JPH0452527B2 - - Google Patents
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- JPH0452527B2 JPH0452527B2 JP58184540A JP18454083A JPH0452527B2 JP H0452527 B2 JPH0452527 B2 JP H0452527B2 JP 58184540 A JP58184540 A JP 58184540A JP 18454083 A JP18454083 A JP 18454083A JP H0452527 B2 JPH0452527 B2 JP H0452527B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- radiation
- parts
- back coat
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
(イ) 技術分野
この発明は磁気記録媒体のバツクコート用樹脂
組成物をバツクコートの結合剤として用いた磁気
記録媒体に関するものである。 (ロ) 背景技術 現在カセツトテープ、オープンリールテープ、
ビデオテープ、磁気カード、磁気デイスク等、多
くの磁気記録媒体はポリエステル、プリ塩化ビニ
ル、ポリアセテート、紙等の基材フイルム上に酸
化鉄等の磁気化可能金属酸化物もしくは金属材を
含む塗料、印刷インキ等の被覆剤(以下、塗料を
例として説明する)をコーテイングし、オリエン
テーシヨン、乾燥、必要に応じて硬化の工程を経
て得られ、その樹脂塗料バインダー(結合剤)と
して塩化ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリア
クリル酸エステル、時にエポキシ樹脂等が使用さ
れ、目的に応じて可塑剤、ゴム、分散剤、帯電防
止剤、顔料等が配合されているのが一般である。 ところで磁気ヘツドを用いる現在の記録方式に
おいては、テープ−ヘツド間のスペーシング損失
は54.6d/λ〔dB〕(d:テープ−ヘツド間距離、
λ:記録波長)で表わされる。この式からわかる
ように、情報量の豊富さ等の理由で近年需要の多
い記録密度の高い短波長記録においては、スペー
シングによる出力低下の割合が長波長のそれより
著しく大きくなる。したがつて、小さな異物がテ
ープ表面上にあつても、それが磁気記録媒体に書
き込まれている情報を読み出す際、存在すべきパ
ルスを見落す誤りたるドロツプアウトとして検出
されることになる。 このドロツプアウトのもととなる異物の発生原
因として考えられるのは、くり返し応力がかかる
ことによる塗膜の劣化から生ずる磁気テープ塗膜
表面の磁性粉脱落あるいは走行中にベースが削り
取られたものや、ホコリ等が静電的にベース面に
付着しさらにそれが塗膜面に転移したものが挙げ
られる。これらを防止するため、磁気テープの磁
性面と反対の支持体表面(バツク面)にカーボン
ブラツク、グラフアイト等及び無機充填剤を有機
バインダーと共に混練した塗料を塗布して帯電防
止をはかつたり、ベースの強靭化により、ベース
の削れを少くする等の方法が提案されている。ま
た磁性層が金属薄膜型の場合、磁性層が薄いため
磁気記録媒体がカールし易く、その意味でもバツ
クコート層は重要な役割を果たしている。これら
の処理により、くり返し走行に対するドロツプア
ウト増加の傾向はかなり抑えることができる。し
かしながら、そのレベルは、現状ではまだ完全と
はいえず、さらに少くする必要がある。 ドロツプアウトをさらに少なくするため、その
発生原因を詳細に調べた結果、次のようなことが
わかつた。バツクコート層は走行回数を増しても
ドロツプアウトが増加しないよう強靭であること
が要求されるから、通常、熱硬化型樹脂が結合剤
として好ましいものとして使用される。その場
合、熱硬化型樹脂の硬化には長時間を要するため
バツクコート層が塗布された後、テープはまず巻
き取られ、次いで熱硬化処理が施こされることに
なる。しかし、塗布が終つた時点においては、バ
ツクコート層中ではまだ硬化反応が始まつておら
ず、その塗膜は弱く、しかもバツクコート面と磁
性面とは密着状態であるため、バツクコート層塗
膜中に充填されたカーボンブラツク、グラフアイ
ト、あるいは他の無機充填剤を含んだバツクコー
ト面塗膜表面はそれが接触している反対側の磁性
層表面に転移し易く、その転移したものがドロツ
プアウトやヘツド目づまりの原因となつているこ
とがわかつた。またこの現象は熱可塑性樹脂であ
つても同様に起りうると考えられる。バツクコー
ト層を設けることにより、くり返し走行によるド
ロツプアウトの増加を抑えることはできるが、走
行回数の少い段階においてドロツプアウトがそれ
程低くないのは上記の理由のためである。 バツクコート層形成工程での上記のような不都
合を解消するため、本発明者等は先に、放射線感
応樹脂(放射線の照射で硬化しうる樹脂)をバイ
ンダーとして、無機充填剤と混練した塗料でバツ
クコート層を形成した後、活性エネルギー線源に
より放射線を照射し、硬化処理を施すか、あるい
はそのまま表面処理を行つた後硬化処理を施し、
バツクコート層中に三次元架橋を生じさせ、強靭
な塗膜とした後、そのテープを巻き取ることによ
り、上記のような原因によるドロツプアウトを減
少させる方法を提案している(特開昭57−169929
号)。この方法によればテープが巻き取られるの
は塗膜の架橋反応が終了した後であるから、巻き
取りによりバツクコート層が磁性層に密着しても
バツクコート層から磁性層への無機充填剤粉末の
転移は起きない。この方法で用いる放射線感応樹
脂は、放射線によりラジカルを発生し架橋構造を
生じるような不飽和二重結合を、分子鎖中に2個
以上含むもので、具体的には(A)アクリル酸等で変
性した分子量8000〜25000程度の熱可塑性樹脂が
単独、あるいは(B)分子量2000〜3000程度のポリウ
レタンエラストマー等と併用され、単なる熱可塑
性樹脂や熱硬化性樹脂を用いる場合と比較して
種々改善されるが、前記(A)変性熱可塑性樹脂単独
では接着性、柔軟性が劣り、(B)のエラストマーを
併用する場合も分子量が低いため柔軟性が劣り、
もろい膜となり、走行中バツクコートケズレが発
生し易く、その上、急激な走行ストツプをさせた
場合、静摩擦と動摩擦の差が大のためバツクコー
ト面のケズレが発生し易い。 (ハ) 発明の開示 本発明者等は上記方法、特に(A)、(B)の分子量範
囲について更に研究を重ねた結果、放射線感応樹
脂として、(A)放射線により硬化性をもつ不飽和二
重結合を2個以上有する分子量30000〜100000、
好ましくは35000〜80000のプラスチツク状化合
物、および(B)放射線による硬化性をもつ不飽和二
重結合を1個以上有する分子量5000〜100000未
満、好ましくは5000〜80000のゴム弾性化合物、
という特定の分子量範囲の高分子化合物(A)及び(B)
を組合わせたものを用いることにより、塗膜の破
断強度が上り、塗膜の強化が為されるため、バツ
クコート削れが少なく、バツクコート層から磁性
層への無機充填剤粉末の移転がないためドロツプ
アウトが少なく、又、静摩擦と動摩擦の変化が少
ないため急激な走行ストツプによりバツクコート
面に傷の発生もなく、かつ放射線硬化性樹脂を使
用しているのでロール状に巻き取つた形での硬化
の際の巻きしまりの影響のない、長さ方向で均一
の特性を有する磁気記録媒体が得られることを見
出し、本発明に到達したものである。 すなわち本発明は、支持体の一方の面に磁性層
を、他方の面にバツクコート層を設けた磁気記録
媒体において、バツクコート層における結合剤
が、(A)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合
を2個以上有する分子量30000〜100000のプラス
チツク状化合物、および(B)放射線により硬化性を
もつ不飽和二重結合を1個以上有する分子量5000
〜100000未満のゴム弾性化合物よりなる放射線硬
化性樹脂組成物であることを特徴とする磁気記録
媒体に関するものである。 本発明樹脂組成物において、(A)だけでは弾性率
は高いが粘性が低くもろいものとなり、(B)だけで
は弾性の欠けたものとなり、つまり(A)、(B)のみで
は破壊エネルギーの小さなバツクコート層とな
る。(A)、(B)の組合せ、中でも特定の分子量のもの
を組合せることにより、破壊エネルギーが大きく
バツクコート層のケズレのない、高温保存下での
巻きしまりによる影響の少ないものとなり、また
静摩擦、動摩擦の変化が少なく、そのため急激な
ストツプでもバツク面のケズレが生じない、すぐ
れた磁気記録媒体が得られるものである。 また本発明樹脂組成物において、(A)の分子量
30000未満、(B)の分子量5000未満では塗膜が固く
なつてバツクコート削れが激しく、静摩擦、動摩
擦の変化が大きいため急激なストツプではバツク
面のケズレを生じる上、電磁変換特性も低下し、
また(A)の分子量100000を超えると分散不良のため
電磁変換特性が低下すると共に、(B)が分子量
100000以上になるとその特性が低下して強度低下
を生じる。(A)は35000〜80000、(B)は5000〜80000
が好ましい分子量範囲である。 (A)、(B)の配合比率は、(A)が20〜95重量%、好ま
しくは40〜80重量%、(B)が5〜80重量%、好まし
くは20〜60重量%である。 本発明の(A)、(B)の化合物の分子量は次のような
測定方法による数平均分子量によつている。 ※ GPCによるバインダーの平均分子量測定 GPC(Gel Permeation Chlomatography)と
は試料中の分子を移動相中のその大きさに基いて
分離する方法で、分子ふるいの役をする多孔質ゲ
ルをカラムに充填し液体クロマトグラフイーを行
なう方法である。平均分子量を算出するには標準
試料として分子量既知のポリスチレンを使いその
溶出時間から検量線を作成する。これよりポリス
チレン換算の平均分子量を計算する。 与えられた高分子量物質中に分子量Miである
分子がNi個あつたとすると 数平均分子量 Mn=ΣNiMi/ΣNi で表わせる。 本発明の(A)、(B)の化合物における不飽和二重結
合は分子量40000まで当り1個が一般的である。 本発明で用いる(A)の放射線硬化性プラスチツク
状化合物は、放射線によりラジカルを発生し架橋
構造を生じるような、分子鎖中に不飽和二重結合
を二個以上含むものであり、これはまた熱可塑性
樹脂を放射線感応変性することによつても得るこ
とができる。 放射線硬化性樹脂の具体例としては、ラジカル
重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化
合物のようなアクリル系二重結合、ジアリルフタ
レートのようなアリル系二重結合、マレイン酸、
マレイン酸誘導体等の不飽和結合等の、放射線照
射による架橋あるいは重合乾燥する基を熱可塑性
樹脂の分子中に含有または導入した樹脂であり、
その他放射線照射により架橋重合する不飽和二重
結合を有する化合物で分子量が30000〜100000の
ものであれば用いることができる。 放射線照射による架橋あるいは重合乾燥する基
を熱可塑性樹脂の分子中に含有する樹脂としては
次の様な不飽和ポリエステル樹脂がある。 分子鎖中に放射線硬化性不飽和二重結合を含有
するポリエステル化合物、例えば下記(2)の多塩基
酸と多価アルコールのエステル結合から成る飽和
ポリエステル樹脂で多塩基酸の一部をマレイン酸
とした放射線硬化性不飽和二重結合を含有する不
飽和ポリエステル樹脂を挙げることができる。放
射線硬化性不飽和ポリエステル樹脂は多塩基酸成
分1種以上と多価アルコール成分1種以上にマレ
イン酸、フマル酸等を加え常法、すなわち触媒の
存在下で、180〜200℃、窒素雰囲気下、脱水ある
いは脱アルコール反応の後、240〜280℃まで昇温
し、0.5〜1mmHgの減圧下、縮合反応により得る
ことができる。マレイン酸やフマル酸等の含有量
は、製造時の架橋、放射線硬化性等から酸成分中
1〜40モル%、好ましくは10〜30モル%である。 放射線硬化性樹脂に変性できる熱可塑性樹脂の
例としては、次の様なものを挙げることができ
る。 (1) 塩化ビニール系共重合体 塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアルコ
ール共重合体、塩化ビニール−ビニールアルコー
ル共重合体、塩化ビニール−ビニールアルコール
−プロピオン酸ビニール共重合体、塩化ビニール
−酢酸ビニール−マレイン酸共重合体、塩化ビニ
ール−酢酸ビニール−ビニルアルコール−マレイ
ン酸共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−末
端OH側鎖アルキル基共重合体が挙げられ、これ
らは重合度400以上のものであり、このものに後
述の手法により、アクリル系二重結合、マレイン
酸系二重結合、アリル系二重結合を導入して放射
線感応変性を行う。 (2) 飽和ポリエステル樹脂 フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸のような飽和多塩基
酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,
2プロピレングリコール、1,3ブタンジオー
ル、ジプロピレングリコール、1,4ブタンジオ
ール、1,6ヘキサンジオール、ペンタエリスリ
ツト、ソルビトール、グリセリン、ネオペンチル
グリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール
のような多価アルコールとのエステル結合により
得られる飽和ポリエステル樹脂又はこれらのポリ
エステル樹脂をSO3Na等で変性した樹脂が例と
して挙げられ、これらも同様にして放射線感応変
性を行う。 (3) ポリビニルアルコール系樹脂 ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、アセタ
ール樹脂、ホルマール樹脂及びこれらの成分の共
重合体で、これら樹脂中に含まれる水酸基に対し
後述の手法により放射線感応変性を行う。 (4) フエノキシ系樹脂 フエノキシ樹脂(PKHA、PKHC、PKHH)、
これら樹脂中に含まれる水酸基に対し後述の手法
により放射線感応変性を行う。 (5) 繊維素誘導体 各種のものが用いられるが、特に効果的なものは
硝化綿、セルローズアセトブチレート、エチルセ
ルローズ、ブチルセルローズ、アセチルセルロー
ズ等が好適である。樹脂中の水酸基を活用して後
述の方法により放射線感応変性を行う。 その他、放射線感応変性に用いることのできる
樹脂としては、多官能ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂
及び誘導体(PVPオレフイン共重合体)、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、フエノール樹脂、ス
ピロアセタール樹脂、水酸基を含有するアクリル
エステル及びメタクリルエステルを重合成分とし
て少くとも一種含むアクリル系樹脂等も有効であ
る。 本発明で用いる(B)の高分子量のゴム弾性化合物
は、熱可塑性エラストマーもしくはプレポリマー
を放射線感応変性したものである。以下にエラス
トマーもしくはプレポリマーの例を挙げる。 (1) ポリウレタンエラストマーもしくはプレポリ
マー ポリウレタンの使用は耐摩耗性、及び基体フイ
ルム、例えばPETフイルムへの接着性が良い点
で特に有効である。ウレタン化合物の例として
は、イソシアネートとして、2,4−トルエンジ
イソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネ
ート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,
4−キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、m−フエニレンジイソシ
アネート、p−フエニレンジイソシアネート、
3,3′−ジメチル−4,4′−ジフエニルメタンジ
イソシアネート、4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチルビフエニレンジ
イソシアネート、4,4′−ビフエニレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソフオロンジイソシアネート、ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、デスモジユールL、デ
スモジユールN等の多種多価イソシアネートと、
線状飽和ポリエステル(エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ペンタエリスリツト、ソルビ
トール、ネオペンチルグリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノールの様な多価アルコール
と、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸の様な飽和多塩
基酸との縮重合によるもの)、線状飽和ポリエー
テル(ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール)や
カプロラクタム、ヒドロキシル含有アクリル酸エ
ステル、ヒドロキシル含有メタクリル酸エステル
等の各種ポリエステル類の縮重合物より成るポリ
ウレタンエラストマー、プレポリマーが有効であ
る。 これらのウレタンエラストマーの末端のイソシ
アネート基又は水酸基と、アクリル系二重結合又
はアリル系二重結合等を有する単量体とを反応さ
せることにより、放射線感応性に変性することは
非常に効果的である。 (2) アクリロニトリル−ブタジエン共重合エラス
トマー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリクイ
ツドレジンとして市販されている末端水酸基のあ
るアクリロニトリルブタジエン共重合体プレポリ
マーあるいは日本ゼオン社製ハイカー1432J等の
エラストマーは、特にブタジエン中の二重結合が
放射線によりラジカルを生じ架橋及び重合させる
エラストマー成分として適する。 (3) ポリブタジエンエラストマー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリクイ
ツドレジンR−15等の低分子量末端水酸基を有す
るプレポリマーが特に熱可塑性樹脂との相溶性の
点で好適である。R−15プレポリマーにおいては
分子末端が水酸基となつている為、分子末端にア
クリル系不飽和二重結合を付加することにより放
射線感応性を高めることが可能であり、バインダ
ーとして更に有利となる。 またポリブタジエンの環化物、日本合成ゴム製
CBR−M901も熱可塑性樹脂との組合せによりす
ぐれた性質を有している。 その他、熱可塑性エラストマー及びそのプレポ
リマーの系で好適なものとしては、スチレン−ブ
タジエンゴム、塩化ゴム、アクリルゴム、イソプ
レンゴム及びその環化物(日本合成ゴム製
CIR701)があり、エポキシ変性ゴム、内部可塑
化飽和線状ポリエステル(東洋紡バイロン#300)
等のエラストマーも下記に述べる放射線感応変性
処理を施こすことにより有効に利用できる。 次に、放射線感応性バインダー合成の代表例を
説明する。 a 塩化ビニール酢酸ビニール共重合系樹脂のア
クリル変性体(放射線感応変性樹脂)の合成 OH基を有する一部ケン化塩ビー酢ビ共重合体
(平均重合度 n=500)750部(0.033モル)とト
ルエン1250部、シクロヘキサノン500部を51の4
つ口フラスコに仕込み加熱溶解し、80℃昇温後ト
リレンジイソシアネートの2−ヒドロキシエチル
メタクリレートアダクト※を61.4部(0.20モル)
加え、更にオクチル酸スズ0.012部、ハイドロキ
ノン0.012部を加え80℃でN2気流中、NCO反応率
が90%となるまで反応せしめる。反応終了後冷却
し、メチルエチルケトン1250部を加え希釈する。
このアクリル変性体の分子量は40000、1分子当
りの二重結合は6個である。
組成物をバツクコートの結合剤として用いた磁気
記録媒体に関するものである。 (ロ) 背景技術 現在カセツトテープ、オープンリールテープ、
ビデオテープ、磁気カード、磁気デイスク等、多
くの磁気記録媒体はポリエステル、プリ塩化ビニ
ル、ポリアセテート、紙等の基材フイルム上に酸
化鉄等の磁気化可能金属酸化物もしくは金属材を
含む塗料、印刷インキ等の被覆剤(以下、塗料を
例として説明する)をコーテイングし、オリエン
テーシヨン、乾燥、必要に応じて硬化の工程を経
て得られ、その樹脂塗料バインダー(結合剤)と
して塩化ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリア
クリル酸エステル、時にエポキシ樹脂等が使用さ
れ、目的に応じて可塑剤、ゴム、分散剤、帯電防
止剤、顔料等が配合されているのが一般である。 ところで磁気ヘツドを用いる現在の記録方式に
おいては、テープ−ヘツド間のスペーシング損失
は54.6d/λ〔dB〕(d:テープ−ヘツド間距離、
λ:記録波長)で表わされる。この式からわかる
ように、情報量の豊富さ等の理由で近年需要の多
い記録密度の高い短波長記録においては、スペー
シングによる出力低下の割合が長波長のそれより
著しく大きくなる。したがつて、小さな異物がテ
ープ表面上にあつても、それが磁気記録媒体に書
き込まれている情報を読み出す際、存在すべきパ
ルスを見落す誤りたるドロツプアウトとして検出
されることになる。 このドロツプアウトのもととなる異物の発生原
因として考えられるのは、くり返し応力がかかる
ことによる塗膜の劣化から生ずる磁気テープ塗膜
表面の磁性粉脱落あるいは走行中にベースが削り
取られたものや、ホコリ等が静電的にベース面に
付着しさらにそれが塗膜面に転移したものが挙げ
られる。これらを防止するため、磁気テープの磁
性面と反対の支持体表面(バツク面)にカーボン
ブラツク、グラフアイト等及び無機充填剤を有機
バインダーと共に混練した塗料を塗布して帯電防
止をはかつたり、ベースの強靭化により、ベース
の削れを少くする等の方法が提案されている。ま
た磁性層が金属薄膜型の場合、磁性層が薄いため
磁気記録媒体がカールし易く、その意味でもバツ
クコート層は重要な役割を果たしている。これら
の処理により、くり返し走行に対するドロツプア
ウト増加の傾向はかなり抑えることができる。し
かしながら、そのレベルは、現状ではまだ完全と
はいえず、さらに少くする必要がある。 ドロツプアウトをさらに少なくするため、その
発生原因を詳細に調べた結果、次のようなことが
わかつた。バツクコート層は走行回数を増しても
ドロツプアウトが増加しないよう強靭であること
が要求されるから、通常、熱硬化型樹脂が結合剤
として好ましいものとして使用される。その場
合、熱硬化型樹脂の硬化には長時間を要するため
バツクコート層が塗布された後、テープはまず巻
き取られ、次いで熱硬化処理が施こされることに
なる。しかし、塗布が終つた時点においては、バ
ツクコート層中ではまだ硬化反応が始まつておら
ず、その塗膜は弱く、しかもバツクコート面と磁
性面とは密着状態であるため、バツクコート層塗
膜中に充填されたカーボンブラツク、グラフアイ
ト、あるいは他の無機充填剤を含んだバツクコー
ト面塗膜表面はそれが接触している反対側の磁性
層表面に転移し易く、その転移したものがドロツ
プアウトやヘツド目づまりの原因となつているこ
とがわかつた。またこの現象は熱可塑性樹脂であ
つても同様に起りうると考えられる。バツクコー
ト層を設けることにより、くり返し走行によるド
ロツプアウトの増加を抑えることはできるが、走
行回数の少い段階においてドロツプアウトがそれ
程低くないのは上記の理由のためである。 バツクコート層形成工程での上記のような不都
合を解消するため、本発明者等は先に、放射線感
応樹脂(放射線の照射で硬化しうる樹脂)をバイ
ンダーとして、無機充填剤と混練した塗料でバツ
クコート層を形成した後、活性エネルギー線源に
より放射線を照射し、硬化処理を施すか、あるい
はそのまま表面処理を行つた後硬化処理を施し、
バツクコート層中に三次元架橋を生じさせ、強靭
な塗膜とした後、そのテープを巻き取ることによ
り、上記のような原因によるドロツプアウトを減
少させる方法を提案している(特開昭57−169929
号)。この方法によればテープが巻き取られるの
は塗膜の架橋反応が終了した後であるから、巻き
取りによりバツクコート層が磁性層に密着しても
バツクコート層から磁性層への無機充填剤粉末の
転移は起きない。この方法で用いる放射線感応樹
脂は、放射線によりラジカルを発生し架橋構造を
生じるような不飽和二重結合を、分子鎖中に2個
以上含むもので、具体的には(A)アクリル酸等で変
性した分子量8000〜25000程度の熱可塑性樹脂が
単独、あるいは(B)分子量2000〜3000程度のポリウ
レタンエラストマー等と併用され、単なる熱可塑
性樹脂や熱硬化性樹脂を用いる場合と比較して
種々改善されるが、前記(A)変性熱可塑性樹脂単独
では接着性、柔軟性が劣り、(B)のエラストマーを
併用する場合も分子量が低いため柔軟性が劣り、
もろい膜となり、走行中バツクコートケズレが発
生し易く、その上、急激な走行ストツプをさせた
場合、静摩擦と動摩擦の差が大のためバツクコー
ト面のケズレが発生し易い。 (ハ) 発明の開示 本発明者等は上記方法、特に(A)、(B)の分子量範
囲について更に研究を重ねた結果、放射線感応樹
脂として、(A)放射線により硬化性をもつ不飽和二
重結合を2個以上有する分子量30000〜100000、
好ましくは35000〜80000のプラスチツク状化合
物、および(B)放射線による硬化性をもつ不飽和二
重結合を1個以上有する分子量5000〜100000未
満、好ましくは5000〜80000のゴム弾性化合物、
という特定の分子量範囲の高分子化合物(A)及び(B)
を組合わせたものを用いることにより、塗膜の破
断強度が上り、塗膜の強化が為されるため、バツ
クコート削れが少なく、バツクコート層から磁性
層への無機充填剤粉末の移転がないためドロツプ
アウトが少なく、又、静摩擦と動摩擦の変化が少
ないため急激な走行ストツプによりバツクコート
面に傷の発生もなく、かつ放射線硬化性樹脂を使
用しているのでロール状に巻き取つた形での硬化
の際の巻きしまりの影響のない、長さ方向で均一
の特性を有する磁気記録媒体が得られることを見
出し、本発明に到達したものである。 すなわち本発明は、支持体の一方の面に磁性層
を、他方の面にバツクコート層を設けた磁気記録
媒体において、バツクコート層における結合剤
が、(A)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合
を2個以上有する分子量30000〜100000のプラス
チツク状化合物、および(B)放射線により硬化性を
もつ不飽和二重結合を1個以上有する分子量5000
〜100000未満のゴム弾性化合物よりなる放射線硬
化性樹脂組成物であることを特徴とする磁気記録
媒体に関するものである。 本発明樹脂組成物において、(A)だけでは弾性率
は高いが粘性が低くもろいものとなり、(B)だけで
は弾性の欠けたものとなり、つまり(A)、(B)のみで
は破壊エネルギーの小さなバツクコート層とな
る。(A)、(B)の組合せ、中でも特定の分子量のもの
を組合せることにより、破壊エネルギーが大きく
バツクコート層のケズレのない、高温保存下での
巻きしまりによる影響の少ないものとなり、また
静摩擦、動摩擦の変化が少なく、そのため急激な
ストツプでもバツク面のケズレが生じない、すぐ
れた磁気記録媒体が得られるものである。 また本発明樹脂組成物において、(A)の分子量
30000未満、(B)の分子量5000未満では塗膜が固く
なつてバツクコート削れが激しく、静摩擦、動摩
擦の変化が大きいため急激なストツプではバツク
面のケズレを生じる上、電磁変換特性も低下し、
また(A)の分子量100000を超えると分散不良のため
電磁変換特性が低下すると共に、(B)が分子量
100000以上になるとその特性が低下して強度低下
を生じる。(A)は35000〜80000、(B)は5000〜80000
が好ましい分子量範囲である。 (A)、(B)の配合比率は、(A)が20〜95重量%、好ま
しくは40〜80重量%、(B)が5〜80重量%、好まし
くは20〜60重量%である。 本発明の(A)、(B)の化合物の分子量は次のような
測定方法による数平均分子量によつている。 ※ GPCによるバインダーの平均分子量測定 GPC(Gel Permeation Chlomatography)と
は試料中の分子を移動相中のその大きさに基いて
分離する方法で、分子ふるいの役をする多孔質ゲ
ルをカラムに充填し液体クロマトグラフイーを行
なう方法である。平均分子量を算出するには標準
試料として分子量既知のポリスチレンを使いその
溶出時間から検量線を作成する。これよりポリス
チレン換算の平均分子量を計算する。 与えられた高分子量物質中に分子量Miである
分子がNi個あつたとすると 数平均分子量 Mn=ΣNiMi/ΣNi で表わせる。 本発明の(A)、(B)の化合物における不飽和二重結
合は分子量40000まで当り1個が一般的である。 本発明で用いる(A)の放射線硬化性プラスチツク
状化合物は、放射線によりラジカルを発生し架橋
構造を生じるような、分子鎖中に不飽和二重結合
を二個以上含むものであり、これはまた熱可塑性
樹脂を放射線感応変性することによつても得るこ
とができる。 放射線硬化性樹脂の具体例としては、ラジカル
重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化
合物のようなアクリル系二重結合、ジアリルフタ
レートのようなアリル系二重結合、マレイン酸、
マレイン酸誘導体等の不飽和結合等の、放射線照
射による架橋あるいは重合乾燥する基を熱可塑性
樹脂の分子中に含有または導入した樹脂であり、
その他放射線照射により架橋重合する不飽和二重
結合を有する化合物で分子量が30000〜100000の
ものであれば用いることができる。 放射線照射による架橋あるいは重合乾燥する基
を熱可塑性樹脂の分子中に含有する樹脂としては
次の様な不飽和ポリエステル樹脂がある。 分子鎖中に放射線硬化性不飽和二重結合を含有
するポリエステル化合物、例えば下記(2)の多塩基
酸と多価アルコールのエステル結合から成る飽和
ポリエステル樹脂で多塩基酸の一部をマレイン酸
とした放射線硬化性不飽和二重結合を含有する不
飽和ポリエステル樹脂を挙げることができる。放
射線硬化性不飽和ポリエステル樹脂は多塩基酸成
分1種以上と多価アルコール成分1種以上にマレ
イン酸、フマル酸等を加え常法、すなわち触媒の
存在下で、180〜200℃、窒素雰囲気下、脱水ある
いは脱アルコール反応の後、240〜280℃まで昇温
し、0.5〜1mmHgの減圧下、縮合反応により得る
ことができる。マレイン酸やフマル酸等の含有量
は、製造時の架橋、放射線硬化性等から酸成分中
1〜40モル%、好ましくは10〜30モル%である。 放射線硬化性樹脂に変性できる熱可塑性樹脂の
例としては、次の様なものを挙げることができ
る。 (1) 塩化ビニール系共重合体 塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアルコ
ール共重合体、塩化ビニール−ビニールアルコー
ル共重合体、塩化ビニール−ビニールアルコール
−プロピオン酸ビニール共重合体、塩化ビニール
−酢酸ビニール−マレイン酸共重合体、塩化ビニ
ール−酢酸ビニール−ビニルアルコール−マレイ
ン酸共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−末
端OH側鎖アルキル基共重合体が挙げられ、これ
らは重合度400以上のものであり、このものに後
述の手法により、アクリル系二重結合、マレイン
酸系二重結合、アリル系二重結合を導入して放射
線感応変性を行う。 (2) 飽和ポリエステル樹脂 フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸のような飽和多塩基
酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,
2プロピレングリコール、1,3ブタンジオー
ル、ジプロピレングリコール、1,4ブタンジオ
ール、1,6ヘキサンジオール、ペンタエリスリ
ツト、ソルビトール、グリセリン、ネオペンチル
グリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール
のような多価アルコールとのエステル結合により
得られる飽和ポリエステル樹脂又はこれらのポリ
エステル樹脂をSO3Na等で変性した樹脂が例と
して挙げられ、これらも同様にして放射線感応変
性を行う。 (3) ポリビニルアルコール系樹脂 ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、アセタ
ール樹脂、ホルマール樹脂及びこれらの成分の共
重合体で、これら樹脂中に含まれる水酸基に対し
後述の手法により放射線感応変性を行う。 (4) フエノキシ系樹脂 フエノキシ樹脂(PKHA、PKHC、PKHH)、
これら樹脂中に含まれる水酸基に対し後述の手法
により放射線感応変性を行う。 (5) 繊維素誘導体 各種のものが用いられるが、特に効果的なものは
硝化綿、セルローズアセトブチレート、エチルセ
ルローズ、ブチルセルローズ、アセチルセルロー
ズ等が好適である。樹脂中の水酸基を活用して後
述の方法により放射線感応変性を行う。 その他、放射線感応変性に用いることのできる
樹脂としては、多官能ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂
及び誘導体(PVPオレフイン共重合体)、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、フエノール樹脂、ス
ピロアセタール樹脂、水酸基を含有するアクリル
エステル及びメタクリルエステルを重合成分とし
て少くとも一種含むアクリル系樹脂等も有効であ
る。 本発明で用いる(B)の高分子量のゴム弾性化合物
は、熱可塑性エラストマーもしくはプレポリマー
を放射線感応変性したものである。以下にエラス
トマーもしくはプレポリマーの例を挙げる。 (1) ポリウレタンエラストマーもしくはプレポリ
マー ポリウレタンの使用は耐摩耗性、及び基体フイ
ルム、例えばPETフイルムへの接着性が良い点
で特に有効である。ウレタン化合物の例として
は、イソシアネートとして、2,4−トルエンジ
イソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネ
ート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,
4−キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、m−フエニレンジイソシ
アネート、p−フエニレンジイソシアネート、
3,3′−ジメチル−4,4′−ジフエニルメタンジ
イソシアネート、4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチルビフエニレンジ
イソシアネート、4,4′−ビフエニレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソフオロンジイソシアネート、ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、デスモジユールL、デ
スモジユールN等の多種多価イソシアネートと、
線状飽和ポリエステル(エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ペンタエリスリツト、ソルビ
トール、ネオペンチルグリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノールの様な多価アルコール
と、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸の様な飽和多塩
基酸との縮重合によるもの)、線状飽和ポリエー
テル(ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール)や
カプロラクタム、ヒドロキシル含有アクリル酸エ
ステル、ヒドロキシル含有メタクリル酸エステル
等の各種ポリエステル類の縮重合物より成るポリ
ウレタンエラストマー、プレポリマーが有効であ
る。 これらのウレタンエラストマーの末端のイソシ
アネート基又は水酸基と、アクリル系二重結合又
はアリル系二重結合等を有する単量体とを反応さ
せることにより、放射線感応性に変性することは
非常に効果的である。 (2) アクリロニトリル−ブタジエン共重合エラス
トマー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリクイ
ツドレジンとして市販されている末端水酸基のあ
るアクリロニトリルブタジエン共重合体プレポリ
マーあるいは日本ゼオン社製ハイカー1432J等の
エラストマーは、特にブタジエン中の二重結合が
放射線によりラジカルを生じ架橋及び重合させる
エラストマー成分として適する。 (3) ポリブタジエンエラストマー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリクイ
ツドレジンR−15等の低分子量末端水酸基を有す
るプレポリマーが特に熱可塑性樹脂との相溶性の
点で好適である。R−15プレポリマーにおいては
分子末端が水酸基となつている為、分子末端にア
クリル系不飽和二重結合を付加することにより放
射線感応性を高めることが可能であり、バインダ
ーとして更に有利となる。 またポリブタジエンの環化物、日本合成ゴム製
CBR−M901も熱可塑性樹脂との組合せによりす
ぐれた性質を有している。 その他、熱可塑性エラストマー及びそのプレポ
リマーの系で好適なものとしては、スチレン−ブ
タジエンゴム、塩化ゴム、アクリルゴム、イソプ
レンゴム及びその環化物(日本合成ゴム製
CIR701)があり、エポキシ変性ゴム、内部可塑
化飽和線状ポリエステル(東洋紡バイロン#300)
等のエラストマーも下記に述べる放射線感応変性
処理を施こすことにより有効に利用できる。 次に、放射線感応性バインダー合成の代表例を
説明する。 a 塩化ビニール酢酸ビニール共重合系樹脂のア
クリル変性体(放射線感応変性樹脂)の合成 OH基を有する一部ケン化塩ビー酢ビ共重合体
(平均重合度 n=500)750部(0.033モル)とト
ルエン1250部、シクロヘキサノン500部を51の4
つ口フラスコに仕込み加熱溶解し、80℃昇温後ト
リレンジイソシアネートの2−ヒドロキシエチル
メタクリレートアダクト※を61.4部(0.20モル)
加え、更にオクチル酸スズ0.012部、ハイドロキ
ノン0.012部を加え80℃でN2気流中、NCO反応率
が90%となるまで反応せしめる。反応終了後冷却
し、メチルエチルケトン1250部を加え希釈する。
このアクリル変性体の分子量は40000、1分子当
りの二重結合は6個である。
【※トリレンジイソシアネート(TDI)の2−
ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)
アダクトの製法 TDI348部をN2気流中11の4つ口フラスコ内で
80℃に加熱後、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート260部、オクチル酸スズ0.07部、ハイドロキ
ノン0.05部を反応缶内の温度が80〜85℃となるよ
うに冷却コントロールしながら滴下終了後80℃で
3時間撹拌し反応を完結させる。反応終了後取り
出して冷却後白色ペースト状のTDIの2HEMAを
得た。】 b ブチラール樹脂アクリル変性体の合成(放射
線感応変性樹脂) ブチラール樹脂積水化学製BM−S100部をトル
エン191.2部、シクロヘキサノン71.4部と共に51
の4つ口フラスコに仕込み加熱溶解し80℃昇温後
TDIの2HEMAアダクト※を7.4部加え、更にオ
クチル酸スズ0.015部、ハイドロキノン0.015部を
加え、80℃でN2気流中NCO反応率が90%以上と
なるまで反応せしめる。反応終了後冷却し、メチ
ルエチルケトンにて希釈する。 c 飽和ポリエステル樹脂アクリル変性体の合成
(放射線感応変性樹脂) 飽和ポリエステル(東洋紡製バイロンRV−
200)100部をトルエン116部、メチルエチルケト
ン116部に加熱溶解し80℃昇温後TDIの2HEMA
アダクト※を3.55部加え、オクチル酸スズ0.007
部、ハイドロキノン0.007部を加え、80℃、N2気
流中NCO反応率が90%以上となるまで反応せし
める。 d フエノキシ樹脂アクリル変性体の合成(放射
線感応変性樹脂) OH基を有するフエノキシ樹脂(PKHH:
UCC社製、分子量30000)600部、メチルエチル
ケトン1800部を31の4ツ口フラスコに仕込み、加
熱溶解し、80℃昇温後、トリレンジイソシアネー
トの2ヒドロキシエチルメタクリレートアダクト
を6.0部加え、更にオクチル酸スズ0.012部、ハイ
ドロキノン0.012部を加え、80℃でN2気流中、
NCO反応率が90%となるまで反応せしめる。こ
のフエノキシ変性体の分子量は35000、1分子当
りの二重結合は1個である。 e ウレタンエラストマーアクリル変性体の合成
(放射線硬化性エラストマー) 末端イソシアネートのジフエニルメタンジイソ
シアネート(MDI)系ウレタンプレポリマー
(日本ポリウレタン製ニツポラン3119)250部、
2HEMA32.5部、ハイドロキノン0.07部、オクチ
ル酸スズ0.009部を反応缶に入れ、80℃に加熱溶
解後TDI43.5部を反応缶内の温度が80〜90℃とな
るように冷却しながら滴下し、滴下終了後80℃で
反応率95%以上となるまで反応せしめる。 f ポリエーテル系末端ウレタン変性エラストマ
ーアクリル変性体(放射線硬化性エラストマ
ー)の合成 日本ポリウレタン社製ポリエーテルPTG−
500、250部、2HEMA32.5部、ハイドロキノン
0.007部、オクチル酸スズ0.009部を反応缶に入
れ、80℃に加熱溶解後TDI43.5部を反応缶内の温
度が80〜90℃となるように冷却しながら滴下し、
滴下終了後80℃で反応率95%以上となるまで反応
せしめる。 g ポリブタジエンエラストマーアクリル変性体
の合成(放射線硬化性エラストマー) シンクレアペトロケミカル社製低分子量末端水
酸基ポリブタジエンポリBDリクイツトレジンR
−15250部、2HEMA32.5部、ハイドロキノン
0.007部、オクチル酸スズ0.009部を反応缶に入
れ、80℃に加熱溶解後TDI43.5部を反応缶内の温
度が80〜90℃となるように冷却しながら滴下し、
滴下終了後80℃で反応率95%以上となるまで反応
せしめる。 高分子には放射線照射により崩壊するものと分
子間に架橋を起こすものが知られている。分子間
に架橋を起こすものとしては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、
ポリエステル、ポリビニルピロリドンゴム、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクロレインがある。こ
の様な架橋型ポリマーであれば上記のような変性
を特に施さなくても、架橋反応が起るので、前記
変性体の他に、これらの樹脂はそのまま放射線架
橋用バツクコート樹脂として使用可能である。 更にまた、この方法によれば溶剤を使用しない
無溶剤型の樹脂であつても短時間で硬化すること
ができるので、この様な樹脂をバツクコート用と
して用いることができる。 本発明の放射線硬化性樹脂組成物の特に好まし
い組合せとしては、(A)の化合物が一部ケン化した
塩化ビニール−酢酸ビニール共重合体、カルボン
酸が導入された塩化ビニール−酢酸ビニール共重
合体、フエノキシ樹脂にポリイソシアネート化合
物を反応させて得られたイソシアネート基を有す
る化合物に、イソシアネート基との反応性を有す
る官能基をもつアクリル化合物あるいはメタクリ
ル化合物を反応させてなる化合物であり、(B)の化
合物がポリオールにイソシアネート化合物を反応
させて得られた、イソシアネート化合物又はポリ
オール(ポリウレタンエラストマー)に、反応性
を有する官能基をもつアクリル化合物あるいはメ
タクリル化合物を反応させてなる化合物というも
のである。 本発明のバツクコート用樹脂組成物には充填
剤、分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えること
ができる。 充填剤としては、1)導電性のあるカーボンブ
ラツク、グラフアイト、また2)無機充填剤とし
てSiO2、TiO2、Al2O3、Cr2O3、SiC、CaO、
CaCO3、酸化亜鉛、ゲーサイト、αFe2O3、タル
ク、カオリン、CaSO4、窒化硼素、フツ化黒鉛、
二硫化モリブデン等があり、中でもCaCO3やカ
ーボンが使用される。この様な充填剤の使用量は
1)に関してはバインダー100重量部に対して20
〜200重量部、又2)に関しては10〜300重量部が
適当であり、充填剤量があまり多くなると、塗膜
がもろくなり、かえつてドロツプアウトが多くな
るという欠点がある。 分散剤又は潤滑剤としては従来この種のバツク
コート層に用いられる種類のものはいずれも用い
ることができるが、カプリル酸、カプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、
リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭
素数12以上の脂肪酸(RCOOH、Rは炭素数11以
上のアルキル基);前記の脂肪酸のアルカリ金属
(Li、Na、K等)またはアルカリ土類金属(Mg、
Ca、Ba等)から成る金属石鹸;レシチン等が使
用される。この他に炭素数12以上の高級アルコー
ル、およびこれらの硫酸エステル、界面活性剤、
チタンカツプリング剤、シランカツプリング剤等
も使用可能である。これらの分散剤はバインダー
100重量部に対して1〜20重量部の範囲で添加さ
れる。 潤滑剤としては上記化合物のほかシリコンオイ
ル、グラフアイト、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、炭素数12〜16個の一塩基性脂肪酸と
炭素数3〜12個の一価のアルコールからなる脂肪
酸エステル類、炭素数17個以上の一塩基性脂肪酸
と該脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が21〜23個
より成る一価のアルコールとから成る脂肪酸エス
テル等が使用される。これらの潤滑剤はバインダ
ー100重量部に対して0.2〜20重量部の範囲で添加
される。 また帯電防止剤しとてサポニンなどの天然界面
活性剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン
系、グリシドール系などのノニオン界面活性剤;
高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩
類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウム又
はスルホニウム類などのカチオン界面活性剤;カ
ルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、
燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活
性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノ
アルコールの硫酸または燐酸エステル類等の両性
活性剤などが使用される。 また本発明のバツクコート層に用いる樹脂の架
橋に使用する活性エネルギー線としては、放射線
加速器を線源とした電子線、Co60を線源とした
γ−線、Sr90を線源としたβ−線、X線発生器
を線源としたX線あるいは紫外線等が使用され
る。 特に照射線源としては吸収線量の制御、製造工
程ラインへの導入、電離放射線の遮蔽等の見地か
ら放射線加熱器により放射線を使用する方法が有
利である。 バツクコート層を硬化する際に使用する放射線
特性としては、透過力の面から加速電圧100〜
750KeV、好ましくは150〜300KeVの放射線加速
器を用い吸収線量を0.5〜20メガラツドになるよ
うに照射するのが好都合である。 本発明のバツクコート層硬化に際しては、米国
エナージーサイエンス社にて製造されている低線
量タイプの放射線加速器(エレクトロカーテンシ
ステム)等がテープコーテイング加工ラインへの
導入、加速器内部の2次X線の遮蔽等に極めて有
利である。 勿論、従来より放射線加速材として広く活用さ
れているところのフアンデグラフ型加速器を使用
してもよい。 また放射線加橋に際しては、N2ガス、Heガス
等の不活性ガス気流中で放射線をバツクコート層
に照射することが重要であり、空気中で放射線を
照射することは、バインダー成分の架橋に際し放
射線照射により生じたO3等の影響でポリマー中
に生じたラジカルが有利に架橋反応に働くことを
阻害するので極めて不利である。従つて、活性エ
ネルギー線を照射する部分の雰囲気は、特に酸素
濃度が最大で5%である、N2、He、CO2等の不
活性ガス雰囲気に保つことが重要となる。 一方、本発明の磁性層は、強磁性微粒子および
バインダーを含む塗膜からなる塗布型および強磁
性金属薄膜よりなる金属薄膜型のいずれも適用で
き、強磁性物質としてはγ−Fe2O3、Fe3O4、Co
ドープγ−Fe2O3、Coドープγ−Fe2O3−Fe3O4
固溶体、Co系化合物被覆型γ−Fe2O3、Co系化
合物被覆型γ−Fe3O4(γ−Fe2O3との中間酸化状
態も含む、ここでいうCo系化合物とは、酸化コ
バルト、水酸化コバルト、コバルトフエライト、
コバルトイオン吸着物等、コバルトの磁気異方性
を保磁力向上に活用する場合を示す)、あるいは
鉄、コバルト、ニツケルその他の強磁性金属ある
いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Rh、Fe−
Cu、Fe−Au、Co−Cu、Co−Au、Co−Y、Co
−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−Sm、Co−Pt、
Ni−Cu、Fe−Co−Nd、Mn−Bi、Mn−Sb、
Mn−Alのような磁性合金、更にBaフエライト、
Srフエライトのようなフエライト系磁性体を挙
げることができる。 従来、強磁性粉末としては例えばγ−Fe2O3、
Co含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4、CrO2
等がよく使用されていたが、これら強磁性粉末の
保磁力および最大残留磁束密度等の磁気特性は高
感度高密度記録用としては不十分であり、約1μm
以下の記録波長の短い信号や、トラツク巾の狭い
磁気記録にはあまり適していない。 磁気記録媒体に対する要求が厳しくなるにつれ
て、高密度記録に適する特性を備えた強磁性粉末
が開発され、また提案されている。このような磁
性粉末はFe、Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−
Ni等の金属または合金、これらとAl、Cr、Si等
との合金などがある。かかる合金粉末を用いた磁
気記録層は高密度記録の目的には高い保磁力と高
い残留磁束密度とを有する必要があり、上記磁性
粉末がこれらの基準に合致するように種々の製造
方法或いは合金組成を選択するのが好ましい。 本発明者等は種々の合金粉末を用いて磁気記録
媒体を製作したところ、BET法による比表面積
が48m2/g以上で、磁性層の保磁力が1000Oe以
上で、しかも磁性層の表面粗度〔後述のタリステ
ツプによる測定においてカツトオフ0.17mmでR20
(20回平均値)のこと、以下同じ〕が0.08μ以下の
ときに、ノイズレベルが充分に低く、高密度、短
波長の記録に適する磁気記録媒体が得られること
を見出しているが、このような磁性層と本発明の
バツクコート層とを組合せた場合には、シンチン
グ現象(急速停止時の巻きゆるみ)、ドロツプア
ウト、摩擦の減少という効果が生じ、更に磁気テ
ープのベースであるポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポ
リアミド等のプラスチツクフイルムが約11μ程度
以下という薄いものが用いられる傾向から、テー
プを巻装したときの巻締りが益々大きくなり、バ
ツクコート面の粗さが磁性面へ転写して出力低下
の原因となつてくるが、上記磁気記録層、バツク
コート層の組合せでは、このような問題点も改善
され好ましい。なお、強磁性物質として強磁性金
属を主成分とするものは、塗膜の電気抵抗が高く
ドロツプアウトを発生し易いので帯電対策が必要
であるが、本発明のバツクコート層との組合せに
より、そのような問題も解決され得、極めて好都
合である。 上記磁気記録層における保磁力の好ましい範囲
は1000〜2000Oeであり、これ以上の範囲では記
録時に磁気ヘツドが飽和し、また消磁が困難にな
る。磁性粉の比表面積は大きい程S/N比を改善
する傾向があるが、あまり比表面積が大きいと磁
性粉のバインダー中への分散が悪くなる傾向があ
り、また効果が飽和する傾向を有することが分つ
た。一方、磁気記録層における表面粗度は記録感
度に影響を与え、その表面粗度が小さいと短波長
の記録感度が上昇する。上記の特性を満足させ得
る強磁性合金としてはCo、Fe−Co、Fe−Co−
Ni、Co−Niなど、またこれにCr、Al、Si等を添
加した微粉末が用いられる。これらは金属塩を
BH4等の還元剤で湿時還元した微粉末、酸化鉄
表面をSi化合物で被覆した後、H2ガス中で乾式
還元した微粉末、或いは合金を低圧アルゴン中で
蒸発させた微粉末等で、軸比1:5〜1:10を有
し、残留磁束密度Br=2000〜3000ガウスのもの
で、且つ上記保磁力及び比表面積の条件を満たす
ものである。 合金磁性粉は各種バインダーを用いて磁性塗料
とすることができるが、一般には熱硬化性樹脂系
バインダー及び放射線硬化系バインダーが好適で
あり、その他添加剤として分散剤、潤滑剤、帯電
防止剤を常法に従つて用いることができる。
BET比表面積が48m2/g以上の磁性粉を用いる
ため、分散性に問題があるので分散剤としては界
面活性剤や有機チタンカツプリング剤、シランカ
ツプリング剤などを用いると良い。バインダーと
しては塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコー
ル共重合体、ポリウレタンプレポリマー及びポリ
イソシアネートより成るバインダー、或いはこれ
に更にニトロセルロースを加えたバインダー、そ
の他公知の熱硬化性バインダー、或いはイオン化
エネルギーに感応するアクリル系二重結合やマレ
イン系二重結合などを樹脂の基として含有する放
射線硬化型バインダーなどが使用できる。 通常の方法に従つて、合金磁性粉末をバインダ
ー及び所定の溶剤並びに各種添加剤と混合して磁
性塗料とし、これをポリエステルベース等の基体
に塗布し、熱硬化または放射線硬化して磁性膜を
形成し、そしてさらにカレンダー加工を行なう。 なお、磁性面、バツク面がいずれも放射線硬化
型のバインダーを用いる場合には、製造上、連続
硬化が可能であり、上記の裏型転写がないのでド
ロツプアウトが防止でき、さらに好ましい。その
上、放射線硬化はオンライン上で処理できるので
省エネルギー対策、製造時の人員の減少にも役立
ち、コストの低減につながる。特性面では熱硬化
時の巻きしまりによるドロツプアウトの外に、ロ
ール状に巻かれたときの内外径の個所を圧力のち
がいにより磁気テープの長さ方向の距離による出
力差が生じることもなくなる。ベース厚が11μ以
下と薄くなり、また金属磁性粉の硬度がγ−
Fe2O3などの磁性酸化物よりも小さいために磁性
層の表面硬度が小さく巻きしまりの影響を受け易
くなるが、放射線硬化型のバツクコート層ではこ
の影響を取除くことができ、内外径での出力差や
ドロツプアウトの差を除くことができるため特に
好ましい。 また上記組合せの他、磁気記録層として強磁性
金属薄膜を用い本発明のバツクコート層と組合せ
た場合には、その電磁変換特性の良好さ、表面粗
度の良好さ、カールの防止、ドロツプアウトの低
下等の効果が発揮され、好ましい組合せである。 本発明の磁性層、バツクコート層には、磁気記
録媒体に通常使用される各種帯電防止剤、潤滑
剤、分散剤、増感剤、レベリング剤、耐摩耗性付
与剤、塗膜強度補強添加剤等を用途に合わせ、適
宜活用することが有効である。潤滑剤の入つてい
ないバツクコート層は高温走行下で摩擦が高いた
め画像のゆらぎを生じ易い。そのためジツターが
発生する。 磁気記録媒体の製造に際し、バツクコート面形
成においては、バツクコート面を磁性面より先に
形成すると磁性面を形成した後のカレンダー処理
による表面平滑化の際にバツクコート面の凹凸が
磁性面に転写して磁性塗膜の平滑化が十分になさ
れない。そのため、バツクコート処理は、磁性塗
膜を支持体上に形成した後、その支持体の裏面に
なされるのが普通であるが、本発明では放射線硬
化性バインダーを用いている為、バツクコート面
を先に形成しても特に問題はない。 (ニ) 発明の利用分野 本発明のバツクコート層を設けるべき磁気記録
媒体としては、オーデイオテープ、ビデオテー
プ、コンピユーター用テープ、エンドレステー
プ、磁性デイスク等があるが、中でもドロツプア
ウトが最も重要な特性の1つであるビデオテー
プ、コンピユーター用テープに用いることはかな
り有効である。 近年、特に技術進歩が著しく、しかも市場性の
拡大している高バイアスのHiFi用オーデイオカ
セツトテープ、ビデオカセツトテープ、ビデオテ
ープ接触転写プリント用マスターテープ等には本
発明の放射線硬化性バインダーを用いたバツクコ
ート層と、同様の放射線硬化性バインダーと上記
磁性体微粉末中、特に高密度記録用に有利なコバ
ルト変性針状酸化鉄(コバルトドープタイプもし
くはコバルト系化合物被覆タイプ)あるいは更に
高保磁力の針状合金微粒子あるいは金属薄膜とを
組合せることにより、極めて良好な電磁変換特性
と物性信頼性を有する高性能テープを得ることが
でき、本発明の樹脂組成物は有用性の大きいすぐ
れた樹脂組成物であるということができる。 (ホ) 発明を実施するための最良の形態 以下に本発明の実施例を示す。なお、本発明が
この実施例に限定されるものでないことは理解さ
れるべきである。 実施例 1 ◎磁性層の形成 磁性層 1 (熱硬化型磁性層) 重量部 コバルト被覆針状γ−Fe2O3(長軸0.4μ、単軸
0.05μ、Hc600Oe) 120部 カーボンブラツク(帯電防止用三菱カーボンブ
ラツクMA−600) 5部 α−Al2O3粉末(0.5μ粉状) 2部 分散剤(大豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50/50) 100部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、
針状磁性酸化鉄を分散剤により良く湿潤させる。
次に 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(ユニオンカー
バイト社製VAGH) 15部 熱可塑性ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製
ニツポラン3022) 15部 溶剤(MEK/トルエン50/50) 200部 潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコンオイル) 3部 の混合物を良く混合溶解させる。 これを先の磁性粉処理を行なつたボールミル中
に投入し、再び42時間分散させる。分散後、磁性
塗料中のバインダーの水酸基を主体とした官能基
と反応し架橋結合し得るイソシアネート化合物
(バイエル社製デスモジユールL)を5部(固形
分換算)、上記ボールミル仕込塗料に20分で混合
を行なつた。 磁性塗料を15μのポリエステルフイルム上に塗
布し、永久磁石(1600ガウス)上で配向させ、赤
外線ランプまたは熱風により溶剤を乾燥させた
後、表面平滑化処理後、80℃に保持したオーブン
中にロールを48時間保持し、イソシアネートによ
る架橋反応を促進させた。磁性層 2(放射線硬化型磁性層) 重量部 コバルト被覆針状γ−Fe2O3(長軸0.4μ、単軸
0.05μ、Hc600Oe) 120部 カーボンブラツク(帯電防止用三菱カーボンブ
ラツクMA−600) 5部 α−Al2O3粉末(0.5μ粉状) 2部 分散剤(大豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50/50) 100部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、
針状磁性酸化鉄を分散剤により良く湿潤させる。
次に アクリル二重結合導入飽和ポリエステル樹脂
(c法) 10部(固型分換算) アクリル二重結合導入塩酢ビ共重合体(a法)
10部(固型分換算) アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエ
ラストマー(f法) 10部(固型分換算) 溶剤(MEK/トルエン50/50) 200部 潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコンオイル) 3部 上記バインダーの混合物を良く混合溶解させ
る。これを先の磁性粉処理を行なつたボールミル
中に投入し、再び42時間混合分散させる。 この様にして得られた磁性塗料を15μのポリエ
ステルフイルム上に塗布し、永久磁石(1600ガウ
ス)上に配向させ、赤外線ランプ又は熱風により
溶剤を乾燥させた後、表面平滑化処理後、ESI社
製エレクトロカーテンタイプ電子線加速装置を使
用して、加速電圧150KeV、電極電流20mA、全
照射量5Mradの条件下でN2雰囲気下にて電子線
を照射し、塗膜を硬化させた。 得られたテープを1/2インチ巾に切断しビデオ
テープを得た。◎バツクコート層の形成 バツクコート層1 カーボンブラツク旭カーボン(株)製100mμ 50部 アクリル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共
重合体(aの製法)分子量45000 30部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(eの
製法)分子量10000 20部 溶剤(MIBK/トルエン=1/1) 300部 上記混合物をボールミル中5時間分散させ、磁
性面が形成されているポリエステルフイルムの裏
面に乾燥厚2μになるように塗布し、エレクトロ
カーテンタイプ電子線加速装置を用いて加速電圧
150KeV、電極電流10mA、吸収線量5Mrad、N2
ガス中で電子線をバツクコート層に照射し、硬化
を行つた後巻き取り、1/2ビデオ巾に切断し、
VHSデツキにてドロツプアウトを測定した。バツクコート層2 CaCo3 80mμ 50部 アクリル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共
重合体(a法)分子量40000 30部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(e
法)分子量50000 20部 混合溶剤(1と同じ) 300部 上記混合物をバツクコート層1と同様に調製し
た。バツクコート3層 カーボンブラツク 平均粒径20mμ 60部 フエノキシ変性体 分子量35000 30部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(e
法) 分子量20000 10部 アクリル変性ポリエステル樹脂(c法)分子量
10000 10部 上記混合物をバツクコート層1と同様に調製し
た。バツクコート層4 CaCO350mμ 30部 カーボンブラツク80mμ 10部 TiO2200mμ 10部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(e
法)分子量10000 30部 ブチラール変性体(b法)分子量40000 70部 混合溶剤 300部 上記混合物をバツクコート層1と同様に調製し
た。バツクコート層5 CaCO380mμ 50部 カーボンブラツク80mμ 50部 とし、後はバツクコート層2と同様にした。比較バツクコート層 バツクコート層1におけるアクリル変性ポリウ
レタンエラストマーの代りに分子量20000の熱可
塑性ポリウレタンN3119を用いた。 上記各磁性層及びバツクコート層を組合せたサ
ンプルの各種特性試験についての結果を第1表に
示す。
ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)
アダクトの製法 TDI348部をN2気流中11の4つ口フラスコ内で
80℃に加熱後、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート260部、オクチル酸スズ0.07部、ハイドロキ
ノン0.05部を反応缶内の温度が80〜85℃となるよ
うに冷却コントロールしながら滴下終了後80℃で
3時間撹拌し反応を完結させる。反応終了後取り
出して冷却後白色ペースト状のTDIの2HEMAを
得た。】 b ブチラール樹脂アクリル変性体の合成(放射
線感応変性樹脂) ブチラール樹脂積水化学製BM−S100部をトル
エン191.2部、シクロヘキサノン71.4部と共に51
の4つ口フラスコに仕込み加熱溶解し80℃昇温後
TDIの2HEMAアダクト※を7.4部加え、更にオ
クチル酸スズ0.015部、ハイドロキノン0.015部を
加え、80℃でN2気流中NCO反応率が90%以上と
なるまで反応せしめる。反応終了後冷却し、メチ
ルエチルケトンにて希釈する。 c 飽和ポリエステル樹脂アクリル変性体の合成
(放射線感応変性樹脂) 飽和ポリエステル(東洋紡製バイロンRV−
200)100部をトルエン116部、メチルエチルケト
ン116部に加熱溶解し80℃昇温後TDIの2HEMA
アダクト※を3.55部加え、オクチル酸スズ0.007
部、ハイドロキノン0.007部を加え、80℃、N2気
流中NCO反応率が90%以上となるまで反応せし
める。 d フエノキシ樹脂アクリル変性体の合成(放射
線感応変性樹脂) OH基を有するフエノキシ樹脂(PKHH:
UCC社製、分子量30000)600部、メチルエチル
ケトン1800部を31の4ツ口フラスコに仕込み、加
熱溶解し、80℃昇温後、トリレンジイソシアネー
トの2ヒドロキシエチルメタクリレートアダクト
を6.0部加え、更にオクチル酸スズ0.012部、ハイ
ドロキノン0.012部を加え、80℃でN2気流中、
NCO反応率が90%となるまで反応せしめる。こ
のフエノキシ変性体の分子量は35000、1分子当
りの二重結合は1個である。 e ウレタンエラストマーアクリル変性体の合成
(放射線硬化性エラストマー) 末端イソシアネートのジフエニルメタンジイソ
シアネート(MDI)系ウレタンプレポリマー
(日本ポリウレタン製ニツポラン3119)250部、
2HEMA32.5部、ハイドロキノン0.07部、オクチ
ル酸スズ0.009部を反応缶に入れ、80℃に加熱溶
解後TDI43.5部を反応缶内の温度が80〜90℃とな
るように冷却しながら滴下し、滴下終了後80℃で
反応率95%以上となるまで反応せしめる。 f ポリエーテル系末端ウレタン変性エラストマ
ーアクリル変性体(放射線硬化性エラストマ
ー)の合成 日本ポリウレタン社製ポリエーテルPTG−
500、250部、2HEMA32.5部、ハイドロキノン
0.007部、オクチル酸スズ0.009部を反応缶に入
れ、80℃に加熱溶解後TDI43.5部を反応缶内の温
度が80〜90℃となるように冷却しながら滴下し、
滴下終了後80℃で反応率95%以上となるまで反応
せしめる。 g ポリブタジエンエラストマーアクリル変性体
の合成(放射線硬化性エラストマー) シンクレアペトロケミカル社製低分子量末端水
酸基ポリブタジエンポリBDリクイツトレジンR
−15250部、2HEMA32.5部、ハイドロキノン
0.007部、オクチル酸スズ0.009部を反応缶に入
れ、80℃に加熱溶解後TDI43.5部を反応缶内の温
度が80〜90℃となるように冷却しながら滴下し、
滴下終了後80℃で反応率95%以上となるまで反応
せしめる。 高分子には放射線照射により崩壊するものと分
子間に架橋を起こすものが知られている。分子間
に架橋を起こすものとしては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、
ポリエステル、ポリビニルピロリドンゴム、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクロレインがある。こ
の様な架橋型ポリマーであれば上記のような変性
を特に施さなくても、架橋反応が起るので、前記
変性体の他に、これらの樹脂はそのまま放射線架
橋用バツクコート樹脂として使用可能である。 更にまた、この方法によれば溶剤を使用しない
無溶剤型の樹脂であつても短時間で硬化すること
ができるので、この様な樹脂をバツクコート用と
して用いることができる。 本発明の放射線硬化性樹脂組成物の特に好まし
い組合せとしては、(A)の化合物が一部ケン化した
塩化ビニール−酢酸ビニール共重合体、カルボン
酸が導入された塩化ビニール−酢酸ビニール共重
合体、フエノキシ樹脂にポリイソシアネート化合
物を反応させて得られたイソシアネート基を有す
る化合物に、イソシアネート基との反応性を有す
る官能基をもつアクリル化合物あるいはメタクリ
ル化合物を反応させてなる化合物であり、(B)の化
合物がポリオールにイソシアネート化合物を反応
させて得られた、イソシアネート化合物又はポリ
オール(ポリウレタンエラストマー)に、反応性
を有する官能基をもつアクリル化合物あるいはメ
タクリル化合物を反応させてなる化合物というも
のである。 本発明のバツクコート用樹脂組成物には充填
剤、分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えること
ができる。 充填剤としては、1)導電性のあるカーボンブ
ラツク、グラフアイト、また2)無機充填剤とし
てSiO2、TiO2、Al2O3、Cr2O3、SiC、CaO、
CaCO3、酸化亜鉛、ゲーサイト、αFe2O3、タル
ク、カオリン、CaSO4、窒化硼素、フツ化黒鉛、
二硫化モリブデン等があり、中でもCaCO3やカ
ーボンが使用される。この様な充填剤の使用量は
1)に関してはバインダー100重量部に対して20
〜200重量部、又2)に関しては10〜300重量部が
適当であり、充填剤量があまり多くなると、塗膜
がもろくなり、かえつてドロツプアウトが多くな
るという欠点がある。 分散剤又は潤滑剤としては従来この種のバツク
コート層に用いられる種類のものはいずれも用い
ることができるが、カプリル酸、カプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、
リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭
素数12以上の脂肪酸(RCOOH、Rは炭素数11以
上のアルキル基);前記の脂肪酸のアルカリ金属
(Li、Na、K等)またはアルカリ土類金属(Mg、
Ca、Ba等)から成る金属石鹸;レシチン等が使
用される。この他に炭素数12以上の高級アルコー
ル、およびこれらの硫酸エステル、界面活性剤、
チタンカツプリング剤、シランカツプリング剤等
も使用可能である。これらの分散剤はバインダー
100重量部に対して1〜20重量部の範囲で添加さ
れる。 潤滑剤としては上記化合物のほかシリコンオイ
ル、グラフアイト、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、炭素数12〜16個の一塩基性脂肪酸と
炭素数3〜12個の一価のアルコールからなる脂肪
酸エステル類、炭素数17個以上の一塩基性脂肪酸
と該脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が21〜23個
より成る一価のアルコールとから成る脂肪酸エス
テル等が使用される。これらの潤滑剤はバインダ
ー100重量部に対して0.2〜20重量部の範囲で添加
される。 また帯電防止剤しとてサポニンなどの天然界面
活性剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン
系、グリシドール系などのノニオン界面活性剤;
高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩
類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウム又
はスルホニウム類などのカチオン界面活性剤;カ
ルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、
燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活
性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノ
アルコールの硫酸または燐酸エステル類等の両性
活性剤などが使用される。 また本発明のバツクコート層に用いる樹脂の架
橋に使用する活性エネルギー線としては、放射線
加速器を線源とした電子線、Co60を線源とした
γ−線、Sr90を線源としたβ−線、X線発生器
を線源としたX線あるいは紫外線等が使用され
る。 特に照射線源としては吸収線量の制御、製造工
程ラインへの導入、電離放射線の遮蔽等の見地か
ら放射線加熱器により放射線を使用する方法が有
利である。 バツクコート層を硬化する際に使用する放射線
特性としては、透過力の面から加速電圧100〜
750KeV、好ましくは150〜300KeVの放射線加速
器を用い吸収線量を0.5〜20メガラツドになるよ
うに照射するのが好都合である。 本発明のバツクコート層硬化に際しては、米国
エナージーサイエンス社にて製造されている低線
量タイプの放射線加速器(エレクトロカーテンシ
ステム)等がテープコーテイング加工ラインへの
導入、加速器内部の2次X線の遮蔽等に極めて有
利である。 勿論、従来より放射線加速材として広く活用さ
れているところのフアンデグラフ型加速器を使用
してもよい。 また放射線加橋に際しては、N2ガス、Heガス
等の不活性ガス気流中で放射線をバツクコート層
に照射することが重要であり、空気中で放射線を
照射することは、バインダー成分の架橋に際し放
射線照射により生じたO3等の影響でポリマー中
に生じたラジカルが有利に架橋反応に働くことを
阻害するので極めて不利である。従つて、活性エ
ネルギー線を照射する部分の雰囲気は、特に酸素
濃度が最大で5%である、N2、He、CO2等の不
活性ガス雰囲気に保つことが重要となる。 一方、本発明の磁性層は、強磁性微粒子および
バインダーを含む塗膜からなる塗布型および強磁
性金属薄膜よりなる金属薄膜型のいずれも適用で
き、強磁性物質としてはγ−Fe2O3、Fe3O4、Co
ドープγ−Fe2O3、Coドープγ−Fe2O3−Fe3O4
固溶体、Co系化合物被覆型γ−Fe2O3、Co系化
合物被覆型γ−Fe3O4(γ−Fe2O3との中間酸化状
態も含む、ここでいうCo系化合物とは、酸化コ
バルト、水酸化コバルト、コバルトフエライト、
コバルトイオン吸着物等、コバルトの磁気異方性
を保磁力向上に活用する場合を示す)、あるいは
鉄、コバルト、ニツケルその他の強磁性金属ある
いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Rh、Fe−
Cu、Fe−Au、Co−Cu、Co−Au、Co−Y、Co
−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−Sm、Co−Pt、
Ni−Cu、Fe−Co−Nd、Mn−Bi、Mn−Sb、
Mn−Alのような磁性合金、更にBaフエライト、
Srフエライトのようなフエライト系磁性体を挙
げることができる。 従来、強磁性粉末としては例えばγ−Fe2O3、
Co含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4、CrO2
等がよく使用されていたが、これら強磁性粉末の
保磁力および最大残留磁束密度等の磁気特性は高
感度高密度記録用としては不十分であり、約1μm
以下の記録波長の短い信号や、トラツク巾の狭い
磁気記録にはあまり適していない。 磁気記録媒体に対する要求が厳しくなるにつれ
て、高密度記録に適する特性を備えた強磁性粉末
が開発され、また提案されている。このような磁
性粉末はFe、Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−
Ni等の金属または合金、これらとAl、Cr、Si等
との合金などがある。かかる合金粉末を用いた磁
気記録層は高密度記録の目的には高い保磁力と高
い残留磁束密度とを有する必要があり、上記磁性
粉末がこれらの基準に合致するように種々の製造
方法或いは合金組成を選択するのが好ましい。 本発明者等は種々の合金粉末を用いて磁気記録
媒体を製作したところ、BET法による比表面積
が48m2/g以上で、磁性層の保磁力が1000Oe以
上で、しかも磁性層の表面粗度〔後述のタリステ
ツプによる測定においてカツトオフ0.17mmでR20
(20回平均値)のこと、以下同じ〕が0.08μ以下の
ときに、ノイズレベルが充分に低く、高密度、短
波長の記録に適する磁気記録媒体が得られること
を見出しているが、このような磁性層と本発明の
バツクコート層とを組合せた場合には、シンチン
グ現象(急速停止時の巻きゆるみ)、ドロツプア
ウト、摩擦の減少という効果が生じ、更に磁気テ
ープのベースであるポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポ
リアミド等のプラスチツクフイルムが約11μ程度
以下という薄いものが用いられる傾向から、テー
プを巻装したときの巻締りが益々大きくなり、バ
ツクコート面の粗さが磁性面へ転写して出力低下
の原因となつてくるが、上記磁気記録層、バツク
コート層の組合せでは、このような問題点も改善
され好ましい。なお、強磁性物質として強磁性金
属を主成分とするものは、塗膜の電気抵抗が高く
ドロツプアウトを発生し易いので帯電対策が必要
であるが、本発明のバツクコート層との組合せに
より、そのような問題も解決され得、極めて好都
合である。 上記磁気記録層における保磁力の好ましい範囲
は1000〜2000Oeであり、これ以上の範囲では記
録時に磁気ヘツドが飽和し、また消磁が困難にな
る。磁性粉の比表面積は大きい程S/N比を改善
する傾向があるが、あまり比表面積が大きいと磁
性粉のバインダー中への分散が悪くなる傾向があ
り、また効果が飽和する傾向を有することが分つ
た。一方、磁気記録層における表面粗度は記録感
度に影響を与え、その表面粗度が小さいと短波長
の記録感度が上昇する。上記の特性を満足させ得
る強磁性合金としてはCo、Fe−Co、Fe−Co−
Ni、Co−Niなど、またこれにCr、Al、Si等を添
加した微粉末が用いられる。これらは金属塩を
BH4等の還元剤で湿時還元した微粉末、酸化鉄
表面をSi化合物で被覆した後、H2ガス中で乾式
還元した微粉末、或いは合金を低圧アルゴン中で
蒸発させた微粉末等で、軸比1:5〜1:10を有
し、残留磁束密度Br=2000〜3000ガウスのもの
で、且つ上記保磁力及び比表面積の条件を満たす
ものである。 合金磁性粉は各種バインダーを用いて磁性塗料
とすることができるが、一般には熱硬化性樹脂系
バインダー及び放射線硬化系バインダーが好適で
あり、その他添加剤として分散剤、潤滑剤、帯電
防止剤を常法に従つて用いることができる。
BET比表面積が48m2/g以上の磁性粉を用いる
ため、分散性に問題があるので分散剤としては界
面活性剤や有機チタンカツプリング剤、シランカ
ツプリング剤などを用いると良い。バインダーと
しては塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコー
ル共重合体、ポリウレタンプレポリマー及びポリ
イソシアネートより成るバインダー、或いはこれ
に更にニトロセルロースを加えたバインダー、そ
の他公知の熱硬化性バインダー、或いはイオン化
エネルギーに感応するアクリル系二重結合やマレ
イン系二重結合などを樹脂の基として含有する放
射線硬化型バインダーなどが使用できる。 通常の方法に従つて、合金磁性粉末をバインダ
ー及び所定の溶剤並びに各種添加剤と混合して磁
性塗料とし、これをポリエステルベース等の基体
に塗布し、熱硬化または放射線硬化して磁性膜を
形成し、そしてさらにカレンダー加工を行なう。 なお、磁性面、バツク面がいずれも放射線硬化
型のバインダーを用いる場合には、製造上、連続
硬化が可能であり、上記の裏型転写がないのでド
ロツプアウトが防止でき、さらに好ましい。その
上、放射線硬化はオンライン上で処理できるので
省エネルギー対策、製造時の人員の減少にも役立
ち、コストの低減につながる。特性面では熱硬化
時の巻きしまりによるドロツプアウトの外に、ロ
ール状に巻かれたときの内外径の個所を圧力のち
がいにより磁気テープの長さ方向の距離による出
力差が生じることもなくなる。ベース厚が11μ以
下と薄くなり、また金属磁性粉の硬度がγ−
Fe2O3などの磁性酸化物よりも小さいために磁性
層の表面硬度が小さく巻きしまりの影響を受け易
くなるが、放射線硬化型のバツクコート層ではこ
の影響を取除くことができ、内外径での出力差や
ドロツプアウトの差を除くことができるため特に
好ましい。 また上記組合せの他、磁気記録層として強磁性
金属薄膜を用い本発明のバツクコート層と組合せ
た場合には、その電磁変換特性の良好さ、表面粗
度の良好さ、カールの防止、ドロツプアウトの低
下等の効果が発揮され、好ましい組合せである。 本発明の磁性層、バツクコート層には、磁気記
録媒体に通常使用される各種帯電防止剤、潤滑
剤、分散剤、増感剤、レベリング剤、耐摩耗性付
与剤、塗膜強度補強添加剤等を用途に合わせ、適
宜活用することが有効である。潤滑剤の入つてい
ないバツクコート層は高温走行下で摩擦が高いた
め画像のゆらぎを生じ易い。そのためジツターが
発生する。 磁気記録媒体の製造に際し、バツクコート面形
成においては、バツクコート面を磁性面より先に
形成すると磁性面を形成した後のカレンダー処理
による表面平滑化の際にバツクコート面の凹凸が
磁性面に転写して磁性塗膜の平滑化が十分になさ
れない。そのため、バツクコート処理は、磁性塗
膜を支持体上に形成した後、その支持体の裏面に
なされるのが普通であるが、本発明では放射線硬
化性バインダーを用いている為、バツクコート面
を先に形成しても特に問題はない。 (ニ) 発明の利用分野 本発明のバツクコート層を設けるべき磁気記録
媒体としては、オーデイオテープ、ビデオテー
プ、コンピユーター用テープ、エンドレステー
プ、磁性デイスク等があるが、中でもドロツプア
ウトが最も重要な特性の1つであるビデオテー
プ、コンピユーター用テープに用いることはかな
り有効である。 近年、特に技術進歩が著しく、しかも市場性の
拡大している高バイアスのHiFi用オーデイオカ
セツトテープ、ビデオカセツトテープ、ビデオテ
ープ接触転写プリント用マスターテープ等には本
発明の放射線硬化性バインダーを用いたバツクコ
ート層と、同様の放射線硬化性バインダーと上記
磁性体微粉末中、特に高密度記録用に有利なコバ
ルト変性針状酸化鉄(コバルトドープタイプもし
くはコバルト系化合物被覆タイプ)あるいは更に
高保磁力の針状合金微粒子あるいは金属薄膜とを
組合せることにより、極めて良好な電磁変換特性
と物性信頼性を有する高性能テープを得ることが
でき、本発明の樹脂組成物は有用性の大きいすぐ
れた樹脂組成物であるということができる。 (ホ) 発明を実施するための最良の形態 以下に本発明の実施例を示す。なお、本発明が
この実施例に限定されるものでないことは理解さ
れるべきである。 実施例 1 ◎磁性層の形成 磁性層 1 (熱硬化型磁性層) 重量部 コバルト被覆針状γ−Fe2O3(長軸0.4μ、単軸
0.05μ、Hc600Oe) 120部 カーボンブラツク(帯電防止用三菱カーボンブ
ラツクMA−600) 5部 α−Al2O3粉末(0.5μ粉状) 2部 分散剤(大豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50/50) 100部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、
針状磁性酸化鉄を分散剤により良く湿潤させる。
次に 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(ユニオンカー
バイト社製VAGH) 15部 熱可塑性ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製
ニツポラン3022) 15部 溶剤(MEK/トルエン50/50) 200部 潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコンオイル) 3部 の混合物を良く混合溶解させる。 これを先の磁性粉処理を行なつたボールミル中
に投入し、再び42時間分散させる。分散後、磁性
塗料中のバインダーの水酸基を主体とした官能基
と反応し架橋結合し得るイソシアネート化合物
(バイエル社製デスモジユールL)を5部(固形
分換算)、上記ボールミル仕込塗料に20分で混合
を行なつた。 磁性塗料を15μのポリエステルフイルム上に塗
布し、永久磁石(1600ガウス)上で配向させ、赤
外線ランプまたは熱風により溶剤を乾燥させた
後、表面平滑化処理後、80℃に保持したオーブン
中にロールを48時間保持し、イソシアネートによ
る架橋反応を促進させた。磁性層 2(放射線硬化型磁性層) 重量部 コバルト被覆針状γ−Fe2O3(長軸0.4μ、単軸
0.05μ、Hc600Oe) 120部 カーボンブラツク(帯電防止用三菱カーボンブ
ラツクMA−600) 5部 α−Al2O3粉末(0.5μ粉状) 2部 分散剤(大豆油精製レシチン) 3部 溶剤(MEK/トルエン50/50) 100部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、
針状磁性酸化鉄を分散剤により良く湿潤させる。
次に アクリル二重結合導入飽和ポリエステル樹脂
(c法) 10部(固型分換算) アクリル二重結合導入塩酢ビ共重合体(a法)
10部(固型分換算) アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエ
ラストマー(f法) 10部(固型分換算) 溶剤(MEK/トルエン50/50) 200部 潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコンオイル) 3部 上記バインダーの混合物を良く混合溶解させ
る。これを先の磁性粉処理を行なつたボールミル
中に投入し、再び42時間混合分散させる。 この様にして得られた磁性塗料を15μのポリエ
ステルフイルム上に塗布し、永久磁石(1600ガウ
ス)上に配向させ、赤外線ランプ又は熱風により
溶剤を乾燥させた後、表面平滑化処理後、ESI社
製エレクトロカーテンタイプ電子線加速装置を使
用して、加速電圧150KeV、電極電流20mA、全
照射量5Mradの条件下でN2雰囲気下にて電子線
を照射し、塗膜を硬化させた。 得られたテープを1/2インチ巾に切断しビデオ
テープを得た。◎バツクコート層の形成 バツクコート層1 カーボンブラツク旭カーボン(株)製100mμ 50部 アクリル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共
重合体(aの製法)分子量45000 30部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(eの
製法)分子量10000 20部 溶剤(MIBK/トルエン=1/1) 300部 上記混合物をボールミル中5時間分散させ、磁
性面が形成されているポリエステルフイルムの裏
面に乾燥厚2μになるように塗布し、エレクトロ
カーテンタイプ電子線加速装置を用いて加速電圧
150KeV、電極電流10mA、吸収線量5Mrad、N2
ガス中で電子線をバツクコート層に照射し、硬化
を行つた後巻き取り、1/2ビデオ巾に切断し、
VHSデツキにてドロツプアウトを測定した。バツクコート層2 CaCo3 80mμ 50部 アクリル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共
重合体(a法)分子量40000 30部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(e
法)分子量50000 20部 混合溶剤(1と同じ) 300部 上記混合物をバツクコート層1と同様に調製し
た。バツクコート3層 カーボンブラツク 平均粒径20mμ 60部 フエノキシ変性体 分子量35000 30部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(e
法) 分子量20000 10部 アクリル変性ポリエステル樹脂(c法)分子量
10000 10部 上記混合物をバツクコート層1と同様に調製し
た。バツクコート層4 CaCO350mμ 30部 カーボンブラツク80mμ 10部 TiO2200mμ 10部 アクリル変性ポリウレタンエラストマー(e
法)分子量10000 30部 ブチラール変性体(b法)分子量40000 70部 混合溶剤 300部 上記混合物をバツクコート層1と同様に調製し
た。バツクコート層5 CaCO380mμ 50部 カーボンブラツク80mμ 50部 とし、後はバツクコート層2と同様にした。比較バツクコート層 バツクコート層1におけるアクリル変性ポリウ
レタンエラストマーの代りに分子量20000の熱可
塑性ポリウレタンN3119を用いた。 上記各磁性層及びバツクコート層を組合せたサ
ンプルの各種特性試験についての結果を第1表に
示す。
【表】
※は比較バツクコート層である。
第1表から判るように、磁性層、バツクコート
層共に放射線硬化性バインダーを用いたサンプル
No.3〜7はドロツプアウトが初、走行後共に非常
に少なく、また電磁変換特性においてもすぐれて
いるといえる。また磁性層は熱硬化型バインダ
ー、バツクコート層に放射線硬化性バインダーを
用いたサンプルNo.1,2は走行後のドロツプアウ
トが増大し、電磁変換特性もやや劣り、摩擦係数
はやや大となる。サンプルNo.8は熱可塑性ポリウ
レタンエラストマーを使用したため粘着性が出、
摩擦係数の変化が大となり、また、静摩擦−動摩
擦の変化も大となつた。またVHSデツキにて急
停止後のバツクコート面の傷は、サンプルNo.1〜
7は全てOKであつたが、No.8では傷が発生
(△)した。なお、磁性面、バツクコート面の形
成順序を変えてみたが、効果は同じであつた。 実施例 2 上記実施例1のサンプルNo.3において(A)アクリ
ル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体の
分子量を45000で一定とし、(B)のアクリル変性ポ
リウレタンエラストマーの分子量を変えたとき、
得られる磁気テープの各種特性を第2表に示す。
測定条件は40℃、60%RH、100回走行である。
第1表から判るように、磁性層、バツクコート
層共に放射線硬化性バインダーを用いたサンプル
No.3〜7はドロツプアウトが初、走行後共に非常
に少なく、また電磁変換特性においてもすぐれて
いるといえる。また磁性層は熱硬化型バインダ
ー、バツクコート層に放射線硬化性バインダーを
用いたサンプルNo.1,2は走行後のドロツプアウ
トが増大し、電磁変換特性もやや劣り、摩擦係数
はやや大となる。サンプルNo.8は熱可塑性ポリウ
レタンエラストマーを使用したため粘着性が出、
摩擦係数の変化が大となり、また、静摩擦−動摩
擦の変化も大となつた。またVHSデツキにて急
停止後のバツクコート面の傷は、サンプルNo.1〜
7は全てOKであつたが、No.8では傷が発生
(△)した。なお、磁性面、バツクコート面の形
成順序を変えてみたが、効果は同じであつた。 実施例 2 上記実施例1のサンプルNo.3において(A)アクリ
ル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体の
分子量を45000で一定とし、(B)のアクリル変性ポ
リウレタンエラストマーの分子量を変えたとき、
得られる磁気テープの各種特性を第2表に示す。
測定条件は40℃、60%RH、100回走行である。
【表】
第2表から、(B)の分子量が3000以下のものは塗
膜が固くなり、バツクコート削れ及び電磁変換特
性の低下がみられ、分子量が100000を超えるもの
は放射線硬化性が低下、また分散不良の為、電磁
変換特性が低下していること、両者共、走行後の
ドロツプアウトの増大が激しいことが判る。な
お、この例とは逆に、(B)の分子量を固定し、(A)の
分子量を変量したときも同様の結果となつた。 実施例 3 下記のようにして数種の合金磁性層を形成し、
実施例1のバツク層とこれらを組合せて磁気記録
媒体を製造し、本発明の効果をみた。 磁性層の形成 湿式還元法により種々の合金粉末を製造した。
これらは軸比(短軸/長軸)が1/5〜1/10の
針状粒子より成り、残留磁束密度2000〜3000ガウ
ス、保磁力1000〜2000Oe、BET比表面積45〜70
m2/gを有するものであつた。これらの磁性粉を
次の配合比で通常の方法で混合し、各磁性層を形
成した。 磁性層3(熱硬化型) 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末(Hc=1200Oe、長軸
0.4μm、短軸0.05μmBET比表面積52m2/g)
100 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体(米国UCC社製VAGH) 15 ポリウレタンプレポリマー(バイエル社製デス
モコール22) 10 メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 250 ミリスチン酸 2 ソルビタンステアレート 2 この混合物にポリイソシアネート(バイエル社
製デスモジユールL)30重量部加えて磁性塗料と
し、ポリエステルフイルムに3.5μの厚さで形成
し、カレンダー加工した。 磁性層4(放射線硬化型) 磁性層3と同様な磁性合金粉末及びベースを用
い、次の混合物 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末 100 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体(米国UCC社製VAGH) 15 ポリビニルブチラール樹脂 10 アクリル二重結合導入ウレタン 10 メチルエチルケトン/トルエン(50/50) 250 をポリエステルフイルムに3.5μの厚さに塗布し、
電子線硬化とカレンダー加工を行つた。 磁性層5(放射線硬化型) 磁性層4の製造法と同じ方法を用い、次の組成
を用いて磁性層を形成した。 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末(BET60m2/g) 100 飽和ポリエステル樹脂 5 アクリル導入塩化ビニルアルコール共重合体
(重合度300) 10 アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエ
ラストマー 10 混合溶剤(磁性層3と同じ) 250 これら磁性層3〜5と実施例1のバツクコート
層とを適当に組合せてその形成順序を変えて磁気
記録媒体をつくつた。ただし各層の形成ごとに本
実施例の場合はカレンダー加工を実施した。各特
性結果を第3表に示す。表中、、は層形成順
序を示す。
膜が固くなり、バツクコート削れ及び電磁変換特
性の低下がみられ、分子量が100000を超えるもの
は放射線硬化性が低下、また分散不良の為、電磁
変換特性が低下していること、両者共、走行後の
ドロツプアウトの増大が激しいことが判る。な
お、この例とは逆に、(B)の分子量を固定し、(A)の
分子量を変量したときも同様の結果となつた。 実施例 3 下記のようにして数種の合金磁性層を形成し、
実施例1のバツク層とこれらを組合せて磁気記録
媒体を製造し、本発明の効果をみた。 磁性層の形成 湿式還元法により種々の合金粉末を製造した。
これらは軸比(短軸/長軸)が1/5〜1/10の
針状粒子より成り、残留磁束密度2000〜3000ガウ
ス、保磁力1000〜2000Oe、BET比表面積45〜70
m2/gを有するものであつた。これらの磁性粉を
次の配合比で通常の方法で混合し、各磁性層を形
成した。 磁性層3(熱硬化型) 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末(Hc=1200Oe、長軸
0.4μm、短軸0.05μmBET比表面積52m2/g)
100 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体(米国UCC社製VAGH) 15 ポリウレタンプレポリマー(バイエル社製デス
モコール22) 10 メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 250 ミリスチン酸 2 ソルビタンステアレート 2 この混合物にポリイソシアネート(バイエル社
製デスモジユールL)30重量部加えて磁性塗料と
し、ポリエステルフイルムに3.5μの厚さで形成
し、カレンダー加工した。 磁性層4(放射線硬化型) 磁性層3と同様な磁性合金粉末及びベースを用
い、次の混合物 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末 100 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体(米国UCC社製VAGH) 15 ポリビニルブチラール樹脂 10 アクリル二重結合導入ウレタン 10 メチルエチルケトン/トルエン(50/50) 250 をポリエステルフイルムに3.5μの厚さに塗布し、
電子線硬化とカレンダー加工を行つた。 磁性層5(放射線硬化型) 磁性層4の製造法と同じ方法を用い、次の組成
を用いて磁性層を形成した。 重量部 Fe−Co−Ni合金粉末(BET60m2/g) 100 飽和ポリエステル樹脂 5 アクリル導入塩化ビニルアルコール共重合体
(重合度300) 10 アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエ
ラストマー 10 混合溶剤(磁性層3と同じ) 250 これら磁性層3〜5と実施例1のバツクコート
層とを適当に組合せてその形成順序を変えて磁気
記録媒体をつくつた。ただし各層の形成ごとに本
実施例の場合はカレンダー加工を実施した。各特
性結果を第3表に示す。表中、、は層形成順
序を示す。
【表】
◎ 優良、○ 良好、△ 可、× 不可を表わす。
ドロツプアウトは走行後、個/MiN、E′はヤング率、
傷は急激停止によるバツク面の傷を表わす。
第3表についてA群で比較すると、バツクコー
ト面を先に形成した方がベース面が強化され裏型
転写が少ないためジヤンボロールの内、外で電磁
変換特性上の差が少ない。B〜D群の磁性層、バ
ツクコート層の両者とも放射線硬化型の場合は、
どちらの面を先に形成しても影響はないことが判
る。 次に上記のD(磁性層4−バツク層3)に
おけるビデオテープの表面粗度について検討し
た。第1図はビデオテープを3.8m/secで駆動
し、中心周波数4.5MHzで記録、再生した場合の
S/N比(相対値)を示す。ただし曲線の添字は
磁性層の表面粗度である。これから判るように、
磁聖層の表面粗度が0.08μm以下で、バツクコー
ト層の表面粗度が0.6μm以下のときにS/N比を
高く保つことができる。他の組合せの場合も全く
同様であつた。 上記のビデオテープについて、磁性層の表面粗
度が0.08μm以下で且つバツクコート層の表面粗
度が0.05〜0.6μmの範囲にあるものについて、合
金粉末のBET比表面積とS/Nとの関係を調べ
たところ第2図に示す結果を得た。ただし55dB
を基準とした。これからBET値48m2/g以上の
ときにすぐれた特性が得られることが判る。他の
場合も同様であつた。 更に巻きしまりを測定したところ、40℃、80%
RHでは全て良好であつた。 実施例 4 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートベー
スの片面に真空蒸着法によりCo−Ni合金
(Hc1100Oe)を平均厚0.2μmに蒸着し磁性薄膜を
形成した。該金属薄膜からなる磁気記録層を形成
した基材の反対面側に実施例1のバツクコート1
〜5を乾燥厚みが1.0μmになるように塗布、乾燥
を行ない、カレンダーにて表面平滑処理を行なつ
た後、エレクトロカーテンタイプ電子線加速装置
を用いて加速電圧150KeV、電極電流10mA、吸
収線量3Mradの作動条件下でN2ガス雰囲気にお
いて電子線をバツクコート層に照射し硬化を行な
わせた。これらの磁気テープの諸特性についての
試験結果を第4表に示す。
ドロツプアウトは走行後、個/MiN、E′はヤング率、
傷は急激停止によるバツク面の傷を表わす。
第3表についてA群で比較すると、バツクコー
ト面を先に形成した方がベース面が強化され裏型
転写が少ないためジヤンボロールの内、外で電磁
変換特性上の差が少ない。B〜D群の磁性層、バ
ツクコート層の両者とも放射線硬化型の場合は、
どちらの面を先に形成しても影響はないことが判
る。 次に上記のD(磁性層4−バツク層3)に
おけるビデオテープの表面粗度について検討し
た。第1図はビデオテープを3.8m/secで駆動
し、中心周波数4.5MHzで記録、再生した場合の
S/N比(相対値)を示す。ただし曲線の添字は
磁性層の表面粗度である。これから判るように、
磁聖層の表面粗度が0.08μm以下で、バツクコー
ト層の表面粗度が0.6μm以下のときにS/N比を
高く保つことができる。他の組合せの場合も全く
同様であつた。 上記のビデオテープについて、磁性層の表面粗
度が0.08μm以下で且つバツクコート層の表面粗
度が0.05〜0.6μmの範囲にあるものについて、合
金粉末のBET比表面積とS/Nとの関係を調べ
たところ第2図に示す結果を得た。ただし55dB
を基準とした。これからBET値48m2/g以上の
ときにすぐれた特性が得られることが判る。他の
場合も同様であつた。 更に巻きしまりを測定したところ、40℃、80%
RHでは全て良好であつた。 実施例 4 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートベー
スの片面に真空蒸着法によりCo−Ni合金
(Hc1100Oe)を平均厚0.2μmに蒸着し磁性薄膜を
形成した。該金属薄膜からなる磁気記録層を形成
した基材の反対面側に実施例1のバツクコート1
〜5を乾燥厚みが1.0μmになるように塗布、乾燥
を行ない、カレンダーにて表面平滑処理を行なつ
た後、エレクトロカーテンタイプ電子線加速装置
を用いて加速電圧150KeV、電極電流10mA、吸
収線量3Mradの作動条件下でN2ガス雰囲気にお
いて電子線をバツクコート層に照射し硬化を行な
わせた。これらの磁気テープの諸特性についての
試験結果を第4表に示す。
【表】
なお、上記の各特性の測定は次のようにして行
なつた。 1 シンチング現象、巻姿 一般市販のVHS方式VTRを用いて、テープ全
長を早送りした後早戻しを行ない、残り50mの所
で停止し、更に早戻しを最後まで行なう。然る
後、テープの巻き状態を目視により観察した。テ
ープ層間にすき間がなく巻き状態が良好な場合を
〇または◎とし、テープ層間にすき間が発生した
場合を×とした。 2 バツクコート面削れ 一般市販のVHS方式VTRを用い、40℃、60%
の環境下で100回走行させた後バツクコート面の
傷のつき具合を観察した。〇は汚れがない状態、
×は汚れがひどい状態を示す。 3 磁性層とバツク層の粘着性 VHSリールに巻き取り、60℃、40%の環境下
に5日間放置したときの粘着状態を目視により評
価した。粘着のない場合を〇、特に優良な場合を
◎とし、粘着の生じた場合を×とする。 4 静摩擦−動摩擦変化 研磨アルミ円柱にバツク面を内側にしての静摩
擦(T1)と動摩擦(T2)の変化を測定した。ま
たこれにより傷の発生具合を見た。 5 製造中のカレンダー汚れ 製造時70℃でカレンダー処理をした時のカレン
ダー付着を観察した。 6 ヤング率(E′) 粘弾性スペクトロメーター(岩木製作所、東洋
ボードウイン、東洋精機社)での20℃での測定値
による。 7 ドロツプアウト 20℃、60%RH、VHSデツキを用い、4MHzの
単一信号を記録し、再生した場合の信号が、平均
再生レベルより18dB以上低下する時間が15μ秒以
上であるものの個数を、サンプル10個について1
分間当りで数え、その平均をとつた。磁気テープ
走行前のもの(初)と、100回走行後のものにつ
いて測定した。 8 表面粗度 タリステツプ(TAYLOR−HOBSON社製)
を用いて得たチヤートから20点平均法で求めた。
カツトオフ0.17mm、針圧0.1×2.5μを用いた。 9 電磁変換特性 中心周波数5MHzで記録、再生した場合のS/
N比(相対値)を示す。VHSのVTRの改造し
5MHzまで測定できるようにした。 10 電顕撮影法 a 透過電顕によりテープからの抽出法により、
平均粒子径を測定する。 b 走査型電顕による断面写真法による。この場
合、粒子が凝集している場合があるので、バラ
ツキが大の場合は最小粒子径を平均粒子径とす
る。 11 摩擦係数 直径4mmの表面を研磨したアルミ円柱に磁気テ
ープのバツク面を内側にして180゜の抱き角で巻き
つけ、2cm/秒で走行し、送り出し側と巻き取り
側のテンシヨンを測定し計算より求めた。
なつた。 1 シンチング現象、巻姿 一般市販のVHS方式VTRを用いて、テープ全
長を早送りした後早戻しを行ない、残り50mの所
で停止し、更に早戻しを最後まで行なう。然る
後、テープの巻き状態を目視により観察した。テ
ープ層間にすき間がなく巻き状態が良好な場合を
〇または◎とし、テープ層間にすき間が発生した
場合を×とした。 2 バツクコート面削れ 一般市販のVHS方式VTRを用い、40℃、60%
の環境下で100回走行させた後バツクコート面の
傷のつき具合を観察した。〇は汚れがない状態、
×は汚れがひどい状態を示す。 3 磁性層とバツク層の粘着性 VHSリールに巻き取り、60℃、40%の環境下
に5日間放置したときの粘着状態を目視により評
価した。粘着のない場合を〇、特に優良な場合を
◎とし、粘着の生じた場合を×とする。 4 静摩擦−動摩擦変化 研磨アルミ円柱にバツク面を内側にしての静摩
擦(T1)と動摩擦(T2)の変化を測定した。ま
たこれにより傷の発生具合を見た。 5 製造中のカレンダー汚れ 製造時70℃でカレンダー処理をした時のカレン
ダー付着を観察した。 6 ヤング率(E′) 粘弾性スペクトロメーター(岩木製作所、東洋
ボードウイン、東洋精機社)での20℃での測定値
による。 7 ドロツプアウト 20℃、60%RH、VHSデツキを用い、4MHzの
単一信号を記録し、再生した場合の信号が、平均
再生レベルより18dB以上低下する時間が15μ秒以
上であるものの個数を、サンプル10個について1
分間当りで数え、その平均をとつた。磁気テープ
走行前のもの(初)と、100回走行後のものにつ
いて測定した。 8 表面粗度 タリステツプ(TAYLOR−HOBSON社製)
を用いて得たチヤートから20点平均法で求めた。
カツトオフ0.17mm、針圧0.1×2.5μを用いた。 9 電磁変換特性 中心周波数5MHzで記録、再生した場合のS/
N比(相対値)を示す。VHSのVTRの改造し
5MHzまで測定できるようにした。 10 電顕撮影法 a 透過電顕によりテープからの抽出法により、
平均粒子径を測定する。 b 走査型電顕による断面写真法による。この場
合、粒子が凝集している場合があるので、バラ
ツキが大の場合は最小粒子径を平均粒子径とす
る。 11 摩擦係数 直径4mmの表面を研磨したアルミ円柱に磁気テ
ープのバツク面を内側にして180゜の抱き角で巻き
つけ、2cm/秒で走行し、送り出し側と巻き取り
側のテンシヨンを測定し計算より求めた。
第1図は磁気記録媒体の磁性層及びバツクコー
ト層の表面粗度とS/Nの関係を示すグラフ、第
2図は合金磁性粉末のBET比表面積とS/Nの
関係を示すグラフである。
ト層の表面粗度とS/Nの関係を示すグラフ、第
2図は合金磁性粉末のBET比表面積とS/Nの
関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 支持体の一方の面に磁気記録層を、他方の面
にバツクコート層を設けた磁気記録媒体におい
て、バツクコート層における結合剤が (A) 放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合を
2個以上有する分子量30000〜100000のプラス
チツク状化合物、および (B) 放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合を
1個以上有する分子量5000〜100000未満のゴム
弾性化合物、 よりなる放射線硬化性樹脂組成物であることを特
徴とする磁気記録媒体。 2 磁気記録層が、BET法で48m2/g以上の比
表面積を有する強磁性合金粉末を樹脂バインダー
中に分散したものからなり、該磁性層の保磁力が
1000Oe以上であり、磁性層の表面粗度が0.08μm
以下である、特許請求の範囲第1項記載の磁気記
録媒体。 3 磁気記録層が強磁性薄膜からなる、特許請求
の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18454083A JPS6076522A (ja) | 1983-10-04 | 1983-10-04 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18454083A JPS6076522A (ja) | 1983-10-04 | 1983-10-04 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6076522A JPS6076522A (ja) | 1985-05-01 |
| JPH0452527B2 true JPH0452527B2 (ja) | 1992-08-24 |
Family
ID=16154987
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18454083A Granted JPS6076522A (ja) | 1983-10-04 | 1983-10-04 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6076522A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20140070551A (ko) * | 2011-09-19 | 2014-06-10 | 헨켈 유에스 아이피 엘엘씨 | 좁지만 양봉형 분자량 분포를 갖는 (메트)아크릴레이트-기능성 폴리아크릴레이트 수지 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56122802A (en) * | 1980-03-03 | 1981-09-26 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | Radiation-curable resin composition |
| JPS57169929A (en) * | 1981-04-13 | 1982-10-19 | Tdk Corp | Magnetic recording medium and its manufacture |
-
1983
- 1983-10-04 JP JP18454083A patent/JPS6076522A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6076522A (ja) | 1985-05-01 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |