に前記油相成分を加え、混合をT.Kホモミキサ
ー(特殊機化工業社製)によつて、80℃において
10分間撹拌して予備乳化し、次に85℃において15
分間加熱殺菌し、得られた混合物を高圧型均質機
(三丸機械工場社製)により80℃の温度及び600
Kg/cm2の圧力において均質化し、その直後に10℃
に急冷して乳化物約54Kgを得た。 この乳化物50Kgに上白糖33.8Kg[乳化物100部
(重量)に対して糖が約67.5部(重量)(水相に対
して糖が1.5倍量)に相当する]を加え、混合物
をT.Kホモミキサー(特殊機化工業社製)により
撹拌し、糖を溶解し、練乳様組成物約80Kgを得
た。 この練乳様組成物の物性及び水に対する分散性
を試験例1と同様にして試験した。その結果は、
ずり速度16.2s-1及び82s-1における粘度は共に
8520cpであつて低ずり速度特性を示すと共に、
ずり速度1394s-1における粘度とずり速度1640s-1
における粘度比が0.85で、加糖連乳の0.85に一致
した値であつて高ずり速度特性を有し、また水に
対する分散性も良好であつた。 実施例 2 乳化物における油相含量が40%(重量)であ
り、乳化物100部(重量)に対して糖が96部(重
量)[水相に対して糖が1.6倍量に相当する]であ
る練乳様組成物を製造した。即ちこの場合、最終
製品中の油相含量が20.4%(重量)であり、また
最終製品における糖含量は49.0%(重量)であ
る。 市販の菜種硬化油[太陽油脂製、10℃における
固体脂比率:22%(重量)]23Kgにレシチン(味
の素(株)社製)1Kg[油相に対して約4%(重量)
に相当する]を加え、80℃に加温し、撹拌溶解し
て乳化物の油相成分を調製し、これをその温度に
保持した。 これとは別に水32.4Kgにカゼインナトリウム
(ニユージランド産)3.6Kg[水相に対して約10%
(重量)に相当する]を加え、80℃に加温し、撹
拌して溶解し、その温度に保持して乳化物の水相
成分を調製した。この水相成分に前記油相成分を
加え、混合物をT.K.ホモミキサー(特殊機化工
業社製)によつて、80℃において10分間撹拌して
予備乳化し、次に85℃において15分間加熱殺菌
し、得られた混合物を高圧型均質機(三丸機械工
場社製)により、80℃の温度及び800Kg/cm2の圧
力において均質化し、乳化物約55Kgを得た。80℃
下において、この乳化物50Kgに上白糖48Kg[乳化
物100部(重量)に対して糖が96部(重量)に相
当する]を加え、T.Kホモミキサー(特殊機化工
業社製)により撹拌して糖を溶解後、直ちに10℃
に冷却して、練乳様組成物95Kgを得た。 この練乳様組成物の物性及び水に対する分散性
を試験例1と同様にして試験した。その結果、ず
り速度16.4s-1及び82s-1における粘度は共に
3250cpであつて低ずり速度特性を示す共に、ず
り速度1394s-1における粘度とずり速度1640s-1に
おける粘度の比が0.86で、加糖練乳の0.85に近似
した値であつて高ずり速度特性を有し、また水に
対する分散性も良好であつた。 [発明の効果] 本発明による練乳様組成物は、加糖練乳と同等
の良好な流動特性を有する。 また、本発明の練乳様組成物は、糖と脂肪を多
量に含有しているにもかかわらず、非常に安定で
ある。
速度16.4s-1における粘度が1000cp以下と低く、
練乳様の物性を示さず、また高ずり速度での粘
度測定時に乳化物が不安定になり、いずれも所
望の特性を示さなかつた。これに対して脂肪球
の平均粒径が1μ以下の試料はいずれもずり速
度16.4s-1における粘度が1000〜10000cpであ
り、また高ずり速度特性を有し、更に水に対し
て良好な分散性を示した。 尚、油脂の種類、試料の油相含量及び乳化剤
の含量を変更して、同様の試験を行なつたが、
いずれも同様な結果が得られた。 [実施例] 以下に本発明による方法の実施例を示すが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例 1 乳化物における油相含量が55%(重量)であ
り、乳化物100部(重量)に対して糖が67.5部
(重量)[水相に対して糖が1.5倍量に相当する]
である練乳様組成物を製造した。即ちこの場合、
最終製品中の油相含量は32.8%(重量)であり、
また最終製品における糖含量は40.3%(重量)で
ある。 市販の精製菜種油[太陽油脂製、10℃における
固体脂比率:0%]32.3Kgにレシチン[味の素(株)
社製]0.7Kg[油相成分に対して約2%(重量)
に相当する]を加え、80℃に加温し、撹拌溶解し
て乳化物の油相成分を調製し、これをその温度に
保持した。 これとは別に水25Kgにカゼインナトリウム(ニ
ユージランド産)1.9Kg[水相に対して約7%
(重量)に相当する]及びヘキサメタリン酸ソー
ド0.16Kg[水相に対して約0.6%(重量)]を加
え、80℃に加温して、撹拌溶解し、その温度に保
持して乳化物の水相成分を調製した。この水相成
分に前記油相成分を加え、混合をT.Kホモミキサ
ー(特殊機化工業社製)によつて、80℃において
10分間撹拌して予備乳化し、次に85℃において15
分間加熱殺菌し、得られた混合物を高圧型均質機
(三丸機械工場社製)により80℃の温度及び600
Kg/cm2の圧力において均質化し、その直後に10℃
に急冷して乳化物約54Kgを得た。 この乳化物50Kgに上白糖33.8Kg[乳化物100部
(重量)に対して糖が約67.5部(重量)(水相に対
して糖が1.5倍量)に相当する]を加え、混合物
をT.Kホモミキサー(特殊機化工業社製)により
撹拌し、糖を溶解し、練乳様組成物約80Kgを得
た。 この練乳様組成物の物性及び水に対する分散性
を試験例1と同様にして試験した。その結果は、
ずり速度16.2s-1及び82s-1における粘度は共に
8520cpであつて低ずり速度特性を示すと共に、
ずり速度1394s-1における粘度とずり速度1640s-1
における粘度比が0.85で、加糖連乳の0.85に一致
した値であつて高ずり速度特性を有し、また水に
対する分散性も良好であつた。 実施例 2 乳化物における油相含量が40%(重量)であ
り、乳化物100部(重量)に対して糖が96部(重
量)[水相に対して糖が1.6倍量に相当する]であ
る練乳様組成物を製造した。即ちこの場合、最終
製品中の油相含量が20.4%(重量)であり、また
最終製品における糖含量は49.0%(重量)であ
る。 市販の菜種硬化油[太陽油脂製、10℃における
固体脂比率:22%(重量)]23Kgにレシチン(味
の素(株)社製)1Kg[油相に対して約4%(重量)
に相当する]を加え、80℃に加温し、撹拌溶解し
て乳化物の油相成分を調製し、これをその温度に
保持した。 これとは別に水32.4Kgにカゼインナトリウム
(ニユージランド産)3.6Kg[水相に対して約10%
(重量)に相当する]を加え、80℃に加温し、撹
拌して溶解し、その温度に保持して乳化物の水相
成分を調製した。この水相成分に前記油相成分を
加え、混合物をT.K.ホモミキサー(特殊機化工
業社製)によつて、80℃において10分間撹拌して
予備乳化し、次に85℃において15分間加熱殺菌
し、得られた混合物を高圧型均質機(三丸機械工
場社製)により、80℃の温度及び800Kg/cm2の圧
力において均質化し、乳化物約55Kgを得た。80℃
下において、この乳化物50Kgに上白糖48Kg[乳化
物100部(重量)に対して糖が96部(重量)に相
当する]を加え、T.Kホモミキサー(特殊機化工
業社製)により撹拌して糖を溶解後、直ちに10℃
に冷却して、練乳様組成物95Kgを得た。 この練乳様組成物の物性及び水に対する分散性
を試験例1と同様にして試験した。その結果、ず
り速度16.4s-1及び82s-1における粘度は共に
3250cpであつて低ずり速度特性を示す共に、ず
り速度1394s-1における粘度とずり速度1640s-1に
おける粘度の比が0.86で、加糖練乳の0.85に近似
した値であつて高ずり速度特性を有し、また水に
対する分散性も良好であつた。 [発明の効果] 本発明による練乳様組成物は、加糖練乳と同等
の良好な流動特性を有する。 また、本発明の練乳様組成物は、糖と脂肪を多
量に含有しているにもかかわらず、非常に安定で
ある。
第1図は各種試料のずり速度とトルクとの関係
を示す。
を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 10℃における固体脂比率が40%(重量)
以下の食用油脂にレシチンを加えて溶解し、レ
シチン含量が0.4〜5%(重量)である油相成
分を調製すること; (b) 水に蛋白質を加えて溶解し、蛋白質含量が5
〜11%(重量)である水相成分を調製するこ
と; (c) かくして調製された油相成分と水相成分とを
それぞれ30〜55%(重量)及び70〜45%(重
量)の割合で混合し、得られた混合物を予備乳
化し、次いで高圧において均質乳化し、乳化物
中の油脂粒の平均粒径を1μ以下に調整するこ
と;及び (d) 得られた乳化物100部(重量)に対し、少な
くとも22.5部(重量)の糖類を添加し、撹拌し
て均一に混合すること;より成ることを特徴と
する、練乳様組成物の製造法。 2 油相成分の量が、乳化物の40〜55%(重量)
であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
に記載の練乳様組成物の製造法。 3 乳化物100部(重量)に対して22.5〜140部
(重量)の糖類を添加することを特徴とする、特
許請求の範囲第1項又は第2項に記載の練乳様組
成物の製造法。 4 最終製品中の油脂含有量が13〜45%(重量)
であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
乃至第3項のいずれかに記載の練乳様組成物の製
造法。 5 糖類が、蔗糖、乳糖、果糖、麦芽糖、グルコ
ース、液糖、転化糖及びこれらの混合物から成る
群より選択されたものであることを特徴とする、
特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記
載の練乳様組成物の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60117098A JPS61274660A (ja) | 1985-05-30 | 1985-05-30 | 練乳様組成物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60117098A JPS61274660A (ja) | 1985-05-30 | 1985-05-30 | 練乳様組成物の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61274660A JPS61274660A (ja) | 1986-12-04 |
| JPH0451145B2 true JPH0451145B2 (ja) | 1992-08-18 |
Family
ID=14703348
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60117098A Granted JPS61274660A (ja) | 1985-05-30 | 1985-05-30 | 練乳様組成物の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61274660A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6677994B2 (ja) * | 2015-09-29 | 2020-04-08 | 第一工業製薬株式会社 | 高糖度流動食品 |
-
1985
- 1985-05-30 JP JP60117098A patent/JPS61274660A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61274660A (ja) | 1986-12-04 |
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